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NECキャピタルソリューション(8793)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他金融業 金融(除く銀行)

事業の概要

NECキャピタルソリューションは、官公庁から中小企業まで幅広い顧客に対し、リース・割賦・企業融資などのファイナンスサービスを提供する企業グループです。主な事業は「リース事業」「ファイナンス事業」「インベストメント事業」「その他の事業」の4つに分類されます。リース事業では情報通信機器や事務用機器などのリース・レンタル・割賦販売を行い、ファイナンス事業では金銭貸付やファクタリング、有価証券投資で収益を得ています。インベストメント事業ではベンチャー企業への投資やアセット・不動産ビジネスを展開し、その他事業では賃貸レジデンス、再生可能エネルギー、観光事業なども手掛けています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

同社グループの事業セグメントは、「リース事業」「ファイナンス事業」「インベストメント事業」の3つが主要です。リース事業は情報通信機器や事務用機器などのリース・レンタル・割賦販売が中心で、売上高2,291.95億円、営業利益43.66億円と最も大きな売上を上げています。ファイナンス事業は金銭貸付やファクタリング、有価証券投資などを行い、売上高76.03億円、営業利益28.84億円です。インベストメント事業はベンチャー企業への投資やアセット・不動産ビジネスを含み、売上高137.45億円、営業利益21.94億円となっています。売上高ではリース事業が、営業利益ではリース事業とファイナンス事業が稼ぎ頭と言えます。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
LeasingReportableSegment 事業 2,292 44 1.9%
Finance 事業 76 29 37.9%
InvestmentReportableSegment 事業 137 22 16.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|492 文字
3 【事業の内容】当社グループは当社、連結子会社66社、持分法適用関連会社45社で構成され、官公庁・自治体や大企業から中小企業までの幅広い顧客層に対してリース・割賦・企業融資等のファイナンスサービスを提供しております。 当社グループの主な事業領域は、リース事業、ファイナンス事業、インベストメント事業及びその他の事業の4事業に分類されます。(1) リース事業情報通信機器、事務用機器及びその他各種設備機器等のリース・レンタル・割賦販売リースに関連する物品売買、満了・中途解約に伴う物件売却及びリース機器の保守サービス等 (2) ファイナンス事業金銭の貸付、ファクタリング及び配当収益の収受を目的とする有価証券投資等(3) インベストメント事業有価証券の売却益の収受を目的とするベンチャー企業向け投資等株式会社リサ・パートナーズが行っているアセット、不動産及びアドバイザリーの各ビジネス(4) その他の事業賃貸レジデンス・ヘルスケアウェアハウジング事業、再生可能エネルギー発電・売電事業、PFI・PPP事業、観光事業及びその他各種サービス等 事業系統図については、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
リース業界では多くの競合が存在し、金融緩和による料率競争が激しい。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
リース業界には多くの競合が存在し、参入障壁は低いと考えられる。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:気候変動に係るリスク / 信用リスク / 流動性リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、明確な無形資産の優位性を示す情報は確認できません。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

リース契約は通常、複数年の契約となるため、顧客が他のリース会社へ乗り換える際には、契約解除に伴う違約金や、新たな契約手続きの手間が発生します。これにより、一定のスイッチング・コストが顧客に生じます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、顧客との直接的な取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果が働く要素は見当たりません。ユーザー数の増加がサービス価値を直接高める構造ではありません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

リース事業においては、資金調達コストや物件調達コストが競争力の源泉となり得ますが、同社が他社に対して構造的なコスト優位性を確立していることを示す具体的な情報は現時点では確認できません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

リース業界は、一定の規模を持つ企業が資金調達力や物件調達力で優位に立つ傾向があります。NECキャピタルソリューションは、NECグループの一員としての信用力や、長年の事業実績から、業界内で一定の規模と地位を確立していると考えられます。

同社グループは、リース事業を通じて培った環境配慮型製品の導入や高度な3R処理による資源循環の推進により、循環型社会の実現に貢献しています。また、多様な顧客層と事業領域を持つことで、特定の分野に依存しない安定した収益基盤を築いていると考えられます。さらに、金融機関との良好な関係維持や多様な資金調達方法の確保により、流動性リスクへの対応力を高めています。長期間にわたる顧客との取引を通じて、信用状況の厳格な審査と定期的なモニタリングを行うことで、リスク管理体制を強化している点も強みと言えるでしょう。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは2023年4月、当社経営の基本方針として、新たなグループビジョン「次世代循環型社会をリードするSolution Company」を策定いたしました。これまで掲げてきたCSV経営(Creating Shared Value=共通価値の創造)は継続しながら、気候変動対応をはじめとする社会課題の多様化、デジタル技術(IoT、AI、ロボット)等の先端技術の発展、それらによる将来の産業や社会生活の大きな変化に対応するべく、CSV経営と親和性の高いSDGsに同期する2030年を新たなグループビジョンのゴールとしました。 これまで私たちはリース事業を通して、環境に配慮した製品の導入、高度な3R処理による資源循環により循環型社会の実現に向けた取り組みを推進してきました。一方で、2030年以降を見据えた「次世代循環型社会」は、資源効率の向上による環境負荷の低減のみならず、資源を循環利用し続ける世界、そこから発展し、新たな付加価値を生み出し続ける循環型の経済社会となることを想定しています。この想定する社会において、当社グループはキャピタルソリューションの革新により、モノの循環利用に繋がるサービス、地域経済・社会の好循環に繋がるサービス、企業成長の好循環に繋がるサービスを提供し、環境と成長の好循環を実現すると共に、多様化するお客様と社会の課題解決を通して、「次世代循環型社会」の実現を目指してまいります。また、新たなグループビジョンに含まれる「Solution Company」の「Company」には、一般的な「会社」という意味に加え、「価値観を共有する集団(仲間)」という意味も含めています。社会課題解決に向けた付加価値の提供による収益力の向上と共に、このグループビジョンには価値観を共有する従業員が誇りに思える会社作り(エンゲージメントの向上)に向けた思いを込めたものとなっています。 なお、グループビジョンの策定に併せて、事業活動を通じた社会課題の解決とその活動を支える経営基盤に関し、当社グループのマテリアリティを以下のように再特定しております。 ・ 脱炭素社会・循環型経済の推進・ 社会・ICTインフラ整備の推進・ 社会課題解決に向けた新たなサービスや事業の創出・ 人的資本への投資・ 企業価値向上を支えるコーポレートガバナンスの追求  (2) 中長期的な会社の経営戦略グループビジョン2030「次世代循環型社会をリードするSolution Company」には以下に記載の3つの段階があり、その第一段階の実現を目指す計画として「中期計画2025」を策定しております。 第一段階  当社らしい循環型サービスを創出第二段階  当社らしい循環型サービスを発展第三段階  当社らしい循環型サービスの収益確立  ① 「中期計画2025」策定の前提新型コロナウイルスの影響が世界的に鎮静化するなか、グローバルなテーマとして改めてサステナビリティが議論されるようになりました。SDGsをはじめサステナビリティについてはこれまでもその必要性、重要性について多くが語られてきましたが、企業経営に直接的にアプローチするものではありませんでした。しかしながら、昨今の異常気象による世界的な経済損失の拡大が無視できない規模となってきたことから、企業経営者に直接サステナビリティ経営の推進を促す国際的なフレームワークが確立されました。その代表的なものがTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures :気候関連財務情報開示タスクフォース)であり、東証の市場再編に合わせプライム市場上場企業については2023年3月期以降、その枠組みに沿った取り組みの開示が義務化されることとなりました。このような足元の環境変化を踏まえ、当社は、これまで掲げてきたCSV経営をさらに進化させるべく、新たなグループビジョンの策定とマテリアリティの特定を行いました。「次世代循環型社会」の実現に向けた第一段階として「中期計画2025」を策定いたしました。 ② 「中期計画2025」の概要グループビジョン実現に向けた最初のステップとなる「中期計画2025」では、2030年の目指す姿・持続的な成長実現に向けて変革に挑戦する3年間とし、CSV経営を実践し事業を通じてお客様と社会の課題を解決すると共に、次世代循環型社会の実現に向けて当社らしい循環型サービスを創出していきます。お客様、社会、株主、自社の観点から「中期計画2025」のねらいを以下のとおり定め、各戦略で施策を具体化しています。   お客様:サービスの提供によりお客様の経営課題を解決  社会 :事業を通じて社会の課題を解決  株主 :CSV経営の実践による企業価値向上  自社 :ビジョン実現のための事業戦略実行 「中期計画2025」は3つの事業戦略と、それを支える経営基盤強化戦略で構成しています。 事業戦略① サービス事業の拡大、新たな循環型サービスを創出    ■ 再生可能エネルギー発電、ウェアハウジング、ITアセットマネジメント、観光の各事業におけるサ      ービス拡大    ■ ICT製品のサブスクリプションサービスの推進や不動産の活性化促進等によるモノの循環利用に繋が      るサービス創出    ■ PFI・PPP事業の拡大、地域金融の循環モデル構築支援、地域ベンダーが提供する自治体DXサービス      との連携強化による地域経済・社会の好循環に繋がるサービス創出    ■ 企業のライフサイクルに応じたサービスやファンド投資事業、M&A等アドバイザリーの拡大による企      業成長の好循環に繋がるサービス創出 事業戦略② 注力事業への戦略的投資による成長加速    ■ お客様・ベンダーとのシステム連携や企画機能強化を通したICT関連サービスの高付加価値化による      事業規模拡大    ■ 国内外における金融プロダクトの領域拡大・高度化による高収益の獲得 事業戦略③ ベンダーファイナンスの強化および顧客基盤拡充    ■ 新規ベンダー、パートナーの開拓や既存ベンダーとの連携強化による収益性向上および収益機会創      出    ■ ベンダーファイナンス起点のお客様に対するダイレクト営業の強化をはじめとしたお客様の課題に      対するソリューション開発・提供による取引深耕 経営基盤強化戦略    ■ 業務プロセスのデジタル化やデジタル情報の活用を踏まえた基盤整備等による業務の標準化、品      質・効率の向上および「三つの防衛線」機能の高度化    ■ DX基盤となるコアシステムの立ち上げと安定稼働やワークスタイル変革を支えるIT環境の構築を      はじめとしたデジタル技術の活用促進・DX活動の推進    ■ 経営戦略に連動した組織作り・人材マネジメント制度導入と挑戦・革新し続ける風土作り、カル      チャー変革    ■ 自律的なコンプライアンス風土の実現と、コーポレートガバナンスの実効性向上に加え、経営管理      の高度化、事業変革するための経営戦略および計画立案・推進機能の強化等によるスタフ機能の強      化並びに営業サポート機能の向上    ■ カーボンニュートラルの実現(2040年度(2041年3月期)までに連結ベースのScope1+2を実質ゼ      ロとする)に向けた諸施策の実行 (3) セグメント別経営方針上記「中期計画2025」について、事業セグメント別の経営方針を整理すると以下の通りとなります。① リース事業官公庁及び民間企業領域において、ベンダーファイナンスをはじめ高付加価値なリースおよびレンタルを提供すると共に、ベンダーソリューションの拡大による新規ベンダーやパートナーの開拓により高収益で良質なアセットを積み上げていきます。また、国内外においてベンダーとのリレーション強化を図り、サービス基盤の共同開発等を通じて共同サービスを確立することで新たな収益機会の獲得を目指します。 ② ファイナンス事業既存顧客を維持しつつ、お客様やベンダーの様々なファイナンスニーズを捉え、課題に対するソリューション開発・提供による取引を拡大し、顧客基盤拡充と収益性向上を図ります。また、国内外における金融プロダクトの領域拡大・高度化により収益性の高い戦略アセットの積み上げにより収益規模の拡大を目指します。 ③ インベストメント事業リサ・パートナーズはファンドビジネスやアドバイザリー機能を通して、地域金融機関との連携強化を更に進化・加速させると共に、海外案件にも取り組むことで持続的な成長を目指します。並行して、安定的なインカムゲインを得るための中長期保有資産を積み上げ、収益基盤の再構築を図ります。ベンチャー企業向けファンドビジネスは出口戦略を明確化し収益拡大を図ります。 ④ その他の事業これまでも取り組んできたヘルスケアウェアハウジング事業や再生可能エネルギー事業、PFI・PPP事業の強化拡大に加え、ICT製品のアセットマネジメントのノウハウを活用したサービスの拡充を図り、加えて新たな循環型サービスを創出してまいります。 (4) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、公示地価上昇率や春闘賃上げ率がバブル期以来の伸びを記録したことなどを背景に、2024年3月のマイナス金利解除後、2度の利上げが決定されるなど、デフレからの脱却とインフレ経済への回帰が見られるようになりました。7月には日経平均株価が史上最高値を更新し、個人消費の復調やインバウンド需要の高まりから景況感も大幅に改善する兆しを見せていましたが、8月の株価暴落やその後の横ばい相場が示す通り、円安や国内の人手不足、海外景気の減速などから完全なデフレ脱却には至らず、2025年1月の利上げ以降、株式市場も弱気相場へと移行しました。また国内では10月の衆議院選挙において与党が過半数割れとなり、11月のアメリカ大統領選挙ではトランプ元大統領が当選するなど、国内外の政局や経済政策の先行きに不透明感が増す状況となっています。このような国内外の環境変化を踏まえ、今後の経済活動の見通しについては引き続き注視していく必要があると考えています。当社グループの属するリース業界においては、業界全体の2024年4月から2025年3月累計のリース取扱高は、前期比9.8%増の5兆847億円となっています。(出典:2025年5月29日付公表 公益社団法人リース事業協会「リース統計」) (5) 会社の対処すべき課題2025年度のわが国経済は、トランプ米政権が発動した高関税政策がグローバルな自由貿易にどの程度の影響を与えるかによって大きく変動する可能性が出てきました。世界各国で相互関税が実施された場合、世界的な貿易活動の減少やサプライチェーンの混乱が生じるとともに、輸入コストの増加によるインフレから消費者の負担が増加するなど、国内経済にも悪影響が出るものと想定されます。デフレ脱却に向けた金融政策の正常化も停滞を余儀なくされ、様々な不確定要因が金利のある世界での成長シナリオを阻害することになると思われます。このような状況において、グローバルなテーマとして議論が重ねられてきたサステナビリティについて、当社グループはその重要性を不動のものであると考えています。有価証券報告書にも記載をしている通り、気候変動リスクについてはTCFD ( Task Force on Climate-related Financial Disclosures :気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく取り組みを進めており、エンゲージメントの向上や人材の多様性確保などをはじめとした人的資本、人材の多様性に関する取り組みについても積極的に推進しています。当社グループは、これまで掲げてきたCSV経営をさらに進化させるべく、2023年4月、SDGsのゴールでもある2030年に向けた新たなグループビジョン「次世代循環型社会をリードするSolution Company」を公表すると共に、「次世代循環型社会」の実現に向けた第一段階として「中期計画2025」を公表いたしました。グループビジョン実現に向けた最初のステップとなる「中期計画2025」では、2030年の目指す姿・持続的な成長実現に向けて変革に挑戦する3年間とし、CSV経営を実践し事業を通じてお客様と社会の課題を解決すると共に、次世代循環型社会の実現に向けて当社らしい循環型サービスを創出していきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは2023年4月、当社経営の基本方針として、新たなグループビジョン「次世代循環型社会をリードするSolution Company」を策定いたしました。これまで掲げてきたCSV経営(Creating Shared Value=共通価値の創造)は継続しながら、気候変動対応をはじめとする社会課題の多様化、デジタル技術(IoT、AI、ロボット)等の先端技術の発展、それらによる将来の産業や社会生活の大きな変化に対応するべく、CSV経営と親和性の高いSDGsに同期する2030年を新たなグループビジョンのゴールとしました。 これまで私たちはリース事業を通して、環境に配慮した製品の導入、高度な3R処理による資源循環により循環型社会の実現に向けた取り組みを推進してきました。一方で、2030年以降を見据えた「次世代循環型社会」は、資源効率の向上による環境負荷の低減のみならず、資源を循環利用し続ける世界、そこから発展し、新たな付加価値を生み出し続ける循環型の経済社会となることを想定しています。この想定する社会において、当社グループはキャピタルソリューションの革新により、モノの循環利用に繋がるサービス、地域経済・社会の好循環に繋がるサービス、企業成長の好循環に繋がるサービスを提供し、環境と成長の好循環を実現すると共に、多様化するお客様と社会の課題解決を通して、「次世代循環型社会」の実現を目指してまいります。また、新たなグループビジョンに含まれる「Solution Company」の「Company」には、一般的な「会社」という意味に加え、「価値観を共有する集団(仲間)」という意味も含めています。社会課題解決に向けた付加価値の提供による収益力の向上と共に、このグループビジョンには価値観を共有する従業員が誇りに思える会社作り(エンゲージメントの向上)に向けた思いを込めたものとなっています。 なお、グループビジョンの策定に併せて、事業活動を通じた社会課題の解決とその活動を支える経営基盤に関し、当社グループのマテリアリティを以下のように再特定しております。 ・ 脱炭素社会・循環型経済の推進・ 社会・ICTインフラ整備の推進・ 社会課題解決に向けた新たなサービスや事業の創出・ 人的資本への投資・ 企業価値向上を支えるコーポレートガバナンスの追求  (2) 中長期的な会社の経営戦略グループビジョン2030「次世代循環型社会をリードするSolution Company」には以下に記載の3つの段階があり、その第一段階の実現を目指す計画として「中期計画2025」を策定しております。 第一段階  当社らしい循環型サービスを創出第二段階  当社らしい循環型サービスを発展第三段階  当社らしい循環型サービスの収益確立  ① 「中期計画2025」策定の前提新型コロナウイルスの影響が世界的に鎮静化するなか、グローバルなテーマとして改めてサステナビリティが議論されるようになりました。SDGsをはじめサステナビリティについてはこれまでもその必要性、重要性について多くが語られてきましたが、企業経営に直接的にアプローチするものではありませんでした。しかしながら、昨今の異常気象による世界的な経済損失の拡大が無視できない規模となってきたことから、企業経営者に直接サステナビリティ経営の推進を促す国際的なフレームワークが確立されました。その代表的なものがTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures :気候関連財務情報開示タスクフォース)であり、東証の市場再編に合わせプライム市場上場企業については2023年3月期以降、その枠組みに沿った取り組みの開示が義務化されることとなりました。このような足元の環境変化を踏まえ、当社は、これまで掲げてきたCSV経営をさらに進化させるべく、新たなグループビジョンの策定とマテリアリティの特定を行いました。「次世代循環型社会」の実現に向けた第一段階として「中期計画2025」を策定いたしました。 ② 「中期計画2025」の概要グループビジョン実現に向けた最初のステップとなる「中期計画2025」では、2030年の目指す姿・持続的な成長実現に向けて変革に挑戦する3年間とし、CSV経営を実践し事業を通じてお客様と社会の課題を解決すると共に、次世代循環型社会の実現に向けて当社らしい循環型サービスを創出していきます。お客様、社会、株主、自社の観点から「中期計画2025」のねらいを以下のとおり定め、各戦略で施策を具体化しています。   お客様:サービスの提供によりお客様の経営課題を解決  社会 :事業を通じて社会の課題を解決  株主 :CSV経営の実践による企業価値向上  自社 :ビジョン実現のための事業戦略実行 「中期計画2025」は3つの事業戦略と、それを支える経営基盤強化戦略で構成しています。 事業戦略① サービス事業の拡大、新たな循環型サービスを創出    ■ 再生可能エネルギー発電、ウェアハウジング、ITアセットマネジメント、観光の各事業におけるサ      ービス拡大    ■ ICT製品のサブスクリプションサービスの推進や不動産の活性化促進等によるモノの循環利用に繋が      るサービス創出    ■ PFI・PPP事業の拡大、地域金融の循環モデル構築支援、地域ベンダーが提供する自治体DXサービス      との連携強化による地域経済・社会の好循環に繋がるサービス創出    ■ 企業のライフサイクルに応じたサービスやファンド投資事業、M&A等アドバイザリーの拡大による企      業成長の好循環に繋がるサービス創出 事業戦略② 注力事業への戦略的投資による成長加速    ■ お客様・ベンダーとのシステム連携や企画機能強化を通したICT関連サービスの高付加価値化による      事業規模拡大    ■ 国内外における金融プロダクトの領域拡大・高度化による高収益の獲得 事業戦略③ ベンダーファイナンスの強化および顧客基盤拡充    ■ 新規ベンダー、パートナーの開拓や既存ベンダーとの連携強化による収益性向上および収益機会創      出    ■ ベンダーファイナンス起点のお客様に対するダイレクト営業の強化をはじめとしたお客様の課題に      対するソリューション開発・提供による取引深耕 経営基盤強化戦略    ■ 業務プロセスのデジタル化やデジタル情報の活用を踏まえた基盤整備等による業務の標準化、品      質・効率の向上および「三つの防衛線」機能の高度化    ■ DX基盤となるコアシステムの立ち上げと安定稼働やワークスタイル変革を支えるIT環境の構築を      はじめとしたデジタル技術の活用促進・DX活動の推進    ■ 経営戦略に連動した組織作り・人材マネジメント制度導入と挑戦・革新し続ける風土作り、カル      チャー変革    ■ 自律的なコンプライアンス風土の実現と、コーポレートガバナンスの実効性向上に加え、経営管理      の高度化、事業変革するための経営戦略および計画立案・推進機能の強化等によるスタフ機能の強      化並びに営業サポート機能の向上    ■ カーボンニュートラルの実現(2040年度(2041年3月期)までに連結ベースのScope1+2を実質ゼ      ロとする)に向けた諸施策の実行 (3) セグメント別経営方針上記「中期計画2025」について、事業セグメント別の経営方針を整理すると以下の通りとなります。① リース事業官公庁及び民間企業領域において、ベンダーファイナンスをはじめ高付加価値なリースおよびレンタルを提供すると共に、ベンダーソリューションの拡大による新規ベンダーやパートナーの開拓により高収益で良質なアセットを積み上げていきます。また、国内外においてベンダーとのリレーション強化を図り、サービス基盤の共同開発等を通じて共同サービスを確立することで新たな収益機会の獲得を目指します。 ② ファイナンス事業既存顧客を維持しつつ、お客様やベンダーの様々なファイナンスニーズを捉え、課題に対するソリューション開発・提供による取引を拡大し、顧客基盤拡充と収益性向上を図ります。また、国内外における金融プロダクトの領域拡大・高度化により収益性の高い戦略アセットの積み上げにより収益規模の拡大を目指します。 ③ インベストメント事業リサ・パートナーズはファンドビジネスやアドバイザリー機能を通して、地域金融機関との連携強化を更に進化・加速させると共に、海外案件にも取り組むことで持続的な成長を目指します。並行して、安定的なインカムゲインを得るための中長期保有資産を積み上げ、収益基盤の再構築を図ります。ベンチャー企業向けファンドビジネスは出口戦略を明確化し収益拡大を図ります。 ④ その他の事業これまでも取り組んできたヘルスケアウェアハウジング事業や再生可能エネルギー事業、PFI・PPP事業の強化拡大に加え、ICT製品のアセットマネジメントのノウハウを活用したサービスの拡充を図り、加えて新たな循環型サービスを創出してまいります。 (4) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、公示地価上昇率や春闘賃上げ率がバブル期以来の伸びを記録したことなどを背景に、2024年3月のマイナス金利解除後、2度の利上げが決定されるなど、デフレからの脱却とインフレ経済への回帰が見られるようになりました。7月には日経平均株価が史上最高値を更新し、個人消費の復調やインバウンド需要の高まりから景況感も大幅に改善する兆しを見せていましたが、8月の株価暴落やその後の横ばい相場が示す通り、円安や国内の人手不足、海外景気の減速などから完全なデフレ脱却には至らず、2025年1月の利上げ以降、株式市場も弱気相場へと移行しました。また国内では10月の衆議院選挙において与党が過半数割れとなり、11月のアメリカ大統領選挙ではトランプ元大統領が当選するなど、国内外の政局や経済政策の先行きに不透明感が増す状況となっています。このような国内外の環境変化を踏まえ、今後の経済活動の見通しについては引き続き注視していく必要があると考えています。当社グループの属するリース業界においては、業界全体の2024年4月から2025年3月累計のリース取扱高は、前期比9.8%増の5兆847億円となっています。(出典:2025年5月29日付公表 公益社団法人リース事業協会「リース統計」) (5) 会社の対処すべき課題2025年度のわが国経済は、トランプ米政権が発動した高関税政策がグローバルな自由貿易にどの程度の影響を与えるかによって大きく変動する可能性が出てきました。世界各国で相互関税が実施された場合、世界的な貿易活動の減少やサプライチェーンの混乱が生じるとともに、輸入コストの増加によるインフレから消費者の負担が増加するなど、国内経済にも悪影響が出るものと想定されます。デフレ脱却に向けた金融政策の正常化も停滞を余儀なくされ、様々な不確定要因が金利のある世界での成長シナリオを阻害することになると思われます。このような状況において、グローバルなテーマとして議論が重ねられてきたサステナビリティについて、当社グループはその重要性を不動のものであると考えています。有価証券報告書にも記載をしている通り、気候変動リスクについてはTCFD ( Task Force on Climate-related Financial Disclosures :気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく取り組みを進めており、エンゲージメントの向上や人材の多様性確保などをはじめとした人的資本、人材の多様性に関する取り組みについても積極的に推進しています。当社グループは、これまで掲げてきたCSV経営をさらに進化させるべく、2023年4月、SDGsのゴールでもある2030年に向けた新たなグループビジョン「次世代循環型社会をリードするSolution Company」を公表すると共に、「次世代循環型社会」の実現に向けた第一段階として「中期計画2025」を公表いたしました。グループビジョン実現に向けた最初のステップとなる「中期計画2025」では、2030年の目指す姿・持続的な成長実現に向けて変革に挑戦する3年間とし、CSV経営を実践し事業を通じてお客様と社会の課題を解決すると共に、次世代循環型社会の実現に向けて当社らしい循環型サービスを創出していきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、公示地価上昇率や春闘賃上げ率がバブル期以来の伸びを記録したことなどを背景に、2024年3月のマイナス金利解除後、2度の利上げが決定されるなど、デフレからの脱却とインフレ経済への回帰が見られるようになりました。7月には日経平均株価が史上最高値を更新し、個人消費の復調やインバウンド需要の高まりから景況感も大幅に改善する兆しを見せていましたが、8月の株価暴落やその後の横ばい相場が示す通り、円安や国内の人手不足、海外景気の減速などから完全なデフレ脱却には至らず、2025年1月の利上げ以降、株式市場も弱気相場へと移行しました。また国内では10月の衆議院選挙において与党が過半数割れとなり、11月のアメリカ大統領選挙ではトランプ元大統領が当選するなど、国内外の政局や経済政策の先行きに不透明感が増す状況となっています。このような国内外の環境変化を踏まえ、今後の経済活動の見通しについては引き続き注視していく必要があると考えています。当社グループの属するリース業界においては、業界全体の2024年4月から2025年3月累計のリース取扱高は、前期比9.8%増の5兆847億円となっています。(出典:2025年5月29日付公表 公益社団法人リース事業協会「リース統計」)このような状況下において、当社リース事業の契約実行高は前期比23.3%増、成約高は同2.2%減となりました。契約実行高が伸長しているのは、官公庁を中心に案件計上が順調に推移した結果であります。また、成約高は前期比微減となっていますが、これは前期に官公庁の大型案件の計上があったことによるものであり、その影響を除くと実質前期比増加の内容となっています。ファイナンス事業においては、企業融資の減少はあるもののファクタリングの伸長により、契約実行高、成約高共に前期並みの結果となりました。インベストメント事業においては、売上高は不動産売却やファイナンス収益の増加により前期を上回りましたが、前期に与信コストの戻入益を計上していた反動から営業利益については前期を下回りました。その他の事業においては、太陽光売電収益や手数料収益等が好調に推移したものの、前期にヘルスケア施設の売却収益を計上したことにより、売上高は前期比減、販管費の増加に伴い営業利益についても前期を下回る結果となりました。経営成績については、売上高はリース事業が前期を上回ったものの、前期に大型の売却案件計上を行ったファイナンスを中心に前期比減となりました。第4四半期に見込んでいた大型売却案件の計上時期が翌期になったことに加え、主要株主の異動に伴う一時的な資金原価の増加に伴い、売上総利益は前期比減となりました。またシステム関連費用の増加等により営業利益は前期比減、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益についても前期を下回る結果となりました。以上により、当連結会計年度の業績は、売上高2,548億79百万円(前期比0.4%減)、営業利益77億82百万円(同33.5%減)、経常利益94億37百万円(同20.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益66億11百万円(同6.0%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。a. リース事業売上高は、前期比0.3%増の2,291億95百万円となったものの、営業利益は前期に大型の賃貸資産の売却があったことに加え、主要株主の異動に伴う一時的な資金原価や販売費及び一般管理費の増加等により、前期比10億97百万円減少の43億66百万円となりました。 b. ファイナンス事業売上高は、配当収益の減少等により前期比16.5%減の76億3百万円となり、営業利益は貸倒引当金繰入額の減少があったものの、主要株主の異動に伴う一時的な資金原価の増加等により前期比4億36百万円減少の28億84百万円となりました。 c. インベストメント事業売上高は、前期に大型の営業投資有価証券の売却があったものの、販売用不動産の売却収入、賃貸不動産の賃貸収入及び営業貸付金の金利収入等の増加があったことから、前期比0.8%増の138億18百万円となりましたが、営業利益は貸倒引当金繰入額の増加等により、前期比18億79百万円減少の21億94百万円となりました。 d. その他の事業売上高は、不動産の賃貸収入や太陽光売電売上が増加しているものの、前期に販売用不動産の売却があったこと等から、前期比6.7%減の43億78百万円となり、営業利益は販売費及び一般管理費の増加等により、前期比1億3百万円減少の5億23百万円となりました。 ②財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,074億34百万円増加し、1兆2,247億97百万円となりました。主な要因としては、現金及び預金が564億53百万円、リース債権及びリース投資資産が226億35百万円、販売用不動産が170億35百万円、有形固定資産の賃貸資産が147億90百万円増加したことによります。負債は、前連結会計年度末に比べて1,018億39百万円増加し、1兆824億12百万円となりました。主な要因としては、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が508億53百万円、短期借入金が481億54百万円増加したことによります。純資産は、前連結会計年度末に比べて55億95百万円増加し、1,423億85百万円となりました。主な要因としては、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益等により35億96百万円、繰延ヘッジ損益が17億65百万円増加したことによります。 ③キャッシュ・フローの状況当社グループは、官公庁・自治体や大企業から中小企業までの幅広い顧客層に対して、主としてリース、割賦及び企業融資等のファイナンスサービスを提供している他、ファクタリング、決済・回収代行及び債権流動化等のサービスについても行っており、割賦債権、リース債権及びリース投資資産並びに営業貸付金等の営業債権を保有しております。また、営業投資有価証券、有価証券及び投資有価証券は、主に株式、債券及び組合出資金であり、純投資目的及び営業推進目的で保有しています。さらにこれらに加えて、外貨建ての海外投融資に取り組む他、当社グループの一部の連結子会社では、自己勘定やファンドを通じて、企業(株式)、貸付債権及び不動産を対象に投融資を行っております。当社グループの資金調達は営業資産との整合を基本としており、営業資産等の増減にあわせて資金調達を行っています。具体的には、市場の状況を踏まえ、長期と短期や直接と間接等のバランスを図りつつ、金融機関からの借入れを中心に、社債やコマーシャル・ペーパーの発行並びに債権流動化といった様々な方法で資金調達をしております。また、当社グループの主たる営業資産は、リースや割賦取引を中心とした固定金利の資産でありますが、資金調達は主に変動金利での借入を中心に行っているため、営業資産及び負債の総合管理(ALM)により、金利変動リスク及び流動性リスクの低減に努めております。その一環として、現在及び将来の獲得利鞘が変動するリスクをヘッジするために金利スワップ取引を利用しています。なお、外貨建の営業資産の為替変動リスクについては、外貨建資産・調達の残高を両建てとする取引を行う他、通貨スワップ取引を用いてヘッジしております。資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払を実行できなくなるリスク)に対しては、営業資産のキャッシュ・フローと営業負債のキャッシュ・フローの対応関係を適切に維持することのほか、資金調達手段の多様化への取組みや適正な水準の手許流動性を維持することなどによりリスクの低減を図っております。なお、金融環境の変化に対応した財務戦略を実施した結果、当連結会計年度末の現金及び預金は1,102億98百万円となりました。また、複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン等契約の当連結会計年度末時点における未使用総額は2,765億63百万円となっております。 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下資金という)は、1,100億97百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果によって使用した資金は340億5百万円(前期は213億44百万円の支出)となりました。これは主に減価償却費302億53百万円の計上があったものの、賃貸資産の取得による支出377億45百万円並びにリース債権及びリース投資資産の増加額226億35百万円があったことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果によって使用した資金は150億10百万円(前期は83億13百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の償還による収入192億5百万円があったものの、投資有価証券の取得による支出309億87百万円及び社用資産の取得による支出32億16百万円があったことによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果によって得られた資金は1,056億41百万円(前期は493億43百万円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,786億45百万円があったものの、長期借入れによる収入2,297億50百万円及び短期借入金の増加額512億99百万円があったことによります。 (2) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令に基づく貸付金(営業貸付金)の状況「特定金融会社等の開示に関する内閣府令」(1999年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく、当社の貸付金(営業貸付金)の状況は次のとおりであります。 ①貸付金の種別残高内訳2025年3月31日現在貸付種別件数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)平均約定金利(%)消費者向 無担保(住宅向を除く)―――――有担保(住宅向を除く)―――――住宅向―――――計―――――事業者向 計6,665100.00177,861100.003.17合計6,665100.00177,861100.003.17 ②資金調達内訳2025年3月31日現在借入先等残高(百万円)平均調達金利(%)金融機関等からの借入624,3811.27その他379,6000.58 社債・CP379,6000.58合計1,003,9811.01自己資本108,293― 資本金・出資額3,794― ③業種別貸付金残高内訳2025年3月31日現在業種別先数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)農業、林業、漁業、鉱業210.671,4880.84建設業74423.755,7713.25製造業37612.0053,81830.26電気、ガス、熱供給、水道業200.6411,4956.46情報通信業371.183,1761.79運輸業1414.503,2801.84卸売・小売業45014.366,0993.43金融・保険業341.0914,4348.12不動産業1665.3034,58019.44飲食店、宿泊業601.929440.53医療、福祉38612.321,8711.05教育、学習支援業421.341,5160.85サービス業63820.3626,60314.96個人――――その他180.5712,7787.18合計3,133100.00177,861100.00 ④担保別貸付金残高内訳2025年3月31日現在受入担保の種類残高(百万円)構成割合(%)有価証券 8,6454.86 うち株式8,6454.86債権 5,2492.95 うち預金――商品 40.00不動産 43,65124.54財団 ――その他 16,9929.55計74,54341.90保証 1,3240.74無担保 101,99357.36合計177,861100.00 ⑤期間別貸付金残高内訳2025年3月31日現在期間別件数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)1年以下2,73140.9884,66947.601年超 5年以下1,29419.4151,77129.115年超 10年以下2,56938.5428,39315.9610年超 15年以下460.697,4854.2115年超 20年以下250.385,5413.1220年超 25年以下――――25年超――――合計6,665100.00177,861100.00一件当たり平均期間44.62月 (3) 営業取引の状況①契約実行高 当連結会計年度における契約実行高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、契約実行高は提出会社と同子会社であるNCSアールイーキャピタル株式会社の取引が大半を占めているため、両社の状況について合算して記載しております。セグメントの名称前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)契約実行高(百万円)前期比(%)契約実行高(百万円)前期比(%)リース事業ファイナンス・リース147,045△10.6197,09134.0オペレーティング・リース27,82546.028,7693.4割賦17,848△22.014,205△20.4リース事業計192,718△6.7240,06624.6ファイナンス事業338,595△4.9342,9111.3その他の事業1,915△49.514,725669.0合計533,229△5.8597,70312.1 (注)リース事業については、当事業年度に取得した資産の購入金額を表示しております。 ②営業資産残高当連結会計年度における営業資産残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度期末残高(百万円)構成比(%)期末残高(百万円)構成比(%)リース事業590,61960.1615,38558.8ファイナンス事業242,65524.7231,53722.1インベストメント事業119,26312.1152,03814.5その他の事業29,9183.148,0874.6合計982,456100.01,047,048100.0 (注)当連結会計年度におけるインベストメント事業の営業資産残高の内訳は、営業貸付金が30,012百万円、買取 債権が10,709百万円、営業投資有価証券が26,556百万円、販売用不動産が15,748百万円、賃貸資産が 28,537百万円、投資有価証券が40,474百万円となっております。 ③営業実績連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)セグメントの名称売上高(百万円)売上原価(百万円)差引利益(百万円)資金原価(百万円)売上総利益(百万円)リース事業228,437208,41820,0193,49716,521ファイナンス事業9,1101618,9492,4316,517インベストメント事業13,7054,8198,8861,3587,527その他の事業4,6932,4802,2131482,065調整△89△47△42-△42合計255,857215,83140,0257,43532,589  当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)セグメントの名称売上高(百万円)売上原価(百万円)差引利益(百万円)資金原価(百万円)売上総利益(百万円)リース事業229,195207,91721,2785,28215,995ファイナンス事業7,603277,5762,7904,785インベストメント事業13,8185,2048,6131,6986,915その他の事業4,3782,0652,3132582,055調整△116△25△90-△90合計254,879215,18839,69010,02929,660 (注) 1.セグメントの区分は、主な営業取引の種類により区分しております。2.各セグメントの主要品目は以下のとおりであります。①リース事業  情報通信機器、事務用機器及びその他各種設備機器等のリース・レンタル・割賦販売  リースに関連する物品売買、満了・中途解約に伴う物件売却及びリース機器の保守サービス等②ファイナンス事業  金銭の貸付、ファクタリング及び配当収益の収受を目的とする有価証券投資等③インベストメント事業  有価証券の売却益の収受を目的とするベンチャー企業向け投資等  株式会社リサ・パートナーズが行っているアセット、不動産及びアドバイザリーの各ビジネス④その他の事業  賃貸レジデンス・ヘルスケアウェアハウジング事業、再生可能エネルギー発電・売電事業、PFI・PPP事業、観光事業及びその他各種サービス等 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、基本となる重要な事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、日本基準で連結財務諸表を作成しております。IFRSの適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針です。当社グループの連結財務諸表に関して、認識している重要な見積りを伴う会計方針は以下のとおりです。 貸倒引当金当社は、官公庁・自治体等や大企業から中小企業までの幅広い顧客層に対して、主としてリース、割賦及び企業融資等の営業取引を行っており、これらの営業債権の回収は、景気変動やその他の事由により延滞や倒産等が生じた場合、契約条件に従った債務履行がなされない可能性があります。そのため当社の営業債権である割賦債権、リース債権及びリース投資資産、賃貸料等未収入金並びに営業貸付金等については、顧客の契約不履行によってもたらされる信用リスクに晒されており、重要な会計上の見積りを必要とします。当社の営業債権に関する信用リスクの管理にあたっては、社内管理規程に沿って顧客毎の状況を定期的にモニタリングし、期日及び残高を管理するとともに、財政状態の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。取組時において個別案件毎の与信審査、与信限度額、与信情報管理、内部格付及び成約条件の設定を行っておりますが、途上の与信管理で与信不安情報等を入手した際は与信ランクの変更をしております。当社は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)1.貸倒引当金」に記載のとおり、営業債権の貸倒損失に備えるため、顧客の信用リスクの度合いに応じて債務者区分を決定し、債務者区分に基づき債権を一般債権、貸倒懸念債権及び破産更生債権等に分類しております。貸倒引当金は、一般債権については貸倒実績率により計上しております。貸倒懸念債権のうち、今後の債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積ることができ、与信額が一定額以上の大口債務者に係る債権については、キャッシュ・フロー見積法により計上しております。上記以外の貸倒懸念債権及び破産更生債権等については、保全による回収見込額に加え債務者の財政状態及び経営成績を考慮して個別に回収可能性を検討することにより、回収不能見込額を計上しております。債務者区分の判定は、予め定めている債務者区分別引当基準に基づき、延滞情報を含む返済状況及び顧客の財務指標等の定量的要因並びに将来の業績見通し等の定性的要因に関連する情報を勘案して行っております。当社は、当連結会計年度末時点で入手可能な情報に基づき、貸倒引当金を計上しておりますが、保有する営業債権の回収期間が中長期にわたることから、経済及びその他の事象または状況の変化や顧客の経営成績・財政状態の悪化により、顧客の延滞・倒産等の不測の事態を被り、翌連結会計年度に追加の引当金の計上が必要となってくる可能性があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高2,548億79百万円(前期比0.4%減)、営業利益77億82百万円(同33.5%減)、経常利益94億37百万円(同20.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益66億11百万円(同6.0%減)となりました。売上高はリース事業が前期を上回ったものの、前期に大型の売却案件計上を行ったファイナンスを中心に前期比減となりました。第4四半期に見込んでいた大型売却案件の計上時期が翌期になったことに加え、主要株主の異動に伴う一時的な資金原価の増加に伴い、売上総利益は前期比減となりました。またシステム関連費用の増加等により営業利益は前期比減、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益についても前期を下回る結果となりました。 当連結会計年度における「中期計画2025」の3つの事業戦略、経営基盤強化戦略、並びに非財務目標の進捗は以下の通りです。 事業戦略① サービス事業の拡大、新たな循環型サービスを創出非金融サービス領域はパートナーとの連携強化等により着実に拡大しています。当社のアセットソリューション事業は、主にヘルスケア施設関連の不動産投資を行ってきましたが、投資対象をレジデンス分野にも拡大し、マンションディベロッパーと共同した新規物件の開発等の取り組みを進めています。具体的には賃貸レジデンスシリーズ「CLARITIA/クラリティア」の開発に取り組み、すでに複数の物件が竣工しています。太陽光発電事業においては、パートナー拡大により、電源開発及びセカンダリー案件取得機会が増加、アドバイザリーやPFI等フィービジネスにおいては収益向上策を展開しました。加えて、ICT領域におけるサブスクリプションモデルや付加機能の拡充に向けて、新たな循環型サービス「メーカー保証付き再生PC」の提供を開始しました。なお、本取り組みは「21世紀金融行動原則運営委員長賞」を受賞しております。 事業戦略② 注力事業への戦略的投資による成長加速ICT関連サービス事業は着実に伸長、PC-LCMサービス顧客を拡大するとともに、IT資産管理など付加価値の提供が進みました。更に、Windows11の更新需要を着実に取り込み、大型案件の受注拡大により営業成績は伸長しております。金融プロダクトの領域拡大、LBOファイナンスやエクイティ等共同投資の取り組みを推進し、キャピタルゲインの実現を伴いながら、収益性向上に向けた資産の入れ替えを継続しております。また、リサ・パートナーズにおける収益安定化と持続的な成長投資に向けて大型のインカムゲインアセットの取得が計画通り進捗したことも成果と考えています。 事業戦略③ ベンダーファイナンスの強化および顧客基盤拡充リース事業の契約実行高が前期比20%以上の伸長となるなど、ベンダーファイナンスの強みを活かし官公庁自治体の大口案件を複数獲得しました。ベンダーと連携したクラウドサービス等の月額提供モデルの取り組み、ベンダー支援強化に加え、お客様の課題解決に向けた様々なサービス提供のため体制見直しを実施、人材育成、社内協業体制を強化しました。GIGAスクール構想の第二期への対応についても着実に取り組みを開始し、すでに複数の案件を獲得しております。 経営基盤強化戦略及び非財務目標の進捗経営基盤強化戦略としては、グループビジョン・中期計画浸透に向けた対話会を全社で継続実施すると共に、働き方、カルチャー変革に向けた各種制度の見直しを行い、社員のエンゲージメント向上に向けた取り組みを進めております。前期に続きCDP気候変動レポートにおける「A-」スコアを維持するなど、気候変動対応についても取り組みを継続強化しております。なお、2024年5月にはDX人材の育成強化を目的とする全社的な教育プログラムを開始し、DXを強力に推進することによる業務の効率化や収益性の向上に加え、グループビジョン実現につながる新たなビジネスを創出する基盤の構築を進めております。また、大株主の異動に伴うシステムインフラ、制度変更等についても遅滞なく対応をしております。「中期計画2025」においては、財務目標と共に非財務目標も公表いたしました。環境・社会課題と人的資本の観点から7項目を抜粋して対外的にも目標をコミットすると共に、これら7項目は常勤取締役の成果目標としてKPIに採用しています。一部進捗の遅れがある目標はあるものの、当期の進捗はおおむね順調に推移しています。進捗の遅れがある項目については、「中期計画2025」の最終年度である2026年3月期に計画を達成できるよう、体制強化や適切な施策を実行して参ります。 当社グループの当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性について、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フローは共に、問題ない状態と考えております。外貨調達に関しては米国政策金利が段階的な利下げ局面にある中でトランプ政権の施策により米国市場の長期金利は上昇する場面もあり、今後の動向を注視する必要があると考えておりますが、当社の外貨建営業資産については、原則固定金利営業資産に対して固定金利調達を行うことにより金利変動リスクをヘッジしております。円貨調達に関しては、会計年度を通じて安定した調達を行うことができましたが、2024年3月の日銀金融政策決定会合におけるマイナス金利解除以降、日銀は段階的な利上げを実施しており、今後の動向に注視が必要と考えております。市場金利も上昇傾向にありますが、金利リスクについては高いヘッジ比率を維持しており、問題ないものと考えております。なお、当連結会計年度においては、特筆すべき資本的支出はありません。 b. セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 リース事業リース事業の営業状況におきましては、リース業界全体の国内リース取扱高は、前期比9.8%増の5兆847億円(2025年5月29日付公表)となっています。このような状況下において、当社リース事業の契約実行高は前期比23.3%増、成約高は同2.2%減となりました。契約実行高が伸長しているのは、官公庁を中心に案件計上が順調に推移した結果であります。また、成約高は前期比微減となっていますが、これは前期に官公庁の大型案件の計上があったことによるものであり、その影響を除くと実質前期比増加の内容となり、足下の営業活動については順調に進捗していると考えています。なお当連結会計年度のセグメント損益については、売上高は、前期並みを確保したものの、営業利益は前期に大型の賃貸資産の売却があったことに加え、主要株主の異動に伴う一時的な資金原価や販売費及び一般管理費の増加等により前期比減少となりました。営業利益においては前期比マイナスとなりましたが、主要株主の異動に伴う一時的な資金原価の増加や前期に計上した大型の売却案件の利益を除いた基礎収益は着実に改善しており、収益力の向上が実現できていると考えています。なお、今後の見通しについては、ベンダーファイナンスの強化を含む付加価値の向上により、持続的な成長を描けるものと考えています。 ファイナンス事業ファイナンス事業においては、企業融資の減少はあるもののファクタリングの伸長により、契約実行高、成約高 共に前期並みの結果となりました。なお当連結会計年度のセグメント損益については、第4四半期に見込んでいた大型売却案件の計上時期が翌期になったことや、主要株主の異動に伴う一時的な資金原価の増加等により売上総利益は前期比減少となりましたが、これは一過性の要因によるものと考えております。今後の見通しについては、計上時期が翌期にずれた案件の確実なクロージングに加え、資産の入れ替えを行いながらキャピタルゲインを獲得していくことにより、持続的な成長を描けるものと考えています。 インベストメント事業インベストメント事業においては、売上高は不動産売却やファイナンス収益の増加により前期を上回りましたが、前期に与信コストの戻入益を計上していた反動から営業利益については前期を下回りました。しかしながら、営業外損益に計上されている収益や非支配株主に帰属する当期損益を勘案すると、親会社株主に帰属する当期純利益は前期を上回る水準を確保しております。なお、今後の見通しについては、2025年度はリサ・パートナーズ、ベンチャーファンドビジネス双方において、既に投資した案件のバリューアップ及び回収最大化を目指すと共に、リサ・パートナーズについては更にインカムゲインの獲得など多様な収益の組み合わせにより、利益の拡大を図っていく予定です。 その他の事業その他の事業においては、太陽光売電収益や手数料収益等が好調に推移したものの、前期にヘルスケア施設の売却収益を計上したことにより、売上高は前期比減、販管費の増加に伴い営業利益についても前期を下回る結果となりました。再生可能エネルギー、ヘルスケア領域については、引き続き安定的な収益確保が可能と考えており、SBI新生銀行グループとの協業による取り組み機会の拡大も図れるものと考えています。なお、ファイナンス事業と同様に、資産の入れ替えを行いながらキャピタルゲインを獲得していくスキルノウハウが蓄積されてきたことは成果と考えています。 c. 目標とする経営指標の達成状況等経営方針・経営戦略等又は経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、当社は「中期計画2025」において、連結ROA(連結当期純利益÷連結営業資産残高平残)を公表いたしました。これはアセットビジネスを中心とした当社のビジネス特性から、中計3か年における収益性の向上を図るうえで適切な指標であると判断したためであります。当連結会計年度の連結ROAの実績は0.65%と目標未達となっておりますが、これは主に、主要株主の異動に伴う一時的な費用増や大型売却案件の計上時期の期ずれなど一過性の要因によるものであり、「中期計画2025」で掲げた諸施策の継続的な遂行により、最終年度の目標達成を目指してまいります。 d. 気候変動への対応について事業等のリスクにおいても記載した通り、地球規模の気候変動に係るリスクが、中長期的な将来のものではなく、今そこにある危機として認識されるようになってきました。昨今の異常気象がもたらすビジネス上の損失は、個別企業によっては事業継続上無視できないレベルに達しており、日々の経営判断においても気候変動に係るリスクを意識することが必要になってきたと認識しております。工場等の製造設備を持たない当社にとって、気候変動への対応は自社の環境負荷軽減活動以上に、事業活動を通した環境負荷軽減活動が重要になってくると考えております。当社はこれまでも「リースは循環型産業である」という考え方のもと、各種取り組みを進めてまいりましたが、こうした状況を踏まえTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures :気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同すると共に、その枠組みに準拠したPDCA体制を構築し、気候変動に係るリスクへの対応を推進しております。 e. 今後の見通し2025年度のわが国経済は、トランプ米政権が発動した高関税政策がグローバルな自由貿易にどの程度の影響を与えるかによって大きく変動する可能性が出てきました。世界各国で相互関税が実施された場合、世界的な貿易活動の減少やサプライチェーンの混乱が生じるとともに、輸入コストの増加によるインフレから消費者の負担が増加するなど、国内経済にも悪影響が出るものと想定されます。デフレ脱却に向けた金融政策の正常化も停滞を余儀なくされ、様々な不確定要因が金利のある世界での成長シナリオを阻害することになると思われます。このような状況において、グローバルなテーマとして議論が重ねられてきたサステナビリティについて、当社グループはその重要性を不動のものであると考えています。有価証券報告書にも記載をしている通り、気候変動リスクについてはTCFD ( Task Force on Climate-related Financial Disclosures :気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく取り組みを進めており、エンゲージメントの向上や人材の多様性確保などをはじめとした人的資本、人材の多様性に関する取り組みについても積極的に推進しています。当社グループは、これまで掲げてきたCSV経営をさらに進化させるべく、2023年4月、SDGsのゴールでもある2030年に向けた新たなグループビジョン「次世代循環型社会をリードするSolution Company」を公表すると共に、「次世代循環型社会」の実現に向けた第一段階として「中期計画2025」を公表いたしました。グループビジョン実現に向けた最初のステップとなる「中期計画2025」では、2030年の目指す姿・持続的な成長実現に向けて変革に挑戦する3年間とし、CSV経営を実践し事業を通じてお客様と社会の課題を解決すると共に、次世代循環型社会の実現に向けて当社らしい循環型サービスを創出していきます。上記方針のもと、2026年3月期の通期連結業績予想は、リース事業、ファイナンス事業の持続的な成長とインベストメント事業の収益拡大を図るとともに、SBI新生銀行グループとの事業シナジーを創出することにより、売上高は当期比15.7%増の2,950億円、営業利益は当期比99.2%増の155億円、経常利益は当期比69.5%増の160億円、親会社株主に帰属する当期純利益は当期比51.2%増の100億円といたしました。なお、配当予想につきましては、国内外の事業環境の不安定化への対応として内部留保の蓄積を図りながら、安定配当の維持を基本方針とする当社の配当政策を維持し、当期と同様の1株当たり年間150円の配当(うち中間配当75円)を実施する予想とさせていただきました。なお、以上の文中における業績見通し等の将来に関する記述は、当社が当連結会計年度末現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

事業リスク

主なリスクとして、第一に気候変動リスクがあり、異常気象によるビジネス上の損失が事業継続に影響を及ぼす可能性があります。第二に信用リスクがあり、景気変動や顧客の倒産などにより貸倒損失が増加する可能性がありますが、リース物件や担保売却で回収を最大化しています。第三に流動性リスクがあり、市場の混乱や格付け見直しにより資金調達が困難になったり、不利な金利での調達を余儀なくされたりする可能性があります。第四に金利変動リスクがあり、市場金利の急激な上昇は調達コスト増につながり業績に影響を与える可能性がありますが、ALMでリスク低減に努めています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,583 文字
3 【事業等のリスク】当社グループは2023年4月、新たなグループビジョン「次世代循環型社会をリードするSolution Company」を策定いたしました。これまで掲げてきたCSV経営(Creating Shared Value=共通価値の創造)は継続しながら、気候変動対応をはじめとする社会課題の多様化、先端技術の発展、将来の産業や社会生活の大きな変化に対応するべく、CSV経営と親和性の高いSDGsに同期する2030年を新たなグループビジョンのゴールとしました。これまで私たちはリース事業を通して、環境に配慮した製品の導入、高度な3R処理による資源循環により循環型社会の実現に向けた取り組みを推進してきました。一方で、2030年以降を見据えた「次世代循環型社会」は、資源効率の向上による環境負荷の低減のみならず、資源を循環利用し続ける世界、そこから発展し、新たな付加価値を生み出し続ける循環型の経済社会となることを想定しています。この想定する社会において、当社グループはキャピタルソリューションの革新により、モノの循環利用に繋がるサービス、地域経済・社会の好循環に繋がるサービス、企業成長の好循環に繋がるサービスを提供し、環境と成長の好循環を実現すると共に、多様化するお客様と社会の課題解決を通して、「次世代循環型社会」の実現を目指してまいります。こうした取り組みの中、リスクマネジメント(管理)とリスクコントロール(制御)は事業展開を決定する重要な要素のひとつであると捉え、収益の源泉として管理すべきリスクと収益の源泉とはならない削減すべきリスクに分けて考えております。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。 (1) 気候変動に係るリスク地球規模の気候変動に係るリスクが、中長期的な将来のものではなく、今そこにある危機として認識されるようになってきました。昨今の異常気象がもたらすビジネス上の損失は、個別企業によっては事業継続上無視できないレベルに達しており、日々の経営判断においても気候変動に係るリスクを意識することが必要になってきたと認識しております。こうした状況を踏まえ、当社はTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures :気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同すると共に、その枠組みに準拠したPDCA体制を構築し、気候変動に係るリスクへの対応を開始しております。 (2) 信用リスク当社グループでは、リース事業やファイナンス事業等の与信を伴う各種事業を営んでおります。新規取引時は、顧客の信用状況のほか、リース取引についてはリース物件の将来中古価値等も勘案し、海外取引についてはカントリーリスクも含めて、厳格に審査を行っております。また、取引開始後は定期的に顧客の業況をチェックし、財務状況や市場動向の変化を把握できるように管理をするとともに、信用リスクの程度に応じて、担保・物件処分等による回収見込額及び貸倒実績率等を勘案した貸倒引当金の計上を行っております。さらに、既存顧客ごとの信用状況や業界毎の市場動向を定期的に検証し、特定の企業や業種に与信残高が集中しないように、ポートフォリオ管理を行っております。しかしながら、リース事業やファイナンス事業は回収期間が中長期にわたることから、景気変動やその他の事由により延滞・倒産等不測の事態を蒙り、貸倒損失又は貸倒引当金繰入の負担が増加して当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性はありますが、その場合においてもリース物件や担保資産の売却等で債権保全・回収の極大化に努めております。 (3) 流動性リスク当社グループは金融情勢の変動に対して柔軟に対処していくため、特定の資金調達先や調達方法に依存しないよう留意しております。直接調達においては、社債、コマーシャル・ペーパーの発行等調達方法の多様化を図りつつ安定調達に注力し、間接調達においては、主要金融機関との良好な関係を維持しつつ幅広く多くの金融機関と取引を行っております。直接調達については格付機関より短期債及び長期債の格付けを取得しておりますが、今後の業績の変動等により当社グループの格付けが見直された場合や、市場の混乱等により、市場において資金調達が困難となり、通常よりも著しく不利な金利水準での資金調達を余儀なくされる場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、金融環境の変化に対応した財務戦略を実施した結果、当連結会計年度末の現金及び預金は1,102億98百万円となりました。また、複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン等契約の当連結会計年度末時点における未使用総額は2,765億63百万円となっております。 (4) 金利変動リスク一般的にリース会社は、リース事業やファイナンス事業等の成約に伴い、対象物件の購入資金や貸付資金のため、必要資金の多くを金融機関等から調達しております。このため、当社においても長・短借入金等を中心とする有利子負債比率が高くなっております。2024年3月の日銀金融政策決定会合においてマイナス金利の解除及びイールドカーブコントロール政策の撤廃が決定され、以降、長短金利は上昇傾向にあります。市場金利が急激に上昇した場合は、調達コストの増加につながり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がありますが、営業資産・負債の総合管理(ALM)を実施することにより金利変動リスクの低減に努めております。 (5) 為替変動リスク当社グループでは、外貨建の案件を一部取り扱っており、為替相場の急激な変動により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がありますが、基本方針である外貨建営業資産とバランスさせた外貨建調達を実行することで為替変動リスクの低減に努めております。 (6) 残価変動リスク当社グループでは、中古価値が見込めるリース物件を対象にリース満了時の残存価値(以下、「残価」という。)を設定したオペレーティング・リースを展開しております。この取引では、リース満了時に返還された物件を、当初設定した残価を上回る価格で売却することにより利益を得る可能性を有する半面、売却価格が残価を下回る場合には損失が発生するリスクを有しております。そのため予想を上回る市場環境の変化や技術革新等によって、当該物件の処分価格が残価を下回った場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がありますが、定期的なモニタリングの実施とリスク量の計測を行うと共に、物件の種類や満了時期を分散させることで残価変動リスクの低減に努めております。 (7) 株価及び有価証券価格変動リスク当社グループでは、上場・非上場の株式及び債券を保有しております。これらの資産の価格は変動するものであり、その価値は将来著しく下落する可能性があります。価格が著しく下落した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がありますが、これらの変動リスクの対処としては、当社グループが許容する範囲内に当該リスク量を収めるべくリスク管理を行っており、当社グループのリスクの管理低減に努めております。 (8) 不動産価格変動リスク当社グループでは、販売用不動産を保有しております。販売用不動産は、不動産時価が下落した場合、評価損が発生し、また売却時に売却損が発生する可能性があります。不動産担保ローンや建物リース、また不動産からのキャッシュ・フローを返済原資とするノンリコースローンにおいては、取引の対象となる不動産の価値が目減りし、当該取引の債権の与信が悪化する可能性があります。不動産価格の変動が当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループでは、不動産関連与信の集中状況を確認しながら取引審査を厳格に行うと共に、その後の与信管理にも万全を期し、担保として設定されている不動産の再評価に注力し、健全な債権内容の維持に努めております。 (9) 海外投資のリスク当社グループでは、海外の企業に対する投融資を行なっております。これら投資先の経営状況の悪化、株式・債券市場の市況の悪化及び海外投資における国・地域固有の政治・経済・社会情勢の変動によるカントリーリスクの顕在化等による事業環境の変化が、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクの対処として、海外営業取引に関するカントリーリスクの管理制度を定めており、特定の国へのリスクへの集中や過大なリスクの管理低減に努めております。 (10) SBI新生銀行グループとの関係当社グループは、2024年10月2日、株式会社SBI新生銀行の持分法適用関連会社となり、当社グループはSBI新生銀行グループに属する総合金融サービス会社として、以下の3つの観点からシナジーを生み出していく予定です。① リース事業におけるシナジーの期待:当社グループと昭和リースが相互の強みを補完することで、リース事業における新たな事業機会を創出すること② 中期計画2025における注力事業におけるシナジーの期待:NECキャピタルソリュ―ションとSBI新生銀行がストラクチャードファイナンス分野での連携による投融資事業のさらなる強化を図ること③ 地域貢献、地方創生におけるシナジーの期待:SBI新生銀行と昭和リースが介在し、NECキャピタルソリューションと地域金融機関及びリース子会社が不動産リース、ヘルスケアアセット、再生可能エネルギー等の分野におけるお客さまの多様なニーズに対応することこれらのシナジーの期待について、その各種施策の進捗状況によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (11) NECグループとの関係当社グループは、2024年10月2日の資本異動により日本電気株式会社(以下「NEC」という)の持分法適用関連会社ではなくなりました。筆頭株主の異動はあるものの、当連結会計年度末現在において、NECは引き続き当社株式を17.61%保有する第二位の大株主として関係を維持しており、当社グループは引き続きNECグループ向けに金融サービスを提供する重要なパートナーとして、一層の事業連携を推進していきます。なお、当社グループにおけるNEC製品・サービスの取扱比率の高さから、NECの業績動向が当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 設備投資の動向及びリース業界における競合当社グループが基軸として事業展開しているリース事業は、顧客が設備投資を行う際の資金調達手段の一つとなっております。従いまして、経済環境の急激な変化や顧客の経営状況の悪化等で設備投資需要が大幅に減少した場合、当社のリース事業の取扱高が減少し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、リース業界では依然として多くのリース業を営む会社が存在しており、金融緩和による料率競争も激しく、厳しい競合状態にあります。こうした市場環境の下で、当社グループは中長期的な経営戦略に基づき、特色を生かしつつ収益体質を一層強化し競合に対処する方針であります。 (13) 自然災害によるリスク当社グループは、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある地震及び台風等の自然災害や感染症の流行等に対し、費用対効果を検討の上、事業活動への影響を最小化するための対策を実施しております。 (14) 制度変更リスク当社グループは、現行の法律・税務・会計等の制度や基準に基づき、リース取引等の各種事業を行っております。現行の制度や基準が将来大幅に変更された場合には、商品・サービスのメリット喪失や、規制対応へのコスト増加等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクに対し、当社は既存の顧客基盤を深耕すると共に新規顧客の開拓を行いながら、顧客の経営資源に関わるさまざまな課題に対して解決策を提供することで、収益性向上とリスクの低減に取り組んでまいります。 (15) 重要情報漏えいリスク当社グループは、業務に関連して多数の機密情報や個人情報を保有しており、機密情報の漏えいが生じた場合には、罰則・損害賠償による損失、業務停止処分、信用の低下及び風評の悪化等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクへの対処として、当社グループでは情報セキュリティ教育やアクセス制御等の情報セキュリティ管理体制の整備を通じ、人的・物理的・技術的対策を講じております。 (16) システムリスク当社グループでは、様々な情報システムを使用し業務を行っております。従業員の不適正な事務・事故・不正等、自然災害及びシステム障害等により情報漏えいや業務が中断するリスク等が想定されます。情報システムに重大な障害が発生した場合には、営業関係業務を中心に支障をきたすとともに当社グループへの信頼が損なわれ、当社グループの業績等に影響が及ぶ可能性がありますが、こうしたリスクへの対処として、これまでに情報システム機器のコンピュータ専用ビルへの移転、高速専用回線用バックアップ回線装備、外部不正アクセス防止強化及びシステム障害に即座に対応するための専門要員配置等を行っており、今後とも一層の情報システム管理の整備・強化に努めてまいります。 (17) 人材の育成・確保に関するリスク当社グループの事業を展開する上で必要な人材を育成または雇用できない場合や雇用している人材が退職した場合等、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、事業展開上必要なノウハウの承継や新たな事業への取り組みの鍵は従業員であり、従業員の能力こそが会社にとっての大きな財産であると考え、採用活動の強化や計画的な教育・研修活動の強化に努めております。 (18) 内部統制の構築等に係るリスク当社グループにおいて、財務報告にかかる内部統制が有効に機能しなかった場合、或いは想定外の問題が発生した場合等の要因により、当社の内部統制部門または当社の会計監査人が当社の財務報告にかかる内部統制について重大な欠陥を指摘し、財務報告にかかる内部統制が有効でないと報告する可能性があります。このような事態が発生した場合、当社の財務報告に関する投資家の信頼低下等に基づく、当社株価の下落等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループでは、財務報告にかかる内部統制を構築し内部統制の有効性の確保と評価に努めております。 (19) コンプライアンスリスク当社グループは、業務を行うに際して、会社法、貸金業法、金融商品取引法、宅地建物取引業法、個人情報保護法及び独占禁止法等の法令等の適用及び規制当局の監督を受けております。また、海外においては現地の法令等の適用や規制当局の監督を受けております。これらについて違反が生じた場合には、罰則・契約解除・損害賠償による損失や、業務停止処分、登録・届出資格抹消、信用の低下、風評の悪化等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「NECキャピタルソリューショングループ行動規範」を定め、コンプライアンス教育や内部通報制度を通じて、法令等のみならず広く社会ルールの遵守徹底に努めております。 (20) 人権リスク当社グループは、人権の尊重を経営における重要課題の一つであると認識し、「NECキャピタルソリューショングループ人権方針」を定め、グループ全体で人権尊重の取り組みを実践することにより社会的責任を果たします。国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」や日本政府の「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」に基づき、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、事業活動やサプライチェーンを通じた人権リスクを評価・特定し、人権リスクの防止・軽減に継続して努めております。

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