6965

浜松ホトニクス(6965)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 光関連製品の製造販売
    浜松ホトニクスグループは、光電子増倍管、イメージ機器、光源、光半導体素子、画像処理・計測装置、レーザ装置、レーザ装置部品など、多岐にわたる光関連製品の製造と販売を主な事業としています。これらの製品は、医療、産業、科学研究など幅広い分野で利用され、社会の発展に貢献しています。
  • グローバルな事業展開
    日本国内だけでなく、アメリカ、ドイツ、フランス、中国などの海外子会社を通じて製品を販売しており、事業活動は世界規模で展開されています。これにより、特定の地域経済に依存するリスクを分散し、安定的な収益基盤を構築しています。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    主要な光関連製品事業に加え、ホテル事業(株式会社磐田グランドホテル)や、海外子会社による独自製品事業も展開しています。これにより、事業リスクの分散と収益機会の拡大を図り、グループ全体の安定性と成長性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 電子管事業
    光電子増倍管、イメージ機器、光源の製造販売が中心です。売上高719.06億円、営業利益189.53億円と、グループ内で最も高い営業利益を上げており、主要な収益源となっています。国内外の子会社を通じてグローバルに販売され、加工部品も国内外の子会社から調達しています。
  • 光半導体事業
    光半導体素子の製造販売を手掛けています。売上高795.05億円、営業利益125.83億円で、売上高では最大のセグメントです。当社と海外子会社が製造販売し、国内外の子会社を通じて世界中に展開しており、国内関連会社からも加工部品を仕入れています。
  • 画像計測機器事業
    画像処理・計測装置の製造販売を行っています。売上高327.03億円、営業利益96.98億円と、堅調な収益を上げています。主に当社が製造販売し、海外子会社を通じてグローバルに販売されており、産業、学術研究、医用分野のエンドユーザーに最終製品を提供しています。
2025-09 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ElectronTube 事業 719 190 26.4%
OptoSemiconductor 事業 795 126 15.8%
ImagingAndMeasurementInstruments 事業 327 97 29.7%
Laser 事業 223 -44 -19.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,226 文字
3【事業の内容】 当社グループは、浜松ホトニクス株式会社(当社)、連結子会社32社、非連結子会社1社及び関連会社4社で構成されており、光電子増倍管、イメージ機器及び光源、光半導体素子、画像処理・計測装置、レーザ装置、レーザ装置部品等の光関連製品の製造、販売を主な事業とし、かつ、これらに付帯する事業を営んでおります。 当社グループの事業に係る位置づけは次のとおりであります。 なお、電子管事業、光半導体事業、画像計測機器事業、レーザ事業及びその他事業の各事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)電子管事業 光電子増倍管、イメージ機器及び光源 当社が製造販売するとともに、子会社のハママツ・コーポレーション、ハママツ・ホトニクス・ドイチュラント・ゲー・エム・ベー・ハー、ハママツ・ホトニクス・フランス・エス・ア・エール・エル、浜松光子学商貿(中国)有限公司他海外子会社を通じ販売しております。また、当社は、光電子増倍管につきましては、国内子会社の高丘電子㈱、浜松電子プレス㈱他、海外子会社の北京浜松光子技術股份有限公司より加工部品を仕入れております。光源につきましては、国内子会社の㈱光素より加工部品を仕入れており、海外子会社のエナジティック・テクノロジー・インクにおいても製造販売をしております。(2)光半導体事業 光半導体素子 当社及び海外子会社のフェアチャイルド・イメージング・インクが製造販売するとともに、子会社のハママツ・コーポレーション、ハママツ・ホトニクス・ドイチュラント・ゲー・エム・ベー・ハー、ハママツ・ホトニクス・フランス・エス・ア・エール・エル、浜松光子学商貿(中国)有限公司他海外子会社を通じ販売しております。また、当社は、国内関連会社の浜松光電㈱より加工部品を仕入れております。(3)画像計測機器事業 画像処理・計測装置 当社が製造販売するとともに、子会社のハママツ・コーポレーション、ハママツ・ホトニクス・ドイチュラント・ゲー・エム・ベー・ハー、ハママツ・ホトニクス・フランス・エス・ア・エール・エル、浜松光子学商貿(中国)有限公司他海外子会社を通じ販売しております。(4)レーザ事業 レーザ装置、レーザ装置部品 当社及び海外子会社のエヌケイティ・ホトニクス・エイ・エスが製造販売するとともに、子会社のハママツ・コーポレーション、ハママツ・ホトニクス・ドイチュラント・ゲー・エム・ベー・ハー、ハママツ・ホトニクス・フランス・エス・ア・エール・エル、浜松光子学商貿(中国)有限公司他海外子会社を通じ販売しております。(5)その他事業 子会社の㈱磐田グランドホテルが営むホテル事業及び子会社の北京浜松光子技術股份有限公司の独自製品に係る事業を含んでおります。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 強い
価格弾力性を最小化できる高付加価値製品の投入を推進しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
光の本質に関する未解明領域が多く、新たな知見獲得や革新的な技術開発が競争力を左右するため。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経済情勢の変化 / 市場における競争の激化 / 技術革新における競争
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★★☆
根拠:強いブランド・特許・許認可

浜松ホトニクスは、光検出器、レーザー光源、画像センサーなどの分野で長年にわたり培ってきた高度な技術力と、それに基づく多数の特許(2023年3月末時点で国内外に約10,000件)を有している。特に、医療用画像診断装置や半導体製造装置向けセンサーは、高い性能と信頼性から顧客に不可欠な存在となっている。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社の製品は、医療機器や半導体製造装置といった高度な産業分野で使用されており、顧客は性能や信頼性に対する要求が非常に高い。一度採用された製品は、代替品の評価・検証に多大な時間とコストがかかるため、顧客の乗り換えには高いハードルが存在する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社のビジネスモデルは、個々の顧客との技術開発や製品供給が中心であり、特定のプラットフォーム上でユーザーが増えることで価値が増大するネットワーク効果は基本的に見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

高度な技術と品質が求められるニッチ市場が中心であり、規模の経済による圧倒的なコスト優位性を築くことは難しい。ただし、長年の経験による製造ノウハウは一定の効率性をもたらしている可能性がある。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

光検出器やセンサー分野において、世界的に見ても主要なプレイヤーの一つではあるが、市場全体が非常に細分化されており、特定の製品群で圧倒的なシェアを持つ寡占状態とは言えない。しかし、一定の規模を持つことで、研究開発投資や生産効率の面で有利に働いている。

  • 高度な光技術と製品群
    浜松ホトニクスは「光を使いこなす技術」を核とし、光電子増倍管や光半導体素子など、最先端の光関連製品を開発・製造しています。これらの製品は、医療診断、科学計測、産業検査など、多岐にわたる分野で不可欠なキーデバイスとして高い評価を得ており、技術的な優位性を確立しています。
  • グローバルな販売・製造体制
    世界各国に販売子会社を展開し、製品を供給するだけでなく、一部の製品では海外子会社での製造も行っています。これにより、各地域の市場ニーズに迅速に対応できる体制を構築し、国際的な競争力を強化しています。特に海外売上高比率が約8割と高く、世界市場での存在感を示しています。
  • 幅広い分野へのリスク分散
    医用分野のような景気変動の影響を受けにくい領域に加え、産業用機器、分析用機器、計測用機器、学術研究分野など、多様な顧客層と用途に製品を提供しています。これにより、特定の市場の変動による業績への影響を軽減し、安定した事業運営を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営理念・経営方針】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営理念・経営方針 近年、世界規模での社会・環境問題が深刻化し、その課題解決の重要性がますます高まっています。当社グループは、この経営理念のもと、役員及び従業員が一丸となり、さらなる企業価値の向上と持続的な成長を目指し、光技術により人類、社会、環境に貢献します。 (2)中長期的な経営戦略等当社グループは、お客様との密接な関係を構築してニーズを聞き取り、それを把握して企画し、試作開発を行い製品化した光センサや光源などのデバイス、デバイスに付加価値を付与したモジュール、そしてこれらを応用し特定の用途に特化したシステム製品を供給しています。 今後、当社グループの競争力のコアであるデバイス技術の革新的進化に注力するとともに、受光・発光技術を高度に組み合わせカスタマイズした高付加価値モジュールやシステム製品の事業領域を進展します。 お客様が気づいていない社会・環境・人類のニーズを私たちが先回りして把握し、より高付加価値な製品やソリューションを創出し、光産業を拡大することは、当社グループが持続的な成長を実現していくうえで非常に重要なサイクルです。この付加価値創造サイクルが当社ビジネスの源泉であり、これを早く大きく回すことが企業価値の向上につながると考えています。 (成長戦略)①強みを生かせる既存市場で成長・市場トレンドの熟知、お客様との強固なネットワーク、高い市場シェアという当社の強みを生かせる既存市場で、新技術をタイムリーに投入し揺るぎないポジションを確保します。 ②新規ビジネスモデルで成長・社内技術を融合し、優位性ある新規デバイスを組み合わせた高付加価値モジュールの提供の推進や、新しいビジネスコンセプトで高利益率を確保します。 ③新規市場で成長・エヌケイティ・ホトニクス・エイ・エスやフェアチャイルド・イメージング・インクの技術を含めたグループ総力によるシナジー創出と、これら子会社が保有する新市場での成長を加速します。 ④中央研究所からのアウトブットで新市場確立・中央研究所の研究成果にて光の新規市場を創出する取り組みを強化しています。 (3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長に向けて、収益性の観点では「売上高営業利益率」を重視しており、当社連結ベース及び各セグメントにおける営業利益率を主要指標として定め、その向上に努めています。 一方、効率性の観点では、資本コストを把握したうえで、中長期的に株主資本コストを上回るROE(自己資本当期純利益率)の実現を目指しています。 (4)経営環境及び対処すべき課題 昨今、米国を中心とした相互関税措置や国際的な政治情勢の変化により、地政学的リスクが高まっています。これに伴うサプライチェーンの混乱やコスト増加の可能性を踏まえ当社グループでは引続き多くの製品の国内生産の方針を維持しつつ、一部製品における生産拠点の見直しに向けた検討や在庫管理の最適化を進めております。 そのような中、当社グループは昨年策定した8つのマテリアリティのもとさらなる成長に向けた変革に取り組んでおります。ここでは、その具体例をご紹介します。 1 技術革新と競争力の維持課題:市場の変動や競合メーカーの台頭に対応するための競争力の維持・強化取り組み:半導体製造・検査装置や医用・バイオ機器などにおいて当社製品は必要不可欠とされており、その製品性能を高めるとともに、光半導体と真空管技術を融合した革新的な光センサや量子センサなど新たなデバイスの開発を促進しています。また、自社での研究開発に加え、レーザ技術をさらに強化するため、ファイバーレーザで特色のあるエヌケイティ・ホトニクス・エイ・エスを買収し、受光・発光の両面で世界トップクラスの技術を保有する企業となりました。今後も顧客と市場との密接なコミュニケーションを通じ、光に関するすべての要素技術を活かした受発光一体型の高付加価値モジュールなど、さまざまなニーズを満たすトータルソリューションを提供していきます。 2 持続可能な成長課題:持続可能な成長を達成するための新しい市場や応用分野の開拓取り組み:中央研究所は、光の未知未踏領域に挑む基礎研究を強化・推進させるとともに、事業部との連携による新たな市場展開を意識した研究開発を目的としており、「将来を見据えた基盤研究の推進・シーズ創出」、「社会課題解決のための基礎研究」、「事業部と連携した研究成果の実用化推進」の3つの軸に区分けして研究を推進しております。特に「事業部と連携した研究成果の実用化推進」においては、長年にわたる中央研究所の研究成果と事業部が将来必要とする技術のマッチングを改めて行い、優先度の高い4つのテーマ(①未踏波長領域デバイス技術、②メタサーフェス技術、③高付加価値データ駆動型レーザ加工技術、④核融合用LDモジュール技術)を選定することで、新たな市場の創成と実用化に向けて研究を加速させてまいります。 3 サステナビリティ活動のさらなる推進課題:持続的な事業活動のための気候変動問題への対応、人的資本投資を中心としたサステナビリティへの取り組みのさらなる推進取り組み:気候変動対策として、再生可能エネルギーの利用拡大や、製品のエネルギー効率の向上を図っています。加えて、長期的な地球温暖化対策ビジョンを策定し、持続可能な社会の実現に向けた具体的な取り組みを進めています。また、従業員の多様性を重視し、より良い働き方ができる環境を築くために各種施策を実施しています。さらに、事業戦略強化に加えて人材育成も目的とした特定市場における戦略構築を行うビジネス戦略室を発足しました。事業部、現地法人の垣根を越えた全社視点におけるビジネス戦略構築を行うことで、スキルアップ、技術革新を支える人材を育成します。 4 財務戦略の強化課題:長期的成長・株主価値向上のための最適な財務体質の確立取り組み:当社は企業価値の最大化を目指し、中期経営計画期間(第78期~第80期)において以下の財務戦略を策定いたしました。・短期的な利益変動が大きくなる局面においても、より一層の安定的な株主還元を実現するため、従来の配当方針に自己資本配当率3.5%を下限方針として追加しました。・配当に加えて、自己株式取得についても手元キャッシュ水準や戦略投資案件の動向等を総合的に勘案し、機動的な実施を判断します。・中長期成長に必要な研究開発・設備投資については引続き積極的に資源を投入するとともに、手元資金の圧縮、有利子負債の活用にも取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営理念・経営方針】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営理念・経営方針 近年、世界規模での社会・環境問題が深刻化し、その課題解決の重要性がますます高まっています。当社グループは、この経営理念のもと、役員及び従業員が一丸となり、さらなる企業価値の向上と持続的な成長を目指し、光技術により人類、社会、環境に貢献します。 (2)中長期的な経営戦略等当社グループは、お客様との密接な関係を構築してニーズを聞き取り、それを把握して企画し、試作開発を行い製品化した光センサや光源などのデバイス、デバイスに付加価値を付与したモジュール、そしてこれらを応用し特定の用途に特化したシステム製品を供給しています。 今後、当社グループの競争力のコアであるデバイス技術の革新的進化に注力するとともに、受光・発光技術を高度に組み合わせカスタマイズした高付加価値モジュールやシステム製品の事業領域を進展します。 お客様が気づいていない社会・環境・人類のニーズを私たちが先回りして把握し、より高付加価値な製品やソリューションを創出し、光産業を拡大することは、当社グループが持続的な成長を実現していくうえで非常に重要なサイクルです。この付加価値創造サイクルが当社ビジネスの源泉であり、これを早く大きく回すことが企業価値の向上につながると考えています。 (成長戦略)①強みを生かせる既存市場で成長・市場トレンドの熟知、お客様との強固なネットワーク、高い市場シェアという当社の強みを生かせる既存市場で、新技術をタイムリーに投入し揺るぎないポジションを確保します。 ②新規ビジネスモデルで成長・社内技術を融合し、優位性ある新規デバイスを組み合わせた高付加価値モジュールの提供の推進や、新しいビジネスコンセプトで高利益率を確保します。 ③新規市場で成長・エヌケイティ・ホトニクス・エイ・エスやフェアチャイルド・イメージング・インクの技術を含めたグループ総力によるシナジー創出と、これら子会社が保有する新市場での成長を加速します。 ④中央研究所からのアウトブットで新市場確立・中央研究所の研究成果にて光の新規市場を創出する取り組みを強化しています。 (3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、持続的な成長に向けて、収益性の観点では「売上高営業利益率」を重視しており、当社連結ベース及び各セグメントにおける営業利益率を主要指標として定め、その向上に努めています。 一方、効率性の観点では、資本コストを把握したうえで、中長期的に株主資本コストを上回るROE(自己資本当期純利益率)の実現を目指しています。 (4)経営環境及び対処すべき課題 昨今、米国を中心とした相互関税措置や国際的な政治情勢の変化により、地政学的リスクが高まっています。これに伴うサプライチェーンの混乱やコスト増加の可能性を踏まえ当社グループでは引続き多くの製品の国内生産の方針を維持しつつ、一部製品における生産拠点の見直しに向けた検討や在庫管理の最適化を進めております。 そのような中、当社グループは昨年策定した8つのマテリアリティのもとさらなる成長に向けた変革に取り組んでおります。ここでは、その具体例をご紹介します。 1 技術革新と競争力の維持課題:市場の変動や競合メーカーの台頭に対応するための競争力の維持・強化取り組み:半導体製造・検査装置や医用・バイオ機器などにおいて当社製品は必要不可欠とされており、その製品性能を高めるとともに、光半導体と真空管技術を融合した革新的な光センサや量子センサなど新たなデバイスの開発を促進しています。また、自社での研究開発に加え、レーザ技術をさらに強化するため、ファイバーレーザで特色のあるエヌケイティ・ホトニクス・エイ・エスを買収し、受光・発光の両面で世界トップクラスの技術を保有する企業となりました。今後も顧客と市場との密接なコミュニケーションを通じ、光に関するすべての要素技術を活かした受発光一体型の高付加価値モジュールなど、さまざまなニーズを満たすトータルソリューションを提供していきます。 2 持続可能な成長課題:持続可能な成長を達成するための新しい市場や応用分野の開拓取り組み:中央研究所は、光の未知未踏領域に挑む基礎研究を強化・推進させるとともに、事業部との連携による新たな市場展開を意識した研究開発を目的としており、「将来を見据えた基盤研究の推進・シーズ創出」、「社会課題解決のための基礎研究」、「事業部と連携した研究成果の実用化推進」の3つの軸に区分けして研究を推進しております。特に「事業部と連携した研究成果の実用化推進」においては、長年にわたる中央研究所の研究成果と事業部が将来必要とする技術のマッチングを改めて行い、優先度の高い4つのテーマ(①未踏波長領域デバイス技術、②メタサーフェス技術、③高付加価値データ駆動型レーザ加工技術、④核融合用LDモジュール技術)を選定することで、新たな市場の創成と実用化に向けて研究を加速させてまいります。 3 サステナビリティ活動のさらなる推進課題:持続的な事業活動のための気候変動問題への対応、人的資本投資を中心としたサステナビリティへの取り組みのさらなる推進取り組み:気候変動対策として、再生可能エネルギーの利用拡大や、製品のエネルギー効率の向上を図っています。加えて、長期的な地球温暖化対策ビジョンを策定し、持続可能な社会の実現に向けた具体的な取り組みを進めています。また、従業員の多様性を重視し、より良い働き方ができる環境を築くために各種施策を実施しています。さらに、事業戦略強化に加えて人材育成も目的とした特定市場における戦略構築を行うビジネス戦略室を発足しました。事業部、現地法人の垣根を越えた全社視点におけるビジネス戦略構築を行うことで、スキルアップ、技術革新を支える人材を育成します。 4 財務戦略の強化課題:長期的成長・株主価値向上のための最適な財務体質の確立取り組み:当社は企業価値の最大化を目指し、中期経営計画期間(第78期~第80期)において以下の財務戦略を策定いたしました。・短期的な利益変動が大きくなる局面においても、より一層の安定的な株主還元を実現するため、従来の配当方針に自己資本配当率3.5%を下限方針として追加しました。・配当に加えて、自己株式取得についても手元キャッシュ水準や戦略投資案件の動向等を総合的に勘案し、機動的な実施を判断します。・中長期成長に必要な研究開発・設備投資については引続き積極的に資源を投入するとともに、手元資金の圧縮、有利子負債の活用にも取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績 当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的なインフレが継続するなか、個人消費や企業における設備投資、人的資本への投資などが下支えとなり、緩やかな成長を維持いたしました。一方で、米国の相互関税を巡る動向や各国の産業政策の転換、地政学リスクの高まりなど、依然として先行きが不透明な状況のなかで推移いたしました。 このような状況におきまして、当社グループは、財務・非財務の両輪で企業価値を向上させるための変革に部署の垣根を越えて取り組むとともに、競争力の維持・向上に必要な設備投資を継続するほか、当社独自の光技術を活かした研究・製品開発を推進することで、売上高、利益の確保に努力してまいりました。 当連結会計年度の業績につきましては、売上高は212,051百万円と前期に比べ8,089百万円(4.0%)の増加となりました。また、利益面につきましては、営業利益は16,163百万円と前期に比べ15,954百万円(49.7%)の減少、経常利益は18,802百万円と前期に比べ15,709百万円(45.5%)の減少、親会社株主に帰属する当期純利益は14,203百万円と前期に比べ10,941百万円(43.5%)の減少となり、増収減益となりました。  セグメントの経営成績は、次のとおりであります。  [電子管事業] 光電子増倍管、イメージ機器及び光源は、分析分野において、様々な業界における製品の品質と安全性に関する厳格な規制要件などによる分析技術への需要の高まりにより、液体クロマトグラフなどの分析装置向け重水素ランプの売上げが増加したものの、医用・バイオ分野において、米国立衛生研究所(NIH)の予算削減による投資の減少により、細胞などを分析する検体検査装置向け光電子増倍管の売上げが減少いたしました。また、産業分野において、EV(電気自動車)市場の停滞により、リチウムイオン電池の非破壊検査装置向けマイクロフォーカスX線源の売上げが減少いたしました。 この結果、電子管事業といたしましては、売上高は71,906百万円(前期比7.4%減)、営業利益は18,953百万円(前期比20.4%減)となりました。 [光半導体事業] 光半導体素子は、医用・バイオ分野において、中国市場での価格競争、欧米における金利高などの影響もありX線CT向けのシリコンフォトダイオード及び、歯科用診断装置向けのフラットパネルセンサの売上げが減少したものの、産業分野において、生成AI(人工知能)及びデータセンター向けの高性能な半導体の需要に牽引され半導体製造・検査装置向けのイメージセンサの売上げが増加いたしました。 この結果、光半導体事業といたしましては、売上高は79,505百万円(前期比1.7%増)、営業利益は12,583百万円(前期比29.7%減)となりました。 [画像計測機器事業] 画像処理・計測装置は、産業分野において、生成AI向けなどの高性能な半導体への投資拡大の影響により、半導体故障解析装置の売上げが増加いたしました。また、医用・バイオ分野では、販売チャネルの拡充により対応地域が拡大したこともあり、遠隔病理診断に用いられる病理デジタルスライドスキャナの売上げが堅調に推移いたしました。一方で、バイオ分野において、予算削減等の影響により、デジタルカメラの需要が減少いたしました。 この結果、画像計測機器事業といたしましては、売上高は32,703百万円(前期比0.1%減)、営業利益は9,698百万円(前期比6.9%減)となりました。[レーザ事業] レーザ関連製品では、生成AI向けの好調な設備投資に伴い、シリコンウエハを高速・高品位に切断するステルスダイシングエンジンの売上げが増加したものの、買収によるのれんの償却など費用も増加いたしました。 この結果、レーザ事業といたしましては、売上高は22,255百万円(前期比107.7%増)、営業損失は4,365百万円(前期営業損失204百万円)となりました。  [その他事業] 子会社の㈱磐田グランドホテルが営むホテル事業及び子会社の北京浜松光子技術股份有限公司の独自製品に係る事業を含んでおります。 当セグメント(その他)の売上高は5,679百万円(前期比22.7%増)、営業利益は863百万円(前期比23.6%減)となりました。 ②財政状態 財政状態の状況は次のとおりであります。  [流動資産] 流動資産の主な変動は、有価証券が3,657百万円増加したものの、現金及び預金が6,462百万円、棚卸資産が3,611百万円それぞれ減少したことなどから、流動資産は前連結会計年度末に比べ2,563百万円減少しております。 [固定資産] 固定資産の主な変動は、新棟の建設やホテルの建替え工事の完了などにより、建物及び構築物が13,049百万円、建設仮勘定が3,654百万円それぞれ増加したことなどから、固定資産は前連結会計年度末に比べ22,937百万円増加しております。 [流動負債]流動負債の主な変動は、設備関係電子記録債務(流動負債その他)が3,135百万円減少したものの、短期借入金が28,216百万円増加したことなどから、流動負債は前連結会計年度末に比べ27,797百万円増加しております。 [固定負債] 固定負債の主な変動は、長期借入金が2,044百万円増加したことなどから、固定負債は前連結会計年度末に比べ2,133百万円増加しております。 [純資産] 純資産は、為替換算調整勘定が4,855百万円増加したものの、自己株式の取得及び消却により利益剰余金が11,936百万円、自己株式が5,442百万円それぞれ減少したことなどから、当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ9,556百万円減少し、323,455百万円となりました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ6,542百万円減少し、86,037百万円となりました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況を、前年同期と比較しますと次のとおりであります。 [営業活動によるキャッシュ・フロー]営業活動により得られた資金は37,784百万円となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上によるものであります。 [投資活動によるキャッシュ・フロー]投資活動により使用した資金は42,166百万円となりました。これは主として、有価証券の取得及び有形固定資産の取得などによるものであります。 [財務活動によるキャッシュ・フロー]財務活動により使用した資金は2,843百万円となりました。これは、短期借入金が増加したものの、自己株式の取得及び配当金の支払いによるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2024年10月1日  至 2025年9月30日)金額(百万円)前年同期比(%)電子管事業75,0541.4光半導体事業74,346△3.1画像計測機器事業27,7992.7レーザ事業20,39560.4その他事業4,078△22.6合計201,6743.0 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 金額は販売価格によっております。 b 受注実績 当社グループは主に見込み生産を行っているため、該当事項はありません。c 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2024年10月1日  至 2025年9月30日)金額(百万円)前年同期比(%)電子管事業71,906△7.4光半導体事業79,5051.7画像計測機器事業32,703△0.1レーザ事業22,255107.7その他事業5,67922.7合計212,0514.0 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 主要な販売先については、総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 当連結会計年度における当社グループ経営成績等の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりであります。 ①当連結会計年度の経営成績等 当社は自社の資本コストを的確に把握したうえで、3年の経営計画を策定し、公表しております。(ローリング方式)また、中長期的ビジョンに基づき、成長に向けた積極的な設備投資や研究開発を行うことで、持続的かつ安定的な高収益体制の構築を目指しております。当連結会計年度の業績につきましては、国内売上げ、海外売上げともに増加いたしました結果、売上高は212,051百万円と前期に比べ8,089百万円(4.0%)の増加となったものの、2022年11月に公表した3年の経営計画の3年目の目標額には到達することはできませんでした。これは、新型コロナウイルスを端緒とした急激な先行手配増加からの反動により、半導体業界などで在庫調整局面となり、受注が減少したことなどが影響しております。利益面につきましても、営業利益は16,163百万円と前期に比べ15,954百万円(49.7%)減少、経常利益は18,802百万円と前期に比べ15,709百万円(45.5%)減少、親会社株主に帰属する当期純利益につきましても14,203百万円と前期に比べ10,941百万円(43.5%)減少となり、遺憾ながら増収減益となりました。利益面についても売上高同様、2022年11月に公表した3年の利益計画の3年目の目標額には到達することができませんでした。これは売上高目標が未達であったことにより、設備投資による減価償却費などの固定的コストの相対的な負担割合が高まったことによるものであります。なお、セグメント別の業績の概要につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に記載のとおりであります。 a 売上高 光電子増倍管、イメージ機器及び光源は、分析分野において、様々な業界における製品の品質と安全性に関する厳格な規制要件などによる分析技術への需要の高まりにより、液体クロマトグラフなどの分析装置向け重水素ランプの売上げが増加したものの、医用・バイオ分野において、米国立衛生研究所(NIH)の予算削減による投資の減少により、細胞などを分析する検体検査装置向け光電子増倍管の売上げが減少いたしました。また、産業分野において、EV(電気自動車)市場の停滞により、リチウムイオン電池の非破壊検査装置向けマイクロフォーカスX線源の売上げが減少いたしました。 この結果、電子管事業といたしましては、売上高は71,906百万円(前期比7.4%減)となりました。 光半導体素子は、医用・バイオ分野において、中国市場での価格競争、欧米における金利高などの影響もありX線CT向けのシリコンフォトダイオード及び、歯科用診断装置向けのフラットパネルセンサの売上げが減少したものの、産業分野において、生成AI(人工知能)及びデータセンター向けの高性能な半導体の需要に牽引され半導体製造・検査装置向けのイメージセンサの売上げが増加いたしました。 この結果、光半導体事業といたしましては、売上高は79,505百万円(前期比1.7%増)となりました。 画像処理・計測装置は、産業分野において、生成AI向けなどの高性能な半導体への投資拡大の影響により、半導体故障解析装置の売上げが増加いたしました。また、医用・バイオ分野では、販売チャネルの拡充により対応地域が拡大したこともあり、遠隔病理診断に用いられる病理デジタルスライドスキャナの売上げが堅調に推移いたしました。一方で、バイオ分野において、予算削減等の影響により、デジタルカメラの需要が減少いたしました。 この結果、画像計測機器事業といたしましては、売上高は32,703百万円(前期比0.1%減)となりました。 レーザ関連製品では、生成AI向けの好調な設備投資に伴い、シリコンウエハを高速・高品位に切断するステルスダイシングエンジンの売上げが増加いたしました。 この結果、レーザ事業といたしましては、売上高は22,255百万円(前期比107.7%増)となりました。 その他事業の売上高は5,679百万円(前期比22.7%増)となりました。 b 為替変動の影響当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、為替相場があげられます。当連結会計年度における為替感応度(1円の為替変動が年間営業利益に与える影響:円安+/円高△)は、米ドルで300百万円、ユーロで100百万円、中国元で1,000百万円と試算しております。なお、当連結会計年度における営業利益に占める為替影響額は、17百万円であり、利益を増加させております。 c 売上原価、販売費及び一般管理費売上原価は、前期比10,592百万円(10.6%)増加し110,669百万円となり、売上総利益は前期比2,503百万円(2.4%)減少し101,381百万円となりました。また、売上総利益率につきましては、前期比3.1ポイント減少し47.8%となりました。販売費及び一般管理費は、前期比13,451百万円(18.7%)増加し85,218百万円となりました。これはのれん償却額(その他)が前期比2,422百万円(232.4%)増加したこと及び賞与引当金繰入額が前期比2,223百万円(95.0%)増加したことなどによるものであります。なお、研究開発費につきましては、前期比4,887百万円(36.0%)増加し、売上高に対する比率は8.7%となりました。 d 営業利益営業利益は、前期比15,954百万円(49.7%)減少し16,163百万円となりました。電子管事業は、光非破壊検査装置向けのマイクロフォーカスX線源の売上が減少したことなどに伴い、営業利益は4,864百万円(20.4%)減少し18,953百万円となりました。光半導体事業は、半導体製造・検査装置向けのイメージセンサの売上などが増加したものの、営業利益は5,311百万円(29.7%)減少し12,583百万円となりました。画像計測機器事業は、デジタルカメラの需要が減少したことなどに伴い、営業利益は722百万円(6.9%)減少し9,698百万円となりました。レーザ事業は、シリコンウエハを高速・高品位に切断するステルスダイシングエンジンの売上げが増加したものの、買収によるのれんの償却など費用も増加したことに伴い、営業損失は4,365百万円(前期営業損失204百万円)となりました。その他事業は、売上が減少したことに伴い、営業利益は266百万円(23.6%)減少し863百万円となりました。 e 営業外損益営業外損益は、2,638百万円の利益となり、前期比244百万円の利益の増加となりました。これは前期の為替差損255百万円が当連結会計年度は為替差益558百万円に転じたことなどによるものであります。なお、金融収支は423百万円収入減となりました。 f 特別損益特別損益は、1,914百万円の利益となり、前期比991百万円の利益の増加となりました。これは、負ののれん発生益が1,688百万円、補助金収入が1,158百万円それぞれ増加したこと及び固定資産圧縮損が1,365百万円増加したことなどによるものです。 g 親会社株主に帰属する当期純利益以上のことから、税金等調整前当期純利益は前期比14,718百万円(41.5%)減少し20,716百万円となりました。また、法人税等の負担率が、前期の28.32%と比較して、当連結会計年度は29.71%と1.38ポイント上昇しております。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比10,941百万円(43.5%)減少し14,203百万円となりました。 ②経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載しております。 ③キャッシュ・フローの分析 キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ④資本の財源及び資金の流動性 当社グループは経営方針・経営戦略を遂行し、企業価値の継続的な向上と経営の安定を図るため資金需要ごとに適切な資金調達方法を選択することが重要と認識しております。主要資金需要ごとの資金調達方針は以下のとおりであります。・建物、製造設備及び研究開発用設備等の設備投資に関する資金は自己資金で賄うことを基本とし、設備投資規模など状況によっては金融市場又は資本市場からの調達を検討する。・光産業創成のための研究開発投資、基礎研究開発等に関する資金は自己資金で賄うことを基本としながら、適宜資本市場からの調達を検討する。・運転資金は、自己資金で賄うことを基本としながら状況によっては金融市場から調達する。・企業買収のための資金は、自己資金で賄うことを基本としながら、買収金額や資金状況によっては金融市場もしくは資本市場での調達を検討する。 当社グループの資金調達の現在の状況は、主に営業活動によるキャッシュ・フローにより賄われており、外部からの多額の資金調達に頼ることなく事業を遂行しております。 また、地震などの自然災害からの復旧対応資金については十分な手元資金の確保に努めるとともに、地震保険並びに金融機関との専用コミットメントライン契約により、非常時の流動性確保にも備えております。 今後も、収益力及びキャッシュ・フロー創出力を強化しつつ、株主様への適切な利益還元を行ったうえで、内部留保を積み増し、資金需要に対しては上記の基本原則に基づき自己資金と外部調達によるバランスに配慮し、財務健全性を維持しながら手元流動性を確保していくことを基本としてまいります。 なお、新型コロナウイルスのような各種感染症等不測事態における運転資金への対応及び企業買収等に対する機動的な対応を目的として、コミットメントラインを締結しております。 ⑤財政状態の分析 財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態」に記載しております。 ⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成にあたり、当社グループが採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や当該事象の状況に応じて、合理的と考えられる方法に基づき見積り及び判断を行い、必要に応じて見直ししておりますが、見積り特有の不確実性により実際の結果は異なる場合があります。 なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 経済情勢の変動
    日本、欧米など世界各国で事業を展開しているため、各国の景気変動が製品需要に大きな影響を与え、業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。医用分野など景気変動に強い分野への販売を強化し、リスク分散を図っています。
  • 市場競争の激化
    電子管事業や光半導体事業における価格競争や開発競争の激化、画像計測機器事業での競争激化は、業績や財政状況に影響を与える可能性があります。新製品投入、生産能力増強、新市場開拓により、市場シェアと収益性の維持・向上に努めています。
  • 技術革新競争と研究開発投資
    光技術の未解明領域が多く、新たな知見を獲得できない場合や他社の革新的な技術開発により競争力を失う可能性があります。研究開発投資が必ずしも売上や収益に直結しないリスクもあり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,866 文字
3【事業等のリスク】当社グループが認識する、連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに重要な影響を与える可能性のある主要なリスクは、以下のとおりです。なお、記載の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在の判断に基づいております。 (1)経済情勢の変化について 当社グループは、日本をはじめ欧米など世界各国で事業を展開しており、製品需要は各国の経済情勢に大きな影響を受けます。予想を超える景気変動が生じた場合、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、医用分野などの景気変動の影響を受けにくい業界への販売を推進するとともに、産業用機器、分析用機器、計測用機器、学術研究分野など幅広い分野への販売を推進することによりリスク分散を図っております。 (2)市場における競争の激化について 電子管事業および光半導体事業は、世界の主要な医用・産業用・分析用・輸送用機器メーカーに対し、キーデバイスである光電子部品を提供しております。また画像計測機器事業は、産業・学術研究・医用分野などのエンドユーザーに最終製品を提供しております。これら中核事業において、価格競争や開発競争が激化した場合、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、継続的な新製品の投入、生産能力の増強、新市場の開拓を進めることで、市場占有率及び収益性の維持・向上に努めております。 (3)技術革新における競争について 当社グループは、「光を使いこなす技術を開発して社会に役立てる会社」です。しかしながら、光の本質には未解明の領域が多く、当社グループが新たな知見を獲得できない場合や、他社によって光に関する革新的な技術が開発された場合には、現在の市場での競争力を失う可能性があります。また研究開発投資が必ずしも売上高や収益に直結するとは限らず、今後の業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、光の未知領域の探求と光技術を活用した新産業の創出を目指しております。創業以来のベンチャー精神を忘れず、新技術の企画・開発に継続的に取り組むとともに、それを担う人材の育成にも注力しております。 (4)人材の確保、育成について 当社グループの持続的成長には、創業以来のベンチャー精神を受け継ぎ、高度な専門性を有し、未知未踏の領域に挑戦し続ける人材の確保・育成が不可欠です。また、「和」の精神に基づき、個々の能力を結集して総合力を発揮できる企業風土の醸成も重要であると認識しております。これらの取り組みが想定通りに進まない場合、経営基盤が揺らぎ、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、グローバル展開を見据えた専門性の高い人材を積極的に採用するとともに、入社後の教育制度の充実や高度なOJTにより専門性の継承に努めております。さらに、失敗を恐れず挑戦する企業文化を醸成することで、継続的な挑戦機会を創出し、個々の能力開発を促進しております。加えてグローバル人事部を新設し、持続的な成長に資するグローバルな人材育成も行っております。 (5)為替変動について 当社グループの連結売上高に占める海外売上高の比率は約8割と高く、海外子会社の収益・費用・資産などは為替の変動により換算後の金額が変動するリスクがあります。ビジネスレベルでは、当社は輸出の大部分を円建てで行っており、為替リスクは主に海外販売子会社が負担しております。海外子会社は、顧客との交渉により円建てもしくは現地通貨建てを取り決めていますが、現地通貨建ての場合、急激な円高や円高傾向が長期化により、価格転嫁等の交渉が必要になり、業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、価格弾力性を最小化できる高付加価値製品の投入を推進するとともに、海外子会社においては円建て取引の拡大や為替予約の活用により、為替変動の影響を最小限に抑えるよう努めております。 (6)知的財産について 当社グループは、光技術を活用した新産業の創出及び科学技術の発展への貢献を経営の基本方針としております。その実現に向けて得られた知見を知的財産として適切に管理することが重要であると認識しております。一方、当社グループは世界各国で事業を展開しておりますが、一部地域において知的財産権の保護が十分でない場合があり、第三者による類似製品の製造を防止できない可能性があります。また、当社グループが把握していない知的財産権が存在する場合、当社による権利侵害のリスクや、研究開発投資により得られた知的財産の利用が制限される可能性もあります。これらの知的財産管理が不十分な場合、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、専門部署を設置し、開発した新技術やノウハウを網羅的に出願・権利化するとともに、国内外の関連分野の知的財産権を収集し、弁護士事務所等と連携して第三者の知的財産権侵害防止を強化することで、リスクの最小化に努めています。 (7)地震等自然災害について 当社グループは、本社及び生産・研究開発拠点が静岡県に集中しているため、東海地震や東南海地震などの大規模災害、または事故や疫病の発生により、製造ライン、研究開発施設、情報システム及びサプライチェーンが機能麻痺し、生産能力に重大な影響を与える可能性があります。その結果、売上げの大幅な減少や施設修復に伴う多額の費用負担が発生し、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに備え、事業継続計画(BCP)の整備を進めるとともに、地震保険や地震コミットメントライン契約などのリスクファイナンスを確保し、被災後の早期事業復旧を可能とする体制を構築しております。 (8)国際的な事業活動について 当社グループの連結売上高に占める海外売上高の比率は約8割であり、グローバルに事業を展開しております。そのため、進出国における政治不安や経済情勢の悪化、法規制や行政指導への抵触、労使関係や人材確保に関するリスクに加え、テロ、戦争、疾病などによる社会的混乱により、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、社内に窓口担当部署を設置し、定期的な情報収集・情報交換を実施しています。また、進出国で問題が発生した場合には、窓口担当部署と連携し、問題の早期収拾に努めております。 (9)情報セキュリティリスクについて 当社グループは、事業活動を通じて、取引情報、技術情報、個人情報等の重要な情報資産を保有しております。これらの情報に対し、ネットワークウイルスの感染やサイバー攻撃等に起因する情報漏洩、改ざん、またはシステム障害による操業停止等が発生した場合、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、社内規程の整備、従業員への定期的かつ随時の教育・啓発活動の実施、情報セキュリティ対策技術の導入・更新などを通じて、リスクの低減に取り組んでおります。さらに、万一情報セキュリティに関する事故が発生した場合に備え、リスクファイナンスの確保、外部専門機関との連携体制の構築、被害の最小化を目的としたサイバー保険への加入等の対策も講じております。 (10)環境問題について 当社グループは、事業を行う各国の環境規制などの法令を遵守するとともに、世界各地で深刻化する環境問題に適切に対応し、解決に貢献することが重要であると考えております。これらの環境問題への取り組みが不十分な場合、顧客ニーズに応えられないだけでなく、社会的な信用を失い、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、環境マネジメントシステムによる定期的な評価と改善を行い、再生可能エネルギーの導入など、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを継続しております。また、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同し、気候変動が事業に与えるリスク・機会の財務的な影響を分析のうえ情報開示を進め、2040年のRE100及び2050年のカーボンニュートラル達成に向け、Scope1~3の排出削減に向けた具体的な施策を展開しております。 (11)企業買収や業務提携による効果について 当社グループの持続的な成長には、将来を見据えた戦略的な挑戦が不可欠であり、その一環として企業買収や業務提携を行う場合があります。これらにより期待されるシナジー効果の創出や事業展開が当初見込み通りに進まない場合、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、買収・提携前のデューデリジェンスを実施し、潜在的なリスクを精査するとともに、取得後にはPMIを着実に行うことで事業統合の円滑化を図っております。さらに、事業計画と実績を定期的に検証し、必要に応じて迅速な対策を講じております。加えて、被買収企業とのコミュニケーションを密に行うことで、事業戦略の整合性を高めることで統合効果の最大化に努めております。 (12)材料の調達について 当社グループの生産活動に使用される部品の中には、特殊な原材料を使用しており、調達先が限定されるものがあります。そのため、調達の遅延や不足が発生した場合、生産活動に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの製品は顧客の製品に組み込まれる部品として使用されることから、顧客の生産活動にも影響を及ぼす可能性があります。結果として、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、調達先との関係強化に努めるとともに、海外を含む調達先及び生産拠点の分散化・多様化を図っております。さらに、代替材料への切り替え検討や代替素材の研究開発を進めることで、当該リスクの最少化に取り組んでおります。 (13)コンプライアンスについて 当社グループは、世界各地で事業活動を展開しており、それぞれの国・地域の法令を遵守する必要があります。これら法令に違反した場合、課徴金の支払い、事業活動の中断、ブランドイメージの毀損などのレピュテーションリスクが生じ、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては、役員を含む全従業員のコンプライアンス意識の向上が不可欠であると認識しております。そのため、社長メッセージによるトップダウンでの意識の浸透や、全役職員を対象とした継続的なコンプライアンス教育、関連情報の共有を実施しております。また、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」や「企業倫理およびコンプライアンスに対する考え方」などの基本ルールを制定・周知し、グローバルな公益通報制度の整備など、制度面からの強化を推進しております。これらのルールや制度は連結子会社にも展開し、グループ全体のコンプライアンス意識向上を通じて、当該リスクを最小化に努めております。 (14)製品欠陥について 当社グループの製品は、医療、計測、産業、自動車、情報、民生機器から学術研究に至るまで幅広い分野で使用されております。応用領域の拡大に伴い、製品に求められる品質や信頼性は一層高度化しており、継続的な品質改善活動が不可欠となっております。これらの活動が十分に機能せず、製品に欠陥が発生した場合には、損害賠償請求等のペナルティにより、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対しては「浜松ホトニクスグループ品質方針」を策定し、これに基づく品質向上活動を推進しております。また、各事業部においてはISO9001に準拠した「品質マネジメントシステム」を構築しており、本社品質本部が品質情報を統括することで、迅速な対応を可能としております。これらの取り組みにより、リスクの最小化に努めております。

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