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三菱鉛筆(7976)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

三菱鉛筆グループは、主に筆記具とその周辺商品の製造・販売を行っています。長年培ってきた筆記具の技術を応用し、化粧品などの周辺商品も手掛けています。国内だけでなく、アジア、欧州を中心に世界各国で製造・販売を展開しており、特に海外市場での売上が全体の57.2%を占めています。その他、粘着テープ事業や手工芸品事業も行っていますが、筆記具関連が主要な収益源となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

三菱鉛筆グループの事業セグメントは、「筆記具及び筆記具周辺商品事業」と「その他の事業」に大別されます。「筆記具及び筆記具周辺商品事業」は、筆記具とその技術を応用した化粧品などの製造・販売が中心で、国内と海外に製造・販売拠点を持ち、特に海外での売上が全体の57.2%を占める主要な稼ぎ頭です。このセグメントの売上は873.55億円、営業利益は94.8億円です。「その他の事業」では、粘着テープ事業や手工芸品事業を展開しています。

2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
WritingInstrumentsPeripheralProductsBusinessAndWritingInstruments 地域 874 95 10.9%
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FY2025|778 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社50社で構成され、筆記具及び筆記具周辺商品事業とその他の事業を行っております。 当連結会計年度において、UNI LINC INDIA PRIVATE LIMITEDを新たに設立したため、連結の範囲に含めております。また、上海申楷菱文具有限公司は清算が結了したため、連結の範囲から除外しております。 当社グループの事業内容と、当社と関係会社の当該事業に係るセグメントの位置づけは次のとおりであります。 以下は、セグメント別に記載しております。(1)筆記具及び筆記具周辺商品事業 筆記具及び筆記具事業で培った技術を転用した化粧品等の筆記具周辺商品の製造及び販売を行っております。製造会社(国内)主な製造会社は、㈱ユニ、山形三菱鉛筆精工㈱、ユニポリマー㈱であります。製造会社(海外)主な製造会社は、深圳新華菱文具制造有限公司、MITSUBISHI PENCIL VIETNAM CO., LTD.であります。販売会社(国内)三菱鉛筆東京販売㈱、三菱鉛筆関西販売㈱、三菱鉛筆九州販売㈱をはじめとする国内の販売会社が販売を行っております。販売会社(海外)uni-ball Corporation 、MITSUBISHI PENCIL KOREA SALES CO., LTD.、三菱鉛筆貿易(上海)有限公司、MITSUBISHI PENCIL France SAをはじめとする海外の販売会社が販売を行っております。製造及び販売会社C. Josef Lamy GmbHは、主にLAMYブランドの筆記具等の製造及び販売を行っております。 (2)その他の事業 主な事業は、ユニ工業㈱による粘着テープ事業及び㈱ホビーラホビーレによる手工芸品事業を行っております。  事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
新製品開発による付加価値の高い商品提供と、原材料価格高騰の影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「uniball ZENTO」シリーズや「クルトガ」など、独自技術とブランド力を持つ筆記具の開発。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:為替等の変動リスク / カントリーリスク / 新製品開発と市場ニーズの変化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

三菱鉛筆は「ユニ」「ジェットストリーム」といった強力なブランド力を有し、特に「ジェットストリーム」は油性ボールペン市場で高い認知度とシェアを誇る。長年の研究開発による書き味の良さやインク技術は、模倣困難な無形資産と言える。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

筆記具は比較的安価であり、消費者が特定のブランドに強いこだわりを持つケースは限定的。ただし、長年愛用してきたブランドや書き心地に慣れたユーザーは、他社製品への乗り換えに抵抗を感じる可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

筆記具の利用は個人単位であり、ユーザーが増えることで製品価値が向上するようなネットワーク効果は基本的に存在しない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の生産ノウハウや効率化により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、原材料価格の変動や人件費の上昇リスクは存在する。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

筆記具業界において、三菱鉛筆はグローバルでも主要なプレイヤーの一つであり、一定の生産規模と販売網を有している。これにより、効率的な生産と流通が可能となっている。

三菱鉛筆グループは、長年にわたり筆記具事業で培ってきた技術力と、それを応用した周辺商品開発力が強みです。世界各国に広がる製造・販売ネットワークにより、グローバル市場での存在感を確立しています。特に海外売上比率が57.2%と高く、多様な市場ニーズに対応できる体制が整っています。また、LAMYブランドのような高品質な筆記具の製造・販売も手掛けることで、幅広い顧客層にアプローチし、ブランド力を高めていると考えられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、1887年(明治20年)の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」を社是として、「書く(かく)、描く(えがく)」ことにこだわり、品質向上と技術革新に努め、お客様にご満足いただける「もの」づくりに取り組んでまいりました。 当社の事業は、創業者である眞崎仁六が日本にも鉛筆を普及させたいと願い、「はさみ鉛筆」を一本ずつ販売することから始まりました。その後、海外製品にも負けない鉛筆をつくりたいと考え、1958年に最高品質の鉛筆「ユニ」が生まれました。そして現在では、当社の筆記具は、日本だけでなく世界100ヵ国以上のお客様にご愛顧いただいております。また、いつの時代も幅広い年齢層の方々にとって身近な存在であり続け、お客様の日常と生活に寄り添ってまいりました。 しかし、近年当社グループを取り巻く外部環境は、デジタル化の進展に伴う筆記機会の減少や価値観の多様化、社会課題への意識の高まりといった激しい変化の時代を迎えております。そのような中で、当社がこれまでの事業活動のなかでお客様に対してお届けしてきた提供価値を問い直して再定義したうえで、2022年に「ありたい姿2036(長期ビジョン)」を公表するに至りました。当社が筆記具という製品を介してお届けしてきた提供価値とは、「書く、描く」ことによって、お客様一人ひとりが生まれながらに持つ個性や才能をかたちにすることであり、またそういった活動を支えることであると考えております。 そして、創業から積み重ねてきたお客様への提供価値を起点として、筆記するための道具をつくる「筆記具メーカー」から、お客様それぞれが持つユニークを表現する喜びをお届けする「表現革新カンパニー」へと生まれ変わり「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念に基づき、「書く、描く」ことを通じて、世界中のあらゆる人々の生まれながらに持つ個性と創造性を解き放つというお客様への提供価値を具現化してまいりたいと考えております。 筆記具には、お客様一人ひとりのユニークを引き出し、高め、彩り、共感しあえるものへと変える力があります。当社は、創業から取り組んできた筆記具事業でお客様にお届けしてきた提供価値と真摯に向き合い、性別、文化、障がいを始めとする一人ひとりが生まれ持った様々な違いを可能性に変えることで、豊かな表現や新たなつながりを生み出すことにより、違いを美しさととらえ、新たな技術で世界を彩ることに尽力してまいります。そういった活動を通じて、より一層のお客様の信頼をいただき、時間を超えてお客様にご愛顧いただける商品をご提供すべく、引き続き努力してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、お客様お一人おひとりに支えられ、1887年(明治20年)の創業より当社グループの考える「書く、描く」ということを、商品というかたちにしてご提案してまいりました。この永きにわたるお客様からの信頼にお応えするべく、収益性及び安全性に関する経営指標を総合的に勘案し、長期的な企業価値の向上を目標としております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、創業150年である2036年に向け、お客様への提供価値を見つめ直し、実現したい将来の「ありたい姿2036(長期ビジョン)」、そこへ向かうためのパーパス・事業ドメインを含んだ「コーポレートブランドコンセプト(企業理念)」を策定しております。 グループ全体のありたい姿(長期ビジョン)を「世界一の表現革新カンパニー」とし、「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念に基づき、「書く、描く」ことを通じて、世界中あらゆる人々の個性と創造性を解き放ち、表現する喜びをお届けするという価値を提供してまいります。 また、コーポレートブランドコンセプト(企業理念)を「違いが、美しい。」としております。「書く、描く」という行為には、人それぞれのユニークを引き出し、高め、彩り、共感しあえるものへと変える力があります。当社グループは、新たな技術と常に向き合い、性別、文化、障がい、人が生まれ持ったさまざまな違いを可能性に変え、豊かな表現や新しいつながりを生み出していきたいと考えております。さらに、違いを美しさと捉え、これまでも、そしてこれからも、新たな技術で一人ひとりのユニークを輝かせ、世界を彩りたいと考えております。 この長期ビジョンの達成への足掛かりとすると同時に企業価値の向上を図るための取り組みとして、企業変容とイノベーション創出を実現することを意図し、「uni Advance」を基本方針とした2025年から2027年までの中期経営計画に取り組んでおります。なお、中期経営計画の基本方針に基づいた重点方針と財務目標は以下の通りです。詳細につきましては、2025年2月13日に公表いたしました「「中期経営計画2025-2027」の策定に関するお知らせ」をご参照ください。 〔中期経営計画 2025-2027〕①筆記具事業の成長継続と多角化推進 さらなるマーケティング機能の強化と当社グループ全体の協働的な活動によりブランドを価値向上させ、高付加価値商品の提供と潜在的なニーズを踏まえた体験価値の創造を推進するとともに、新興国市場を始めとするエリアの拡大と次の事業展開を見据えた体制構築を通じて、より多くの人々に体験価値を提供してまいります。加えて、販売と生産の連携強化によるグローバルサプライチェーンの最適化により、生産効率向上と環境負荷低減を両立し、持続可能な事業基盤を構築してまいります。②非筆記具事業分野における規模拡大とグループにおけるありたい姿実現を牽引する活動の深化 非筆記具事業を企業成長の原動力となる事業の柱に育成するとともに、これらの事業を通じて社会に貢献することを目指します。また、異業種共創を通じたイノベーション創出などにより、ありたい姿実現に向けた企業力強化を推し進めてまいります。③ステークホルダーと連携した成長基盤強化 当社を取り巻くステークホルダーの皆様との関係のさらなる強化に加えて、人的資本や技術力を始めとする保有する有形無形を問わない資産を活かした事業成長における基盤の強化に取り組んでまいります。 (2027年財務目標) 売上高  :1,030億円 営業利益 : 155億円 営業利益率: 15.0% (4)経営環境 当社グループを取り巻く市場環境は、多くの先進諸国で人口減少と成熟化が進んでおります。一方、新興国においては経済成長に伴う中間所得層の増加を背景に、高品質かつ高機能な筆記具への需要が高まりを見せており、消費の拡大が期待されます。 デジタル技術の発展により、AIやスマートデバイスが日常のさまざまな場面で活用されるようになり、筆記具に求められる役割にも変化が生じております。また、ライフスタイルや価値観の多様化に加えて、持続可能な社会の実現に向けた意識が高まりつつあり、お客様が商品やサービスを選択する際の基準に大きな影響を与えております。市場のボーダーレス化や新興企業の参入、インフレの加速などを背景に、品質やコストを含めた競争が一層激しさを増しております。こうした市場環境の変化に適応しながら新たな価値を提供することが求められております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、1887年(明治20年)の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」という社是のもと、「書く、描く」ということを筆記具という商品を通じてお届けし、より多くのお客様に喜んでいただくことを使命と考え、活動してまいりました。 当社グループを取り巻く市場環境に目を向けると、先進諸国では人口減少と市場の成熟化が進む一方で、新興国では経済成長に伴う消費の拡大が期待されます。また、デジタル技術の発展により、AIやスマートデバイスが日常のさまざまな場面で活用されるようになり、筆記具に求められる役割にも変化が生じています。そのうえ、ライフスタイルや価値観の多様化に加えて、持続可能な社会の実現に向けた意識が高まりつつあることで、お客様が商品やサービスを選択する際の基準に大きな影響を与えています。さらに、市場のボーダーレス化や新興企業の参入などにより、品質やコストを含めた競争が激しさを増しており、こうした変化に適応しながら新たな価値を提供することが求められております。 このような市場環境のもと、当社グループは、創業150年を迎える2036年に向けた「ありたい姿2036(長期ビジョン)」において、これまでの高付加価値筆記具の提供に加えて、多くの人が生まれながらに持つ個性や創造性を解き放つ表現体験そのものを提供していくことを経営方針として掲げております。そして、「世界一の表現革新カンパニー」となることを目指し、進化を続けてまいります。当社グループが今後さらなる発展を遂げるためには、「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念のもと、「書く、描く」ことを通じて、お客様一人ひとりが持つ個性や才能を解き放つこと、そしてこうした“表現体験そのもの”を創造していくことが不可欠であると認識しております。 当社グループは、「ありたい姿2036」の実現に向け、2036年を起点としたバックキャスト思考に基づき、2022年より中期経営計画を段階的に推進しており、「uni Advance」を基本方針とした2025年から2027年までの中期経営計画に取り組んでおります。この方針のもと、筆記具事業の成長継続と多角化を進め、マーケティング強化やエリア拡大を図りながら、高付加価値商品の提供と体験価値の創造に取り組んでまいります。また、非筆記具事業の規模拡大を推進し、異業種との共創を通じたイノベーション創出にも注力してまいります。さらに、当社に関係される多くのステークホルダーの方々との連携を深め、経営基盤を強化することで、持続的な企業成長を実現してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、1887年(明治20年)の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」を社是として、「書く(かく)、描く(えがく)」ことにこだわり、品質向上と技術革新に努め、お客様にご満足いただける「もの」づくりに取り組んでまいりました。 当社の事業は、創業者である眞崎仁六が日本にも鉛筆を普及させたいと願い、「はさみ鉛筆」を一本ずつ販売することから始まりました。その後、海外製品にも負けない鉛筆をつくりたいと考え、1958年に最高品質の鉛筆「ユニ」が生まれました。そして現在では、当社の筆記具は、日本だけでなく世界100ヵ国以上のお客様にご愛顧いただいております。また、いつの時代も幅広い年齢層の方々にとって身近な存在であり続け、お客様の日常と生活に寄り添ってまいりました。 しかし、近年当社グループを取り巻く外部環境は、デジタル化の進展に伴う筆記機会の減少や価値観の多様化、社会課題への意識の高まりといった激しい変化の時代を迎えております。そのような中で、当社がこれまでの事業活動のなかでお客様に対してお届けしてきた提供価値を問い直して再定義したうえで、2022年に「ありたい姿2036(長期ビジョン)」を公表するに至りました。当社が筆記具という製品を介してお届けしてきた提供価値とは、「書く、描く」ことによって、お客様一人ひとりが生まれながらに持つ個性や才能をかたちにすることであり、またそういった活動を支えることであると考えております。 そして、創業から積み重ねてきたお客様への提供価値を起点として、筆記するための道具をつくる「筆記具メーカー」から、お客様それぞれが持つユニークを表現する喜びをお届けする「表現革新カンパニー」へと生まれ変わり「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念に基づき、「書く、描く」ことを通じて、世界中のあらゆる人々の生まれながらに持つ個性と創造性を解き放つというお客様への提供価値を具現化してまいりたいと考えております。 筆記具には、お客様一人ひとりのユニークを引き出し、高め、彩り、共感しあえるものへと変える力があります。当社は、創業から取り組んできた筆記具事業でお客様にお届けしてきた提供価値と真摯に向き合い、性別、文化、障がいを始めとする一人ひとりが生まれ持った様々な違いを可能性に変えることで、豊かな表現や新たなつながりを生み出すことにより、違いを美しさととらえ、新たな技術で世界を彩ることに尽力してまいります。そういった活動を通じて、より一層のお客様の信頼をいただき、時間を超えてお客様にご愛顧いただける商品をご提供すべく、引き続き努力してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、お客様お一人おひとりに支えられ、1887年(明治20年)の創業より当社グループの考える「書く、描く」ということを、商品というかたちにしてご提案してまいりました。この永きにわたるお客様からの信頼にお応えするべく、収益性及び安全性に関する経営指標を総合的に勘案し、長期的な企業価値の向上を目標としております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、創業150年である2036年に向け、お客様への提供価値を見つめ直し、実現したい将来の「ありたい姿2036(長期ビジョン)」、そこへ向かうためのパーパス・事業ドメインを含んだ「コーポレートブランドコンセプト(企業理念)」を策定しております。 グループ全体のありたい姿(長期ビジョン)を「世界一の表現革新カンパニー」とし、「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念に基づき、「書く、描く」ことを通じて、世界中あらゆる人々の個性と創造性を解き放ち、表現する喜びをお届けするという価値を提供してまいります。 また、コーポレートブランドコンセプト(企業理念)を「違いが、美しい。」としております。「書く、描く」という行為には、人それぞれのユニークを引き出し、高め、彩り、共感しあえるものへと変える力があります。当社グループは、新たな技術と常に向き合い、性別、文化、障がい、人が生まれ持ったさまざまな違いを可能性に変え、豊かな表現や新しいつながりを生み出していきたいと考えております。さらに、違いを美しさと捉え、これまでも、そしてこれからも、新たな技術で一人ひとりのユニークを輝かせ、世界を彩りたいと考えております。 この長期ビジョンの達成への足掛かりとすると同時に企業価値の向上を図るための取り組みとして、企業変容とイノベーション創出を実現することを意図し、「uni Advance」を基本方針とした2025年から2027年までの中期経営計画に取り組んでおります。なお、中期経営計画の基本方針に基づいた重点方針と財務目標は以下の通りです。詳細につきましては、2025年2月13日に公表いたしました「「中期経営計画2025-2027」の策定に関するお知らせ」をご参照ください。 〔中期経営計画 2025-2027〕①筆記具事業の成長継続と多角化推進 さらなるマーケティング機能の強化と当社グループ全体の協働的な活動によりブランドを価値向上させ、高付加価値商品の提供と潜在的なニーズを踏まえた体験価値の創造を推進するとともに、新興国市場を始めとするエリアの拡大と次の事業展開を見据えた体制構築を通じて、より多くの人々に体験価値を提供してまいります。加えて、販売と生産の連携強化によるグローバルサプライチェーンの最適化により、生産効率向上と環境負荷低減を両立し、持続可能な事業基盤を構築してまいります。②非筆記具事業分野における規模拡大とグループにおけるありたい姿実現を牽引する活動の深化 非筆記具事業を企業成長の原動力となる事業の柱に育成するとともに、これらの事業を通じて社会に貢献することを目指します。また、異業種共創を通じたイノベーション創出などにより、ありたい姿実現に向けた企業力強化を推し進めてまいります。③ステークホルダーと連携した成長基盤強化 当社を取り巻くステークホルダーの皆様との関係のさらなる強化に加えて、人的資本や技術力を始めとする保有する有形無形を問わない資産を活かした事業成長における基盤の強化に取り組んでまいります。 (2027年財務目標) 売上高  :1,030億円 営業利益 : 155億円 営業利益率: 15.0% (4)経営環境 当社グループを取り巻く市場環境は、多くの先進諸国で人口減少と成熟化が進んでおります。一方、新興国においては経済成長に伴う中間所得層の増加を背景に、高品質かつ高機能な筆記具への需要が高まりを見せており、消費の拡大が期待されます。 デジタル技術の発展により、AIやスマートデバイスが日常のさまざまな場面で活用されるようになり、筆記具に求められる役割にも変化が生じております。また、ライフスタイルや価値観の多様化に加えて、持続可能な社会の実現に向けた意識が高まりつつあり、お客様が商品やサービスを選択する際の基準に大きな影響を与えております。市場のボーダーレス化や新興企業の参入、インフレの加速などを背景に、品質やコストを含めた競争が一層激しさを増しております。こうした市場環境の変化に適応しながら新たな価値を提供することが求められております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、1887年(明治20年)の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」という社是のもと、「書く、描く」ということを筆記具という商品を通じてお届けし、より多くのお客様に喜んでいただくことを使命と考え、活動してまいりました。 当社グループを取り巻く市場環境に目を向けると、先進諸国では人口減少と市場の成熟化が進む一方で、新興国では経済成長に伴う消費の拡大が期待されます。また、デジタル技術の発展により、AIやスマートデバイスが日常のさまざまな場面で活用されるようになり、筆記具に求められる役割にも変化が生じています。そのうえ、ライフスタイルや価値観の多様化に加えて、持続可能な社会の実現に向けた意識が高まりつつあることで、お客様が商品やサービスを選択する際の基準に大きな影響を与えています。さらに、市場のボーダーレス化や新興企業の参入などにより、品質やコストを含めた競争が激しさを増しており、こうした変化に適応しながら新たな価値を提供することが求められております。 このような市場環境のもと、当社グループは、創業150年を迎える2036年に向けた「ありたい姿2036(長期ビジョン)」において、これまでの高付加価値筆記具の提供に加えて、多くの人が生まれながらに持つ個性や創造性を解き放つ表現体験そのものを提供していくことを経営方針として掲げております。そして、「世界一の表現革新カンパニー」となることを目指し、進化を続けてまいります。当社グループが今後さらなる発展を遂げるためには、「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念のもと、「書く、描く」ことを通じて、お客様一人ひとりが持つ個性や才能を解き放つこと、そしてこうした“表現体験そのもの”を創造していくことが不可欠であると認識しております。 当社グループは、「ありたい姿2036」の実現に向け、2036年を起点としたバックキャスト思考に基づき、2022年より中期経営計画を段階的に推進しており、「uni Advance」を基本方針とした2025年から2027年までの中期経営計画に取り組んでおります。この方針のもと、筆記具事業の成長継続と多角化を進め、マーケティング強化やエリア拡大を図りながら、高付加価値商品の提供と体験価値の創造に取り組んでまいります。また、非筆記具事業の規模拡大を推進し、異業種との共創を通じたイノベーション創出にも注力してまいります。さらに、当社に関係される多くのステークホルダーの方々との連携を深め、経営基盤を強化することで、持続的な企業成長を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)におけるわが国経済は、所得環境の改善を背景に個人消費が持ち直しの動きを見せたほか、企業収益も総じて堅調に推移するなど、内需主導による緩やかな回復基調となりました。一方で海外に目を向けると、関税をはじめとする米国政権の政策動向や国際的な経済情勢の不確実性に加え、地政学リスクの継続や為替相場の変動が企業活動に及ぼす影響も予断を許さず、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 当社グループを取り巻く外部環境といたしましては、国内市場に限定されず、多くの先進諸国で少子高齢化や人口減少といった構造的な問題を抱えていることに加え、デジタル化の進展によって事務用品としての筆記具の需要は縮小傾向にあります。他方、ライフスタイルや価値観の多様化により、お客様が商品に求める役割や体験価値は変化しております。また、インターネットを介した流通の普及は一層進み、ボーダーレス化が加速したことや新興企業の参入といった背景から、品質・コスト面を中心として業界全体の競争環境は激化しつつあります。さらに、環境問題をはじめとするサステナビリティという共通課題は、今や企業活動の中心的な価値観となり、商品やサービスの提供において不可欠なものとなりました。こうした市場環境の変化に迅速に対応し、お客様の求める価値を具現化し続けていくことがより重要となっております。 このような経営環境のなか、当社グループは、「書く(かく)、描く(えがく)」を通じた“表現体験そのもの”を創造することで、すべての人が生まれながらにして持つ個性や才能といった「ユニーク」を表現する機会を創り出すことが、お客様への提供価値ととらえ、「違いが、美しい。」というコーポレートブランドコンセプト(企業理念)に基づき、活動してまいりました。 具体的な活動として、当社サステナビリティ活動の中心シリーズであるウイスキーを熟成した樽材をペン軸に再利用した「ピュアモルト」シリーズをリファインし、“クセになる、なめらかな書き味。”の「ジェットストリーム」リフィルを搭載した『ピュアモルト ジェットストリームインサイド シングル』および、新色の『ピュアモルト ジェットストリームインサイド 多機能ペン 4&1』を新発売いたしました。また、世界販売本数が年間1億本以上の「ジェットストリーム」シリーズより、5機能でマルチに使え社会人を中心に多くの方からご好評いただいている『ジェットストリーム 多機能ペン 4&1』に、時代やニーズの変化に合わせてリニューアルした新色を発売いたしました。さらに、新感覚の“すいすい書ける水性ボールペン”「uniball ZENTO(ユニボール ゼント)」シリーズより、「シグニチャーモデル」「スタンダードモデル」「ベーシックモデル」の3モデルに、これまでの0.38mm、0.5mmに加えて0.7mmのボール径を追加発売いたしました。加えて、今後の筆記具事業のグローバル戦略における新たな拠点としてインドに設立した連結子会社 UNI LINC INDIA PRIVATE LIMITEDが生産を開始しました。成長市場であるインドでの展開強化と共に、調達等も含めたグローバルサプライチェーンの拠点としても活用してまいります。 これらの活動の結果、当連結会計年度における売上高は89,814百万円(対前年同期比1.1%増)、営業利益は9,692百万円(対前年同期比20.5%減)、経常利益は10,028百万円(対前年同期比22.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,235百万円(対前年同期比44.7%減)となりました。 「中期経営計画2025-2027」の進捗につきましては、欧州での流通在庫調整が海外筆記具事業の売上高に影響したものの、国内筆記具事業及び筆記具で培ったコア技術を活用した非筆記具事業(化粧品事業、産業資材事業)の売上高は増加し、ありたい姿2036の実現に向けて進展いたしました。  セグメント別の業績を概観は次の通りです。(筆記具及び筆記具周辺商品事業) 国内市場においては、メイン商品のジェットストリームの販売が好調であることに加えて、新感覚のすいすいとした書き心地を特長とする水性ボールペン『uniball ZENTO(ユニボール ゼント)』が、非常に高い評価を得てヒット商品となっております。また、「クルトガ」シリーズ初の木製グリップ軸である『KURUTOGA Wood(クルトガ ウッド)』や、「LAMY safari(ラミー サファリ)」シリーズに「ジェットストリーム」のインクを搭載した『LAMY safari JETSTREAM INSIDE(ラミー サファリ ジェットストリーム インサイド)』などの新製品も好調に推移し、国内売上は増収となりました。 海外市場においては、米国地域は『uniball ZENTO(ユニボール ゼント)』が好調に推移しましたが、減収となりました。欧州地域は『POSCA(ポスカ)』を中心とした流通在庫の調整が長引いております。アジア地域は、筆記角度や筆圧により描線幅が変化する水性ボールペン『uniball AIR(ユニボール エア)』が中国市場を中心に堅調に推移したほか、『LAMY』ブランドの売上伸長などにより、増収となりました。 化粧品事業および産業資材事業においては、化粧品事業の主力であるアイメイク製品の受注増加など好調に推移し、増収となりました。 これらの結果、外部顧客への売上高は87,355百万円(対前年同期比1.0%増)となりました。 (その他の事業) 粘着テープ事業、手工芸品事業といったその他の事業におきましては、主に粘着テープの食品向けや衛生用品向けの売上が好調に推移いたしました。 これらの結果、外部顧客への売上高は2,458百万円(対前年同期比5.6%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて6,779百万円減少し、32,807百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は、主に税金等調整前当期純利益9,743百万円、減価償却費4,930百万円に対し、法人税等の支払額5,134百万円、仕入債務の減少6,889百万円により、合計で2,413百万円(前年同期比4,054百万円の収入の減少)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は、主に固定資産の取得による支出5,929百万円、定期預金の預入による支出3,571百万円により、合計で7,920百万円(前年同期比19,989百万円の支出の減少)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果支出した資金は、主に長期借入れによる収入5,000百万円に対し、配当金の支払額2,774百万円、自己株式の取得による支出2,391百万円により、合計で1,874百万円(前年同期比5,983百万円の支出の増加)となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年1月1日  至 2025年12月31日) 前年同期比(%)筆記具及び筆記具周辺商品事業(百万円)54,67185.1その他の事業(百万円)1,005107.2合計(百万円)55,67685.4 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記の金額は、販売価格によっております。 b.受注実績 当社グループ(当社及び連結子会社。以下同じ)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年1月1日  至 2025年12月31日) 前年同期比(%)筆記具及び筆記具周辺商品事業(百万円)87,355101.0その他の事業(百万円)2,458105.6合計(百万円)89,814101.1 (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①重要な会計方針及び見積り 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容・ 売上高 国内筆記具事業は、「JETSTREAM」に加えて、「uniball ZENTO」、「KURUTOGA Wood」、「LAMY safari JETSTREAM inside」などの新製品も好調に推移いたしました。海外筆記具事業は、新製品や「LAMY」ブランドが売上を押し上げましたが、前連結会計年度に大きく売上を伸ばした「POSCA(ポスカ)」の流通在庫調整により、減収となりました。また、非筆記具事業は化粧品事業、産業資材事業が好調に推移いたしました。その結果、売上高は前連結会計年度に比べて994百万円増加し89,814百万円(前年同期比1.1%増)となりました。・ 営業利益 売上高は増加したものの、製品構成の変化により販売差益が減少したことに加えて、原材料価格や外注加工費などのコスト上昇及び販売管理費の増加により、営業利益は前連結会計年度に比べて2,496百万円減少し9,692百万円(前年同期比20.5%減)となりました。・ 経常利益 主に為替差損の増加により、経常利益は前連結会計年度に比べて2,924百万円減少し10,028百万円(前年同期比22.6%減)となりました。・ 税金等調整前当期純利益 前連結会計年度に特別利益に計上した固定資産売却益の剥落により、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて6,898百万円減少し9,743百万円(前年同期比41.5%減)となりました。・ 親会社株主に帰属する当期純利益 税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べて6,898百万円減少し、非支配株主に帰属する当期純利益が47百万円減少したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度から5,037百万円減少し6,235百万円(前年同期比44.7%減)となりました。・ 資産、負債及び純資産の状況 当連結会計年度末の資産、負債、純資産の状況は次のとおりであります。 資産は、主に投資有価証券や退職給付に係る資産が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて6,123百万円増加し183,005百万円となりました。 負債は、主に支払手形及び買掛金や未払法人税等が減少したことにより、前連結会計年度末に比べて3,599百万円減少し42,573百万円となりました。 純資産は、主に利益剰余金やその他有価証券評価差額金、為替換算調整勘定が増加したことにより、前連結会計年度末に比べて9,723百万円増加し140,432百万円となりました。・ キャッシュ・フロー 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。 ③資本の財源及び資金の流動性に係る分析 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に筆記具及び筆記具周辺商品事業に係る設備投資、M&A等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関等からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関等からの長期借入を基本としております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は15,326百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は32,807百万円となっております。

事業リスク

主要なリスクとして、海外売上比率が高いため、為替変動が業績に影響を与える可能性があります。また、世界各国で事業を展開しているため、政治・経済情勢の変動、テロ、感染症などのカントリーリスクも抱えています。筆記具市場では消費者のニーズ多様化やデジタルシフトが急速に進んでおり、新製品開発が市場の変化に対応できない場合、成長性や収益性に影響が出る可能性があります。さらに、原材料価格の高騰や安定調達の困難さもリスク要因です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,757 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績、財政状態に大きな影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。(1)為替等のリスク当社グループの当連結会計年度の売上高に占める米国、アジア、欧州、中近東、オセアニアなど海外市場に対する売上高は57.2%であります。これらの国々との取引におきましては大部分が外貨建ての決済を行っており、外貨建て取引は為替の変動リスクを負っております。これらの取引では先物為替予約などによるヘッジ策を講じておりますが、それにより完全に為替リスクが回避される保証はありません。同様に、樹脂材や板材といった当社製品に使用する輸入部材は日本円以外の通貨で決済しております。そのため、今後当社の予測を超える範囲で為替が変動した場合などは、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)カントリーリスク当社グループは、米国、アジア、欧州、中近東、オセアニアなど世界各国において販売事業を、アジア、欧州において製造事業を展開しております。当社グループでは、これらの国のカントリーリスクを事前に調査、察知して対処するよう努力しておりますが、予測できない急激な政治的・経済的変動、あるいは租税制度などの大幅な改定、テロ・戦争の勃発、感染症などによる社会混乱は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)新製品開発当社グループの主たる事業である筆記具の市場におきましては、付加価値の高い魅力的な商品・サービスを継続的に提供することが将来の成長を支える大きな要因であると考えております。しかしながら、今後ますます消費者のニーズが多様化し、商品サイクルが短縮化することが予想されます。さらに、急激なデジタルシフトにより筆記具に対する需要構造が大きく変化する可能性もあります。これらの市場環境の変化が、今後加速度的に進み、市場ニーズに合った魅力的な商品・サービスをタイムリーに提供できない、あるいは需要を十分にとらえることができない場合、当社グループにおける将来の事業の成長性と収益性に影響を与える可能性があります。 (4)資産の減損 当社グループでは筆記具等の生産のための設備やのれん等を含む固定資産を保有しておりますが、急激な売上げの減少などにより収益性が悪化し、減損損失の認識が必要と判定された場合には、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として認識いたします。また、当社グループでは市場価格のない株式等以外の有価証券を保有しておりますが、株式相場が大幅に下落した場合には、明らかに回復見込みがある場合を除いて減損処理を行います。これら資産の減損処理は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5)情報システム当社グループは、重要な情報の紛失、誤用改ざん等を防止するため、情報システムに対して適切なセキュリティを実施しております。しかしながら、停電、災害、ソフトウエアや情報機器の欠陥、停止、一時的な混乱、内部情報の紛失、改ざん、サイバー攻撃による情報漏洩やシステムの障害などのリスクがあります。このような事象が事業活動に支障をきたした場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6)棚卸資産 当社グループでは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しており、販売目的の棚卸資産の収益性を期末において評価し、収益性が低下していると判断される場合には評価損を計上することになります。このため、当社グループの棚卸資産について、市場環境の急激な変化や消費者ニーズの変化により収益性が低下していると判断し評価損を計上する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7)原材料等の調達や費用の高騰 当社グループは、主な原材料として原油価格の影響を強く受ける樹脂材、需給バランスに加えて原産地国の資源政策、環境政策の影響を受ける金属材や板材を使用しております。これらの原材料が予期せぬ経済的あるいは政治的な事情により、安定的に調達できなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。現在の原油価格や物流費の高騰が更に長期化する場合は当社グループの総利益や営業利益に影響を与える可能性があります。 (8)法規制当社グループが行っている事業は、国内外の関連法規制を受け、その規制内容には保安安全に係るもの、環境や化学物質に係るもの、その他事業活動に関するものなど様々なものがあります。当社グループは、これらの法規制を遵守し、種々の事業活動を行っておりますが、将来的に法規制の大幅な変更や規制強化が行われた場合は、当社グループの活動の制限やコストの増加につながり、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)自然災害当社グループは、東京に本社機能を持ち、神奈川県、群馬県、山形県及び栃木県に生産及び研究拠点があります。また、中国、ベトナム、ドイツやインドにも生産拠点を有しております。当該地域において地震、洪水、台風、津波を始めとする大規模自然災害や感染症などによるパンデミック等が発生した場合、本社機能の麻痺や生産及び研究活動が停止する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)サステナビリティに向けた対応当社グループは、環境・社会に関するリスク評価等、リスク管理に積極的に取組んでおります。具体的には、サプライチェーン全体での環境負荷低減に取り組むとともに、お客様や社員を始めとする当社を取り巻くステークホルダーとの関係性を通じて中長期的な企業価値向上と持続的な社会の実現に向けた取組などを推進しております。しかしながら、環境・社会に関する法規制や社会要請に十分に対応できていない、またはこれらに違反する事態が発生した場合には、事業活動の大幅な停滞や停止、重大な対策費用の発生、さらには社会的評価の低下等につながり、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11)人的資本当社グループの持続的な成長のためには、多様な人材の活躍が不可欠と考えており、従業員一人ひとりの能力を最大限に活かすことができる職場環境の整備に努めております。しかしながら、労働市場を巡る環境が大きく変化するなかで、適切な人材の採用・育成・定着が困難な状況に陥った場合には、当社グループの事業運営および成長に影響を及ぼす可能性があります。

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