7972

イトーキ(7972)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

イトーキグループは、オフィス家具や空間デザインを提供する「ワークプレイス事業」と、物流施設や公共施設向けの設備機器を提供する「設備機器・パブリック事業」の2つの事業を展開しています。ワークプレイス事業では、オフィスだけでなく在宅ワークや学習用の家具、コンサルティングサービスも提供し、多様な「働く環境」を支援しています。設備機器・パブリック事業では、社会インフラを支える物流設備や公共施設向けの製品・サービスを提供し、社会貢献と収益確保を図っています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

イトーキグループの事業セグメントは、「ワークプレイス事業」と「設備機器・パブリック事業」の2つです。ワークプレイス事業は、オフィス家具の製造販売、オフィス空間デザイン、プロジェクトマネジメント、テレワーク用家具などを手掛け、売上1115.3億円、営業利益109.98億円とグループの主要な収益源となっています。一方、設備機器・パブリック事業は、物流設備、収納棚、特殊扉、公共施設向け製品などを提供し、売上405.69億円、営業利益24.93億円を計上しています。ワークプレイス事業がグループ全体の収益を牽引している構造です。

2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
WorkplaceBusinessReportableSegment 地域 1,115 110 9.9%
FacilitiesEquipmentPublicBusinessReportableSegment 地域 406 25 6.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,244 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社32社、非連結子会社6社で構成され、ワークプレイス事業、設備機器・パブリック事業の2つの事業領域において、「働く」を基軸に、人々の暮らしを取り巻くあらゆる環境に対し、企業・組織・個人が抱えるさまざまな課題を総合提案力でサポートしています。当社グループの事業に係る位置づけ、及び報告セグメントの関連は次のとおりです。 〔ワークプレイス事業〕ミッションステートメント「明日の『働く』を、デザインする。」のもと、お客様ごとの働き方に合わせた最適な「働く環境」を実現するため、製品・サービスを提供することにより、これからの時代の「働く環境」づくりをリードします。働く人々が「集合して働く」環境づくりのための製品・サービスのほか、在宅ワークや家庭学習のための家庭用家具などの「分散して働く」環境を支える商品、さらに企業の働き方戦略や働く環境整備のためのサーベイやコンサルティングサービスなどをトータルで提供することで、あらゆる空間における「働く環境」づくりを支援しています。(主な商品・サービス)オフィス家具(デスク・ワークステーション、テーブル、事務・会議チェア、システム収納家具、ロッカー)/オフィス空間を構築する建材商品の製造販売/内装工事/オフィス空間デザイン/オフィス移転等のプロジェクトマネジメント(PM)/オフィス営繕・保守サービス、テレワーク用家具、学習家具(主な関係会社)当社、伊藤喜オールスチール㈱、富士リビング工業㈱、イトーキマルイ工業㈱、三幸ファシリティーズ㈱、㈱エフエム・スタッフ、㈱ソーア、Tarkus Interiors Pte Ltd、Novo Workstyle Asia Limited、NOVO WORKSTYLE CO.,LTD.、ITOKI CHINA HOLDING Co.,Ltd.、ITOKI SYSTEMS (SINGAPORE) PTE.,LTD. 、Itoki Modernform Co.,Ltd.、PT. Itoki Solutions Indonesia 〔設備機器・パブリック事業〕社会インフラを支えるためのものづくりや物流施設、人々が集う公共施設等に対して安全で魅力的な商品を提供することにより、社会・経済の発展に貢献します。あらゆる価値創造の現場における社会や働く人々の安心・安全に寄与する商品を提供しており、公共施設において魅力ある環境・空間づくりをサポートするための製品・サービスを通して地域の活性化にも貢献しています。(主な商品・サービス)物流設備(立体自動倉庫システム(SAS)、薬剤自動ピッキングシステム)、収納棚/特殊扉/オフィスセキュリティシステム/商業施設機器/研究施設機器/粉体機械設備/公共施設の環境・空間構築 など(主な関係会社)当社、㈱ダルトン、㈱イトーキマーケットスペース、㈱イトーキ東光製作所 前頁の概要について、事業系統図を示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
市場では激しい競争に直面しており、特に価格面においては必ずしも競争優位に展開できる保証はないため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
先進のデザイン・機能性を備えた商品とトータルソリューション提案力でお客様の快適な環境づくりをサポートすることで高い評価を得ている。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:独占禁止法違反に関わるリスク / 重要品質問題の発生に関わるリスク / 人権問題の発生に関わるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

イトーキはオフィス家具業界で一定のブランド認知度を持つが、特許や独自IPによる強力な無形資産は限定的。デザイン賞受賞歴はあるものの、模倣されやすい側面もある。特定の規制ライセンスに依存する事業もない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

オフィス家具は一度導入すると、移設や買い替えに手間とコストがかかるため、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、価格やデザインで競合他社に乗り換える可能性も否定できない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

イトーキの事業には、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接高めるようなネットワーク効果は存在しない。BtoBビジネスが中心であり、プラットフォーム型ビジネスではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

製造業として、効率的な生産体制や調達網によるコスト管理は重要だが、業界全体で価格競争が激しく、構造的なコスト優位を確立しているとは言えない。海外生産によるコスト削減努力は見られる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

イトーキは国内オフィス家具業界において、大手の一角を占めており、一定の規模の経済性を享受している。ショールーム展開や販売網の広さも強み。しかし、業界全体が成熟しており、寡占度はそれほど高くない。

イトーキグループは、「働く」を基軸に、オフィスから在宅、公共施設まで幅広い環境に対し、製品・サービスと総合提案力で顧客の課題をサポートしている点が強みです。長年の実績とノウハウに基づくオフィス空間デザインやプロジェクトマネジメント能力、さらに物流設備や公共施設向けの多様な製品ラインナップが、他社との差別化要因となっています。これにより、顧客の多様なニーズに一貫して応えることができ、安定した顧客基盤を築いています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、1890年(明治23年)に伊藤喜商店として大阪で創業後、大正、昭和、平成、令和と続く時代の変遷の中で、着実な足どりで日本経済の歴史とともに歩み、日本のオフィスの発展に大きな役割を果たしてきました。その間、1950年には製造部門が分離独立するなど時代に合った経営を行い発展してまいりましたが、2005年6月に新たな企業価値の創造に向けて、製販統合を行い、半世紀余ぶりにひとつの企業としての歴史を刻み始めました。当社グループは、CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)の両立を目指した事業活動に注力し、さらに企業としての社会的責任を最大限果たすことが存在意義であると認識しております。ミッションステートメント「明日の『働く』を、デザインする。」のもと、オフィスをはじめとする様々な環境における課題解決に貢献し、新たな価値を生み出すことを目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、事業の成長及び収益力の向上、並びに資産の効率的な運用の観点から、① 売上高営業利益率 ② 自己資本当期純利益率(ROE)を、重要な経営指標としております。また人材戦略の遂行の観点から、従業員エンゲージメント調査のうち「社員の会社に対する誇り」のスコアも目標値として設定しております。当社グループのビジョンステートメントである「人も活き活き、地球も生き生き」の実現に向けて、魅力ある商品とサービスを提供し続け、また継続的なコスト削減と生産性向上により、安定的かつ永続的な事業成長を目指しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社をとりまく事業環境では、ハイブリッドワーク(※1)に対する企業や働く人々の関心がコロナ禍を経て高まり、また人的資本投資が注目されることで、オフィスの在り方が経営課題の一つと言われるようになってきております。このような環境変化を好機と捉え、さらなる事業成長を実現するため、2024年から2026年までの3ヶ年の中期経営計画「RISE TO GROWTH 2026」(ライズ トゥ グロース 2026)を策定、実行しております。当中期経営計画においては、「持続的な成長力を高める」ことをテーマとし、重点戦略「7Flags」及びESG戦略を掲げています。これら戦略の下に展開される施策の実現を通じて、2026年に売上高1,500億円、営業利益140億円、ROE15%の達成を目指す計画としていましたが、売上高については2年目にして計画を前倒しで達成いたしました。最終年度となる次期は、引き続き重点戦略「7Flags」に基づき、ワークプレイス事業では高付加価値提案の更なる強化を、設備機器・パブリック事業では研究施設・物流関連等を中心とした商品・サービスの拡充を進め、各施策の深化を図る方針です。また、事業成長により得た利益は中長期視点での戦略投資として活用するとともに、ステークホルダーの皆様へ計画的に還元してまいります。当中期経営計画「RISE TO GROWTH 2026」の重点戦略「7Flags」及びESG戦略は以下の通りです。 ■重点戦略「7Flags」1. Office 1.0 / 2.0 領域(※2)新しい働き方やその働き方を実装するオフィス空間などに対し、付加価値提案を強化し、売上と利益のベースを確保する。2. Office 3.0 領域(※3)オフィス家具のIoT化と空間センシングにより、データドリブンで、最適な働き方・オフィス空間を提供するサービスを開発する。3. 専門施設領域物流施設領域・研究施設領域において開発・エンジニアリングにリソースを重点配分し、第2の柱に育成する。 4. 高収益化グループ生産供給体制の再編と社内ITインフラの刷新により生産・業務効率を高める。5. グループシナジーイトーキ単体で実施した構造改革プロジェクトによる成功体験をグループ会社に水平展開し、グループシナジーを追求する。6. 人的資本人事制度改革を軸に、社員一人ひとりの主体的かつ能動的な「創意と工夫」を啓発する。7. 財務戦略中長期の観点から、成長戦略投資・社員還元・株主還元を計画的に実践する。 ■ESG戦略・Environment「ITOKI Ecosystem Initiative toward 2050 ~自然共生」(※4)のもと、生態系へのネガティブインパクト・ゼロ社会の実現に貢献する。・Social自社を「働く」環境投資の実証実験の場として発信し、本業のWork Style Designを推進することで、人的資本の最大化に貢献する。・Governance単体から連結視点に立った経営基盤の再構築を行い、グループ全体のガバナンス向上を図る。 ※1:出社型オフィスワークとテレワークを組み合わせた働き方※2:Office 1.0:プロダクトベースの商品販売事業 / Office 2.0:空間ベースの商品ソリューション   提供事業※3:Office 3.0:働き方ベースのオフィスDX事業※4:「気候変動対応」「資源循環促進」「サステナブル素材活用」を重点領域として環境貢献活動を   推進する社内イニシアチブ ■数値目標(連結)  2026年度目標売上高1,675億円営業利益160億円営業利益率9.6%ROE18.5% (4) 会社の対処すべき課題昨今の当社グループの外部事業環境におきましては、人的資本経営の浸透を背景に、人材確保や生産性向上の観点からワークプレイスへの投資需要が底堅く推移することが見込まれる一方、円安の長期化や原材料・物流費の高騰、地政学リスク、通商政策の変化、サイバー攻撃等により、需要動向や供給体制、コスト構造を含む事業環境の不確実性が高まる可能性があります。このような経営環境のなか、引き続き当社は中期経営計画「RISE TO GROWTH 2026」に基づき、重点戦略「7Flags」およびESG戦略を一体で推進し、施策の深化と実行力の強化を最終年度の重要課題と捉えながら取組みを進めてまいります。ワークプレイス事業における高付加価値提案・サービスの強化、設備機器・パブリック事業における研究施設・物流関連等を中心とした商品・サービスの拡充を進めるとともに、価格の適正化や、調達・供給体制の強化、業務効率化、リスク管理・BCPの徹底等により、外部環境変化が業績に与える影響の最小化を図ります。加えて、グループ横断での経営資源の最適配分とガバナンスの高度化を通じて経営基盤を強化し、持続的な成長と収益性向上の両立を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、1890年(明治23年)に伊藤喜商店として大阪で創業後、大正、昭和、平成、令和と続く時代の変遷の中で、着実な足どりで日本経済の歴史とともに歩み、日本のオフィスの発展に大きな役割を果たしてきました。その間、1950年には製造部門が分離独立するなど時代に合った経営を行い発展してまいりましたが、2005年6月に新たな企業価値の創造に向けて、製販統合を行い、半世紀余ぶりにひとつの企業としての歴史を刻み始めました。当社グループは、CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)の両立を目指した事業活動に注力し、さらに企業としての社会的責任を最大限果たすことが存在意義であると認識しております。ミッションステートメント「明日の『働く』を、デザインする。」のもと、オフィスをはじめとする様々な環境における課題解決に貢献し、新たな価値を生み出すことを目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、事業の成長及び収益力の向上、並びに資産の効率的な運用の観点から、① 売上高営業利益率 ② 自己資本当期純利益率(ROE)を、重要な経営指標としております。また人材戦略の遂行の観点から、従業員エンゲージメント調査のうち「社員の会社に対する誇り」のスコアも目標値として設定しております。当社グループのビジョンステートメントである「人も活き活き、地球も生き生き」の実現に向けて、魅力ある商品とサービスを提供し続け、また継続的なコスト削減と生産性向上により、安定的かつ永続的な事業成長を目指しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社をとりまく事業環境では、ハイブリッドワーク(※1)に対する企業や働く人々の関心がコロナ禍を経て高まり、また人的資本投資が注目されることで、オフィスの在り方が経営課題の一つと言われるようになってきております。このような環境変化を好機と捉え、さらなる事業成長を実現するため、2024年から2026年までの3ヶ年の中期経営計画「RISE TO GROWTH 2026」(ライズ トゥ グロース 2026)を策定、実行しております。当中期経営計画においては、「持続的な成長力を高める」ことをテーマとし、重点戦略「7Flags」及びESG戦略を掲げています。これら戦略の下に展開される施策の実現を通じて、2026年に売上高1,500億円、営業利益140億円、ROE15%の達成を目指す計画としていましたが、売上高については2年目にして計画を前倒しで達成いたしました。最終年度となる次期は、引き続き重点戦略「7Flags」に基づき、ワークプレイス事業では高付加価値提案の更なる強化を、設備機器・パブリック事業では研究施設・物流関連等を中心とした商品・サービスの拡充を進め、各施策の深化を図る方針です。また、事業成長により得た利益は中長期視点での戦略投資として活用するとともに、ステークホルダーの皆様へ計画的に還元してまいります。当中期経営計画「RISE TO GROWTH 2026」の重点戦略「7Flags」及びESG戦略は以下の通りです。 ■重点戦略「7Flags」1. Office 1.0 / 2.0 領域(※2)新しい働き方やその働き方を実装するオフィス空間などに対し、付加価値提案を強化し、売上と利益のベースを確保する。2. Office 3.0 領域(※3)オフィス家具のIoT化と空間センシングにより、データドリブンで、最適な働き方・オフィス空間を提供するサービスを開発する。3. 専門施設領域物流施設領域・研究施設領域において開発・エンジニアリングにリソースを重点配分し、第2の柱に育成する。 4. 高収益化グループ生産供給体制の再編と社内ITインフラの刷新により生産・業務効率を高める。5. グループシナジーイトーキ単体で実施した構造改革プロジェクトによる成功体験をグループ会社に水平展開し、グループシナジーを追求する。6. 人的資本人事制度改革を軸に、社員一人ひとりの主体的かつ能動的な「創意と工夫」を啓発する。7. 財務戦略中長期の観点から、成長戦略投資・社員還元・株主還元を計画的に実践する。 ■ESG戦略・Environment「ITOKI Ecosystem Initiative toward 2050 ~自然共生」(※4)のもと、生態系へのネガティブインパクト・ゼロ社会の実現に貢献する。・Social自社を「働く」環境投資の実証実験の場として発信し、本業のWork Style Designを推進することで、人的資本の最大化に貢献する。・Governance単体から連結視点に立った経営基盤の再構築を行い、グループ全体のガバナンス向上を図る。 ※1:出社型オフィスワークとテレワークを組み合わせた働き方※2:Office 1.0:プロダクトベースの商品販売事業 / Office 2.0:空間ベースの商品ソリューション   提供事業※3:Office 3.0:働き方ベースのオフィスDX事業※4:「気候変動対応」「資源循環促進」「サステナブル素材活用」を重点領域として環境貢献活動を   推進する社内イニシアチブ ■数値目標(連結)  2026年度目標売上高1,675億円営業利益160億円営業利益率9.6%ROE18.5% (4) 会社の対処すべき課題昨今の当社グループの外部事業環境におきましては、人的資本経営の浸透を背景に、人材確保や生産性向上の観点からワークプレイスへの投資需要が底堅く推移することが見込まれる一方、円安の長期化や原材料・物流費の高騰、地政学リスク、通商政策の変化、サイバー攻撃等により、需要動向や供給体制、コスト構造を含む事業環境の不確実性が高まる可能性があります。このような経営環境のなか、引き続き当社は中期経営計画「RISE TO GROWTH 2026」に基づき、重点戦略「7Flags」およびESG戦略を一体で推進し、施策の深化と実行力の強化を最終年度の重要課題と捉えながら取組みを進めてまいります。ワークプレイス事業における高付加価値提案・サービスの強化、設備機器・パブリック事業における研究施設・物流関連等を中心とした商品・サービスの拡充を進めるとともに、価格の適正化や、調達・供給体制の強化、業務効率化、リスク管理・BCPの徹底等により、外部環境変化が業績に与える影響の最小化を図ります。加えて、グループ横断での経営資源の最適配分とガバナンスの高度化を通じて経営基盤を強化し、持続的な成長と収益性向上の両立を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況当社グループは中期経営計画「RISE TO GROWTH 2026」の2年目となる当期において、重点戦略7Flags及びESG戦略に基づいた各種施策を推進しております。当連結会計年度は、持続的な成長力を高めるため、新しい働き方やその働き方を実装するオフィス空間の提案、価値向上に重点を置いた営業活動の展開により、一層の売上・利益の拡大を図ってまいりました。(単位:百万円) 2024年12月期2025年12月期増減額増減率売上高138,460153,68215,22211.0%売上総利益55,20064,8129,61117.4%販売費及び一般管理費45,12351,1266,00313.3%営業利益10,07713,6853,60735.8%営業外収益62483020533.0%営業外費用6987777811.3%経常利益10,00413,7393,73437.3%特別利益1,178916△262△22.3%特別損失1,111555△556△50.0%税金等調整前当期純利益10,07114,0994,02840.0%法人税等合計2,8484,6991,85065.0%当期純利益7,2239,4002,17730.1%親会社株主に帰属する当期純利益7,1839,3822,19930.6% (ⅰ)売上高 前期と比較して152億22百万円(11.0%)増収の1,536億82百万円となりました。なお、4期連続の増収、過去最高の売上高を更新しました。・ワークプレイス事業は、ハイブリッドな新しい働き方にあわせたリニューアル案件を中心に好調に推移しました。・設備機器・パブリック事業は、主に物流施設向け設備における資材高騰を背景とした着工・竣工の遅れの影響はあるものの、研究施設向け設備が好調に推移し、増収となりました。 (ⅱ)売上総利益 前期と比較して96億11百万円(17.4%)増益の648億12百万円となりました。・ワークプレイス事業は、増収効果や提供価値の向上による利益率の改善により、増益となりました。・設備機器・パブリック事業は、物流施設向け設備等における減収の影響はあるものの、研究施設向け設備における増収効果や利益率の改善により、増益となりました。 (ⅲ)販売費及び一般管理費 業容拡大に伴う人件費の増加に加えて、DX推進のためのIT基盤強化等の将来の飛躍に向けた戦略的支出を計画通りに実行したことにより、前期と比較して60億3百万円(13.3%)増の511億26百万円となりました。 (ⅳ)営業利益 以上の結果、営業利益は、前期と比較して36億7百万円(35.8%)増益の136億85百万円となりました。なお、6期連続の増益、3期連続で過去最高益を更新しました。・ワークプレイス事業は、増収効果及び提供価値の向上による利益率の改善により、増益となりました。・設備機器・パブリック事業は、物流施設向け設備等における着工・竣工の遅れの影響はあるものの、研究施設向け設備における増収効果及び利益率の改善により、増益となりました。 (ⅴ)営業外収益 受取保険金の増加等により、前期と比較して2億5百万円(33.0%)増加し8億30百万円となりました。 (ⅵ)営業外費用 金利上昇影響等による支払利息の増加等により、前期と比較して78百万円(11.3%)増加し7億77百万円となりました。 (ⅶ)経常利益 以上の結果、経常利益は前期と比較して37億34百万円(37.3%)増加し137億39百万円となりました。 (ⅷ)特別利益 前期に非支配株主に係る売建プット・オプション負債評価益があったこと等により、前期と比較して2億62百万円(22.3%)減少し9億16百万円となりました。 (ⅸ)特別損失 前期に競争法関連損失引当金繰入額があったこと等により、前期と比較して5億56百万円(50.0%)減少し5億55百万円となりました。 (ⅹ)親会社株主に帰属する当期純利益 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期と比較して21億99百万円(30.6%)増加し93億82百万円となりました。なお、5期連続の増益、4期連続で過去最高益を更新しました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。   (単位:百万円)セグメントの名称2024年12月期2025年12月期増減額増減率ワークプレイス事業売上高102,261111,5309,2689.1%営業利益8,04710,9982,95136.7%設備機器・パブリック事業売上高34,57240,5695,99717.3%営業利益1,8572,49363634.3%報告セグメント計売上高136,833152,10015,26611.2%営業利益9,90413,4923,58736.2%その他売上高1,6261,582△43△2.7%営業利益1721932011.8%合計売上高138,460153,68215,22211.0%営業利益10,07713,6853,60735.8% ②財政状態の状況(単位:百万円) 2024年12月末2025年12月末増減額増減率資産の部120,521130,72410,2038.5%負債の部71,17873,9102,7323.8%純資産の部49,34256,8137,47115.1%  (資産の部)総資産は、受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権等の増加により、前連結会計年度末に比べて102億3百万円増加し、1,307億24百万円となりました。  (負債の部)負債合計は、社債等の増加により、前連結会計年度末に比べて27億32百万円増加し、739億10百万円となりました。  (純資産の部)純資産は、増益による利益剰余金等の増加により、前連結会計年度末に比べて74億71百万円増加し、568億13百万円となりました。なお、自己資本比率は前連結会計年度末から2.5ポイント増加し43.4%となりました。 ③連結キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ6億73百万円の減少があり、208億20百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。 (ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー増収を主因として、営業活動による資金の増加は89億42百万円(前期は10億円の減少)となりました。 (ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フローSCMシステムの導入、工場への設備投資による支出等により、投資活動による資金の減少は38億47百万円(前期は71億7百万円の減少)となりました。 (ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー借入金の返済等により、財務活動による資金の減少は59億41百万円(前期は59億5百万円の増加)となりました。 当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は以下の通りであります。 2024年12月期2025年12月期自己資本比率(%)40.943.4時価ベースの自己資本比率(%)67.291.8キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)-4.2インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)-18.7 ※2024年12月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。 ④生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。                                          (単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前期比ワークプレイス事業53,171115.8%設備機器・パブリック事業10,189126.6%報告セグメント計63,361117.4%その他1,082109.8%合計64,444117.2% (注) 金額は販売価格によっております。 b. 受注実績当社グループは見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。                                          (単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前期比ワークプレイス事業111,530109.1%設備機器・パブリック事業40,569117.3%報告セグメント計152,100111.2%その他1,58297.3%合計153,682111.0% (注) 金額は販売価格によっております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りについては、継続的な評価を行っております。見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績の分析当連結会計年度における経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載しております。b. 財政状態の分析当連結会計年度における財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。c. キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③連結キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性の分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料、商品等の購入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用です。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものです。なお、重要な設備の新設等の計画はありません。運転資金及び投資資金の調達については、自己資金及び銀行借入並びに社債の発行で賄う方針であります。当社は運転資金の効率的な調達を行なうため、取引金融機関15社と15,000百万円の貸出コミットメント契約を締結しております。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業の成長及び収益力の向上、並びに資産の効率的な運用の観点から、売上高営業利益率、自己資本当期純利益率(ROE)を、重要な経営指標としております。達成に向けた施策、また当連結会計年度における取り組みにつきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略及び(4)会社の対処すべき課題」に記載しています。当社の経営理念である「時代の先端を切り開き、グローバル社会に貢献する高収益企業」の実現に向けて、魅力ある商品とサービスを提供し続けること、並びに継続的なコスト削減と生産性向上により、安定的かつ永続的な成長を目指してまいります。

事業リスク

イトーキグループは、独占禁止法違反による信用失墜や費用発生のリスクを抱えています。また、製品・サービスの品質問題が発生した場合、リコール費用や賠償責任、ブランド信頼性の低下につながる可能性があります。情報漏洩やサイバー攻撃による顧客情報の流出、ブランド価値の低下、多額の費用負担もリスクです。さらに、重大な労働災害や自然災害、サプライチェーンの寸断による商品供給の遅延、情報システムの計画外停止も事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,808 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。なお、下記記載のリスク項目は、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。また本項における将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日(2026年3月18日)現在において、当社グループが判断したものであります。 <当社グループのリスクマネジメント体制>当社グループは、事業活動全般にわたって生じ得るさまざまなリスクを想定した対策を立て、リスクの発生可能性や影響の低減を図るなど、適切な管理を行うとともに、万一リスクが顕在化した場合の被害・損害の極小化と再発防止のためのリスクマネジメントに取り組んでいます。さまざまな要因を想定して洗い出したリスクに対して、その発生可能性、影響度をそれぞれ4段階で分類し、これらを掛け合わせた点数により評価を行います。当社グループでは、「イトーキグループリスク管理基本規程」に基づき、社長を委員長とするリスク管理委員会を設置し、リスクマネジメントの実効性を確保しております。リスク管理委員会は、リスク管理方針の策定とリスク評価、対策レベルの決定を行い、主管部門などに具体的な対策を指示します。当連結会計年度においては、リスク評価に基づき、特に点数が高いリスク項目から次の9つをリスク管理委員会で重点的に取り上げるべきリスクとして選定して、それぞれのリスクに対する対策の実効性を高めています。 ・独占禁止法違反に関わるリスク・重要品質問題の発生に関わるリスク・人権問題の発生に関わるリスク(パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、差別的行為等)・情報漏洩、サイバー攻撃の発生に関わるリスク・重大労働災害の発生に関わるリスク・災害や事故による業務停止の発生に関わるリスク・サプライチェーンに関わるリスク(商品供給の遅れ)・情報システムの計画外停止の発生に関わるリスク・グループ会社管理の不備に関わるリスク また、全社的リスクマネジメントのしくみをより実効性の高いものへと継続的に見直しを進めており、当社グループのリスクマネジメントのさらなる強化を図ります。 なお、来期においては、次の6つをリスク管理委員会で重点的に取り上げるべきリスクとして選定しています。・重要品質問題の発生リスク(品質不正含む)・人権問題の発生リスク(ハラスメント、差別行為等)・情報セキュリティリスク(情報漏洩、システム停止、サイバー攻撃等)・健康・労働災害リスク(過重労働、労働災害等)・自然災害リスク(地震・風水害等)・独占禁止法等の法令違反リスク(コンプライアンス違反を含む) <事業等のリスク>当社グループが展開する事業に関わるリスクのうち、当連結会計年度において、リスク管理委員会で重点的に取り上げるべきリスクとして選定したリスクの詳細は以下の通りです。 (1) 独占禁止法違反に関わるリスク当社グループは、公正かつ自由な競争を維持し、法令を遵守した事業活動を行っております。しかしながら、前連結会計年度において当社が委託している物流業務について独占禁止法の規定に違反するおそれがあるとして公正取引委員会より行政指導(勧告)を受けました。当社グループでは、本事案をきわめて重く受け止めており、取引適正化に向けた取り組みを全社を挙げて推進し、委託先との適切な関係の構築を推進しております。しかしながら、今後、万が一独占禁止法に違反する事象や、当局による新たな調査や処分等が発生した場合には、当社グループの信用失墜、対応費用の発生、事業制限等により、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 重要品質問題の発生に関わるリスク当社グループは、社内で確立した厳しい品質基準をもとに製品を製造しておりますが、予期せぬ事情によりリコールが発生する可能性や、当社グループが提供する、製品・サービスにおいて不測の事象やクレームが発生する可能性があります。当社グループは、重要品質問題が発生した場合への対応として、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、結果として当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。またこのことにより、当社グループの製品に対する信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、品質問題の発生を重大なリスクと捉え、品質保証領域に対して必要な経営資源を配し、検査やパトロールの強化による品質管理体制の維持や品質教育の徹底等により品質問題の予防に努めております。また、万が一問題が発生した場合には迅速に対応しその影響を最小限にとどめられるような管理体制を維持してまいります。 (3) 人権問題の発生に関わるリスク(パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、差別的行為等)当社グループは、「イトーキグループ行動規範」を制定し、従業員の人権を尊重するとともに、人格・個性と多様性を重視し、一人ひとりが活き活き働き、能力を最大限に発揮できる制度と環境づくりを行い、社会に誇れる企業倫理を確立するとともに、コンプライアンス重視の経営を推進するために充実した内部管理体制の確立に努めております。しかしながら、これらの活動が適切に推進できなかった場合は当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 情報漏洩、サイバー攻撃の発生に関わるリスク当社グループは、事業を展開する上で、顧客及び取引先の個人情報並びに当社グループ内の個人情報を有しております。情報セキュリティの一環として厳重な管理を行い、規程類の整備や各種対策の実施、従業員への教育などを実施し、内部監査を含めたマネジメントサイクルを運用することで個人情報の保護の徹底を図っておりますが、想定を超えた技術によるサイバー攻撃等の予期せぬ事態により流出する可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループのブランド価値低下を招くとともに、多額の費用負担が発生する可能性があります。 (5) 重大労働災害の発生に関わるリスク当社グループは、労働災害の発生を防止するため、安全診断の実施、改善活動及び安全衛生教育の推進など安全管理に関わる取り組みを実施しておりますが、重大な労働災害が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 災害や事故による業務停止の発生に関わるリスク当社グループは、災害等によって事業活動が停止しないよう安全衛生面を含めた災害防止活動、設備点検等の対策を行っておりますが、予想を超える大規模な災害が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対して、当社グループとしては安全衛生、事業継続の両面からサプライチェーンを含めた対策の実施及び災害対策体制の構築により、災害等のリスク低減を図っております。 (7) サプライチェーンに関わるリスク(商品供給の遅れ)当社グループは、事故、災害及び倒産などによる突然の供給停止のリスクに備え、調達先の評価や突然の供給停止に備えた代替取引先の整備などを行っておりますが、取引先が事故、災害、倒産などにより当社製品に用いる原材料の供給が停止した場合に、商品供給が適切なタイミングで行うことができなくなり、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8) 情報システムの計画外停止の発生に関わるリスク当社グループは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害等偶然な事由によりネットワークの機能が停止した場合、商品の受発注や生産、物流をはじめとした事業活動に影響が生じる可能性があります。また、外部からの不正な手段によりコンピュータ内へ侵入され、ホームページ上のコンテンツの改ざん・重要データの不正入手、コンピュータウィルスの感染により重要なデータが消去される可能性もあります。当社グループでは、ITシステムに特化した事業継続計画(IT-BCP)をはじめとした情報セキュリティの取り組みにより、自然災害や外部からのサイバー攻撃に対しても影響が最小限となるよう努めておりますが、このような状況が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) グループ会社管理の不備に関わるリスク当社グループは、グループ各社において、情報の適切な取り扱いやコンプライアンス重視を徹底すべく管理体制の整備や推進を図っておりますが、これらの活動が適切に推進できなかった場合は、当社グループのブランド価値低下を招くとともに、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対して、当社グループとしてはセキュリティ対策を含めたITガバナンス強化の技術的な対策や、教育・研修等の人的及び組織的な対策等をグループ会社各社にも展開し、リスク低減を図っております。 上記のほか、当社グループが、リスク軽減策を継続的に実施している主なリスクは以下の通りです。 (1) 市場環境の変化、市場競争の激化当社グループの売上高は、国内市場に大きく依存しており、国内の設備投資動向に大きな影響を受けます。このことにより、国内景気の後退による民間設備投資及び公共投資の減少に伴い需要が減少した場合は、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また当社グループは、先進のデザイン・機能性を備えた商品とトータルソリューション提案力でお客様の快適な環境づくりをサポートすることで高い評価をいただいております。しかしながら、市場では激しい競争に直面しており、特に価格面においては必ずしも競争優位に展開できる保証はなく、結果として当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対し、当社グループとしては、景気動向や競合他社の動向にかかわらずお客様に選択いただける高付加価値の商品・サービスの開発を目指すとともに、環境変化に沿った適切な事業ポートフォリオ維持のための経営資源の最適化を図ってまいります。 (2) 原材料の価格変動、商品仕入価格の上昇当社グループで生産している製品の主要原材料である鋼板等については市況価格の変動リスクを有しております。また、グループ外から仕入れる商品の価格につきましても、今後鋼材や原油価格等の原材料の価格が上昇し、仕入先からの仕入価格上昇圧力が強まった場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対しては、中小受託取引適正化法の遵守は当然として、公正取引委員会より公表されている「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」に則した取り組みを推進しつつ、自社内の製造原価の低減活動や、諸経費の圧縮で対応していく考えでありますが、自社内の取り組みだけでは吸収できない場合には、販売価格の見直しを行うなど、コストと価格の適正化に努めてまいります。 (3) 海外事業当社グループは、海外における事業展開は、地政学リスクを含め展開先地域のリスクを把握したうえで進めております。しかし、予期しない法律・規制の変更や経済環境の変化等のリスクが存在するほか、戦争、テロリズム、紛争又はその他の要因による社会的又は政治的混乱等の発生の可能性や、為替相場の変動により当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、当該リスクを踏まえた地域ごとの管理体制を構築し現地と密接なコミュニケーションが取れる体制を敷くことにより、リスク低減を図ってまいります。 (4) 企業買収当社グループは、企業買収に当たっては、対象企業のリスクを把握したうえで決定しております。しかしながら、事業環境等の変化等により、当初想定した買収による効果が得られない場合には、のれんの減損などが発生し、業績に影響を与える可能性があります。当社グループとしては、買収・提携前のデューデリジェンスを通じてリスクの洗い出しを徹底しております。また、事業環境の変化にいち早く対応できる体制を構築し、業務効率の向上に資する活動を推進しています。 (5) 繰延税金資産当社グループでは繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断して計上しております。しかし、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には繰延税金資産の取崩が発生し、その結果当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。 (6) 法令遵守・公的規制に関するリスク当社グループは、事業の許認可、輸出入に関する制限や規制等の適用を受けております。また、公正取引、消費者保護、知的財産、環境関連、租税等の法規制の適用も受けております。当社グループは、法令遵守、企業倫理を確立するために「イトーキグループ行動規範」を制定し、コンプライアンス重視の経営を推進するために委員会を設置し、充実した内部管理体制の確立に努めております。しかしながら、これらの規制を遵守できなかった場合は当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの規制の改廃や新たな公的規制の新設等がなされ、当社グループが対応困難となった場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 有価証券の時価変動リスク当社グループは、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由で、主要取引先、取引金融機関の株式等の売却可能な有価証券を保有しております。これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価されており、定期的に保有の合理性判断を行い時価変動リスクが小さくなるよう努めておりますが、市場における時価の変動が、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

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