有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,262 文字
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況等(以下「経営成績等」という。)に重要な影響を与える可能性がある主要な事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下はそのすべてを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスクのいずれによっても、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、以下の記載において将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、将来生じうる実際の結果と異なる可能性がありますので、ご留意ください。 <事業等のリスクのうち現在特に影響が懸念されるリスク>後述します事業等のリスクのうち、足許で顕在化しており、今後も影響が懸念されるリスクは以下のとおりです。(1)市場環境変化の影響当社グループは、米国現地での生産・調達の割合は高くないため、米国関税政策により、米国での事業活動に対し相応の損益影響を受ける可能性があります。また同関税影響に伴う世界的な景気減速も懸念されることから、米国事業のみならず、当社グループ全体の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループは、世界各国において事業を展開しており、様々な地域、国で部品を調達し、生産活動を行い、製品を販売しております。同関税の間接的影響、各国の経済安全保障政策、国家間・地域紛争等により世界経済の先行き不透明な状態が続いていることから世界経済動向を注視し、柔軟かつ迅速な対応に取り組んでいますが、各国における景気後退、サプライチェーンの混乱、金融市場・為替市場の混乱等が発生した場合は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 <事業等のリスク>(1)市場及び事業に係るリスク(オペレーショナルリスク)① 部品・原材料調達の影響当社グループは、製品の品質、コスト競争力向上の観点からグローバルに原材料、部品等を調達しており、部品・材料により集中発注、複数発注等、最適な発注形態を取ることとしておりますが、パラジウムやロジウム等、産出量が少ないだけでなく、産出が特定の国や地域に限られる希少金属も使用しております。そのため、原材料、部品等の需給状況の急激な変動、調達先の国における政情の変化・経済安全保障に関わる輸出入規制の強化、自然災害の発生等の理由により、それらの調達先からの供給が停止した場合、又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合には、当社製品の生産の遅延・停止やコストの増加が生じるおそれがあります。また、各国において、企業に対して人権の取組みを求める法規の制定が進み、サプライチェーン上の人権リスク対応の必要性が急速に高まっており、これら法規に対して適時適切な対応ができない場合には、法令違反、輸入禁止や罰金などの罰則、社会的信用の低下によるブランド・イメージの毀損等により、生産・開発・購買・営業等の事業活動に影響し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクは、当社グループの中長期的な事業計画に与える影響も大きいため、事業活動・経営成績への影響を最小化すべく、サプライチェーン上のリスク対応の強化に努めていますが、将来顕在化する可能性はあります。 ② 製品の品質・安全性の影響当社グループは、製品品質の改善のため、市場からの情報に基づき関連部門が連携して迅速に不具合原因の究明及び対策を実施すること、また、潜在リスクの検証を適切に行うことに努めております。当社グループによる製品及びサービスの品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなる場合、あるいは製品の欠陥又は不具合による大規模な賠償請求がお客様からある場合には、多額の費用負担、当社製品への評価、ブランド・イメージの毀損及び販売の低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において自動車業界に関連する排出ガス、燃費、騒音、化学物質、リサイクル、水資源等の環境に係る様々な法律や政府による規制の適用を受けています。また、消費者保護規制、事業及び投資に対する許認可、労働規制、外国為替規制、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、各種税法(関税含む)、独占禁止法、贈収賄防止法、下請法等内外の広範な法令の適用を受けております。これらの規制や法令に対応するため、当社グループは、規制や法令の遵守体制を整え、各担当部門が違反の未然防止の対策を講じ、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制を整備するよう努めております。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反が生じ、あるいは対応の内容、効果、迅速性等が不十分との指摘を受ける可能性があります。その場合、規制当局による行政調査の対象となったり、罰則を受けたり、あるいは関連する訴訟の当事者となるなどの可能性があります。これらの可能性が現実に生じた場合には、当社グループのコンプライアンス・レピュテーションや経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 訴訟その他の法的手続の影響当社グループは、事業活動を行っていく中で、ユーザー、取引先、第三者などとの間で様々な訴訟その他の法的手続の当事者となる可能性があります。それらの法的手続において、あるいは現在進行中の法的手続において、当社に不利な判断がなされた場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、法的手続きのうち製造物責任に関する損害賠償請求訴訟については、敗訴等の場合の損害賠償金等をカバーすべく一定の限度額で製造物責任保険に加入していますが、必ずしもすべての損害賠償金等が保険でカバーされるとは限らず、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。個別の製造物責任訴訟の状況については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結貸借対照表関係)6 偶発債務」を参照ください。 ⑤ 知的財産権侵害の影響当社グループは、技術・ノウハウ等の知的財産の保護の対策を講じるとともに、第三者の知的財産権の侵害防止の対策を講じております。しかしながら、当社グループの知的財産権が不法に侵害されて訴訟費用が発生した場合、又は、第三者から予期せぬ知的財産権侵害の指摘を受けることに伴い、当社グループの製品の製造販売の中止、想定外のライセンス料支払、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品・サービス等に利用する情報及びこれを保存するネットワーク、システム等の情報技術は、委託先管理のものを含めて多岐にわたります。当社グループは、ハードウェア・ソフトウェアの安全管理対策を、個人情報保護対策を含めて実施するほか、当社グループ従業員への情報セキュリティ教育を実施しております。しかしながら、サイバー攻撃は攻撃手法の高度化・複雑化が進んでおり、当社グループ又は取引先へのハッカーによる不正アクセス・サイバー攻撃(コンピュータウイルス感染等)、当社グループ内部若しくは委託先での管理不備ないし人為的な過失、自然災害等の発生により、当社技術情報等の機密情報・個人情報等の漏えい、重要な業務システムやサービスの停止、当社製品の電子制御機能への悪影響、不適切な事務処理、又は重要データの破壊・改ざん等が発生することが考えられます。その結果、当社グループのブランド・イメージや社会的信用の低下による販売の減少、法的請求、訴訟、賠償責任若しくは制裁金や罰金の支払義務発生、又は生産停止等により運営に支障が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業戦略や競争力維持に係るリスク(戦略リスク)① 営業戦略、競合他社動向への対応の影響自動車業界は、地球温暖化対策としての電動化に加え、AI技術等の進化を取り込み知能化が進むなど、人の移動とモノを運ぶための手段であった自動車の概念が大きく変わり、「100年に一度」の大変革の時代を迎えています。当社グループは2023年3月に、2023年度から2025年度までの中期経営計画「Challenge 2025」を発表し、これまで行ってきた構造改革による強靭かつ機動的な経営体質を基盤とし、地域や国の独自性に適した事業の拡充を図り、全社的な「手取り改善活動」の継続により、安定的な収益基盤の確立に取り組んでいます。そのうえで、更なる成長と次の時代へのチャレンジを実現するため、研究開発費や設備投資を安定的に増加させることを計画しました。しかしながら、今後、そういった戦略が想定通りに進まず、競合他社に対して優位な施策を講じることができない場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 製品・技術開発の影響当社グループは『環境×安全・安心・快適』を実現する技術に裏付けられた信頼感により『冒険心』を呼び覚ます心豊かなモビリティライフを提供するために、地域ごとの多様な要請、カーボンニュートラル対応等、自動車メーカーに求められる技術や姿勢が急激に変化している中において、お客様の価値観とニーズに対応した有用かつ現実的で使いやすく、「三菱自動車らしさ」を具現化した新技術や新製品をタイムリーに投入することが重要と考え、開発に日々取り組んでおります。しかしながら、きめ細かな調査に基づく研究・開発であっても、お客様の価値観とニーズを十分に捉えることができない場合、又は内部・外部的な要因により、新技術や新製品を、タイムリーに開発しお客様に提供することができない場合には、販売シェアの減少、売上高及び収益力の低下を引き起こす可能性があります。 ③ 他社との提携等の影響当社グループは、経営資源の効率化や相乗効果を期待し、研究開発、生産、販売等の分野において共同出資関係を含む他社と業務提携・合弁による事業運営を行っておりますが、市場環境・規制変化に伴う事業構造の変化、相手先の事業戦略の変更、当事者間の提携方針の不一致、出資比率の変更等により、提携・合弁関係を変更する又は維持できなくなる可能性や期待どおりの成果を生まない可能性があります。期待どおりの成果を生まない場合、提携・合弁先の財務状態が悪化した場合、又は出資関係の変更・大幅な提携の変更・提携の解消が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 人事労政戦略の影響当社グループは、高度な専門性を持つ人材の確保と、活躍機会の提供が極めて重要であると考えており、要員構成の是正による適切な人員配置、役割に基づいた処遇制度の整備、多様な働き方を支える風土の醸成と、個々の成長を促す仕組みづくりを推進しております。しかしながら、採用難や労働市場の流動性の高まりにより、計画通りの採用や定着化が進まなかった場合には、長期的に当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、当社グループではグローバルに事業を展開し、持続的に成長するためには、人権尊重の取り組みが社会的責任を果たしていく上で不可欠な要素であると認識しており、「人権方針」で制定した差別の禁止や不当な労働慣行の排除等に取り組んでいます。しかしながら、当社グループ及び関係者が人権上問題のある行動を取った場合には、お客様の信用・信頼を失う、又は社会的信用の低下等によるブランド・イメージの毀損等が事業基盤に影響を与える可能性があります。 ⑤ 気候変動の影響当社グループは、燃費/CO2排出規制やZEV規制の強化、カーボンプライシング等の導入拡大を想定し、当社グループの環境への取り組み方針と目標を定めた「環境計画パッケージ」に基づき、電動化の推進や各拠点での省エネルギー活動と再生可能エネルギーの導入等を進めております。しかしながら、想定を超えて気候変動政策が強化され、燃費/CO2排出規制やその他規制の更なる強化への対応により原価が高騰する場合、又はカーボンプライシングなどの導入拡大によって生産や調達の原価が高騰する場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、グローバルでのCO2の削減が進まず、気温が上昇し続け、現在よりも広域で台風、豪雨等の自然災害が頻発・激甚化することに備えて、事業継続計画の策定などの適応策の推進にも努めております。しかしながら、当社グループや取引先の生産拠点等が所在する国・地域において、想定以上の洪水等の自然災害の頻発や激甚化により、部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延又は停止する場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3)金融・経済に係るリスク(財務リスク)① 為替変動の影響海外売上高比率が約8割を占める当社グループでは米ドル、ユーロ、豪ドル等の外貨建債権を有しており、また、タイ子会社にてグローバルでの輸出生産を行っていることから、タイバーツを中心に外貨建債務も有しております。円と外国通貨の為替相場が変動すると、外貨建資産(売掛金等)や外貨建負債(買掛金等)の価値が増減するため、当社グループの円ベースの損益に影響を及ぼします。現在、インドネシア生産車の輸出、タイ生産車の現地販売拡大等、為替影響低減のために必要な措置を適宜進め、為替相場変動の影響削減に中長期的に取り組んでおりますが、大幅な為替変動が発生した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 市場環境変化の影響当社グループは、世界各国で事業を展開しており、様々な国、地域で生産活動を行い、製品を販売しております。これらの事業活動は、それぞれの国、地域の経済低迷、金融危機などにより影響を受ける可能性があり、また、地政学リスクによって、輸送費の上昇や、船腹が確保できない、又は輸送に遅れが生じることにより生産・販売活動に影響を及ぼし、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 取引先等の信用リスク当社グループは、事業活動を行っていく中で、販売業者や、販売金融事業による顧客・リース先等の取引先の信用リスクを伴っております。販売業者等の取引先に対する信用リスクについては、カントリーリスクや取引先の財務状況に対する継続的な評価を行いながら適切な債権保全を図ることで、その抑制に努めております。また、販売金融事業から生じるリスクに対しては、厳格な審査・回収管理を行い、破綻の発生及び回収不能額の抑制に努めております。しかしながら、外部環境等の悪化等を要因とし、これらのリスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 資金の流動性の影響当社グループは、金融機関からの借入に加え、コマーシャル・ペーパーの発行等により資金調達を行っております。当社は事業環境の悪化による資金需要の増加に備えるべく、コミットメントライン2,720億円に加えて、海外子会社においても資金調達枠を設定することで十分な流動性を確保するとともに、メインバンクをはじめ取引金融機関との良好な関係性の維持に努めております。しかしながら、経済・金融危機等の発生、又は当社グループの信用格付けの引き下げ等により、金融市場から適切な条件で必要とする金額の資金調達ができなくなった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事業の継続に係るリスク(ハザードリスク)① 戦争・テロ・政治不安・治安の悪化の影響当社グループは、日本及び世界各地に開発、製造、販売等の拠点の施設を有しているため、各国・地域でテロ、戦争、内戦、政治不安、治安の乱れ等が発生することにより、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす可能性があります。かかる状況を想定し、経済安全保障クロスファンクショナルチームで想定される支障の軽減策を準備・実行するとともに、仮にこうした事象が発生した場合には、関係部門が参画した対策会議を立ち上げ、全社横断的な観点で対応を行っております。しかしながら、想定を超える規模でテロ、戦争、内戦、政治不安、治安の乱れ等が発生し、部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止することにより、収益の減少やコストの増加をもたらした場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 自然災害や事故、感染症等の影響当社グループは、日本及び世界各地に開発、製造、販売等の拠点の施設を有しているため、各国・地域での大規模な地震・台風・豪雨・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。これらに備え、当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき、BCM*委員会において事業継続計画を策定するとともに、定期的な訓練による有効性検証を行い、今後の新たな脅威に備えております。しかしながら、想定を超える規模で自然災害、事故、感染症等が発生し、開発、製造、販売等の拠点の施設の損壊、又は部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止する場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。*:Business Continuity Managementの略
FY2024|7,004 文字
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与える可能性がある主要な事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下はそのすべてを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスクのいずれによっても、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況等に影響を及ぼす可能性があります。なお、以下の記載において将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、将来生じうる実際の結果と異なる可能性がありますので、ご留意ください。 (1)市場及び事業に係るリスク(オペレーショナルリスク)① 部品・原材料調達の影響当社グループは、製品の品質、コスト競争力向上の観点からグローバルに原材料、部品等を調達しており、部品・材料により集中発注、複数発注等、最適な発注形態を取ることとしておりますが、パラジウムやロジウム等、産出量が少ないだけでなく、産出が特定の国や地域に限られる希少金属も使用しております。そのため、原材料、部品等の需給状況の急激な変動、調達先の国における政情の変化・経済安全保障に関わる輸出入規制の強化、自然災害の発生等の理由により、それらの調達先からの供給が停止した場合、又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合には、当社製品の生産の遅延・停止やコストの増加が生じるおそれがあります。また、各国において、企業に対して人権の取組みを求める法規の制定が進み、サプライチェーン上の人権リスク対応の必要性が急速に高まっており、これら法規に対して適時適切な対応ができない場合には、法令違反のみならず、社会的信用の低下によるブランド・イメージが毀損し、生産・開発・購買・営業等の事業活動にも影響し、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクは、当社グループの中長期的な事業計画に与える影響も大きいため、事業活動・経営成績への影響を最小化すべく、サプライチェーン上のリスク対応を強化していますが、将来顕在化する可能性はあります。 ② 製品の品質・安全性の影響当社グループは、製品品質の改善のため、市場からの情報に基づき関連部門が連携して迅速に不具合原因の究明及び対策を実施すること、また、潜在リスクの検証を適切に行うことに努めております。当社グループによる製品及びサービスの品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなる場合、あるいは製品の欠陥又は不具合による大規模な賠償請求がお客様からある場合には、多額の費用負担、当社製品への評価、ブランド・イメージの毀損及び販売の低下等により、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において自動車業界に関連する排出ガス、燃費、騒音、化学物質、リサイクル、水資源等の環境に係る様々な法律や政府による規制の適用を受けています。また、消費者保護規制、事業及び投資に対する許認可、労働規制、外国為替規制、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、各種税法(関税含む)、独占禁止法、贈収賄防止法等内外の広範な法令の適用を受けております。これらの規制や法令に対応するため、当社グループは、規制や法令の遵守体制を整え、各担当部門が違反の未然防止の対策を講じ、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しております。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反が生じ、あるいは対応の内容、効果、迅速性等が不十分との指摘を受ける可能性があります。その場合、規制当局による行政調査の対象となったり、罰則を受けたり、あるいは関連する訴訟の当事者となるなどの可能性があります。これらの可能性が現実に生じた場合には、当社グループのコンプライアンス・レピュテーションに悪い影響を及ぼしたり、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 訴訟その他の法的手続の影響当社グループは、事業活動を行っていく中で、ユーザー、取引先、第三者などとの間で様々な訴訟その他の法的手続の当事者となる可能性があります。それらの法的手続において、あるいは現在進行中の法的手続において、当社に不利な判断がなされた場合、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、法的手続きのうち製造物責任に関する損害賠償請求訴訟については、敗訴等の場合の損害賠償金をカバーし得ると思われる製造物責任保険に加入していますが、想定外の内容の判決が出るなどした場合、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。個別の製造物責任訴訟の状況については「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結貸借対照表関係)6 偶発債務」を参照ください。 ⑤ 知的財産権侵害の影響当社グループは、技術・ノウハウ等の知的財産の保護の対策を講じるとともに、第三者の知的財産権の侵害防止の対策を講じております。しかしながら、当社グループの知的財産権が不法に侵害されて訴訟費用が発生した場合、又は、第三者から予期せぬ知的財産権侵害の指摘を受けることに伴い、当社グループの製品の製造販売の中止、想定外のライセンス料支払、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品・サービス等に利用する情報及びこれを保存するネットワーク、システム等の情報技術は、委託先管理のものを含め、多岐にわたります。コネクティッドサービスやIoT技術の進展を踏まえ、当社グループは、ハードウェア・ソフトウェアの安全管理対策を、個人情報保護対策を含めて実施する他、当社グループ従業員への情報セキュリティ教育を実施しております。それにもかかわらず、当社グループ又は取引先においてインフラや製品・サービス等へのハッキング・サイバー攻撃、当社グループ内部若しくは委託先での管理不備ないし人為的な過失、又は自然災害等の発生により、当社技術情報等の機密情報・個人情報等の漏えい、重要な業務システムやサービスの停止、当社製品の電子制御機能への悪影響、不適切な事務処理、又は重要データの破壊・改ざん等が発生することが考えられます。その結果、当社グループのブランド・イメージや社会的信用の低下による販売の減少、法的請求、訴訟、賠償責任若しくは制裁金や罰金の支払義務発生、又は生産停止等の運営の支障が生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業戦略や競争力維持に係るリスク(戦略リスク)① 営業戦略、競合他社動向への対応の影響自動車業界では現在、世界的な規模で激しい競争が展開されています。また、電動化に加え、テクノロジーの発展により、人の移動とモノを運ぶための手段であった自動車の概念が大きく変わり、「100年に一度」の大変革の時代を迎えています。当社グループは、「安定収益基盤確立に向けた地域戦略」「カーボンニュートラル対応の促進」「デジタルトランスフォーメーション、新事業への取り組み」を主要なチャレンジとする中期経営計画「Challenge 2025」を推進し、三菱自動車らしい製品や体験をお客様に提供することで、販売台数やマーケットシェアの維持拡大、及び収益力の向上に努めております。しかしながら、今後、そういった戦略が想定通りに進まず、競合他社に対して優位な施策を講じることができない場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② 製品・技術開発の影響当社グループは『環境×安全・安心・快適』を実現する技術に裏付けられた信頼感により『冒険心』を呼び覚ます心豊かなモビリティライフを提供するために、地域ごとの多様な要請、カーボンニュートラル対応等、自動車メーカーに求められる技術や姿勢が急激に変化している中において、お客様の価値観とニーズに対応した有用かつ現実的で使いやすく、「三菱自動車らしさ」を具現化した新技術や新製品をタイムリーに投入することが重要と考え、開発に日々取り組んでおります。しかしながら、きめ細かな調査に基づく研究・開発であっても、お客様の価値観とニーズを十分に捉えることができない場合、又は内部・外部的な要因により、新技術や新製品を、タイムリーに開発しお客様に提供することができない場合には、販売シェアの減少、売上高及び収益力の低下を引き起こす可能性があります。 ③ 他社との提携等の影響当社グループは、経営資源の効率化や相乗効果を期待し、研究開発、生産、販売等の分野において共同出資関係を含む他社と業務提携・合弁による事業運営を行っておりますが、相手先の事業戦略の変更、当事者間の提携方針の不一致、出資比率の変更等により、提携・合弁関係を変更する又は維持できなくなる可能性や期待どおりの成果を生まない可能性があります。期待どおりの成果を生まない場合、提携・合弁先の財務状態が悪化した場合、又は出資関係の変更・大幅な提携の変更・提携の解消が生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 人事労政戦略の影響当社グループは、高度な専門性を持つ人材の確保と、活躍機会の提供が極めて重要であると考えており、要員構成の是正による適切な人員配置、役割に基づいた処遇制度の整備、多様な働き方を支える風土の醸成と、個々の成長を促す仕組みづくりを推進しております。しかしながら、採用難や労働市場の流動性の高まりにより、計画通りの採用や定着化が進まなかった場合には、長期的に当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、当社グループではグローバルに事業を展開し、持続的に成長するためには、人権尊重の取り組みが社会的責任を果たしていく上で不可欠な要素であると認識しており、「人権方針」で制定した差別の禁止や不当な労働慣行の排除等に取り組んでいます。しかしながら、当社グループ及び関係者が人権上問題のある行動を取った場合には、お客様の信用・信頼を失う、又は社会的信用の低下等によるブランド・イメージの毀損等が事業基盤に影響を与える可能性があります。 ⑤ 気候変動の影響当社グループは、燃費/CO2排出規制やZEV規制の強化、カーボンプライシング等の導入拡大を想定し、当社グループの環境への取り組み方針と目標を定めた「環境計画パッケージ」に基づき、電動化の推進や各拠点での省エネルギー活動と再生可能エネルギーの導入等を進めております。しかしながら、想定を超えて気候変動政策が強化され、燃費/CO2排出規制やその他規制の更なる強化への対応により原価が高騰する場合、又はカーボンプライシングなどの導入拡大によって生産や調達の原価が高騰する場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また、グローバルでのCO2の削減が進まず、気温が上昇し続け、現在よりも広域で台風、豪雨等の自然災害が頻発・激甚化することに備えて、事業継続計画の策定などの適応策の推進にも努めております。しかしながら、当社グループや取引先の生産拠点等が所在する国・地域において、想定以上の洪水等の自然災害の頻発や激甚化により、部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延又は停止する場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3)金融・経済に係るリスク(財務リスク)① 為替変動の影響海外売上高比率が約8割を占める当社グループでは米ドル、ユーロ、豪ドル等の外貨建債権を有しており、また、タイ子会社にてグローバルでの輸出生産を行っていることから、タイバーツを中心に外貨建債務も有しております。円と外国通貨の為替相場が変動すると、外貨建資産(売掛金等)や外貨建負債(買掛金等)の価値が増減するため、当社グループの円ベースの損益に影響を及ぼします。現在、インドネシア生産車の輸出、タイ生産車の現地販売拡大等、為替影響低減のために必要な措置を適宜進め、為替相場変動の影響削減に中長期的に取り組んでおりますが、大幅な為替変動が発生した場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② 市場環境変化の影響当社グループは、世界各国で事業を展開しており、様々な国、地域で生産活動を行い、製品を販売しております。これらの事業活動は、それぞれの国、地域の経済低迷、金融危機などにより影響を受ける可能性があり、また、輸送費の上昇、輸送のための船腹が確保できない、又は手配が遅れる場合には、生産・販売活動に影響を及ぼし、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 取引先等の信用リスク当社グループは、事業活動を行っていく中で、販売業者や、販売金融事業による顧客・リース先等の取引先の信用リスクを伴っております。販売業者等の取引先に対する信用リスクについては、カントリーリスクや取引先の財務状況に対する継続的な評価を行いながら適切な債権保全を図ることで、その抑制に努めております。また、販売金融事業から生じるリスクに対しては、厳格な審査・回収管理を行い、破綻の発生及び回収不能額の抑制に努めております。しかしながら、外部環境等の悪化等を要因とし、これらのリスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 資金の流動性の影響当社グループは、金融機関からの借入に加え、コマーシャル・ペーパーの発行等により資金調達を行っております。当社は事業環境の悪化による資金需要の増加に備えるべく、コミットメントライン約1,500億円に加えて、海外子会社においても資金調達枠を設定することで十分な流動性を確保するとともに、メインバンクをはじめ取引金融機関との良好な関係性の維持に努めております。しかしながら、経済・金融危機等の発生、又は当社グループの信用格付けの引き下げ等により、金融市場から適切な条件で必要とする金額の資金調達ができなくなった場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事業の継続に係るリスク(ハザードリスク)① 戦争・テロ・政治不安・治安の悪化の影響当社グループは、日本及び世界各地に開発、製造、販売等の拠点の施設を有しており、当該各地でテロ、戦争、内戦、政治 不安、治安不安等が発生することにより、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。かかる状況を想定し、経済安全保障クロスファンクショナルチームにより想定される支障の軽減策を準備・実行するとともに、仮にこうした事象が発生した場合には、関係部門が参画した対策会議を立ち上げ、全社横断的な観点で対応を行っております。しかしながら、想定を超える規模でテロ、戦争、内戦、政治不安、治安不安等が発生し、部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止する場合、又はコストの増加をもたらした場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② 自然災害や事故、感染症等の影響当社グループは、日本及び世界各地に開発、製造、販売等の拠点の施設を有しており、当該各地で大規模な地震・台風・豪雨・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。これらに備え、当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき、BCM*委員会において事業継続計画を策定するとともに、定期的な訓練による有効性検証を行い、今後の新たな脅威に備えております。しかしながら、想定を超える規模で自然災害、事故、感染症等が発生し、開発、製造、販売等の拠点の施設の損壊、又は部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止する場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。*:Business Continuity Managementの略
FY2023|6,657 文字
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与える可能性がある主要な事項には、以下のようなものがあります。ただし、以下はそのすべてを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスクのいずれによっても、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、以下の記載において将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、将来生じうる実際の結果と異なる可能性がありますので、ご留意ください。 (1)市場及び事業に係るリスク(オペレーショナルリスク)① 部品・原材料調達の影響当社グループは、製品の品質、コスト競争力向上の観点からグローバルに原材料、部品等を調達しており、部品・材料により集中発注、複数発注等、最適な発注形態を取ることとしておりますが、パラジウムやロジウム等、産出量が少ないだけでなく、産出が特定の国や地域に限られる希少金属も使用しております。そのため、原材料、部品等の需給状況の急激な変動、調達先の国における政情の変化・経済安全保障に関わる輸出入規制の強化、自然災害の発生等の理由により、それらの調達先からの供給が停止した場合、又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合には、当社製品の生産の遅延・停止やコストの増加が生じるおそれがあります。また、当社グループの人権尊重の取り組みにかかわらず調達先において人権侵害が発生又は発覚した場合には当社グループのレピュテーションが毀損される可能性があります。これらのリスクは、当社グループの中長期的な事業計画に与える影響も大きく、対策の重要性はより高まっております。当社グループでは、事業・業績への影響を最小化する為、サプライチェーンの見直し及び強化を継続的に行っておりますが、地政学リスクの高まりを受け、本事業年度、関連部門が参画する形で全社横断的なチームを立上げ、更なる対策強化を検討・実行中です。しかしながら、これらのリスクが顕在化する可能性はあります。 ② 製品の品質・安全性の影響当社グループは、製品品質の改善のため、市場からの情報に基づき関連部門が連携して迅速に不具合原因の究明及び対策を実施すること、また、潜在リスクの検証を適切に行うことに努めております。当社グループによる製品及びサービスの品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなる場合、あるいは製品の欠陥又は不具合による大規模な賠償請求がお客様からある場合には、多額の費用負担、当社製品への評価、ブランド・イメージの毀損及び販売の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において自動車業界に関連する排出ガス、燃費、騒音、化学物質、リサイクル、水資源等の環境に係る様々な法律や政府による規制の適用を受けています。また、消費者保護規制、事業及び投資に対する許認可、労働規制、外国為替規制、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、各種税法(関税含む)、独占禁止法、贈収賄防止法等内外の広範な法令の適用を受けております。これらの規制や法令に対応するため、当社グループは、規制や法令の遵守体制を整え、各担当部門が違反の未然防止の対策を講じ、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しております。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反が生じ、あるいは対応の内容、効果、迅速性等が不十分との指摘を受ける可能性があります。その場合、規制当局による行政調査の対象となったり、罰則を受けたり、あるいは関連する訴訟の当事者となる等の可能性があります。これらの可能性が現実に生じた場合には、当社グループのコンプライアンス・レピュテーションに悪い影響を及ぼしたり、当社グループの経営成績又は財政状態に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。 ④ 訴訟その他の法的手続の影響当社グループは、事業活動を行っていく中で、ユーザー、取引先、第三者などとの間で様々な訴訟その他の法的手続の当事者となる可能性があります。それらの法的手続において、あるいは現在進行中の法的手続において、当社に不利な判断がなされた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、法的手続きのうち製造物責任に関する損害賠償請求訴訟については、敗訴等の場合の損害賠償金をカバーし得ると思われる製造物責任保険に加入していますが、想定外の内容の判決が出るなどした場合、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 知的財産権侵害の影響当社グループは、技術・ノウハウ等の知的財産の保護の対策を講じるとともに、第三者の知的財産権の侵害防止の対策を講じております。しかしながら、当社グループの知的財産権が不法に侵害されて訴訟費用が発生した場合、又は、第三者から予期せぬ知的財産権侵害の指摘を受けることに伴い、当社グループの製品の製造販売の中止、想定外のライセンス料支払、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品・サービス等に利用する情報及びこれを保存するネットワーク、システム等の情報技術は、委託先管理のものを含め、多岐にわたります。コネクティッドサービスやIoT技術の進展を踏まえ、当社グループは、ハードウェア・ソフトウェアの安全管理対策を、個人情報保護対策を含めて実施する他、当社グループ従業員への情報セキュリティ教育を実施しております。それにもかかわらず、当社グループ又は取引先においてインフラや製品・サービス等へのハッキング・サイバー攻撃、当社グループ内部若しくは委託先での管理不備ないし人為的な過失、又は自然災害等の発生により、当社技術情報等の機密情報・個人情報等の漏えい、重要な業務やサービスの停止、不適切な事務処理、又は重要データの破壊・改ざん等が発生し、当社グループのブランド・イメージや社会的信用の低下による販売の減少、法的請求、訴訟、賠償責任若しくは制裁金や罰金の支払義務発生、又は生産停止等の運営の支障が生じた場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業戦略や競争力維持に係るリスク(戦略リスク)① 営業戦略、競合他社動向への対応の影響自動車業界では現在、世界的な規模で激しい競争が展開されています。また、電動化に加え、テクノロジーの発展により、人の移動とモノを運ぶための手段であった自動車の概念が大きく変わり、「100年に一度」の大変革の時代を迎えています。当社グループは、「安定収益基盤確立に向けた地域戦略」「カーボンニュートラル対応の促進」「デジタルトランスフォーメーション、新事業への取り組み」を主要なチャレンジとする中期経営計画「Challenge 2025」を推進し、三菱自動車らしい製品や体験をお客様に提供することで、販売台数やマーケットシェアの維持拡大、及び収益力の向上に努めております。しかしながら、今後、そういった戦略が想定通りに進まず、競合他社に対して優位な施策を講じることが出来ない場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 製品・技術開発の影響当社グループは『環境×安全・安心・快適』を実現する技術に裏付けられた信頼感により『冒険心』を呼び覚ます心豊かなモビリティライフを提供するために、地域毎の多様な要請、カーボンニュートラル対応等、自動車メーカーに求められる技術や姿勢が急激に変化している中において、お客様の価値観とニーズに対応した有用かつ現実的で使いやすく、「三菱自動車らしさ」を具現化した新技術や新製品をタイムリーに投入することが重要と考え、開発に日々取り組んでおります。しかしながら、きめ細かな調査に基づく研究・開発であっても、お客様の価値観とニーズを十分にとらえることができない場合、又は内部・外部的な要因により、新技術や新製品を、タイムリーに開発しお客様に提供することができない場合には、販売シェアの減少、売上高及び収益力の低下を引き起こす可能性があります。 ③ 他社との提携等の影響当社グループは、経営資源の効率化や相乗効果を期待し、研究開発、生産、販売等の分野において共同出資関係を含む他社と業務提携・合弁による事業運営を行っておりますが、相手先の事業戦略の変更、当事者間の提携方針の不一致、出資比率の変更等により、提携・合弁関係を変更する又は維持できなくなる可能性や期待どおりの成果を生まない可能性があります。期待どおりの成果を生まない場合、提携・合弁先の財務状態が悪化した場合、又は出資関係の変更・大幅な提携の変更・提携の解消が生じた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 人事労政戦略の影響当社グループは、高度な専門性を持つ人材の確保と、活躍機会の提供が極めて重要であると考えており、要員構成の是正による適切な人員配置、役割に基づいた処遇制度の整備、多様な働き方を支える風土の醸成と、個々の成長を促す仕組みづくりを推進しております。しかしながら、採用難や労働市場の流動性の高まりにより、計画通りの採用や定着化が進まなかった場合には、長期的に当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、当社グループではグローバルに事業を展開し、持続的に成長するためには、人権尊重の取り組みが社会的責任を果たしていく上で不可欠な要素であると認識しており、「人権方針」で制定した差別の禁止や不当な労働慣行の排除等に取り組んでいます。しかしながら、当社グループ及び関係者が人権上問題のある行動を取った場合には、お客様の信用・信頼を失う、又は社会的信用の低下等によるブランド・イメージの毀損等が事業基盤に影響を与える可能性があります。 ⑤ 気候変動の影響当社グループは、燃費/CO2排出規制やZEV規制の強化、カーボンプライシング等の導入拡大を想定し、当社グループの環境への取り組み方針と目標を定めた「環境計画パッケージ」に基づき、電動化の推進や各拠点での省エネルギー活動と再生可能エネルギーの導入等を進めております。しかしながら、想定を超えて気候変動政策が強化され、燃費/CO2排出規制やその他規制の更なる強化への対応により原価が高騰する場合、又はカーボンプライシングなどの導入拡大によって生産や調達の原価が高騰する場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、グローバルでのCO2の削減が進まず、気温が上昇し続け、現在よりも広域で台風、豪雨等の自然災害が頻発・激甚化することに備えて、事業継続計画の策定などの適応策の推進にも努めております。しかしながら、当社グループや取引先の生産拠点等が所在する国・地域において、想定以上の洪水等の自然災害の頻発や激甚化により、部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延又は停止する場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)金融・経済に係るリスク(財務リスク)① 為替変動の影響海外売上高比率が約8割を占める当社グループでは米ドル、ユーロ、豪ドル等の外貨建債権を有しており、また、タイ子会社にてグローバルでの輸出生産を行っていることから、タイバーツを中心に外貨建債務も有しております。円と外国通貨の為替相場が変動すると、外貨建資産(売掛金等)や外貨建負債(買掛金等)の価値が増減するため、当社グループの円ベースの損益に影響を及ぼします。現在、インドネシア生産車の輸出、タイ生産車の現地販売拡大等、為替影響低減のために必要な措置を適宜進め、為替相場変動の影響削減に中長期的に取り組んでおりますが、大幅な為替変動が発生した場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 市場環境変化の影響当社グループは、世界各国で事業を展開しており、様々な国、地域で生産活動を行い、製品を販売しております。これらの事業活動は、それぞれの国、地域の経済低迷、金融危機などにより影響を受ける可能性があり、また、輸送費の上昇、輸送のための船腹が確保できない、又は手配が遅れる場合には、生産・販売活動に影響を及ぼし、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 取引先等の信用リスク当社グループは、事業活動を行っていく中で、販売業者や、販売金融事業による顧客・リース先等の取引先の信用リスクを伴っております。販売業者等の取引先に対する信用リスクについては、カントリーリスクや取引先の財務状況に対する継続的な評価を行いながら適切な債権保全を図ることで、その抑制に努めております。また、販売金融事業から生じるリスクに対しては、厳格な審査・回収管理を行い、破綻の発生及び回収不能額の抑制に努めております。しかしながら、外部環境等の悪化等を要因とし、これらのリスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 資金の流動性の影響当社グループは、金融機関からの借入に加え、コマーシャル・ペーパーの発行等により資金調達を行っております。当社は事業環境の悪化による資金需要の増加に備えるべく、コミットメントライン約1,500億円に加えて、海外子会社においても資金調達枠を設定することで十分な流動性を確保すると共に、メインバンクをはじめ取引金融機関との良好な関係性の維持に努めております。しかしながら、経済・金融危機等の発生、又は当社グループの信用格付けの引き下げ等により、金融市場から適切な条件で必要とする金額の資金調達ができなくなった場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事業の継続に係るリスク(ハザードリスク)① 戦争・テロ・政治不安・治安の悪化の影響当社グループは、日本及び世界各地に開発、製造、販売等の拠点の施設を有しており、当該各地でテロ、戦争、内戦、政治 不安、治安不安等が発生することにより、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。かかる状況を想定し、経済安全保障クロスファンクショナルチームにより想定される支障の軽減策を準備・実行すると共に、仮にこうした事象が発生した場合には、関係部門が参画した対策会議を立ち上げ、全社横断的な観点で対応を行っております。しかしながら、想定を超える規模でテロ、戦争、内戦、政治不安、治安不安等が発生し、部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止する場合、又はコストの増加をもたらした場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 自然災害や事故、感染症等の影響当社グループは、日本及び世界各地に開発、製造、販売等の拠点の施設を有しており、当該各地で大規模な地震・台風・豪雨・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。これらに備え、当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき、BCM*委員会において事業継続計画を策定するとともに、定期的な訓練による有効性検証を行い、今後の新たな脅威に備えております。しかしながら、想定を超える規模で自然災害、事故、感染症等が発生し、開発、製造、販売等の拠点の施設の損壊、又は部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止する場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。*:Business Continuity Managementの略
FY2022|8,503 文字
2【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があると経営者が認識しているリスクには以下のようなものがあります。ただし、以下は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、将来に関する事項については別段の記載のない限り、本有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであります。 <事業等のリスクのうち現在特に影響が懸念されるリスク>後述します事業等のリスクのうち、足許で顕在化しており、今後も影響が懸念されるリスクは以下のとおりです。(1)戦争・テロ・政治不安・治安の悪化の影響2022年2月24日にロシア軍がウクライナに軍事侵攻し、これを受けて、日本を含む複数の国・地域がロシアに対する経済制裁を発動しております。当社グループでは、ロシア国内に所在する連結子会社及び持分法適用関連会社を通して同国内における完成車の組み立て生産及び販売を行っておりますが、ロシアのウクライナ軍事侵攻により物流網などが混乱し、部品供給が停滞したため、生産を一時停止しております。今後もこのようなロシアによるウクライナ軍事侵攻に伴う問題が想定を超えて継続又は拡大する場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)部品・原材料調達の影響当社グループは、製品の品質、コスト競争力向上の観点からグローバルに原材料、部品等を調達しておりますが、足許では世界的な半導体供給不足のほか、新型コロナウイルス感染症の影響やロシアによるウクライナ侵攻等による物流の混乱、及び材料価格の高騰等が生じております。当社グループは、海外拠点や二次調達先を含めたサプライチェーン情報の収集等によって予め緊急時の対応を整備することで影響の緩和に努めておりますが、予測を超えた市況の変動等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)市場環境変化の影響当社グループは、世界各国において事業を展開しており、様々な地域、国で生産活動を行い、製品を販売しておりますが、足許では世界的な船腹需給の逼迫により、輸送のための船腹が確保できない、又は手配の遅れや輸送費用の高騰が生じております。当社グループは様々な対策を講じ、船腹の確保、及び輸送費用の高騰に伴う影響の軽減に取り組んでおりますが、今後、想定を上回る需給逼迫や輸送費用の上昇等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)自然災害や事故、感染症等の影響新型コロナウイルス感染症については、ウィズコロナの対応を模索しながら徐々に収束に向かいつつありますが、当期においても中国ではゼロコロナ政策にもとづくロックダウンが実施される等、一部の地域・国においては依然として警戒が必要な状況にあります。今後も各国の対策によっては、現地での生産・販売活動への制限や世界的な物流への影響などが生じる可能性があり、その場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <事業等のリスク>(1)市場及び事業に係るリスク(オペレーショナルリスク)① 部品・原材料調達の影響当社グループは、製品の品質、コスト競争力向上の観点からグローバルに原材料、部品等を調達しております。また、高品質、先進技術を目指し世界中の取引先から調達しており、部品・材料により集中発注、複数発注など、最適な発注形態を取ることとしております。また、パラジウムやロジウムなど、産出量が少ないだけでなく、産出が特定の国や地域に限られる希少金属も使用しております。そのため、原材料、部品等の需給状況の急激な変動、調達先の国における政情の変化・経済安全保障に関わる輸出入規制の強化、自然災害の発生、それらの調達先からの供給が停止した場合、又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合には、当社製品の生産の遅延・停止やコストの増加が生じるおそれがあります。また、当社グループの人権尊重の取り組みにかかわらず調達先において予期せぬ人権侵害の発生又は発覚した場合には当社グループのレピュテーションが毀損され、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 製品の品質・安全性の影響当社グループは、製品品質の改善のため、市場からの情報に基づき関連部門が連携して迅速に不具合原因の究明及び対策を実施すること、また、潜在リスクの検証を適切に行うことに努めております。当社グループによる製品及びサービスの品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなる場合、又は製品の欠陥又は不具合による大規模な賠償請求がお客様からある場合には、多額の費用負担、当社製品への評価、ブランド・イメージの毀損及び販売の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において排出ガス、燃費、騒音、化学物質、リサイクル、水資源等の環境に係る様々な法律や政府による規制の適用を受けています。当社グループが当該法規制に適応又は遵守できない場合、またそれにより制裁を受けた場合や改正・強化された新たな規制に適応し遵守するために多額の費用が生じる、又は部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止する場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、消費者保護規制、事業及び投資に対する許認可、労働規制、外国為替規制、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、各種税法(関税含む)、独占禁止法、贈収賄防止法など内外の広範な法令の適用を受けております。当社グループの事業は、場合によっては、十分に整備されていない法基盤の下で遂行されることがあり、又は包括的な法令体系の欠如や、一貫性のない法令の適用及び解釈、監督当局による規制措置の一方的変更などに対応する費用負担が増大することがあります。また、これらの事業が供給する製品あるいはサービスに賦課される税率、環境規制に係る技術的要件、所得税及び関税、投資元本及び配当の還流に関する為替規制などの諸法令などについて、予想外の変更が行われることがあります。これらの法令に対応するため、当社グループは、法令等の遵守体制を整え、各担当部門が未然防止の対策を講じ、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しております。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反の事実、あるいは対応の内容や効果、迅速性等が不十分な場合には、当社グループのコンプライアンス・レピュテーションに悪い影響を及ぼし、当社グループの経営成績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法的手続き等の影響当社グループが、世界各国において事業を展開していく中で規制当局による法令順守に関する調査の対象となり、それらの結論によっては、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ユーザー、取引先、第三者などとの間で将来発生する訴訟、又は現時点で係争中の訴訟等についての判決が当社グループの主張や予測と異なる結果となった場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、製造物責任に関する損害賠償請求又は訴訟において原告側が勝訴した判決による債務及び訴訟費用について、製造物責任保険で十分にカバーし得ると思われる保険に加入していますが、当社の想定を超えた内容の判決が出た場合、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 知的財産権侵害の影響当社グループは、他社製品との差別化のため、技術・ノウハウ等の知的財産を保護するとともに、第三者の知的財産権に対する侵害の予防に努めております。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産を不当に使用した類似商品を製造・販売することや、世界各国における法規制上、当社グループの知的財産権の保護に限界があることで販売減少や訴訟費用が発生した場合、あるいは、当社グループによる予期せぬ第三者の知的財産権侵害のために製造販売の中止、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品・サービス等に利用する情報及びこれを保存するネットワークやシステム等の情報技術は、委託先管理のものを含め、多岐にわたります。コネクティッドサービスやIoT技術の進展を踏まえ、当社グループは、ハードウェア・ソフトウェアの安全管理対策及び当社グループ従業員への情報セキュリティ教育を実施しております。それにもかかわらず、インフラや製品・サービス等へのハッキング・サイバー攻撃、当社グループ内部若しくは委託先での管理不備ないし人為的な過失、又は自然災害等の発生により、当社技術情報等の機密情報・個人情報等の漏えい、重要な業務やサービスの停止、不適切な事務処理、又は重要データの破壊・改ざん等が発生し、当社グループのブランド・イメージや社会的信用の低下による販売の減少、法的請求、訴訟、賠償責任又は制裁金や罰金の支払義務発生、又は生産停止等の運営の支障が生じた場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業戦略や競争力維持に係るリスク(戦略リスク)① 製品・技術開発の影響当社グループは、脱炭素化に向けた世界規模での急速な動き、コネクティッドサービスや予防安全を含む運転支援システムの伸長の傾向、また特に日本ではドライバーの高齢化が進む等、自動車メーカーに求められる技術や姿勢が急激に変化している中においては、お客様の価値観とニーズに対応した有用かつ現実的で使いやすい新技術や新製品を、三菱自動車ならではの魅力を付加した上で、タイムリーに投入することが重要と考え、開発に日々取り組んでおります。しかし、きめ細かな調査に基づく研究・開発であっても、お客様の価値観とニーズを十分にとらえることができない可能性があります。また、お客様の価値観とニーズを十分にとらえることができたとしても、内部・外部的な要因により、新技術や新製品を、タイムリーに開発しお客様に提供することができず、販売シェアが低下した場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、アセアンを主要地域としていることから、その他地域における環境の変化やニーズの変化との間にアンマッチが生じ、アセアン地域以外のお客様にその製品が受け入れられず、販売シェアが低下した場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが開発する技術は、世の中のニーズに即し、有用かつ現実的で使い易いものでなくてはなりません。この目的のため当社グループは、主力地域を中心に将来のニーズを予測し、優先順位をつけ、新技術の開発に投資しております。しかしながら、予測を超えた環境の変化や世の中のニーズの変化、相対的な開発競争力の低下により、最終的にお客様にその新技術が受け入れられない場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 営業戦略、競合他社動向への対応の影響自動車業界では現在、世界的な規模で激しい競争が展開されています。また、新興企業の台頭や次世代技術開発に係る異業種からの参入などを背景に、今後さらに競争が熾烈化する可能性があります。当社グループは、厳しい競争環境においても持続的な成長を実現すべく、「選択と集中」の基本概念に沿って、主力地域のアセアンやオセアニアを中心とした地域戦略を進めるとともに、当社グループが強みを持つ電動化技術やSUV技術をベースとした商品戦略、及びパートナーとの販売連携強化戦略をもって販売台数やマーケットシェアの維持拡大に努めております。しかしながら、今後、そういった戦略が想定通りに進まず、競合他社に対して優位な施策を講じることができない場合などにおいて、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 他社との提携等の影響当社グループは、経営資源の効率化や相乗効果を期待し、研究開発、生産、販売等の分野において共同出資関係を含む他社と業務提携・合弁による事業運営を行っておりますが、相手先の事業戦略の変更や当事者間の不一致等により、提携・合弁関係を変更または維持できなくなる可能性や期待どおりの成果を生まない可能性があります。期待どおりの成果を生まない場合や、提携・合弁先の財務状態が悪化した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ④ 人事労政戦略の影響当社グループは、高度な専門性を持つ人材の確保と、活躍機会の提供が極めて重要であると考えており、要員構成の是正による適切な人員配置、役割に基づいた処遇制度の整備、多様な働き方を支える風土の醸成と、個々の成長を促す仕組みづくりを推進しております。しかしながら、採用難や労働市場の流動性の高まりにより、計画通りの採用や定着化が進まなかった場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループではグローバルに事業を展開し、持続的に成長するためには、人権尊重の取り組みが社会的責任を果たしていく上で不可欠な要素であると認識しており、「人権方針」で制定した差別の禁止や不当な労働慣行の排除等に取り組んでいます。しかしながら、当社グループ及び関係者が人権上問題のある行動を取ったことにより、お客様の信用・信頼を失う場合、又は、社会的信用の低下等によるブランド・イメージの毀損等が事業基盤に影響を与えた場合には、経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 気候変動の影響当社グループは、気候変動がもたらす中長期的なリスク・機会が事業に影響を及ぼす可能性があるとの認識のもと、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同しシナリオ分析を進めております。気温上昇を2℃や1.5℃に抑制するシナリオでは、グローバルで気候変動対策が進み、燃費/CO2排出規制やZEV規制、炭素税やカーボンプライシングなどのさらなる強化・導入が予想されるため、当社グループの環境取り組み方針をまとめた環境計画パッケージにもとづき、気候変動対策を推進しており、2030年までの取り組みを明確にした環境ターゲット2030では「新車からのCO2排出量-40%(2010年度比)」「電動車販売比率50%」「事業活動CO2排出量-40%(2014年度比)」の目標設定をしており、この達成に向け商品開発や各拠点での省エネルギー活動と再生可能エネルギーの導入を進めております。しかしながら、想定を超えて気候変動対策が進み、燃費/CO2排出規制やその他規制の更なる強化への対応により原価が高騰する場合、又はカーボンプライシングなどの導入拡大によって生産や調達の原価が高騰する場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。一方、社会全体で気候変動対策が十分に進まない4℃シナリオでは、グローバルCO2は削減が進まず、気温は上昇し続け、現在よりも広域で台風や豪雨等の気象災害が頻発・激甚化することが想定されるため、これらに備えて、事業継続計画(BCP)の策定などの適応策の推進にも努めております。しかしながら当社グループの生産拠点のある国・地域において、想定以上の洪水等の自然災害の頻発や激甚化により、部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延又は停止する場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)金融・経済に係るリスク(財務リスク)① 市場環境変化の影響当社グループは、世界各国において事業を展開しており、様々な地域、国で生産活動を行い、製品を販売しております。これらの事業活動は、それぞれの地域、国の経済低迷、金融危機などにより影響を受ける可能性があり、また、輸送費の上昇や、輸送のための船腹が確保できない、又は手配が遅れる場合には、生産・販売活動に悪影響を及ぼし、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替変動の影響海外売上高比率が約8割を占める当社グループでは米ドル、ユーロ、豪ドル等の外貨建債権を有しており、また、タイ子会社にてグローバルでの輸出生産を行っていることから、タイバーツを中心に外貨建債務も有しております。円と外国通貨の為替相場が変動すると、外貨建資産(売掛金等)や外貨建負債(買掛金等)の価値が増減するため、当社グループの円ベースの損益に影響を及ぼします。現在、インドネシア生産車の輸出、タイ生産車の現地販売拡大等、為替影響低減のために必要な措置を適宜進め、中長期的に為替相場変動の影響削減に取り組んでおりますが、大幅な為替変動が発生した場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 取引先等の信用リスク当社グループは、販売業者や、販売金融事業による顧客・リース先等の取引先の信用リスクを有しております。販売業者等の取引先に対する信用リスクは、カントリーリスクや取引先の財務状況に対する継続的な評価を行いながら適切な債権保全を図ることで信用リスクの抑制に努めております。また、販売金融事業から生じるリスクに対しては厳格な審査・回収管理を行い、破綻の発生並びに回収不能額の抑制に努力しております。しかしながら、外部環境等の悪化等を要因とし、信用リスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 資金の流動性の影響当社グループは、金融機関からの借入に加え、コマーシャル・ペーパーの発行等により資金調達を行っております。当社は事業環境の悪化による資金需要の増加に備えるべく、未使用のコミットメントライン約1,500億円に加えて、海外子会社においても資金調達枠を設定することで十分な流動性を確保すると共に、メインバンクをはじめ取引金融機関との良好な関係性の維持のために努めております。しかしながら、経済・金融危機等の発生若しくは当社グループの信用格付けの引き下げ等により、金融市場から適切な条件で必要とする金額の資金調達ができなくなった場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事業の継続に係るリスク(ハザードリスク)① 自然災害や事故、感染症等の影響当社グループは、日本及び世界各地に製造拠点等の設備を有しており、当該各地で大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。これらは発生可能性が高く、当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき、BCM*委員会において事業継続計画を策定するとともに、定期的な訓練による有効性検証を行い、今後の新たな脅威に備えております。しかしながら、想定を超える規模で自然災害や事故、感染症等が発生し、製造拠点等の設備の損壊、又は部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延若しくは停止する場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。*:Business Continuity Managementの略 ② 戦争・テロ・政治不安・治安の悪化の影響当社グループは、日本及び世界各地に製造拠点等の設備を有しており、当該各地でテロ、戦争、内戦、政治不安、治安不安等が発生することにより、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。仮にこうした事象が発生した場合には、関係部門が参画した対策会議を立ち上げ、全社横断的な観点で対応を行っていきます。想定を超える規模でテロ、戦争、内戦、政治不安、治安不安等が発生し、部品調達、製品の生産や販売、物流等が遅延又は停止する場合、又はコストの増加をもたらした場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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2【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があると経営者が認識しているリスクには以下のようなものがあります。ただし、以下は当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。かかるリスク要因のいずれによっても、当社グループの経営成績又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、将来に関する事項については別段の記載のない限り、本有価証券報告書の提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)市場及び事業に係るリスク(オペレーショナルリスク)① 新型コロナウイルスの感染拡大の影響昨年初めより、世界的に感染が広がった新型コロナウイルス感染症については、外出規制などの感染拡大防止策による経済活動の制限により、世界経済及び自動車需要に大きな影響を及ぼしました。足許では、ワクチン接種が始まり徐々に落ち着きを取り戻しつつありますが、当社が主力地域とするアセアンなどの一部の国では、新型コロナウイルスの変異株の感染拡大などにより依然厳しい状況が続いており、未だ予断を許さない状況です。今後、同感染症の世界的な再流行等により、新たな外出規制やサプライチェーンへの影響が発生し、想定を上回る経済活動の停滞が続いた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定調達先への依存の影響当社グループは、原材料及び部品等を多数の取引先から調達しております。より高い品質、技術をもったものをより競争力のある価格で調達しようとする場合、発注が特定の調達先に集中することがあります。また特別な技術や性能を要する材料、部品等については、供給可能な調達先が限定されることがあります。そのため、予期せぬ事由によりそれらの調達先からの供給が停止した場合又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合、当社製品の生産停止やコストの増加をもたらし、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。またこれらのリスクは、一次調達先、及び二次以降の調達先における予期せぬ事由の他に、自然災害や火災、テロ等の非常事態、新型コロナウイルス感染症などの感染症の流行などの影響により顕在化する可能性があります。この為当社グループは一次調達先と連携し、一次調達先、及び二次調達先以降を含むサプライチェーン情報の収集・更新していくことで、これらリスクが顕在化した際に迅速に対応し、この影響を抑えるように努めております。足許では、世界的な半導体の供給不足が、当社を含めて自動車の製造に大きな影響を及ぼすことが予測されております。当社としては、サプライチェーンとの連携を強化し、影響を極小化すべく努めておりますが、想定を上回る需給の逼迫やこの影響が更に長期化した場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 製品の原価変動の影響当社グループは、多数の取引先から原材料及び部品等を購入し、製品の製造を行っております。また、パラジウムやロジウムなど、産出量が少ないだけでなく、産出が特定の国や地域に限られる希少金属も使用しているため、需給状況の急激な変動や、災害、産出国における政情の変化等のリスクにさらされており、材料価格の上昇は、部品代や製造コストの上昇につながります。市況変動については、アナリストなどの情報を元に先行き見通しを可能な範囲で予測を行い、当社収益への影響を織り込むようにしておりますが、予測を超えた需要及び市況変動により当社製品の製造原価が上昇した場合、当社グループの経営成績又は財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 製品の品質・安全性の影響当社グループによる製品の品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなり、又は大規模な製造物責任を追及された場合には、多額の費用負担、当社製品への評価及び需要の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。経営への影響を低減するために、製品品質の改善については市場からの情報に基づき関連部門が連携して迅速に原因究明及び対策を実施すること、また、潜在リスクの検証を適切に行うことに努めています。 ⑤ 訴訟等の影響当社グループが、事業を遂行していく上で、ユーザー、取引先や第三者との間で訴訟等が発生し、また規制当局による法令順守に関する調査の対象となり、それらの結論によっては、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、現時点で係争中の訴訟等についての判決等が当社グループの主張や予測と異なる結果となった場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、製造物責任に関する損害賠償請求又は訴訟において原告側が勝訴した判決による債務及び訴訟費用について、製造物責任保険で十分にカバーできるような保険に加入していますが、当社の想定を越えた内容の判決が出た場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。個別の訴訟等について、当社は、2010年2月20日、当社のエジプトにおける旧販売会社であるMASRIA Co., Ltd(以下「原告」)から、当社による同社との販売店契約の解約について、9億米ドルの損害賠償請求を含む訴訟(以下「本訴訟」)を提起されております。本訴訟につき、2010年10月26日に第一審裁判所、2012年7月3日に控訴審裁判所において、それぞれ、本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にはないことを理由として原告の訴えを却下する旨の判決がありましたが、原告がこれに対し、2012年7月21日付でエジプト最高裁判所に上告したため、本訴訟は上告審に係属中であります。本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にないことは、前記販売店契約上明らかであること、また、実質的にも、当社による販売店契約の解約は、当該契約の定めに従ってなされた合法的なものであり、原告の請求原因には合理性がないことなどから、現時点において、本訴訟は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼすものではないと判断しております。 ⑥ 法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において排出ガス、燃費、騒音、化学物質、リサイクル、水資源等の環境に係る様々な法律や政府による規制の適用を受けています。当社グループが当該法規制に適応し又はこれを遵守できない場合、またそれにより制裁を受けた場合や改正・強化された新たな規制への適応又は遵守のために多額の費用が生じるなどの場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、上述の法規制以外にも、消費者保護規制、事業及び投資に対する許認可、労働規制、外国為替規制、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、各種税法、独占禁止法、贈収賄防止法など内外の広範な法令の適用を受けております。当社グループの事業は、場合によっては、十分に整備されていない法基盤の下で遂行されることがあり、又は包括的な法令体系の欠如や、一貫性のない法令の適用及び解釈、監督当局による規制措置の一方的変更などに対応する費用負担が増大することがあります。また、これらの事業が供給する製品或いはサービスに賦課される税率、環境規制に係る技術的要件、所得税及び関税、投資元本及び配当の還流に関する為替規制などの諸法令などについて、予想外の変更が行われることがあります。これらの法令に対応するため、当社グループは、法令等の遵守体制を整え、各担当部門が未然防止の対策を講じております。さらに、当社グループの従業員として厳守すべきことを「三菱自動車グローバル行動規範」として定め、グループで統一的に運用するなど、社内ルールの浸透と徹底、規範遵守の企業風土の醸成と、そのための社内体制や仕組みの構築を推進するとともにコンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しており、当社グループの社会的信用や評判に与える悪影響が発生する可能性を低減するよう努めております。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反の事実、あるいは対応の内容や迅速性等が不十分な場合には、当社グループのコンプライアンス・レピュテーションに悪い影響を及ぼし、当社グループの経営成績又は財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 知的財産権侵害の影響当社グループは、他社製品との差別化のため、技術・ノウハウ等の知的財産を保護するとともに、第三者の知的財産権に対する侵害の予防に努めております。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産を不当に使用した類似商品を製造・販売することや、世界各国における法規制上、当社グループの知的財産権の保護に限界があることで販売減少や訴訟費用が発生した場合、あるいは、当社グループによる予期せぬ第三者の知的財産権侵害のために製造販売の中止、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品及びサービス等に利用する情報及びこれを保存するネットワークやシステム等の情報技術は、委託先によって管理されているものを含め、多岐にわたります。コネクティッドサービスやIoT技術の進展を踏まえ、当社グループは、ハードウェア及びソフトウェアの安全管理対策を実施しております。それにもかかわらず、社外からのサイバー攻撃や当社グループ内部若しくは委託先での管理不備ないし人為的な過失により、当社技術情報等の機密情報・個人情報等の漏えい、重要な業務やサービスの停止、不適切な事務処理、又は重要データの破壊・改ざん等が発生し、当社グループのブランド・イメージや社会的信用の低下、販売の減少、法的請求、訴訟、賠償責任又は制裁金や罰金の支払義務が発生し、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業戦略や競争力維持に係るリスク(戦略リスク)① 営業戦略、競合他社動向への対応の影響自動車業界では現在、世界的な規模で激しい競争が展開されています。また、新興企業の台頭や次世代技術開発に係る異業種からの参入などを背景に、今後さらに競争が熾烈化する可能性があります。当社グループは、厳しい競争環境においても持続的な成長を実現すべく、「選択と集中」の基本概念に沿って、主力地域のアセアンやオセアニアを中心とした地域戦略を進めるとともに、当社グループが強みを持つ電動化技術やSUV技術をベースとした商品・技術開発に注力し、販売台数やマーケットシェアの維持拡大に努めています。然しながら、今後、そういった戦略が想定通りに進まず、競合他社に対して優位な施策を講じることが出来ない場合などにおいて、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 商品・技術開発の影響脱炭素化に向けた世界規模での急速な動き、カーシェアリング化伸長の傾向、また特に日本ではドライバーの高齢化が進むなど、自動車メーカーに求められる技術や姿勢が急激に変化している中においては、お客様の価値観とニーズに対応した有用かつ現実的で使いやすい新技術や新商品を、三菱自動車ならではの魅力を加味した上で、タイムリーに投入することが重要と考え、開発に日々取り組んでいます。しかし、きめ細かな調査に基づく研究・開発であっても、お客様の価値観とニーズを十分にとらえることができない可能性があります。また、お客様の価値観とニーズを十分にとらえることができたとしても、内部・外部的な要因により、新技術や新商品を、タイムリーに開発しお客様に提供することができない可能性があり、その場合には、販売シェアの低下から、売上高と利益率の低下を引き起こすリスクがあります。また、当社は、主力地域であるアセアンを中心に将来のニーズを予測し、優先順位をつけ、新技術の開発に投資していることで、その他地域における環境の変化やニーズの変化との間にアンマッチが生じ、アセアン地域以外のお客様にその新技術が受け入れられない可能性があり、その結果、上記同様に、販売シェア低下から、売上と利益に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループが開発する技術は、世の中のニーズに即し、有用かつ現実的で使い易いものでなくてはなりません。この目的のため当社グループは、主力地域であるアセアンを中心に将来のニーズを予測し、優先順位をつけ、新技術の開発に投資しています。しかしながら、予測を超えた環境の変化や世の中のニーズの変化、相対的な開発競争力の低下により、最終的にお客様にその新技術が受け入れられない可能性もあり、その結果、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 人事労政戦略の影響当社グループは、業界を取り巻く激しい環境変化に対応し、持続的な成長を実現していくために、高度な専門性を持つ人材の確保と、活躍機会の提供が極めて重要であると考えています。そのために、要員構成の是正による適切な人員配置、役割に基づいた処遇制度の整備、多様な働き方を支える風土の醸成と、個々の成長を促す仕組みづくりを推進しています。しかしながら、採用難や労働市場の流動性の高まりにより、計画通りの採用や定着化が進まなかった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 気候変動の影響産業革命以降の世界の気温上昇を受けて、2015年にパリ協定が採択され、世界全体で平均気温の上昇を抑える努力をするように定められました。昨今、日本、米国、欧州各国などが2050年カーボンニュートラルを宣言するなど、グローバルで脱炭素社会に向けた動きが加速しています。当社グループは、2018年にマテリアリティ(重要課題)を特定し、気候変動・エネルギー問題への対応を最重要課題の一つに掲げており、2020年10月には中長期的な方針と目標を「新環境計画パッケージ」として策定するとともに、排出ガスの少ない自動車や電動車の開発、事業所での省エネ活動、再生可能エネルギーの活用促進などに努めております。気候変動が進行した場合、気象災害による工場の操業停止などの物理的リスクにより、当社グループの経営成績又は財務状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、グローバルに気候変動対策が進み、当社のマーケットである国・地域において、燃費/CO2排出規制や電動車販売比率の規制等の更なる強化・導入が進んだ場合、これに対応するための投資や規制不適合による市場からの撤退などの移行リスクにより、当社グループの経営成績又は財務状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)金融・経済に係るリスク(財務リスク)① 為替変動の影響円と外国通貨の為替相場が変動すると、外貨建資産(売掛金等)や外貨建負債(買掛金等)の価値が増減し、円ベースの損益が変動します。円高になると外貨建債権の価値は低下し、円安になると増加します。外貨建負債ではその逆となります。海外売上高比率が約8割を占める当社グループでは米ドル、ユーロ、豪ドル等の外貨建債権を有しております。更にタイ子会社にてグローバルでの輸出生産を行っており、タイバーツを中心に外貨建債務も有しております。2020年度は、前連結会計年度比、米ドルに対し、4円の円高となった一方、ユーロと豪ドルに対してはそれぞれ3円、2円の円安となり、また外貨建債務のタイバーツ安もあり、合計37億円の連結営業利益改善要因となりました。現在、インドネシア生産車の輸出、タイ生産車の現地販売拡大等、為替影響低減のために必要な措置を適宜進め、中長期的に為替相場変動の影響削減に取り組んでおりますが、引き続き大幅な為替変動が当社グループの経営成績や事業計画の実現に大きく影響する可能性がある状況です。 ② 顧客、取引先等の信用リスクの影響当社グループは、販売業者や、販売金融事業による顧客・リース先等の取引先の信用リスクを有しております。販売業者等の取引先については、カントリーリスクや取引先の財務状況に対する継続的な評価を行い適切な債権保全を図ることで、信用リスクの抑制に努めており、また、販売金融事業においては、独自の審査・回収管理を行うことで、破綻の発生並びに回収不能額の抑制に努めておりますが、外部環境等の悪化に伴い、かかる信用リスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 資金の流動性の影響当社グループは、金融機関からの借入に加え、CPの発行等により資金調達を行っています。しかしながら、経済・金融危機等の発生もしくは当社グループの信用格付けの引き下げ等により、金融市場から適切な条件で必要とする金額の資金調達が出来なくなった場合、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は、未使用のコミットメントライン約1,500億円に加えて、今年度には、単体において新たに2,000億円の資金調達を行うと共に、海外子会社においても約1,000億円の資金調達枠の設定や資金調達を実施し、十分な流動性を確保しておりますが、そのような事態に対処するため、メインバンクをはじめ取引金融機関との良好な関係性の維持に努めております。 (4)事業の継続に係るリスク(ハザードリスク)① 自然災害や事故、感染症等の影響当社グループは、日本及び世界各地に製造拠点等の設備を有しており、当該各地で大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。これらは発生可能性が高く、当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき、BCM委員会において事業継続計画を策定するとともに、定期的な訓練による有効性検証を行い、今後の新たな脅威に備えております。また、新型コロナウイルス感染症などの感染症への対策としては、感染拡大防止と事業継続の体制維持の観点から、従業員等の健康・安全確保のため対応要領を作成・周知し、これに則った行動を要請するとともに、在宅勤務、オフピーク出勤の推進、出張の厳格運用、接待・贈答、イベント開催を原則禁止とするなどの対策を行っております。但し、想定を超える規模で自然災害や事故、感染症等が発生した場合は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|4,122 文字
2【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、将来に関する事項については別段の記載のない限り、本有価証券報告書の提出日現在において判断したものであります。 (1)国内外の経済情勢及び社会情勢の影響当社グループの前連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は約8割であり、日本のほか、当社グループの今後の地域戦略の中心を担うアセアン諸国その他の新興市場国等の経済情勢及び社会情勢が変化した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、海外市場における事業展開には、法制や税制の変更、燃費や排ガス等の環境規制強化、関税引上げ等の政治・経済情勢の変化、インフラの未整備、人材確保の困難性、テロ等の非常事態、伝染病の流行等といったリスクが内在しており、当該リスクの顕在化により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)自動車業界の競争激化の影響自動車業界は過剰生産能力等を背景として、世界的な競争が熾烈化しており、価格競争などにより販売インセンティブや効果的な広告宣伝活動が販売促進及びマーケットシェアの維持に不可欠になっております。こうした価格競争や販売インセンティブ等の増加は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、自動車業界の競争熾烈化に伴い、新製品の開発サイクルがより短期的となっている中、価格、品質、安全性等の様々な面で顧客のニーズを捉えた新製品を適時・適切に提供出来ない場合、また当社の戦略商品が市場に十分に受け入れられない場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループが競争力の維持強化に向けた施策を今後効果的に講じることが出来ない場合には、製品の需要の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)自然災害や事故等の影響当社グループは、日本及び世界各地に製造拠点等の設備を有しており、当該各地で大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。これらは発生可能性が高く当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき事業継続計画・災害対策の取組整備を進めておりますが、想定を超える規模で発生した場合は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4)法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において地球環境保護や製品の安全性に関連する規制等、様々な法規制の適用を受けており、当社グループが当該法規制に適応し又はこれを遵守できない場合、またそれにより制裁を受けた場合、改正・強化された新たな規制への適応又は遵守のために多額の費用が生じる場合などは当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業活動は、上述の法規制以外にも、内外の広範な法令の適用を受けております。例えば、消費者保護規制、事業及び投資に対する許認可、労働規制、環境保護規制、外国為替規制、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、各種税法、独占禁止法、贈収賄防止法などの制約の下にあります。当社グループの事業は、場合によっては、十分に整備されていない法基盤の下で遂行されることがあり、又は包括的な法令体系の欠如や、一貫性のない法令の適用及び解釈、監督当局による規制措置の一方的変更などに対応する費用負担が増大することがあります。また、これらの事業が供給する製品或いはサービスに賦課される税率、環境規制に係る技術的要件、所得税及び関税、投資元本及び配当の還流に関する為替規制などの諸法令などについて、予想外の変更が行われることがあります。これらの法令リスクに対応するため、当社グループは、法令等の遵守については未然防止の対策を講じております。さらに、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しており、当社グループの社会的信用や評判に与える影響を防いでおります。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反の事実、あるいは対応の内容や迅速性等が不十分な場合には、当社グループの社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5)製品の原価変動の影響当社グループは、多数の取引先から原材料及び部品等を購入し、製品の製造を行っており、需要及び市況変動により当社製品の製造原価が上昇した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)為替変動の影響当社グループの前連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は約8割であり、このうち外貨建債権債務については主な外貨建債務であるタイバーツと、主な外貨建債権である米ドル、ユーロとの相場動向を注視しつつ、適宜、必要な措置を講じてきておりますが、為替相場が大幅に変動した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7)計画前提と現実との相違等により中期経営計画における目標を達成できない場合の影響当社グループは、中期経営計画を策定し、中期的な事業戦略を定めておりますが、中期経営計画の前提が現実と異なることとなった場合、また、本項記載の他のリスクが顕在化した等の場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8)製品の品質・安全性の影響当社グループによる製品の品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなり、又は大規模な製造物責任を追及された場合には、多額の費用負担、当社製品への評価及び需要の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (9)訴訟等の影響当社グループが、事業を遂行していく上で、ユーザー、取引先や第三者との間で訴訟等が発生し、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、現時点で係争中の訴訟等についての判決等が当社グループの主張や予測と異なる結果となった場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社は、2010年2月20日、当社のエジプトにおける旧販売会社であるMASRIA Co., Ltd(以下「原告」)から、当社による同社との販売店契約の解約について、9億米ドルの損害賠償請求を含む訴訟(以下「本訴訟」)を提起されております。本訴訟につき、2010年10月26日に第一審裁判所、2012年7月3日に控訴審裁判所において、それぞれ、本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にはないことを理由として原告の訴えを却下する旨の判決がありましたが、原告がこれに対し、2012年7月21日付でエジプト最高裁判所に上告したため、本訴訟は上告審に係属中であります。本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にないことは、前記販売店契約上明らかであること、また、実質的にも、当社による販売店契約の解約は、当該契約の定めに従ってなされた合法的なものであり、原告の請求原因には合理性がないことなどから、現時点において、本訴訟は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼすものではないと判断しております。 (10)特定調達先への依存の影響当社グループは、原材料及び部品等を多数の取引先から調達しております。より高い品質、技術をもったものをより競争力のある価格で調達しようとする場合、発注が特定の調達先に集中することがあります。また特別な技術を要する部品等については、提供できる調達先が限定されることがあります。そのため、予期せぬ事由によりそれらの調達先からの供給が停止した場合又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (11)顧客、取引先等の信用リスクの影響当社グループは、顧客や、販売業者、金融事業によるリース先等の取引先の信用リスクを有しております。かかる信用リスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (12)知的財産権侵害の影響当社グループは、他社製品との差別化のため、技術・ノウハウ等の知的財産を保護するとともに、第三者の知的財産権に対する侵害の予防に努めております。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産を不当に使用した類似商品を製造・販売することや、世界各国における法規制上、当社グループの知的財産権の保護に限界があることで販売減少や訴訟費用が発生した場合、あるいは、予期せぬ第三者の知的財産権侵害のために製造販売の中止、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (13)情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品及びサービス等に利用する情報技術及びネットワークやシステムについては、ハッカーやコンピュータウィルスによる攻撃、不正使用やインフラ障害等により支障を来たし、当社グループの重要な業務の停止や機密情報の漏えい、製品又はサービスへの悪影響に繋がるおそれがあり、その結果、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、個人情報及び車両情報を含むグループ内外の機密情報を保有しており、当該情報が不正に外部に流出した場合、当社グループの社会的信用及び経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|4,045 文字
2【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、将来に関する事項については別段の記載のない限り、本有価証券報告書の提出日現在において判断したものであります。 (1)国内外の経済情勢及び社会情勢の影響当社グループの前連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は約8割であり、日本のほか、当社グループの今後の地域戦略の中心を担うアセアン諸国その他の新興市場国等の経済情勢及び社会情勢が変化した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、海外市場における事業展開には、法制や税制の変更、政治・経済情勢の変化、インフラの未整備、人材確保の困難性、テロ等の非常事態、伝染病の流行等といったリスクが内在しており、当該リスクの顕在化により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2)自動車業界の競争激化の影響自動車業界は過剰生産能力等を背景として、世界的な競争が熾烈化しており、価格競争などにより販売インセンティブや効果的な広告宣伝活動が販売促進及びマーケットシェアの維持に不可欠になっております。こうした価格競争や販売インセンティブ等の増加は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、自動車業界の競争熾烈化に伴い、新製品の開発サイクルがより短期的となっている中、価格、品質、安全性等の様々な面で顧客のニーズを捉えた新製品を適時・適切に提供出来ない場合、また当社の戦略商品が市場に十分に受け入れられない場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループが競争力の維持強化に向けた施策を今後効果的に講じることが出来ない場合には、製品の需要の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)自然災害や事故等の影響当社グループは、日本及び世界各地に製造拠点等の設備を有しており、当該各地で大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合があります。これらは発生可能性が高く当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき事業継続計画・災害対策の取組整備を進めておりますが、想定を超える規模で発生した場合は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4)法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において地球環境保護や製品の安全性に関連する規制等、様々な法規制の適用を受けており、当社グループが当該法規制に適応し又はこれを遵守できない場合、またそれにより制裁を受けた場合、改正・強化された新たな規制への適応又は遵守のために多額の費用が生じる場合などは当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業活動は、上述の法規制以外にも、内外の広範な法令の適用を受けております。例えば、消費者保護規制、事業及び投資に対する許認可、労働規制、環境保護規制、外国為替規制、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、各種税法、独占禁止法、贈収賄防止法などの制約の下にあります。当社グループの事業は、場合によっては、十分に整備されていない法基盤の下で遂行されることがあり、又は包括的な法令体系の欠如や、一貫性のない法令の適用及び解釈、監督当局による規制措置の一方的変更などに対応する費用負担が増大することがあります。また、これらの事業が供給する製品或いはサービスに賦課される税率、環境規制に係る技術的要件、所得税及び関税、投資元本及び配当の還流に関する為替規制などの諸法令などについて、予想外の変更が行われることがあります。これらの法令リスクに対応するため、当社グループは、法令等の遵守については未然防止の対策を講じております。さらに、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しており、当社グループの社会的信用や評判に与える影響を防いでおります。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反の事実、あるいは対応の内容や迅速性等が不十分な場合には、当社グループの社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5)製品の原価変動の影響当社グループは、多数の取引先から原材料及び部品等を購入し、製品の製造を行っており、需要及び市況変動により当社製品の製造原価が上昇した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)為替変動の影響当社グループの前連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は約8割であり、このうち外貨建債権債務については主な外貨建債務であるタイバーツと、主な外貨建債権である米ドル、ユーロとの相場動向を注視しつつ、適宜、必要な措置を講じてきておりますが、為替相場が大幅に変動した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7)計画前提と現実との相違等により中期経営計画における目標を達成できない場合の影響当社グループは、中期経営計画を策定し、中期的な事業戦略を定めておりますが、中期経営計画の前提が現実と異なることとなった場合、また、本項記載の他のリスクが顕在化した等の場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8)製品の品質・安全性の影響当社グループによる製品の品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなり、又は大規模な製造物責任を追及された場合には、多額の費用負担、当社製品への評価及び需要の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (9)訴訟等の影響当社グループが、事業を遂行していく上で、ユーザー、取引先や第三者との間で訴訟等が発生し、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、現時点で係争中の訴訟等についての判決等が当社グループの主張や予測と異なる結果となった場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社は、2010年2月20日、当社のエジプトにおける旧販売会社であるMASRIA Co., Ltd(以下「原告」)から、当社による同社との販売店契約の解約について、9億米ドルの損害賠償請求を含む訴訟(以下「本訴訟」)を提起されております。本訴訟につき、2010年10月26日に第一審裁判所、2012年7月3日に控訴審裁判所において、それぞれ、本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にはないことを理由として原告の訴えを却下する旨の判決がありましたが、原告がこれに対し、2012年7月21日付でエジプト最高裁判所に上告したため、本訴訟は上告審に係属中であります。本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にないことは、前記販売店契約上明らかであること、また、実質的にも、当社による販売店契約の解約は、当該契約の定めに従ってなされた合法的なものであり、原告の請求原因には合理性がないことなどから、現時点において、本訴訟は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼすものではないと判断しております。 (10)特定調達先への依存の影響当社グループは、原材料及び部品等を多数の取引先から調達しております。より高い品質、技術をもったものをより競争力のある価格で調達しようとする場合、発注が特定の調達先に集中することがあります。また特別な技術を要する部品等については、提供できる調達先が限定されることがあります。そのため、予期せぬ事由によりそれらの調達先からの供給が停止した場合又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (11)顧客、取引先等の信用リスクの影響当社グループは、顧客や、販売業者、金融事業によるリース先等の取引先の信用リスクを有しております。かかる信用リスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (12)知的財産権侵害の影響当社グループは、他社製品との差別化のため、技術・ノウハウ等の知的財産を保護するとともに、第三者の知的財産権に対する侵害の予防に努めております。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産を不当に使用した類似商品を製造・販売することや、世界各国における法規制上、当社グループの知的財産権の保護に限界があることで販売減少や訴訟費用が発生した場合、あるいは、予期せぬ第三者の知的財産権侵害のために製造販売の中止、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (13)情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品等に利用する情報技術及びネットワークやシステムについては、ハッカーやコンピュータウィルスによる攻撃、不正使用やインフラ障害等により支障を来たすおそれがあり、その結果、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、個人情報を含むグループ内外の機密情報を保有しており、当該情報が不正に外部に流出した場合、当社グループの社会的信用及び経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|3,485 文字
4【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがある。なお、将来に関する事項については別段の記載のない限り、本有価証券報告書の提出日現在において判断したものである。 (1)国内外の経済情勢及び社会情勢の影響当社グループの前連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は約8割であり、日本のほか、当社グループの今後の地域戦略の中心を担うアセアン諸国その他の新興市場国等の経済情勢及び社会情勢が変化した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、海外市場における事業展開には、法制や税制の変更、政治・経済情勢の変化、インフラの未整備、人材確保の困難性、テロ等の非常事態、伝染病の流行等といったリスクが内在しており、当該リスクの顕在化により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (2)自動車業界の競争激化の影響自動車業界は過剰生産能力等を背景として、世界的な競争が熾烈化しており、価格競争などにより販売インセンティブや効果的な広告宣伝活動が販売促進及びマーケットシェアの維持に不可欠になっている。こうした価格競争や販売インセンティブ等の増加は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、自動車業界の競争熾烈化に伴い、新製品の開発サイクルがより短期的となっている中、価格、品質、安全性等の様々な面で顧客のニーズを捉えた新製品を適時・適切に提供出来ない場合、また当社の戦略商品が市場に十分に受け入れられない場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。さらに、当社グループが競争力の維持強化に向けた施策を今後効果的に講じることが出来ない場合には、製品の需要の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (3)自然災害や事故等の影響当社グループは、日本及び世界各地に製造拠点等の設備を有しており、当該各地で大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合がある。これらは発生可能性が高く当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき事業継続計画・災害対策の取組整備を進めているが、想定を超える規模で発生した場合は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (4)法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において地球環境保護や製品の安全性に関連する規制等、様々な法規制の適用を受けており、当社グループが当該法規制に適応し又はこれを遵守できない場合、またそれにより制裁を受けた場合、改正・強化された新たな規制への適応又は遵守のために多額の費用が生じる場合などは当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。平成28年4月に判明した当社製車両の燃費試験における不正行為に関して、連結で1,655億円、単体で1,672億円の特別損失を計上し、当社製品の販売への影響等が生じる等、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響が生じたが、特別調査委員会による客観的かつ徹底した事実関係の調査を行い、再発防止策を策定し平成29年4月1日までに実施した。 (5)製品の原価変動の影響当社グループは、多数の取引先から原材料及び部品等を購入し、製品の製造を行っており、需要及び市況変動により当社製品の製造原価が上昇した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (6)為替変動の影響当社グループの前連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は約8割であり、このうち外貨建債権債務については為替予約等によりリスク低減に努めているが、為替相場が変動した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (7)計画前提と現実との相違等により中期経営計画における目標を達成できない場合の影響当社グループは、中期経営計画を策定し、中期的な事業戦略を定めているが、中期経営計画の前提が現実と異なることとなった場合、また、本項記載の他のリスクが顕在化した等の場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (8)製品の品質・安全性の影響当社グループによる製品の品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなり、又は大規模な製造物責任を追及された場合には、多額の費用負担、当社製品への評価及び需要の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (9)訴訟等の影響当社グループが、事業を遂行していく上で、ユーザー、取引先や第三者との間で訴訟等が発生し、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、現時点で係争中の訴訟等についての判決等が当社グループの主張や予測と異なる結果となった場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社は、平成22年2月20日、当社のエジプトにおける旧販売会社であるMASRIA Co., Ltd(以下「原告」)から、当社による同社との販売店契約の解約について、9億米ドルの損害賠償請求を含む訴訟(以下「本訴訟」)を提起されている。本訴訟につき、平成22年10月26日に第一審裁判所、平成24年7月3日に控訴審裁判所において、それぞれ、本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にはないことを理由として原告の訴えを却下する旨の判決があったが、原告がこれに対し、平成24年7月21日付でエジプト最高裁判所に上告したため、本訴訟は上告審に係属中である。本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にないことは、前記販売店契約上明らかであること、また、実質的にも、当社による販売店契約の解約は、当該契約の定めに従ってなされた合法的なものであり、原告の請求原因には合理性がないことなどから、現時点において、本訴訟は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼすものではないと判断している。 (10)特定調達先への依存の影響当社グループは、原材料及び部品等を多数の取引先から調達している。より高い品質、技術をもったものをより競争力のある価格で調達しようとする場合、発注が特定の調達先に集中することがある。また特別な技術を要する部品等については、提供できる調達先が限定されることがある。そのため、予期せぬ事由によりそれらの調達先からの供給が停止した場合又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (11)顧客、取引先等の信用リスクの影響当社グループは、顧客や、販売業者、金融事業によるリース先等の取引先の信用リスクを有している。かかる信用リスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (12)知的財産権侵害の影響当社グループは、他社製品との差別化のため、技術・ノウハウ等の知的財産を保護するとともに、第三者の知的財産権に対する侵害の予防に努めている。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産を不当に使用した類似商品を製造・販売したり、世界各国における法規制上、当社グループの知的財産権の保護に限界があることで販売減少や訴訟費用が発生した場合、あるいは、予期せぬ第三者の知的財産権侵害のために製造販売の中止、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (13)情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品等に利用する情報技術及びネットワークやシステムについては、ハッカーやコンピュータウィルスによる攻撃、不正使用やインフラ障害等により支障を来たすおそれがあり、その結果、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社グループは、個人情報を含むグループ内外の機密情報を保有しており、当該情報が不正に外部に流出した場合、当社グループの社会的信用及び経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
FY2016|5,478 文字
4【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがある。 (1)国内外の経済情勢及び社会情勢の影響当社グループの当連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は約8割であり、日本のほか、当社グループの今後の地域戦略の中心を担うアセアン諸国その他の新興市場国等の経済情勢及び社会情勢が変化した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、海外市場における事業展開には、法制や税制の変更、政治・経済情勢の変化、インフラの未整備、人材確保の困難性、テロ等の非常事態、伝染病の流行等といったリスクが内在しており、当該リスクの顕在化により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (2)自動車業界の競争激化の影響自動車業界は過剰生産能力等を背景として、世界的な競争が熾烈化しており、価格競争などにより販売インセンティブや効果的な広告宣伝活動が販売促進及びマーケットシェアの維持に不可欠になっている。こうした価格競争や販売インセンティブ等の増加は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、自動車業界の競争の熾烈化に伴い、新製品の開発サイクルがより短期的となっている中、当社グループは、平成28年4月20日、当社製軽自動車の型式認証において、当社が国土交通省に提出した燃費試験データについて、燃費を実際よりも良く見せるため、不正な操作が行われていたこと、及び国内法規で定められたものと異なる試験方法が取られていたことを公表した。当社は、この不正行為(以下「燃費試験不正行為」という。)について客観的かつ徹底的な調査を行うため、同年4月25日に独立性のある外部有識者のみで構成される特別調査委員会を設置し、事実関係の調査、原因分析及び再発防止策が検討されている。また、上記の当社製軽自動車以外にも、正しく走行抵抗を算出していなかったり、法で定められた書類に事実と異なる記載を行なったり、机上計算により走行抵抗を算出したり、他車の測定データを恣意的に組み合わせて使用したりした車種があったこと等について、数度に渡り国土交通省に対し報告書を追加提出した。燃費試験不正行為により、当社は、顧客のニーズを捉えた軽自動車の次世代モデルを適時・適切に提供できないおそれがあり、また、当社のブランド及び信用の著しい低下により新製品が市場に十分に受けられない可能性がある。今後、さらなる不正が発覚した場合には、当社グループの事業運営、経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。これに加えて、燃費試験不正行為その他の影響により当社が価格、品質、安全性等の様々な面で顧客のニーズを捉えた新製品を適時・適切に提供できない場合、また当社の戦略商品が市場に十分に受け入れられない場合には、当社グループの事業運営、経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。さらに、燃費試験不正行為の影響を受けて、当社のブランド及び信用の著しい低下等により当社グループが競争力の維持強化に向けた施策を今後効果的に講じることができない場合には、製品の需要の低下やそれに伴う工場稼働率の低下等により、当社グループの事業運営、経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (3)自然災害や事故等の影響当社グループは、日本及び世界各地に製造拠点等の設備を有しており、当該各地で大規模な地震・台風・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症の発生により、当社グループ又はその取引先の操業の中断等の重大な支障をきたす場合がある。これらは発生可能性が高く当社グループ事業へ影響が大きいと想定されるシナリオに基づき事業継続計画・災害対策の取組整備を進めているが、想定を超える規模で発生した場合は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (4)法規制等の影響当社グループは、事業を展開する各国において地球環境保護や製品の安全性に関連する規制等、様々な法規制の適用を受けており、当社グループが当該法規制に適応し又はこれを遵守できない場合、またそれにより制裁を受けた場合、改正・強化された新たな規制への適応又は遵守のために多額の費用が生じる場合などは当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。たとえば、当社グループは、燃費試験不正行為について、影響のある車両の特定、原因の究明について、客観的で徹底的な調査を行っているが、かかる調査の結果等を踏まえて、規制当局からの措置を受ける可能性や、燃費不正行為に関連した多額の費用が生じる可能性があり、これにより、当社グループの事業運営、経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (5)製品の原価変動の影響当社グループは、多数の取引先から原材料及び部品等を購入し、製品の製造を行っており、需要及び市況変動により当社製品の製造原価が上昇した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (6)為替変動の影響当社グループの当連結会計年度売上高に占める海外売上高比率は約8割であり、このうち外貨建債権債務については為替予約等によりリスク低減に努めているが、為替相場が変動した場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (7)計画前提と現実との相違等により中期経営計画における目標を達成できない場合の影響当社グループは、中期経営計画を策定し、中期的な事業戦略を定めているが、燃費試験不正行為の影響等により中期経営計画の前提が現実と異なることとなった場合、また、本項記載の他のリスクが顕在化した等の場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (8)製品の品質・安全性の影響当社グループによる製品の品質向上及び安全性の確保の努力にかかわらず、製品の欠陥又は不具合によるリコール又は改善対策等が大規模なものとなり、又は大規模な製造物責任を追及された場合には、多額の費用負担、当社製品への評価及び需要の低下等により、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。たとえば、燃費試験不正行為に関し、当社のユーザー、取引先、提携先企業、国、地方公共団体やその他の第三者に対する補償、賠償責任等が発生した場合には多額の費用負担が発生する可能性がある。また、燃費試験不正行為の影響を受けて当社製品への評価及び需要の低下等が生じており、かかる状況が長期化する可能性もある。これらにより、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (9)訴訟等の影響当社グループが、事業を遂行していく上で、ユーザー、取引先や第三者との間で訴訟等が発生し、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、現時点で係争中の訴訟等についての判決等が当社グループの主張や予測と異なる結果となった場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社は、平成22年2月20日、当社のエジプトにおける旧販売会社であるMASRIA Co., Ltd(以下「原告」)から、当社による同社との販売店契約の解約について、9億米ドルの損害賠償請求を含む訴訟(以下「本訴訟」)を提起されている。本訴訟につき、平成22年10月26日に第一審裁判所、平成24年7月3日に控訴審裁判所において、それぞれ、本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にはないことを理由として原告の訴えを却下する旨の判決があったが、原告がこれに対し、平成24年7月21日付でエジプト最高裁判所に上告したため、本訴訟は上告審に係属中である。本訴訟の裁判管轄がエジプトの裁判所にないことは、前記販売店契約上明らかであること、また、実質的にも、当社による販売店契約の解約は、当該契約の定めに従ってなされた合法的なものであり、原告の請求原因には合理性がないことなどから、現時点において、本訴訟は当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼすものではないと判断している。また、燃費不正行為に関連して当社のユーザー、取引先、提携先企業やその他の第三者から当社グループに対する訴訟等が提起され、かかる訴訟等の結果、当社グループに対して、損害賠償の支払等が命じられる可能性がある。かかる訴訟等の結果を予測することは困難であるが、その解決には相当の時間及び費用を要する可能性があるとともに、その結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (10)他企業との提携の影響当社グループは、事業を展開する上で国内外の自動車メーカーをはじめ、他社と様々な提携活動を行っているが、提携先固有の事情、提携先との協議の不調等、当社グループの管理できない要因により、提携の目的を十分に達成できない場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (11)特定調達先への依存の影響当社グループは、原材料及び部品等を多数の取引先から調達している。より高い品質、技術をもったものをより競争力のある価格で調達しようとする場合、発注が特定の調達先に集中することがある。また特別な技術を要する部品等については、提供できる調達先が限定されることがある。そのため、予期せぬ事由によりそれらの調達先からの供給が停止した場合又は適時に競争力のある価格で調達ができない場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (12)顧客、取引先等の信用リスクの影響当社グループは、顧客や、販売業者、金融事業によるリース先等の取引先の信用リスクを有している。かかる信用リスクに基づく損失が当社グループの想定を上回る場合には、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (13)知的財産権侵害の影響当社グループは、他社製品との差別化のため、技術・ノウハウ等の知的財産を保護するとともに、第三者の知的財産権に対する侵害の予防に努めている。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産を不当に使用した類似商品を製造・販売したり、世界各国における法規制上、当社グループの知的財産権の保護に限界があることで販売減少や訴訟費用が発生した場合、あるいは、予期せぬ第三者の知的財産権侵害のために製造販売の中止、賠償金支払、当社製品への評価及び需要の低下等が生じた場合、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (14)情報技術及び情報セキュリティの影響当社グループの運営や製品等に利用する情報技術及びネットワークやシステムについては、ハッカーやコンピュータウィルスによる攻撃、不正使用やインフラ障害等により支障を来たすおそれがあり、その結果、当社グループの経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社グループは、個人情報を含むグループ内外の機密情報を保有しており、当該情報が不正に外部に流出した場合、当社グループの社会的信用及び経営成績又は財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (15)株式の希薄化日産自動車向け第三者割当において発行される予定の株式数は506,620,577株である。これにより平成28年3月31日現在の発行済株式総数983,661,919株(総議決権数9,833,737個)に対して、51.5%(議決権比率51.5%)の割合で希薄化が生じる。この結果、当社の1株当たり配当額や議決権割合の低下などの株式価値の希薄化や株価に重大な影響を及ぼす可能性がある。 (16)筆頭株主の異動と日産自動車との提携(以下「本提携」)日産自動車向け第三者割当が実施された場合、当社の総議決権に対して割当予定先が保有することとなる当社普通株式に係る議決権割合は34%となり、主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社に該当することが見込まれる。本提携の実施後、当社は、当社がルノー・日産アライアンスの一員となり、その中で商品・技術開発領域の一体運用を行うことにより、開発資源を有効活用し、商品力の強化と高付加価値部品を中心とした部品の購買の効率性強化を図ることとなるため、当社グループの経営方針についての割当予定先の考え方及び割当予定先による当社に係る議決権行使等により、当社グループの事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があり、これらの結果、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社は、日産自動車向け第三者割当を含む本提携の下、開発部門の改革、開発資源を有効活用して商品力の強化と高付加価値部品を中心とした部品の購買の効率性強化を図る方針であるが、本提携契約に従い本提携が具体的に実行されるとの保証はなく、また本提携が実施された場合でも当社の企図する経済的効果が得られない可能性や当社グループが他の企業グループとの提携又は取引を行う機会を失う可能性があり、あるいは、本提携に際して他の企業グループとの提携解消等を行う場合にはこれに伴って費用が生じる可能性があり、これらの結果、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。