7294

ヨロズ(7294)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

輸送用機器 自動車・輸送機

事業の概要

  • 自動車部品製造販売
    ヨロズは自動車用の機構部品、車体部品、機関部品の製造・販売を主力事業としています。国内では当社が製造販売し、一部工程を子会社に外注。海外では各国の連結子会社が製造販売し、一部は当社が製造して販売しています。自動車メーカー向けのサプライヤーとして、自動車産業のサプライチェーンを支えるビジネスモデルです。
  • 金型・設備製造販売
    自動車部品の製造に必要な金型や設備も手掛けています。国内では子会社であるヨロズエンジニアリングが製造し、当社を通じて販売。海外では主にヨロズエンジニアリングが製造し、各国の海外連結子会社を通じて販売しています。これにより、自社の生産設備を内製化できるだけでなく、外部への販売も行い収益源としています。
  • 関連事業の展開
    上記主要事業に加え、物流、研究、サービスといった関連事業も展開しています。例えば、連結子会社のヨロズサービスは国内生産拠点への人材派遣や保険代理業を行っています。これらの事業は、主力事業を多角的にサポートし、グループ全体の効率化と収益基盤の強化に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本事業の状況
    日本セグメントは売上高526.68億円、営業利益23.41億円を計上しています。国内の自動車部品製造販売を主に行い、一部工程を国内子会社に外注し、当社を通じて販売しています。金型・設備も国内子会社が製造し、当社を通じて販売しており、安定的な収益基盤を形成しています。
  • アメリカ事業の状況
    アメリカセグメントは売上高868.46億円、営業利益-26.1億円と赤字を計上しています。北米・中南米地域の連結子会社が自動車部品や金型・設備の製造販売を行っています。この地域はヨロズグループにとって最大の売上規模を持つ市場であり、今後の収益改善が課題となる可能性があります。
  • アジア事業の状況
    アジアセグメントは売上高388.99億円、営業利益0.59億円を計上しています。タイ、中国、インド、インドネシアなどのアジア地域の連結子会社が自動車部品や金型・設備の製造販売を行っています。新興国市場の成長を取り込む重要な地域であり、今後の成長が期待される一方で、競争環境も激しいと考えられます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 527 23 4.4%
America 地域 868 -26 -3.0%
Asia 地域 389 1 0.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,347 文字
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社、連結子会社20社で構成され、自動車用の機構部品、車体部品及び機関部品並びに金型・設備の製造、販売を主な事業内容とし、更に各事業に関連する物流、研究及びサービス等の事業活動を展開しております。 なお、セグメントは地域別に区分されているため、事業の内容を事業部門によって記載しております。 当社グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。自動車部品…………国内得意先向けについては、主として当社が製造販売するほか、国内連結子会社㈱ヨロズ栃木、㈱ヨロズ大分、㈱ヨロズサステナブルマニュファクチャリングセンター及び㈱庄内ヨロズに製造工程の一部または全部を外注し、当社を通じて販売しております。海外得意先向けについては、海外連結子会社ヨロズオートモーティブテネシー社、ヨロズオートモーティブノースアメリカ社、ヨロズオートモーティブアラバマ社、ヨロズメヒカーナ社、ヨロズオートモーティブグアナファト デ メヒコ社、ヨロズオートモーティバ ド ブラジル社、ヨロズタイランド社、广州萬宝井汽車部件有限公司、武漢萬宝井汽車部件有限公司、ヨロズJBMオートモーティブタミルナドゥ社、ヨロズオートモーティブインドネシア社が製造販売をするほか、一部については当社が製造し、各社を通じて販売しております。またワイ・オグラオートモーティブタイランド社が製造し、ヨロズタイランド社を通じて販売を行っております。 金型・設備…………国内得意先向けについては、国内連結子会社㈱ヨロズエンジニアリングが製造し、当社を通じて販売しております。海外得意先向けについては、主として㈱ヨロズエンジニアリングが製造し、海外連結子会社ヨロズオートモーティブテネシー社、ヨロズオートモーティブノースアメリカ社、ヨロズオートモーティブアラバマ社、ヨロズメヒカーナ社、ヨロズオートモーティブグアナファト デ メヒコ社、ヨロズオートモーティバ ド ブラジル社、ヨロズタイランド社、广州萬宝井汽車部件有限公司、武漢萬宝井汽車部件有限公司、ヨロズJBMオートモーティブタミルナドゥ社、ヨロズオートモーティブインドネシア社を通じて販売しております。なお、ヨロズエンジニアリングシステムズタイランド社は、主にヨロズタイランド社及び㈱ヨロズエンジニアリングへ金型・設備を製造販売しております。 その他………………海外連結子会社ヨロズアメリカ社は、米国持株会社であります。また、連結子会社㈱ヨロズサービスは国内各生産拠点への人材派遣の他、保険代理業等を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。※1ヨロズアメリカ社は、2021年12月に得意先への受注活動及び部品開発の業務をヨロズオートモーティブテネシー社に移管いたしました。※2ヨロズオートモーティブテネシー社、ヨロズオートモーティブノースアメリカ社、ヨロズオートモーティブアラバマ社はヨロズアメリカ社の子会社であります。※3ヨロズオートモーティブノースアメリカ社は、2009年12月に操業を休止し、ヨロズオートモーティブテネシー社に生産を集約いたしました。※4ヨロズエンジニアリングシステムズタイランド社はヨロズタイランド社の子会社であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
主力製品の原材料である自動車用鋼板の国際市況に大きく影響されるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
自動車部品の製造には品質保証体系に基づく高い技術力と製品開発力が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:為替変動が連結決算に大きな影響を及ぼす / 原材料(自動車用鋼板)の国際市況高止まり / 得意先である自動車メーカーの販売動向の影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ヨロズは自動車部品メーカーであり、特定の技術や特許は存在するものの、汎用性の高い部品が多く、他社との差別化が難しい。ブランド力も限定的であり、無形資産による競争優位性は低いと考えられる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車メーカーとの長年の取引関係や、特定の車種に合わせた部品開発の実績は存在する。しかし、自動車メーカーは複数のサプライヤーを確保する傾向があり、部品の標準化も進んでいるため、スイッチング・コストは限定的である。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

自動車部品製造業において、ネットワーク効果はほとんど見られない。製品の利用者が増えることで価値が増すといった構造ではない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の経験と生産ノウハウの蓄積により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。特に、グローバルな生産体制の構築や、効率的なサプライチェーン管理によるコスト削減努力がうかがえる。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

自動車部品業界は、大手メーカーによる寡占化が進んでいる。ヨロズは、特定の部品分野において一定のシェアを確保しており、規模の経済を活かした効率的な生産体制を構築している。主要サプライヤーとしての地位を確立している。

  • グローバルな生産・販売網
    ヨロズは日本、北米、中南米、アジアに20の連結子会社を持つグローバルな生産・販売ネットワークを構築しています。これにより、主要な自動車生産地域で部品供給が可能となり、顧客である自動車メーカーの海外展開にも対応できる強みがあります。地域分散により、特定地域のリスクを軽減する効果も期待できます。
  • 自動車部品の専門性
    長年にわたり自動車用の機構部品、車体部品、機関部品の製造に特化しており、この分野における高い専門性と技術力を有しています。自動車部品は高い品質と信頼性が求められるため、培われたノウハウと品質保証体制は、顧客からの信頼獲得に繋がる競争優位性と考えられます。
  • 金型・設備の内製化能力
    自動車部品製造に不可欠な金型や設備を自社グループ内で製造できる能力を持っています。これにより、生産設備の開発・導入を迅速に行えるだけでなく、品質管理やコストコントロールもしやすくなります。また、外部への販売も行うことで、技術力を収益に転換しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当期における世界経済は全体としては回復基調で安定推移したものの、勢いに欠ける結果となりました。 足元の経済環境は、自国第一主義を掲げる米国政権の関税強化とドル安誘導政策の影響を受け混迷しています。二転三転する関税措置の迷走で、多くの国で物価の上昇や景気後退の脅威にさらされるリスクの高まりから、世界経済が一気に後退する可能性を秘め、過去に類を見ないほどの不確実性の高まりを見せています。更に現在の状況は、長年培った自由貿易の規律を崩し世界貿易構造の瓦解さえ生みかねない最大のリスクを抱える問題に発展しつつあります。 当社グループが属する自動車業界においては、需要の回復基調が継続すると見込まれるものの、地域による市場の変容や構造変化に加え、上述のとおり米国の関税・為替政策の転換とそれに起因する米中の貿易対立が世界全体の自動車需要に影響を与えかねない状況が続くと思われます。また深刻化する気候変動に対しては、自動車メーカー各社ともカーボンニュートラルの実現を目指し電動車の市場投入を進めています。当期においては市場特性や各国の環境政策の変化を受け、電気自動車(BEV)の成長に減速感がでたものの、中長期では伸長することに疑いはないと考えています。更に、車づくりにおいては、市場の選択肢を残すための様々なパワートレインの開発や自動運転技術、ソフトウェア等の付加価値競争が激化し、自動車メーカー間の提携や他業種協業の動きも活発化しています。 このような環境の下、当社グループは、電動化時代を支える存在となり、全てのステークホルダーから「選ばれる会社」を目指し、新中期経営計画『Yorozu Sustainability Plan 2026(YSP2026)』(計画年度:2024~2026年度)を2024年5月に公表いたしました。ESG経営のE(環境)経営を武器とし、成長と収益力の取組みと融合することで、事業基盤を強化し、一方ではESG経営のS(社会・人)、G(ガバナンス)を柱に、財務戦略も加えた全体最適化により、経営基盤を強化することで企業価値の向上を目指すものであります。 初年度である当期は、この方針に沿って取組みを進めたものの、取り巻く自動車業界の構造変化が想定以上に加速し当社の経営を圧迫するとともに、世界の市場での中国メーカーの台頭などビジネス上の新たな脅威を生みました。また新車立上げ時の混乱や品質問題、サイバー攻撃による改善活動の停滞等、自社の弱点を顧みる機会にもなりました。 これらの外部環境の大きな変化と自社の課題に対応するため、2年目となる2025年度は、YSP2026の基本方針について、対処すべき方向性をより明確化するためにYSP2026を追補するとともに、足元の環境の変化にも負けない企業体質を作るべく各種取組みを行ってまいる所存です。 ■YSP2026の追補 追補を要するYSP2026策定時からの変化 基本方針の見直し(追補)YSP2026策定時に掲げた最終年度の業績目標を達成すべく、経営方針は不変のまま追補を要する変化を踏まえ、対処すべき方向性をより明確化するために、6つの主要方針について見直しをいたしました。 見直し内容 ■2025年度の活動方針2025年度の活動方針の2本柱は、「収益のV字回復」によるYSP2026の最終年度の目標必達に向けた活動を最優先としつつ、その先の成長に向けた「将来への布石」の検討も加速すべく事業基盤の強化に一層取り組んでまいります。 収益のV字回復(1つ目の活動方針)逆風の事業環境の下、「収益のV字回復」に向け全社一丸となった“Success 25V“と銘打った合理化活動を推進し、生産台数減に対しても、抵抗力を持った損益分岐点の改善を目指してまいります。 将来への布石(2つ目の活動方針)今後の収益の安定性、事業の成長を見据えたマネジメントとテクニカルの2つの領域に加え、企業価値の向上に向けた体制強化を見据え「将来への布石」に向けた取組みを実施してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当期における世界経済は全体としては回復基調で安定推移したものの、勢いに欠ける結果となりました。 足元の経済環境は、自国第一主義を掲げる米国政権の関税強化とドル安誘導政策の影響を受け混迷しています。二転三転する関税措置の迷走で、多くの国で物価の上昇や景気後退の脅威にさらされるリスクの高まりから、世界経済が一気に後退する可能性を秘め、過去に類を見ないほどの不確実性の高まりを見せています。更に現在の状況は、長年培った自由貿易の規律を崩し世界貿易構造の瓦解さえ生みかねない最大のリスクを抱える問題に発展しつつあります。 当社グループが属する自動車業界においては、需要の回復基調が継続すると見込まれるものの、地域による市場の変容や構造変化に加え、上述のとおり米国の関税・為替政策の転換とそれに起因する米中の貿易対立が世界全体の自動車需要に影響を与えかねない状況が続くと思われます。また深刻化する気候変動に対しては、自動車メーカー各社ともカーボンニュートラルの実現を目指し電動車の市場投入を進めています。当期においては市場特性や各国の環境政策の変化を受け、電気自動車(BEV)の成長に減速感がでたものの、中長期では伸長することに疑いはないと考えています。更に、車づくりにおいては、市場の選択肢を残すための様々なパワートレインの開発や自動運転技術、ソフトウェア等の付加価値競争が激化し、自動車メーカー間の提携や他業種協業の動きも活発化しています。 このような環境の下、当社グループは、電動化時代を支える存在となり、全てのステークホルダーから「選ばれる会社」を目指し、新中期経営計画『Yorozu Sustainability Plan 2026(YSP2026)』(計画年度:2024~2026年度)を2024年5月に公表いたしました。ESG経営のE(環境)経営を武器とし、成長と収益力の取組みと融合することで、事業基盤を強化し、一方ではESG経営のS(社会・人)、G(ガバナンス)を柱に、財務戦略も加えた全体最適化により、経営基盤を強化することで企業価値の向上を目指すものであります。 初年度である当期は、この方針に沿って取組みを進めたものの、取り巻く自動車業界の構造変化が想定以上に加速し当社の経営を圧迫するとともに、世界の市場での中国メーカーの台頭などビジネス上の新たな脅威を生みました。また新車立上げ時の混乱や品質問題、サイバー攻撃による改善活動の停滞等、自社の弱点を顧みる機会にもなりました。 これらの外部環境の大きな変化と自社の課題に対応するため、2年目となる2025年度は、YSP2026の基本方針について、対処すべき方向性をより明確化するためにYSP2026を追補するとともに、足元の環境の変化にも負けない企業体質を作るべく各種取組みを行ってまいる所存です。 ■YSP2026の追補 追補を要するYSP2026策定時からの変化 基本方針の見直し(追補)YSP2026策定時に掲げた最終年度の業績目標を達成すべく、経営方針は不変のまま追補を要する変化を踏まえ、対処すべき方向性をより明確化するために、6つの主要方針について見直しをいたしました。 見直し内容 ■2025年度の活動方針2025年度の活動方針の2本柱は、「収益のV字回復」によるYSP2026の最終年度の目標必達に向けた活動を最優先としつつ、その先の成長に向けた「将来への布石」の検討も加速すべく事業基盤の強化に一層取り組んでまいります。 収益のV字回復(1つ目の活動方針)逆風の事業環境の下、「収益のV字回復」に向け全社一丸となった“Success 25V“と銘打った合理化活動を推進し、生産台数減に対しても、抵抗力を持った損益分岐点の改善を目指してまいります。 将来への布石(2つ目の活動方針)今後の収益の安定性、事業の成長を見据えたマネジメントとテクニカルの2つの領域に加え、企業価値の向上に向けた体制強化を見据え「将来への布石」に向けた取組みを実施してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績 当連結会計年度における世界経済は、引き続き緩やかな持ち直しが見られたものの、長期化する原材料や物流費等の高止まりといった世界的なインフレの進行、為替や株式相場の急激な変動など、先行き不透明な状況が続いております。また、中東情勢、長期化が見込まれる中国経済の低迷、米国政権交代による通商政策への影響など、過去にはあまりない不安定な国際情勢による地政学的リスクや下振れ要因が多く存在しています。 当社グループが関連する自動車産業の生産台数は、回復基調となったものの、中国市場などでの電気自動車(BEV)へのシフトを受け日系OEMの減産が影響し、 引き続き厳しい状況が続くものと予想されます。このような状況下において当社グループの売上高は、円安に伴う為替換算などの影響はあったものの、日本、米州、アジアの生産台数の減少などにより、前期比1.7%減の178,414百万円となりました。営業利益は、操業体制の見直しによる合理化を織り込んだものの、第1四半期に発生した米国における一過性の品質費用や、日本、アジアの生産台数の減少などにより、前期比約93.3%減の298百万円となりました。経常利益は、前期比6,595百万円減の2,077百万円の損失となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、米州・アジアセグメントにおける固定資産について将来の回収可能性を検討した結果、減損損失及び繰延税金資産の取崩しにより、9,145百万円を特別損失に計上し、前年同期比9,522百万円減の13,448百万円の損失となりました。なお、連結決算における海外子会社損益の円換算には、各子会社決算期の平均レートを使用しており、当連結会計年度の米ドルレート(1~12月)は、151.68円/ドル(前連結会計年度は140.66円/ドル)であります。  セグメントの状況は、以下のとおりであります。 ①日本 売上高は、生産台数の減少などにより、前期比11.6%減の59,799百万円となりました。営業利益は、経費削減などを織込んだものの、金型売上減少、ヨロズサステナブルマニュファクチャリングセンター(YSMC)本社工場の操業開始による初期費用もあり、前期比62.1%減の2,341百万円になりました。 ②米州 売上高は、生産台数の減少影響はあったものの、新車効果や円安に伴う為替換算の影響などにより前期比12.2%増の87,077百万円となりました。営業損益は、新車効果はあったものの、米国における一過性の品質費用の発生などにより前期比1,280百万円減となり、2,610百万円の損失となりました。③アジア 売上高は、円安に伴う為替換算の影響などがあったものの、中国の生産台数減少などにより、前期比20.9%減の39,043百万円となりました。営業利益は、合理化効果等の影響があったものの、生産台数の減少等により、前期比96.2%減の59百万円になりました。  生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年度比(%)日本60,427△3.4米州87,06327.6アジア39,747△17.3合計187,2384.7 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。  2.金額は、販売価格によっております。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年度比(%)受注残高(百万円)前年度比(%)日本53,143△2.318,7362.6米州87,19210.722,0141.6アジア37,335△17.37,629△17.0合計177,671△0.348,380△1.5 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年度比(%)日本52,668△4.7米州86,84612.2アジア38,899△20.3合計178,414△1.7 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)メキシコ日産自動車会社23,96513.226,91015.1北米日産会社24,92013.723,18913.0日産自動車株式会社23,86613.218,16310.2東風汽車有限公司18,81910.414,9648.4 ②財政状態(資産の部) 流動資産は、前連結会計年度末と比べ5,786百万円増加の81,159百万円となりました。これは、「現金及び預金」が5,642百万円、「仕掛品」が2,258百万円それぞれ増加したものの、「製品」が1,793百万円、「受取手形及び売掛金」が1,309百万円減少したことなどによります。固定資産は、前連結会計年度末と比べ11,442百万円減少の55,441百万円となりました。これは、「機械装置及び運搬具(純額)」が3,851百万円、「建設仮勘定」が2,427百万円、「建物及び構築物(純額)」が2,216百万円それぞれ減少したことなどによります。この結果、総資産は前連結会計年度末と比べ5,655百万円減少の136,601百万円となりました。(負債の部)流動負債は、前連結会計年度末と比べ1,477百万円増加の51,292百万円となりました。これは、「1年内返済予定の長期借入金」が3,438百万円増加したものの、「電子記録債務」が1,224百万円、「短期借入金」が1,143百万円それぞれ減少したことなどによります。固定負債は、前連結会計年度末と比べ7,155百万円増加の24,105百万円となりました。これは「リース債務」が3,692百万円、「長期借入金」が3,180百万円それぞれ増加したことなどによります。 この結果、負債合計は前連結会計年度末と比べ8,633百万円増加の75,397百万円となりました。(純資産の部)純資産合計は、前連結会計年度末と比べ14,289百万円減少の61,204百万円となりました。これは、「利益剰余金」が14,227百万円減少したことなどによります。 ③キャッシュ・フロー 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,002百万円(13.5%)増加し、25,289百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動により増加した資金は4,742百万円であり、前連結会計年度と比べ7,788百万円の収入減少となりました。営業活動によるキャッシュ・フローの前年度比における主な増減は次のとおりであります。「税金等調整前当期純損失」に伴う収入減少                    3,999百万円「棚卸資産の増減額」に伴う収入減少                      2,951百万円「減価償却費」に伴う収入減少            2,159百万円「減損損失」に伴う収入減少                           2,655百万円「売上債権の増減額」に伴う収入増加                      4,756百万円「為替差損益」に伴う収入増加                          821百万円 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動により減少した資金は11,814百万円であり、前連結会計年度と比べ37百万円の支出減少となりました。投資活動によるキャッシュ・フローの前年度比における主な増減は次のとおりであります。  「有形固定資産の取得による支出」の支出減少                  4,294百万円 「定期預金の預入による支出」の支出増加                    2,505百万円 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動により増加した資金は6,758百万円であり、前連結会計年度と比べ8,499百万円の収入増加となりました。財務活動によるキャッシュ・フローの前年度比における主な増減は次のとおりであります。  「長期借入れによる収入」の収入増加                      10,758百万円「セール・アンド・リースバックによる収入」の収入増加             4,010百万円「短期借入金の増減額」の収入減少                       9,209百万円「長期借入金の返済による支出」の支出減少                    2,769百万円 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②経営成績の分析 当連結会計年度の売上高は前期比1.7%減の178,414百万円、営業利益は93.3%減の298百万円、経常利益は6,595百万円減の2,077百万円の損失となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比9,522百万円減の13,448百万円の損失となりました。以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析します。 ⅰ)売上高 当連結会計年度の売上高は、円安に伴う為替換算などの影響はあったものの、日本、米州、アジアの生産台数の減少などにより、前期比1.7%減の178,414百万円となりました。当連結会計年度の売上高を得意先別に見ると、日産グループ向けは、前期比4.1%減の114,232百万円となりました。トヨタグループ向けは、33.3%増の21,875百万円となりました。ホンダグループ向けは、4.9%減の20,572百万円となりました。 ⅱ)売上原価、販売費及び一般管理費 売上原価は、前期比0.5%減の161,629百万円となりましたが、売上高に対する割合は89.5%から90.6%に増加しました。 販売費及び一般管理費は、人件費等の増加などにより、前期比13.1%増の16,486百万円となりましたが、売上高に対する割合は8.0%から9.2%に増加しました。  ⅲ)営業外収益、営業外費用 営業外収益は、為替差益から為替差損に転じたことにより前期比3.4%減の1,220百万円となりました。 営業外費用は、為替差損の計上により前期比198.3%増の3,596百万円となりました。  ⅳ)特別利益、特別損失 特別利益は、前期比33.1%減の39百万円となりました。 特別損失は、減損損失が減少したことにより前期に比べ2,615百万円減の9,305百万円となりました。 ⅴ)法人税等 法人税等は、前期比93.8%増の2,963百万円となりました。  ③資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。運転資金需要の主なものは、素材や部分品などの原材料の他製造労務費・経費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。投資資金需要の主なものは、製造のための基本設備、汎用及び専用設備などの設備投資であります。国ごとに異なる事業運営は、必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は、グループ内余資の有効活用を前提とした自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、調達環境、資本コスト、負債・資本バランスを考慮した長期性資金の調達を基本としております。現時点での長期性資金は、金融機関からの長期借入により調達しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は42,763百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は25,289百万円となっております。  ④経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。

事業リスク

  • 為替変動の影響
    海外売上高が全体の約70%を占めるため、為替レートの変動が連結業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。円高に振れると海外での売上が円換算で減少し、収益が悪化するリスクがあります。為替変動は予測が難しく、業績の不安定要因となり得ます。
  • 原材料価格の高騰
    主力製品である自動車部品の原材料である自動車用鋼板の価格は、国際市況に大きく左右されます。原材料価格が高騰し高止まりした場合、製造コストが増加し、製品価格への転嫁が難しい場合には、利益率が圧迫され、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 自動車メーカーへの依存
    主要な取引先が自動車メーカーであるため、自動車メーカーの販売動向や生産計画の変動がヨロズグループの業績に直接影響を与えます。自動車市場の縮小や特定の自動車メーカーの業績不振は、ヨロズの受注減少や収益悪化に繋がるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|877 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。1.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動①当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は2023年3月期72.6%、2024年3月期69.6%、2025年3月期70.5%となっており、連結決算上、為替変動が大きな影響を及ぼします。 ②当社グループの主力製品である自動車部品の原材料(自動車用鋼板)は、国際市況に大きく影響され、2004年以降急激に上昇した当該市況は高止まり状況にあります。2.特定の取引先等で取引の継続性が不安定であるものへの高い依存度について当社グループは、自動車部品等の製造、販売を主な事業内容としており、取引の継続性については他の業界に比べ安定しております。しかし、当社グループの業績は得意先である自動車メーカーの販売動向の影響を受けることがあります。3.製造者責任について当社グループは、品質保証体系に基づく全社活動により製品の品質保証と管理を行っております。しかし、当社製品の納入先であります自動車メーカーが市場より受けるクレームやリコール等に伴い、当社もその一部について製造者責任を問われる可能性があります。4.国際情勢の変動影響について当社グループは、前述の通り海外売上高比率が70.5%と高い水準にあります。今後もグローバル展開を進めてまいりますので、海外売上高比率は更に高まっていくものと予想しております。そのため、海外における法規または税制の変更、経済情勢の急変、あるいはテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等により、事業の遂行に問題が生じる可能性があります。5.災害等による影響について当社グループは、地震等の災害や事故発生に備えて生産拠点の分散化を図っておりますが、実際に各地域での災害や事故が発生し、操業停止等で得意先への製品供給に支障をきたした場合には、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

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