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スカパーJSAT(9412)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

スカパーJSATグループは、主に2つの事業で収益を上げています。一つは「宇宙事業」で、政府や企業向けにデータ通信や移動体通信などの衛星通信サービスを提供し、有料多チャンネル放送事業者には衛星回線を提供しています。もう一つは「メディア事業」で、有料多チャンネル放送「スカパー!」のプラットフォームサービス(顧客管理、広告宣伝など)を提供し、近年では光ファイバー網を利用した放送再送信サービスや、有料・無料の配信サービスも展開しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

スカパーJSATグループは、「宇宙事業」と「メディア事業」の2つの報告セグメントで構成されています。「宇宙事業」は、衛星通信サービスやスペースインテリジェンスサービスを提供し、売上606.01億円、営業利益219.78億円と、グループの利益を牽引する稼ぎ頭です。「メディア事業」は、有料多チャンネル放送「スカパー!」のプラットフォーム運営や配信サービスを提供し、売上631.2億円、営業利益62.65億円となっています。売上高ではメディア事業がやや上回るものの、営業利益では宇宙事業が大きく貢献しています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SpaceBusinessReportableSegment 地域 606 220 36.3%
MediaBusiness 地域 631 63 9.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,358 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社18社及び関連会社27社により構成されており、政府・公共団体や企業にデータ通信や移動体通信等の衛星通信サービスを提供するとともに、有料多チャンネル放送の各チャンネルを運営する放送事業者に衛星回線を提供する「宇宙事業」と、放送事業者に顧客管理業務等のプラットフォームサービスの提供を行うとともに、通信衛星や光ファイバー等の回線を利用して放送や配信を行う「メディア事業」を行っております。 また、当社のその他の関係会社は伊藤忠・フジ・パートナーズ㈱、伊藤忠商事㈱であります。各事業の内容と各関係会社の位置付けは次のとおりであります。(各事業は、セグメント情報における報告セグメントの区分と同一であります。) なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 <宇宙事業>宇宙事業は、静止軌道上に打ち上げた通信衛星を利用し、広域性、柔軟性、並びに耐災害性等の衛星の優位点を活かして、政府機関、公共団体、国内外企業、移動体向けに通信サービスを提供するとともに、有料多チャンネル放送の各チャンネルを運営する放送事業者に衛星回線を提供しております。 また、衛星から得られる画像や位置情報等の様々なデータを解析し提供するサービスをはじめとする、スペースインテリジェンス事業も展開しております。宇宙事業には、スカパーJSAT㈱の宇宙事業部門を中心として、スカパーJSAT㈱の子会社であるJSAT International Inc.、JSAT MOBILE Communications㈱、JSAT IOM Limited、㈱ディー・エス・エヌ、㈱Orbital Lasersが関わっております。 <メディア事業>メディア事業は、東経110度で運用中の衛星を利用し、デジタルテレビですぐに楽しめる約70チャンネルを提供する「スカパー!」と、東経124度及び128度で運用中の衛星を利用し、より多くの約140チャンネルを提供する「スカパー!プレミアムサービス」を提供し、プラットフォーム事業者として、顧客管理業務や広告宣伝等の有料多チャンネル放送の普及促進、放送信号のデジタル化・暗号化等も行っております。また、NTTグループの光ファイバー網を利用した地上波、BS、110度CS放送の再送信サービス等を提供しております。更に、従来型の有料多チャンネル放送サービスに加え、有料配信サービスの「SPOOX」(スプークス)、放送契約者向け無料配信サービスの「スカパー!番組配信」を提供しております。その他、配信サービスを展開する事業者を支援するサービスである「メディアHUBクラウド」等を展開しております。メディア事業には、スカパーJSAT㈱のメディア事業部門を中心に、当社の子会社で放送事業者である㈱スカパー・エンターテイメント、当社運営チャンネルの放送や配信の運行支援業務等を行う㈱スカパー・ブロードキャスティング及びスカパーJSAT㈱の子会社である㈱スカパー・ピクチャーズが関わっております。 当社グループの事業系統図

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
競合激化やユーザー視聴習慣の変化により加入者減少リスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
静止軌道上の通信衛星や光ファイバー網、デジタルテレビ放送設備など大規模な設備投資が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:衛星通信市場における競争力低下のリスク / 通信衛星調達に関するリスク / 通信衛星の運用に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

スカパーJSATは、日本国内における衛星放送事業の主要プレイヤーであり、放送衛星(BS/CS)の運用に関するノウハウや許認可といった無形資産を有する。しかし、デジタル配信プラットフォームの台頭により、その独占性は相対的に低下している。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

既存のスカパー!サービス加入者は、特定の機器や契約体系に紐づいているため、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、インターネット経由での視聴サービスへの移行は比較的容易であり、顧客の囲い込み力は限定的である。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、プラットフォームとしてのネットワーク効果よりも、コンテンツ提供者と視聴者をつなぐ役割に重点を置いているため、明確なネットワーク効果は見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

衛星放送インフラの維持・運用には巨額の固定費がかかるが、新規参入障壁とはなり得るものの、コスト競争力で他社を圧倒するほどの優位性は見られない。むしろ、インターネット配信事業者の方が低コスト構造を持つ場合がある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

衛星放送インフラの構築・運用には大規模な設備投資が必要であり、同社は日本国内において大規模な衛星ネットワークと顧客基盤を有している。この規模は、新規参入や既存事業者の規模拡大に対する一定の障壁となる。

宇宙事業では、静止軌道衛星の広域性、柔軟性、耐災害性といった優位性を活かし、政府機関や国内外企業、移動体向けに通信サービスを提供しています。また、衛星画像や位置情報解析などのスペースインテリジェンス事業も展開し、事業領域を拡大しています。メディア事業では、「スカパー!」として長年の実績と約70〜140チャンネルを提供するプラットフォームを運営しており、顧客基盤と放送・配信インフラが強みとなっています。これらの事業は、衛星の打ち上げや運用、放送プラットフォームの構築に多大な投資と専門知識が必要であり、新規参入障壁が高いと考えられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

事業リスク

宇宙事業では、低軌道衛星コンステレーションの本格開始などによる衛星通信市場の競争激化がリスクです。また、通信衛星の調達において、製造や打ち上げの遅延・失敗、予期せぬ支出が発生する可能性があります。さらに、衛星の運用中に軌道上での損傷や故障が発生し、サービス提供に支障が出るリスクも存在します。これらのリスクは、収益の低下や顧客流出、事業計画の遅延、追加費用の発生など、グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|12,120 文字
3 【事業等のリスク】(1) リスクマネジメント体制について当社は純粋持株会社であり、当社グループ全体のリスクマネジメントの推進と必要な情報の共有化を図るため、中核の事業会社であるスカパーJSAT㈱と共同で当社グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を定めています。その基本方針及び管理体制に基づき、リスクマネジメント統括責任者を委員長とするリスクマネジメント委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止・リスクの低減に取り組んでいます。具体的には、原則半期ごと、必要に応じて適宜、リスクマネジメントの対象とするリスク及びリスク評価の見直しを行い、各リスクの評価結果を踏まえ、当該リスクへの対策を策定しております。まず、リスク評価に関しては、各リスクの発生頻度と影響度の積をリスクレベルと定義し、当社グループの各リスクの発生頻度と影響度のスコアを分析して、一定以上のリスクレベルとなるものを重大リスク(優先的に対策を講じるべきリスク)として定めます。また、洗い出されたリスクの中で対策緊急度の高いリスクについては、リスクレベルにかかわらず重大リスクとして定めます。これらの重大リスクに対して、当該リスクの所管部署について重点施策を策定し、リスクマネジメント委員会にて協議・検討を行った上で、当社取締役会等に報告され、定期的に進捗がモニタリングされるシステムを構築しています。スカパーJSAT㈱では、内部統制に係る様々な委員会を設けて日々活動を行っており、リスクマネジメント委員会においても必要に応じて情報共有を受けております。なお、気候変動関連のリスクについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、サステナビリティ委員会にて別途詳細に検討を行った結果とその内容の報告を受けて、リスクマネジメント委員会においても必要な協議を行っております。また、実際にリスクが顕在化した場合は、BCP(事業継続計画)や情報セキュリティ、サイバーセキュリティ等、各リスクに対応したマニュアルに従って、迅速かつ適切に対応を行うことに加え、適宜リスクマネジメント委員会を招集する体制を整え、適切にグループ全体のリスクをコントロールしております。以下に記載のリスクは、当社グループが当連結会計年度において、重大リスクと認識しているリスク項目につき、その対策と併せて記載するものです。ここで取り上げたリスクは当社グループのすべてのリスクを網羅しているわけではありません。また、当社グループが認識していない未知のリスク、あるいは今後重要性が増して当社グループの事業、財政状態、経営成績等に重大な影響を及ぼすリスクが生じる可能性があります。なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (2) 当社グループが認識する重大リスクについて<宇宙事業>リスク名称① 衛星通信市場における競争力低下のリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ 宇宙事業部門長リスクの状況世界規模で宇宙産業市場が拡大する一方、新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、大規模な低軌道衛星コンステレーションによる通信サービスが本格開始される等、衛星通信事業においては競争が激化しております。また、国際情勢、とりわけ、わが国を取り巻く環境の変化を受け、宇宙空間の重要性が高まっています。このような競争環境下において、事業領域を拡大し、宇宙事業の持続的な成長を目指すことが課題となっております。リスクへの対策前述の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」のとおり、経営戦略に掲げる「既存事業の収益性強化」「新領域事業の展開」を図ってまいります。(1)通信関連事業 国内衛星通信分野においては、既存顧客に対する長期契約の提案、衛星機器や当社グループの地上局設備を活用したサービス等の提供にて事業基盤を強化し、後継衛星についてはビームや帯域に可変性を持たせることで、お客様の多様なニーズに柔軟に対応してまいります。 また、安全保障領域を含む政府主導プロジェクトへ参画し、政府系衛星の運用、観測・監視サービス等、当社の経験と知見を活かした新たなサービスの提供を進めてまいります。 グローバル・モバイル分野においては、運用中のハイスループット衛星及び今後投入予定のフルデジタル衛星を活用し、航空機・船舶等の成長市場に向けた通信サービスの提供拡大を目指してまいります。また、アジア・オセアニア地域を中心に海外における営業展開を強化してまいります。 更に、パートナー企業と連携しながら、静止衛星に非静止衛星等を加えた多層的な通信ネットワークの構築を目指してまいります。(2)スペースインテリジェンス事業 低軌道衛星コンステレーションの構築・保有、地球観測衛星事業者等との業務提携を推進し、衛星画像販売サービスの強化による収益の拡大を目指してまいります。(3)開拓領域 ㈱Space Compassほかパートナー企業と連携しながら、HAPS(高高度プラットフォーム)を用いた通信ネットワークと、光通信技術や宇宙コンピューティング技術を取り入れた宇宙空間でのICTインフラ基盤の構築を目指してまいります。衛星量子鍵配送、宇宙状況把握等、事業領域のさらなる更なる拡大を目指してまいります。残存リスク現在想定している対策を講じていても、低軌道衛星等を利用した新たな衛星事業者の台頭によって市場環境が急速に変化する等、当社グループの提供する通信サービスが市場における競争力を維持できない可能性があります。新規事業への取り組みは、事前の調査や分析を入念に行い、事業パートナーの選定や設備投資の規模等についても、事業計画を策定した上で、必要な判断プロセスを経て実施しますが、技術開発の遅延や事業パートナーの経営状況、当該新規事業で想定した市場の状況変化等、当初計画と異なる状況が発生した場合には、当社グループの事業及び経営指標に影響を及ぼす可能性があります。 リスク名称② 通信衛星調達に関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ 宇宙事業部門長リスクの状況通信衛星調達の際には、調達先における製造の遅延や打ち上げの遅延または失敗等のリスクがあります。これらの事由により、予定されていた通信衛星の運用開始が遅延し、継続的なサービス提供が不可能な期間が生じた場合、当該期間における収益の低下や顧客流出の可能性があります。 また、通信衛星の製造期間中に設計上その他の要因によって予定外の支出を負担することがあります。リスクへの対策調達スケジュールを設定する際には、打ち上げ失敗の場合を想定し、予備衛星や既存衛星によるフリートバックアップ対策、もしくは代替衛星の早期納入をより確実にするための代替衛星用の長納期品の先行発注等の対応策を講じております。調達先への支払いに関しては、衛星の製造、打ち上げサービスともに、進捗度に応じたマイルストーン支払いとしています。衛星の製造に関しては納期遅延時には一定額の賠償金請求ができる権利を確保することでリスク低減を図っており、打ち上げサービスに関しては、衛星の完成後できるだけ速やかに打ち上げが行えるよう、衛星の予定納期に合わせて打ち上げ予定時期を設定し、製造期間中も可能な限りの契約調整を行いますが、衛星の製造が大幅に遅延した場合等、当社の希望する条件や時期での打ち上げが行えない場合があります。 保険契約については、打ち上げ時及び軌道上における運行時それぞれの保険契約を締結しております。打ち上げ危険担保保険は、初期段階において通信衛星の全部または一部が損傷を受けた際に、通信衛星の再調達、その他修復に必要な費用を填補するもので、打ち上げ時点から、通常1年間有効となっております。残存リスク現在想定している対策を講じていても、後継衛星の製造・打ち上げが技術開発の進捗及びサプライチェーンの問題や予期せぬ事故及び地政学的な状況により遅延するリスクが想定されます。また、衛星の打上げ失敗や軌道上での損傷時の金銭補償に関しては、衛星の損傷の度合いや原因その他の要因により、打ち上げ危険担保保険では打ち上げに要する費用の全額を補償できないリスク、宇宙保険市場環境の変動による保険料高騰のリスク及び戦争危険等の絶対免責に該当する場合に損害保険の対象にならないリスクが想定されます。 リスク名称③ 通信衛星の運用に関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ 宇宙事業部門長リスクの状況当社グループが保有する通信衛星は15年以上の長期にわたって使用されますが、運用期間中に製造上の瑕疵、欠陥部品、太陽活動に伴う磁気嵐、デブリや隕石等との衝突、過度の燃料消費、衛星管制上または運用上の不具合その他の要因による衛星の機能不全または運用能力低下の可能性があります。このような事態が生じた場合、サービスの提供ができないことによる収益の低下や顧客の流出、あるいは当社グループ所有の別衛星への顧客移行に係わるコスト負担等で、収益性の低下等の悪影響を及ぼす可能性があります。リスクへの対策当社グループはこれまで、軌道上にバックアップ専用の予備衛星を保有し、運用中の衛星に不具合が生じた場合に可能な限り短期間でバックアップができる体制をとってきましたが、後継機として調達した衛星のサービス開始予定日に遅れが見込まれているため、後継衛星のサービス開始まで、バックアップ専用の予備衛星を一時的に後継機として運用する計画としました。 そのため、運用中の衛星に不具合が生じた場合は、バックアップ専用の予備衛星を維持する軌道位置ではバックアップ専用衛星への切り替えを、それ以外の軌道位置では、衛星フリート計画に基づいて、当社グループの所有する他衛星を用いたサービスの継続等可能な対応を行いますが、不具合の発生した通信衛星の能力を完全には代替できない可能性があります。当社グループでは、打ち上げ保険が期間満了となった後に効力を生じる軌道上危険担保保険契約を、打ち上げた通信衛星ごとに締結しています。ただし、この保険は通信衛星の技術上の機能不全に起因して当社グループが負う第三者賠償責任や収益の喪失等の営業上の損害を補填するものではありません。また、宇宙保険市場環境の変動による保険料高騰のリスクに対しては、適宜、補償範囲や補償金額の見直し等を行っています。残存リスク現在想定している対策を講じていても、不測の事態により、当社グループ所有衛星による代替機能が提供できないことによる収益低下リスクが想定されます。また、運用中の衛星の損傷時は、保険契約の補償範囲の設定や通信衛星の機能不全の要因により、損害保険の対象にならないリスク、当社に生じる損害の一部が補填されないリスクが想定されます。 <メディア事業>リスク名称④ 有料多チャンネル事業の事業性低下に関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ メディア事業部門長リスクの状況加入者の獲得及びその維持は、当社グループの収益拡大にとって重要な要素です。2025年3月末において2,602千件の加入件数を有していますが、将来にわたって当社グループの計画どおりに加入件数が推移する保証はありません。今後、コンテンツの差別化やプロモーションの強化、キャンペーン等の各種マーケティング施策の実施にもかかわらず、同様のコンテンツを提供するインターネット経由での動画配信サービスの浸透等、競合サービスとの競争激化やユーザーの視聴習慣の変化により加入件数の減少が継続または急激に発生した場合、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、競争の激化によって有力コンテンツを獲得できなかったこと等により当社グループのサービスの魅力が低下し、既存加入者の解約が想定以上に多く発生する場合には、累計の加入件数の減少につながり、これにより当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。リスクへの対策前述の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」を踏まえ、次のとおり、既存各事業における収益性強化や新領域事業の展開を図ってまいります。(1)放送・配信事業有料多チャンネル事業において加入者数が減少する状況においても一定の利益を確保するべく、事業収支をベースとした中期的な事業構造改革の方針を作成し、実行しております。また、加入者の獲得・維持に資するコンテンツの優先順位を明確にしたコンテンツの取得方針を定め、かつ、その費用対効果の事後レビューを実施しています。更に、有料コンテンツを提供している同業他社との適切な協業や提携を通じて、マーケティング力の強化や事業全体の効率化を進めてまいります。また、放送・配信事業での収益拡大に向け、東京メディアセンターの設備の有効活用等を実施し、「メディアHUBクラウド」等の受注拡大に取り組んでまいります。(2)光アライアンス事業光アライアンス事業の収益拡大のため営業体制の強化を行い、ケーブルテレビ局各社との連携やサービスの充実を行うほか、引き続き提供エリアを拡大しながら拡販を図ってまいります。(3)開拓領域アニメを中心とした映像コンテンツの企画、製作投資、販売、及び周辺事業の推進を通じて、グローバルにビジネスを展開する「グローバルIP事業」の更なる成長と周辺事業の戦略的拡大を進めてまいります。また、新たな収益源の確立のため、メディア・エンターテインメント業界でのWeb3関連事業やリアル・イベント等を通じて、ファンの体験を拡張するべく様々な取り組みを推進してまいります。残存リスクインターネット経由の動画配信サービスの台頭が一層進んでいること等から、従前よりリスクレベルが上がっていると認識しており、有料多チャンネル事業のサービス加入者向けに「スカパー!番組配信」を、また独自の動画配信サービス「SPOOX」を展開する等の対策を行っておりますが、現在想定している対策を講じていてもなお、競争激化による加入者の減少が想定以上となる場合、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 リスク名称⑤ 不正視聴に関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ メディア事業部門長リスクの状況当社グループが提供する有料多チャンネル放送「スカパー!」ではB-CASカード/ACASチップというICカード/チップを利用しています。B-CASカードについては、有料放送を不正に視聴できるようにした改ざんB-CASカードの販売者が逮捕されております。また、大手ECサイトでのネット配信専用違法デバイスの販売についても、公衆送信権・送信可能化権侵害を幇助する行為に当たるとして、販売差し止め事案が発生しております。このような改ざんB-CASカードやネット配信専用違法デバイスによる不正視聴は、有料多チャンネル放送全体の健全な普及拡大に多大な悪影響を及ぼすとともに、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループが提供する有料多チャンネル放送「プレミアムサービス」「プレミアムサービス光」はB-CASカードとは異なるICカードを利用しておりますが、同様の不正視聴により、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。リスクへの対策これまで当社グループでは4K8K放送開始に伴うACASチップの開発に積極的に参画してまいりました。ACASチップはセキュリティ機能が強化されていることに加え2K放送にも対応しており、ACASチップを搭載した4Kテレビ等でも「スカパー!」の視聴がこれまでと同様に可能となっております。今後4Kテレビ等の普及により、B‐CASカードがACASチップに置き換わっていくことで、一定のリスク低減が見込まれます。また、当社グループはB-CASカードによる不正視聴が発覚した場合、有料放送事業者各社及びB-CASカードの所有者である㈱ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ等と連携し、損害賠償請求等の法的措置を含むあらゆる手段を講じて厳正に対処する方針であり、引き続き、刑事・民事での訴訟の提起や広報における違法性の周知等を行ってまいります。今後はより効果のある技術的な対応策を継続して検討していくとともに、不正視聴機器の利用による不正視聴者の法的対処が実現出来るよう関係省庁との連携を強化してまいります。残存リスク現在想定している対策を講じていても、ACASチップが想定通りに普及しない場合や上記の取り組みによっても有効な抑止効果が生じなかった場合には、改ざんB-CASカードによる不正視聴が長期間にわたり継続的に発生するリスクが想定されます。また、近年インターネット経由での不正視聴を幇助する、ネット配信専用違法デバイスが海外より流入しており、これらによる不正視聴が広がるリスクがあります。この対策を検討するため、これまで大手ECサイトへの不正視聴機器に対する販売差し止めの実績を上げている一般社団法人衛星放送協会が中心となり、総務省の支援を得て、放送事業者、関連団体等が参画して不正ストリーミングデバイス対策協議会が設立されています。当社グループとしても本協議会の活動に積極的に協力し、ネット配信専用違法デバイスの流通阻止に向けて取り組んでおります。なお、かかるネット配信専用違法デバイスや不正視聴を可能とする新たな技術や機器が登場し、当社グループがこれらに対する有効な対応策を講じることができなかった場合、またはかかる対応策のために多額の費用を投じざるを得ないような場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 リスク名称⑥ 顧客管理システムに関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ メディア事業部門長リスクの状況当社グループでは、有料多チャンネルサービス等に関する新規加入申し込み、契約チャンネルの変更、解約処理、課金、請求等、各種お客様情報・契約情報の管理に大規模な顧客管理システムを使用しており、メディア事業の運営や収益管理において重要な役割を担っています。このシステムにおいて重大なシステム障害が生じた場合、またはシステム設定や仕様変更に伴うプログラム変更等に不備があった場合、加入手続き等のサービスの停止、放送事業者との各種取引や手続きへの不具合による事業運営への支障、社会的信用の低下、不具合の解消や顧客対応に要する不測のコスト負担等により、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、不適切なデータ入力や改ざんが行われると経営成績の基礎となる営業収益の信頼性が損なわれ、事業運営や経営成績に悪影響が生じます。リスクへの対策重大なシステム障害を予防するため、顧客管理システムを免震構造の施設に設置し、各機器・装置は冗長構成を取っております。また、アプリケーションやデータ等の情報は遠隔地のサーバへ定期的にバックアップしております。更にシステム設定等の不備に対しては、設定手順書の整備等により運用管理を徹底する他、プログラム変更時の社内手続きの整備やシステムへのアクセス権限の定期的な棚卸し等の対策を取っております。残存リスク現在想定している対策を講じていても、人為ミスによる障害が発生するリスク及びシステム更改時の要件定義等の不備により予期せぬ障害が発生するリスクが想定されます。 <全般>リスク名称⑦ 事業投資等に関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ 経営管理部門長リスクの状況当社グループは、事業拡大のために、買収等や出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの事業戦略や経営成績に貢献すると判断した場合には、これらを実行することがあります。しかしながら、買収等の対象事業を当社グループの経営戦略に沿って統合することができない場合や当社グループの期待する相乗効果が得られなかった場合、買収等の対象事業に当社グループの内部統制体制を適用することができなかった場合、当社グループに必ずしも経験や知見の無い技術分野における問題点を含む、想定しなかった重大な問題点が買収等の後に発見された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、買収等により多額ののれん及び無形資産を計上する可能性があり、対象事業の収益性が低下した場合にはのれん及び無形資産の減損が発生するほか、事業再編等に伴う事業売却損、事業清算損その他これに伴う損失の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。リスクへの対策投資に係る規程を整備し、出資・投資に際しては、事業計画、内部収益率、撤退基準、その他リスク等を検討して審議・判断しております。加えて、大型出資案件については、各部門の会議を経て、代表取締役社長の諮問機関である経営会議にも付議し、取締役会でも決議を行う等、複数のチェック体制を取っており、慎重に多角的な検討を行っております。また、適切な内部統制構築・運用のため、出資先への人員派遣や当社グループで定めている規程等の遵守を求め、適正に管理を行っております。投資判断時には、マイルストーンを設定し、適切なタイミングでレビューを行っており、出資後においても、各出資先の財務状況、取組方針、収益性、資本コスト、保有意義、出資の適正性等についてレビューを行い、その結果を取締役会に報告しております。残存リスク現在想定している対策を講じていても、市場・競争環境の変化や出資・買収後の事業管理の不徹底等により、買収等をした事業における損失の発生、投資有価証券やのれんの減損等を完全に防止することは不可能であり、投資に見合う利益を確保できる保証はありません。また、出資先でコンプライアンスに関する問題等が発生した場合には、当社グループの社会的信用を損なう可能性があります。 リスク名称⑧ 事業上の法的規制等に関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ 経営管理部門長リスクの状況当社グループの事業の遂行にあたって、国内においては、放送法、電気通信事業法、電波法、独占禁止法、個人情報保護法、環境諸法令、補助金適正化法等の法的規制の適用を受けています。また、事業を展開する各国においては、当該国の法的規制の適用を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁・事業停止命令等を受けたり、お客様をはじめとする関係者からの信頼を失う可能性があり、これにより当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、国内における衛星放送、並びに国内外における通信衛星の打ち上げ、運行及び商業利用に対して適用される現行の制度を変更するような法令等が新たに制定されたり、当社グループの事業に不利益な改正が行われた場合には、事業運営上の制約が生じる可能性があり、これにより当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。更に、サプライチェーン含む人権課題に適切な対応が取られていない場合、顧客との取引の停止や行政罰、また、当社グループの社会的信頼の喪失に繋がる可能性があります。リスクへの対策「スカパーJSATグループミッション」及び「スカパーJSATグループ行動指針」を基に、スカパーJSATグループコンプライアンス基本規程及びグループ役職員行動規範並びに人権方針を定め、取締役及び使用人に対し、人権尊重を含む法令等を遵守するよう求めております。また、当社グループは、コンプライアンス統括責任者を任命し、コンプライアンス統括責任者を委員長とするコンプライアンス委員会を設置して定期的に開催しております。更に、コンプライアンスを社内に定着させていくため、取締役及び使用人への教育・研修等を行うとともに、新たな法令等の制定や改正に関する情報が随時配信されるサービスを利用する等、当該法令への対応を行っております。当社グループの事業活動または取締役及び使用人に法令違反の疑義のある行為等を発見した場合、速やかに社内及び社外に設置する窓口に匿名でも通報・相談できるシステムとして、「コンプライアンスヘルプライン」を整備し、適切に運用しております。上記対応状況も含め、当社の内部監査部門は、当社グループのコンプライアンスの状況を定期的に監査しております。その他にも、国内外において現行制度を変更するような法令の制定や改訂については、関係省庁等の動向を常に注視し、必要な意見表明や制度変更等への事前の準備をすることで、リスクを軽減する対応をしております。残存リスク現在想定している対策を講じていても、法令違反の可能性を完全に排除できないリスクや、国内外における新たな法令等の制定や改正に関する情報の入手が遅れる等、適切な対応が行えず、事業運営に悪影響を被るリスクが想定されます。 リスク名称⑨ 個人情報及び重要情報の流出や取扱い及びサイバーセキュリティに関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ 経営管理部門長リスクの状況当社グループは、メディア事業においては提供するサービスへの加入者情報をはじめとした顧客情報を、宇宙事業においては技術情報を含む重要な情報をそれぞれ保有しております。当該情報がハードウェア、ソフトウェアの不具合及び人為的ミスによるシステム障害や第三者による不正アクセス等により流出した場合や、個人情報の不適切な取扱いが発生した場合は、社会的信用の低下や損害賠償その他の対応に係るコスト負担等により、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、大規模なサイバー攻撃を受けた場合、当該情報が流出するのみならず、放送・配信サービス及び衛星通信サービスの運用に支障が生じる可能性があります。リスクへの対策当社グループは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証及びプライバシーマークを取得し、情報セキュリティ・個人情報保護マネジメントシステムを構築し、厳格な情報管理を行っております。当該活動の一環で、当社グループを対象とした個人情報管理委員会・情報セキュリティ管理委員会を設置し、情報セキュリティ管理の状況をモニタリングしております。また、セキュリティインシデント発生時の対応を行う組織としてCSIRT(シーサート、Computer Security Incident Response Team)を設置し、訓練も実施しております。一方、システム対応として、個人情報及び事業上の重要情報保管時の暗号化サーバの利用、不正侵入防止システムやウィルス対策ソフトによる感染防止、各システムによるログの取得、セキュリティ診断による脆弱性の発見等を実施しております。更に、サイバー攻撃の多様化、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進等によるサイバーセキュリティリスクの増加等を受け、最高情報セキュリティ責任者(Chief Information Security Officer)を任命し、サイバーセキュリティへの対策を実施・強化しております。その他、マルウェアや不正な通信の検知力強化や社内ネットワーク構築基準の見直しを実施しています。残存リスク現在想定している対策を講じていても、新技術を用いた高度なサイバー攻撃等、現在想定している対策を超える事態の発生により、情報流出やサービスに障害が発生する可能性があります。 リスク名称⑩ 大規模災害、新型感染症等による事業継続に関するリスクリスクオーナースカパーJSAT㈱ 経営管理部門長リスクの状況当社グループは、放送と通信という公共性の高いサービスを提供する企業グループとして、放送設備や衛星管制・通信設備を国内に所有しております。大規模災害や事故、新型コロナウイルス感染症やその他の感染症の大流行等が発生した場合、施設の設備損傷や施設の閉鎖または活動自粛等により事業継続が困難となるリスクがあります。その他にも従業員の被災状況や公共交通機関等の不通等により、継続業務従事者の確保ができなくなるといったリスクがあります。リスクへの対策事業ごとに継続業務を定め、人員計画含め非常時の体制をBCP(事業継続計画)として構築・運用しています。また、新型コロナウイルス感染症やその他感染症の拡大に対する事業継続体制も同様に事業継続計画としてあらかじめ定めています。継続業務を担う拠点は制震または免震構造を採用しており、非常用発電機能や、食料品の備蓄を有しております。特に災害発生時に通常以上の利用が見込まれる衛星通信の管制施設に関しては、無停電電源設備を有し、一拠点が休止た場合は他拠点からのサービス提供により業務に重大な支障が生じない設計にする等、サービス不断を目指した設備構築を行っております。また、気候変動等により昨今頻発する可能性のある台風等の強風・豪雨被害等の脅威に関しては継続的に対策を検討・策定し、対応を進めております。残存リスク現在想定している対策を講じていても、全てのサービスはフルバックアップ設備を有していないため、現在想定している対策では対処しきれない大規模災害等が発生した場合には、放送・配信・通信を長期間停止するリスク及び交通機関等の断絶の長期化による拠点の燃料・人員確保のリスクが想定され、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

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