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図研(6947)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • エレクトロニクス産業支援
    図研グループは、エレクトロニクス、自動車、産業機器製造業向けに、設計から製造までのプロセスを効率化するソリューションを提供しています。具体的には、電子回路や基板の設計ソフトウェア、ITソリューション、そしてそれらに付随するコンサルティングやサポートサービスが主な収益源です。これにより、顧客企業の製品開発期間短縮やコスト削減に貢献しています。
  • グローバルな事業展開
    日本だけでなく、欧州、米国、アジアなど世界各地に子会社や関連会社を展開し、地域ごとのニーズに合わせた製品開発・販売・サポートを行っています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、多様な市場からの収益獲得を目指しています。
  • 多角的なソリューション提供
    基板設計、回路設計、ITソリューションといった主要なソフトウェア開発・販売に加え、組み込みソフトウェアの受託開発や人材派遣を含む技術支援サービスも提供しています。これにより、顧客の幅広い課題に対応し、多様な収益機会を創出するビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本事業
    売上高282.99億円、営業利益47.08億円と、図研グループの中で最も大きな売上と利益を誇る主要な事業地域です。基板設計、回路設計、ITソリューション、クライアントサービスなど幅広い事業を展開し、国内のエレクトロニクス・自動車関連産業を支えています。
  • 欧州事業
    売上高75.31億円、営業利益8.33億円を計上しており、日本に次ぐ規模の事業地域です。欧州市場においても、基板設計や回路設計ソリューション、ITソリューションなどを提供し、現地の製造業の効率化に貢献しています。
  • 米国事業
    売上高29.51億円に対し、営業利益は-7.85億円と赤字を計上しています。米国市場では、基板設計や回路設計ソリューション、ITソリューションなどを展開していますが、競争環境や投資フェーズにより、現時点では収益性が課題となっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 283 47 16.6%
Europe 地域 75 8 11.1%
USA 地域 30 -8 -26.6%
Asia 地域 20 5 27.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|993 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、株式会社図研(当社)、子会社22社(非連結子会社1社を含む)及び関連会社1社により構成されており、エレクトロニクス、自動車関連及び産業機器製造業を中心に設計から製造までのプロセスにかかわるソリューションの研究開発・製造・販売及びこれらに附帯するクライアントサービス等の事業を営んでおります。その主な事業内容と当該事業に係る位置づけは、次のとおりであります。 区分会社名(セグメントの名称)主要製品区分ソフトウェアの研究開発製造・販売・コンサルティングサポートサービス当社(日本)ズケンLtd.(欧州)ズケンGmbH(欧州)基板設計ソリューション回路設計ソリューションITソリューションクライアントサービスズケンE3 GmbH(欧州)図研アルファテック㈱(日本)  他1社回路設計ソリューションクライアントサービス㈱図研プリサイト(日本)ズケン・バイテックInc.(米国)ビジネスエンジニアリング㈱(日本)(注)ITソリューションクライアントサービスソフトウェアの販売サポートサービスズケン・ユーエスエーInc.(米国)ズケン・ユーケーLtd.(欧州)ズケンS.A.(欧州)ズケンS.r.l.(欧州)ズケン・コリアInc.(アジア)ズケン・シンガポールPte.Ltd.(アジア)台湾図研股份有限公司(アジア)ズケン・インディアPrivate Limited(アジア) 他1社基板設計ソリューション回路設計ソリューションITソリューションクライアントサービスコンサルティングサポートサービス図研上海技術開発有限公司(アジア)コンサルティング図研モデリンクス㈱(日本)ITソリューション組込みソフト受託開発図研エルミック㈱(日本)回路ソリューションクライアントサービス人材派遣を含む技術支援サービス図研テック㈱(日本)基板設計ソリューション回路設計ソリューションITソリューションクライアントサービスネットワーク関連製品の販売サポートサービス図研ネットウエイブ㈱(日本)ITソリューションクライアントサービス英国における事業統括ズケン・グループLtd.(欧州)──────(注)ビジネスエンジニアリング㈱は持分法適用関連会社であり、東京証券取引所プライム市場に上場しております。 以上の企業集団について図示すると次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
顧客ニーズに応じた最適なソリューション提供と新製品開発・機能強化に努めているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
最新トレンドや技術を取り入れた新製品開発、機能強化、知的財産権の確保が重要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:特定の市場への依存 / ソリューションの開発遅延や不具合 / 知的財産権侵害のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

図研は、基幹となるECAD(電気CAD)ソフトウェアにおいて、長年の開発実績と一部顧客からの信頼を得ている。しかし、特許やブランド力が決定的な優位性を持つレベルではなく、競合他社も類似技術を有しているため、無形資産による競争優位性は限定的。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

図研のECADソフトウェアは、自動車や産業機器メーカーの設計プロセスに深く組み込まれている。一度導入し、設計データやノウハウが蓄積されると、他のシステムへの移行には多大な時間とコスト、リスクが伴う。特に、既存顧客の設計資産の互換性維持が重要となる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

図研のECADソフトウェアは、個々の設計者が利用するツールであり、ユーザー数の増加が直接的にソフトウェアの価値を高めるようなネットワーク効果は発生しない。プラットフォームとしての広がりやエコシステム形成も見られない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ECADソフトウェアの開発・販売・サポートには高度な専門知識と人的リソースが必要であり、図研が構造的に競合他社よりも大幅に低いコストで提供できる優位性は見られない。むしろ、研究開発費や人件費は高水準で推移する傾向にある。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ECAD市場は、図研、EDAベンダー、汎用CADベンダーなどが競合するが、図研は特定の分野(特に車載ECU設計)で一定のシェアを持つ。しかし、グローバルな巨大EDAベンダーと比較すると、市場全体に対する影響力や規模の経済性は限定的であり、最適化された少数寡占とは言えない。

  • 専門性の高い技術力
    長年にわたりエレクトロニクス設計分野に特化し、回路設計や基板設計に関する高度なソフトウェア開発技術を培ってきました。これにより、顧客の複雑なニーズに応える最適なソリューションを提供できる点が強みです。
  • グローバルな顧客基盤
    世界中のエレクトロニクス、自動車関連、産業機器製造業に顧客基盤を築いており、各地域の市場特性に合わせた製品やサービスを提供しています。これにより、特定の市場に依存せず、安定的な収益を確保できる可能性があります。
  • パートナーシップ戦略
    製品開発や販売において、多数の有力パートナー企業と長期的な提携関係を構築しています。これにより、自社だけではカバーしきれない技術や販売チャネルを補完し、事業基盤の強化や新規事業への展開を効率的に進めることができます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、エレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業を中心にその他のモノづくり企業を含め幅広いお客さまの設計・製造の効率化、生産性の向上を図り、製品の開発、製造を支えることにより、モノづくり産業の発展に貢献することを基本方針としております。これに向け、当社グループは、常に市場ニーズの変化に的確に対応し、最適なソリューションの提供に努めております。 (2) 目標とする経営指標当社グループの主要な市場であるエレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業は、新興国における需要の拡大や環境対応などの技術革新の必要性などから、当社グループの果たすべき役割はますます重要となってきております。また、製造業全体において製品のエレクトロニクス化が急速に進んでおり、当社グループが取り組むべき市場も拡大してきております。当社グループでは、こうした状況の中、引き続きソリューションビジネスを推進するとともに、新たな市場や技術領域への積極的な展開などにより、事業の拡大や伸長を図りつつ、株主のみなさまの長期的な利益を確保するという観点から、1株当たり当期純利益の持続的な伸長をひとつの指標として経営を推進しております。 (3) 経営環境、経営戦略及び対処すべき課題今後の経済環境につきましては、米国経済政策の影響や更なる物価上昇への懸念などから先行き不透明な状況は続いていくものと思われます。その一方で、生成AIをはじめとするテクノロジーの進歩により、世界のモノづくりを取り巻く環境は変化を続けており、当社グループが取り組むべき事業領域は、ますます拡大していくことが見込まれます。このような中にあって、当社グループは、お客さまが抱える課題に真正面から取り組み、モノづくりのプロセス全体の効率化を実現するソリューションを早期に提供していくことで、世界のモノづくり企業を全面的に支援してまいります。このために、当社グループの対処すべき課題は、以下のとおりであります。 ① 主力製品の拡販主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズについては、次世代の設計環境を見据え、構想段階の設計システムや解析システムなどとの連携を強化するとともに、これまで培ってきた課題解決型の提案活動を強力に推し進め、全世界で拡販してまいります。ワイヤハーネスの設計システム「E3.series」においては、販売体制をより一層強化し、顧客ニーズにきめ細かく対応するとともに、設計データ管理システム「DS-E3」と併せて、設計・製造プロセス全体の効率化を担う一貫したソリューションとして提案してまいります。 ② 中長期的な成長へ向けた取り組みの加速構想設計のデジタル化により、電気、機械、ソフトウェアなどの複数にまたがる設計分野を連携させることで、複雑化する製品開発のプロセス全体の大幅な効率化を実現し、システムズエンジニアリング市場でのビジネスを拡大させてまいります。まずはMBSEモデリングツール「GENESYS」において、既存のシステムとの連携を強化し、ユーザの運用の実態にあわせた提案を行い、本格的な運用に進むユーザを増やしてまいります。また、電気設計領域において、半導体分野の研究プロジェクトへの参画を通じて技術力をより一層高め、さらに生成AIなどの最先端の技術も積極的に活用し、主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズの製品力のさらなる向上に努めてまいります。これにより、モノづくり企業のDXを支援する革新的なソリューションの提供に向けてグループの総力を結集して取り組んでまいります。 以上の取り組みにより、当社グループは、お客さまの次世代のモノづくりに貢献する最適なソリューションを提供し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、エレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業を中心にその他のモノづくり企業を含め幅広いお客さまの設計・製造の効率化、生産性の向上を図り、製品の開発、製造を支えることにより、モノづくり産業の発展に貢献することを基本方針としております。これに向け、当社グループは、常に市場ニーズの変化に的確に対応し、最適なソリューションの提供に努めております。 (2) 目標とする経営指標当社グループの主要な市場であるエレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業は、新興国における需要の拡大や環境対応などの技術革新の必要性などから、当社グループの果たすべき役割はますます重要となってきております。また、製造業全体において製品のエレクトロニクス化が急速に進んでおり、当社グループが取り組むべき市場も拡大してきております。当社グループでは、こうした状況の中、引き続きソリューションビジネスを推進するとともに、新たな市場や技術領域への積極的な展開などにより、事業の拡大や伸長を図りつつ、株主のみなさまの長期的な利益を確保するという観点から、1株当たり当期純利益の持続的な伸長をひとつの指標として経営を推進しております。 (3) 経営環境、経営戦略及び対処すべき課題今後の経済環境につきましては、米国経済政策の影響や更なる物価上昇への懸念などから先行き不透明な状況は続いていくものと思われます。その一方で、生成AIをはじめとするテクノロジーの進歩により、世界のモノづくりを取り巻く環境は変化を続けており、当社グループが取り組むべき事業領域は、ますます拡大していくことが見込まれます。このような中にあって、当社グループは、お客さまが抱える課題に真正面から取り組み、モノづくりのプロセス全体の効率化を実現するソリューションを早期に提供していくことで、世界のモノづくり企業を全面的に支援してまいります。このために、当社グループの対処すべき課題は、以下のとおりであります。 ① 主力製品の拡販主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズについては、次世代の設計環境を見据え、構想段階の設計システムや解析システムなどとの連携を強化するとともに、これまで培ってきた課題解決型の提案活動を強力に推し進め、全世界で拡販してまいります。ワイヤハーネスの設計システム「E3.series」においては、販売体制をより一層強化し、顧客ニーズにきめ細かく対応するとともに、設計データ管理システム「DS-E3」と併せて、設計・製造プロセス全体の効率化を担う一貫したソリューションとして提案してまいります。 ② 中長期的な成長へ向けた取り組みの加速構想設計のデジタル化により、電気、機械、ソフトウェアなどの複数にまたがる設計分野を連携させることで、複雑化する製品開発のプロセス全体の大幅な効率化を実現し、システムズエンジニアリング市場でのビジネスを拡大させてまいります。まずはMBSEモデリングツール「GENESYS」において、既存のシステムとの連携を強化し、ユーザの運用の実態にあわせた提案を行い、本格的な運用に進むユーザを増やしてまいります。また、電気設計領域において、半導体分野の研究プロジェクトへの参画を通じて技術力をより一層高め、さらに生成AIなどの最先端の技術も積極的に活用し、主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズの製品力のさらなる向上に努めてまいります。これにより、モノづくり企業のDXを支援する革新的なソリューションの提供に向けてグループの総力を結集して取り組んでまいります。 以上の取り組みにより、当社グループは、お客さまの次世代のモノづくりに貢献する最適なソリューションを提供し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】1.経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況①当連結会計年度の概況当連結会計年度の経済環境は、米国経済政策の動向や中国経済の下振れ懸念などから先行き不透明な状況は続いているものの、企業収益の改善により景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。このような中、製造業におけるDXへの取り組みは加速しており、当社グループの主要なお客さまであるエレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業におきましても、DXに向けたIT投資は活発な状況が続いております。このような中にあって、当社グループは、世界のモノづくり企業の設計・製造にかかわる様々な課題の解決に向けて最適なソリューションを提供していくエンジニアリングITカンパニーを目指し、主力製品の拡販および機能拡充に注力し、中長期的な成長を見据えた取り組みも行ってまいりました。当連結会計年度の主な取り組みは、次のとおりであります。 (ⅰ) 主力製品の拡販および機能拡充営業面につきましては、エレクトロニクス製造業において、主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズの拡販に注力し、「CR-5000」シリーズおよび他社システムからのリプレースを積極的に推進してまいりました。また、自動車関連・産業機器製造業向けのワイヤハーネスの設計システム「E3.series」においては、既存市場への拡販に注力するとともに、送電などを行う電力インフラ市場に対して、制御ケーブルの膨大な管理業務を効率化するシステムとして、新たに販売を推し進めてまいりました。さらに、これらの設計システムのデータを管理するDSシリーズについても、設計効率を大幅に向上させるソリューションとして併せて提案し、大規模な設計環境への導入につなげてまいりました。開発面につきましては、「CR-8000」シリーズにおいて、AIを活用した自動配置配線機能の強化や解析機能の拡充を進め、製品力を更に高めてまいりました。また、データ管理システムDSシリーズにおいては、設計部門のみならず他の部門においても、設計データを活用できるWeb版の改良に積極的に取り組み、モノづくりのプロセス全体の最適化のニーズに応えてまいりました。 (ⅱ) 中長期的な成長を見据えた取り組みシステムズエンジニアリングにつきましては、MBSEモデリングツール「GENESYS」の提案活動を強化し、導入効果の検証を積極的に支援することで、本格的な導入へ向けた成果を着実に積み上げてまいりました。また、「GENESYS」と「CR-8000」シリーズとの連携機能を強化したほか、「GENESYS」で作成したモデルの共有や円滑な情報交換をWeb上で実現できる機能を開発するなど、ユーザの利便性を高めてまいりました。これは、構想段階の設計情報をデジタル化して詳細設計にもつなげる、次世代の設計環境の提供を目指した取り組みであります。また、半導体分野におきまして、半導体の微細化がより一層進み、製造プロセスにおける課題の難度と重要度が高まっている中で、「CR-8000」シリーズの高度なデータ管理機能や高いパフォーマンスを活かすべく、半導体関連の研究プロジェクトに参画いたしました。これにより、半導体分野の最先端の知見を取り入れるとともに、導入実績を積み重ね、この分野において当社の地位を確固たるものにしてまいります。 ②当連結会計年度の業績(連結業績)売上高:407億3千6百万円(前期比 5.9%増)経常利益: 59億3千6百万円(前期比 9.1%増)親会社株主に帰属する当期純利益: 52億2千6百万円(前期比 35.1%増) 以上の取り組みにより、当連結会計年度の売上高は4期連続で過去最高を更新いたしました。特に、日本において、主力の電気設計システム「CR-8000 Design Force」および設計データ管理システムDSシリーズの販売が好調に推移し、欧州において、ワイヤハーネスの設計システム「E3.series」の売上が大きく伸長しました。利益面につきましては、MBSE分野を中心に開発を加速させていることから開発費が増加したものの、売上高の伸長により営業利益、経常利益は4期連続で過去最高を更新いたしました。また、政策保有株式の売却に伴う特別利益の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益につきましても、過去最高となりました。 基板設計ソリューションの主な製品CR-8000 Design ForceCR-8000 Board DesignerCR-8000 DFM CenterCADSTAReCADSTAR 回路設計ソリューションの主な製品CR-8000 Design GatewayCR-8000 System PlannerE3.seriesE3.infiniteCabling DesignerHarness Designer ITソリューションの主な製品DS-CR    エクスプレッソDS-2 ExpressoDS-E3DS-E3.infiniteGENESYSプリサイト ビジュアル ボムPreSight visual BOM (セグメントの業績)報告セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。・日本設計データ管理システムDSシリーズを中心にITソリューションの売上が順調に推移したことや、販売ライセンス数等の増加によりクライアントサービスが伸長したことなどから、売上高は299億7百万円(前年同期比 6.8%増)となりました。営業利益は売上高の増加などから47億8百万円(前年同期比 17.5%増)となりました。・欧州回路設計ソリューションはワイヤハーネスの設計システム「E3.series」を中心に、ITソリューションはデータ管理システム「DS-E3」を中心に売上が増加したことなどから、売上高は89億1千3百万円(前年同期比 4.4%増)となりました。営業利益は売上高の増加などにより8億3千2百万円(前年同期比 10.7%増)となりました。・米国ITソリューション及びクライアントサービスの売上が減少したことなどから、売上高は30億7千6百万円(前年同期比 1.7%減)となりました。営業損益は研究開発費の増加などから営業損失7億8千5百万円(前年同期 営業損失3億5千4百万円)となりました。・アジアインドで電気設計システム「CR-8000」シリーズを中心に基板設計ソリューション及びクライアントサービスの売上が増加したことなどにより、売上高は20億7千8百万円(前年同期比 5.5%増)となり、営業利益は5億3千3百万円(前年同期比 9.6%増)となりました。(2) キャッシュ・フロー当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して7千1百万円減少し、当連結会計年度末は272億2千4百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、48億6千1百万円(前期比 1千8百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益74億2千9百万円(前期比 19億1千1百万円増)の計上、減価償却費8億3千万円(前期比 1千9百万円減)などの増加要因と、法人税等の支払額15億2千2百万円(前期比 2千3百万円減)、投資有価証券売却益14億9千6百万円、持分法による投資利益4億9千2百万円(前期比 1億6千7百万円増)などの減少要因との差引合計によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、10億7千6百万円(前期は16億3千6百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入14億9千6百万円、定期預金の減少額1億4千3百万円(前期は9億8千9百万円の増加)などによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、59億5千7百万円(前期比 7億4千2百万円増)となりました。これは主に自己株式の取得による支出25億1百万円(前期比15億8百万円減)、配当金の支払額17億7千9百万円(前期比 6億3千9百万円増)、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出16億1千万円などによるものであります。 (3) 生産、受注及び販売の実績①生産実績当社グループの売上高は、受注に基づくソフトウェア及びそれに付随するコンサルティングが主体であり、生産高と極めて近似しております。従って、セグメント別生産実績については、有用性が乏しいとの判断から記載を省略しております。 ②受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)日   本29,775,722110.513,617,925112.2欧   州7,781,79196.54,278,163105.6米   国2,848,89497.02,262,07495.1ア ジ ア1,877,71392.4754,95986.3合   計42,284,121105.820,913,122107.6(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 ③販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前期比(%)日   本28,298,569106.8欧   州7,531,400106.2米   国2,950,94397.6ア ジ ア1,955,380105.8合   計40,736,294105.9(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (参考)製品区分別実績は次のとおりであります。①受注実績当連結会計年度における受注実績を製品区分ごとに示すと、次のとおりであります。製品区分受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)基板設計ソリューション4,689,96688.31,364,05581.9回路設計ソリューション8,947,60498.42,418,686108.5ITソリューション9,984,375108.81,650,11896.0クライアントサービス18,641,385113.815,480,157112.0その他20,788210.710419.5合計42,284,121105.820,913,122107.6 ②販売実績当連結会計年度における販売実績を製品区分ごとに示すと、次のとおりであります。製品区分金額(千円)前期比(%)基板設計ソリューション4,969,908105.8回路設計ソリューション8,741,591103.4ITソリューション10,055,324107.5クライアントサービス16,948,249106.3その他21,220184.0合計40,736,294105.9 2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析等経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析等の内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 財政状態の分析当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より6億5百万円減少して632億7千4百万円(前期比 0.9%減)となりました。流動資産は4億円減少して484億9千5百万円(前期比 0.8%減)、固定資産は2億4百万円減少して147億7千8百万円(前期比 1.4%減)となりました。流動資産の減少の主な要因は、現金及び預金が2億2千9百万円、前払費用が8千9百万円減少したことなどであります。固定資産の減少の主な要因は、投資有価証券が4億7千7百万円減少したことなどであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末より4億6千3百万円増加して233億2千5百万円(前期比 2.0%増)となりました。流動負債は5億9千2百万円増加して193億7千9百万円(前期比 3.2%増)、固定負債は1億2千8百万円減少して39億4千6百万円(前期比 3.2%減)となりました。流動負債の増加の主な要因は、未払法人税等が7億2千6百万円増加したことなどであります。固定負債の減少の主な要因は、退職給付に係る負債が1億2千2百万円減少したことなどであります。当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より10億6千8百万円減少して399億4千8百万円(前期比 2.6%減)となりました。この減少の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を52億2千6百万円計上した一方で、当期中に自己株式を25億1百万円取得したことや、配当金17億7千9百万円の支払いをしたことの差引であります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の63.3%から0.2ポイント減少し、63.1%となりました。 (2) 経営成績の分析当連結会計年度の業績につきましては、主力の電気設計システム「CR-8000」シリーズやワイヤハーネスの設計システム「E3.series」の売上が伸長したことや、国内子会社のネットワークセキュリティ関連製品の売上が好調に推移したことにより、売上高は407億3千6百万円(前期比 5.9%増)となり、過去最高を更新いたしました。利益面につきましては、原価率の高い外部仕入品の売上割合が増加したことなどにより売上原価が増加したものの、売上高の増加により売上総利益は279億2千3百万円(前期比 6.8%増)となりました。販売費及び一般管理費は225億3千1百万円(前期比 5.6%増)となり、営業利益は53億9千2百万円(前期比 12.4%増)と、前連結会計年度を上回りました。営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、5億4千3百万円の収益の計上となりました。これは主に、営業外収益として持分法による投資利益が4億9千2百万円、受取利息が1億4千万円計上されたことなどによるものであります。以上の結果、経常利益は59億3千6百万円(前期比 9.1%増)となりました。特別利益から特別損失を差し引いた純額は、14億9千3百万円の利益となりました。これは主に、特別利益として投資有価証券売却益が14億9千6百万円計上されたことなどによるものであります。以上の結果、税金等調整前当期純利益は74億2千9百万円となり、法人税等と非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は52億2千6百万円(前期比 35.1%増)となりました。また、1株当たり当期純利益は236円99銭(前期は171円37銭)となりました。なお、セグメントごとの分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況 (セグメントの業績)」を参照願います。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当連結会計年度末における当社グループの資金(連結キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」)残高は、前連結会計年度末より7千1百万円減少して272億2千4百万円となりましたが、当社グループの流動性は、十分な水準にあると考えられます。また、財務状態につきましては、流動比率は250.2%、自己資本比率は63.1%であり、健全な財務状態であると認識しております。将来の事業活動に必要な運転資金及び設備投資資金並びに株主還元等につきましては、営業活動により得られた資金及び内部資金より調達しております。また、資金の運用につきましては、信用リスク、金利等を考慮し、安全性を第一と考え、元本割れの可能性が極めて低いと思われる金融商品で行っております。なお、キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フロー」を参照願います。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。なお、現時点において連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に与える重要な影響は認識しておりません。 (5) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループは、設計・製造の効率化という課題の解決に向けたソリューションビジネスを展開しております。エレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業を主要な市場とするほか、ソリューションを拡充し、設計・製造プロセス全体の最適化を提供していくこと等により、新たな市場、技術領域への取り組みを積極的に展開し、事業基盤のさらなる拡大を図っております。そのため、各種ソリューションの開発・強化の進捗やその品質・信用性の向上、エレクトロニクス、自動車関連・産業機器を中心に製造業における設備投資の動向、さらには有力企業や関連会社との良好な協業・連携の維持といった要因が経営成績に重要な影響を与えるものと思われます。詳細につきましては、「3.事業等のリスク」を参照願います。 (6) 今後の見通し今後の経済環境につきましては、米国経済政策の影響や更なる物価上昇への懸念などから先行き不透明な状況は続いていくものと思われます。このような中にあって、当社グループは、お客さまの次世代のモノづくりに貢献する最適なソリューションを提供し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。詳細につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」を参照願います。

事業リスク

  • 特定市場への依存
    主要事業がエレクトロニクス製造業、自動車関連、産業機器製造業の景気や設備投資動向に大きく左右されます。これらの製造業の業績低迷や設備投資の停滞が続くと、図研グループの売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • ソリューション開発の遅延・不具合
    顧客ニーズに応じた新製品開発や機能強化が計画通りに進まなかった場合、営業機会の損失や事業展開の遅れが生じるリスクがあります。また、製品に重大な不具合が発生した場合は、修補費用や信用失墜により業績に影響が出る可能性があります。
  • 知的財産権侵害のリスク
    コンピューターテクノロジーを用いたソリューションビジネスにおいて、著作権や特許権などの知的財産権の確保は重要です。しかし、第三者の知的財産権を侵害する可能性があり、その場合、ロイヤリティの支払いや損害賠償請求により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,409 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 特定の市場への依存について当社グループは、エレクトロニクス製造業、自動車関連・産業機器製造業の分野を中心にモノづくり企業における設計・製造の効率化に関するソリューションの提供を主要な事業としております。そのため、当社グループの業績は、かかる製造業における景気の動向や設備投資の動向の影響を受ける場合があります。新たな有力市場、技術領域への取り組みなど事業の拡大に努めておりますが、製造業における業績の低迷や設備投資の停滞が継続した場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (2) ソリューションの開発について当社グループは、お客さまのニーズに応えた最適なソリューションを提供するため、最新のトレンドや技術を取り入れた新製品の開発や機能強化などを鋭意行っております。また、品質の向上とその管理の徹底に努めるとともに、欠陥等の不具合を生じないよう、また生じた場合にも迅速に修補等の対応を行うよう万全の体制を敷いて事業に取り組んでおります。しかしながら、計画通りに開発が行われなかった場合は、営業機会の喪失や事業展開の遅延などが生じるおそれがあります。また製品に重大な不具合があった場合は、修補対応や瑕疵担保責任の負担のほか、ソリューションに対する信用の低下などが生じるおそれがあります。これらが生じた場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (3) 知的財産権について当社グループは、コンピューターテクノロジーとITを用いたソリューションビジネスの展開、継続において、著作権、特許権、商標権その他の知的財産権の確保が極めて重要なものと考えております。しかしながら、その取得に官公庁の審査を要するものについては、必ずしも取得できるとは限りません。また、当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分配慮して製品を開発しておりますが、当社グループの製品が他社の知的財産権を侵害しているかどうかを全て調査、把握することは事実上困難であります。当社グループの製品、技術、商標等が第三者の知的財産権を侵害し、ロイヤリティーの支払や使用差止、損害賠償を請求された場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (4) 有力パートナー企業との提携関係について当社グループは、確固たる事業基盤の構築や新規事業への進出を図るため、製品開発・販売面などにおいて、多数の有力パートナー企業と長期的な提携関係を築いております。しかしながら、これらパートナー企業が破産、倒産した場合や買収された場合、又は戦略上の目標を変更した場合、提携関係は解消されるおそれがあります。複数の、又は重要な提携関係が解消された場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (5) 子会社の設立、資本提携、企業買収等について当社グループは、事業の拡大や補強等のため、事業展開に応じて、子会社、関連会社の設立や、協力会社との資本提携、有力企業の買収等を行っております。しかしながら、これらを行った場合、当初の計画通りに業績が伸長しないおそれや、コスト負担が増大するおそれがあります。これら会社の経営成績、財政状態が悪化した場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (6) 海外展開について当社グループは、欧米やアジア各国に事業を展開しております。しかしながら、海外市場においては、①政治、経済環境の急激な変動、②為替レートの変動、③法律、規制の予期しない変更、④人材確保の困難、⑤テロ、戦争、伝染病その他による社会的混乱などのリスクを内包しております。これらが顕在化した場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (7) 機密情報及び個人情報の管理について当社グループは、システムの開発業務や各種コンサルティング、検証・支援業務などにおいて、お客さまの設計データや新製品情報などの重要機密情報を知る機会があります。また、お客さまや株主、社員等に関する個人情報を多数保有しています。社内情報システムの整備、機密保持契約の締結、社内規程・ガイドラインの制定、社員の教育など情報管理の徹底に努めておりますが、万一機密情報又は個人情報が当社グループより漏洩し、損害賠償の請求や信用の失墜などが生じた場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (8) 退職給付債務及び費用について当社グループは、当社及び一部の連結子会社において確定給付型の退職一時金制度を、また一部の海外連結子会社において確定給付型の退職年金制度を設けております。しかしながら、退職給付債務及び費用の算出条件の変動や年金資産の運用状況の悪化、また退職給付に関する法制度や会計基準の変更などにより、退職給付債務及び費用が増加するおそれがあります。これにより、退職給付債務及び費用の負担が多大なものとなった場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (9) 自然災害及び感染症の流行等について当社グループは、日本及び世界各国に事業活動の拠点を有しております。災害の防止やその対策には十分な注意を払っておりますが、大地震や火災、感染症の流行等により、重要な開発・営業拠点に壊滅的な損害が生じるおそれや社員が就業できなくなるおそれがあります。これにより、事業活動が中断、遅延し、その復旧等に多大な費用が生じた場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

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