6622

ダイヘン(6622)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

ダイヘングループは、変圧器、溶接機、産業用ロボット、プラズマ発生用電源、クリーン搬送ロボットなどの製造、販売、修理を手掛ける企業です。主な事業は「エネルギーマネジメント」「ファクトリーオートメーション」「マテリアルプロセシング」の3つで構成されており、国内外の幅広い産業分野に製品とサービスを提供しています。特に、電力インフラや工場自動化、半導体製造装置など、社会の基盤を支える技術と製品が収益の柱となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ダイヘングループの事業は主に3つのセグメントで構成されています。「エネルギーマネジメント」は各種変圧器や受変電設備、充電システムなどを扱い、電力インフラや脱炭素関連投資に対応しています。これが最も売上が大きく、稼ぎ頭となっています。「ファクトリーオートメーション」は産業用ロボットやクリーン搬送ロボットなどを提供し、国内外の工場自動化やEV生産関連投資を支えています。「マテリアルプロセシング」は各種溶接機やプラズマ発生用電源などを製造し、半導体製造装置や造船・建築分野に貢献しています。海外売上高比率は約20.6%で、今後も海外事業の拡大に注力する方針です。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EnergyManagementReportableSegment 事業 1,208 115 9.5%
FactoryAutomationReportableSegment 事業 327 23 7.0%
MaterialProcessingReportableSegment 事業 726 70 9.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,914 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社55社及び関連会社8社で構成され、各種変圧器、各種溶接機、産業用ロボット、プラズマ発生用電源、クリーン搬送ロボット等の製造、販売、修理を主な事業として行っております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメントとの関連は次のとおりであります。 セグメントの名称主な製品名当社及び主要な関係会社の位置付け製造販売・サービス等エネルギーマネジメント各種変圧器、受変電設備、開閉器、制御通信機器、分散電源機器、充電システム機器等・当社<連結子会社>・四変テック㈱・㈱キューヘン・中国電機製造㈱・東北電機製造㈱・ダイヘン産業機器㈱・ダイヘン青森㈱・ダイヘン電設機器㈱・㈱南電器製作所・ダイホク工業㈱・㈱ダイキ・ダイヘンテック㈱・DAIHEN ELECTRIC Co.,Ltd.・ダイヘンOTC機電(北京)㈲<持分法非適用関連会社>・大一精工㈱・当社<連結子会社>・四変テック㈱・㈱キューヘン・中国電機製造㈱・東北電機製造㈱・ダイヘンエンジニアリング㈱・DAIHEN ELECTRIC Co.,Ltd.・台湾OTC㈲ファクトリーオートメーション産業用ロボット、クリーン搬送ロボット等・当社<連結子会社>・ダイヘンテック㈱・OTC DAIHEN Asia Co.,Ltd.・牡丹江OTC溶接機㈲・DAIHEN KOREA Co.,Ltd.・OTC機電(青島)㈲・ダイヘン精密機械(常熟)㈲・DAIHEN VARSTROJ welding cutting and robotics d.d.<非連結子会社>・LASOtech Systems GmbH・Femitec GmbH・Rolan Robotics B.V.・Force Design,Inc.・当社<連結子会社>・DAIHEN,Inc.・OTC DAIHEN EUROPE GmbH・OTC DAIHEN Asia Co.,Ltd.・DAIHEN Advanced Component,Inc.・台湾OTC㈲・OTC機電(上海)㈲・DAIHEN KOREA Co.,Ltd.・ダイヘン精密機械(常熟)㈲・OTC DAIHEN INDIA Pvt.Ltd.・PT.OTC DAIHEN INDONESIA・DAIHEN VARSTROJ welding cutting and robotics d.d.・Lorch Schweißtechnik GmbH<持分法適用非連結子会社>・OTC DAIHEN Bangkok Co.,Ltd.<非連結子会社>・DAIHEN MEXICO S.A. de C.V.・LASOtech Systems GmbH・Femitec GmbH・Rolan Robotics B.V.・Force Design,Inc. セグメントの名称主な製品名当社及び主要な関係会社の位置付け製造販売・サービス等マテリアルプロセシング各種溶接機、プラズマ切断機、プラズマ発生用電源等・当社<連結子会社>・ダイヘン産業機器㈱・ダイヘンスタッド㈱・四変テック㈱・OTC DAIHEN Asia Co.,Ltd.・牡丹江OTC溶接機㈲・DAIHEN KOREA Co.,Ltd.・OTC機電(青島)㈲・DAIHEN VARSTROJ welding cutting and robotics d.d.・Lorch Schweißtechnik GmbH<持分法適用関連会社>・阪神溶接機材㈱ ・当社<連結子会社>・ダイヘンスタッド㈱・DAIHEN,Inc.・OTC DAIHEN EUROPE GmbH・OTC DAIHEN Asia Co.,Ltd.・DAIHEN Advanced Component,Inc.・台湾OTC㈲・OTC機電(上海)㈲・DAIHEN KOREA Co.,Ltd.・OTC DAIHEN INDIA Pvt.Ltd.・PT.OTC DAIHEN INDONESIA・DAIHEN VARSTROJ welding cutting and robotics d.d.・Lorch Schweißtechnik GmbH<持分法適用非連結子会社>・OTC DAIHEN Bangkok Co.,Ltd.<非連結子会社>・DAIHEN MEXICO S.A. de C.V.その他不動産賃貸事業等-<連結子会社>・㈱ダイキ この他、連結子会社であるダイヘンビジネスサービス㈱では、当社グループの高齢者再雇用を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
市場競争の激化に伴う販売価格の下落や銅などの素材価格の高騰が懸念されるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
各種変圧器、溶接機、産業用ロボット、プラズマ発生用電源、クリーン搬送ロボット等の製造技術
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:需要動向の変動 / 販売及び仕入価格の変動 / 海外事業環境の変化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ダイヘンは、溶接・産業用ロボット、電力変換装置分野で長年の実績と技術蓄積がある。特に、高効率な電力変換技術や、特定の産業向け溶接ロボットシステムにおいては、一定のブランド認知とノウハウが存在すると考えられる。しかし、特許やブランド力が決定的な競争優位に直結しているとは断定しにくい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

産業用ロボットや電力変換装置は、一度導入すると、既存設備との互換性、オペレーターの習熟度、保守体制などから、他社製品への切り替えには一定のコストや手間が発生する可能性がある。特に、特定の生産ラインに最適化されたシステムの場合、スイッチング・コストは高まる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ダイヘンの事業領域において、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるようなネットワーク効果は、現時点では確認できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造経験と、生産プロセスの改善努力により、一定のコスト競争力は維持していると考えられる。特に、成熟した製品群においては、効率的な生産体制が強みとなりうる。しかし、他社と比較して構造的に圧倒的なコスト優位性を持つとまでは言えない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ダイヘンは、溶接ロボットや電力変換装置の分野で、日本国内およびグローバル市場において一定のシェアを確保している。特に、特定のニッチ市場においては、業界規模に対して最適化された少数寡占的な地位を築いている可能性がある。しかし、グローバルな巨大企業と比較すると、規模の面で劣後する部分もある。

ダイヘングループの優位性は、多岐にわたる製品ラインナップとグローバルな事業展開にあります。変圧器からロボット、溶接機まで幅広い技術を持つことで、顧客の多様なニーズに対応可能です。また、海外に多数の生産・販売拠点を持ち、地域ごとの需要変動リスクを分散しつつ、市場拡大の機会を捉えています。長年の実績と技術開発により培われた専門性と信頼性が、競争力の源泉となっていると考えられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針ダイヘングループは、当社を取り巻くステークホルダー(お客様、社員と家族、株主、資材取引先、地域社会)の皆様により多くの幸せを感じていただくこと(「みんなの幸せ同時達成」)を会社の目的とし、各ステークホルダーごとの具体的な目標(「幸せの目標値」)を明確に定め、その実現を目指しております。事業の基本方針である当社独自の価値を持つ「ならでは製品」開発により、社会課題解決に貢献する製品を創出することで社会のサステナビリティに貢献し、その結果が売上高・利益の増加に結びつきます。そして「幸せの目標値」に沿って利益の分配を充実させることが、企業としてのサステナビリティの基盤であるステークホルダーとの信頼関係の強化につながるものと考えております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社は、社会課題解決に積極的に貢献する「研究開発型企業」となることを目指し、次の4つの基本方針からなる2026年度中期計画に取り組んでおります。 ■ 基本方針① 社会課題解決に資する開発の領域拡大② 代理店販売の革新と新領域の販売拡大③ 自動化追求と最適生産体制の構築④ 長期人材育成計画に基づく人的資本の充実 ① 社会課題解決に資する開発の領域拡大・「脱炭素社会の実現」、「労働力不足の解消」、「デジタル化の推進」の3つの社会課題解決を重点分野と定義して、既存の事業の枠組みにとらわれず開発の領域を拡大させることにより、当該分野での貢献度を高めます。 ② 代理店販売の革新と新領域の販売拡大・新たな領域でのビジネス拡大に向け自社営業マンの技術営業力・分析力・市場調査力を高めると共に新商材の市場浸透を図るための広報を強化いたします。また、国内販売ルートの活性化に向けたインセンティブプランの刷新に加え、その活動を支える販売ツール・教育プログラムの充実に取り組みます。・海外ではこれまでに買収したグループ各社の製品・販売ルートの相互活用による欧州事業拡大を重点テーマと位置付けます。同様に米国でのビジネス拡大に向けた体制強化を進めます。 ③ 自動化追求と最適生産体制の構築・前中計で取り組んだモジュール設計推進の成果として、主要標準製品生産の完全自動化を目指し大幅なコスト削減を実現します。また、生産自動化を前提として世界最適地生産体制の構築を目指します。・間接業務においては、RPAやBIツールに加えて文書生成AI活用推進による単純業務削減を徹底し、社員の力を付加価値が高くやりがいのある業務へ集中させます。 ④ 長期人材育成計画に基づく人的資本の充実・企業の競争力の源泉である人材の確保・育成の強化が経営の重要課題との認識の下、特に社会課題解決に貢献する製品を創出することで社会のサステナビリティに貢献するための開発力強化、開発領域拡大に資する理系人材の確保や若手人材の育成に重点を置いて取り組みます。・コアステークホルダーである社員との信頼関係を高めるため、働きやすい職場づくりを推進すると共に健康と安全の確保・促進に取り組みます。・これらの取り組みをより一層充実させるため、ダイバーシティ推進により多様な考え方を採り入れます。また、人材育成を長期にわたり計画的・組織的に進めていくために、事業活動の中核を担う部門長などのリーダーシップ力やマネジメント力の維持・強化に努めます。 <2026年度中期計画> (2026年度)(2030年度)・売 上 高2,500億円以上3,000億円以上・営 業 利 益 率10%以上12%以上・R O E12%以上12%以上・開 発 費 率 (注)6%以上6%以上・配 当 性 向30%以上30%以上 (注) 連結売上高に対する開発費の比率。開発費は研究開発費だけでなく特許料などの開発関連費用を含む。 (3) 対処すべき課題今後の見通しにつきましては、データセンター増設・再生可能エネルギー導入拡大に伴う蓄電池システム等の需要増加が期待されます。また、労働力不足を背景とする生産自動化需要の回復や半導体関連投資の堅調な推移が見込まれますが、一方で米国の関税政策による先行きの不透明感が強まっております。このような事業環境の下、引き続きコスト削減の取り組みを推進し、社会課題の解決に資する開発投資に重点的に振り向けるとともに、前期より連結対象に加えた子会社とのシナジー創出を図ることにより、各事業の強化、業績の向上に努めてまいる所存でございます。なお、各事業セグメントの主な課題への取り組み状況は以下のとおりであります。 ・ エネルギーマネジメント脱炭素社会の実現に貢献する系統用や自家消費用途の太陽光発電システムへの併設に最適な蓄電池パッケージ、EVの普及に貢献するプラグイン急速充電器及びワイヤレス充電システムなどの開発・市場投入に取り組んでおります。 ・ ファクトリーオートメーション世界各地で労働力不足の問題が進む中、工場全体の自動化ニーズに応えるべく、ハンドリングロボット、アーク溶接用協働ロボットや自律搬送台車の品揃え拡充とアーク溶接の前後工程で必要な各種アプリケーションへの対応力強化に努めております。加えて、半導体の小型化や低コスト化など実現するFOPLPなどの先端パッケージ向け搬送ロボットの開発・市場投入を推進しております。 ・ マテリアルプロセシングAIなどの情報通信技術の普及に不可欠な半導体製造プロセスの微細化、多層化及び省エネ生産に貢献する高機能・高効率な高周波電源システム等の開発及び市場投入を推進しております。また、EVの軽量化に不可欠な異材接合の適用材・接合範囲の拡大及び溶接機の省エネ化や溶接作業の脱技能化に資する開発に取り組んでおります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針ダイヘングループは、当社を取り巻くステークホルダー(お客様、社員と家族、株主、資材取引先、地域社会)の皆様により多くの幸せを感じていただくこと(「みんなの幸せ同時達成」)を会社の目的とし、各ステークホルダーごとの具体的な目標(「幸せの目標値」)を明確に定め、その実現を目指しております。事業の基本方針である当社独自の価値を持つ「ならでは製品」開発により、社会課題解決に貢献する製品を創出することで社会のサステナビリティに貢献し、その結果が売上高・利益の増加に結びつきます。そして「幸せの目標値」に沿って利益の分配を充実させることが、企業としてのサステナビリティの基盤であるステークホルダーとの信頼関係の強化につながるものと考えております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社は、社会課題解決に積極的に貢献する「研究開発型企業」となることを目指し、次の4つの基本方針からなる2026年度中期計画に取り組んでおります。 ■ 基本方針① 社会課題解決に資する開発の領域拡大② 代理店販売の革新と新領域の販売拡大③ 自動化追求と最適生産体制の構築④ 長期人材育成計画に基づく人的資本の充実 ① 社会課題解決に資する開発の領域拡大・「脱炭素社会の実現」、「労働力不足の解消」、「デジタル化の推進」の3つの社会課題解決を重点分野と定義して、既存の事業の枠組みにとらわれず開発の領域を拡大させることにより、当該分野での貢献度を高めます。 ② 代理店販売の革新と新領域の販売拡大・新たな領域でのビジネス拡大に向け自社営業マンの技術営業力・分析力・市場調査力を高めると共に新商材の市場浸透を図るための広報を強化いたします。また、国内販売ルートの活性化に向けたインセンティブプランの刷新に加え、その活動を支える販売ツール・教育プログラムの充実に取り組みます。・海外ではこれまでに買収したグループ各社の製品・販売ルートの相互活用による欧州事業拡大を重点テーマと位置付けます。同様に米国でのビジネス拡大に向けた体制強化を進めます。 ③ 自動化追求と最適生産体制の構築・前中計で取り組んだモジュール設計推進の成果として、主要標準製品生産の完全自動化を目指し大幅なコスト削減を実現します。また、生産自動化を前提として世界最適地生産体制の構築を目指します。・間接業務においては、RPAやBIツールに加えて文書生成AI活用推進による単純業務削減を徹底し、社員の力を付加価値が高くやりがいのある業務へ集中させます。 ④ 長期人材育成計画に基づく人的資本の充実・企業の競争力の源泉である人材の確保・育成の強化が経営の重要課題との認識の下、特に社会課題解決に貢献する製品を創出することで社会のサステナビリティに貢献するための開発力強化、開発領域拡大に資する理系人材の確保や若手人材の育成に重点を置いて取り組みます。・コアステークホルダーである社員との信頼関係を高めるため、働きやすい職場づくりを推進すると共に健康と安全の確保・促進に取り組みます。・これらの取り組みをより一層充実させるため、ダイバーシティ推進により多様な考え方を採り入れます。また、人材育成を長期にわたり計画的・組織的に進めていくために、事業活動の中核を担う部門長などのリーダーシップ力やマネジメント力の維持・強化に努めます。 <2026年度中期計画> (2026年度)(2030年度)・売 上 高2,500億円以上3,000億円以上・営 業 利 益 率10%以上12%以上・R O E12%以上12%以上・開 発 費 率 (注)6%以上6%以上・配 当 性 向30%以上30%以上 (注) 連結売上高に対する開発費の比率。開発費は研究開発費だけでなく特許料などの開発関連費用を含む。 (3) 対処すべき課題今後の見通しにつきましては、データセンター増設・再生可能エネルギー導入拡大に伴う蓄電池システム等の需要増加が期待されます。また、労働力不足を背景とする生産自動化需要の回復や半導体関連投資の堅調な推移が見込まれますが、一方で米国の関税政策による先行きの不透明感が強まっております。このような事業環境の下、引き続きコスト削減の取り組みを推進し、社会課題の解決に資する開発投資に重点的に振り向けるとともに、前期より連結対象に加えた子会社とのシナジー創出を図ることにより、各事業の強化、業績の向上に努めてまいる所存でございます。なお、各事業セグメントの主な課題への取り組み状況は以下のとおりであります。 ・ エネルギーマネジメント脱炭素社会の実現に貢献する系統用や自家消費用途の太陽光発電システムへの併設に最適な蓄電池パッケージ、EVの普及に貢献するプラグイン急速充電器及びワイヤレス充電システムなどの開発・市場投入に取り組んでおります。 ・ ファクトリーオートメーション世界各地で労働力不足の問題が進む中、工場全体の自動化ニーズに応えるべく、ハンドリングロボット、アーク溶接用協働ロボットや自律搬送台車の品揃え拡充とアーク溶接の前後工程で必要な各種アプリケーションへの対応力強化に努めております。加えて、半導体の小型化や低コスト化など実現するFOPLPなどの先端パッケージ向け搬送ロボットの開発・市場投入を推進しております。 ・ マテリアルプロセシングAIなどの情報通信技術の普及に不可欠な半導体製造プロセスの微細化、多層化及び省エネ生産に貢献する高機能・高効率な高周波電源システム等の開発及び市場投入を推進しております。また、EVの軽量化に不可欠な異材接合の適用材・接合範囲の拡大及び溶接機の省エネ化や溶接作業の脱技能化に資する開発に取り組んでおります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度のダイヘングループの事業環境は、生産自動化関連投資は抑制傾向となりましたが電力インフラ関連・半導体関連の投資が堅調に推移しました。また、前年度第3四半期以降に買収した新規連結子会社の影響もあり、受注高は2,410億5千1百万円(前連結会計年度比12.9%増)、売上高は2,263億7千5百万円(前連結会計年度比20.0%増)となりました。利益面におきましては、売上高の増加やコスト削減の成果により、営業利益は161億7千4百万円(前連結会計年度比6.8%増)、経常利益は171億8千2百万円(前連結会計年度比6.8%増)となりました。しかしながら、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては前年度に計上した子会社株式取得に伴う負ののれん発生益等の影響により前期に比べ減益の119億6千1百万円(前連結会計年度比27.5%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 a エネルギーマネジメント配電機器や工場受電設備の更新が堅調に推移したことに加え、再生可能エネルギーの有効活用を目的とする電力需給調整市場の拡大を背景に蓄電池システムの販売が増加しました。また、東北電機製造株式会社と四変テック株式会社を連結子会社化した影響もあり、売上高は1,208億1千5百万円(前連結会計年度比23.8%増)、営業利益は114億7千7百万円(前連結会計年度比37.6%増)となりました。 b ファクトリーオートメーション労働力不足を背景に生産自動化ニーズは高まっておりますが、経済動向の不透明感から国内及び欧米での自動車関連投資が先送り傾向となり、売上高は327億7千3百万円(前連結会計年度比6.0%減)となり、営業利益は22億7千5百万円(前連結会計年度比44.6%減)となりました。 c マテリアルプロセシング生成AI用途のメモリや先端半導体関連投資の拡大並びに中国での成熟世代向け投資の継続を背景に高周波電源システムの需要が増加したことに加え、Lorch Schweißtechnik GmbHを連結子会社化した影響もあり、売上高は726億5千7百万円(前連結会計年度比29.9%増)、営業利益は69億8千5百万円(前連結会計年度比10.4%増)となりました。 d その他売上高は1億9千1百万円、営業利益は3千3百万円となり、前連結会計年度からの大きな変動はありません。 生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。 ① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)エネルギーマネジメント102,416123.3ファクトリーオートメーション25,90994.7マテリアルプロセシング43,189125.0その他--合計171,515118.3 (注) 金額は、販売価格によっております。 ② 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)エネルギーマネジメント131,261101.990,105113.1ファクトリーオートメーション34,137111.45,191140.0マテリアルプロセシング75,460140.014,055126.1その他191103.1--合計241,051112.9109,351115.7 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)エネルギーマネジメント120,815123.8ファクトリーオートメーション32,77394.0マテリアルプロセシング72,657129.9その他191103.1小計226,437120.1消去△61 合計226,375120.0 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、関西電力㈱については、同一企業集団に属する関西電力送配電㈱への販売高を集約して記載しております。 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)東京エレクトロン宮城㈱25,33813.435,91315.9関西電力㈱25,48213.525,11911.1 (2) 財政状態当連結会計年度末の資産合計は、現金及び預金や棚卸資産の増加、また建物及び構築物をはじめとした有形固定資産の増加などにより、2,902億3千4百万円(前連結会計年度末比130億3千4百万円増)となりました。負債合計は、支払手形及び買掛金や賞与引当金の増加、また借入金の増加などにより1,369億4千9百万円(前連結会計年度末比83億4千5百万円増)となりました。純資産合計は、利益剰余金や為替換算調整勘定の増加などにより1,532億8千5百万円(前連結会計年度末比46億8千9百万円増)となりました。なお、自己資本比率は前連結会計年度末の48.4%から0.7ポイント減少して47.7%となりました。 セグメントごとの資産は、次のとおりであります。 a エネルギーマネジメント売上債権及び棚卸資産の増加などにより、エネルギーマネジメントの資産は1,280億3千6百万円(前連結会計年度末比57億6千万円増)となりました。 b ファクトリーオートメーション売上債権の回収による現預金の増加などにより、ファクトリーオートメーションの資産は474億7千3百万円(前連結会計年度末比7億7百万円増)となりました。 c マテリアルプロセシング溶接・接合関連機器の売上高減少に伴う棚卸資産の増加などにより、マテリアルプロセシングの資産は917億2千9百万円(前連結会計年度末比52億6千6百万円増)となりました。 d その他その他の事業の資産は10億7千3百万円となり、前連結会計年度末からの大きな変動はありません。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、67億7千8百万円増加し、288億5千5百万円となりました。 a 営業活動によるキャッシュ・フロー売上債権の減少や仕入債務の増加等により、240億1千万円の資金の増加となり、前連結会計年度に比べると、330億3百万円の増加となりました。 b 投資活動によるキャッシュ・フロー有形固定資産の取得や子会社株式の取得による支出等により、96億1百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べると、9億6千3百万円の増加となりました。 c 財務活動によるキャッシュ・フロー自己株式の取得等により、59億8千1百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べると、319億3千6百万円の減少となりました。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費や製造費用、販売費及び一般管理費、設備投資資金などであります。これらの必要資金は、継続的な利益の蓄積などによる内部資金により賄うことを基本としております。資金の流動性確保のため、コミットメントライン契約を締結するなど安定的な資金の確保に努める一方、当社及び国内連結子会社においてはCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより各社の余剰資金を当社へ集中し、資金効率の向上を図っております。 (5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの2026年度中期計画の基本目標と実績は以下のとおりであります。2024年度においては、生産自動化投資は抑制傾向となりましたが、蓄電池システムや半導体製造装置向け省エネ電源等の社会課題解決に役立つ製品の開発・市場投入が進みました。引き続きコスト削減の取り組みを推進し、社会課題の解決に資する開発投資に重点的に振り向けていくことにより、各事業の強化、業績の向上に努めてまいる所存でございます。 2026年度中期計画の目標と実績 2026年度中計目標2024年度実 績売 上 高2,500億円以上2,263億円営 業 利 益 率10%以上7.1%R O E12%以上8.8%開 発 費 率 (注)6%以上4.0%(単年度利益に対する)配当性向30%以上33.4% (注) 連結売上高に対する開発費の比率。開発費は研究開発費だけでなく特許料などの開発関連費用を含む。 (6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 a 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額等を考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しに伴う繰延税金資産の修正により、当期純損益が変動する可能性があります。 b 退職給付債務及び退職給付費用退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、過去の運用実績及び将来見通し等を基礎として設定しています。割引率及び長期期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。 c 棚卸資産当社グループは、棚卸資産の評価において原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しており、棚卸資産について過去の滞留期間ごとの在庫の販売実績や廃却実績をもとに簿価切下げを行っております。実際の将来需要又は市場状況が当社グループによる見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となり、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。 d 関係会社株式及び関係会社出資金の評価関係会社株式及び関係会社出資金について、実質価額が取得価額に比べ著しく下落した場合、将来の事業計画等に基づき回復可能性を勘案し、回復可能性がない場合には評価損を計上しております。関係会社の将来の事業計画等の未達等の要因に伴い評価損を計上した場合、当期純損益が悪化する可能性があります。なお、関係会社出資金の評価の見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 e のれん及び無形資産の評価当社グループは、のれん及び無形資産について、その効果が及ぶ期間にわたって規則的に償却しております。また、その資産性については子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定していた収益が見込めなくなった場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があり、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。なお、のれん及び無形資産の見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

ダイヘングループは、需要動向の急激な変動、特にエネルギー関連投資やEV・自動化投資、半導体関連投資の変動が業績に影響を与えるリスクがあります。また、市場競争激化による販売価格の下落や、銅などの原材料価格の高騰が利益率を圧迫する可能性も指摘されています。海外売上高比率が高いため、政治・法環境の変化や為替変動、対中輸出規制などの地政学リスクも重要です。さらに、サイバー攻撃による情報漏洩や大規模災害による生産停止、金利変動リスクも経営に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,065 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 需要動向について当社グループにおける需要については、エネルギーマネジメントでは国内・東南アジアでの送配電設備の更新・強化や国内でのビル・工場の新設や高経年化設備の更新、自家消費型太陽光発電やEV充電システム等の脱炭素関連投資、ファクトリーオートメーションでは国内外のEVや生産自動化関連投資、マテリアルプロセシングでは半導体製造装置や造船・建築関連投資が主なものであり、これらに急激な変動が生じた場合には、売上高をはじめとした経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 販売及び仕入価格の変動について市場競争の激化に伴う販売価格の下落や銅などの素材価格の高騰が懸念されますが、これらの状況が著しく進展した場合には、売上高や利益率に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、輸出取引の為替変動リスクに対しましては、海外生産拠点からの製品仕入やコストダウンを目的とした海外調達の拡大にも積極的に取り組むことで、外貨建債権債務のポジション調整によるリスクの軽減を図っております。また、外貨建債権債務につきましては、売上と仕入で相殺されるものを除き、常時為替予約によって、リスクヘッジを行っております。しかしながら、急激な為替相場の変動が生じた場合には、経営成績、財政状態が変動する可能性があります。 (3) 海外事業環境について2025年3月期における連結売上高の海外売上高比率は20.6%となっておりますが、今後も販売拡大が期待できる海外での事業展開に注力してまいりますため、海外売上高のウェイトは、より高い水準で推移すると想定しております。海外事業につきましては主に現地法人を通じて取り組んでおりますが、市場の成長性に不透明な要素があることに加え、政治又は法環境の変化など予期せぬ事象により、事業の遂行に問題が生じた場合には、経営成績、財政状態が変動する可能性があります。なお、足もとの社会情勢によるリスクは以下のとおりであります。米国が主導する対中輸出規制の拡大や関税政策の動向によっては投資抑制や経済活動の停滞などの影響が生じ、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。 (4) 保有資産価値の変動について当社グループは事業用の資産として様々な有形・無形の固定資産を保有しておりますが、今後の経営環境変化に伴ってこれらの資産の収益性が著しく低下した場合には、経営成績、財政状態に影響を与える可能性があります。また、事業運営上、多数の会社の株式などに出資又は投資しているほか、年金資産においても一部を株式で運用しております。株式市場の動向悪化、又は出資先の財政状態の悪化により、保有有価証券の減損や年金資産の運用成績悪化が生じた場合には、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 金利変動リスクについて2025年3月末現在の連結有利子負債(長短借入金の合計金額)残高は685億9千1百万円となっております。固定金利での長期安定資金の確保に努める一方、グループ全体の資金運用の効率化と資金管理の集中化及び在庫圧縮などによる有利子負債削減など、金利変動リスクを可能な限り回避するための様々な手段を講じておりますが、変動金利借入利息、借換時における資金調達に関しては金利情勢の影響を受けるため、急激な金利変動が生じた際には、経営成績、財政状態が変動する可能性があります。 (6) 情報セキュリティについて当社グループは、事業活動のための様々な顧客情報や技術情報を有しております。サイバー攻撃等による情報漏洩やサービス停止等が発生した場合、競争力・技術的優位性の棄損、事業活動の停止、社会的信用の低下や損害賠償の発生等により、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。なお、当リスクにつきましては、情報セキュリティ委員会を設置し、最新のセキュリティシステム導入や従業員への教育、内部監査によるルールの徹底等を通じ、グループ全体のセキュリティ強化に取り組むことでリスクの軽減を図っております。 (7) 大規模災害などについて気候変動に伴う自然災害の増加などの対策として、リスク事象に応じた危機対策規程や事業継続計画を策定しておりますが、グループの生産、販売拠点において想定を超える地震、洪水などの大規模災害が発生した場合には、生産設備の損壊、原材料・部品の調達停止、物流販売機能の麻痺などにより、生産拠点の操業停止などが生じ、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。また、パンデミック、紛争、テロなど事業活動に弊害が生じる場合も同様であります。

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