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オプティマスグループ(9268)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

オプティマスグループは、自動車関連の総合サービスを国際的に展開する企業集団です。主な事業は、日本からの中古車を海外(特にニュージーランド)へ輸出・販売することです。仕入れから検査、輸送、販売、メンテナンスまで一貫したサービスを提供し、強固なバリューチェーンを構築しています。近年はオーストラリアでの新車販売を軸とした事業も強化しており、新車ディーラーや自動車物流会社を子会社化することで事業基盤を拡大しています。ニュージーランドとオーストラリアの二国が収益の柱となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

オプティマスグループの事業セグメントは主に5つです。「輸出入」はニュージーランド向けの中古車仕入れ・販売が中心で、売上398.98億円、営業利益7.23億円です。「物流」は日本からの中古車海上輸送とオーストラリアの新車陸上輸送が中心で、売上286.25億円、営業利益18.89億円と利益貢献度が高いです。「サービス」はニュージーランドでの自動車ローンやオンライン販売サイト運営などで、売上37.87億円、営業利益1.46億円です。「検査」は自動車の検査事業で、売上38.44億円、営業利益1.69億円です。「自動車小売・卸売」はオーストラリアでの新車販売などが中心で、売上1922.73億円、営業利益46.59億円と、グループ全体の売上と利益の大部分を占める稼ぎ頭となっています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ExportImportReportableSegment 事業 399 7 1.8%
Logistics 事業 286 19 6.6%
Service 事業 38 1 3.9%
Inspection 事業 38 2 4.4%
CarRetailWholesale 事業 1,923 47 2.4%
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FY2025|4,887 文字
3【事業の内容】当社グループは自動車関連の総合サービス事業を国際的に展開する企業集団であり、当社とその連結子会社60社、および持分法適用関連会社5社によって構成されています。当社は持株会社としてグループ戦略の策定、及び当社の子会社・関連会社の経営管理、それに附帯する一切の業務を行っています。当社グループの主要事業のひとつは、日本からの中古自動車を海外市場向けに輸出・販売する事業です。特にニュージーランドに関しては、仕入、検査、輸送、販売、メンテナンスなどの各種サービスをグループで包括的に提供しています。日本のオートオークション事業者からの中古自動車の仕入、輸出に係る整備・除染・検査・検疫、海上輸送に係る非船舶運航業務や、輸入車検・輸出先国内車検、自動車ローン、メンテナンス等のアフターサービスなどのエンドユーザー向けサービス提供を行い、各事業会社やパートナー企業のシナジーを活用した、強固なバリューチェーンを構築しています。また、当社グループは、今後の更なる発展が見込める主要事業として、オーストラリアでの新車販売を中心とした新しいバリューチェーンを構築中です。従来からの事業に加え、新車販売を展開する大手自動車ディーラーグループと大手自動車総合物流会社を連結子会社化し、その独自成長とグループ間のシナジー創出によって事業基盤を強化しています。なお、ニュージーランド向けの中古自動車輸出事業を中心とした「ニュージーランドモデル」と、オーストラリアでの新車販売事業を中心とした「オーストラリアモデル」の概要は以下の通りです。 [事業モデル]ニュージーランドモデル日本から中古自動車を輸出し、船積前の清掃・検査・検疫、海上輸送、現地での整備・輸入車検に至る一貫したサービスにより現地ディーラー顧客に商品をお届けし、更にディーラーの販売促進に資する消費者向けオートローンや自動車取引のオンラインサイトの運営、消費者向け車検・修理・部品販売を以て同国の自動車社会に最善な商品・サービスをご提供しております。 なお、ニュージーランドは自動車純輸入国であり、輸入自動車に対する関税がありません。そして、自動車普及率は0.83台/人と、日本の0.63台/人(注1)を大きく上回っています。また自動車輸入台数(新車と中古自動車/乗用車)は年間176,290台(注2)にのぼり、中古自動車に限れば、輸入台数は88,242台、うち日本からは86,033台(注2)となり、日本からの割合は非常に高くなっています。 オーストラリアモデル新車販売や国内で生じる中古自動車の仕入・販売事業をプラットフォームとして周辺事業へ展開し、オーストラリア独自のビジネスモデルを構築しています。 オーストラリアもニュージーランドと同様、自動車純輸入国ですが、中古自動車には輸入規制があり、輸入車の殆どは新車という特徴があります。自動車普及率は0.71台/人(注1)であり、2024年の新車年間販売台数(全車種)は1,220,607台(注3)、このうち378,911台が日本から輸入され(注3)、日本は輸入元のトップとしてのポジションが定着しています。 (注)1.各国の自動車保有台数は一般社団法人 日本自動車工業会が集計・開示している2021年末の四輪車保有台数等を参照。自動車普及率はこの2指標を除算し算出。2.出典:Autofile(ニュージーランド自動車業界誌)、2024年暦年実績3.出典:Federal Chamber of Automotive Industries(FCAI)、2024年暦年実績 当社グループは事業を以下5つのセグメントに分けており、それぞれの概要は以下の通りです。なお、本セグメント区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」のセグメント区分と同一です。 (1)輸出入当社は、ニュージーランドを主要市場として、中古自動車の仕入及び販売を行っています。貿易事業の中核を担う㈱日貿が日本において主にオートオークション事業者より中古自動車を仕入れ、顧客である海外の現地ディーラーへ販売しています。㈱日貿の販売形態は、営業担当者が専門知識に基づき個別車両の商品性を判断して仕入を行い、顧客の嗜好にあったコンサルティング営業を主に行っています。顧客ニーズに合わせた仕入を行うことで、売り先未確定の在庫は極めて少なく、在庫リスクの低減が図られています。 販売台数は、次の通りです。2025年3月期は、主要市場であるニュージーランドで、環境政策の変更や景気後退などの外部要因により、同国全体の自動車需要が激減した事を主な要因として、(株)日貿の販売台数は他地域向け輸出も含め前年比35.4%減の42,015台に留まりました。 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期販売台数(台)30,58445,29044,26065,03742,015 [輸出入事業に係わる主な関係会社]㈱日貿、Global Carz Pty Ltd (2)物流当社の物流事業は、日本からの中古自動車輸出に係る海上輸送と、オーストラリアの新車陸上輸送の2事業を中心に展開しています。海上輸送の中核を担うのは、非船舶運航事業(NVOCC(注1))を営むDolphin Shipping New Zealand Limitedであり、主に㈱日貿の販売用中古自動車を輸送しています。また、日本国内において輸出事務手続全般のサポート、整 備・除染等、付随するサービスを子会社が行っています。グループ内で物流サービスをワンストップで担うことによって、顧客(現地ディーラー)の利便性やコスト競争力を高めています。毎年一定多数の自動車を輸送しており、海運会社に対し交渉力を有しています。 当期より、オーストラリアで業界第2位の自動車総合物流会社である Autocare Services Pty Ltd が新たにグループに加わりました。同社はオーストラリアの主要都市に戦略的な事業拠点を展開しており、大手自動車メーカーを含む輸入車の港からの輸送、保管を手掛けています。さらに、清掃、検疫、通関手続、納車前の整備・点検・メンテナンスなど、新車納車までの付帯サービスをオーストラリア全土で提供しています。(注1)NVOCC(Non-Vessel Operating Common Carrier): 船舶を所有せず、船舶の積載スペース(船腹)を借りて顧客の貨物を輸送し付帯サービスの提供を行う事業者。 [物流事業に係る主な関係会社]Dolphin Shipping New Zealand Limited、Autocare Services Pty Ltd、大和ロジスティクス㈱、ポートサービス㈱ Dolphin Shipping New Zealand Limitedの輸送台数は、次の通りです。㈱日貿における年間販売台数が上述の理 由により増減したことを主因に、2024年3月期の輸送台数は前年同期比で55.5%増加しましたが、2025年3月期の輸送台数は33,449台となりました。 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期輸送台数(台)32,33741,62035,51155,22233,449  (3)サービス当社は、ニュージーランドの中古自動車ディーラーなどの事業者向け、及び、一般消費者向けの多岐にわたるサービス事業を展開しています。 例えば、ニュージーランドにおける中古自動車輸出に付随するサービスとして、Auto Advance Finance Limitedが㈱日貿の顧客であるディーラーに対する債権回収管理業務を行っています。また、貿易事業等を通じて構築したディーラーへのアクセス網を活かして、Auto Finance Direct Limitedが一般消費者向け自動車ローン事業を行っています。その他、Auto Trader Media Group Ltdによるニュージーランドでの中古自動車のオンライン販売サイトの運営や、オーストラリアのBlue Flag Pty Ltdによる自動車市場データのサブスクリプションサービスも、当社が展開するサービス事業の一例です。 [サービス事業に係る主な関係会社] Auto Trader Media Group Limited、Auto Advance Finance Limited、Blue Flag Pty Ltd、Auto Finance Direct Limited、Universal Property Limited、Universal Finance Company Limited (4)検査当社は、中古自動車の輸出に必要な検査事業を行っています。当社グループ及び当社グループ外の顧客からの受託に基づき、ニュージーランドをはじめとする多くの国で検査・検疫を行っています。 ㈱JEVICは日本から中古自動車の輸出をする際の船積前検査業務(道路走行の安全性等の検査と土壌・動植物・昆虫等の車体付着等をチェックする検疫検査)を行っています。主要港湾(横浜、名古屋、大阪及び門司)において、 2次輸送が発生しない港頭地区に検査施設を有しています。さらに、2023年4月からは、植物防疫法に基づく農林水産大臣の登録検査機関として、植物・種苗や中古農機等の輸出前の検疫検査も開始しています。なお、同社は検査業務の能力、公平性、一貫性に関する要求事項を定めた国際標準規格のひとつであるISO/IEC17020認証を受けており、ニュージーランド第一次産業省(MPI: Ministry for Primary Industries)及びニュージーランド運輸庁(NZTA: New Zealand Transport Agency)、オーストラリア農林水産省(DAFF:Department of Agriculture, Fisheries and Forestry)等の認定機関にもなっています。 ㈱JEVICは、日本にて害虫駆除を目的とした検疫熱処理施設を有し、ニュージーランドMPI、オーストラリアDAFFなどの認証も得ています。本施設は日本、ニュージーランド、豪州、韓国、米国、EU、およびタイで特許取得済み、もしくは出願済みです。 Vehicle Inspection New Zealand Limited(VINZ)はニュージーランドにおける輸入車両検査業務及び国内車検業務を9店舗で行い、NZTA認定機関となっています。 [検査事業に係る主な関係会社]Vehicle Inspection New Zealand Limited、㈱JEVIC/JEVIC NZ Limited、Fasttrack Automotive Compliance 2006 Limited、Inspicere Limited (5)小売・卸売当社はオーストラリアを主要市場として、新車・中古自動車の小売・卸売事業を展開しています。主軸となるのは同国において業界屈指の新車販売ネットワークを有するAutopact Pty Ltdです。同社は東海岸を中心に多数のディーラーの下に119の販売店を運営し、日米欧中など30を超えるのブランドの新車販売事業を展開しています。また、OzCar Pty Ltdはオーストラリア国内で中古自動車の仕入れ・販売を現在22店舗展開し、同国の業界最大規模となっています。さらに、自動車用品やアクセサリーなどの関連事業にも業務を拡大しています。 [小売・卸売事業に係る主な関係会社]Autopact Holdings Pty Ltd、Car Empire Pty Ltd、Trade Cars Ltd、OzCar Pty Ltd

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
海上運賃の上昇は、販売価格に転嫁することを原則としているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
検査事業は認証や認可に基づいて行われているため、新規参入には障壁がある。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:地政学上の問題 / 経済情勢(ニュージーランド・オーストラリアへの依存) / 外国為替及び市場金利の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

オプティマスグループは、中古車販売・買取事業を主軸としており、特定の強力なブランド力や特許、規制ライセンスによる独占的な優位性は見られない。事業の性質上、無形資産による競争優位性は限定的である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

中古車販売・買取においては、顧客が特定の店舗やプラットフォームに強く依存するほどのスイッチング・コストは発生しにくい。ただし、リピーター顧客の獲得や、特定のサービス(例:保証、整備)への満足度による多少の囲い込み効果は考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に向上させるネットワーク効果を生み出す構造ではない。中古車売買プラットフォームとしての側面もあるが、その効果は限定的と判断される。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

中古車オークションの活用や、効率的な在庫管理、店舗運営によるコスト削減努力は行われていると考えられる。しかし、競合他社も同様の取り組みを行っており、構造的なコスト優位性を確立しているとは言い難い。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

中古車業界において、オプティマスグループは一定の規模を持つプレイヤーである。全国展開する店舗網や、オークション事業における取引量など、規模の経済を活かした効率的な運営が可能であり、業界内での地位を確立している。

同社グループは、日本からニュージーランドへの自動車輸出において、仕入れから輸出整備、海上輸送、現地での輸入車検、自動車ローン、メンテナンスまで一貫したサービスをグループ内で提供する「ワンストップサービス」が強みです。これにより、顧客の利便性を高め、コスト競争力を確保しています。また、長年の実績により海運会社に対する交渉力を有しています。ニュージーランドは自動車純輸入国であり、日本からの輸入割合が非常に高い市場特性も優位性となっています。オーストラリアでは大手自動車ディーラーグループと大手自動車総合物流会社を子会社化し、新たなバリューチェーンを構築している点も強みです。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループの目指す姿として「経営理念」、「グループビジョン」及び「行動指針」を以下のとおり定め、世界の多くの人々が自由、利便性、快適性を幅広く享受できるよう、お役に立ちたいと考えております。正しく公平な経営により、最善の貢献を図る(※)楽しく安全な移動手段と、一人一人に最適なサービスを提供する事業を究める新しい価値や革新的なサービスを創り出し、未来に向かって事業を拓くすべてのステークホルダーと自然との共栄を図り、世界人としてグローバル社会の発展に貢献する情熱仕事を楽しみ、情熱をもって事業を究める挑戦既成概念にとらわれず、常に挑戦する不撓不屈絶対に諦めず、信念を持って前進し続けるプロフェッショナリズムプロフェッショナルとしての誇りと責任を持ってサービスを提供するティームワークティームのすべてのメンバーを尊重し、思いやりを持って行動する感謝ステークホルダーのご支援に感謝し、ご縁を大切にする献身と調和正しく献身的に仕事をし、社会と調和を図る社会への責任一人一人が会社を担う一員である自覚を持ち、社会に対する責任を果たす※「OPTIMUSに込めた想い」オプティマス(Optimus)は、ラテン語で最善、最適を意味します。当社グループがお客様にご提供する商品、サービスについて、また当社グループが事業に取り組む姿勢について、最善、最適を究めていきたいとの想いから「Optimus」を社名に用いています。 (2)経営環境ならびに対処すべき課題 当連結会計年度の世界経済は、インフレ鎮静化やそれに伴う利下げ継続などにより安定化の様相を呈したものの、地政学リスクの長期化に加え、米国トランプ政権の政策運営による世界経済の混迷が危惧され、将来に向けての不確実性が一層、強まる状況にあります。 当社グループの戦略市場であるオーストラリアでは、長期化した高金利も利下げに転じるほどにインフレ鈍化も進むと共に、引き続き堅調な労働環境もあり、新車販売市場は、昨年度の記録的な販売台数に続く水準を維持しました。 一方、従来からの主力市場であるニュージーランドでは、主要国同様、徐々にインフレ鈍化もみられ、段階的な利下げも進められましたが、景気は依然、軟調のまま推移しました。特に同国中古自動車輸入市場では、現政権による環境規制の変更も受け輸入台数が激減、通期では、完全ロックダウンを経験したコロナ初年度の輸入量を下回る水準であり、巷間リーマンショック以来とも言われるほどの低迷を経験しました。 このような経営環境のもとにおいて、当社グループは、持続的な成長を実現するため、以下の項目を会社の対処すべき重要な経営課題と認識し、鋭意取り組んでまいります。 ①既存事業の収益力強化当社グループは、ニュージーランド向けの中古自動車輸出をコアとして、輸出に係る検査・検疫、海上輸送、車検、販売、ローン、メンテナンスなどの各種の事業を一貫して行うことを強みとし、収益の源泉としております。当社グループが同国以外の地域で新たな事業を展開する中であっても、同国での既存事業は引き続き当社グループの主要な事業であります。同国においては常に高い水準のマーケットシェアを確保しつつ、2023年11月に連結子会社化した中古車取引オンラインサイト運営事業 AutoTrader Media Group Limitedを梃子とするエンドユーザー向け事業など、事業領域の拡大による既存事業の収益力を一層強化することが重要と認識しております。 ②新規事業による成長当社グループは、リスク分散を図りながら持続的な成長を図るため、オーストラリアを中心に、ニュージーランド以外の地域で市場特性を踏まえた新たな事業を展開しております。前期においては、オーストラリアで大手新車ディーラー、当期に大手自動車物流会社を買収するなど積極的に投資を行い、事業の機会創出と多角化を進めました。新たな事業を中心にプラットフォームを形成し、既存事業も含めた事業間の相乗効果を発揮することで、ニュージーランド以外の地域でも確固たるポジションを築いてまいります。 ③効率化追求による経営コストの削減当社グループは、事業拡大に対応すべく運営体制を強化しております。更なる成長に向けて、各事業の人材・システム・施設などのリソースの共有や統合、内外間接部門業務のシェアードサービス化推進などを通じて経営コストを削減しております。その中で、将来に必要な仕組み作りの先行支出も厳選しながら対応しております。また、利益の積み上げを基本とする財務体質の強化によって資本効率を向上させると共に、今後一層旺盛になることが見込まれる資金需要に応えるために、資金の現地調達を進めてまいります。 ④事業発展を支える市場政策と人的資源の確保当社グループは、多くのステークホルダーから当社グループに対する一層の理解と支持を得るために、現在の 経営状況や事業活動のみならず、中期的な事業戦略等の様々な情報を市場に対して適時適切に伝えるIR/PR/広告などのコミュニケーション活動を充実させてまいります。また、既存事業や新規事業を担って成長戦略を牽引する、各事業及びグループ経営の中核人材を確保し、育成してまいります。 ⑤サステナビリティに関する取り組み当社グループは、「グループに属する全事業会社が各々の事業領域で、1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針に記載の経営理念及びグループビジョンを踏まえた事業目的を追求することを以て、サステナブルな社会の実現に参画するという基本方針を掲げております。また従前より環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を重視する取り組みを実践し、持続可能な社会の実現に貢献すべく、人権の尊重や社会貢献活動を積極的に行ってまいりました。具体的には、「地球環境の保全と共生」、「地域社会への貢献」、「ダイバーシティとウェルビーイングの推進」、「ステークホルダー・エンゲージメントの拡充」の4つの基本方針の下、オーストラリアのディーラー店舗での太陽光発電の活用や、洗浄水のリサイクル利用や港湾施設内の除草作業、障がい者アートや女子モータースポーツイベントへの支援、IRやPR等のコミュニケーション施策など、きめ細かな活動を推進しております。グループ全体のサステナビリティ管理体制は、当社取締役会を最高意思決定機関とした上で、取締役会の下部組織としてサステナビリティ推進委員会を設立し、グループ全体の方向性の議論をはじめ、方針、施策内容、規模等について評価や協議・承認等を行ったうえで取締役会に上程し、報告や承認を行っております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、収益性及び効率性の観点から、連結営業利益額及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標と考えております。また、収益性の観点から、連結子会社である㈱日貿の中古自動車販売台数及びAutopact Holdings Pty Ltdの自動車販売台数を重要業績評価指標(KPI)として考えております。その理由は、㈱日貿及びAutopact Holdings Pty Ltdにおける販売のみならず、物流、サービス、検査等が直接的、間接的に影響を受けるためであります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループの目指す姿として「経営理念」、「グループビジョン」及び「行動指針」を以下のとおり定め、世界の多くの人々が自由、利便性、快適性を幅広く享受できるよう、お役に立ちたいと考えております。正しく公平な経営により、最善の貢献を図る(※)楽しく安全な移動手段と、一人一人に最適なサービスを提供する事業を究める新しい価値や革新的なサービスを創り出し、未来に向かって事業を拓くすべてのステークホルダーと自然との共栄を図り、世界人としてグローバル社会の発展に貢献する情熱仕事を楽しみ、情熱をもって事業を究める挑戦既成概念にとらわれず、常に挑戦する不撓不屈絶対に諦めず、信念を持って前進し続けるプロフェッショナリズムプロフェッショナルとしての誇りと責任を持ってサービスを提供するティームワークティームのすべてのメンバーを尊重し、思いやりを持って行動する感謝ステークホルダーのご支援に感謝し、ご縁を大切にする献身と調和正しく献身的に仕事をし、社会と調和を図る社会への責任一人一人が会社を担う一員である自覚を持ち、社会に対する責任を果たす※「OPTIMUSに込めた想い」オプティマス(Optimus)は、ラテン語で最善、最適を意味します。当社グループがお客様にご提供する商品、サービスについて、また当社グループが事業に取り組む姿勢について、最善、最適を究めていきたいとの想いから「Optimus」を社名に用いています。 (2)経営環境ならびに対処すべき課題 当連結会計年度の世界経済は、インフレ鎮静化やそれに伴う利下げ継続などにより安定化の様相を呈したものの、地政学リスクの長期化に加え、米国トランプ政権の政策運営による世界経済の混迷が危惧され、将来に向けての不確実性が一層、強まる状況にあります。 当社グループの戦略市場であるオーストラリアでは、長期化した高金利も利下げに転じるほどにインフレ鈍化も進むと共に、引き続き堅調な労働環境もあり、新車販売市場は、昨年度の記録的な販売台数に続く水準を維持しました。 一方、従来からの主力市場であるニュージーランドでは、主要国同様、徐々にインフレ鈍化もみられ、段階的な利下げも進められましたが、景気は依然、軟調のまま推移しました。特に同国中古自動車輸入市場では、現政権による環境規制の変更も受け輸入台数が激減、通期では、完全ロックダウンを経験したコロナ初年度の輸入量を下回る水準であり、巷間リーマンショック以来とも言われるほどの低迷を経験しました。 このような経営環境のもとにおいて、当社グループは、持続的な成長を実現するため、以下の項目を会社の対処すべき重要な経営課題と認識し、鋭意取り組んでまいります。 ①既存事業の収益力強化当社グループは、ニュージーランド向けの中古自動車輸出をコアとして、輸出に係る検査・検疫、海上輸送、車検、販売、ローン、メンテナンスなどの各種の事業を一貫して行うことを強みとし、収益の源泉としております。当社グループが同国以外の地域で新たな事業を展開する中であっても、同国での既存事業は引き続き当社グループの主要な事業であります。同国においては常に高い水準のマーケットシェアを確保しつつ、2023年11月に連結子会社化した中古車取引オンラインサイト運営事業 AutoTrader Media Group Limitedを梃子とするエンドユーザー向け事業など、事業領域の拡大による既存事業の収益力を一層強化することが重要と認識しております。 ②新規事業による成長当社グループは、リスク分散を図りながら持続的な成長を図るため、オーストラリアを中心に、ニュージーランド以外の地域で市場特性を踏まえた新たな事業を展開しております。前期においては、オーストラリアで大手新車ディーラー、当期に大手自動車物流会社を買収するなど積極的に投資を行い、事業の機会創出と多角化を進めました。新たな事業を中心にプラットフォームを形成し、既存事業も含めた事業間の相乗効果を発揮することで、ニュージーランド以外の地域でも確固たるポジションを築いてまいります。 ③効率化追求による経営コストの削減当社グループは、事業拡大に対応すべく運営体制を強化しております。更なる成長に向けて、各事業の人材・システム・施設などのリソースの共有や統合、内外間接部門業務のシェアードサービス化推進などを通じて経営コストを削減しております。その中で、将来に必要な仕組み作りの先行支出も厳選しながら対応しております。また、利益の積み上げを基本とする財務体質の強化によって資本効率を向上させると共に、今後一層旺盛になることが見込まれる資金需要に応えるために、資金の現地調達を進めてまいります。 ④事業発展を支える市場政策と人的資源の確保当社グループは、多くのステークホルダーから当社グループに対する一層の理解と支持を得るために、現在の 経営状況や事業活動のみならず、中期的な事業戦略等の様々な情報を市場に対して適時適切に伝えるIR/PR/広告などのコミュニケーション活動を充実させてまいります。また、既存事業や新規事業を担って成長戦略を牽引する、各事業及びグループ経営の中核人材を確保し、育成してまいります。 ⑤サステナビリティに関する取り組み当社グループは、「グループに属する全事業会社が各々の事業領域で、1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針に記載の経営理念及びグループビジョンを踏まえた事業目的を追求することを以て、サステナブルな社会の実現に参画するという基本方針を掲げております。また従前より環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を重視する取り組みを実践し、持続可能な社会の実現に貢献すべく、人権の尊重や社会貢献活動を積極的に行ってまいりました。具体的には、「地球環境の保全と共生」、「地域社会への貢献」、「ダイバーシティとウェルビーイングの推進」、「ステークホルダー・エンゲージメントの拡充」の4つの基本方針の下、オーストラリアのディーラー店舗での太陽光発電の活用や、洗浄水のリサイクル利用や港湾施設内の除草作業、障がい者アートや女子モータースポーツイベントへの支援、IRやPR等のコミュニケーション施策など、きめ細かな活動を推進しております。グループ全体のサステナビリティ管理体制は、当社取締役会を最高意思決定機関とした上で、取締役会の下部組織としてサステナビリティ推進委員会を設立し、グループ全体の方向性の議論をはじめ、方針、施策内容、規模等について評価や協議・承認等を行ったうえで取締役会に上程し、報告や承認を行っております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、収益性及び効率性の観点から、連結営業利益額及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標と考えております。また、収益性の観点から、連結子会社である㈱日貿の中古自動車販売台数及びAutopact Holdings Pty Ltdの自動車販売台数を重要業績評価指標(KPI)として考えております。その理由は、㈱日貿及びAutopact Holdings Pty Ltdにおける販売のみならず、物流、サービス、検査等が直接的、間接的に影響を受けるためであります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の世界経済は、インフレ鎮静化やそれに伴う利下げ継続などにより安定化の様相を呈したものの、地政学リスクの長期化に加え、米国トランプ政権の政策運営による世界経済の混迷が危惧され、将来に向けての不確実性が一層、強まる状況にあります。当社グループの戦略市場であるオーストラリアでは、長期化した高金利も利下げに転じるほどにインフレ鈍化も進むと共に、引き続き堅調な労働環境もあり、新車販売市場は、昨年度の記録的な販売台数に続く水準を維持しました。一方、従来からの主力市場であるニュージーランドでは、主要国同様、徐々にインフレ鈍化もみられ、段階的な利下げも進められましたが、景気は依然、軟調のまま推移しました。特に同国中古自動車輸入市場では、現政権による環境規制の変更も受け輸入台数が激減、通期では、完全ロックダウンを経験したコロナ初年度の輸入量を下回る水準であり、巷間リーマンショック以来とも言われるほどの低迷を経験しました。上記の市場環境の中、輸出入セグメントの中核事業子会社である㈱日貿における当連結会計年度での輸出販売台数は、主力ニュージーランド市場での輸入台数減少に連動する形で取り扱い数量を減らし、他地域向け輸出も含めて前年同期比35.4%減の42,015台に留まりました。物流セグメントの中核事業子会社であるDolphin Shipping New Zealand Limited においては㈱日貿での輸出台数減少等の影響を受け、ニュージーランド向けの輸送台数が33,449台と前年同期比38.1%減少しました。一方で、オーストラリアにて買収したAutocare Service Pty Ltdの売上は計画を上回る実績で、物流セグメントの収益増加に貢献しました。サービスセグメントでは、自動車ローン事業を扱うAuto Finance Direct Limitedにおいて貸出し残高増加により金利収入が増加し、また、前第3四半期連結会計期間末より連結子会社化したAuto Trader Media Group Ltdは同セグメントの売上増収に貢献しました。検査セグメントにおいては、ニュージーランド向けの船積前検査数量が49,003台と前年同期比41.2%減となり、また、他地域向けの検査数量も伸び悩み、前年同期比で減収・減益となりました。当連結会計年度より新設した小売・卸売セグメントにおいては、オーストラリアの新車中古自動車の小売事業子会社で前第3四半期連結会計期間末より連結子会社化したAutopact Pty Ltdの収益が寄与して前年同期比で大幅増収・増益となりました。なお、当連結会計年度ののれん償却額は19億37百万円と前年同期比で13億32百万円増加しており、また、オーストラリアにおいて法人税等の負担が増加しました。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 イ.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ218億90百万円増加し、1,594億69百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ195億51百万円増加し、1,340億5百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ23億38百万円増加し、254億63百万円となりました。 ロ.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高2,688億25百万円(前年同期比116.9%増)、のれん償却額を含めて営業利益70億48百万円(同2.3%増)、経常利益11億45百万円(同78.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失4億83百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益28億54百万円)となりました。セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。輸出入では、売上高は431億82百万円(前年同期比22.4%減)、セグメント利益は7億23百万円(同66.5%減)となりました。物流では、売上高298億94百万円(前年同期比101.4%増)、セグメント利益18億89百万円(同4.3%増)となりました。サービスでは、売上高40億3百万円(前年同期比27.0%増)、セグメント利益1億46百万円(同77.0%減)となりました。検査では、売上高50億90百万円(前年同期比26.7%減)、セグメント利益1億69百万円(同84.7%減)となりました。小売・卸売では、売上高は1,922億87百万円(前年同期比263.0%増)、セグメント利益は46億59百万円(同214.2%増)となりました。 ②キャッシュ・フロー当連結会計年度の営業活動の結果増加した資金は77億90百万円(前年同期は22億87百万円の増加)となりました。また、投資活動の結果減少した資金は161億6百万円(前年同期は63億64百万円の減少)となり、財務活動の結果増加した資金は52億97百万円(前年同期は108億73百万円の増加)となりました。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、129億70百万円(前年同期比32億54百万円の減少)となりました。 ③生産、受注及び販売の実績イ.生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 ロ.商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)輸出入42,46689.3検査11133.5小売・卸売159,021420.5合計201,498236.0(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.物流セグメント、サービスセグメント、その他セグメントにおいては商品仕入活動を行っておりませんので、該当事項はありません。3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。 ハ.受注実績役務又は商品等の受注から完了又は納品等までの所要時間が短いため、常に受注残高は僅少であり、期中の受注高と販売実績とがほぼ同額であるため、記載を省略しております。 ニ.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)輸出入 39,89879.5物流 28,625232.0サービス 3,787128.0検査 3,84474.8小売・卸売 192,273363.1その他 395112.1合計 268,825216.9(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.相手先別の販売実績につきましては、総販売実績に対して10%以上の相手先がありませんので、記載を省略しております。3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、経営者の判断に基づく会計方針の選択と適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りにつきましては、過去の実績や現在の状況等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成に当たり用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績等(イ)財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べ0.3%増加し、909億73百万円となりました。これは主に現金及び預金が32億59百万円、売掛金及び契約資産が12億50百万円減少したものの、棚卸資産が37億68百万円増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ46.1%増加し、684億95百万円となりました。これは主に有形固定資産が216億18百万円増加したことによるものです。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ15.9%増加し、1,594億69百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べ8.1%減少し、910億38百万円となりました。これは主に短期借入金が131億83百万円減少したことによるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べ180.0%増加し、429億66百万円となりました。これは主に長期借入金が152億90百万円、長期リース債務が122億53百万円増加したことによるものです。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ17.1%増加し、1,340億5百万円となりました。(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べ10.1%増加し、254億63百万円となりました。これは主に第1四半期及び第2四半期連結会計期間に実施した公募増資により資本金及び資本剰余金がそれぞれ35億86百万円増加したことによるものです。なお、親会社株主に帰属する当期純損失の計上及び配当金の支払いにより利益剰余金が15億93百万円減少しました。(ロ)経営成績(売上高)当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べて116.9%増加し、2,688億25百万円となりました。当社グループの主力事業を担う貿易セグメントの中核事業会社である㈱日貿では、前述のように主力ニュージーランド市場での輸入台数減少に連動する形で取り扱い数量を減らし、他地域向け輸出も含めて前年同期比35.4%減の42,015台に留まりました。その結果、輸出入セグメントの売上高は431億82百万円(前年同期比22.4%減)となりました。物流セグメントでは、前述のように中核子会社であるDolphin Shipping New Zealand Limitedの輸送台数減少により同社の売上は減少したものの、第1四半期連結会計期間に取得したAutocare Service Pty Ltdの収益が貢献した結果、売上高は298億94百万円(前年同期比101.4%増)となりました。サービスセグメントでは、前述のように自動車ローン事業を担うAuto Finance Direct Limitedでの金利収入増加及び前第3四半期連結会計期間末により連結子会社化したAuto Trader Media Group Limitedの売上増収に貢献し、売上高は40億3百万円(前年同期比27.0%増)となりました。検査セグメントでは、前述のようにニュージーランド向けの船積前検査数量が減少し、また、他地域向け検査数量も減少したため、売上高は50億90百万円(前年同期比26.7%減)となりました。小売・卸売では、ニュージーランドの中古自動車卸売事業子会社であるTrade Cars Limitedの売上は減少しましたが、前第3四半期連結会計期間末より連結子会社化したAutopact Pty Ltdの収益が貢献した結果、売上高は1,922億87百万円(前年同期比263.0%増)となりました。 (営業損益)当連結会計年度の売上原価、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べてそれぞれ、117.6%増、170.1%増となりましたが、これは主に、オーストラリアで新たに連結子会社化したAutocare Services Pty Ltd及び前第3四半期連結会計期間末より連結子会社化したAutopact Pty Ltdにおける売上原価・販売費及び一般管理費による増加並びに同社株式取得に伴い発生したのれん等の償却費によるものです。この結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べて2.3%増加し、70億48百万円となりました。(経常損益)借入金及びリース債務の増加による支払利息の増加及び為替差損の発生等による営業外費用が増加したため、営業外収益で受取利息の増加はあったものの、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて78.1%減少し、11億45百万円となりました。(特別損益及び税金等調整前当期純利益)当連結会計年度の特別利益は、固定資産売却益によるもので前連結会計年度に比べて26百万円増加し29百万円となりました。特別損失は固定資産除売却損によるものですが、前連結会計年度に比べて46百万円増加し、55百万円となりました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ78.6%減少し、11億18百万円となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失)当連結会計年度の法人税等合計は、前連結会計年度比9億68百万円減少し11億52百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益の減少に連動したものであり、また、オーストラリアで買収した会社で繰延税金資産の計上及び繰延税金負債の取り崩しにより法人税等調整額(益)を計上したことによります。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は4億83百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益28億54百万円)となりました。 (ハ)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて32億54百万円減少(前年同期比20.1%減少)し、129億70百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は77億90百万円(前年同期は22億87百万円の増加)となりました。これは主に、棚卸資産の増加15億11百万円や、法人税等の支払い35億95百万円等の減少要因があった一方で、売上債権の減少34億84百万円、減価償却費66億99百万円、のれん償却額19億37百万円等の増加要因によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は161億6百万円(前年同期は63億64百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出83億97百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出72億86百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果増加した資金は52億97百万円(前年同期は108億73百万円の増加)となりました。これは主に短期借入金の純減114億77百万円等による減少要因があったものの、長期借入れによる収入215億92百万円、株式発行による収入71億79百万円等の増加要因によるものであります。 ロ.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しており、それらのリスクが発生する可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。 ハ.資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要の主なものは、中古自動車の仕入れ、自動車ローンの貸付資金及びその他の売上原価であります。運転資金の財源は、自己資金及び金融機関からの借入金によっています。投資を目的とした資金需要は、設備投資や事業買収等による投資であります。投資を目的とした資金は、自己資金を主たる財源としつつ、必要に応じて金融機関からの借入及び株式の発行によって資金の調達を行う方針であります。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,204億68百万円となっております。また、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は129億70百万円となっております。 ニ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、収益性及び効率性の観点から、連結営業利益額、連結経常利益額及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標と考えております。また、収益性の観点から、連結子会社である㈱日貿の中古自動車販売台数を重要業績評価指標(KPI)として考えております。その理由は、㈱日貿及びAutopact Holdings Pty Ltdにおける販売のみならず、物流、サービス、検査等が直接的、間接的に影響を受けるためであります。 当連結会計年度における連結営業利益額は70億48百万円(前年同期比1億59百万円増)、連結経常利益額は11億45百万円(同40億90百万円減)及び自己資本当期純利益率(ROE)は△2.2%(前年同期は15.7%)となりました。また、㈱日貿の中古自動車販売台数は42,015台(前年同期比35.4%減)となりました。 ホ.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(輸出入)輸出入では、前述のように中核子会社である㈱日貿の販売台数が減少したため、売上高は431億82百万円(前年同期比22.4%減)、セグメント利益は7億23百万円(同66.5%減)となりました。(物流)物流では、前述のように中核子会社であるDolphin Shipping New Zealand Limitedの輸送台数減少により同社の売上は減少したものの、第1四半期連結会計期間に取得したAutocare Service Pty Ltdの収益が貢献した結果、売上高は298億94百万円(前年同期比101.4%増)、セグメント利益は18億89百万円(同4.3%増)となりました。(サービス)サービスでは、前述のように自動車ローン事業を担うAuto Finance Direct Limitedでの金利収入増加及び前第3四半期連結会計期間末により連結子会社化したAuto Trader Media Group Limitedの売上増収に貢献したものの政策的広告宣伝の増強策により、売上高は40億3百万円(前年同期比27.0%増)、セグメント利益1億46百万円(同77.0%減)となりました。(検査)検査では、前述のようにニュージーランド向けの船積前検査数量が減少し、他地域向け検査数量も減少増加したため、売上高50億90百万円(前年同期比26.7%減)、セグメント利益1億69百万円(同84.7%減)となりました。(小売・卸売)小売・卸売では、ニュージーランドの中古自動車卸売事業子会社であるTrade Cars Limitedの売上は減少しましたが、前第3四半期連結会計期間末より連結子会社化したAutopact Pty Ltdの収益が貢献した結果、売上高は1,922億87百万円(前年同期比263.0%増)、セグメント利益は46億59百万円(同214.2%増)となりました。

事業リスク

同社グループは、グローバルに事業を展開しているため、地政学的な問題(紛争、通商政策など)によるエネルギー価格や輸送コストの高騰、物流の停滞、経済安全保障政策の強化などが事業に影響を与える可能性があります。また、ニュージーランドとオーストラリアの経済情勢に業績が大きく依存しており、両国の景気変動が急激に起きた場合、多大な影響を受ける可能性があります。さらに、海外売上高比率が8割を超えるため、外国為替や市場金利の大きな変動も業績に影響を及ぼす可能性があります。自動車の需給変動(ライフスタイルの変化、公共交通機関の拡充、仕入れ競争の激化など)や、産業構造の変化、技術革新(電子取引の普及、EV化など)もリスク要因として挙げられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|10,777 文字
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項で、当社グループの健全な経営と持続的な成長を阻害する事項をリスクとして捉えております。投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のものがあります。当社グループは、これらのリスクが顕在化する可能性及び顕在化した場合の影響を十分に認識した上で、経営基盤の安定化のためのリスクコントロール、即ちリスクの顕在化の回避及び顕在化した場合の影響の極小化と、戦略遂行のための適切かつ合理的なリスクテイクに努めております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅したものではありません。当社グループが認識していない、予見し難い、または重要ではないと考えるリスク及び不確定要因も当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(1)経営環境に関するリスク①地政学上の問題[リスク認識]ロシアのウクライナ侵攻、中東地域の紛争、米国政権の通商・外交政策、米中対立などを巡っては、他の事象とも複雑に絡み合いながら、ますます不確実で流動的な様相を呈しております。これによりエネルギー価格や輸送コストが高騰し、各国で物価や金利が上昇、さらには世界的な物流が停滞することにもなれば、グローバルビジネスには多大な影響が生じます。また、各国の経済安全保障政策が強化されて、新たな、もしくは想定外の制裁・法規制が発動され、または社会変化が起きれば、中長期に亘って更に大きな影響を受けることになります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、グローバルな政治・経済情勢や法規制の動向を絶えず注視し、事業環境の変化や当社グループへの影響を早期に把握することで、迅速かつ適切に対応できる体制の構築に努めております。 ②経済情勢[リスク認識]当社グループは、事業拠点を国内外に多数配し、グローバルに事業を展開しております。日本からの中古自動車輸出に関連するニュージーランドの一連の事業は当社グループの事業の主柱であり、収益の源泉です。近時は、リスク分散を図りながら持続的な成長を実現するべく、オーストラリアを成長戦略上の重点市場と位置付け、事業を急拡大しております。当社グループにとってはニュージーランドの事業とオーストラリアの事業が両輪であり、業績はニュージーランド及びオーストラリアの二国に大きく依存することになります。このため、当社グループが事業を展開する国及び地域、特にニュージーランド及びオーストラリアの景気等の経済情勢が急激に変化した場合には、当社グループの事業及び業績に多大な影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、ニュージーランド及びオーストラリアにおいては両国の経済情勢に業績が大きく左右されない盤石な事業基盤の確立を目指し、収益力の強化と収益源の多様化に取り組んでおります。また、両国以外の新たな市場も開拓して両国への依存度を低下させることで、特定国の経済情勢の影響を軽減することを目指しております。 ③外国為替及び市場金利[リスク認識]当社グループでは、当連結会計年度の売上高に占める海外売上高比率が8割を超えております。輸出中古自動車に対する需要は、外国為替によって変動する現地通貨建販売価格の影響を受けます。さらには、連結財務諸表作成の際には、海外取引の売上、費用、資産及び負債をはじめとする現地通貨建の項目を円換算することから、当社グループの財務内容は外国為替の影響を常に受けます。当社グループは事業に必要な資金を金融機関からの借入によって調達しておりますが、その多くが変動金利であることから、資金調達コストは市場金利の影響を常に受けます。しかも、サービスセグメントの主要業務の一つである自動車ローンでは、契約締結時の市場金利水準をもとに適用利率を固定金利で設定することから、調達金利と貸出金利の利鞘が生み出す収益は市場金利の影響を受けます。このため、外国為替や市場金利が大きく変動した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、売上規模と通貨に応じた適切な為替ヘッジや、国外の資金需要には現地で対応することを含めて外貨建て資産・負債の総合的な運用管理を行うとともに、国内ではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金効率の向上を図ることで、外国為替や市場金利の変動の影響を抑制するよう努めております。 ④自動車の需給[リスク認識]人々のライフスタイルや価値観の変化、移動手段の変革と多様化等により自動車の保有台数が減少し、自動車性能の向上に伴うユーザーの自動車保有期間の長期化等により購入頻度が低下する可能性があります。また、当社グループの主要市場であるニュージーランド及びオーストラリアでは、公共交通機関が未発達であるのに加え、移民の流入の増加が安定的な需要を下支えする要因の一つとなってきましたが、将来、公共交通機関の拡充や移民の流入の減少による購買層の減少によって、自動車に対する需要が低下する可能性もあります。供給面では、オーストラリアにおいては現在30を超えるブランドの新車を取り扱っていることもあり、同国全体としては仕入れを不安定にする重大な問題は見られません。しかしながら、ニュージーランド向けに輸出する中古自動車は、そのほとんどを日本国内のオートオークションにて仕入れていることから、何らかの要因でオートオークションの出品台数が減少した場合や、仕入れ競争が激化した場合は、当社グループが求める中古自動車を仕入れるのが困難になる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、新車販売および中古車販売に加え、中古自動車の販売に直接関係する物流や検査事業のほか、事業の多角化として、自動車情報やテクノロジーを活用したデータサービス事業、インターネット販売のメディア事業、ファイナンス、自動車販売後のメンテナンス(車検整備、一般整備)、部品・カー用品(バッテリー、タイヤ、オイル等)の販売の拡大に積極的に取り組んでおります。中古自動車の国内仕入れでは、オートオークション以外のルートを開拓することで、仕入れルートの多元化に努めております。また、中古自動車の輸入が大幅に制限されているオーストラリアにおいては、新車販売及び同国内で発生する中古自動車の仕入れ・販売に係る事業の拡充に力を入れております。 ⑤産業構造の変化及び技術革新[リスク認識]今後、ディーラーを介して自動車を売買する従来型の商取引に代わって、電子取引をはじめとして新たなチャネルを通した新たなスタイルの商取引が普及した場合、当社グループの一員である自動車ディーラーの業績が悪化するほか、主要な販売先である自動車ディーラーとの取引が縮小する可能性があります。また、自動運転技術をはじめとした自動車IT技術及び電気自動車をはじめとしたエネルギー技術が急速に進歩した場合、従来型内燃機関の中古自動車の商品価値が低下する可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。[対応]当社グループでは、このような変化をむしろ新たなビジネスチャンスと捉え、事業の多角化を推し進めております。前述のデータサービス事業やメディア事業を強化するとともに、個々の車両に関わる情報をもとに新たな付加価値を創出するデータサービス事業の拡充を図ってまいります。また、検査セグメントでは、後述のとおり、新技術の導入を積極的に進め、検査品質の向上と差別化に努めております。 ⑥大規模自然災害、偶発的事故、感染症の流行等[リスク認識]地震、津波、洪水等の大規模自然災害、火災、テロ、その他の偶発的事故によって、当社グループが保有する事業用設備や当社グループが利用する港湾施設をはじめとした社会・交通インフラが大きく毀損し、また操業人員が確保できなくなれば、事業の停止や、事業の中断による機会損失を生じることがあります。また、多額の復旧費用が発生することもあります。新型コロナウイルス感染症は一時期の爆発的感染が収束しております。しかしながら、爆発的感染の再発や、それ以外の感染症の流行によって、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた人材をはじめとして、事業に携わる貴重な人材を失うことになれば、事業の停止や、事業の中断による機会損失を生じる可能性があります。また、国内外において感染拡大、または感染拡大防止策もしくは予防策として経済社会活動が制約を受けることになれば、経済が停滞する可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に多大な影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、役職員及び家族の健康と安全を最優先に考え、大規模自然災害及び偶発的事故等の緊急事態に備えて、日頃より防災対策を徹底しております。また、感染症が流行した場合には、関係政府や当局の指示を踏まえて職場の衛生管理、出社・移動の制限、予防策の周知徹底等を実施することで役職員及び家族の感染防止に努めます。さらには、緊急事態が発生した場合、感染症が流行した場合や感染症対策もしくは予防策として経済社会活動が制約を受けた場合に、事業への影響を最小限にとどめ、事業を安全に継続もしくは早期に復旧するために、こうした事態を想定したBCP(事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 (2)事業活動に関するリスク①競合[リスク認識]中古自動車の輸出は、市場の拡大に伴って同業他社との競争が年々激しくなっております。中古自動車に関係する事業は古物営業法に基づく許可を取得すれば参入が可能であることから、当社グループの主要市場であるニュージーランド及びオーストラリアにおいても、今後、新規参入が増加する可能性があります。その結果、優良な中古自動車をめぐる仕入れ競争、販売先の争奪及び輸送手段の確保における競争等が激しさを増す可能性があります。検査事業は、後述のとおり、認証や認可に基づいて行っておりますが、これらの認証や認可の取得者が大きく増加すれば、同様に、競争が激しさを増す可能性があります。また、オーストラリアで新車を取り扱う自動車ディーラーと自動車物流会社は、ともに同国の業界大手ではありますが、業界内では常に激しい競争に晒されており、そうした競争の結果、所期の収益貢献が実現せず、既存事業との相乗効果が発揮されない可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、ニュージーランドにおいては、日本から中古自動車を輸出し、船積前の清掃・整備、検査・検疫、通関、海上輸送、現地での整備・車検、自動車ローン、メンテナンスほかのアフターサービス、といった一連のサービスをグループ会社またはパートナー企業を通じて一貫して提供するという独自のビジネスモデルに一層磨きをかけ、顧客の利便性を向上させ、コスト競争力を強化することで、競合他社対比の優位性を維持・拡大してまいります。また、オーストラリアでは、新車販売や国内で発生する中古自動車の仕入・販売をプラットフォームとして周辺事業を展開することで新たなビジネスモデルを構築し、競合他社対比の優位性を確立してまいります。 ②新規事業展開[リスク認識]当社グループは、収益力の強化と収益源の多様化を進めるため、新たな事業を創出し、拡大していく考えであります。また、前述のとおり、新たな市場も開拓してまいります。しかしながら、想定外の事業環境の変化や新たな事業リスクの顕在化等により所期の成果を上げることができなければ、当社グループの成長の機会の一つを逸するばかりか、投下資本の回収に加えて、仮に損失が生じれば財務面で影響を受ける可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、個々の事案については事前にグループの投資規律に沿って検討を重ね、所定の審議プロセスを経て実行の可否を判断しております。新規事業の実行後はモニタリングを励行し、各社の事業計画と実績の乖離を検証します。検証結果を踏まえて適時適切に対策を講じることで新規事業が確実に所期の成果を実現することを目指すとともに、万が一、所期の成果を実現することが困難な場合には果断な対処を行うことで、事業及び業績への影響を最小限に抑えることができる運営体制を確立しております。 ③海上輸送[リスク認識]当社グループは、自らは船舶等の輸送手段を保有せず、車両の輸送は実運送業者(船社、自動車運送業者等)に委託しております。ロシアのウクライナ侵攻や中東地域の紛争をはじめ、地政学リスクの顕在化等の影響で世界的な物流が停滞することになれば、船腹を必要量確保することができず、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。当社グループは、長年に亘る良好な取引関係から信頼のおける船社を中心に、安定的、かつ十分に管理可能な状況で船腹の供給を受けておりますが、船社の事情によっては、航海スケジュールや積載スペースが急遽変更され、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。さらには、燃油価格の上昇や船舶需給の逼迫等によって実運送業者の運賃が上昇すると、販売原価が上昇します。一方、当社グループでは、車両の輸送にあたって国内外の港湾施設を利用しております。これらの施設が大規模自然災害や偶発的事故、港湾施設従事者のストライキ、港湾の混雑等によって平常通りに使用できなくなった場合には、予定通りに車両を輸送することができなくなる可能性があります。代替港を利用するにしても、移送ほかの追加費用が生じることになります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、主要船社との良好な取引関係を維持しつつ、他の船社との取引関係を強化することで船腹の安定的確保に努めております。また、チャーター船や自動車専用船以外の船舶の利用も含めて、運搬手段の多様化にも取り組んでおります。海上運賃の上昇は、販売価格に転嫁することを原則としており、船社各社の運賃を定期的に確認した上で適宜販売価格に反映しております。港湾施設が平常通りに使用できなくなった場合に、事業への影響を最小限に止め、事業を早期に復旧するために、近隣港湾を利用したハブ物流方式を検討するとともに、こうした事態を想定したBCP(事業継続計画)を策定し、その実効性の維持・向上に努めております。 ④検査品質[リスク認識]当社グループは、日本においては、国際植物防疫条約(IPPC)※1に準拠し、ニュージーランド政府の認定機関であるIANZ(International Accreditation New Zealand )よりISO/IEC17020※2の認証を取得して中古自動車の輸出前検査を実施しております。ニュージーランドでは、同国政府の認可のもと、輸入車用の車体識別番号であるVIN(Vehicle Identification Number)の付与、自動車検査等を行っております。また、国内グループ会社が農林水産省の登録検査機関に登録され、輸出種苗の検疫検査および国内種苗の品質検査を開始しております。前者では輸出相手国が指定する手法、指定がない場合は国際種子検査協会(ISTA)、国際種子連盟(ISHI)等の手法によって検査を行っております。いずれの国でも検査に必要な公的資格を保有する優秀な検査員を多数擁し、高度なノウハウに裏打ちされたプロセスに沿って、高品質の検査を行っております。しかしながら、自動車に搭載される装置の電子化が急速に進むことで検査技術が追い付かなくなる事態や、想定外の病害虫の発生や想定を超える病虫害の蔓延等、予測し得ない事態によって、技術面や費用面の理由で検査品質の高位維持が困難になる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、検査技術の革新、検査工程の改善、設備の更新、協力会社との連携強化等により、常に検査業務における品質の維持・向上に努めております。日本では2024年10月から自動車の電子的な検査(OBD検査※3)が実施されたのに対して検査対応のサポートを行うとともに、ニュージーランド及びオーストラリアを中心に海外で診断機器を販売することで検査事業の付加価値を高めてまいります。また、輸出前の自動車に付着している害虫を高温で殺処理するための熱処理施設を独自開発し、2019年に日本で特許を取得したのを皮切りに、オーストラリア、韓国、EU、米国、ニュージーランドでも特許を取得しております。 ※1 国際植物防疫条約(IPPC)植物に有害な病害虫の侵入・蔓延の防止に向けて、各国間で共同かつ有効な措置を確保するための条約※2 ISO/IEC17020ISO(国際標準化機構:International Organization for Standardization)及びIEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical Commission)が定めた、検査を行う検査機関の能力に係る基準を規定した国際規格※3 OBD(On-Board Diagnostics)エンジンやトランスミッションなどの電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)内部に搭載された故障診断機能 ⑤風評及び風説[リスク認識]当社グループの意向にかかわらず、マスメディアやインターネット等の媒体によって、当社グループの事業及び役職員に係る否定的な内容もしくは事実と異なる内容の報道や発信がなされたり、誹謗中傷等を含んだ風評及び風説が流布することが想定されます。こうした事態が発生した場合には、その内容の正否に拘らず、当社グループに対する社会的信用が失墜し、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、こうした報道や発信、風評及び風説に対しては、早期に発見し、専門家のアドバイスも踏まえて適時適切に対応することで、影響が生じるのを防ぐよう努めております。また、当社グループの事業内容や実績、事業以外の活動等に関する情報を積極的、かつ分かり易い内容で発信することで、ステークホルダーをはじめ多くの方々に当社グループの事業や経営管理の状況をご理解いただけるよう努めております。 ⑥人材の確保及び育成[リスク認識]当社グループが成長戦略を円滑に遂行するためには多くの優れた人材を常に必要とすることから、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優れた人材を確保し、育成することを、当社グループの重要な経営課題の一つと位置付けております。輸出入セグメントでは、顧客の要望に応えて車両品質を見極めた上で適正価格にて仕入れることができる優秀なバイヤーを多数必要とします。検査セグメントでは、検査に関係する法規制、国際規格等の知見を有する優秀な管理者と、港湾地区で実際に検査や修理に携わるスタッフを多数必要とします。しかしながら、優れた人材の獲得をめぐっては、競合他社のみならず多方面で常に激しく競い合う状況にあり、結果として、国内外の各事業において優れた人材を必要十分な人数確保できなくなる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、グループ会社の人材ニーズを常時把握し、採用チャネルを拡充し、適材の確保に努める一方、就業環境の絶え間ない改善により定着化を図っております。また、社員の動機付けと達成感、向上意欲を増進する人事制度を導入し、研修プログラムを充実させることにより人材の育成に努めております。 (3)法規制等に関するリスク①関係法令[リスク認識]中古自動車の輸出は、外国為替及び外国貿易法、輸出貿易管理令等の規制の対象となっております。輸出地域、輸出貨物の用途及び需要者の要件によっては経済産業大臣の輸出許可が必要となる場合もあります。また、当社グループの事業の多くは、事業を展開する各国において様々な法規制、許認可の適用対象となっております。法規制の改定・新設、解釈や運用が変更されて規制が強化される可能性、または、過失その他の事情によりこれらに抵触して刑事罰、行政処分、許認可の取消等が課される可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。日本をはじめ事業を展開する国及び地域において、グループ会社各社が事業に関係する法令や所轄官公庁の許認可等の動向を常時把握するとともに、国内外の顧問弁護士を通じて関連情報を精査することで適時適切な対応に繋げております。遵法意識を徹底するため、全社指示もしくはグループ会社各社の判断の下で適宜研修を実施しております。 ②訴訟その他法的手続き[リスク認識]当社グループは、広く国内外で事業を展開していることから、多くのステークホルダーと関わりをもっており、その全てとの共栄を目指すことをグループビジョンでも謳っています。しかしながら、当社グループの事業活動に関連して立場や見解の違いによって対立が生じ、その結果、重大な訴訟その他の法的手続きが発生し、当社グループに不利な判断が下されば、社会的信用が失墜し、さらには、多額の賠償負担や裁判費用が生じる可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、前述のとおり、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。役職員は、法令、社会倫理、社会道徳に則り公平かつ公正に業務を執行することによって、事業活動に関連して対立が生じることを未然に防ぎ、非難を受けることや嫌疑がかかることがないように努めることとしております。万が一、訴訟その他法的手続きが発生した場合には、顧問弁護士ほか社外の専門家の指導や助言を適宜受けながら、適切に対処することとしております。なお、本書提出日現在、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟その他法的手続きは提起されておりません。 ③移転価格税制等の多国間取引に伴う税務[リスク認識]当社グループはグローバルに事業を展開していることから、日本をはじめ各国の税制にしたがって公正な会計処理を行うように努めております。しかしながら、各国の税務当局との間で見解の相違が生じて取引価格に係る移転価格税制上の指摘や源泉徴収の必要性等の指摘を受け、または政府間協議が不調に終わり、結果として二重課税や追徴課税を受ける可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、前述のとおり、コンプライアンスを経営の基本的な方針と位置付けております。グループ会社間取引については、国際税務の観点から事前に綿密な調査を行い、社外の専門家の指導やアドバイスを適宜受けながら、関係法令・規則に則り公正な会計処理を励行することで二重課税や追徴課税等を回避するよう努めております。 (4)情報セキュリティに関するリスク①情報システム[リスク認識]当社グループは、グループ会社各社の業務の主要な部分を情報システムに依存しております。地震等の自然災害、火災、ハードウェアまたはソフトウェアの不具合、コンピューターウィルスの感染、公衆回線等の通信ネットワークの障害、電力供給の障害、人為的ミス、その他予期せぬ事象が原因で情報システムが正常に作動しなくなれば、通常業務の運営に支障を来すだけでなく、サービスの質・量の劣化を引き起こす可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、情報システムを安全かつ効率的に運用するために「情報システム運用管理規程」を制定し、データ管理、バックアップ等を厳格に運用しております。また、当社グループの事業や組織の発展と社会の要請に合わせて、情報システムの堅牢化と冗長化の両面で、障害への耐久力の強化に継続的に取り組んでおります。 ②情報資産[リスク認識]当社グループは、事業活動を通じて取引先の機密情報や個人情報を入手することがあります。また、当社グループ自身の機密情報及び個人情報も大量に保有しております。これらの情報資産において、不正アクセスやサイバー攻撃等による情報の漏洩、紛失、データの破壊等が発生すれば、通常業務の運営に支障を来します。取引先をはじめとする第三者に甚大な被害を及ぼすことになれば、巨額の補償負担が生じ、当社グループに対する社会的信用も失墜し、さらには、刑事罰、行政処分、許認可の取消等が課されることになれば当社グループの事業が制約を受ける可能性があります。こうした事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。[対応]当社グループでは、情報資産を様々な脅威から保護し、適正に取り扱うために「情報セキュリティポリシー」「情報セキュリティ管理規程」「機密情報管理規程」及び「個人情報保護管理規程」を制定し、役職員に対しては情報セキュリティに係る教育及び啓発を随時実施することで意識の向上を促すとともに、厳格な情報管理を励行しております。また、情報の漏洩、紛失、データの破壊等から情報資産を守るために、不正侵入やマルウェアの検知、データの消去や改竄の復旧、データの自動バックアップ等のハード面の強化を図っております。

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