7745

A&Dホロンホールディングス(7745)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

精密機器 電機・精密

事業の概要

  • 主要事業内容:A&Dホロンホールディングスは、半導体関連機器、医療・健康機器、計測・計量機器の3つの分野で製品の製造・販売を行っています。半導体関連では、半導体設計回路の寸法測定装置や欠陥分析装置、A/D・D/A変換器などを提供し、半導体製造の基盤を支えています。
  • 医療・健康機器:家庭用・医療用血圧計、生体情報モニタ、精密体重計、超音波吸入器などを手掛け、人々の健康管理に貢献しています。特に血圧計は一般家庭から医療現場まで幅広く利用されています。
  • 計測・計量機器:計測・制御システム、材料試験機、環境計測機器、電子天秤、台秤、異物検査装置など多岐にわたる製品を提供しています。これらは研究開発、品質管理、生産現場など様々な産業で不可欠な役割を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 半導体関連事業:この事業は、フォトマスク上の半導体設計回路寸法測定装置や欠陥レビュー・分析装置、A/D・D/A変換器などを製造・販売しています。日本地域での売上は122.95億円、営業利益は41.24億円と、高い収益性を誇る稼ぎ頭の一つです。主に株式会社ホロンと株式会社エー・アンド・デイが製造・販売を担っています。
  • 医療・健康機器事業:家庭用・医療用血圧計、生体情報モニタ、精密体重計などを提供しており、グローバルに展開しています。日本での売上は48.05億円、営業利益32.15億円ですが、アメリカ地域では売上100.03億円、ヨーロッパ地域では売上88.2億円と、海外市場が大きな割合を占めています。全体では売上241.22億円、営業利益41.06億円と、同社グループの主要な収益源です。
  • 計測・計量機器事業:計測・制御・シミュレーションシステム、材料試験機、電子天秤、台秤、異物検査装置など幅広い製品を扱っています。日本での売上は187.12億円、営業利益20.75億円と堅調ですが、アメリカ地域では売上57.19億円、アジア・オセアニア地域では売上55.83億円と、こちらも海外での事業規模が大きいです。全体では売上306.65億円、営業利益27.04億円と、同社グループで最も売上規模の大きい事業となっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
JapanSemiconductorRelatedBusinessReportableSegment 地域 123 41 33.5%
SemiconductorRelatedBusinessReportableSegment 地域 123 41 33.5%
JapanMedicalAndHealthSystem 地域 48 32 66.9%
AmericaMedicalAndHealthSystem 地域 100 5 4.7%
EuropeMedicalAndHealthSystem 地域 88 2 2.2%
AsiaAndOceaniaMedicalAndHealthSystem 地域 5 2 45.4%
MedicalHealthcareInstrumentsBusinesses 地域 241 41 17.0%
JapanMeasuringInstruments 地域 187 21 11.1%
AmericaMeasuringInstruments 地域 57 1 1.2%
EuropeMeasuringInstruments 地域 6 -0 -4.3%
AsiaAndOceaniaMeasuringInstruments 地域 56 6 10.5%
MeasurementWeighingInstrumentsBusinesses 地域 307 27 8.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,038 文字
3 【事業の内容】当社グループは当社及び当社の子会社20社で構成され、半導体関連機器、医療・健康機器及び計測・計量機器の製造・販売を主たる業務としております。当社は、特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。当社グループの事業内容及び各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、次の事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1) 半導体関連事業主な製品はフォトマスク上の半導体設計回路寸法測定および欠陥レビュー・分析装置や、半導体製造装置に不可欠なユニットであるA/D・D/A変換器、電子銃等であります。当事業は、㈱ホロン及び㈱エー・アンド・デイが製造・販売、㈱A&Dマニュファクチャリングが製造を行っております。(2) 医療・健康機器事業主な製品は家庭用血圧計、医療用血圧計、生体情報モニタ、精密体重計、超音波吸入器等であります。当事業は、㈱エー・アンド・デイが製造・販売するほか、国内においては㈱A&Dマニュファクチャリングが製造をしております。また、海外においては愛安徳電子(深圳)有限公司及びA&D Vietnam Limitedが製造、A&D ENGINEERING, INC.他7社が販売をしております。(3) 計測・計量機器事業主な製品は計測・制御・シミュレーションシステム、材料試験機、環境計測機器、電子天秤、台秤、インジケータ、ロードセル、異物検査装置等であります。当事業は、㈱エー・アンド・デイが製造・販売するほか、国内においては、㈱ベスト測器が製造・販売、㈱A&Dマニュファクチャリングが製造を行っております。また、海外においては、A&D SCALES CO.,LTD.及び愛安徳電子(深圳)有限公司が製造、A&D Technology Inc.が製造・販売、A&D KOREA Limited.他7社が販売をしております。 [事業系統図] (注) 1.無印 連結子会社2.当社グループには上記事業系統図に記載されているほかに、持分法非適用非連結子会社が2社あります。3.2025年4月1日付で、A&D ENGINEERING, INC.を存続会社、A&D Technology Inc.を消滅会社とする吸収合併を行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 強い
世界最高水準の技術力を活かし、グローバル市場のニーズに応える新製品開発に注力しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
フォトマスク上の半導体設計回路寸法測定装置や電子銃の開発など、世界最高水準の技術力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:地政学リスク / 情報セキュリティリスク / 環境規制、気候変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

A&Dは、計測機器や医療機器分野で長年の実績と一定のブランド認知を持つ。特に、特定のニッチ市場における専門性と技術力は無形資産となり得るが、汎用性の高い技術や強力な特許ポートフォリオの開示は限定的であり、明確な差別化要因としての強度はまだ弱い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社の計測機器や医療機器は、特定の用途に特化しており、顧客は導入済みのシステムや運用ノウハウとの互換性を考慮する必要がある。しかし、競合製品への切り替えコストが極端に高いわけではなく、代替技術の登場リスクも存在する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

A&Dの事業モデルは、製品の利用者が増えることでサービスの価値が向上するようなネットワーク効果を生み出す構造ではない。各顧客は独立して製品を利用する。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

精密機器製造において、一定の生産効率やサプライチェーン管理によるコスト抑制努力は行われていると考えられる。しかし、競合他社と比較して構造的に著しく低いコスト構造を持つという明確な証拠はない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

A&Dは、特定の計測機器や医療機器分野において一定の市場シェアを持つが、業界全体を支配するような圧倒的な規模の経済性を持っているとは言えない。ニッチ市場での存在感はあるものの、グローバルな大手企業と比較すると規模の優位性は限定的。

  • 技術力と製品ラインナップ:半導体、医療、計測という異なる分野で、それぞれ専門性の高い製品を開発・製造しています。特に半導体関連では、フォトマスクの寸法測定や欠陥分析といった高度な技術を要する装置を提供しており、これが同社の競争力の源泉となっています。
  • グローバルな製造・販売網:医療・健康機器事業では、国内だけでなく中国(愛安徳電子(深圳)有限公司)やベトナム(A&D Vietnam Limited)で製造を行い、米国(A&D ENGINEERING, INC.)他7社が海外販売を担っています。計測・計量機器事業も同様に、海外に製造・販売拠点を持ち、世界中で事業を展開できる体制が強みです。
  • 多様な顧客基盤:半導体メーカー、医療機関、一般消費者、研究機関、製造業など、幅広い顧客層を持つことで、特定の市場変動リスクを分散し、安定した事業運営を可能にしています。各事業が独立しつつも、技術的なシナジーを生み出す可能性も秘めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは「わたしたちは、長年培ってきた「はかる」技術を社会に提供することを通じて、科学技術の発展、産業の高度化、人々の健康な生活に寄与し、豊かで持続的な社会づくりにグローバルに貢献する企業グループを目指します。」をグループ企業理念として掲げております。当社グループの事業は、様々なアナログ情報を計測し、エレクトロニクス技術によりデジタル変換(数値化)して表示するA(アナログ)/D(デジタル)・D(デジタル)/A(アナログ)変換技術を原点としております。この原点を軸に、お客様による新しい価値の創出を支援するツールを提供してゆくことで、産業と社会の発展や人々の健康な生活に貢献していきたいと考えております。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは2025年5月に、2034年度までの長期ビジョンおよび2027年度を最終年度とする中期経営計画を策定しました。長期ビジョンでは、『Sensing the Future ~「はかる」を究め、世界を支える~』をスローガンとし、マーケット目線を最重要視する考えのもと、創業以来こだわりを持って育ててきた「はかる」技術を究め、グローバル市場を舞台として社会やお客様の課題解決に貢献する企業グループとなることを、10年後の私たちのあるべき姿としました。長期ビジョンの基本戦略および経営目標は以下のとおりです。<基本戦略>① 社会課題解決に向けた事業ポートフォリオの改革② マーケットインによる顧客への価値提供ができるビジネスモデルへ転換③ “「はかる」を究め、世界を支える”を実現する新たな開発・生産機能の構築④ ポートフォリオマネジメントの高度化⑤ サステナビリティ経営の推進<経営目標(2034年度)>① 売上高    1,500億円② 営業利益    300億円③ 営業利益率    20.0% また、長期ビジョンの実現に向けたSTEP1としての中期経営計画では、『事業価値の再定義と基盤の再構築』をテーマとし、現在の事業をあらためて見つめ直すとともに経営基盤を強固にする期間と位置付けています。長期ビジョンからバックキャストの考え方で設定した各事業の戦略およびグループ機能を強化するための施策を推進してまいります。中期経営計画の基本戦略および経営指標は以下のとおりです。<基本戦略>① グローバルマーケティング機能の構築② グローバル展開加速と事業ポートフォリオを意識した成長の実現③ 事業成長を支える研究開発/生産機能の強化④ 事業ポートフォリオマネジメントの運用⑤ 環境変化に順応するサステナビリティ経営の実装<経営指標(2027年度)>① 売上高    800億円② 営業利益   117億円③ 営業利益率   14.6%④ 配当性向     30% 長期ビジョンを基に中期経営計画を実行することで持続的な成長につなげ、さらなる企業価値向上を図ってまいります。 (3)会社の対処すべき課題昨今、当社グループを取り巻く経営環境は、変化が激しく不確実性が高まっている状況にあります。そのような環境の中においても持続的な成長を実現するため、2034年度までの長期ビジョンおよび2027年度を最終年度とする中期経営計画を策定し、グループ一丸となって計画達成を目指してまいります。半導体関連事業においては、AI、データセンター、自動運転等のアプリケーション拡大を背景に、引き続き中長期的な成長が見込まれております。高性能化や低消費電力化への要求が高まる中、微細化・構造化・複雑化といった技術革新が進展しており、当社グループにとって新たなビジネス機会が創出されています。次世代装置の開発や既存顧客との関係強化、新工場建設の推進などを通じて、今後の需要増に的確に対応し、さらなる成長に向けた基盤強化を着実に進めてまいります。医療・健康機器事業においては、医療DXや予防医療、デジタルヘルス分野における技術革新が進む中、AI・ビッグデータ解析による診断支援等が注目されています。こうした潮流を背景に、当社グループの医療・健康機器事業においても、引き続き需要の拡大が見込まれます。今後は、地政学リスクや米国関税の影響も踏まえ、販売エリアや流通の拡大とともに生産性の向上、生産の最適化を図り業績の拡大を目指してまいります。計測・計量機器事業においては、カーボンニュートラル社会やデジタル化社会への移行が加速する中、AI・IoT技術の進展により、より高度で精密な計測ニーズが高まっております。加えて、環境規制対応や人件費高騰への対処として、無人化・自動化・遠隔化といった開発・生産投資がグローバルに拡大しています。ファクトリーオートメーション市場やエネルギーシフトに対応する新製品開発を推進、米国や中国など海外の重点地域における販売、エンジニアリング、サービス対応を強化することによって業績拡大を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは「わたしたちは、長年培ってきた「はかる」技術を社会に提供することを通じて、科学技術の発展、産業の高度化、人々の健康な生活に寄与し、豊かで持続的な社会づくりにグローバルに貢献する企業グループを目指します。」をグループ企業理念として掲げております。当社グループの事業は、様々なアナログ情報を計測し、エレクトロニクス技術によりデジタル変換(数値化)して表示するA(アナログ)/D(デジタル)・D(デジタル)/A(アナログ)変換技術を原点としております。この原点を軸に、お客様による新しい価値の創出を支援するツールを提供してゆくことで、産業と社会の発展や人々の健康な生活に貢献していきたいと考えております。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは2025年5月に、2034年度までの長期ビジョンおよび2027年度を最終年度とする中期経営計画を策定しました。長期ビジョンでは、『Sensing the Future ~「はかる」を究め、世界を支える~』をスローガンとし、マーケット目線を最重要視する考えのもと、創業以来こだわりを持って育ててきた「はかる」技術を究め、グローバル市場を舞台として社会やお客様の課題解決に貢献する企業グループとなることを、10年後の私たちのあるべき姿としました。長期ビジョンの基本戦略および経営目標は以下のとおりです。<基本戦略>① 社会課題解決に向けた事業ポートフォリオの改革② マーケットインによる顧客への価値提供ができるビジネスモデルへ転換③ “「はかる」を究め、世界を支える”を実現する新たな開発・生産機能の構築④ ポートフォリオマネジメントの高度化⑤ サステナビリティ経営の推進<経営目標(2034年度)>① 売上高    1,500億円② 営業利益    300億円③ 営業利益率    20.0% また、長期ビジョンの実現に向けたSTEP1としての中期経営計画では、『事業価値の再定義と基盤の再構築』をテーマとし、現在の事業をあらためて見つめ直すとともに経営基盤を強固にする期間と位置付けています。長期ビジョンからバックキャストの考え方で設定した各事業の戦略およびグループ機能を強化するための施策を推進してまいります。中期経営計画の基本戦略および経営指標は以下のとおりです。<基本戦略>① グローバルマーケティング機能の構築② グローバル展開加速と事業ポートフォリオを意識した成長の実現③ 事業成長を支える研究開発/生産機能の強化④ 事業ポートフォリオマネジメントの運用⑤ 環境変化に順応するサステナビリティ経営の実装<経営指標(2027年度)>① 売上高    800億円② 営業利益   117億円③ 営業利益率   14.6%④ 配当性向     30% 長期ビジョンを基に中期経営計画を実行することで持続的な成長につなげ、さらなる企業価値向上を図ってまいります。 (3)会社の対処すべき課題昨今、当社グループを取り巻く経営環境は、変化が激しく不確実性が高まっている状況にあります。そのような環境の中においても持続的な成長を実現するため、2034年度までの長期ビジョンおよび2027年度を最終年度とする中期経営計画を策定し、グループ一丸となって計画達成を目指してまいります。半導体関連事業においては、AI、データセンター、自動運転等のアプリケーション拡大を背景に、引き続き中長期的な成長が見込まれております。高性能化や低消費電力化への要求が高まる中、微細化・構造化・複雑化といった技術革新が進展しており、当社グループにとって新たなビジネス機会が創出されています。次世代装置の開発や既存顧客との関係強化、新工場建設の推進などを通じて、今後の需要増に的確に対応し、さらなる成長に向けた基盤強化を着実に進めてまいります。医療・健康機器事業においては、医療DXや予防医療、デジタルヘルス分野における技術革新が進む中、AI・ビッグデータ解析による診断支援等が注目されています。こうした潮流を背景に、当社グループの医療・健康機器事業においても、引き続き需要の拡大が見込まれます。今後は、地政学リスクや米国関税の影響も踏まえ、販売エリアや流通の拡大とともに生産性の向上、生産の最適化を図り業績の拡大を目指してまいります。計測・計量機器事業においては、カーボンニュートラル社会やデジタル化社会への移行が加速する中、AI・IoT技術の進展により、より高度で精密な計測ニーズが高まっております。加えて、環境規制対応や人件費高騰への対処として、無人化・自動化・遠隔化といった開発・生産投資がグローバルに拡大しています。ファクトリーオートメーション市場やエネルギーシフトに対応する新製品開発を推進、米国や中国など海外の重点地域における販売、エンジニアリング、サービス対応を強化することによって業績拡大を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 業績当連結会計年度における世界経済は、インフレ率の低下や個人消費の回復基調が続くなかで底堅い成長を維持したものの、長期化しているウクライナや中東地域等の地政学リスクに加え、米国の大規模な関税政策による各国経済に与える影響などにより、先行きに対する不透明感が強まっております。このような状況のもと、現中期経営計画(2022年度〜2024年度)の最終年度となる当期においても、外部環境の変化に柔軟に対応するための各事業の取り組み推進やグループシナジー強化のための施策を継続してまいりました。半導体関連事業においては、生成AI関連の先端半導体を中心とした需要拡大や各国におけるサプライチェーン強化のための継続的な設備投資を背景に当社グループ製品への需要も堅調に推移し、前年同期比増収増益となりました。医療・健康機器事業においては、顧客・地域ごとの需要変動が大きくなるなか、海外での販売活動強化に係るコスト増が影響し前年同期比増収減益となりました。計測・計量機器事業においては、DSP機器需要やアジア地域での計量機器需要が堅調に推移したことにより前年同期比増収増益となりました。この結果、当連結会計年度の売上高は67,083百万円(前連結会計年度比8.3%増)、営業利益は8,813百万円(前連結会計年度比10.8%増)、経常利益は8,954百万円(前連結会計年度比8.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,468百万円(前連結会計年度比22.1%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローが6,578百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△2,005百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△5,440百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額が107百万円発生した結果、13,257百万円(前連結会計年度比5.4%減)となりました。  ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)生産高(百万円)前期比(%)半導体関連事業日本9,667139.8米州--欧州--アジア・オセアニア--計9,667139.8医療・健康機器事業日本5,84699.4米州1,46480.5欧州883353.5アジア・オセアニア14,22898.0計22,42199.8計測・計量機器事業日本20,090106.0米州1,65490.7欧州--アジア・オセアニア7,732125.2計29,478109.4合計61,567109.3 (注) 1.金額は販売価格によっております。2.実績には商品仕入を含んでおります。 b.受注実績当社グループは、原則として見込生産を行っておりますが、製品の一部には受注生産を行っているものがあります。当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)半導体関連事業日本12,660158.39,794102.0米州----欧州----アジア・オセアニア----計12,660158.39,794102.0医療・健康機器事業日本1,29461.732258.1米州----欧州----アジア・オセアニア13988.7332,487.1計1,43363.532658.7計測・計量機器事業日本8,571109.14,822131.8米州1,561110.51,42160.4欧州----アジア・オセアニア87099.22763.3計11,003108.46,271103.5合計25,098123.016,391101.1 (注) 金額は販売価格によっております。なお、セグメント間の取引は、相殺消去しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)販売高(百万円)前期比(%)半導体関連事業日本12,295119.0米州--欧州--アジア・オセアニア--計12,295119.0医療・健康機器事業日本4,80588.9米州10,003102.5欧州8,820110.0アジア・オセアニア493130.7計24,122102.4計測・計量機器事業日本18,712102.1米州5,719135.5欧州649107.9アジア・オセアニア5,583113.8計30,665109.3合計67,083108.3 (注) セグメント間の取引は、相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高)当連結会計年度の当社グループの売上高は、前連結会計年度に比べ8.3%増収の67,083百万円となりました。半導体関連事業につきましては、堅調な需要が続くなかで期中の受注案件含めすべての顧客要求納期に対応できたことにより売上は増加しました。この結果、半導体関連事業の売上高は12,295百万円(前連結会計年度比19.0%増)となりました。医療・健康機器事業につきましては、日本においては、大口顧客向け製品の出荷が低調に推移したことに加え、一部顧客向け製品の商流変更も影響し売上は減少しました。米州においては、家庭用血圧計需要の伸び悩みによって現地通貨ベースでの売上は前年を下回ったものの、為替の影響により円換算後の売上は増加しました。欧州においては、地域ごとの需要にばらつきが生じるなか、現地でのシェア維持、拡大に注力し売上は増加しました。この結果、医療・健康機器事業の売上高は24,122百万円(前連結会計年度比2.4%増)となりました。計測・計量機器事業につきましては、日本においては、第3四半期まで弱含みだった計量機器の需要が持ち直したことや、DSP機器需要が好調に推移したことで売上は増加しました。米州においては、計量機器需要の取り込みやDSP機器需要が好調に推移したことで売上は増加しました。アジア・オセアニアにおいては、主に韓国・台湾・インドでの計量機器需要が堅調だったことにより売上が増加しました。この結果、計測・計量機器事業の売上高は30,665百万円(前連結会計年度比9.3%増)となりました。 (売上原価、販売費及び一般管理費)売上原価率については、生成AI関連の先端半導体を中心とした需要拡大及び継続的な生産工場の効率化やコストダウン等の原価低減活動が原価率低減に寄与しました。この結果、前連結会計年度と比べ0.4%減少の55.0%となりました。販売費及び一般管理費は、営業活動費を中心とした諸経費の継続的な抑制を行った一方、賃上げ等による人件費の増加や、半導体関連事業における次世代製品開発に係る開発費の増加等により、前連結会計年度と比べ8.8%増加の21,390百万円となりました。研究開発費は高水準にありますが、これは当社グループの継続的な発展に不可欠な将来を見据えた投資と考えております。 (営業利益)営業利益は、8,813百万円(前連結会計年度比10.8%増)となりました。半導体関連事業の営業利益は、新製品開発に伴う研究開発費などのコスト増が利益率に影響したものの、売上が高水準を維持したことにより、前連結会計年度比8.9%増益の4,124百万円となりました。医療・健康機器事業の営業利益は、顧客・地域ごとの需要変動が大きくなるなか、海外での販売活動強化に係るコスト増が影響し、前連結会計年度比3.4%減益の4,106百万円となりました。計測・計量機器事業の営業利益は、DSP機器需要やアジア地域での計量機器需要が堅調に推移したことにより、前連結会計年度比53.4%増益の2,704百万円となりました。また、上記のセグメント別の営業損益の他、全社費用等として2,123百万円が発生しております。売上高営業利益率は13.1%となり、前連結会計年度より0.3%上昇しました。引き続き新技術や顧客のニーズを踏まえた高付加価値製品の投入、原価低減、経費削減等、利益率の上昇につながる施策に努めてまいります。 (経常利益)営業外収益及び営業外費用については、円高により為替が不利に働いた一方、各国における金利が上昇する中、借入金の返済を促進したことにより利息収支が改善し、営業外収益は前連結会計年度比144百万円減少の624百万円、営業外費用は前連結会計年度比0百万円減少の483百万円となりました。これらの結果、経常利益は8,954百万円(前連結会計年度比8.7%増)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度において、当社の顧問税理士法人より、当社の税務申告業務に関連して受領した補償金を中心に、特別利益が前連結会計年度比217百万円増加の218百万円となり、当社の連結子会社である株式会社ベスト測器で計上した減損損失を中心に、特別損失が前連結会計年度比211百万円減少の77百万円となったことにより、税金等調整前当期純利益は9,095百万円になりました。また法人税、住民税及び事業税を2,257百万円、法人税等調整額を343百万円、非支配株主に帰属する当期純利益を25百万円計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は6,468百万円(前連結会計年度比22.1%増)となりました。 (包括利益)当期純利益は6,494百万円となった他、退職給付に係る調整額を中心にその他の包括利益が△74百万円となったことにより、包括利益は6,420百万円(前連結会計年度比4.3%増)となりました。 (流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、51,668百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,699百万円減少いたしました。これは、主に現金及び預金や受取手形、売掛金及び契約資産が減少したことによるものであります。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は17,336百万円となり、前連結会計年度末に比べ281百万円減少いたしました。個々の要因は以下のとおりであります。a 有形固定資産有形固定資産については、株式会社ホロンにおける新工場建設のための設備投資等があった一方、既存設備償却が進み、前連結会計年度末に比べ42百万円減少いたしました。b 無形固定資産無形固定資産については、のれんを中心に、前連結会計年度末に比べ6百万円減少いたしました。c 投資その他の資産投資その他の資産については、事業提携を目的とした投資有価証券等の増加があった一方、繰延税金資産が減少したため、前連結会計年度末に比べ231百万円減少いたしました。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は22,780百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,116百万円減少いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金や短期借入金が減少したこと等によるものであります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は3,426百万円となり、前連結会計年度末に比べ900百万円減少いたしました。これは、主に長期借入金が減少したこと等によるものであります。 (純資産)当連結会計年度末の純資産の残高は42,797百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,035百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益等により利益剰余金が5,359百万円増加したことによるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は6,578百万円(前連結会計年度比8.6%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が9,095百万円、減価償却費が1,781百万円、売上債権の減少額が1,255百万円あった一方で、法人税等の支払額が2,660百万円、仕入債務の減少額が1,246百万円あったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は2,005百万円(前連結会計年度比0.1%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が1,525百万円、無形固定資産の取得による支出が493百万円あったことによるものであります。フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除したもの)は4,573百万円のプラスとなっております。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は5,440百万円(前連結会計年度比4.1%減)となりました。これは主に短期借入金の純減額2,499百万円、長期借入金の返済による支出が2,302百万円、配当金の支払額が1,108百万円あったことによるものであります。 必要運転資金及び設備投資を含む投資資金は、基本的には内部資金又は金融機関からの借入金により対応しております。外部資金は、その使途の実態に合わせ、長期及び短期での調達となっております。当連結会計年度末では、長期借入金1,998百万円(1年内返済予定分含む)、短期借入金10,811百万円の構成となっており、合わせて12,810百万円を計上しております。当連結会計年度末借入金残高の売上高に対する比率は19.1%(前連結会計年度末は27.1%)となっております。また、緊急時の資金調達手段の確保を目的として、一部の取引銀行と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しており、資金流動性を確保しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たって、当社経営陣は決算日における資産・負債の数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。また、経営陣は過去の実績や状況に応じ、合理的妥当性を有する要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎としております。実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これら見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 地政学的な事業環境リスク:ロシア・ウクライナ情勢や米中関係などの国際的な緊張が高まる中、各国・地域の経済安全保障政策が強化されています。同社グループがグローバルに展開する製造・販売拠点で、制裁や法規制に適切に対応できない場合、ブランドイメージの低下や売上・収益の悪化、さらには事業継続への支障が生じる可能性があります。
  • 情報セキュリティリスク:サイバー攻撃の巧妙化・高度化により、不正アクセスによる企業情報の流出リスクが増大しています。もし同社がサイバー攻撃を受け、業務システムの停止や機密情報の流出が発生した場合、社会的信用の失墜、事業活動の混乱、取引先への補償費用発生などにより、事業継続に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
  • 自然災害による事業停止リスク:地震、台風、洪水などの自然災害や大規模な火災が発生した場合、同社の事業拠点に損害が生じ、事業活動が停止または制限される可能性があります。また、情報システムの機能停止やサプライチェーンの分断により、原材料の調達や製品の出荷が困難となり、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,142 文字
3 【事業等のリスク】当社グループでは、「リスク管理規程」に基づきサステナビリティ委員会がリスクの総括管理を行っております。また、リスク管理に関わる課題・対応策を協議するためサステナビリティ委員会の下部組織としてリスク管理部会を設置し、リスクマネジメントを推進しております。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 1.地政学リスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 ロシア・ウクライナ情勢、米中関係、台湾情勢などを踏まえた各国・地域の経済安全保障政策の強化により、グローバルの環境は複雑さが増加しております。当社グループは、事業活動を展開する世界各国に製造・販売拠点を有しており、制裁や法規制に対し適切に対応できない場合、ブランドに対する社会的信用の失墜、売上減少、収益悪化につながる可能性があります。また、当社グループ従業員の安全及び保有資産が脅かされることで、事業継続に支障をきたす恐れがあります。〔リスクへの対応〕・各地域の政治・経済情勢や法規制の動向などについて、各拠点を通じて定期的にモニタリングし、事業への影響を迅速に把握できる体制を整えております。・地政学リスクに起因する多岐に亘る事業活動リスクが顕在化した際には、経営危機管理規程に基づき迅速な初動対応を講じるとともに、対応体制を構築することで被害や損害を最小限とすることに努めております。 2.情報セキュリティリスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 近年、サイバー攻撃の巧妙化・高度化により不正アクセスによる企業保有情報が流出するリスクが高まっております。当社グループがサイバー攻撃や不正アクセスを受け、業務システムの誤作動や停止、保有する機密情報の流出が発生した場合、社会的信用の失墜、事業活動の混乱や停滞、取引先等への補償などの費用発生により、当社グループの事業継続に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクへの対応〕・サイバー攻撃による不正アクセス及びランサムウェア対策のためセキィリティソフトウェア導入やデータバックアップ強化、社員への注意喚起などを実施し、セキュリティレベルを向上させる施策を順次進めております。・企業保有情報の流出があった場合、流出した情報の内容・原因・影響範囲を調査し対策を進め、流出の事実を一般に公開する管理体制を整えるよう経営危機管理規程に規定しております。 3.環境規制、気候変動リスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 温室効果ガス排出規制の強化、カーボンプライシング導入などが具体的なリスクとして考えられますが、これらの対策が遅れた場合、社会的信用の失墜、取引停止や株価低迷等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクへの対応〕・リスクへの対応については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 4.自然災害リスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 地震や気候変動に伴う大型台風、洪水等の自然災害、火災等による大規模事故の発生は、当社グループの事業活動に重大な影響を与える可能性があります。 具体的には、以下のリスクが考えられます。これらのリスクにより、事業活動の継続性が確保できず、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。・事業拠点の損害: 地震や洪水等の自然災害、火災等により、事業拠点が損害を受け、事業活動が停止または制限される可能性があります。・情報システムの機能停止: 通信ネットワークの寸断等により、情報システムが機能停止し、業務遂行に支障をきたす可能性があります。・サプライチェーンの分断: 販売・生産・物流インフラの機能停止等により、サプライチェーンが分断し、原材料の調達や製品の出荷が困難になる可能性があります。〔リスクへの対応〕・災害マニュアルの策定・訓練:地震、台風、洪水等、想定される災害ごとに詳細な対応手順を定めた災害マニュア ルを策定しております。従業員向けに定期的な避難訓練を実施し、災害発生時の行動を徹底しております。・安否確認システムの導入:災害発生時に従業員の安否を迅速かつ確実に確認できるシステムを導入しております。緊急連絡先情報の登録や定期的な確認を行い、万が一の際にも迅速な対応を可能にしております。・事業継続計画(BCP)の策定:災害発生時に事業活動を継続するためのBCPを策定しております。BCPに基づき、予防・減災対策や復旧対策の観点でハード・ソフト両面から対策の見直しを行い、災害対応力の強化を図っております。 これらの取り組みを通じて、災害リスクを最小限に抑え、事業の継続性を確保してまいります。 5.法的規制(企業倫理・コンプライアンス)リスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 当社グループの事業は国内および海外において様々な法的規制を受けております。また、国際機関や各国政府により公正な競争を妨げる行為や贈賄防止等に対する法規制は厳格化されております。これらの法令および規制の遵守状況が不十分、または変更への対応が適切でない場合等には、当社グループの事業活動に制限を受けるリスクがあります。 また、当社グループが現在または将来の法令および規制を遵守できなかった場合には、刑事罰・課徴金・民事訴訟による損失の発生、営業停止等の行政処分による社会的信用の失墜などにより業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。〔リスクへの対応〕・当社グループでは、厳重な管理体制のもと、関連する法令・規制の調査・対応を適正に行う体制を構築しております。また、高い倫理観に基づき、良識に従った公正で適法な企業活動を実践するために、「A&Dホロングループ倫理憲章」のもとコンプライアンスの取組みに関する基本事項を定めた「コンプライアンス規程」を制定し、コンプライアンス担当役員の配置やコンプライアンス委員会の設置により、体制の整備および維持向上を推進しております。 6.財務リスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 当社グループの事業活動は、グローバルに展開しております。急激に為替レートが変動した場合、外貨建取引はその債権・債務の換算、売上高、損益において影響があります。連結財務諸表作成における海外連結子会社等の外貨建財務諸表の円換算額が変動するリスクがあります。 また、金利の上昇についても、当社グループの損益に影響を与える可能性があります。〔リスクへの対応〕・外貨建て輸出入条件の見直し、グループファイナンスの実施による外部借入の圧縮など、影響の軽減に努めております。 7.人事・労務リスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 人口減少により今後ますます採用活動は難化することが予想され、必要な人員確保が困難となる可能性があります。特に、高度な技術や高い専門知識を持つ人材が不足した場合、当社グループの将来の成長を阻害し、他社との競争力に影響を与える可能性があります。 働きやすい職場環境の維持、向上に努めておりますが、労働災害や健康被害、ハラスメント等が発生した場合には、業務パフォーマンスの悪化や労災補償、ブランド価値の毀損が発生し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。〔リスクへの対応〕・採用プロセスの見直しや、外部パートナー企業との連携など多様な採用手法を組み合わせることで、幅広く必要な人材を確保します。また女性・シニア・外国人等の多様な人材が労働参加し活躍するための環境整備についても積極的に取り組みます。その他、人的資本経営の推進により魅力的な企業を目指してまいります。・労働環境については、定期的に開催する安全衛生委員会において、労働災害の防止や、健康増進に向けた取り組みを検討し、安全衛生管理の継続的な改善を図ります。また、「A&Dホロングループ倫理憲章」を制定し、当社グループで働く全ての人材の人権が尊重される環境整備を進めるとともに、「コンプライアンス委員会」を設置し、当社グループにおけるコンプライアンスの徹底を図っております。 8.品質低下リスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 当社グループは、医療・健康機器から自動車・宇宙航空まで幅広く製品・サービスを提供しております。万が一、製品・サービスの欠陥、検査の不備や、大規模な製品事故が発生した場合、顧客に損害を与えるだけでなく、大規模なリコールや損害賠償等の費用負担が発生する可能性があります。 また、当社グループに対する社会的信用の失墜により、売上の減少や損失の発生、ブランド価値の棄損に繋がるリスクがあります。〔リスクへの対応〕・当社グループは国際的な品質管理基準(ISO9001、ISO13485(医療機器産業)の認証の他、AS9100(宇宙航空産業))に準拠した品質マニュアルに従い、設計から製造・サービス提供までの品質管理体制を構築し、安全性のリスク最小化に努めております。 9.サプライチェーンリスク〔リスクの内容及び当該リスクが顕在化した場合の影響〕 半導体を始めとした原材料の高騰、入手困難などのサプライチェーンの混乱は収束に向かっているものの、一部の原材料においては未だに納品の長期化や価格高止まりが継続しております。サプライチェーンの混乱により、売上減少や収益悪化、事業継続に影響が生じる恐れがあります。〔リスクへの対応〕・当社グループは製品の安定供給を第一に考え、以下のような対策を講じております。 ①部品調達の現地化、安全在庫の設定・確保 ②長納期部品の先行手配 ③入手が容易な部品への設計変更体制の構築

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