事業等のリスク
日産車体グループは、売上高の97.7%を親会社である日産自動車に依存しており、日産の販売戦略や生産方針の変更が経営に大きな影響を与える可能性があります。また、国内自動車生産の減少傾向や海外生産へのシフトにより、日産グループ内の国内外拠点との競合リスクも存在します。さらに、半導体供給不足などのサプライチェーンの混乱や、特定の市場(北米・中南米、中東地域)の経済状況悪化、政府規制、政治的不安による需要変動もリスクです。自動車産業の変革期における次世代技術への対応遅れや、大規模災害、パンデミックによる操業停止リスクも抱えています。
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FY2025|5,950 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外の予見しがたいリスクも存在します。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 当社グループでは、リスクマネジメント委員会にて戦略・事業遂行上でのリスク及び自然災害・新型ウイルス・テロなどによる企業収益や企業活動に重大な影響を及ぼすリスクについて、「発生の未然防止」、「被害の最小化」及び「再発防止」の活動を行っています。 <事業戦略や競争力維持に係るリスク>(1)親会社との取引 当社グループは、親会社である日産自動車株式会社からの自動車の生産受託など自動車関連の事業セグメントなどにおいて、当連結会計年度の売上高の97.7%を同社に依存しております。そのため、同社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社グループの経営方針や財政状態及び経営成績などに大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、親会社の経営方針を勘案し、中期経営計画を策定し、また環境の変化に応じて必要な場合は適宜見直しを行い、策定プロセス及び基本方針を取締役会で確認しております。なお、親会社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」に記載しております。 (2)親会社グループにおける競合 当社グループの事業が属する国内自動車生産は、長期で減少傾向であるのに対して、より生産コストの安い新興国や、輸送コストのかからない海外現地工場など、海外に生産を移す動きが現在もなお続いております。そのため、親会社グループにおいても、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続いております。このような環境において、当社グループの自動車関連事業は親会社グループの国内外の生産拠点と競合する場合があります。今後の同社の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は強みであるモノづくり一貫体制を更に磨いていくことや、グローバルで必要とされる明確なコア技術を向上させていくことが重要な課題と捉えております。2023-2027中期経営計画では、目指す姿を「商用車とプレミアムカー、特装車、サポート事業で社会に貢献し、お客さまから頼られる唯一無二の存在となる」と定め、「持続可能な企業基盤」、「魅力ある商品の創出」、「独自性の進化と深化」、この3つの重点課題に取り組みます。中期経営計画の詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 (3)サプライチェーン 前述のように、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続く中、継続的かつ安定・拡大した取引を確保するためには、品質、コスト、納期遵守の高い目標を掲げ、高効率な生産運営を追求しなければなりません。そのため、より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがあります。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもあります。例えば、世界的な半導体供給のひっ迫が当社の生産計画に対して大きな影響を与えることもあります。当社では、リスクを最小化するため、2次3次以降のサプライヤーを含めた代替サプライヤーの検討、サプライチェーン全体での在庫の確保など、サプライチェーンの見直しと強化に継続的に取り組んでいます。しかし、大規模災害やサイバー攻撃などの事由によりサプライヤーからの供給停止・遅延や、人員不足等でサプライチェーンが断ち切れた場合には、操業停止するという脆弱性を内包しており、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社ではサプライヤーの財務情報をもとにした継続的な評価に基づく信用リスクの管理や、災害の想定など、自社だけでなく広い範囲で事業継続計画(BCP)を策定し、それらのリスクに備えるための検討を進めております。 (4)特定の市場 当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車株式会社の販売動向の影響を受けており、自動車の売上については販売台数の過半数が海外向けであり、その大半の仕向地は北米・中南米地域、中東地域です。よって、それらの国、または地域の経済状況の悪化や政府による通商規制、政治的不安等に伴い、予測を超えた急激な需要変動が顕在化した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社では、多様化するお客様のニーズに応えるため、モデルイヤーイベントを通じて先進安全装備や運転支援の装備をタイムリーに採用することで高品質で魅力ある商品を創出し、顧客満足度を向上することで台数と売上の拡大を目指しています。 (5)自動車産業の変化 自動車産業は、カーボンニュートラルやCASE(Connected「コネクテッド」、Autonomous「自動運転」、Shared & Service「シェアリング&サービス」、Electric「電動化」)を中心として、100年に一度と言われる大きな変革期を迎えていますが、これらの変化が想定される環境下において、従来型の自動車の生産を担う当社が持続的な成長を実現するためには、長いライフサイクルを迎えた多くの当社生産車について、パワートレインの次世代化や、先進技術への対応などが、課題であります。次世代技術への対応が出遅れた場合には当社生産車は市場での優位性を失い、あるいは異業種企業が自動車業界に参入する中で新たな競合者との競争に巻き込まれるリスクが存在し、結果として、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は当社生産車の次世代化に確実に対応できる技術の確立を目指しております。具体的には来たる商品イベントに向けて、各年度で必要とされる技術ノウハウやプロセスをマップ化し、それらを確実に充足させていきます。これまでの成果として、当社生産車に衝突被害軽減ブレーキや踏み間違い防止機能などの先進安全装備を採用し、市場に投入いたしました。引き続き、プレミアムカー・商用車の将来を見据えて、必要な社会要件や商品競争力向上アイテム、先進ITS技術等の適用に向けた技術課題に取り組んでまいります。 (6)気候変動 気候変動のリスクについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 環境」に記載のとおりです。 <事業継続に係る外的なリスク>(7)大規模災害 地震・火災・洪水・火山噴火等の災害により、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)の策定及び維持改善活動の推進、工場などの建屋や設備などの耐震補強対策、社員安否確認システムの整備等を通じた対策を行っておりますが、大規模な災害が発生した場合には当社グループの生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が減少し、生産拠点等の復旧または代替のために巨額な費用を要し、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。そこで当社は、内部留保資金を新車や生産性向上のための設備投資の他、このような予期しない大事故や災害が発生した際に活用するよう確保しております。 事業継続に影響を及ぼすような様々なリスクが発現した場合であっても、業務を堅実かつ安定的に継続できる体制の整備に努めております。具体的にはリスクが発現した場合の業務継続に関する基本方針、体制、手順等を定めた事業継続計画(BCP)を策定しております。 (8)パンデミック 新たなウイルス等の発生による急激な感染拡大(パンデミック)が発生すると、当社グループの生産拠点やサプライチェーンで、集団感染やロックダウンによる部品供給遅延が発生し、一時的な操業停止、減産調整が生じる可能性があります。このような車両生産が制約される状況が続くと、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。 パンデミックについても、大規模災害と同様に、事業継続計画(BCP)を策定しており、事業所内の感染予防対策は、国や経団連の指導要領を順守し継続実施しております。今後も従業員の安全を最優先に考えつつ安定した操業を継続してまいります。 (9)情報セキュリティ 当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化しております。 今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能であります。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やランサムウェアなど悪質化したサイバー攻撃による脅威も急激に高まっております。その場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面にわたる様々な対策を実施しております。 <自社を原因とする内的なリスク>(10)コンプライアンス 当社グループの事業活動は、会社法、税法、金融商品取引法、労働諸法令、道路運送車両法、環境諸法令、独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法等の各種法令の規制を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けることや、当社の社会的信用や評判に悪影響を及ぼし、結果として売上の減少等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。コンプライアンスは全ての従業員のあらゆる行動に関わっており、従業員一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難であります。さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待も年々増大しております。 そこで、当社は行動指針並びに中期経営計画管理項目にコンプライアンスを加え、完成検査問題の風化防止に努めると共に、全ての業務において役員・従業員のコンプライアンス意識向上を図っております。 (11)製品の品質 当社グループは、「魅力ある商品の創出」を全社方針に掲げ、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けております。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがあります。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しておりますが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限りません。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額な損失が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社は開発、生産、品質保証部門が一体となって品質に関する課題を共有・論議し、早期に最善な方法で解決する活動を行っております。また社長を議長とする品質委員会を開催し、関係する役員・部長が参画し、適切かつ迅速な課題解決を図っております。 <その他リスク>(12)退職給付債務 当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。年金資産には国内外の株式及び債券等が含まれるため、株式・債券市場の動向によっては資産価値に影響を及ぼします。よって、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。 当社は、企業年金の積立金の個別の運用を複数の運用機関に一任しており、その運用状況について、経理部門がモニタリングする体制を採っております。また、人事労務及び経理財務の責任者と労働組合の代表者をメンバーとする企業年金運営管理委員会を設置しており、運用状況のモニタリング結果の報告を受け、アセットミックスの妥当性、資産運用等の確認や運用委託機関の評価などを定期的に行うことにより、年金受益者と当社グループとの間に利益相反が生じないよう努めるとともに年金資産運用の健全性確保に努めております。さらに、この体制を適切に機能させるため、必要な経験や資質を備えた人財を配置し、育成するよう努めております。 (13)固定資産の減損 当社グループは、工場の建物や製造設備など多くの固定資産を保有しております。対象資産の資産価値が下落し、投資金額の回収見込みがたたなくなった場合や、使用している事業に関連して、経営環境が著しく悪化した場合などは、必要な減損処理を行うリスクがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (14)繰延税金資産の取崩し 当社グループは、将来の課税所得見込額及びタックス・プランニングを基に、定期的に繰延税金資産の回収可能性を検討しております。収益性の低下に伴い、将来において十分な課税所得が確保できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生することになり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2024|6,842 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外の予見しがたいリスクも存在します。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 当社グループでは、リスクマネジメント委員会にて戦略・事業遂行上でのリスク及び自然災害・新型ウイルス・テロなどによる企業収益や企業活動に重大な影響を及ぼすリスクについて、「発生の未然防止」、「被害の最小化」及び「再発防止」の活動を行っています。 <事業戦略や競争力維持に係るリスク>(1)親会社との取引 当社グループは、親会社である日産自動車株式会社からの自動車の生産受託など自動車関連の事業セグメントなどにおいて、当連結会計年度の売上高の97.7%を同社に依存しております。そのため、同社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社グループの経営方針や財政状態及び経営成績などに大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、親会社の経営方針を勘案し、中期経営計画を策定し、また環境の変化に応じて必要な場合は適宜見直しを行い、策定プロセス及び基本方針を取締役会で確認しております。なお、親会社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」に記載しております。 (2)親会社グループにおける競合 当社グループの事業が属する国内自動車生産は、長期で減少傾向であるのに対して、より生産コストの安い新興国や、輸送コストのかからない海外現地工場など、海外に生産を移す動きが現在もなお続いております。そのため、親会社グループにおいても、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続いております。このような環境において、当社グループの自動車関連事業は親会社グループの国内外の生産拠点と競合する場合があります。今後の同社の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は強みであるモノづくり一貫体制を更に磨いていくことや、グローバルで必要とされる明確なコア技術を向上させていくことが重要な課題と捉えております。2023-2027中期経営計画では、目指す姿を「商用車とプレミアムカー、特装車、サポート事業で社会に貢献し、お客さまから頼られる唯一無二の存在となる」と定め、「持続可能な企業基盤」、「魅力ある商品の創出」、「独自性の進化と深化」、この3つの重点課題に取り組みます。中期経営計画の詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 (3)サプライチェーン 前述のように、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続く中、継続的かつ安定・拡大した取引を確保するためには、品質、コスト、納期遵守の高い目標を掲げ、高効率な生産運営を追求しなければなりません。そのため、より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがあります。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもあります。例えば、世界的な半導体供給のひっ迫が当社の生産計画に対して大きな影響を与えることもあります。当社では、リスクを最小化するため、2次3次以降のサプライヤーを含めた代替サプライヤーの検討、サプライチェーン全体での在庫の確保など、サプライチェーンの見直しと強化に継続的に取り組んでいます。しかし、先般発生した能登半島地震等、大規模災害をはじめとする予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給停止・遅延や、人員不足等でサプライチェーンが断ち切れた場合には、操業停止するという脆弱性を内包しており、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社ではサプライヤーの財務情報をもとにした継続的な評価に基づく信用リスクの管理や、災害の想定など、自社だけでなく広い範囲で事業継続計画(BCP)を策定し、それらのリスクに備えるための検討を進めております。 (4)特定の市場 当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車株式会社の販売動向の影響を受けており、自動車の売上については販売台数の過半数が海外向けであり、その大半の仕向地は北米・中南米地域、中東地域です。よって、それらの国、または地域の経済状況の悪化や政府による通商規制、政治的不安等に伴い、予測を超えた急激な需要変動が顕在化した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社では、世界各地域においてお客様要望を収集して商品に反映し顧客満足度向上を図る「勝ち上げ」という独自の活動を継続的に実施しております。これらの活動により、魅力ある商品を創出し、生産台数と売上の拡大を目指しています。 また当社は品質向上のため、北米及び中東地域に技術者を派遣し、販売会社に入庫するお客様車両を直接確認することで、不具合情報や不満情報をいち早く日本にフィードバックし常に品質向上を図っています。 (5)自動車産業の変化 自動車産業は、カーボンニュートラルやCASE(Connected「コネクテッド」、Autonomous「自動運転」、Shared & Service「シェアリング&サービス」、Electric「電動化」)を中心として、100年に一度と言われる大きな変革期を迎えていますが、これらの変化が想定される環境下において、従来型の自動車の生産を担う当社が持続的な成長を実現するためには、長いライフサイクルを迎えた多くの当社生産車について、パワートレインの次世代化や、先進技術への対応などが、課題であります。次世代技術への対応が出遅れた場合には当社生産車は市場での優位性を失い、あるいは異業種企業が自動車業界に参入する中で新たな競合者との競争に巻き込まれるリスクが存在し、結果として、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は当社生産車の次世代化に確実に対応できる技術の確立を目指しております。具体的には来たる商品イベントに向けて、各年度で必要とされる技術ノウハウやプロセスをマップ化し、それらを確実に充足させていきます。これまでの成果として、当社生産車に衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備を採用し、市場に投入いたしました。引き続き、プレミアムカー・商用車の将来を見据えて、必要な社会要件や商品競争力向上アイテム、先進ITS技術等の適用に向けた技術課題に取り組んでまいります。 (6)気候変動 気候変動のリスクについては、「第2〔事業の状況〕2〔サスティナビリティに関する考え方及び取組〕(2) 環境」に記載のとおりです。 <事業継続に係る外的なリスク>(7)大規模災害 地震・火災・洪水・火山噴火等の災害により、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)の策定及び維持改善活動の推進、工場などの建屋や設備などの耐震補強対策、社員安否確認システムの整備等を通じた対策を行っておりますが、大規模な災害が発生した場合には当社グループの生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が減少し、生産拠点等の復旧または代替のために巨額な費用を要し、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。そこで当社は、内部留保資金を新車や生産性向上のための設備投資の他、このような予期しない大事故や災害が発生した際に活用するよう確保しております。 事業継続に影響を及ぼすような様々なリスクが発現した場合であっても、業務を堅実かつ安定的に継続できる体制の整備に努めております。具体的にはリスクが発現した場合の業務継続に関する基本方針、体制、手順等を定めた事業継続計画(BCP)を策定しております。 (8)パンデミック 新型コロナウイルスや新たなウイルス等の発生による急激な感染拡大(パンデミック)が発生すると、当社グループの生産拠点やサプライチェーンで、集団感染やロックダウンによる部品供給遅延が発生し、一時的な操業停止、減産調整が生じる可能性があります。このような車両生産が制約される状況が続くと、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。 パンデミックについても、大規模災害と同様に、事業継続計画(BCP)を策定しており、事業所内の感染予防対策は、国や経団連の指導要領を順守し継続実施しております。今後も従業員の安全を最優先に考えつつ安定した操業を継続してまいります。 (9)情報セキュリティ 当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化しております。 今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能であります。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっております。その場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面にわたる様々な対策を実施しております。 <自社を原因とする内的なリスク>(10)コンプライアンス 当社グループの事業活動は、会社法、税法、金融商品取引法、労働諸法令、道路運送車両法、環境諸法令等の各種法令の規制を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けることや、当社の社会的信用や評判に悪影響を及ぼし、結果として売上の減少等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。コンプライアンスは全ての従業員のあらゆる行動に関わっており、従業員一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難であります。さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待も年々増大しております。 そこで、当社は行動指針並びに中期経営計画管理項目にコンプライアンスを加え、完成検査問題の風化防止に努めると共に、全ての業務において役員・従業員のコンプライアンス意識向上を図っております。 (11)製品の品質 当社グループは、「魅力ある商品の創出」を全社方針に掲げ、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けております。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがあります。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しておりますが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限りません。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額な損失が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社は開発、生産、品質保証部門が一体となって品質に関する課題を共有・論議し、早期に最善な方法で解決する活動を行っております。また社長を議長とする品質委員会を開催し、関係する役員・部長が参画し、適切かつ迅速な課題解決を図っております。 <その他リスク>(12)退職給付債務 当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。年金資産には国内外の株式及び債券等が含まれるため、株式・債券市場の動向によっては資産価値に影響を及ぼします。よって、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。 当社は、企業年金の積立金の個別の運用を複数の運用機関に一任しており、その運用状況について、経理部門がモニタリングする体制を採っております。また、人事労務及び経理財務の責任者と労働組合の代表者をメンバーとする企業年金運営管理委員会を設置しており、運用状況のモニタリング結果の報告を受け、アセットミックスの妥当性、資産運用等の確認や運用委託機関の評価などを定期的に行うことにより、年金受益者と当社グループとの間に利益相反が生じないよう努めるとともに年金資産運用の健全性確保に努めております。さらに、この体制を適切に機能させるため、必要な経験や資質を備えた人財を配置し、育成するよう努めております。 (13)固定資産の減損 当社グループは、工場の建物や製造設備など多くの固定資産を保有しております。対象資産の資産価値が下落し、投資金額の回収見込みがたたなくなった場合や、使用している事業に関連して、経営環境が著しく悪化した場合などは、必要な減損処理を行うリスクがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (14)繰延税金資産の取崩し 当社グループは、将来の課税所得見込額及びタックス・プランニングを基に、定期的に繰延税金資産の回収可能性を検討しております。収益性の低下に伴い、将来において十分な課税所得が確保できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生することになり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (15)スタンダード市場上場維持基準への適合 当社は、2022年4月の東京証券取引所の新市場区分移行に際して、プライム市場の上場維持基準の全てを満たして同市場に移行いたしましたが、2023年3月31日を基準日とする適合性の判定においては、エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エルティーディー(”ECM社”)から、同社が運営するファンドが所有する当社株式について、東京証券取引所の示す流通株式の定義を満たしていることを証するために必要な書類の提出を受けることができず、流通株式比率についての基準を満たすことができませんでした。このため当社は、同年6月28日にプライム市場上場維持基準への適合に向けた計画を提出いたしました。その後、上場維持基準に関する経過措置の終了時期の決定とスタンダード市場再選択の機会を踏まえて、同年9月22日に東京証券取引所に対してスタンダード市場選択の申請を行い、同時にスタンダード市場上場維持基準への適合に向けた計画を提出いたしました。同年12月8日、当該計画の中で説明している流通株式比率向上のための方策の一つである、所有する自己株式全ての消却を実施いたしました。 本有価証券報告書提出日現在において、流通株式比率は18.9%となりましたが、依然として流通株式比率についてのスタンダード市場上場維持基準を満たしておりません。上記の上場維持基準への適合に向けた計画2通の中で説明しておりますとおり、当社はECM社より、同社が運営するファンドが所有する当社株式について、流通株式として扱うことが適切かについて疑問が生じたため再考した旨説明を受けているため、同社に対して、東京証券取引所の示す流通株式の定義を客観的に満たしているかどうかについての確認を求め、協議を継続しております。今後も提出した計画に基づき、上場維持基準への適合に向けた取組みを進めてまいります。
FY2023|6,028 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外の予見しがたいリスクも存在します。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 当社グループでは、リスクマネジメント委員会にて戦略・事業遂行上でのリスク及び自然災害・新型ウイルス・テロなどによる企業収益や企業活動に重大な影響を及ぼすリスクについて、「発生の未然防止」、「被害の最小化」及び「再発防止」の活動を行っています。 <事業戦略や競争力維持に係るリスク>(1)親会社との取引 当社グループは、親会社である日産自動車株式会社からの自動車の生産受託など自動車関連の事業セグメントなどにおいて、当連結会計年度の売上高の98.0%を同社に依存しております。そのため、同社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社グループの経営方針や財政状態及び経営成績などに大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、親会社の経営方針を勘案し、中期経営計画を策定し、また環境の変化に応じて必要な場合は適宜見直しを行い、策定プロセス及び基本方針を取締役会で確認しております。なお、親会社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」に記載しております。 (2)親会社グループにおける競合 当社グループの事業が属する国内自動車生産は、長期で減少傾向であるのに対して、より生産コストの安い新興国や、輸送コストのかからない海外現地工場など、海外に生産を移す動きが現在もなお続いております。そのため、親会社グループにおいても、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続いております。このような環境において、当社グループの自動車関連事業は親会社グループの国内外の生産拠点と競合する場合があります。今後の同社の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は強みであるモノづくり一貫体制を更に磨いていくことや、グローバルで必要とされる明確なコア技術を確立していくことが一層重要な課題と捉えております。2023-2027中期経営計画では、目指す姿を「商用車とプレミアムカー、特装車、サポート事業で社会に貢献し、お客さまから頼られる唯一無二の存在となる」と定め、「持続可能な企業基盤」、「魅力ある商品の創出」、「独自性の進化と深化」、この3つの重点課題に取り組みます。中期経営計画の詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 (3)サプライチェーン 前述のように、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続く中、継続的かつ安定・拡大した取引を確保するためには、品質、コスト、納期遵守の高い目標を掲げ、高効率な生産運営を追求しなければなりません。そのため、より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがあります。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもあります。例えば、世界的な半導体供給のひっ迫が当社の生産計画に対して大きな影響を与えることもあります。当社では、リスクを最小化するため、2次3次以降のサプライヤーを含めた代替サプライヤーの検討、サプライチェーン全体での在庫の確保など、サプライチェーンの見直しと強化に継続的に取り組んでいます。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大等の予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給停止・遅延や、人員不足等でサプライチェーンが断ち切れた場合には、操業停止するという脆弱性を内包しており、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社ではサプライヤーの財務情報をもとにした継続的な評価に基づく信用リスクの管理や、災害の想定など、自社だけでなく広い範囲で事業継続計画(BCP)を策定し、それらのリスクに備えるための検討を進めております。 (4)特定の市場 当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車株式会社の販売動向の影響を受けており、自動車の売上については販売台数の過半数が海外向けであり、その大半の仕向地は北米・中南米地域、中東地域です。よって、それらの国、または地域の経済状況の悪化や政府による通商規制、政治的不安等に伴い、予測を超えた急激な需要変動が顕在化した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社では、世界各地域においてお客様要望を収集して商品に反映し顧客満足度向上を図る「勝ち上げ」という独自の活動を継続的に実施しております。これらの活動により、魅力ある商品を創出し、生産台数と売上の拡大を目指しています。 また当社は品質向上のため、北米及び中東地域に技術者を派遣し、販売会社に入庫するお客様車両を直接確認することで、不具合情報や不満情報をいち早く日本にフィードバックし常に品質向上を図っています。 (5)自動車産業の変化 自動車産業は、カーボンニュートラルやCASE(Connected「コネクテッド」、Autonomous「自動運転」、Shared & Service「シェアリング&サービス」、Electric「電動化」)を中心として、100年に一度と言われる大きな変革期を迎えていますが、これらの変化が想定される環境下において、従来型の自動車の生産を担う当社が持続的な成長を実現するためには、長いライフサイクルを迎えた多くの当社生産車について、パワートレインの次世代化や、先進技術への対応などが、課題であります。次世代技術への対応が出遅れた場合には当社生産車は市場での優位性を失い、あるいは異業種企業が自動車業界に参入する中で新たな競合者との競争に巻き込まれるリスクが存在し、結果として、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は当社生産車の次世代化に確実に対応できる技術の確立を目指しております。具体的には来たる商品イベントに向けて、各年度で必要とされる技術ノウハウやプロセスをマップ化し、それらを確実に充足させていきます。これまでの成果として、当社生産車に衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備を採用し、市場に投入いたしました。引き続き、LCV・フレーム車の将来を見据えて、必要な社会要件や商品競争力向上アイテム、先進ITS技術等の適用に向けた技術課題に取り組んでまいります。 (6)気候変動 気候変動のリスクについては、「第2〔事業の状況〕2〔サスティナビリティに関する考え方及び取組〕(2) 環境」に記載のとおりです。 <事業継続に係る外的なリスク>(7)大規模災害 地震・火災・洪水・火山噴火等の災害により、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)の策定及び維持改善活動の推進、工場などの建屋や設備などの耐震補強対策、社員安否確認システムの整備等を通じた対策を行っておりますが、大規模な災害が発生した場合には当社グループの生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が減少し、生産拠点等の復旧または代替のために巨額な費用を要し、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。そこで当社は、内部留保資金を新車や生産性向上のための設備投資の他、このような予期しない大事故や災害が発生した際に活用するよう確保しております。 事業継続に影響を及ぼすような様々なリスクが発現した場合であっても、業務を堅実かつ安定的に継続できる体制の整備に努めております。具体的にはリスクが発現した場合の業務継続に関する基本方針、体制、手順等を定めた事業継続計画(BCP)を策定しております。 (8)パンデミック 新型コロナウイルスや新たなウイルス等の発生による急激な感染拡大(パンデミック)が発生すると、当社グループの生産拠点やサプライチェーンで、集団感染やロックダウンによる部品供給遅延が発生し、一時的な操業停止、減産調整が生じる可能性があります。このような車両生産が制約される状況が続くと、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。 パンデミックについても、大規模災害と同様に、事業継続計画(BCP)を策定しており、事業所内の感染予防対策は、国や経団連の指導要領を順守し継続実施しております。今後も従業員の安全を最優先に考えつつ安定した操業を継続してまいります。 (9)情報セキュリティ 当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化しております。 今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能であります。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっております。その場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面にわたる様々な対策を実施しております。 <自社を原因とする内的なリスク>(10)コンプライアンス 当社グループの事業活動は、会社法、税法、金融商品取引法、労働諸法令、道路運送車両法、環境諸法令等の各種法令の規制を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けることや、当社の社会的信用や評判に悪影響を及ぼし、結果として売上の減少等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。コンプライアンスは全ての従業員のあらゆる行動に関わっており、従業員一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難であります。さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待も年々増大しております。 そこで、当社は行動指針並びに中期経営計画管理項目にコンプライアンスを加え、完成検査問題の風化防止に努めると共に、全ての業務において役員・従業員のコンプライアンス意識向上を図っております。 (11)製品の品質 当社グループは、「魅力ある商品の創出」を全社方針に掲げ、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けております。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがあります。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しておりますが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限りません。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額な損失が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社は開発、生産、品質保証部門が一体となって品質に関する課題を共有・論議し、早期に最善な方法で解決する活動を行っております。また社長を議長とする品質委員会を開催し、関係する役員・部長が参画し、適切かつ迅速な課題解決を図っております。 <その他リスク>(12)退職給付債務 当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。年金資産には国内外の株式及び債券等が含まれるため、株式・債券市場の動向によっては資産価値に影響を及ぼします。よって、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。 当社は、企業年金の積立金の個別の運用を複数の運用機関に一任しており、その運用状況について、経理部門がモニタリングする体制を採っております。また、人事労務及び経理財務の責任者と労働組合の代表者をメンバーとする企業年金運営管理委員会を設置しており、運用状況のモニタリング結果の報告を受け、アセットミックスの妥当性、資産運用等の確認や運用委託機関の評価などを定期的に行うことにより、年金受益者と当社グループとの間に利益相反が生じないよう努めるとともに年金資産運用の健全性確保に努めております。さらに、この体制を適切に機能させるため、必要な経験や資質を備えた人財を配置し、育成するよう努めております。 (13)固定資産の減損 当社グループは、工場の建物や製造設備など多くの固定資産を保有しております。対象資産の資産価値が下落し、投資金額の回収見込みがたたなくなった場合や、使用している事業に関連して、経営環境が著しく悪化した場合などは、必要な減損処理を行うリスクがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (14)繰延税金資産の取崩し 当社グループは、将来の課税所得見込額及びタックス・プランニングを基に、定期的に繰延税金資産の回収可能性を検討しております。収益性の低下に伴い、将来において十分な課税所得が確保できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生することになり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2022|6,034 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外の予見しがたいリスクも存在します。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 当社グループでは、リスクマネジメント委員会にて戦略・事業遂行上でのリスク及び自然災害・新型ウイルス・テロなどによる企業収益や企業活動に重大な影響を及ぼすリスクについて、「発生の未然防止」、「被害の最小化」及び「再発防止」の活動を行っています。 <事業戦略や競争力維持に係るリスク>(1)親会社との取引 当社グループは、親会社である日産自動車株式会社からの自動車の生産受託など自動車関連の事業セグメントなどにおいて、当連結会計年度の売上高の98%を同社に依存しております。そのため、同社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社グループの経営方針や財政状態及び経営成績などに大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、親会社の経営方針を勘案し、中期経営計画を策定し、また環境の変化に応じて必要な場合は適宜見直しを行い、策定プロセス及び基本方針を取締役会で確認しております。なお、親会社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」に記載しております。 (2)親会社グループにおける競合 当社グループの事業が属する国内自動車生産は、長期で減少傾向であるのに対して、より生産コストの安い新興国や、輸送コストのかからない海外現地工場など、海外に生産を移す動きが現在もなお続いております。そのため、親会社グループにおいても、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続いております。このような環境において、当社グループの自動車関連事業は親会社グループの国内外の生産拠点と競合する場合があります。今後の同社の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は強みであるモノづくり一貫体制を更に磨いていくことや、グローバルで必要とされる明確なコア技術を確立していくことが一層重要な課題と捉えております。2017-2022中期経営計画では、核とする領域である、LCV・フレーム車の技術力において、当社グループがグローバルで担うべき役割をより明確にし、得意な開発・技術分野をもって将来にわたる強靭な企業基盤を確立することを基本方針とし、「商品」「工場」「技術・技能」を三つの柱として競争力強化に取り組んでおります。中期経営計画の詳細は、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 (3)サプライチェーン 前述のように、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続く中、継続的かつ安定・拡大した取引を確保するためには、品質、コスト、納期遵守の高い目標を掲げ、高効率な生産運営を追求しなければなりません。そのため、より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがあります。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもあります。例えば、世界的な半導体供給のひっ迫が当社の生産計画に対して大きな影響を与えることもあります。当社では、リスクを最小化するため、2次3次以降のサプライヤーを含めた代替サプライヤーの検討、サプライチェーン全体での在庫の確保など、サプライチェーンの見直しと強化に継続的に取り組んでいます。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大等の予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給停止・遅延や、人員不足等でサプライチェーンが断ち切れた場合には、操業停止するという脆弱性を内包しており、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社ではサプライヤーの財務情報をもとにした継続的な評価に基づく信用リスクの管理や、災害の想定など、自社だけでなく広い範囲で事業継続計画(BCP)を策定し、それらのリスクに備えるための検討を進めております。 (4)特定の市場 当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車株式会社の販売動向の影響を受けており、自動車の売上については販売台数の過半数が海外向けであり、その大半の仕向地は北米・中南米地域、中東地域です。よって、それらの国、または地域の経済状況の悪化や政府による通商規制、政治的不安等に伴い、予測を超えた急激な需要変動が顕在化した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社では、世界各地域においてお客様要望を収集して商品に反映し顧客満足度向上を図る「勝ち上げ」という独自の活動を継続的に実施しております。これらの活動により、「商品の競争力」を高め、魅力ある商品による生産台数と売上の拡大を目指しています。 また当社は品質向上のため、北米及び中東地域に技術者を派遣し、販売会社に入庫するお客様車両を直接確認することで、不具合情報や不満情報をいち早く日本にフィードバックし常に品質向上を図っています。 (5)自動車産業の変化 自動車産業は、カーボンニュートラルやCASE(Connected「コネクテッド」、Autonomous「自動運転」、Shared & Service「シェアリング&サービス」、Electric「電動化」)を中心として、100年に一度と言われる大きな変革期を迎えていますが、これらの変化が想定される環境下において、従来型の自動車の生産を担う当社が持続的な成長を実現するためには、長いライフサイクルを迎えた多くの当社生産車について、パワートレインの次世代化や、先進技術への対応などが、課題であります。次世代技術への対応が出遅れた場合には当社生産車は市場での優位性を失い、あるいは異業種企業が自動車業界に参入する中で新たな競合者との競争に巻き込まれるリスクが存在し、結果として、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は当社生産車の次世代化に確実に対応できる技術の確立を目指しております。具体的には来たる商品イベントに向けて、各年度で必要とされる技術ノウハウやプロセスをマップ化し、それらを確実に充足させていきます。これまでの成果として、当社生産車に衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備を採用し、市場に投入いたしました。引き続き、LCV・フレーム車の将来を見据えて、必要な社会要件や商品競争力向上アイテム、先進ITS技術等の適用に向けた技術課題に取り組んでまいります。 <事業継続に係る外的なリスク>(6)大規模災害 地震・火災・洪水等の災害により、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)の策定及び維持改善活動の推進、工場などの建屋や設備などの耐震補強対策、社員安否確認システムの整備等を通じた対策を行っておりますが、大規模な災害が発生した場合には当社グループの生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が減少し、生産拠点等の復旧または代替のために巨額な費用を要し、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。そこで当社は、内部留保資金を新車や生産性向上のための設備投資の他、このような予期しない大事故や災害が発生した際に活用するよう確保しております。 事業継続に影響を及ぼすような様々なリスクが発現した場合であっても、業務を堅実かつ安定的に継続できる体制の整備に努めております。具体的にはリスクが発現した場合の業務継続に関する基本方針、体制、手順等を定めた事業継続計画(BCP)を策定しております。 (7)パンデミック 世界的に広がった新型コロナウイルス感染症の収束時期や将来的な影響は依然として不透明であり、当社グループの生産拠点において、一部地域からの部品供給に遅延が生じて一時的な操業停止や減産調整を行うなどの対策を講じております。新車需要は回復傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染症の拡大影響により部品の供給や車両生産が制約される状況が続くと、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。 パンデミックについても、大規模災害と同様に、事業継続計画(BCP)を策定しており、事業所内の感染予防対策は、国や経団連の指導要領を順守し継続実施しております。既に従業員へのワクチン追加接種を実施しており、従業員の安全を最優先に考えつつ安定した操業を継続してまいります。 (8)情報セキュリティ 当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化しております。 今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能であります。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっております。その場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面にわたる様々な対策を実施しております。 <自社を原因とする内的なリスク>(9)コンプライアンス 当社グループの事業活動は、会社法、税法、金融商品取引法、労働諸法令、道路運送車両法、環境諸法令等の各種法令の規制を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けることや、当社の社会的信用や評判に悪影響を及ぼし、結果として売上の減少等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。コンプライアンスは全ての従業員のあらゆる行動に関わっており、従業員一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難であります。さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待も年々増大しております。 そこで、当社は行動指針並びに中期経営計画管理項目にコンプライアンスを加え、完成検査問題の風化防止に努めると共に、全ての業務において役員・従業員のコンプライアンス意識向上を図っております。 (10)製品の品質 当社グループは、「品質No.1、お客様から信頼される工場」を全社目標に掲げ、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けております。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがあります。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しておりますが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限りません。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額な損失が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社は開発、生産、品質保証部門が一体となって品質に関する課題を共有・論議し、早期に最善な方法で解決する活動を行っております。また社長を議長とする品質委員会を開催し、関係する役員・部長が参画し、適切かつ迅速な課題解決を図っております。 <その他リスク>(11)退職給付債務 当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。年金資産には国内外の株式及び債券等が含まれるため、株式・債券市場の動向によっては資産価値に影響を及ぼします。よって、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。 当社は、企業年金の積立金の個別の運用を複数の運用機関に一任しており、その運用状況について、経理部門がモニタリングする体制を採っております。また、人事労務及び経理財務の責任者と労働組合の代表者をメンバーとする企業年金運営管理委員会を設置しており、運用状況のモニタリング結果の報告を受け、アセットミックスの妥当性、資産運用等の確認や運用委託機関の評価などを定期的に行うことにより、年金受益者と当社グループとの間に利益相反が生じないよう努めるとともに年金資産運用の健全性確保に努めております。さらに、この体制を適切に機能させるため、必要な経験や資質を備えた人材を配置し、育成するよう努めております。 (12)固定資産の減損 当社グループは、工場の建物や製造設備など多くの固定資産を保有しております。対象資産の資産価値が下落し、投資金額の回収見込みがたたなくなった場合や、使用している事業に関連して、経営環境が著しく悪化した場合などは、必要な減損処理を行うリスクがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (13)繰延税金資産の取崩し 当社グループは、将来の課税所得見込額及びタックス・プランニングを基に、定期的に繰延税金資産の回収可能性を検討しております。収益性の低下に伴い、将来において十分な課税所得が確保できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生することになり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2021|5,883 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外の予見しがたいリスクも存在します。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 当社グループでは、リスクマネジメント委員会にて戦略・事業遂行上でのリスク及び自然災害・新型ウイルス・テロなどによる企業収益や企業活動に重大な影響を及ぼすリスクについて、「発生の未然防止」、「被害の最小化」及び「再発防止」の活動を行っています。 <事業戦略や競争力維持に係るリスク>(1)親会社との取引 当社グループは、親会社である日産自動車株式会社からの自動車の生産受託など自動車関連の事業セグメントなどにおいて、当連結会計年度の売上高の98.3%を同社に依存しております。そのため、同社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社グループの経営方針や財政状態及び経営成績などに大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、親会社の経営方針を勘案し、中期経営計画を策定し、また環境の変化に応じて必要な場合は適宜見直しを行い、策定プロセス及び基本方針を取締役会で確認しております。なお、親会社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」に記載しております。 (2)親会社グループにおける競合 当社グループの事業が属する国内自動車生産は、長期で減少傾向であるのに対して、より生産コストの安い新興国や、輸送コストのかからない海外現地工場など、海外に生産を移す動きが現在もなお続いております。そのため、親会社グループにおいても、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続いております。このような環境において、当社グループの自動車関連事業は親会社グループの国内外の生産拠点と競合する場合があります。今後の同社の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は強みであるモノづくり一貫体制を更に磨いていくことや、グローバルで必要とされる明確なコア技術を確立していくことが一層重要な課題と捉えております。2017-2022中期経営計画では、核とする領域である、LCV・フレーム車の技術力において、当社グループがグローバルで担うべき役割をより明確にし、得意な開発・技術分野をもって将来にわたる強靭な企業基盤を確立することを基本方針とし、「商品」「工場」「技術・技能」を三つの柱として競争力強化に取り組んでおります。中期経営計画の詳細は、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 (3)サプライチェーン 前述のように、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続く中、継続的かつ安定・拡大した取引を確保するためには、品質、コスト、納期遵守の高い目標を掲げ、高効率な生産運営を追求しなければなりません。そのため、より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがあります。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもあります。しかし、予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給停止・遅延や、人員不足等でサプライチェーンが断ち切れた場合には、操業停止するという脆弱性を内包しており、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社ではサプライヤーの財務情報をもとにした継続的な評価に基づく信用リスクの管理や、災害の想定など、自社だけでなく広い範囲で事業継続計画(BCP)を策定し、それらのリスクに備えるための検討を進めております。 (4)特定の市場 当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車株式会社の販売動向の影響を受けており、自動車の売上については販売台数の過半数が海外向けであり、その大半の仕向地は北米・中南米地域、中東地域です。よって、それらの国、または地域の経済状況の悪化や政府による通商規制、政治的不安等に伴い、予測を超えた急激な需要変動が顕在化した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社では、世界各地域においてお客様要望を収集して商品に反映し顧客満足度向上を図る「勝ち上げ」という独自の活動を継続的に実施しております。これらの活動により、「商品の競争力」を高め、魅力ある商品による生産台数と売上の拡大を目指しています。 また当社は品質向上のため、北米及び中東地域に技術者を派遣し、販売会社に入庫するお客様車両を直接確認することで、不具合情報や不満情報をいち早く日本にフィードバックし常に品質向上を図っています。 (5)自動車産業の変化 自動車産業は、カーボンニュートラルやCASE(Connected「コネクテッド」、Autonomous「自動運転」、Shared「シェア&サービス」、Electric「電動化」)を中心として、100年に一度と言われる大きな変革期を迎えていますが、これらの変化が想定される環境下において、従来型の自動車の生産を担う当社が持続的な成長を実現するためには、長いライフサイクルを迎えた多くの当社生産車について、パワートレインの次世代化や、先進技術への対応などが、課題であります。次世代技術への対応が出遅れた場合には当社生産車は市場での優位性を失い、あるいは異業種企業が自動車業界に参入する中で新たな競合者との競争に巻き込まれるリスクが存在し、結果として、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は当社生産車の次世代化に確実に対応できる技術の確立を目指しております。具体的には来たる商品イベントに向けて、各年度で必要とされる技術ノウハウやプロセスをマップ化し、それらを確実に充足させていきます。これまでの成果として、当社生産車に衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備を採用し、市場に投入いたしました。引き続き、LCV・フレーム車の将来を見据えて、必要な社会要件や商品競争力向上アイテム、先進ITS技術等の適用に向けた技術課題に取り組んでまいります。 <事業継続に係る外的なリスク>(6)大規模災害 地震・火災・洪水等の災害により、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)の策定及び維持改善活動の推進、工場などの建屋や設備などの耐震補強対策、社員安否確認システムの整備等を通じた対策を行っておりますが、大規模な災害が発生した場合には当社グループの生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が減少し、生産拠点等の復旧または代替のために巨額な費用を要し、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。そこで当社は、内部留保資金を新車や生産性向上のための設備投資の他、このような予期しない大事故や災害が発生した際に活用するよう確保しております。 事業継続に影響を及ぼすような様々なリスクが発現した場合であっても、業務を堅実かつ安定的に継続できる体制の整備に努めております。具体的にはリスクが発現した場合の業務継続に関する基本方針、体制、手順等を定めた事業継続計画(BCP)を策定しております。 (7)パンデミック 昨年来、大きなクライシスとして新型コロナウイルス感染症の拡大に直面しています。当社、及び当社グループの生産拠点において、一部地域からの部品供給に遅延が生じて一時的な操業停止や減産調整を行うなどの対策を講じております。世界的な大流行の中で自動車の購買意欲の減退が今後も長期化する可能性もあり、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。 パンデミックについても、大規模災害と同様に、事業継続計画(BCP)を策定しており、事業所内の感染予防対策は、国や経団連の指導要領を順守し継続実施しております。今後、従業員へのワクチン接種を促進し、従業員の安全を最優先に考えつつ安定した操業を継続してまいります。 (8)情報セキュリティ 当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化しております。 今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能であります。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっております。その場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面にわたる様々な対策を実施しております。 <自社を原因とする内的なリスク>(9)コンプライアンス 当社グループの事業活動は、会社法、税法、金融商品取引法、労働諸法令、道路運送車両法、環境諸法令等の各種法令の規制を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けることや、当社の社会的信用や評判に悪影響を及ぼし、結果として売上の減少等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。2017年に発生した完成検査に係る不適切な取扱い問題については、全ての再発防止項目が実行フェーズに移行しており、今後は風化防止の取組みを継続してまいります。コンプライアンスは全ての従業員のあらゆる行動に関わっており、従業員一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難であります。さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待も年々増大しております。 そこで、当社は行動指針並びに中期経営計画管理項目にコンプライアンスを加え、全ての業務において、全役職員のコンプライアンス意識向上を図っております。 (10)製品の品質 当社グループは、「品質No.1」を全社目標に掲げ、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けております。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがあります。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しておりますが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限りません。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額な損失が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社は開発、生産、品質保証部門が一体となって品質に関する課題を共有・論議し、早期に最善な方法で解決する活動を行っております。また社長を議長とする品質委員会を開催し、関係する役員・部長が参画し、適切かつ迅速な課題解決を図っております。 <その他リスク>(11)退職給付債務 当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。年金資産には国内外の株式及び債券等が含まれるため、株式・債券市場の動向によっては資産価値に影響を及ぼします。よって、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。 当社は、企業年金の積立金の個別の運用を複数の運用機関に一任しており、その運用状況について、経理部門がモニタリングする体制を採っております。また、人事労務及び経理財務の責任者と労働組合の代表者をメンバーとする企業年金運営管理委員会を設置しており、運用状況のモニタリング結果の報告を受け、アセットミックスの妥当性、資産運用等の確認や運用委託機関の評価などを定期的に行うことにより、年金受益者と当社グループとの間に利益相反が生じないよう努めるとともに年金資産運用の健全性確保に努めております。さらに、この体制を適切に機能させるため、必要な経験や資質を備えた人材を配置し、育成するよう努めております。 (12)固定資産の減損 当社グループは、工場の建物や製造設備など多くの固定資産を保有しております。対象資産の資産価値が下落し、投資金額の回収見込みがたたなくなった場合や、使用している事業に関連して、経営環境が著しく悪化した場合などは、必要な減損処理を行うリスクがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (13)繰延税金資産の取崩し 当社グループは、将来の課税所得見込額及びタックス・プランニングを基に、定期的に繰延税金資産の回収可能性を検討しております。収益性の低下に伴い、将来において十分な課税所得が確保できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生することになり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|6,065 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外の予見しがたいリスクも存在します。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 当社グループでは、リスクマネジメント委員会にて戦略・事業遂行上でのリスク及び自然災害・新型ウイルス・テロなどによる企業収益や企業活動に重大な影響を及ぼすリスクについて、「発生の未然防止」、「被害の最小化」及び「再発防止」の活動を行っています。 <事業戦略や競争力維持に係るリスク>(1)親会社との取引 当社グループは、親会社である日産自動車株式会社からの自動車の生産受託など自動車関連の事業セグメントなどにおいて、当連結会計年度の売上高の98.4%を同社に依存しております。そのため、同社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社グループの経営方針や財政状態及び経営成績などに大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、親会社の経営方針を勘案し、中期経営計画を策定し、また環境の変化に応じて必要な場合は適宜見直しを行い、策定プロセス及び基本方針を取締役会で確認しております。なお、親会社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (関連当事者情報)」に記載しております。 (2)親会社グループにおける競合 当社グループの事業の属する国内自動車生産は、長期で減少傾向であるのに対して、より生産コストの安い新興国や、輸送コストのかからない海外現地工場など、海外に生産を移す動きが現在もなお続いております。そのため、親会社グループ内においても、国内生産を維持しながらグローバルに生産を拡大するというこれまでの大きな流れに変わりはなく、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続いております。このような環境において、当社グループの自動車関連事業は日産自動車グループの国内外の生産拠点と競合する場合があります。今後の同社の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は強みであるモノづくり一貫体制を更に磨いていくことや、グローバルで必要とされる明確なコア技術を確立していくことが一層重要な課題と捉えております。2017-2022中期経営計画では、核とする領域である、LCV・フレーム車の技術力において、当社グループがグローバルで担うべき役割をより明確にし、得意な開発・技術分野をもって将来にわたる強靭な企業基盤を確立することを基本方針とし、「商品」「工場」「技術・技能」を三つの柱として競争力強化に取り組んでおります。中期経営計画の詳細は、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 (3)サプライチェーン 前述のように、グローバルでの勝ち残りをかけた競争が続く中、継続的かつ安定・拡大した取引を確保するためには、品質、コスト、納期遵守の高い目標を掲げ、高効率な生産運営を追求しなければなりません。そのため、より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがあります。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもあります。しかし、予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給停止・遅延や、人員不足等でサプライチェーンが断ち切れた場合には、操業停止するという脆弱性を内包しており、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社ではサプライヤーの財務情報をもとにした継続的な評価に基づく信用リスクの管理など、自社だけでなく広い範囲で事業継続計画(BCP)を策定し、それらのリスクに備えるための検討を進めております。 (4)特定の市場 当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車株式会社の販売動向の影響を受けており、自動車の売上については販売台数の過半数が海外向けであり、その大半の仕向地は北米・中南米地域、中東地域です。よって、それらの国、または地域の経済状況の悪化や政府による通商規制、政治的不安等に伴い、予測を超えた急激な需要変動が顕在化した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社では、世界各地域においてお客様要望を収集して商品に反映し顧客満足度向上を図る「勝ち上げ」という独自の活動を継続的に実施しております。これらの活動により、「商品の競争力」を高め、魅力ある商品による生産台数と売上の拡大を目指しています。 また当社は品質向上のため、北米及び中東地域に技術者を派遣し、販売会社に入庫するお客様車両を直接確認することで、不具合情報や不満情報をいち早く日本にフィードバックし常に品質向上を図っています。 (5)自動車産業の変化 自動車産業はCASE(Connected「コネクテッド」、Autonomous「自動運転」、Shared「シェア&サービス」、Electric「電動化」)を中心として、100年に一度と言われる大きな変革期を迎えていますが、これらの変化が想定される環境下において、従来型の自動車の生産を担う当社が持続的な成長を実現するためには、長いライフサイクルを迎えた多くの当社生産車について、パワートレインの次世代化や、先進技術への対応などが、課題であります。次世代技術への対応が出遅れた場合には当社生産車は市場での優位性を失い、あるいは異業種企業が自動車業界に参入する中で新たな競合者との競争に巻き込まれるリスクが存在し、結果として、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。そこで、当社は当社生産車の次世代化に確実に対応できる技術の確立を目指しております。具体的には来たる商品イベントに向けて、各年度で必要とされる技術ノウハウやプロセスをマップ化し、それらを確実に充足させていきます。これまでの成果として、当社生産車に衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備を採用し、市場に投入いたしました。引き続き、LCV・フレーム車の将来を見据えて、必要な社会要件や商品競争力向上アイテム、先進ITS技術等の適用に向けた技術課題に取り組んでまいります。 <事業継続に係る外的なリスク>(6)大規模災害 地震・火災・洪水等の災害により、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。事業継続計画(BCP)の策定及び維持改善活動の推進、工場などの建屋や設備などの耐震補強対策、社員安否確認システムの整備等を通じた対策を行っておりますが、大規模な災害が発生した場合には当社グループの生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が減少し、生産拠点等の復旧または代替のために巨額な費用を要し、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。そこで当社は、内部留保資金を、新車や生産性向上のための設備投資の他、このような予期しない大事故や災害が発生した際に活用するよう確保しております。 事業継続に影響を及ぼすような様々なリスクが発現した場合であっても、業務を堅実かつ安定的に継続できる体制の整備に努めております。具体的にはリスクが発現した場合の業務継続に関する基本方針、体制、手順等を定めた事業継続計画(BCP)を策定しております。 (7)パンデミック 現在、大きなクライシスとしてリスクが顕在化し、直面しているものが新型コロナウイルス感染症の拡大(パンデミック)であります。世界的な大流行により、生産においては、主に中国や東南アジア地域からの部品供給に遅延が生じております。また、販売においても、受注が減少しており、当社及び当社グループの生産拠点において、一時的な操業停止や減産調整を行うなどの対策を講じております。今後の感染拡大の規模や収束の時期についての見通しはたっておらず、世界的に自動車の購買意欲の減退が長期化する可能性もあり、財政状態及び経営成績にも悪影響を与える可能性があります。 パンデミックについても、大規模災害と同様に、事業継続計画(BCP)を策定しており、その一環として事業所内の感染予防対策については、国や経団連の指導要領を順守し、具体的には、検温、マスクの着用、手洗い、殺菌消毒、換気などの徹底に努めてまいります。 (8)情報セキュリティ 当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化しております。 今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能であります。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっております。その場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面に亘る様々な対策を実施しております。 <自社を原因とする内的なリスク>(9)コンプライアンス 当社グループの事業活動は、会社法、税法、金融商品取引法、労働諸法令、道路運送車両法、環境諸法令等の各種法令の規制を受けています。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受けることや、当社の社会的信用や評判に悪影響を及ぼし、結果として売上の減少等、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。2017年に発生した、当社国内車両製造工場における完成検査に係る不適切な取扱いの案件を受けて、このような案件を二度と起こさないようにし、失った信頼の回復を図るために、第三者による調査と再発防止策の策定を行い、再発防止策の確実な実施に全社一丸となって取り組んでおります。しかしながら、コンプライアンスは全ての従業員のあらゆる行動に関わっており、従業員一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難であります。さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待も年々増大しております。そこで、当社は行動指針ならびに中期経営計画管理項目にコンプライアンスを加え、全ての業務において、全役職員のコンプライアンス意識向上を図っております。 (10)製品の品質 当社グループは、「品質No.1」を全社目標に掲げ、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けております。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがあります。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しておりますが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限りません。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額な損失が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社は開発、生産、品質保証部門が一体となって品質に関する課題を共有・論議し、早期に最善な方法で解決する活動を行っております。また社長を議長とする品質委員会を開催し、関係する役員・部長が参画し、課題解決の迅速化を図っております。 <その他リスク>(11)退職給付債務 当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。年金資産には国内外の株式及び債券等が含まれるため、株式・債券市場の動向によっては資産価値に影響を及ぼします。よって、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。 当社は、企業年金の積立金の個別の運用を複数の運用機関に一任しており、その運用状況について、経理部門がモニタリングする体制を採っております。また、人事労務及び経理財務の責任者と労働組合の代表者をメンバーとする企業年金運営管理委員会を設置しており、運用状況のモニタリング結果の報告を受け、アセットミックスの妥当性、資産運用等の確認や運用委託機関の評価などを定期的に行うことにより、年金受益者と会社との間に利益相反が生じないよう努めるとともに年金資産運用の健全性確保に努めております。さらに、この体制を適切に機能させるため、必要な経験や資質を備えた人材を配置し、育成するよう努めております。 (12)固定資産に関する減損 当社グループは、工場の建物や製造設備など多くの固定資産を保有しております。対象資産の資産価値が下落し、投資金額の回収見込みがたたなくなった場合や、使用している事業に関連して、経営環境が著しく悪化した場合などは、必要な減損処理を行うリスクがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (13)繰延税金資産の取崩しについて 当社グループは、将来の課税所得見込額およびタックス・プランニングを基に、定期的に繰延税金資産の回収可能性を検討しております。収益性の低下に伴い、将来において十分な課税所得が確保できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、多額の税金費用(法人税等調整額)が発生することになり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|3,372 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済状況 当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車㈱の販売動向の影響を受けており、その販売動向は、製品を販売している国、または地域の経済状況の影響を強く受けております。従って、当社主要製品の主な仕向地である、日本、北米・中南米地域、中東地域、中国、豪州、アフリカなど主要な市場における経済や景気及びそれに伴う需要の変動について、予測を超えた急激な変動がある時は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2)資源エネルギー情勢 原油価格の高騰など資源やエネルギー情勢の急激な変化により、当社グループの製品に対する需要も大きく変動いたします。ガソリン価格が更に上昇すれば自動車全体の需要は低下することも予測されます。また、原油価格の高騰により原材料費、電力費等の高騰が予測されます。それらに予測を超えた急激な変動がある時は業績の悪化や機会損失の発生など、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3)取引先の信用リスク 当社グループは、サプライヤーなど数多くの取引先と取引を行っております。当社グループは、サプライヤーの財務情報をもとに継続的な評価を行うことで、取引先の信用リスクを独自に管理しております。しかし、大規模災害によるサプライヤーからの供給停止、世界的な経済危機をきっかけにしたサプライヤーの倒産のような予期せぬ事態が顕在化した場合には、当社グループの業績と財務状況に負の影響を及ぼす可能性があります。 (4)退職給付債務 当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。 (5)製品の品質 当社グループは、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けております。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがあります。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しておりますが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限りません。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (6)重要な訴訟等 当社グループが事業活動を進めていく中で、取引先や第三者との間で様々な訴訟に発展する可能性があります。それら訴訟については、当社側の主張又は予測と異なる結果となるリスクは避けられず、場合によっては当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7)コンプライアンス、レピュテーション 2017年に発生した、当社国内車両製造工場における完成検査に係る不適切な取扱いの案件を受けて、このような案件を二度と起こさないようにし、失った信頼の回復を図るために、第三者による調査の実施、再発防止策の検討、及び策定した再発防止策の確実な実施に、全社一丸となって取り組んでおります。 しかしながらコンプライアンスの問題は全ての従業員のあらゆる行動に関わっており、従業員一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難であります。 さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待も年々増大しております。対応の内容や迅速性が不十分な場合には当社の社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、売上の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8)大規模災害 現在、そして今後も最大のリスクのひとつであり続けるものに地震リスクがあります。当社グループでは、取締役社長をトップとする地震対策組織を設置しております。また、工場などの建屋や設備などの耐震補強を推進しておりますが、大地震により想定を超えた損害が発生し操業を中断せざるを得ないような場合は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 地震以外にも、火災や台風、新型インフルエンザの流行等様々なリスクを想定し、事前の予防対策及び発生時の緊急対応体制の整備等を行っておりますが、想定を超えた規模で発生した場合などは当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 2011年3月に発生した東日本大震災を契機として、下記のような従来想定していなかった様々なリスクも顕在化いたしました。・計画停電の実施や長期に亘る電力不足により、工場の操業が大きく制限されるリスク・原子力発電所からの放射能汚染による立入制限や避難指示により、対象地域内の日産グループの工場やサプライヤーが復旧または操業できないリスク・放射能汚染を理由とする、部品・商品の受け入れ制限や遅延のリスク、及び風評による売れ行き低下のリスク・大地震で想定される、従来の高さと範囲を大きく超える津波のリスク 当社グループではこれら顕在化した問題に対しても一つ一つ対策を検討・実行し、問題解決の努力を続けておりますが、当社だけでは対応できない問題も多く、また、対応のためのコストも発生するため、業績や財務状況に対する影響は避けられない可能性があります。 (9)原材料及び部品の購入 当社グループは、多数の取引先から原材料や部品を購入しております。需給バランスの急激な変動や産出国における政情の変化等により予期せぬ市況変動が起こった場合は、必要な原材料・部品等を継続的安定的に確保出来なくなる可能性もあり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (10)特定サプライヤーへの依存 より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがあります。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもあります。このような場合、予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給が停止したり、遅延や不足が生じた時は、当社グループの操業も停止し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (11)情報システムに係るリスク 当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化しております。今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能であります。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっております。 当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面に亘る様々な対策を実施しております。 しかしながら、想定を超える災害の発生、サイバー攻撃の発生やウイルス等への感染が発生した場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性があります。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|3,282 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月27日)現在において当社グループが判断したものである。 (1) 経済状況当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車㈱の販売動向の影響を受けており、その販売動向は、製品を販売している国、または地域の経済状況の影響を強く受けている。従って、当社主要製品の主な仕向地である、日本、北米・中南米地域、中東地域、中国、豪州、アフリカなど主要な市場における経済や景気及びそれに伴う需要の変動について、予測を超えた急激な変動がある時は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。 (2) 資源エネルギー情勢原油価格の高騰など資源やエネルギー情勢の急激な変化により、当社グループの製品に対する需要も大きく変動する。ガソリン価格が更に上昇すれば自動車全体の需要は低下することも予測される。また、原油価格の高騰により原材料費、電力費等の高騰が予測される。それらに予測を超えた急激な変動がある時は業績の悪化や機会損失の発生など、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (3) 取引先の信用リスク当社グループは、サプライヤーなど数多くの取引先と取引を行っている。当社グループは、サプライヤーの財務情報をもとに継続的な評価を行うことで、取引先の信用リスクを独自に管理している。しかし、大規模災害によるサプライヤーからの供給停止、世界的な経済危機をきっかけにしたサプライヤーの倒産のような予期せぬ事態が顕在化した場合には、当社グループの業績と財務状況に負の影響を及ぼす可能性がある。 (4) 退職給付債務当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されている。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性がある。 (5) 製品の品質当社グループは、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けている。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがある。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しているが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限らない。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。 (6) 重要な訴訟等当社グループが事業活動を進めていく中で、取引先や第三者との間で様々な訴訟に発展する可能性がある。それら訴訟については、当社側の主張又は予測と異なる結果となるリスクは避けられず、場合によっては当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (7) コンプライアンス、レピュテーション2017年に発生した、当社国内車両製造工場における完成検査に係る不適切な取扱いの案件を受けて、このような案件を二度と起こさないようにし、失った信頼の回復を図るために、第三者による調査の実施、再発防止策の検討、及び策定した再発防止策の確実な実施に、全社一丸となって取り組んでいる。 しかしながらコンプライアンスの問題は全ての従業員のあらゆる行動に関わっており、従業員一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難である。 さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待も年々増大している。対応の内容や迅速性が不十分な場合には当社の社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、売上の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。 (8) 大規模災害現在、そして今後も最大のリスクのひとつであり続けるものに地震リスクがある。当社グループでは、取締役社長をトップとする地震対策組織を設置している。また、工場などの建屋や設備などの耐震補強を推進しているが、大地震により想定を超えた損害が発生し操業を中断せざるを得ないような場合は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。 地震以外にも、火災や台風、新型インフルエンザの流行等様々なリスクを想定し、事前の予防対策及び発生時の緊急対応体制の整備等を行っているが、想定を超えた規模で発生した場合などは当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 2011年3月に発生した東日本大震災を契機として、下記のような従来想定していなかった様々なリスクも顕在化した。・計画停電の実施や長期に亘る電力不足により、工場の操業が大きく制限されるリスク・原子力発電所からの放射能汚染による立入制限や避難指示により、対象地域内の日産グループの工場やサプライヤーが復旧または操業できないリスク・放射能汚染を理由とする、部品・商品の受け入れ制限や遅延のリスク、及び風評による売れ行き低下のリスク・大地震で想定される、従来の高さと範囲を大きく超える津波のリスク当社グループではこれら顕在化した問題に対しても一つ一つ対策を検討・実行し、問題解決の努力を続けているが、当社だけでは対応できない問題も多く、また、対応のためのコストも発生するため、業績や財務状況に対する影響は避けられない可能性がある。 (9) 原材料及び部品の購入当社グループは、多数の取引先から原材料や部品を購入している。需給バランスの急激な変動や産出国における政情の変化等により予期せぬ市況変動が起こった場合は、必要な原材料・部品等を継続的安定的に確保出来なくなる可能性もあり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (10) 特定サプライヤーへの依存より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがある。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもある。このような場合、予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給が停止したり、遅延や不足が生じた時は、当社グループの操業も停止し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (11) 情報システムに係るリスク当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化している。今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能である。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっている。 当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面に亘る様々な対策を実施している。 しかしながら、想定を超える災害の発生、サイバー攻撃の発生やウイルス等への感染が発生した場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性がある。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
FY2017|3,157 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月28日)現在において当社グループが判断したものである。 (1) 経済状況当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車㈱の販売動向の影響を受けており、その販売動向は、製品を販売している国、または地域の経済状況の影響を強く受けている。従って、当社主要製品の主な仕向地である、日本、北米・中南米地域、中東地域、中国、豪州、アフリカなど主要な市場における経済や景気及びそれに伴う需要の変動について、予測を超えた急激な変動がある時は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。 (2) 資源エネルギー情勢原油価格の高騰など資源やエネルギー情勢の急激な変化により、当社グループの製品に対する需要も大きく変動する。ガソリン価格が更に上昇すれば自動車全体の需要は低下することも予測される。また、原油価格の高騰により原材料費、電力費等の高騰が予測される。それらに予測を超えた急激な変動がある時は業績の悪化や機会損失の発生など、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (3) 取引先の信用リスク当社グループは、サプライヤーなど数多くの取引先と取引を行っている。当社グループは、サプライヤーの財務情報をもとに継続的な評価を行うことで、取引先の信用リスクを独自に管理している。しかし、大規模災害によるサプライヤーからの供給停止、世界的な経済危機をきっかけにしたサプライヤーの倒産のような予期せぬ事態が顕在化した場合には、当社グループの業績と財務状況に負の影響を及ぼす可能性がある。 (4) 退職給付債務当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されている。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性がある。 (5) 製品の品質当社グループは、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けている。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがある。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しているが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限らない。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。 (6) 重要な訴訟等当社グループが事業活動を進めていく中で、取引先や第三者との間で様々な訴訟に発展する可能性がある。それら訴訟については、当社側の主張又は予測と異なる結果となるリスクは避けられず、場合によっては当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (7) コンプライアンス、レピュテーション当社グループは個人情報や機密情報の保護のための情報セキュリティの取組みをはじめとして、法令等の遵守については未然防止の対策を講じると共に、定期的に監査も行っている。更に、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しており、当社の社会的信用や評判に与える影響を防いでいる。しかしながら、企業の社会的責任に対する社会の期待は年々増大しており、対応の内容や迅速性が不十分な場合には当社の社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、売上の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。 (8) 大規模災害現在、そして今後も最大のリスクのひとつであり続けるものに地震リスクがある。当社グループでは、取締役社長をトップとする地震対策組織を設置している。また、工場などの建屋や設備などの耐震補強を推進しているが、大地震により想定を超えた損害が発生し操業を中断せざるを得ないような場合は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。 地震以外にも、火災や台風、新型インフルエンザの流行等様々なリスクを想定し、事前の予防対策及び発生時の緊急対応体制の整備等を行っているが、想定を超えた規模で発生した場合などは当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 2011年3月に発生した東日本大震災を契機として、下記のような従来想定していなかった様々なリスクも顕在化した。・計画停電の実施や長期に亘る電力不足により、工場の操業が大きく制限されるリスク・原子力発電所からの放射能汚染による立入制限や避難指示により、対象地域内の日産グループの工場やサプライヤーが復旧または操業できないリスク・放射能汚染を理由とする、部品・商品の受け入れ制限や遅延のリスク、及び風評による売れ行き低下のリスク・大地震で想定される、従来の高さと範囲を大きく超える津波のリスク当社グループではこれら顕在化した問題に対しても一つ一つ対策を検討・実行し、問題解決の努力を続けているが、当社だけでは対応できない問題も多く、また、対応のためのコストも発生するため、業績や財務状況に対する影響は避けられない可能性がある。 (9) 原材料及び部品の購入当社グループは、多数の取引先から原材料や部品を購入している。需給バランスの急激な変動や産出国における政情の変化等により予期せぬ市況変動が起こった場合は、必要な原材料・部品等を継続的安定的に確保出来なくなる可能性もあり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (10) 特定サプライヤーへの依存より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがある。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもある。このような場合、予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給が停止したり、遅延や不足が生じた時は、当社グループの操業も停止し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (11) 情報システムに係るリスク当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化している。今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能である。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっている。当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面に亘る様々な対策を実施している。しかしながら、想定を超える災害の発生、サイバー攻撃の発生やウイルス等への感染が発生した場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性がある。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
FY2016|3,157 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月28日)現在において当社グループが判断したものである。 (1) 経済状況当社グループの製品の需要は、主な販売先である日産自動車㈱の販売動向の影響を受けており、その販売動向は、製品を販売している国、または地域の経済状況の影響を強く受けている。従って、当社主要製品の主な仕向地である、日本、北米・中南米地域、中東地域、中国、豪州、アフリカなど主要な市場における経済や景気及びそれに伴う需要の変動について、予測を超えた急激な変動がある時は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。 (2) 資源エネルギー情勢原油価格の高騰など資源やエネルギー情勢の急激な変化により、当社グループの製品に対する需要も大きく変動する。ガソリン価格が更に上昇すれば自動車全体の需要は低下することも予測される。また、原油価格の高騰により原材料費、電力費等の高騰が予測される。それらに予測を超えた急激な変動がある時は業績の悪化や機会損失の発生など、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (3) 取引先の信用リスク当社グループは、サプライヤーなど数多くの取引先と取引を行っている。当社グループは、サプライヤーの財務情報をもとに継続的な評価を行うことで、取引先の信用リスクを独自に管理している。しかし、大規模災害によるサプライヤーからの供給停止、世界的な経済危機をきっかけにしたサプライヤーの倒産のような予期せぬ事態が顕在化した場合には、当社グループの業績と財務状況に負の影響を及ぼす可能性がある。 (4) 退職給付債務当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されている。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性がある。 (5) 製品の品質当社グループは、優れた品質の製品を提供するため、開発から生産まできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けている。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがある。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しているが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限らない。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模になった場合には多額が発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。 (6) 重要な訴訟等当社グループが事業活動を進めていく中で、取引先や第三者との間で様々な訴訟に発展する可能性がある。それら訴訟については、当社側の主張又は予測と異なる結果となるリスクは避けられず、場合によっては当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (7) コンプライアンス、レピュテーション当社グループは個人情報や機密情報の保護のための情報セキュリティの取組みをはじめとして、法令等の遵守については未然防止の対策を講じると共に、定期的に監査も行っている。更に、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しており、当社の社会的信用や評判に与える影響を防いでいる。しかしながら、企業の社会的責任に対する社会の期待は年々増大しており、対応の内容や迅速性が不十分な場合には当社の社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、売上の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。 (8) 大規模災害現在、そして今後も最大のリスクのひとつであり続けるものに地震リスクがある。当社グループでは、取締役社長をトップとする地震対策組織を設置している。また、工場などの建屋や設備などの耐震補強を推進しているが、大地震により想定を超えた損害が発生し操業を中断せざるを得ないような場合は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。 地震以外にも、火災や台風、新型インフルエンザの流行等様々なリスクを想定し、事前の予防対策及び発生時の緊急対応体制の整備等を行っているが、想定を超えた規模で発生した場合などは当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 2011年3月に発生した東日本大震災を契機として、下記のような従来想定していなかった様々なリスクも顕在化した。・計画停電の実施や長期に亘る電力不足により、工場の操業が大きく制限されるリスク・原子力発電所からの放射能汚染による立入制限や避難指示により、対象地域内の日産グループの工場やサプライヤーが復旧または操業できないリスク・放射能汚染を理由とする、部品・商品の受け入れ制限や遅延のリスク、及び風評による売れ行き低下のリスク・大地震で想定される、従来の高さと範囲を大きく超える津波のリスク当社グループではこれら顕在化した問題に対しても一つ一つ対策を検討・実行し、問題解決の努力を続けているが、当社だけでは対応できない問題も多く、また、対応のためのコストも発生するため、業績や財務状況に対する影響は避けられない可能性がある。 (9) 原材料及び部品の購入当社グループは、多数の取引先から原材料や部品を購入している。需給バランスの急激な変動や産出国における政情の変化等により予期せぬ市況変動が起こった場合は、必要な原材料・部品等を継続的安定的に確保出来なくなる可能性もあり、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (10) 特定サプライヤーへの依存より高い品質や技術をより競争力ある価格で調達しようとすると、発注が特定のサプライヤーに集中せざるを得ないことがある。また、特別な技術を要するものについてはそもそも提供できるサプライヤーが限定されることもある。このような場合、予期せぬ事由によりサプライヤーからの供給が停止したり、遅延や不足が生じた時は、当社グループの操業も停止し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性がある。 (11) 情報システムに係るリスク当社グループの殆ど全ての業務は情報システムに依存しており、システムやネットワークも年々複雑化高度化している。今やこれらシステムネットワークのサービス無くしては業務の遂行は不可能である。この状況に対して、大規模な自然災害、火災、停電等の事故は引き続き当該システムに対して脅威であり、更にコンピュータウイルスへの感染やより巧妙化しているサイバー攻撃など人為的な脅威も急激に高まっている。当社ではそれらのリスクに備え事業継続計画(BCP)の策定に向けた検討を進め、セキュリティ対策の向上等、サーバー設置を地理的に分散させるなどのハード面対策からソフト面に亘る様々な対策を実施している。しかしながら、想定を超える災害の発生、サイバー攻撃の発生やウイルス等への感染が発生した場合には、システムダウンによる業務の停止、重要なデータの消失、機密情報や個人情報の盗取や漏えい等のインシデントを引き起こす可能性がある。その結果、当社グループの業績や信頼性に対する評判、財務状況に影響を及ぼす可能性がある。