6995

東海理化電機製作所(6995)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

輸送用機器 自動車・輸送機

事業の概要

  • 自動車部品メーカーとしての事業展開
    東海理化電機製作所グループは、自動車の運転席周りの操作部品(HMI製品)、スマートキーシステム、シートベルト、シフトレバーなど、自動車に不可欠な様々な部品を製造・販売しています。これらの製品は、自動車の安全性や快適性、操作性に直結する重要な役割を担っており、自動車メーカーに供給することで収益を得ています。国内外に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。
  • 主要な製品群と顧客基盤
    HMI製品(ヒューマン・マシン・インターフェース)は、ドライバーが車両を操作するためのスイッチやパネルなどを指し、スマートシステムはキーレスエントリーやエンジン始動システムなどを指します。これらの製品は、主にトヨタ自動車およびそのグループ会社に販売されており、売上高の約74%を占めています。この高い依存度が、同社の収益構造の大きな特徴です。
  • グローバルな生産・販売体制
    日本国内に加えて、北米、アジア、その他地域(ブラジル、ベルギー、チェコなど)に合計27社の連結子会社と3社の持分法適用関連会社を設立し、それぞれの地域で生産と販売を行っています。これにより、主要な自動車生産地域に密着した供給体制を構築し、各地域の自動車メーカーのニーズに対応しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本地域事業
    日本国内での事業活動を指し、売上高は2461.8億円ですが、営業利益は-7.83億円と赤字となっています。これは、国内市場の成熟や競争環境、あるいは研究開発投資などが影響している可能性があります。HMI製品、スマートシステム、シートベルト、シフトレバーなどの自動車部品の生産・販売を国内の連結子会社10社と持分法適用関連会社2社が担当しています。
  • 北米地域事業
    北米地域での事業活動を指し、売上高は1645.18億円、営業利益は80.61億円と黒字を計上しています。北米市場は自動車生産が盛んであり、同社の主要顧客であるトヨタ自動車の生産拠点も存在するため、安定した収益を上げています。TRAM株式会社やTACマニュファクチャリング株式会社など、複数の連結子会社が生産・販売を担っています。
  • アジア地域事業
    アジア地域での事業活動を指し、売上高は1582.09億円、営業利益は239.64億円と、最も高い営業利益を上げています。アジア地域は、自動車市場の成長が著しく、特に中国やタイ、インドネシア、インドなどで生産・販売を拡大しています。理嘉工業株式会社、東海理化(江蘇)汽車部件有限会社、タイシートベルト株式会社など、多数の連結子会社が事業を展開しており、今後の成長が期待される地域です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 2,462 -8 -0.3%
NorthAmerica 地域 1,645 81 4.9%
Asia 地域 1,582 240 15.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|614 文字
3【事業の内容】 当社グループは、HMI製品、スマートシステム、シートベルト、シフトレバー等、主に自動車用部品のメーカーであり、国内においては当社、連結子会社10社及び持分法適用関連会社2社が、海外においては各地に設立した連結子会社27社及び持分法適用関連会社3社が、それぞれ生産・販売を担当しております。 当社グループの主な関係会社のセグメント情報との関連は、次のとおりであります。<主な関係会社>日本 …東海理化NExT㈱、㈱サン電材社、東海理化エレテック㈱、㈱東海理化クリエイト、    東海理化サービス㈱、東海理化Smart Craft㈱、㈱東海理化アドバンスト、㈱東海理化トウホク、    ㈱ミロクテクノウッド北米 …TRAM㈱、TACマニュファクチャリング㈱、TRMI㈱、TRQSS㈱、トウカイリカメキシコ㈱、    TGRテクニカルセンター㈲アジア…理嘉工業㈱、東海理化(江蘇)汽車部件㈲、佛山東海理化汽車部件㈲、天津東海理化汽車部件㈲、    無錫理昌科技㈲、TRP㈱、トウカイリカアジア㈱、タイシートベルト㈱、    トウカイリカ(タイランド)㈱、トウカイリカ ミンダ インディア㈱、    トウカイリカインドネシア㈱、トウカイリカセイフティインドネシア㈱、ウノミンダリカ㈱その他…TRBR インダストリア イ コメルシオ㈲、トウカイリカベルギー㈱、TRCZ㈲、TRB㈱  事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
自動車業界の再編や他業種からの新規参入により競争が激化しているため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
HMI製品、スマートシステム、シートベルト、シフトレバー等の自動車用部品に関する技術
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:自動車産業及び主要客先への販売依存 / 新製品開発の遅れ / 競争の激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

東海理化は自動車部品メーカーであり、特定の特許やブランド力は限定的。長年培ってきた技術ノウハウは存在するが、明確な無形資産としての競争優位性は低いと判断される。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車部品はサプライヤーとの関係が長期間にわたることが多い。一度採用された部品サプライヤーを変更するには、型式の変更や認証プロセスなど、一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

自動車部品製造業において、ネットワーク効果は基本的に見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

自動車部品業界は価格競争が激しく、効率的な生産体制や仕入れルートの確立が重要。東海理化もコスト削減努力は行っているが、構造的な圧倒的コスト優位性を持つとは言えない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車部品サプライヤーとして、一定の生産規模と納入実績を持つ。主要自動車メーカーとの取引を通じて、業界内での地位を確立しており、規模の経済による効率性は一定程度期待できる。

  • トヨタグループとの強固な関係性
    東海理化電機製作所は、主要顧客であるトヨタ自動車およびそのグループ会社への売上高比率が74%と非常に高く、長年にわたる信頼関係と取引実績を築いています。これは、安定的な受注と事業基盤を形成する上で大きな強みであり、トヨタ車の生産動向が直接的に業績に影響する一方で、安定した収益源となっています。
  • 自動車部品における技術力と製品開発力
    HMI製品、スマートシステム、シートベルト、シフトレバーといった自動車の基幹部品において、長年の経験と技術開発力を有しています。特に、自動運転や電動化といった自動車業界の大きな変革期において、「Hidden Switch」のような革新的な製品開発や、自動運転遠隔監視・車室内監視システムの開発、デジタルキーサービス「Bqey」「Uqey」の展開など、次世代技術への対応を積極的に進めています。
  • グローバルな生産・供給ネットワーク
    世界12か国30拠点に生産・営業拠点を展開しており、主要な自動車生産地域に密着したグローバルな供給体制を構築しています。これにより、各地域の自動車メーカーのニーズに迅速に対応できるだけでなく、地域ごとのリスク分散や効率的な生産体制の構築にも寄与しています。海外事業比率の高さは、今後の成長を支える重要な要素と考えられます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針 当社グループは、経営理念として、1.お客様に喜ばれる商品を創造し、豊かな社会づくりに貢献する2.個性とチャレンジ精神を尊重し、若さと夢あふれた企業をめざす3.社会の一員として、法と倫理を遵守し自然・地域と共生する企業をめざすを掲げ、お客様の期待に応える商品の提供を通じて、企業価値を増大し、株主の皆様をはじめとしたステークホルダーの方々に貢献していきます。2024年5月には、私たちが目指すべき将来像として、改めて会社としての志・存在意義のパーパス「『技術の進化』と『人』をつなぎ、感動をかたちに」、志を実現するための取組であるビジョン「安全・安心で豊かな社会の実現に貢献」、当社グループ社員が共有する価値観・行動指針のバリュー「東海理化グループ『考動宣言』」を明確にしました。 (2) 経営戦略等 当社グループは、中期経営計画を掲げ、更なる成長のための経営体質強化を図っています。 2024年に以下の構成で中期経営の一環としての成長戦略を発表しました。1.東海理化が目指す将来像:パーパス/ビジョン/バリュー2.将来像実現に向けた挑戦:社会の“モノ”や“コト”へ事業の幅を拡大3.カーボンニュートラル戦略の推進:持続可能な社会の実現に向け、新技術導入、地域連携 また、中期経営計画を反映した全社年度方針を一言で表し、個人の成長が会社の未来に繋がると考え「『健康・考動・笑顔』で未来を創ろう!!」をスローガンに掲げました。 2025年に中期経営計画「TRV2030」を策定し、グループ一丸となって成長戦略を推進しています。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等と今後の取組(世界情勢) 半導体や重要鉱物などの戦略分野を中心とした国際的な競争の継続が見込まれ、調達環境やコスト、政策動向の変動を通じて企業活動に影響を与える可能性があります。 (今後の取組) 全てのステークホルダーへの責任を果たしつつ、持続的な成長を実現するための指針として、中期経営計画「TRV2030」に掲げる目標の達成を目指します。筋肉質な企業体質の構築を通じ、全社員が一丸となって取り組んでまいります。 ① 新技術開発と新たなビジネス領域への挑戦 超広帯域(UWB)無線通信技術をレーダーとして活用した「幼児置き去り検知システム」を開発し、幼児の車内置き去り事故防止と車内の安心・安全の向上に寄与するとして高く評価されております。今後は、モビリティの在り方やインフラの変化、社会課題の解決を見据え、長年培ってきた電波関連技術を核とした製品開発を一層推進するとともに、新たなサービスやビジネスモデルの構築にも挑戦してまいります。 ② サプライチェーン競争力強化 組み付け・搬送などの共通工程に多品種の部品に対応できる汎用設備を導入し、設備稼働率向上と生産スペースの有効活用を図っております。今後、取引先での利用拡大も視野に、専用設備依存による稼働率低下や廃棄ロスを抑制し、生産変動や供給リスクに強いサプライチェーンを構築することで、競争力強化につなげてまいります。 ③ サステナビリティ委員会設置 人権・ダイバーシティ&インクルージョンをはじめとする社会的課題やサプライチェーンへの対応要請が高まる中、当社は2025年5月、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置いたしました。同委員会は、取締役(社外取締役を含む)、執行役員及び常勤監査役で構成されております。2025年度は計4回開催し、委員会の役割の確認及びマテリアリティの再確認をし、2030年に向けた目指す姿、人権尊重の当社グループの実態把握や今後の取組事項などをテーマに議論いたしました。今後も継続的な審議を通じて、社会のサステナビリティに関する要請と当社グループの取組状況とのギャップを着実に埋め、全社的な取組の強化を図ってまいります。  当社グループはこれらの取組を通じ、人々が安全・安心に暮らせるモビリティ社会の実現に貢献してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営の基本方針 当社グループは、経営理念として、1.お客様に喜ばれる商品を創造し、豊かな社会づくりに貢献する2.個性とチャレンジ精神を尊重し、若さと夢あふれた企業をめざす3.社会の一員として、法と倫理を遵守し自然・地域と共生する企業をめざすを掲げ、お客様の期待に応える商品の提供を通じて、企業価値を増大し、株主の皆様をはじめとしたステークホルダーの方々に貢献していきます。2024年5月には、私たちが目指すべき将来像として、改めて会社としての志・存在意義のパーパス「『技術の進化』と『人』をつなぎ、感動をかたちに」、志を実現するための取組であるビジョン「安全・安心で豊かな社会の実現に貢献」、当社グループ社員が共有する価値観・行動指針のバリュー「東海理化グループ『考動宣言』」を明確にしました。 (2) 経営戦略等 当社グループは、中期経営計画を掲げ、更なる成長のための経営体質強化を図っています。 2024年に以下の構成で中期経営の一環としての成長戦略を発表しました。1.東海理化が目指す将来像:パーパス/ビジョン/バリュー2.将来像実現に向けた挑戦:社会の“モノ”や“コト”へ事業の幅を拡大3.カーボンニュートラル戦略の推進:持続可能な社会の実現に向け、新技術導入、地域連携 また、中期経営計画を反映した全社年度方針を一言で表し、個人の成長が会社の未来に繋がると考え「『健康・考動・笑顔』で未来を創ろう!!」をスローガンに掲げました。 2025年に中期経営計画「TRV2030」を策定し、グループ一丸となって成長戦略を推進しています。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等と今後の取組(世界情勢) 半導体や重要鉱物などの戦略分野を中心とした国際的な競争の継続が見込まれ、調達環境やコスト、政策動向の変動を通じて企業活動に影響を与える可能性があります。 (今後の取組) 全てのステークホルダーへの責任を果たしつつ、持続的な成長を実現するための指針として、中期経営計画「TRV2030」に掲げる目標の達成を目指します。筋肉質な企業体質の構築を通じ、全社員が一丸となって取り組んでまいります。 ① 新技術開発と新たなビジネス領域への挑戦 超広帯域(UWB)無線通信技術をレーダーとして活用した「幼児置き去り検知システム」を開発し、幼児の車内置き去り事故防止と車内の安心・安全の向上に寄与するとして高く評価されております。今後は、モビリティの在り方やインフラの変化、社会課題の解決を見据え、長年培ってきた電波関連技術を核とした製品開発を一層推進するとともに、新たなサービスやビジネスモデルの構築にも挑戦してまいります。 ② サプライチェーン競争力強化 組み付け・搬送などの共通工程に多品種の部品に対応できる汎用設備を導入し、設備稼働率向上と生産スペースの有効活用を図っております。今後、取引先での利用拡大も視野に、専用設備依存による稼働率低下や廃棄ロスを抑制し、生産変動や供給リスクに強いサプライチェーンを構築することで、競争力強化につなげてまいります。 ③ サステナビリティ委員会設置 人権・ダイバーシティ&インクルージョンをはじめとする社会的課題やサプライチェーンへの対応要請が高まる中、当社は2025年5月、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置いたしました。同委員会は、取締役(社外取締役を含む)、執行役員及び常勤監査役で構成されております。2025年度は計4回開催し、委員会の役割の確認及びマテリアリティの再確認をし、2030年に向けた目指す姿、人権尊重の当社グループの実態把握や今後の取組事項などをテーマに議論いたしました。今後も継続的な審議を通じて、社会のサステナビリティに関する要請と当社グループの取組状況とのギャップを着実に埋め、全社的な取組の強化を図ってまいります。  当社グループはこれらの取組を通じ、人々が安全・安心に暮らせるモビリティ社会の実現に貢献してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況(経済状況)当連結会計年度を取り巻く経営環境につきましては、国内では金融政策の正常化に伴う金利動向が引き続き注目される中、財政運営や景気の先行きに対する不透明感が残る状況となっております。また、海外においては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に加え、中東地域における紛争や緊張状態が継続しており、エネルギー供給や物流への影響が懸念されるなど、各国の政治・経済状況は従来にも増して複雑化を極め、不確実性が一向に高まる傾向にあります。 (自動車業界)自動車業界におきましては、米国における関税政策の動向や地政学的リスクを背景に、サプライチェーンの強靱化や生産体制の見直しが進められる中、ハイブリッド車を中心に需要は底堅く推移しました。 (取組)当社グループでは、中期経営計画「TRV2030」で掲げた「成長戦略」及び「経営基盤」の2つの重点課題について、継続的に取り組んでまいりました。これらの施策を通じて、持続的な成長と企業価値の向上を目指しております。当連結会計年度の主な取組につきましては、以下のとおりです。 <成長戦略>透過加飾パネルスイッチ「Hidden Switch」新型車両へ搭載 新たな価値の創造として、インパネ周りの内装と物理スイッチを一体化させ、必要なときのみスイッチが表示される構造を採用した「Hidden Switch」を開発しました。機能性と上質なデザインを両立した同スイッチは2026年に発売予定の新型車両へ搭載される予定です。 今後はさまざまなグレードの車種への採用に向け、パネル及び搭載位置のバリエーション拡大を目指します。 ZENAIM新製品開発 自動車用部品の開発・製造で培った技術を活かし、eスポーツのプロチームと共同開発した 「ZENAIM KEYBOARD 2 mini」と「ZENAIM KEYBOARD 2 TKL」の販売を開始しました。従来品から反応速度・耐久性・操作性をアップデートしており、ユーザーからも高い評価を受けております。 さらに、格闘ゲームなどに使用するアーケードコントローラー用のボタンモジュールキットも販売を開始しております。 ドライブサポートアプリ無料体験版配信 走行中の後部座席の子どもの様子の確認や通話ができ、かつ、幼児向けコンテンツを提供するスマートフォンアプリ「FamiCa(ファミカ)-かぞくのドライブサポートアプリ-」の無料体験版の配信を開始しました。同アプリは、未就学児の保護者が送迎や買い物など日常の車移動で感じる困りごとを解消し、子どもとの安心・安全なドライブをサポートすることを狙いとしており、正式販売に向けて推進してまいります。 <経営基盤>(環境) 当社は、「考動ひとつで変えられる TRy for the future」を環境スローガンに掲げ、2050年カーボンニュートラルの実現を目指します。 物流工程・塗装工程のCO2排出量削減 中期経営計画「TRV2030」のもと、製品・生産・調達・物流の各領域でCO2削減を推進しており、物流工程では水素発電を利用した電気自動車である燃料電池小型トラックを導入しました。また、生産工程では塗装工程において業界初となるウエットエアー式空調機「WETCOMⅡ」を稼働させ、大幅な排出量削減を可能としました。 今後も科学的根拠に基づくとしてSBT認定を受けた温室効果ガス排出削減目標の達成に向け、カーボンニュートラルの推進と実現に向けた取組を継続してまいります。 (ガバナンス)「ボードメンバー戦略共有ミーティング」新設 社外役員と経営課題・戦略を共有し意見交換を行う場として「ボードメンバー戦略共有ミーティング」を新設しました。毎月新規領域の戦略説明、品質伝承や改善・リコール対策などの経営基盤強化の取組に関する共有、次世代製品・新規事業のディスカッション、中期経営計画「TRV2030」の進捗確認など、幅広いテーマを取り上げました。 こうした取組をさらに充実させ、取締役会の実効性の更なる向上を目指してまいります。 (サステナビリティ)MSCI日本株女性活躍指数構成銘柄に選定 当社は、女性活躍推進をはじめとするサステナビリティへの取組を高く評価され、米MSCI社が性別多様性への取組をもとに選定する「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」の構成銘柄に3年連続で選定されました。同指数は、女性従業員の雇用率・勤続年数・昇進率などの性別多様性に関する開示情報をもとに算出されており、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のESG投資における判断基準にも採用されております。 (当期実績)当連結会計年度の業績につきましては、連結売上高は644,701百万円と、前連結会計年度に比べ27,041百万円(4.4%)の増収となりました。利益につきましては、連結営業利益は35,623百万円と、前連結会計年度に比べ353百万円(1.0%)の増益となりました。連結経常利益は43,756百万円と、前連結会計年度に比べ9,446百万円(27.5%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は29,471百万円と、前連結会計年度に比べ3,424百万円(13.1%)の増益となりました。 セグメントの業績は次のとおりであります。(日本)客先生産台数の増加などにより、売上高は325,788百万円と、前連結会計年度に比べ18,116百万円(5.9%)の増収となりました。営業損失は、合理化努力があったものの固定費用の増加などにより、1,426百万円と、前連結会計年度に比べ460百万円の損失拡大となりました。(北米)為替換算上の影響があったものの客先生産台数の増加などにより、売上高は173,429百万円と、前連結会計年度に比べ8,664百万円(5.3%)の増収となりました。営業利益は、売上高の増加などにより、8,260百万円と、前連結会計年度に比べ199百万円(2.5%)の増益となりました。(アジア)客先生産台数の減少があったものの為替換算上の影響などにより、売上高は195,255百万円と、前連結会計年度に比べ2,525百万円(1.3%)の増収となりました。営業利益は、合理化努力などにより、24,848百万円と、前連結会計年度に比べ870百万円(3.6%)の増益となりました。(その他)売上高は50,601百万円と、前連結会計年度に比べ1,275百万円(2.6%)の増収となりました。営業利益は、4,248百万円と、前連結会計年度に比べ753百万円(21.5%)の増益となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、93,757百万円となり前連結会計年度末より19,147百万円増加いたしました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は前連結会計年度に比べ、4,558百万円増加し、43,754百万円となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益が5,980百万円増加した結果であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ、8,762百万円減少し、17,294百万円となりました。これは、主に定期預金の払戻による収入が13,815百万円増加した結果であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ、2,945百万円増加し、10,925百万円となりました。これは、主に配当金の支払額が1,821百万円増加した結果であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)262,6286.4北米(百万円)174,8366.0アジア(百万円)159,5760.8報告セグメント計(百万円)597,0414.7その他(百万円)49,9472.4合計(百万円)646,9894.5 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.受注実績 当社グループ(当社及び連結子会社)は、トヨタ自動車株式会社をはじめとして、各納入先より四半期ごと及び翌月の生産計画の提示を受け、当社グループ(当社及び連結子会社)の生産能力を勘案して生産計画をたて生産しております。このため、受注実績の記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)259,5925.4北米(百万円)173,2505.3アジア(百万円)161,9622.4報告セグメント計(百万円)594,8064.6その他(百万円)49,8952.3合計(百万円)644,7014.4 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)トヨタ自動車㈱133,54721.6139,28621.6 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は644,701百万円、営業利益は35,623百万円、経常利益は43,756百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は29,471百万円となりました。 上記の他、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は93,757百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,148百万円増加いたしました。営業活動の結果獲得した資金が43,754百万円と前連結会計年度に比べ4,558百万円増加し、投資活動の結果使用した資金が17,294百万円と前連結会計年度に比べ8,762百万円減少し、財務活動の結果使用した資金が10,925百万円と前連結会計年度に比べ2,945百万円増加しております。 上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は社債発行等により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、社債の残高は10,000百万円であります。 当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④経営目標の達成状況当社は、経営目標の達成状況を判断するための客観的指標として営業利益を用いております。目標達成のために、会社別・項目別に収益改善計画を立て、活動に取り組んでおります。2025年4月24日に公表した業績予想と比較しまして、当連結会計年度の連結営業利益は売上高の増加に加え、北米を中心に原材料等の価格高騰分の回収が進んだことなどから、15,623百万円の増益となりました。 2026年3月期(予想)2026年3月期(実績)増減増減率(%)売上高(百万円)580,000644,70164,70111.2営業利益(百万円)20,00035,62315,62378.1

事業リスク

  • 自動車販売台数と主要顧客への高い依存
    同社の業績は、自動車の販売台数に大きく左右されます。特に、売上高の74%をトヨタ自動車およびそのグループ会社が占めているため、トヨタの生産動向や販売戦略、さらには米国の関税政策のような自動車業界全体に影響を与える事象が、同社の業績に直接的かつ大きな影響を及ぼす可能性があります。
  • 自動車業界の構造変化と新製品開発の遅れ
    自動車業界は、自動化、電動化、カーボンニュートラル対応、ソフトウェア化といった大きな構造変化の渦中にあります。これらの変化に対応した新製品開発が遅れた場合、既存ビジネスの機会損失や新規ビジネスへの参入機会を逃すことになり、競争力の低下や業績悪化につながるリスクがあります。例えば、電気自動車の需要増加は、従来の部品構成に変化をもたらす可能性があります。
  • 品質問題とサプライチェーンリスク
    製品の品質問題、特にリコールが発生した場合、多額のコストが発生するだけでなく、顧客からの信頼を大きく損なう可能性があります。また、原材料や部品の供給を仕入先に依存しているため、仕入先の事故や災害、需給逼迫による価格高騰や供給不足が発生すると、同社の生産活動に大きな支障をきたし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,322 文字
3【事業等のリスク】当社グループではリスクを「会社運営・業績・株価などに重大な影響を及ぼす可能性のある事項」と捉え、「経営の基本方針」、「中期的な経営方針・対処すべき課題」を遂行する上で取り組むべき課題として認識しております。当社グループの業績は自動車の販売台数に依存しておりますが、自動車業界を取り巻く環境はクルマの在り方の変化、着実な電気自動車需要の増加により、当社グループの新製品開発へも大きな影響を与えております。従って、対応次第では大きなリスクにもなります。また、品質に関しては当社グループとして最優先で取り組んでおります。リコール等の品質問題は業績への影響のみならず、お客様の信頼にも大きな影響を与えます。さらに、「環境変化に耐えられる柔軟かつ強固な経営基盤の確立」を目指すうえで、事業継続計画(BCP)へのリスク認識は不可欠で、減災活動、生産復旧活動、電子部品の安定供給など、当社グループのみならず仕入先も含めたリスク対応を実施しております。加えて、情報セキュリティに関しては情報システムへの不正アクセスや情報漏えい等が発生した場合、事業活動の停滞や社会的信用の低下を通じて、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、必要な対策を講じリスク低減に努めております。当社グループは、以上のような項目を中心に重要なリスクを識別し、対策を検討しております。なお、文中の将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)自動車産業及び、主要客先への販売依存当社グループの製品は、主としてHMI製品、スマートシステム、シートベルト、シフトレバー等の自動車用部品であり、当社グループ製品の販売実績は自動車の販売台数に大きく依存しております。従って、米国の関税政策のような完成車メーカーの生産動向に直接的な影響を与える事象は当社グループへも大きな影響を与えます。また、主要客先であるトヨタ自動車株式会社、及びトヨタグループ(関連会社含む)への売上高比率は74%と比較的高い水準になっており、当社グループの経営成績はトヨタ自動車株式会社の生産動向の影響を大きく受けております。更なる成長に向け、各拠点にて他の完成車メーカーへの拡販活動を継続し、当社グループ製品の搭載は拡大しております。 (2)新製品開発自動車業界は自動化・電動化の進展やカーボンニュートラルへの対応、さらには車両のソフトウエア化の進展等により大きな構造変化の中にあり、クルマの変化・使われ方を見据えた製品企画・技術開発が必要となります。特にクルマの自動化・電動化の進捗は既存の製品やビジネスモデルを大きく変える可能性があり、当社グループにとってその遅れは既存・新規ビジネスの機会を逸する事になり、当社の経営成績に影響を及ぼします。このような環境のなか、既存事業においては新たな価値の創造として、インパネ周りの内装と物理スイッチを一体化させ、必要なときのみスイッチが表示される構造を採用した「Hidden Switch」を開発しました。機能性と上質なデザインを両立した同スイッチは2026年に発売予定の新型車両へ搭載される予定です。今後はさまざまなグレードの車種への採用に向け、パネルと搭載位置のバリエーションの拡大を目指します。自動運転向けでは、共創型チームによる「自動運転遠隔監視」及び「車室内監視」に関するシステム開発を進め、横浜市が実施する自動運転レベル4の安全運行に関する実証実験をはじめ、各地域で行われる実証の場において、遠隔監視システム及び乗客安全支援システムを提供することで社会実装に向けた検証を進めています。また、デジタルキー分野では社用車管理サービス「Bqey」において、アルコールインターロック機能に加え、安全運転管理の高度化に資する機能開発を進めています。また、無人レンタカーサービス「Uqey」については、サービス提供エリアを15都道府県に拡大し、人手不足が深刻化する事業者の課題解決に貢献しております。 (3)競争の激化自動車業界の再編や、自動化・電動化に伴い当社グループの事業領域への他業種からの新規参入により競争が激化しております。当社グループでは、新製品開発による競争力強化に加え、DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進による開発、生産準備のリードタイム短縮や間接部門業務プロセスの改善、更には国内外の生産体制再編による競争力強化に取り組んでおります。 (4)海外進出に内在するリスク当社グループは海外12か国30拠点に生産及び営業拠点を構え、当社グループの事業活動における海外比率は年々高まっております。これら海外市場、特に新興国には法令・規制の変化、その他要因による政治・経済・社会的混乱、文化や習慣の違いに起因するトラブルの発生リスクが内在しております。従って、政治又は法環境の変化、労働力不足、ストライキ等、予期せぬ事象により当社の事業の遂行に問題が生じる可能性があります。当社グループとしては、現地での法律・規制・租税制度等に関する動向を海外拠点スタッフの情報網に加え、外部コンサルタント等を積極的に活用する事で適時適切に入手し対応するように努めております。 (5)リコール等の品質問題当社グループは品質第一を基本的な考え方として各種製品を製造しておりますが、将来においてリコールや製造物責任が発生する可能性があります。また、自動車業界における部品の共通化は効率化、取引拡大の機会となる反面、品質不具合が発生した際に影響を受ける対象が拡大するため、多額のコストが発生する可能性があります。その対応として、①リコールフリー必達に向けた品質確保、②品質の東海理化を支える基盤強化、③新事業のお客様満足の向上、を柱に品質向上活動を行っており、『2030年「安定した品質」品質でお客様に選ばれる』を目指した活動を推進しております。 (6)自然災害等による影響と事業継続計画地震・台風・洪水などの自然災害、又は感染症等により企業活動・生産活動が停止する可能性があります。さらに災害への備えが不十分な場合、甚大な被害をおよぼし生産活動に大きな支障をきたし、生産停止からの復旧が遅れるなどの可能性があります。対策として、減災対応の強化や社員の災害対応力向上のために初動対応訓練を実施することで災害リスクの軽減を図るように努めています。また、大規模自然災害や感染症等の発生を想定した生産復旧訓練による全社BCP(事業継続計画)の強化をはじめ、BCP用電子部品の在庫積み増し、有事の際の外製移行といった代替シミュレーションを実施しております。 (7)仕入先への供給依存当社グループの生産は仕入先からの原材料や部品の供給に依存しております。当社グループは供給元と取引基本契約を結び、原材料や部品の安定的な取引を前提としておりますが、事故・災害により仕入先の操業が不安定になる可能性があります。仕入先からの供給停止は当社グループの安定生産に大きな影響を与えます。また、需給逼迫等による価格の高騰や供給量不足が生じる可能性もあります。当社グループでは、事業継続性の観点からリスクの高い供給元の特定を行い、対象となる仕入先において在庫管理、工程管理、生産管理が適切に行われているかを確認するとともに課題を共有し、仕入先ごとに改善計画を策定しております。 (8)情報セキュリティデジタル化の進展により、企業活動や生産システムにおける情報の活用は一層重要となり、機密情報や個人情報を含む多様なデータが電子的に取り扱われています。これに伴い、情報の適切な管理が経営上の重要課題となっています。一方、近年では、ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃が国内外で増加し、企業のみならずサプライチェーン全体を標的とした被害が発生しています。これらの攻撃は高度化・巧妙化しており、当社グループにおいて同様の事象が発生した場合、機密情報や個人情報の漏えいに加え、生産や物流の停止など事業活動に重大な支障をきたし、社会的信用の低下や業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティポリシーに基づき、情報の三要素である機密性(Confidentiality)、完全性(Integrity)、可用性(Availability)を確保するための対策を推進しています。具体的には、インシデント発生時の初動対応体制を国内外のグループ会社を含めて整備するとともに、従業員への教育・訓練を通じて標的型攻撃等への対応力向上に努めています。さらに、委託先を含めたサプライチェーン全体でのセキュリティ対策の強化、常時監視体制の高度化、バックアップの整備・検証等により、システムの継続性とレジリエンス(回復力)の向上を図っています。 (9)気候変動対応気候変動がもたらすリスクは、製品の開発設計から調達・生産・物流・販売まで、企業活動全般に渡って存在しており、異常気象による災害リスクがもたらす生産影響、規制強化によるコスト増等は企業活動を停滞させる恐れがあります。当社グループでは「カーボンニュートラル戦略2030」を策定しCO2削減の様々な取組を推進しています。生産戦略では温室効果ガスの代替化、既存生産技術の改善、革新生産技術の開発導入、再生可能エネルギーの利用拡大により工場CO2を2030年までに60%以上削減(2013年度比)し、先行して本社・本社工場ではカーボンニュートラルの実現にチャレンジしています。加えて、環境情報の開示に関してはCDPによる気候変動質問書への回答を通じて環境情報を開示しています。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)最終提言に沿った取組を推進しています。詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (6)気候変動への対応」をご参照ください。 (10)法令への適合当社グループは事業の遂行にあたり各国の法的規制の適用を受けております。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受ける可能性があります。訴訟及び規制当局法的手続きの当事者になる事で和解金及び罰金等の費用が発生し、業績に大きな影響を与える可能性があります。当社グループではコンプライアンス委員会を設置しております。また、法令主管部署及び各部にコンプライアンス管理責任者・担当者を設置し職場に適した活動やコンプライアンス相談窓口の設置とその適切な対応を継続的に行う事が出来るように取り組んでおります。 (11)知的財産管理当社グループは知的財産に関し、当社技術の保護及び他社権利の侵害防止などの取組を強化しておりますが、当社グループ製品には多くの技術が使われているため、知的財産が理由で係争や訴訟に巻き込まれたり、第三者から思いがけない指摘を受けたりすることによって当社グループの不利益につながる可能性があります。対策としては、当社製品に採用される技術を特許出願により確実に保護するとともに、他社による権利侵害が持続しないように対処しております。また、技術開発・製品設計プロセスの複数段階で調査を実施し第三者の知的財産を侵害しないよう努めております。 (12)為替変動の影響当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は、当連結会計年度60%となっております。当社グループの経営成績は為替変動により重要な影響を受ける可能性があります。当社グループでは一部の外貨建輸出債権を対象とした為替予約によるリスクヘッジを実施し影響を最小限にするよう取り組んでおります。 (13)退職給付債務当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上の前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (14)人権当社グループは「社会の一員として、法と倫理を遵守し自然・地域と共生する企業」を理念とし、全ての事業活動において人権尊重の重要性を認識しておりますが、当社グループの事業活動が各国・各地域において潜在的又は実際に、人権への影響を及ぼすリスクがあると認識しております。これらのリスクの顕在化や取組不足によっては、社会的信用の失墜により、当社グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは「東海理化グループ人権方針」に基づいた人権デューデリジェンスとして、事業活動における人権への負の影響の特定・評価を行い、評価結果に基づく適切な対応策、モニタリング、及び情報開示に取り組んでおります。また、人権を尊重した持続的な事業活動の実現に向けて、社内外のステークホルダーとの対話を通じて、自社の活動にフィードバックしています。

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