研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
| 2025-03 |
- |
181 |
| 2024-03 |
- |
170 |
| 2023-03 |
- |
114 |
| 2022-03 |
- |
123 |
| 2021-03 |
- |
102 |
研究開発活動(本文)
FY2025|9,256 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のモビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の各事業分野及びその他分野に含まれる未来創造研究所、イノベーションデザインセンターによって行われています。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は17億円、量産設計に係る費用は174億円、総額は191億円です。 *モビリティ&テレマティクスサービス分野市販国内ナビゲーションでは、スマートフォン機能をナビゲーション本体ディスプレイで使える「Apple CarPlay」と「Android AutoTM」に対応しました。ワイヤレスでも接続でき、スマートフォンのさまざまな機能との連携が可能となり、音声だけで操作できる iPhone の Siri や Google アシスタント にも対応するモデルを商品化しました。市販ドライブレコーダーでは当社初となる日本製ドライブレコーダー前後2カメラモデル「DRV-G50W」、1カメラモデル「DRV-R30S」を商品化しました。日本製・3年保証の安心感に加えて2.7V型の大型ディスプレイを搭載し商品力を向上しています。また関連商品として、大手メーカーでは初となる市販電子ミラー 「LZ-X20EM」を商品化しました。59fpsの高フレームレートに対応することで大幅に視認性を向上させています。国内用品ドライブレコーダーでは、国内自動車メーカーの高い客先要求仕様に対応した本体・カメラ一体型モデルや前後カメラと本体が分離したモデルを開発しました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び製品開発の成果は、以下のとおりです。 (1)大画面9V型の高精細HDパネルを搭載し、ハイレゾ音源再生に対応したAVナビゲーションシステム「彩速ナビ」の最上位シリーズの2024年モデルとして「MDV-M911HDF」(フローティングモデル)、「MDV-M911HDL」(インダッシュモデル)を開発、商品化しました。ワイヤレス接続により、スマートフォンの機能をナビゲーション本体ディスプレイで使える「Apple CarPlay」及び「Android AutoTM」に対応し、スマートフォンの機能と連携が可能となりました。さらに、音声だけで操作できる iPhone の Siri や Google アシスタント にも対応しました。同商品のパッケージは、世界包装機構主催の国際コンテストにおいて「ワールドスター賞」を受賞しました。また、「2024日本パッケージングコンテスト」において「電気・機器包装部門賞」を受賞しました。従来の発泡スチロール(EPS)から紙(パルプモールド)に素材を変更し、プラスチック包装材の使用量を66%削減、生産時のCO₂排出量を年間約47トン削減しています。(2)高感度CMOSセンサー「STARVISTM」とHDR機能を搭載し、昼夜を問わず明るく鮮明な映像を記録できるドライブレコーダー「DRV-G50W」を開発し、商品化しました。この商品は、当社独自の映像・車載技術「Hi-CLEAR TUNE」により、自然でクリアな映像表示を実現しています。さらに、駐車監視機能、衝撃検知に加え、フロントカメラによる動体検知にも対応しています。徹底した品質管理のもと日本国内で生産し、3年間の長期製品保証を付与しています。廃棄時には、個人情報を消去できる「製品セキュリティ」機能も備えました。また、10V型高画質液晶を搭載したデジタルルームミラー「LZ-X20EM」を開発、商品化しました。後方映像をワイドに表示し、荷物や車体による死角を軽減することで、広い視界を確保し「Hi-CLEAR TUNE」の技術により、自然でクリアな映像表示を実現しました。(3)国内用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したナビゲーション、ディスプレイオーディオ、カーオーディオ、ドライブレコーダーやリアカメラなどの車載製品を開発しました。(4)海外用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したディスプレイオーディオ、カーオーディオ等の車載製品を開発しました。(5)通信型ドライブレコーダー「STZ-DR20J」のバージョンアップを行い、Vieureka株式会社が提供する遠隔での保守・管理が可能なクラウド型ツール「Vieureka Managerサービス」に対応しました。これにより複数端末に対して、ソフトウエアのアップデート、ログや端末情報の収集、設定値の変更等を遠隔にて一元管理できるようになりました。(6)当社のクラウド型タクシー配車システム「CABmee」について、お客様のスマートフォンからQRコードを使い所定の施設・地点へタクシーを呼ぶサービス「ココベル」、配車アプリ「TAXI.come」を両備タクシー以外の他社タクシー車両への配車サービスと連携させることでお客様の利便性やタクシー事業者収益の向上に向け、CABmee導入事業者である両備グループ(両備タクシーユニット、株式会社両備システムズ)と共同で開発しました。また、株式会社ミックウェアのタクシー配車サービス「T-ASSIGN」では当社車載端末が採用されました。本車載端末は、Vieureka株式会社のサービスを利用した端末管理及び、OTA(※) によるソフトウエア更新を実現するための開発を進めています。(※):Over The Airの略。デバイスのソフトウエアやファームウェアをインターネットや無線通信等でアップデートする技術です。当分野に係る研究開発費の金額は、120億円です。 *セーフティ&セキュリティ分野無線システム事業では、独自の業務用デジタル無線規格「NXDN™」に対応した「NEXEDGE®」無線システム・端末や業界標準の業務用デジタル無線規格「DMR」に対応した無線システム・端末、米国の公共安全市場向けに開発されたデジタル無線規格である「P25」に対応した無線システム・端末を開発、商品化しています。ヘルスケア事業では、高精細医用画像表示モニターを主軸とした医用画像ソリューションなどを開発、商品化しており、業務用システム事業では、業務用音響システムや映像監視システム向けに機器・ソフトウエアを開発、商品化しています。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)次世代無線機の開発に向けて、米国の半導体メーカーAnalog Devices, Inc.(アナログ・デバイセズ社)とMOU(基本合意書)を締結しました。防災やBCP対策の高まりを背景に無線システム需要が拡大、公共安全分野での当社無線システムの拡充採用に応えるため、低消費電力で妨害耐性に優れた無線機のコアパーツ(SoC(※))開発に取り組みます。アナログ・デバイセズ社の最新トランシーバソリューション「Nevis」をベースに、厳しい使用環境にも対応可能な高性能SoCを共同開発し、無線機の主要パーツの安定供給にも努めます。今後は無線機器の多機能化やブロードバンド連携にも対応し、付加価値の高い製品提供を目指します。(※):System on a Chipの略。複雑なシステムレベルの機能を1枚の半導体(チップ)に集積したもの。(2)国内自治体の防災対策に貢献する無線システム/ソリューション1.「NEXEDGE® CR」総務省の制度改正により利用可能となったデジタル簡易無線の中継用チャンネルを活用し、資格不要で低コストかつ広域通信が可能な中継システム「NEXEDGE® CR」を提案しました。中継器である「TCB-D239CR」を適切な場所に設置することで、スマートフォンやインターネットの圏外エリアでも通信手段を確保でき、山間部や広大施設など従来カバーできなかった場所でも通話が可能となりました。さらに、見通しの良い場所では通話エリアを約2倍に拡大できるソリューションです。2.「市町村向け移動系デジタル防災行政無線システム」低廉かつ安定した通信を自営回線で実現する、4値FSK方式の「市町村向け移動系デジタル防災行政無線システム」を提案しました。シンプルなシステム構築を可能としながら、多彩な機器構成により、さまざまな運用形態に対応します。また、IP回線を経由して基地局の無線装置を監視・制御することも可能です。3.「Soko-co Forest」森林や山間部等スマートフォンが圏外でも、デジタル簡易無線機とスマートフォンを併用して通信できるソリューション「Soko-co Forest」(株式会社BREAKTHROUGH開発)を提案しました。専用アプリで位置情報を共有し、危険エリア接近時に警告を発報できる他、事故時にはエマージェンシー信号で周囲に救助の要請も可能です。4. 災害時などの有事における「Starlink Business」と連携した無線通信ソリューション災害時に地上インフラが損傷した場合に備え、ソフトバンクの衛星通信サービス「Starlink Business」と連携した無線通信ソリューションを提案しました。通常、自営回線は災害時に有効ですが、通信範囲が限られるため遠隔地との連絡が困難です。本ソリューションにより、通信エリア外からも指揮拠点と現場間で速やかに連絡が可能となります。さらに「Soko-co Forest」と併設することで、作業員や危険箇所の位置把握も支援します。(3)北米市場において新型KENWOOD PKT-300 ProTalk®業務用無線機を開発、発売しました。重さわずか約138gでコンパクトかつ持ち運びやすく、回転式ベルトクリップホルスターを標準装備しています。KENWOODならではの高品質な音声、堅牢な2ワットの送信出力、バックライト付きの大型ディスプレイにより、騒がしい場所や暗所での作業にも最適です。2200mAhのリチウムイオンバッテリーにより、充電なしで複数シフトに対応可能、特に小売、ホスピタリティ、倉庫業務、エンターテインメント等、スピードと顧客対応力が求められる現場に最適な無線機です。(4)米国フロリダ州で開催された「APCO 2024」にて、公共安全市場向けデジタル無線機の新商品「VM8000」や、P25対応システム「ATLAS™」、「StarGate™」等の無線ソリューション、IoT/AIを活用したマルチプロトコル対応システムなどの開発成果を展示しました。新製品として展示した業務用デジタル無線機「VM8000」は、北米公共安全市場向け「Viking」シリーズ初の車載用トライバンド機で、強固なプラットフォームで複数規格に対応し、警察・消防・救急・民間セキュリティ間の相互通信が可能な無線機です。(5)有明GYM-EXで開催された「アマチュア無線フェスティバル ハムフェア2024」に出展、現在開発中の APRS®/D-STAR®対応の新型アマチュア無線カートランシーバーを初公開しました。モービル機「TM-D710G」等で好評のデータ通信システム APRS®(Automatic Packet Reporting System)に加え、アマチュア無線ハンディトランシーバー「TH-D75」等で好評のD-STAR®も搭載した、APRS®/D-STAR®両対応の新型機種として展開予定です。(6)株式会社サイエンスアーツとのIP(※)無線領域においての資本業務提携契約を締結し、IP無線機・サービスを共同開発、国内市場への販売を拡大し、グローバル市場への展開を目指すことを発表しました。業務用無線は危機管理やBCP対応、業務効率化ニーズにより需要が拡大しており、特に広域通信が可能なIP無線市場が成長しています。JVCケンウッドは長年の無線技術を活かし、公共安全・民間市場でグローバルシェアNo.3を獲得しました。一方、サイエンスアーツは、IP無線アプリ「Buddycom」で国内シェアNo.1を持ち、多様な業種で導入実績を持っています。両社は、IP無線分野での強力なパートナーシップを通じて、互いの経営資源を活かし持続的成長と企業価値向上を目指していきます。(※):IP=Internet Protocol の略。スマートフォンなどの機器を用いてインターネット通信を行う際に、ネットワーク上でデータを送受信する宛先となるIPアドレスを指定し、パケットが適切な場所に到達するようにルーティングする役割を担う技術仕様。(7)米国ラスベガスで開催された業務用無線通信機器及びシステムの展示会「IWCE 2025(International Wireless Communications Expo 2025)」に出展しました。新開発のデジタルトランキングシステム「Trunking 2.5」を展示しました。本システムは、国際規格であるDMR(Digital Mobile Radio)をベースにした高効率な無線通信方式を採用し、周波数運用効率の向上とシンプルな設営・運用を実現しています。北米民間市場向けに発売を開始しており、テキサス州の石油採掘現場での採用が決定しています。(8)イタリアの無線システム関連子会社のRadio Activity S.r.l.(以下「RA」)が、イタリア消防庁向けに業務用デジタル無線システムを供給する大型契約を獲得したことを発表しました。このシステムは、イタリアの10州の消防庁向けに、RAのDMRサイマルキャスト対応レピーターシステムを供給し、安定した緊急通信ネットワークを提供します。システムはアナログとデジタルの自動切り替え機能を備え、スムーズな移行を実現します。RAは、DMR規格に対応した無線システムを提供しており、これを基盤に当社は欧州市場での無線システムの販売拡大を進めています。(9)「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレイ」が厚生労働省により、特定保守管理医療機器に指定されたことを受け、PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)に11機種の画像診断用モニターの製造販売届を行いました。診断画像を表示する画像診断用モニターが医療機器として扱われることにより、表示性能・品質管理・保守点検が法的に求められるようになりました。(10)鉄道事業者の運行管理を支援するアナログカメラ「TK-HD9701」の後継機種「TK-HD9702」を開発、商品化しました。先行機種同等以上のワイドダイナミックレンジ性能と140ms以下の低遅延アナログ信号出力を実現し、逆光補正性能、低遅延、高い耐ノイズ性を活かし、システムでの追加・置換えに対応します。(11)議会・会議の円滑な会議運営を実現するフルデジタル会議システム「PM-5000」シリーズ専用の会議システムソフトウエア「jmee」をバージョンアップしました。新たに赤外線マイクシステムに対応し、これまでのWi-Fiタイプだけのシステムでは難しい複数個所の部屋での運用を実現しました。(12)工場、物流施設、インフラ施設における車両のスムーズな受付を可能にし、長時間滞留を改善する車番認証ソフトウエアについて、「TZ-CN200」をバージョンアップしました。認証エンジンの更新、他社カメラとの接続性、及びバース予約対応の拡大を図り物流問題に広く対応します。当分野に係る研究開発費の金額は、54億円です。 *エンタテインメント ソリューションズ分野エンタテインメント ソリューションズ分野は、原音原画再現を探究しコンテンツ制作者の意図を忠実に再現するための商品開発を行っています。また、隣接市場や新規市場に向けての商品やソリューションの開発を行いました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)プロジェクター事業では更なるブランドステータスの向上のため、製品のアップデートや新製品の導入を行いました。ホームシアター製品においては、コントラストを大幅に高めた第三世代0.69型4K「D-ILA」デバイスを搭載することで、業界最高(※)のネイティブコントラスト比150,000:1を実現し、独自のレーザー光源技術「BLU-Escent」の進化による高輝度化も同時に実現した8Kプロジェクター「DLA-V900R/V800R」を商品化しました。(※):当社報道発表時における、ネイティブ4Kデバイス搭載のプロジェクターとして。(2)従来モデル「DLA-V70R」と比較して体積を35%削減し、低価格化を実現した世界最小(※)のネイティブ4Kプロジェクター「DLA-Z7/Z5」を開発、発売しました。「DLA-Z7」は、当社D-ILA製品の強みである高コントラスト性能等、卓越した映像品質と小型化の両立を実現しました。(※):当社報道発表時における、ネイティブ4Kデバイス搭載のプロジェクターとして。(3)“プロが認めた音”が楽しめる完全ワイヤレスイヤホンの新ラインアップとしてシルク(絹)を採用した大口径11mmのシルクレイヤーカーボン振動板を搭載した完全ワイヤレスイヤホン「HA-FX550T」を商品化しました。磁気回路やボイスコイル等には有線ハイクラスイヤホンと同等のパーツを採用し、さらに音響用チャンバー構成部品にはステンレスを採用した設計により、なめらかでみずみずしく豊かに響く音を実現しました。(4)耳をふさがない“ながら聴き”リスニングスタイルを提案する“nearphones”シリーズの第3弾として、開放型の完全ワイヤレスイヤホン「HA-NP1T」を商品化しました。アクセサリー感覚で身に着けられるイヤーカフ型を採用し、イヤホン本体には、より着脱しやすく、つけていることを感じさせない軽く快適な着け心地を実現する当社独自の「フレキシブルアジャスト」機構を搭載しました。メタリックパーツを施した本体デザインに、アクセサリー感覚でコーディネートしやすい5色をラインアップし、音の聴けるアクセサリー“音アクセ”として、さまざまなシーンで周囲の音を聴きながら音楽や通話が楽しめます。 (5) ハイブリッドノイズキャンセリング機能を搭載したワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」を発売しました。本機は長時間装着しても快適にリスニングが楽しめるよう各機構や各パーツの強度を確保しつつ、約195gのビクター史上最軽量(※)のボディを実現しました。オーバーイヤー形状による高い密閉性との相乗効果により、騒がしさが気になる環境でも快適なリスニングが可能です。(※):当社報道発表時における、当社ヘッドバンド型ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンにおいて。(6)NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ポスト5G情報通信システムの開発」に採択された「次世代型の高解像度LCOSによる波長選択スイッチの研究開発」を実施し、光通信向けに大幅な消費電力削減を実現した737万画素のLCOSを開発しました。ポスト5G時代を支える超多ポート・マルチバンド対応が可能な次世代型LCOSの開発に成功しました。当分野に係る研究開発費の金額は、17億円です。 *その他未来創造研究所は「人と時空をつないで未来を創造する」という技術開発戦略のもと、常に10年先の未来を見据えた新たな価値の創造を目指し要素技術開発に特化することをミッションとしています。イノベーションデザインセンターは「顧客起点でのデザイン経営」を実践する組織として、稼げるビジネスの仮説を立て概念検証を行うことで「新たな価値」たるイノベーションの創出を図り、事業創出活動を通じて人材育成と知的財産網構築の実現を目指します。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)宇都宮大学との共同研究により、ヘッドマウントディスプレイ等のデバイス装着なく、あらゆる方向から複数人が3D映像を視認する事が可能なレーザー描画によるボリュメトリックディスプレイシステムを開発し、コンピュータグラフィクス分野のトップカンファレンスである「SIGGRAPH2024」にて展示発表しました。また、オープンソースを使用したローカル5Gシステム開発や独自仮想空間プラットフォーム開発等、未来のデジタルツイン市場へ向けて空間再構成に必要な要素技術の研究開発と知的財産創出を進めています。(2)究極の半導体といわれるダイヤモンド半導体の研究開発に関して、本研究で実績のある佐賀大学との共同研究に関して基本合意しました。社会実装へ向けて有効な知的財産の権利化を推進・協働していきます。(3)LCOS技術の応用である光通信用波長選択スイッチ(WSS)の価値最大化へ向けて、次世代技術である光電融合技術(シリコンフォトニクス)の開発を推進し、事業化に向けた試作を経て様々な性能確認を実施、次世代での社会実装に向けて有効な要素技術開発成果を知的財産として権利化継続しています。(4)製品・サービス開発におけるセキュリティテスト工数削減を目的とした、最適ファジングデータセットを量子コンピュータ技術により生成し追加検証を可能とするセキュリティツール開発や、画像中のあらゆる被写体の推論による認識を目標にした、信頼できるAIに関わる要素技術研究等、次世代コンピューティング研究開発を進めています。また、円滑な研究開発活動を推進するためのAI倫理基本規定やAI倫理マネジメント基本規程を策定しました。(5)お客様・企業様・地域社会との直接対話で新たな事業機会の可能性を検証するとともに新たな事業領域の創造を目指して概念検証を実施しています。特に、五感を刺激する感覚拡張技術やAIによる音楽・映像生成等、先進的なソリューションなどを開示し、共創パートナーとの新たな連携機会を数多く創出し、事業化プランを具体化しています。ウェアラブルAIサポートツールやウッドスピーカー等のプロトタイプを体験型展示として紹介、地域社会とのつながりを深めながら、未来の生活スタイルに寄り添う技術開発推進中です。(6)天然木を使用した「木の響きが溶け込み、豊かな日常を紡ぐ」スピーカーのトライアル販売を開始しました。受注生産とすることで、個々のライフスタイルに合わせた製品提供を実現し、持続可能なものづくりも推進しています。その他の分野に係る研究開発費の総額は、17億円です。そのうち16億円は、各報告事業セグメントに配賦しています。
FY2024|6,831 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のモビリティ&テレマティクスサービス分野、セーフティ&セキュリティ分野、エンタテインメント ソリューションズ分野の各事業分野及びその他分野に含まれる未来創造研究所、イノベーションデザインセンター、DXビジネス開発部によって行われています。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は20億円、量産設計に係る費用は174億円、総額は194億円です。 *モビリティ&テレマティクスサービス分野市販国内ナビゲーションでは、ドライバーの安心・安全な運転をサポートする「音声操作」に対応し、ナビゲーション機能やエンタテインメント機能を声で操作可能なモデルを商品化しました。市販国内スピーカーでは、同軸(コアキシャル)ツィータ一体型スピーカーにおいてハイレゾ音声対応モデルを商品化しました。市販ドライブレコーダーでは第3弾となる「ミラレコ」を商品化しました。フロントカメラのセパレート化、接続ケーブルの一体化で装着性の自由度を高めるとともに、後方急接近警告機能や斜め後方障害物検知機能等を備え、安心・安全なドライブをサポートします。また12V型の大型IPS液晶を採用し、後方視界を拡大し安全性を向上させました。海外用品では、KENWOODブランドのディスプレイオーディオを、米国を代表する商用トラックメーカーであるDaimler Trucks North America LLC(以下「ダイムラー・トラック社」)専用に開発し、供給開始しました。電気自動車の再生バッテリーを利用したポータブル電源「IPB01G」を日産自動車株式会社、フォーアールエナジー株式会社と共同開発し、商品化しました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び製品開発の成果は、以下のとおりです。 (1)大画面9V型の高精細HDパネルを搭載し、ハイレゾ音源再生に対応する、AVナビゲーションシステム「彩速ナビ」の最上位シリーズ「TYPE M」として、「MDV-M910HDF」(フローティングモデル)及び「MDV-M910HDL」(インダッシュモデル)を開発、商品化しました。(2)「ビクタースタジオ」共同チューニングの第二弾として、高解像サウンドをさらに進化させた市販向けカスタムフィット・スピーカーのハイエンドモデル「XSシリーズ」を開発、商品化しました。(3)デジタルルームミラー型ドライブレコーダー「DRV-EM4800」を開発、商品化しました。(4)国内用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したナビゲーション、ディスプレイオーディオ、カーオーディオ、ドライブレコーダー、リアカメラなどの車載製品を開発しました。(5)海外用品にて、ダイムラー・トラック社専用にKENWOODブランドのディスプレイオーディオを開発し供給開始しました。6.95インチのタッチパネルモニターを搭載し 「Apple CarPlay」や「Android Auto™」、デジタルラジオ 「SiriusXM」 及びアメリカ海洋大気庁が24時間体制で気象予報や気象警報などを伝える「NOAAウェザーラジオ」に対応しました。さらに、最大4個のカメラ入力に対応し、車両周辺の安全確認のサポートを実現しました。(6)多数の商用車を管理するフリート会社向けに、AI処理能力の強化とLTE通信多バンド化に対応した通信型ドライブレコーダー「STZ-DR20J」を開発、提供しました。(7)通信型ドライブレコーダー「STZ-DR10」「STZ-DR30」のバージョンアップを行い、Vieureka株式会社が提供する遠隔での保守・管理が可能なクラウド型ツール「Vieureka Managerサービス」に対応しました。これにより複数端末に対して、ソフトウエアのアップデート、ログや端末情報の収集、設定値の変更等を遠隔にて一元管理できるようになりました。(8)当社のクラウド型タクシー配車システム「CABmee」の車載アプリと、DiDiモビリティジャパン株式会社が提供するタクシー配車アプリ「DiDi」の2つのアプリを搭載した専用タブレットを開発しました。従来は別個のタブレットが必要でしたが、両アプリの受注状況を1台で確認できるようになるため、ドライバーの負担軽減、車内の省スペース化、機器の管理コスト削減に貢献します。(9)電気自動車(日産リーフ)の再生バッテリーを利用し、使用温度範囲が広く夏場・冬場の車内での使用や保管が可能な、ポータブル電源「IPB01G」を開発、商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、119億円です。 *セーフティ&セキュリティ分野無線システム事業では、独自の業務用デジタル無線規格「NXDN™」に対応した「NEXEDGE®」無線システム・端末や業界標準の業務用デジタル無線規格「DMR」に対応した無線システム・端末、米国の公共安全市場向けに開発されたデジタル無線規格である「P25」に対応した無線システム・端末を開発、商品化しています。ヘルスケア事業では、高精細医用画像表示モニターを主軸とした医用画像ソリューションなどを開発、商品化しており、業務用システム事業では、業務用音響システムや映像監視システム向けに機器・ソフトウエアを開発、商品化しています。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)世界最大規模の業務用無線通信機器/システムの展示・商談会「IWCE 2024(International Wireless Communications Expo 2024)」に出展し、業務用トライバンド対応P25デジタルデジタル無線機のフラッグシップ“Viking(バイキング)”シリーズの車載用モデルの新製品「VM8000」を発表しました。「VM8000」は、当社グループ会社のEF Johnson Technologies, Inc.が北米の公共安全市場向けに展開している “Viking”シリーズのポータブルトライバンド機「VP8000」の車載用モデルとして発売されます。「VP8000」は強固で堅牢なプラットフォームに加え、トライバンドと複数のデジタル無線規格に対応しており、無線機1台で警察・消防・救急と、学校などの民間のセキュリティとの相互通信を実現したことで、公共安全市場での受注拡大に大きく寄与しており、「VM8000」についても同様の貢献が期待されます。(2)チャンネル増波に対応したデジタル簡易無線機(登録局対応)として、携帯型「TPZ-D563BTE」、「TPZ-D563E」及び車載型「TMZ-D504E」を発売しました。デジタル簡易無線機の登録局は、利用の簡易さから2022年末時点で約80万局まで利用者が増加し、2023年6月の制度改正により登録局は35chから97chに増波されました。携帯型「TPZ-D563BTE」「TPZD563E」は97chに対応し、多チャンネルでも高速にスキャンできる従来モデルの特長はそのままに、ストレスのない快適な運用を実現します。また、車載型「TMZ-D504E」は82chに対応し、使用シーンに合わせた選択が可能です。(3)アマチュア無線のハンディトランシーバーである144/430MHzデュアルバンダー「TH-D75」を発売しました。本機は、新たに「D-STAR®」(※)方式の2波同時受信に加え、リフレクター・ターミナルモードに対応したほか、ボイスガイダンスの強化、スタンドアローンデジピーター機能の追加など、機能を充実させています。また、Bluetooth®対応、USB Type-CTM端子の新搭載など、実用性を追求しました。(※):“Digital Smart Technologies for Amateur Radio”の略。日本アマチュア無線連盟が開発したアマチュア無線のデジタル通信方式で、海外でも広く普及しています。(4)HF帯アマチュア無線機のフラッグシップモデル「TS-990」(2013年2月発売)の発売10周年を記念した記念モデルとして、HF/50MHz帯 トランシーバー「TS-990」TRIOモデルを当社公式オンラインストア「JVCケンウッドストア」にて3セット限定で発売し、多数の応募への厳正な抽選の結果、完売しました。記念モデルは、特別仕様としたHF/50MHz帯トランシーバー「TS-990S」と外部スピーカー「SP-990」(別売オプション)をセットにしたものです。「TS-990S」及び「SP-990」のフロントパネルバッジにKENWOODブランド前身の“TRIO”ロゴを採用し、「TS-990S」の起動時メインスクリ-ンに“TRIO”ロゴを表示しています。(5)遠隔・在宅読影のニーズに対応し、高輝度・高解像度・高品質表示を実現する21.3型300万画素カラー液晶モニター「CL-S301」を商品化しました。ノートPCやモバイル端末とUSB Type-CTMケーブル1本の接続で映像信号伝送と電源給電を実現したことで、在宅においても医療施設と同等の効率的な読影が可能になります。(6)鉄道事業者の運行管理を支援するHDハイブリッド・ワイドダイナミックレンジカメラ「TK-HD9801」を開発、商品化しました。高画質なアナログHD方式に加えて、HD高画質でのネットワーク伝送にも対応し、ハイブリッドな映像出力を低遅延で実現しました。遠隔地での監視や記録にも対応し、リモート接続による保守サービスなど多彩な運用を実現します。(7)国内業務用音響システム向けに、ネットワーク機能を搭載したプログラムチャイムユニット「PA-DA700」、IPオーディオユニット「PN-AP200」を開発、商品化しました。遠隔からの設定や音源更新に対応し、ネットワークによる利便性や拡張性を高め、システム規模拡張により建物の複合化・大型化に対応可能な非常・業務放送システムの提案を強化します。(8)業務用音響システム向けに、小型化と高出力化を両立させた非常・業務放送用スピーカー6モデルを開発、商品化し、ラインアップを強化しました。天井露出型の防滴タイプは清浄度クラス1(JIS B 9920-1)を満たしクリーンルームへの設置が可能で、高効率埋込型は業界初の非常放送1W/L級に対応しています。当分野に係る研究開発費の金額は、48億円です。 *エンタテインメント ソリューションズ分野エンタテインメント ソリューションズ分野は、原音原画再現を探究しコンテンツ制作者の意図を忠実に再現するための商品開発を行っています。また、隣接市場や新規市場に向けての商品やソリューションの開発を行いました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)プロジェクター事業では更なるブランドステータスの向上のため、製品アップデートや新製品導入を行いました。業務用製品では、新開発の8K対応D-ILAデバイスを搭載した「DLA-VS8000G」を開発し、シミュレーション・トレーニング分野の展示会「I/ITSEC 2023」で発表しました。ホームシアター製品では、8K映像表示対応D-ILAプロジェクター「DLA-V90R/V80R/V70R」及びネイティブ4K対応 D-ILAプロジェクター「DLA-V50」の計4モデルに対応する、当社独自の「Frame Adapt HDR」機能を第二世代に進化させる最新ファームウエアを開発、公開しました。(2)耳をふさがないリスニングスタイル”nearphones”シリーズの第二弾として完全ワイヤレスイヤホン「HA-NP50T」を開発、商品化しました。先行モデルに対して大幅な小型・軽量化を図り、新発想のショートタイプのイヤーフックにより、つけていることを忘れるような軽くて快適な着け心地を実現しました。(3)木を振動板とする当社独自の「ウッドコーンスピーカー」シリーズとして、6cmフルレンジユニットを開発し、コンパクトコンポーネントシステム「EX-DM10」に搭載、商品化しました。「EX-DM10」は一体型オーディオの最小モデルですが、自然で美しい響きと豊かで広がりのある音楽空間を実現しました。(4)フリーアドレス拡大などを背景に成長が見込まれる事務機器市場及びGIGAスクール構想の実現に備える教育向けの小型ポータブル電源市場に、事務機器メーカーと協業し、安心・安全性の担保、廃棄処分までのスキーム構築により差別化した商品を開発し、市場参入を実現しました。当分野に係る研究開発費の金額は、26億円です。 *その他未来創造研究所は「人と時空をつないで未来を創造する」という技術開発戦略のもと、常に10年先の未来を見据えた新たな価値の創造を要素技術開発に特化することをミッションとしています。イノベーションデザインセンターは「顧客起点でのデザイン経営」を実践する組織として、2023年10月に新設されました。稼げるビジネスの仮説を立て概念検証を行うことで「新たな価値」たるイノベーションの創出を図り、併せてイノベーティブな人財の育成、新たな知的財産網の構築を以て、社会課題解決に貢献します。DXビジネス開発部は、新たな収益基盤の創出、ビジネスクリエーション活動をミッションとしています。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)LCOS技術の応用である光通信用波長選択スイッチ(WSS)の価値最大化へ向けて、光空間系の次世代技術である光電融合技術(シリコンフォトニクス)の開発を推進し、事業化に向けた試作を経て様々な性能確認を実施、次世代での社会実装に向けて有効な要素技術開発成果を知的財産として権利化継続しています。(2)製品・サービス開発におけるセキュリティテスト工数削減を目的とした、最適ファジングデータセットを量子コンピュータ技術により生成し追加検証を可能とするセキュリティツール開発や、画像中のあらゆる被写体の推論による認識を目標にした、信頼できるAIに関わる要素技術研究など、次世代コンピューティング研究開発を進めています。(3)実空間に映像を表現する技術研究やオープンソースを使用したローカル5Gシステム開発、独自仮想空間プラットフォーム開発など、未来のデジタルツイン市場へ向けて空間再構成に必要な要素技術の研究開発を進めています。(4)横浜未来機構主催の「YOXO FESTIVAL 2024」に「Light Talk」「HUG」「なってみ!たいよう」「イマーシブエンターテインメントシステム」のコンセプトモデルを展示しました。顧客への直接体験の提供と顧客ニーズ発掘を実施することで、新たな事業機会の可能性を検証するとともに企業価値向上に貢献しました。(5)他社と共創した立体音響と立体映像による融合「イマーシブエンターテインメントシステム」を「CEATEC 2023」や「CP+2024」に出展しました。仮想空間における空間音響の可能性について実装実験を行い、事業機会の創出に向けた活動を実施しました。(6)Newエンタテインメント事業におけるメタバースへの取り組みの一環として、RX Japan株式会社主催の「第1回 メタバース総合展 夏」に出展しました。メタバースワールドやコンサートホールの3D体験や、当社のVTuber(バーチャルYouTuber)として活躍中の「黒杜(くろと)えれん」や「波澄(はすみ)りお」、Victorのブランドアイコンである犬のキャラクター「ニッパー」の3DCGの紹介展示などを行いました。(7)株式会社HIKKYが主催する世界最大のメタバースイベント「バーチャルマーケット2023 Summer」に出展、3Dアバターによるバーチャルライブや3DCG化したキャラクターを展示し、メタバース空間でのギネス世界記録™も達成しました。また「バーチャルマーケット2023 Winter」にも出展し、広瀬香美さんの3Dアバターによる「ロマンスの神様」を「VR空間体感ライブMV」スタイルで披露し、2万人がバーチャル空間に来場しました。(8)VTuberなどの配信者が、ファン(視聴者)のアバターを配信画面に表示して配信を盛り上げるとともに、アバター用のデジタルグッズを制作・販売できる、マルチプラットフォームアバターサービス「FAN MASCOT」(ファンマスコット)の提供を開始しました。その他の分野に係る研究開発費の総額は、20億円です。そのうち19億円は、各報告事業セグメントに配賦しています。
FY2023|4,612 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のモビリティ&テレマティクスサービス分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の各事業分野、及びその他分野に含まれるDXビジネス開発部によって行われています。当連結会計年度における主たる事業分野の研究開発活動は以下のとおりです。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は21億円、量産設計に係る費用は152億円、総額は174億円です。 *モビリティ&テレマティクスサービス分野ナビゲーションの商品化では、高音質ハイレゾ音源の再生に対応し、高画質と高速レスポンスを生み出す「彩速テクノロジー」を有した国内商品群の「彩速ナビ」において、デジタルルームミラー型ドライブレコーダーとの接続など安心・安全をサポートする「スマート連携」対応を強化しました。また「彩速ナビ」で好評を得ている機能「ここです案内」を継承した、初めての方にも使いやすいポータブルナビゲーションを開発し、商品群を充実させました。海外商品群においても、広視野角のHDパネルを搭載、「Apple CarPlay」「Android Auto™」「Wireless Mirroring for Android」との接続に対応し、高精細な映像とスマートフォン連携を強化した商品群を拡充しました。また、多種多様な仕様の車両への搭載を可能とする奥行きの短いショートボディの商品群を充実させました。ドライブレコーダーの商品化では、デジタルルームミラーを搭載したドライブレコーダー「ミラレコ」を開発しました。「ミラレコ」は、カメラをリアウィンドウに設置するため、従来のルームミラーと比較して、搭載荷物や車体などにより生じる車両後方の死角が少なく、視界が広がります。この車両後方の映像を「ミラレコ」の大画面IPS液晶画面でリアルタイムに確認可能な「バーチャルルームミラー機能」により、ドライバーの安全性を向上させました。その他商品群としては、飲酒・残酒運転の未然防止用途のアルコール検知器において、2022年4月の道路交通法施行規則の改正に対応し、事業者による測定結果の記録・管理を容易にするスマートフォンとのBluetooth®連携可能な通信型アルコール検知器を開発しました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び製品開発の成果は、以下のとおりです。 (1)国内用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したナビゲーション、ディスプレイオーディオ、カーオーディオ、ドライブレコーダー、リアカメラなどの車載製品を開発しました。(2)海外用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したディスプレイオーディオ、カーオーディオの車載製品を開発しました。(3)市販国内商品向けに、高画質と高速レスポンスを改善した「彩速ナビ」や、「彩速ナビ」で培ったナビゲーション性能・映像技術を継承したポータブルナビゲーションを開発、商品化しました。(4)デジタルルームミラー型を含むドライブレコーダーを開発、商品化しました。(5)市販海外商品向けに、高精細HDパネルを採用し、「Apple CarPlay」「Android Auto™」「Wireless Mirroring for Android」の接続への対応によりスマートフォン連携を強化したナビゲーション、ディスプレイオーディオの商品群を拡充しました。(6)損害保険会社向けに、360度撮影、車外持出し、防塵・防水に対応した通信型ドライブレコーダー「STZ-DR30」を開発しました。(7)国内・海外市販商品向けに、音声認識「Amazon Alexa」に対応したカーオーディオを開発、商品化しました。(8)日本製の高感度・高精度なガスセンサーを採用し、Bluetooth®接続によりスマートフォンと連携でき、検査や測定結果の記録・管理が容易な記録・通信型アルコール検知器「CAX-AD300」を開発、商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、111億円です。 *パブリックサービス分野無線システム事業では、独自の業務用デジタル無線規格「NXDN™」に対応した「NEXEDGE®」無線システム・端末や業界標準の業務用デジタル無線規格「DMR」に対応した無線システム・端末、米国の公共安全市場向けに開発されたデジタル無線規格である「P25」に対応した無線システム・端末を開発、商品化しています。ヘルスケア事業では、医用画像診断ソリューションや検査・各種診断システムなどを開発、商品化しており、業務用システム事業では、業務用音響システムや映像監視システム向けに機器・ソフトウエアを開発、商品化しています。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)北米の公共安全市場に向けた新商品として、業務用デジタル無線機のフラッグシップモデル「VP8000」シリーズを開発、商品化しました。強固で堅牢なプラットフォームに加え、トライバンド(VHF/UHF/700-800MHz帯)と2つのデジタル無線規格(P25/DMR)に対応し、無線機1台で警察・消防・救急と、学校などの民間のセキュリティとの相互通信が可能です。また、本製品は国際的に権威のあるデザインアワード「iF DESIGN AWARD 2022」においてプロダクト分野で受賞しており、デザイン性でも高い評価を受けています。(2)DMRプロトコルに対応した、一般業務用市場向けVHFデジタルレピーター「NXR-1700」を開発、商品化しました。また、UHFモデル「NXR-1800」の開発も進めており、NXDN™プロトコルにも対応することで、製品ラインアップを順次拡大予定です。(3)DMR対応機及びNXDN™対応機をラインアップした、一般業務用市場向け車載型デジタル無線機の量販モデル「NX-1700/1800」を開発、商品化しました。(4)主に電気・ガス・水道などのライフライン関連や清掃・整備・保安などの公共サービス及び各種公共交通機関や学校・教育関連などの市場に向けて新たに「Trunking 2.5システム」を開発し、世界最大規模の業務用無線通信機器/システムの展示・商談会「IWCE 2023(International Wireless Communications Expo 2023)」に参考出品しました。Trunking 2.5方式は同市場で広く使われているDMR規格をベースとした独自方式で、周波数運用効率が高く、シンプルな設営・運用を可能とします。(5)32型の大画面と800万画素の高解像度表示を実現するカラー液晶モニター「CL-R813」を商品化しました。本機の1画面に高解像度CT/X線透視画像の6枚同時表示や、ビューワ、レポート、AI判定結果などのさまざまなアプリケーション画面の自由なレイアウトを可能としました。また狭ベゼルの採用と軽量設計により、大画面とスリムなデザインを両立しています。(6)議会・会議の円滑な会議運営を実現するフルデジタル会議システム「PM-5000」シリーズ専用の会議システムソフトウエア「jmee」をバージョンアップしました。新たに複数端末からの操作を実現し、サーバーのバックアップ機能搭載により万が一のトラブル発生時にも会議の継続が可能なシステムを開発、商品化しました。(7)国内の統合映像監視システム向けに、光学30倍の高精度PTZ(パン・チルト・ズーム)機構、カラー撮影における最低被写体照度0.03lxの高感度撮影、フルHD/60fpsの高解像度・高密度動画撮影、高効率H.265圧縮方式などに対応した、ネットワークカメラのラインアップを強化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、42億円です。 *メディアサービス分野メディアサービス分野は、原音原画再現を探究しコンテンツ制作者の意図を忠実に再現するための商品開発を行っています。また、With/Afterコロナ時代に向けたリモート・バーチャル向け商品やサービスの開発及び災害・緊急時向け防災用途にも使用できる商品やソリューションの開発を行いました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)プロジェクター市場におけるブランドのステータス維持のため、製品アップデートや新製品導入を行いました。D-ILAデバイスの誕生25周年記念モデルとして「DLA-V90RLTD」を開発し、あわせて発売中の「DLA-V90R/V80R/V70R」及び4K120p対応の「DLA-V50」の計4モデルの商品力を向上するため、映像制作者の意図を忠実に再現する画質モード「FILMMAKER MODE™」などの新機能を追加した最新ファームウエアを開発、公開しました。また、4K/HDR対応のホームシアターエントリー機の高輝度化と、240Hz入力のハイフレームレートを実現した「LX-NZ30」を開発、商品化しました。(2)近年の高画質映像配信の需要増加を受けて、低コスト・省人化運用の中核となるPTZ(パン・チルト・ズーム)リモートカメラの新ラインアップとして、4K60pのIPストリーミング出力と水平画角80°の広角撮影に対応し、自動追尾機能を新たに搭載した「KY-PZ510N」シリーズを開発、商品化しました。(3)株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントが運営する「ビクタースタジオ」のエンジニアが音質を監修し、音楽のディテールをより楽しめるノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホン「HA-FX150T」を開発、商品化しました。(4)成長市場であるアウトドアや防災ソリューション、電力需給ひっ迫時の電源確保などの多目的用途に、可燃性の低さや従来機種比約6倍の充放電回数が特長のリン酸鉄系リチウムイオン充電池を採用し、安心して使用できる大容量高出力のポータブル電源「BN-RF1500」「BN-RF1100」を商品化しました。あわせて、高効率変換パネルを採用し、効率的な給電を可能にするポータブルソーラーパネル「BH-SV180」を商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、19億円です。 *その他DXビジネス開発部では、新たな収益基盤の創出、ビジネスクリエーション活動をミッションとしています。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)パナソニックホールディングス株式会社及びWiL, LLC社と共同出資したVieureka株式会社が6月に営業開始しました。Vieureka株式会社は、エッジAIの社会インフラ「Vieurekaプラットフォーム」を提供しており、当社のエッジAI搭載カメラソリューション開発技術が生かされます。(2)デジタルや3DCGを活用した新しいエンタテインメント事業の創出を検討し、株式会社HIKKYが主催する世界最大のメタバースイベント「バーチャルマーケット」に、3Dアバターによるバーチャルライブや3DCG化したキャラクターを出展しました。また、当社バーチャル社員によるVTuber活動を行い、事業性を検証しました。その他の分野に係る研究開発費の金額は、2億円です。
FY2022|4,712 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のモビリティ&テレマティクスサービス分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の各事業分野、及びその他分野に含まれるDXビジネス開発部によって行われています。当連結会計年度における主たる事業分野の研究開発活動は以下のとおりです。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は16億円、量産設計に係る費用は142億円、総額は158億円です。 *モビリティ&テレマティクスサービス分野ナビゲーションの商品化では、高音質ハイレゾ音源の再生を可能とし高画質と高速レスポンスを生み出す「彩速テクノロジー」を有した国内商品群の「彩速ナビ」において、デジタルルームミラー型ドライブレコーダーとの接続を可能とし、「安心・安全」をサポートするためのスマート連携を強化しました。また、「彩速ナビ」の開発で培ってきた技術・機能を生かし、好評を得ている機能「ここです案内」を継承し、ナビゲーションの操作がはじめての方でも使いやすい商品を目指したポータブルナビゲーションを開発し、商品群を充実させました。海外商品群においても広視野角のHDパネル、「Apple CarPlay」や「Android Auto™」への対応、「Wireless Mirroring for Android」を採用した商品の範囲を広げ、高精細な映像とスマートフォン連携を強化した商品群を拡充しました。また、多岐にわたる車両への搭載を考慮し、奥行きの短いショートボディを実現した商品群を充実させました。ドライブレコーダーの商品化では、デジタルルームミラーを搭載したドライブレコーダー「ミラレコ」を開発しました。「ミラレコ」は、カメラをリアウィンドウに設置するため、従来のルームミラーと比較して、搭載荷物や車体などにより生じる車両後方の死角が少なく、視界が広がります。この車両後方の映像を「ミラレコ」の大画面IPS液晶画面でリアルタイムに確認可能な「バーチャルルームミラー機能」により、ドライバーの安全性を向上しました。また、360°ドライブレコーダーでは、画像再生時の1画面/2画面/4画面/パノラマの表示切り替えなど、多彩な表示の映像確認機能を充実させました。その他商品群としては、飲酒・残酒運転の未然防止目的用途の「アルコール検知器」において、2022年4月の道路交通法施行規則の改正に対応し、事業者による測定結果の記録・管理を容易にするために、スマートフォンとBluetooth®連携が可能な「通信型アルコール検知器」を開発しました。また、With/Afterコロナ時代に向けて、室内/車内環境などの生活空間を清潔に保ちたいというニーズに対応し「光触媒除菌消臭機」を開発しました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び製品開発の成果は、以下のとおりです。 (1)国内用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したナビゲーション、ディスプレイオーディオ、カーオーディオ、ドライブレコーダー、リアカメラなどの車載製品を開発しました。(2)海外用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したディスプレイオーディオ、カーオーディオの車載製品を開発しました。(3)市販国内商品向けに、高画質と高速レスポンスを改善した「彩速ナビ」や、「彩速ナビ」で培ったナビゲーション性能・映像技術を継承したポータブルナビゲーションを開発、商品化しました。(4)デジタルルームミラー型を含むドライブレコーダーを開発・商品化しました。(5)市販海外商品向けに、高精細HDパネルを採用し、「Apple CarPlay」「Android Auto™」「Wireless Mirroring for Android」の接続に対応し、スマートフォン連携を強化したナビゲーション、ディスプレイオーディオの商品群を拡充しました。(6)損害保険会社向けに、360度撮影、車外持出し、防水機能に対応したドライブレコーダーを開発しました。 保険会社との動画連携などに対応し、防水/耐震の対応をしたバイク用ドライブレコーダーを、中古バイク・バイク用品販売会社、損害保険会社と共同開発しました。(7)国内・海外市販商品向けに、音声認識「Amazon Alexa」に対応したカーオーディオを開発、商品化しました。(8)耐防塵・防水性能 IP66/IP67に対応したコンパクトデジタルアンプを含む車載向けのアンプ、スピーカーを開発、商品化しました。(9)日本製の高感度・高精度なアルコール検知センサーを採用し、検査や測定結果の記録・管理が容易なスマートフォンとBluetooth®に連携できる「通信型アルコール検知器」を開発しました。(10)空気中に漂う目に見えない多種多様なウイルスや菌、ニオイを吸収、浄化されたきれいな空気をマイナスイオンと共に放出する光触媒除菌消臭機「Coconair(ココネア)」を開発、商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、94億円です。 *パブリックサービス分野無線システム事業では、独自の業務用デジタル無線規格「NXDN™」に対応した「NEXEDGE®」無線システム・端末や業界標準の業務用デジタル無線規格「DMR」に対応した無線システム・端末を開発、商品化しています。業務用システム事業では、国内業務用システム事業のソリューション商材・システムの強化を行い、ヘルスケア事業では、医用画像診断ソリューションや検査・各種診断システムなどの開発を行いました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)業界トップクラスの薄型設計のコンパクトボディに、高耐久性能及び防塵・防水性能を搭載し、業界初「SIAA抗菌認証」を取得したデジタル簡易無線機(登録局、免許局)計6モデルを商品化しました。また、Bluetooth®搭載のワイヤレスヘッドセットを専用オプションとして開発、商品化しました。(2)AI音声認識エンジンを用い、議会・会議などで発言者の音声を自動的に文字変換し、リアルタイムに表示する音声認識表示ソフトウエア「TZ-TRACER」を開発、商品化しました。(3)屋外、沿岸地域への設置を想定したISO14993準拠の錆に強い重耐塩スピーカーを開発、商品化しました。(4)国内の統合監視システム向けにH.264の約1/2のデータ量で同等画質が得られるH.265圧縮方式に対応し、大規模施設にも対応可能な統合監視ソフトウエア、ネットワークビデオレコーダー、HDネットワークカメラを開発、ラインアップを強化しました。(5)30型のワイドな画面領域かつ300万画素モニター2台分に相当する600万画素の解像度の実現により、複数の異なる医療画像データを一元的に管理・閲覧し、快適に表示、操作できるマルチモダリティ対応ワイドカラーモニター「CL-S600」を開発、商品化しました。高輝度(1,300cd/㎡)かつ高コントラスト化(2,000:1)を実現したことにより視認性が向上し、大量の医用画像を読影する作業の効率化や負担軽減、さらに作業スペースの有効活用にも貢献しました。(6)オーストラリアのLa Trobe University及びTelethon Kids Instituteと共同で進めていた視線計測装置「Gazefinder(ゲイズファインダー)」によるASD(自閉スペクトラム症)評価に関するオーストラリアでの治験が完了し、その有効性と安全性について十分な結果が得られたことから、視線計測技術を応用したASD評価機器として、オーストラリア医療製品管理局へ医療機器承認申請を実施しました。当分野に係る研究開発費の金額は、39億円です。 *メディアサービス分野メディアサービス分野は、BtoB・BtoC双方において、拡大するIPネットワークとの接続性に優れた商品、サービスの開発を行いました。また、With/Afterコロナ時代に向けた開発や、災害・緊急時向け防災用途にも使用できる商品やソリューションの開発を行いました。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)近年の高画質映像配信の需要増加を受けて、高画質で安定した映像配信の低コスト・省人化運用の中核となる、PTZ(パン・チルト・ズーム)リモートカメラの新ラインアップとして、4K 出力に対応する「KY-PZ400N」とHD出力に対応する「KY-PZ200N」及び「KY-PZ200」の計3モデルを開発、商品化しました。(2)世界初の8K60p入力対応、新開発「8K/e-shiftX」の搭載、当社独自のレーザー光源技術による高輝度と長寿命の両立、HDR10+規格対応により、更なる高画質化を実現した「DLA-V90R/V80R/V70R」及び、4K120p対応の「DLA-V50」の計4モデルのホームシアター用プロジェクターを開発、商品化しました。(3) 当社独自の音質向上技術である“木”の振動板と、ハイレゾ相当の高音質が楽しめる独自のデジタル高音質化技術「K2テクノロジー」を初めて搭載した完全ワイヤレスヘッドセットを開発、商品化しました。(4)当社がこれまで培ってきたイヤホン技術のノウハウを駆使し、違和感のない装着感とスタイル、遮音性能の両立を実現したイヤホンスタイルのイヤープラグ(耳栓)を開発、商品化しました。(5)需要が高まっているゲーミングヘッドセット市場向けに、長時間の装着を可能にする軽量設計と快適な装着感、2.4GHz無線による低遅延のワイヤレス接続を実現したヘッドセットを開発、商品化しました。(6)成長市場であるアウトドア用途や、災害・緊急時向けの防災ソリューション用途として、性能と持ち運びやすさを両立し、大容量バッテリーを搭載した多目的万能型用途のポータブル電源とポータブルソーラーパネルを商品化しました。(7)当社中期経営計画「VISION2023」で掲げているIoTプラットフォームサービス事業への展開に向けた活動の一つとして、リモートでの即時性のある双方向コミュニケーションを実現する映像・音声の低遅延IP伝送システムをヤマハ株式会社と共同開発し、芸術系オンラインレッスンでの実用化を目指して実証実験を行いました。今後は、実証実験で得た知見をもとに、Withコロナ時代における新しいリモート体験価値の創造やメタバース・VRとの融合を図った技術開発を推進していきます。当分野に係る研究開発費の金額は、22億円です。 *その他「DXビジネス開発部」では、当社が手掛ける事業分野の枠にとらわれない新たな収益基盤の創出、ビジネスクリエーション活動を行っています。当連結会計年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)サーバーやクラウド側で映像・画像のAI処理を行う従来型のカメラとは異なり、エッジ(カメラ)側にAI処理とアプリケーションを搭載して処理スピードの向上と情報漏洩リスク低減を図ることで、多様なAIベンダーや関連ソリューション企業との連携を可能にするカメラソリューションを開発しました。(2)浴室内死亡事故の増加抑制という強い社会的要望に応えるため、溺水検知機能を備えた非常発報システム「浴室あんしん安全システム」の開発を、住宅・住宅設備メーカーや警備会社、介護業界などと協業で進めています。その他の分野に係る研究開発費の金額は、2億円です。
FY2020|3,753 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のオートモーティブ分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の各事業分野、及びその他分野に含まれるDXビジネス事業部によって行われています。当連結会計年度における主たる事業分野の研究開発活動は以下のとおりです。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は23億円、量産設計に係る費用は151億円、総額は174億円です。 *オートモーティブ分野ナビゲーションの商品化では、国内商品群では高音質ハイレゾ音源の再生を可能にした「彩速ナビ」において、内蔵メモリを強化し、高画質と高速レスポンスにさらに磨きをかけた汎用モデルを開発し、ラインアップを強化しました。インクリメントP株式会社が運営する地図サイト「MapFan」と連携するカーナビ向けのサービス「MapFanAssist」への対応を実現し、車外からのナビゲーションの目的地設定や駐車場での自車位置案内などスマートフォン連携を強化しました。またレンタカー販路向けにレンタルモード対応「彩速ナビ」を開発し、より使い易さや運用の効率化を追求した商品をラインアップに追加しました。海外商品群においてもHDパネルを搭載し高精細・広視野角の映像を実現しました。またスマートフォン連携において「Apple CarPlay」と「Android Auto™」のワイヤレス接続対応の商品群を拡充させました。欧州市場においては、車両非DIN化や光ディスクドライブ非搭載のメカレス化が進む状況を受け、奥行きの短いメカレスショートボディモデルを拡充させ、マルチメディア商品のラインアップを強化しました。「Apple CarPlay」や「Android Auto™」対応にて、スマートフォン連携を強化した商品群を充実させました。ドライブレコーダーの商品化では、「彩速ナビ」と連携可能な商品や前後撮影対応2カメラ「リアレコ」商品群を拡充させました。2019年度の主な研究開発活動及び製品開発の成果は、以下のとおりです。 (1)国内用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したナビゲーション、ディスプレイオーディオ、カーオーディオ、ドライブレコーダー、リアカメラなどの車載製品を開発しました。(2)海外用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したディスプレイオーディオ、カーオーディオの車載製品を開発しました。(3)市販海外商品向けに、高精細HDパネルを採用し、「Apple CarPlay」や「Android Auto™」のワイヤレス接続に対応し、スマートフォン連携を強化したナビゲーション、ディスプレイオーディオの商品群を拡充しました。(4)市販国内商品向けに、高画質と高速レスポンスにさらに磨きをかけた汎用モデルの「彩速ナビ」を開発、商品化しました。(5)HD映像を出力し長時間録画を可能とした、前後撮影対応2カメラドライブレコーダーを開発しました。(6)国内・海外市販商品向けに、音声認識「Amazon Alexa」に対応したカーオーディオを開発しました。(7)車載向けのアンプ、スピーカー、CD/DVDメカニズム、光学ピックアップを開発しました。当分野に係る研究開発費の金額は、75億円です。 *パブリックサービス分野無線システム事業では、独自の業務用デジタル無線規格「NXDN™」に対応した「NEXEDGE®」無線システム・端末や業界標準の業務用デジタル無線規格「DMR」に対応した無線システム・端末を開発、商品化しています。業務用システム事業では、国内業務用システム事業のソリューション商材・システムの強化を行い、ヘルスケア事業では、医用画像診断ソリューションや検査・各種診断システムなどの開発を行いました。2019年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)主に米国警察市場向けに、マルチデッキで高出力の車載用デジタル業務用無線機を開発、商品化しました。(2)北米・欧州向けに、「NXDN™」モード、「DMR」モードを搭載したライセンスフリーのデジタル/アナログデュアルバンド小型業務用無線機を開発、商品化しました。(3)国際連合プロジェクトサービス機関(UNOPS)を通じ、ウクライナ国家警察向けの業務用デジタル無線システムを開発しました。(4)当社製アマチュア無線機の国際宇宙ステーション(以下「ISS」)への搭載決定に伴い、ISSでの使用を想定した特別仕様モデルを開発しました。(5)国内の自治体・企業向けに、無線LAN方式で当社独自の「フルデジタル音声伝送方式」により音声低遅延を実現した無線式フルデジタル会議システムを開発、商品化しました。(6)屋外でも明瞭な拡声が可能な、当社独自の行路長補正スロート&アレイ構造を搭載した全天候型アレイスピーカー、天井高に応じた指向性の防滴型シーリングスピーカーを開発、商品化しました。(7)国内の外周監視向け赤外照明一体型HDネットワークコンビネーションカメラに、白色照明タイプ、塩害に強い重耐塩タイプを開発、ラインアップを強化しました。(8)内視鏡など手術画像を表示するのに適した27インチ医用画像表示モニターを開発、商品化しました。(9)超高解像度表示を実現する当社独自の「サブピクセル独立ドライブテクノロジー」を搭載した、「i3シリーズ」最上位モデルの500万画素の医用画像表示モニターを開発、商品化しました。(10)視線計測装置「Gazefinder」を用いた認知機能検査技術を大阪大学と共同開発しました。当分野に係る研究開発費の金額は、65億円です。 *メディアサービス分野メディアサービス分野は、BtoB・BtoC双方において、拡大するIPネットワークとの接続性やスマートフォンとの親和性に優れた商品、サービスの開発を行いました。また、顧客ニーズを徹底的に汲み取り、顧客の業務運用コストを大幅に低減できる商品やソリューションの開発を行いました。2019年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)「高画質・高品質でつながる」をコンセプトにした「CONNECTED CAM」の第二弾として、映像制作用としてIoTデバイスに求められる高い接続性と先進性を備えるとともに、1型CMOSセンサーと新開発の4K20倍レンズを搭載し、高画質4K撮影に対応した業務用ハンドヘルドカメラレコーダーを開発、商品化しました。(2)4K対応D-ILAプロジェクター「DLA-V9R/V7/V5」の計3モデルに対応する最新ファームウェアを公開し、HDR10コンテンツの映像をフレームごとに解析し、最適なトーンマッピングを行う「Frame Adapt HDR」機能を追加するなどのアップデートを実施しました。本モデルにて音元出版主催の「ホームシアターグランプリ2020」にて「総合金賞」を受賞しました。(3)拡大するドライブレコーダー市場に向けて、これまで培ってきたカメラ高画質技術を搭載した「Everio」の新ラインアップとして前後撮影対応2カメラドライブレコーダーを商品化しました。(4)当社ならではの映像・光学技術で、市販市場で高い評価を頂いている業界最高レベルの高画質と、LTE回線(4G)による通信機能を搭載した、AIとIoTを活用した商用車向け交通事故削減支援サービス向け通信型ドライブレコーダーを開発しました。(5)急激に拡大するBluetooth対応ヘッドホン市場の需要を受け、完全ワイヤレス型を始めとしたワイヤレスイヤホンの普及価格帯ラインアップを拡充しました。(6)耳をふさがず音楽などの“ながら聴き”が楽しめる「NAGARAKU」シリーズにおいて、映像と再生音声のズレを抑える低遅延コーデックQualcomm®aptX™ Low Latencyに対応した、テレビ音声対応ウェアラブルワイヤレススピーカーを開発、商品化しました。(7)”木”の振動板を採用した「WOOD」シリーズのラインアップ拡充として、独自の音響テクノロジーと高音質化技術を駆使したインナーイヤーヘッドホンの最上位モデルと、「WOOD CONE」のコンパクトコンポーネントシステムのプレミアムモデルを開発、商品化しました。(8)成長市場であるアウトドア用途や、災害・緊急時向けの防災ソリューション用途として、安全安心に着目した新規カテゴリー商品となるポータブル電源を開発、商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、25億円です。 *その他2019年4月にコーポレート部門のソリューション開発部から改称された「DXビジネス事業部」では、テレマティクスやクラウドの技術を駆使した、当社が手掛ける事業分野の枠にとらわれないサービス事業の開発を行っています。2019年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)自動車保険分野での映像による安心安全の拡大を進め、運転挙動監視・運転者監視のAIを組み込んだ通信型ドライブレコーダーの提供を新たに損害保険会社へ開始しました。その他の分野に係る研究開発費の金額は、8億円です。
FY2019|3,433 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のオートモーティブ分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の各事業分野によって行われています。当連結会計年度における主たる事業分野の研究開発活動は以下のとおりです。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は11.09億円、量産設計に係る費用は171.99億円、総額は183.09億円です。 *オートモーティブ分野ナビゲーションの商品化では、高音質ハイレゾ音源の再生を可能にした「彩速ナビ」において、車室内ハイレゾリスニングの強化を図るため、音質を維持したまま容量の大幅削減が可能な高音質フォーマット「MQA(Master Quality Authenticated)フォーマット」に対応しました。HD戦略として大画面高精細HDパネルを搭載するとともに、ドライブレコーダー・リアカメラ・外部接続機器との映像入出力の高画質化を実現しました。また、海外商品群の先進性を追及し、スマートフォン連携において「Apple CarPlay」と「Android Auto™」のワイヤレス接続対応を実現し、商品群を拡充させました。ディスプレイ・オーディオの商品化では、欧州市場の車両非DIN化やメカレスが進む状況を受け、メカレスショートボディ化を実現しました。また、ナビゲーション同様に「Apple CarPlay」や「Android Auto™」対応にてスマートフォン連携を強化し、商品群を拡充させました。ドライブレコーダーの商品化では、長時間録画するため、SDカードXC対応や低フレームレートによる長時間記録モードに対応しました。ナビゲーションのHD戦略を受け、Techpoint,Inc.の伝送方式「HD-TVI」出力を搭載し、アナログ伝送によるHD映像出力に対応しました。これらにより市販市場向けのみならず用品車両メーカーへ向けての商品群を拡充させました。2018年度の主な研究開発活動及び製品開発の成果は、以下のとおりです。 (1)国内用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したナビゲーション、ディスプレイ・オーディオ、カーオーディオ、ドライブレコーダー、リアカメラなどの車載製品を開発しました。(2)海外用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したディスプレイ・オーディオ、カーオーディオの車載製品を開発しました。(3)純正車両メーカー向けに、「Apple CarPlay」及び「Android Auto™」に対応したディスプレイ・オーディオの年次モデルを開発しました。(4)市販海外商品向けに、「Apple CarPlay」や「Android Auto™」のワイヤレス接続に対応し、スマートフォン連携を強化したナビゲーション、ディスプレイ・オーディオを開発、商品化しました。(5)市販国内商品向けに、高精細HDパネル(1280×720)を搭載した大画面9V型と汎用7V型の「彩速ナビ」を開発、商品化しました。(6)伝送方式「HD-TVI」出力を搭載し、HD映像を出力し長時間録画を可能とした、フロント・リアのドライブレコーダーを開発しました。(7)車載向けのアンプ、スピーカー、CD/DVDメカニズム、光学ピックアップを開発しました。当分野に係る研究開発費の金額は、92.51億円です。 *パブリックサービス分野無線システム事業では、独自の業務用デジタル無線規格「NXDN™」に対応した「NEXEDGE®」無線システムや端末を全世界に展開しています。業界標準の業務用デジタル無線規格「DMR」の端末を開発、商品化し、さらに大規模システムに対応するため、2018年1月にイタリアのRadio Activity社を子会社化しました。その他、新規事業となる次世代IP無線システムの開発を行っています。業務用システム事業では、国内業務用システム事業のソリューション提案商材・システムの強化を行い、ヘルスケア事業では、医用画像診断ソリューションや検査・各種診断システムなどの開発を行いました。2018年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)主に米国警察市場・国務省向けに、高出力の車載用デジタル業務用無線機を開発、商品化しました。(2)北米、欧州向けに、「NXDN™」モードを搭載したライセンスフリーのデジタル/アナログデュアルバンド小型業務用無線機を開発、商品化しました。(3)国内向けに、免許局と登録局のデュアル運用に対応するデジタル簡易無線機及びデジタル/アナログのデュアルモード&ワイドバンド周波数に対応するデジタル/アナログ一般業務用無線機を開発、商品化しました。(4)国内外の市場向けに、防水・防塵性能及び耐衝撃性能や耐振動性能を備え過酷な環境での使用に対応した堅牢型IP無線端末(携帯電話網を利用しデジタルデータや音声通信を行う業務用無線端末)を開発、商品化しました。(5)米州向けに、Android OS、iOS端末を利用してPoC(Push To Talk over Cellular)サービスを提供可能とするサーバー及びクライアントアプリケーションを開発、商品化しました。(6)国内の自治体、企業向けに、無線LAN方式で音声低遅延を実現した無線式フルデジタル会議システムの開発を行いました。(7)光学30倍ズームレンズと赤外照明の一体型で、夜間など暗い環境下でも広範囲の撮影が可能な屋外HDネットワークコンビネーションカメラを開発、商品化しました。(8)モノクロとカラーの画像を自動識別し最適な階調で表示する、当社独自のダイナミックガンマ機能を搭載した医用画像表示モニターを開発、商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、67.53億円です。 *メディアサービス分野メディアサービス分野は、BtoB・BtoC双方において、拡大するIPネットワークとの接続性やスマートフォンとの親和性に優れた商品、サービスの開発を行いました。また、顧客ニーズを徹底的に汲み取り、顧客の業務運用コストを大幅に低減できる商品やソリューションの開発を行いました。2018年度の主な研究開発活動及び成果は、以下のとおりです。 (1)「高画質、高品質でつながる」をコンセプトにした「CONNECTED CAM」の第一弾として、映像制作用としてIoTデバイスに求められる高い接続性と先進性を備えた業務用カメラレコーダーを開発、商品化しました。(2)家庭用ビデオカメラ「Everio R(エブリオ R)」シリーズの新商品として、テレビ中継のようなスコア表示付き映像の撮影を可能にする「teamnote」連携機能を搭載したハイビジョンメモリームービーを開発、商品化しました。(3)当社独自の「8K/e-shiftテクノロジー」と0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスの搭載により、家庭用のプロジェクターとして世界初の8K映像表示に対応したD-ILAプロジェクターを開発、商品化しました。(4)拡大するドライブレコーダー市場に向けて、これまで培ってきたJVCのカメラ高画質技術を搭載した「Everio」の新ラインアップとしてドライブレコーダーを商品化しました。(5)当社ならではの映像・光学技術で、市販市場で高い評価を頂いている業界最高レベルの高画質と、LTE回線(4G)による通信機能を搭載した新自動車保険向け通信型ドライブレコーダーを開発しました。(6)ランニングをサポートするフォームコーチング機能を搭載した「AE」シリーズのヘッドホンなどを商品化し、Bluetooth対応ヘッドホンのラインアップを拡充しました。(7)「ビクター設立90周年記念商品」として、1996年に発売した高級オルゴール「RJ-3000」を元に、当時採用していたカンチレバーによるホーン方式を踏襲しつつ、当社独自技術として培ったウッドコーンスピーカーのキャビネット音響技術を新たに投入したオルゴールを開発、商品化しました。(8)木の振動板を採用した「WOOD」シリーズのフラッグシップモデルとして、これまで培った独自のウッドテクノロジーをさらに進化させたインナーイヤーヘッドホンと、コンパクトコンポーネントシステムを開発、商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、23.02億円です。
FY2018|3,400 文字
5【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のオートモーティブ分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の各事業分野によって行われています。当連結会計年度における主たる事業分野の研究開発活動は以下のとおりです。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は6億74百万円、量産設計に係る費用は172億15百万円、総額は178億90百万円です。 *オートモーティブ分野業界初となる高音質ハイレゾ音源の再生を可能にした「彩速ナビ」を商品化して以来、更なる高音質を追求、最新コーデック「LDAC™」を搭載し、音源ファイルのみならずワイヤレスでも高音質サウンドの再生を可能にし、車室内ハイレゾリスニングの強化を図りました。また、ナビゲーションへの各種機能強化を追求し、渋滞表示、速度履歴など、ユーザーが必要とする情報をグラフィカルに表示、ドライブをより快適にする新INFOウィンドウモードの搭載、「Apple CarPlay」や「Android Auto™」といったスマートフォンとの連携などに対応して商品群を拡充しました。 当社の強みである映像処理技術を駆使、進化させたドライブレコーダーの商品化では、全モデルにて新たにフルハイビジョンの約1.8倍の解像度となるWQHD録画を実現しました。市販市場向けのみならず用品車両メーカーへ向けての対応も拡充させました。自動車ユーザーの安全・安心意識の高まりを受け、これまで培ってきた車載技術と映像・光学技術の融合により、高画質化に加えて、大型ワイド液晶の採用、ダブルスロット搭載によるリレー録画や、低フレームレート記録モードによる長時間録画や駐車監視録画機能にも対応しました。無線LAN機能を搭載し、スマートフォンとの連携を可能とした商品開発や、前方の映像だけでなく後方映像のダブル録画・シンクロ再生を可能にしました。ナビゲーションの大画面を生かした各種表示機能や、タッチパネルでの快適な操作を可能にし、さまざまな映像情報の取得、確認により、運転時の万が一をサポートする技術開発を進めました。2017年度の主な研究開発活動及び製品開発の成果には、以下の項目が挙げられます。 (1)国内用品車両メーカー向けに、客先要求仕様に対応したナビゲーション、ディスプレイ・オーディオ、カーオーディオ、ドライブレコーダー、リアカメラなどの車載製品を開発、商品化しました。(2)国内用品車両メーカー向けに、車両の蛇角情報に合わせた駐車ガイドラインの描画機能を可能にしたリアカメラシステムを開発、商品化しました。(3)純正車両メーカー向けに、Apple社CarPlay、及びGoogle社Android Auto™に対応したディスプレイ・オーディオの仕向け追加、年次モデル対応の開発を行いました。(4)英国マクラーレン・オートモーティブ社と高級スポーツカー「McLaren 720S」及び「McLaren Senna」向け先進的デジタルコックピットシステムを共同開発しました。(5)市販商品向けに、スマートフォン連携を強化したナビゲーション、AVシステムを開発、商品化しました。(6)ハイレゾ音源再生に対応した「彩速ナビ」及び車載向けスピーカーを開発、商品化しました。(7)ケンウッド創立70周年を迎え、「彩速ナビ」を中心としたフロント、リアのドライブレコーダーのダブル録画、各ドライブレコーダーの操作、表示を可能とするナビゲーション連動機能を実現するシステムを開発、商品化しました。(8)ドライブをサポートする「運転支援機能」を搭載したドライブレコーダーを開発、商品化しました。(9)車載向けのアンプ、スピーカー、CD/DVDメカニズム、光学ピックアップを開発、商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、86億39百万円です。 *パブリックサービス分野パブリックサービス分野は、無線システム事業の無線機器開発、無線システムソリューション開発や次世代IP無線システム開発、国内業務用システム事業のソリューション提案商材・システムの強化、ヘルスケア事業の医用画像診断ソリューションや検査・各種診断システムなどの開発を行いました。2017年度の主な研究開発活動および成果には、以下のものが挙げられます。 (1)主に米国公安市場(警察、消防等)向けに、米国無線子会社のEF Johnson Technologies, Inc.と共同で堅牢なデジタル無線機を開発、商品化しました。(2)世界各国のパブリックサービス市場(電気・水道・ガス等)向けに、「NXDN」に加え「DMR」にも対応したデジタル業務用無線機を開発、商品化しました。(3)国内向けに、大型商業施設での業務連絡や上空でのスカイスポーツでのコミュニケーション等に利用可能な、小型・軽量のデジタル簡易無線機を開発、商品化しました。(4)ケンウッド創立70周年を迎え、「TRIO」ロゴを冠し、特別仕様としたHF/50MHzトランシーバーを開発、商品化しました。(5)顧客の無配線化への要望を受け、デジタル会議システムのワイヤレス化の要素開発を行いました。(6)RTSPダイレクト接続により、ネットワークビデオレコーダを必要としない画像解析手法の要素開発を行いました。(7)モノクロとカラーの画像を自動識別し最適な階調で表示する、当社独自のダイナミックガンマ機能を搭載した医用画像表示用ディスプレイを開発、商品化しました。(8)OEM事業として、世界初の硬性内視鏡向け8Kカメラシステムをカイロス社と開発しました。当分野に係る研究開発費の金額は、66億47百万円です。 *メディアサービス分野メディアサービス分野は、BtoB・BtoC双方において、拡大するIPネットワークとの接続性やスマートフォンとの親和性に優れた商品やサービスの開発を行いました。また、顧客ニーズを徹底的に汲み取り、顧客の業務運用コストを大幅に低減できる商品やソリューションの開発を行いました。2017年度の主な研究開発活動および成果には、以下のものが挙げられます。 (1)拡大するライブスポーツ配信サービス向けに、少人数でのスポーツ中継に特化したオーバーレイ機能(得点経過等)を有するスポーツ中継向け業務用カメラを開発、商品化しました。(2)当社製家庭用ビデオカメラ「Everio R」シリーズとスマートフォン向けアプリケーションを連携させたスポーツチーム・コミュニケーションサービス「teamnote」を開発、提供開始しました。(3)主にフライトシミュレーターやプラネタリウムの表示システム向けに、当社製1.27型D-ILAデバイスを搭載し4K及び8K/e-shift表示が可能な、新開発のレーザー光源採用のD-ILAプロジェクターを開発、商品化しました。(4)新開発の「4K/e-shift5」テクノロジーを搭載したD-ILAプロジェクター、および当社独自の「D-ILA」デバイス誕生20周年を記念したJVCレッドの特別仕様限定モデルのD-ILAプロジェクターを開発、商品化しました。(5)4つの保護性能「QUAD PROOF」搭載の「Everio R」シリーズの最上位機種として、4K撮影に対応した家庭用ビデオカメラを開発、商品化しました。(6)スマートフォンから手軽に操作(映像確認、録画開始等)できるIPカメラと、ドアや窓の開閉を検知するセンサーを組み合わせたホームモニタリングシステムを開発、商品化しました。(7)ランナーの快適なリスニングを実現するため、左右の筐体を結ぶケーブルをなくし、撥水基板コーティングで防水仕様「IPX5」に対応したBluetooth®対応のスポーツ用完全ワイヤレスヘッドホンを開発、商品化しました。(8)近年のワイヤレスヘッドホン市場拡大に対応するため、高音質化技術「K2 TECHNOLOGY」や、ノイズキャンセリング機能等を搭載したBluetooth®対応ヘッドホンを開発、商品化しました。(9)「Kseries」のコンセプトである「原音再生」を追求したハイレゾ音源対応のコンパクトHi-Fiシステムを開発、商品化しました。当分野に係る研究開発費の金額は、26億2百万円です。
FY2017|2,428 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のオートモーティブ分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の各事業分野によって行われています。当連結会計年度における主たる事業分野の研究開発活動は以下のとおりです。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は4億81百万円、量産設計に係る費用は215億91百万円、総額は220億72百万円です。 *オートモーティブ分野(1)当社のコア技術であるカーオプトロニクスを生かして、英国マクラーレン・オートモーティブ社と高級スポーツカー「McLaren 720S」向け先進的デジタルコックピットシステムを共同開発しました。(2)業界に先駆けて、ハイレゾ音源の再生に対応したナビゲーションシステム及び車載向けスピーカーを開発、商品化しました。(3)フルハイビジョンを超える3M(メガ)高解像度録画に対応し、ドライブをサポートする「運転支援機能」を搭載した市販市場向けの高画質ドライブレコーダーを開発、商品化しました。(4)市販市場向けのApple社CarPlay及びGoogle社Android Autoに対応したナビゲーションシステムの開発、及びディスプレイ・オーディオを開発、商品化しました。(5)車載向けのスピーカー、CD/DVDメカニズム、光学ピックアップを開発、商品化しました。(6)純正車両メーカー向けのApple社CarPlay及びGoogle社Android Autoに対応したディスプレイ・オーディオを開発、商品化しました。当セグメントに係る研究開発費の金額は、101億37百万円です。 *パブリックサービス分野(1)主に米国公安市場(警察、消防など)向けに、米国無線子会社のEF Johnson Technologies, Inc.との初の共同開発を行ったデジタル無線機を開発、商品化しました。(2)米州向けに、レストランや衣料品店などで業務連絡を行うために使用する、小型・軽量の携帯型無線機を開発、商品化しました。(3)欧州向けに、少人数からコンパクトに使えて同時通話が可能な、次世代型デジタルワイヤレスインターカムシステムを開発、商品化しました。(4)日本向けでは、堅調な需要のある特定小電力無線機市場にむけて、単3電池1本駆動(eneloopや充電式EVOLTAにも対応)を実現したモデルを開発、商品化しました。また、主に行政機関内の通信手段として用いられる移動系地域防災無線機として、4値FSK方式を用いたデジタル無線機を開発、商品化しました。(5)全世界向けに、パケット通信を応用して双方向でリアルタイムなデータ通信を実現する通信プロトコルAPRSと、音声モードとデータモードを持つデジタルアマチュア無線通信網のD-STARに対応した携帯型アマチュア無線機を開発、商品化しました。(6)独自プロトコルによる音声品質の確保を実現するとともに、多様化する議場・会議等の運用形態を網羅した議場・会議フル・デジタルシステムを開発しました。(7)大規模な非常・業務用放送システムとして、さまざまな組み合わせを網羅する制御装置及びシステムを開発しました。(8)違法車両検知システムやナンバープレート検出及び報知システムなど、複数の監視カメラ映像をリアルタイムでビデオ解析できるIVA(インテリジェントビデオ解析システム)を開発しました。(9)解像度を重視する市場をターゲットに、忠実再生をコンセプトとしたセキュリティカメラ(ハウジング一体型4Kカメラ)を開発、商品化しました。(10) 脳科学等、さまざまな分野の研究者に向け、モニター上に提示した映像を目視するだけで視線の可視化を可能とする視線計測装置を開発、商品化しました。当セグメントに係る研究開発費の金額は、78億85百万円です。 *メディアサービス分野(1)議会中継、講義収録、結婚式、コンサート等のリモートプロダクション用途向けに、映像・光学技術やIPネットワーク技術、静音駆動の機構技術を生かしたネットワーク制御のHD PTZリモートカメラシステムを開発、商品化しました。(2)クレーンやドローンなどに装着する組込み用途向けに、1350万画素の4K対応CMOSセンサーを搭載し、多様なレンズを装着して高精細な4K/60p撮影が可能なレンズ交換型の4Kカメラモジュールを開発、商品化しました。(3)ホームシアター用途向けに、世界最小の0.69型ネイティブ4K「D-ILA」デバイスと新開発のレーザー光源技術を採用したネイティブ4K対応 D-ILAプロジェクターを開発、商品化しました。(4)ヘッドホン再生でありながら、リスニングルームのスピーカー音場と定位を再現する頭外定位音場処理技術「EXOFIELD(エクソフィールド)」を新たに開発しました。(5)本格的にランニングに取り組むランナーに向けて、汗をかいても外れにくい素材を採用し、撥水基板コーティングによる防水仕様IPX5にも対応したBluetooth®搭載スポーツ用ヘッドホン「HA-ET800BT」と、「HA-EC600BT」を商品化しました。(6)周囲音取り込み機能を搭載した、マルチライブモニターイヤホンを、クラウドファンディングサービスによるプロジェクトとして実行し、開発、商品化しました。(7)優れた音響特性を持つ“木”を振動板に採用した当社独自の「ウッドコーンスピーカー」を名刺サイズで実現し、コンパクトなアンプとの組み合わせで構成したデスクトップサイズのオーディオシステム「EX-NW1」を開発、商品化しました。(8)小型高解像度でありながら90%以上の開口率と20000:1のコントラスト比を両立した世界最小0.69型の4K「D-ILA」デバイスを開発、商品化しました。当セグメントに係る研究開発費の金額は、40億48百万円です。
FY2016|2,631 文字
6【研究開発活動】当社グループの研究開発活動は、当社のオートモーティブ分野、パブリックサービス分野、メディアサービス分野の各事業分野によって行われています。当連結会計年度における主たる事業分野の研究開発活動は以下のとおりです。当社グループの当連結会計年度における基礎技術の研究開発に係る費用は1億41百万円、量産設計に係る費用は205億71百万円、総額は207億13百万円です。 *オートモーティブ分野(1)当社のコア技術であるカーオプトロニクスを生かしたヘッドアップディスプレイ、電子ミラー、車載カメラなどのデジタルコックピットシステムを開発し、「CES 2016」においてコンセプトカーに搭載し、発表・展示を行いました。(2)業界に先駆けて、ハイレゾ音源の再生に対応したナビゲーションシステム及び車載向けスピーカーを開発、商品化しました。(3)フルハイビジョンを超える3M(メガ)高解像度録画に対応し、ドライブをサポートする「運転支援機能」を搭載した市販市場向けの高画質ドライブレコーダーを開発、商品化しました。(4)市販市場向けのApple社CarPlay及びGoogle社Android Autoに対応したナビゲーションシステムの開発、及びディスプレイ・オーディオを開発、商品化しました。(5)車載向けのスピーカー、CD/DVDメカニズム、光学ピックアップを開発、商品化しました。(6)純正車両メーカー向けのApple社CarPlay及びGoogle社Android Autoに対応したディスプレイ・オーディオを開発、商品化しました。当セグメントに係る研究開発費の金額は、96億90百万円です。 *パブリックサービス分野(1)当社開発のNEXEDGE方式の次世代システムとして、競合他社に比べて格段に大きな通信収容力を持つ大規模ネットワークを構築するシステムソフトウェア及び中継器を開発、商品化しました。(2)米州向けに、異なるバンド帯、異なるプロトコルで運用している各機関、組織、団体が、災害や緊急時に相互運用したいというニーズに応えるため、複数バンド/複数プロトコルで同時運用可能な車載無線機を開発、商品化しました。(3)欧州を始めその他地域でも小規模コンベンショナルシステム市場のユーザーを中心に普及が進んでいるDMR方式と従来のアナログ方式の両方を、シームレスに使える低価格モデルを開発、商品化しました。(4)日本向けでは、堅調な需要のある特定小電力無線機市場にむけて、回転式アンテナの利便性と単3x3本カテゴリーで最長のバッテリーライフを実現したECO機能搭載モデルを開発、商品化しました。また、近年、自治体・企業・消防団などを中心に局数が伸張しているデジタル簡易無線に対応した携帯機を開発、商品化しました。(5)商業施設、大規模ビル、学校向けなど、国内消防法に適合し、業務用デジタル無線機との連動、低消費電力、省スペース化を実現した、ラック型非常・業務用放送設備を開発し発売しました。(6)学校や企業等の講義室や会議室、及びホールなどの音響設備向けに、秘匿性に優れ同一空間で最大15波を同時使用可能なデジタルワイヤレスマイクシステムを開発し発売しました。(7)鉄道事業者向けに、低遅延伝送と長距離伝送の両立を実現するアナログHD方式を採用した専用商品として、高解像度ワイドダイナミックレンジカメラを開発し発売しました。(8)インテリジェントセキュリティシステムをさらに進化させ、ライブ映像の異常検出、記録映像の検索や解析結果から他システムの制御までを行う統合監視カメラシステムとして開発完了しました。(9)サージカル支援ソリューションビジネスにおいて、当社独自のカラーマネジメント技術を開発し、高精度な色再現を実現した病理用画像表示モニターを商品化しました。当セグメントに係る研究開発費の金額は、73億45百万円です。 *メディアサービス分野(1)カメラ・ビデオ・コントロールの3ユニットを分離させたシステムで、さまざまな撮影フィールドに対応する業務用分離型4Kカメラシステムを開発しました。カメラユニットは、AltaSensの4K Super35mm CMOSセンサーを搭載した、レンズ交換型の小型・軽量カメラユニットを採用しました。(2)スポーツ科学に基づく映像分析向け専用ビデオカメラシステムとして、無線システムをパッケージ化し、映像の検索・編集・管理の利便性を向上させる「タギング機能」に標準対応した、スポーツコーチングカムを開発、商品化しました。(3)新開発の250万画素1/3型フルHD 3CMOSセンサーを搭載し、F12の高感度と低ノイズの両立を実現し、“SMPTE 2022-1”プロトコルを搭載しライブストリーミング機能を拡充した、報道・制作分野向け業務用カメラレコーダーを開発・商品化しました。(4)ハイレゾ音源の魅力を最大限に引き出すワイド&フラットな高解像度サウンドと、艶のあるボーカルを実現した、ハイレゾ対応バンドポータブルヘッドホンを商品化しました。また、新たな“木”の振動板が上質な響きと豊かな臨場感を再現する、新開発の大口径“ハイレゾ対応40㎜ウッドドームユニット”を搭載した、ハイレゾ対応バンドポータブルヘッドホンを開発、商品化しました。(5)約15gの小型軽量設計で、快適なワイヤレスリスニングを実現した、Bluetooth®搭載スポーツ用ヘッドホン「HA-ETR80BT」を商品化しました。(6)フルスペック4K映像入力を可能にする最新HDMI規格とHDR(ハイダイナミックレンジ)コンテンツに対応し、従来比2130%以上の明るさを実現する高出力ランプを新たに採用した、4K対応D-ILAプロジェクターを開発、商品化しました。(7)「D-ILA」デバイスを搭載し、最大4500cd/m2の高輝度と高コントラスト40000:1によりオリジナルに忠実な映像を再現可能な、HDR(ハイダイナミックレンジ)に対応した業務用36型HDRリアプロジェクションシステムを開発、商品化しました。(8)AltaSensがSuper 35mm 4Kセンサーを用いた、4Kカメラモジュールを商品化しました。当セグメントに係る研究開発費の金額は、30億円です。 *その他当セグメントに係る研究開発費の金額は、6億76百万円です。