事業の概要
- 鉄道車両製造日本車輌製造は、電車、気動車、ハイブリッド車、客車などの鉄道車両を製造・販売しています。子会社の日車エンジニアリングが部品製造やサービスを提供し、米国子会社も既存顧客へのサービスを行っており、国内外の鉄道インフラを支える重要な役割を担っています。
- 建設機械の提供杭打機、全回転チュービング装置、アースドリル、障害撤去機といった建設機械を製造・販売しています。子会社や関連会社が販売・修理サービスも手掛けており、建設現場の効率化と安全性向上に貢献する製品を提供することで収益を得ています。
- 多角的な事業展開タンクローリ、タンクトレーラ、貯槽などの輸送用機器、道路橋や鉄道橋の製造・架設・補修、鉄道事業者向け機械設備、営農プラントなど、幅広い分野で製品の製造・施工・販売を行っています。これにより、特定の事業に依存しない安定した収益基盤を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 鉄道車両事業鉄道車両事業は、売上高447.46億円、営業利益27.34億円と、日本車輌製造グループの主要な収益源です。電車、気動車、ハイブリッド車、客車などの製造・販売を手掛け、子会社が部品製造やサービスを提供することで、国内外の鉄道インフラを支えています。
- 建設機械事業建設機械事業は、売上高228.09億円、営業利益42.55億円と、グループ内で最も高い営業利益を上げています。杭打機やアースドリルなどの建設機械を製造・販売し、子会社や関連会社が販売・修理サービスも行うことで、建設現場のニーズに応え、高い収益性を実現しています。
- 輸送用機器・鉄構事業輸送用機器・鉄構事業は、売上高221.82億円、営業利益18.04億円です。タンクローリやタンクトレーラなどの輸送用機器、道路橋や鉄道橋の製造・架設・補修を手掛けており、社会インフラの整備と物流の効率化に貢献することで安定した収益を上げています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| RailwayRollingStock | 事業 | 447 | 27 | 6.1% |
| ConstructionEquipment | 事業 | 228 | 43 | 18.7% |
| TransportationEquipmentAndSteelStructur | 事業 | 222 | 18 | 8.1% |
| Engineering | 事業 | 65 | -8 | -12.7% |
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3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社5社及び関連会社3社で構成しており、鉄道車両、建設機械、輸送用機器・鉄構、エンジニアリング、その他の製造・施工・販売及び付帯するサービスなどの事業活動を行っております。また、当社は親会社である東海旅客鉄道㈱の企業集団に属しております。各事業における主な事業内容と当社及び主要関係会社の位置付けは、概ね次のとおりであります。(1)鉄道車両事業電車、気動車、ハイブリッド車、客車などを当社が製造・販売し、連結子会社㈱日車エンジニアリングが部品の製造及び役務提供等を行い、米国においては、連結子会社NIPPON SHARYO MANUFACTURING, LLCが既存顧客に対するサービス等を行っております。(2)建設機械事業杭打機、全回転チュービング装置、アースドリル、障害撤去機などを当社が製造・販売し、連結子会社重車輛工業㈱及び持分法適用関連会社日泰サービス㈱が建設機械等の販売・修理などを行っております。(3)輸送用機器・鉄構事業タンクローリ、タンクトレーラ、タンクコンテナ、貯槽、大型陸上車両(キャリヤ)、無人搬送装置、貨車などの製造・販売、道路橋、鉄道橋などの新設橋梁の製造・架設及び既設橋梁の補修・保全を当社が行っております。(4)エンジニアリング事業鉄道事業者向け機械設備、営農プラント、製紙関連設備などを当社が製造・販売しております。(5)その他連結子会社㈱日車ビジネスアソシエイツが厚生業務などを請負っております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注) → :製品、部品及び役務提供の主な流れ ☆:連結子会社 ※:持分法適用関連会社
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料、部品等の急激な価格変動が発生し製品の販売価格に十分に転嫁できない場合があるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 鉄道車両、建設機械、輸送用機器・鉄構、エンジニアリングなどの各分野における技術力 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:受注時の社内検討を超えた変更による採算悪化 / 法令・規制の変更への不適切な対応 / 原材料・部品の価格変動や納期遅延
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
日本車輌製造は、鉄道車両や建設機械などの製造を手掛けており、特定のブランド力や特許による独占的な競争優位性は限定的である。汎用品に近い製品が多く、無形資産によるモートは構築されていない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
鉄道車両は、初期投資が巨額であり、仕様や保守体制の互換性から、一度導入した鉄道事業者が他社へ乗り換える際のコストは大きい。しかし、新規参入の余地や代替技術の可能性もゼロではない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業は、製品の利用者が増えることで価値が増すというネットワーク効果は基本的に働かない。個々の車両や機械の性能が重要であり、ユーザー間の相互作用による価値向上は見られない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造ノウハウやサプライヤーとの関係性により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、グローバルな競合と比較した場合、圧倒的なコスト優位性を確立しているとは言えない。
規模の経済★★★☆☆
日本の鉄道車両市場においては、大手メーカーとして一定のシェアを占めており、規模の経済による効率的な生産体制を構築している。しかし、グローバル市場全体で見ると、寡占度はそれほど高くない。
- 東海旅客鉄道との連携親会社である東海旅客鉄道株式会社の企業集団に属しており、この強力なバックグラウンドは、特に鉄道車両事業において安定した事業基盤と信頼性をもたらしています。親会社との連携により、技術開発や大規模プロジェクトへの参画において優位性を持つ可能性があります。
- 多様な製品と技術力鉄道車両から建設機械、輸送用機器、橋梁、エンジニアリング設備まで、多岐にわたる製品を自社で製造・販売できる高い技術力と生産能力を持っています。これにより、顧客の多様なニーズに応え、幅広い市場で競争力を維持しています。
- 品質と信頼性の追求企業理念として「最高品質のものづくり」を掲げ、品質第一の意識を全社的に浸透させています。特に鉄道車両や橋梁など社会インフラに関わる製品において、高い品質と安全性を追求する姿勢は、顧客からの信頼獲得に繋がり、長期的な事業継続の強みとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「インフラストラクチャー創造企業」として、健全経営のもと、最高品質のものづくりを通じて社会基盤の充実と発展に幅広く貢献していくことを企業理念としております。その実現に向けて、「お客様の満足」「会社の発展」「規範の遵守」に価値を置き、「責任感」「コミュニケーション」「人材育成」「自己変革」「挑戦」の5つを社員一人ひとりの行動指針として掲げて、事業を運営しております。 (2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標当社の中期経営計画「日車変革2030」において、2030年までになりたい姿を表す長期ビジョン「現場に安全と信頼をスマートに提供し、お客様の課題を解決するビジネスパートナーになる」を掲げ、このビジョンの達成に向けて重点的に取り組む事項を以下の3本柱として推進しております。①「収益力(利益を稼ぎ出す力)の徹底強化」②「成長のための事業基盤改革」③「ビジネスモデル変革の実現」これにより、「連結売上高経常利益率5%の安定的確保」を経営指標として、売上高に対する利益を確保することを目指しております。 (3)経営環境及び対処すべき課題当社は、次期連結業績見通しを踏まえ、品質向上や低コスト化、業務の効率化を更に推進し、経営体力の強化に努めてまいります。各事業別の経営環境及び対処すべき課題は以下の通りです。 (鉄道車両事業)アフターコロナにおける鉄道事業者の車両更新需要の縮小など、今後も厳しい受注環境が継続すると見込まれます。このような環境下において、新幹線電車をはじめ、特急型車両、通勤型車両、事業用車両等、幅広い車種に対応できる強みを活かしつつ、安全、品質、保守に磨きをかけ進化させた次世代を築くブランドN-QUALISによる差別化や、車両の空力性能向上等を始めとする技術開発を推進してまいります。また、生産プロセスの改善によるコスト低減に努め、競争力の強化を継続して進めてまいります。 (建設機械事業)国内市場では都市部における再開発需要が継続して見込まれ、国外市場では多少の波はあるものの今後も一定の建設需要が継続すると見込まれます。このような市況において、杭打機をはじめとする建設機械の製造・開発ノウハウを活かし、各地域のニーズに合った柔軟な対応を進めてまいります。また、建設現場におけるCO2排出量の削減や労働力不足を補う省人化等の市場ニーズを捉え、建設機械の電動化・自動化等を実現するとともに、保守の分野において顧客の省力化に資するサービス等を開発することにより、競争力の強化に努めてまいります。 (輸送用機器・鉄構事業)輸送用機器は、各種タンクローリ、製鉄所向けキャリヤ、無人搬送装置については今後も更新需要を中心に一定程度の需要があると見込まれるものの、厳しい受注環境にあることは変わりません。このような環境下において、主力の高圧ガスタンクローリや大型陸上車両(キャリヤ)を中心に、将来的なエネルギー動向や労働力不足を補う省人化等の市場ニーズを捉えた新製品の投入や新技術の導入に向けた技術開発を進めており、キャリヤの自動運転システム「N-SEMAC」を発表しております。また、設計の標準化等によるコスト低減を進めることで、競争力の強化と新規顧客の開拓に努めてまいります。鉄構は、新設橋梁は引き続き一定量の発注量があるものと予測されますが、厳しい受注環境が継続するものと思われます。一方、高速道路の大規模更新・大規模修繕の発注量が増加傾向にあるなど老朽化対策による補修・保全事業の重要性が一層高まっております。このような環境を踏まえ、新設橋梁は引き続き技術提案能力の強化に努め、受注量を確保するとともに、補修・保全事業では、東海道新幹線の大規模改修工事における橋梁補修の工事実績を通じて蓄積したノウハウを活かして道路橋の補修・保全工事の受注に努めてまいります。 (エンジニアリング事業)鉄道事業者向け機械設備、穀物乾燥調製貯蔵施設及び製紙機械は社会基盤として不可欠な設備であり、今後も一定の需要が継続すると見込まれます。これらの設備には安全性向上、省力化に加え、高齢化や労働力不足を補う省人化や保守性の向上が求められており、市場ニーズにきめ細かく対応する提案を進めることにより、収益確保に努めてまいります。 当社は、過去の米国向け大型鉄道車両案件において発生した多額の損失による財務状況の悪化への対応として、2017年4月に豊川製作所、鳴海製作所、衣浦製作所の工場資産を当社の親会社(東海旅客鉄道㈱)へ譲渡し、さらに、同年11月に親会社より350億円の長期借入を行いました。2021年度より上記の長期借入金の返済を開始し、また、譲渡した工場資産のうち豊川製作所を2023年3月に親会社から買い戻しました。引き続き、長期借入金を着実に縮減し財務基盤の強化に努めるとともに、現在取り組んでいる経営改善の取組みを進め、経営体力の強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「インフラストラクチャー創造企業」として、健全経営のもと、最高品質のものづくりを通じて社会基盤の充実と発展に幅広く貢献していくことを企業理念としております。その実現に向けて、「お客様の満足」「会社の発展」「規範の遵守」に価値を置き、「責任感」「コミュニケーション」「人材育成」「自己変革」「挑戦」の5つを社員一人ひとりの行動指針として掲げて、事業を運営しております。 (2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標当社の中期経営計画「日車変革2030」において、2030年までになりたい姿を表す長期ビジョン「現場に安全と信頼をスマートに提供し、お客様の課題を解決するビジネスパートナーになる」を掲げ、このビジョンの達成に向けて重点的に取り組む事項を以下の3本柱として推進しております。①「収益力(利益を稼ぎ出す力)の徹底強化」②「成長のための事業基盤改革」③「ビジネスモデル変革の実現」これにより、「連結売上高経常利益率5%の安定的確保」を経営指標として、売上高に対する利益を確保することを目指しております。 (3)経営環境及び対処すべき課題当社は、次期連結業績見通しを踏まえ、品質向上や低コスト化、業務の効率化を更に推進し、経営体力の強化に努めてまいります。各事業別の経営環境及び対処すべき課題は以下の通りです。 (鉄道車両事業)アフターコロナにおける鉄道事業者の車両更新需要の縮小など、今後も厳しい受注環境が継続すると見込まれます。このような環境下において、新幹線電車をはじめ、特急型車両、通勤型車両、事業用車両等、幅広い車種に対応できる強みを活かしつつ、安全、品質、保守に磨きをかけ進化させた次世代を築くブランドN-QUALISによる差別化や、車両の空力性能向上等を始めとする技術開発を推進してまいります。また、生産プロセスの改善によるコスト低減に努め、競争力の強化を継続して進めてまいります。 (建設機械事業)国内市場では都市部における再開発需要が継続して見込まれ、国外市場では多少の波はあるものの今後も一定の建設需要が継続すると見込まれます。このような市況において、杭打機をはじめとする建設機械の製造・開発ノウハウを活かし、各地域のニーズに合った柔軟な対応を進めてまいります。また、建設現場におけるCO2排出量の削減や労働力不足を補う省人化等の市場ニーズを捉え、建設機械の電動化・自動化等を実現するとともに、保守の分野において顧客の省力化に資するサービス等を開発することにより、競争力の強化に努めてまいります。 (輸送用機器・鉄構事業)輸送用機器は、各種タンクローリ、製鉄所向けキャリヤ、無人搬送装置については今後も更新需要を中心に一定程度の需要があると見込まれるものの、厳しい受注環境にあることは変わりません。このような環境下において、主力の高圧ガスタンクローリや大型陸上車両(キャリヤ)を中心に、将来的なエネルギー動向や労働力不足を補う省人化等の市場ニーズを捉えた新製品の投入や新技術の導入に向けた技術開発を進めており、キャリヤの自動運転システム「N-SEMAC」を発表しております。また、設計の標準化等によるコスト低減を進めることで、競争力の強化と新規顧客の開拓に努めてまいります。鉄構は、新設橋梁は引き続き一定量の発注量があるものと予測されますが、厳しい受注環境が継続するものと思われます。一方、高速道路の大規模更新・大規模修繕の発注量が増加傾向にあるなど老朽化対策による補修・保全事業の重要性が一層高まっております。このような環境を踏まえ、新設橋梁は引き続き技術提案能力の強化に努め、受注量を確保するとともに、補修・保全事業では、東海道新幹線の大規模改修工事における橋梁補修の工事実績を通じて蓄積したノウハウを活かして道路橋の補修・保全工事の受注に努めてまいります。 (エンジニアリング事業)鉄道事業者向け機械設備、穀物乾燥調製貯蔵施設及び製紙機械は社会基盤として不可欠な設備であり、今後も一定の需要が継続すると見込まれます。これらの設備には安全性向上、省力化に加え、高齢化や労働力不足を補う省人化や保守性の向上が求められており、市場ニーズにきめ細かく対応する提案を進めることにより、収益確保に努めてまいります。 当社は、過去の米国向け大型鉄道車両案件において発生した多額の損失による財務状況の悪化への対応として、2017年4月に豊川製作所、鳴海製作所、衣浦製作所の工場資産を当社の親会社(東海旅客鉄道㈱)へ譲渡し、さらに、同年11月に親会社より350億円の長期借入を行いました。2021年度より上記の長期借入金の返済を開始し、また、譲渡した工場資産のうち豊川製作所を2023年3月に親会社から買い戻しました。引き続き、長期借入金を着実に縮減し財務基盤の強化に努めるとともに、現在取り組んでいる経営改善の取組みを進め、経営体力の強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当期の我が国経済は、企業収益の改善等により景気は緩やかな回復の動きが見られましたが、継続的な物価上昇や通商政策など米国の政策動向等による影響を注視する必要があり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。このような経営環境のもと、当連結会計年度の当社グループの業績は、鉄道車両事業、建設機械事業、輸送用機器・鉄構事業の売上が増加したことなどにより、売上高は前連結会計年度比9.4%増加の96,340百万円となりました。利益面につきましては、建設機械事業、輸送用機器・鉄構事業の利益が増加したことなどにより、営業利益は前連結会計年度比14.4%増加の6,935百万円、経常利益は前連結会計年度比15.7%増加の7,297百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比19.2%増加の6,416百万円となりました。セグメント別の経営成績は以下のとおりです。・鉄道車両事業 JR東海向け及びJR西日本向けN700S新幹線電車やJR東海向け315系電車のほか、東京都交通局向け電車、名古屋鉄道向け電車などの売上があり、公営・民営鉄道向け車両の売上が前連結会計年度に比して増加したことなどにより、鉄道車両事業の売上高は44,746百万円と前連結会計年度比10.2%増加となりました。・建設機械事業 大型杭打機、小型杭打機、全回転チュービング装置などの売上があり、国内向けの大型杭打機や部品等の売上が前連結会計年度に比して増加したことなどにより、建設機械事業の売上高は22,809百万円と前連結会計年度比7.6%増加となりました。・輸送用機器・鉄構事業 輸送用機器におきましては、民生用バルクローリ、大型自走式キャリヤ、無人搬送装置、貨車などの売上があり、LNGタンクトレーラの売上が前連結会計年度に比して増加しました。 鉄構におきましては、圏央道飯沼川高架橋、佐世保道路須崎橋、東海環状自動車道養老IC本線橋、国道1号清水立体庵原高架橋などの売上があり、道路橋の売上が前連結会計年度に比して増加しました。 以上の結果、輸送用機器・鉄構事業の売上高は22,182百万円と前連結会計年度比20.4%増加となりました。・エンジニアリング事業鉄道事業者向け機械設備のほか、各地のJA向け営農プラント、家庭紙メーカー向け製造設備などの売上がありましたが、鉄道事業者向け機械設備の売上が前連結会計年度に比して減少したことなどにより、エンジニアリング事業の売上高は6,548百万円と前連結会計年度比15.5%減少となりました。 また、財政状態は以下のとおりです。 ・資産前連結会計年度末に比べ5,232百万円減少し、131,164百万円となりました。これは、主に投資有価証券、短期貸付金が減少したことなどによるものであります。 ・負債前連結会計年度末に比べ7,653百万円減少し、66,515百万円となりました。これは、主に電子記録債務、長期借入金が減少したことなどによるものであります。 ・純資産前連結会計年度末に比べ2,420百万円増加し、64,648百万円となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益を計上したため利益剰余金が増加したことなどによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,819百万円減少し、11,528百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 ・営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、1,447百万円の資金の増加となりました。前連結会計年度が2,478百万円の資金の減少であったことと比べ、売掛金及び契約資産の回収が進んだことや税金等調整前当期純利益が増加したことなどから、3,925百万円の増加となりました。 ・投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フローは、1,721百万円の資金の減少となりました。前連結会計年度が1,442百万円の資金の減少であったことと比べ、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどから、278百万円の減少となりました。 ・財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フローは、3,557百万円の資金の減少となりました。前連結会計年度が4,001百万円の資金の減少であったことと比べ、長期借入金の返済による支出が減少したことなどから、444百万円の増加となりました。③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)鉄道車両事業(百万円)44,686+7.0建設機械事業(百万円)18,199△3.9輸送用機器・鉄構事業(百万円)21,764+18.2エンジニアリング事業(百万円)7,988+1.9その他(百万円)1△83.4合計(百万円)92,640+6.5 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.金額は、販売価格によっております。b.受注状況 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)鉄道車両事業49,826+50.0102,791+5.2建設機械事業26,312+42.519,538+21.8輸送用機器・鉄構事業30,222+30.837,053+27.7エンジニアリング事業6,622△29.13,785+2.0その他52△22.9--合計113,037+34.3163,169+11.4 (注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)鉄道車両事業(百万円)44,746+10.2建設機械事業(百万円)22,809+7.6輸送用機器・鉄構事業(百万円)22,182+20.4エンジニアリング事業(百万円)6,548△15.5その他(百万円)52△22.9合計(百万円)96,340+9.4 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)東海旅客鉄道㈱34,41439.129,07830.2 (2)経営者の視点による経営成績などの状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 当社グループの当連結会計年度の経営成績について(売上高)鉄道車両事業、建設機械事業、輸送用機器・鉄構事業の売上高が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ8,281百万円増加の96,340百万円となりました。(営業利益)建設機械事業、輸送用機器・鉄構事業の利益が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ875百万円増加の6,935百万円となりました。(経常利益)前連結会計年度に比べ991百万円増加の7,297百万円となりました。これは、営業利益の増加などによるものです。(親会社株主に帰属する当期純利益)前連結会計年度に比べ1,034百万円増加の6,416百万円となりました。これは経常利益の増加などによるものです。 セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 ・鉄道車両事業増収の一方で、売上案件の製品構成群の変化により、セグメント利益は、前連結会計年度に比べ27百万円減少の2,734百万円となりました。セグメント別資産は、前連結会計年度に比べ1,513百万円減少の42,475百万円となりました。 ・建設機械事業増収により、セグメント利益は、前連結会計年度に比べ457百万円増加の4,255百万円となりました。セグメント別資産は、前連結会計年度に比べ140百万円減少の22,746百万円となりました。 ・輸送用機器・鉄構事業増収に加え、個別案件の利益が改善したことから、セグメント利益は、前連結会計年度に比べ849百万円増加の1,804百万円となりました。セグメント別資産は、前連結会計年度に比べ2,246百万円増加の22,692百万円となりました。 ・エンジニアリング事業減収に加え、個別の案件で損失を引き当てたことなどにより、前連結会計年度に比べ559百万円減少のセグメント損失831百万円となりました。セグメント別資産は、前連結会計年度に比べ1,244百万円増加の6,428百万円となりました。 財政状態について財政状態については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 キャッシュ・フローの状況の分析・検討についてキャッシュ・フローの状況の分析・検討については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの主要製品は、鉄道車両や橋梁など受注生産品がその多くを占め、それぞれの受注単位も比較的大きいことから、各年度により製造ないし売上の製品構成が大きく変化します。このため、操業度の平準化や製品毎に異なる仕様への効率的な対応が恒常的な課題となります。この課題に対し、受注案件毎の工程・原価等の変動を適時適切に管理する体制を整備しております。また、受注から納入まで時間を要する案件が多いため、原材料価格の変動が経営成績に大きく影響することから、原材料については、適時調達や歩留まりの向上を進めるなど需給環境の変化に対応するための取組みを行い、コスト上昇の抑制に努め、リスク低減に努めてまいります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について当社グループは、健全な財務バランスを保ちつつ、事業活動に必要な資金の安定的な確保及び流動性の維持に努めております。主な資金使途としては、製造能力の維持・向上を目的とした設備投資、生産する製品の原材料費、人件費や外注費、各製品の競争力を強化するための新技術・新工法の導入に係る研究開発費等があります。それらの資金については、内部資金を充当するほか、親会社(東海旅客鉄道㈱)グループが運営するCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)に参画し、親会社との連携強化により当座必要となる資金をCMSから機動的に調達できる状態としているため、資金流動性については、資金計画に基づき想定される需要に十分対応できる資金を確保しております。 重要な会計上の見積り及び仮定について当社グループの連結財務諸表の作成にあたり、経営者は会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行っております。当社グループが行った重要な会計上の見積り及び使用した仮定は継続して見直しを行っており、その変更による影響は、見積り及び仮定の不確実性により、将来の期間において資産又は負債の帳簿価額に対して重要な修正を求める可能性があります。当社グループが行った重要な会計上の見積り及び使用した仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 受注契約の採算悪化請負金額が大きい受注案件では、契約締結前にリスクを十分に検討していますが、原材料価格の高騰や設計変更など予期せぬ事態が発生した場合、事業採算が悪化し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。特に個別受注生産が多いため、外部環境の変化に左右されやすい特性があります。
- 法令・規制違反のリスク国内外の様々な法令や規制の制約を受けて事業活動を行っており、コンプライアンス体制を整備していますが、法令・規制の変更への対応が不適切だった場合、過料や行政処分、社会的評価の低下により、業績や財務状況に影響が出る可能性があります。国際的な事業展開もリスク要因となります。
- 原材料・部品調達の不安定性受注から納入まで時間を要する個別受注案件が多く、その間に原材料や部品の需給環境が変化しやすいです。急激な価格変動を販売価格に転嫁できない場合や、部品の納期遅延が発生した場合、生産計画に支障をきたし、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3【事業等のリスク】当社グループの業績や財務状況などに影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月27日)現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクがこれらに限られるものではありません。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。 (販売活動に係るリスク)(1)受注契約当社グループは、請負金額が大きい等の重要な受注案件について、受注契約締結前に工程、原価、契約等のリスクについて各部門における受注審査や取締役会等の会議体を通じ社内検討を十分行っておりますが、原材料の高騰や設計変更など受注時の社内検討を超えた変更があった場合には、事業採算の悪化により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (2)法令・規制当社グループにおいては、法令・規制の遵守を徹底するために「日本車両グループ倫理規程」を定め、その規程に基づいて遵守体制のチェックや発生した問題への対処策の検討を行うためコンプライアンス委員会を設置しております。また、法令遵守のための行動基準を定めた「私たちの行動規範」を全社員へ配布することや知悉度確認の実施などコンプライアンス意識の浸透・定着及び知識の向上に努めております。しかしながら、当社グループの事業活動の上で各国・各地域の各種法令や規制等の制約を受けており、法令・規制の変更への対応が適切でない等の場合には、過料・課徴金等による損失や行政処分等による受注機会の損失、またそれらに伴う社会的評価の低下により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (生産活動・開発に係るリスク)(3)原材料及び部品調達当社グループの事業には、受注から納入まで時間を要する個別受注案件が多いことから、その間の需給環境の変化による影響を受けやすくなっております。適時調達や歩留まりの向上を進めるなど需給環境の変化に対応するよう努めておりますが、原材料、部品等の急激な価格変動が発生し製品の販売価格に十分に転嫁できない場合や、部品等の大幅な納期遅延により工程に影響が及んだ場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4)クレームの発生当社グループは、健全経営のもと、最高品質のものづくりを通じて社会基盤の充実と発展に幅広く貢献することを企業理念として掲げております。2024年度より、品質に関する全社方針を定め、各事業本部においても「品質第一」意識の浸透や設計・製造品質の向上などの重点取組事項を定めることにより、各職場のレベルアップを図っております。しかしながら、予測できない原因により品質問題が発生し、重大なクレームが発生した場合には当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)特定ベンダーへの依存当社グループは、部品のさらなる安定的な供給を目指すべくベンダーの拡大に努めておりますが、部品によっては供給できるベンダーが少なく、予期せぬベンダーの廃業や操業停止等があった場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (気候変動・環境に関するリスク)(6)気候変動当社グループは、「環境活動方針」を制定し、脱炭素社会・循環型社会の実現に向けた取組みを推進しております。とりわけ気候変動への対処は重要な課題であると認識しており、災害時の事業継続計画を策定するとともに、カーボンニュートラルに資する製品・サービス開発を進めてまいります。気候変動に起因する自然災害が激甚化し、当社グループやベンダーの施設が損傷などの被害を受け、生産・販売等の事業活動に影響が及んだ場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7)環境規制当社グループは、有害物質の使用及び取扱い、廃棄物処理、製品含有化学物質並びに土壌・地下水汚染の規制などを目的とした様々な環境法令の適用を受けており、環境規制及び関連法規等を順守するため、リサイクル推進による廃棄物の最終処分量の削減やエネルギー効率の良い生産設備への更新などを順次進めております。しかし、将来における環境規制の変更により、当社グループにとって更に多くの対応が必要になった場合、あるいは製品の開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたした場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (事故・災害等に関するイベント性のリスク)(8)訴訟リスク当社グループの各事業活動に関連して、事業運営に関する訴訟リスクが継続的に存在することから、重要な訴訟等が提起された場合は、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9)情報セキュリティ当社グループは、技術や営業等事業の機密情報を有するとともに、取引先等の機密情報に接しております。機密情報の外部への流出を防止するため、社内規程の整備やセキュリティシステムの強化等を講じているほか、情報セキュリティに関する教育を実施するなどコンプライアンス意識の浸透・定着に努めております。しかしながら、情報管理上不測の事態が生じて機密情報が滅失ないし漏洩し、社会的評価が低下した場合に、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (10)事故・災害等当社グループにおいては、発生した労働災害について取締役会等の会議体へ報告を行い実施された対策等についてチェックを行う体制を整備することでリスク管理を徹底し労働安全に取り組んでおります。また、地震・台風等を想定した事業継続計画を策定しております。しかしながら、製作所における不測の事故、大規模災害や感染症の大規模な流行等が発生した場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。