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アバールデータ(6918)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 産業用電子機器の製造販売
    アバールデータは、自社で開発・製造した製品と、顧客から依頼されて開発・製造する受託製品の2つの柱で事業を展開しています。これにより、幅広い産業分野のニーズに対応し、安定的な収益源を確保しています。
  • 自社製品の展開
    自社製品としては、機器に組み込む「組込みモジュール」、画像処理を行う「画像処理モジュール」、データを計測・通信する「計測通信機器」の3種類を製造・販売しています。これらはアバールデータの独自技術が詰まった製品であり、得意先へ直接販売されています。
  • 受託製品の製造販売
    受託製品では、半導体製造装置関連、産業用制御機器、計測機器などを顧客の要望に応じて開発・製造・販売しています。主要な顧客には、カメラや半導体露光装置で知られる株式会社ニコンや、半導体製造装置大手の東京エレクトロン株式会社が含まれており、安定した取引関係を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 受託製品事業の収益性
    受託製品事業は、売上高が71.61279億円、営業利益が11.3189億円と、アバールデータの主要な収益源となっています。半導体製造装置関連や産業用制御機器、計測機器の製造・販売が中心であり、株式会社ニコンや東京エレクトロン株式会社といった大手企業との取引が強みです。
  • 自社製品事業の貢献
    自社製品事業は、売上高が38.191億円、営業利益が9.71881億円を計上しており、会社の利益に大きく貢献しています。組込みモジュール、画像処理モジュール、計測通信機器といった独自開発製品の製造・販売を通じて、技術力を活かした高付加価値な事業を展開しています。
  • 事業の二本柱による安定性
    アバールデータは、顧客の要望に応じた「受託製品」と、自社で開発した「自社製品」という二つの事業セグメントを持っています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、幅広い産業分野からの収益を確保することで、事業全体の安定性を高めています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConsignmentProducts 事業 72 11 15.8%
InHouseProducts 地域 38 10 25.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|365 文字
3 【事業の内容】当社は、自社製品及び受託製品からなる産業用電子機器の製造・販売を行っております。自社製品におきましては組込みモジュール、画像処理モジュール、計測通信機器の製造・販売並びに受託製品におきましては半導体製造装置関連、産業用制御機器、計測機器の製造・販売を主な内容とし、更に各事業に関連する製品開発等を展開しております。当社の事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 (自社製品)自社製品は、独自に開発、製造を行っており、得意先へ販売しております。(受託製品)受託製品は、開発、製造販売を行っており、主要な得意先である㈱ニコン、東京エレクトロン㈱及びその他の得意先に販売しております。 以上に述べた事項の概要図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
年々価格競争が激化しており、中期的に業績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
組込み・画像処理・高速通信技術をコア技術とし、最先端技術を創造し製品差別化を図る。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:半導体市況変動による影響 / 競合他社との競争 / 研究開発による影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、アバールデータが特許、ブランド、規制ライセンスなどの強力な無形資産を有しているという明確な証拠は見当たらない。事業内容から推測される技術力は存在するものの、それが特許等で保護され、競争優位の源泉となっているかは不明瞭。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

産業用画像処理システムは、特定のハードウェアやソフトウェアに依存する可能性があり、顧客が他社製品へ切り替える際には、システム全体の再構築や学習コストが発生しうる。しかし、その度合いは限定的であり、強力なスイッチング・コストとは言えない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

アバールデータの事業は、個々の顧客のニーズに応じたシステム開発が中心であり、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は期待できない。プラットフォーム型ビジネスではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

産業用画像処理システムは、高度な技術とカスタマイズ性が求められるため、一般的に製造コストは高い。アバールデータが他社と比較して構造的に低コストで生産・提供できるという証拠はなく、コスト優位性は見られない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

産業用画像処理システム市場はニッチであり、アバールデータは一定のシェアを持つと考えられる。しかし、市場規模全体から見ると、業界全体を代表するような寡占状態ではなく、効率規模による優位性は限定的。

  • コア技術による製品差別化
    アバールデータは、組込み、画像処理、高速通信といった独自のコア技術を強みとしています。これらの技術を組み合わせることで、競合他社にはない付加価値の高い製品を生み出し、市場での差別化を図っています。これにより、高い利益率の確保を目指しています。
  • 顧客課題解決への貢献
    受託製品においては、自社製品で培った技術リソースを活かし、顧客の具体的な課題解決やコスト削減に貢献する提案営業を積極的に行っています。これにより、顧客との信頼関係を深め、長期的な取引に繋げることで、安定した事業基盤を築いています。
  • 品質保証とサポート体制
    ISO9001認証取得を含む強固な品質保証体制と充実したサービス・サポート体制を確立しています。これにより、顧客からの高い信頼を獲得し、製品の品質に対する安心感を提供しています。先端技術を利用する製品においても、品質面での優位性を保っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当項目に記載されている将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針および具体的な方針当社は、「お客様に“価値”を提供し“信頼”を獲得する(A’VALue)を企業理念とし、シンプル&スピードを以って、全社すべてのレベルにおいて、シンプル化を目指し、業務にはスピード感を基本方針としております。このような企業理念・基本方針のもと、具体的な中期経営方針は次のとおりです。・サステナビリティを推進し、社会の持続可能な発展に貢献する・攻めの経営による積極投資と固定費最適化を行い、更なる体質強化・市場の潜在ニーズを先取りし、お客様の装置の進化に貢献する・新分野及び海外展開でビジネスを確立し、新たな成長の柱を構築する・品質・納期・コスト・環境対応で業界トップの生産体制を実現・政策保有株式の縮減等を含め、資本効率を改善する (2) 経営戦略 当社の経営戦略については、業界変革のなか新たな経営環境での飛躍を目指すため、次の7項目を掲げております。1.サステナビリティ・コーポレートガバナンス健全かつ公正な企業活動で、社会などからの信頼を高める。2.風土・マネジメント(人事・組織)フラットな組織と適材適所で、より強い企業に変革。3.製品開発戦略差別化ポイントを『顧客の競争力向上への貢献』と定義し、自社製品をベースに、提案型受託開発で競争力と付加価値を最大化。新製品への経営資源積極投入と戦略パートナーとの協業により、早期ビジネス化。4.営業戦略効率的な営業組織への進化と戦略パートナーとのコラボレーションによるソリューション提案で、新規分野の開拓と付加価値向上を実現する。5.製造戦略進化し続ける革新工場の確立。6.戦略購買と戦略的在庫政策戦略的生産計画で管理の効率化を図り、製品競争力強化に貢献する。7.品質の確保高付加価値と高品質を両立させた製品群で、顧客満足を獲得する。 また、目標とする経営指標につきましては、(3)に記載しているとおりとなります。 (3) 目標とする経営指標 当社が目標とする経営指標は、1.売上高経常利益率:目標20.5%以上2.自己資本比率:目標 80%以上3.自己資本当期純利益率(ROE):目標 9%以上 の3指標であります。当社は、株主価値の最大化を経営の最重要課題とし、付加価値の高い製品の開発と共に収益の安定的な確保を目指しております。また、当社の主たる市場である半導体製造装置業界は、特有の急激な需要変動が生じやすいため、このような経営環境に対応すべく強固な財務体質の維持に注力しております。更にこれらに加えて利益の確保並びに使用資本効率の向上を示す本指標を目標としております。なお、売上高経常利益率の目標数値を前事業年度23.0%以上から2.5ポイント引き下げた20.5%以上へと見直しを行いました。これは、事業環境の変化や今後の成長戦略を踏まえた上での調整となります。目標とする経営指標の実績推移は次のとおりとなります。回次第63期第64期第65期第66期決算年月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月売上高経常利益率20.6%17.3%18.1%14.0%自己資本比率75.4%74.7%82.8%90.2%自己資本当期純利益率(ROE)8.69%21.74%24.08%5.31% (注)第64期及び第65期の自己資本当期純利益率が、第63期と比較して大幅に増加しておりますが、これは、投資有価証券売却に伴う影響を受けております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 成長事業の確立はもとより、スリムな企業体質および生産性拡大を行い、経営資源を有効活用し収益拡大を行い、更なる株主還元の充実を検討してまいります。優先的に対処すべき課題は、以下のとおりであります。 1.市場(顧客)の多角化 当社の主要市場(顧客)は、半導体製造装置、産業用装置、インフラ関連、医療機器関連、FA全般および検査装置等に及んでおりますが、既存市場(顧客)の拡大に注力するとともに、特に医療、薬剤、食品および社会インフラ関連における新規市場(顧客)の開拓を推進し、半導体製造装置業界を始めとする急激な需要変動を回避し、更なる成長路線の確立に努めてまいります。 2.製品開発の差別化と新たな分野の製品開発 自社製品は、「組込みモジュール」、「画像処理モジュール」、「計測通信機器」に分類しておりますが、既存の要素技術の進化とともに、非可視光カメラのシリーズ化、CoaXPress製品のシリーズ化、更なる高性能・高速性の追求により、主力製品の拡張を目指してまいります。また、新分野の開拓とともに、さまざまな検査要求への対応、IoT・ビッグデータへの提案を行うことで、お客様の競争力の向上に資する新たな価値を提供してまいります。 3.顧客ニーズを満足する生産体制の更なる充実、新ビジネスモデル生産体制の構築 当社の主要顧客の一つである半導体製造装置関係の顧客は、業界特有の急激な需要変動を繰り返しており、加えて多品種変量生産でもあります。そのような状況下で、安定供給、コストダウン、生産リードタイム短縮、品質向上および環境負荷削減のご要求に応えることが求められております。そのため、研究開発拠点の本格稼働により潜在的顧客ニーズに備えるとともに、多角化した調達リスクに対応するために戦略購買による部材確保、製品構成の変化に伴う製造技術力の向上等に努め、生産体制を構築、進化してまいります。 4.サステナビリティの推進 当社は、サステナビリティ基本方針を定め、長期的な企業価値向上と持続的成長に向けた取組みを強化しており、「お客様に価値を提供する製品づくり」、「事業を通じた環境問題への取組み」、「働く環境と社会への取組み」、「ガバナンスの強化」の4つのテーマに基づき、それぞれの重点課題を特定し、当社の基本姿勢を示し、取組んでおります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当項目に記載されている将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針および具体的な方針当社は、「お客様に“価値”を提供し“信頼”を獲得する(A’VALue)を企業理念とし、シンプル&スピードを以って、全社すべてのレベルにおいて、シンプル化を目指し、業務にはスピード感を基本方針としております。このような企業理念・基本方針のもと、具体的な中期経営方針は次のとおりです。・サステナビリティを推進し、社会の持続可能な発展に貢献する・攻めの経営による積極投資と固定費最適化を行い、更なる体質強化・市場の潜在ニーズを先取りし、お客様の装置の進化に貢献する・新分野及び海外展開でビジネスを確立し、新たな成長の柱を構築する・品質・納期・コスト・環境対応で業界トップの生産体制を実現・政策保有株式の縮減等を含め、資本効率を改善する (2) 経営戦略 当社の経営戦略については、業界変革のなか新たな経営環境での飛躍を目指すため、次の7項目を掲げております。1.サステナビリティ・コーポレートガバナンス健全かつ公正な企業活動で、社会などからの信頼を高める。2.風土・マネジメント(人事・組織)フラットな組織と適材適所で、より強い企業に変革。3.製品開発戦略差別化ポイントを『顧客の競争力向上への貢献』と定義し、自社製品をベースに、提案型受託開発で競争力と付加価値を最大化。新製品への経営資源積極投入と戦略パートナーとの協業により、早期ビジネス化。4.営業戦略効率的な営業組織への進化と戦略パートナーとのコラボレーションによるソリューション提案で、新規分野の開拓と付加価値向上を実現する。5.製造戦略進化し続ける革新工場の確立。6.戦略購買と戦略的在庫政策戦略的生産計画で管理の効率化を図り、製品競争力強化に貢献する。7.品質の確保高付加価値と高品質を両立させた製品群で、顧客満足を獲得する。 また、目標とする経営指標につきましては、(3)に記載しているとおりとなります。 (3) 目標とする経営指標 当社が目標とする経営指標は、1.売上高経常利益率:目標20.5%以上2.自己資本比率:目標 80%以上3.自己資本当期純利益率(ROE):目標 9%以上 の3指標であります。当社は、株主価値の最大化を経営の最重要課題とし、付加価値の高い製品の開発と共に収益の安定的な確保を目指しております。また、当社の主たる市場である半導体製造装置業界は、特有の急激な需要変動が生じやすいため、このような経営環境に対応すべく強固な財務体質の維持に注力しております。更にこれらに加えて利益の確保並びに使用資本効率の向上を示す本指標を目標としております。なお、売上高経常利益率の目標数値を前事業年度23.0%以上から2.5ポイント引き下げた20.5%以上へと見直しを行いました。これは、事業環境の変化や今後の成長戦略を踏まえた上での調整となります。目標とする経営指標の実績推移は次のとおりとなります。回次第63期第64期第65期第66期決算年月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月売上高経常利益率20.6%17.3%18.1%14.0%自己資本比率75.4%74.7%82.8%90.2%自己資本当期純利益率(ROE)8.69%21.74%24.08%5.31% (注)第64期及び第65期の自己資本当期純利益率が、第63期と比較して大幅に増加しておりますが、これは、投資有価証券売却に伴う影響を受けております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 成長事業の確立はもとより、スリムな企業体質および生産性拡大を行い、経営資源を有効活用し収益拡大を行い、更なる株主還元の充実を検討してまいります。優先的に対処すべき課題は、以下のとおりであります。 1.市場(顧客)の多角化 当社の主要市場(顧客)は、半導体製造装置、産業用装置、インフラ関連、医療機器関連、FA全般および検査装置等に及んでおりますが、既存市場(顧客)の拡大に注力するとともに、特に医療、薬剤、食品および社会インフラ関連における新規市場(顧客)の開拓を推進し、半導体製造装置業界を始めとする急激な需要変動を回避し、更なる成長路線の確立に努めてまいります。 2.製品開発の差別化と新たな分野の製品開発 自社製品は、「組込みモジュール」、「画像処理モジュール」、「計測通信機器」に分類しておりますが、既存の要素技術の進化とともに、非可視光カメラのシリーズ化、CoaXPress製品のシリーズ化、更なる高性能・高速性の追求により、主力製品の拡張を目指してまいります。また、新分野の開拓とともに、さまざまな検査要求への対応、IoT・ビッグデータへの提案を行うことで、お客様の競争力の向上に資する新たな価値を提供してまいります。 3.顧客ニーズを満足する生産体制の更なる充実、新ビジネスモデル生産体制の構築 当社の主要顧客の一つである半導体製造装置関係の顧客は、業界特有の急激な需要変動を繰り返しており、加えて多品種変量生産でもあります。そのような状況下で、安定供給、コストダウン、生産リードタイム短縮、品質向上および環境負荷削減のご要求に応えることが求められております。そのため、研究開発拠点の本格稼働により潜在的顧客ニーズに備えるとともに、多角化した調達リスクに対応するために戦略購買による部材確保、製品構成の変化に伴う製造技術力の向上等に努め、生産体制を構築、進化してまいります。 4.サステナビリティの推進 当社は、サステナビリティ基本方針を定め、長期的な企業価値向上と持続的成長に向けた取組みを強化しており、「お客様に価値を提供する製品づくり」、「事業を通じた環境問題への取組み」、「働く環境と社会への取組み」、「ガバナンスの強化」の4つのテーマに基づき、それぞれの重点課題を特定し、当社の基本姿勢を示し、取組んでおります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当事業年度の末日現在において当社が判断したものであります。(1) 経営成績等の状況の概要当事業年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 (1)経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、個人消費や設備投資が持ち直し、景気は一部に足踏みがみられるものの緩やかに回復しております。一方で世界経済では、米国の政権交代に伴う経済・外交政策の影響や、中国経済の停滞の継続に伴う影響、地政学的リスクの高まりなどが、海外景気の下押しリスクとなり、先行きが不透明な状況となっております。当社に関連深い半導体製造装置市場は、AIサーバ向けGPU関連への設備投資が堅調に推移しておりますが、需要の停滞により踊り場を迎える分野も見られ、全体的な回復には、なお一定程度の時間を要するとみられます。このような経営環境のもと、当社では、引続き中長期での需要の増加に備えた必要な先行投資を行いつつ、お客様の装置の付加価値向上に資する製品の提供に努めてまいりましたが、FA分野における回復の遅れと一部顧客の在庫調整による需要減少の継続により、売上高が減少し、想定を下回りました。また、成長投資積極化の中での当該トップライン低下の影響により、営業利益、経常利益及び当期純利益についても減少し、前年同期比で減少いたしました。この結果、当事業年度における売上高は10,980百万円(前期比12.7%減)、営業利益は1,420百万円(前期比32.2%減)、経常利益は1,535百万円(前期比32.5%減)、当期純利益は1,137百万円(前期比78.4%減)となりました。なお、当期純利益は前期比で78.4%減少しております。これは、売上高、営業利益、経常利益の減少要因に加え、前事業年度は、政策保有株式の見直しによる資本効率の向上を図るため、投資有価証券の一部を売却したことにより多額の売却益を計上していることが要因となります。 当社は、事業内容を2つの報告セグメントに分けております。当事業年度におけるセグメント別の状況は次のとおりであります。 ① 受託製品当該セグメントは、半導体製造装置関連、産業用制御機器および計測機器の開発・製造・販売を行っております。部材入手難の解消が進み、受注残の製品が完成、納品されましたが、一部顧客で在庫調整が長期化しており、全般的な産業用装置における設備投資は回復に至らず、前年同期比で減少いたしました。この結果、売上高は7,161百万円(前期比11.7%減)、セグメント利益(営業利益)は1,131百万円(前期比21.6%減)となりました。 当該セグメントの品目別売上の状況は次のとおりであります。 イ)半導体製造装置関連当該品目は、半導体製造装置の制御部を提供しております。部材の供給難の解消が進み、受注残の製品の完成、納入が進みましたが、一部で生じた在庫調整が続いており、全体として前年同期比で減少いたしました。この結果、売上高は5,763百万円(前期比13.1%減)となりました。ロ)産業用制御機器当該品目は、各種の産業用装置、社会インフラ関連の制御部の開発・製造を行いカスタマイズ製品として提供しております。検査装置やFA関連の一部取引先の受注残の製品完成、納品が進み、全体としてほぼ前年同期並みで着地いたしました。この結果、売上高は1,015百万円(前期比1.0%減)となりました。ハ)計測機器当該品目は、各種計測機器のコントローラ、通信機器の制御部の開発・製造を行いカスタマイズ製品として提供しております。一部顧客の需給調整があり、前年同期比で減少いたしました。この結果、売上高は381百万円(前期比15.3%減)となりました。 ② 自社製品当該セグメントは、組込みモジュール、画像処理モジュールおよび計測通信機器の開発・製造・販売と、自社製品関連商品の販売を行っております。受注残の製品が完成、納入されましたが、一部顧客で在庫調整が発生し、前年同期比で減少いたしました。この結果、売上高は3,819百万円(前期比14.6%減)、セグメント利益(営業利益)は971百万円(前期比30.0%減)となりました。 当該セグメントの品目別売上の状況は次のとおりであります。 イ)組込みモジュール当該品目は、半導体製造装置、医療機器関連、FA全般、電力・通信関連向けに提供しております。FA関連の停滞が続いておりますが、一部顧客で新規案件や受注残の消化が進み、全体として前年同期比でやや減少となりました。この結果、売上高は617百万円(前期比4.1%減)となりました。ロ)画像処理モジュール当該品目は、FA全般、各種検査装置、液晶関連機器に提供しております。受注残の一部解消に伴う出荷が一服したことから、一部顧客の需要増もありましたが、全体として前年同期比で減少いたしました。この結果、売上高は1,624百万円(前期比13.2%減)となりました。ハ)計測通信機器当該品目は、超高速シリアル通信モジュール「GiGA CHANNEL」シリーズを提供しております。「GiGA CHANNEL」シリーズ関連の検査装置向けの受注は、一部顧客で在庫調整が生じ、全体として前年同期比で減少いたしました。この結果、売上高は1,463百万円(前期比19.6%減)となりました。ニ)自社製品関連商品当該品目は、自社製品の販売促進とシステム販売による高付加価値化を図るため、ソフトウェアおよび付属の周辺機器を提供しております。自社製品関連商品は、前年同期比で減少いたしました。この結果、売上高は112百万円(前期比16.0%減)となりました。 当社を取り巻く環境はあるものの、経営方針に基づき、経営資源を投入し、自社製品技術をベースにした提案型製品の増強等により受託製品の販売の増加を継続するとともに、自社製品においては、更なるシリーズ化を継続し、受託製品の複合化も含めての製品の差別化を行い、受託製品および自社製品の両輪にて、強固な経営基盤および事業基盤を確立いたします。 (2)財政状態の状況 ① 資産当事業年度末における資産は22,236百万円(前事業年度末比5,267百万円の減少)となりました。流動資産につきましては、増加要因として、主に、電子記録債権が183百万円、有価証券が99百万円、未収還付法人税等が802百万円とそれぞれ増加しております。減少要因として、現金及び預金が2,913百万円、売掛金が304百万円、前払費用が11百万円、未収入金が33百万円、そして棚卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が491百万円とそれぞれ減少しております。この結果、2,670百万円減少し16,173百万円となりました。固定資産につきましては、主に、建物が905百万円、構築物が20百万円増加しております。これは、新たに開発拠点として、山梨R&Dセンターの建設工事が完了したことに伴い、固定資産の計上を行ったことによります。減少要因として、山梨R&Dセンターの建設工事が完了したことに伴い、建設仮勘定が597百万円、投資有価証券が時価変動の影響等により2,967百万円とそれぞれ減少しております。この結果、2,596百万円減少し6,063百万円となりました。② 負債当事業年度末における負債は2,177百万円(前事業年度末比2,546百万円の減少)となりました。流動負債につきましては、主に、支払手形が27百万円、材料等の購入が減少したことから買掛金が320百万円、未払金が20百万円、未払費用が12百万円、未払法人税等が1,332百万円、そして賞与引当金が103百万円とそれぞれ減少しております。この結果、1,818百万円減少し1,655百万円となりました。固定負債につきましては、繰延税金負債が727百万円減少し522百万円となりました。③ 純資産当事業年度末における純資産は20,059百万円(前事業年度末比2,721百万円の減少)となりました。減少要因として、その他資本剰余金が113百万円、利益剰余金が828百万円、自己株式が218百万円、その他有価証券評価差額金が1,997百万円減少しております。また、当社が目標とする経営指標の自己資本比率(80%以上)は、90.2%(前事業年度末比7.4%の増加)となり、自己資本当期純利益率(9%以上)は、5.31%(前事業年度24.08%)となりました。なお、自己株式の減少は、自己株式の処分に加えて、30万株の自己株式を消却したことが主な要因となります。(3) キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物は、3,824百万円(前事業年度末と比べ2,913百万円の減少)となりました。また、当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、 1,039百万円の減少(前事業年度は1,582百万円の増加)であります。営業活動、投資活動および財務活動によるキャッシュ・フローの主な内容は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、522百万円の減少(前事業年度は2,354百万円の減少)となりました。 主に、仕入債務の減少、法人税等の支払等の減少要因が、税引前当期純利益および減価償却費の計上、棚卸資産の減少等の増加要因を上回ったことによる減少となります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、516百万円の減少(前事業年度は3,937百万円の増加)となりました。 主に、固定資産の取得による減少となります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、1,874百万円の減少(前事業年度は1,537百万円の減少)となりました。 これは、配当金の支払による減少となります。 (4) 生産、受注及び販売の状況① 生産実績 当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称及び詳細品目金額(千円)前期比(%)受託製品 半導体製造装置関連4,339,531△11.8 産業用制御機器770,8043.2 計測機器261,648△31.2 小計5,371,985△11.1自社製品 組込みモジュール389,742△7.4 画像処理モジュール990,000△17.5 計測通信機器642,388△44.7 小計2,022,131△27.4合計7,394,116△16.3 (注)1 金額は製造原価にて表示しております。2 自社製品セグメントにおいては、記載した詳細品目に付属する周辺機器の提供として、自社製品関連商品の販売を行っておりますが、当該仕入実績は、② 商品仕入実績として別途記載しております。 ② 商品仕入実績 当事業年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称及び詳細品目金額(千円)前期比(%)自社製品 自社製品関連商品24,71675.9 小計24,71675.9合計24,71675.9 (注) 金額は仕入価格にて表示しております。 ③ 受注実績 当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称及び詳細品目受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)受託製品 半導体製造装置関連3,145,303290.71,810,539△59.1 産業用制御機器1,034,37798.9794,5092.4 計測機器427,8748.4251,52822.5 小計4,607,554168.02,856,576△47.2合計4,607,554168.02,856,576△47.2 (注)1 金額は販売価格にて表示しております。2 自社製品セグメントにおいては、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。 ④ 販売実績 当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称及び詳細品目金額(千円)前期比(%)受託製品 半導体製造装置関連5,763,971△13.1 産業用制御機器1,015,673△1.0 計測機器381,634△15.3 小計7,161,279△11.7自社製品 組込みモジュール617,726△4.1 画像処理モジュール1,624,648△13.2 計測通信機器1,463,803△19.6 自社製品関連商品112,922△16.0 小計3,819,100△14.6合計10,980,379△12.7 (注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売額に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ㈱4,456,95535.43,148,79828.7東京エレクトロン宮城㈱1,788,21114.22,125,16019.4  (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当項目に記載されている将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社の事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 (1)経営成績の状況」に記載したとおりですが、その他の事項としては以下のとおりであります。  ① 売上原価、販売費及び一般管理費売上原価は、前事業年度8,489百万円から当事業年度は838百万円減少し、7,651百万円となりました。 当事業年度における、売上高に対する売上原価の比率は、前事業年度67.5%から当事業年度は69.7%と2.2%増加となりました。これは、受託製品と自社製品の売上に占める構成比率は、前事業年度は、それぞれ受託製品売上は64.5%、自社製品売上は35.5%、当事業年度はそれぞれ受託製品売上は65.2%、自社製品売上は34.8%と、受託製品売上割合が増加したことが要因となります。販売費及び一般管理費は、前事業年度1,995百万円から当事業年度は86百万円減少し、1,908百万円となりました。これは主に租税公課の減少によるものです。当社が、目標とする経営指標の1つに、売上高経常利益率を20.5%以上と掲げております。当事業年度の実績は、14.0%にとどまりました。   ② 営業外損益 営業外収益は、前事業年度178百万円から当事業年度は64百万円減少し、114百万円となりました。主な要因としては、受取配当金および助成金収入の計上が前事業年度に比べて減少したことによるものです。  ③ 特別損益 特別利益は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 (1)経営成績の状況」に記載したとおり、投資有価証券売却益73百万円を計上しております。  ④ 法人税等 税効果会計適用後の法人税等は、前事業年度2,172百万円から当事業年度は1,701百万円減少し、470百万円となりました。これは主に税引前当期純利益の減少に伴い、法人税、住民税及び事業税の減少したことによるものとなります。 (2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報    ① キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの安定的な確保による自己資本を中心として財源を確保しております。短期運転資金は自己資金を基本といたします。なお、当社の資金の流動性につきましては、流動性比率が、前事業年度542.4%から当事業年度は977.2%と434.8%増加いたしました。この主な要因は、未収還付法人税等の計上増加による流動資産の増加と、買掛金及び未払法人税等の減少に伴う流動負債の減少によるものです。   ② 資金需要 当社の運転資金需要のうち主な内容は、製品製造のための材料の購入、外注費を含む製造費用並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また設備資金需要の主なものは、品質向上、生産性の向上、並びに製造技術効率化を目的とした設備投資によるものです。   ③ 財務政策 当社の主たる市場である半導体業界は、特有の急激な需要変動が生じやすいため、このような経営環境に対応すべく自己資本比率の向上により強固な財務体質の強化・維持に努めております。このような方針のもとに、現在、運転資金及び設備投資資金については、自己資金にて対応しております。 (3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これらの財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額および報告期間における収益・費用の報告金額に対して、影響を与える見積り、判断および仮定を行う必要があります。見積りおよび判断は、過去の実績や状況等に応じ合理的であると考えられる方法に基づいて行われております。当社の重要な会計方針のうち、見積り及び当該見積りに用いた仮定は以下のものであります。  ① 棚卸資産 当社は、棚卸資産については、滞留期間に応じて収益性の低下に基づく簿価切り下げ額の測定を行っており、将来、正味売却可能価額がさらに低下した場合または陳腐化資産が増加した場合、追加の評価減が必要となる場合があります。なお、棚卸資産の評価に関しては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。  ② 繰延税金資産当社は、繰延税金資産については、将来の一定期間における課税所得の発生やタックス・プランニングに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得見積りに依存しているため、その見積りの前提となる仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産の取り崩しが必要となり、当該期間における税金費用が増加する可能性があります。また、追加的に繰延税金資産の回収可能性があると判断された場合には、当該期間において税金費用が減少することになります。  ③ 非上場株式の評価非上場株式の評価については、投資時点の事業計画の達成可能性および財務体質並びに回復可能性等を総合的に勘案した結果、減損損失を計上した場合には、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。  ④ その他開発業務における収益認識に関しては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 半導体市況変動の影響
    アバールデータの事業において、半導体製造装置関連は非常に重要な分野です。半導体市場は景気や技術革新によって大きく変動するため、急激な市況の悪化は、受注の減少や在庫の増加を招き、会社の業績や資金繰りに大きな影響を与える可能性があります。
  • 競合他社との価格競争
    自社製品である組込みモジュール、画像処理モジュール、計測通信機器の分野では、競合他社との競争が激化しており、価格競争が年々厳しくなっています。これにより、中長期的には製品の販売価格が下がり、会社の収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 研究開発の遅延リスク
    アバールデータは、最先端の技術を追求し、市場の要求に応じた新製品開発に注力しています。しかし、要素技術の研究開発には新規性が高く、予期せぬ技術的な課題や開発の遅れが生じる可能性があります。これにより、新製品の市場投入が遅れ、会社の業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,118 文字
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 半導体市況変動による影響半導体製造装置関連は当社の重要な事業分野であり、半導体市況の急激な変動は当社業績に最も大きな影響力があります。したがって、予期せぬ市場規模の大幅な減少によって、受注減・在庫増加等により当社の業績およびキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 (2) 競合他社との競争当社の自社製品は組込みモジュール・画像処理モジュール・計測通信機器の3種類の製品群があります。今後も開発の選択と集中および3製品群の複合技術による製品の差別化を図り、更にマーケットシェアの拡大と高収益の追求に取り組みます。また、受託製品に関しても自社製品の技術リソースを利用した提案営業を積極的に進め、顧客の課題解決とコストダウン要求に応え、あわせて当社の付加価値の改善を図っています。しかしながら、年々価格競争が激化しており、中期的には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 研究開発による影響当社は組込み・画像処理・高速通信技術をコア技術として最先端の技術を創造すると同時に市場からの新たな要求に対しタイムリーに製品化を進め、製品の差別化と高い利益率の確保に取り組んできました。更には、顧客の装置の進化に貢献する新製品開発のため、研究開発に特化した新拠点において要素技術の研究開発を推進しております。しかしながら、要素技術に関しては新規開発の要素も多く新製品投入時期の遅れ要因となることもあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 部材調達による影響当社の製品は、半導体を中心とする高性能な部材が使用されており、その調達先は代替が困難なケースがあることから、調達先との良好な関係の構築、維持及び推進を図るとともに、不具合が発生した場合には速やかに対応できる体制を準備しておりますが、これらの調達先に一時的な供給遅延や品質問題等が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 保有資産による影響当社は、営業取引関係の維持および発展等を目的として、投資有価証券を保有しております。なお、銘柄数及び貸借対照表計上額等につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(5)株式の保有状況」に記載しておりますが、上場および非上場を問わず保有しております。上場株式につきましては、株式市場等の動向により多額の減損損失を計上した場合に、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。非上場株式につきましては、新規の事業へ取り組みを行っている企業が多く、投資時点の事業計画の達成可能性及び財務体質並びに回収可能性等を総合的に勘案した結果、減損損失を計上した場合に、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 品質に関する影響当社は顧客満足を満たす品質確保のためにいち早くISO9001の認証取得を含む品質保証体制を確立すると同時にサービス・サポート体制の充実を図り、多くの顧客の信頼に応えてきました。しかしながら、当社製品が先端技術を利用することによるリスクを含み、予期せぬ不具合品が発生する等により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 人材獲得、流出による影響当社はフラットな組織と適材適所により、変化に強い組織づくりを目指すとともに、健康優良企業や次世代育成への取り組みを行い、働きやすい職場環境の創出に努めております。更に、人的資本にかかる基本方針の制定、制度の見直しや課題抽出など継続した改善に努めておりますが、採用環境のありかたは大きく変化し複雑化しており、充分な人材が確保できず、または人材の流出により、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 外国為替変動による影響現在、当社の海外への直接の売上比率は概ね1%ですが、顧客の大半は、海外の売上依存度が高い状況であります。また、部材の調達においても外貨建ての取引があります。したがって、急激な為替変動は売上高・納入価格面等のリスク要因となり、間接的に、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 災害等による影響大地震・火災・台風洪水等の自然災害や各種感染症への対策には充分な注意を払い、従業員の安全はもとより、顧客への供給責任、地域社会への貢献を骨子とする事業継続計画(BCP)を策定し、積極的な取組みを行っております。しかしながら、当社の開発・製造拠点および調達先等に壊滅的な損害が生じた場合、操業が中断し、生産や出荷に遅延が生じるおそれがあり、これにより売上が減少し、事業の復旧に多大な費用が生じた場合、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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