経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループが提供する本質的な価値は、「お客様にとって専門性が高すぎるため対応が難しい『お客様にとってのノンコア業務=お客様のニッチな業務』を『当社のコア業務』として置き換え、当社の専門性をもって遂行し、お客様が本来行うべきコア業務に集中頂ける時間を創出して差し上げること」と考えております。このような考えのもと、当社はこれまで事業会社並びに金融商品のディスクロージャー・IR実務支援を主たる事業とし、お客様企業から投資家への適正かつ迅速な情報開示を支援するため、高い専門性を基盤としたコンサルティングサービスと、開示実務の精度と効率を高める独自のシステムサービスを中核に、印刷、物流等を含めトータルなサービスを提供してまいりました。2020年12月に創業90周年を迎え、様々な分野で専門性を磨き、他の追随を許さないところまで高めていくこと、そして、新たなビジネス領域へチャレンジすることが、当社グループのさらなる発展に繋がることから、事業ドメインがディスクロージャー・IR領域に限定されていた経営理念を見直し、「情報コミュニケーション」、「ドキュメンテーション」の領域で、「世界で類のない、専門性に特化したニッチトップ企業グループ」を目指す新たな経営理念に刷新いたしました。>当社の社会的使命と存在意義私たちプロネクサスグループは、情報コミュニケーションとドキュメンテーションを支えるプロフェッショナルとして社会・経済の永続的発展に貢献いたします。 MISSION実現のために追求し発揮すべき価値① PROfessional(専門性) 専門性でお客様の実務を支える② PROper(適正性) 正確かつ適正なサービスを提供する③ PROmpt(迅速性) お客様のニーズにいち早く応える④ PROgress(革新性) 革新的なサービスを創造する⑤ PROsocial(社会性) 社会と共生する視点をもつ 当社の本質的価値と目指すべき姿世界で類のない、専門性に特化したニッチトップ企業グループへ当社グループは、上記の経営理念に加えて、企業市民としての社会・環境面における行動基準、事業会社としてのビジネスにおける行動基準を定め、当社グループ内への経営方針の浸透を図るとともに、今後も社会・経済の永続的な発展に貢献してまいります。(当社グループのビジネスモデル:事業を通じた社会的価値・経済的価値の創造プロセス) (2)経営環境とそれに対応する経営戦略当社グループの事業と関連性の強い資本市場においては、市況の好不調や関連法制度の改正等、当社グループに影響を与える環境変化が常に起こります。これに対して、市況の影響を受けにくいサービスの強化や新たな制度に対応するサービスの開発を通して、事業領域の拡大を続けてまいりました。近年においては、ディスクロージャー分野の電子化が大きく進みました。金融庁の電子開示システム「EDINET」は一定期間ごとにバージョンアップを実施しており、同システムにおける開示書類専用データ「XBRL」も順次高度化や適用範囲の拡大が行われています。これらに対応したお客様の開示実務をインフラとして支えるシステムサービス・コンサルティングサービスが、当社事業の大きな柱となっています。また、直近では上場会社を中心に開示書類の電子化やコーポレートガバナンス・コードへの対応、非財務情報開示の充実等が求められています。これらに対応するWeb・英文翻訳・非財務情報開示支援・BPO等、非印刷分野のサービスが当社の成長ドライバーとなっています。今後も引き続き情報開示の拡充と株主・投資家との対話充実が求められる中、東証プライム上場会社への適時開示情報等の日英同時開示が義務化され、英文翻訳ニーズの増加を見込んでいます。また、少子高齢化が進み、国内企業においては労働力の確保がますます困難になっていきます。加えて、多様で柔軟な働き方が求められ、人財採用支援や業務効率化ニーズも継続すると予想しています。一方、2023年3月開催の株主総会から当社の主力製品の一つである株主総会招集通知が電子化されました。加えて、金融商品ディスクロージャー分野における投資信託目論見書及び運用報告書の電子交付制度が2025年4月に本格導入され、これらの電子化・ペーパーレス化により当社の印刷製品の需要が今後減少することを想定しています。また、東京証券取引所の市場改革等により当社の主要顧客である上場会社数は、今後緩やかに減少することを見込んでいます。このような事業環境を踏まえ、既存ディスクロージャー・IR領域では優良な顧客資産を有効活用することに加え、当社グループのさらなる成長のため、「中期経営計画2024」(以下、前中計)で取り組んだ新たなビジネス領域を本格的に展開することが最重要課題であると認識し、下記(4)に記載の「新中期経営計画2027」を推進していきます。(3)会社の対処すべき課題事業環境が大きく変化する中で、事業領域の拡張、競争力・収益力・顧客満足の向上に努めてまいります。① ディスクロージャー分野の電子化・ペーパーレス化、開示制度の変化に対応した既存ビジネスの強化と拡張② 企業イベント・人財採用支援・BPO領域等の新たなビジネス領域の拡大③ 積極的なDX投資によるシステムサービスの機能開発やAIを活用した商品開発④ 新領域の専門人財の確保育成とM&A・アライアンス推進による外部リソースの活用⑤ ESG・サステナビリティ戦略の推進⑥ 制作・製造プロセスの電子化対応と生産性向上・収益性改善(4)「新中期経営計画2027」(以下、新中計)について① 新中計立案の背景と当社グループの方向性当社は、上記(3)に記載した課題に対応するため、2025年4月から2028年3月までの3か年にわたる新中計を2025年5月に策定いたしました。前述の通り、当社は2020年に“ディスクロージャー・IR”領域に限定されていた経営理念を見直しました。新たに「情報コミュニケーション」、「ドキュメンテーション」を事業ドメインとし、2030年の創業100周年に向け「世界で類のない、専門性に特化したニッチトップ企業グループへ」を目指すビジョンを設定しました。② 2030年時点の当社グループの方向性・事業イメージ新中計は2030年ビジョン達成に向けたマイルストーンとして位置付け、その実現性の確度を高めるため、具体的な当社グループの方向性と事業イメージを以下の通り立案することといたしました。事業環境の不確実性が増す中、上場会社を中心にサステナビリティ情報や人的資本などの非財務情報開示の拡充と各ステークホルダーとの対話の充実が今後益々求められます。当社はこれまで培ったノウハウを活かし、株主・投資家に限らず求職者や社員、クライアント等、各ステークホルダーと上場会社をワンストップでつなぐ「コーポレートコミュニケーション支援」会社へ進化することを目指します。また、2030年時点(2031年3月期)において、既存ディスクロージャー・IR領域は過去の安定的な業績トレンドを前提とし、前中計での新たなビジネス領域での取り組みを一定規模にスケールさせるほか、重要な成長ドライバーとしてM&Aによる事業領域拡大を加えることを条件に連結売上収益のイメージとして400億円を設定しました。③ 新中計の重点戦略・主な施策 重点戦略主な施策a既存ディスクロージャー・IR事業の強化戦略~優良な顧客資産の有効活用~・ 主要製品(株主総会招集通知・有価証券報告書)のシェア向上・ 日英同時開示に対応した翻訳サービスの拡充・ 投資信託目論見書のペーパーレス化に伴う新サービス導入と シェアの拡大b新たなビジネス領域の成長戦略~前中計の取り組みを本格展開~・ 株主総会・IRイベントの受注拡大と社内企業イベントの販促 体制強化・ アライアンスも活用した人財採用支援ビジネスの拡大・ 開示BPOサービスの継続強化と連結決算支援業務等の 新サービス拡大cESG・サステナビリティ戦略・ サステナビリティ情報開示支援サービスの拡充とゼロカーボン プリントの導入・ 新規事業に対応する人財育成と働きやすい職場環境の整備・ グループマネジメントと情報セキュリティの強化dキャッシュアロケーション・ システムサービスを中心とした積極的なDX投資 (AIを活用した商品開発含む)・ 既存事業・新規事業両面でのM&A実施・ 株主還元の重視(配当性向50%以上、機動的な自己株式取得の 検討)④ 新中計の業績目標上記③の重点戦略・主な施策により、以下の数値を達成することを新中計の目標といたします。前提条件として、主に投資信託目論見書のペーパーレス化や招集通知電子化進展による印刷売上減少のマイナス影響を織り込んでおります。また、英文翻訳サービスの受注増や新たなビジネス領域と位置付けるイベント関連事業、人財採用支援サービス等の拡大に伴う増収を織り込み策定しています。なお、当連結会計年度において連結子会社ののれんに係る減損損失や関係会社株式売却益の計上がありましたが、利益目標においては特殊な増減要因を現段階で想定しておりません。一方、前述の通り当社は新中計においてM&Aを重要な成長ドライバーと位置付けており、今後も積極的に検討してまいります。新中計の推進にあたり本業の営業利益を明確にするため、M&Aに起因する減損損失等の非経常的な損益を除く“コア営業利益”を次の通り開示いたします。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループが提供する本質的な価値は、「お客様にとって専門性が高すぎるため対応が難しい『お客様にとってのノンコア業務=お客様のニッチな業務』を『当社のコア業務』として置き換え、当社の専門性をもって遂行し、お客様が本来行うべきコア業務に集中頂ける時間を創出して差し上げること」と考えております。このような考えのもと、当社はこれまで事業会社並びに金融商品のディスクロージャー・IR実務支援を主たる事業とし、お客様企業から投資家への適正かつ迅速な情報開示を支援するため、高い専門性を基盤としたコンサルティングサービスと、開示実務の精度と効率を高める独自のシステムサービスを中核に、印刷、物流等を含めトータルなサービスを提供してまいりました。2020年12月に創業90周年を迎え、様々な分野で専門性を磨き、他の追随を許さないところまで高めていくこと、そして、新たなビジネス領域へチャレンジすることが、当社グループのさらなる発展に繋がることから、事業ドメインがディスクロージャー・IR領域に限定されていた経営理念を見直し、「情報コミュニケーション」、「ドキュメンテーション」の領域で、「世界で類のない、専門性に特化したニッチトップ企業グループ」を目指す新たな経営理念に刷新いたしました。>当社の社会的使命と存在意義私たちプロネクサスグループは、情報コミュニケーションとドキュメンテーションを支えるプロフェッショナルとして社会・経済の永続的発展に貢献いたします。 MISSION実現のために追求し発揮すべき価値① PROfessional(専門性) 専門性でお客様の実務を支える② PROper(適正性) 正確かつ適正なサービスを提供する③ PROmpt(迅速性) お客様のニーズにいち早く応える④ PROgress(革新性) 革新的なサービスを創造する⑤ PROsocial(社会性) 社会と共生する視点をもつ 当社の本質的価値と目指すべき姿世界で類のない、専門性に特化したニッチトップ企業グループへ当社グループは、上記の経営理念に加えて、企業市民としての社会・環境面における行動基準、事業会社としてのビジネスにおける行動基準を定め、当社グループ内への経営方針の浸透を図るとともに、今後も社会・経済の永続的な発展に貢献してまいります。(当社グループのビジネスモデル:事業を通じた社会的価値・経済的価値の創造プロセス) (2)経営環境とそれに対応する経営戦略当社グループの事業と関連性の強い資本市場においては、市況の好不調や関連法制度の改正等、当社グループに影響を与える環境変化が常に起こります。これに対して、市況の影響を受けにくいサービスの強化や新たな制度に対応するサービスの開発を通して、事業領域の拡大を続けてまいりました。近年においては、ディスクロージャー分野の電子化が大きく進みました。金融庁の電子開示システム「EDINET」は一定期間ごとにバージョンアップを実施しており、同システムにおける開示書類専用データ「XBRL」も順次高度化や適用範囲の拡大が行われています。これらに対応したお客様の開示実務をインフラとして支えるシステムサービス・コンサルティングサービスが、当社事業の大きな柱となっています。また、直近では上場会社を中心に開示書類の電子化やコーポレートガバナンス・コードへの対応、非財務情報開示の充実等が求められています。これらに対応するWeb・英文翻訳・非財務情報開示支援・BPO等、非印刷分野のサービスが当社の成長ドライバーとなっています。今後も引き続き情報開示の拡充と株主・投資家との対話充実が求められる中、東証プライム上場会社への適時開示情報等の日英同時開示が義務化され、英文翻訳ニーズの増加を見込んでいます。また、少子高齢化が進み、国内企業においては労働力の確保がますます困難になっていきます。加えて、多様で柔軟な働き方が求められ、人財採用支援や業務効率化ニーズも継続すると予想しています。一方、2023年3月開催の株主総会から当社の主力製品の一つである株主総会招集通知が電子化されました。加えて、金融商品ディスクロージャー分野における投資信託目論見書及び運用報告書の電子交付制度が2025年4月に本格導入され、これらの電子化・ペーパーレス化により当社の印刷製品の需要が今後減少することを想定しています。また、東京証券取引所の市場改革等により当社の主要顧客である上場会社数は、今後緩やかに減少することを見込んでいます。このような事業環境を踏まえ、既存ディスクロージャー・IR領域では優良な顧客資産を有効活用することに加え、当社グループのさらなる成長のため、「中期経営計画2024」(以下、前中計)で取り組んだ新たなビジネス領域を本格的に展開することが最重要課題であると認識し、下記(4)に記載の「新中期経営計画2027」を推進していきます。(3)会社の対処すべき課題事業環境が大きく変化する中で、事業領域の拡張、競争力・収益力・顧客満足の向上に努めてまいります。① ディスクロージャー分野の電子化・ペーパーレス化、開示制度の変化に対応した既存ビジネスの強化と拡張② 企業イベント・人財採用支援・BPO領域等の新たなビジネス領域の拡大③ 積極的なDX投資によるシステムサービスの機能開発やAIを活用した商品開発④ 新領域の専門人財の確保育成とM&A・アライアンス推進による外部リソースの活用⑤ ESG・サステナビリティ戦略の推進⑥ 制作・製造プロセスの電子化対応と生産性向上・収益性改善(4)「新中期経営計画2027」(以下、新中計)について① 新中計立案の背景と当社グループの方向性当社は、上記(3)に記載した課題に対応するため、2025年4月から2028年3月までの3か年にわたる新中計を2025年5月に策定いたしました。前述の通り、当社は2020年に“ディスクロージャー・IR”領域に限定されていた経営理念を見直しました。新たに「情報コミュニケーション」、「ドキュメンテーション」を事業ドメインとし、2030年の創業100周年に向け「世界で類のない、専門性に特化したニッチトップ企業グループへ」を目指すビジョンを設定しました。② 2030年時点の当社グループの方向性・事業イメージ新中計は2030年ビジョン達成に向けたマイルストーンとして位置付け、その実現性の確度を高めるため、具体的な当社グループの方向性と事業イメージを以下の通り立案することといたしました。事業環境の不確実性が増す中、上場会社を中心にサステナビリティ情報や人的資本などの非財務情報開示の拡充と各ステークホルダーとの対話の充実が今後益々求められます。当社はこれまで培ったノウハウを活かし、株主・投資家に限らず求職者や社員、クライアント等、各ステークホルダーと上場会社をワンストップでつなぐ「コーポレートコミュニケーション支援」会社へ進化することを目指します。また、2030年時点(2031年3月期)において、既存ディスクロージャー・IR領域は過去の安定的な業績トレンドを前提とし、前中計での新たなビジネス領域での取り組みを一定規模にスケールさせるほか、重要な成長ドライバーとしてM&Aによる事業領域拡大を加えることを条件に連結売上収益のイメージとして400億円を設定しました。③ 新中計の重点戦略・主な施策 重点戦略主な施策a既存ディスクロージャー・IR事業の強化戦略~優良な顧客資産の有効活用~・ 主要製品(株主総会招集通知・有価証券報告書)のシェア向上・ 日英同時開示に対応した翻訳サービスの拡充・ 投資信託目論見書のペーパーレス化に伴う新サービス導入と シェアの拡大b新たなビジネス領域の成長戦略~前中計の取り組みを本格展開~・ 株主総会・IRイベントの受注拡大と社内企業イベントの販促 体制強化・ アライアンスも活用した人財採用支援ビジネスの拡大・ 開示BPOサービスの継続強化と連結決算支援業務等の 新サービス拡大cESG・サステナビリティ戦略・ サステナビリティ情報開示支援サービスの拡充とゼロカーボン プリントの導入・ 新規事業に対応する人財育成と働きやすい職場環境の整備・ グループマネジメントと情報セキュリティの強化dキャッシュアロケーション・ システムサービスを中心とした積極的なDX投資 (AIを活用した商品開発含む)・ 既存事業・新規事業両面でのM&A実施・ 株主還元の重視(配当性向50%以上、機動的な自己株式取得の 検討)④ 新中計の業績目標上記③の重点戦略・主な施策により、以下の数値を達成することを新中計の目標といたします。前提条件として、主に投資信託目論見書のペーパーレス化や招集通知電子化進展による印刷売上減少のマイナス影響を織り込んでおります。また、英文翻訳サービスの受注増や新たなビジネス領域と位置付けるイベント関連事業、人財採用支援サービス等の拡大に伴う増収を織り込み策定しています。なお、当連結会計年度において連結子会社ののれんに係る減損損失や関係会社株式売却益の計上がありましたが、利益目標においては特殊な増減要因を現段階で想定しておりません。一方、前述の通り当社は新中計においてM&Aを重要な成長ドライバーと位置付けており、今後も積極的に検討してまいります。新中計の推進にあたり本業の営業利益を明確にするため、M&Aに起因する減損損失等の非経常的な損益を除く“コア営業利益”を次の通り開示いたします。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の政策動向による影響や物価上昇、為替相場の変動等、景気の先行きは極めて不透明な状況にあります。また、当社事業と関連性が強い国内証券市場において、当連結会計年度の日経平均株価は米国の景気減速懸念や急速な円高等から一時31,000円台まで下落したものの、国内の景気回復への期待等により概ね38,000円台(前年同期は33,000円台)を中心に推移しました。このような状況のもと、株主・投資家との対話促進ニーズの高まりや、本年4月からのプライム上場会社における適時開示情報等の日英同時開示の義務化等を背景に、Webサービスや英文翻訳等のIR関連サービスの受注が拡大したほか、上場会社のファイナンス関連製品や投資信託関連における販売会社向けのWebサイト等の販促ツールの受注が拡大しました。当社主力製品である株主総会招集通知は、電子提供制度の導入により印刷ページ数が減少したものの、電子化の進展が想定よりも緩やかであったことに加え、個人株主数の増加に伴う印刷部数の増加や、電子化に対応するサービスの提供によりほぼ前年同期並みの売上となりました。これらの結果、当連結会計年度の連結売上収益は、前年同期比879百万円増(同2.9%増)の30,996百万円となりました。売上原価は株主総会招集通知電子化の進展による印刷コスト減少の一方、非印刷製品を中心とした受注拡大による外注費の増加、制作体制強化のための人財投資により前年同期比740百万円増(同3.9%増)の19,814百万円となりました。また、招集通知電子化に対応する初期コストは解消されたものの、前述のコスト増により売上原価率は前年同期比0.6ポイント増の63.9%となりました。この結果、売上総利益は前年同期比139百万円増(同1.3%増)の11,182百万円となりました。販売費及び一般管理費は、主に販売促進費の減少により前年同期比57百万円減(同0.7%減)の8,542百万円となり、販売費及び一般管理費率は前年同期比1.0ポイント減の27.6%となりました。一方、2025年4月21日付公表の「減損損失の計上および通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」のとおり、連結子会社ののれんにかかる減損損失2,503百万円をその他の費用に計上したことから、営業利益は前年同期比2,226百万円減(同91.4%減)の209百万円となりました。また、金融収益を75百万円、金融費用を14百万円、持分法適用関連会社の全株式譲渡に伴う持分法で会計処理されている投資の売却益1,411百万円を計上した結果、税引前利益は前年同期比847百万円減(同33.5%減)の1,682百万円となりました。これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年同期比1,329百万円減(同74.7%減)の451百万円となりました。当連結会計年度は大きく減益となりましたが、前述の減損損失の計上が主な要因であり、当社の各製品区分における事業活動は概ね堅調に推移いたしました。当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱製品を区分した売上収益の概況は、次のとおりであります。<上場会社ディスクロージャー関連>2023年3月開催の株主総会から導入された招集通知の電子提供制度の進展に伴い、当社主力製品である株主総会招集通知の印刷ページ数が減少しました。しかしながら電子化の進展が想定よりも緩やかであったことに加え、個人株主数の増加による印刷部数の増加や、制度変更に対応した新サービスの受注促進によりマイナス影響を補い、期初の計画を上回る結果となっております。また、堅調な株式市場を背景にファイナンス関連製品の受注が増加したことに加えて、根強い業務効率化ニーズにより開示書類作成アウトソーシングサービスが増収となりました。これらの結果、上場会社ディスクロージャー関連の売上収益は前年同期比348百万円増(同2.9%増)の12,446百万円となりました。<上場会社IR・イベント関連等>株主・投資家との対話促進ニーズや社会的要請の高まりを背景に、Webサービスや非財務情報関連ツール作成支援サービスの受注が拡大しました。また、本年4月からのプライム上場会社の日英同時開示の義務化を見据えた英文翻訳サービスが増収となりました。一方、株主通信は作成企業の減少に伴い減収したものの、増収要因がこれらを上回った結果、上場会社IR・イベント関連等の売上収益は前年同期比430百万円増(同4.2%増)の10,657百万円となりました。<金融商品ディスクロージャー関連>投資信託関連においては、新NISAの導入に伴う個人投資家の増加を背景に、販売会社向けのWebサイト等の販促ツールの受注が拡大しました。一方、不動産証券関連において前年同期に比べて資金調達が減少したこと等に伴い関連製品の受注が減少したものの、増収要因がこれを上回った結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上収益は前年同期比96百万円増(同1.4%増)の6,851百万円となりました。<データベース関連>データベース関連では、既存顧客との契約更改に際し一部単価ダウンがあったものの、主要顧客である大学を中心に単価アップや新規顧客の受注に努めた結果、データベース関連の売上収益は前年同期比4百万円増(同0.4%増)の1,042百万円となりました。 (製品区分別売上収益)区分 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)増減(△印減)金額(千円)構成比(%)金額(千円)構成比(%)金額(千円)増減率(%)上場会社ディスクロージャー関連12,097,67040.212,446,16240.1348,4922.9上場会社IR・イベント関連等10,226,24334.010,656,52834.4430,2854.2金融商品ディスクロージャー関連6,755,44722.46,851,31022.195,8631.4データベース関連1,037,8963.41,041,9363.44,0400.4合計30,117,256100.030,995,936100.0878,6802.9 (注)金額は販売価格によっております。 ② 資産、負債及び資本の状況当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ76百万円増加し、38,660百万円となりました。流動資産は2,998百万円増加し、18,341百万円となりました。主な要因は、現金及び現金同等物の増加2,857百万円であります。非流動資産は2,922百万円減少し、20,319百万円となりました。主な要因は、のれんの減少2,506百万円等であります。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ639百万円増加し、13,640百万円となりました。流動負債は1,645百万円増加し、9,127百万円となりました。主な要因は、営業債務及びその他の債務の増加668百万円と、未払法人所得税等の増加445百万円等であります。非流動負債は1,006百万円減少し、4,513百万円となりました。主な要因は、リース負債の減少356百万円と、退職給付に係る負債の減少204百万円等であります。当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ563百万円減少し、25,020百万円となりました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益451百万円の計上による増加と剰余金の配当1,122百万円による減少等であります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,857百万円増加(前年同期比30.2%増)し、当連結会計年度末には12,309百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は4,286百万円(前年同期は5,325百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税引前利益1,682百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入5,378百万円、利息及び配当金の受取額67百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額1,146百万円等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は597百万円(前年同期は1,713百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、持分法で会計処理されている投資の売却による収入2,385百万円等であり、支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出1,284百万円等であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は2,014百万円(前年同期は1,750百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、リース負債の返済による支出809百万円、配当金の支払額1,121百万円等であります。 ④ 生産、受注及び販売の実績当社グループ(当社及び連結子会社7社)の事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の実績については、上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR・イベント関連等、金融商品ディスクロージャー関連、データベース関連の4製品区分で示しております。 a.生産実績当連結会計年度の生産実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。 製品区分別の名称 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 前年同期比(%)上場会社ディスクロージャー関連(千円)12,446,162102.9上場会社IR・イベント関連等(千円)10,656,528104.2金融商品ディスクロージャー関連(千円)6,851,310101.4データベース関連(千円)1,041,936100.4合計(千円)30,995,936102.9(注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。製品区分別の名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)上場会社ディスクロージャー関連12,442,313101.72,637,82699.9上場会社IR・イベント関連等10,641,907100.72,169,17799.3金融商品ディスクロージャー関連6,858,96696.82,019,163100.4データベース関連1,045,876101.2190,145102.1合計30,989,061100.27,016,31199.9(注)金額は販売価格によっております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。 製品区分別の名称 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 前年同期比(%)上場会社ディスクロージャー関連(千円)12,446,162102.9上場会社IR・イベント関連等(千円)10,656,528104.2金融商品ディスクロージャー関連(千円)6,851,310101.4データベース関連(千円)1,041,936100.4合計(千円)30,995,936102.9(注)主要な販売顧客については、該当するものはありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 経営成績等の分析当社グループの当連結会計年度の売上収益は前年同期比879百万円増(同2.9%増)の30,996百万円となりました。その要因や市場背景を含めた各製品分野の特記事項についてご説明いたします。<上場会社ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比348百万円増(同2.9%増)の12,446百万円となりました。これは堅調な株式市場を背景にファイナンス関連製品の受注増加、開示書類作成アウトソーシングサービスの受注拡大によるものです。当社の主たる事業領域であるディスクロージャー・IR分野において、非財務情報開示の一層の拡充が求められ、上場会社の開示実務負荷が増加しており、業務効率化を目的としたアウトソーシングサービスの受注件数が増加しております。また、主力製品である株主総会招集通知関連では、2023年3月開催の株主総会から株主総会招集通知の電子提供制度が導入され印刷ページ数が減少したものの、制度変更に対応した「招集電子化対応サービス」の受注推進や個人株主数の増加による印刷部数の増加等により、前年同期並みの売上収益で推移しました。当社は今後も制度変更やお客様ニーズに対応するサービスの提供に取り組むことで、顧客数の増加と1社当たり売上収益の増加による成長力の向上を図ってまいります。 <上場会社IR・イベント関連等>当分野の売上収益は、前年同期比430百万円増(同4.2%増)の10,657百万円となりました。主な増収要因は、Webや英文翻訳、非財務情報関連ツール作成支援サービス等の受注拡大によるものです。これは2022年4月にプライム市場向けコーポレートガバナンス・コードが適用され、気候変動等のサステナビリティ情報開示の充実が求められたことや本年4月からプライム上場会社において適時開示情報等の日英同時開示が義務化されたこと等が背景にあります。一方株主通信は、株主総会招集通知の情報内容の充実やカラー化の進展により、受注量が減少したことから減収となっております。上場会社による投資家との対話促進を目的とした非財務情報開示やIR活動の充実は今後も継続することを想定しております。 <金融商品ディスクロージャー関連>当分野の売上収益は、前年同期比96百万円増(同1.4%増)の6,851百万円となりました。これは主に国内投資信託関連製品の増収によるものです。国内投資信託関連製品においては、新NISAの導入に伴う個人投資家の増加を背景に、販売会社向けのWebサイト等の販促ツールの受注が拡大しました。一方、不動産証券関連において前年同期に比べて資金調達が減少したこと等に伴い減収となっております。今後、投資信託分野の目論見書や運用報告書等については、ペーパーレス化がさらに進むことが想定されます。このような中、金融商品の開示実務を効率化するシステムサービスの導入促進・機能拡張を進めるとともに、Webサービス等のデジタルサービスの拡大等、新領域への拡張に引き続き取り組んでまいります。 <データベース関連>当分野の売上収益は、前年同期比4百万円増(同0.4%増)の1,042百万円となりました。これは、企業情報データベース「eol」及び経済統計・ファイナンスデータベース「INDB」ともに、既存顧客との契約更改に際し、一部解約や単価ダウンがあったものの、ターゲットである大学・金融機関等の新規顧客の受注獲得に努めたことが要因となります。 当連結会計年度が前年同期比879百万円の増収となったことに対し、営業利益が前年同期比2,226百万円の減益になった主な要因についてご説明いたします。コスト面につきましては、売上原価が前年同期比740百万円増加となりました。売上原価の主な増加要因は、受注拡大による外注費の増加、制作体制強化のための人財投資によるものです。また、販売費及び一般管理費は主に販売促進費の減少により前年同期比57百万円減少となりました。一方、2025年4月21日付公表の「減損損失の計上および通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」の通り、連結子会社ののれんに係る減損損失2,503百万円をその他の費用に計上したことから、営業利益は前年同期比91.4%減の209百万円となりました。 ② 資本の財源及び資金の流動性当社グループの当連結会計年度の営業キャッシュ・フローは4,286百万円であり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、12,309百万円保有しております。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金調達は自己資金を基本とし、必要に応じて金融機関からの借入を行っております。強固な財務基盤を維持しつつ営業キャッシュ・フローにより得られた資金を、開示実務支援システム及びM&A等の成長投資や配当等の株主還元へと配分しております。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は借入金及びリース負債を含む2,710百万円となっております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。