6【研究開発活動】当社グループは、真空技術をコアとしたイノベーションの創出・共創の推進を経営の重要な柱に位置付けるとともに、持続可能な社会の実現に向けた技術開発を進めております。気候変動や環境問題などといった社会課題に対応するためには、半導体や高機能な電子デバイスが貢献すると認識しており、当社グループの持つ真空薄膜形成技術がこれらのデバイスを製造するための核心技術となっております。当連結会計年度においては、先端デバイス及び材料、エネルギー・環境、ヘルスケア領域に注力した研究開発活動を以下のとおり実施しております。当社グループの開発体制は、グローバルに展開する各開発拠点において顧客密着型の開発を実施し、競合他社に先駆けた独創的な新技術の開発、積極的な応用技術の開発を行っております。真空技術をコアとした製品のうち、主力である半導体、電子部品などの真空薄膜製造用スパッタリング装置に加え、装置を支えるソリューションやソフトの基盤技術、スパッタリングターゲット材料の開発などシナジー効果を生かした開発を重点的に行っております。さらに、顧客の近くで製品・技術開発を加速し、コラボレーションと技術サポートを強化するため、韓国平澤市に設立したTechnology Center PYEONGTAEKの開所式を開催し、パートナー企業・地元自治体の方々をお招きしました。「真空技術をコアとしたイノベーションの創出・共創の推進」として、大阪大学においては産業科学研究所と大学院工学研究科が開催する第6回産・工定例記者発表にて、大学院工学研究科と共にアルバック未来技術協働研究所を開設している当社から、医工学分野の未来技術や、なぜ産学共創、博士人材育成に取り組むのか等、企業視点での産学共創について発表しました。東京科学大学においては、当社と共同で開発を行っているチップレット集積技術に関して、世界最大規模の半導体実装国際学会「The 2025 IEEE 75th Electronic Components and Technology Conference」にて最新のプラズマエッチング技術を複数発表しました。また、当社が1990年代に製作した「パルスレーザーデポジション(PLD)酸化物薄膜作製装置」が、独立行政法人国立科学博物館の「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」(*)に登録されました。 (*)日本の科学技術史資料のうち、「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当する資料を選定し登録するものです。2008年より実施されております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は13,991百万円となり、セグメントごとに研究開発活動の成果を示すと次のとおりであります。 (真空機器事業)当社の事業の柱である、半導体や高機能電子デバイス、FPDなどの電子デバイス製造装置の各分野に開発投資を行い、新商品や新技術を創出し、高度なお客様のご要求にお応えしております。また、真空ポンプや真空計測機器等各種のコンポーネント分野へも開発投資を行い、真空装置と機器を合わせて開発するシナジー効果を発揮しております。当セグメントに係る研究開発費は12,698百万円となり、代表的な成果は次のとおりであります。 (1)半導体及び電子部品など真空薄膜製造装置半導体製造装置においては、最先端ロジック分野におけるメタルハードマスク工程の実績をもとに他工程参入を実現するための装置及び成膜プロセス性能向上の開発を行っております。また、メモリ分野においても微細化、高積層化の進むDRAM及び3次元NANDフラッシュメモリでの他工程参入を目指した装置及び成膜プロセス開発も進めております。新モデル「ENTRON-EXX」の受注受付を開始しました。本装置は、高度化・複雑化する半導体製造工程のニーズに対応するためデータ収集・解析能力が強化されており、加えて拡張性に優れた装置設計を採用して工場スペースの効率を最大化することが可能であります。電子部品製造装置においては、パワーデバイス、通信デバイス、オプトデバイス、電子部品(MEMS等)及びパッケージングの製造に適した装置及びプロセス開発を行っております。ディスプレイ製造装置においては、有機ELディスプレイの大型化と高精細化に向け、歩留まり改善のための低発塵機構や新ユニットの開発を行っております。 (2)コンポーネント真空装置を構成する主要な機器として、真空ポンプや真空計測機器の他、直流(DC)電源、真空搬送ロボット、真空バルブ等の開発を行っております。さらに、主に有機ELディスプレイ製造装置に搭載されるクライオポンプ、量子コンピュータや医療関連に使用する極低温冷凍機の開発も進めており、次世代半導体やヘルスケア分野などの幅広い分野に真空機器が貢献しております。 (真空応用事業)スパッタリングターゲット材料をはじめとする先端材料、表面分析装置やマスクブランクスの開発を行っており、当セグメントに係る研究開発費は1,294百万円となりました。主に、半導体及び電子部品などの高性能化に貢献するスパッタリングターゲット材料等の先端材料、先進的な表面分析装置の開発を行っております。また、半導体やFPDのリソグラフィ工程の重要部材であるマスクブランクスなどの開発を行っております。
FY2024|2,949 文字
6【研究開発活動】当社グループは、真空技術をコアとしたイノベーションの創出・共創の推進を経営の重要な柱に位置付けるとともに、持続可能な社会の実現に向けた技術開発を進めています。気候変動や環境問題などといった社会課題に対応するためには、半導体や高機能な電子デバイスが貢献すると認識しており、当社グループの持つ真空薄膜形成技術がこれらのデバイスを製造するための核心技術となっています。当連結会計年度においては、先端デバイス及び材料、エネルギー・環境、ヘルスケア領域に注力した研究開発活動を以下のとおり実施しております。当社グループの開発体制は、グローバルに展開する各開発拠点において顧客密着型の開発を実施し、競合他社に先駆けた独創的な新技術の開発、積極的な応用技術の開発を行っております。真空技術をコアとした製品のうち、主力である半導体、電子部品、FPD製造用スパッタリング装置に加え、スパッタリングターゲット材料の開発などシナジー効果を生かした開発を重点的に行っております。また、省エネルギーに貢献するとして注目されているパワーデバイス向けイオン注入装置の開発を加速しております。さらに、顧客の近くで製品・技術開発を加速し、コラボレーションと技術サポートを強化することを目的に、韓国 平澤市にTechnology Center PYEONGTAEKを設立いたしました。新たな研究開発拠点の追加により、当社グループの柱と位置づけている半導体事業の更なる成長を目指してまいります。「真空技術をコアとしたイノベーションの創出・共創の推進」として、次々世代半導体分野においては、スキルミオン技術や光電融合、ヘルスケア分野においては、国立大学法人大阪大学医学部と共同で赤血球の真空凍結乾燥保管技術の開発を行っております。産学連携の取組みの成果としては、大阪大学大学院工学研究科アルバック未来技術協働研究所において、電圧磁性制御による超低消費スキルミオン計算に関する先駆的な研究の取組みが評価され、国際会議MMM2023(*1)にて招待講演を行いました。東京工業大学アルバック先進技術協働研究拠点においては、プロセスプラズマの空間分布診断手法を応用し、国際会議ISPlasma2024(*2)にて「Best Poster Presentation Award」を受賞いたしました。このように、数多くのテーマが表彰されるなど共創による異分野交流から生まれる新しいビジネス創出の場を形成しています。また、長年にわたり真空技術に関する包括的な知識を提供してまいりました「真空ハンドブック」を、真空産業における最新の規格見直し動向を取り込み、三訂版として刊行いたしました。本書はエレクトロニクス、医療、エネルギー、航空宇宙などの分野で活用されている真空基礎技術や半導体製造、成膜、分析などに関わる真空装置の構築・設計の現場で必要となる技術データの集大成です。 当連結会計年度における研究開発費の総額は13,313百万円となり、セグメントごとに研究開発活動の成果を示すと次のとおりであります。 (真空機器事業)当社の事業の柱である、半導体や高機能電子デバイス、FPDなどの電子デバイス製造装置の各分野に開発投資を行い、新商品や新技術を創出し、高度なお客様のご要求にお応えしております。また、真空ポンプや真空計測機器等各種のコンポーネント分野へも開発投資を行い、真空装置と機器を合わせて開発するシナジー効果を発揮しております。当セグメントに係る研究開発費は12,403百万円となり、代表的な成果は次のとおりであります。 (1)半導体及び電子部品製造装置半導体製造装置においては、最先端ロジック分野におけるメタルハードマスク工程の実績をもとに他工程参入を実現するための装置及び成膜プロセス性能向上の開発を行っております。また、メモリ分野においても微細化、高積層化の進むDRAM及び3次元NANDフラッシュメモリでの他工程参入を目指した装置及び成膜プロセス開発も進めております。電子部品製造装置においては、パワーデバイス、通信デバイス、オプトデバイス、電子部品(MEMS等)及びパッケージングの製造に適した装置及びプロセス開発を行っております。 (2)FPD製造装置液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びフレキシブルディスプレイなどの分野における次世代技術への装置及びプロセス開発を行っております。有機ELディスプレイにおいては、高精細化プロセスの要求が高まり、製品歩留まりを改善するための開発(スパッタリング装置等における低発塵新搬送機構、マスク合わせ精度向上)や成膜性能を向上する新ユニットの開発、新材料開発など、総合的な成膜技術向上を進めております。さらに、高い水準で面内の均一性を維持管理していくためにAI活用による安定稼働、生産性向上、省人化を実現するための装置を開発しております。今後採用の拡大が予想される、高移動度の酸化物半導体薄膜トランジスタ(TAOS)向けスパッタリングターゲット材料の開発を行うとともに、スパッタリング成膜プロセス開発も進めております。 (3)コンポーネント真空装置を構成する主要な機器として、真空ポンプや真空計測機器のほか、直流(DC)電源、真空搬送ロボット、真空バルブ等の開発を行っております。その成果の一例として、一般社団法人日本真空工業会(以下、「JVIA」という。)において、プロセスガスモニタQulee「RGM2-201F」が2023年度のJVIA真空コンポーネント大賞を受賞し、JVIAでは初の4年連続の受賞となりました。さらに、主に有機ELディスプレイ製造装置に搭載されるクライオポンプ、量子コンピュータや医療関連に使用する極低温冷凍機の開発も進めており、次世代半導体やヘルスケア分野などの幅広い分野に真空機器が貢献しております。 (真空応用事業)スパッタリングターゲット材料をはじめとする先端材料、表面分析装置やマスクブランクスの開発を行っており、当セグメントに係る研究開発費は910百万円となりました。主に、半導体やFPDの高性能化に貢献するスパッタリングターゲット材料等の先端材料、先進的な表面分析装置の開発を行っております。また、半導体やFPDのリソグラフィ工程の重要部材であるマスクブランクスなどの開発を行っております。具体的には、表面分析分野において飛行時間型二次イオン質量分析計(TOF-SIMS:Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)のフラッグシップモデルとなる「PHI nanoTOF 3+」を開発、2023年10月に販売を開始いたしました。 (*1)The 68th Annual Conference on Magnetism and Magnetic Materials(*2)16th International Symposium on Advanced Plasma Science and its Applications for Nitrides and Nanomaterials
FY2023|2,917 文字
6【研究開発活動】当社グループは、真空技術をコアとしたイノベーションの創出・共創の推進を経営の重要な柱に位置付けるとともに、持続可能な社会の実現に向けた技術開発を進めています。気候変動や環境問題などといった社会課題に対応するためには、半導体や高機能な電子デバイスが貢献すると認識しており、当社グループの持つ真空薄膜形成技術がこれらのデバイスを製造するための核心技術となっています。当連結会計年度においては、先端デバイス及び材料、エネルギー・環境、ヘルスケア領域に注力した研究開発活動を以下のとおり実施しております。当社グループの開発体制は、グローバルに展開する各開発拠点において顧客密着型の開発を実施し、競合他社に先駆けた独創的な新技術の開発、積極的な応用技術の開発を行っております。真空技術をコアとした製品のうち、主力である半導体、電子部品、FPD製造用スパッタリング装置に加え、スパッタリングターゲット材料の開発などシナジー効果を生かした開発を重点的に行っております。また、省エネルギーに貢献するとして注目されているパワーデバイス向けイオン注入装置の開発を加速しております。「真空技術をコアとしたイノベーションの創出・共創の推進」として、次々世代半導体分野においては、スキルミオン技術や光電融合、ヘルスケア分野においては、国立大学法人大阪大学医学部と共同で赤血球の真空凍結乾燥保管技術の開発を行っております。さらに、産学連携の取組みの成果としては、大阪大学大学院工学研究科アルバック未来技術協働研究所において、高性能量子ドット材料の提案が「ChemNanoMat誌」の表紙論文に採択され、真空凍結乾燥に最適化した液滴の微粉化で「微粒化シンポジウム優秀講演賞」を受賞いたしました。東京工業大学アルバック先進技術協働研究拠点においては、プロセスプラズマの空間分布診断手法の基本原理を確立し、国際会議ICRP/GEC 2022(*1)にて「GEC学生ポスター賞」を受賞いたしました。このように、数多くのテーマが表彰されるなど共創による異分野交流から生まれる新しいビジネス創出の場を形成しています。また、次世代バッテリー分野において当社独自の真空蒸着技術を活用した脱炭素の取組みをしております。その一例として、2022年8月にNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金事業/次世代蓄電池・次世代モーターの開発」プロジェクトの研究開発項目の一つである「高性能蓄電池・蓄電池材料」の「次世代蓄電池の材料技術の開発」に「リチウム金属負極生産技術」が採択されました。 当連結会計年度における研究開発費の総額は13,766百万円となり、セグメントごとに研究開発活動の成果を示すと次のとおりであります。 (真空機器事業)当社の事業の柱である、半導体や高機能電子デバイス、FPDなどの電子デバイス製造装置の各分野に開発投資を行い、新商品や新技術を創出し、高度なお客様のご要求にお応えしております。また、真空ポンプや真空計測機器等各種のコンポーネント分野へも開発投資を行い、真空装置と機器を合わせて開発するシナジー効果を発揮しております。当セグメントに係る研究開発費は12,957百万円となり、代表的な成果は次のとおりであります。 (1)半導体及び電子部品製造装置半導体製造装置においては、最先端ロジック分野におけるメタルハードマスク工程の実績をもとに他工程参入を実現するための装置及び成膜プロセス性能向上の開発を行っております。また、メモリ分野においても微細化、高積層化の進むDRAM及び3次元NANDフラッシュメモリでの他工程参入を目指した装置及び成膜プロセス開発も進めております。電子部品製造装置においては、パワーデバイス、通信デバイス、オプトデバイス、電子部品(MEMS等)及びパッケージングの製造に適した装置及びプロセス開発を行っております。その成果の一例として、一般社団法人日本真空工業会(以下、「JVIA」という。)表彰において、「高密度実装向け低ダメージプラズマアッシング技術」がJVIA真空装置部門賞を受賞いたしました。 (2)FPD製造装置液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びフレキシブルディスプレイなどの分野における次世代技術への装置及びプロセス開発を行っております。有機ELディスプレイにおいては、高精細化プロセスの要求が高まり、製品歩留まりを改善するための開発(スパッタリング装置等における低発塵新搬送機構、マスク合わせ精度向上)や成膜性能を向上する新ユニットの開発、新材料開発など、総合的な成膜技術向上を進めております。さらに、高い水準で面内の均一性を維持管理していくためにAI活用による安定稼働、生産性向上、省人化を実現するための装置を開発しております。今後採用の拡大が予想される、高移動度の酸化物半導体薄膜トランジスタ(TAOS)向けスパッタリングターゲット材料の開発を行うとともに、スパッタリング成膜プロセス開発も進めております。 (3)コンポーネント真空装置を構成する主要な機器として、真空ポンプや真空計測機器のほか、直流(DC)電源、真空搬送ロボット、真空バルブ等の開発を行っております。具体的には、成膜用新型デジタルDC電源に搭載可能なオプション機能(4つのアップグレードパッケージ)を開発し、2022年9月にリリースいたしました。また、JVIA表彰において、マルチイオンゲージ電離真空計「ST200」がJVIA真空コンポーネント大賞を受賞いたしました。さらに、主に有機ELディスプレイ製造装置に搭載されるクライオポンプ、量子コンピュータや医療関連に使用する極低温冷凍機の開発も進めており、次世代半導体やヘルスケア分野などの幅広い分野に真空機器が貢献しております。 (真空応用事業)スパッタリングターゲット材料をはじめとする先端材料、表面分析装置やマスクブランクスの開発を行っており、当セグメントに係る研究開発費は808百万円となりました。主に、半導体やFPDの高性能化に貢献するスパッタリングターゲット材料等の先端材料、先進的な表面分析装置の開発を行っております。また、半導体やFPDのリソグラフィ工程の重要部材であるマスクブランクスなどの開発を行っております。具体的には、表面分析分野では2023年4月、X線光電子分光分析装置(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy又はESCA: Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)のフラッグシップモデルとなり、自動化と簡易操作を追求した多機能走査型X線光電子分光分析装置「PHI GENESIS」を開発、リリースいたしました。 (*1)第11回International Conference on Reactive Plasmas(ICRP-11)/第75回Gaseous Electronics Conference(GEC)
FY2022|2,394 文字
5【研究開発活動】当社グループは、真空技術を応用した次世代・最先端の分野における研究開発活動を経営の重要な柱に位置付け、強みである総合力を活かし、企業価値を向上させる製品を実現するための技術を創出し続けており、当連結会計年度における研究開発活動を以下のとおり実施いたしております。国内外の各開発拠点において競合他社に先駆けた独創的な新技術の開発、積極的な応用技術の開発を行っております。気候変動や環境問題などの社会課題に対応するためには、高度な電子デバイスが必要不可欠ですが、これらのデバイスを製造するための核心技術に当社の真空薄膜形成技術が貢献しております。当社は、主力製品である半導体製造用スパッタリング装置、FPD製造用スパッタリング装置及び真空蒸着装置に加え、さまざまな電子デバイス向けの真空薄膜形成技術、スパッタリング材料等の開発を重点的に行っております。また、お客様のご要望(VOC)や市場動向を収集し、タイムリーでスピード感のある開発を進めております。さらに、2021年9月には国立大学法人東京工業大学と「アルバック先進技術協働研究拠点」を大岡山キャンパス内に設置し、企業と大学という組織単位での連携を強めております。当連結会計年度における研究開発費の総額は10,340百万円となり、セグメントごとに研究開発活動の成果を示すと次のとおりであります。 (真空機器事業)当社の事業の柱である半導体や、高機能電子デバイス製造装置、FPDなどの電子デバイスの各分野に開発投資を行い、新商品や新技術を創出、受注にも貢献しております。また、真空ポンプや真空計測機器等各種のコンポーネント分野へも開発投資を行っております。当セグメントに係る研究開発費は9,559百万円となり、代表的な成果は次のとおりであります。 (1)半導体及び電子部品製造装置半導体製造装置においては、最先端ロジック分野におけるメタルハードマスク工程の実績を基に他工程参入を実現するための装置・プロセス性能向上の開発を進めております。また、メモリ分野においても微細化、高積層化の進むDRAM及び3次元NANDフラッシュメモリでの他工程参入を目指した装置・プロセス開発を進めております。その成果が認められ、一般社団法人日本真空工業会表彰において、ストレスコントローラブル高密度TiN膜成膜モジュール「ULTiNA」が真空装置部門賞を受賞いたしました。電子部品製造装置においては、通信デバイス・オプト(光学膜)・電子部品(MEMS等)・パワー半導体・電子実装の製造に適した装置・プロセスを開発し、販売を行っております。具体的には、5Gデバイス向けのサブナノメートル平坦化用イオンミリング装置「IM-2000」、光学膜用スパッタリング装置「ULDiSシリーズ」3D車載カバーガラス対応反射防止膜成膜装置を開発、リリースいたしました。また、電子部品製造向け枚葉式複合モジュール型成膜加工装置「uGmniシリーズ」の新エッチングモジュール、スパッタリング法によるGaNエピタキシャル成長モジュール「SEGul」等を開発、リリースいたしました。 (2)FPD製造装置液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びフレキシブルディスプレイなどの分野における次世代技術への開発投資を行っております。今後、高精細化プロセスが必要な有機ELディスプレイに対して、製品歩留まりを改善するための技術開発(スパッタリング装置等における低発塵新搬送機構、マスク合わせ精度向上)や成膜性能を向上する新ユニットの開発、新材料開発など、総合的な成膜技術向上を進めております。さらに、AI活用による成膜プロセス予測による安定稼働・生産性向上・省人化を実現するための装置を開発しております。高度化する市場要求水準に合った評価のために各種測定設備などの更新・新設を行うことで、開発をスピードアップさせております。また、今後採用の拡大が予想される酸化物半導体薄膜トランジスタ向けのターゲット材料の開発を行うとともに、スパッタリング成膜プロセス開発も進めております。 (3)コンポーネント真空ポンプや真空計測機器のほか、直流電源、真空搬送ロボット、真空バルブの開発をお客様のご要望も取り入れながら進めております。その成果が認められ、一般社団法人日本真空工業会表彰において、「高精度流量制御」が真空コンポーネント・部品・材料部門賞を、「スマートフォン対応ピラニ真空計SWU10-U」がイノベーション賞を受賞いたしました。さらに、クライオポンプ、量子コンピュータや医療関連に使用する極低温冷凍機の開発も進めており、幅広い分野に貢献しております。 (真空応用事業)ターゲット材料をはじめとする先端材料、表面分析装置やマスクブランクスの開発を行っており、当セグメントに係る研究開発費は782百万円となりました。主に、ディスプレイや半導体の高性能化に貢献するターゲット材料等の先端材料、先進的な表面分析装置の開発を行っております。また、半導体やFPDのリソグラフィ工程の重要部材であるマスクブランクスなどの開発を行っております。表面分析分野ではX線光電子分光分析装置(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy又はESCA:Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)のフラッグシップモデルとなる多機能走査型X線光電子分光分析装置「PHI VersaProbe 4」、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF-SIMS:Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)のフラッグシップモデルとなる「PHI nanoTOF 3」を開発、リリースいたしました。