研究開発活動(本文)
FY2025|3,510 文字
6 【研究開発活動】当社は企業理念である「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」を基本精神として、研究開発活動を進めております。「CREATIVE CONNECTIVITY ―Challenge, Creativity, Solutions」をSMK’s Visionとして掲げ、社会やお客様の課題に対するソリューション提案・付加価値提案のための研究開発を継続的に進めています。目覚ましく進歩するデジタル化・IoT化によって社会の利便性が益々高まっており、ユーザビリティや耐環境性能など、お客様の新たなセットの価値創出に貢献していくことを目指しています。イノベーションセンターは独自性のある高付加価値技術で社会課題へのソリューション提案となる先進的な開発を行い、各事業部門では電子情報産業分野における技術・商品開発を推進し、コアテクノロジーの深耕と新耕に注力しております。生産技術センターでは各事業部・事業所と連携し、トランスナショナルの製造現場における自動化の向上とIT技術の導入による無人化・生産性の向上を進めており、自社内での自動化・省力化設備の開発と製作、稼動データ収集システムを活用した設備の予兆保全にも取り組んでいます。また、技術管理部では研究開発・設計開発環境の向上を目指して、開発ツール・ソフトの高度化やシミュレーション技術の向上、当社が創造した知的財産の適切な保護とその活用を進めています。開発体制は、国内3拠点の他に、米国・メキシコ・中国・シンガポールとグローバルな拠点展開を行い、本社をセンター機能として各拠点間で双方向の連携を図っています。各開発拠点は、その地域でのワンストップソリューション(営業・設計・生産の一貫体制)での設計機能を果たすと共に、新技術の共有や設計工数・習熟度などの不足は補完し合いながら開発を進めています。 当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。 (1) CS事業関連CS事業部において、生成AIの普及でPCやタブレットの情報量が飛躍的に増大する要求に応えるため、PCIe-Gen5を満足する0.35mmピッチ・勘合高さ0.6mmのフルシールドB2Bコネクタを開発しました。差動インピーダンス85Ωに高精度でマッチングしており高速の伝送性能と高いEMI性能を有しています。車載市場ではADASの進展で車載カメラの搭載が標準化し、同軸機能に加え電源供給のニーズが増えていることから、1軸+2電源対応の複合コネクタ(CM-Cシリーズ)を製品化しました。凍結防止や水滴除去を目的としたカメラへの電源供給、DMS/OMS用途ではLEDへの電源供給が可能となります。車載電装品では軽量化と低価格化目的で電線接続からFFC接続への切り替えが進んでおり、電線とFFCの両方が使用できるマルチ接続コネクタ(LA-4シリーズ)を開発しました。配線用途に応じて電線とFFCの併用が可能となり、車両メーカーの選択自由度に貢献します。モバイル端末の普及により車内でUSBポートを使用した充電やデータ伝送のニーズが高まっており、ECUとディスプレイなどを繋ぐUSB3.2Gen2信号に対応した24Pinロック付きコネクタを開発しました。強い振動や衝撃への耐久性を確保するため、勘合時にフルロック構造を採用し、SAE/USCAR-2規格の引張強度を満足し、高い接触信頼性を実現しています。また、拡大するE-Bike市場に向けて業界最小クラスの丸形2P~8Pで防水対応の電線対電線用コネクタを開発しました。小型ながら1ピン当たり3A通電が可能で、良好な操作フィーリングを実現しています。モーターやバッテリーパックなど大電流通電のバスバーと基板を簡単かつ高性能・高信頼性で接続するアクティブフローティングソケットを開発しました。車載用途への展開を見据え、定格100Aまで対応可能な標準品ラインナップを順次リリースしていく予定です。 (2) SCI事業関連SCI事業部において、スイッチではウェアラブル機器用にハンダレスでユーザビリティが高く、従来品比で幅方向を29%小型化し部品密集化に貢献し、強度3倍以上の高い耐衝撃性能を有したMicro1domeスイッチを開発しました。リモコンではSmart Home/Home Appliance向けとしてSub-GHz帯通信でリモコン・レシーバー及びセンサーを集中管理する製品、また、超薄型を追求した製品を開発しました。ミリ波センシングでは周波数解析を用いた睡眠深度推定アルゴリズムの研究開発を進めており、非接触・非侵襲でのバイタル計測に拠って家電をコントロールし、睡眠の質を向上させるデバイス:スリープテックの開発を進めています。環境貢献事業への取り組みの一環として、今後拡大が見込まれる風力発電の風車に使用されるボルトの緩みを検知するセンサーとして、IoTデバイスとモニタリングシステム「SyncBolt®」を共同開発しました。電力インフラを維持する際、点検の負担と危険が大きな課題となっており、遠隔での自動検知による保守業務の効率化を図る目的で、国内の電力事業者向けに商品化を進めています。また、コイン型電池CR2032に置き換わる、業界初の自立給電型コイン電池モジュール「Harvest Loop」を開発し、今年米国で開催のCESにおいて、「CES Innovation Award 2025」をSustainability & Energy/Power部門にて受賞しました。IoTデバイス・センシングデバイスへの幅広い活用ができ、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた製品開発を進めていきます。 (3) イノベーションセンター関連イノベーションセンターにおいては、IoT事業の取り組みとして電波によるセンシング技術を活用し、対象者の在室検知や転倒検知などが行える技術を開発し、顧客の課題解決に向けた製品・システム提案を進め、実証実験に取り組みました。また、Sub-GHz帯通信モジュールを活用した物流領域や小売領域のデジタル化での課題解決に向けた製品・システム開発を行い、商品化を実現し、お客様に納入させて頂きました。車載向けデジタルキー及び住宅用スマートロック向けに、小型・薄型を実現した周囲の金属の影響を受けにくい独自フェライト卷線構造のNFCアンテナの開発も進めています。新技術ではオープンイノベーションによる技術を活用し、ヘルスケアビジネスの創出に取り組んでいます。非接触型の生体センサーでは、スタートアップ企業と協業し、車室空間の安心・安全向上に向け「子供置き去り検知センサー」の量産化を目指しています。また、筋電センサーについてはスポーツ・トレーニング用途向けに筋活動の可視化に取組んでいます。さらに、既にプレスリリースしている日本語音声による頭の健康度を可視化するアルゴリズムの開発が完了し、アプリケーションの本格的な販売を開始しました。 (4) 生産技術関連他生産技術面では、全工場の製造工程の自動化率向上及び、IoT・DX技術の活用による製造現場の効率化に取り組んできました。全社の自動化率は前年比で1.3%向上させることができました。設備製作においては部品製作に3Dプリンターの活用を推進し、複雑な形状の部品を3Dプリンターで制作することによって、設備開発リードタイムを数週間レベルで短縮させ、制作費用の大幅な削減を実現しています。また、画像検査においてはAIを活用したシステムを導入し、誤判定率の精度向上に取り組み、精度が37倍向上した製品もあり、水平展開を図っています。加えて、これまで自動化が難しく目視検査が続いている工程にもAI画像技術を導入し、検査工程の完全自動化の実現に向けて研究開発を進めています。情報技術面では自動機の稼働データ収集を高度化し、不具合発生の早期発見・未然防止システム構築により仕損費の削減に大きな効果を生み出しました。新製品開発ではフロントローディング型開発システムを構築・推進し、シミュレーション技術(構造解析・流動解析・電磁界解析・光学解析など)の活用強化と解析スピードアップを図ると共に、機構強度・音響・材料配向・流体・加工成形を組み合わせた連成シミュレーションやAIを活用した最適化の導入でシミュレーション技能の高度化を図り、設計力強化・設計品質向上に向けた環境整備に取り組んでいます。 なお、当連結会計年度の研究開発費は2,779百万円です。
FY2024|3,079 文字
6 【研究開発活動】当社は企業理念である「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」を基本精神として、研究開発活動を進めております。「CREATIVE CONNECTIVITY ―Challenge, Creativity, Solutions」をSMK's Visionとして掲げ、社会やお客様の課題に対するソリューション提案・付加価値提案のための研究開発を継続的に進めています。目覚ましく進歩するデジタル化・IoT化によって社会の利便性が益々高まっており、ユーザビリティや耐環境性能など、お客様の新たなセットの価値創出に貢献していくことを目指しています。開発センターは独自性のある高付加価値技術で社会課題へのソリューション提案となる先進的な開発を行い、各事業部門では電子情報産業分野における技術・商品開発を推進し、コアテクノロジーの深耕と新耕に注力しております。生産技術センターでは各事業部・事業所と連携し、トランスナショナルの製造現場における自動化の向上とIT技術の導入による無人化・生産性の向上を進めており、自社内での自動化・省力化設備の開発と製作、稼動データ収集システムを活用した設備の予兆保全にも取り組んでいます。また、技術管理部では研究開発・設計開発環境の向上を目指して、開発ツール・ソフトの高度化やシミュレーション技術の向上、当社が創造した知的財産の適切な保護とその活用を進めています。開発体制は、国内3拠点の他に、米国・メキシコ・中国・シンガポールとグローバルな拠点展開を行い、本社をセンター機能として各拠点間で双方向の連携を図っています。各開発拠点は、その地域でのワンストップソリューション(営業・設計・生産の一貫体制)での設計機能を果たすと共に、新技術の共有や設計工数・習熟度などの不足は補完し合いながら開発を進めています。当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。コネクタについては、AV市場では更に高速・大容量化する機器に向けて、小型・低背・高EMI性能・簡単挿入性のシールド対応FPCコネクタを開発し、製品化しました。情報通信市場では移動体通信機器に向けて、現行主力製品よりも基板専有面積を大幅に小型化しながら堅牢性が高く、且つ、超高速充電を可能とする15A対応の新FEコネクタを開発しました。車載市場では先進的なエンターテイメントや繋がるクルマ(コネクティビティ)に向けて、超小型イーサネット対応コネクタ「SE-R1」とロック付きUSB-Type Cコネクタを開発しました。「SE-R1」は1000BASE-T1のイーサネット通信に対応しながら、搭載スペースに貢献する小型幅狭構造を実現しています。ロック付きUSB-Type Cコネクタは10Gbps高速通信や急速充電に対応、嵌合フルロック構造とすることで堅牢性とユーザビリティに貢献します。また、拡大するE-Bike市場では電動アシストサイクルに向けて、モーター駆動用の大電流対応に加え、給電と制御信号接続部品を一体化したパネルマウントコネクタの開発を手掛けています。再生可能エネルギー市場ではソーラールーフやペロブスカイト型太陽電池に向けて、大幅な薄型化と作業性を向上させた汎用パネルコネクタの開発に着手しました。環境対応として、植物性由来の樹脂材料(高性能ポリアミド)を採用したコネクタも開発・製品化しており、PFASフリーやコバルトフリー及びカーボンフットプリントに対する取り組みも始めています。スイッチでは、ウェアラブル機器の動向から、高い操作部強度や耐衝撃性・操作音の低減を実現するスイッチの開発に取り組みました。リモコンでは、Smart Home/Home Appliance向けとしてSub-GHz帯通信でリモコン・レシーバー及びセンサーを集中管理する製品を開発しました。ユニットでは、ミリ波レーダーを用いたセンシング技術として、人の動作を検知して機器の制御を行うジェスチャー認識技術を開発しました。ミリ波センシングでは睡眠深度推定デバイスの開発にも取り組んでおり、スリープテック向けデバイスとしてアルゴリズム開発や実証実験をすすめています。またCO(一酸化炭素)センサーやVOC(揮発性有機化合物)センサーを用いた火災予兆検知器の開発や、商用車向けの堅牢で高耐候性を特長とするバックカメラ用カメラモジュールの提供を開始しました。タッチセンサーでは、印刷技術応用製品として屈曲性・柔軟性を持つフレキシブルヒーターの開発に取り組んでいます。エコ関連製品では環境配慮型製品として、太陽電池を搭載しコイン電池との置き換えが可能なエナジーハーベスティングモジュールの開発をすすめています。また、木材の食物繊維であるセルロースやお酢の主原料である酢酸から生成される樹脂やリサイクル樹脂・エコパッケージの採用などの研究も進めています。IoT事業の取り組みでは、高齢者など利用者の機器の使用状況をクラウド経由で把握できる見守り技術を開発、顧客の課題解決に向けた製品・システム提案をすすめ、実証実験に取り組みました。Sub-GHz帯通信モジュールを活用した、物流領域や小売領域のデジタル化を中心とした課題解決に向けた製品・システム開発を進め、今年中には商品化の予定です。更に、車載向けデジタルキー、住宅用スマートロック向けに、小型・薄型を実現した周囲の金属の影響を受けにくい、独自フェライト卷線構造のNFCアンテナの開発にも取り組んでいます。新技術では、オープンイノベーションによる技術を活用し、ヘルスケアビジネスの強化を図っています。例えば、非接触型の生体センサーでは、スタートアップ企業と協業し、車室空間の安心・安全向上に向け、「子供置き去り検知センサー」、「生体情報検知センサー」の量産化を目指しています。また、筋電センサーについてはスポーツ用途向けに筋活動の可視化や、高齢者を対象としたフレイル予測のアルゴリズム開発に積極的に取組んでいます。更に、既にプレスリリースしている日本語音声による認知症や鬱等の診断支援アルゴリズムの開発では、軽度認知障害(MCI)の分析技術を優先にアルゴリズムとアプリケーションの開発を進めており、年内にサービス販売開始を予定しています。生産技術面では製造現場の無人化・省人化に重点的に取り組んでいます。大容量の製造ラインでは無人搬送車を導入し生産設備と連動させることにより、部品供給から組立検査・梱包工程までの無人化ラインを実現しました。また、検査精度の向上を図るためAIを導入した自動検査機の開発に取り組んでいます。中少量製造ラインでは多関節ロボットと画像システムを組み合わせてランダムピッキング技術を開発し、設備の簡素化と汎用化を図りました。また、IoT・DX技術を導入した自動機の稼働データ収集システムを展開し、ロットトレースや生産状況のリアルタイム収集システムを構築し、日報集計の自動化など製造現場全体の工数削減に取り組んでいます。研究開発・設計開発ではフロントローディング型開発システムを構築・推進し、シミュレーション技術(強度解析・電磁界解析・高周波/高速伝送解析・温度特性解析・樹脂流動解析・プレス成形解析など)の活用強化と解析スピードアップを図り、設計品質の向上と開発リードタイムの短縮を図るための環境整備に取り組んでいます。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,557百万円です。
FY2023|2,474 文字
6 【研究開発活動】当社は企業理念である「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」を精神に、研究開発活動を進めております。開発センターは先進的な開発を行い、各事業部門では担当分野の技術・商品開発を推進し、開発センターと各事業部が連携して、コアテクノロジーの深耕と新耕に注力しております。生産技術センターでは各事業部・事業所と連携し、国内外の製造現場における自動化の向上とIoT技術の導入による生産性の向上を進めており、自社内での自動化・省力化設備の開発・製作、稼動データ収集システムを活用した設備の予兆保全にも取り組んでいます。また技術管理部では開発設計環境の向上を目指して、開発ツール・ソフトの高度化やシミュレーション技術の向上、当社が創造した知的財産の適切な保護とその活用を進めています。開発体制は、国内の他に米国・メキシコ・中国・フィリピン・シンガポールとグローバルな拠点展開を行い、且つ、各拠点間の連携を図っています。各設計拠点は、その地域でのワンストップソリューション(営業・設計・生産の一貫体制)での設計役割を果たすと共に、コロナ禍による海外出張が困難な状況下での連携による成果も上げて来ました。当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。接続部品では、AV市場に向けて高性能なプロ仕様などへの部品交換用の脱着コネクタを開発し販売開始しました。また、更に高速大容量化するAV機器やPCなどに向けてシールド対応FFC・FPCコネクタやEN-51を 開発しました。情報通信機器向けでは5G-Advancedから6Gに向けて周波数40GHzまでの帯域をカバーするミリ波対応基板用超小型コネクタを開発しました。車載市場向けでは拡大が続くADASやEV分野への取り組みを強化しています。ADAS向けでは業界最小となるロック付き同軸コネクタ「IAシリーズ」を開発しました。堅牢でありながら機器の軽量化・薄型化に貢献します。EV向けではBMS向けで高電圧および感電防止対応としてFFC接続用コネクタ「FVシリーズ」の開発に続き、電線接続用の低背圧着コネクタも開発しました。小型・軽量化に貢献すると共に、配線の選択肢が増えることでBMSの設計自由度が広がります。スイッチでは、ウェアラブル機器や自動車市場の動向から、高荷重・ロングストローク・長寿命・良好なフィーリングの4脚型のMT板(メタルドーム)を開発しました。リモコンでは、Bluetooth Low Energyリモコンの利便性を向上させるためにペアリングを不要とする技術や、Ultra-Wide Bandを使用し方向検知を可能にする技術を搭載したリモコンを開発しました。ユニットでは、ミリ波レーダーを用いたバイタルセンシングによる睡眠の質向上や人の在/不在検出技術を更に進化させるとともに、評価キットの提供により容易に導入評価ができるようになりました。また北米市場向けにホテルやリビングなどのCO2・微小粒子状物質(PM2.5)・音・温度などをモニタリングしクラウドへ送信する環境センサーの開発や、商用車用のバックカメラを開発し提供を開始しました。タッチセンサーでは、印刷技術応用製品としてストレッチャブルヒーターやストレッチャブルセンサーの開発に取り組んでいます。IoT事業への取り組みでは、物流・スマート農業向けにGNSS機能を搭載したLoRaWANトラッカーの開発に取り組んでおり、AWS re:Inventに出展しました。また、高齢者など利用者の機器の使用状況をクラウド経由で把握できる見守り技術の開発、Sub-GHz帯通信モジュールを活用した、顧客の課題解決に向けた製品・システム提案をすすめ、現在実証実験に取り組んでいます。エコ関連製品では、リモコンやLoRaWANトラッカー等の製品に低消費電力のBluetooth Low Energyマイコンを採用し、太陽電池によるエナジーハーベスティングを行う環境配慮型の製品開発に取り組んでいます。新技術では、オープンイノベーションによる技術を活用し、ヘルスケアビジネスの強化を図っています。例えば、非接触型の生体センサーでは、車載向けに心拍数/呼吸数などの生体情報を取得する技術開発を進めており、民生向けには、取得した生体情報を活用したアルゴリズム開発にも注力しています。また、筋電センサーについてはハードウェア開発に加え、センシング技術や分析アルゴリズムを応用した製品開発にも積極的に取組んでいます。更に、既にプレスリリースしている日本語音声による認知症診断支援アルゴリズム開発に向けた共同研究・開発は第一弾の開発が完了し、更なる精度向上と顧客とのPoCが開始しており、年内の正式販売開始に向けて取り組んでおります。生産技術面ではロボットや無人搬送機の活用による製造工程の無人化・省人化を進めています。従来自動化が困難だった小ロット・多品種の製品製造工程にロボットを活用し、国内外の工場においてリモコンやユニット製品の製造工程自動化を実現しています。またコネクタ製品では無人搬送車を生産設備と連動させ、フロア全体の省人化を目指しています。カメラモジュールではレンズ光軸の精密調整内製技術の向上に取り組んでいます。設備管理面では自動機のネットワーク化を推進、国内の主要設備の稼動データをリアルタイムで収集するシステムを構築し、収集したデータを設備の予兆保全などに活用すると共に、海外拠点へネットワーク化を拡大し、グローバルな情報収集と活用に取り組んでいます。設計・開発環境ではフロントローディング型設計開発システムを構築・推進し、シミュレーション技術(強度解析・電磁界解析・高周波/高速伝送解析・温度特性解析・樹脂流動解析・プレス成形解析など)の活用強化と解析スピードアップに努め、設計品質の向上及び開発リードタイムの短縮を図っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,390百万円です。
FY2022|2,307 文字
5 【研究開発活動】当社は、企業理念「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」に基づき、研究開発活動を進めております。開発センターは先進的な開発を行い、各事業部門では担当分野の技術・商品開発を推進し、開発センターと各事業部が連携して、コアテクノロジーの深耕と新耕(裾野拡大)に注力しております。生産技術センターでは、各事業部・事業所と連携し、国内外の製造現場における自動化・省力化の推進、新技術の発信共有やネットワークを介したリモートメンテナンス・監視・予兆保全システム開発などに取り組むとともに、3Dプリンターによる試作品や設備部品の製作も行なっています。また、技術管理部ではシミュレーション技術の向上や当社が創造した知的財産の適切な保護とその活用を進めています。開発体制は、国内だけでなくアメリカ・メキシコ・中国・フィリピン・シンガポールとグローバルに拠点展開を行い、且つ、各拠点間の連携を図っています。各設計拠点は、その地域でのワンストップソリューション(営業・設計・生産の一貫体制)での設計役割を果たすと共に、コロナ禍による海外出張が困難な状況下での連携による成果も上げています。当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。接続部品では、導電糸を織った配線生地やフィルムシートに装着でき、洗濯にも耐える実用性を備えた「テキスタイルコネクタ」を開発しました。このコネクタはウェアの高機能化を推進します。E-Bike用では、プロ仕様の自動変速機やパワーメーターへの急速充電用コネクタを開発し、着脱の容易さと過酷な環境でも破壊しない堅牢性を兼ね備えており、好評を博しております。車載カメラ用コネクタでは、各種リアケースに対応し、耐ノイズ性にも優れた標準モジュールと基板用ソケットを開発、フローティング機能を持たせることでカメラ取り付けの自由度を広げました。また、希薄燃焼で自動車の燃費を改善する圧力センサー用コネクタを商品化しました。このコネクタは独自技術の瞬断しない構造をモジュール化しており、様々な機種に展開できる拡張性に優れています。スイッチでは、実装時の更なる自動化・省力化に向けて、端子上に予備はんだをレーザーで溶融し形成する工法を内製で確立しました。リモコンでは、低消費電力のBluetooth Low Energyマイコンを使用し、太陽光でエナジーハーベスティングする環境に配慮した無線リモコンを開発しました。ユニットでは、ミリ波レーダー技術を用いて室内の人の位置や人数、ペット等の動物の心拍数などの生体情報、移動体の距離や相対速度の検知を、独自アルゴリズムで実現した MilwebⓇ を開発しました。 また、ToF(Time of Flight)方式を用いた車室内乗員検知用ToFカメラモジュールの技術確立を行いました。タッチセンサーでは、静電容量方式のタッチパネル上に取り付けて操作可能なロータリー式入力デバイスであるジョグダイヤル・オン・タッチパネルを開発しました。 また、ストレッチャブルセンサの開発にも取り組んでいます。IoT事業への取り組みでは、Sub GHz帯通信/Sigfox通信を主軸に、オフィス・物流向けにモジュール開発に加え、ユニット開発にも取組んでいます。エコ関連製品では、太陽電池によるエナジーハーベスティングと、Sub GHz帯のマイクロ波を電気に変換する空間伝送型ワイヤレス給電のハイブリッドシステムを特徴とする自立電源型環境センサーを開発し、CES2022イノベーションアワードを受賞しました。新技術では、オープンイノベーションによる技術(海外スタートアップ企業との協業)を活用し、ヘルスケアビジネスの強化を図っています。例えば、非接触型の生体センサーでは、車載向けに心拍数/呼吸数などの生体情報を取得する技術開発を進めており、民生向けには、取得した生体情報を活用したアルゴリズム開発にも注力しています。また、筋電センサーについてはハードウェア開発に加え、センシング技術や分析アルゴリズムを応用した製品開発にも積極的に取組んでいます。更に、日本語音声による認知症診断支援アルゴリズム開発に向けた共同研究・開発を開始しましたが、この研究で開発するAIアルゴリズムは、30秒程度の日本語の自由な文章の音声データで認知機能低下の分析を可能とし、認知症の早期スクリーニングへの貢献を図っています。生産技術面では、特に成形工程・組立工程における検査の自動化やロボット活用による工程の省力化などを推進しています。コネクタの製造工程においては部品や組立状態の検査を自動化することで、目視検査工程の削減、検査結果の安定化、工程不良の削減を実現しました。リモコンでは海外生産工場において組立工程の自動化を推進しており、マレーシア工場、中国工場に自動組立検査機を順次導入しています。カメラモジュールではレンズ調整の自動機を独自開発し、量産を開始しました。製造現場にはIoT技術の導入を推進、国内工場は予兆保全システムや稼働状況のリアルタイム監視システムの活用段階で、海外工場への展開も積極的に推進しています。設計・開発環境ではフロントローディング型設計開発システムを構築・推進し、シミュレーション技術(強度解析・電磁界解析・高周波/高速伝送解析・温度特性解析・樹脂流動解析・プレス成形解析など)の活用強化と解析スピードアップに努め、設計品質の向上及び開発リードタイムの短縮を図っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,384百万円です。
FY2021|1,962 文字
5 【研究開発活動】当社は、企業理念「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」に基づき、研究開発活動を進めております。開発センターは先進的な開発を行い、各事業部門では担当分野の技術・商品開発を推進し、開発センターと各事業部が連携して、コアテクノロジーの深耕と新耕(裾野拡大)に注力しております。また、生産技術センターでは国内外生産拠点での組立自動化を推進すると共に、業界最先端を目指して、超精密金型・プレス・成形・評価技術の向上を追求し、技術管理部ではシミュレーション技術の向上や3Dプリンター活用を進めております。開発体制は、国内だけでなく、アメリカ・メキシコ・中国・フィリピン・シンガポールとグローバルに拠点展開を行い、且つ、各拠点間の連携を図っております。各設計拠点は、その地域でのワンストップソリューション(営業・設計・生産の一貫体制)での設計役割を果たすと共に、コロナ禍による海外出張が困難な状況下での連携による成果も上げております。当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。接続部品では、5G(第5世代通信)の本格化に伴い、業界最小クラスのサイズを実現しながらも、優れた高周波特性を有したアンテナ接続用基板対基板コネクタを開発しました。本製品は、嵌合時の作業性と堅牢性を確保すると共に、高い保持力を持ち耐落下衝撃性や耐振動性にも優れています。FPC対基板コネクタでは、ウェアラブル市場向けに、基板専有面積を従来比で52%減としたFBコネクタの他、急速充電に伴う大電流に対応したコネクタを開発するなど、レパートリーを拡充しています。CASEで新たな動きに入った車載用コネクタでは、バッテリーをセルごとに接続していたワイヤーハーネスに代わるFPC用コネクタを開発し、作業性の改善、軽量化に貢献しています。また、自動運転で益々必要性が高まるセンシング用カメラ向けに、フローティング機能付きタイプに加え、低ノイズ、高速伝送対応、EMCや放熱の対策で樹脂の代わりにアルミ材を使用したコネクタなど、多岐にわたるカメラコネクタを開発し、多くのセットメーカー様に採用されています。スイッチではメタルドームを使用するタイプにおいて操作NUB(突起)をレーザー加工で形成する技術を内製で可能としました。リモコンでは、エナジーハーベスティングと空間伝送ワイヤレス給電の2系統電力を独自に組み合わせた無線リモコンを開発しました。ユニットでは、車載製品の105℃動作要求に対応したベアダイカメラモジュールの小型版を開発しました。また、エッジでの音声認識技術を用い、タイムラグのない、より安全で堅牢な家電コントロールなどの開発を行いました。タッチパネルでは、大型対応の銅メッシュセンサーの色むら改善が完了しました。また、透明ヒーターを開発し、曇り防止や他用途にも展開・商品化しました。IoT事業への取り組みでは、LPWAにおいてSigfox通信を主軸として、各種自動検針、インフラ等の災害監視、見守り等の位置情報管理分野向けに、モジュールに加え、ユニット開発にも取組んでいます。新技術では、筋電センサーについて,実証実験を積み重ね開発を進めています。これらの実証実験により蓄積したセンシング技術や分析アルゴリズムを応用した製品開発にも積極的に取組んでいます。加えて、オープンイノベーションの技術を活用(海外スタートアップ企業との協業)し、へルスケアビジネスの強化を図っています。例えば、スタートアップ企業のセンシング技術をベースに非接触生体センサーの開発に注力しています。生産技術面では、微細化するコネクタの自動組立機で、工程毎に検査機能を設け次工程へ不良品を送らない組立方式を確立し、検査工数が削減され、生産ラインの稼働率が向上しました。リモコン生産では、各工程がモジュール化され、機種変更やライン編成替えできる汎用性の高い自動組立ラインを開発しました。中国工場の他、マレーシア工場への展開も推進中です。カメラモジュールでは、省力機や協働ロボットの実績を発展させ、組立と検査の工程を自動化しました。製造では、リモートメンテナンスで構築したネットワークを活用し、工程や設備の稼働データを収集することで工程改善の他、設備故障の予兆保全にも取り組む準備を進めています。設計・開発環境ではフロントローディング型設計開発システムを構築・推進し、シミュレーション技術(強度解析・電磁界解析・高周波/高速伝送解析・温度特性解析・樹脂流動解析・プレス成形解析など)の向上と解析スピードアップに努め、設計品質の向上及び開発リードタイムの短縮を図っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,515百万円です。
FY2020|1,979 文字
5 【研究開発活動】当社は、企業理念「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」に基づき、研究開発活動を進めております。開発センターは先進的な開発を行い、各事業部門では担当分野の技術・商品開発を推進し、開発センターと各事業部が連携して、コアテクノロジーの深耕と新耕(裾野拡大)に注力しております。また、生産技術センターでは国内外生産拠点での組立自動化を推進すると共に、業界最先端を目指して、超精密金型・プレス・成形・評価技術の向上を追求し、技術管理部ではシミュレーション技術の向上や3Dプリンター活用を進めております。開発体制は、国内だけでなく、アメリカ・メキシコ・中国・フィリピン・シンガポールとグローバルに拠点展開を行い、且つ、各拠点間の連携を図っております。当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。接続部品では、5G(第5世代通信)実現のための基本的技術であるMassive MIMOをサポートする12GHz対応RF B2Bコネクタを開発すると共に、複雑化する5G通信機器内のアンテナ周辺回路において、小基板占有面積で測定効率アップを可能にした検査用SW付き同軸コネクタ「TS-D1」及び「TS-D2」も開発しました。CASEで新たな動きに入った車載用コネクタでは、バッテリーをセルごとに接続していたワイヤーハーネスに代わるFPC用コネクタを開発し、作業性の改善、軽量化に貢献しています。また、自動運転で益々必要性が高まるセンシング用カメラ向けに、フローティング機能付きタイプに加え、低ノイズ、6GHz高速伝送対応、同軸、差動タイプと、多岐にわたるカメラコネクタを開発し、多くのセットメーカー様に採用して頂いています。 スイッチでは、スマートフォン向けにメタルドーム先端にNub(突起)を有するタクトスイッチを開発し、良好な操作感触を実現しました。 リモコンでは、家電住設市場向けに低消費電力ICを使用し、薄型化した無線リモコンを開発し、利便性、デザイン性を向上させた提案を行っています。ユニットでは、今後の普及が期待される車載用電子ミラー用途のカメラモジュールを開発しました。またインフラ機器用のSigfoxユニットや住宅用太陽光発電システム用エネルギーモニタ、リモコンの赤外線コードのライブラリビジネスのためのクラウドの構築など、多様な用途に向けた商品化を行いました。タッチパネルでは、車載ディスプレーの大型化への対応として銅メッシュフィルムセンサーの開発を進めるとともに、曲面化が可能な12.3インチのガラスセンサーを開発し商品化しました。IoT事業への取り組みでは、LPWAにおいてSigfoxとLoRaモジュールを主軸として開発を推進しておりますが、技術評価が行いやすい環境を構築するために評価ユニットの充実も図っております。新技術では、BLE(Bluetooth Low Energy)と筋電センサーを組み合わせ、リハビリなどに貢献できるものを開発し、実証実験を積み重ねております。また、総務省より採択された技術をベースに、スマート街路灯などに貢献できる仕組みを継続開発し、事業化を目指しております。また、国内大学との共同開発や海外企業との新規センサー開発にも取組んでおります。 その他、オープンイノベーション活用による特定小電力無線や生体センサーに注力したビジネスの強化を図っていますが、例えば、各種スタートアップ等のセンシング技術を活用した生体センサー、見守りやヘルスケア向け製品開発にも注力しています。生産技術面では、車載用コネクタの外観状態検査において、人の目で行っていた官能検査に代わる画像処理を駆使した自動検査技術を開発しました。これにより、組立から梱包まで人の手に触れない工程が確立され、品質が更に向上しました。リモコン生産では、検査工程で確立した自動化を上流の組立工程へ展開し、製品設計への自動化提案と合わせて、多品種に対応するリモコン生産の完全自動化を推進中です。カメラモジュール生産では、フォーカス調整と検査の工程で、協働ロボットを含む動作分析による工数削減に取り組み、生産性の向上を図りました。製造では、国内生産設備のリモートメンテナンス環境を強化すると共に同環境を海外へも拡大し、設備の保全、改善に速やかに対応できる環境整備を推進しました。設計・開発環境ではフロントローディング型設計開発システムを構築・推進し、シミュレーション技術(強度解析・電磁界解析・高周波/高速伝送解析・温度特性解析・樹脂流動解析・プレス成形解析など)の向上と解析スピードアップに努め、設計品質の向上及び開発リードタイムの短縮を図っています。なお、当連結会計年度の研究開発費は2,845百万円です。
FY2019|2,277 文字
5 【研究開発活動】当社は、企業理念「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」に基づき、エレクトロニクス業界の技術動向に対応し、研究開発活動を進めております。 2018年10月に事業戦略室と(旧)開発センターを統合し、将来を見据えた新事業への取組みの強化を図るべく(新)開発センターを編成しました。その開発センターでは先進的な開発を行い、各事業部門では担当分野の技術・商品開発を推進し、開発センターと各事業部が連携して、コアテクノロジーの深耕と新耕(裾野拡大)に注力しております。また、生産技術センターでは国内外生産拠点での組立自動化を推進すると共に、業界最先端を目指して、超精密金型・高速プレス・ハイサイクル成形・評価技術の向上を追求し、技術管理部ではシミュレーション技術の向上や3Dプリンター活用を進めております。 開発体制は、国内だけでなく、アメリカ・メキシコ・中国・フィリピン・シンガポールとグローバルに拠点展開を行い、且つ、各拠点間の連携を図っております。 当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。 接続部品では、Robust性が高く操作性に優れ、ロボットでのケーブル自動挿入を可能としたOneアクションFFC/FPCコネクタを開発しました。また、小型低背のRFB2Bコネクタを開発しましたが、このコネクタは非常に良好な高周波特性を持ち、次世代通信規格5GNRの高速通信を実現するためのMassive MIMO技術をサポートします。特に注力している車載用コネクタでは、自動運転に向けて高速対応が必要なセンシング用カメラコネクタや5Gbps伝送対応インタフェースコネクタ、イーサネットコネクタの開発に注力しました。更に、高密度実装が可能な4軸同軸コネクタも開発し、9GHz伝送を達成しました。また、駆動系向けに多極コネクタを開発し、車載分野での知名度向上に貢献しました。 スイッチでは、車載向け防水多回路スイッチを開発、また、振動・衝撃が連続する環境下でも確実な操作が可能な高荷重ロングストロークのプッシュスイッチを商品化しました。 リモコンでは、セットトップボックス向けに最新のAndroid OSに対応した音声伝送リモコンを開発しました。家電住設向けには、静電タイプのタッチスイッチを使用したリモコンを開発し、デザイン性を向上させています。 ユニットでは、車室内センシング用途の近赤外線カメラモジュールの商品化、及び、新たな構造により小型化・薄型化を実現したセンシング用カメラモジュールを開発しました。また、開発センターが開発したSigfoxモジュールを活用し、業務用エアコンの遠隔監視など様々な用途に向けたユニットの開発や提案を行いました。ユニット製品の付加価値向上への取り組みとしては、防水技術(レーザー溶着、超音波溶着、熱線溶着)の技術確立を推進し、多種多様な防水用途への対応を図りました。 タッチパネルでは、屋外での見栄えを改善するためLCDとのダイレクトボンディングによるオンセルタイプの静電タッチパネルモジュールを開発し、出荷を開始しましたが、反射防止フィルム等を追加することで更なる低反射化が可能であり、用途の拡大が期待されています。 新技術では、インテリジェント電源を開発し、通信との融合を図れるビジネスモデルを構築しております。また、総務省より3期連続でIoT基盤技術開発を委託されていますが、これに続き、内閣府PRISM(官民研究開発投資拡大プログラム)の農業分野でのIoT運用管理技術開発にも採択されました。IoT事業への取り組みでは、LPWAにおいてSigfoxとLoRaモジュールを中心として開発を推進しております。これらをベースに技術評価が行いやすい環境を構築するために評価ユニットの充実も図っております。また、国内大学との共同開発や海外企業との新規センサー開発にも取組んでおります。その他、オープンイノベーション活用による特定小電力無線や生体センサーに注力したビジネスの強化を図っていますが、例えば、スマートビルディングに特化したドイツのメッシュネットワーク通信規格「IP500」対応品開発を進めています。また、イスラエル等のセンシング技術を活用した生体センサー、見守りやヘルスケア向け製品開発にも注力しています。 生産技術面では、セル生産が主体だったリモコン生産において、オリジナルの汎用搬送システムを導入し、検査工程を完全自動化しました。更に、組立工程では指先動作をロボットに置き換える組立設備を開発し、習熟に頼らない組立作業の環境作りを推進しました。車載用コネクタ生産工程では、同軸ケーブル製品において、電線の端末加工から組立検査までの全工程を1台の設備で完結できる自動機を開発しました。 金型製作部門では、金型部品の表面を特殊加工する設備を導入し、成形品の品質と金型の稼働率を向上させました。製造では、各工程の来歴や検査結果を、製品個々に紐付けるロットトレースシステムを開発し、海外工場を含めた製造ラインへの導入展開を推進しました。 更に、フロントローディング型設計開発システムを推進し、設計品質の向上と開発リードタイムの短縮を図ると共に、強度解析・電磁界解析・高周波/高速伝送解析・温度特性解析・樹脂流動解析・プレス成形解析などの様々なシミュレーション技術の向上、解析スピードアップに努めています。 なお、当連結会計年度の研究開発費は2,982百万円です。
FY2018|2,012 文字
5 【研究開発活動】当社は、企業理念「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」に基づき、エレクトロニクス業界の技術動向に対応し、研究開発活動を進めております。 開発センターでは先進的な開発を行い、3事業部門では担当分野の技術・商品開発を推進し、開発センターと各事業部が連携して、コアテクノロジーの深耕と新耕(裾野拡大)に注力しております。 また、事業戦略室では将来を見据えた新事業への取組みを図り、更に、生産技術センターでは国内外生産拠点での組立自動化を推進すると共に、業界最先端を目指して、超精密金型・高速プレス・ハイサイクル成形・評価技術の向上を追求し、技術管理部ではシミュレーション技術の向上や3Dプリンター活用を進めております。 開発体制は、国内だけでなく、アメリカ・メキシコ・中国・フィリピン・シンガポールとグローバルに拠点展開を行い、且つ、各拠点間の連携を図っております。 当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。 接続部品では、高性能インタフェースコネクタであるUSB Type-Cに準拠した非防水/防水タイプレセプタクルの幅広いラインナップを商品化しました。また、5G通信に向けて、超小型/低背(嵌合高さ0.6mm)で高い伝送性能を有する3極同軸コネクタを開発しました。車載用では、従来のカメラモジュール接続用コネクタに加え、安全、駆動系用としてヘッドランプ用コネクタ、カードエッジコネクタを開発し、防水FAKRAコネクタや駆動系向けコネクタにおいて生産の自動化を強化し、品質向上にも注力しました。環境エネルギー分野では、従来のネジ式端子台の代わりとなる現場作業性の良いレバー式コネクタを開発しました。 スイッチでは、スマートフォン向け防水回路用スイッチに加え、スマートウォッチ向けプュシュタイプを商品化しました。 リモコンでは、セットトップボックス向けにBluetooth® Smart技術を使った音声伝送リモコンを開発しましたが、家電住設市場向けではデザイン力を向上すると共に、防水技術確立も行いました。 ユニットでは、2メガピクセル高フレームレート(60fps)カメラモジュールや、センシング向けの近赤外カメラモジュールを開発しました。触感フィードバック分野では、新型アクチュエーターを使って新しい触感を作り出すデバイスの提案を行いました。また、クラウドからの家電コントロール用赤外ライブラリデータベースの拡張・拡充も図りました。 タッチパネルでは静電容量式が主流になるなか、軽量・高品位なガラス1枚構成のパネルを開発し量産を開始しました。また、自由にチューニングができるタッチコントローラを開発し、少量多品種の市場に対応しました。抵抗膜式では、ITOより高耐久性を有するCNT(カーボンナノチューブ)を使用したパネルを開発しました。 新技術では、リハビリテーション分野向けに腕・指の動きを検出する筋電センサモジュールを開発、RFモジュールでは、Bluetooth規格Ver.4.2に対応したBluetooth® Smartモジュール(BTS04)を開発しました。また、総務省より3期連続でIoT基盤技術開発を委託され、継続して国際競争力強化を図っております。更に、EV分野向けにバッテリ用防爆弁を開発しました。 IoT事業への取り組みでは、LPWAにおいて国内規格に対応したSIGFOXモジュール2製品とLoRaモジュールを開発しましたが、オープンイノベーションの活用による特定小電力無線や生体センサーに注力したビジネスの強化も図っています。特に、スマートビルディングに特化したドイツのメッシュネットワーク通信規格「IP500」対応品を開発しました。また、イスラエル等のセンシング技術を活用した生体センサー、見守りやヘルスケア向けの製品開発にも注力しています。 生産技術面では、官能判断が主体だった外観検査の自動化、製造情報を収集し、改善、管理に活用する現場のIoT化を推進しました。車載用コネクタ製造の一貫生産で導入が進んでいるロボット化では、カメラモジュールの工程に作業者と連携する協働ロボットを初めて導入しましたが、ロボット活用の幅の広がりに合わせて社内の安全基準の規格化も推進しています。また、金型製作部門では、金型コアパーツの加工機を更新し、生産能力の増強と共に、より高精度、高耐久の金型を製作できる環境を強化しました。 更に、フロントローディング型設計開発システムを推進し、設計品質の向上と開発リードタイムの短縮を図ると共に、強度解析・電磁界解析・高周波/高速伝送解析・温度特性解析・樹脂流動解析・プレス成形解析などの様々なシミュレーション技術の向上、解析スピードアップに努めています。 なお、当連結会計年度の研究開発費は31億5千万円です。
FY2017|1,647 文字
6 【研究開発活動】当社は、企業理念「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」に基づき、エレクトロニクス業界の技術動向に対応し、研究開発活動を進めております。 開発センターでは先進的な開発を行い、3事業部門では担当分野の技術・商品開発を推進し、各事業部・開発センターが連携して、コアテクノロジーの深耕と新耕(裾野拡大)に注力しております。また、事業戦略室では将来を見据えた新事業への取組みを図っております。更に、生産技術センターでは国内外生産拠点での組立自動化を推進すると共に、業界最先端を目指して、超精密金型・高速プレス・ハイサイクル成形・評価技術の向上を追求し、技術管理部ではシミュレーション技術の向上や3Dプリンター活用を進めております。 開発体制は、国内だけでなく、アメリカ・メキシコ・中国・フィリピン・シンガポールとグローバルに拠点展開を行い、且つ、各拠点間の連携を図っております。 当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。 接続部品では、車載機器向けにカメラモジュール用同軸コネクタ小型タイプとフローティングタイプを開発、更に、防水性能IPX7規格準拠のFAKRAコネクタ製品ラインナップを拡充し、加えてハーネスでの供給も強化しました。また、スマートフォン向けに、低背(高さ1.32mm)の3in2カード用コネクタ、主力商品FB-4比で体積50%のサイズダウンを実現したFB-9、カスタム形状に対応できる構造のφ3.5防水イヤホンジャックを開発し、標準展開による市場シェア拡大を図りました。環境エネルギー分野では、使いやすさを向上した次世代DCコネクタ、ACコネクタを開発しました。 スイッチでは、スマートフォン向けに防水型ショートストローク回路用スイッチや、トッププッシュスイッチの高荷重品を商品化しました。リモコンでは、Bluetooth® Smart対応リモコンの開発を進め、サニタリー市場向け電子ペーパー表示リモコンや、セットトップボックス市場向けの音声での検索や操作が可能な音声伝送リモコンを商品化しました。 ユニットでは、1.3メガピクセル高フレームレート(60fps)カメラモジュールや、触感フィードバック機能を附加し応答速度を高速化した車載仕様マルチタッチ静電パッドを開発し、車載向け製品のラインナップを拡充しました。また、IoT市場向けとして、既存の赤外線リモコンの送信コードを収集・データベース化した赤外ライブラリを開発し、クラウドでの利用に向けた提案を行いました。 タッチパネルでは、静電容量式での低価格化対応に向けて、社内加工生産できるセンサーの開発を推進、性能面においては外観や感度特性の向上を図りました。抵抗膜式では上部電極フィルムに加飾印刷をした新構造の新製品を開発しました。 新技術では、リハビリテーション分野向けに腕・指の動きを検出する筋電センサモジュールを開発、RFモジュールでは、超小型Bluetooth® Smartモジュール(4.7mm×4.7mm×2.5mm)、国内規格に対応したSIGFOXモジュールを業界で初めて開発しました。また、IoT関連事業推進のため、ネットワークの信頼性確保に関する国際規格化に携わり、総務省より研究開発を委託され、産学官連携の開発に参画しております。 その他、生産技術面では、インサート成形から検査・梱包までの完全自動化・一貫生産体制の強化、生産設備のネットワーク接続によるリモートメンテナンス環境の強化を図りました。 更に、フロントローディング型設計開発システムの推進により、設計品質の向上と開発リードタイムの短縮を図っております。また、強度解析・電磁界解析・高周波/高速伝送解析・温度特性解析・樹脂流動解析・プレス成形解析などの様々なシミュレーション技術の向上、解析スピードアップに努めております。 なお、当連結会計年度の研究開発費は33億1千4百万円です。
FY2016|1,734 文字
6 【研究開発活動】当社は、企業理念「可能性の追求を通して総合的な高度技術により、情報社会の発展に寄与する」に基づき、エレクトロニクス業界の技術動向に対応し、「提案し続けるSMK」をモットーに研究開発活動を進めております。 開発センターでは基礎的・先進的な研究開発を行い、3事業部門では担当分野の技術・商品開発を推進し、各事業部・開発センターが連携して、コアテクノロジーの深耕と新耕(裾野拡大)に注力しております。また、事業戦略室では将来を見据えた新事業への取組みを図っております。更に、生産技術センターでは国内外生産拠点での組立自動化を推進すると共に、業界最先端を目指して、超精密金型、高速プレス、ハイサイクル成形、評価技術の向上を追及し、技術管理部ではシミュレーション技術の向上や3Dプリンターの活用を進めております。 開発体制は、国内だけでなく、アメリカ・メキシコ・中国・イギリス・フィリピン・シンガポールとグローバルに拠点展開を行い、且つ、各拠点間の連携を図っております。 当連結会計年度における主な研究開発成果は次のとおりです。 接続部品では、ウエアラブル機器市場に向けた超小型・薄型の2極圧接コネクタID-Xを開発しました。従来品(ID-02)との比較で、高さ33%減(0.6mm)、面積32.5%減(2.0mm×2.7mm)と大幅な小型化を図り、世界最小を実現しました。また、今後、本格的な普及が期待されるUSB Type-Cコネクタを開発しました。このコネクタは嵌合の方向性が無く、小型ながら堅牢な構造によりユーザビリティにすぐれ、未来を見据えた伝送性能を有する非常に高性能なインタフェースコネクタです。車載機器向けでは、ノイズ対策を強化した同軸タイプのカメラ用コネクタを開発、更に、FAKRAコネクタやHSDコネクタのレパートリー展開も図りました。環境エネルギー向けでは、工具を使用しないDCコネクタ、回転レバー方式ACコネクタを開発、現場作業性向上の提案を行いました。 スイッチでは、スマートフォン向けショートストローク回路用スイッチや、トッププッシュスイッチ・ロングストロークタイプの高荷重品を開発しました。リモコンでは、Bluetooth® Smartで受信した無線信号をリモコンの赤外信号に変換して、家電機器が制御できるBluetooth® Smart対応無線IRブラスターを開発しました。ユニットでは、2メガピクセルカメラモジュールや、手袋装着での操作とマルチタッチを実現した車載仕様マルチタッチ静電パッドを開発し、車載向け製品のラインナップを拡充しました。また、IoT市場に向けたBluetooth® Smart対応センサーユニット、スマートホームやスマートオフィスなどでデマンドレスポンスを実現するゲートウェイおよびネットワークセンサーを開発しました。 タッチパネルでは、静電容量方式において狭額縁化を図り、レパートリーを拡充しました。抵抗膜方式では、フルフラット・15インチ大型タッチパネルを開発するとともに、入力時の感触があるフォースフィードバックタイプにも対応しました。光学方式では、太陽光などの強い光での誤動作を生じることがなく屋外にも設置できるタッチパネルを開発しました。 新技術では、フラットな金属表面にスイッチ機能を付加できる圧電シームレス・タッチスイッチを開発、また、RFモジュールでは、超小型Bluetooth® Smartモジュール(5mm×5mm×2.5mm)、HEMS・BEMS対応したSubG(サブギガ)Hzモジュール、PLCモジュールの開発に注力しました。 その他、組立自動化では、コネクタ自動組立機の高速化により生産性向上を図るとともに、特に中国においては設備内製力を強化し、設備価格の低減・リードタイム短縮を図りました。更に、フロントローディング型設計開発システムの導入により、設計品質の向上と開発リードタイムの短縮を図りました。また、電界解析・高周波伝送解析・温度特性解析・樹脂流動性解析などの様々なシミュレーション技術の向上にも努めております。 なお、当連結会計年度の研究開発費は36億2千万円です。