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河西工業(7256)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

輸送用機器 自動車・輸送機

事業の概要

  • 自動車内装部品の製造販売
    河西工業グループは、日本、北米、欧州、アジアに拠点を持ち、自動車の内装部品(天井材、ドアトリムなど)を製造・販売しています。日産やホンダといった大手自動車メーカーが主な顧客であり、グローバルなサプライチェーンを通じて部品を供給することで収益を上げています。特に北米市場での売上が大きく、グループ全体の収益に貢献しています。
  • グローバルな生産・供給体制
    同社グループは、世界各地に子会社や関連会社を展開し、自動車メーカーの海外生産拠点に合わせて部品を供給しています。例えば、北米では米国やメキシコで、欧州では英国やインドで生産を行い、現地の主要自動車メーカーに直接納入することで、効率的な事業運営と顧客ニーズへの対応を実現しています。
  • 多様な顧客と製品供給
    日産自動車や本田技研工業グループが主要な取引先ですが、その他にもスバル、トヨタ、フォルクスワーゲン、GM、マツダ、三菱など、幅広い自動車メーカーに製品を供給しています。これにより、特定のメーカーへの依存度を分散しつつ、多様な車種の内装部品を手掛けることで、事業の安定化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本セグメントの事業構造
    日本セグメントでは、主に河西工業ジャパンが当社からの部品供給を受けて自動車内装部品を製造し、その大半を当社を通じて得意先に納入しています。エスケイ工業は自動車用天井素材を製造し、河西テクノは設計開発、河西サポートサービスは保険代理業や業務請負を行っており、売上高は522.06億円、営業利益は47.54億円です。
  • 北米セグメントの主要市場
    北米セグメントは、米国とメキシコに生産拠点を持ち、NISSAN、Honda、Subaru、Toyota、Volkswagen、General Motors、Mazdaなど、幅広い自動車メーカーに内装部品を製造販売しています。連結売上高に占める割合が53.4%と最も高く、売上高は1168.88億円ですが、営業利益は-63.25億円と赤字です。
  • 欧州・アジアセグメントの展開
    欧州セグメントでは、英国とインドに拠点を持ち、NISSAN、JAGUAR LAND ROVER、Renault Nissanなどに製造販売しています。売上高は275.49億円、営業利益は-2.94億円です。アジアセグメントは中国、台湾、タイ、インドネシア、マレーシアに展開し、東風日産、本田汽車用品、台湾裕隆汽車、Honda Automobile (Thailand)などに製造販売しており、売上高は221.56億円、営業利益は14.98億円です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 522 48 9.1%
NorthAmerica 地域 1,169 -63 -5.4%
Europe 地域 275 -3 -1.1%
Asia 地域 222 15 6.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,038 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当連結会計年度末現在、当社、子会社15社、関連会社4社で構成され、自動車内装部品の製造販売を主な事業内容としております。当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであり、セグメントと同一の区分であります。 (日本)日本においては、子会社である河西工業ジャパン㈱は当社からの部品等の支給を受けて製造しており、そのほとんどを当社を通して得意先に納入しております。エスケイ工業㈱は自動車用天井素材の製造を行う関連会社であります。河西テクノ㈱は自動車内装部品設計開発子会社であり、河西サポートサービス㈱はグループ各社のための保険代理業や業務請負等を行っております。 (北米)北米においては、米国のKASAI NORTH AMERICA, INC.は自動車内装部品を製造し、NISSAN NORTH AMERICA, INC.、Honda of America Mfg.,Inc.、Honda Canada Inc.、Honda Manufacturing of Alabama, LLC、Honda Manufacturing of Indiana, LLC、Subaru of Indiana Automotive, Inc.、Toyota Motor Manufacturing, Indiana, Inc.、Toyota Motor Manufacturing, Mississippi, Inc.、Volkswagen Group of America Chattanooga Operations, LLC、General Motors Corporation等向けに販売しております。メキシコのKASAI MEXICANA S.A. DE C.V.は、NISSAN MEXICANA,S.A. de C.V.、Cooperation Manufacturing Plant Aguascalientes、Honda de Mexico S.A. de C.V.、Mazda de Mexico Vehicle Operation S.A. de C.V.、Toyota Motor Manufacturing, Indiana, Inc.、Toyota Motor Manufacturing, Mississippi, Inc.等向けに製造販売しております。 (欧州)欧州においては、英国のKASAI UK LTDは、NISSAN MOTOR MANUFACTURING (UK) LTD.、JAGUAR LAND ROVER AUTOMOTIVE PLC向けに製造販売しております。インドのKASAI INDIA(CHENNAI)PRIVATE LTD.は、Renault Nissan AutomotiveIndia Private Limited向けに製造販売をしております。  なお、VOLKSWAGEN AG、DAIMLER AG、BMW AG向けに製造販売しておりましたKasai (Germany) GmbHの全株式を2025年3月31日付で売却しております。 (アジア)アジアにおいては、中国の広州河西汽車内飾件㈲は、東風日産乗用車公司、本田汽車用品(広東)㈲等向けに製造販売しております。開封河西汽車飾件㈲は、同国において自動車内装部品の製造を行っております。また、東風河西(大連)汽車飾件系統㈲は、東風日産大連工場向けに製造販売しております。東風河西(武漢)頂飾系統㈲は、東風本田汽車有限公司向けに製造販売しております。武漢河達汽車飾件㈲は、同国において自動車内装部品の製造販売拠点であります。東風河西(襄陽)汽車飾件系統㈲は、東風日産襄陽工場向けに製造販売している当社の関連会社であります。台湾の穎西工業股份㈲は、台湾裕隆汽車製造股份㈲等向けに製造販売している当社の関連会社であります。タイのKASAI TECK SEE CO.,LTD.は、当社及びHonda Automobile (Thailand) Co.,Ltd.及びNissan Motor (Thailand) Co.,Ltd.等向けに製造販売をしております。インドネシアのPT. KASAI TECK SEE INDONESIAは、PT. Mitsubishi Motors Krama Yudha Indonesia、PT. Honda Prospect Motor等向けに製造販売しております。マレーシアのKASAI TECK SEE (MALAYSIA) SDN. BHD.は、自動車内装部品の製造を行う当社の関連会社であります。 事業系統図は次のとおりであります。(注) 1 ◎ は連結子会社、○ は持分法適用関連会社を示しております。 2 連結の範囲に含めております特別目的会社1社は、上記の表に含めておりません。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料等の供給価格高騰や価格競争のリスクがあり、販売価格改定交渉が必要。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
自動車内装トリム部品の専門メーカーとして、新製品・新工法の研究開発を強力に推進。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:特定の取引先への依存 / 海外売上比率が高く、為替レートの変動の影響 / 有利子負債依存度が高く、支払利息増加や財務制限条項抵触のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

河西工業は自動車部品メーカーであり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する情報は公開情報からは確認できない。汎用品部品が中心と推測される。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

自動車部品サプライヤーとしての長年の実績や、特定の車種・プラットフォームに合わせた部品供給の実績はあると考えられるが、顧客(自動車メーカー)が部品サプライヤーを変更する際の切り替えコストが極めて高いとは言えない。代替サプライヤーの存在が示唆される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

河西工業の事業モデルは、ユーザーが増えることでサービスの価値が増すネットワーク効果を生み出す性質のものではない。BtoBの部品供給事業であり、直接的なネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造業としての経験や、効率的な生産体制の構築により、一定のコスト競争力は有している可能性がある。しかし、同業他社との比較で構造的なコスト優位性を確立している明確な証拠はない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車部品業界は、特定のプラットフォームや車種に特化したサプライヤーが存在する中で、河西工業は一定の生産規模と実績を持つ。しかし、業界全体を代表するような寡占的な地位を築いているわけではなく、効率規模の優位性は限定的。

  • グローバルな生産供給網
    河西工業グループは、日本、北米、欧州、アジアに広がる生産・販売ネットワークを構築しており、主要な自動車メーカーの海外生産拠点に直接部品を供給できる体制が強みです。これにより、顧客のグローバルな生産戦略に柔軟に対応し、安定した取引関係を維持しています。
  • 大手自動車メーカーとの強固な関係
    日産自動車グループと本田技研工業グループが売上高の71.7%を占める主要顧客であり、長年にわたる取引を通じて培われた信頼関係と技術力が競争優位性となっています。これにより、新車種開発段階から関与し、安定的な受注を確保できる可能性があります。
  • 品質マネジメントシステムの国際認証
    同社グループは、自動車産業の国際的な品質マネジメントシステム規格であるIATF16949を国内外の拠点で取得し、グローバルな品質保証体制を強化しています。これにより、高品質な製品を安定して供給できる能力が評価され、顧客からの信頼獲得につながっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、次の社訓、経営理念、経営方針及び行動指針を経営の基本方針として掲げ、企業活動を行っております。 <社訓>1.社会の信用を "Gain Trust from Society"2.企業の繁栄を "Seek Prosperity for Company"3.相互の幸福を "Share Happiness with Everybody" <経営理念>当社グループは、誠意と新しい技術の創造によって、価値ある商品、サービスをグローバルに提供し、顧客・株主・従業員をはじめ、全ての関わる人々の幸福を実現します。 当社グループは、過去数年間で毀損した経営基盤を再構築するため、2027年度を最終年度とする中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration ("KTA")」を策定し、2025年4月28日に発表しました。 <目指す姿>当社グループは、不透明な事業環境の中、KTAにて以下の三領域を柱に、主要経営課題(収益・財務・ガバナンス)の解決に取り込むことにより、経営再建を果たし、成長軌道へのスタートラインに立つことを目指します。1. 北米事業構造改革を中心とした収益改善により2027年度営業利益4~5%2. キャッシュコンバージョンサイクルの改善によるフリーキャッシュフロー創出3. グローバル組織、グローバルプロセスの構築 また、当社の持続的な成長に向けて、新規事業創出とイノベーション開発投資へのシフト、及び人的資本経営を推進します。当社グループは、このKTAを着実に実行することにより、経営の再建と将来の成長への基盤を確かなものとし、企業価値の向上に努めてまいります。 (2) 当社グループを取り巻く経営環境<企業構造>当社グループは、自動車分野を事業領域と位置づけ、研究開発・生産技術開発・営業活動を担っている当社を中心に、世界各国において製造・販売を行う各事業会社で構成されております。各事業会社は、それぞれの国において、得意先への納入体制を確立し、自律した形で事業運営を行っております。 <事業を行う市場の状況>当社グループの事業領域である自動車業界では、企業間の競争が世界規模でますます激しくなっております。原材料費やエネルギー価格の高止まり、人件費の上昇が続いており、市場の回復は依然として緩やかなものとなっております。さらに、地政学リスクの高まりや米国の関税政策の影響もあり、グローバルサプライチェーンに不確実性が増しております。また、電動化へのシフトは一時的には停滞しているものの、中長期的には技術革新と共に普及していく大きな流れは変わらないと思われ、各メーカーは新型電動車の投入を進めております。このような経営環境の中、市場の回復は見通しにくい状況ではございますが、当社グループは経営再建を目指して、事業構造改革の取り組みを進めているところであります。 <主要製品・サービスの内容>当社の主力事業は、ドアトリム・ルーフトリムをはじめとする自動車内装トリムシステム部品の企画・開発・生産であります。当社は独立系部品メーカーとして、全自動車メーカー(OEM)に対しビジネスの門戸を拡げ、高級ブランド車から軽自動車、商用車に至る幅広い得意先ニーズにお応えするために、企画・開発・設計・実験、そして生産に至る一貫した体制で高品質、低コストの製品づくりを追求しております。 <顧客基盤>主得意先は、日本の自動車メーカーであります。自動車メーカー各社の海外現地生産に追従し、当社は1986年(昭和61年)の北米を皮切りに、積極的な海外展開を進めてまいりました。近年、飛躍的な成長を遂げている中国やアジア諸国においてもすでに供給体制を構築しており、全世界にネットワークを確立しております。製品の現地開発・生産を進めるとともに、非進出国における現地部品メーカーとの技術援助契約の締結、そしてこれらを統括管理するワールドワイドな経営の確立にも努め、グローバルな競争力強化を図っております。 <競争優位性>当社は内外装トリムシステムサプライヤーとして、キャビントリム・ラゲッジトリム・防音部品など取扱製品の性能向上に取り組むとともに、「快適な移動空間の創造」をありたい姿としてイノベーション開発ロードマップを策定し、未来を先取りする付加価値の高い製品づくりに取り組んでおります。当社は世界各地に生産拠点があり、それぞれの地域や得意先に対応するための開発機能を持っております。製品設計から制作までを一貫して行う開発体制と、お客様にご満足いただける製品を提供するためのグローバルに統一・強化された生産体制で、自動車内外装部品の新しい価値を創造する製品を提供してまいります。 <販売網>当社グループは高い技術力とともに、最高の品質と価格競争力をもった製品をグローバルに供給するために、国内はもとより、世界9か国に所在する子会社等を通じて販売網を確立しております。 (3) 会社の対処すべき課題当社グループは、販売先OEMの減産や生産の不安定化等の厳しい環境変化に直面した結果、2021年3月期以降は売上高が大幅に減少し固定費の負担も大きくなり、3期連続で大幅な営業損失を計上しましたが、2024年3月期に4期ぶりに営業利益を黒字化しました。しかしながら、2025年3月期は、北米地域では依然として赤字が継続していることから、営業赤字となりました。これが今後の課題となっています。今後の見通しにつきましては、足元では米国における関税政策、為替変動、原材料・エネルギー価格の高止まりや賃金上昇の影響等により、厳しい外部環境が継続すると予想されます。このような経営環境下、グループの収益力向上及び財務体質の改善・強化を図り、安定した経営基盤を築くべく、 北米地域を中心とした事業改革の継続や不採算事業の撤退等も含めた拠点再編などの抜本的な経営再建策を策定し、実行に取組んでおります。その結果、足元では着実に諸施策の効果が発現し、業績の改善が進んでおります。経営体制につきましても、2024年11月1日に日産自動車株式会社を割当先とする第三者割当の方法による優先株式の発行(以下、「本第三者割当増資」といいます。)に係る払込みが完了し、日産自動車株式会社が指名する者2名が当社取締役に就任しております。このうち1名は当社の代表取締役社長 社長役員に、他の1名は、製造部門、北米地域統括を担当する取締役 副社長役員に就任しております。2025年4月に公表した中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」(以下「KTA」)の策定を主導するなど、経営再建に向けた新たな体制をスタートしております。新経営体制の下、事業構造改革への取組みを更に加速し、経営再建の早期達成に邁進していく所存でございます。なお、2026年3月期の連結業績予想を以下のとおり見込んでおります。為替レートにつきましては、1米ドル150円を想定しております。 (連結業績予想)売上高 200,000百万円営業利益 3,500百万円経常利益1,500百万円親会社株主に帰属する当期純損失(△)△2,000百万円
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、次の社訓、経営理念、経営方針及び行動指針を経営の基本方針として掲げ、企業活動を行っております。 <社訓>1.社会の信用を "Gain Trust from Society"2.企業の繁栄を "Seek Prosperity for Company"3.相互の幸福を "Share Happiness with Everybody" <経営理念>当社グループは、誠意と新しい技術の創造によって、価値ある商品、サービスをグローバルに提供し、顧客・株主・従業員をはじめ、全ての関わる人々の幸福を実現します。 当社グループは、過去数年間で毀損した経営基盤を再構築するため、2027年度を最終年度とする中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration ("KTA")」を策定し、2025年4月28日に発表しました。 <目指す姿>当社グループは、不透明な事業環境の中、KTAにて以下の三領域を柱に、主要経営課題(収益・財務・ガバナンス)の解決に取り込むことにより、経営再建を果たし、成長軌道へのスタートラインに立つことを目指します。1. 北米事業構造改革を中心とした収益改善により2027年度営業利益4~5%2. キャッシュコンバージョンサイクルの改善によるフリーキャッシュフロー創出3. グローバル組織、グローバルプロセスの構築 また、当社の持続的な成長に向けて、新規事業創出とイノベーション開発投資へのシフト、及び人的資本経営を推進します。当社グループは、このKTAを着実に実行することにより、経営の再建と将来の成長への基盤を確かなものとし、企業価値の向上に努めてまいります。 (2) 当社グループを取り巻く経営環境<企業構造>当社グループは、自動車分野を事業領域と位置づけ、研究開発・生産技術開発・営業活動を担っている当社を中心に、世界各国において製造・販売を行う各事業会社で構成されております。各事業会社は、それぞれの国において、得意先への納入体制を確立し、自律した形で事業運営を行っております。 <事業を行う市場の状況>当社グループの事業領域である自動車業界では、企業間の競争が世界規模でますます激しくなっております。原材料費やエネルギー価格の高止まり、人件費の上昇が続いており、市場の回復は依然として緩やかなものとなっております。さらに、地政学リスクの高まりや米国の関税政策の影響もあり、グローバルサプライチェーンに不確実性が増しております。また、電動化へのシフトは一時的には停滞しているものの、中長期的には技術革新と共に普及していく大きな流れは変わらないと思われ、各メーカーは新型電動車の投入を進めております。このような経営環境の中、市場の回復は見通しにくい状況ではございますが、当社グループは経営再建を目指して、事業構造改革の取り組みを進めているところであります。 <主要製品・サービスの内容>当社の主力事業は、ドアトリム・ルーフトリムをはじめとする自動車内装トリムシステム部品の企画・開発・生産であります。当社は独立系部品メーカーとして、全自動車メーカー(OEM)に対しビジネスの門戸を拡げ、高級ブランド車から軽自動車、商用車に至る幅広い得意先ニーズにお応えするために、企画・開発・設計・実験、そして生産に至る一貫した体制で高品質、低コストの製品づくりを追求しております。 <顧客基盤>主得意先は、日本の自動車メーカーであります。自動車メーカー各社の海外現地生産に追従し、当社は1986年(昭和61年)の北米を皮切りに、積極的な海外展開を進めてまいりました。近年、飛躍的な成長を遂げている中国やアジア諸国においてもすでに供給体制を構築しており、全世界にネットワークを確立しております。製品の現地開発・生産を進めるとともに、非進出国における現地部品メーカーとの技術援助契約の締結、そしてこれらを統括管理するワールドワイドな経営の確立にも努め、グローバルな競争力強化を図っております。 <競争優位性>当社は内外装トリムシステムサプライヤーとして、キャビントリム・ラゲッジトリム・防音部品など取扱製品の性能向上に取り組むとともに、「快適な移動空間の創造」をありたい姿としてイノベーション開発ロードマップを策定し、未来を先取りする付加価値の高い製品づくりに取り組んでおります。当社は世界各地に生産拠点があり、それぞれの地域や得意先に対応するための開発機能を持っております。製品設計から制作までを一貫して行う開発体制と、お客様にご満足いただける製品を提供するためのグローバルに統一・強化された生産体制で、自動車内外装部品の新しい価値を創造する製品を提供してまいります。 <販売網>当社グループは高い技術力とともに、最高の品質と価格競争力をもった製品をグローバルに供給するために、国内はもとより、世界9か国に所在する子会社等を通じて販売網を確立しております。 (3) 会社の対処すべき課題当社グループは、販売先OEMの減産や生産の不安定化等の厳しい環境変化に直面した結果、2021年3月期以降は売上高が大幅に減少し固定費の負担も大きくなり、3期連続で大幅な営業損失を計上しましたが、2024年3月期に4期ぶりに営業利益を黒字化しました。しかしながら、2025年3月期は、北米地域では依然として赤字が継続していることから、営業赤字となりました。これが今後の課題となっています。今後の見通しにつきましては、足元では米国における関税政策、為替変動、原材料・エネルギー価格の高止まりや賃金上昇の影響等により、厳しい外部環境が継続すると予想されます。このような経営環境下、グループの収益力向上及び財務体質の改善・強化を図り、安定した経営基盤を築くべく、 北米地域を中心とした事業改革の継続や不採算事業の撤退等も含めた拠点再編などの抜本的な経営再建策を策定し、実行に取組んでおります。その結果、足元では着実に諸施策の効果が発現し、業績の改善が進んでおります。経営体制につきましても、2024年11月1日に日産自動車株式会社を割当先とする第三者割当の方法による優先株式の発行(以下、「本第三者割当増資」といいます。)に係る払込みが完了し、日産自動車株式会社が指名する者2名が当社取締役に就任しております。このうち1名は当社の代表取締役社長 社長役員に、他の1名は、製造部門、北米地域統括を担当する取締役 副社長役員に就任しております。2025年4月に公表した中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」(以下「KTA」)の策定を主導するなど、経営再建に向けた新たな体制をスタートしております。新経営体制の下、事業構造改革への取組みを更に加速し、経営再建の早期達成に邁進していく所存でございます。なお、2026年3月期の連結業績予想を以下のとおり見込んでおります。為替レートにつきましては、1米ドル150円を想定しております。 (連結業績予想)売上高 200,000百万円営業利益 3,500百万円経常利益1,500百万円親会社株主に帰属する当期純損失(△)△2,000百万円
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況世界経済は緩やかな回復となりつつあるものの、米国トランプ政権の関税政策、中東やロシア・ウクライナでの不安定な国際情勢による地政学的リスクや下振れ要因が多く、先行き不透明感が増してきております。わが国の経済も、物価上昇により内需の中心である個人消費の落ち込みが続くと予想されます。こうした中、当社グループの関連する自動車業界は、中国市場などでの電気自動車(BEV)へのシフト、トランプ政策を巡る不確実性の拡大により、市場の回復は見通しにくい状況が続くものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは経営再建を目指して、100年に一度と言われる変革に対応すべく事業構造改革の取り組みを進めているところであります。 a.財政状態総資産は1,448億31百万円と前連結会計年度末に比べ、20億93百万円の増加(+1.5%)となりました。負債は1,219億22百万円と前連結会計年度末に比べ、5億70百万円の減少(△0.5%)となりました。純資産は229億9百万円と前連結会計年度末に比べ、26億64百万円の増加(+13.2%)となりました。 b.経営成績売上高は2,188億1百万円と前連結会計年度に比べ45億61百万円(+2.1%)の増収となりました。営業損失は2億89百万円(前連結会計年度は16億53百万円の営業利益)、経常損失は12億88百万円(前連結会計年度17億22百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は91億82百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失15億59百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 (日本)売上高は522億6百万円と前連結会計年度に比べ63億10百万円(△10.8%)の減収となり、セグメント利益は47億54百万円と前連結会計年度に比べ7億11百万円の増益となりました。 (北米)売上高は1,168億88百万円と前連結会計年度に比べ110億38百万円(+10.4%)の増収となり、セグメント損失は63億25百万円と前連結会計年度に比べ7億50百万円の損失の増加となりました。 (欧州)売上高は275億49百万円と前連結会計年度に比べ48億9百万円(+21.2%)の増収となり、セグメント損失は2億94百万円と前連結会計年度に比べ6億96百万円の損失の減少となりました。 (アジア)売上高は221億56百万円と前連結会計年度に比べ49億76百万円(△18.3%)の減収となり、セグメント利益は14億98百万円と前連結会計年度に比べ23億23百万円の減益となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、267億30百万円(前連結会計年度末比48億31百万円の増加)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失69億22百万円となりましたが、減価償却費73億16百万円、減損損失42億13百万円等による資金の増加があり、一方で、仕入債務の減少39億60百万円等により、9億11百万円の収入(前連結会計年度は5億47百万円の支出)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出56億37百万円等により、51億70百万円の支出(前連結会計年度は8億71百万円の収入)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少135億9百万円、長期借入れによる収入235億39百万円、長期借入金の返済による支出67億83百万円、株式の発行による収入60億円等により、73億2百万円の収入(前連結会計年度は107億42百万円の支出)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)日本52,241△10.1北米116,861+10.6欧州27,544+19.9アジア22,174△17.4合計218,822+2.5 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。2 金額は、販売価格によるものであります。3 当連結会計年度において、日本セグメントの生産高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の減産によるものであります。4 当連結会計年度において、北米セグメントの生産高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の増産や新車立上げによるものであります。5 当連結会計年度において、欧州セグメントの生産高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の増産や新車立上げによるものであります。6 当連結会計年度において、アジアセグメントの生産高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の減産によるものであります。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)日本51,756△16.13,617△52.6北米117,933+11.19,433+12.5欧州28,281+22.92,384+44.4アジア21,544△21.51,307△31.9合計219,516+0.516,742△14.5 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。2 当連結会計年度において、日本セグメントの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の減産によるものであります。3 当連結会計年度において、北米セグメントの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の増産や新車立上げによるものであります。4 当連結会計年度において、欧州セグメントの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の増産や新車立上げによるものであります。5 当連結会計年度において、アジアセグメントの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の減産によるものであります。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)日本52,206△10.8北米116,888+10.4欧州27,549+21.2アジア22,156△18.3合計218,801+2.1 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。2 当連結会計年度において、日本セグメントの販売高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の減産によるものであります。3 当連結会計年度において、北米セグメントの販売高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の増産や新車立上げによるものであります。4 当連結会計年度において、欧州セグメントの販売高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の増産や新車立上げによるものであります。5 当連結会計年度において、アジアセグメントの販売高に著しい変動がありました。これは当連結会計年度の当社受注車種の減産によるものであります。6 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)日産自動車株式会社114,05553.2111,33150.9本田技研工業株式会社41,02319.145,45620.8 7 上記の日産自動車株式会社の販売高には、同社の関係会社(NISSAN NORTH AMERICA,INC.、NISSAN MEXICANA S.A. de C.V.、NISSAN MOTOR MANUFACTURING (UK) LTD.、日産車体株式会社、東風日産乗用車公司、鄭州日産汽車有限公司、日産 (中国) 投資有限公司、Nissan Motor (Thailand) Co.,Ltd.、Renault Nissan AutomotiveIndia Private Limitedの9社)向けの販売高を含めております。8 上記の本田技研工業株式会社の販売高には、同社の子会社(Honda of America Mfg.,Inc.、Honda Canada Inc.、Honda Manufacturing of Alabama,LLC、Honda Manufacturing of Indiana,LLC、Honda de Mexico.S.A.de C.V.、株式会社本田技術研究所、広汽本田汽車有限公司、東風本田汽車有限公司、Honda Automobile (Thailand) Co.,Ltd.、P.T. Honda Prospect Motorの10社)向けの販売高を含めております。 (2) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a)財政状態の分析(資産の部)総資産は1,448億31百万円と前連結会計年度末に比べ、20億93百万円の増加(+1.5%)となりました。この主な要因は、原材料及び貯蔵品16億46百万円減少、現金及び預金が37億77百万円増加したことによるものであります。(負債の部)負債は1,219億22百万円と前連結会計年度末に比べ、5億70百万円の減少(△0.5%)となりました。この主な要因は、長期借入金が651億37百万円増加、短期借入金が616億39百万円減少、支払手形及び買掛金が20億52百万円減少、固定負債リース債務が3億48百万円減少、流動負債その他が17億68百万円減少したことによるものであります。 (純資産の部)純資産は229億9百万円と前連結会計年度末に比べ、26億64百万円の増加(+13.2%)となりました。この主な要因は、利益剰余金が31億82百万円減少、為替換算調整勘定が53億82百万円増加、非支配株主持分が3億87百万円増加したことによるものであります。 (b)経営成績の分析(前連結会計年度と当連結会計年度の増減分析)当連結会計年度の売上高は、日本・中国を始めとするアジア地域で主要得意先の生産台数が減少したものの、北米地域、欧州地域における主要得意先の生産台数の増加に加え円安による為替影響により、2,188億1百万円と前連結会計年度に比べ45億61百万円(+2.1%)の増収となりましたが、急激なインフレ率の上昇による諸費用(労務費、材料費、物流費、電力料等)の高騰や、新規車種立上げ関連費用の増加、為替の影響により、2億89百万円(前連結会計年度は営業利益16億53百万円)の営業損失となりました。また経常損失は12億88百万円(前連結会計年度は経常利益17億22百万円)となりました。なお、不採算事業からの撤退に伴う特別損失等を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は、91億82百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失15億59百万円)となりました。 (計画値と実績値の増減分析)売上高は主要得意先の生産台数等の増加や改善、円安影響などにより予想値に比べ4.2%増となりました。取引先への販売価格の改定交渉、材料の市況変動による高騰や労務費高騰の販売価格への転嫁、生産現場における生産ロスの圧縮、人員体制の最適化等による人件費抑制の継続などの経営改革の断行を行いましたが、営業利益は、KMEXの買掛金処理等を見直した結果、予想値より約8億円減少しました。一方、経常利益は、本業外での為替差益を計上したこと等により、予想値より約2億円増加 いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益は、主に米国子会社の事業用資産について、正味売却価額を再評価した結果、減損損失を約31億円計上したため、約90億円の損失となりました。 2025年3月期 (計画)2025年3月期 (実績)2025年3月期(計画比)売上高210,000百万円218,801百万円 8,801百万円増 (4.2%増)営業利益又は営業損失(△)500百万円△289百万円△789百万円減 (-)経常損失(△)△1,500百万円△1,288百万円212百万円増 (-)親会社株主に帰属する当期純損失(△)△11,000百万円△9,182百万円1,818百万円増 (-) (注) 計画値は、2025年4月28日付け「通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」にて公表した数値であります。 (c)当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (d)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 会社の経営の基本方針」に記載のとおりであります。 (e)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (日本)物価上昇により内需の中心である個人消費の落ち込みからの新車購買意欲も落ち込み、売上高は522億6百万円と前連結会計年度比63億10百万円の減収(△10.8%)となりましたが、経営改革の断行の効果によりセグメント利益は47億54百万円と前連結会計年度比7億11百万円の増益(+17.6%)となりました。(北米)主要得意先の生産台数の増加や為替の影響により、売上高は1,168億88百万円と前連結会計年度比110億38百万円の増収(+10.4%)となりました。ただし、原材料費・労務費・物流費の高騰により、セグメント損失は63億25百万円(前連結会計年度はセグメント損失55億74百万円)となりました。(欧州)好調な主要得意先の生産台数に支えられ、売上高は275億49百万円と前連結会計年度比48億9百万円の増収(+21.2%)となりました。セグメント損失は2億94百万円(前連結会計年度はセグメント損失9億91百万円)となりました。(アジア)アセアン地域は生産台数回復傾向にある一方、中国地域は期初からの主要得意先の販売不振が回復遅れに影響し、売上高は221億56百万円と前連結会計年度比49億76百万円の減収(△18.3%)となり、セグメント利益は14億98百万円と前連結会計年度比23億23百万円の減益(△60.8%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(a)キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (b)当社グループの資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要は、材料費、経費、労務費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規車種の生産準備に係わる金型、生産設備、新工場の増新設及び設備の更新等の投資資金であります。当社グループは事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本としており、これら資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フローを主とし、必要に応じて金融機関からの借入等により資金を充当しております。また、国内連結子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入、海外連結子会社についても当社がグループ資金を一元管理することで資金の効率化を図っております。さらに、当社は適時に資金繰り計画を作成・更新し、手元流動性を検証することなどにより流動性のリスクを管理しております。当社は、2024年11月1日、当社グループの安定的な事業運営の継続、自己資本の充実による財務体質の改善・強化及び経営再建を確実とするための抜本的な構造改革施策の実施に必要な資金を確保することを目的として、日産自動車株式会社より、総額60億円の本第三者割当増資を実行いただきました。また、2024年11月1日、株式会社りそな銀行はデットデットスワップ(以下、「本DDS」といいます。)を実行しました。このように、急速な外部環境の変化に対応するため手元流動性を高め、緊急時の資金対応に備えております。 (c)資金配分について当社グループ全体として得られた資金は、設備投資、株主還元、手元資金に振り分けております。設備投資については、経営戦略を踏まえた投資意義や投資資金の回収可能性を検討の上、投資の可否を判断しております。また、業績に応じた株主還元を実施することを基本方針としており、配当政策については、継続的かつ安定的な配当の維持を目指しております。手元資金については、適切な事業環境に応じて一定の水準に抑えることでグループ全体の資金効率を高めていくよう努めております。なお、翌連結会計年度の設備投資予定額につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。 (固定資産の減損処理)当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

事業リスク

  • 特定の取引先への依存
    同社グループの売上高の71.7%が日産自動車グループと本田技研工業グループに集中しており、これら主要顧客の自動車販売動向や生産計画の変動が、同社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。販売先の多様化が今後の課題とされています。
  • 為替レートの変動リスク
    海外売上高比率が76.1%と高く、為替相場の変動が経営成績に与える影響が大きい状況です。想定を超える円高の進行は、海外での売上を円換算した際に減少させる要因となり、収益性を圧迫する可能性があります。現地通貨での取引・決済を進めることでリスク軽減を図っています。
  • 有利子負債依存度と金利上昇
    設備投資や研究開発投資のための資金調達を金融機関からの借入金に依存しており、有利子負債依存度が53.3%と高い水準にあります。市場金利の上昇は支払利息の増加につながり、経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、借入契約に付されている財務制限条項に抵触した場合、事業継続性に重大な影響が出るリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,220 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済状況等当社グループの連結売上高は、今日までの積極的な海外展開と得意先の海外生産のシフトにより、その海外売上比率は76.1%と高い水準にあります。したがって、当社グループの自動車関連製品の需要は、進出先の国及び地域の経済状況の影響を受けます。特に北米地域の売上高は53.4%と連結売上高に占める割合が高く、同地域の自動車市場の景気動向と需要変動が、当社グループの経営成績等に大きく影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、北米地域のほか、欧州、アジア地域、を含めたバランスの取れた経営体制を目指してまいります。 (2)グローバル展開当社グループは、前述のとおり海外売上比率は76.1%と高い水準にあります。そのため、海外生産拠点に予期しない政治・経済の不安定化、法律又は税制の変更、或いはテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等により事業の遂行に問題が生じる可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3)特定の取引先への依存当社グループの現在の主な販売先は、日産自動車㈱グループと本田技研工業㈱グループであり、当連結会計年度における連結売上高に占める割合は71.7%となっております。当社グループは、両社の自動車販売動向が、当社グループの経営成績等に大きく影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、両グループとの取引関係を維持発展させつつ、販売先の多様化を推進し、安定した事業運営を目指してまいります。 (4)為替レートの変動当社グループの連結売上高に占める海外売上高比率は、当連結会計年度で76.1%(前連結会計年度72.7%)となっており、為替相場の影響を受けやすい状況になっております。当社グループの想定を超えた為替レートの変動が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当社グループの想定を超えた為替レートの変動に備え、各地域において現地通貨による取引・決済等を進めてまいります。 (5)製品の欠陥・品質当社グループは、予期せぬ製品の欠陥や品質面の不備が発生した場合、その欠陥や不備の内容によっては多額のコストが発生したり、当社グループの評価が低下したりすることにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、自動車産業の国際的な品質マネジメントシステム規格(IATF16949)を国内・海外拠点において取得し、グローバルで品質保証体制の強化に努めております。このシステムを継続的に実践し、製品品質の安定と向上を図るために、マネジメントシステムの定期的な監査と経営層による診断を実施しております。 (6)原材料等の供給不足・供給価格の高騰当社グループの事業にとっては、十分な品質の原材料、部品、サービス等を調達することが不可欠であります。しかし、供給業者での不慮の事故、震災などにより供給が中断した場合や不安定となった場合、当社グループの事業が悪影響を受ける可能性があります。また、当社グループと供給業者は、契約によりその供給価格を決定しておりますが、原油価格上昇等により原材料・部品価格が高騰する可能性があり、この場合には当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループにおきましては、不測の事態に備え、複数の供給網を構築し、原材料等の供給不足への対策を講じております。 (7)自然災害等当社グループの生産拠点において、大規模な地震、台風による水害、昨今の気候変動による洪水・大寒波などの自然災害、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミック等は、経済活動に大きな影響を及ぼしております。これら異常事態が発生した場合、一時的な操業停止や減産対応、サプライチェーンへの影響による製品部材等の調達遅延や価格高騰、経済活動の停滞による製品やサービスの受注・売上の減少など、当社グループの経営成績等に大きく影響を及ぼす可能性があります。 (8)情報セキュリティ当社グループは、製品の開発、生産、販売など、事業活動において情報技術やネットワーク、システムを利用しております。これらの情報技術やネットワーク、システムには安全な対策が施されておりますが、サイバーテロ、不正アクセス、コンピューターウイルスへの感染等により、情報システム障害による業務の停止、重要なデータの喪失、機密情報や個人情報の漏洩などが発生する可能性があります。この結果、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一般的なセキュリティ対策とされる外部からの不正アクセスを防ぐファイヤーウォールの設置、リアルタイムでのウイルスチェックによる検疫、サーバーやネットワーク回線の冗長化に加えクラウドサービスの利用促進、サイバー攻撃を考慮したバックアップシステムの確立、生産系とOA系のネットワークの論理的分離の対策により不測の事態による業務停止リスク軽減など取引先への影響極小化に向けた各種の対策を講じております。 (9)価格競争当社グループの製品は、価格的、品質的、技術的に十分競争力を有していると考えておりますが、新たな競合先の台頭や、既存競合先による市場シェア拡大を目的とした低販売価格に対して、販売を維持、拡大し、収益性を保つことができなくなる可能性があります。この場合には、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、ユーザー及び自動車メーカー各社のニーズに積極的に応える新製品・新工法を提供するため、強力に研究開発を進め、競争力確保に努めてまいります。 (10)有利子負債依存度、支払利息の増加並びに財務制限条項への抵触当社グループは、設備投資、システム投資及び研究開発投資等のための資金調達を主に金融機関からの借入金に依存しており、当連結会計年度末現在における有利子負債依存度(有利子負債額/総資産額比率)は53.3%であります。適切な設備投資計画の策定や資産の効率化を図ることで、これ以上有利子負債依存度を高めないように取り組んでおります。しかしながら、現時点における有利子負債依存度は相当程度高く、今後有利子負債依存度がさらに増加した場合には、期待した金利・時期・金額での資金調達に影響を及ぼす可能性があります。また、市場金利の上昇から、今後借入金利の上昇等により支払利息が増加した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループの借入契約には財務制限条項が付されております。これに抵触した場合、貸付人の請求があれば本契約上の期限の利益を失うため、ただちに当社の財務状況、キャッシュ・フロー、事業継続性等に重大な影響を及ぼす可能性があります。 第90期2021年3月期第91期2022年3月期第92期2023年3月期第93期2024年3月期第94期2025年3月期総資産額 (百万円)145,327141,461148,500142,738144,831有利子負債額 (百万円)60,39371,12479,83574,17977,126有利子負債依存度 (%)41.650.353.852.053.3売上高 (百万円)152,755146,375175,430214,239218,801支払利息 (百万円)5505821,1851,9122,049支払利息/売上高 (%)0.40.40.70.90.9 (11)希薄化及び流動性に関するリスク当社は、2024年11月1日付で、第三者割当の方法により日産自動車株式会社(以下「日産自動車」といいます。)に対してA種優先株式を5,827,274株発行しました(以下「本第三者割当増資」といいます。)。A種優先株式には、発行後原則として1年経過後に行使可能な普通株式を対価とする取得請求権が付されており、A種優先株式の累積未払配当金相当額及び日割未払優先配当金額がいずれも存在しない前提でA種優先株式全てについて当初取得価額をもって当社普通株式に転換された場合、2025年3月31日現在の当社発行済株式総数に係る議決権の数を分母とする希薄化率は260.97%となります。したがって、A種優先株式の当社普通株式への転換に伴い、当社普通株式の1株当たりの株式価値及び持分割合が希薄化する可能性があり、また、A種優先株式の累積未払配当金相当額及び日割未払優先配当金額の増加に伴い希薄化規模は増加し、当社株価に悪影響を及ぼす可能性があります。また、全てのA種優先株式が一括して当社普通株式に転換された場合には、株式会社東京証券取引所がスタンダード市場の上場維持基準として定める流通株式比率25%以上の水準に抵触する可能性があります。また、この場合には、当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (12)大株主との関係に関するリスクA種優先株式には当社普通株式と同等の議決権が付されており、2025年3月31日現在の総議決権数に占める割合は13.05%となります。また、A種優先株式には普通株式を対価とする取得請求権が付されており、全てのA種優先株式が一括して普通株式に転換された場合には、当社の議決権の3分の2を超える議決権を有する支配株主となります。さらに、日産自動車との投資契約においては、当社の重要事項について日産自動車の事前の承諾を要することとされており、当社の意思決定に対し影響力を持つことになります。 また、日産自動車は、A種優先株式発行後2028年3月31日までは、原則としてA種優先株式(A種優先株式の取得請求権の行使により当社普通株式を取得した場合には、当該普通株式)を譲渡することができませんが、かかる譲渡制限期間経過後、日産自動車が当社株式の一部又は全部を売却する可能性があり、市場で売却した場合には、売却の規模等によっては、当社株式の需給関係及び市場価格に影響を与える可能性があります。 さらに、本第三者割当増資の実施を条件として、日産自動車から2名の取締役が派遣されております。当社は、日産自動車との人的関係を維持する方針ではありますが、何らかの要因により日産自動車の方針等の変更が生じ、人的関係が見直された場合には、当社の経営・事業戦略に影響を及ぼす可能性があります。 (13)金銭を対価とする取得請求権に関するリスク当種優先株式においては年率7.0%の優先配当条項(複利、累積型)が定められており、当該配当が行われなかった場合には翌期に複利で累積することとなります。また、A種優先株式には、2028年4月1日以降行使可能な金銭を対価とする取得請求権が付されており、その対価の金額はA種優先株式の払込金額相当額並びにA種累積未払配当金相当額及びA種日割未払優先配当金額の合計額となります。したがって、A種優先株主が金銭を対価とする取得請求権を行使した場合、一括して上記の金銭の支払いを行う必要があり、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (14)継続企業の前提に関する重要事象等当社グループは、①当連結会計年度末において自己資本が低い水準に留まっていることから、収益力向上、財務体質の改善・強化、安定した経営基盤の構築及び安定的な資金繰りの確保を求められていること、②2023年度に策定した経営再建策に従い、当連結会計年度において営業利益48億円を見込んでおりましたが、北米事業は継続的な再建への取組みの遅延などの影響により経営再建策を大幅に下回り、2億89百万円の連結営業損失となったこと、③当連結会計年度の業績には販売先OEMによる支援も含まれていること、④下記のとおり各取引金融機関と締結しております借入契約における確約条項及び財務制限条項に抵触していることから現時点では依然として継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。これに対して、当社グループでは当該事象又は状況を改善、解消すべく、当連結会計年度も引き続き、全社を挙げて以下の取組みを実行しております。 (1) グループの収益力向上① 取引先との販売価格・数量等の改定交渉、材料の市況変動による高騰や労務費高騰の販売価格への転嫁、生産現場における生産ロスの圧縮、人員体制の最適化等による人件費抑制の継続などの経営改革を断行し、グループ収益力の向上を引き続き取り組んでまいります。② 取引先との販売価格等の改定交渉は、着実に合意形成が図られており、グループ収益力の向上に取り組んでおります。③ 特に課題である北米拠点においては、上記取組みに加えて、主要販売先OEMのご協力による生産現場改善や、間接部門における早期退職の実施、並びに事務のメキシコへの集約によるコストダウンなどの経営改革を着実に実行しております。④ 米国関税の影響に関しては、販売先OEM等との交渉を通じて、利益圧迫を最小限にすべく取り組んでおります。⑤ 欧州拠点においても、拠点再編・不採算事業の撤退による収益改善施策を実行しております。 (2) 財務体質の改善・強化と安定した経営基盤の構築① 当社グループの安定的な事業運営の継続、自己資本の充実による財務体質の改善・強化及び経営再建を確実とするための抜本的な構造改革施策の実施に必要な資金を確保することを目的とした、第三者割当増資による総額60億円の資金調達(以下、「本第三者割当増資」)が2024年11月1日に完了しております。② 2024年11月1日に本第三者割当増資に係る払込みが完了したことで、古川幸二が当社の代表取締役社長 社長役員に新たに就任し、稲津茂樹が当社の取締役 副社長役員に新たに就任しております。2025年4月に公表した中期経営計画「Kasai Turnaround Aspiration」の策定を主導するなど、経営再建に向けた新たな体制をスタートしております。 (3) 安定的な資金繰りの確保① 2024年11月1日に株式会社りそな銀行との間の、2024年5月9日付劣後特約付準金銭消費貸借契約書に基づく、デットデットスワップ(以下、「本DDS」といいます。)の効力が生じております。本DDSは、当社の既存借入金(総額約176億円)の一部(総額60億円)について2033年3月31日を返済期限とする資本性劣後ローンへ転換するものであり、当社の資金繰りの安定化に大きく寄与するものです。② 当社は2022年5月26日に締結したシンジケートローン契約について、2024年10月23日付で変更契約を締結し、これにより最終返済期限を2028年3月31日に変更しており、短期的な債務返済に関する懸念は解消されています。 ③ 当社は2022年9月30日に締結したコミットメントライン契約について、2024年10月23日付で変更契約を締結し、コミットメント期日を2028年3月31日に変更すると共に、2024年11月1日より貸出コミットメントの総額を55億円に増額しております。④ 当社は2024年10月23日付で全取引金融機関との間で、「債権者間協定書」を締結しており、新たな財務制限条項を設定すると共に、同「債権者間協定書」において定められた新たな弁済条件に基づく金銭消費貸借契約書を併せて締結しております。⑤ 上記に加えて、投資案件の厳選及び抑制等を図るとともに、グループ収益力の向上による営業キャッシュ・フローの獲得により、事業及び運転資金需要の抑制に努めてまいります。 しかしながら、現在進めている経営再建策の進捗のみならず、主要販売先の生産台数の動向による売上減少要因や原材料等の供給価格の高騰によるコスト増加要因などの外部環境の急激な変化により当社の業績に影響を及ぼす可能性があることから、計画している業績の回復が早期に達成できない可能性があります。さらに、当社は2025年3月期有価証券報告書の提出が法定期限内に行えなかったことにより、各取引金融機関と締結しております借入契約における確約条項に抵触していることに加え、当連結会計年度において営業赤字となったことにより借入契約の財務制限条項に抵触しております。この結果、当該契約に基づき、金融機関からの請求により期限の利益を喪失する事由に該当する可能性があります。現時点において、金融機関からの期限の利益喪失に関する請求は受けておりませんが、当社としては、金融機関と協議を進めており、有価証券報告書提出遅延の原因となった事象の解消及び再発防止策の策定・実施を講じること及び、グループの収益力向上へのさらなる取組みを実施することにより、期限の利益喪失請求等の権利を放棄いただくことに理解を得られるよう努めております。これらの取組みに対して金融機関の理解が得られず、期限の利益を喪失する事態となった場合には、当社の財務状況、キャッシュ・フロー、事業継続性等に重大な影響を及ぼす可能性があります。上記のとおり各金融機関に期限の利益喪失請求等の権利を放棄いただくことが確定していないため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

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