ローム(6963)に経済的な堀はあるか
株価
主要指標
各カードをクリックすると、過去22年の時系列ページへ遷移します(→マーク付き)
株価推移
チャート上をドラッグすると区間の騰落率を表示(ダブルクリックで解除)。
10年財務トレンド
| 年度 | 売上(億) | 営業利益(億) | 純利益(億) | FCF(億) | ROE(%) | EPS(円) | 配当(円) | 自己資本比率(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2016 | 3,520 | 318 | 264 | 287 | 3.6 | 249.9 | — | 86.9 |
| FY2017 | 3,971 | 570 | 372 | 202 | 5.0 | 352.1 | 130.0 | 86.4 |
| FY2018 | 3,990 | 559 | 454 | 120 | 5.9 | 431.3 | 240.0 | 87.6 |
| FY2019 | 3,629 | 295 | 256 | 705 | 3.6 | 247.7 | 150.0 | 84.2 |
| FY2020 | 3,599 | 385 | 370 | 51 | 4.8 | 376.2 | 150.0 | 83.0 |
| FY2021 | 4,521 | 715 | 668 | 367 | 8.0 | 680.6 | 150.0 | 81.6 |
| FY2022 | 5,079 | 923 | 804 | 99 | 8.8 | 818.7 | 185.0 | 81.4 |
| FY2023 | 4,678 | 433 | 540 | -3,491 | 5.6 | 138.8 | 200.0 | 65.3 |
| FY2024 | 4,485 | -401 | -501 | -317 | -5.6 | -129.8 | — | 61.7 |
| FY2025 | — | — | — | — | — | — | 50.0 | — |
バフェット流モート診断
総合スコア:9/25 主要モート:無形資産 持続性:判定中
ロームは半導体分野で長年の技術蓄積と「新素材」「高信頼性」といったブランドイメージを築いている。特にSiC(シリコンカーバイド)パワー半導体では、デンソーなど大手自動車部品メーカーとの連携実績があり、一定の技術的優位性を示唆する。しかし、特許の独占性や規制ライセンスによる参入障壁は限定的。
車載用途など、一度採用されると切り替えに時間とコストがかかる分野がある。特にパワー半導体は、顧客の設計に深く組み込まれるため、スイッチング・コストは一定程度存在する。しかし、半導体業界全体で代替技術や競合製品も多く、顧客がローム製品に固定されるほどの強固なスイッチング・コストとは言えない。
ロームの事業は、個々の半導体製品の性能や信頼性が重視されるBtoBビジネスであり、プラットフォーム型のようなネットワーク効果は基本的に発生しない。ユーザーが増えることで製品価値が向上するような構造ではない。
長年の生産ノウハウによる歩留まり改善や、垂直統合型の生産体制(一部)はコスト競争力に寄与する可能性がある。しかし、半導体製造は設備投資が巨額であり、最先端技術においては他社も同様の投資を行っており、構造的なコスト優位を確立しているとは言い難い。特に為替変動の影響も受ける。
ロームは、車載、産業機器、民生機器向けに幅広い半導体製品を提供しており、一定の事業規模を持つ。特にパワー半導体やアナログ半導体分野では、主要プレイヤーの一つとして認識されている。しかし、インテルやTSMCのようなファウンドリ事業全体を支配する規模ではなく、特定のニッチ分野での効率規模優位に留まる。
競合との比較優位
強気シナリオ
EV化や自動運転の進展による車載半導体需要の拡大
SiCパワー半導体における技術的優位性の確立と市場シェア拡大
高付加価値製品へのシフトによる収益性向上
弱気シナリオ(モート侵食)
半導体市況の変動による需要の低迷
競合他社による技術革新や価格攻勢
地政学リスクやサプライチェーンの混乱
反転思考(マンガー流:どうすればこの会社は壊れるか)
ロームへの投資が失敗するには、まず同社が注力する車載半導体やSiCパワー半導体市場の成長性が鈍化するか、あるいは期待されたほど成長しないことが必要である。さらに、競合他社がロームを凌駕する革新的な技術(例:GaNの普及、次世代パワー半導体)を早期に実用化し、コスト競争力や性能面で圧倒的な差をつけるシナリオも考えられる。また、主要顧客である自動車メーカーや電子機器メーカーが、ローム以外のサプライヤーへの切り替えを積極的に進め、スイッチング・コストを克服するような技術的・経済的インセンティブが働くことも、ロームの優位性を損なう要因となるだろう。加えて、半導体製造における巨額の設備投資競争に敗北し、生産能力やコスト効率で後れを取ることも、長期的な競争力低下に繋がる。
5年後のモート予測
EV・ADAS向けSiCパワー半導体の需要増を捉え、技術優位性を活かして市場シェアを拡大。高付加価値製品中心のポートフォリオにより、売上・利益ともに堅調に成長し、収益性を大きく改善させる。
車載・産業機器向け半導体需要は堅調に推移するものの、市況変動や競合の激化により、成長率は中程度に留まる。SiC事業は拡大するが、既存事業とのシナジー効果は限定的。
半導体市況の悪化や競合の技術的キャッチアップにより、SiC事業の成長が鈍化。既存事業も価格競争に巻き込まれ、収益性が悪化。設備投資負担も重く、成長軌道から外れる。
グレアム防衛的投資家 7基準
| 1. 適切な企業規模 | 時価総額 16,251億 | |
| 2. 健全な財務 | 自己資本比率 65.3% | |
| 3. 利益の安定性 | 8年連続黒字 | |
| 4. 配当の継続性 | ?年連続配当 | |
| 5. 利益成長 | EPS 3年成長 —% | |
| 6. 適度なPER | PER 30.1倍 | |
| 7. 適度なPBR | PBR 1.67倍 |
合格数:2/7 部分的合格