事業の概要
- コンデンサ製造販売指月電機製作所グループは、フィルムコンデンサを中核とした関連商品の製造販売を主要な事業としています。これは、電気を蓄えたり放出したりする電子部品であり、様々な電子機器や産業機械に不可欠なものです。子会社が製造し、主に当社が仕入れて販売する体制で、国内外の市場に供給しています。
- 電力機器システム提供コンデンサ事業で培った省エネルギーや電力品質改善の技術とノウハウを活かし、電力機器システム商品の生産販売も積極的に行っています。これは、工場やビルなどの電力使用効率を高めたり、電力の安定供給をサポートしたりするシステムで、顧客の「省エネ」や「安定操業」といったニーズに応えています。
- グローバルな製造販売網国内外に製造・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。例えば、秋田指月や九州指月が国内製造を担い、アメリカンシヅキやタイ指月電機が現地での製造・販売、指月獅子起(上海)貿易有限公司が中国市場への販売を担うなど、地域に合わせた供給体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- コンデンサ・モジュール事業この事業は、主にフィルムコンデンサとその関連モジュールの製造販売を担っています。売上高は181.29313億円、営業利益は12.30118億円で、グループの中核を成す事業です。秋田指月、九州指月、岡山指月などの国内子会社が製造し、当社が販売するほか、海外子会社も製造・販売を担い、グローバルに展開しています。
- 電力機器システム事業コンデンサ事業で培った技術とノウハウを活かし、省エネルギーや電力品質改善に貢献する電力機器システム商品の生産販売を行っています。売上高は92.17228億円、営業利益は26.53565億円で、コンデンサ事業に次ぐ規模を持ち、高い利益率を誇っています。当社が製造販売するほか、九州指月が製造し、当社が仕入れ販売する体制です。
- 高付加価値製品への注力特にxEV用コンデンサ、産業用コンデンサ、電力・環境省エネ分野を重点事業と位置づけ、付加価値の高い競争力のある製品開発を強化しています。これは、価格競争が激しい市場において、技術力と品質で差別化を図り、持続的な成長を目指す戦略の一環です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Capacitors | 事業 | 181 | 12 | 6.8% |
| PowerEquipment | 事業 | 92 | 27 | 28.8% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループはフィルムコンデンサを中核とし、関連商品の製造販売を行っております。また、コンデンサ及び関連商品の開発、製造、販売を通して培った省エネルギー、電力品質改善の技術とそのノウハウを活用して「省エネ」や「安定操業」など市場の要請に応える電力機器システム商品等の生産販売を積極的に行っております。 当社グループの事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 コンデンサ・モジュール連結子会社である秋田指月㈱、九州指月㈱及び岡山指月㈱が製造し、主に当社が仕入れ販売しております。 また、海外連結子会社アメリカンシヅキ㈱は製造及び米国市場に対する販売を行っております。また、海外連結子会社指月獅子起(上海)貿易有限公司は、当社商品の一部を中国市場に販売し、海外連結子会社タイ指月電機㈱は製造及びタイ市場に対する販売を行っております。電力機器システム 当社が製造販売する他、連結子会社である九州指月㈱が製造し、その全てを当社が仕入れ販売しております。 また、海外連結子会社指月獅子起(上海)貿易有限公司は、当社商品の一部を中国市場に販売し、海外連結子会社タイ指月電機㈱は製造及びタイ市場に対する販売を行っております。 事業の系統図は、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 原材料高騰分を販売価格の適正化で対応しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 フィルムコンデンサ技術、セラミックコンデンサ技術との融合による新素材開発。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:大株主との関係 / 顧客の生産活動の動向による影響 / 商品の品質と責任による影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
指月電機製作所は、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPを強みとする事業モデルではない。汎用的な電子部品を製造しており、無形資産による競争優位性は限定的と判断される。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
一部のカスタム製品や長年の取引実績を持つ顧客に対しては、仕様変更やサプライヤー変更に伴うコストやリスクが存在する可能性がある。しかし、標準品が多く、顧客の乗り換え障壁は全体として低いと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
指月電機製作所の事業は、プラットフォーム型ではなく、個別の電子部品の製造・販売が中心である。ユーザー数の増加が製品価値を向上させるネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造ノウハウや効率化努力により、一定のコスト競争力は維持していると考えられる。しかし、グローバルな価格競争や原材料価格の変動の影響を受けやすく、構造的なコスト優位性は限定的。
規模の経済★★☆☆☆
電子部品業界は競争が激しく、指月電機製作所は一定の規模を持つものの、業界全体を寡占するほどの圧倒的な規模の経済性は有していない。規模の面での優位性は中程度と評価される。
- フィルムコンデンサ技術力長年にわたりフィルムコンデンサの開発・製造・販売に携わることで、高い技術力を蓄積しています。この技術は、電気自動車(xEV)や産業用機器など、高性能が求められる分野で特に重要であり、同社の製品競争力の源泉となっています。特定の技術に特化することで、専門性と品質を追求しています。
- 電力品質改善ノウハウコンデンサ事業で培った省エネルギーや電力品質改善に関する技術とノウハウは、電力機器システム事業において独自の強みとなっています。電力の安定供給や効率的な利用は、現代社会においてますます重要性が高まっており、この分野での専門知識は顧客からの信頼獲得に繋がっています。
- 大手企業との協業関係三菱電機株式会社が発行済株式総数の21.1%を保有し、取引依存度も約15%と安定した取引関係を築いています。また、株式会社村田製作所とは資本提携を通じて、共同でのマーケティング、商品開発、販売、新素材開発を推進しており、両社の技術融合による新たな価値創造を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 「我々は人間性を尊重し、環境を大切にする無駄のない物づくりにより、お客様に満足を提供し、社業の発展を通して社会に貢献します」 当社グループでは、上記社是のもと、その実現に向けた活動を進めております。 活動の基軸に、当社グループ独自の統合マネジメントシステムである「∫IΣS(シムス)」を置き、企業理念とビジョンを融合させることにより、当社グループのあるべき姿を描き、その実現を目指しています。 「∫IΣS」は、NPS(※)を源流とした生産面での最大効率を追求する仕組みとなります。この活動により、QCDの不断の向上、3R(Reduce、Reuse、Recycle)活動を推進しております。 「∫IΣS」を含む全体の経営の概念としては、企業が社会の公器である上での大前提となる「企業倫理」を基盤に置き、その上で「∫IΣS」活動を推進することで、ステークホルダー各位への経済的責任を果たすと共に、「安心安全で快適な社会の実現」「持続可能な地球環境の実現」を図ってまいります。(※)NPS(New Production System) あらゆる無駄を排除することによって経営効率の向上を図ることを基本思想とし、市場環境の変化にも柔軟・迅速に対応して、最も効率よくモノづくりを推進するマネジメントの手法。 当社グループの経営の概念図 (2)長期経営ビジョン -10年後の指月電機グループのあるべき姿- 2018年度に、当社グループの10年後のあるべき姿を描いた長期経営ビジョンを策定、その実現に向け中期経営計画を展開しております。策定にあたっては、経営者のみならず当社グループの若手・中堅従業員で構成されたワーキングチームが中心となって創り上げたビジョンが基になっております。 長期経営ビジョンの概要 1)長期経営ビジョンの実現に向けた活動①指月統合マネジメントシステム「∫IΣS」の効率化と進化 当社グループが長年にわたり受け継いできた経営の基本方針である「∫IΣS」の考え方を、生産体制以外の開発、営業、物流へと広げ、改善活動を実施しています。また、生産体制は顧客ニーズを基本としており、変種変量への対応や生産技術を自社保有することで、経営の効率化・進化を進め、「∫IΣS」の基本方針に掲げる、「いかなる環境の変化にも機敏に適応しうる企業体質」をより強固なものとするべく取組んでおります。 ※∫IΣS基本方針:指月電機グループの限りなき存続と発展のために、各人の限りある時間と限りなき知恵を駆使して、日常業務遂行の中で創意工夫並びに改善努力を積み重ね、品質の確保と合理性を追求し、如何なる環境の変化にも機敏に適応しうる企業体質を作る。 ②「知」の融合の拡大展開 長期経営ビジョンに掲げた「挑戦する社風への変革」を目指し、部門や職種の枠を超えた「知」の融合に取組んでいます。従業員一人ひとりが主体的かつ創造的に挑戦を重ね、その挑戦をこれまで以上に綿密なチームワークで支え合い、活かし合うことができるよう、柔軟で即応性の高いプロジェクトチームの立上げや、挑戦する人材を評価する人事処遇制度の運用によってその活動を支えています。 これらの活動により、グループ全体がワンチームとなり、全員主役の横断型組織を形づくることを目指しています。 2)事業領域と社会的使命 当社グループでは、「安心・安全で快適な社会の実現」「持続可能な地球環境の実現」を社会課題と認識し、その解決を図るために電気に関わる多様なシーンへの製品/システムの販売を行っております。現在の脱炭素/省エネニーズの高まりは、当社グループの目指す方向とも一致しますので、事業力の一層の強化により、社会貢献と会社の持続的成長を実現してまいります。 (3)中期経営計画 長期経営ビジョン(2019~2028年度)に基づく中期経営計画を策定し、推進しております。 第Ⅰ期(2019~2021年度)、第Ⅱ期(2022~2024年度)を通じて“成長性”については一定の成果を得ることができたと考えておりますが、収益性や企業価値の面では、達成ラインに至っていない状況にあると認識しています。 これらを踏まえ、2025年度からスタートした第Ⅲ期(2025~2028年度)では、「企業価値向上に向け 融合からシナジーへ」をテーマに掲げ、前項で述べた「知の融合」をさらに拡大展開し、全社一丸となった組織間連携、能力向上活動により、人的・物的資源の有効活用を促進し、競争力の向上と企業価値向上を目指して事業を推進してまいります。 従来は、各事業の枠組みの中で各々の業務を進めておりましたが、第Ⅲ期ではコンデンサ製品を軸にして、事業毎のメリット・デメリットを踏まえ、互いに良いところを活かし、相互に補完する運営を進めてまいります。 また、当社グループは電力系統の中でデバイスであるコンデンサと、その活用を図るパワエレ装置の技術を保有しておりますが、これまで、その連携が不十分であったと認識しており、第Ⅲ期では、コンデンサとパワエレ装置の技術の融合を図り、革新的なソリューションの構築を進め、次期中期経営計画における事業化を目指してまいります。 <中期経営計画 第Ⅲ期の基本方針> <中期経営計画の実績と計画> 実績 中期経営計画 進捗状況2018年度2028年度 2019年度 2024年度成長目標売上高(億円)217380 235 273収益性営業利益率5.1%8% 5.0% 7.3%当期純利益率3.2%6% 3.0% 4.4%ROE3.1%8% 3.1% 5.2%株価PBR0.91倍以上 0.66 0.45株主還元配当性向52.1%30%以上 51.5% 29.6% (4)対処すべき課題 当社グループが対処すべき課題は以下のとおりであります。 1)事業ポートフォリオ戦略 中期経営計画 第Ⅱ期まではシェアの維持・拡大を戦略の基本方針としておりましたが、これは、当社グループの対応市場においては、シェアの保有がビジネスチャンスの拡大につながるとの判断によるもので、市場規模・案件数の増大を前提とした戦略でした。 第Ⅲ期では、その後の事業環境の変化を踏まえ、あらためて当社グループの目指すべきポジションを明確にし、その達成のための課題に対して、最適な資源配分と既存資産や資源の有効活用により実現を図ることが、重要なポイントになると考えております。 xEV市場においては市場環境が混沌としてきており、第Ⅱ期後半に至っては、顧客の発注台数が当初の企画台数を大幅に下回る事態が頻発し、そのために投資回収が進まない状況が発生しております。 一方、産業市場や、電力・環境省エネ市場では、生成AI・データセンター関連や、それに伴う半導体製造関連投資の増加により電力需要自体が増加していくことで、当社グループが対応する市場領域も市場規模が拡大し、それに伴う競争の激化が想定されます。この市場の構造変化に対応するためには、技術力の向上による競争力の強化が必要となってきます。 以上を踏まえ、コンデンサ・モジュールでは、コンデンサ事業トータルでの事業効率を最大化するべく、xEV事業と産業機器事業を統合し、持続的な成長性が見込める市場へ注力することにより、収益への貢献度を高めてまいります。同時に、事業環境の変化に沿った技術の高度化を継続的に進めるとともに、製品開発に留まらず、品質向上・生産性改善も含めたモノづくり全般での対応力を強化してまいります。 また、電力機器システムでは、外部環境として脱炭素社会に向けたエネルギーミックスの変化や電力ネットワークの次世代化、次世代パワー半導体の適用が加速しています。第Ⅲ期においては、コンデンサとの機能統合を図り、エネルギーマネジメントにおける革新的なソリューションビジネスを確立し、次期中期経営計画での事業化を目指し取組んでまいります。 2)持続的成長のための体制強化 各事業における中期経営計画の達成を目指し、必要な運営体制と生産体制を確保するために、環境変化に対応可能な強靭な経営体質の構築を図ってまいります。 中期経営計画第Ⅲ期では、新規事業分野への人員確保と、生産能力の拡充が必須であり、持続的成長を目指した人材確保が必要となりますが、単なる人員確保ではなく個々人の能力向上を進めていくことが重要であり、さらに各人が持つノウハウを所属部門の枠を超えて展開することで、組織間連携をより強固なものとし、そこで生まれるシナジーが事業基盤を強化するものと考えております。 また、一方で、人員や設備増加に依存しない生産改善にも並行して取組みます。これは当社グループの経営の基本方針である∫IΣS(シムス)を拡大展開して進めてまいります。具体的には、業務効率の改善やDX化・AI導入・自働化の推進の他、ものづくり以外の業務も含めた不良の撲滅、さらに、サプライチェーンリスクへの対応に至るまで、環境変化に機敏に適応できる体制の強化を進めてまいります。 3)ROE経営の推進 業績目標については、中期経営計画第Ⅱ期で目標値の途上にある利益率、株主資本コスト上回るROEの改善が急務と認識しております。ここ数期間は、操業度の低下、部材価格の高騰等が収益力を圧迫しておりましたが、2024年度に至り、サプライチェーンにおける価格適正化や生産性改善への取組みの成果が業績値につながり始め、ROEは5.2%まで回復致しました。現状の株主資本コストは7%~8%と認識しており、これを上回る価値を創出できるよう、まずは中期経営計画第Ⅲ期の2028年度にROE8%の達成を目指し、引き続き収益改善に向けた取組を強化してまいります。 加えて、当期純利益率の改善に向けては、事業ポートフォリオの継続的な見直しと製品競争力の強化を進めてまいります。総資産回転率の向上面では、既存設備の有効活用に加え、拠点を越えた生産による設備稼働率の向上を進め、総資産の増加抑制を基本と致します。また、財務レバレッジに着目した活動として、資金効率の改善、株主様への安定配当及び配当性向30%以上を堅持しつつ、DOEを意識した配当での還元を進めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 「我々は人間性を尊重し、環境を大切にする無駄のない物づくりにより、お客様に満足を提供し、社業の発展を通して社会に貢献します」 当社グループでは、上記社是のもと、その実現に向けた活動を進めております。 活動の基軸に、当社グループ独自の統合マネジメントシステムである「∫IΣS(シムス)」を置き、企業理念とビジョンを融合させることにより、当社グループのあるべき姿を描き、その実現を目指しています。 「∫IΣS」は、NPS(※)を源流とした生産面での最大効率を追求する仕組みとなります。この活動により、QCDの不断の向上、3R(Reduce、Reuse、Recycle)活動を推進しております。 「∫IΣS」を含む全体の経営の概念としては、企業が社会の公器である上での大前提となる「企業倫理」を基盤に置き、その上で「∫IΣS」活動を推進することで、ステークホルダー各位への経済的責任を果たすと共に、「安心安全で快適な社会の実現」「持続可能な地球環境の実現」を図ってまいります。(※)NPS(New Production System) あらゆる無駄を排除することによって経営効率の向上を図ることを基本思想とし、市場環境の変化にも柔軟・迅速に対応して、最も効率よくモノづくりを推進するマネジメントの手法。 当社グループの経営の概念図 (2)長期経営ビジョン -10年後の指月電機グループのあるべき姿- 2018年度に、当社グループの10年後のあるべき姿を描いた長期経営ビジョンを策定、その実現に向け中期経営計画を展開しております。策定にあたっては、経営者のみならず当社グループの若手・中堅従業員で構成されたワーキングチームが中心となって創り上げたビジョンが基になっております。 長期経営ビジョンの概要 1)長期経営ビジョンの実現に向けた活動①指月統合マネジメントシステム「∫IΣS」の効率化と進化 当社グループが長年にわたり受け継いできた経営の基本方針である「∫IΣS」の考え方を、生産体制以外の開発、営業、物流へと広げ、改善活動を実施しています。また、生産体制は顧客ニーズを基本としており、変種変量への対応や生産技術を自社保有することで、経営の効率化・進化を進め、「∫IΣS」の基本方針に掲げる、「いかなる環境の変化にも機敏に適応しうる企業体質」をより強固なものとするべく取組んでおります。 ※∫IΣS基本方針:指月電機グループの限りなき存続と発展のために、各人の限りある時間と限りなき知恵を駆使して、日常業務遂行の中で創意工夫並びに改善努力を積み重ね、品質の確保と合理性を追求し、如何なる環境の変化にも機敏に適応しうる企業体質を作る。 ②「知」の融合の拡大展開 長期経営ビジョンに掲げた「挑戦する社風への変革」を目指し、部門や職種の枠を超えた「知」の融合に取組んでいます。従業員一人ひとりが主体的かつ創造的に挑戦を重ね、その挑戦をこれまで以上に綿密なチームワークで支え合い、活かし合うことができるよう、柔軟で即応性の高いプロジェクトチームの立上げや、挑戦する人材を評価する人事処遇制度の運用によってその活動を支えています。 これらの活動により、グループ全体がワンチームとなり、全員主役の横断型組織を形づくることを目指しています。 2)事業領域と社会的使命 当社グループでは、「安心・安全で快適な社会の実現」「持続可能な地球環境の実現」を社会課題と認識し、その解決を図るために電気に関わる多様なシーンへの製品/システムの販売を行っております。現在の脱炭素/省エネニーズの高まりは、当社グループの目指す方向とも一致しますので、事業力の一層の強化により、社会貢献と会社の持続的成長を実現してまいります。 (3)中期経営計画 長期経営ビジョン(2019~2028年度)に基づく中期経営計画を策定し、推進しております。 第Ⅰ期(2019~2021年度)、第Ⅱ期(2022~2024年度)を通じて“成長性”については一定の成果を得ることができたと考えておりますが、収益性や企業価値の面では、達成ラインに至っていない状況にあると認識しています。 これらを踏まえ、2025年度からスタートした第Ⅲ期(2025~2028年度)では、「企業価値向上に向け 融合からシナジーへ」をテーマに掲げ、前項で述べた「知の融合」をさらに拡大展開し、全社一丸となった組織間連携、能力向上活動により、人的・物的資源の有効活用を促進し、競争力の向上と企業価値向上を目指して事業を推進してまいります。 従来は、各事業の枠組みの中で各々の業務を進めておりましたが、第Ⅲ期ではコンデンサ製品を軸にして、事業毎のメリット・デメリットを踏まえ、互いに良いところを活かし、相互に補完する運営を進めてまいります。 また、当社グループは電力系統の中でデバイスであるコンデンサと、その活用を図るパワエレ装置の技術を保有しておりますが、これまで、その連携が不十分であったと認識しており、第Ⅲ期では、コンデンサとパワエレ装置の技術の融合を図り、革新的なソリューションの構築を進め、次期中期経営計画における事業化を目指してまいります。 <中期経営計画 第Ⅲ期の基本方針> <中期経営計画の実績と計画> 実績 中期経営計画 進捗状況2018年度2028年度 2019年度 2024年度成長目標売上高(億円)217380 235 273収益性営業利益率5.1%8% 5.0% 7.3%当期純利益率3.2%6% 3.0% 4.4%ROE3.1%8% 3.1% 5.2%株価PBR0.91倍以上 0.66 0.45株主還元配当性向52.1%30%以上 51.5% 29.6% (4)対処すべき課題 当社グループが対処すべき課題は以下のとおりであります。 1)事業ポートフォリオ戦略 中期経営計画 第Ⅱ期まではシェアの維持・拡大を戦略の基本方針としておりましたが、これは、当社グループの対応市場においては、シェアの保有がビジネスチャンスの拡大につながるとの判断によるもので、市場規模・案件数の増大を前提とした戦略でした。 第Ⅲ期では、その後の事業環境の変化を踏まえ、あらためて当社グループの目指すべきポジションを明確にし、その達成のための課題に対して、最適な資源配分と既存資産や資源の有効活用により実現を図ることが、重要なポイントになると考えております。 xEV市場においては市場環境が混沌としてきており、第Ⅱ期後半に至っては、顧客の発注台数が当初の企画台数を大幅に下回る事態が頻発し、そのために投資回収が進まない状況が発生しております。 一方、産業市場や、電力・環境省エネ市場では、生成AI・データセンター関連や、それに伴う半導体製造関連投資の増加により電力需要自体が増加していくことで、当社グループが対応する市場領域も市場規模が拡大し、それに伴う競争の激化が想定されます。この市場の構造変化に対応するためには、技術力の向上による競争力の強化が必要となってきます。 以上を踏まえ、コンデンサ・モジュールでは、コンデンサ事業トータルでの事業効率を最大化するべく、xEV事業と産業機器事業を統合し、持続的な成長性が見込める市場へ注力することにより、収益への貢献度を高めてまいります。同時に、事業環境の変化に沿った技術の高度化を継続的に進めるとともに、製品開発に留まらず、品質向上・生産性改善も含めたモノづくり全般での対応力を強化してまいります。 また、電力機器システムでは、外部環境として脱炭素社会に向けたエネルギーミックスの変化や電力ネットワークの次世代化、次世代パワー半導体の適用が加速しています。第Ⅲ期においては、コンデンサとの機能統合を図り、エネルギーマネジメントにおける革新的なソリューションビジネスを確立し、次期中期経営計画での事業化を目指し取組んでまいります。 2)持続的成長のための体制強化 各事業における中期経営計画の達成を目指し、必要な運営体制と生産体制を確保するために、環境変化に対応可能な強靭な経営体質の構築を図ってまいります。 中期経営計画第Ⅲ期では、新規事業分野への人員確保と、生産能力の拡充が必須であり、持続的成長を目指した人材確保が必要となりますが、単なる人員確保ではなく個々人の能力向上を進めていくことが重要であり、さらに各人が持つノウハウを所属部門の枠を超えて展開することで、組織間連携をより強固なものとし、そこで生まれるシナジーが事業基盤を強化するものと考えております。 また、一方で、人員や設備増加に依存しない生産改善にも並行して取組みます。これは当社グループの経営の基本方針である∫IΣS(シムス)を拡大展開して進めてまいります。具体的には、業務効率の改善やDX化・AI導入・自働化の推進の他、ものづくり以外の業務も含めた不良の撲滅、さらに、サプライチェーンリスクへの対応に至るまで、環境変化に機敏に適応できる体制の強化を進めてまいります。 3)ROE経営の推進 業績目標については、中期経営計画第Ⅱ期で目標値の途上にある利益率、株主資本コスト上回るROEの改善が急務と認識しております。ここ数期間は、操業度の低下、部材価格の高騰等が収益力を圧迫しておりましたが、2024年度に至り、サプライチェーンにおける価格適正化や生産性改善への取組みの成果が業績値につながり始め、ROEは5.2%まで回復致しました。現状の株主資本コストは7%~8%と認識しており、これを上回る価値を創出できるよう、まずは中期経営計画第Ⅲ期の2028年度にROE8%の達成を目指し、引き続き収益改善に向けた取組を強化してまいります。 加えて、当期純利益率の改善に向けては、事業ポートフォリオの継続的な見直しと製品競争力の強化を進めてまいります。総資産回転率の向上面では、既存設備の有効活用に加え、拠点を越えた生産による設備稼働率の向上を進め、総資産の増加抑制を基本と致します。また、財務レバレッジに着目した活動として、資金効率の改善、株主様への安定配当及び配当性向30%以上を堅持しつつ、DOEを意識した配当での還元を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における経済環境は、継続的な物価の上昇、中国市場での競争激化に加え、ここにきて米国の貿易政策の動向も加わり、一層不透明感が増してきております。 このような経済環境の下、継続して取り組んでいる生産性の改善や価格の適正化に加え、市場の動向を踏まえた資源の再配分などの追求を進めてまいりました。 この結果、当連結会計年度の連結売上高は過去最高となる27,346百万円(前年度比4.0%増)となりました。損益につきましては、営業利益1,990百万円(前年度比81.2%増)、経常利益1,797百万円(前年度比60.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,194百万円(前年度比555.9%増)となりました。 なお、セグメント別での結果は次のとおりであります。①コンデンサ・モジュール 産業機器用コンデンサはパワエレ市場を中心に好調に推移したものの、xEV用コンデンサは当社採用品モデルのピークアウト、次モデルの立上げ遅れ等による影響により、前年同期比で減収となりました。 結果、売上高は18,129百万円(前年度比1.3%減)となりました。②電力機器システム 力率改善用機器に関しては、国内における需要の増加を受けて好調に推移いたしました。 結果、売上高は9,217百万円(前年度比16.1%増)となりました。 財政状態の分析(流動資産) 当連結会計年度末における流動資産残高は、933百万円増加し、20,112百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,398百万円、電子記録債権の減少248百万円等によるものであります。(固定資産) 当連結会計年度末における固定資産残高は、932百万円増加し、18,231百万円となりました。これは主に、建設仮勘定の増加1,847百万円、投資有価証券の減少227百万円等によるものであります。(流動負債) 当連結会計年度末における流動負債残高は、1,634百万円増加し、6,882百万円となりました。これは主に、短期借入金の増加1,400百万円等によるものであります。(固定負債) 当連結会計年度末における固定負債残高は、744百万円減少し、7,715百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少700百万円等によるものであります。(純資産) 当連結会計年度末における純資産残高は、974百万円増加し、23,747百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加980百万円等によるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,398百万円増加し、5,929百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、3,563百万円の収入となり、前年度比3,835百万円の収入の増加となりました。これは主に、売上債権の回収影響等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、2,573百万円の支出となり、前年度比486百万円の支出の増加となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出の増加等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、305百万円の収入となり、前年度比2,852百万円の収入の増加となりました。これは主に、自己株式の取得による支出の減少等によるものであります。 ③生産、受注及び販売の状況a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)コンデンサ・モジュール18,136,192△1.1電力機器システム9,179,46115.5合計27,315,6543.9 (注) 金額は販売価格によっております。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)コンデンサ・モジュール18,560,3589.37,922,0515.8電力機器システム10,536,44448.03,751,13554.2合計29,096,80220.711,673,18617.6 (注) 金額は販売価格によっております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)コンデンサ・モジュール18,129,313△1.3電力機器システム9,217,22816.1合計27,346,5414.0 (注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合金額(千円)割合株式会社TMEIC3,137,64511.9%3,503,27212.8%三菱電機株式会社4,099,43315.6%1,967,2147.2%(注) 東芝三菱電機産業システム株式会社は、2024年4月1日に株式会社TMEICに社名変更しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、経営者は見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や現状等を考慮して合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。ただし、将来に関する事項には不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りと異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 ③経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ④資本の財源及び資金の流動性 キャッシュ・フローについては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 次期の当社グループの資金需要については、主に、自動車用コンデンサの生産増強体制の確立のための設備投資を予定しております。 ⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2019年度を起点とし、10年後の2028年度を最終年度とする長期経営ビジョンを策定し、その実現に向け、中期経営計画を3期に分けて策定・展開しております。 2024年度は、中期経営計画第2期(2022年度からの3年間)の最終年度となりますが、業績面では、受注・売上が好調に推移した一方で、利益はxEV用の急激な規模減による操業度の悪化により目標に届きませんでした。 当連結会計年度の達成・進捗状況は以下のとおりです。指標当連結会計年度(計画)当連結会計年度(実績)当連結会計年度(計画比)売上高28,000百万円27,346百万円653百万円減(2.3%減)営業利益2,300百万円1,990百万円309百万円減(13.4%減)
事業リスク
- 大株主との関係性三菱電機株式会社が21.1%、株式会社村田製作所が13.5%の株式を保有しており、これらの大株主との関係性が経営に影響を与える可能性があります。特に、村田製作所とは共同開発を進めているため、関係性の変化が事業戦略や新商品開発に影響を及ぼすリスクが考えられます。
- 顧客の生産活動変動主要顧客がメーカーであるため、顧客の設備投資や生産計画の変動が業績に大きな影響を与える可能性があります。市場の景気変動や特定の産業の動向によって、製品の需要が大きく変動し、売上や利益が不安定になるリスクがあります。
- 為替相場と関税の変動海外への輸出入取引が多く、為替相場の変動や各国の経済政策に伴う関税率の新設・改定が業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。円高は輸出製品の価格競争力を低下させ、輸入原材料のコストを押し下げる一方で、円安はその逆の影響をもたらすため、為替リスクへの対応が重要です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)大株主との関係について① 三菱電機株式会社は発行済株式総数に対し21.1%の当社株式を保有しております。この持株比率は、近年殆ど変化はありません。 なお、三菱電機株式会社が占める当社グループの取引依存度は例年15%程度(当連結会計年度は子会社の三菱電機モビリティ株式会社と合わせて15.4%)で、電機メーカーを中心とする他の大手取引先企業グループの依存度に比べ突出したものではなく、取引条件も市場価格を基に、個別に価格交渉の上、一般的取引条件と同様に決定しております。当社は取引先が一企業グループに偏る営業リスクを避けるため、多くの企業、企業グループの取引構成となるよう努力をしております。② 2016年10月3日、当社が株式会社村田製作所に対して第三者割当による自己株式処分を行ったことにより、株式会社村田製作所は発行済株式総数の13.5%を保有しております。 株式会社村田製作所とは以前より両社の独自性を確保しつつ経営資源の結集を図り、共同でのマーケティング、商品開発、販売及び株式会社村田製作所が保有するセラミックコンデンサ技術と当社グループが保有するフィルムコンデンサ技術を融合させた新素材の共同開発を推進してまいりました。第三者割当による自己株式処分の目的は、両社の信頼関係の強化と新素材を使用した新商品開発を加速させるためのものであります。(2)顧客の生産活動の動向による影響について 当社グループの顧客の大部分はメーカーであり、当社グループの業績は顧客の設備投資や生産計画によって、大きな影響を受ける可能性があります。このリスクを最小限にするため、市場動向を見極めるとともに顧客情報の収集及び蓄積により、顧客満足度を向上させる商品をタイムリーに提供する事に努めております。(3)商品の品質と責任による影響について 当社グループは品質管理体制を整え、多種商品を製造しておりますが、商品に欠陥などの問題が生じる場合があります。このような場合、欠陥に起因し顧客が被った損害の賠償責任が発生する可能性があるとともに、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(4)為替相場の変動及び関税による影響について 当社グループの取引には直接及び間接的に各国への輸出入取引が含まれており、国内外の経済情勢の変化に起因する為替相場の変動や、各国の経済政策等に伴い、関税率の新設・改定が行われた場合においては、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)海外進出に潜在するリスクについて 当社グループは、海外事業を拡大すべく、米国(ネブラスカ州)、中国(上海)、タイ(バンコク)で製品の現地生産及び販売などの海外展開を行っております。今後の海外市場への事業進出には、1)予期しない法律又は税制の変更、2)不利な政治又は経済要因、3)テロ、戦争、その他の社会的混乱、等のリスクが内在しています。従って、これらの事象が起きれば、当社グループの事業の遂行に影響を与える可能性があります。(6)災害、パンデミック、停電等による影響について 当社グループでは、災害、感染症によるパンデミック、停電等の予期せぬリスクを最小限にするため、災害を想定した建屋保全、部材・製品保管及び発生時の対応体制、リモートワーク等による人材の安全確保等、危機管理ルールを作り運用しております。しかし、これら想定を上回る災害、パンデミック、停電等の影響により生産活動に支障が生じる可能性があります。(7)サプライチェーンについて 当社グループの取引先で自然災害や特殊災害等により被害が生じた場合や、その他の影響により原材料の確保や生産体制の継続が困難となった場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 このリスクを最小限にするために、取引先との関係強化や定期監査の実施に加えて、継続的に新規取引先の発掘を行っております。(8)原材料、エネルギー価格の高騰について 当社グループの主要製品に使用する原材料や、製造に必要となる電気等のエネルギー価格の高騰によって、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 このリスクを最小化するため、指月統合マネジメントシステム「∫IΣS」に基づいた生産性の改善や、原価低減活動を行うとともに、それでも吸収しきれない調達コストの上昇分については販売価格を適正化することで対応しています。(9)環境規制について 当社グループの事業活動に対しては様々な環境規制が適用されており、今後規制が厳しくなることで、代替材料の採用や、代替工法の開発を余儀なくされるため、当社グループの事業継続や業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(10)情報セキュリティについて 当社グループでは、事業活動上必要な情報の適切な収集と正確な記録、適正な利用・管理を徹底しておりますが、顧客情報、営業情報や技術情報といった企業機密が、サーバー攻撃や、コンピューターウイルス感染の他に、従業員の過失または故意によって社外へ漏洩した場合、事業活動と業績ならびに財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対し、情報セキュリティシステムの対策強化と維持管理を進めております。また、人的対応としては、コンプライアンス憲章に則り、情報の適正な利用・管理と保全を徹底してまいります。(11)知的財産について 当社グループは、知的財産権を厳格に保全するとともに、他社権利の尊重に努めております。発明やノウハウ等の知的財産は重要な経営資源であり、法令に基づき適切に取得・活用・保護を行っておりますが、他社の特許による当社製品販売と事業への制約や、当社権利が不当に侵害された場合、または、第三者の知的財産権を侵害する事象が発生した場合、もしくは、当社が保有するノウハウ等が第三者へ不当に流出した場合は、事業活動と財務状況に重大な影響を受ける可能性があります。(12)価格競争リスクについて 当社グループでは、現在、xEV用コンデンサ、産業用コンデンサと電力・環境省エネを重点事業として運営しています。これらの事業において、付加価値の高い競争力のある製品開発を強化しておりますが、国内外の競合他社との間に生じる価格競争により、当社グループの事業、業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対し当社グループでは、開発・製造・販売が一体となって指月統合マネジメントシステム「∫IΣS」の考えに基づいたモノづくりと改善を重ね、顧客ニーズにこたえる製品提供を進めてまいります。