有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|10,777 文字
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項で、当社グループの健全な経営と持続的な成長を阻害する事項をリスクとして捉えております。投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のものがあります。当社グループは、これらのリスクが顕在化する可能性及び顕在化した場合の影響を十分に認識した上で、経営基盤の安定化のためのリスクコントロール、即ちリスクの顕在化の回避及び顕在化した場合の影響の極小化と、戦略遂行のための適切かつ合理的なリスクテイクに努めております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見し難い、または重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(1)経営環境に関するリスク①地政学上の問題[リスク認識]ロシアのウクライナ侵攻、中東地域の紛争、米国政権の通商・外交政策、米中対立などを巡っては、他の事象とも複雑に絡み合いながら、ますます不確実で流動的な様相を呈しております。これによりエネルギー価格や輸送コストが高騰し、各国で物価や金利が上昇、さらには世界的な物流が停滞することにもなれば、グローバルビジネスには多大な影響が生じます。また、各国の経済安全保障政策が強化されて、新たな、もしくは想定外の制裁・法規制が発動され、または社会変化が起きれば、中長期に亘って更に大きな影響を受けることになります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、グローバルな政治・経済情勢や法規制の動向を絶えず注視し、事業環境の変化や当社グループへの影響を早期に把握することで、迅速かつ適切に対応できる体制の構築に努めております。 ②経済情勢[リスク認識]当社グループは、事業拠点を国内外に多数配し、グローバルに事業を展開しております。日本からの中古自動車輸出に関連するニュージーランドの一連の事業は当社グループの事業の主柱であり、収益の源泉です。近時は、リスク分散を図りながら持続的な成長を実現するべく、オーストラリアを成長戦略上の重点市場と位置付け、事業を急拡大しております。当社グループにとってはニュージーランドの事業とオーストラリアの事業が両輪であり、業績はニュージーランド及びオーストラリアの二国に大きく依存することになります。このため、当社グループが事業を展開する国及び地域、特にニュージーランド及びオーストラリアの景気等の経済情勢が急激に変化した場合には、当社グループの事業及び業績に多大な影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、ニュージーランド及びオーストラリアにおいては両国の経済情勢に業績が大きく左右されない盤石な事業基盤の確立を目指し、収益力の強化と収益源の多様化に取り組んでおります。また、両国以外の新たな市場も開拓して両国への依存度を低下させることで、特定国の経済情勢の影響を軽減することを目指しております。 ③外国為替及び市場金利[リスク認識]当社グループでは、当連結会計年度の売上高に占める海外売上高比率が8割を超えております。輸出中古自動車に対する需要は、外国為替によって変動する現地通貨建販売価格の影響を受けます。さらには、連結財務諸表作成の際には、海外取引の売上、費用、資産及び負債をはじめとする現地通貨建の項目を円換算することから、当社グループの財務内容は外国為替の影響を常に受けます。当社グループは事業に必要な資金を金融機関からの借入によって調達しておりますが、その多くが変動金利であることから、資金調達コストは市場金利の影響を常に受けます。しかも、サービスセグメントの主要業務の一つである自動車ローンでは、契約締結時の市場金利水準をもとに適用利率を固定金利で設定することから、調達金利と貸出金利の利鞘が生み出す収益は市場金利の影響を受けます。このため、外国為替や市場金利が大きく変動した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、売上規模と通貨に応じた適切な為替ヘッジや、国外の資金需要には現地で対応することを含めて外貨建て資産・負債の総合的な運用管理を行うとともに、国内ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金効率の向上を図ることで、外国為替や市場金利の変動の影響を抑制するよう努めております。 ④自動車の需給[リスク認識]人々のライフスタイルや価値観の変化、移動手段の変革と多様化等により自動車の保有台数が減少し、自動車性能の向上に伴うユーザーの自動車保有期間の長期化等により購入頻度が低下する可能性があります。また、当社グループの主要市場であるニュージーランド及びオーストラリアでは、公共交通機関が未発達であるのに加え、移民の流入の増加が安定的な需要を下支えする要因の一つとなってきましたが、将来、公共交通機関の拡充や移民の流入の減少による購買層の減少によって、自動車に対する需要が低下する可能性もあります。供給面では、オーストラリアにおいては現在30を超えるブランドの新車を取り扱っていることもあり、同国全体としては仕入れを不安定にする重大な問題は見られません。しかしながら、ニュージーランド向けに輸出する中古自動車は、そのほとんどを日本国内のオートオークションにて仕入れていることから、何らかの要因でオートオークションの出品台数が減少した場合や、仕入れ競争が激化した場合は、当社グループが求める中古自動車を仕入れるのが困難になる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、新車販売および中古車販売に加え、中古自動車の販売に直接関係する物流や検査事業のほか、事業の多角化として、自動車情報やテクノロジーを活用したデータサービス事業、インターネット販売のメディア事業、ファイナンス、自動車販売後のメンテナンス(車検整備、一般整備)、部品・カー用品(バッテリー、タイヤ、オイル等)の販売の拡大に積極的に取り組んでおります。中古自動車の国内仕入れでは、オートオークション以外のルートを開拓することで、仕入れルートの多元化に努めております。また、中古自動車の輸入が大幅に制限されているオーストラリアにおいては、新車販売及び同国内で発生する中古自動車の仕入れ・販売に係る事業の拡充に力を入れております。 ⑤産業構造の変化及び技術革新[リスク認識]今後、ディーラーを介して自動車を売買する従来型の商取引に代わって、電子取引をはじめとして新たなチャネルを通した新たなスタイルの商取引が普及した場合、当社グループの一員である自動車ディーラーの業績が悪化するほか、主要な販売先である自動車ディーラーとの取引が縮小する可能性があります。また、自動運転技術をはじめとした自動車IT技術及び電気自動車をはじめとしたエネルギー技術が急速に進歩した場合、従来型内燃機関の中古自動車の商品価値が低下する可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。[対応]当社グループでは、このような変化をむしろ新たなビジネスチャンスと捉え、事業の多角化を推し進めております。前述のデータサービス事業やメディア事業を強化するとともに、個々の車両に関わる情報をもとに新たな付加価値を創出するデータサービス事業の拡充を図ってまいります。また、検査セグメントでは、後述のとおり、新技術の導入を積極的に進め、検査品質の向上と差別化に努めております。 ⑥大規模自然災害、偶発的事故、感染症の流行等[リスク認識]地震、津波、洪水等の大規模自然災害、火災、テロ、その他の偶発的事故によって、当社グループが保有する事業用設備や当社グループが利用する港湾施設をはじめとした社会・交通インフラが大きく毀損し、また操業人員が確保できなくなれば、事業の停止や、事業の中断による機会損失を生じることがあります。また、多額の復旧費用が発生することもあります。新型コロナウイルス感染症は一時期の爆発的感染が収束しております。しかしながら、爆発的感染の再発や、それ以外の感染症の流行によって、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた人材をはじめとして、事業に携わる貴重な人材を失うことになれば、事業の停止や、事業の中断による機会損失を生じる可能性があります。また、国内外において感染拡大、または感染拡大防止策もしくは予防策として経済社会活動が制約を受けることになれば、経済が停滞する可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に多大な影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、役職員及び家族の健康と安全を最優先に考え、大規模自然災害及び偶発的事故等の緊急事態に備えて、日頃より防災対策を徹底しております。また、感染症が流行した場合には、関係政府や当局の指示を踏まえて職場の衛生管理、出社・移動の制限、予防策の周知徹底等を実施することで役職員及び家族の感染防止に努めます。さらには、緊急事態が発生した場合、感染症が流行した場合や感染症対策もしくは予防策として経済社会活動が制約を受けた場合に、事業への影響を最小限にとどめ、事業を安全に継続もしくは早期に復旧するために、こうした事態を想定したBCP(事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 (2)事業活動に関するリスク①競合[リスク認識]中古自動車の輸出は、市場の拡大に伴って同業他社との競争が年々激しくなっております。中古自動車に関係する事業は古物営業法に基づく許可を取得すれば参入が可能であることから、当社グループの主要市場であるニュージーランド及びオーストラリアにおいても、今後、新規参入が増加する可能性があります。その結果、優良な中古自動車をめぐる仕入れ競争、販売先の争奪及び輸送手段の確保における競争等が激しさを増す可能性があります。検査事業は、後述のとおり、認証や認可に基づいて行っておりますが、これらの認証や認可の取得者が大きく増加すれば、同様に、競争が激しさを増す可能性があります。また、オーストラリアで新車を取り扱う自動車ディーラーと自動車物流会社は、ともに同国の業界大手ではありますが、業界内では常に激しい競争に晒されており、そうした競争の結果、所期の収益貢献が実現せず、既存事業との相乗効果が発揮されない可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、ニュージーランドにおいては、日本から中古自動車を輸出し、船積前の清掃・整備、検査・検疫、通関、海上輸送、現地での整備・車検、自動車ローン、メンテナンスほかのアフターサービス、といった一連のサービスをグループ会社またはパートナー企業を通じて一貫して提供するという独自のビジネスモデルに一層磨きをかけ、顧客の利便性を向上させ、コスト競争力を強化することで、競合他社対比の優位性を維持・拡大してまいります。また、オーストラリアでは、新車販売や国内で発生する中古自動車の仕入・販売をプラットフォームとして周辺事業を展開することで新たなビジネスモデルを構築し、競合他社対比の優位性を確立してまいります。 ②新規事業展開[リスク認識]当社グループは、収益力の強化と収益源の多様化を進めるため、新たな事業を創出し、拡大していく考えであります。また、前述のとおり、新たな市場も開拓してまいります。しかしながら、想定外の事業環境の変化や新たな事業リスクの顕在化等により所期の成果を上げることができなければ、当社グループの成長の機会の一つを逸するばかりか、投下資本の回収に加えて、仮に損失が生じれば財務面で影響を受ける可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、個々の事案については事前にグループの投資規律に沿って検討を重ね、所定の審議プロセスを経て実行の可否を判断しております。新規事業の実行後はモニタリングを励行し、各社の事業計画と実績の乖離を検証します。検証結果を踏まえて適時適切に対策を講じることで新規事業が確実に所期の成果を実現することを目指すとともに、万が一、所期の成果を実現することが困難な場合には果断な対処を行うことで、事業及び業績への影響を最小限に抑えることができる運営体制を確立しております。 ③海上輸送[リスク認識]当社グループは、自らは船舶等の輸送手段を保有せず、車両の輸送は実運送業者(船社、自動車運送業者等)に委託しております。ロシアのウクライナ侵攻や中東地域の紛争をはじめ、地政学リスクの顕在化等の影響で世界的な物流が停滞することになれば、船腹を必要量確保することができず、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。当社グループは、長年に亘る良好な取引関係から信頼のおける船社を中心に、安定的、かつ十分に管理可能な状況で船腹の供給を受けておりますが、船社の事情によっては、航海スケジュールや積載スペースが急遽変更され、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。さらには、燃油価格の上昇や船舶需給の逼迫等によって実運送業者の運賃が上昇すると、販売原価が上昇します。一方、当社グループでは、車両の輸送にあたって国内外の港湾施設を利用しております。これらの施設が大規模自然災害や偶発的事故、港湾施設従事者のストライキ、港湾の混雑等によって平常通りに使用できなくなった場合には、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。代替港を利用するにしても、移送ほかの追加費用が生じることになります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、主要船社との良好な取引関係を維持しつつ、他の船社との取引関係を強化することで船腹の安定的確保に努めております。また、チャーター船や自動車専用船以外の船舶の利用も含めて、運搬手段の多様化にも取り組んでおります。海上運賃の上昇は、販売価格に転嫁することを原則としており、船社各社の運賃を定期的に確認した上で適宜販売価格に反映しております。港湾施設が平常通りに使用できなくなった場合に、事業への影響を最小限に止め、事業を早期に復旧するために、近隣港湾を利用したハブ物流方式を検討するとともに、こうした事態を想定したBCP(事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 ④検査品質[リスク認識]当社グループは、日本においては、国際植物防疫条約(IPPC)※1に準拠し、ニュージーランド政府の認定機関であるIANZ(International Accreditation New Zealand )よりISO/IEC17020※2の認証を取得して中古自動車の輸出前検査を実施しております。ニュージーランドでは、同国政府の認可のもと、輸入車用の車体識別番号であるVIN(Vehicle Identification Number)の付与、自動車検査等を行っております。また、国内グループ会社が農林水産省の登録検査機関に登録され、輸出種苗の検疫検査および国内種苗の品質検査を開始しております。前者では輸出相手国が指定する手法、指定がない場合は国際種子検査協会(ISTA)、国際種子連盟(ISHI)等の手法によって検査を行っております。いずれの国でも検査に必要な公的資格を保有する優秀な検査員を多数擁し、高度なノウハウに裏打ちされたプロセスに沿って、高品質の検査を行っております。しかしながら、自動車に搭載される装置の電子化が急速に進むことで検査技術が追い付かなくなる事態や、想定外の病害虫の発生や想定を超える病虫害の蔓延等、予測し得ない事態によって、技術面や費用面の理由で検査品質の高位維持が困難になる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、検査技術の革新、検査工程の改善、設備の更新、協力会社との連携強化等により、常に検査業務における品質の維持・向上に努めております。日本では2024年10月から自動車の電子的な検査(OBD検査※3)が実施されたのに対して検査対応のサポートを行うとともに、ニュージーランド及びオーストラリアを中心に海外で診断機器を販売することで検査事業の付加価値を高めてまいります。また、輸出前の自動車に付着している害虫を高温で殺処理するための熱処理施設を独自開発し、2019年に日本で特許を取得したのを皮切りに、オーストラリア、韓国、EU、米国、ニュージーランドでも特許を取得しております。 ※1 国際植物防疫条約(IPPC)植物に有害な病害虫の侵入・蔓延の防止に向けて、各国間で共同かつ有効な措置を確保するための条約※2 ISO/IEC17020ISO(国際標準化機構:International Organization for Standardization)及びIEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical Commission)が定めた、検査を行う検査機関の能力に係る基準を規定した国際規格※3 OBD(On-Board Diagnostics)エンジンやトランスミッションなどの電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)内部に搭載された故障診断機能 ⑤風評及び風説[リスク認識]当社グループの意向にかかわらず、マスメディアやインターネット等の媒体によって、当社グループの事業及び役職員に係る否定的な内容もしくは事実と異なる内容の報道や発信がなされたり、誹謗中傷等を含んだ風評及び風説が流布することが想定されます。こうした事態が発生した場合には、その内容の正否に拘らず、当社グループに対する社会的信用が失墜し、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、こうした報道や発信、風評及び風説に対しては、早期に発見し、専門家のアドバイスも踏まえて適時適切に対応することで、影響が生じるのを防ぐよう努めております。また、当社グループの事業内容や実績、事業以外の活動等に関する情報を積極的、かつ分かり易い内容で発信することで、ステークホルダーをはじめ多くの方々に当社グループの事業や経営管理の状況をご理解いただけるよう努めております。 ⑥人材の確保及び育成[リスク認識]当社グループが成長戦略を円滑に遂行するためには多くの優れた人材を常に必要とすることから、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優れた人材を確保し、育成することを、当社グループの重要な経営課題の一つと位置付けております。輸出入セグメントでは、顧客の要望に応えて車両品質を見極めた上で適正価格にて仕入れることができる優秀なバイヤーを多数必要とします。検査セグメントでは、検査に関係する法規制、国際規格等の知見を有する優秀な管理者と、港湾地区で実際に検査や修理に携わるスタッフを多数必要とします。しかしながら、優れた人材の獲得をめぐっては、競合他社のみならず多方面で常に激しく競い合う状況にあり、結果として、国内外の各事業において優れた人材を必要十分な人数確保できなくなる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、グループ会社の人材ニーズを常時把握し、採用チャネルを拡充し、適材の確保に努める一方、就業環境の絶え間ない改善により定着化を図っております。また、社員の動機付けと達成感、向上意欲を増進する人事制度を導入し、研修プログラムを充実させることにより人材の育成に努めております。 (3)法規制等に関するリスク①関係法令[リスク認識]中古自動車の輸出は、外国為替及び外国貿易法、輸出貿易管理令等の規制の対象となっております。輸出地域、輸出貨物の用途及び需要者の要件によっては経済産業大臣の輸出許可が必要となる場合もあります。また、当社グループの事業の多くは、事業を展開する各国において様々な法規制、許認可の適用対象となっております。法規制の改定・新設、解釈や運用が変更されて規制が強化される可能性、または、過失その他の事情によりこれらに抵触して刑事罰、行政処分、許認可の取消等が課される可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。日本をはじめ事業を展開する国及び地域において、グループ会社各社が事業に関係する法令や所轄官公庁の許認可等の動向を常時把握するとともに、国内外の顧問弁護士を通じて関連情報を精査することで適時適切な対応に繋げております。遵法意識を徹底するため、全社指示もしくはグループ会社各社の判断の下で適宜研修を実施しております。 ②訴訟その他法的手続き[リスク認識]当社グループは、広く国内外で事業を展開していることから、多くのステークホルダーと関わりをもっており、その全てとの共栄を目指すことをグループビジョンでも謳っています。しかしながら、当社グループの事業活動に関連して立場や見解の違いによって対立が生じ、その結果、重大な訴訟その他の法的手続きが発生し、当社グループに不利な判断が下されば、社会的信用が失墜し、さらには、多額の賠償負担や裁判費用が生じる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、前述のとおり、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。役職員は、法令、社会倫理、社会道徳に則り公平かつ公正に業務を執行することによって、事業活動に関連して対立が生じることを未然に防ぎ、非難を受けることや嫌疑がかかることがないように努めることとしております。万が一、訴訟その他法的手続きが発生した場合には、顧問弁護士ほか社外の専門家の指導や助言を適宜受けながら、適切に対処することとしております。なお、本書提出日現在、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟その他法的手続きは提起されておりません。 ③移転価格税制等の多国間取引に伴う税務[リスク認識]当社グループはグローバルに事業を展開していることから、日本をはじめ各国の税制にしたがって公正な会計処理を行うように努めております。しかしながら、各国の税務当局との間で見解の相違が生じて取引価格に係る移転価格税制上の指摘や源泉徴収の必要性等の指摘を受け、または政府間協議が不調に終わり、結果として二重課税や追徴課税を受ける可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、前述のとおり、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。グループ会社間取引については、国際税務の観点から事前に綿密な調査を行い、社外の専門家の指導やアドバイスを適宜受けながら、関係法令・規則に則り公正な会計処理を励行することで二重課税や追徴課税等を回避するよう努めております。 (4)情報セキュリティに関するリスク①情報システム[リスク認識]当社グループは、グループ会社各社の業務の主要な部分を情報システムに依存しております。地震等の自然災害、火災、ハードウェアまたはソフトウェアの不具合、コンピューターウィルスの感染、公衆回線等の通信ネットワークの障害、電力供給の障害、人為的ミス、その他予期せぬ事象が原因で情報システムが正常に作動しなくなれば、通常業務の運営に支障を来すだけでなく、サービスの質・量の劣化を引き起こす可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、情報システムを安全かつ効率的に運用するために「情報システム運用管理規程」を制定し、データ管理、バックアップ等を厳格に運用しております。また、当社グループの事業や組織の発展と社会の要請に合わせて、情報システムの堅牢化と冗長化の両面で、障害への耐久力の強化に継続的に取り組んでおります。 ②情報資産[リスク認識]当社グループは、事業活動を通じて取引先の機密情報や個人情報を入手することがあります。また、当社グループ自身の機密情報及び個人情報も大量に保有しております。これらの情報資産において、不正アクセスやサイバー攻撃等による情報の漏洩、紛失、データの破壊等が発生すれば、通常業務の運営に支障を来します。取引先をはじめとする第三者に甚大な被害を及ぼすことになれば、巨額の補償負担が生じ、当社グループに対する社会的信用も失墜し、さらには、刑事罰、行政処分、許認可の取消等が課されることになれば当社グループの事業が制約を受ける可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、情報資産を様々な脅威から保護し、適正に取り扱うために「情報セキュリティポリシー」「情報セキュリティ管理規程」「機密情報管理規程」及び「個人情報保護管理規程」を制定し、役職員に対しては情報セキュリティに係る教育及び啓発を随時実施することで意識の向上を促すとともに、厳格な情報管理を励行しております。また、情報の漏洩、紛失、データの破壊等から情報資産を守るために、不正侵入やマルウェアの検知、データの消去や改竄の復旧、データの自動バックアップ等のハード面の強化を図っております。
FY2024|11,027 文字
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項で、当社グループの健全な経営と持続的な成長を阻害する事項をリスクとして捉えております。投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のものがあります。当社グループは、これらのリスクが顕在化する可能性及び顕在化した場合の影響を十分に認識した上で、経営基盤の安定化のためのリスクコントロール、即ちリスクの顕在化の回避及び顕在化した場合の影響の極小化と、戦略遂行のための適切かつ合理的なリスクテイクに努めております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見し難い、または重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(1)経営環境に関するリスク①経済情勢[リスク認識]当社グループは、事業拠点を国内外に多数配し、グローバルに事業を展開しております。とりわけ、ニュージーランド向け中古自動車輸出に関連する事業は永らく当社グループの事業の主柱であり、収益の源泉でした。近時は、リスク分散を図りながら持続的な成長を実現するため、ニュージーランド以外の地域で新たな事業展開を強力に推し進めております。その中心が成長戦略上の重点市場と位置付けるオーストラリアです。新車中心の同国市場では当連結会計年度後半に新車ディーラー事業に本格的に参入し、日本からの中古自動車輸出に依存しないビジネスモデルを構築しました。今後は、売上及び収益ではニュージーランドの事業とオーストラリアの事業が並び立つ見込みであり、これまでニュージーランド一国に大きく依存していたのが、ニュージーランド及びオーストラリアの二国に依存することになります。このため、当社グループが事業を展開する国及び地域、特にニュージーランド及びオーストラリアの景気等の経済情勢が急激に変化した場合には、当社グループの事業及び業績に多大な影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、ニュージーランド及びオーストラリアにおいては両国の経済情勢に業績が大きく左右されない盤石な事業基盤の確立を目指し、収益力の強化と収益源の多様化に取り組んでおります。また、両国以外の新たな市場も開拓して両国への依存度を低下させることで、特定国の経済情勢の影響を軽減することを目指しております。 ②外国為替及び市場金利[リスク認識]当社グループでは、当連結会計年度の売上高に占める海外売上高比率が8割を超えております。輸出中古自動車に対する需要は、外国為替によって変動する外貨建販売価格の影響を受けます。さらには、海外取引は、連結財務諸表作成の際に、売上、費用、資産及び負債をはじめとする現地通貨建の項目を円換算することから、当社グループの財務内容は外国為替の影響を常に受けます。当社グループは事業に必要な資金を金融機関からの借入によって調達しておりますが、その多くが変動金利であることから、資金調達コストは市場金利の影響を常に受けます。しかも、サービスセグメントにおける自動車ローンでは、契約締結時の市場金利水準をもとに適用利率を固定金利で設定することから、調達金利と運用金利の利鞘に依拠する当該事業の収益は市場金利の影響を受けます。このため、外国為替及び市場金利が大きく変動した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、中古自動車を仕入れる際には目利き力をもって車両品質を見極め、常に顧客の要望に的確に応えることによって顧客ロイヤリティを高め、取引が外貨建販売価格の変動に大きく左右されなくなることを目指しております。同時に、売上規模と通貨に応じた適切な為替ヘッジや、国外の資金需要には現地で対応することを含めて外貨建て資産・負債の総合的な運用管理を行うとともに、国内ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金効率の向上を図ることで、外国為替や市場金利の変動の影響を抑制するよう努めております。 ③自動車の需給[リスク認識]人々のライフスタイルや価値観の変化、移動手段の変革、自動車性能の向上に伴うユーザーの自動車保有期間の長期化等により、自動車の保有台数が減少し、購入頻度が低下する可能性があります。また、当社グループの主要市場であるニュージーランド及びオーストラリアでは、公共交通機関が未発達であるのに加え、移民の増加が安定的な需要を下支えする要因の一つとなってきましたが、将来、公共交通機関の拡充や移民の減少による購買層の減少から、自動車に対する需要が低下する可能性もあります。供給面では、オーストラリアにおいては現在35ブランドの新車を取り扱っていることもあり、同国全体としては仕入れを不安定にする重大な問題は見られません。しかしながら、ニュージーランドを主戦場とする中古自動車の輸出事業では、そのほとんどを日本国内のオートオークションにて仕入れていることから、何らかの要因でオートオークションの出品台数が減少した場合や、仕入れ競争が激化した場合は、当社グループが求める中古自動車を仕入れるのが困難になる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、中古自動車の販売に直接関係する物流や検査事業のほか、事業の多角化として、自動車情報やテクノロジーを活用したデータサービス事業、インターネット販売のメディア事業、自動車販売後のメンテナンス(車検整備、一般整備)、部品・カー用品(バッテリー、タイヤ、オイル等)の販売の拡大等に積極的に取り組んでおります。中古自動車の国内仕入れでは、オートオークション以外のルートを開拓することで、仕入れルートの多元化に努めております。また、中古自動車の輸入が大幅に制限されているオーストラリアにおいて、新車販売及び同国内で発生する中古自動車の仕入れ・販売に係る事業の拡充に力を入れております。 ④産業構造の変化及び技術革新[リスク認識]今後、ディーラーを介して自動車を売買する従来からの商取引に代わって、電子取引をはじめとして新たなチャネルを通した新たな商取引のスタイルが普及した場合、当社グループの一員である自動車ディーラーの業績が悪化するほか、当社グループの主要な販売先である自動車ディーラーとの取引が縮小する可能性があります。また、自動運転技術をはじめとした自動車IT技術及び電気自動車をはじめとしたエネルギー技術が急速に進歩した場合、従来型内燃機関の中古自動車の商品価値が低下する可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。[対応]当社グループでは、このような変化をむしろ新たなビジネスチャンスと捉え、事業の多角化を推し進めております。電気自動車やハイブリッド自動車の取り扱いを拡大し、エンドユーザー向けの事業を強化するとともに、個別の車両に関わる情報をもとに新たな付加価値を創出するデータサービス事業の拡充を図ってまいります。また、検査セグメントでは、後述のとおり、新技術の導入を積極的に進め、検査品質の向上と差別化に努めております。 ⑤大規模自然災害及び偶発的事故等[リスク認識]地震、津波、洪水等の大規模自然災害、火災、テロ、その他の偶発的事故によって、当社グループが保有する事業用設備や当社グループが利用する港湾施設をはじめとした社会・交通インフラが大きく毀損し、また操業人員が確保できなくなれば、事業の停止や、事業の中断による機会損失を生じることがあります。また、多額の復旧費用が発生することもあります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に多大な影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、役職員及び家族の健康と安全を最優先に考え、大規模自然災害及び偶発的事故等の緊急事態に備えて、日頃より防災対策を徹底しております。また、緊急事態が発生した場合に、事業への影響を最小限にとどめ、事業を安全に継続もしくは早期に復旧するために、こうした事態を想定したBCP(Business Continuity Plan = 事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 ⑥感染症の流行[リスク認識]新型コロナウイルス感染症は一時期の爆発的感染が収束したことから、2023年5月より感染症法に規定される2類相当から5類感染症に移行しました。しかしながら、爆発的感染の再発や、それ以外の感染症の流行によって、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた人材をはじめとして、事業に携わる貴重な人材を失うことになれば、事業の停止や、事業の中断による機会損失を生じることがあります。また、国内外において感染拡大、または感染拡大防止策もしくは予防策として経済社会活動が制約を受けることによって、経済が停滞することがあります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、役職員及び家族の健康と安全を最優先に考え、感染症が流行した場合には、関係政府や当局の指示を踏まえて職場の衛生管理、出社・移動の制限、感染症予防策の周知徹底等を実施することで役職員及び家族の感染防止に努めます。また、感染症が流行した場合や感染症対策もしくは予防策として経済社会活動が制約を受けた場合に、事業への影響を最小限にとどめ、事業を安全に継続もしくは早期に復旧するために、こうした事態を想定したBCP(Business Continuity Plan = 事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 (2)事業活動に関するリスク①競合[リスク認識]中古自動車の輸出は、市場の拡大に伴って同業他社との競争が年々激しくなっております。中古自動車に関係する事業は古物営業法に基づく許可を取得すれば参入が可能であることから、当社グループの主要市場であるニュージーランド及びオーストラリアにおいても、今後、新規参入が増加する可能性があります。その結果、優良な中古自動車をめぐる仕入れ競争、販売先の争奪及び輸送手段の確保における競争等が激しさを増す可能性があります。検査事業は、後述のとおり、認証や認可に基づいて行っておりますが、これらの認証や認可の取得者が大きく増加すれば、同様に、競争が激しさを増す可能性があります。また、オーストラリアで昨年から本年にかけて新たに当社グループの一員となった新車を取り扱う自動車ディーラーと自動車物流会社は、ともに同国の業界大手ではありますが、業界内では常に激しい競争に晒されており、所期の収益貢献が実現せず、既存事業との相乗効果が発揮されないことも想定されます。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、ニュージーランドにおいては、日本から中古自動車を輸出し、船積前の清掃・整備、検査・検疫、通関、海上輸送、現地での整備・車検、自動車ローン、メンテナンスほかのアフターサービス、といった一連のサービスをグループ会社またはパートナー企業を通じて一貫して提供するという独自のビジネスモデルに一層磨きをかけ、顧客の利便性を向上させ、コスト競争力を強化することで、競合他社対比の優位性を維持・拡大してまいります。また、オーストラリアでは、新車販売や国内で発生する中古自動車の仕入・販売をプラットフォームとして周辺事業を展開することで新たなビジネスモデルを構築し、競合他社対比の優位性を確立してまいります。 ②新規事業展開[リスク認識]当社グループは、収益力の強化と収益源の多様化を進めるため、新たな事業を創出し、拡大していく考えであります。また、前述のとおり、新たな市場も開拓してまいります。しかしながら、M&Aにより発生するのれんの減損にも影響する想定外の事業環境の変化や新たな事業リスクの顕在化等により、所期の成果を上げることができないことも常に想定されます。こうした事態が発生した場合には、当社グループの成長の機会の一つを逸するばかりか、投下資本の回収に加えて、仮に損失が生じれば財務面で影響を被ることから、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、個々の事案については事前にグループの投資規律に沿って検討を重ね、所定の審議プロセスを経て実行の可否を判断します。また、過大なのれんの償却リスクを抱えないM&Aの実施を基本方針としており、既存ののれんの大半も買収時に発生したものではなく、買収前から厳密な減損テストを繰り返し、その価値を維持してきたのれんです。新規事業の実行後はモニタリングを励行し、各社の事業計画及び所期の成果との乖離を検証します。検証結果を踏まえて適時適切に対策を講じることで新規事業が確実に所期の成果の実現を目指すとともに、万が一、所期の成果の実現が困難な場合には果断な対処を行うことで、事業及び業績への影響を最小限に抑えることができる運営体制を確立しております。 ③海上輸送[リスク認識]当社グループは、自らは船舶等の輸送手段を保有せず、車両の輸送は実運送業者(船社、自動車運送業者等)に委託しております。ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルとパレスチナの紛争をはじめ、地政学的リスクの顕在化等の影響で世界的な物流の停滞が発生すれば、船腹を必要量確保できず、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。当社グループは、長年に亘る良好な取引関係から信頼のおける船社を中心に、安定的、かつ十分に管理可能な状況で船腹の供給を受けておりますが、船社の事情によっては、航海スケジュールや積載スペースが急遽変更され、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。さらには、燃油価格の上昇や船舶需給の逼迫等によって実運送業者の運賃が上昇すると、販売原価が上昇します。一方、当社グループでは、車両の輸送にあたって国内外の港湾施設を利用しております。これらの施設が大規模自然災害や偶発的事故、港湾施設従事者のストライキ、港湾の混雑等によって平常通りに使用できなくなった場合には、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。代替港を利用するにしても、移送ほかの追加費用が生じることになります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、主要船社との良好な取引関係を維持しつつ、他の船社との取引関係を強化することで船腹の安定的確保に努めております。また、チャーター船や自動車専用船以外の船舶の利用も含めて、運搬手段の多様化にも取り組んでおります。海上運賃の上昇は、販売価格に転嫁することを原則としており、船社各社の運賃を定期的に確認した上で適宜販売価格に反映しております。港湾施設が平常通りに使用できなくなった場合に、事業への影響を最小限に止め、事業を早期に復旧するために、近隣港湾を利用したハブ物流方式を検討するとともに、こうした事態を想定したBCP(Business Continuity Plan =事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 ④検査品質[リスク認識]当社グループは、日本においては、国際植物防疫条約 (※1)に準拠し、ニュージーランド政府の認定機関であるInternational Accreditation New Zealand (IANZ)よりISO/IEC17020(※2)の認証を取得して中古自動車の輸出前検査を実施しております。ニュージーランドでは、同国政府認可のもと、輸入車用の車体識別番号(VIN:Vehicle Identification Number)の付与、自動車検査等を行っております。また2023年3月には国内グループ会社が農林水産省の登録検査機関に登録され、翌月から輸出種苗の検疫検査および国内種苗品質検査を開始しております。前者では輸出相手国が指定する手法、指定がない場合は国際種子検査協会(ISTA)、国際種子連盟(ISHI)等の手法に従って検査を行っております。いずれの国でも検査に必要な公的資格を保有する優秀な検査員を多数擁し、高度なノウハウに裏打ちされたプロセスに沿って、高品質の検査を行っております。しかしながら、自動車に搭載される装置の電子化が更に急速に進むことで検査技術が追い付かなくなる事態や、想定外の病害虫の発生や想定を超える病虫害の蔓延等、予測し得ない事態が発生することが常に想定されます。こうした事態が発生した場合には、技術面や費用面の問題から検査品質の高位維持が困難になれば、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、検査技術の革新、検査工程の改善、設備の更新、協力会社との連携強化等により、常に検査業務における品質の維持・向上に努めております。日本において2024年10月から自動車の電子的な検査(OBD検査※3)が実施されるにあたっては、斯かる検査対応へのサポートを行うとともに、ニュージーランド及びオーストラリアを中心に海外で診断機器を販売することで検査事業の付加価値を高めてまいります。また、輸出前の自動車に付着している害虫を高温で殺処理するための熱処理施設を独自開発し、2019年に日本で特許を取得したのを皮切りに、オーストラリア、韓国、EU、米国、ニュージーランドでも特許を取得しております。 ※1 国際植物防疫条約(IPPC)植物に有害な病害虫の侵入・蔓延の防止に向けて、各国間で共同かつ有効な措置を確保するための条約※2 ISO/IEC17020ISO(国際標準化機構:International Organization for Standardization)及びIEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical Commission)が定めた、検査を行う検査機関の能力に係る基準を規定した国際規格※3 OBD(On-Board Diagnostics)エンジンやトランスミッションなどの電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)内部に搭載された故障診断機能 ⑤風評及び風説[リスク認識]当社グループの意向にかかわらず、マスコミ報道やインターネット等の媒体によって、当社グループの事業及び役職員に係る否定的な内容もしくは事実と異なる内容の報道や発信がなされたり、誹謗中傷等を含んだ風評及び風説が流布することが想定されます。こうした事態が発生した場合には、その内容の正否に拘らず、当社グル―プに対する社会的信用を失墜させ、当社グル―プの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、こうした報道・発信や風評及び風説に対しては、早期に発見して専門家のアドバイスも踏まえて適時適切に対応することで、影響が生じるのを防ぐよう努めております。また、当社グループの事業内容や実績、事業以外の活動等に関する情報を積極的、かつ分かり易い内容で発信することで、ステークホルダーをはじめ多くの方々に当社グループの実情をご理解いただけるよう努めております。 ⑥人材の確保及び育成[リスク認識]当社グループが成長戦略を円滑に遂行するためには多くの優れた人材を常に必要とすることから、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優れた人材を確保し、育成することを、当社グループの重要な経営課題の一つと位置付けております。貿易セグメントでは、顧客の要望に応えて車両品質を見極めた上で適正価格にて仕入れることができる優秀なバイヤーを多数必要とします。検査セグメントでは、検査に関係する法規制、国際規格等の知見を有する優秀な管理者と、港湾地区で実際に検査や修理に携わるスタッフを多数必要とします。しかしながら、優れた人材の獲得をめぐっては、競合他社のみならず多方面で常に激しく競い合う状況にあります。このため、国内外の各事業において優れた人材を必要十分な人数確保できない場合には、当社グループの事業に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、グループ会社の人材ニーズを常時把握し、採用チャネルを拡充し、適材の確保に努める一方、就業環境の絶え間ない改善により定着化を図っております。また、社員の動機付けと達成感、向上意欲を増進する人事制度を導入し、研修プログラムを充実させること人材の育成に努めております。 (3)法規制等に関するリスク①関係法令[リスク認識]中古自動車の輸出は、外国為替及び外国貿易法、輸出貿易管理令等の規制の対象となっております。輸出地域、輸出貨物の用途及び需要者の要件によっては経済産業大臣の輸出許可が必要となる場合もあります。また、当社グループの事業の多くは、事業を展開する各国において様々な法規制、許認可の適用対象となっております。このため、法規制が改定・新設されたり解釈や運用が変更されて規制が強化された場合、または、過失その他の事情によりこれらに抵触して刑事罰、行政処分、許認可の取消等が課された場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。日本をはじめ事業を展開する国及び地域において、グループ会社各社が事業に関係する法令や所轄官公庁の許認可等の動向を常時把握するとともに、国内外の顧問弁護士を通じて関連情報を精査することで適時適切な対応に繋げております。遵法意識を徹底するため、全社指示もしくはグループ会社各社の判断の下で適宜研修を実施しております。 ②訴訟その他法的手続き[リスク認識]当社グループは、広く国内外で事業を展開していることから、多くのステークホルダーと関わりをもっており、その全てとの共栄を目指すことをグループビジョンでも謳っています。しかしながら、立場や見解の違いによって対立に及び、その結果、当社グループの事業活動に関連して重大な訴訟その他の法的手続きが発生し、当社グループに不利な判断が下されることも想定されます。こうした事態が発生した場合には、社会的信用が失墜し、さらには、多額の裁判費用や賠償負担が生じることになれば、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、前述のとおり、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。役職員は、法令、社会倫理、社会道徳に則り公平かつ公正に業務を執行することによって、事業活動において対立が生じることを未然に防ぎ、非難を受けることや嫌疑がかかることがないように努めることとしています。万が一、係争事案が発生した場合には、顧問弁護士ほか社外の専門家の指導や助言を適宜受けながら、適切に対処することとしております。なお、本書提出日現在、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟その他法的手続きは提起されておりません。 ③移転価格税制等の多国間取引に伴う税務[リスク認識]当社グループはグローバルに事業を展開していることから、日本をはじめ各国の税制にしたがって公正な会計処理を行うように努めております。しかしながら、各国の税務当局との間で見解の相違が生じて取引価格に係る移転価格税制上の指摘や源泉徴収の必要性等の指摘を受けること、または政府間協議が不調に終わることも想定されます。こうした事態が発生した場合には、二重課税や追徴課税を受けることになり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、前述のとおり、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。グループ会社間取引については、国際税務の観点から事前の調査を綿密に行い、社外の専門家の指導やアドバイスを適宜受けながら、関係法令・規則に則り公正な会計処理を励行することで二重課税や追徴課税等を回避するよう努めております。 (4)情報セキュリティに関するリスク①情報システム[リスク認識]当社グループは、グループ会社各社の業務の主要な部分を情報システムに依存しております。このため、地震等の自然災害、火災、ハードウェアまたはソフトウェアの不具合、コンピューターウィルスの感染、公衆回線等の通信ネットワークの障害、電力供給の障害、人為的ミス、その他予期せぬ事象が原因で情報システムが正常に作動しなくなることが常に想定されます。こうした事態が発生した場合には、通常業務の運営に支障を来すだけでなく、サービスの質・量の劣化を引き起こすことになれば、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、情報システムを安全かつ効率的に運用するために「情報システム運用管理規程」を制定し、データ管理、バックアップ等を厳格に運用しております。また、当社グループの事業や組織の発展と社会の要請に合わせて、情報システムの堅牢化と冗長化の両面で、障害への耐久力の強化に継続的に取り組んでおります。 ②情報資産[リスク認識]当社グループは、事業活動を通じて取引先の機密情報もしくは個人情報を入手することがあります。また、当社グループ自身の機密情報及び個人情報も大量に保有しております。これらの情報資産において、不正アクセスやサイバー攻撃等による情報の漏洩、紛失、データの破壊等が発生することが想定されます。こうした事態が発生した場合には、通常業務の運営に支障を来すだけでなく、取引先をはじめとする第三者に甚大な被害を及ぼすことになれば、巨額の補償負担が生じることにもなり、当社グループに対する社会的信用は失墜し、さらには、刑事罰、行政処分、許認可の取消等が課されることになれば当社グループの事業が制約を受けて、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、情報資産を様々な脅威から保護し、適正に取り扱うために「情報セキュリティポリシー」「情報セキュリティ管理規程」「機密情報管理規程」及び「個人情報保護管理規程」を制定し、役職員に対しては情報セキュリティに係る教育及び啓発を随時実施することで意識の向上を促し、厳格な情報管理を励行しております。また、情報の漏洩、紛失、データの破壊等から情報資産を守るために、不正侵入やマルウェアの検知、データの消去や改竄の復旧、データの自動バックアップ等のハード面の手当を随時強化しております。
FY2023|9,124 文字
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項で、当社グループの健全な経営と持続的な成長を阻害する事項をリスクとして捉えております。投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のものがあります。当社グループは、これらのリスクが顕在化する可能性及び顕在化した場合の影響を十分に認識した上で、経営基盤の安定化のためのリスクコントロール、即ちリスクの顕在化の回避及び顕在化した場合の影響の極小化と、戦略遂行のための適切かつ合理的なリスクテイクに努めております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見し難い、又は重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(1)経営環境に関するリスク①経済情勢[リスク認識]当社グループは、事業拠点を国内外に多数配し、グローバルに事業活動を行っております。とりわけ、ニュージーランド市場は当社グループにとって収益の源泉であり、同国向け中古自動車輸出に関連する事業が当社グループの主柱となっております。当連結会計年度においても、売上は同国に大きく依存しております。このため、当社グループが事業を展開する国及び地域、特にニュージーランドの景気等の経済情勢が急激に変化した場合には、当社グループの事業及び業績に多大な影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、ニュージーランドにおいては同国の経済情勢に業績が大きく左右されない盤石な事業基盤の確立を目指して収益力の強化と収益源の多様化に取り組むとともに、同国以外の新たな市場を開拓して同国への依存度を低下させることで、一国の経済情勢の影響を軽減することを目指しております。現在、オーストラリアを成長戦略上の重点市場と位置づけ、自動車販売事業やデータサービス事業を拡大するとともに、新規サービスの開発に注力しております。さらには、オーストラリア以外の新たな市場開拓にも鋭意取り組んでおります。 ②外国為替及び市場金利[リスク認識]当社グループでは、当連結会計年度の売上高に占める海外売上高比率が8割を超えております。輸出中古自動車に対する需要は、外国為替によって変動する外貨建販売価格の影響を受けます。さらには、海外取引については、連結財務諸表作成の際に、売上に加え、費用、資産及び負債をはじめとする現地通貨建の項目を円換算することから、当社グループの財務内容は外国為替の影響を常に受けます。また、当社グループは事業に必要な資金を金融機関からの借入によって調達しておりますが、その多くが変動金利であるのに対して、サービスセグメントにおける自動車ローンでは、契約締結時の市場金利水準をもとに適用利率を固定金利で設定することから、当社グループの資金調達コストや特定の事業の収益性は市場金利の影響を常に受けます。このため、外国為替及び市場金利が大きく変動した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、中古自動車を仕入れる際には目利き力をもって商品性を見極めて顧客のニーズに的確に応えることで、外貨建販売価格の変動に大きく左右されない事業運営を目指しております。同時に、売上規模と通貨に応じた適切な為替ヘッジや外貨建て資産・負債の総合的な運用管理を行うとともに、国内ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入して資金効率の向上を図ることで、外国為替や市場金利の変動の影響を最小化するよう努めております。 ③中古自動車の需給[リスク認識]人々のライフスタイルや価値観の変化、移動手段の変革、自動車性能の向上に伴うユーザーの自動車保有期間の長期化等により、自動車の保有台数が減少し、購入頻度が低下する可能性があります。また、当社グループの主要市場であるニュージーランドでは、移民の増加が中古自動車に対する安定的な需要を支える要因の一つとなってきましたが、将来、移民の減少等により購買層が減少する可能性もあります。一方、当社グループは、中古自動車のほとんどを日本国内のオートオークションにて仕入れておりますが、何らかの要因でオートオークションの出品台数が減少した場合や、仕入れ競争が激化した場合は、当社グループが求める中古自動車を仕入れるのが困難になる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。 [対応]当社グループでは、前記のとおり、オーストラリアをはじめとして新たな市場での事業展開を進めるとともに、事業の多角化として、電気自動車の需要の伸長を見越した新規事業や、中古自動車販売後の車両メンテナンス(車検整備、一般整備)、部品・カー用品(バッテリー、タイヤ、オイル等)の販売の拡大に積極的に取り組んでおります。 ④産業構造の変化及び技術革新[リスク認識]今後、ディーラーを介して自動車を売買する従来からの商取引に代わって、電子取引をはじめとして新たなチャネルを通した新たな商取引のスタイルが普及した場合、当社グループの主要な販売先であるディーラーとの取引が縮小する可能性があります。また、自動運転技術をはじめとした自動車IT技術及び電気自動車をはじめとしたエネルギー技術が急速に進化した場合、従来型内燃機関の中古自動車の商品価値が低下する可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。[対応]当社グループでは、このような変化をむしろ新たなビジネスチャンスと捉え、事業の多角化を推し進めております。電気自動車やハイブリッド自動車の取り扱いを拡大し、エンドユーザー向けの事業を強化するとともに、個別の車両に関わる情報をもとに新たな付加価値を創出するデータサービス事業の拡充を図ってまいります。 ⑤大規模自然災害及び偶発的事故等[リスク認識]地震、津波、洪水等の大規模自然災害、火災、テロ、その他の偶発的事故によって、当社グループが保有する事業用設備や当社グループが利用する港湾施設をはじめとした社会・交通インフラが大きく毀損し、また操業人員が確保できなくなれば、事業の停止や、事業の中断による機会損失を生じることがあります。また、多額の復旧費用が発生することもあります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に多大な影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、大規模自然災害及び偶発的事故等の緊急事態に対しては、日頃より防災対策を徹底しております。また、緊急事態発生時には役職員の安全を最優先として速やかに適切な対応をとることを基本としつつ、事業への影響を最小限にとどめ、安全に事業を継続、もしくは早期に復旧するために、BCP(事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 ⑥感染症の流行[リスク認識]新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は感染長期化の「新常態」のフェーズに入りましたが、爆発的感染拡大の再発や、これ以外の感染症の流行によって、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた人材をはじめとして、事業に携わる貴重な人材を失うことになれば、事業の停止や、事業の中断による機会損失を生じることがあります。また、国内外において感染拡大、又は感染拡大防止策もしくは予防策のために経済社会活動が制約を受けることによって、経済が停滞することがあります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、役職員及び家族の健康と安全を最優先に考え、感染症が流行した場合には、関係政府や当局の指示を踏まえて職場の衛生管理、出社・移動の制限、感染症予防策の周知徹底等を実施することで役職員及び家族の感染防止に努めます。また、前記のとおり、事業への影響を最小限にとどめ、安全に事業を継続し、もしくは事業を早期に復旧するために、こうした事態を想定したBCP(事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 (2)事業活動に関するリスク①競合[リスク認識]中古自動車の輸出は、市場の拡大に伴って同業他社との競争が年々激しくなっております。中古自動車に関係する事業は古物営業法に基づく許可を取得すれば参入が可能であることから、当社グループの主要市場であるニュージーランド、さらには新たな重点市場と位置付けているオーストラリアにおいても、今後、新規参入が増加する可能性があります。その結果、優良な中古自動車をめぐる仕入れ競争、販売先の争奪及び輸送手段の確保における競争等が激しさを増す可能性があります。また、検査事業は、後記のとおり、認証や認可に基づいて行っておりますが、これらの認証や認可の取得者が大きく増加すれば、激しい競争に晒されることになります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、中古自動車の仕入れから、輸出に係る整備・除染・検査・検疫、海上輸送に係る非船舶運航業務、輸出先国での国内車検、自動車ローン、メンテナンスほかのアフターサービス、といった一連のサービスをグループ会社又はパートナー企業を通じて一貫して提供するという独自のビジネスモデルに一層磨きをかけ、顧客の利便性を向上し、コスト競争力を強化することで、競合他社対比の優位性を維持・拡大してまいります。 ②新規事業展開[リスク認識]当社グループは、収益力の強化と収益源の多様化を進めるため、新たな事業を創出し、拡大していく考えであります。また、前記のとおり、新たな市場も開拓してまいります。しかしながら、想定外の事業環境の変化や新たな事業リスクの顕在化等により、所期の成果を上げることができないことも常に想定されます。こうした事態が発生した場合には、当社グループの成長の機会の一つを逸するばかりか、投下資本の回収に加えて、仮に損失が生じれば財務面で影響を被ることから、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、個々の事案については事前にグループの投資規律に沿って検討を重ね、所定の審議プロセスを経て実行の可否を判断します。実行後はモニタリングを励行し、継続的なレビューの結果に基づいて適時適切に対処することで、新規事業が確実に所期の成果を上げることができ、万が一、所期の成果を上げることが困難と認識された場合には事業及び業績への影響を最小限に抑えることができる運営体制を確立しております。 ③海上輸送[リスク認識]当社グループは、自らは船舶等の輸送手段を保有せず、車両の輸送は実運送業者(船社、自動車運送業者等)に委託しております。今後、地政学的リスクの顕在化等の影響で世界的な物流の停滞が発生することがあれば、船腹を必要量確保できず、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。当社グループは、長年に亘る良好な取引関係から信頼のおける船社を中心に、安定的、かつ十分に管理可能な状況で船腹の供給を受けておりますが、船社の事情によっては、航海スケジュールや積載スペースが急遽変更され、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。さらには、燃油価格の上昇や船舶需給の逼迫等によって実運送業者の運賃が上昇すると、販売原価が上昇します。一方、当社グループでは、車両の輸送にあたって国内外の港湾施設を利用しております。これらの施設が大規模自然災害や偶発的事故、港湾施設従事者のストライキ、港湾の混雑等によって平常通りに使用できなくなった場合には、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。代替港を利用するにしても、移送ほかの追加費用が生じることになります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、主要船社との良好な取引関係を維持しつつ、他の船社との取引関係を強化することで船腹の安定的確保に努めております。また、自動車専用船以外の船舶の利用も含め、運搬手段の多様化にも取り組んでおります。海上運賃の上昇は、販売価格に転嫁することを原則としております。港湾施設が平常通りに使用できなくなる事態に対しては、事業への影響を最小限にとどめ、事業を早期に復旧するためにBCP(事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 ④検査品質[リスク認識]当社グループは、日本においては、国際植物防疫条約 (※1)に準拠し、ニュージーランド政府の認定機関であるInternational Accreditation New Zealand (IANZ)よりISO/IEC17020(※2)の認証を取得して中古自動車の輸出前検査を実施しております。またニュージーランドにおいては、同国政府認可のもと、輸入車用の車体識別番号(VIN:Vehicle Identification Number)の付与、自動車検査等を行っております。いずれの国でも検査に必要な公的資格を保有する優秀な検査員を多数擁し、高度なノウハウに裏打ちされたプロセスに沿って、高品質の検査を行っております。しかしながら、想定外の病害虫の発生や想定を超える病虫害の蔓延をはじめ、予測し得ない事態が発生することが常に想定されます。こうした事態が発生した場合には、技術面や費用面の問題から検査品質の高位維持が困難になれば、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、検査技術の革新、検査工程の改善、設備の更新、協力会社との連携強化等により、常に検査業務における品質の維持・向上に努めております。輸出前の自動車に付着している害虫を高温で殺処理するための熱処理施設を独自開発し、2019年に日本で特許を取得したのを皮切りに、オーストラリア、韓国、EU、米国、ニュージーランドでも特許を取得しております。※1 国際植物防疫条約(IPPC)植物に有害な病害虫の侵入・蔓延の防止に向けて、各国間で共同かつ有効な措置を確保するための条約※2 ISO/IEC17020ISO(国際標準化機構:International Organization for Standardization)及びIEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical Commission)が定めた、検査を行う検査機関の能力に係る基準を規定した国際規格 ⑤風評及び風説[リスク認識]当社グループの意向にかかわらず、マスコミ報道やインターネット等の媒体によって、当社グループの事業及び役職員に係る否定的な内容もしくは事実と異なる内容の報道や発信がなされたり、誹謗中傷等を含んだ風評及び風説が流布することが想定されます。こうした事態が発生した場合には、その内容の正否に拘らず、当社グル―プに対する社会的信用を失墜させ、当社グル―プの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、こうした報道・発信や風評及び風説に対しては、早期に発見して専門家のアドバイスも踏まえて適時適切に対応することで、影響が生じるのを防ぐよう努めております。また、当社グループの事業内容や実績、事業以外の活動等に係る情報を積極的に、かつ分かり易い内容で発信することによって、ステークホルダーをはじめ多くの方々に当社グループの実像をご理解いただけるよう努めております。 ⑥人材の確保及び育成[リスク認識]当社グループが成長戦略を円滑に遂行するためには多くの優れた人材を常に必要とすることから、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優れた人材を確保し、育成することを、当社グループの重要な経営課題の一つと位置付けております。貿易セグメントでは、顧客が求める車両を適正価格で仕入れることができる優秀なバイヤーを多数必要としますし、検査セグメントでは、検査に関係する法規制、国際規格等の知見を有する優秀な検査員を多数必要とします。しかしながら、優れた人材の獲得をめぐっては、競合他社のみならず多方面で常に激しく競い合う状況にあります。このため、国内外の各事業において優れた人材を必要十分な人数確保できない場合には、当社グループの事業に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、グループ会社の人材ニーズを常時把握し、採用チャネルを拡充し、適材の確保に努める一方、就業環境の絶え間ない改善により定着化を図っております。また、社員の動機付けと達成感、向上意欲を増進する人事制度を導入し、研修プログラムを充実させること人材の育成に努めております。 (3)法規制等に関するリスク①関係法令[リスク認識]中古自動車の輸出は、外国為替及び外国貿易法、輸出貿易管理令等の規制の対象となっております。輸出地域、輸出貨物の用途及び需要者の要件によっては経済産業大臣の輸出許可が必要となる場合もあります。また、当社グループの事業の多くは、事業を展開する各国において様々な法規制、許認可の適用対象となっております。このため、法規制が改定・新設されたり解釈や運用が変更されて規制が強化された場合、又は、過失その他の事情によりこれらに抵触して刑事罰、行政処分、許認可の取消等を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付け、役職員は社会の要請に沿って公平かつ公正な業務執行に努めることとし、日本をはじめ事業を展開する国及び地域の法令等に係る情報を常時アップデートしながら、これらを遵守して事業を行うように努めております。 ②訴訟その他法的手続き[リスク認識]当社グループは、広く国内外で事業を展開していることから、多くのステークホルダーと関わりをもっており、その全てとの共栄を目指すことをグループビジョンでも謳っています。しかしながら、立場や見解の違いによって対立に及び、その結果、当社グループの事業活動に関連して重大な訴訟その他の法的手続きが発生し、当社グループに不利な判断が下されることも想定されます。こうした事態が発生した場合には、社会的信用が失墜し、さらには、多額の裁判費用や賠償負担が生じることになれば、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、前記のとおり、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付け、役職員に対してコンプライアンスを徹底しております。係争事案が発生した場合には、顧問弁護士ほか社外の専門家の指導や助言を適宜受けながら、適切に対処することとしております。なお、本書提出日現在、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟その他法的手続きは提起されておりません。 ③移転価格税制等の多国間取引に伴う税務[リスク認識]当社グループはグローバルに事業を展開していることから、日本をはじめ各国の税制にしたがって公正な会計処理を行うように努めております。しかしながら、各国の税務当局との間で見解の相違が生じて取引価格に係る移転価格税制上の指摘や源泉徴収の必要性等の指摘を受けること、又は政府間協議が不調に終わることが起こり得ます。こうした事態が発生した場合には、二重課税や追徴課税を受けることになり、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、グループ会社間取引については、国際税務の観点から常に事前の調査を綿密に行い、会計監査人ほか社外の専門家の指導やアドバイスを適宜受けながら、公正な会計処理を励行することで二重課税や追徴課税等を回避するよう努めております。 (4)情報セキュリティに関するリスク①情報システム[リスク認識]当社グループは、グループ会社各社の業務の主要な部分を情報システムに依存しております。このため、地震等の自然災害、火災、ハードウェア又はソフトウェアの不具合、コンピュータウィルスの感染、公衆回線等の通信ネットワークの障害、電力供給の障害、人為的ミス、その他予期せぬ事象が原因で情報システムが正常に作動しなくなることが常に想定されます。こうした事態が発生した場合には、通常業務の運営に支障を来すだけでなく、サービスの質・量の劣化を引き起こすことになれば、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、情報システムを安全かつ効率的に運用するために「情報システム運用管理規程」を制定し、データ管理、バックアップ等を厳格に運用するとともに、事業や組織の発展と社会の要請に合わせて、情報システムの堅牢化と冗長化の両面で障害への耐久力の強化に継続的に取り組んでおります。②情報資産[リスク認識]当社グループは、事業活動を通じて取引先の機密情報もしくは個人情報を入手することがあります。また、当社グループ自身の機密情報及び個人情報も大量に保有しております。これらの情報資産において、不正アクセスやサイバー攻撃等による情報の漏洩、紛失、データの破壊等が発生することが想定されます。こうした事態が発生した場合には、通常業務の運営に支障を来すだけでなく、取引先をはじめとする第三者に甚大な被害を及ぼすことになれば、巨額の補償負担が生じることにもなり、当社グループに対する社会的信用は失墜し、さらには、刑事罰、行政処分、許認可の取消等を受けて当社グループの事業に制限が課され、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、情報資産を様々な脅威から保護し、適正に取り扱うために「情報セキュリティポリシー」「情報セキュリティ管理規程」「機密情報管理規程」及び「個人情報保護管理規程」を制定し、役職員に対しては情報セキュリティに係る教育及び啓発を随時実施することで意識の向上を促し、厳格な情報管理を励行しております。
FY2022|7,752 文字
2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項で、当社グループの健全な経営と持続的な成長を阻害する事項をリスクとして捉えております。投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のものがあります。当社グループは、これらのリスクが顕在化する可能性及び顕在化した場合の影響を十分に認識した上で、経営基盤の安定化のためのリスクコントロール、即ちリスクの顕在化の回避及び顕在化した場合の影響の極小化、と戦略遂行のための適切かつ合理的なリスクテークに努めております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見し難い、または重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(1)経営環境に関するリスク①経済情勢当社グループは、事業拠点を国内外に多数配し、グローバルに事業活動を行っております。とりわけ、ニュージーランド向け中古自動車輸出販売が事業の中心となっており、当連結会計年度においてはニュージーランドでの売上高が全体の約8割を占めております。その結果、当社グループが事業を展開する国及び地域、特にニュージーランドの景気等の経済情勢が急激に変化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、ニュージーランド以外の新たな市場を開拓し、ニュージーランドへの依存度を低下させることで、一国の経済情勢の影響を軽減することを目指しております。現在、オーストラリアを成長戦略上の重点市場と位置づけ、自動車販売事業やデータサービス事業を拡大するとともに、新規サービスの開発に注力しております。オーストラリア以外の新たな市場開拓にも鋭意取り組んでまいります。②外国為替及び市場金利当社グループでは、当連結会計年度の売上高に占める海外売上高比率は9割を超えております。海外グループ会社については、連結財務諸表作成の際に、売上に加え、費用、資産及び負債をはじめとする現地通貨建の項目を円換算することから、当社グループの財務内容は外国為替の影響を受けます。また、当社グループは事業に必要な資金を金融機関からの借入によって調達しておりますが、その多くが変動金利となっているのに加え、サービス事業における自動車ローンでは、契約締結時の市場金利水準をもとに適用利率を固定金利で設定することから、当社グループの資金調達コストや特定の事業の収益性は市場金利の影響を受けます。このように、外国為替および市場金利が大きく変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、売上規模と販売地域に応じた適切な為替ヘッジや外貨建て資産・負債の総合的な運用管理を行うとともに、国内ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入して資金効率の向上を図ることで、外国為替や市場金利の変動の影響を最小化するよう努めております。③中古自動車の需給人々のライフスタイル及び価値観の変化、移動手段の変革、自動車性能の向上に伴うユーザーの自動車保有期間の長期化等により、自動車の保有台数が減少し、購入頻度が低下する可能性があります。また、当社グループの主要市場であるニュージーランドでは、移民の増加が中古自動車に対する安定的な需要を支える要因の一つとなってきましたが、将来、移民の減少等により購買層が減少する可能性もあります。さらには、足元では半導体供給不足に端を発する世界的な新車の供給不足により、中古自動車に対する需要が高まっておりますが、いずれ新車の供給が回復すれば、中古自動車に対する需要が減少する可能性があります。一方、当社グループは、中古自動車のほとんどを日本国内のオートオークションにて仕入れておりますが、何らかの要因でオートオークションの出品台数が減少した場合や、仕入れ競争が激化した場合は、当社グループが求める中古自動車を仕入れるのが困難になる可能性があります。以上のような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、前記のとおり、新たな市場での事業展開を進めるとともに、事業の多角化として、電気自動車の需要の伸長を見越した新規事業や、中古自動車販売後の車両メンテナンス(車検整備、一般整備)、部品・カー用品(バッテリー、タイヤ、オイル等)の販売の拡大に積極的に取り組んでおります。④産業構造の変化及び技術革新今後、ディーラーを介して自動車を売買する従来からの商取引に代わって、消費者間の電子取引をはじめとして新たなチャネルを通した商取引が大いに普及した場合、当社グループの主要な販売先であるディーラーとの取引が縮小する可能性があります。また、自動運転技術をはじめとした自動車IT技術及び電気自動車をはじめとしたエネルギー技術が急速に進化した場合、従来型の中古自動車の商品価値が低下する可能性があります。以上のような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、このような変化をむしろ新たな収益機会として捉え、前記のとおり、事業の多角化を推し進めております。⑤大規模自然災害及び偶発的事故等地震、津波、洪水等の大規模自然災害、火災、テロ、その他の偶発的事故によって、当社グループが保有する事業用設備や当社グループが利用する港湾施設、社会・交通インフラが毀損し、また操業人員が確保できなくなれば、事業の停止や、事業の一時中断による機会損失を生じることがあります。また、多額の復旧費用が生じることもあります。以上のような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、大規模自然災害及び偶発的事故等に対しては、役職員の安全を最優先として適切な対応をとることを基本としつつ、事業への影響を最小限にとどめ、安全に事業を継続し、もしくは事業を早期に復旧するために、こうした事態を想定したBCP(事業継続計画)を策定しております。⑥感染症の流行新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような感染症の流行によって、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた人材をはじめとして、事業に携わる貴重な人材を失うことになれば、事業の停止や、事業の一時中断による機会損失を生じることがあります。また、感染拡大、または感染拡大防止もしくは予防のために国内外において経済活動や市民生活が制約を受けることによって、経済が停滞することがあります。以上のような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、役職員及び家族の健康と安全を最優先に考え、関係政府や当局の指示を踏まえて職場の衛生管理、出社・移動の制限、感染症予防策の周知徹底等を実施することで役職員及び家族の感染防止に努める一方、前記のとおり、事業への影響を最小限にとどめ、安全に事業を継続し、もしくは事業を早期に復旧するために、こうした事態を想定したBCP(事業継続計画)を策定しております。(2)事業活動に関するリスク①競合中古自動車の輸出は、市場の拡大に伴って同業他社との競争が年々激しくなっております。中古自動車に関係する事業は古物営業法に基づく許可を取得すれば参入が可能であることから、当社グループの主要市場であるニュージーランド、さらには新たな重点市場と位置付けているオーストラリアにおいても、今後、新規参入が増加する可能性があります。その結果、優良な中古自動車をめぐる仕入れ競争、販売先の争奪及び輸送手段の確保における競争等が激しさを増す可能性があります。また、検査事業は、後記のとおり、認証や認可に基づいて行っておりますが、これらの認証や認可の取得者が大きく増加すれば、激しい競争に晒されることになります。以上のような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、これまで営々と築いてきた優良顧客ディーラーとのリレーションを一層強化すると同時に、サービス内容の差別化を図ることで競合先に対する優位性を維持、強化するよう努めております。②新規事業展開当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、新たな事業を創出し、拡大していく考えであります。また、前記のとおり、新たな市場も開拓してまいります。しかしながら、想定外の事業環境の変化や新たな事業リスクの顕在化により、計画通りに収益を確保できなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、個々の事案についてはグループの投資規律に沿って検討を重ね、所定の審議プロセスを経て実行の可否を判断し、実行後はモニタリングを励行し、継続的なレビューに基づいて適時適切に対処することで、新規事業が業績を大きく損なうことを未然に防止しております。③海上輸送当社グループは、自らは船舶等の輸送手段を保有せず、車両の輸送は実運送業者(船社、自動車運送業者等)に委託しております。今後、COVID-19感染流行等の影響による世界的な物流の停滞が継続、再発することがあれば、船腹を必要量確保できず、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。また、当連結会計年度の海上輸送仕入高(船舶の積載スペースの賃借費用)においては、主要船社一社が占める割合は6割程度となっております。当該船社の事情によっては、航海スケジュールや積載スペースが急遽変更され、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。さらには、燃油価格の上昇や船舶需給の逼迫等によって実運送業者の運賃が上昇すると、販売原価が上昇します。一方、当社グループでは、車両の輸送にあたっては国内外の港湾施設を利用しております。これらの施設が大規模自然災害や偶発的事故、港湾施設従事者のストライキ、港湾の混雑等によって平常通りに使用できなくなった場合には、車両の輸送が困難になって事業の一時中断による機会損失を生じることがあります。代替港を利用するにしても、移送ほかの追加費用が生じることになります。以上のような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、主要船社との良好な取引関係を維持しつつ、他の船社との取引関係を強化することで船腹の安定的確保に努めております。海上運賃の上昇は販売価格に転嫁することを原則としております。また、港湾施設が平常通りに使用できなくなる事態に対しては、事業への影響を最小限にとどめ、事業を早期に復旧するためにBCP(事業継続計画)を策定しております。④検査品質当社グループは、日本においては、国際植物防疫条約 (※1)に準拠し、ニュージーランド政府の認定機関であるInternational Accreditation New Zealand (IANZ)よりISO/IEC17020(※2)の認証を取得して中古自動車の輸出前検査を実施しております。またニュージーランドにおいては、同国政府認可のもと、輸入車用の車体識別番号(VIN:Vehicle Identification Number)の付与、自動車検査等を行っております。しかしながら、想定外の病害虫の発生や想定を超える病虫害の蔓延をはじめ、予測し得ない事態が発生した場合には、その対処に多大な労力と費用を要することとなり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、検査工程の改善、設備の更新、協力会社との連携強化等により、常に検査業務における品質の向上に努めております。※1 国際植物防疫条約(IPPC)植物に有害な病害虫の侵入・蔓延の防止に向けて、各国間で共同かつ有効な措置を確保するための条約※2 ISO/IEC17020ISO(国際標準化機構:International Organization for Standardization)及びIEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical Commission)が定めた、検査を行う検査機関の能力に係る基準を規定した国際規格⑤風評及び風説当社グループの意向にかかわらず、マスコミ報道やインターネット等の媒体によって、当社グループの事業及び役職員に係る否定的な内容もしくは事実と異なる内容の報道や発信がなされたり、誹謗中傷等を含んだ風評及び風説が流布したりすることがあります。こうした報道・発信や風評及び風説は、その内容の正否に拘らず、当社グループに対する社会的信用を失墜させ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、こうした報道・発信や風評及び風説に対しては、早期に発見して専門家のアドバイスも踏まえて適時適切に対応することで、影響を極小化するよう努めております。また、当社グループの事業内容や実績、事業以外の活動等に係る情報を積極的に、かつ分かり易い内容で発信することによって、ステークホルダーをはじめ多くの方々に当社グループをご理解いただけるよう努めております。⑥人材の確保及び育成高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優秀な人材の確保及び育成は、当社グループの重要な経営課題の一つです。とりわけ貿易事業では、顧客が求める車両を適正価格で仕入れることができる優秀なバイヤーを多数必要としますし、検査事業では、検査に関係する法規制、国際規格等の知見を有する優秀な検査員を多数必要とします。国内外の各事業に携わる人材が質・量の両面で十分ではない場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、人材の採用チャネルを拡充し、就業環境の絶え間ない改善により定着化を促進し、人材育成プログラムの充実を図ることで優秀な人材を確保及び育成するよう努めております。(3)法規制等に関するリスク①関係法令中古自動車の輸出は、外国為替及び外国貿易法、輸出貿易管理令等の規制の対象となっております。輸出地域、輸出貨物の用途及び需要者の要件によっては経済産業大臣の輸出許可が必要となる場合もあります。また、当社グループの事業の多くは、事業を展開する各国において様々な法規制、許認可の適用対象となっております。法規制が改定・新設されたり解釈や運用が変更されて規制が強化された場合、または、過失その他の事情によりこれらに抵触して刑事罰、行政処分、許認可の取消等を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付け、役職員は社会の要請に沿って公平かつ公正な業務執行に努めることとし、日本をはじめ事業を展開する国及び地域の法令等に係る情報を常時アップデートしながら、これらを遵守して事業を行っております。②訴訟その他法的手続き当社グループの事業活動に関連して重大な訴訟その他の法的手続きが発生し、当社グループに不利な判断が下された場合には、社会的信用が失墜し、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。さらには、多額の裁判費用や賠償負担が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、前記のとおり、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付け、役職員に対してコンプライアンスを徹底しております。個別の係争事案には、顧問弁護士ほか社外の専門家の指導や助言を適宜受けながら、適切に対処しております。なお、本書提出日現在、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟その他法的手続きは提起されておりません。③移転価格税制等の多国間取引に伴う税務当社グループはグローバルに事業を展開しております。各国の税務当局との間で見解の相違が生じ、取引価格に係る移転価格税制上の指摘や源泉徴収の必要性等の指摘を受けた場合、または政府間協議が不調に終わった場合には、二重課税及び追徴課税を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、グループ会社間取引については、会計監査人ほか社外の専門家の指導やアドバイスを適宜受けながら、国際税務の観点から事前の調査を綿密に行い、二重課税や追徴課税等のリスクを回避するよう努めております。(4)情報セキュリティに関するリスク①情報システム当社グループは、業務の主要な部分を情報システムに依存しております。地震等の自然災害、火災、ハードウェアまたはソフトウェアの不具合、コンピュータウィルスの感染、公衆回線等の通信ネットワークの障害、電力供給の障害、人為的ミス、その他予期せぬ事象が原因で情報システムが正常に作動しなくなった場合には、当社グループの業務運営に支障を来すだけでなく、サービスの質・量の劣化を引き起こすことになれば、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、情報システムを安全かつ効率的に運用するために「情報システム運用管理規程」を制定し、データ管理、バックアップ等を厳格に運用するとともに、事業や組織の発展と社会の要請に合わせて、情報システムの堅牢化と冗長化の両面で障害耐久力の強化に継続的に取り組んでおります。②情報資産当社グループは、事業活動を通じて取引先の機密情報もしくは個人情報を入手することがあります。また、当社グループ自身の機密情報及び個人情報も大量に保有しております。当社グループの情報資産において、不正アクセスやサイバー攻撃等によって情報の漏洩、紛失、データの破壊等が発生した場合には、当社グループの業務運営に支障を来します。さらには、取引先をはじめとする第三者に甚大な被害を及ぼすことになれば、当社グループに対する社会的信用が失墜し、刑事罰、行政処分、許認可の取消等を受けて当社グループの事業に制限が課され、巨額の補償負担が生じることにもなります。このような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、情報資産を様々な脅威から保護し、適正に取り扱うために「情報セキュリティポリシー」「情報セキュリティ管理規程」「機密情報管理規程」及び「個人情報保護管理規程」を制定し、役職員に対しては情報セキュリティに係る教育及び啓発を随時実施することで意識の向上を促し、厳格な情報管理を励行しております。
FY2021|8,464 文字
2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクが顕在化する可能性を認識した上で、顕在化の回避及び顕在化した場合の影響の極小化に努めております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見し難い、または重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(1)経営環境に関するリスク①経済情勢当社グループは、事業拠点を国内外に多数配し、グローバルに事業活動を行っております。そのため、当社グループの事業及び業績は、事業を展開する国及び地域の景気、市場金利の変動、自動車の燃料価格の変動等の経済情勢の影響を受けます。とりわけ、当社グループではニュージーランド向け中古自動車輸出販売が事業の中心となっており、当連結会計年度における当社グループのニュージーランドでの売上高は全体の約9割を占めることから、同国の経済情勢には特に大きな影響を受けます。当社グループは、市場の多角化によって特定の国や地域の経済情勢の影響を低減すべく、現在、オーストラリアにおける事業の拡大に注力しております。②産業構造の変化及び技術革新自動車の売買において、ディーラーを介する従来の商取引に代わって、消費者間の電子取引等の新たなチャネルによる商取引が拡大した場合、当社グループの主要な取引先であるディーラー向けの売上が減少する可能性があります。また、自動運転技術をはじめとした自動車IT技術及び電気自動車をはじめとしたエネルギー技術の急速な進化と普及により、従来型の中古自動車の商品価値が低下する可能性があります。当社グループは、このような変化を新たな収益機会として捉える一方、変化の影響を低減すべく事業の多角化に積極的に取り組んでおります。③大規模自然災害及び偶発的事故等地震、津波、洪水、火災等の大規模自然災害またはテロ等の偶発的事故によって、当社グループの事業拠点もしくは設備が毀損した場合、社会インフラが機能しなくなった場合、また事業拠点の操業人員が確保できなくなった場合、事業の継続が困難になる可能性があります。当社グループでは、大規模自然災害及び偶発的事故に対しては、役職員の安全を最優先として適切な対応をとることを基本としつつ、事業への影響を最小限にとどめ、安全に事業を継続し、もしくは事業を早期に復旧するために、これらの事態を想定した事業継続計画(BCP)を策定しております。④感染症の流行当社グループは、様々な国及び地域で業務に従事する役職員及び家族の健康と安全を最優先に考えております。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対しては、職場の衛生管理、出社・移動の制限、役職員に対する感染症予防策の周知徹底等を実施し、感染防止に努めております。当社グループの主要市場であるニュージーランドは、本書提出日現在、警戒レベルは最も低い1であり、市民生活や経済活動をほぼ正常化しております。しかしながら、今後、このような感染症の感染拡大防止もしくは予防のため、国内外における経済活動や市民生活に制約、制限等が課された結果、経済が停滞した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。⑤外国為替及び市場金利当社グループの当連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は9割を超えております。このため、当社グループでは、売上規模と販売地域に応じて適切な為替ヘッジを行っております。また、海外グループ会社の売上、費用、資産及び負債をはじめ現地通貨建の項目は、連結財務諸表作成の際に円換算しており、為替の変動の影響を受けます。一方、当社グループは事業の拡大に向けた資金を金融機関からの借入によって調達しております。その多くが変動金利であるため、経済金融情勢により市場金利が著しく上昇した場合や、当社グループの財政状態が悪化して信用力が低下した場合には、資金調達コストが上昇する可能性があります。また、サービス事業における自動車ローンでは、契約締結時の市場金利の水準をもとに適用利率が固定金利で設定されるため、市場金利の水準が急激に上昇すると利鞘が縮小し、収益性が悪化する可能性があります。為替の変動や市場金利の著しい上昇の影響を完全に排除することは困難ではありますが、為替ヘッジ、または外貨建て資産や負債等の総合的な運用管理により、影響を最小化するよう努めております。 ⑥中古自動車の需給生活様式及び社会慣行の変化や、自動車性能の向上に伴うユーザーの自動車保有期間の長期化等により、自動車の保有台数が減少し、購入頻度が低下する可能性があります。また、当社グループの主要市場であるニュージーランドでは、移民の増加が中古自動車に対する安定的な需要を支える要因の一つとなってきましたが、将来、移民の減少等により、購買層が減少する可能性があります。一方、当社グループは、商品である中古自動車のほとんどを日本国内のオートオークションにて仕入れております。何らかの要因でオートオークションの出品台数が減少した場合や、仕入れ競争が激化した場合は、当社グループが希望する中古自動車を仕入れるのが困難になる可能性があります。⑦海上運賃当社グループは、自らは船舶等の輸送手段を保有せず、自動車の輸送は実運送業者(船会社、自動車運送業者等)に委託しております。燃油価格の上昇や船舶需給の逼迫等により、実運送業者の運賃が上昇する場合には、当社グループの販売価格に転嫁することによって収益の減少を回避することを原則としております。(2)事業活動に関するリスク①競合中古自動車輸出は、市場の拡大に伴って同業他社との競争が年々激しくなっております。当社グループの事業は、特許権、商標権その他の知的財産権によって保護されるものではなく、比較的容易とされる古物営業法に基づく許可を取得すれば、参入はそれほど難しくありません。当社グループの主要市場であるニュージーランド、さらにはオーストラリアにおいても、今後、有力企業及び同業他社の新規参入が増加する可能性があります。その結果、優良な中古自動車をめぐる仕入れ競争、販売先の争奪及び輸送手段の確保における競争等が激しさを増す可能性があります。また、検査事業は、後記のとおり、認証や認可に基づいて行っておりますが、これらの認証や認可の取得者が大きく増加した場合、激しい競争に直面することになります。当社グループは、サービス内容の差別化を図ることで優位性を維持、強化するよう努めております。②新規事業展開当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、新たな事業を創出し、拡大していく考えであります。また、新たな市場も開拓してまいります。個々の事案では、グループの投資規律に沿って検討を重ね、所定の審議プロセスを経て決定し、実行後はモニタリングを励行し、継続的にレビューを行います。しかしながら、想定外の事業環境の変化や新たな事業リスクの顕在化により、計画通りの収益を達成できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。③海上輸送当連結会計年度における海上輸送仕入高(※)において主要船社一社が占める割合は7割程度となっております。同社の事情によっては、配送スケジュールや船腹量が急遽変更され、予定していた輸送が困難となる可能性があります。このため、同社との取引を確保する営業努力と同時に、他の船会社との取引関係強化に努めております。一方、当社グループは、横浜港、名古屋港等の港湾施設及び仕向地先の港湾施設を利用しております。これらの施設が自然災害や事故、その他の何らかの事由により使用不能となった場合は車両の輸出が困難になり、代替地に転換するにも追加費用が生じる可能性があります。このような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。※ 海上輸送仕入高NVOCCとして海上輸送を行うために生じる船舶の積載スペースの賃借費用④検査品質当社グループは、日本においては、国際植物防疫条約 (※1)に準拠し、ニュージーランド政府の認定機関であるInternational Accreditation New Zealand (IANZ)よりISO/IEC17020(※2)の認証を取得して中古自動車の輸出前検査を実施しております。またニュージーランドにおいては、同国政府認可のもと、輸入車用の車体識別番号(VIN:Vehicle Identification Number)の付与、自動車検査等を行っております。当社グループは、検査工程の改善、設備更新、協力会社との連携強化等により、常に検査業務における品質向上に努めております。しかしながら、想定外の病害虫の発生や想定を超える病虫害の蔓延をはじめ、予測し得ない事態が発生した場合には、その対処に多大な体力と費用を要することとなり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。※1 国際植物防疫条約(IPPC)植物に有害な病害虫の侵入・蔓延の防止に向けて、各国間で共同かつ有効な措置を確保するための条約 ※2 ISO/IEC17020国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)及び国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)が定めた、検査を行う検査機関の能力に係る基準を規定した国際規格⑤取引先の信用当社グループは、国内外で数多くの企業と取引を行っております。取引先の財務情報をもとに、事業内容、取引履歴、担保価値等を勘案し、さらには一定の前提条件を折り込んで貸倒引当金を計上することで、取引先の破綻に伴う損失の最小化を図っております。また、コンプライアンス重視の基本方針のもと、テロ資金供与対策及びマネーロンダリング防止を徹底し、反社会的勢力の該当可否も含めて、取引先としての適格性を適時適切に判断しております。⑥風評及び風説マスコミ報道やインターネット等の情報媒体によって、当社グループの事業及び役職員に係る否定的な内容もしくは事実と異なる内容の報道がなされたり、誹謗中傷等の風評及び風説が流布したりすることがあります。当社グループは、このような報道、風評及び風説に対しては、専門家のアドバイスも踏まえて適時適切に対応することで、影響を極小化するよう努めております。⑦人材の確保及び育成高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優秀な人材の確保と育成は、当社グループの重要な経営課題であると認識しております。とりわけ貿易事業では、仕入れにあたって個々の中古自動車の品質が顧客の要望に応える水準であるかを的確にチェックし、適正価格で仕入れることができる優秀なバイヤーを多数必要とします。また、検査事業では、検査に関係する法規制、国際規格、基準等の知見を有する優秀な検査員を多数必要とします。そのため当社グループでは、人材の採用チャネルを拡充し、就業環境の改善により定着化を促進し、人材育成プログラムの充実を図ることで優秀な人材の確保と育成に努めております。(3)法規制等に関するリスク①関係法令中古自動車の輸出は、外国為替及び外国貿易法ならびに輸出貿易管理令等の規制の対象となっております。輸出地域、輸出貨物の用途及び需要者の要件によっては経済産業大臣の輸出許可が必要となる場合もあります。また、当社グループの事業は、主に下記の法令等の適用対象となっております。当社グループは、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付け、役職員は社会からの期待に沿うよう、公平かつ公正な業務執行に努めることとしており、日本をはじめ事業を展開する国及び地域の法令等を遵守して事業を行っております。しかしながら、法規制の改廃や新設等により規制内容が強化された場合や法規制の解釈及び運用が変更された場合、または、過失やその他の事情によりこれらに違反し、刑事罰、行政処分、許認可の取消等を受けて当社グループの事業が制限された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(貿易)古物営業法目的及び内容 取引される古物の中に窃盗の被害品等が混在するおそれがあることから、盗品等の売買の防止、被害品の早期発見により窃盗その他の犯罪を防止し、被害を迅速に回復することを目的とする法律監督官庁等 三重県公安委員会愛知県公安委員会神奈川県公安委員会関連する許認可等の内容 古物商許可(三重県公安委員会 第551320077300号)(愛知県公安委員会 第5411600003000号)(神奈川県公安委員会 第452550006906号) 更新期限期限の定め無し 取消事由古物営業法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(古物営業法第24条) (物流)貨物利用運送事業法目的及び内容 貨物利用運送事業の運営を適正かつ合理的なものとすることにより、貨物利用運送事業の健全な発達を図ると共に、貨物の流通の分野における利用者の需要の高度化及び多様化に対応した貨物の運送サービスの円滑な提供を確保し、もって利用者の利益の保護及びその利便の増進に寄与することを目的とする法律監督官庁等 国土交通省関連する許認可等の内容 許可書 (国総国物第187号) 更新期限期限の定め無し 取消事由貨物利用運送事業法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(貨物利用運送事業法第33条) (サービス)金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法(Financial Service Providers(Registration and Dispute Resolution)Act 2008)目的及び内容 ニュージーランドにおいて公正、効率的かつ平明な金融市場の促成を目的とした法律監督官庁等 ニュージーランド ビジネス・イノベーション・雇用省(Ministry of Business,Innovation and Employment,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 金融サービス提供者登録(FSPR:Financial Service Provider Register) 更新期限 2021年11月1日(1年ごとの更新) 取消事由金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法第56条(56 Withdrawal of approval)) 自動車販売法(Motor Vehicle Sales Act 2003)目的及び内容 ニュージーランドにおける自動車販売に関する消費者保護を目的とした法律監督官庁等 ニュージーランド ビジネス・イノベーション・雇用省(Ministry of Business,Innovation and Employment,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 自動車取引業者登録(MVTR:Motor Vehicle Trader Registration) 更新期限 2022年1月24日(1年ごとの更新) 取消事由規制が課す義務(注)に違反して車両を売った場合(注)オドメーターの改竄や抵当権の設定等の車両と売主についての正確な情報の公開義務 (検査)輸出貨物船積前検査(PSI;Pre-Shipment Inspection)目的及び内容 輸出貨物の船積み前検査に係る許可監督官庁等 ニュージーランド 第一次産業省(Ministry for Primary Industries(MPI))関連する許認可等の内容 輸出貨物の船積み前検査に係る許可 更新期限 期限の定め無し 取消事由重大な検査基準の違反のためMPIによる監査が増加または重大な検査基準の違反が継続した場合車検基準(Land Transport Rule:Vehicle Standards Compliance Rule 2002)目的及び内容 ニュージーランドにおける車検基準監督官庁等 ニュージーランド 交通省(Ministry of Transport,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 指名証(Deed of Appointment) 更新期限(※) 取消事由重大な検査基準の違反により、ニュージーランド 運輸庁(NZTA:New Zealand Transport Agency)による監査が増加または重大な検査基準の違反が継続した場合(※)JEVIC NZ Limitedの更新期限は2026年6月30日、Vehicle Inspection New Zealand Limitedの更新期限は2026年2月28日であります。②訴訟その他法的手続き当社グループは、前記の通り、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けており、役職員には随時、コンプライアンスの徹底を図っております。その結果、常に関係法令、社内規律等を遵守して業務が遂行されております。また、個別事案においては顧問弁護士ほか社外の専門家の指導やアドバイスを適宜受けながら、適切に対処しております。本書提出日現在、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟その他法的手続きは提起されておりません。しかしながら、将来、当社グループの事業活動に関連して重要な訴訟その他法的手続きが発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。③移転価格税制等の多国間取引に伴う税務当社のグループ会社間取引においては、会計監査人ほか社外の専門家の指導やアドバイスを適宜受けながら、国際税務の観点から事前の調査を綿密に行い、二重課税や追徴課税等のリスクの回避に努めております。しかしながら、各国の税務当局との間で見解の相違が生じ、取引価格に係る移転価格税制上の指摘や源泉徴収の必要性等の指摘を受ける可能性や、政府間協議が不調に終わり二重課税及び追徴課税を受ける可能性があります。このような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(4)情報セキュリティに関するリスク①情報システム当社グループは、業務の主要な部分を情報システムに依存しております。情報通信技術が日進月歩で発達する中で、事業や組織の発展と社会の変化に合わせて、情報セキュリティの強化に継続的に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが運用している情報システムにおいて、人為的ミス、事故、火災、地震等の自然災害、ハードウェアもしくはソフトウェアの不具合、コンピュータウィルスの感染、公衆回線等の通信ネットワークの障害、電力供給の障害、その他予期せぬ事象が発生した場合には、当社グループの業務運営に支障を来すだけでなく、サービスの質・量の劣化を引き起こすことにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②情報資産当社グループは、事業活動を通じて取引先の機密情報もしくは個人情報を入手することがあります。また、当社グループ自身の機密情報及び個人情報も大量に保有しております。これらの情報資産は、不正アクセスやサイバー攻撃等によって漏洩、紛失、データの破壊といった危機に常に晒されています。当社グループでは、情報資産を様々な脅威から保護し、適正に取り扱うために「情報セキュリティポリシー」及び「情報セキュリティ管理規程」を制定しております。役職員に対しては情報セキュリティに係る教育及び啓発を随時実施することで意識の向上を促し、厳格な情報管理を励行しております。しかしながら、当社グループの情報資産において、不測の事態により漏洩、紛失、データの破壊等が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障を来すだけでなく、取引先をはじめとする第三者に甚大な被害を及ぼす可能性があります。当社グループに対する社会的信用が毀損し、巨額の補償負担が生じることにもなります。このような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|14,378 文字
2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見しがたいまたは重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。(1)国際情勢や経済動向等の外部経営環境に関するリスク①経済情勢について当社グループの主たる事業である貿易事業における中古自動車に対する需要は、事業展開する様々な国及び地域での景気、自動車の燃料価格の変動、自動車ローン金利の変動等の経済情勢により、多大な影響を受けることがあります。当社グループでは、ニュージーランド向け中古自動車輸出販売が収益の中心となっており、経済情勢は、法人及び個人の中古自動車の需要に大きな影響を与えることから、同国の経済情勢が変動した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大について、当社グループの主力販売地域であるニュージーランドにおいては、2020年3月25日に同ウイルスに対する警告システムの最悪レベルであるレベル4を公表し、同日より同国内すべての住民に4週間の自主隔離を義務付けました。本書提出日直近の2020年6月9日においては、当該警告システムは最も低いレベル1であり、市民生活や経済活動をほぼ正常化させてはおりますが、今後、同ウイルスの感染が再発し、同国における経済活動の停滞が長期化した場合、当社グループの業績及び財政状態が大きく影響を受ける可能性があります。②グローバルな事業展開について当社グループの主たる販売国はニュージーランドでありますが、同国以外の地域へも事業展開しております。当社グループは、同国以外の地域へさらに事業を展開する計画であるため、事業のグローバル化にともない以下のようなリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。1) 貿易に関する国際協定、条約及びレジーム、国際ルール、取引慣習、関税、その他貿易関連法令並びにその改廃、解釈等による問題2) 汚職等腐敗行為防止のための諸法令、独占禁止法、税法などの経済法令並びにその改廃、解釈等による問題3) 事業や投資に係る許認可、会計基準、税務、為替管理、通商制限、私的独占の禁止及び環境等に関する公的規制、並びにその改廃、商慣習、実務慣行及び解釈等による問題4) 包括的な法令体系の欠如、監督当局による一貫性の無い法令の適用及び解釈、規制措置の一方的な変更5) 戦争、内乱、暴動等による政情不安、並びに事故、火災、テロリズム、海賊、ストライキ、伝染性疾患の流行その他の要因による社会的混乱6) 自然災害及びその二次災害7) 病害虫等のまん延8) 文化や慣習の相違から生ずる労務問題③ニュージーランドへの売上の依存について当社グループが展開する事業における主要な業務は、ニュージーランド向けの中古自動車輸出の取扱いであり当社グループの強みであります。当連結会計年度における当社グループのニュージーランドへの売上高は、全体の92.4%を占めており、同国への依存度が極めて高くなっております。そのため、同国において、政情不安、経済不振や経済的な混乱の発生、同国政府の政策変更、同国の為替動向、暴動や住民運動の発生等の影響により、日本・ニュージーランド間の事業環境に大きな変化が生じた場合は、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。④競合について中古自動車輸出市場全般につきましては、その拡大に伴い同業他社との競争が激化しております。当社グループの事業は、特許権、商標権その他の知的財産権で保護されているものではなく、比較的取得し易い古物営業法に基づく許可を得れば、参入は容易なものとなっております。当社グループの主力販売地域であるオセアニア地域においても、今後、有力企業及び同業他社による新規の参入が増加する可能性があります。当社グループ及び同業他社との間で商品である優良な中古自動車の獲得競争及び価格競争が激化し、仕入価格の上昇、販売先の減少及び船腹の確保が困難になる等の事態が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの優位性が維持できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)市況変動に関するリスク①為替相場の変動について当社グループは、ニュージーランドを始めとした海外の市場開拓を進めており、当連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は、96.2%と極めて高くなっております。このため、当社グループでは売上規模と販売地域に応じた適切な為替ヘッジを行っておりますが、為替変動の影響を完全に排除することは困難であります。海外子会社の売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受けるため、外国為替相場が急激または大幅に変動した場合は、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。②資金調達について当社グループは、事業の拡大に向けた資金調達に関して主に金融機関からの借入により手当てしております。そのうち、金融機関からの借入の多くは変動金利により調達しており、景気の急激な変動や金融市場の混乱等により市場金利が急激に上昇した場合、その他何らかの理由により当社グループの財政状態が悪化し当社グループの信用力が低下した場合には、約定金利が上昇する可能性があります。また、借換においても同様の理由により、約定金利の上昇や十分な金額の調達が制約される可能性があります。さらに、当社グループのサービスセグメントにおける自動車ローンの適用利率は、契約時の金利水準をもとに固定金利として設定されております。そのため、市場金利の急激な上昇による資金調達コストの増加は、サービスセグメントの収益性の低下につながる可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業、財政状態、キャッシュ・フロー及び業績に影響を及ぼす可能性があります。③燃油価格及び船舶需要の変動等による仕入価格の変動について当社グループの物流事業においては、船舶等を保有せず、取引先から受託した貨物の輸送を実運送業者(船会社、自動車運送業者等)に委託しております。このため、燃油価格の上昇や船舶需要のひっ迫等により、実運送業者の輸送運賃が上昇した場合には、当社グループの仕入コストが上昇する可能性があります。これらを販売価格に転嫁できなかった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(3)中古自動車取引に関するリスク①需要動向について以下のような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。1) 技術革新について「モノのインターネット(IоT)」(※)の進展により変化する自動運転技術など自動車IT技術及び電気自動車をはじめとしたエネルギー技術の急速な進化と普及に伴い燃費面など自動車性能が向上し、従来型の中古自動車の商品価値が陳腐化する可能性があります。※ IоT(Internet of Things)様々な「モノ」がインターネットに接続し、情報をやり取りすること。(独立行政法人 情報処理推進機構 ホームページを参照)2) 購買層の変化について自動車性能の向上、生活様式及び社会慣行の変化等の要因によるユーザーの自動車保有期間の長期化、並びにカーシェアリングやライドシェアリングの利便性の向上等、必要な時に必要な分だけ簡単に利用できるインフラが整備されることにより、自動車所有台数が減少する可能性があります。また、顧客の求める水準の品揃え、品質及び価格でのサービス提供に応えられない場合や競合企業の新規参入等による競争環境激化及び消費者の嗜好の変化等により自動車の市場価格が下落した場合、当社グループの収益性の低下、市場占有率の低下及び事業基盤の縮小につながる可能性があります。なお、本書提出日現在において当社グループの主力販売市場であるニュージーランドにおける中古自動車の需要は、移民が増加していることが要因となり、安定的に推移しております。しかしながら、将来において、移民の流出、少子高齢化の進展による人口の減少等を要因として、購買層が減少する可能性があります。3) 産業構造の変化について消費者間における電子商取引(C2C)等の新たなチャネルの取引シェア急拡大により、当社グループの主要得意先であるディーラー向けの売上が減少する可能性があります。4) 環境規制についてアメリカ合衆国においては、カリフォルニア州大気資源局(CARB)により、同州においてZEV(Zero Emission Vehicle)規制(※1) が導入されております。また、世界最大の自動車市場である中華人民共和国においては、2017年9月にいわゆる「中国NEV法」(※2)が公布され、2019年1月に中国版ZEV規制であるNEV規制が導入されました。当社グループの主たる販売市場であるニュージーランド及びオーストラリアでもこれらの規制が導入された場合には、規制で定められた基準に満たない中古自動車の需要が減少する可能性があります。※1 ZEV(Zero Emission Vehicle(注))規制ZEV規制は、アメリカ合衆国最大市場のカリフォルニア州で始まり、同州内で年間2万台以上自動車を販売するメーカーは、その販売台数の一定比率をZEVにしなければならないとするものです。当該一定比率を下回った場合は、当該一定比率を上回ったメーカーに与えられるクレジット(CO2削減量/実績係数)を当該メーカーから購入するか、CARBに罰金を払わなければなりません。同国では、ニューヨークやコネティカットなどの11州でも本規制が採用されております。※2 中国NEV(New Energy Vehicle(注))法2017年9月に同国工業情報化部(工信部;Ministry of Industry and Information Technology) など5部門により公布された「乗用車企業平均燃料消費量及び新エネルギー車クレジット平行管理弁法」のこと。同国で年間3万台以上を生産・輸入する完成車メーカーに対して、一定比率の新エネルギー車(NEV)の生産・販売を義務付けるもの。(注)対象は「電気自動車(EV)」、「燃料電池車(FCV)」及び「プラグインハイブリッド車(PHV)」5) ESC(Electronic Stability Control)規制についてニュージーランド運輸庁(NZTA:New Zealand Transport Agency)は、2014年7月にESC(Electronic Stability Control:横滑り防止装置)(※)規制の導入を公表しております。2020年3月1日以降、軽自動車を含むすべての中古自動車に対してESCの導入が義務付けられております。そのため、同日以降、それまで日本より輸出されていたESCが付されていない車両が輸出できなくなったことから、当社グループのニュージーランドへの輸出台数が減少する可能性があります。ただし、ニュージーランドにおいては、中古自動車にそのものに対する需要が高く、当該規制が導入されても、ESCが付されている中古自動車への需要が増加する代替効果が働くものと予想されるため、当該規制による影響は現時点においては限定的と考えております。※ ESC(Electronic Stability Control:横滑り防止装置)ESCとは、急なハンドル操作時や滑りやすい路面を走行中に車両の横滑りを感知すると、自動的に車両の進行方向を保つように車両を制御するものです。ESCのコンピュータの指令に基づいて各車輪に適切にブレーキをかけて、車両の進行方向を修正、維持する機能があります。②取引先の信用について当社グループは、国内外の様々な地域の数多くの取引先と取引を行っており、取引先の債務不履行などが発生するリスクに晒されております。当社グループは、これらの取引先の財務情報をもとに、取引先の信用力、担保の価値及び一般経済状況に関する一定の前提と見積もりに基づき貸倒引当金を設定し、継続的な評価を行うことで、かかるリスクを最小化できるよう努めております。また、取引先について、適格性を判断するため、テロ資金供与対策及びマネーロンダリング防止の観点も含め、反社会的勢力に該当しないことの確認を行い、コンプライアンスを重視した事業活動を徹底しております。しかしながら、世界的な経済危機をきっかけとし、取引先及び金融機関の経営破たんのような予期せぬ事態が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。③仕入について当社グループは、商品である中古自動車のほとんどを日本国内のオートオークション事業者から仕入れております。今後の事業拡大に伴い、仕入台数が増加するとともに仕入元となる業者も増加する可能性があります。そのため、仕入商品の安定確保のため、仕入先選定の十分な検討、並びに仕入先との良好な関係の維持及び強化に努めております。しかしながら、オートオークション事業者への出品台数が減少し、当社グループが希望する中古自動車の仕入ができず販売機会を失する可能性及び相場の高騰による原価上昇分を販売価格に転嫁出来なくなる可能性があります。また、当社グループは、オートオークション事業者が定める規約を遵守すべく、業務手続きを整備し、当該手続きに則り業務を遂行するよう努めておりますが、オペレーションミス等によりオートオークション規約に抵触し、オートオークション事業者から取引停止等の処分を受ける可能性があります。その場合、適時に仕入を行えなくなり販売活動に支障を来す可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。④物流事業における特定仕入先への依存について当連結会計年度における海上輸送仕入高(※)に対するトヨフジ海運㈱の占める割合は76.5%となっております。同社とは業界慣行により取引基本契約書の締結はしていないため、同社との個別の取引条件等が変更となる可能性があります。また、自動車の輸出動向の大きな変化により配送スケジュールや船腹量が左右されるなどにより、当社グループが当初予定していた自動車専用運搬船の船腹の確保が困難となる可能性があります。その場合、船積みの予定が遅れ、ディーラーへの受注車両の引き渡しの遅れにより、信用失墜や売上計上の遅れが発生する可能性があります。このような事態が発生した場合は、当社グループの事業運営、キャッシュ・フロー及び業績に影響を及ぼす可能性があります。※ 海上輸送仕入高NVOCCとして海上輸送を行うために生じる船舶の積載スペースの賃借費用⑤在庫にかかるリスクについて当社グループは、市況の変動、ディーラー需要等を勘案し取扱商品を仕入れております。仕入後は中古自動車の場合、1ヶ月以内を目途に売却をすすめております。市況の変動、ディーラー需要の急変等、何らかの理由により想定通りに販売が進まずに滞留在庫となった場合は、当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。⑥海上輸送について当社グループは、外航貨物海上保険を契約しており、海上輸送に係る損害に備えております。しかしながら、異常気象、自然災害、事故等を原因とする販売納期の遅延が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、保険等で補償されない紛争等何らかの事象が発生した場合は、予期せぬ補償費用等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑦港湾施設の利用について当社グループは仕出地である横浜港、名古屋港等のストックヤード(在庫保管場所)を含む港湾施設及び仕向地先の港湾施設を利用し、事業活動を行っております。これらの港湾施設が天災や事故等により使用が不可能となった場合、またストックヤードの利用に関する契約が解除、更新拒絶、期間満了その他の何らかの事由により終了した場合は、車両輸出が困難となり、代替地への転換にかかる費用等が当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。⑧中古自動車の検査について当社グループの中古自動車の検査については、国際植物防疫条約(IPPC)(※1)に準拠し、ニュージーランドにおける認定機関 International Accreditation New Zealand (IANZ)によりISO/IEC17020(※2)の認証を取得し輸出前検査を実施しております。また、ニュージーランドにおいて、同国政府認可のもと、輸入車用の車体識別番号(VIN:Vehicle Identification Number)の付与、自動車検査(輸入車を含む)等を行っております。当社グループは、検査業務における品質管理の体制の強化に努めております。しかしながら、日本及びニュージーランドの検査業務において当社グループの予測し得ない品質問題が発生した場合には、顧客からのクレーム等により社会的信用の失墜、損害賠償等が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。※1 国際植物防疫条約植物に有害な病害虫が侵入・まん延することを防止するために、加盟国が講じる植物検疫措置の調和を図ることを目的とした条約※2 ISO/IEC17020国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)及び国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)が定めた、検査を行う公平な検査機関の能力に関する基準を規定した国際規格のこと。⑨輸出規制について中古自動車の輸出は、外国為替及び外国貿易法並びに輸出貿易管理令等における規制対象となっており、輸出地域、輸出貨物の用途及び需要者の要件により、経済産業大臣の輸出許可が必要となる場合があります。現在、当社グループは、当然のことながら、これらの法令等を遵守し、事業を行っておりますが、これに違反した場合は、刑事罰等の処分を受け、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(4)法的規制・訴訟等に関するリスク①法的規制等について当社グループでは、事業を行うにあたり、主に以下のような法的規制等を受けており、これらを遵守して事業を行っております。なお、当社グループでは、現在まで、当該法的規制等に関して許認可の取消、行政処分等を受けたことはありません。しかしながら、今後、行政機関から何らかの理由により許認可の取消、行政処分、行政指導等を受け、当社グループの業務範囲が制限された場合は、事業展開に支障を来たし、費用負担が生じる可能性があります。また、法的規制の改廃、新設等により規制が強化された場合や、法的規制の解釈及び運用が変化した場合は、当社グループ業務範囲の制限及び費用負担の増加が生じる可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(貿易)古物営業法目的及び内容 取引される古物の中に窃盗の被害品等が混在するおそれがあることから、盗品等の売買の防止、被害品の早期発見により窃盗その他の犯罪を防止し、被害を迅速に回復することを目的とする法律監督官庁等 三重県公安委員会愛知県公安委員会神奈川県公安委員会関連する許認可等の内容 古物商許可(三重県公安委員会 第551320077300号)(愛知県公安委員会 第5411600003000号)(神奈川県公安委員会 第452550006906号) 更新期限期限の定め無し 取消事由古物営業法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(古物営業法第24条) (物流)貨物利用運送事業法目的及び内容 貨物利用運送事業の運営を適正かつ合理的なものとすることにより、貨物利用運送事業の健全な発達を図ると共に、貨物の流通の分野における利用者の需要の高度化及び多様化に対応した貨物の運送サービスの円滑な提供を確保し、もって利用者の利益の保護及びその利便の増進に寄与することを目的とする法律監督官庁等 国土交通省関連する許認可等の内容 許可書 (国総国物第187号) 更新期限期限の定め無し 取消事由貨物利用運送事業法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(貨物利用運送事業法第33条) (サービス)金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法(Financial Service Providers(Registration and Dispute Resolution)Act 2008)目的及び内容 ニュージーランドにおいて公正、効率的かつ平明な金融市場の促成を目的とした法律監督官庁等 ニュージーランド ビジネス・イノベーション・雇用省(Ministry of Business,Innovation and Employment,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 金融サービス提供者登録(FSPR:Financial Service Provider Register) 更新期限 2020年11月1日(1年ごとの更新) 取消事由金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法第56条(56 Withdrawal of approval)) 自動車販売法(Motor Vehicle Sales Act 2003)目的及び内容 ニュージーランドにおける自動車販売に関する消費者保護を目的とした法律監督官庁等 ニュージーランド ビジネス・イノベーション・雇用省(Ministry of Business,Innovation and Employment,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 自動車取引業者登録(MVTR:Motor Vehicle Trader Registration) 更新期限 2021年1月24日(1年ごとの更新) 取消事由規制が課す義務(注)に違反して車両を売った場合(注)オドメーターの改ざんや抵当権の設定等の車両と売主についての正確な情報の公開義務であります。自動車関連事業者ライセンス規則(Land Transport Rule:Operator Licensing 2007)目的及び内容 ニュージーランドにおける自動車を利用した乗客サービス、レンタカー・サービス、配送・運送サービス等を行う際のライセンス取得を義務付ける規則監督官庁等 ニュージーランド 交通省(Ministry of Transport,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 自動車有償貸渡事業許可(Rental service licence) 更新期限2021年4月12日(1年ごとの更新) 取消事由自動車関連事業者ライセンス規則(Land Transport Rule:Operator Licensing 2007)に違反した場合 (検査)輸出貨物船積前検査(PSI;Pre-Shipment Inspection)目的及び内容 輸出貨物の船積み前検査に係る許可監督官庁等 ニュージーランド 第一次産業省(Ministry for Primary Industries(MPI))関連する許認可等の内容 輸出貨物の船積み前検査に係る許可 更新期限期限の定め無し 取消事由重大な検査基準の違反のためMPIによる監査が増加または重大な検査基準の違反が継続した場合 車検基準(Land Transport Rule:Vehicle Standards Compliance Rule 2002)目的及び内容 ニュージーランドにおける車検基準監督官庁等 ニュージーランド 交通省(Ministry of Transport,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 指名証(Deed of Appointment) 更新期限(注) 取消事由重大な検査基準の違反により、ニュージーランド 運輸庁(NZTA:New Zealand Transport Agency)による監査が増加または重大な検査基準の違反が継続した場合(注) JEVIC NZ Limited、Vehicle Inspection New Zealand Limitedともに2020年12月31日であります。②訴訟について当社グループは、事業を遂行していく上で各種関係法令を遵守し、役員及び従業員がコンプライアンスを理解し、実践することに努めております。本書提出日現在において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されていません。しかしながら、将来、事業活動に関し重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。③移転価格税制等の多国間取引に伴う税務リスクについて当社のグループ会社間の取引につきましては、国際税務の観点から事前の調査を行い、二重課税や追徴課税などのリスク回避に取り組んでおります。しかしながら、各国の税務当局との見解に相違が生じ、取引価格に関する移転価格税制上の指摘や源泉徴収の必要性等を指摘される可能性があります。さらに政府間協議が不調となった場合に二重課税及び追徴課税を受ける可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。④財務制限条項への抵触に伴うリスクについて金融機関からの一部の借入について財務制限条項が付されております。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。この条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失する等により、当社グループの事業、財政状態、キャッシュ・フロー及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(5)人材・事業創出に関するリスク①人材の確保について雇用情勢の変化その他の要因により、当社グループが求める優秀な人材の確保や育成が経営計画のとおり進まなかった場合、適切な人員配置や組織の整備ができなかった場合、または在職している主要な人材が社外に流出した場合、または法令等に抵触する事態や不正行為等が発生した場合は、当社グループにおける事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。貿易セグメントにおける中古自動車仕入においては、商品の品質について、顧客の要望に応える水準であるか等のチェックを行い、適正価格で仕入を行うことのできるバイヤーの存在が重要です。また、検査セグメントにおける検査業務においては、輸入検査等に関する法的規制、国際規格、基準等の知識と経験を有する検査員の存在が重要です。そのため、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優秀なバイヤーと検査員の採用や育成は、当社グループの重要な経営課題であると認識しております。これらの人員の採用や育成が計画どおり進まない場合、当社グループの中古自動車仕入や検査業務は制約を受けます。また、短期間に多数のバイヤーや検査員が退職した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②新事業創出について当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、新会社を設立または既存の企業へ投資する等の事業投資活動を通じて、独自に事業を構築し展開していく新事業創出に取り組んでいく考えであります。しかしながら、新事業創出は不確定要素が多く、計画が想定通り進捗しない可能性があります。また、実現にあたっては、人材の採用等の追加的な支出が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(6)自然災害・疫病・動植物に関するリスク①自然災害及び偶発的事故等について当社グループは、国内外の事業所、検査場及び営業所などの設備を利用し事業を行っております。これらの設備が、地震、津波、洪水、火災等の自然災害又は暴動等の偶発的事故によって毀損し、事業が中断もしくは事業再開に時間を要して、売上高が減少し収益が悪化する可能性があります。さらに、当社グループが展開する全ての地域において、役員及び従業員の死亡や負傷による欠員があった場合、一部または全部の業務が中断し、事業活動の継続に支障を来たす可能性があります。当社グループでは、自然災害及び偶発的事故並びにそれらの二次災害に対しては、安全かつ迅速に対応できるよう影響を最小限にとどめ、可能な限り事業継続を図るため、これらの事態を想定した事業継続計画(BCP)を策定しております。しかしながら、上記のような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②病害虫等のまん延について当社グループは、前述「(3)-⑧中古自動車の検査について」のとおり、国際条約に準拠し、ニュージーランドにおける認証を取得して、自動車の輸出前検査を行っております。しかしながら、想定されていない病害虫が発生した場合、または、想定を超える規模の病害虫のまん延等が発生した場合は、病害虫駆除の緊急対応、自動車の再検疫・再検査、これらのための追加費用の発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。③感染症について昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大について、当社グループの主力販売地域であるニュージーランドにおいては、2020年3月25日に同ウイルスに対する警告システムの最悪レベルであるレベル4を公表し、同日より同国内すべての住民に4週間の自主隔離を義務付けました。今後、このような感染症の拡大防止もしくは予防のため、国内外における経済を含む各種活動の停滞・制限等が長引いた場合、当社グループの業績及び財政状態が大きく影響を受ける可能性があります。(7)IT(情報システム・顧客情報)に関するリスク①情報システムについて当社グループは、業務の主要な部分を情報システムに依存しております。このため、当社グループは、情報セキュリティ対策の強化を図るとともに、役員及び従業員に対する教育、並びに啓発により、情報管理の徹底に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが業務上運用している情報システムにおいて、人為的なミス、事故、火災、地震などの自然災害、コンピュータ又はプログラムの不具合、コンピュータウィルスの感染、第三者によるサーバやシステムへのサイバー攻撃等に起因するシステムトラブル、公衆回線などネットワークインフラの障害の発生並びに情報システムを支える電力等のインフラの大規模障害等、予期せぬ事象が発生した場合は、業務に直接支障が生じる他、提供するサービスの低下を招くことにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②取引先・個人・経営に関する情報等の取扱について当社グループでは、取引先・個人・経営に関する情報自体に加え、それらを記載したファイルや電子メールなどのデータ、データが保存されているパソコンやサーバに加えて、CD-ROMやUSBメモリなどの記録媒体、そして紙の資料なども含めて企業活動において入手及び知り得た情報並びに当社が業務上保有する全ての保護すべき情報資産を所有しております。当社グループの情報資産に関し、機密情報の漏えいや不正アクセス、データの改ざん及びサービスの停止等が発生した場合は、各国の法令に抵触し、法的責任が課される可能性があります。また、法的責任まで問われない場合でも、当社グループに対する社会的信用の失墜や賠償責任の負担等が発生する可能性があります。そのため、当社グループでは、情報漏えいリスクをはじめとする情報セキュリティリスク全般に対し、一定水準以上の効率的、かつ効果的な対策を講じることにより、社会からの信頼を常に得られるよう、情報セキュリティポリシーを策定し、その行動指針である情報セキュリティ管理規程や情報セキュリティ対策標準を定めております。今後におきましても本ポリシーを遵守し、様々な脅威から情報資産を保護し、かつ適切に取り扱うことにより、情報セキュリティの維持に努めます。そのため、情報セキュリティポリシーに沿った行動が実行されるよう、情報セキュリティに関する教育を行い、情報セキュリティに関する意識の向上を促してまいります。さらに、情報通信技術が発達するなか、組織の実態や社会の変化に合わせた情報セキュリティポリシーの見直しにも継続的に取り組んでまいります。しかしながら、上記のような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(8)株式に関するリスク①風評及び風説についてマスコミ報道やインターネット等の情報媒体において、当社グループ役職員及び中古自動車販売業界に対して否定的な内容の報道がなされたり、事実と異なる悪評、誹謗中傷等の風評及び風説が流布したりすることがあります。当社グループでは、こうした報道、風評及び風説に適時適切に対応することで、影響の極小化を図るよう努めております。しかしながら、こうした報道、風評及び風説が流布した場合は、その内容が正確か否かにかかわらず、顧客や投資家の理解及び認識に影響を及ぼすことにより、当社グループの社会的信頼及び信用が毀損され、当社グループの業務及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について当社グループでは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてストック・オプション制度を活用することも考えられ、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権が行使された場合は、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。
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2【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見しがたいまたは重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。(1)経済情勢について当社グループの主たる事業である貿易事業における中古自動車に対する需要は、事業展開する様々な国及び地域での景気、自動車の燃料価格の変動、自動車ローン金利の変動等の経済情勢により、多大な影響を受けることがあります。当社グループでは、ニュージーランド向け中古自動車輸出販売が収益の中心となっており、経済情勢は、法人及び個人の中古自動車の需要に大きな影響を与えることから、同国の経済情勢が変動した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(2)為替相場の変動について当社グループは、ニュージーランドを始めとした海外の市場開拓を進めており、当連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は、97.8%と極めて高くなっております。このため、当社グループでは売上規模と販売地域に応じた適切な為替ヘッジを行っておりますが、為替変動の影響を完全に排除することは困難であります。海外子会社の売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受けるため、外国為替相場が急激または大幅に変動した場合は、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。(3)需要動向について以下のような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。① 技術革新について「モノのインターネット(IоT)」(※)の進展により変化する自動運転技術など自動車IT技術及び電気自動車をはじめとしたエネルギー技術の急速な進化と普及に伴い燃費面など自動車性能が向上し、従来型の中古自動車の商品価値が陳腐化する可能性があります。※ IоT(Internet of Things)様々な「モノ」がインターネットに接続し、情報をやり取りすること。(独立行政法人 情報処理推進機構 ホームページを参照)② 購買層の変化について自動車性能の向上、生活様式及び社会慣行の変化等の要因によるユーザーの自動車保有期間の長期化、並びにカーシェアリングやライドシェアリングの利便性の向上等、必要な時に必要な分だけ簡単に利用できるインフラが整備されることにより、自動車所有台数が減少する可能性があります。また、顧客の求める水準の品揃え、品質及び価格でのサービス提供に応えられない場合や競合企業の新規参入等による競争環境激化及び消費者の嗜好の変化等により自動車の市場価格が下落した場合、当社グループの収益性の低下、市場占有率の低下及び事業基盤の縮小につながる可能性があります。なお、本書提出日現在において当社グループの主力販売市場であるニュージーランドにおける中古自動車の需要は、移民が増加していることが要因となり、安定的に推移しております。しかしながら、将来において、移民の流出、少子高齢化の進展による人口の減少等を要因として、購買層が減少する可能性があります。③ 産業構造の変化について消費者間における電子商取引(C2C)等の新たなチャネルの取引シェア急拡大により、当社グループの主要得意先であるディーラー向けの売上が減少する可能性があります。④ 環境規制についてアメリカ合衆国においては、カリフォルニア州大気資源局(CARB)により、同州においてZEV(Zero Emission Vehicle)規制(※1) が導入されております。また、世界最大の自動車市場である中華人民共和国においては、2017年9月にいわゆる「中国NEV法」(※2)が公布され、2019年1月に中国版ZEV規制であるNEV規制が導入されました。当社グループの主たる販売市場であるニュージーランド及びオーストラリアでもこれらの規制が導入された場合には、規制で定められた基準に満たない中古自動車の需要が減少する可能性があります。 ※1 ZEV(Zero Emission Vehicle(注))規制ZEV規制は、アメリカ合衆国最大市場のカリフォルニア州で始まり、同州内で年間2万台以上自動車を販売するメーカーは、その販売台数の一定比率をZEVにしなければならないとするものです。当該一定比率を下回った場合は、当該一定比率を上回ったメーカーに与えられるクレジット(CO2削減量/実績係数)を当該メーカーから購入するか、CARBに罰金を払わなければなりません。同国では、ニューヨークやコネティカットなどの11州でも本規制が採用されております。※2 中国NEV(New Energy Vehicle(注))法2017年9月に同国工業情報化部(工信部;Ministry of Industry and Information Technology) など5部門により公布された「乗用車企業平均燃料消費量及び新エネルギー車クレジット平行管理弁法」のこと。同国で年間3万台以上を生産・輸入する完成車メーカーに対して、一定比率の新エネルギー車(NEV)の生産・販売を義務付けるもの。(注)対象は「電気自動車(EV)」、「燃料電池車(FCV)」及び「プラグインハイブリッド車(PHV)」⑤ ESC(Electronic Stability Control)規制についてニュージーランド運輸庁(NZTA:New Zealand Transport Agency)は、2014年7月にESC(Electronic Stability Control:横滑り防止装置)(※)規制の導入を公表しております。これによると、(a)2016年3月1日以降は、四輪駆動・スポーツ用多目的車(SUV)及びオフロード車に該当する中古自動車、(b)2018年3月1日以降は、排気量2000cc超の中古自動車(乗用車)、(c)2020年3月1日以降は、軽自動車を含むその他すべての中古自動車に対して、ESCの導入が義務付けられます。当社グループが現在、ニュージーランドに輸出している中古自動車について、ESCが付されていない車両が一部あり、今後当該規制により一部の車両が輸出できなくなる可能性があります。ただし、ニュージーランドにおいては、中古自動車にそのものに対する需要が高く、当該規制が導入されても、ESCが付されている中古自動車への需要が増加する代替効果が働くものと予想されるため、当該規制による影響は現時点においては限定的と考えております。仮に当該代替効果が十分に働かなかった場合は、当社グループの輸出車両に対する需要が減少する可能性があります。※ ESC(Electronic Stability Control:横滑り防止装置)ESCとは、急なハンドル操作時や滑りやすい路面を走行中に車両の横滑りを感知すると、自動的に車両の進行方向を保つように車両を制御するものです。ESCのコンピュータの指令に基づいて各車輪に適切にブレーキをかけて、車両の進行方向を修正、維持する機能があります。(4)競合について中古自動車輸出市場全般につきましては、その拡大に伴い同業他社との競争が激化しております。当社グループの事業は、特許権、商標権その他の知的財産権で保護されているものではなく、比較的取得し易い古物営業法に基づく許可を得れば、参入は容易なものとなっております。当社グループの主力販売地域であるオセアニア地域においても、今後、有力企業及び同業他社による新規の参入が増加する可能性があります。当社グループ及び同業他社との間で商品である優良な中古自動車の獲得競争及び価格競争が激化し、仕入価格の上昇、販売先の減少及び船腹の確保が困難になる等の事態が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの優位性が維持できず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(5)新事業創出について当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、新会社を設立または既存の企業へ投資する等の事業投資活動を通じて、独自に事業を構築し展開していく新事業創出に取り組んでいく考えであります。しかしながら、新事業創出は不確定要素が多く、計画が想定通り進捗しない可能性があります。また、実現にあたっては、人材の採用等の追加的な支出が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(6)グローバルな事業展開について当社グループの主たる販売国はニュージーランドでありますが、同国以外の地域へも事業展開しております。当社グループは、同国以外の地域へさらに事業を展開する計画であるため、事業のグローバル化にともない以下のようなリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。① 貿易に関する国際協定、条約及びレジーム、国際ルール、取引慣習、関税、その他貿易関連法令並びにその改廃、解釈等による問題② 汚職等腐敗行為防止のための諸法令、独占禁止法、税法などの経済法令並びにその改廃、解釈等による問題③ 事業や投資に係る許認可、会計基準、税務、為替管理、通商制限、私的独占の禁止及び環境等に関する公的規制、並びにその改廃、商慣習、実務慣行及び解釈等による問題④ 包括的な法令体系の欠如、監督当局による一貫性の無い法令の適用及び解釈、規制措置の一方的な変更⑤ 戦争、内乱、暴動等による政情不安、並びに事故、火災、テロリズム、海賊、ストライキ、伝染性疾患の流行その他の要因による社会的混乱⑥ 自然災害及びその二次災害⑦ 病害虫等のまん延⑧ 文化や慣習の相違から生ずる労務問題(7)ニュージーランドへの売上の依存について当社グループが展開する事業における主要な業務は、ニュージーランド向けの中古自動車輸出の取扱いであり当社グループの強みであります。当連結会計年度における当社グループのニュージーランドへの売上高は、全体の91.8%を占めており、同国への依存度が極めて高くなっております。そのため、同国において、政情不安、経済不振や経済的な混乱の発生、同国政府の政策変更、同国の為替動向、暴動や住民運動の発生等の影響により、日本・ニュージーランド間の事業環境に大きな変化が生じた場合は、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(8)取引先の信用について当社グループは、国内外の様々な地域の数多くの取引先と取引を行っており、取引先の債務不履行などが発生するリスクに晒されております。当社グループは、これらの取引先の財務情報をもとに、取引先の信用力、担保の価値及び一般経済状況に関する一定の前提と見積もりに基づき貸倒引当金を設定し、継続的な評価を行うことで、かかるリスクを最小化できるよう努めております。また、取引先について、適格性を判断するため、テロ資金供与対策及びマネーロンダリング防止の観点も含め、反社会的勢力に該当しないことの確認を行い、コンプライアンスを重視した事業活動を徹底しております。しかしながら、世界的な経済危機をきっかけとし、取引先及び金融機関の経営破たんのような予期せぬ事態が発生した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(9)財務制限条項への抵触に伴うリスクについて金融機関からの一部の借入について財務制限条項が付されております。詳細については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。この条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失する等により、当社グループの事業、財政状態、キャッシュ・フロー及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(10)資金調達について当社グループは、事業の拡大に向けた資金調達に関して主に金融機関からの借入により手当てしております。そのうち、金融機関からの借入の多くは変動金利により調達しており、景気の急激な変動や金融市場の混乱等により市場金利が急激に上昇した場合、その他何らかの理由により当社グループの財政状態が悪化し当社グループの信用力が低下した場合には、約定金利が上昇する可能性があります。また、借換においても同様の理由により、約定金利の上昇や十分な金額の調達が制約される可能性があります。さらに、当社グループのサービスセグメントにおける自動車ローンの適用利率は、契約時の金利水準をもとに固定金利として設定されております。そのため、市場金利の急激な上昇による資金調達コストの増加は、サービスセグメントの収益性の低下につながる可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業、財政状態、キャッシュ・フロー及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(11)仕入について当社グループは、商品である中古自動車のほとんどを日本国内のオートオークション事業者から仕入れております。今後の事業拡大に伴い、仕入台数が増加するとともに仕入元となる業者も増加する可能性があります。そのため、仕入商品の安定確保のため、仕入先選定の十分な検討、並びに仕入先との良好な関係の維持及び強化に努めております。しかしながら、オートオークション事業者への出品台数が減少し、当社グループが希望する中古自動車の仕入ができず販売機会を失する可能性及び相場の高騰による原価上昇分を販売価格に転嫁出来なくなる可能性があります。また、当社グループは、オートオークション事業者が定める規約を遵守すべく、業務手続きを整備し、当該手続きに則り業務を遂行するよう努めておりますが、オペレーションミス等によりオートオークション規約に抵触し、オートオークション事業者から取引停止等の処分を受ける可能性があります。その場合、適時に仕入を行えなくなり販売活動に支障を来す可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(12)燃油価格及び船舶需要の変動等による仕入価格の変動について当社グループの物流事業においては、船舶等を保有せず、取引先から受託した貨物の輸送を実運送業者(船会社、自動車運送業者等)に委託しております。このため、燃油価格の上昇や船舶需要のひっ迫等により、実運送業者の輸送運賃が上昇した場合には、当社グループの仕入コストが上昇する可能性があります。これらを販売価格に転嫁できなかった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(13)物流事業における特定仕入先への依存について当連結会計年度における海上輸送仕入高(※)に対するトヨフジ海運㈱の占める割合は65.5%となっております。同社とは業界慣行により取引基本契約書の締結はしていないため、同社との個別の取引条件等が変更となる可能性があります。また、自動車の輸出動向の大きな変化により配送スケジュールや船腹量が左右されるなどにより、当社グループが当初予定していた自動車専用運搬船の船腹の確保が困難となる可能性があります。その場合、船積みの予定が遅れ、ディーラーへの受注車両の引き渡しの遅れにより、信用失墜や売上計上の遅れが発生する可能性があります。このような事態が発生した場合は、当社グループの事業運営、キャッシュ・フロー及び業績に影響を及ぼす可能性があります。※ 海上輸送仕入高NVOCCとして海上輸送を行うために生じる船舶の積載スペースの賃借費用(14)在庫にかかるリスクについて当社グループは、市況の変動、ディーラー需要等を勘案し取扱商品を仕入れております。仕入後は中古自動車の場合、1ヶ月以内を目途に売却をすすめております。市況の変動、ディーラー需要の急変等、何らかの理由により想定通りに販売が進まずに滞留在庫となった場合は、当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。(15)海上輸送について当社グループは、外航貨物海上保険を契約しており、海上輸送に係る損害に備えております。しかしながら、異常気象、自然災害、事故等を原因とする販売納期の遅延が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、保険等で補償されない紛争等何らかの事象が発生した場合は、予期せぬ補償費用等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(16)港湾施設の利用について当社グループは仕出地である横浜港、名古屋港等のストックヤード(在庫保管場所)を含む港湾施設及び仕向地先の港湾施設を利用し、事業活動を行っております。これらの港湾施設が天災や事故等により使用が不可能となった場合、またストックヤードの利用に関する契約が解除、更新拒絶、期間満了その他の何らかの事由により終了した場合は、車両輸出が困難となり、代替地への転換にかかる費用等が当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(17)中古自動車の検査について当社グループの中古自動車の検査については、国際植物防疫条約(IPPC)(※1)に準拠し、ニュージーランドにおける認定機関 International Accreditation New Zealand (IANZ)によりISO/IEC17020(※2)の認証を取得し輸出前検査を実施しております。また、ニュージーランドにおいて、同国政府認可のもと、輸入車用の車体識別番号(VIN:Vehicle Identification Number)の付与、自動車検査(輸入車を含む)等を行っております。当社グループは、検査業務における品質管理の体制の強化に努めております。しかしながら、日本及びニュージーランドの検査業務において当社グループの予測し得ない品質問題が発生した場合には、顧客からのクレーム等により社会的信用の失墜、損害賠償等が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。※1 国際植物防疫条約植物に有害な病害虫が侵入・まん延することを防止するために、加盟国が講じる植物検疫措置の調和を図ることを目的とした条約※2 ISO/IEC17020国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)及び国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)が定めた、検査を行う公平な検査機関の能力に関する基準を規定した国際規格のこと。(18)輸出規制について中古自動車の輸出は、外国為替及び外国貿易法並びに輸出貿易管理令等における規制対象となっており、輸出地域、輸出貨物の用途及び需要者の要件により、経済産業大臣の輸出許可が必要となる場合があります。現在、当社グループは、当然のことながら、これらの法令等を遵守し、事業を行っておりますが、これに違反した場合は、刑事罰等の処分を受け、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(19)移転価格税制等の多国間取引に伴う税務リスクについて当社のグループ会社間の取引につきましては、国際税務の観点から事前の調査を行い、二重課税や追徴課税などのリスク回避に取り組んでおります。しかしながら、各国の税務当局との見解に相違が生じ、取引価格に関する移転価格税制上の指摘や源泉徴収の必要性等を指摘される可能性があります。さらに政府間協議が不調となった場合に二重課税及び追徴課税を受ける可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(20)法的規制等について当社グループでは、事業を行うにあたり、主に以下のような法的規制等を受けており、これらを遵守して事業を行っております。なお、当社グループでは、現在まで、当該法的規制等に関して許認可の取消、行政処分等を受けたことはありません。しかしながら、今後、行政機関から何らかの理由により許認可の取消、行政処分、行政指導等を受け、当社グループの業務範囲が制限された場合は、事業展開に支障を来たし、費用負担が生じる可能性があります。また、法的規制の改廃、新設等により規制が強化された場合や、法的規制の解釈及び運用が変化した場合は、当社グループ業務範囲の制限及び費用負担の増加が生じる可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(貿易)古物営業法目的及び内容 取引される古物の中に窃盗の被害品等が混在するおそれがあることから、盗品等の売買の防止、被害品の早期発見により窃盗その他の犯罪を防止し、被害を迅速に回復することを目的とする法律監督官庁等 三重県公安委員会愛知県公安委員会神奈川県公安委員会関連する許認可等の内容 古物商許可(三重県公安委員会 第551320077300号)(愛知県公安委員会 第5411600003000号)(神奈川県公安委員会 第452550006906号) 更新期限期限の定め無し 取消事由古物営業法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(古物営業法第24条) (物流)貨物利用運送事業法目的及び内容 貨物利用運送事業の運営を適正かつ合理的なものとすることにより、貨物利用運送事業の健全な発達を図ると共に、貨物の流通の分野における利用者の需要の高度化及び多様化に対応した貨物の運送サービスの円滑な提供を確保し、もって利用者の利益の保護及びその利便の増進に寄与することを目的とする法律監督官庁等 国土交通省関連する許認可等の内容 許可書 (国総国物第187号) 更新期限期限の定め無し 取消事由貨物利用運送事業法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(貨物利用運送事業法第33条) (サービス)金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法(Financial Service Providers(Registration and Dispute Resolution)Act 2008)目的及び内容 ニュージーランドにおいて公正、効率的かつ平明な金融市場の促成を目的とした法律監督官庁等 ニュージーランド ビジネス・イノベーション・雇用省(Ministry of Business,Innovation and Employment,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 金融サービス提供者登録(FSPR:Financial Service Provider Register) 更新期限 2019年11月1日(1年ごとの更新) 取消事由金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法その他関連する法令等もしくはこれに基づく処分に違反した場合(金融サービス提供者(登録及び紛争解決)法第56条(56 Withdrawal of approval)) 自動車販売法(Motor Vehicle Sales Act 2003)目的及び内容 ニュージーランドにおける自動車販売に関する消費者保護を目的とした法律監督官庁等 ニュージーランド ビジネス・イノベーション・雇用省(Ministry of Business,Innovation and Employment,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 自動車取引業者登録(MVTR:Motor Vehicle Trader Registration) 更新期限 2020年1月24日(1年ごとの更新) 取消事由規制が課す義務(注)に違反して車両を売った場合(注)オドメーターの改ざんや抵当権の設定等の車両と売主についての正確な情報の公開義務であります。自動車関連事業者ライセンス規則(Land Transport Rule:Operator Licensing 2007)目的及び内容 ニュージーランドにおける自動車を利用した乗客サービス、レンタカー・サービス、配送・運送サービス等を行う際のライセンス取得を義務付ける規則監督官庁等 ニュージーランド 交通省(Ministry of Transport,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 自動車有償貸渡事業許可(Rental service licence) 更新期限2020年4月12日(1年ごとの更新) 取消事由自動車関連事業者ライセンス規則(Land Transport Rule:Operator Licensing 2007)に違反した場合 (検査)輸出貨物船積前検査(PSI;Pre-Shipment Inspection)目的及び内容 輸出貨物の船積み前検査に係る許可監督官庁等 ニュージーランド 第一次産業省(Ministry for Primary Industries(MPI))関連する許認可等の内容 輸出貨物の船積み前検査に係る許可 更新期限期限の定め無し 取消事由重大な検査基準の違反のためMPIによる監査が増加または重大な検査基準の違反が継続した場合 車検基準(Land Transport Rule:Vehicle Standards Compliance Rule 2002)目的及び内容 ニュージーランドにおける車検基準監督官庁等 ニュージーランド 交通省(Ministry of Transport,New Zealand Government)関連する許認可等の内容 指名証(Deed of Appointment) 更新期限(注) 取消事由重大な検査基準の違反により、ニュージーランド 運輸庁(NZTA:New Zealand Transport Agency)による監査が増加または重大な検査基準の違反が継続した場合(注) JEVIC NZ Limited、Vehicle Inspection New Zealand Limitedともに2019年12月31日であります。(21) 車両検査事業について当社グループは、前述「(17)中古自動車の検査について」のとおり、ニュージーランドにおける認証を取得して、輸入車を含む自動車検査を行っております。当社グループの主な市場であるニュージーランドにおいて、自動車検査(輸入車を含む)を管轄するニュージーランド運輸庁(NZTA:New Zealand Transport Agency)より、同国における自動車運転の安全性の一層の向上を目的に、輸入車両検査の許認可にかかる運用基準の見直しを2019年12月を目途に行う旨の提示がございました。現在見直しの協議が続いておりますが、その内容によっては当社連結子会社であり輸入車両検査事業を行っているVehicle Inspection New Zealand Limitedが、引き続きニュージーランド運輸庁(NZTA:New Zealand Transport Agency)認定機関として承認されない可能性があります。(22)訴訟について当社グループは、事業を遂行していく上で各種関係法令を遵守し、役員及び従業員がコンプライアンスを理解し、実践することに努めております。本書提出日現在において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されていません。しかしながら、将来、事業活動に関し重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(23)人材の確保について雇用情勢の変化その他の要因により、当社グループが求める優秀な人材の確保や育成が経営計画のとおり進まなかった場合、適切な人員配置や組織の整備ができなかった場合、または在職している主要な人材が社外に流出した場合、または法令等に抵触する事態や不正行為等が発生した場合は、当社グループにおける事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。貿易セグメントにおける中古自動車仕入においては、商品の品質について、顧客の要望に応える水準であるか等のチェックを行い、適正価格で仕入を行うことのできるバイヤーの存在が重要です。また、検査セグメントにおける検査業務においては、輸入検査等に関する法的規制、国際規格、基準等の知識と経験を有する検査員の存在が重要です。そのため、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優秀なバイヤーと検査員の採用や育成は、当社グループの重要な経営課題であると認識しております。これらの人員の採用や育成が計画どおり進まない場合、当社グループの中古自動車仕入や検査業務は制約を受けます。また、短期間に多数のバイヤーや検査員が退職した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(24)自然災害及び偶発的事故等について当社グループは、国内外の事業所、検査場及び営業所などの設備を利用し事業を行っております。これらの設備が、地震、津波、洪水、火災等の自然災害又は暴動等の偶発的事故によって毀損し、事業が中断もしくは事業再開に時間を要して、売上高が減少し収益が悪化する可能性があります。さらに、当社グループが展開する全ての地域において、役員及び従業員の死亡や負傷による欠員があった場合、一部または全部の業務が中断し、事業活動の継続に支障を来たす可能性があります。当社グループでは、自然災害及び偶発的事故並びにそれらの二次災害に対しては、安全かつ迅速に対応できるよう影響を最小限にとどめ、可能な限り事業継続を図るため、これらの事態を想定した事業継続計画(BCP)を策定しております。しかしながら、上記のような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(25)病害虫等のまん延について当社グループは、前述「(17)中古自動車の検査について」のとおり、国際条約に準拠し、ニュージーランドにおける認証を取得して、自動車の輸出前検査を行っております。しかしながら、想定されていない病害虫が発生した場合、または、想定を超える規模の病害虫のまん延等が発生した場合は、病害虫駆除の緊急対応、自動車の再検疫・再検査、これらのための追加費用の発生等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(26)情報システムについて当社グループは、業務の主要な部分を情報システムに依存しております。このため、当社グループは、情報セキュリティ対策の強化を図るとともに、役員及び従業員に対する教育、並びに啓発により、情報管理の徹底に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが業務上運用している情報システムにおいて、人為的なミス、事故、火災、地震などの自然災害、コンピュータ又はプログラムの不具合、コンピュータウィルスの感染、第三者によるサーバやシステムへのサイバー攻撃等に起因するシステムトラブル、公衆回線などネットワークインフラの障害の発生並びに情報システムを支える電力等のインフラの大規模障害等、予期せぬ事象が発生した場合は、業務に直接支障が生じる他、提供するサービスの低下を招くことにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(27)取引先・個人・経営に関する情報等の取扱について当社グループでは、取引先・個人・経営に関する情報自体に加え、それらを記載したファイルや電子メールなどのデータ、データが保存されているパソコンやサーバに加えて、CD-ROMやUSBメモリなどの記録媒体、そして紙の資料なども含めて企業活動において入手及び知り得た情報並びに当社が業務上保有する全ての保護すべき情報資産を所有しております。当社グループの情報資産に関し、機密情報の漏えいや不正アクセス、データの改ざん及びサービスの停止等が発生した場合は、各国の法令に抵触し、法的責任が課される可能性があります。また、法的責任まで問われない場合でも、当社グループに対する社会的信用の失墜や賠償責任の負担等が発生する可能性があります。そのため、当社グループでは、情報漏えいリスクをはじめとする情報セキュリティリスク全般に対し、一定水準以上の効率的、かつ効果的な対策を講じることにより、社会からの信頼を常に得られるよう、情報セキュリティポリシーを策定し、その行動指針である情報セキュリティ管理規程や情報セキュリティ対策標準を定めております。今後におきましても本ポリシーを遵守し、様々な脅威から情報資産を保護し、かつ適切に取り扱うことにより、情報セキュリティの維持に努めます。そのため、情報セキュリティポリシーに沿った行動が実行されるよう、情報セキュリティに関する教育を行い、情報セキュリティに関する意識の向上を促してまいります。さらに、情報通信技術が発達するなか、組織の実態や社会の変化に合わせた情報セキュリティポリシーの見直しにも継続的に取り組んでまいります。しかしながら、上記のような事態が生じた場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(28)風評及び風説についてマスコミ報道やインターネット等の情報媒体において、当社グループ役職員及び中古自動車販売業界に対して否定的な内容の報道がなされたり、事実と異なる悪評、誹謗中傷等の風評及び風説が流布したりすることがあります。当社グループでは、こうした報道、風評及び風説に適時適切に対応することで、影響の極小化を図るよう努めております。しかしながら、こうした報道、風評及び風説が流布した場合は、その内容が正確か否かにかかわらず、顧客や投資家の理解及び認識に影響を及ぼすことにより、当社グループの社会的信頼及び信用が毀損され、当社グループの業務及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(29)ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について当社グループでは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてストック・オプション制度を活用することも考えられ、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権が行使された場合は、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。