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SMK(6798)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

SMKグループは、SMKと23の子会社、1つの関連会社で構成され、主に電気通信や電子機器用の部品を国内外で製造・販売しています。主な事業は、コネクタなどの接続部品を扱うCS事業、リモコンやスイッチ、カメラモジュールなどを扱うSCI事業、そして無線モジュール製造や新規事業開発を行うイノベーションセンターです。これらの事業を通じて、様々な電子機器に不可欠な部品を提供することで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

SMKグループの事業は主に3つのセグメントで構成されています。CS(コネクション・システム)事業部は、コネクタやジャックといった接続部品の製造販売を手掛けており、最も売上が大きく、営業利益もプラスでグループの主要な収益源です。SCI(センシング、コミュニケーション&インターフェース)事業部は、リモコン、スイッチ、カメラモジュールなどの製造販売を行っていますが、売上は大きいものの営業利益はマイナスとなっています。イノベーションセンターは、無線モジュールの製造販売と新規ビジネス開発を担っており、売上は小さいですが、将来の成長に向けた投資が行われています。これらの事業は国内外で展開されており、特に海外売上高が全体の約7割を占めています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CS 事業 222 15 6.9%
SCIReportableSegment 事業 256 -13 -5.1%
InnovationCenterReportableSegment 事業 3 -4 -177.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|665 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社23社及び関連会社1社で構成されており、主な事業内容は、電気通信及び電子機器等用部品の国内及び海外における製造・販売であります。当社グループの事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 セグメントの名称事業内容主要な会社CS(コネクション・システム)事業部コネクタ(同軸、基板対基板、FPC)、ジャックの製造販売当社SMK Electronics Corporation, U.S.A.SMK Trading (H.K.) Ltd.SMK Electronics Int’l Trading (Shanghai) Co., Ltd.SMK Electronics (Shenzhen) Co., Ltd.SCI(センシング、コミュニケーション&インターフェース)事業部リモコン、スイッチ、カメラモジュールの製造販売当社SMK Electronics Corporation,U.S.A. SMK Electronics (Dongguan) Co.,Ltd.SMK Electronics (Malaysia) Sdn.Bhd.SMK Electronics (Phils.)Corporationイノベーションセンター無線モジュールの製造販売、新規ビジネス開発当社その他不動産賃貸事業、労働者派遣事業当社昭和エンタプライズ(株) 以上に述べた事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
電子部品業界は国内外に多数の同業者が存在する極めて競合的な業界であり、採算性、業績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
継続的な開発投資による独自技術の蓄積と新製品・新技術の開発に努めている。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:競合及び価格動向 / 海外展開 / 為替レートの変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

SMKはコネクタ部品メーカーであり、特定の強力なブランドや特許、規制ライセンスによる独占的な地位は確認できない。汎用品が多く、技術的な差別化が難しい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

一部のカスタムコネクタや、特定の産業機器向け製品においては、設計変更やサプライヤー変更にコストや時間がかかる可能性がある。しかし、標準品ではスイッチングコストは低い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

SMKの事業モデルは、ユーザー数の増加が製品価値を高めるネットワーク効果を生む構造ではない。BtoBの部品供給が中心であり、プラットフォーム型ビジネスではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造経験とサプライチェーンの最適化により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、為替変動や原材料価格の影響を受けやすく、構造的なコスト優位性は限定的。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

コネクタ業界は多数のプレイヤーが存在するものの、SMKは一定の市場シェアと生産規模を持つ。特に車載や産業機器分野での実績は、規模の経済による効率性をある程度示唆する。

SMKグループは、継続的な開発投資を通じて独自技術を蓄積し、新製品・新技術の開発に努めています。これにより、競合の激しい電子部品業界において、独自の技術力と製品開発力が強みとなっています。また、グローバルな製造・販売ネットワークを持ち、アジア、北米、欧州を中心に事業を展開していることも、安定した供給体制と市場へのアクセスを可能にしています。これにより、特定の地域に依存しない事業展開が可能です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「可能性の追求を通して、総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」ことを企業理念とし、「CREATIVE CONNECTIVITY  ―Challenge, Creativity, Solutions」をSMK’s Visionとして掲げております。クリエイティブで柔軟な発想を持ち、失敗を恐れず果敢にチャレンジし、社会やお客様の様々な課題を解決していくソリューションを提供してまいります。同時に持続的な企業活動の基盤となる人材の多様化と育成を進め、より良い社会と未来の創出に貢献できる企業を目指し、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 (2) 中長期的な経営戦略 当社グループは2025年4月に創立100周年を迎えました。1925年の創業以来、「良い部品は良いセットを作る」という創業の精神のもと、電機メーカーをはじめとする多くのお客様に対して、魅力ある製品やサービスを提供してまいりました。2035年長期ビジョン「あらゆるニーズを実現する“ものづくり力”で、次の100年に貢献する」の実現に向けた最初のマイルストーンとして、2025年3月期~2027年3月期を対象期間とする中期経営計画「SMK Next100」を策定し、この期間を「持続的成長に向けた構造改革を加速させる期間」と位置づけ、売上・利益の成長軌道への回帰に向けた資源投下とコスト構造改革、製販一体運営等の経営基盤の強化を進めてまいりました。しかし、足許の状況としては、CS事業は好調に推移しているものの低成長にとどまり、SCI事業は取引先の在庫調整の長期化等もあり低迷し、イノベーションセンターも新製品・新規ビジネス化が遅れ赤字が継続している状況が続いております。当社では、2025年3月25日に発表しました通り、構造改革を加速させるため、当社が抱える本質的な課題に対する抜本的な取り組みが必要と判断し、「構造改革プログラム」を策定・実施することとしました。各事業部の不採算製品の撤退・縮小を進め、採算性や効率性の高い分野へリソースを集中していくとともに、人員数並びに人材ポートフォリオの最適化、管理部門の規模適正化を進めることで成長軌道への回帰を加速度的に進め、長期ビジョン並びに中期経営計画で掲げる目標の実現に向けて取り組んでまいります。 企業体質強化の具体的な取り組みは、以下の通りです。自然災害の事業活動への影響を最小限に抑えるリスク対策として、事業継続マネジメント(BCM)をグループ全体で対応しております。開発・設計プロセスの改善としては、2021年に3D CADの最新版への更新、3Dプリンターの積極的な活用、フロントローディング型製品開発の推進とそのITシステム導入を進めております。生産体制につきましては、固定費削減を含む生産の効率化を図るとともに最適地生産体制のレビューを継続してまいりました。これらの生産基盤強化に加えスカラロボット、6軸ロボット、無人搬送車などの活用によるスマート工場の実現に向けた取り組みを推進しております。環境保全活動では、カーボンニュートラルを最重要課題と認識し、2045年にカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を実現する目標を設定しました。温室効果ガス削減のため、太陽光発電設備の導入やCO2排出の少ない電力メニューの選択などを順次進めております。2023年2月には富山事業所、ひたち事業所に、9月にフィリピン、11月にマレーシア、2024年2月にメキシコに太陽光発電設備を導入してまいりました。また、循環経済、カーボンニュートラルに資するものとして、3R(Reduce/Reuse/Recycle)推進に加え、省エネルギー・高効率化、製造工程の負荷低減等の実現を目指した製品の環境配慮設計を行っており、これからも引き続き推進してまいります。企業の社会的責任(CSR)につきましては、従来から企業理念・企業行動憲章を制定し、社会に貢献し評価される企業づくりを目指しております。2006年4月には社員行動規範を制定し、教育活動を含めSMKグループ全構成員にCSR・コンプライアンスの徹底を図っております。企業に求められる社会的責任が時代とともに変化してきたことに対応し2024年4月に「社員行動規範」を改定いたしました。当社グループでは持続的な成長と中長期的な企業価値向上のために管理体制の充実を図っております。2008年より適用開始された金融商品取引法における内部統制報告制度につきましては、2009年6月から財務報告に係る内部統制の有効性について内部統制報告書に開示しております。また、東京証券取引所の「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」の中で、コーポレート・ガバナンス・コードへの対応を開示しており、コーポレート・ガバナンスを健全で効率的な経営を実現するための重要な仕組みと位置づけ、その充実・強化を図っております。以上の取り組みを通じまして、SMKグループ一丸となって企業価値を高めるべく総力を尽くしてまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは適正利潤を伴う売上の継続的拡大を目的に経営に取り組んでおり、中期経営計画「SMK Next100」(2025年3月期~2027年3月期)の最終年度である2027年3月期において、売上高600億円、営業利益率3.5%、ROE(自己資本当期純利益率)5.0%を目標として掲げております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題世界経済は、インフレの落ち着きによる実質所得の増加などを背景に、緩やかな成長トレンドが続く見通しではあるものの、米国トランプ政権の関税政策の影響、各国での自国第一主義の強まり、中国経済の不透明感、欧州主要国の政治不安定化などにより、先行きの不透明感は増大しております。当社グループは、斯かる環境下、グローバルでの生産体制の効率化、お客様のニーズに適確に対応した新製品の投入、売価改定、固定費の削減等を強化してまいります。そして、2025年3月25日発表の「構造改革プログラム」を着実に実行することで、当社グループ全体での収益力と成長力を向上させ、企業価値の最大化を図ります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「可能性の追求を通して、総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」ことを企業理念とし、「CREATIVE CONNECTIVITY  ―Challenge, Creativity, Solutions」をSMK’s Visionとして掲げております。クリエイティブで柔軟な発想を持ち、失敗を恐れず果敢にチャレンジし、社会やお客様の様々な課題を解決していくソリューションを提供してまいります。同時に持続的な企業活動の基盤となる人材の多様化と育成を進め、より良い社会と未来の創出に貢献できる企業を目指し、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。 (2) 中長期的な経営戦略 当社グループは2025年4月に創立100周年を迎えました。1925年の創業以来、「良い部品は良いセットを作る」という創業の精神のもと、電機メーカーをはじめとする多くのお客様に対して、魅力ある製品やサービスを提供してまいりました。2035年長期ビジョン「あらゆるニーズを実現する“ものづくり力”で、次の100年に貢献する」の実現に向けた最初のマイルストーンとして、2025年3月期~2027年3月期を対象期間とする中期経営計画「SMK Next100」を策定し、この期間を「持続的成長に向けた構造改革を加速させる期間」と位置づけ、売上・利益の成長軌道への回帰に向けた資源投下とコスト構造改革、製販一体運営等の経営基盤の強化を進めてまいりました。しかし、足許の状況としては、CS事業は好調に推移しているものの低成長にとどまり、SCI事業は取引先の在庫調整の長期化等もあり低迷し、イノベーションセンターも新製品・新規ビジネス化が遅れ赤字が継続している状況が続いております。当社では、2025年3月25日に発表しました通り、構造改革を加速させるため、当社が抱える本質的な課題に対する抜本的な取り組みが必要と判断し、「構造改革プログラム」を策定・実施することとしました。各事業部の不採算製品の撤退・縮小を進め、採算性や効率性の高い分野へリソースを集中していくとともに、人員数並びに人材ポートフォリオの最適化、管理部門の規模適正化を進めることで成長軌道への回帰を加速度的に進め、長期ビジョン並びに中期経営計画で掲げる目標の実現に向けて取り組んでまいります。 企業体質強化の具体的な取り組みは、以下の通りです。自然災害の事業活動への影響を最小限に抑えるリスク対策として、事業継続マネジメント(BCM)をグループ全体で対応しております。開発・設計プロセスの改善としては、2021年に3D CADの最新版への更新、3Dプリンターの積極的な活用、フロントローディング型製品開発の推進とそのITシステム導入を進めております。生産体制につきましては、固定費削減を含む生産の効率化を図るとともに最適地生産体制のレビューを継続してまいりました。これらの生産基盤強化に加えスカラロボット、6軸ロボット、無人搬送車などの活用によるスマート工場の実現に向けた取り組みを推進しております。環境保全活動では、カーボンニュートラルを最重要課題と認識し、2045年にカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を実現する目標を設定しました。温室効果ガス削減のため、太陽光発電設備の導入やCO2排出の少ない電力メニューの選択などを順次進めております。2023年2月には富山事業所、ひたち事業所に、9月にフィリピン、11月にマレーシア、2024年2月にメキシコに太陽光発電設備を導入してまいりました。また、循環経済、カーボンニュートラルに資するものとして、3R(Reduce/Reuse/Recycle)推進に加え、省エネルギー・高効率化、製造工程の負荷低減等の実現を目指した製品の環境配慮設計を行っており、これからも引き続き推進してまいります。企業の社会的責任(CSR)につきましては、従来から企業理念・企業行動憲章を制定し、社会に貢献し評価される企業づくりを目指しております。2006年4月には社員行動規範を制定し、教育活動を含めSMKグループ全構成員にCSR・コンプライアンスの徹底を図っております。企業に求められる社会的責任が時代とともに変化してきたことに対応し2024年4月に「社員行動規範」を改定いたしました。当社グループでは持続的な成長と中長期的な企業価値向上のために管理体制の充実を図っております。2008年より適用開始された金融商品取引法における内部統制報告制度につきましては、2009年6月から財務報告に係る内部統制の有効性について内部統制報告書に開示しております。また、東京証券取引所の「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」の中で、コーポレート・ガバナンス・コードへの対応を開示しており、コーポレート・ガバナンスを健全で効率的な経営を実現するための重要な仕組みと位置づけ、その充実・強化を図っております。以上の取り組みを通じまして、SMKグループ一丸となって企業価値を高めるべく総力を尽くしてまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは適正利潤を伴う売上の継続的拡大を目的に経営に取り組んでおり、中期経営計画「SMK Next100」(2025年3月期~2027年3月期)の最終年度である2027年3月期において、売上高600億円、営業利益率3.5%、ROE(自己資本当期純利益率)5.0%を目標として掲げております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題世界経済は、インフレの落ち着きによる実質所得の増加などを背景に、緩やかな成長トレンドが続く見通しではあるものの、米国トランプ政権の関税政策の影響、各国での自国第一主義の強まり、中国経済の不透明感、欧州主要国の政治不安定化などにより、先行きの不透明感は増大しております。当社グループは、斯かる環境下、グローバルでの生産体制の効率化、お客様のニーズに適確に対応した新製品の投入、売価改定、固定費の削減等を強化してまいります。そして、2025年3月25日発表の「構造改革プログラム」を着実に実行することで、当社グループ全体での収益力と成長力を向上させ、企業価値の最大化を図ります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績及び財政状態の状況当連結会計年度における世界経済は、高インフレの沈静化や、米国経済の底堅さを背景に、比較的安定した動きとなりました。一方、米国トランプ政権の関税政策の影響、ウクライナ紛争の長期化や中東情勢等の地政学リスクの継続、内需の回復が見えはじめた中国も米中対立から力強さに欠け、先行きの景況感は不透明な状態が継続しております。また、同様の事情を背景にドル円為替相場も不安定な状況が続いております。当電子部品業界におきましては、市況は全体としては緩やかな回復基調となったものの、やや停滞気味に推移しました。車載市場では、世界的な自動車販売減速やEVの失速により停滞感が見られました。情報通信市場では、スマートフォン、タブレットなどは在庫調整の一巡により堅調に推移し、AIサーバー関連が拡大しました。家電市場においては、デジタル家電、ゲーム関連、大型白物家電などが堅調に推移しました。産機市場は半導体製造装置、FA関連で一部回復の兆しがありましたが、引き続き低調に推移しました。当連結会計年度においては、CS事業の売上高は車載、家電、産機市場が好調に推移し前年を上回りました。SCI事業の売上高は、車載、情報通信市場は前年を割り込みましたが、家電市場が拡大し、前年並みとなりました。この結果、売上高は480億5千1百万円(前期比3.3%増)となりました。情報通信市場における主要得意先の需要減や、当社メキシコ生産子会社のSMK Electronica S.A. de C.V.で退職給付費用2億6千5百万円を計上したことなどにより、営業損失は2億2千万円(前期は営業損失12億4千3百万円)となりました。経常利益は5億4千9百万円(前期比142.9%増)、構造改革プログラムに伴う事業構造改革費用8億6千9百万円を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失は18億8千4百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失4億8千9百万円)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりです。 (CS事業部)車載市場においては、カメラ関連が堅調に推移したことに加え、E-Bike関連が好調で前年を上回りました。家電市場では、アミューズメント関連が拡大し前年を上回り、産機市場でも再生可能エネルギー関連が拡大し前年を大きく上回りました。一方、情報通信市場では、タブレット関連の需要増により上期は前年を上回って進捗しましたが、第3四半期以降、タブレットと一部顧客のスマホ関連が減速したものの、CS事業全体としては、前年を上回る結果となりました。この結果、当事業の売上高は221億5千6百万円(前期比7.6%増)、営業利益は15億3千4百万円(前期比40.0%増)となりました。 (SCI事業部)家電市場では、サニタリー用・エアコン用・スマート家電用リモコンが順調に拡大し前年を上回りました。車載市場では操作ユニットやカメラモジュールが主要顧客の在庫調整や新製品の開発時期ずれなどの影響を受け第3四半期まで低調に推移しておりましたが、第4四半期は需要回復による在庫販売や開発費用の売上などもあり挽回し、SCI事業全体としては、前年並みとなりました。この結果、当事業の売上高は256億4千3百万円(前期比0.4%増)、営業利益は、売価アップや原価低減等のコスト削減に努め前年より改善したものの、営業損失13億8百万円(前期は営業損失21億4千5百万円)となりました。 (イノベーションセンター)イノベーションセンターの主力事業、無線通信モジュールの売上の中心であるBluetooth®モジュールにおいて、モバイルプリンタ用、医療機器用が前年を割り込みました。一方、Sub-GHz通信モジュールについて、照明機器用が前年を上回ったものの、イノベーションセンター全体としては、前年を下回る結果となりました。この結果、当事業の売上高は2億5千1百万円(前期比36.2%減)、営業損失は4億4千6百万円(前期は営業損失1億9千3百万円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、期首残高から2億1千7百万円増加し、104億1千5百万円となりました。当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較して、12億7千9百万円減少し、24億3千9百万円の流入となりました。当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較して、5億9千9百万円減少し、22億1千6百万円の流出となりました。当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較して、7億6千4百万円増加し、2億8千6百万円の流入となりました。 ③ 生産、受注及び販売の状況  a. 生産実績  当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)CS事業部17,9118.2SCI事業部21,4152.0イノベーションセンター200△31.3合計39,5274.4   b. 受注実績  当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)CS事業部21,3775.15,412△13.0SCI事業部25,70910.36,729△10.2イノベーションセンター128-86△58.7合計47,2158.212,228△12.2   c. 販売実績  当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)CS事業部22,1567.6SCI事業部25,6430.4イノベーションセンター251△36.2合計48,0513.3 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容 (経営成績) 前連結会計年度当連結会計年度増減 金額(百万円)売上比(%)金額(百万円)売上比(%)金額(百万円)売上比(%)1.売上高46,522100.048,051100.01,5280.02.営業費用合計47,765102.748,271100.5505△2.2 ①材料費21,18345.521,79845.4614△0.2 ②外注加工費6401.44801.0△160△0.4 ③労務費16,81536.217,42736.36120.1 ④経費 5,63512.15,91112.32750.2 ⑤減価償却費2,2764.92,1694.5△106△0.4 ⑥在庫増減1,2132.64821.0△730△1.63.営業損失(△)△1,243△2.7△220△0.51,0232.24.営業外損益  内為替差損益1,4691,0893.22.3769541.60.1△699△1,034△1.6△2.25.経常利益2260.55491.13230.76.特別損益△280△0.6△1,512△3.1△1,232△2.57.法人税等4350.99211.94851.08.親会社株主に帰属する 当期純損失(△)△489△1.1△1,884△3.9△1,395△2.9 売上高は、CS事業は車載、家電、産機市場が好調に推移し、SCI事業は車載、情報通信市場は前年を下回りましたが家電市場が拡大し、480億5千1百万円(前期比3.3%増)となりました。営業損失は、情報通信市場における主要得意先の需要減や、当社メキシコ生産子会社のSMK Electronica S.A. de C.V.で退職給付費用2億6千5百万円を計上したことなどにより、2億2千万円となりました。営業外損益の主なものは不動産収支であり、経常利益は5億4千9百万円となりました。特別損益の主なものは、構造改革プログラムに伴う事業構造改革費用、減損損失であります。また、法人税等として在外子会社の配当方針見直しに伴う留保利益に係る税効果を当連結会計年度に計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失は18億8千4百万円となりました。  (財政状態)(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減流動資産33,82433,149△675固定資産24,61924,535△84総資産58,44457,684△759負債26,30028,4622,162純資産32,14329,221△2,921自己資本比率55.0%50.7%△4.3% 流動資産は、前連結会計年度末に比べて2.0%減少し、331億4千9百万円となりました。これは、商品及び製品が5億1千4百万円、原材料及び貯蔵品が9億9千4百万円それぞれ減少し、売掛金が11億8千2百万円増加したことなどによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて0.3%減少し、245億3千5百万円となりました。これは、退職給付に係る資産が4億5千9百万円増加し、有形固定資産が5億7千3百万円減少したことなどによります。この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて1.3%減少し、576億8千4百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて8.3%増加し、166億4千7百万円となりました。これは、短期借入金が12億円増加したことなどによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて8.1%増加し、118億1千5百万円となりました。これは、繰延税金負債が5億7千万円、長期借入金が2億5千9百万円それぞれ増加したことや、当社メキシコ子会社のSMK Electronica S.A. de C.V.で退職給付に係る負債2億6千万円を計上したことなどによります。 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて8.2%増加し、284億6千2百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べて9.1%減少し、292億2千1百万円となりました。これは、利益剰余金が25億2千2百万円、為替換算調整勘定が3億1千5百万円それぞれ減少したことなどによります。 なお、今後の見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。  (経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)当社グループは中期経営計画「SMK Next100」(2025年3月期~2027年3月期)の最終年度である2027年3月期において、売上高600億円、営業利益率3.5%、ROE(自己資本当期純利益率)5.0%を掲げております。当連結会計年度においては、売上高480億円、営業利益率△0.5%、ROE(自己資本当期純利益率)△6.1%となりました。次期においては、2025年3月25日発表の「構造改革プログラム」を着実に実行し成長軌道への回帰を加速度的に進め、中期経営計画で掲げる目標の実現に向けて取り組んでまいります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 (キャッシュ・フローの状況)(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー3,7192,439△1,279投資活動によるキャッシュ・フロー△1,617△2,216△599財務活動によるキャッシュ・フロー△478286764現金及び現金同等物10,19710,415217 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較して、12億7千9百万円減少し、24億3千9百万円の流入となりました。主に、減価償却費23億4千7百万円による流入によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較して、5億9千9百万円減少し、22億1千6百万円の流出となりました。主に、有形固定資産の取得による支出20億8千万円による流出によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前期と比較して、7億6千4百万円増加し、2億8千6百万円の流入となりました。主に、借入金の純増加額14億6千万円による流入、リース債務の返済による支出5億3千5百万円、配当金の支払額6億3千6百万円による流出によるものです。  (資本の財源及び資金の流動性)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は156億1千6百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は104億1千5百万円となっております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

SMKグループは、国内外の多数の競合他社が存在する電子部品業界において、市場シェアの奪取や採算性の悪化のリスクに直面しています。また、事業展開しているアジア、北米、欧州の経済・政治・社会情勢の変化や、予期せぬ法規制の変更が業績に影響を与える可能性があります。売上高の約7割を占める海外売上高は、主に米国ドル建てであるため、為替レートの変動、特に円高が利益を減少させるリスクがあります。さらに、原材料や部材の調達難や価格上昇、大規模災害や情報セキュリティ問題の発生も、生産遅延やコスト増加、事業活動への影響を引き起こす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,969 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 競合及び価格動向電子部品業界は、国内外に多数の同業者が大手から中小まで様々な規模で存在する極めて競合的な業界であります。当社グループは継続的な開発投資により独自技術の蓄積と新製品・新技術の開発に努めておりますが、当社グループを超える高い独自技術によって競合他社が当社グループの市場シェアを奪う可能性があります。また、競合的な市場であることから、当社グループもコストダウンや差異化商品の投入等により、利益確保に努めておりますが、採算性、業績に影響を及ぼす可能性があります。(2) 海外展開当社グループは、主にアジア・北米・欧州で事業展開しており、それぞれの地域における経済・政治・社会情勢の変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、各国・地域の法令・規則等の各種規制に従って事業を行っておりますが、予期せぬ変更や新たな適用により影響を受ける可能性があります。(3) 為替レートの変動当連結会計年度の売上高に占める海外売上高の割合は約7割であり、米国ドル建てを主として取引をしております。為替予約などにより相場の変動リスクをヘッジしておりますが、為替変動による影響を完全に排除することは難しく、一般に、円高に振れた場合には利益は減少いたします。(4) 原材料等の調達と価格変動当社グループは、原材料や一部部材を外部業者より調達しております。これら外部業者とは安定供給のための協力関係を築いておりますが、需要の急激な変動に伴う供給元からの調達難や仕入価格上昇が発生した場合、生産遅延やコスト上昇により、業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対して、当社グループでは、サプライチェーンマネジメントの強化に取り組み、代替調達先の確保や長期供給契約の締結等によって部材の安定的な確保に努めております。(5) 事業提携・資本提携及び企業買収当社グループは、戦略的な事業提携・資本提携及び企業買収を推進し、提携先・買収先との相乗効果による企業価値の最大化に取り組んでおりますが、提携先・買収先の企業や対象事業などを取り巻く事業環境が悪化し、当初想定していた成果や相乗効果を得られない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。(6) 環境保全及び環境関連の規制の強化当社グループは、「SMKグループ環境憲章」のもと、環境に配慮した製品づくりや温室効果ガス・廃棄物排出の削減に取り組み、また、環境関連の規制を遵守して事業活動を推進しております。しかしながら、不測の事態により環境汚染につながる事象が発生した場合、早急に事態を収束するための対策費用が発生する可能性があります。また、環境関連の規制の強化・変更により、新たな規制への対応費用が発生する可能性もあります。カーボンニュートラル推進においては、2045年にカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)を実現する目標を設定しております。これに伴い、低炭素電力メニューの採用等により新たな負担が発生する可能性があります。また、電力供給会社の温室効果ガス削減推進の影響を受け、産業共通のインフラとしてのエネルギー供給が不安定になり、当社グループが最も多く使用するエネルギーである電力のコストが上昇し、新たな負担が発生する可能性があります。(7) 情報セキュリティ当社グループは、電子情報を保護し管理を徹底するため、「電子情報セキュリティ基本規程」を制定し、外部からの社内情報システムへの不正アクセス又は不正操作に対処する侵入防止策を講じるとともに、内部監査や情報セキュリティ教育などを通して、情報漏洩対策の強化を推進しております。また、営業秘密や個人情報、知的財産についても、規程・運用方針などを整備してその保護に努めております。しかしながら、これら情報が漏洩するなどの情報セキュリティ問題が発生した場合、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 災害等の発生当社グループは、地震等の自然災害や感染症の流行等による事業活動の低下を最小限にとどめるために、事業継続計画(BCP)の策定を進め、国内外の各拠点における防災対策や、災害発生時の他の拠点での代替生産や調達先の変更などへの対応に取り組んでおります。しかしながら、想定を超える大規模災害等が発生した場合、生産設備の破壊、物流機能の麻痺などにより、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

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