7245

大同メタル工業(7245)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

輸送用機器 自動車・輸送機

事業の概要

  • 自動車用エンジン軸受が主力
    大同メタル工業グループは、自動車のエンジンに使われる高性能・高品質な軸受(ベアリング)の製造・販売を主要な事業としています。乗用車、トラック、レーシングカーといった幅広い車種に対応しており、二輪車エンジン用やターボチャージャーなどの補機用軸受も手掛けています。この分野はグループ全体の売上の大部分を占める稼ぎ頭であり、国内外に多数の子会社を展開してグローバルに事業を展開しています。
  • 自動車部品の多様な展開
    自動車用エンジン軸受以外にも、トランスミッション、ショックアブソーバー、エアコン用コンプレッサー、ステアリングなど、自動車の様々な部品に使われる軸受を製造・販売しています。さらに、エンジンやトランスミッション周辺の高精度な部品(曲げパイプ、ノックピンなど)やアルミダイカスト製品も手掛けており、自動車産業における幅広いニーズに対応することで収益を上げています。
  • 非自動車分野への貢献
    自動車関連事業が中心ですが、船舶用エンジン軸受や建設機械用エンジン軸受、水力発電・風力発電用軸受など、産業機械向けの軸受も提供しています。また、電気二重層キャパシタ用電極シートやロータリーポンプ、工作機械用潤滑装置といった多岐にわたる製品も製造・販売しており、自動車以外の分野でも技術力を活かした事業を展開し、収益源を多様化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 自動車用エンジン軸受事業
    このセグメントは、乗用車、トラック、レーシングカーなどの自動車エンジンに使われる高性能な軸受(ベアリング)の製造・販売が中心です。グループ全体の売上高の約721億円を占め、営業利益も約92.85億円と最も高い収益を上げており、大同メタル工業グループの主要な稼ぎ頭となっています。国内外に多数の子会社がこの事業に従事しています。
  • 自動車用エンジン以外軸受事業
    このセグメントでは、自動車のトランスミッション、ショックアブソーバー、エアコン用コンプレッサー、ステアリングなど、エンジン以外の部品に使われる軸受を製造・販売しています。売上高は約209.66億円、営業利益は約31.19億円であり、自動車関連事業の重要な柱の一つです。自動車の多様なニーズに応えることで、事業の安定化に貢献しています。
  • 非自動車用軸受事業
    このセグメントは、船舶用エンジン、建設機械用エンジン、水力発電用水車、風力発電用など、自動車以外の幅広い産業分野で使用される軸受を製造・販売しています。売上高は約178.89億円、営業利益は約37.12億円を計上しており、自動車産業への依存度を低減し、事業ポートフォリオの多様化を図る上で重要な役割を担っています。国内外のグループ会社が連携して事業を展開しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AutomotiveEngineBearings 事業 721 93 12.9%
AutomotiveNonmotorBearings 事業 210 31 14.9%
IndustrialBearings 地域 179 37 20.8%
AutomotivePartsNotIncludingBearingsReportableSegment 事業 235 -14 -5.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,494 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社35社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 自動車用エンジン軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、自動車部品(トランスミッション、ショックアブソーバー、空調用コンプレッサー、ステアリング、インジェクションポンプ等)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受・風力発電用軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o.、大同メタルU.S.A.INC. 自動車用軸受以外部品当事業部門においては、自動車用エンジンやトランスミッション周辺の高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等)、自動車用アルミダイカスト製品などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、ATAキャスティングテクノロジーCo.,Ltd.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd. その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱ 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定交渉を継続的に実施しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高性能、高品質な自動車用エンジン軸受や多種多様な産業用軸受の製造技術。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:グローバル事業展開に伴うリスク / 原材料の需給環境の不安定化によるリスク / サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

自動車部品メーカーとして長年の実績と一定のブランド認知はあるが、特許や独自技術による明確な無形資産の優位性は限定的。特定の自動車メーカーとの長年の取引関係は存在するが、それが排他的なものではない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車部品、特にエンジンメタルは、自動車メーカーのサプライチェーンに組み込まれており、一度採用されると切り替えには開発・評価コストが発生する。しかし、複数のサプライヤーが存在し、技術革新やコスト競争力で代替される可能性もある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果は期待できない事業モデルである。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の生産ノウハウや規模の経済によるコスト競争力は一定程度存在する可能性があるが、競合他社も同様の努力をしており、構造的な圧倒的コスト優位性は見出しにくい。為替変動の影響も受ける。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

エンジンメタル分野では、世界的に見ても一定のシェアを確保しており、主要な自動車メーカーとの取引実績がある。この規模は、一定の寡占状態を生み出し、新規参入障壁となりうる。

  • グローバルな生産・販売体制
    大同メタル工業グループは、日本国内だけでなく、北米、アジア、欧州など世界各地に生産拠点や販売網を構築しています。これにより、各地域の自動車メーカーや産業機械メーカーのニーズに迅速に対応できる体制を整えており、特定の地域経済の変動リスクを分散しつつ、広範な市場で事業を展開できる強みを持っています。
  • 多岐にわたる製品ラインナップ
    自動車用エンジン軸受を核としながらも、自動車の他の部品用軸受、非自動車産業用軸受、さらには自動車用高精度部品やアルミダイカスト製品、特殊なポンプや電極シートなど、非常に幅広い製品を手掛けています。この多様な製品群は、顧客の様々な要求に応えることを可能にし、特定の製品市場の変動に左右されにくい安定した事業基盤を築いています。
  • 長年の技術と品質の信頼性
    有価証券報告書からは直接的な記述はありませんが、自動車用エンジン軸受という高性能・高品質が求められる分野で長年事業を展開していることから、培われた高い技術力と品質管理能力が競争優位の源泉であると推測されます。製品の不具合リスクへの対応策として品質改善計画の継続実施やPL保険の付保を挙げていることからも、品質への強い意識が伺えます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアにテクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、上記の経営方針を踏まえ、「あらゆる動きを支えて 豊かな暮らしに貢献する」ことをパーパスとして、この度、2025年度から2030年度までの新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」をスタートさせました。当社グループは、この新中期経営計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいります。世界経済のデカップリング化の加速、業界の構造変化等、予測が難しい状況下ではあるものの、当社グループは、グループシナジーの追求によるすべり軸受業界におけるプレゼンスの更なる引き上げを図り、世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けます。 (2)中長期的な会社の経営戦略 (目指す未来) 新中期経営計画の策定にあたっては、2050年を展望し、当社グループが提供してきた製品の社会的価値や大切にしてきた価値観を未来へのパーパス(Purpose)とし、また、当社グループが目指す姿をビジョン(Vision)としました。新中期経営計画のスタートに合わせて、事業セグメント名称を変更し、新中期経営計画で掲げた目標を達成するために、従来以上に事業セグメント毎の戦略を明確化し、経営資源の配分見直しなども進めます。これらの取り組みを通じて、当社グループが目指すべき事業ポートフォリオを実現してまいります。(目指す事業ポートフォリオ) 当社グループは、自動車や船舶に使用されるエンジン周りの軸受の製造・販売をコア事業としてきました。世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けるため、これまでエンジン周りの軸受事業で培った技術・製造ノウハウ・信頼と安心の品質・事業基盤の強みをさらに活かしてまいります。具体的には、エンジン用軸受の品揃え・環境負荷対応力など、お客様のニーズに応え続けるための全方位戦略(マルチパスウェイ戦略)を軸として進めます。また、その上で、エンジン周り以外の領域で使用される製品の拡販も図り、具体的戦略を段階的に実行に移し、「エンジン周り以外」、「自動車・船舶以外」の各事業のウェイトを引き上げます。すべり軸受の価値を、従来の自動車や船舶だけでなく一般産業向けにも幅広く提供することで事業基盤を強化し、すべり軸受以外の事業領域へ拡充を図ってまいります。 (定量目標) 新中期経営計画では、前半3年目の2027年度における「売上高:1,500億円」、「営業利益:120億円」、「営業利益率:8%以上」、「ROE:8%以上」を中間地点の目標数値とし、最終年度である2030年度には「営業利益率:10%以上」、「ROE:9%以上」が達成できるよう目指してまいります。米国が導入した相互関税は、当社グループの売上高や利益に大きな影響を与えることが予想されますが、当社グループとしては、外部環境の変化とは関係なく、前中期経営計画後半より取り組んでいる利益創出力向上のための構造改革を引き続き進めます。目標利益達成の具体的戦略として、新たな用途開発や新しいお客様の開拓などによる売上高の拡大、利益の増加のみならず、材料費・労務費などの販売価格への転嫁、製品別損益管理の徹底、原価管理の高度化などにも継続的・計画的に取り組みます。併せて、設備投資の効率的な運用やサプライチェーンマネジメント強化によるリードタイムの短縮などにより総資産回転率や財務レバレッジの適正化を図るなど、財務健全化も並行して進め、ROEの向上に取り組んでまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2023年度に前中期経営計画「Raise Up “Daido Spirit”~Ambitious,Innovative, Challenging~」が最終年度を迎え、2024年度は2025年度を開始年度とする新中期経営計画の準備期間と位置付けて日々の業務に取り組んでまいりました。2024年度においても原材料価格や資源価格の高騰が継続したほか、労務費の上昇などが見られ、当社グループの利益を押し下げる要因となりました。しかしながら、そのような状況下におきましても、当社グループは、自動車主要顧客の生産増や船舶業界・建設機械業界における旺盛な需要に対応し、2024年度の売上高は136,303百万円(前期比7,565百万円増)となり、前年度実績を上回りました。利益面につきましても、材料費・労務費などの価格転嫁の取組強化により利益の押し下げ要因の解消に努め、営業利益は7,091百万円(前期比1,006百万円増)、営業利益率は5.2%(前期比0.5ポイント増)となりました。当社グループを取り巻く環境の目まぐるしい変化や将来予測の見通しが難しい状況は変わりませんが、この難局に的確に対処するべく、当社グループは、2025年度を開始年度とする新中期経営計画を着実に遂行し、企業価値の向上に努めていく所存です。 (新中期経営計画 「Bridge to Daido 2030」) 新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」の詳細は当社ウェブサイト(https://www.ir.daidometal.com/management/policy.html)に掲載しているとおりですが、当社グループは、新中期経営計画を通じて、資本コストを上回る持続的成長が展望・創出できる企業を目指します。2025年度から2030年度までの期間を、2030年以降を見据えた事業体制の再構築を行う6年間と位置付けた上で、前中期経営計画の成果と課題や2024年度における取組、昨今の新たな事業環境の変化も踏まえ、今回の新中期経営計画を策定いたしました。 (事業戦略)2030年度以降の成長戦略も見据え、4つの柱を重要な軸と位置付けて事業戦略を展開していきます。 第1の柱:利益体質強化のための構造改革 第2の柱:コア事業の磨き上げ 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化 第4の柱:非財務資本重視の経営の推進 第1の柱:利益体質強化のための構造改革当社グループの利益水準は、コロナ禍からの需要の戻りの過程で回復途上にありますが、利益創出力の更なる強化のためには構造改革が必要と認識しています。当社グループは、2023年度から「改革プラン」を立ち上げて改革すべき領域を定め、鋭意取り組んでおり、新中期経営計画においては、その取り組みの効果を実現させてまいります。とりわけ、アルミダイカスト事業については、その赤字の要因を解消するため、生産面の課題に取り組み、その効果が表れつつあります。今後も継続して、材料調達・金型製作、製品製造、検査・出荷の生産過程毎に課題を潰し込み、安定した生産体制を目指します。また、厳しい事業環境にある欧州地区の各拠点については、既に一部拠点において、グループ内での生産設備の移管を進めるなど、改革に向けた施策を始動させています。他にも、生産設備の減価償却費の適正化を目的とした設備投資管理改革、原材料の調達・生産体制の見直しなどによる製造原価の引き下げに向けた活動も進展させてまいります。このように、当社グループは、2030年以降を見据えつつ、中長期的な課題に計画的・積極的に取り組むとともに、低採算事業の縮退や組織再編などについても進めてまいります。 第2の柱:コア事業の磨き上げパワートレイン事業(これまでの自動車用エンジン軸受事業)におけるマーケットシェアにつきましては、2023年に引き続き、世界トップシェア(2024年暦年、当社推定)を達成いたしました。世界的にEV(電動)化が進展している状況は変わりませんが、EV化進行度合いの鈍化により、内燃機関の需要の減少までには一定の猶予があると見込まれます。当社としましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。また、エンジン周り以外で軸受の需要があるショックアブソーバーを中心とした自動車部品向けの更なる拡販や、EV車の新規需要の開拓、空調機器等の一般産業向け軸受の開拓にも取り組み、ライフ事業(これまでの自動車用エンジン以外軸受)の拡大にも努めてまいります。マリン・エネルギー事業(これまでの非自動車用軸受事業)における舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアにつきましては、海外市場の開拓強化が実って75.0%(2024年暦年、当社推定)を維持すると共に、船舶市場の需要も引き続き堅調に推移しました。同じく、マリン・エネルギー事業の舶用・産業用中高速エンジン用軸受においても、造船や建設機械市場における受注増に伴い、シェアを拡大することができました。引き続き、舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアの維持に努めるとともに、日本拠点の新工場建設や英国拠点での設備増強を通じて生産能力を拡大させ、発電機向け中高速エンジン用軸受の需要増加に応えてまいります。 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化フロンティア事業(これまでの自動車用軸受以外部品事業)に含まれるアルミダイカスト事業においては、新規に納入するEV(電動)自動車用部品の受注増加及び精密金属加工部品事業における曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品も需要増により、売上高は前年度より増加しました。過年度において多額の減損損失を計上したアルミダイカスト事業については、生産管理体制や工程改善に進展が見られ、2025年度以降の利益水準の回復が見通せる状況となりました。引き続き、生産管理体制や工程改善の更なる強化、品質管理面の体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。目指す事業ポートフォリオを実現するためにも、前中期経営計画期間中に取り組んでまいりましたコア技術を応用した顧客ニーズ(性能・コスト・軽量化)への対応強化など、エンジン周り以外で使用される軸受の需要開拓を進め、すべり軸受の社会的価値の新たな発掘に継続的・計画的に取り組みます。ガスタービンや水力発電向けビジネスの新規開拓、風車ビジネスの技術基盤の確立など、未来への足掛かりも築いてまいります。 第4の柱 非財務資本重視の経営の推進当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みも継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、TCFD提言に基づく開示をしております。長期的な企業価値の向上及び資本コストを意識した経営の実践を目指して、ESGの強化を柱としたサステナビリティ経営を戦略的に推進してまいります。新中期経営計画では、人的資本強化とDX推進・風土改革に取り組みます。人的資本強化では「人事体制整備」や「働き方改革」、「人材育成・採用活動強化」を軸に、また、DX推進・風土改革では「組織活性化」や「風土改革」、「地域貢献」を軸に積極的に推進してまいります。そして、このような取り組みを通じた活力ある組織づくりにより、従業員の生産性の改善を図り、企業価値の向上に繋げてまいります。引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、社内で自由闊達な議論を行い、創造性の発揮、イノベーションを生み出す人材の育成など、当社グループの将来を支える人材の育成に努めてまいります。 当社グループは、上記の4つの柱を重要な軸と位置付けて、企業価値の向上を実現するためのあらゆる施策を実行してまいります。企業価値の向上のため、ROEの引上げのみならず、資本コストの最適化のため、非財務資本の取組強化も図るほか、サステナビリティ経営の推進、関係会社を含めたグループ全体でのコーポレートガバナンスの強化など、リスクの少ない経営を進め、PBRの改善に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアにテクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、上記の経営方針を踏まえ、「あらゆる動きを支えて 豊かな暮らしに貢献する」ことをパーパスとして、この度、2025年度から2030年度までの新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」をスタートさせました。当社グループは、この新中期経営計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいります。世界経済のデカップリング化の加速、業界の構造変化等、予測が難しい状況下ではあるものの、当社グループは、グループシナジーの追求によるすべり軸受業界におけるプレゼンスの更なる引き上げを図り、世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けます。 (2)中長期的な会社の経営戦略 (目指す未来) 新中期経営計画の策定にあたっては、2050年を展望し、当社グループが提供してきた製品の社会的価値や大切にしてきた価値観を未来へのパーパス(Purpose)とし、また、当社グループが目指す姿をビジョン(Vision)としました。新中期経営計画のスタートに合わせて、事業セグメント名称を変更し、新中期経営計画で掲げた目標を達成するために、従来以上に事業セグメント毎の戦略を明確化し、経営資源の配分見直しなども進めます。これらの取り組みを通じて、当社グループが目指すべき事業ポートフォリオを実現してまいります。(目指す事業ポートフォリオ) 当社グループは、自動車や船舶に使用されるエンジン周りの軸受の製造・販売をコア事業としてきました。世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けるため、これまでエンジン周りの軸受事業で培った技術・製造ノウハウ・信頼と安心の品質・事業基盤の強みをさらに活かしてまいります。具体的には、エンジン用軸受の品揃え・環境負荷対応力など、お客様のニーズに応え続けるための全方位戦略(マルチパスウェイ戦略)を軸として進めます。また、その上で、エンジン周り以外の領域で使用される製品の拡販も図り、具体的戦略を段階的に実行に移し、「エンジン周り以外」、「自動車・船舶以外」の各事業のウェイトを引き上げます。すべり軸受の価値を、従来の自動車や船舶だけでなく一般産業向けにも幅広く提供することで事業基盤を強化し、すべり軸受以外の事業領域へ拡充を図ってまいります。 (定量目標) 新中期経営計画では、前半3年目の2027年度における「売上高:1,500億円」、「営業利益:120億円」、「営業利益率:8%以上」、「ROE:8%以上」を中間地点の目標数値とし、最終年度である2030年度には「営業利益率:10%以上」、「ROE:9%以上」が達成できるよう目指してまいります。米国が導入した相互関税は、当社グループの売上高や利益に大きな影響を与えることが予想されますが、当社グループとしては、外部環境の変化とは関係なく、前中期経営計画後半より取り組んでいる利益創出力向上のための構造改革を引き続き進めます。目標利益達成の具体的戦略として、新たな用途開発や新しいお客様の開拓などによる売上高の拡大、利益の増加のみならず、材料費・労務費などの販売価格への転嫁、製品別損益管理の徹底、原価管理の高度化などにも継続的・計画的に取り組みます。併せて、設備投資の効率的な運用やサプライチェーンマネジメント強化によるリードタイムの短縮などにより総資産回転率や財務レバレッジの適正化を図るなど、財務健全化も並行して進め、ROEの向上に取り組んでまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2023年度に前中期経営計画「Raise Up “Daido Spirit”~Ambitious,Innovative, Challenging~」が最終年度を迎え、2024年度は2025年度を開始年度とする新中期経営計画の準備期間と位置付けて日々の業務に取り組んでまいりました。2024年度においても原材料価格や資源価格の高騰が継続したほか、労務費の上昇などが見られ、当社グループの利益を押し下げる要因となりました。しかしながら、そのような状況下におきましても、当社グループは、自動車主要顧客の生産増や船舶業界・建設機械業界における旺盛な需要に対応し、2024年度の売上高は136,303百万円(前期比7,565百万円増)となり、前年度実績を上回りました。利益面につきましても、材料費・労務費などの価格転嫁の取組強化により利益の押し下げ要因の解消に努め、営業利益は7,091百万円(前期比1,006百万円増)、営業利益率は5.2%(前期比0.5ポイント増)となりました。当社グループを取り巻く環境の目まぐるしい変化や将来予測の見通しが難しい状況は変わりませんが、この難局に的確に対処するべく、当社グループは、2025年度を開始年度とする新中期経営計画を着実に遂行し、企業価値の向上に努めていく所存です。 (新中期経営計画 「Bridge to Daido 2030」) 新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」の詳細は当社ウェブサイト(https://www.ir.daidometal.com/management/policy.html)に掲載しているとおりですが、当社グループは、新中期経営計画を通じて、資本コストを上回る持続的成長が展望・創出できる企業を目指します。2025年度から2030年度までの期間を、2030年以降を見据えた事業体制の再構築を行う6年間と位置付けた上で、前中期経営計画の成果と課題や2024年度における取組、昨今の新たな事業環境の変化も踏まえ、今回の新中期経営計画を策定いたしました。 (事業戦略)2030年度以降の成長戦略も見据え、4つの柱を重要な軸と位置付けて事業戦略を展開していきます。 第1の柱:利益体質強化のための構造改革 第2の柱:コア事業の磨き上げ 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化 第4の柱:非財務資本重視の経営の推進 第1の柱:利益体質強化のための構造改革当社グループの利益水準は、コロナ禍からの需要の戻りの過程で回復途上にありますが、利益創出力の更なる強化のためには構造改革が必要と認識しています。当社グループは、2023年度から「改革プラン」を立ち上げて改革すべき領域を定め、鋭意取り組んでおり、新中期経営計画においては、その取り組みの効果を実現させてまいります。とりわけ、アルミダイカスト事業については、その赤字の要因を解消するため、生産面の課題に取り組み、その効果が表れつつあります。今後も継続して、材料調達・金型製作、製品製造、検査・出荷の生産過程毎に課題を潰し込み、安定した生産体制を目指します。また、厳しい事業環境にある欧州地区の各拠点については、既に一部拠点において、グループ内での生産設備の移管を進めるなど、改革に向けた施策を始動させています。他にも、生産設備の減価償却費の適正化を目的とした設備投資管理改革、原材料の調達・生産体制の見直しなどによる製造原価の引き下げに向けた活動も進展させてまいります。このように、当社グループは、2030年以降を見据えつつ、中長期的な課題に計画的・積極的に取り組むとともに、低採算事業の縮退や組織再編などについても進めてまいります。 第2の柱:コア事業の磨き上げパワートレイン事業(これまでの自動車用エンジン軸受事業)におけるマーケットシェアにつきましては、2023年に引き続き、世界トップシェア(2024年暦年、当社推定)を達成いたしました。世界的にEV(電動)化が進展している状況は変わりませんが、EV化進行度合いの鈍化により、内燃機関の需要の減少までには一定の猶予があると見込まれます。当社としましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。また、エンジン周り以外で軸受の需要があるショックアブソーバーを中心とした自動車部品向けの更なる拡販や、EV車の新規需要の開拓、空調機器等の一般産業向け軸受の開拓にも取り組み、ライフ事業(これまでの自動車用エンジン以外軸受)の拡大にも努めてまいります。マリン・エネルギー事業(これまでの非自動車用軸受事業)における舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアにつきましては、海外市場の開拓強化が実って75.0%(2024年暦年、当社推定)を維持すると共に、船舶市場の需要も引き続き堅調に推移しました。同じく、マリン・エネルギー事業の舶用・産業用中高速エンジン用軸受においても、造船や建設機械市場における受注増に伴い、シェアを拡大することができました。引き続き、舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアの維持に努めるとともに、日本拠点の新工場建設や英国拠点での設備増強を通じて生産能力を拡大させ、発電機向け中高速エンジン用軸受の需要増加に応えてまいります。 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化フロンティア事業(これまでの自動車用軸受以外部品事業)に含まれるアルミダイカスト事業においては、新規に納入するEV(電動)自動車用部品の受注増加及び精密金属加工部品事業における曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品も需要増により、売上高は前年度より増加しました。過年度において多額の減損損失を計上したアルミダイカスト事業については、生産管理体制や工程改善に進展が見られ、2025年度以降の利益水準の回復が見通せる状況となりました。引き続き、生産管理体制や工程改善の更なる強化、品質管理面の体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。目指す事業ポートフォリオを実現するためにも、前中期経営計画期間中に取り組んでまいりましたコア技術を応用した顧客ニーズ(性能・コスト・軽量化)への対応強化など、エンジン周り以外で使用される軸受の需要開拓を進め、すべり軸受の社会的価値の新たな発掘に継続的・計画的に取り組みます。ガスタービンや水力発電向けビジネスの新規開拓、風車ビジネスの技術基盤の確立など、未来への足掛かりも築いてまいります。 第4の柱 非財務資本重視の経営の推進当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みも継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、TCFD提言に基づく開示をしております。長期的な企業価値の向上及び資本コストを意識した経営の実践を目指して、ESGの強化を柱としたサステナビリティ経営を戦略的に推進してまいります。新中期経営計画では、人的資本強化とDX推進・風土改革に取り組みます。人的資本強化では「人事体制整備」や「働き方改革」、「人材育成・採用活動強化」を軸に、また、DX推進・風土改革では「組織活性化」や「風土改革」、「地域貢献」を軸に積極的に推進してまいります。そして、このような取り組みを通じた活力ある組織づくりにより、従業員の生産性の改善を図り、企業価値の向上に繋げてまいります。引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、社内で自由闊達な議論を行い、創造性の発揮、イノベーションを生み出す人材の育成など、当社グループの将来を支える人材の育成に努めてまいります。 当社グループは、上記の4つの柱を重要な軸と位置付けて、企業価値の向上を実現するためのあらゆる施策を実行してまいります。企業価値の向上のため、ROEの引上げのみならず、資本コストの最適化のため、非財務資本の取組強化も図るほか、サステナビリティ経営の推進、関係会社を含めたグループ全体でのコーポレートガバナンスの強化など、リスクの少ない経営を進め、PBRの改善に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、全体としては緩やかな持ち直しが見られたものの、ウクライナ・中東情勢をはじめとする地政学的リスクや各国の政策動向、中国経済の減速などによる影響も見られ、予断を許さない状況が続きました。わが国経済においては、経済活動の正常化を背景に回復基調がある一方で、世界的な原材料・エネルギー価格の高止まり、人件費や物流コスト増加などに伴う物価上昇の影響により、先行きが不透明な状況が続きました。 このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、売上高は前期比5.9%増収の136,303百万円となりました。利益面につきましては、売上高の増収影響などにより、営業利益は前期比16.5%増益の7,091百万円となり、また、売上高営業利益率は5.2%(前連結会計年度は4.7%)となりました。経常利益につきましては、前期比17.1%増益の6,820百万円となりました。また、売上高経常利益率は5.0%(前連結会計年度は4.5%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期比5.9%増益の2,720百万円となりました。また、売上高当期純利益率は2.0%(前連結会計年度は2.0%)となりました。1株当たり当期純利益は57円70銭(前連結会計年度は1株当たり当期純利益54円50銭)、自己資本利益率は3.8%(前連結会計年度は4.0%)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。また、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。 ① 自動車用エンジン軸受世界の新車販売台数(2024年暦年)は主要市場である北米市場ではEV政策の方針転換等によりハイブリッド車の販売が増加し、中国でも様々なインセンティブや車両価格の値下げに支えられた影響などにより、前年度比2.1%増となりました。国内(2024年度)の新車販売台数は前年度比1.0%増の約457万台、海外(2024年暦年)は米国が前年度比2.3%増、欧州はほぼ横ばい、中国は同4.5%増加したものの、中国国内の日系メーカーにおいては18.4%減少しました。そのような状況下、当社グループの国内での売上高は、前年度比で微減、海外については米国の堅調な需要や円安影響を受け、前年度比約7%の増加となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は前期比3.6%増収の72,589百万円となり、セグメント利益は増収に伴い前期比2.0%増益の9,285百万円となりました。 ② 自動車用エンジン以外軸受タイでは金融機関によるローン審査の厳格化や景気減速、欧州ではEV化に伴う内燃機関搭載用部品の需要減による影響を受けたものの、米国の自動車関連部品の堅調な需要推移や中国の電動自動車向けの開拓などに伴う受注増の影響があり、当セグメントの売上高は前期比5.9%増収の21,266百万円、セグメント利益は前期比11.5%増益の3,119百万円となりました。 ③ 非自動車用軸受・大型船舶中東情勢の悪化による航路の長距離化や船腹需給のひっ迫による需要の押し上げによる好調な海運市況により、2025年3月末の手持ち工事量は2,938万総トンと前年度比で6.3%増となりました。LNG船(液化天然ガス運搬用)、自動車運搬船やばら積み船の需要増加や主に中国の旺盛な需要環境に伴う受注増や値上げ効果により、売上高は前年度比で大幅な増収となりました。・中小型船舶/産業用発電機/建設機械他建設機械用サービスパーツの在庫調整による受注減があったものの、船舶用補機、発電機用、データセンター向け非常用電源やオイル・ガス採掘向けの建設機械用などに使われる中高速エンジン用軸受の受注は堅調に推移し、売上高は前年度比で増加となりました。・電力エネルギー/産業用コンプレッサー他水力発電機用軸受では既設のリプレイス需要によるスポット案件や中東における石油精製プラント稼働好調の影響によるコンプレッサー用軸受の受注増があったものの、蒸気タービン用軸受の一部で在庫調整などに伴う減少により、売上高は前年度比で微減となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は前期比7.7%増収の17,923百万円となり、セグメント利益は前期比14.7%増益の3,712百万円となりました。 ④ 自動車用軸受以外部品・アルミダイカスト製品タイの自動車業界については、金融機関によるローン審査の厳格化や景気減速などの影響により、前年度のタイ国内生産は前年度比で19.5%減少しております。このような厳しい環境下にありつつも、当社グループにおいては、受注価格調整の効果による影響や北米向け電動自動車用部品の需要好調に伴う受注増により、売上高は前年度比で増収となりました。セグメント損失はエア便単価高騰の影響はあったものの、金型管理の高度化、仕上げ工程の改善や不良品の流出防止などの改善活動の成果が出始め、第3四半期に続き第4四半期では更に大幅なエア出荷数量の減少により第4四半期黒字化を達成し、前年度比で改善しました。・精密金属加工部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品)北米向け電動自動車用部品の需要好調に伴う受注増により、売上高は前年度比で増収となりました。セグメント損失は増収効果や物流費の減少による影響により前年度比で改善しました。これらの結果、セグメント売上高は前期比10.0%増収の23,680百万円となり、セグメント損失は1,362百万円(前期はセグメント損失1,722百万円)となりました。 ⑤ その他ポンプ関連製品事業でのコロナ明け需要反動による受注減があったものの、金属系無潤滑軸受の新規開拓による受注増などにより、金属系無潤滑軸受事業、ポンプ関連製品事業、電気二重層キャパシタ用電極シート及び不動産賃貸事業等を加えた当セグメントの売上高は前期比6.6%増収の2,403百万円、セグメント利益は前期比5.0%増益の416百万円となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受71,700108.5 自動車用エンジン以外軸受22,928109.7 非自動車用軸受17,035105.0 自動車用軸受以外部品23,276110.3  報告セグメント計134,941108.5 その他1,281100.3合計136,222108.5 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 ② 受注実績得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受72,102103.7 自動車用エンジン以外軸受20,966105.7 非自動車用軸受17,889107.7 自動車用軸受以外部品23,533110.5  報告セグメント計134,492105.7 その他1,811122.3合計136,303105.9 (2) 財政状態(総資産)当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ4.4%増加し196,656百万円となりました。これは主に有形固定資産、商品及び製品、仕掛品が増加したことによります。(純資産)当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度末に比べ4.3%増加し82,095百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定、利益剰余金が増加したことによります。(自己資本比率)当連結会計年度における自己資本比率は、前連結会計年度に比ベ0.5ポイント増加し37.0%となりました。(1株当たり純資産額)当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比ベ83円04銭増加し1,543円09銭となりました。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ432百万円(1.8%)の増加となり25,019百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動において獲得した資金は10,924百万円となりました。これは主に棚卸資産の増加による支出が3,760百万円あった一方、減価償却費による資金の獲得が9,513百万円、税金等調整前当期純利益が6,820百万円あったことによるものであり、前連結会計年度に比べ5,730百万円(34.4%)の収入の減少となりました。前連結会計年度との主な差額は、棚卸資産の増減額が4,680百万円減少したことです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用した資金は8,390百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出10,582百万円によるものであり、前連結会計年度に比べ87百万円(1.0%)の支出の増加となりました。前連結会計年度との主な差額は、有形固定資産の取得による支出が2,975百万円増加したことです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において使用した資金は2,391百万円となりました。これは主に非支配株主への配当金の支払額が2,419百万円あったことによるものであり、前連結会計年度に比べ107百万円(4.3%)の支出の減少となりました。前連結会計年度との主な差額は、長期借入金による収入が7,200百万円増加した一方で、短期借入金の純増減額が3,243百万円減少したこと、非支配株主への配当金の支払額が1,842百万円増加したこと、長期借入金の返済による支出が1,222百万円増加したこと、配当金の支払額が757百万円増加したことです。 ② 資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。 ③ 資金調達の状況 当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として自己資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、自己資金及び借入金を充当いたしました。今後も、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野に入れながら、バランスのとれた財務運営を目指してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • グローバル事業展開に伴うリスク
    大同メタル工業グループは世界各地で事業を展開しているため、各国の政治・経済情勢の変動(ウクライナ情勢、関税政策など)や、規制変更、労使関係、人権問題などが業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、グループは関係会社管理規程に基づく報告体制や内部統制システムの整備、人権方針に基づくデュー・ディリジェンスを通じてリスク管理を強化しています。
  • 原材料の需給環境不安定化リスク
    軸受の主要材料である鋼材や非鉄金属(銅、アルミ、錫など)の価格が、需給バランスの変化によって不安定に推移すると、グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対しては、材料使用量の削減、調達先の多角化と連携強化による安定調達、コスト低減努力に加え、顧客との価格改定交渉を継続的に実施することで対応しています。
  • サイバー攻撃・システム障害リスク
    ハッカー攻撃やコンピュータウイルスによるサイバー攻撃、情報技術ネットワークやシステムの障害が発生した場合、業務活動の停止、データ喪失、情報流出などが起こり、業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。グループは、社外データセンターの利用、ネットワーク常時監視、情報インシデント対応規程に基づく体制構築、従業員へのセキュリティ教育、CSIRT設置・加盟により対策を講じています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,329 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。また、それぞれのリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえてリスクの優先度(最優先・優先)を設定しております。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 《最優先リスク》(1)グローバル事業展開に伴うリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、ウクライナ情勢によるロシア向け輸出関連規制、アメリカの関税政策による影響、さらには各種規制の変更、賃金制度、労使関係及び人権問題等に起因する諸問題が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、関係会社管理規程に基づき連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備するとともに、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、体制強化を進めております。また、当社グループは、人権方針に基づき、当社の商品・サービスや事業活動が従業員やお取引先様、地域社会の方々の人権を侵害するような事態が生じないよう最大限配慮するとともに、人権デュー・ディリジェンスの仕組みと手続を通じて、サプライチェーンにおける自らの事業活動に関連した人権侵害リスクを回避すべく取り組んでいます。 (2)原材料の需給環境の不安定化によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)等の原材料を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の推進と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。併せて、原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定の交渉を継続的に実施してまいります。 (3)サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループにおいては、ハッカーやコンピュータウイルスによるサイバー攻撃等によって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出等が発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報システム及び付随する情報技術ネットワークシステムの安全な運用のため、社外のデータセンターを利用し、且つ、ネットワーク及び各種サーバー群の状況を常時監視する体制をとっており、安全管理対策を適切に講じております。 また、サイバー攻撃への対応として、有事の際に適切な対応を実現するべく、情報インシデント対応規程に基づき情報管理体制を構築しており、従業員に対しては、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。さらに、当社は、自社内にCSIRT※1を設置するとともに日本シーサート協議会※2に加盟しており、社内CSIRTの運営方法や有事の際の対応方法、セキュリティに関連する法制度の動向等を随時把握できるよう努めております。そして、適時にこれらを社内に展開することで、平時及び有事における対応体制を強化しております。※1 CSIRT(シーサート:Computer Security Incident Response Team)とはコンピュータインシデントに対応する非専任部門横断組織です。※2 日本シーサート協議会とは、所属するチームが緊密な連携を図り、各チームにおける課題解決に貢献するための組織です。 《優先リスク》(1)自然災害及び事故等によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県、千葉県、栃木県、福島県及び佐賀県に立地しており、懸念される大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止等により操業が困難になった場合には、同様に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施するとともに、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。なお、国内全ての生産工場において火災・風水害の保険に加入しているほか、主な生産工場(愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市、千葉県習志野市・香取郡神崎町、栃木県矢板市、福島県南会津郡南会津町及び佐賀県武雄市)においては、付保限度額まで地震保険に加入しております。 (2)製品の不具合によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、各工場において製品の不具合に繋がる事案の抽出と対策検討を実施し、品質改善計画に基づき継続対応を実施するとともに、国内・海外PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和しているほか、取引上の状況に応じリコール保険への加入を行う等、リスク回避に努めております。 (3)価格競争によるリスク(前年度:優先リスク)近年、特にグローバル競争の激化により、価格競争力の強化が求められております。価格競争力は当社製品のグローバルシェアに影響するため、市場のニーズに対応していくことが重要であると認識しております。また、過剰な価格競争により市場の低価格化が進行した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、生産効率の向上やコスト低減活動等による原価低減に取り組むことで、市場ニーズに追従した製品価格を実現し、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (4)新製品開発の不奏功によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、市場ニーズに対応した新製品開発や将来の需要を想定したシーズ開発を継続的に行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制を構築して積極的かつ的確な市場ニーズの把握に努め、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。 (5)環境規制によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合があり、加えて最近は環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、世界各国の様々な環境規制に対応するため、環境負荷物質を含まない新規材料の開発等の企業努力に加え、当該対応に要するコスト負担についても顧客と相互に協議することによって様々な環境規制に対応し、環境に対する責任を果たすため積極的に取り組んでおります。 (6)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行う等、様々な観点から検討を行っております。 (7)気候変動に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制、ステークホルダーからの要請等を踏まえて、SDGsで掲げる諸目標の達成に向けた取り組みを行っていますが、研究開発や設備投資等によるコスト増及び当該取り組みの遅れによる機会損失等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国で加速する自動車電動化とカーボンニュートラルに対する当社グループ全体としての対応力強化のため専担組織を設置して取り組んでおります。また併せて、風車ビジネスの拡販に向け、風車軸受に関する基礎技術開発(設計・評価)を専担する組織として、風車技術研究所を設置し、実験棟を建築しました。当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制や社会的な要請内容、市場環境、顧客ニーズを的確に把握するとともに、当社グループが永年培ったコア技術を最大限に活用することにより地球社会に貢献可能な技術・商品を早期に開発・提供できるよう努めております。 (8)人材確保に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、人材の獲得や育成を進めておりますが、日本国内における労働人口の減少や海外における人材獲得競争の高まりによってこれらが計画どおりに進まない場合、事業活動の制限や企業成長の停滞等が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、新卒採用だけではなく、キャリア採用も積極的に行うことによって人材確保に努めるとともに、外国人や女性社員、シニア世代の更なる登用及び活躍を積極的に推し進めております。また、多様なキャリアパスを構築することにより、高いモチベーションを保ちながら自律的、主体的に行動する人材の育成に取り組むとともに、多様な人材が多様な働き方で、その能力を最大限発揮し、やりがいを実感できる組織風土や社内環境を整備することで社員のエンゲージメントの向上を図ってまいります。 (9)コンプライアンスに関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、世界各地で事業を展開しているため、国内外の各地域における企業の不祥事や従業員の不注意等が原因となって法的責任が問われたりレピュテーションが低下するおそれがあり、その結果、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、コンプライアンス体制の整備・強化を目的に「企業行動倫理委員会」を設置しており、当社グループ全体の内部通報に関する利用状況を確認し、コンプライアンス違反に関係する事案が発生した場合や発生するおそれのある場合における報告体制を整備しています。これにより、コンプライアンス違反の未然防止、早期発見及び再発防止に向けた取り組みを推進しております。

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