8089

ナイス(8089)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

ナイスグループは、建築資材と住宅の二つの事業を柱としています。建築資材事業では、木材の調達・加工・販売、建材や住宅設備機器の販売・製造・施工、木材市場の運営を行っています。住宅事業では、マンションや一戸建住宅の販売、注文住宅の建築請負、マンション等の管理・賃貸仲介を手掛けています。その他、ソフトウェア開発や放送事業も展開しており、多角的な「住まいと暮らし」関連サービスで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ナイスグループの事業セグメントは大きく二つです。「建築資材」セグメントは、木材や建材、住宅設備機器の販売・製造・加工、木材市場の運営を担い、売上高1830.82億円、営業利益22.57億円とグループの主要な収益源となっています。「住宅」セグメントは、マンションや一戸建住宅の販売、注文住宅の建築請負、マンション管理などを行い、売上高507.96億円、営業利益35.82億円を計上しています。建築資材事業が売上の大部分を占める一方で、住宅事業は利益率が高い傾向にあるようです。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConstructionMaterials 事業 1,831 23 1.2%
Housing 地域 508 36 7.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|604 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社36社及び関連会社7社で構成されております。当社グループの営む主な事業内容、当該事業に係る位置付けは以下のとおりであります。以下の事業区分と「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分は同一であります。(1) 建築資材①木材木材の調達、木材製品等の販売、製造及び加工を行っています。(主要会社)当社及びナイスプレカット株式会社②建材・住宅設備機器建材・住宅設備機器等の販売、製造及び施工を行っています。(主要会社)当社、株式会社セレックス、株式会社アルボレックス、株式会社三友及び伊予木材株式会社③木材市場当社は木材市場の経営を行っています。 (2) 住宅①マンション新築マンションの販売及び中古マンションの買取再販事業を行っています。(主要会社)当社及びリナイス株式会社②一戸建住宅新築一戸建住宅の販売及び注文住宅の建築請負を行っています。(主要会社)当社及び菊池建設株式会社③管理その他マンション等の総合管理、マンション等の賃貸の仲介及び管理を行っています。(主要会社)ナイスコミュニティー株式会社及びナイスアセット株式会社 (3) その他ソフトウェアの開発及び販売、一般放送事業等を行っています。(主要会社)ナイスコンピュータシステム株式会社、YOUテレビ株式会社 事業の系統図は以下のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
木材、建材・住宅設備機器等の調達価格の変動が業績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
宅地建物取引業法、建設業法、建築士法などの法令に基づく許認可が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:住宅・不動産市場の動向に関するリスク / 木材、建材・住宅設備機器等の調達及び価格変動に関するリスク / 法令違反等に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ナイス(8089)は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。卸売業という業態上、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

住宅建材・設備等の卸売において、長年の取引実績や信頼関係に基づく顧客との関係性は存在する可能性がある。しかし、顧客が他の卸売業者へ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは比較的低いと推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ナイス(8089)の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるネットワーク効果は観察されない。卸売業は基本的にBtoB取引であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営で培われた調達力や物流効率化により、一定のコスト優位性を築いている可能性はある。しかし、業界全体で価格競争が激しい場合、構造的なコスト優位性は限定的となる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

住宅建材・設備等の卸売業界において、ナイス(8089)は一定の市場シェアを有しており、規模の経済による効率的な事業運営が可能である。大手プレイヤーとして、仕入れや物流面での優位性が考えられる。

ナイスグループは、木材から建材・住宅設備機器まで幅広い建築資材の調達・供給ネットワークと、住宅の企画・販売・管理まで一貫して手掛ける体制が強みです。国内外の多様な仕入先から商品を調達し、全国の物流拠点で安定供給を図ることで、サプライチェーンの安定性を確保しています。また、環境貢献度の高い木材活用や国産材の強化、住宅ストックビジネスの拡大を通じて、収益基盤の安定化と市場変化への対応力を高めている点も優位性と言えるでしょう。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。(1) 経営方針当社は、2023年5月に策定した2026年3月期(2025年度)を最終年度とする「中期経営計画2023」にて掲げた2030年目標に向けて計画の実行段階にありますが、外部環境の変化を含む現状の課題認識に鑑み、目標達成への取り組みを更に力強く推進するべく、2026年3月期を初年度とする5か年計画「中期経営計画 Road to 2030」へと同計画をアップデートいたしました。 「中期経営計画 Road to 2030」の位置付け2023年3月     2026年3月            2030年3月 (2) 定量目標 2025年3月期実績2026年3月期予想2028年3月期計画2030年3月期計画売上高2,430億円2,600億円2,800億円3,000億円営業利益46億円48億円65億円75億円親会社株主に帰属する当期純利益28億円30億円35億円45億円ROE5.3%5.3%6.0%超EBITDA ※66億円70億円90億円100億円EBITDA(累積)―70億円230億円420億円ROA1.7%1.8%2.0%以上 本計画最終年度である2030年3月期は、売上高3,000億円、営業利益75億円、親会社株主に帰属する当期純利益45億円を定量目標としております。また、本計画の主要な財務指標として、計画期間中の投資活動を踏まえ、減価償却費及びのれん償却額を営業利益に加算して本業の収益力を示すEBITDA、資産の効率性を示すROAを設定しております。※ EBITDA:営業利益+減価償却費+のれん償却額 [資本コストに対する現状分析]当社の株主資本コストの水準は、CAPMによる推計で5~6%と認識しています。WACCについては、CAPMによる株主資本コストと負債コストを加重平均して2.3~3.4%と算出しています。ROE向上への取り組みを推進し、株主資本コストを上回るROEの実現を目指してまいります。また、PERは6~7倍程度にとどまっています。これは、当社を取り巻く経営環境や事業の成長可能性に係る将来に向けての株式市場からの評価と考えられることから、当社はこれを真摯に受け止め、PERを向上させるため、本計画に掲げる成長ドライバーを下記「(5) 取り組みの進捗報告と課題認識に基づく成長ドライバー」のとおり選定し、より収益性の高い事業への経営資源の配分に注力してまいります。「中期経営計画2023」において事業の成長性と収益性に加え、投下資本に対する収益性の観点に基づく管理を目的として、ROICを経営管理指標に取り入れ、グループにおける資本収益性の意識向上に努めてまいりました。なお、投下資本が不可欠な事業については、資金回転速度の向上を強化するなど、事業特性に応じた資本効率の向上を更に強化してまいります。 (3) 株主還元株主の皆様への利益還元を安定かつ充実させるため、今後の成長と競争力強化のための資金需要等を勘案しつつ、中長期的な持続的成長を通じた累進配当を導入しております。本計画では2030年3月期まで毎期7円増配していく計画としております。 2025年3月期(実績)2026年3月期(予想)2027年3月期(計画)2028年3月期(計画)2029年3月期(計画)2030年3月期(計画)1株当たり配当額※1  65円72円79円86円93円100円配当金の総額 ※2771百万円854百万円937百万円1,020百万円1,103百万円1,186百万円 ※1 1株当たり配当額65円のうち、期末配当40円については、2025年6月27日開催予定の定時株主総会の決議事項として上程しております。※2 配当金の総額は、1株当たり配当額×2025年3月期末発行済み株式数(自己株式控除後)により算出しております。 また、株主の皆様の日頃からのご支援に感謝するとともに、当社株式への投資魅力を高め、より多くの株主の皆様に、より長く当社株式を保有していただくことを目的に、株主優待制度を導入いたしました。本制度の内容については、「第6 提出会社の株式事務の概要 株主に対する特典」または、当社ホームページに掲載しております「株主優待制度導入に関するお知らせ」(https://www.nice.co.jp/uploads/2024_06_27_01.pdf)をご覧ください。 (4) 外部環境の変化と現状の課題認識当社は、2030年目標の達成に向けて、着実に取り組みを進めており、M&A投資をはじめとする新規事業投資についても計画通りに進捗しております。一方、当社を取り巻く経営環境は、金利の上昇や貿易摩擦の激化といった経済情勢に加え、人口減少や世帯構成の変化等により新設住宅着工戸数が長期的に減少傾向にある中、2024年の着工戸数が15年ぶりに80万戸を割り込むなど、その変化は著しいものとなっています。こうした変化を捉え、事業領域を新築住宅市場から既存住宅流通市場や非住宅市場へ、更には暮らし領域まで拡大していくべく、事業ポートフォリオの見直しを図ってまいります。新設住宅着工戸数の減少速度の加速・長期的な減少傾向・2024年(暦年)はリーマン・ショック以来15年ぶりの80万戸割れ・持家が過去最低水準で推移・地方圏で高い下落率(東北・四国:2015年比30%水準)輸入材動向の不透明感・海外における環境規制の強化・米国における関税政策の動向・相場の不透明感脱炭素化の更なる加速・「2050年カーボンニュートラル」目標の実現・2030年度温室効果ガス削減目標:46%削減(2013年度比)・法改正(4号特例の縮小・省エネ基準適合義務化)マンション価格の高騰・首都圏における販売価格や用地価格の高騰・建築費や人件費の高騰、建築工事の長期化・金利の上昇 (5) 取り組みの進捗報告と課題認識に基づく成長ドライバー当社は、2024年12月20日開示「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(進捗報告)」にて提示した中長期的な事業ポートフォリオの方向性に基づき、収益基盤である既存のコア事業の深化と、成長性が見込まれるコア事業の周辺事業への投資、更には将来的な成長基盤を見据えた投資を行ってまいります。これらを踏まえ、かつ現状の課題認識に基づき、2030年目標の達成に向けて、次に掲げる成長ドライバーで取り組みの更なる推進を図ります。 ①「超・新築」主要マーケットである新築住宅市場が長期的に縮小傾向にある中、環境貢献度の高い木材の活用や国産材の取り扱い強化を推進するとともに、住宅ストックビジネスの拡大に取り組み、収益基盤の更なる安定に努めてまいります。進捗報告成長ドライバー●農林水産省と建築物木材利用促進協定を締結●飛島建設㈱と合弁会社を設立(非住宅木造建築)●構造用集成材の素材(国産スギ)の生産工場を新設●M&Aにより製材機能(国産ヒノキ)を強化●住宅ストック事業の強化●関連会社の統合によるマンション管理機能の強化●国産木材の供給●非住宅木造建築●中古マンション買取再販●賃貸管理●マンション総合管理 ②「超・物流」国を挙げてZEH化の動きが加速する中、エネルギー関連商品を含め、躯体・住宅設備機器等、トータルでの提案販売を強化してまいります。また、規制強化をはじめ変革が進む物流業界において、全国の物流拠点を活用し、建築現場へのラストワンマイル機能を発揮するとともに、部位別施工への対応等、機能強化を図ってまいります。進捗報告成長ドライバー●資本業務提携により太陽光発電システムの販売強化●M&Aによりサッシ・エクステリア事業を強化●エネルギー関連商品の供給●物流 [成長ドライバーの業績貢献]成長ドライバー2025年3月期2030年3月期売上高営業利益売上高営業利益① 国産木材の供給② 非住宅木造建築③ 中古マンション買取再販④ 賃貸管理⑤ マンション総合管理⑥ エネルギー関連商品の供給⑦ 物流約750億円約20億円約1,300億円(550億円増)約50億円(30億円増) ③「超・領域」国産材の更なる利活用に向けて、多様な分野でコンポーネントとしての用途を拡大し、付加価値の高い木質マテリアルメーカーを目指します。また、木造建築において設計、積算、発注、施工、物流に至るデータの共有化を図り、業界全体の業務効率化に貢献します。進捗報告成長ドライバー●脱プラ・木質化R&Dセンター設立●建築資材事業の業務システム更新に着手●無垢国産材のコンポーネント展開●木造建築業界の流通プラットフォーム ④主体的な風土の確立進捗報告成長牽引策●エンゲージメントサーベイの実施●eラーニングによる自己啓発ツールを導入●「ライフサポート休暇」制度を導入●「オープンコミュニケーションミーティング」実施●「ラウンドテーブルミーティング」実施●タレントマネジメントシステムを導入●360度評価の実施●「健康経営優良法人 2025」認定取得●「かながわ治療と仕事の両立推進企業」認定取得●事業戦略を実行するために必要な人材戦略・住まいと暮らし領域における専門スキルの拡充・外部人材の登用・キャリア採用の拡充・サクセッションプランによる次世代経営層の育成●エンゲージメントの向上・サーベイスコア10ptアップ(2030年3月期)●DE&I推進●健康経営の推進 ⑤社会的使命の達成進捗報告成長牽引策●サステナビリティ委員会(全21回開催)●ナイスグループ中央安全衛生委員会の開催●自社排出量のカーボンニュートラルを早期達成●社有林の保有面積の拡大●二酸化炭素吸収量の増加●リスクマネジメント強化●自社排出量(Scope1・2)の削減及びカーボンニュートラルの継続●サプライチェーン排出量の実質ゼロの実現 (6) 環境目標の進捗状況環境目標の進捗状況については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 重要なサステナビリティ項目 ① 気候変動への対応(TCFD) d 指標と目標」に記載しております。 (7) キャッシュ・アロケーション2024年5月24日、「中期経営計画2023」達成に向けた取り組みとして、中長期的な財務健全性を維持しながら、営業活動によるキャッシュの創出、保有資産の整理、有利子負債の効果的な活用を通じて生み出した原資を様々な成長投資に分配しつつ、社員や株主への還元を実行するため、キャッシュ・アロケーションを策定しました。それぞれの実施状況は次に示す通りです。 [実施状況]分配想定金額実施済備考●新規事業投資(M&A・研究開発投資)100億円~110億円㈱ウッドエンジニアリング(合弁)出資㈱シェアリングエネルギー出資セレックスホールディングス㈱株式取得㈱かつら木材商店株式取得●成長投資(既存事業)115億円~77億円IT投資、設備投資、CATV投資<新規設備投資>㈱アルボレックス第2工場ウッドファースト㈱第2工場●株主還元15億円~※2年間の想定金額15億円配当金23/3期末30円+24/3中間20円24/3期末40円+25/3中間25円 [Road to 2030 キャッシュ・アロケーション]「Road to 2030」期間(2026年3月期~2030年3月期)におけるキャッシュ・フロー及び資金調達を原資とし、株主還元に50億円以上、新規事業投資に145億円以上、既存事業の成長投資に120億円以上を充ててまいります。 (8) 会社の対処すべき課題住宅・建築業界においては、少子高齢化による人口減少や単身世帯の増加に伴い、新設住宅着工戸数は長期的に減少傾向にあります。建築費や人件費の上昇等による住宅価格の高騰に加え、住宅ローン金利上昇への懸念から住宅取得マインドの低下が憂慮されるほか、法改正に伴う業務負担の増加等も危惧されています。このように外部環境が著しく変化する中、企業経営においては迅速な対応が求められます。当社は、2023年5月に策定した「中期経営計画2023」にて掲げた2030年目標に向けて計画の実行段階にありますが、こうした外部環境の変化を含む現状の課題認識に鑑み、目標達成への取り組みを力強く推進するべく、2026年3月期を初年度とする5か年計画「中期経営計画 Road to 2030」へとアップデートいたしました。本計画において、当社が有する国産木材の調達力や全国規模の販売網、川上から川下までのサプライチェーン、建築物の木造化・木質化提案機能といった競争優位性を発揮し、成長を一層加速するべく、「超・新築」「超・物流」「超・領域」をキーワードとする成長ドライバーを掲げました。「超・新築」では、新築住宅市場が縮小傾向にある中、環境貢献度の高い木材の活用や国産材の取り扱い強化を推進するとともに、住宅ストックビジネスの拡大に取り組み、収益基盤の更なる安定に努めてまいります。「超・物流」では、国を挙げてZEH化の動きが加速する中、エネルギー関連商品を含め、躯体・住宅設備機器など、トータルでの提案販売を強化していきます。また、全国の物流拠点を活用し、建築現場へのラストワンマイル機能を発揮するとともに、部位別施工への対応など、機能強化を図ってまいります。「超・領域」では、国産材の更なる利活用に向けて、多様な分野でコンポーネントとしての用途を拡大し、付加価値の高い木質マテリアルメーカーを目指すとともに、木造建築における設計から積算、物流に至るデータの共有化を図り、業界全体の業務効率化に貢献してまいります。当社は、「樹とともに、人と暮らしをつなぎ、はぐくみ、彩りある未来をつくります」を社会的存在意義と定義しています。地球温暖化対策として重要な役割を担う森林資源の循環利用に向け、当社のルーツであり、エコマテリアルである木材の利活用を通じて、経済価値のみならず、社会価値及び環境価値の向上と社会課題解決の一翼を担うべく、「中期経営計画 Road to 2030」に掲げた諸施策を確実に実行していくことで、成長の加速と飛躍的進化を図り、更なる企業価値の向上を実現してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。(1) 経営方針当社は、2023年5月に策定した2026年3月期(2025年度)を最終年度とする「中期経営計画2023」にて掲げた2030年目標に向けて計画の実行段階にありますが、外部環境の変化を含む現状の課題認識に鑑み、目標達成への取り組みを更に力強く推進するべく、2026年3月期を初年度とする5か年計画「中期経営計画 Road to 2030」へと同計画をアップデートいたしました。 「中期経営計画 Road to 2030」の位置付け2023年3月     2026年3月            2030年3月 (2) 定量目標 2025年3月期実績2026年3月期予想2028年3月期計画2030年3月期計画売上高2,430億円2,600億円2,800億円3,000億円営業利益46億円48億円65億円75億円親会社株主に帰属する当期純利益28億円30億円35億円45億円ROE5.3%5.3%6.0%超EBITDA ※66億円70億円90億円100億円EBITDA(累積)―70億円230億円420億円ROA1.7%1.8%2.0%以上 本計画最終年度である2030年3月期は、売上高3,000億円、営業利益75億円、親会社株主に帰属する当期純利益45億円を定量目標としております。また、本計画の主要な財務指標として、計画期間中の投資活動を踏まえ、減価償却費及びのれん償却額を営業利益に加算して本業の収益力を示すEBITDA、資産の効率性を示すROAを設定しております。※ EBITDA:営業利益+減価償却費+のれん償却額 [資本コストに対する現状分析]当社の株主資本コストの水準は、CAPMによる推計で5~6%と認識しています。WACCについては、CAPMによる株主資本コストと負債コストを加重平均して2.3~3.4%と算出しています。ROE向上への取り組みを推進し、株主資本コストを上回るROEの実現を目指してまいります。また、PERは6~7倍程度にとどまっています。これは、当社を取り巻く経営環境や事業の成長可能性に係る将来に向けての株式市場からの評価と考えられることから、当社はこれを真摯に受け止め、PERを向上させるため、本計画に掲げる成長ドライバーを下記「(5) 取り組みの進捗報告と課題認識に基づく成長ドライバー」のとおり選定し、より収益性の高い事業への経営資源の配分に注力してまいります。「中期経営計画2023」において事業の成長性と収益性に加え、投下資本に対する収益性の観点に基づく管理を目的として、ROICを経営管理指標に取り入れ、グループにおける資本収益性の意識向上に努めてまいりました。なお、投下資本が不可欠な事業については、資金回転速度の向上を強化するなど、事業特性に応じた資本効率の向上を更に強化してまいります。 (3) 株主還元株主の皆様への利益還元を安定かつ充実させるため、今後の成長と競争力強化のための資金需要等を勘案しつつ、中長期的な持続的成長を通じた累進配当を導入しております。本計画では2030年3月期まで毎期7円増配していく計画としております。 2025年3月期(実績)2026年3月期(予想)2027年3月期(計画)2028年3月期(計画)2029年3月期(計画)2030年3月期(計画)1株当たり配当額※1  65円72円79円86円93円100円配当金の総額 ※2771百万円854百万円937百万円1,020百万円1,103百万円1,186百万円 ※1 1株当たり配当額65円のうち、期末配当40円については、2025年6月27日開催予定の定時株主総会の決議事項として上程しております。※2 配当金の総額は、1株当たり配当額×2025年3月期末発行済み株式数(自己株式控除後)により算出しております。 また、株主の皆様の日頃からのご支援に感謝するとともに、当社株式への投資魅力を高め、より多くの株主の皆様に、より長く当社株式を保有していただくことを目的に、株主優待制度を導入いたしました。本制度の内容については、「第6 提出会社の株式事務の概要 株主に対する特典」または、当社ホームページに掲載しております「株主優待制度導入に関するお知らせ」(https://www.nice.co.jp/uploads/2024_06_27_01.pdf)をご覧ください。 (4) 外部環境の変化と現状の課題認識当社は、2030年目標の達成に向けて、着実に取り組みを進めており、M&A投資をはじめとする新規事業投資についても計画通りに進捗しております。一方、当社を取り巻く経営環境は、金利の上昇や貿易摩擦の激化といった経済情勢に加え、人口減少や世帯構成の変化等により新設住宅着工戸数が長期的に減少傾向にある中、2024年の着工戸数が15年ぶりに80万戸を割り込むなど、その変化は著しいものとなっています。こうした変化を捉え、事業領域を新築住宅市場から既存住宅流通市場や非住宅市場へ、更には暮らし領域まで拡大していくべく、事業ポートフォリオの見直しを図ってまいります。新設住宅着工戸数の減少速度の加速・長期的な減少傾向・2024年(暦年)はリーマン・ショック以来15年ぶりの80万戸割れ・持家が過去最低水準で推移・地方圏で高い下落率(東北・四国:2015年比30%水準)輸入材動向の不透明感・海外における環境規制の強化・米国における関税政策の動向・相場の不透明感脱炭素化の更なる加速・「2050年カーボンニュートラル」目標の実現・2030年度温室効果ガス削減目標:46%削減(2013年度比)・法改正(4号特例の縮小・省エネ基準適合義務化)マンション価格の高騰・首都圏における販売価格や用地価格の高騰・建築費や人件費の高騰、建築工事の長期化・金利の上昇 (5) 取り組みの進捗報告と課題認識に基づく成長ドライバー当社は、2024年12月20日開示「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(進捗報告)」にて提示した中長期的な事業ポートフォリオの方向性に基づき、収益基盤である既存のコア事業の深化と、成長性が見込まれるコア事業の周辺事業への投資、更には将来的な成長基盤を見据えた投資を行ってまいります。これらを踏まえ、かつ現状の課題認識に基づき、2030年目標の達成に向けて、次に掲げる成長ドライバーで取り組みの更なる推進を図ります。 ①「超・新築」主要マーケットである新築住宅市場が長期的に縮小傾向にある中、環境貢献度の高い木材の活用や国産材の取り扱い強化を推進するとともに、住宅ストックビジネスの拡大に取り組み、収益基盤の更なる安定に努めてまいります。進捗報告成長ドライバー●農林水産省と建築物木材利用促進協定を締結●飛島建設㈱と合弁会社を設立(非住宅木造建築)●構造用集成材の素材(国産スギ)の生産工場を新設●M&Aにより製材機能(国産ヒノキ)を強化●住宅ストック事業の強化●関連会社の統合によるマンション管理機能の強化●国産木材の供給●非住宅木造建築●中古マンション買取再販●賃貸管理●マンション総合管理 ②「超・物流」国を挙げてZEH化の動きが加速する中、エネルギー関連商品を含め、躯体・住宅設備機器等、トータルでの提案販売を強化してまいります。また、規制強化をはじめ変革が進む物流業界において、全国の物流拠点を活用し、建築現場へのラストワンマイル機能を発揮するとともに、部位別施工への対応等、機能強化を図ってまいります。進捗報告成長ドライバー●資本業務提携により太陽光発電システムの販売強化●M&Aによりサッシ・エクステリア事業を強化●エネルギー関連商品の供給●物流 [成長ドライバーの業績貢献]成長ドライバー2025年3月期2030年3月期売上高営業利益売上高営業利益① 国産木材の供給② 非住宅木造建築③ 中古マンション買取再販④ 賃貸管理⑤ マンション総合管理⑥ エネルギー関連商品の供給⑦ 物流約750億円約20億円約1,300億円(550億円増)約50億円(30億円増) ③「超・領域」国産材の更なる利活用に向けて、多様な分野でコンポーネントとしての用途を拡大し、付加価値の高い木質マテリアルメーカーを目指します。また、木造建築において設計、積算、発注、施工、物流に至るデータの共有化を図り、業界全体の業務効率化に貢献します。進捗報告成長ドライバー●脱プラ・木質化R&Dセンター設立●建築資材事業の業務システム更新に着手●無垢国産材のコンポーネント展開●木造建築業界の流通プラットフォーム ④主体的な風土の確立進捗報告成長牽引策●エンゲージメントサーベイの実施●eラーニングによる自己啓発ツールを導入●「ライフサポート休暇」制度を導入●「オープンコミュニケーションミーティング」実施●「ラウンドテーブルミーティング」実施●タレントマネジメントシステムを導入●360度評価の実施●「健康経営優良法人 2025」認定取得●「かながわ治療と仕事の両立推進企業」認定取得●事業戦略を実行するために必要な人材戦略・住まいと暮らし領域における専門スキルの拡充・外部人材の登用・キャリア採用の拡充・サクセッションプランによる次世代経営層の育成●エンゲージメントの向上・サーベイスコア10ptアップ(2030年3月期)●DE&I推進●健康経営の推進 ⑤社会的使命の達成進捗報告成長牽引策●サステナビリティ委員会(全21回開催)●ナイスグループ中央安全衛生委員会の開催●自社排出量のカーボンニュートラルを早期達成●社有林の保有面積の拡大●二酸化炭素吸収量の増加●リスクマネジメント強化●自社排出量(Scope1・2)の削減及びカーボンニュートラルの継続●サプライチェーン排出量の実質ゼロの実現 (6) 環境目標の進捗状況環境目標の進捗状況については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 重要なサステナビリティ項目 ① 気候変動への対応(TCFD) d 指標と目標」に記載しております。 (7) キャッシュ・アロケーション2024年5月24日、「中期経営計画2023」達成に向けた取り組みとして、中長期的な財務健全性を維持しながら、営業活動によるキャッシュの創出、保有資産の整理、有利子負債の効果的な活用を通じて生み出した原資を様々な成長投資に分配しつつ、社員や株主への還元を実行するため、キャッシュ・アロケーションを策定しました。それぞれの実施状況は次に示す通りです。 [実施状況]分配想定金額実施済備考●新規事業投資(M&A・研究開発投資)100億円~110億円㈱ウッドエンジニアリング(合弁)出資㈱シェアリングエネルギー出資セレックスホールディングス㈱株式取得㈱かつら木材商店株式取得●成長投資(既存事業)115億円~77億円IT投資、設備投資、CATV投資<新規設備投資>㈱アルボレックス第2工場ウッドファースト㈱第2工場●株主還元15億円~※2年間の想定金額15億円配当金23/3期末30円+24/3中間20円24/3期末40円+25/3中間25円 [Road to 2030 キャッシュ・アロケーション]「Road to 2030」期間(2026年3月期~2030年3月期)におけるキャッシュ・フロー及び資金調達を原資とし、株主還元に50億円以上、新規事業投資に145億円以上、既存事業の成長投資に120億円以上を充ててまいります。 (8) 会社の対処すべき課題住宅・建築業界においては、少子高齢化による人口減少や単身世帯の増加に伴い、新設住宅着工戸数は長期的に減少傾向にあります。建築費や人件費の上昇等による住宅価格の高騰に加え、住宅ローン金利上昇への懸念から住宅取得マインドの低下が憂慮されるほか、法改正に伴う業務負担の増加等も危惧されています。このように外部環境が著しく変化する中、企業経営においては迅速な対応が求められます。当社は、2023年5月に策定した「中期経営計画2023」にて掲げた2030年目標に向けて計画の実行段階にありますが、こうした外部環境の変化を含む現状の課題認識に鑑み、目標達成への取り組みを力強く推進するべく、2026年3月期を初年度とする5か年計画「中期経営計画 Road to 2030」へとアップデートいたしました。本計画において、当社が有する国産木材の調達力や全国規模の販売網、川上から川下までのサプライチェーン、建築物の木造化・木質化提案機能といった競争優位性を発揮し、成長を一層加速するべく、「超・新築」「超・物流」「超・領域」をキーワードとする成長ドライバーを掲げました。「超・新築」では、新築住宅市場が縮小傾向にある中、環境貢献度の高い木材の活用や国産材の取り扱い強化を推進するとともに、住宅ストックビジネスの拡大に取り組み、収益基盤の更なる安定に努めてまいります。「超・物流」では、国を挙げてZEH化の動きが加速する中、エネルギー関連商品を含め、躯体・住宅設備機器など、トータルでの提案販売を強化していきます。また、全国の物流拠点を活用し、建築現場へのラストワンマイル機能を発揮するとともに、部位別施工への対応など、機能強化を図ってまいります。「超・領域」では、国産材の更なる利活用に向けて、多様な分野でコンポーネントとしての用途を拡大し、付加価値の高い木質マテリアルメーカーを目指すとともに、木造建築における設計から積算、物流に至るデータの共有化を図り、業界全体の業務効率化に貢献してまいります。当社は、「樹とともに、人と暮らしをつなぎ、はぐくみ、彩りある未来をつくります」を社会的存在意義と定義しています。地球温暖化対策として重要な役割を担う森林資源の循環利用に向け、当社のルーツであり、エコマテリアルである木材の利活用を通じて、経済価値のみならず、社会価値及び環境価値の向上と社会課題解決の一翼を担うべく、「中期経営計画 Road to 2030」に掲げた諸施策を確実に実行していくことで、成長の加速と飛躍的進化を図り、更なる企業価値の向上を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます。)の状況の概要は以下のとおりであります。① 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、インバウンド需要の拡大や雇用・所得環境の改善などを受け、緩やかな回復基調を示しました。一方、ウクライナ情勢や中東情勢などの地政学的リスクに加え、米国の政策動向などによる世界経済の下振れリスクにより、国内経済の先行きは不透明な状況です。住宅関連業界におきましては、新設住宅着工戸数の減少傾向が続く中、2024年の着工戸数はリーマン・ショック以来15年ぶりに80万戸を下回る低水準で推移するなど、今後の動向が懸念されます。このような状況の中、当連結会計年度の売上高は2,430億54百万円(前連結会計年度比7.6%増加)、営業利益は46億28百万円(前連結会計年度比5.1%増加)、経常利益は43億5百万円(前連結会計年度比0.6%減少)となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度において固定資産売却益24億37百万円を計上したこともあり、前連結会計年度比で31.7%減少し、28億72百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高は、外部顧客への売上高であります。また、各セグメントの営業利益はセグメント利益であります。a 建築資材事業建材・住宅設備機器については、住宅の省エネ性能の見直しが加速する中、エネルギー関連商品の提案営業や工務店様のZEH化の取り組みのサポートに努めました。木材については、昨年11月に木材の利用促進と住宅・非住宅木造建築の普及に資する総合展示会「木と暮らしの博覧会」を開催し、森林資源の循環利用と木材のサプライチェーンにおける当社グループの取り組みを広くPRするとともに、国産材の需要拡大に努めました。加えて、昨年10月にセレックスホールディングス株式会社を連結子会社化し、木材や建材・住宅設備機器、エネルギー関連商品に加え、サッシやエクステリアにまで取り扱い商材の拡充を図っております。これらの結果、売上高が増加したものの、輸入木材相場が軟調に推移したことや物流コストの増加等の影響により、当連結会計年度の売上高は1,830億82百万円(前連結会計年度比7.7%増加)、営業利益は22億57百万円(前連結会計年度比21.3%減少)となりました。b 住宅事業マンション事業については、「住まいは命を守るもの」という使命のもと、1997年より免震マンションの供給に努めており、当期売上計上予定の免震マンション、耐震等級2の「強耐震」構造を採用したマンションは全戸完売となりました。また、次期以降に売上計上予定の物件の販売も堅調に進捗しました。一戸建住宅事業については、当社の主力エリアである「横浜・川崎エリア」のほか、仙台市、新潟市、宇都宮市、浜松市、豊田市の各営業拠点における販売が堅調に推移いたしました。既存住宅流通事業については、中古マンションの買取再販事業の拡大に注力いたしました。首都圏12カ所のネットワークを生かして中古マンションの仕入れを強化したほか、内装木質化による商品力の向上を図りました。マンション総合管理事業では、ナイスコミュニティー株式会社における管理マンション等の修繕工事の完工等が順調に推移いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は507億96百万円(前連結会計年度比11.4%増加)、営業利益は35億82百万円(前連結会計年度比23.5%増加)となりました。c その他の事業その他の事業について、ソフトウェア開発事業及びシステム提供事業を行うナイスコンピュータシステム株式会社において、販売店様向け経営管理システム「木太郎®」シリーズの受注が進んだほか、一般放送事業(有線テレビ放送事業)や電気通信事業等を行うYOUテレビ株式会社におけるインターネットサービス「Netyou光」の新規加入が進捗しました。また、物流事業を行うSDロジ株式会社の業績が堅調に推移しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は91億74百万円(前連結会計年度比11.2%減少)、営業利益は6億17百万円(前連結会計年度比42.8%増加)となりました。 ② 財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ97億28百万円増加し、1,710億37百万円となりました。これは、売上債権、棚卸資産、有形固定資産及び投資有価証券が増加し、現金及び預金、有価証券が減少したことなどによるものです。負債は、前連結会計年度末に比べ50億40百万円増加し、1,093億76百万円となりました。これは、仕入債務及び借入金が増加したことなどによるものです。純資産は、前連結会計年度末に比べ46億87百万円増加し、616億61百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び非支配株主持分の増加などによるものです。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ124億22百万円減少し、290億78百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金は49億31百万円の減少(前連結会計年度は101億3百万円の増加)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益43億50百万円、棚卸資産の増加70億23百万円、仕入債務の減少22億36百万円です。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金は75億22百万円の減少(前連結会計年度は6億14百万円の増加)となりました。主な内訳は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出73億25百万円です。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金は45百万円の増加(前連結会計年度は66億24百万円の減少)となりました。主な内訳は、借入金の純増加額9億9百万円及び配当金の支払額7億66百万円です。  仕入及び販売の状況a 仕入実績当連結会計年度における仕入実績等をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 (ⅰ)建築資材 部門金額(百万円)前期比(%)建築資材164,802110.1合計164,802110.1 (ⅱ)住宅販売用不動産の受払状況 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)区分期首残高(百万円)当期増加額(百万円)当期減少額(百万円)期末残高(百万円)期首残高(百万円)当期増加額(百万円)当期減少額(百万円)期末残高(百万円)マンション7,75415,58411,92511,41311,41320,57214,89417,091一戸建住宅3,1276,0025,7053,4253,4257,744(42)6,6544,515その他440515429429605(605)271,008合計11,32221,59317,64615,26815,26828,92221,57622,615 (注) 当期増加額欄の( )は内数で、保有目的の変更による有形固定資産からの振替額であります。 (ⅲ)その他事業の内容が多岐にわたるため、記載を省略しております。 b 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称部門金額(百万円)前期比(%)建築資材木材55,339100.9建材・住設機器127,477111.0木材市場26593.7計183,082107.7住宅マンション18,476122.9一戸建住宅12,636105.8管理その他19,683105.7計50,796111.4報告セグメント計233,879108.5その他9,17488.8合計243,054107.6 (注) 外部顧客への売上高であります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績当連結会計年度における売上高は2,430億54百万円(前連結会計年度比7.6%増加)となりました。建築資材事業では、当連結会計年度に連結子会社とした株式会社セレックスの寄与もあり建材・住宅設備機器の売上が伸長し、住宅事業ではマンションをはじめ全部門が増収となりました。利益面では、売上総利益は売上高の増加に伴い346億82百万円(前連結会計年度比7.2%増加)、営業利益は販売費及び一般管理費の増加を吸収して46億28百万円(前連結会計年度比5.1%増加)、経常利益は主に為替差損益の影響により43億5百万円(前連結会計年度比0.6%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に固定資産売却益24億37百万円を計上したこと等により、28億72百万円(前連結会計年度比31.7%減少)となりました。連結売上高、連結営業利益等をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 売上高 (単位:百万円)セグメント前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)対前期増減率(%)建築資材169,949183,0827.7住宅45,59350,79611.4その他10,3269,174△11.2合計225,869243,0547.6 (注) 外部顧客への売上高であります。 営業利益 (単位:百万円)セグメント前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)対前期増減率(%)建築資材2,8692,257△21.3住宅2,9003,58223.5その他43261742.8消去又は全社△1,798△1,829-合計4,4034,6285.1 総資産 (単位:百万円)セグメント前連結会計年度(2024年3月31日)当連結会計年度(2025年3月31日)増減建築資材83,06495,72412,660住宅30,30737,6007,293その他12,26811,208△1,059消去又は全社35,66926,503△9,166合計161,308171,0379,728 (参考)財務指標(%) 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)売上高総利益率14.314.3売上高営業利益率1.91.9売上高経常利益率1.91.8総資産経常利益率2.72.6自己資本利益率8.35.3自己資本比率32.832.9 ② 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析は「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」及び「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金のほか、借入金、社債及び増資等により調達することとしております。今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。来年度以降の住宅事業における販売用不動産の取得に係る機動的かつ安定的な資金調達手段の確保を目的として、2025年3月31日までに主要取引金融機関との間で、総額152億80百万円のコミットメントライン契約を締結しております。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 定量目標」に記載しております。

事業リスク

主要なリスクとして、国内経済や住宅・不動産市場の動向に業績が左右される点が挙げられます。また、国内外の自然災害や社会不安による木材・建材等の調達困難や価格変動もリスクです。さらに、宅地建物取引業法などの法令違反や不正行為が発生した場合、社会的信用の失墜や行政処分、損害賠償につながる可能性があります。専門人材の確保・育成不足や流出、建設技能者の減少も、事業継続や成長に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,325 文字
3 【事業等のリスク】(1) リスクマネジメントの考え方当社は、当社グループ全体の企業価値を持続的に向上させるため、事業活動に関連する内外の様々なリスクを適切に管理するための体制を構築しています。また、事業活動に重大な影響を及ぼすリスクが顕在化した際の損失を低減させるための活動を行います。 (2) リスクマネジメントの体制当社グループは、スリーラインモデルの考え方に基づくリスクマネジメント体制を構築しており、リスク管理に関する取組は、取締役会が監督するサステナビリティ委員会(委員長:代表取締役、委員:取締役、原則毎月1回開催)が統括しております。第一ラインとして、当社の各拠点及びグループ各社ごとに任命したリスクマネジメントリーダーが事業にかかる現場部門でのリスクを管理しています。第二ラインとして、コンプライアンス・リスク管理部会がリスクマネジメントリーダーから集約した現場部門でのリスクを評価・把握するとともに、マテリアリティ部会及び2025年6月に新設した人的資本部会が中長期的な全社レベルのリスクや人的リスクを特定し、これらの専門部会の連携により必要な対策をサステナビリティ委員会に報告することとしております。また、第三ラインとして、内部監査室が第一ラインと第二ラインから独立した立場で、リスク管理体制・状況を監査しております。 リスクマネジメント体制の概略 視点名称役割等主な所管部署現場部門リスクマネジメント責任者・リーダー・各拠点・グループ会社ごとに任命。各現場におけるリスクの把握、評価、対応策の実施各部門安全衛生管理者・各拠点・グループ会社ごとに任命。各現場における労働安全衛生にかかわるリスクの発見、報告・対策の実施各部門コンプライアンス・リスク管理部会・各リスクマネジメントリーダーから報告されたリスクの集約、評価、把握及び対応計画の作成と進捗管理・各リスクマネジメントリーダーの指導・教育総務部・法務部資材・住宅事業本部ナイスコミュニティーYOUテレビナイスグループ中央安全衛生委員会・物流・製造・施工管理等の分野における労働安全衛生リスクの集約、評価、把握及び対応計画の作成と進捗管理・各安全衛生管理者の指導・教育総務部・人事部建築工事・物流部門等管理部門マテリアリティ部会・外部環境や各種モニタリング指標の分析等を通じた中長期的な全社レベルのリスクの特定及び対応計画の作成と進捗管理経営企画部・経理部DX推進部サステナブル推進部等人的資本部会・採用、労務、評価、ハラスメント等の人事領域におけるリスクの集約、評価、把握及び対応計画の作成と進捗管理人事部等 (3) 主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に及ぼす影響については、具体的な内容を見積もることが困難であるため、記載しておりません。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 住宅・不動産市場の動向に関するリスク当社グループの事業は、国内の経済状況及び住宅・不動産市場の動向に大きく依存しています。そのため、何らかの要因により国内経済が悪化し需要が後退した場合や、将来的に市場構造が大きく変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、環境貢献度の高い木材の活用や国産材の取り扱いの強化、エネルギー関連商品を含めた躯体・住宅設備機器等の1棟当たりの納材量の拡大を図るとともに、住宅ストックビジネスの拡大に取り組み、収益基盤の更なる安定を図ることで、リスクの軽減に努めてまいります。 ② 木材、建材・住宅設備機器等の調達及び価格変動に関するリスク当社グループは、木材を国内外から調達しているほか、建材や住宅設備機器についても、一部の仕入先メーカーが海外拠点において部品の調達や製品の生産を行っています。そのため、国内外における自然災害や社会不安(戦争、感染症の流行、地政学的リスクなど)により、調達が困難となる可能性があります。また、取扱商品の市況や需給の急激な変動により、調達価格が大きく変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、国内外の調達ネットワークを活用し、木材製品や建材・住宅設備機器などの商品を複数の産地・メーカーから調達するとともに、全国に配置した物流拠点のストック機能を生かすことで、安定的かつ適正価格での調達及び供給体制の安定確保に努めています。 ③ 法令違反等に関するリスク当社グループは、宅地建物取引業法、建設業法、建築士法などの法令に基づく許認可を取得し、建築、労働、環境をはじめとする事業遂行に関わる各種法令・条例を遵守し、事業活動を行っております。しかしながら、当社グループ及び外部協力事業者において、重大な法令違反や不正行為、労働災害などが発生した場合には、是正措置に多額の費用が発生するほか、業務停止等の行政処分を受ける可能性があります。これにより、当社グループの社会的信用やブランドイメージが損なわれ、損害賠償請求や訴訟への対応が必要となるなど、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、「行動倫理規範」等を定め、役職員に対して周知・徹底を図るとともに、継続的にコンプライアンス研修や内部通報制度の整備・運用を通じて、コンプライアンス意識の醸成に努めております。また、取締役会直属のサステナビリティ委員会の下に設置された「コンプライアンス・リスク管理部会」では、コンプライアンス関連事案の情報共有・分析、発生防止策や対応策の検討・指導・監督等を行っております。さらに、安全委員会・衛生委員会とは別に、安全衛生活動をより強化する目的で、物流・製造・施工管理に関わる各部署及びグループ会社が連携し、「ナイスグループ中央安全衛生委員会」を3カ月ごとに開催しています。同委員会では、労働災害の予防に向けた定期点検、発生事案の検証、再発防止策の推進等を行っています。加えて、専門分野の異なる複数の法律事務所と顧問契約を締結し、事案の内容に応じた的確な法的助言を受けられる体制を整備することで、迅速かつ適切な対応を可能としています。 ④ 人材に関するリスク当社グループの持続的成長及び企業価値の向上は、専門性の高い人材の確保と継続的な育成が不可欠です。そのため、必要な人材の確保や従業員の育成が不十分となった場合や重要なポジションを担う人材が予期せず流出した場合、さらには職場の人間関係や設備面などにおける職場環境の改善が不十分で従業員のモチベーションが著しく低下する場合には、当社グループの経営成績や事業継続に深刻な影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、「住まいと暮らし」の領域に必要な専門スキルの拡充を図るため、キャリア開発や戦略的な人員配置を行い、計画的かつ継続的な人材育成に努めるとともに、サクセッションプランを通じた次世代経営層の育成を推進してまいります。また、DXや経営などの分野に精通した外部人材の登用やキャリア採用の拡充を図ります。さらに、エンゲージメントの向上を図ることで心理的安全性が確保された組織風土を醸成し、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン基本方針」に応じた多様な働き方に対応する施策の導入などを通じて、すべての従業員がその個性や能力、強みを生かして活躍できる「働きやすさ」と「働きがい」のある職場環境の整備に取り組んでまいります。また、健康経営の実践を通じて、健康リスクの低下とハイリスク者の減少を実現するなど、従業員が心身ともに健康で安心して働ける健全な職場環境の実現を目指してまいります。 ⑤ 建設技能者の減少に関するリスク建設業界においては、建設技能労働者の数が長期的に減少傾向にあります。今後、当社グループ及び施工協力会社を含め、必要な建設技能労働者の確保が困難となった場合、施工能力の低下による工期の遅延や長期化、さらには労務費の高騰を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、建設業関連の部署及び連結子会社の再編を通じて、施工機能の強化と合理化を図るとともに、働き方改革などの処遇改善策を推進してまいります。また、当社グループが他社に発注する分譲マンションの施工においても、同様に人手不足が深刻化した場合、工期の長期化や遅延、工事費の上昇に加え、施工不良や品質低下などのリスクが高まることが懸念されます。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、発注先選定時の厳格な審査や信頼できる施工会社とのパートナーシップの強化、品質管理体制の強化など、多角的な対策を講じております。 ⑥ 自然災害等に伴う事業継続に関するリスク大規模な地震や風水害などの自然災害により、当社グループの施設・設備等が甚大な被害を受けた場合、あるいは重篤な感染症の急激な拡大などにより事業活動に大きな制約が生じた場合には、当社グループの役職員の安全や業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、災害等による事業への影響を最小限に抑え、事業の継続を可能とするための事業継続計画(BCP)を策定しております。具体的には、安否確認等に関するマニュアルの整備、定期的な訓練の実施、避難場所の周知、防災備蓄の確保、並びに計画的な設備改修などを通じて、災害時の被害軽減に努めています。あわせて、感染症の流行を想定した事業継続体制の構築にも取り組み、さまざまな非常時においても安定的な事業運営を維持できる体制の整備を進めております。 ⑦ 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、事業上の重要情報に加え、事業の過程で入手した個人情報や取引先等の機密情報を保有しております。これらの情報に関して、当社グループのITシステムがサイバー攻撃やウイルス感染等の被害を受けて業務が停滞した場合、また、個人情報等が漏洩した場合には、社会的信用の低下や損害賠償の発生などを通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、情報資産を安全かつ適正に管理・運用することを目的として、「情報セキュリティ方針」を定めております。具体的には、情報の漏洩、紛失、不正アクセス、破壊、改ざん、盗難等を防止するための対策を講じており、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス、ウイルス等への対策も強化しております。また、取締役会直属のサステナビリティ委員会の下に設置された「マテリアリティ部会」において、情報セキュリティに関するリスク評価と対策の有効性を定期的にモニタリングしております。さらに、情報資産を取り扱うすべての役職員に対して、必要な教育訓練を定期的に実施することで、情報セキュリティに関する意識と対応力の向上を図り、情報セキュリティ対策の徹底に努めております。 ⑧ 品質保証に関するリスクマンション事業及び一戸建住宅事業において、予期せぬ重大な品質問題が発生した場合、多額の費用が発生するだけでなく、当社グループの評価が大きく毀損され、業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、地盤調査、設計、基礎工事から上棟、竣工に至るまで、各工程に応じて、建築基準法及び住宅の品質確保の促進等に関する法律に準拠した自社検査を実施するとともに、第三者機関による検査も併せて行うことで、設計・施工の品質確保に万全を期しています。あわせて、長期保証制度の導入や定期的な点検の実施により、品質維持・改善に努めております。 ⑨ 保有する資産に関するリスク当社グループは、販売用不動産、有形固定資産及び投資有価証券その他の資産を保有しており、主に時価の下落による評価損又は減損損失の計上によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、販売用不動産については仕入基準に基づく優良な土地を取得しております。なお、一定額を超える場合は取締役会で審議しております。新規設備投資につきましては「⑭ 設備投資及び企業買収、研究開発等に関するリスク」に記載しております。また、政策保有株式については、保有方針及び保有の合理性を毎年取締役会で検証しております。なお、保有する資産については評価損及び減損損失を適宜把握し必要に応じて会計処理しております。また、全国に保有する木材市場や物流センターなどの施設・設備については、老朽化に伴い安全性を含めた良好な労働環境を確保するために、多額の修繕費が発生する可能性があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、中長期的な視点に立って改修計画を策定し、施設・設備の適切な維持管理に努めています。 ⑩ 取引先への信用供与に関するリスク当社グループは、取引先に対して売上債権等の信用供与を行っております。そのため、取引先の経営状況が何らかの要因により悪化した場合には、貸倒れ等による突発的な不良債権が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、信用リスクの顕在化を防止すべく、適切な債権限度額の設定をはじめとする厳格な与信管理を徹底しております。 ⑪ 資金調達に関するリスク当社グループは、事業に必要な資金を金融機関からの借入により調達しております。そのため、金融市場の混乱や当社の信用格付の引き下げ、あるいは金融機関の融資方針の変更などにより、資金調達に制約が生じる可能性があります。また、将来的に金利が上昇した場合には、資金調達コストが増加し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、長期資金の確保や金利の固定化を図るとともに、コミットメントライン等の活用により十分な資金流動性を確保するなど、安定的かつ効率的な資金調達体制の構築に努めております。 ⑫ 為替に関するリスク当社グループは、木材及び建材を外貨建てで輸入しているため、為替相場の変動によって想定を超えるコストが発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、輸出入契約額の一定割合について先物為替予約を活用することで、為替変動が経営成績に及ぼす影響の軽減に努めております。 ⑬ 気候変動に関するリスク当社の取締役会は気候変動を含むサステナビリティに関するリスク及び機会について監督を行っております。また、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会において検討を行った気候変動リスク及び機会について、必要に応じて審議を行い、重要事項を決定しております。また、当社グループは環境方針に基づき、企業活動を通じた環境負荷の低減に努めております。特に気候変動への対応については、TCFDのフレームワークに基づき取りまとめており、その内容は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 重要なサステナビリティ項目 ① 気候変動への対応(TCFD)」に記載しております。 ⑭ 設備投資及び企業買収、研究開発等に関するリスク当社グループは、事業拡大の有効な手段として、設備投資や企業買収、研究開発の推進を掲げております。しかし、市況の変化や新たなリスクの顕在化により、設備の稼働率低下や対象企業の価値の大幅な減少など、想定した効果が得られない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、新規設備投資の妥当性を判断する際には、ハードルレートをWACC(加重平均資本コスト)を上回る水準に設定しております。また、企業買収においては買収監査を実施しております。これらの内容については、取締役会等で十分な議論を行いリスク回避に努めております。 ⑮ 業務委託先の倒産等に関するリスク当社グループは、マンション事業及び一戸建住宅事業において、設計会社や建設会社などの外部業者に対して各種業務の発注・委託を行っております。発注した業務が適切に履行されているかを逐次確認していますが、外部業者が業務を履行しない場合や倒産した場合などには、当社グループが定めたスケジュールや品質基準、法令に基づく業務遂行が困難になるおそれがあります。特に、顧客に販売するマンションや一戸建住宅の工事完成前に売買契約を締結し、引渡義務を負う場合においては、所定のスケジュールや品質基準、法令を満たした工事が行われないと、売主として顧客に対し債務不履行責任を負うほか、規制当局から是正指導を受ける可能性があります。これらの事態は当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、売主として保証金の供託や保険への加入を行っております。また、与信など一定の取引条件を満たす複数の事業者と当社の品質基準を共有する体制を構築し、さらに特定の外注先に依存しない体制を整備することで、リスクの最小化に努めております。

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