経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】髙島屋グループ(以下、当社)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針2025年度は経営目標に「自立と共創のうねりによる成長加速」を掲げ、創業200年にあたる2031年に当社がめざす姿である「グランドデザイン」の実現に向けて重要な「グループのシームレス化」を本格的に始動いたしました。玉川髙島屋S.C.の食料品フロアでは、百貨店と専門店の垣根を越え、商品・サービスのシームレスな提供実現に向け、2026年1月より段階的に改装工事を開始しております。2026年度の経営環境につきましては、物価上昇の継続による国内消費動向の不透明性に加え、為替動向や地政学的リスクを主要因としてインバウンド需要の変動性が高まるなど、百貨店事業を中心に不確実性がより増している状況であります。加えて、労働人口の減少や原油価格の高騰を背景に、人件費や物流費をはじめとする営業費の上昇が利益を下押ししております。持続的成長の実現に向けては、当社ならではの新しいコンテンツやサービスの導入・開発等を通じたお客様体験価値の向上、国内・海外双方での顧客基盤の強化・連携に加え、ROICを軸として資本コストを意識した経営をさらに進めていくことが重要であると認識しております。2026年度は、2024年度に掲げた3か年の中期経営計画の最終年度であります。グランドデザインの実現に向けた基礎固めをやり抜き、上記の経営環境リスクを抑制しながら2027年度以降の成長・投資回収フェーズへと着実につなげていくことが重要と認識しております。これを受け、2026年度の経営目標・経営課題を次のとおり定めております。 [経営目標]グループ総合力発揮による中期経営計画の必達―グランドデザイン実現に向けて、基礎固めをやり抜く― [主要な経営課題]① グループのシームレス化によるまちづくり戦略の強靭化② 仕事変革…組織風土改革とデジタル活用③ 経営基盤強化(ESG経営・人的資本経営) 中期経営計画で定めた主要3課題(まちづくり・ESG経営・人的資本経営)につきましては、計画通りに推進できているかその進捗を精査し、必要な修正を適宜行ったうえで計画完遂をめざしてまいります。特に、当社ならではのまちづくりにつきましては、百貨店を核に専門店ともシームレスに掛け合わせるなどグループの総力を挙げて多様な来店動機を生み出す「次世代型SC」、重点的に投資を行っているベトナム開発をはじめとした「海外事業」、新たなお客様接点であり生涯価値(LTV)最大化の鍵となる「金融事業」、これら3領域を成長の柱として強力に推進してまいります。(2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 2026年度の連結経営目標は以下のとおりです。 なお、総額営業収益については、収益認識に関する会計基準等を適用前の従来基準で算出しております。〇総額営業収益 10,550億円 ( 2025年度比 + 227億円)〇総額営業収益販売管理費比率 23.8% ( 同 ± 0.0% )〇営業利益 575億円 ( 同 + 39億円)〇自己資本比率 33.9% ( 同 + 0.5% )〇ROE(当期純利益/自己資本) 8.3% ( 同 +10.1% )〇総資産対EBITDA比率 6.0% ( 同 + 0.3% )〇純有利子負債EBITDA倍率 3.0倍 ( 同 + 0.3倍 )〇ROIC(投下資本利益率) 5.5% ( 同 △ 0.2% ) (3)経営環境及び対処すべき課題現中期経営計画(2024~2026年度)の最終年度である2026年度は、掲げた目標をやり抜く重要な1年として、経営課題を「グループのシームレス化によるまちづくり戦略の強靭化」「仕事変革(組織風土改革とデジタル活用)」「経営基盤強化(ESG経営・人的資本経営)」と定めております。 □グループのシームレス化によるまちづくり戦略の強靭化現中期経営計画では、「次世代型SCへの転換」「海外事業(ベトナム)」「金融事業」を新たな成長の柱と位置付け、集中的な投資を進めております。2031年度に掲げる「各領域で事業利益100億円規模を創出する」という目標を確実なものとするためには、「グループのシームレス化」が不可欠です。次年度は、「シームレス化」で実現すべき内容のロードマップを具体的に策定し、取組のスピードアップを図ってまいります。 《次世代型SC》 ~各拠点での転換推進と、核となる百貨店の営業力強化~グループ総合戦略である「まちづくり」を具現化する象徴的な取組が、グループ一体で創り上げる「次世代型SC」です。新たなコンテンツの導入や多様な来店動機の創出に加え、地域・お客様・お取引先の参画を得ながら、「百貨店核の強み」をいかして百貨店と専門店の価値を掛け合わせ、SC全体としての魅力向上を図ってまいります。次世代型SCへの転換を通じ、当社が目指す「こころ豊かな生活を実現する身近なプラットフォーム」への進化を加速してまいります。次世代型SCにおいて中核となる百貨店は、「外部環境に左右されない営業力」の獲得に向けた取組を一段と強化してまいります。商品政策では、価値観や消費行動の変化を捉えた「ヒト軸」のマーケティングを推進し、お客様ニーズを起点とした新たなモノ・コトの創出を通じて、より高い体験価値を提供してまいります。顧客政策においては、デジタルを活用した商品提案や、グループの総合力をいかした金融サービスの提案など、顧客特性に応じたパーソナルな施策を推進し、お客様一人ひとりの当社に対するロイヤルティ向上を図ってまいります。 《海外事業》 ~市場環境に即した戦略の遂行と、人材育成強化~海外事業においては、重点投資を進めるベトナム開発を中心に、各拠点の市場動向を踏まえた成長戦略を着実に遂行すると共に、海外統括機能や支援体制など、事業成長を支える基盤整備をグループ全体で強化してまいります。また、ローカル人材の登用や国を越えた人材交流を進め、将来を見据えた人材育成にも取り組んでまいります。 《金融事業》 ~グループ全体で推進する金融事業強化~金融サービスを重要な品揃えの一つとして位置付け、金融事業を推進するための体制を整備してまいります。グループ全体で具体化を進めることで、お客様の豊かな暮らしに寄り添い、生涯価値(LTV)の最大化を図ると共に、新たなお客様との接点を広げてまいります。 □仕事変革 ~組織風土改革とデジタル活用~不透明な経営環境の中では、個人と組織が能動的かつ迅速に行動しなければ、社会やお客様ニーズの変化に対応できません。当社で働くすべての人の働きがいやエンゲージメントを高めることが重要であり、そのために、誰もが働きやすい職場環境の整備と、新たなチャレンジを後押しする風土の醸成に取り組んでまいります。また、労働人口が減少し、人手不足が深刻化する中、業務のDⅩ化は喫緊の課題となっています。DX・AI活用を通じて、定型業務の自動化による時間創出を図ると共に、デジタルを活用した高付加価値な商品・サービスを提供し、お客様満足度の向上を目指してまいります。 □経営基盤強化 ~ESG経営・人的資本経営~ESG経営は、課題解決だけでなく、ESGリスクの低減を通じて企業の持続可能性を高める段階へ移行しています。経営戦略として、国際基準に沿ったグループサステナビリティ戦略を策定、推進すべく、ESG推進室の機能強化を目的とし、名称を「サステナビリティ推進室」に変更いたしました。環境・社会課題に伴うコスト上昇を吸収しつつ、収益力を高め、価値創造を継続するため、経営戦略と一体となった取組を加速してまいります。ESG営業政策については、「TSUNAGU ACTION」を軸に、社会的価値と経済的価値を同時に創造する経営戦略(CSV)に基づく取組を強化し、サステナブルな収益の増大を目指してまいります。また、本年2月には、国内中小企業が有する伝統や技術を守り、文化・歴史を未来へとつなぐことを目的として、「百年のれんプロジェクト」を発足いたしました。本プロジェクトでは、資金需要やブランド価値の維持・向上(販路拡大に向けた戦略策定、事業の継続性確保等)に関する支援ニーズを有する企業を対象として、協業先との連携のもと、「百年のれん投資戦略」の具体化に向けた検討を進めてまいります。これらの取組を通じ、日本の将来を支える持続的なプラットフォームの構築を図ると共に、地域社会及び地域経済の活性化に資するESG経営の推進に取り組んでまいります。AI全盛期を迎えつつある現在においても、持続的成長の原動力は「人」の力であることは変わりません。人材の質がサービスやブランド価値に直結するため、高度なスキル・経験が求められます。海外事業においても、多言語・多文化対応力やマーチャンダイジング力など、幅広い能力が求められます。これらを担う人材の確保・育成とエンゲージメント向上につなげる人的資本経営は、重要な課題です。一人当たりの生産性の向上を前提とした労働分配率の引き上げや職場環境の改善など、「人」への積極的な投資は、今後も継続的に実施してまいります。 事業のセグメント別の取組は、次のとおりであります。 <国内百貨店業>商品政策においては、引き続き、当社の強みの一つである東西大型5店を軸に、「魅力ある品揃え」の実現に向けた取組を推進してまいります。さらに、当社ならではの「アイテム平場」「自主編集売場」、「EC」の継続強化や、新たなモノ・コト開発を通じ、お客様満足度の向上を目指してまいります。また、商品利益率においても、重点お取引先との連携を通じ、利益率の高い衣料品・雑貨を中心としたファッション領域の強化を図ることにより、商品利益率の改善につなげてまいります。顧客政策においては、外商顧客への営業体制の強化を通じて、金融などの新たなサービスを提供することにより、既存顧客の満足度向上と次世代顧客の獲得を図ってまいります。また、優良な海外店舗を有する強みをいかし、海外顧客の基盤確立とロイヤルカスタマー化に向けた取組を推進してまいります。さらに、着実に会員数が増加しているタカシマヤアプリについても、あらゆるお客様との重要な顧客接点ツールとしての魅力を高めてまいります。なお、本年8月3日をもって現在の形での営業を終了する洛西店につきましては、これまでご利用いただいているお客様に、引き続き京都店を中心にご愛顧いただける体制を整えてまいります。 <海外百貨店業>シンガポール髙島屋におきましては、経営環境が不透明な中、ファッション関連商品や食料品など品揃えの再強化に加え、顧客政策を推進することで、国内顧客やツーリストの維持・拡大を図ってまいります。上海高島屋におきましては、景気低迷による消費減速が長期化する状況の中、お客様ニーズに基づいたテナントの導入など、収益基盤の安定化に継続して取り組んでまいります。開店10周年を迎えるホーチミン髙島屋におきましては、商品カテゴリー・ブランドの再編や催・イベントの強化により店舗の集客力を高め、更なる売上高の増大を目指してまいります。サイアム髙島屋におきましては、化粧品売場のリニューアルに続き、ラグジュアリーゾーンの段階的な拡大を進めており、改装による集客力の向上及び売上高の増大など、効果の最大化を図ってまいります。 <国内商業開発業>東神開発株式会社におきましては、2027年度のグランドオープンを目指し、「玉川髙島屋S.C.」のリニューアルプロジェクトが始動しております。「京都髙島屋S.C.」「柏髙島屋ステーションモール」「流山おおたかの森S.C.」など、その他の施設においても、SC全体としての魅力向上を図ってまいります。 <海外商業開発業>成長ドライバーと位置付けるベトナム事業におきましては、ハノイでの住宅・オフィス・商業の複合開発事業に加え、今後、ホーチミンのサイゴンセンターにおける増床計画が本格化してまいります。2016年の開業以来、成長を続けているサイゴンセンターは更なる進化を遂げ、1993年に開業し国際的にも高く評価されている「シンガポール髙島屋S.C.」に並ぶASEAN第2の拠点へと成長させてまいります。また、資本効率向上の観点から、長期的に資産を保有し持続的な成長を実現する基幹事業と、短期回収型事業への参画を組み合わせ、資産規模も適切にコントロールしてまいります。 <金融業>持続的成長に向け、カード事業、ライフパートナー事業、投融資事業の3事業それぞれの施策を充実させることで、個人の資産管理から法人の資金需要までカバーする「髙島屋のステークホルダーにとっての総合金融プラットフォーム」の構築を目指してまいります。 <建装業>髙島屋スペースクリエイツ株式会社におきましては、主力であるホテル・ラグジュアリー市場が引き続き活況となる見込みの一方、内装業全体では人材不足が深刻化していることから、多様な人材を確保する「人的資本経営」を推進してまいります。また、昨年開設したベトナム子会社につきましては、本格的に営業を開始することで、日本クオリティーの内装需要を確実に捉え、持続的な成長につなげてまいります。 <その他の事業>飲食業の株式会社アール・ティー・コーポレーション、人材派遣業の株式会社センチュリーアンドカンパニー、広告宣伝業の株式会社エー・ティ・エーなど、その他の事業におきましても、各業界における競争力を高めることで、安定的な収益基盤の構築につなげてまいります。 当社は、資本コストを意識したROIC経営を推進しています。セグメント別及びグループ会社別、百貨店各店舗別のROICに加え、次世代型SCへの転換を進める中で、「拠点別」(百貨店・専門店)ROICも経営指標として採用しています。それぞれの事業特性や地域特性を踏まえた「ROICツリー」を策定し、現場の一人ひとりがROIC向上に向けた具体的な行動を実践できる仕組みの構築や、風土の醸成にも取り組んでいます。現中期経営計画は、投資が先行するフェーズと位置付けており、2027年度以降は、これらの投資の成果を着実に収益として回収するフェーズへ移行する見通しです。ROIC経営の実効性を一層高めることで、持続的な利益成長及び資本効率の向上を図ってまいります。また、市場との対話は引き続き強化してまいります。市場評価とのギャップの極小化に向け、持続的な利益成長への期待感を高めていくと共に、機動的な資本政策及び株主還元策を志向してまいります。 当社は、本年5月開催予定の第160回定時株主総会における承認を条件として、「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」へ移行する予定です。グループ経営の多角化・高度化が進展する中、権限委任を通じた意思決定の更なる迅速化、取締役会における戦略的議論の充実及び監督機能の一層の強化を図ることで、グループ総合戦略である「まちづくり」の下、当社独自の価値提供に向けた取組を加速してまいります。 (4)資本政策の基本的な方針<基本的な考え方>当社は、将来の事業リスクに備え、財務健全性を担保しつつ、適切な財務レバレッジの活用を進めています。主要な経営指標(KPI)として、ROIC、EBITDA、自己資本比率、DOE(株主資本配当率)、TSR(株主総利回り)を設定しております。特に資本コストを意識した経営の実現に向けた取組として、ROIC経営を推進しております。2025年度のROICは5.7%とWACC4.8%を上回りました。今後も、百貨店各店を含む各事業体で特性を踏まえたROICツリーを活用、現場一人ひとりが意識し行動できる仕組みを構築してまいります。EBITDAについては、財務安定性の観点から、純有利子負債EBITDA倍率、現金創出力の観点から、総資産対EBITDA比率を設定しております。 各経営指標については、決算説明会資料(※)で開示しております。※ https://www.takashimaya.co.jp/corp/ir/tanshin/ 当社は、企業価値向上をめざし、一株当たり利益(EPS)の増加に加え、市場との対話の充実により株価収益率(PER)を高めてまいります。また、EBITDAを意識した経営の推進により、国内外の各事業における現金創出力が高まっていることを踏まえ、資金配分の適正化など資金効率を向上させる取組を推進してまいります。さらに、安定的、持続的な利益成長に資する資産は自ら保有する「持つ経営」を基本方針とする中、機動的な経営判断のもと、ROICや現金創出力を更に向上させるサイクルを構築することで、資産効率も高めていきます。 <株主還元>配当は、純資産増加をベースとした累進配当に加え、各種経営指標を考慮しています。業績が好調に推移し想定以上のフリーキャッシュフローが創出された場合には、人的資本・ESG投資を含む追加の成長投資、及び株主還元等、マルチステークホルダーへのバランスを重視した利益配分の観点から、資金使途を機動的かつ総合的に判断します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】髙島屋グループ(以下、当社)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針2025年度は経営目標に「自立と共創のうねりによる成長加速」を掲げ、創業200年にあたる2031年に当社がめざす姿である「グランドデザイン」の実現に向けて重要な「グループのシームレス化」を本格的に始動いたしました。玉川髙島屋S.C.の食料品フロアでは、百貨店と専門店の垣根を越え、商品・サービスのシームレスな提供実現に向け、2026年1月より段階的に改装工事を開始しております。2026年度の経営環境につきましては、物価上昇の継続による国内消費動向の不透明性に加え、為替動向や地政学的リスクを主要因としてインバウンド需要の変動性が高まるなど、百貨店事業を中心に不確実性がより増している状況であります。加えて、労働人口の減少や原油価格の高騰を背景に、人件費や物流費をはじめとする営業費の上昇が利益を下押ししております。持続的成長の実現に向けては、当社ならではの新しいコンテンツやサービスの導入・開発等を通じたお客様体験価値の向上、国内・海外双方での顧客基盤の強化・連携に加え、ROICを軸として資本コストを意識した経営をさらに進めていくことが重要であると認識しております。2026年度は、2024年度に掲げた3か年の中期経営計画の最終年度であります。グランドデザインの実現に向けた基礎固めをやり抜き、上記の経営環境リスクを抑制しながら2027年度以降の成長・投資回収フェーズへと着実につなげていくことが重要と認識しております。これを受け、2026年度の経営目標・経営課題を次のとおり定めております。 [経営目標]グループ総合力発揮による中期経営計画の必達―グランドデザイン実現に向けて、基礎固めをやり抜く― [主要な経営課題]① グループのシームレス化によるまちづくり戦略の強靭化② 仕事変革…組織風土改革とデジタル活用③ 経営基盤強化(ESG経営・人的資本経営) 中期経営計画で定めた主要3課題(まちづくり・ESG経営・人的資本経営)につきましては、計画通りに推進できているかその進捗を精査し、必要な修正を適宜行ったうえで計画完遂をめざしてまいります。特に、当社ならではのまちづくりにつきましては、百貨店を核に専門店ともシームレスに掛け合わせるなどグループの総力を挙げて多様な来店動機を生み出す「次世代型SC」、重点的に投資を行っているベトナム開発をはじめとした「海外事業」、新たなお客様接点であり生涯価値(LTV)最大化の鍵となる「金融事業」、これら3領域を成長の柱として強力に推進してまいります。(2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 2026年度の連結経営目標は以下のとおりです。 なお、総額営業収益については、収益認識に関する会計基準等を適用前の従来基準で算出しております。〇総額営業収益 10,550億円 ( 2025年度比 + 227億円)〇総額営業収益販売管理費比率 23.8% ( 同 ± 0.0% )〇営業利益 575億円 ( 同 + 39億円)〇自己資本比率 33.9% ( 同 + 0.5% )〇ROE(当期純利益/自己資本) 8.3% ( 同 +10.1% )〇総資産対EBITDA比率 6.0% ( 同 + 0.3% )〇純有利子負債EBITDA倍率 3.0倍 ( 同 + 0.3倍 )〇ROIC(投下資本利益率) 5.5% ( 同 △ 0.2% ) (3)経営環境及び対処すべき課題現中期経営計画(2024~2026年度)の最終年度である2026年度は、掲げた目標をやり抜く重要な1年として、経営課題を「グループのシームレス化によるまちづくり戦略の強靭化」「仕事変革(組織風土改革とデジタル活用)」「経営基盤強化(ESG経営・人的資本経営)」と定めております。 □グループのシームレス化によるまちづくり戦略の強靭化現中期経営計画では、「次世代型SCへの転換」「海外事業(ベトナム)」「金融事業」を新たな成長の柱と位置付け、集中的な投資を進めております。2031年度に掲げる「各領域で事業利益100億円規模を創出する」という目標を確実なものとするためには、「グループのシームレス化」が不可欠です。次年度は、「シームレス化」で実現すべき内容のロードマップを具体的に策定し、取組のスピードアップを図ってまいります。 《次世代型SC》 ~各拠点での転換推進と、核となる百貨店の営業力強化~グループ総合戦略である「まちづくり」を具現化する象徴的な取組が、グループ一体で創り上げる「次世代型SC」です。新たなコンテンツの導入や多様な来店動機の創出に加え、地域・お客様・お取引先の参画を得ながら、「百貨店核の強み」をいかして百貨店と専門店の価値を掛け合わせ、SC全体としての魅力向上を図ってまいります。次世代型SCへの転換を通じ、当社が目指す「こころ豊かな生活を実現する身近なプラットフォーム」への進化を加速してまいります。次世代型SCにおいて中核となる百貨店は、「外部環境に左右されない営業力」の獲得に向けた取組を一段と強化してまいります。商品政策では、価値観や消費行動の変化を捉えた「ヒト軸」のマーケティングを推進し、お客様ニーズを起点とした新たなモノ・コトの創出を通じて、より高い体験価値を提供してまいります。顧客政策においては、デジタルを活用した商品提案や、グループの総合力をいかした金融サービスの提案など、顧客特性に応じたパーソナルな施策を推進し、お客様一人ひとりの当社に対するロイヤルティ向上を図ってまいります。 《海外事業》 ~市場環境に即した戦略の遂行と、人材育成強化~海外事業においては、重点投資を進めるベトナム開発を中心に、各拠点の市場動向を踏まえた成長戦略を着実に遂行すると共に、海外統括機能や支援体制など、事業成長を支える基盤整備をグループ全体で強化してまいります。また、ローカル人材の登用や国を越えた人材交流を進め、将来を見据えた人材育成にも取り組んでまいります。 《金融事業》 ~グループ全体で推進する金融事業強化~金融サービスを重要な品揃えの一つとして位置付け、金融事業を推進するための体制を整備してまいります。グループ全体で具体化を進めることで、お客様の豊かな暮らしに寄り添い、生涯価値(LTV)の最大化を図ると共に、新たなお客様との接点を広げてまいります。 □仕事変革 ~組織風土改革とデジタル活用~不透明な経営環境の中では、個人と組織が能動的かつ迅速に行動しなければ、社会やお客様ニーズの変化に対応できません。当社で働くすべての人の働きがいやエンゲージメントを高めることが重要であり、そのために、誰もが働きやすい職場環境の整備と、新たなチャレンジを後押しする風土の醸成に取り組んでまいります。また、労働人口が減少し、人手不足が深刻化する中、業務のDⅩ化は喫緊の課題となっています。DX・AI活用を通じて、定型業務の自動化による時間創出を図ると共に、デジタルを活用した高付加価値な商品・サービスを提供し、お客様満足度の向上を目指してまいります。 □経営基盤強化 ~ESG経営・人的資本経営~ESG経営は、課題解決だけでなく、ESGリスクの低減を通じて企業の持続可能性を高める段階へ移行しています。経営戦略として、国際基準に沿ったグループサステナビリティ戦略を策定、推進すべく、ESG推進室の機能強化を目的とし、名称を「サステナビリティ推進室」に変更いたしました。環境・社会課題に伴うコスト上昇を吸収しつつ、収益力を高め、価値創造を継続するため、経営戦略と一体となった取組を加速してまいります。ESG営業政策については、「TSUNAGU ACTION」を軸に、社会的価値と経済的価値を同時に創造する経営戦略(CSV)に基づく取組を強化し、サステナブルな収益の増大を目指してまいります。また、本年2月には、国内中小企業が有する伝統や技術を守り、文化・歴史を未来へとつなぐことを目的として、「百年のれんプロジェクト」を発足いたしました。本プロジェクトでは、資金需要やブランド価値の維持・向上(販路拡大に向けた戦略策定、事業の継続性確保等)に関する支援ニーズを有する企業を対象として、協業先との連携のもと、「百年のれん投資戦略」の具体化に向けた検討を進めてまいります。これらの取組を通じ、日本の将来を支える持続的なプラットフォームの構築を図ると共に、地域社会及び地域経済の活性化に資するESG経営の推進に取り組んでまいります。AI全盛期を迎えつつある現在においても、持続的成長の原動力は「人」の力であることは変わりません。人材の質がサービスやブランド価値に直結するため、高度なスキル・経験が求められます。海外事業においても、多言語・多文化対応力やマーチャンダイジング力など、幅広い能力が求められます。これらを担う人材の確保・育成とエンゲージメント向上につなげる人的資本経営は、重要な課題です。一人当たりの生産性の向上を前提とした労働分配率の引き上げや職場環境の改善など、「人」への積極的な投資は、今後も継続的に実施してまいります。 事業のセグメント別の取組は、次のとおりであります。 <国内百貨店業>商品政策においては、引き続き、当社の強みの一つである東西大型5店を軸に、「魅力ある品揃え」の実現に向けた取組を推進してまいります。さらに、当社ならではの「アイテム平場」「自主編集売場」、「EC」の継続強化や、新たなモノ・コト開発を通じ、お客様満足度の向上を目指してまいります。また、商品利益率においても、重点お取引先との連携を通じ、利益率の高い衣料品・雑貨を中心としたファッション領域の強化を図ることにより、商品利益率の改善につなげてまいります。顧客政策においては、外商顧客への営業体制の強化を通じて、金融などの新たなサービスを提供することにより、既存顧客の満足度向上と次世代顧客の獲得を図ってまいります。また、優良な海外店舗を有する強みをいかし、海外顧客の基盤確立とロイヤルカスタマー化に向けた取組を推進してまいります。さらに、着実に会員数が増加しているタカシマヤアプリについても、あらゆるお客様との重要な顧客接点ツールとしての魅力を高めてまいります。なお、本年8月3日をもって現在の形での営業を終了する洛西店につきましては、これまでご利用いただいているお客様に、引き続き京都店を中心にご愛顧いただける体制を整えてまいります。 <海外百貨店業>シンガポール髙島屋におきましては、経営環境が不透明な中、ファッション関連商品や食料品など品揃えの再強化に加え、顧客政策を推進することで、国内顧客やツーリストの維持・拡大を図ってまいります。上海高島屋におきましては、景気低迷による消費減速が長期化する状況の中、お客様ニーズに基づいたテナントの導入など、収益基盤の安定化に継続して取り組んでまいります。開店10周年を迎えるホーチミン髙島屋におきましては、商品カテゴリー・ブランドの再編や催・イベントの強化により店舗の集客力を高め、更なる売上高の増大を目指してまいります。サイアム髙島屋におきましては、化粧品売場のリニューアルに続き、ラグジュアリーゾーンの段階的な拡大を進めており、改装による集客力の向上及び売上高の増大など、効果の最大化を図ってまいります。 <国内商業開発業>東神開発株式会社におきましては、2027年度のグランドオープンを目指し、「玉川髙島屋S.C.」のリニューアルプロジェクトが始動しております。「京都髙島屋S.C.」「柏髙島屋ステーションモール」「流山おおたかの森S.C.」など、その他の施設においても、SC全体としての魅力向上を図ってまいります。 <海外商業開発業>成長ドライバーと位置付けるベトナム事業におきましては、ハノイでの住宅・オフィス・商業の複合開発事業に加え、今後、ホーチミンのサイゴンセンターにおける増床計画が本格化してまいります。2016年の開業以来、成長を続けているサイゴンセンターは更なる進化を遂げ、1993年に開業し国際的にも高く評価されている「シンガポール髙島屋S.C.」に並ぶASEAN第2の拠点へと成長させてまいります。また、資本効率向上の観点から、長期的に資産を保有し持続的な成長を実現する基幹事業と、短期回収型事業への参画を組み合わせ、資産規模も適切にコントロールしてまいります。 <金融業>持続的成長に向け、カード事業、ライフパートナー事業、投融資事業の3事業それぞれの施策を充実させることで、個人の資産管理から法人の資金需要までカバーする「髙島屋のステークホルダーにとっての総合金融プラットフォーム」の構築を目指してまいります。 <建装業>髙島屋スペースクリエイツ株式会社におきましては、主力であるホテル・ラグジュアリー市場が引き続き活況となる見込みの一方、内装業全体では人材不足が深刻化していることから、多様な人材を確保する「人的資本経営」を推進してまいります。また、昨年開設したベトナム子会社につきましては、本格的に営業を開始することで、日本クオリティーの内装需要を確実に捉え、持続的な成長につなげてまいります。 <その他の事業>飲食業の株式会社アール・ティー・コーポレーション、人材派遣業の株式会社センチュリーアンドカンパニー、広告宣伝業の株式会社エー・ティ・エーなど、その他の事業におきましても、各業界における競争力を高めることで、安定的な収益基盤の構築につなげてまいります。 当社は、資本コストを意識したROIC経営を推進しています。セグメント別及びグループ会社別、百貨店各店舗別のROICに加え、次世代型SCへの転換を進める中で、「拠点別」(百貨店・専門店)ROICも経営指標として採用しています。それぞれの事業特性や地域特性を踏まえた「ROICツリー」を策定し、現場の一人ひとりがROIC向上に向けた具体的な行動を実践できる仕組みの構築や、風土の醸成にも取り組んでいます。現中期経営計画は、投資が先行するフェーズと位置付けており、2027年度以降は、これらの投資の成果を着実に収益として回収するフェーズへ移行する見通しです。ROIC経営の実効性を一層高めることで、持続的な利益成長及び資本効率の向上を図ってまいります。また、市場との対話は引き続き強化してまいります。市場評価とのギャップの極小化に向け、持続的な利益成長への期待感を高めていくと共に、機動的な資本政策及び株主還元策を志向してまいります。 当社は、本年5月開催予定の第160回定時株主総会における承認を条件として、「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」へ移行する予定です。グループ経営の多角化・高度化が進展する中、権限委任を通じた意思決定の更なる迅速化、取締役会における戦略的議論の充実及び監督機能の一層の強化を図ることで、グループ総合戦略である「まちづくり」の下、当社独自の価値提供に向けた取組を加速してまいります。 (4)資本政策の基本的な方針<基本的な考え方>当社は、将来の事業リスクに備え、財務健全性を担保しつつ、適切な財務レバレッジの活用を進めています。主要な経営指標(KPI)として、ROIC、EBITDA、自己資本比率、DOE(株主資本配当率)、TSR(株主総利回り)を設定しております。特に資本コストを意識した経営の実現に向けた取組として、ROIC経営を推進しております。2025年度のROICは5.7%とWACC4.8%を上回りました。今後も、百貨店各店を含む各事業体で特性を踏まえたROICツリーを活用、現場一人ひとりが意識し行動できる仕組みを構築してまいります。EBITDAについては、財務安定性の観点から、純有利子負債EBITDA倍率、現金創出力の観点から、総資産対EBITDA比率を設定しております。 各経営指標については、決算説明会資料(※)で開示しております。※ https://www.takashimaya.co.jp/corp/ir/tanshin/ 当社は、企業価値向上をめざし、一株当たり利益(EPS)の増加に加え、市場との対話の充実により株価収益率(PER)を高めてまいります。また、EBITDAを意識した経営の推進により、国内外の各事業における現金創出力が高まっていることを踏まえ、資金配分の適正化など資金効率を向上させる取組を推進してまいります。さらに、安定的、持続的な利益成長に資する資産は自ら保有する「持つ経営」を基本方針とする中、機動的な経営判断のもと、ROICや現金創出力を更に向上させるサイクルを構築することで、資産効率も高めていきます。 <株主還元>配当は、純資産増加をベースとした累進配当に加え、各種経営指標を考慮しています。業績が好調に推移し想定以上のフリーキャッシュフローが創出された場合には、人的資本・ESG投資を含む追加の成長投資、及び株主還元等、マルチステークホルダーへのバランスを重視した利益配分の観点から、資金使途を機動的かつ総合的に判断します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の概要当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況a.財政状態 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減高(百万円)前年比(%)総資産1,296,0121,346,22950,2173.9負債795,663868,48072,8169.2純資産500,348477,749△22,598△4.5自己資本比率36.5%33.4%-△3.1 b.経営成績 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減高(百万円)前年比(%)営業収益498,491492,370△6,121△1.2営業利益57,50353,516△3,986△6.9経常利益60,39656,879△3,516△5.8親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)39,525△8,194△47,719- (事業のセグメント別業績) 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減高(百万円)前年比(%)連結営業収益498,491492,370△6,121△1.2国内百貨店業318,210303,856△14,353△4.5海外百貨店業34,28734,310220.1国内商業開発業40,83341,7679342.3海外商業開発業15,43415,7383032.0金融業18,85120,6991,8489.8建装業29,99733,2403,24310.8その他40,87742,7561,8794.6連結営業利益 ※57,50353,516△3,986△6.9国内百貨店業28,53024,863△3,666△12.9海外百貨店業8,3638,5241601.9国内商業開発業6,8516,568△283△4.1海外商業開発業5,9085,845△63△1.1金融業4,8315,57574315.4建装業2,1712,52235016.2その他1,9772,024472.4(注)連結営業利益は、セグメント利益の合計額からセグメント調整額を控除したものです。 ②キャッシュ・フロー 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減高(百万円)前年比(%)営業活動キャッシュ・フロー72,49353,837△18,656△25.7投資活動キャッシュ・フロー△39,694△34,9244,769-財務活動キャッシュ・フロー△41,772△31,7729,999-現金及び現金同等物88,55977,441△11,118△12.6 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年比(%)建装業31,85310.2合計31,85310.2 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去をしております。 2 金額は、販売価格によっております。 3 上記以外のセグメントについては、該当事項はありません。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年比(%)受注残高(百万円)前年比(%)建装業32,94826.020,1215.8合計32,94826.020,1215.8 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去をしております。 2 上記以外のセグメントについては、該当事項はありません。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年比(%)国内百貨店業303,856△4.5海外百貨店業34,3100.1国内商業開発業41,7672.3海外商業開発業15,7382.0金融業20,6999.8建装業33,24010.8その他42,7564.6合計492,370△1.2 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去をしております。 2 販売高には、「その他の営業収入」を含めて表示しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当社が当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等の状況に関する認識当連結会計年度における我が国の社会経済は、米国の関税政策に端を発する貿易摩擦に加え、中東・中国をはじめとする地政学リスクの高まりなどを背景に、金融市場(金利・為替・株価)並びに経済環境(物価・個人消費・インバウンド需要)において不確実性の高い状況が続きました。とりわけ個人消費においては、実質賃金のマイナスが長期化し力強さを欠く中、これら外部環境の不確実性も影響し、「消費の二極化」など価値観の変化が進展する状況となりました。髙島屋グループ(以下、当社)は、創業200周年の節目となる2031年に「目指す姿」を「お客様・従業員・株主・地域社会など、すべてのステークホルダーの『こころ豊かな生活を実現する身近なプラットフォーム 』」と定め、現中期経営計画(2024~2026年度)初年度にグランドデザインとして公表いたしました。このグランドデザイン実現に向け、当年度は経営目標に「自立と共創のうねりによる成長加速」を掲げ、「グループのシームレス化」を本格的に始動しました。当社は、「国内・アジアの主要都市に展開する複数の利益創出拠点」「グループ会社の総合力」、そして、各拠点・各組織で培った「幅広い顧客基盤」という3つの強みを有しています。国内外のグループ商業施設やEC、金融などで取り扱う商品やサービスの総和は、当社ならではの競争優位性であります。しかしながら、例えば、当社商業施設内で隣接している百貨店と専門店で利用可能な決済手段やポイントサービスが異なっているなど、お客様視点で当社の強みを十分いかしきれていない課題があります。そこで、百貨店と専門店、国内と海外、リアルとネットといった様々な垣根を越え、シームレスに商品やサービスを提供できる体制・仕組みを構築することで、お客様への提供価値の最大化を図ってまいります。この経営目標に向け、経営課題を「グループの総力で創りあげる次世代型SC」「価値創造の源泉となる営業力強化」「個人の成長支援に向けた組織・土台づくり」「営業活動を軸としたESG経営の実践」「成長領域での更なる存在感の発揮」と定め、着実に取組を進めてまいりました。 □グループの総力で創りあげる次世代型SCグランドデザイン実現に向け、「次世代型SC」への転換は、グループ総合戦略「まちづくり」における重要な取組であります。個人と組織の「自立」と相互の「共創」という考え方の下、グループ各事業のノウハウを結集し、それぞれの経営資源を相互に活用することで「館の魅力最大化」につなげてまいります。「次世代型SC」の特徴は3点あります。1点目は、「新たなコンテンツ導入による来店動機の創出」、2点目は、「地域の社会インフラとしての機能具備」であります。3点目は、「百貨店の存在をより活用すること」であります。百貨店・専門店それぞれの強みをいかすだけではなく、百貨店が有するお客様情報の利活用やフロア構成の最適化などにおいて、より踏み込んで連携することにより、拠点全体としての魅力向上を実現してまいります。これら「次世代型SC」への転換に向けた取組として「玉川髙島屋S.C.」においては、新たな地域のランドマークとして生まれ変わることを目指したリニューアルプロジェクト(2027年度グランドオープン予定)が進行しております。昨年3月には二子玉川駅に面する南館ファサードに情報発信装置として大型の「LEDキューブ」を設置し、アート作品や季節を感じられる映像などを放映することで、賑わいと開放感を創出しております。同年4月には、西館ストリートにフードコート「P.」が開業いたしました。多様な文化やスタイルを発信する4つの店舗で構成され、歩道と空間、地域をつなぐ、新たな体験価値を提供しております。また、百貨店と専門店の垣根を越え、お客様にストレスなくお買物を楽しんでいただける「シームレス化」の象徴となる本館食料品フロアのプロジェクトも始動しております。日常からハレの日まですべての食を担う「お客様に愛される商圏 NO.1食料品フロア」をコンセプトに、百貨店と専門店が一体となり、品揃えやサービスの充実に向けた売場づくりを進めております。海外においても、ベトナム・ハノイでのSC開業(2027年度予定)に向けたプロジェクトが着実に進行しております。中核となる百貨店の存在をいかしながら、来街・来店動機を生み出す多様なコンテンツ、社会インフラとして地域のコミュニティ機能を備えた魅力的な「次世代型SC」を国内・海外で創りあげてまいります。 □価値創造の源泉となる営業力強化「次世代型SC」において中核となる百貨店の魅力そのものを向上させるべく、「より心豊かな暮らし」や「新しいモノ・コト」への期待といったお客様の根源的・普遍的なニーズに応える力を商品政策や顧客政策、販売・サービス政策を通じて高めております。商品政策においては、当社の強みである東西大型5店を軸に、お取引先と連携した品揃え強化を推進し、その取組を中小型店にも拡充することで、お客様ニーズにお応えしてまいりました。また、「アイテム平場」や「自主編集売場」の再強化に加え、「ライフスタイル」「文化」「社会性」を切り口とした独自性のある催事開発など、新たなモノ・コトの創出を通じて、実店舗の強みをいかしたワンストップでの体験価値を提供してまいりました。顧客政策においては、昨年4月からお客様の利便性向上を目的に髙島屋の各種カードにおけるポイントが「1ポイント単位で利用可能」となりました。また、タカシマヤアプリにおいても、同年6月にリニューアルを実施し、オンラインストアとの会員ID連携や特典付与機能の強化に加え、デジタルでのアプローチを強化するなど、重要な顧客接点ツールとしての魅力向上に取り組んでまいりました。さらに、シンガポールをはじめとする優良な海外店舗を有する強みをいかし、国内店舗への送客を推進することで、国境を越えた買い回りを促進し、顧客の固定化を図ってまいりました。 □個人の成長支援に向けた組織・土台づくり当社は、経営理念「いつも、人から。」が表すとおり、「人」で成り立つ企業集団であります。エンゲージメントと生産性向上の好循環を促し持続的成長につなげるべく、人的資本経営を推進しております。具体的には、多様な人材の活躍支援や積極登用に加え、グループ横断での人材育成にも取り組んでおります。また、土台となる組織風土におきましては、双方向でのコミュニケーションを通じ、従業員個々の能力を最大化させていくマネジメントを実践してまいりました。さらに、当社はグループ商業施設において、お取引先を含めた従業員の就労環境の改善や、働く場としての魅力向上による人材確保の観点から、継続して休業日を設定しております。正月営業については、元日に加え、1月2日についても原則休業日としております。 □営業活動を軸としたESG経営の実践グループの持続的成長には、「地球環境」を含めたすべてのステークホルダーと利益を共に分かち合い、相互にエンゲージメントを高めていく仕組みの創造が必要であります。従業員一人ひとりがESG経営に取り組む姿勢を理解し、主体的に行動できる風土醸成を進めていくと共に、多くのお客様との接点がある当社ならではのメッセージを発信していくことで、その効果を最大限に発揮してまいりました。象徴的な活動である「TSUNAGU ACTION」においては、グループ各組織の事業特性や経営資源をいかし、取組を加速してまいりました。 □成長領域での更なる存在感の発揮海外と金融を成長領域と位置付けている中、海外事業においては、「シンガポール髙島屋S.C.」で培ったノウハウやパートナーシップをいかし、成長市場であるベトナムでの開発を段階的に進めております。また、金融事業においても、カード事業に加え、投融資事業など新たな領域へのチャレンジを進めております。これらの成長領域における利益増大を通じて、経営環境の変化に柔軟に対応できる、バランスの良い事業ポートフォリオを実現してまいります。 b.財政状態当連結会計年度末の総資産は、1,346,229百万円と前連結会計年度末に比べ50,217百万円増加しました。これは、現金及び預金の減少11,350百万円、受取手形、売掛金及び契約資産並びに営業貸付金の増加42,060百万円、海外子会社における使用権資産の減少9,579百万円、株価上昇や持分法適用会社の業績伸長等に伴う投資有価証券の増加11,998百万円が主な要因です。 負債については、868,480百万円と前連結会計年度末に比べ72,816百万円の増加となりました。これは、支払手形及び買掛金の増加8,968百万円、有利子負債(社債及び借入金)の増加79,810百万円が主な要因です。純資産については、477,749百万円と前連結会計年度末に比べ22,598百万円減少しました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失による減少8,194百万円、自己株式の消却に伴う減少12,655百万円及び配当の支払いによる減少9,032百万円等による利益剰余金の減少28,637百万円が主な要因です。 以上の結果、自己資本比率は33.4%(前年比3.1ポイント減)となり、1株当たり純資産額は1,535円03銭(前年比24円27銭減)となりました。 c.経営成績<連結業績>当連結会計年度の連結業績につきましては、連結営業収益は492,370百万円(前年比1.2%減)、連結営業利益は53,516百万円(前年比6.9%減)、連結経常利益は56,879百万円(前年比5.8%減)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は8,194百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益39,525百万円)となりました。ROE(自己資本利益率)は△1.8%、ROIC(投下資本利益率)は5.7%、総資産対EBITDA(会社の現金創出力を評価する指標)比率は5.7%、純有利子負債EBITDA倍率は2.7倍となりました。 <単体業績>当事業年度の単体業績につきましては、売上高は300,879百万円(前年比3.7%減)、営業利益は24,169百万円(前年比11.9%減)、経常利益は35,196百万円(前年比17.2%減)となり、当期純損失は19,715百万円(前年同期は当期純利益31,648百万円)となりました。 事業のセグメント別業績は、次のとおりであります。 <国内百貨店業>国内百貨店業での営業収益は303,856百万円(前年比4.5%減)、営業利益は24,863百万円(前年比12.9%減)となりました。 売上高は、前年度、円安を背景に拡大したインバウンド需要の反動による影響が大きく、売上高全体では減収となりましたが、国内顧客売上高は堅調に推移し、既存店対比で前年実績を上回りました。商品利益率は、百貨店店頭では前年実績から微減となりました。堅調に推移する国内顧客売上高において、利益率の低いラグジュアリーブランドなどの売上高が前年実績を大きく上回ったことによる売上構成比の変化が主要因です。販売管理費については、ベースアップなど人的資本経営の推進に向けた費用は継続して配分しております。また、新たな催事の開発など、営業力強化につなげる費用は効果性を見極め、適正に投下しました。一方、コスト削減に向けた取組も同時に推進したことで、前年からの増加を最小限に抑制いたしました。なお、堺店につきましては、本年1月7日をもって61年の歴史に幕をおろしました。営業終了に至る日まで多くのお客様にご愛顧いただき、感謝申しあげます。 <海外百貨店業>海外百貨店業での営業収益は34,310百万円(前年比0.1%増)、営業利益は8,524百万円(前年比1.9%増)となりました。 シンガポール髙島屋におきましては、長引くインフレ下での消費停滞に加え、コスト増加の影響を受け、小幅な減収減益となりました。上海高島屋におきましては、新たなテナントの誘致など収益基盤の強化に継続して取り組んでおりますが、景気低迷による消費減速の影響が大きく、減収・赤字となりました。ホーチミン髙島屋におきましては、成長分野である子供用品やお客様からの支持の高い化粧品などの品揃え強化と共に、コストの増加を最小限に抑制したことで、増収増益となりました。サイアム髙島屋におきましては、昨年3月に発生したミャンマー地震や地政学リスクの高まりに加え、タイ・バーツ高の影響を受け、国内顧客売上高及びツーリスト売上高が低迷したことから、減収・赤字となりました。 <国内商業開発業>国内商業開発業での営業収益は41,767百万円(前年比2.3%増)、営業利益は6,568百万円(前年比4.1%減)となりました。 東神開発株式会社におきましては、「玉川髙島屋S.C.」の改装工事の影響がありましたが、その他の施設も含め営業施策を強化したことで、入店客数、売上高(歩合家賃・クレジット手数料収入等)の増大につながり、増収となりました。一方、人件費の上昇による外部委託費など施設運営に関わる費用の増加もあり、減益となりました。 <海外商業開発業>海外商業開発業での営業収益は15,738百万円(前年比2.0%増)、営業利益は5,845百万円(前年比1.1%減)となりました。 トーシンディベロップメントシンガポールPTE.LTD.におきましては、改装工事に伴う空室区画の増加による賃料収入の影響がありましたが、為替影響で小幅な増収となりました。一方、人的資本投資の強化、外部委託費など施設運営に関わる費用の増加もあり、減益となりました。成長ドライバーであるベトナム事業は、着実に進捗しております。首都ハノイにおける「ウエストレイクスクエアハノイ」開発計画におきましては、昨年8月に起工式を執り行いました。第Ⅰ期計画では、ハノイ初出店となる髙島屋(百貨店)を核とするSC(商業フロア)に加え、上層階にオフィスフロアを備える複合ビルを建設いたします。建設にあたっては、米グリーンビルディング協会が開発した建物の環境評価システム「LEED認証」で最高レベルの「プラチナ」の取得を目指した設計としております。2027年秋の開業に向け、リーシング活動・出店準備を進めてまいります。 <金融業>金融業での営業収益は20,699百万円(前年比9.8%増)、営業利益は5,575百万円(前年比15.4%増)となりました。 髙島屋ファイナンシャル・パートナーズ株式会社におきましては、収益の柱であるカード事業における取扱高の増大や新規入会会員の増加により、手数料収入及び年会費収入が伸長し、増収増益となりました。カード事業では、まちづくり戦略におけるグループの顧客接点を活用した基盤づくりとして、髙島屋各店や専門店、タカシマヤオンラインストアをはじめとしたWEBチャネルでの新規会員獲得を強化してまいりました。その結果、コロナ禍以前の2019年度と比較して新規会員獲得数が2割以上増加し、取扱高や年会費収入の増大につながっております。また、昨年6月にはショッピングお支払い方法「あとから」分割払いサービスの対象範囲の拡大と手続の利便性向上を実施し、サービスの利用件数・利用金額は着実に増加しております。ライフパートナー事業では、昨年3月に住信SBIネット銀行株式会社を所属銀行とする銀行代理業の許可を取得し、ファイナンシャルカウンターにおける銀行口座開設及び銀行商品のご案内を開始いたしました。さらに、同年9月からはカードカウンターでも銀行口座開設のご案内を開始しております。カード・証券・保険・相続・信託に加えて銀行商品を取り扱うことで、総合的な金融相談への対応力を強化すると共に、カード事業とのシナジー創出を進めた結果、口座数・預かり資産残高は着実に増加しております。投融資事業では、これまでソーシャルレンディングで培ったノウハウや企業ネットワークをいかし、法人融資を開始いたしました。融資先及び案件の拡大により、事業収益は順調に伸長しております。また、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)市場で強みを持つヴァスト・キュルチュール株式会社の子会社化に続き、昨年9月には法人向け金融事業を手掛ける株式会社クレイリッシュ(本年3月に株式会社髙島屋クレイキャピタルに商号変更)の株式の過半数を取得いたしました。これらのM&Aを通じて、経営人材・専門人材の確保や事業ノウハウの獲得も進めております。 <建装業>建装業での営業収益は33,240百万円(前年比10.8%増)、営業利益は2,522百万円(前年比16.2%増)となりました。 髙島屋スペースクリエイツ株式会社におきましては、ホテルなどの大型物件やラグジュアリーブランドを中心とした商業施設の受注が堅調に推移いたしました。さらに、コスト管理の強化により、利益率が改善したことも寄与し、増収増益となりました。 <その他の事業>その他の事業全体での営業収益は42,756百万円(前年比4.6%増)、営業利益は2,024百万円(前年比2.4%増)となりました。 飲食業の株式会社アール・ティー・コーポレーション、人材派遣業の株式会社センチュリーアンドカンパニーが増収増益となったことから、その他の事業全体におきましては、増収増益となりました。 なお、当期の期末配当金につきましては、安定的な配当水準を維持することを基本スタンスとしつつ、一過性の特別損失の影響を除いた業績及び経営環境を総合的に勘案した結果、1株につき前期の期末配当金から4円増配し、17円とさせていただきたいと存じます。これにより、当期の年間配当金は、先に実施いたしました中間配当金17円と併せて1株につき34円となります。当社は2024年9月1日付で普通株式1株を2株とする株式分割を実施しております。同年8月31日を基準日としてお支払いしました中間配当金(1株につき23円)は、当該株式分割実施後の1株あたり配当金に換算すると11円50銭に相当します。期末配当金13円と合わせた前期の年間配当金相当額は1株あたり24円50銭となり、当期の年間配当金34円は9円50銭の増配となります。また、株主還元拡充、資本効率向上を図るため、150億円の自己株式を取得し、取得した全株式を消却いたしました。 d.キャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、53,837百万円の収入となり、前年同期が72,493百万円の収入であったことに比べ18,656百万円の収入の減少となりました。主な要因は、転換社債償還損が72,065百万円増加したものの、税金等調整前当期純損失11,048百万円(前期は税金等調整前当期純利益57,253百万円)を計上したこと、売上債権の増減額が29,147百万円増加したことなどによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、34,924百万円の支出となり、前年同期が39,694百万円の支出であったことに比べ4,769百万円の支出の減少(収入の増加)となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出が16,424百万円増加したものの、有形及び無形固定資産の売却による収入が17,449百万円増加したこと、関係会社株式の取得による支出が8,918百万円減少したことなどによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、31,772百万円の支出となり、前年同期が41,772百万円の支出であったことに比べ9,999百万円の支出の減少(収入の増加)となりました。主な要因は、社債の償還による支出が131,358百万円増加したものの、短期借入金の純増減額が129,976百万円増加したこと、長期借入れによる収入が11,315百万円増加したことなどによるものです。これらに換算差額を加えた結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ11,118百万円減少し、77,441百万円となりました。 ②資本の財源及び資金の流動性資本の財源及び資金の流動性に関し、当社は運転資金及び設備資金等の必要資金につきましては、内部資金、売掛債権流動化資金、又は外部調達(借入もしくは社債)により資金調達することとしております。このうち外部調達に関しましては、主として長期・安定した資金にて実施しております。また、当社は国内金融機関から相対取引による十分な借入枠を有しており、TMS(トレジャリー・マネジメント・サービス:グループ会社間で一元的に資金を管理する仕組み)により国内グループ会社間の資金融通を行うことで資金効率を高め、海外グループ会社は十分な手許資金を保有することで事業運営上の流動性を確保しております。なお、当連結会計年度末の有利子負債(リース債務は含まない)の残高は281,413百万円であります。 ③重要な会計方針並びに重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 指標2025年度経営上の目標増 減総額営業収益10,322億円10,550億円227億円総額営業収益販売管理費比率23.8%23.8%-営業利益535億円575億円39億円自己資本比率33.4%33.9%0.5%ROE(自己資本当期純利益率)△1.8%8.3%10.1%総資産対EBITDA比率5.7%6.0%0.3%純有利子負債EBITDA倍率2.7倍3.0倍0.3倍ROIC(投下資本利益率)5.7%5.5%△0.2%※総額営業収益については、収益認識に関する会計基準等を適用前の従来基準で算出しております。 当社では、「総額営業収益」、「総額営業収益販売管理費比率」、「営業利益」、「自己資本比率」、「ROE(自己資本当期純利益率)」、「総資産対EBITDA比率」、「純有利子負債EBITDA倍率」、「ROIC(投下資本利益率)」を経営成績の客観的な分析指標として採用しております。達成状況を判断するため、当連結会計年度実績との比較をしておりますが、目標値設定過程に関しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」及び「同 (3)経営環境及び対処すべき課題」をご覧ください。