事業の概要
- プレミアムヘルメット製造販売SHOEIグループは、主に高品質で高付加価値の二輪乗車用ヘルメット(プレミアムヘルメット)の製造と販売を主たる事業としています。売上高の約90%が二輪乗車用ヘルメットで占められており、この分野に特化することで、高い専門性とブランド力を築いています。世界中のライダーに安全と快適性を提供することが、同社の収益の柱となっています。
- グローバルな販売網同社は、日本を含むアジア、欧州、北米といった主要市場に連結子会社を配置し、グローバルな販売ネットワークを構築しています。各地域の代理店管理、マーケティング、販売を現地法人を通じて行うことで、地域ごとの市場特性に合わせた戦略を展開し、効率的な事業運営を実現しています。これにより、世界中の顧客に製品を届けることが可能となっています。
- 関連製品の提供ヘルメット本体だけでなく、ヘルメットパーツなどの関連製品の販売も行っています。これにより、顧客のニーズに幅広く対応し、製品ラインナップを充実させることで、顧客満足度の向上と収益機会の拡大を図っています。ヘルメットのライフサイクル全体にわたるサポートを提供することで、顧客との長期的な関係構築を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ヘルメット関連事業SHOEIグループは「ヘルメット関連事業」を主たる事業としており、乗車用ヘルメットの製造販売を行っています。特に、一般二輪車の乗車用ヘルメットが売上高の約90%を占める主力製品であり、高品質で高付加価値の「プレミアムヘルメット」に特化して製造販売することで、市場での優位性を確立しています。この事業が同社の収益の大部分を担っています。
- グローバル販売・マーケティング事業は地域別に展開されており、欧州ではSHOEI(EUROPA)GMBHが代理店管理とマーケティングを統括し、SHOEI DISTRIBUTION GMBH、SHOEI EUROPE DISTRIBUTION SARL、SHOEI ITALIA S.R.L.が主要市場での販売代理店を務めています。アジアではSHOEI ASIA CO.,LTD.がタイの販売代理店と東南アジア地域のマーケティングを、首維(上海)摩托車用品有限公司が中国での市場調査とマーケティングを担当しています。
- 国内販売・マーケティング国内市場においては、株式会社SHOEI SALES JAPANが日本国内(東京、大阪、神奈川、京都、福岡)の販売店運営とマーケティングを担っています。これにより、国内の顧客ニーズにきめ細かく対応し、ブランドの浸透と販売促進を図っています。国内外の各拠点が連携し、グローバルな事業展開を支える体制が構築されています。
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3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社7社から構成されており、乗車用ヘルメットの製造販売を主たる事業とした「ヘルメット関連事業」を営んでおります。取扱品目はヘルメット及び関連製品であり、一般二輪車の乗車用ヘルメット(以下、「二輪乗車用ヘルメット」と表示します。)の売上高が約90%を占めております。なかでも、高品質で高付加価値の二輪乗車用ヘルメット(以下、「プレミアムヘルメット」と表示します。)に特化して製造販売を行っております。 当社グループの事業に係わる位置付けは次の通りであります。 当社はヘルメット関連製品の製造販売を行っております。 連結子会社は海外に6社、国内に1社あり、SHOEI(EUROPA)GMBHが欧州の代理店管理及びマーケティングを行っております。欧州の主要市場については、SHOEI DISTRIBUTION GMBH、SHOEI EUROPE DISTRIBUTION SARL、SHOEI ITALIA S.R.L.の3社が販売代理店となっており、株式会社SHOEI SALES JAPANが国内(東京、大阪、神奈川、京都、福岡)の販売店運営並びにマーケティングを、SHOEI ASIA CO.,LTD.がタイの販売代理店及び東南アジア地域のマーケティングを行っております。また、連結子会社の首維(上海)摩托車用品有限公司が、市場調査及び中国国内のマーケティングを行っております。 当社及び関係会社の位置付けと事業内容を記載すると、次の通りになります。名称主要な事業内容当社二輪乗車用ヘルメット、官需用ヘルメット等の製造・販売。ヘルメットパーツ等の販売SHOEI(EUROPA)GMBH欧州地域の代理店管理及びマーケティングSHOEI DISTRIBUTION GMBHヘルメット及びヘルメットパーツ等の販売SHOEI EUROPE DISTRIBUTION SARLヘルメット及びヘルメットパーツ等の販売SHOEI ITALIA S.R.L.ヘルメット及びヘルメットパーツ等の販売SHOEI ASIA CO.,LTD.ヘルメット及びヘルメットパーツ等の販売及び東南アジア地域のマーケティング首維(上海)摩托車用品有限公司市場調査及び中国国内のマーケティング株式会社SHOEI SALES JAPANヘルメット及びヘルメットパーツ等の販売及び国内のマーケティング 事業の系統図は、次の通りであります。 (注)1 連結子会社・SHOEI DISTRIBUTION GMBHはドイツ及び周辺諸国の代理店であり、欧州地域の代理店管理及びマーケティングを行っております。連結子会社・SHOEI EUROPE DISTRIBUTION SARLはフランス・ベネルクス・ポルトガルの代理店であり、一部製品をユーザー直営店を通して顧客に販売しております。連結子会社・SHOEI ITALIA S.R.L.はイタリアの代理店であります。連結子会社・SHOEI ASIA CO.,LTD.はタイの代理店であります。2 連結子会社・株式会社SHOEI SALES JAPANは国内のマーケティングを行っております。連結子会社・SHOEI ASIA CO.,LTD.は東南アジア地域のマーケティングを行っております。連結子会社・首維(上海)摩托車用品有限公司は市場調査及び中国国内のマーケティングを行っております。3 連結子会社・株式会社SHOEI SALES JAPANは国内の販売店であります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 強い 競争力のある製品を投入し続けることで、原材料価格高騰時も価格転嫁に努める。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 高品質で高付加価値の「プレミアムヘルメット」に特化し、知的財産権の確保に努めている。 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:二輪先進国におけるライダー数の減少 / 二輪用ヘルメット専業による事業集中リスク / 為替相場の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
SHOEIは、世界トップクラスのプレミアムヘルメットブランドとしての高い認知度と信頼性を確立している。特に、レースシーンでの採用実績や、長年の研究開発による安全性・機能性への評価がブランド価値を支えている。これは、他社が容易に模倣できない無形資産と言える。
スイッチングコスト★★☆☆☆
SHOEIヘルメットは高価格帯であり、一度購入した顧客は、その品質やフィット感、安全性に満足した場合、次もSHOEIを選ぶ傾向がある。しかし、ヘルメットは消耗品であり、定期的な買い替えサイクルの中で、他ブランドへの乗り換え可能性もゼロではない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
SHOEIのビジネスモデルには、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるネットワーク効果は存在しない。
コスト優位★☆☆☆☆
高品質な素材と高度な製造技術により、コスト競争力で他社を圧倒するほどの優位性はない。むしろ、品質維持のために一定のコストがかかる。
規模の経済★★★☆☆
SHOEIはヘルメット業界において、特定の高付加価値セグメントで高いシェアを持つ。グローバルな販売網と生産能力は一定の規模の経済をもたらしているが、業界全体で見ると、より広範な製品ラインナップを持つ競合も存在する。
- 高品質・高付加価値製品SHOEIは「プレミアムヘルメット」に特化しており、その高品質と高付加価値が最大の強みです。安全性、快適性、デザイン性において高い評価を得ており、これがブランドイメージを確立し、競合他社との差別化に繋がっています。技術力と品質へのこだわりが、顧客からの信頼とロイヤルティを獲得しています。
- グローバルな販売・マーケティング網欧州、アジア、国内に販売代理店やマーケティング拠点を有する連結子会社を配置し、世界規模で製品を展開しています。これにより、各地域の市場動向を迅速に捉え、地域に合わせた販売戦略やマーケティング活動を展開できるため、広範な顧客層へのアプローチと市場シェアの維持・拡大に貢献しています。
- 知的財産権の確保特許、意匠、商標などの知的財産権の確保に努めることで、プレミアムヘルメットとしてのポジションを維持しています。これにより、他社の模倣を防ぎ、自社の技術やデザインの独自性を保護することで、競争優位性を確立しています。知財保険への加入も、リスク対策として機能しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
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経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。(1)経営方針当社グループの経営方針は、以下の方針に基づいております。 1)健全な財務体質により、事業継続を長期にコミットします。長期的視野での経営を可能にするためには財務的な独立が不可欠です。当社は企業収益及びステークホルダーへの利益還元を重視するのと同様に、高い自己資本比率の維持を目指します。公的援助や他人資本を当てにした経営では事業を長期にコミットすることは不可能です。これはリーマン級経済危機、伝染病流行、大規模自然災害等に備えるという点においても例外ではありません。予期せぬ事情で市場規模が急に冷え込んだ場合、生産能力が落ち込んだ場合でも、ブランドを棄損することなく終息まで耐え抜くだけの体力を備えておくことが重要です。また、M&Aや新事業への展開においても、好機に迅速な決定、対応が可能となるよう、ある程度潤沢な現預金を常時持ち合わせておく必要があります。健全な財務体質はESG(環境・地域社会・企業統治)経営を持続的に継続する意味でも重要です。ESGを疎かにしてはいずれそのツケを払う時が来ます。環境対応については、形だけ整えてお茶を濁したり、いたずらに調査や議論を重ねるのではなく、当社の身の丈に合った範囲でスピード感をもって実現して参ります。当社は30年先、50年先も現在同様自主独立を貫く健全な企業であり続けたいと思います。 2)Made in Japanで勝負します。当社の最大の資産は過去60年間で築き上げたブランドです。そのブランドは「かっこいい」「安全」「機能的」「かぶり心地がいい」というお客様の声によって支えられております。当社のヘルメットは「造形(デザイン)・製品開発」「品質保証」「生産」という相互にトレードオフするミッションを全うして初めて市場に送り出されますが、これらをバランスよくかつスピーディーに成立させることが当社の競争力の源泉であり、いずれのミッションが海外に移転しても現在のブランドを維持できないと考えています。他社ではコストダウンを目的として生産部門を海外に移転するケースが散見されますが、当社は海外移転によるメリットよりデメリットの方が圧倒的に大きいと判断致します。Made in Japanで勝負し続けることこそが、ブランド力を高く維持し、競争力を保ち続ける為に当社が取るべき唯一の選択肢であると確信しております。 3)お客様の声に耳を傾けます。2025年9月期において、当社が製造した二輪用ヘルメットのうち、サンバイザー付かつインターコム対応モデルは販売個数において全体の約41%となりました。これらの機能はいずれもかつては存在していなかった機能ですが、今では「SHOEIといえばこれ」というくらい当社にとってなくてはならない商品となっています。これはほんの一例ですが、お客様がご希望される製品を、安全基準を満足させながら、機動的に供給することが、企業としての使命であり、存在意義であると確信致します。現在はヘルメットとエレクトロニクスの融合、レトロブームへの対応、新素材の採用といった市場ニーズに対応すべく、業界を率先して新しいチャレンジを続けており、着実に成功を収めております。2025年10月には、かかるチャレンジの一環としてカーボン製ヘルメットを日本市場から上市致しました。そして2026年9月期には乗車用ヘルメット以外では初の試みとしてキャリーケース事業をスタートさせます。本事業についても、「さすがSHOEI」と称賛される高付加価値商品を上市することにより、ヘルメット同様、Made in Japanで勝負します。当社は2020年3月の東京を皮切りに、大阪、横浜、京都、福岡、札幌にショールームをオープンしました。また、2023年6月には海外では初のパリにSHOEI Gallery Parisを、2025年4月にはバルセロナにSHOEI Gallery Barcelonaをオープンしております。かかるショールームもお客様のニーズを直接確認する重要な拠点になると確信しています。是非お立ち寄り下さい。 (2)経営環境当連結会計年度における世界経済は、当初は、新型コロナ禍の終息に伴う混乱やインフレが一段落し、経済はある程度の先行き希望が見えつつある状況でしたが、諸物価は高止まりし、先行き不透明な中で景気は期待通りに浮揚しませんでした。中国における不動産バブル崩壊に端を発した景気低迷が継続したこと、米国における大規模な関税引き上げがあったこと、その結果として欧州から米国への輸出産業が混乱したことに加え、諸物価の高止まりの継続、政治の混乱や、地政学上の緊張が勃発もしくは継続したことが、消費ムード低迷が継続した理由と思われます。高級二輪乗車用ヘルメット市場は、上記の経済状況にほぼ沿った形となりました。昨年同期ではコロナ禍で高まった二輪乗用車ブームの減速及び流通段階での在庫調整が基調としては継続しておりましたが、ある程度の流通過剰在庫は減少したものの、予想を上回る消費ムードの失速、更に当社においては、前期のような主力モデルのモデルチェンジが無く、マイナーモデルのモデルチェンジにとどまっていることから、連結販売数量、生産数量共に昨年度比減少となりました。 (3)経営戦略および優先的に対処すべき課題当社グループの経営戦略は、上記方針を踏まえ、生産戦略、商品戦略、ブランド戦略、市場戦略、ESG経営を5つの戦略としており、それぞれの戦略について重要課題として取り組むとともに、コーポレートガバナンスの強化を実行してまいります。また、長期的に企業価値向上に資する様な新事業への進出を検討します。 1)生産戦略国内2工場での自社一貫生産体制を充実します。モデル毎にメイン工場は決めるものの、常時どちらの工場でも生産可能な体制とするとともに、現地現物の精神に則り、需要に合わせてフレキシブルに生産量を変更可能な生産体制を構築します。また、ジャストインタイムによる改善活動等を通じて、常に生産コストの削減を追求します。又、高度な技術やノウハウを高めることにより、それら知的財産をブラックボックス化する情報管理を強化し、当社の優位性を盤石なものにします。①実需に即した生産体制当連結会計年度の生産数量は、欧州における前期に発売した主力モデルの反動減且つ需要減退、及び、日本における流通在庫調整及び需要減退の結果、前連結会計年度に比べて減少しました。足下では、欧州における主力モデルの反動減は一巡し、日本における流通在庫調整も一旦目処がつきましたが、世界のマクロ環境が引き続き不透明ななか、米国による大規模な関税引き上げもあることから、当社は需要動向を注視しております。他方、二輪乗用車ブームが一段落したとは言え、当社のメイン市場である欧米日ではまだまだ二輪に根強い人気がある上、ライダーの高齢化に伴う価格吸収力もあって、翌連結会計年度以降、新モデルを上市しつつ、新グラフィックアイテムの増加等で市場を確保できるため、今後、需要が決定的に減退するとは考えておりません。いずれにせよ、当社は現地現物の精神に則り、市場が消化できる量の販売に合わせて生産体制をフレキシブルに変更して参ります。新型コロナ禍の需要増に応じる形で採用した従業員は、生産減となった結果、一時余剰感がありましたが、その後の生産増や自然減を経て、その余剰感は現在ほぼ解消しております。②中期的生産体制足下は需要減退に伴い調整局面となっておりますが、中長期的な二輪乗車用高級ヘルメットの市場は、先進国においては爆発的な販売数量の伸びは期待できないものの、高付加価値化による単価アップが期待できること、又、中国及びASEANをはじめとする新興国ではまだ伸びしろがあると考えられるため、当社はブランド力と商品競争力を武器に、いずれ生産増強が必要になると見込んでおります。その一環として、以下の対策を進めて参ります。・茨城工場に隣接する江戸崎工業団地内の一区画を2024年に取得し、まずは、2025年1月に新しい倉庫を建設、賃借契約していた倉庫や既存倉庫からの製品・仕掛品等の集約を行いました。・新しい土地の本格的な使用内容については、今後の受注状況や築60年近くになる既存茨城工場の老朽化、つぎはぎで生産能力増強してきたことによる生産の非効率等あらゆる状況を慎重に見極めながら、適切なタイミングで判断して参ります。③改善活動等を通じた製造現場の競争力強化当社は、Made in Japanを生産戦略として経営方針の根幹に掲げております。長年ジャストインタイムによる改善活動等を通じ、国内両工場の競争力を持続的に強化しております。Made in Japanを維持するためには従業員1人1人の精鋭化が必要であり、これらをさらに強化すべく、従業員に対する生産性向上に関する啓蒙、教育や多能工化の更なる拡充を実行して参ります。 2)商品戦略高品質・高付加価値商品の研究開発も推進し、集中的に経営資源を投下しています。多様化するライダーの嗜好に対応し、「お客様のニーズに沿った付加価値機能」を備えた、クラシックモデルや利便性の高いモデルを展開します。また、研究開発体制を拡充し、エレクトロニクスとの融合、新素材の採用等を積極的に促進、時代の最先端を走り、他社の追随を許さない製品開発体制を構築します。さらには、キャリーケース事業に代表されるような、バイク用高級ヘルメット以外の高品質・高付加価値商品の開発も推進し、事業の多角化を、スピード感をもって進めて参ります(後述する「5)新規事業の検討」ご参照)。①新分野への展開当社は一部の官需製品を除き、二輪乗車用ヘルメットに特化して参りました。引き続き日々刻々変化するお客様のニーズ(機能、デザイン、被り心地等)を重視した製品の設計・開発に注力致し、主力モデルのモデルチェンジや新モデルの開発を進めて参ります。一例として、2025年9月には、当社の歴史と伝統を継承しつつ、最新技術を反映させる「SHOEI NEO CLASSIC LINE」の新モデルとして、WYVERNシリーズの「WYVERN ∅(ワイバーン ゼロ)」を新たにラインナップしました。 ②商品の高付加価値化、多種多様化するニーズの取り組み商品の高付加価値化にも積極的に取り組んでいます。2025年10月には、空力性能のみならず、あらゆる面で優れた性能を発揮するX-Fifteenに、カーボンシェルを採用した「X-Fifteen Carbon」を上市しました。また、多種多様化するニーズへの取り組みも積極的に進めています。又、ヘルメットのスマート化需要が急速に拡大するとの認識の下、ライダー頭部に最も近い存在であるヘルメットメーカーとして、通信、音響、映像機能付きヘルメットの開発に力を入れて参ります。③販売体制の多様化当社はSHOEIと価値を分かち合える代理店様、販売店様との協業で質の高い製品販売を進めて参ります。一方で、自社EC(ネット通販サイト)を通じお近くに販売店がないお客様のフォロー体制を整え、ショールーム(現在、日本に6か所、欧州に2か所)での販売を通じ、お客様から頂戴した生のご意見を既存製品の改良、次期モデルの開発に活用していきます。 3)ブランド戦略既成概念にこだわらず、常に新しい切り口の広告宣伝を模索しつつ、鋭意スピーディーに実行して参ります。①PFSサービスの普及パーソナル・フィッティング・システム(PFS)サービス(個別フィッティング調整)の普及に引き続き努めて参ります。先行する日本市場では、ヘルメット販売数量の約49%がPFSを施して販売されており、世界に一つのマイヘルメットとしてお客様の好評を得ております。PFSを通じた顧客満足度の向上は言うまでもなく、販売店とお客様の関係を一層強化することにより、安全・安心につながるヘルメット販売方法に誘導し、ブランド力を高めます。今後は欧米市場、アジア市場へ普及に努め、いつの日か、ヘルメットは自分の頭の形状に合ったフィッティングをして購入するのが当たり前という時代が来るものと確信しております。②広告宣伝引き続きMoto GPの代表選手であるマルク・マルケス、アレックス・マルケス兄弟とのレーサー契約を中心に、限られた経営資源を効率的に投資する一方で、SHOEI Helmet ParkをSHOEIブランドの聖地と位置づけ、お越し頂けるお客様に対し、様々な情報発信、サービス提供することにより、「推し活」して頂けるブランドになるよう努力致します。いずれにせよ、今までにない新しい切り口の広告宣伝(SNSやインフルエンサーの活用等)も進めて参ります。 4)市場戦略欧米日市場の深掘りと顧客密着の販売体制を構築し、市場が成熟しつつある先進国でのトップシェアを維持します。また、過去10年で一気に欧米並みの市場に育った中国におけるトップシェアを盤石なものとすると共に、今後の市場の伸びが期待できる東南アジア等での拡販を強化します。〈重点新興国での販売強化〉中国をはじめとするアジア市場は成長が見込まれ、新型コロナ終息後の停滞、混乱から再拡張の動きが出ています。当社はこの需要をしっかりと取り込む為、これらの国での市場調査、マーケティングを強化して参ります。特に中国市場は、既に日米市場と同等レベルになっておりますが、ライダーの安全安心に国境はないとの信念の下、更に強固な販売体制の確立を通じて販売量を拡大して参ります。具体的には、中国現地法人に邦人を駐在させ、2023年頃より情報収集と代理店の監督・指導を鋭意進めた結果、市場実態の解明が進み、市場規模をほぼ把握することができました。加えて、ブランド価値を重視した販売方法や、店頭でのPFSを積極的に導入頂ける販売店との協業を深めた結果、まだまだ不透明な中国経済下においても販売が拡大しつつあります。他のアジア諸国においても、店頭重視やPFS導入による丁寧な販売方法を強化しており、徐々にではありますが、成果が出始めております。 5)新事業の検討当社は今日まで二輪乗車用ヘルメット専業メーカーとして業容を拡大して参りました。今後ともこの祖業を強化していく方針に変更はありません。一方、世界中でライダーの高齢化や若者の趣味の多様化が進んでいることも歴然とした事実であり、長期的な更なる利益増や事業リスク分散の観点から、当社の間尺にあった、当社らしい新事業があるのかについて議論を深めており、その第一弾として2024年9月にBMX(自転車モトクロス)競技用ヘルメットを上市しました。2025年11月には、第二弾且つ本格的な新規事業として、キャリーケース事業への進出を発表致しました。キャリーケースは性別年齢に関係なく幅広く使用される上、世界的に旅行需要は拡大していくと見込まれます。また、その利便性からショルダーバッグやボストンバッグからの移行が進んでいると言われています。このため、グローバルでみたキャリーケース市場は、長期的に成長が見込まれています。こうしたなか、キャリーケースは、ヘルメットと商品コンセプト(安全、機能的、かっこよさの追求)や生産方法(成型や組立等)が類似しており、B2Cの商品を扱ってきた当社のブランド価値向上などの手法が応用できると考えており、当社が得意とするMade in Japanによる高付加価値化路線に見合った製品であると考えています。今後も長期的に企業価値向上に資する様な新規事業・多角化については、前向きに検討して参ります。 6)ESG経営ESG(環境・地域社会・企業統治)、サステナビリティを意識した経営を行います。特に、環境への取り組みが企業に求められた重要な社会的責務のひとつであると認識し、気候変動の緩和・適応など環境問題に配慮して行動することについて可能な範囲で積極的に対応し、持続可能な循環型経済社会の実現に貢献致します。〈環境問題への取り組み〉ここ数年で、従業員向け電気自動車用充電設備の設置等を実行し、自家消費型太陽光発電設備(PPA)を導入しました。また、工場における日々のカイゼン活動においても、効率化とともに環境問題への取り組みに繋がる活動も出てきています。直近では、使用塗料削減(CO2排出量削減)に繋がる塗装方法も実践しつつあり、今後も出来るところから順次対応して参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。(1)経営方針当社グループの経営方針は、以下の方針に基づいております。 1)健全な財務体質により、事業継続を長期にコミットします。長期的視野での経営を可能にするためには財務的な独立が不可欠です。当社は企業収益及びステークホルダーへの利益還元を重視するのと同様に、高い自己資本比率の維持を目指します。公的援助や他人資本を当てにした経営では事業を長期にコミットすることは不可能です。これはリーマン級経済危機、伝染病流行、大規模自然災害等に備えるという点においても例外ではありません。予期せぬ事情で市場規模が急に冷え込んだ場合、生産能力が落ち込んだ場合でも、ブランドを棄損することなく終息まで耐え抜くだけの体力を備えておくことが重要です。また、M&Aや新事業への展開においても、好機に迅速な決定、対応が可能となるよう、ある程度潤沢な現預金を常時持ち合わせておく必要があります。健全な財務体質はESG(環境・地域社会・企業統治)経営を持続的に継続する意味でも重要です。ESGを疎かにしてはいずれそのツケを払う時が来ます。環境対応については、形だけ整えてお茶を濁したり、いたずらに調査や議論を重ねるのではなく、当社の身の丈に合った範囲でスピード感をもって実現して参ります。当社は30年先、50年先も現在同様自主独立を貫く健全な企業であり続けたいと思います。 2)Made in Japanで勝負します。当社の最大の資産は過去60年間で築き上げたブランドです。そのブランドは「かっこいい」「安全」「機能的」「かぶり心地がいい」というお客様の声によって支えられております。当社のヘルメットは「造形(デザイン)・製品開発」「品質保証」「生産」という相互にトレードオフするミッションを全うして初めて市場に送り出されますが、これらをバランスよくかつスピーディーに成立させることが当社の競争力の源泉であり、いずれのミッションが海外に移転しても現在のブランドを維持できないと考えています。他社ではコストダウンを目的として生産部門を海外に移転するケースが散見されますが、当社は海外移転によるメリットよりデメリットの方が圧倒的に大きいと判断致します。Made in Japanで勝負し続けることこそが、ブランド力を高く維持し、競争力を保ち続ける為に当社が取るべき唯一の選択肢であると確信しております。 3)お客様の声に耳を傾けます。2025年9月期において、当社が製造した二輪用ヘルメットのうち、サンバイザー付かつインターコム対応モデルは販売個数において全体の約41%となりました。これらの機能はいずれもかつては存在していなかった機能ですが、今では「SHOEIといえばこれ」というくらい当社にとってなくてはならない商品となっています。これはほんの一例ですが、お客様がご希望される製品を、安全基準を満足させながら、機動的に供給することが、企業としての使命であり、存在意義であると確信致します。現在はヘルメットとエレクトロニクスの融合、レトロブームへの対応、新素材の採用といった市場ニーズに対応すべく、業界を率先して新しいチャレンジを続けており、着実に成功を収めております。2025年10月には、かかるチャレンジの一環としてカーボン製ヘルメットを日本市場から上市致しました。そして2026年9月期には乗車用ヘルメット以外では初の試みとしてキャリーケース事業をスタートさせます。本事業についても、「さすがSHOEI」と称賛される高付加価値商品を上市することにより、ヘルメット同様、Made in Japanで勝負します。当社は2020年3月の東京を皮切りに、大阪、横浜、京都、福岡、札幌にショールームをオープンしました。また、2023年6月には海外では初のパリにSHOEI Gallery Parisを、2025年4月にはバルセロナにSHOEI Gallery Barcelonaをオープンしております。かかるショールームもお客様のニーズを直接確認する重要な拠点になると確信しています。是非お立ち寄り下さい。 (2)経営環境当連結会計年度における世界経済は、当初は、新型コロナ禍の終息に伴う混乱やインフレが一段落し、経済はある程度の先行き希望が見えつつある状況でしたが、諸物価は高止まりし、先行き不透明な中で景気は期待通りに浮揚しませんでした。中国における不動産バブル崩壊に端を発した景気低迷が継続したこと、米国における大規模な関税引き上げがあったこと、その結果として欧州から米国への輸出産業が混乱したことに加え、諸物価の高止まりの継続、政治の混乱や、地政学上の緊張が勃発もしくは継続したことが、消費ムード低迷が継続した理由と思われます。高級二輪乗車用ヘルメット市場は、上記の経済状況にほぼ沿った形となりました。昨年同期ではコロナ禍で高まった二輪乗用車ブームの減速及び流通段階での在庫調整が基調としては継続しておりましたが、ある程度の流通過剰在庫は減少したものの、予想を上回る消費ムードの失速、更に当社においては、前期のような主力モデルのモデルチェンジが無く、マイナーモデルのモデルチェンジにとどまっていることから、連結販売数量、生産数量共に昨年度比減少となりました。 (3)経営戦略および優先的に対処すべき課題当社グループの経営戦略は、上記方針を踏まえ、生産戦略、商品戦略、ブランド戦略、市場戦略、ESG経営を5つの戦略としており、それぞれの戦略について重要課題として取り組むとともに、コーポレートガバナンスの強化を実行してまいります。また、長期的に企業価値向上に資する様な新事業への進出を検討します。 1)生産戦略国内2工場での自社一貫生産体制を充実します。モデル毎にメイン工場は決めるものの、常時どちらの工場でも生産可能な体制とするとともに、現地現物の精神に則り、需要に合わせてフレキシブルに生産量を変更可能な生産体制を構築します。また、ジャストインタイムによる改善活動等を通じて、常に生産コストの削減を追求します。又、高度な技術やノウハウを高めることにより、それら知的財産をブラックボックス化する情報管理を強化し、当社の優位性を盤石なものにします。①実需に即した生産体制当連結会計年度の生産数量は、欧州における前期に発売した主力モデルの反動減且つ需要減退、及び、日本における流通在庫調整及び需要減退の結果、前連結会計年度に比べて減少しました。足下では、欧州における主力モデルの反動減は一巡し、日本における流通在庫調整も一旦目処がつきましたが、世界のマクロ環境が引き続き不透明ななか、米国による大規模な関税引き上げもあることから、当社は需要動向を注視しております。他方、二輪乗用車ブームが一段落したとは言え、当社のメイン市場である欧米日ではまだまだ二輪に根強い人気がある上、ライダーの高齢化に伴う価格吸収力もあって、翌連結会計年度以降、新モデルを上市しつつ、新グラフィックアイテムの増加等で市場を確保できるため、今後、需要が決定的に減退するとは考えておりません。いずれにせよ、当社は現地現物の精神に則り、市場が消化できる量の販売に合わせて生産体制をフレキシブルに変更して参ります。新型コロナ禍の需要増に応じる形で採用した従業員は、生産減となった結果、一時余剰感がありましたが、その後の生産増や自然減を経て、その余剰感は現在ほぼ解消しております。②中期的生産体制足下は需要減退に伴い調整局面となっておりますが、中長期的な二輪乗車用高級ヘルメットの市場は、先進国においては爆発的な販売数量の伸びは期待できないものの、高付加価値化による単価アップが期待できること、又、中国及びASEANをはじめとする新興国ではまだ伸びしろがあると考えられるため、当社はブランド力と商品競争力を武器に、いずれ生産増強が必要になると見込んでおります。その一環として、以下の対策を進めて参ります。・茨城工場に隣接する江戸崎工業団地内の一区画を2024年に取得し、まずは、2025年1月に新しい倉庫を建設、賃借契約していた倉庫や既存倉庫からの製品・仕掛品等の集約を行いました。・新しい土地の本格的な使用内容については、今後の受注状況や築60年近くになる既存茨城工場の老朽化、つぎはぎで生産能力増強してきたことによる生産の非効率等あらゆる状況を慎重に見極めながら、適切なタイミングで判断して参ります。③改善活動等を通じた製造現場の競争力強化当社は、Made in Japanを生産戦略として経営方針の根幹に掲げております。長年ジャストインタイムによる改善活動等を通じ、国内両工場の競争力を持続的に強化しております。Made in Japanを維持するためには従業員1人1人の精鋭化が必要であり、これらをさらに強化すべく、従業員に対する生産性向上に関する啓蒙、教育や多能工化の更なる拡充を実行して参ります。 2)商品戦略高品質・高付加価値商品の研究開発も推進し、集中的に経営資源を投下しています。多様化するライダーの嗜好に対応し、「お客様のニーズに沿った付加価値機能」を備えた、クラシックモデルや利便性の高いモデルを展開します。また、研究開発体制を拡充し、エレクトロニクスとの融合、新素材の採用等を積極的に促進、時代の最先端を走り、他社の追随を許さない製品開発体制を構築します。さらには、キャリーケース事業に代表されるような、バイク用高級ヘルメット以外の高品質・高付加価値商品の開発も推進し、事業の多角化を、スピード感をもって進めて参ります(後述する「5)新規事業の検討」ご参照)。①新分野への展開当社は一部の官需製品を除き、二輪乗車用ヘルメットに特化して参りました。引き続き日々刻々変化するお客様のニーズ(機能、デザイン、被り心地等)を重視した製品の設計・開発に注力致し、主力モデルのモデルチェンジや新モデルの開発を進めて参ります。一例として、2025年9月には、当社の歴史と伝統を継承しつつ、最新技術を反映させる「SHOEI NEO CLASSIC LINE」の新モデルとして、WYVERNシリーズの「WYVERN ∅(ワイバーン ゼロ)」を新たにラインナップしました。 ②商品の高付加価値化、多種多様化するニーズの取り組み商品の高付加価値化にも積極的に取り組んでいます。2025年10月には、空力性能のみならず、あらゆる面で優れた性能を発揮するX-Fifteenに、カーボンシェルを採用した「X-Fifteen Carbon」を上市しました。また、多種多様化するニーズへの取り組みも積極的に進めています。又、ヘルメットのスマート化需要が急速に拡大するとの認識の下、ライダー頭部に最も近い存在であるヘルメットメーカーとして、通信、音響、映像機能付きヘルメットの開発に力を入れて参ります。③販売体制の多様化当社はSHOEIと価値を分かち合える代理店様、販売店様との協業で質の高い製品販売を進めて参ります。一方で、自社EC(ネット通販サイト)を通じお近くに販売店がないお客様のフォロー体制を整え、ショールーム(現在、日本に6か所、欧州に2か所)での販売を通じ、お客様から頂戴した生のご意見を既存製品の改良、次期モデルの開発に活用していきます。 3)ブランド戦略既成概念にこだわらず、常に新しい切り口の広告宣伝を模索しつつ、鋭意スピーディーに実行して参ります。①PFSサービスの普及パーソナル・フィッティング・システム(PFS)サービス(個別フィッティング調整)の普及に引き続き努めて参ります。先行する日本市場では、ヘルメット販売数量の約49%がPFSを施して販売されており、世界に一つのマイヘルメットとしてお客様の好評を得ております。PFSを通じた顧客満足度の向上は言うまでもなく、販売店とお客様の関係を一層強化することにより、安全・安心につながるヘルメット販売方法に誘導し、ブランド力を高めます。今後は欧米市場、アジア市場へ普及に努め、いつの日か、ヘルメットは自分の頭の形状に合ったフィッティングをして購入するのが当たり前という時代が来るものと確信しております。②広告宣伝引き続きMoto GPの代表選手であるマルク・マルケス、アレックス・マルケス兄弟とのレーサー契約を中心に、限られた経営資源を効率的に投資する一方で、SHOEI Helmet ParkをSHOEIブランドの聖地と位置づけ、お越し頂けるお客様に対し、様々な情報発信、サービス提供することにより、「推し活」して頂けるブランドになるよう努力致します。いずれにせよ、今までにない新しい切り口の広告宣伝(SNSやインフルエンサーの活用等)も進めて参ります。 4)市場戦略欧米日市場の深掘りと顧客密着の販売体制を構築し、市場が成熟しつつある先進国でのトップシェアを維持します。また、過去10年で一気に欧米並みの市場に育った中国におけるトップシェアを盤石なものとすると共に、今後の市場の伸びが期待できる東南アジア等での拡販を強化します。〈重点新興国での販売強化〉中国をはじめとするアジア市場は成長が見込まれ、新型コロナ終息後の停滞、混乱から再拡張の動きが出ています。当社はこの需要をしっかりと取り込む為、これらの国での市場調査、マーケティングを強化して参ります。特に中国市場は、既に日米市場と同等レベルになっておりますが、ライダーの安全安心に国境はないとの信念の下、更に強固な販売体制の確立を通じて販売量を拡大して参ります。具体的には、中国現地法人に邦人を駐在させ、2023年頃より情報収集と代理店の監督・指導を鋭意進めた結果、市場実態の解明が進み、市場規模をほぼ把握することができました。加えて、ブランド価値を重視した販売方法や、店頭でのPFSを積極的に導入頂ける販売店との協業を深めた結果、まだまだ不透明な中国経済下においても販売が拡大しつつあります。他のアジア諸国においても、店頭重視やPFS導入による丁寧な販売方法を強化しており、徐々にではありますが、成果が出始めております。 5)新事業の検討当社は今日まで二輪乗車用ヘルメット専業メーカーとして業容を拡大して参りました。今後ともこの祖業を強化していく方針に変更はありません。一方、世界中でライダーの高齢化や若者の趣味の多様化が進んでいることも歴然とした事実であり、長期的な更なる利益増や事業リスク分散の観点から、当社の間尺にあった、当社らしい新事業があるのかについて議論を深めており、その第一弾として2024年9月にBMX(自転車モトクロス)競技用ヘルメットを上市しました。2025年11月には、第二弾且つ本格的な新規事業として、キャリーケース事業への進出を発表致しました。キャリーケースは性別年齢に関係なく幅広く使用される上、世界的に旅行需要は拡大していくと見込まれます。また、その利便性からショルダーバッグやボストンバッグからの移行が進んでいると言われています。このため、グローバルでみたキャリーケース市場は、長期的に成長が見込まれています。こうしたなか、キャリーケースは、ヘルメットと商品コンセプト(安全、機能的、かっこよさの追求)や生産方法(成型や組立等)が類似しており、B2Cの商品を扱ってきた当社のブランド価値向上などの手法が応用できると考えており、当社が得意とするMade in Japanによる高付加価値化路線に見合った製品であると考えています。今後も長期的に企業価値向上に資する様な新規事業・多角化については、前向きに検討して参ります。 6)ESG経営ESG(環境・地域社会・企業統治)、サステナビリティを意識した経営を行います。特に、環境への取り組みが企業に求められた重要な社会的責務のひとつであると認識し、気候変動の緩和・適応など環境問題に配慮して行動することについて可能な範囲で積極的に対応し、持続可能な循環型経済社会の実現に貢献致します。〈環境問題への取り組み〉ここ数年で、従業員向け電気自動車用充電設備の設置等を実行し、自家消費型太陽光発電設備(PPA)を導入しました。また、工場における日々のカイゼン活動においても、効率化とともに環境問題への取り組みに繋がる活動も出てきています。直近では、使用塗料削減(CO2排出量削減)に繋がる塗装方法も実践しつつあり、今後も出来るところから順次対応して参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況足許の経営環境については、「1(3)経営環境」に記載の通りです。そのような状況の下で、当連結会計年度における日本及び海外を合わせた販売数量は、前年度比11.9%減となりました。欧州市場の販売数量は、前期に発売した主力2モデルの新商品(NEOTEC3、GT-Air3)の反動減に加え、天候不順や不安定な政治経済状況の影響で主要国の販売が低迷したため、前年度比12.4%減となりました。北米市場の販売数量は、景気が比較的底堅く推移しているうえ、同市場で人気のモデルをプロモーションして増量した結果、第3四半期迄は好調を維持しましたが、第4四半期は米国の大規模な関税引き上げ交渉の影響を受けて様子見となり、前年度比では3.1%減となりました。アジア市場の販売数量は前年度比5.2%減となりました。アジア最大市場の中国において市場の低迷が続くなか、旧正月を挟んで小売店が休みを増やす等した結果、第2四半期中心に小売店から代理店への発注が一時的に大きく減少しましたが、第3四半期以降、季節的な需要増により、小売店の発注も回復した結果、中国市場の販売数量は前年比6.1%減にとどまりました。日本市場の販売数量は、過剰な流通在庫の調整が期末まで継続した結果、前年度比25.4%減となりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,762,377千円増加し、37,848,041千円となりました。主な変動要因は、現金及び預金が4,589,507千円増加し、棚卸資産が1,400,275千円、繰延税金資産が258,613千円減少したことによるものです。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ72,431千円増加し、5,612,302千円となりました。主な変動要因は、その他流動負債(主に前受金)が353,447千円、未払法人税等が84,000千円増加し、退職給付に係る負債が204,764千円、買掛金が175,671千円減少したことによるものです。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,689,945千円増加し、32,235,738千円となりました。主な変動要因は、利益剰余金が2,640,289千円増加したことによるものです。 b.経営成績当連結会計年度の業績につきましては、前連結会計年度における値上げ等により単価が上昇したものの、販売数量が前年度比11.9%減少したため、売上高は32,363,623千円と前年度比3,427,098千円(9.6%)の減収となりました。生産数量の減少に比べて製造原価は増加し、広告宣伝費等の販売管理費が増加したことから、営業利益は8,899,156千円と前年度比1,431,007千円(13.9%)の減益となりました。経常利益は8,900,231千円と前年度比1,602,560千円(15.3%)の減益、税金等調整前当期純利益は8,883,978千円と前年度比1,589,800千円(15.2%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は6,318,367千円と前年度比1,059,180千円(14.4%)の減益となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」と表示します。)の残高は、前年度末に比べ4,589,507千円(29.9%)増加し、19,941,931千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果による資金は、9,757,207千円の増加(前年度は9,719,481千円の増加)となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益による資金の増加8,883,978千円、減価償却費による資金の増加1,464,386千円、棚卸資産の減少による資金の増加1,337,593千円などであり、主な減少は、法人税等の支払による資金の減少2,301,879千円などによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果による資金は、1,394,404千円の減少(前年度は3,275,733千円の減少)となりました。主な内訳は、生産設備の維持・増強のための有形固定資産の取得1,316,205千円、システム導入による無形固定資産の取得57,568千円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果による資金は、3,773,216千円の減少(前年度は5,653,918千円の減少)となりました。主な内訳は、配当金の支払額3,676,077千円によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績生産実績を品目別に示すと、次の通りであります。 当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)品目名金額(千円)前年同期比(%)ヘルメット関連事業 二輪乗車用ヘルメット25,148,09692.1官需用ヘルメット130,698196.0その他2,813,450102.5合計28,092,24493.3 (注) 金額は、販売価格によっております。 b.受注実績受注実績を品目別に示すと、次の通りであります。 当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)品目名受注金額(千円)前年同期比(%)期末受注残高(千円)前年同期比(%)ヘルメット関連事業 二輪乗車用ヘルメット28,744,91597.86,410,507106.6官需用ヘルメット110,664122.28,090104.2その他3,956,23795.9469,616112.1合計32,811,81797.66,888,213107.0 c.販売実績 (ⅰ)品目別販売実績 当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)品目名金額(千円)前年同期比(%)ヘルメット関連事業 二輪乗車用ヘルメット28,347,85590.2官需用ヘルメット110,339120.6その他3,905,42891.8合計32,363,62390.4 (ⅱ)主要相手先別販売実績相手先名前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)HELMET HOUSE INC.4,731,29113.24,701,83814.5岡田商事㈱5,017,06114.04,037,28112.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①経営成績等 当連結会計年度の外部環境は「1(3)経営環境」に記載の通りでありますが、そのなかにおいて、「1(1)経営方針」に記載している「Made in Japanで勝負すること」、「お客様の声に耳を傾けること」を徹底したことで、世界の殆どの国でシェアNo.1の地位を維持しており、販売単価も価格の高いレプリカやグラフィックの充実や値上げによる単価アップを実現することで、当連結会計年度の業績は前年度比減収減益ながら、期初予想よりは増益となり、目標としている自己資本利益率(ROE 20.5%)を維持することができました。 まず、「Made in Japanで勝負すること」については、ジャストインタイムシステム(JIT)による改善活動が大きな柱となりますが、各工場工程における日々の活動に加え、毎月のJIT会議で両工場の成果を共有して全社で徹底することでコストダウンと品質向上を実現しています。次に、「お客様の声に耳を傾けること」については、市場のニーズに対して真摯に耳を傾け、業界を率先して商品化やモデルチェンジを行っております。当社の主力製品に次ぐJ-Cruise3を世界展開するとともに、グラフィックモデルを一層充実させ、Japan Cultureとのコラボヘルメット(ガンダムシリーズ、初音ミク)も好評を博し、当連結会計年度の業績に寄与しました。 ②経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因は、「3(1)特に重要なリスク」に記載の通りであります。 ③資本の財源及び資金の流動性 当社グループでは、持続的に成長するために必要不可欠な設備投資や研究開発を継続しており、それら全ての資金は自己資金で賄っております。1(1)経営方針に記載の通り、当社は、「健全な財務体質により、事業継続を長期にコミット」しており、それを実現するため、他人資本等に頼らない財務的な独立を維持します。そのために当社グループは、長年築き上げた高いブランド力を背景に高収益体質、無借金経営を維持しております。 また、当社グループでは、将来の様々な成長投資のみならず、伝染病流行、大規模自然災害等の発生や、予期せぬ市場の冷え込みによる生産能力の落ち込みを受けても、ブランドを棄損することなく終息まで耐え抜くだけの体力を備えるべく、現預金を手厚く維持しております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は19,941,931千円(前年度末比29.9%増)となっております。 株主還元につきましては、当社の基本方針は、連結配当性向50%を目途とすること、また、資本効率の向上や株主還元の充実を図るため、経営環境の変化に対応して機動的に資本政策を遂行することとしております。当連結会計年度の業績に基づく配当総額は3,154,642千円(連結配当性向は49.9%)となり、引き続きこの水準の維持に努めて参ります。また、25億円もしくは1,700千株を上限に自己株式取得を行うことを2025年11月14日に公表しております。 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、健全な財務体質を維持するには高収益体質の継続が重要であることから、売上総利益率及びROE(自己資本当期純利益率)を重要な経営指標として位置付けております。当連結会計年度においては、前項①~③に記載の取り組みにより、売上総利益率46.4%(前年同期45.0%)、ROE20.5%(前年同期26.0%)となりました。 ⑤キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの分析は、「3(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」及び前項③をご参照ください。 ⑥重要な会計上の見積り 財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産及び負債の報告金額、偶発資産及び負債の開示、報告期間における収益や費用の報告金額に影響を与える様な見積りを行う必要があります。見積りは、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる様々な要素に基づき行っており、他の情報源からは得られない資産及び負債の帳簿価額について当社及び連結子会社の判断の基礎となっております。経営者は見積りが必要となる項目に関する評価は合理的であると判断しております。ただし、これらの評価には経営者としても管理不能な不確実性が含まれているため、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なることもあります。 次に挙げるものは、当社及び連結子会社のすべての会計方針を包括的に記載するものではありません。当社及び連結子会社の会計方針については、「第5 経理の状況」連結財務諸表等注記の「3 会計方針に関する事項」に記載されております。連結財務諸表に関して、認識している重要な見積りを伴う会計方針に関する補足情報は、以下の通りです。 (商品及び製品の評価) 商品及び製品の連結貸借対照表価額については、取得価額を基本としております。期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には正味売却価額をもって連結貸借対照表価額とし、また、営業循環過程から外れた滞留等の製品について一定の回転期間を超える場合には、帳簿価額を切り下げております。なお、経営環境の変化等により市場における需要が見積りより悪化した場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表において追加の評価減が必要となる可能性があります。 (退職給付関係) 退職給付債務については、割引率等の数理計算上で設定される前提条件に基づき算出しておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
事業リスク
- 市場の高齢化と需要減少日米欧などの二輪先進国では、ライダーの平均年齢が50歳を超え高齢化が進んでいます。少子高齢化により若年層のライダーが増加しない場合、将来的に顧客数が減少し、同社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。これは中期的に発生する可能性が高いと認識されています。
- 事業の多角化不足同社は二輪用ヘルメット専業メーカーとして成長してきましたが、一つの事業に経営資源を集中しているため、二輪用ヘルメット市場の環境変化や業界のパラダイムシフトが起こった場合、壊滅的な影響を受ける可能性があります。これは長期的なリスクであり、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
- 為替変動の影響連結売上高に占める海外売上高比率が82.5%と高く、為替相場が大きく変動した場合、同社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。特に円高に振れた場合、海外での売上が円換算で減少するリスクがあり、これは随時発生する可能性が高いと認識されています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク要因は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)特に重要なリスクリスクリスクの内容主な対応当社製品の市場について①日米欧等の二輪先進国においては、ライダーの平均年齢が50数歳と高齢化しており、現在の少子高齢化が進み、若年層のライダー増加が無いと、いずれかの時点で二輪先進国におけるライダー数(即ち我々にとっての顧客数)が減少に転じることが予想され、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 発生可能性:大発生時期:中期現在当社はその対応策として日米欧および二輪先進国においてレトロタイプや新素材を適用したモデルの需要やIT・エレクトロニクスと融合したモデルへの対応をすると共に、PFSサービスを鋭意推進することにより、顧客の満足度向上及び囲い込みを図りシェア維持拡大に努めております。加えて、今後の成長が期待される日本を除くアジア等に注力し、新興国の需要を着実に取り込むべく努力致します。 当社製品の市場について②当社は二輪用ヘルメット専業メーカーとして着実に成長して参りましたが、一つの事業に経営資源を集中することは極めて効率的である一方、二輪用ヘルメットを取り巻く経営環境や業界のパラダイムシフトが起こった場合は壊滅的な影響を受けかねず当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 発生可能性:中発生時期:長期当社は①の推移を注視しつつ、当社の間尺にあった、当社らしい新事業分野への進出を開始しています。第一弾としてBMX(競技用)ヘルメットを2024年9月に上市した後、第二弾として本格的な新規事業となるキャリーケースを2026年1月に上市する予定です。 為替リスク当社グループでは海外における営業展開を積極的に行ってきた結果、連結売上高に占める海外売上高比率が高く、2025年9月期は82.5%となっております。当社グループは為替相場が大きく変動した場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 発生可能性:大発生時期:随時当社は、Made in Japanで勝負しますので、国内で効率的且つ効果的な開発・生産を行い、付加価値を高めて高い利益水準の維持を継続します。そのうえで、為替に左右されにくい体質とすべく、円建て輸出取引の拡大、円高に振れた場合の値上げ、為替に左右されない日本国内における利益面でのシェアーアップ等出来る対応を進めております。尚、歴史的な円高が継続する場合に備え、販売量や利益の落ち込みの継続に耐えつつ、必要な対応策を行うべく、内部留保及び現預金を手厚く確保しています。自然災害・大規模事故等①工場所在地において、地震、異常気象、火災等が発生した場合、工場の操業が一定期間停止するリスクがあります。リスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 発生可能性:中発生時期:随時 国内の2つの工場のうち、1つの工場が操業停止に追い込まれた場合、操業再開までに必要な対応や資金を準備しています。また、もう1つの工場が可能な限りカバーしていく体制についても準備しています。こうした対応が可能となるよう、内部留保及び現預金を手厚く確保しています。 リスクリスクの内容主な対応自然災害・大規模事故等②新型コロナウイルスに代表される世界的な感染拡大や同種の伝染病拡大は、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 発生可能性:中発生時期:随時前回のコロナ禍にて、事務所・工場内での感染拡大リスクや外部の人との接触による感染リスクを極小化し、事業を継続出来る様、以下の施策を実施しました。・事務所や工場にて、手洗い・うがい・マスク着用等を徹底。・必要に応じてリモート会議を活用。今後、同様の伝染病拡大のリスクが顕在化する場合には、その時の状況に応じて、同種の施策を実施していきます。 (2)重要なリスクリスクリスクの内容主な対応当社製品に対する法規制二輪乗車用ヘルメットの販売を行うには、世界各国における法的規制及び安全規格に適合させる必要があり、法的規制としては、日本では販売するための強制規格として消費生活用製品安全法(PSC)、北米では各州法で定め、オートバイライダーに着用が義務づけられている、自動車関係規格FMVSS(Federal Motor VehicleSafety Standards)No.218、欧州では国連ヨーロッパ経済委員会のRegulation’22等があり、また、安全規格(産業規格)として日本ではJIS規格、北米では任意規格のSNELL規格等があります。当社の生産する二輪乗車用ヘルメットは、上記の他それぞれの販売地域における法的規制及び安全規格を満たしておりますが、今後新たな法律の制定や法改正並びに新たな安全規格の制定や既存の安全規格の変更等が行われ、当社の対応が遅れた場合は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 発生可能性:小発生時期:随時当社グループでは、品質保証部が世界各国における法規制の動向を日々チェックしており、重要な変更やその方向性が出た段階から、開発・生産や営業と密接に連携し、必要な対策を立てて対応しています。また、国内の両工場において、各国の法的規制及び安全規格を満たすべく、必要十分な検査設備を整え、日々改善を進めております。上記の動向について、重要な変更や対応状況等については、毎月経営会議や開発会議等で議論され、リスクを最小化すべく努めております。 リスクリスクの内容主な対応製造物責任(PL)当社グループの主な販売地域には、製品の欠陥によっては生命、身体又は財産に損害を被った場合に、被害者が製造会社などに対して損害賠償を求めることができる法律があり、当社の生産する二輪乗車用ヘルメットに関しても、PL案件がアメリカを中心に発生しております。最近5年間のPL案件の発生件数は次表の通りであります。想定外のPL案件が顕在化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 発生可能性:中発生時期:随時当社は当該損害賠償請求に備えて、損害保険会社と国内外のPL保険契約を締結し、損害の補填と、交渉の代行を委託しております。当該保険は、万一敗訴の場合の損害賠償金の他、交渉のための弁護士費用や、和解による出費等も保険の対象となっております。PL案件の進展状況によって保険金額以上の支払いが発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性がありますが、当社では、毎年リスクの動向を分析しながら必要な保険金額を掛けております。なお、当社単体の販売費及び一般管理費に占めるPL保険料を含む保険料(2025年9月期)は、88,157千円であります。原材料価格の変動当社グループの製造販売する「プレミアムヘルメット」の製造原価における原材料比率(2025年9月期)は43.2%となっております。原油、素材市況により全ての原材料価格が変動するわけではありませんが、原材料価格が大きく変動した場合は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 発生可能性:大発生時期:随時当社では、競争力のある製品を投入しつづけることで、仮に原材料価格が高騰してもある程度価格に転嫁するよう努めます。また、原材料を極力減らす努力を行ったり、製造工程の効率化に努めることで、材料価格の上昇を吸収するバッファーを作ります。 知的財産権(産業財産権)プレミアムヘルメットとしてのポジション堅持のため特許、意匠、商標などの知的財産権の確保に努めておりますが、仮に他社製品の知的財産権(産業財産権)に抵触した場合には、その係争内容次第では当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 発生可能性:中発生時期:随時当社グループでは、品質保証部が中心となって、他社からのクレームに対応するとともに、自社の知的財産権の確保に向け、専門家の意見を充分に吸収しながら、対応しています。また、未公開特許侵害リスクに対する対策として、知財保険に加入しております。 最近5年間のPL案件の発生件数 期中の発生件数期末の未解決件数北米(件)欧州(件)日本(件)北米(件)欧州(件)日本(件)2021年9月期―――1――2022年9月期1――2――2023年9月期1――1――2024年9月期――――――2025年9月期――――――