6505

東洋電機製造(6505)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

東洋電機製造グループは、当社と7つの連結子会社、その他関連会社で構成され、交通、産業、ICTソリューションの3つの事業分野で電気機械器具の製造・販売および関連工事を行っています。主な製品は、鉄道車両用電機品、新交通システム車両用電機品、産業用生産・加工設備システム、自動車試験システム、発電・電源システム、駅務機器システム、IoTソリューションなどです。特に交通事業が主力で、社会インフラを支える製品を提供することで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

東洋電機製造グループの事業セグメントは、主に「交通事業」「産業事業」「ICTソリューション事業」の3つで構成されています。交通事業は鉄道車両用電機品などを手掛け、売上278.22億円、営業利益36.14億円と最も大きく、グループの稼ぎ頭です。産業事業は産業用生産・加工設備システムなどを提供し、売上108.95億円、営業利益14.25億円です。ICTソリューション事業は駅務機器システムやIoTソリューションなどを扱い、売上18.17億円、営業利益5.43億円となっています。各事業が社会インフラを支える製品・サービスを提供しており、特に交通事業が収益の大部分を占めています。

2025-05 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Transportation 事業 278 36 13.0%
Industry 地域 109 14 13.1%
ICTSolutionReportableSegment 事業 18 5 29.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|599 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社7社、非連結子会社3社、持分法適用関連会社2社、持分法非適用関連会社2社により構成され、交通・産業・ICTソリューション事業用の電気機械器具の製造及び販売並びにこれに付帯する工事を行っております。また、当社は、交通事業部、産業事業部、ICTソリューション事業部の事業部制を採用しております。当社グループにおける各企業の位置づけ及び系統図は次のとおりです。区分主要製品等会社交通事業鉄道車両用電機品、新交通システム車両用電機品、特殊車両用電機品、鉄道用電力貯蔵装置当社、東洋工機㈱、泰平電機㈱、洋電貿易(北京)有限公司(中国)、常州洋電展雲交通設備有限公司(中国)、常州朗鋭東洋伝動技術有限公司(中国)、北京京車双洋軌道交通牽引設備有限公司(中国)、成都双洋軌道交通装備有限公司(中国)、TOYO DENKI RAILWAY SERVICE,LLC.(米国)、成都永貴東洋軌道交通装備有限公司(中国)産業事業産業用生産・加工設備用システム、自動車試験システム、発電・電源システム、上下水道設備システム、車載用電機品当社、東洋産業㈱、㈱ティーディー・ドライブ、SIAM TOYO DENKI Co.,Ltd.(タイ)、中稀東洋永磁電機有限公司(中国)ICTソリューション事業駅務機器システム、IoTソリューション(クラウド型遠隔監視制御システム)当社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
品質第一を掲げ、ISO9001認証取得。安定供給責任を果たすことで信用を維持。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
鉄道車両用電機品、産業用システム、駅務機器システムなど専門性の高い技術開発力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:品質・安定供給に関するリスク / 人材に関するリスク / コンプライアンス・人権に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

長年の実績と信頼性はあるが、特許やブランド力が突出しているとは言えない。鉄道車両用電機品や産業用モーター分野での一定の評価はあるものの、強力な無形資産としての競争優位性は限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

鉄道車両用電機品など、一度採用されると仕様変更や他社製品への切り替えが容易ではない分野がある。しかし、産業用モーターなど汎用品に近い製品ではスイッチングコストは低い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果を享受するようなプラットフォームビジネスや、ユーザー数増加が価値向上に直結する事業モデルではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウはあるが、グローバルな価格競争力を持つほどの圧倒的なコスト優位性を示唆する情報は少ない。一部のニッチ分野では強みを持つ可能性はある。

東洋電機製造グループは、鉄道車両用電機品や産業用システムなど、社会・公共インフラを支える製品・サービスを提供しており、その安定供給と品質の高さが強みです。長年の実績と技術力により、ISO9001認証を取得した品質マネジメントシステムを構築・運用し、高い品質水準を維持しています。また、熟練技術者の育成と技術継承に注力しており、これが製品開発力と競争力の源泉となっています。国内外に広がる取引先ネットワークも、市場情報の収集と競争力維持に貢献しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社経営の基本方針当社グループは、以下に示す経営理念及びサステナビリティに関する基本的な考え方・方針を会社経営の基本方針として取り組んでおります。①経営理念東洋電機グループは下記の経営理念を掲げ実践し社業を発展させ株主及び関係者各位の付託と理解に応え社員と喜びを共にする・倫理を重んじ社会・顧客に貢献する・進取創造の気風を養い未来に挑戦する・品質第一に徹し信用を高める1 顧客に対しタイムリーかつスピーディーに応える2 何事にも先見性と創造性をもってチャレンジする3 常に自己啓発に励みスキルの向上に努める4 広い視野をもって互いに影響し合い成長する5 よき社会人・企業人として自覚と誇りをもって行動する②サステナビリティに関する基本的な考え方東洋電機グループは、社会・顧客・株主に貢献すること、未来に挑戦すること、信用を高めることを大切にしています。これらを実現するために、創業から100年以上、時代とともに変化するニーズに対応しながら、技術を活かした高品質な製品・サービスをグローバルに提供し続けてまいりました。これから先も社会を取り巻く環境は変化していきますが、私たちは技術や品質を磨き続け、ものづくりを通じて持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上を目指してまいります。③サステナビリティ方針サステナビリティに関する基本的な考え方を具体的な取組み内容に結びつけることを目的として、東洋電機グループの事業活動を「製品・サービスにおける取組み」、「生産活動における取組み」、「人と地域を大切にする取組み」という3つの視点で整理したサステナビリティ方針を制定しています。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題  ①「中期経営計画2026」(期間2023年5月期〜2026年5月期)について当社グループでは、2026年5月期を最終年度とする「中期経営計画2026」において、「新しい事業・製品の拡大」と「既存事業の徹底した収益体質の改善」を進め、「資本コストを意識した資産効率の改善」を行うことで、売上高400億円、営業利益率5%、ROE8%を目指して取り組んでいます。 ●「中期経営計画2026」の目標とする経営指標と進捗状況               (億円) 中期経営計画2026 2023年5月期2024年5月期2025年5月期 2026年5月期全社(連結)実績実績実績 業績予想当初目標売 上 高310.2321.4405.3 400.0400.0営 業 利 益5.19.223.824.020.0(営業利益率)1.7%2.9%5.9%6.0%5.0%経 常 利 益9.814.825.825.024.0純 利 益8.29.321.222.516.0R O E3.5%3.7%8.0%8.0%8.0%配 当 性 向32.7%30.1%30.3%30.1%30.0%以上 受 注 高332.4440.1403.1 410.0 受 注 残 高294.9413.7411.5 2025年5月期は、「中期経営計画2026」で掲げた2026年5月期(最終年度)の数値目標を1年前倒しで達成いたしました。しかしながら、持続的な成長に向けた抜本的な収益力の強化と資産効率の改善は引き続き重要な課題と捉えており、「中期経営計画2026」の完遂に向け、計画を着実に実行してまいります。   ②「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について東京証券取引所からの要請を受けて2024年7月に開示した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について、改めて当社の現状を分析・評価し、改善に向けた今後の取組みを本年7月にアップデートいたしました。今後も、ROEの維持向上とともに、期待成長率の向上や株主還元の充実などにより、PBRの改善を図ってまいります。●具体的な取組み収益力の強化・営業強化による受注の拡大・既存事業の徹底した収益体質の改善資産効率の改善・政策保有株式縮減の継続・運転資本の圧縮によるバランスシートの改善期待成長率の向上・新しい事業・製品に向けた投資の拡大・人事戦略の推進による従業員エンゲージメント向上・IRの充実株主還元の充実・配当性向30%以上の維持(下限30円)・機動的な自己株式取得の継続 詳細は、2025年7月14日付「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)」にて公表しておりますのでご参照ください。 (3) 経営環境、優先的に対処すべき課題世界経済の減速懸念や物価高、金利・為替の変動等の影響により、我が国経済は先行き不透明な状況が続いておりますが、当社グループは、2026年5月期を最終年度とする「中期経営計画2026」に取り組み、主要な数値目標を1年前倒しで達成いたしました。しかしながら、持続的な成長に向けた抜本的な収益力の強化と資産効率の改善は引き続き重要な課題と捉えており、「新しい事業・製品の拡大」と「既存事業の徹底した収益体質の改善」を進め、「資本コストを意識した資産効率の改善」に取り組んでまいります。 交通事業においては、国内では、鉄道事業者の好調な業績を背景に、GX、DX対応に伴う脱炭素化や省力化を企図したサステナブルな機器への更新需要が旺盛であり、新造車両導入や機器の置換えの増加が期待されます。海外では、中国においては保守部品、インドネシアにおいては車両への新規投資を中心とした需要の継続が見込まれており、継続受注に向けて取り組んでまいります。 産業事業においては、米国の関税措置や中国のレアアース輸出規制の影響が懸念されますが、企業の設備投資動向を注視しつつ受注活動に取り組んでまいります。自動車用試験機では、自動車の電動化開発に向けた受注拡大が期待されます。生産・加工設備では、省エネルギーや省メンテナンスを目的とした設備更新の需要が高まっており、受注活動の強化に取り組んでまいります。発電・電源システムでは、BCP対策を背景とした非常用発電設備の需要増加が見込まれます。 ICTソリューション事業においては、キャッシュレス化、チケットレス化の流れに対応した駅務機器システムに加え、移動体や設備・施設の監視・制御に向けたクラウド型遠隔監視システム等の開発を進め、事業領域の拡大に向けて引き続き取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社経営の基本方針当社グループは、以下に示す経営理念及びサステナビリティに関する基本的な考え方・方針を会社経営の基本方針として取り組んでおります。①経営理念東洋電機グループは下記の経営理念を掲げ実践し社業を発展させ株主及び関係者各位の付託と理解に応え社員と喜びを共にする・倫理を重んじ社会・顧客に貢献する・進取創造の気風を養い未来に挑戦する・品質第一に徹し信用を高める1 顧客に対しタイムリーかつスピーディーに応える2 何事にも先見性と創造性をもってチャレンジする3 常に自己啓発に励みスキルの向上に努める4 広い視野をもって互いに影響し合い成長する5 よき社会人・企業人として自覚と誇りをもって行動する②サステナビリティに関する基本的な考え方東洋電機グループは、社会・顧客・株主に貢献すること、未来に挑戦すること、信用を高めることを大切にしています。これらを実現するために、創業から100年以上、時代とともに変化するニーズに対応しながら、技術を活かした高品質な製品・サービスをグローバルに提供し続けてまいりました。これから先も社会を取り巻く環境は変化していきますが、私たちは技術や品質を磨き続け、ものづくりを通じて持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上を目指してまいります。③サステナビリティ方針サステナビリティに関する基本的な考え方を具体的な取組み内容に結びつけることを目的として、東洋電機グループの事業活動を「製品・サービスにおける取組み」、「生産活動における取組み」、「人と地域を大切にする取組み」という3つの視点で整理したサステナビリティ方針を制定しています。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題  ①「中期経営計画2026」(期間2023年5月期〜2026年5月期)について当社グループでは、2026年5月期を最終年度とする「中期経営計画2026」において、「新しい事業・製品の拡大」と「既存事業の徹底した収益体質の改善」を進め、「資本コストを意識した資産効率の改善」を行うことで、売上高400億円、営業利益率5%、ROE8%を目指して取り組んでいます。 ●「中期経営計画2026」の目標とする経営指標と進捗状況               (億円) 中期経営計画2026 2023年5月期2024年5月期2025年5月期 2026年5月期全社(連結)実績実績実績 業績予想当初目標売 上 高310.2321.4405.3 400.0400.0営 業 利 益5.19.223.824.020.0(営業利益率)1.7%2.9%5.9%6.0%5.0%経 常 利 益9.814.825.825.024.0純 利 益8.29.321.222.516.0R O E3.5%3.7%8.0%8.0%8.0%配 当 性 向32.7%30.1%30.3%30.1%30.0%以上 受 注 高332.4440.1403.1 410.0 受 注 残 高294.9413.7411.5 2025年5月期は、「中期経営計画2026」で掲げた2026年5月期(最終年度)の数値目標を1年前倒しで達成いたしました。しかしながら、持続的な成長に向けた抜本的な収益力の強化と資産効率の改善は引き続き重要な課題と捉えており、「中期経営計画2026」の完遂に向け、計画を着実に実行してまいります。   ②「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について東京証券取引所からの要請を受けて2024年7月に開示した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について、改めて当社の現状を分析・評価し、改善に向けた今後の取組みを本年7月にアップデートいたしました。今後も、ROEの維持向上とともに、期待成長率の向上や株主還元の充実などにより、PBRの改善を図ってまいります。●具体的な取組み収益力の強化・営業強化による受注の拡大・既存事業の徹底した収益体質の改善資産効率の改善・政策保有株式縮減の継続・運転資本の圧縮によるバランスシートの改善期待成長率の向上・新しい事業・製品に向けた投資の拡大・人事戦略の推進による従業員エンゲージメント向上・IRの充実株主還元の充実・配当性向30%以上の維持(下限30円)・機動的な自己株式取得の継続 詳細は、2025年7月14日付「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)」にて公表しておりますのでご参照ください。 (3) 経営環境、優先的に対処すべき課題世界経済の減速懸念や物価高、金利・為替の変動等の影響により、我が国経済は先行き不透明な状況が続いておりますが、当社グループは、2026年5月期を最終年度とする「中期経営計画2026」に取り組み、主要な数値目標を1年前倒しで達成いたしました。しかしながら、持続的な成長に向けた抜本的な収益力の強化と資産効率の改善は引き続き重要な課題と捉えており、「新しい事業・製品の拡大」と「既存事業の徹底した収益体質の改善」を進め、「資本コストを意識した資産効率の改善」に取り組んでまいります。 交通事業においては、国内では、鉄道事業者の好調な業績を背景に、GX、DX対応に伴う脱炭素化や省力化を企図したサステナブルな機器への更新需要が旺盛であり、新造車両導入や機器の置換えの増加が期待されます。海外では、中国においては保守部品、インドネシアにおいては車両への新規投資を中心とした需要の継続が見込まれており、継続受注に向けて取り組んでまいります。 産業事業においては、米国の関税措置や中国のレアアース輸出規制の影響が懸念されますが、企業の設備投資動向を注視しつつ受注活動に取り組んでまいります。自動車用試験機では、自動車の電動化開発に向けた受注拡大が期待されます。生産・加工設備では、省エネルギーや省メンテナンスを目的とした設備更新の需要が高まっており、受注活動の強化に取り組んでまいります。発電・電源システムでは、BCP対策を背景とした非常用発電設備の需要増加が見込まれます。 ICTソリューション事業においては、キャッシュレス化、チケットレス化の流れに対応した駅務機器システムに加え、移動体や設備・施設の監視・制御に向けたクラウド型遠隔監視システム等の開発を進め、事業領域の拡大に向けて引き続き取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績 当連結会計年度(2024年6月1日~2025年5月31日)における我が国経済は、雇用や所得環境の改善により、景気は緩やかな回復基調が継続しました。企業収益の改善等を背景に、設備投資は底堅さを維持しておりますが、米国の関税措置やこれを受けた米中貿易摩擦の長期化、地政学リスクの高まり、物価高の影響、金利・為替の変動等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。 当社グループでは、2026年5月期を最終年度とする「中期経営計画2026」において、「新しい事業・製品の拡大」と「既存事業の徹底した収益体質の改善」を進め、「資本コストを意識した資産効率の改善」を行うことで、ROE8%を目指して取り組んでいます。  この結果、当連結会計年度における業績は次のとおりです。  受注高は、前期比8.4%減の403億19百万円となりました。 売上高は、前期比26.1%増の405億39百万円となりました。 営業利益は、前期比157.0%増の23億84百万円、経常利益は、前期比73.8%増の25億84百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比127.6%増の21億28百万円となりました。 これにより、「中期経営計画2026」で掲げた2026年5月期(最終年度)目標である売上高400億円、営業利益率5%、ROE8%を1年前倒しで達成いたしました。 なお、当社グループの事業は個別受注生産であり、四半期連結会計期間別の業績には変動があります。  報告セグメント別の状況は次のとおりです。 <交通事業> 国内では、インバウンドの回復等による鉄道利用者数の増加を受けて、鉄道事業者の車両投資が活発であり、新造車用製品や機器更新の受注が増加しております。 海外では、中国の高速鉄道向け部品の受注が堅調に推移しております。 受注高は、JR向け、中国向けで増加したものの、前期のインドネシア向け大口案件の反動減により、前期比9.7%減の277億47百万円となりました。 売上高は、前期に受注したインドネシア向け大口案件の生産、出荷が順調に進捗したほか、民鉄向け新造車用製品や中国向け保守部品が増加したことから、前期比34.2%増の大幅増収により278億22百万円となりました。 セグメント利益は、売上高の増加等により前期比51.4%増の36億14百万円となりました。 <産業事業> 自動車用試験機では、自動車電動化への対応に向け、インタイヤハウスダイナモのラインナップの拡充を進めており、引き合いも増加しております。 生産・加工設備では、省エネルギーや省メンテナンスのニーズの高まりを受けて、グループ会社と連携した技術提案の強化による受注拡大を目指しております。 発電・電源システムでは、官公庁(防衛装備庁など)や通信事業者、金融機関向けにBCP対応を目的とした非常用発電機の受注・引き合いが増加しております。  受注高は、自動車用試験機、生産・加工設備が減少し、前期比9.1%減の109億86百万円となりました。 売上高は、発電・電源システム、自動車用試験機が増加したことから、前期比6.2%増の108億95百万円となりました。 セグメント利益は、採算性の向上等により、前期比38.2%増の14億25百万円となりました。 <ICTソリューション事業> 駅務機器システムでは、交通サービスの利便性向上を目的としたキャッシュレス化、チケットレス化などの動きがあり、これらに対応したシステムの開発に取り組んでいます。 遠隔監視システムでは、事業領域の拡大に向け、低価格で移動体・設備の監視を実現する新型IoT端末の開発に取り組んでいます。 受注高は、キャッシュレス化に対応した駅務機器の受注増加により、前期比29.8%増の15億81百万円となりました。 売上高は、前期に受注した大口案件が順調に進捗したことなどから、前期比59.5%増の18億17百万円となりました。 セグメント利益は、売上高の増加等により、前期比72.6%増の5億43百万円となりました。 ※報告セグメント別の売上高については、「外部顧客への売上高」であり、「セグメント間の内部売上高又は振替高」は含みません。 ②財政状態(資産の部) 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比15億58百万円増加の532億10百万円となりました。これは主に、現金及び預金が14億16百万円減少したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が34億5百万円増加したことによります。 (負債の部) 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比2億43百万円増加の258億25百万円となりました。これは主に、長期借入金が13億80百万円減少したものの、未払法人税等が5億82百万円、電子記録債務が3億29百万円増加したことによります。 (純資産の部) 当連結会計年度末の純資産合計については、前連結会計年度末比13億15百万円増加の273億85百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が4億39百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益21億28百万円の計上等により利益剰余金が増加したことによります。  ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より16億82百万円減少し、47億41百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上などにより6億1百万円の収入(前期は18億46百万円の収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出などにより2億90百万円の支出(前期は4億13百万円の支出)となりました。  (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済などにより20億4百万円の支出(前期は9億79百万円の支出)となりました。  (当社グループの資本の財源及び資金の流動性)  生産、受注及び販売の実績a. 生産実績セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)交通事業27,16630.6産業事業11,0571.1ICTソリューション事業1,43421.6その他--合計39,65820.5 (注) 金額は、販売価格によっております。  b. 受注実績セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)交通事業27,747△9.731,814△0.2産業事業10,986△9.19,0671.0ICTソリューション事業1,58129.8272△46.4その他3△28.2--合計40,319△8.441,154△0.5 (注) 金額は、販売価格によっております。  c. 販売実績セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)交通事業27,82234.2産業事業10,8956.2ICTソリューション事業1,81759.5その他3△28.2合計40,53926.1 (注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)PT Industri Kereta Api――5,26213.0 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態および経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度における経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に記載のとおりです。  ②資本の源泉および資金の流動性に係る情報 当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資です。 当社グループの資本の源泉および資金の流動性については、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、営業活動によるキャッシュ・フローおよび内部資金の活用と各事業年度における事業計画の資金計画に基づいて設定した枠内で適時適切に必要な資金を取引金融機関から調達しています。取引金融機関とは当座貸越契約を締結しており、資金流動性を確保しつつ、効率的かつ機動的な資金調達を可能としております。 また、当社グループは国内連結子会社5社との間でCPS(キャッシュ・プーリング・システム)を導入しており、各社における余剰資金と借入金の一元管理を行うことで資金効率の向上を図っています。  ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いていますが、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

主なリスクとして、まず品質・安定供給に関するリスクがあります。社会インフラに関わる製品のため、品質問題や供給遅延が発生した場合、人命に関わる事態や大規模障害につながり、信用低下や業績悪化に直結する可能性があります。次に、人材に関するリスクです。熟練技術者の退職や人材流出、育成の停滞は、技術継承の遅れや新製品開発の停滞を招き、競争力低下につながる恐れがあります。また、コンプライアンス・人権に関するリスクも重要で、国内外の法令違反やハラスメント問題は、社会的な信用失墜や事業活動への重大な影響を及ぼす可能性があります。さらに、人口減少や自動車業界の変化、DX推進、脱炭素化など、事業環境の急激な変化への対応が遅れると、競争力低下や収益悪化につながるリスクがあります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,649 文字
3 【事業等のリスク】 (1)リスクマネジメント体制当社グループのリスクマネジメント体制は、「第4 提出会社の状況 4[コーポレート・ガバナンスの状況等]」に記載のとおりです。経営戦略にかかわるリスクについては、原則として毎月2回開催する経営戦略会議において、事業戦略や新事業開発を始めとする経営上の課題等について討議しております。日々の事業活動にかかわるリスクについては、原則として毎月3回以上開催する業務執行報告会において、「受注・売上・引合い等の営業活動」、「調達・製造・出荷等の生産活動」、「品質管理、研究・開発などの技術関係、生産改革」のテーマごとに代表取締役社長に報告し、事業計画の進捗状況及び業務執行状況を月次でチェックしております。グループ会社にかかわるリスクについては、半期毎に開催する国内・海外グループ会社会議において各社の事業計画の進捗、業務執行状況の検証を行っております。これらのうち、特に重要な事象については、取締役会の下部組織である内部統制委員会にて、顧問弁護士も交えて審議し、取締役会に報告・提言しております。また、気候変動や人的資本を始めとしたサステナビリティにかかわるリスクについては、同じく取締役会の下部組織であるサステナビリティ委員会にて審議し、取締役会に報告・提言しております。 (2)リスクの内容と対応策 当社グループの業績及び財務状況等に影響を及ぼすリスク想定と対応策は以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①品質・安定供給に関するリスク  鉄道を始めとする社会・公共インフラにおいて、人命に関わる事象や大規模な障害が、当社グループまたはサプライチェーンの製品起因で発生した場合には、経営に極めて深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、品質不具合や生産遅延により、当社の使命である安定したサプライヤーとしての供給責任を果たせない場合には、信用低下及び業績の悪化につながる可能性があります。当社グループは、品質第一に徹し信用を高めることを経営理念に掲げております。当社の生産拠点である横浜製作所及び滋賀竜王製作所では品質マネジメントシステムを構築・運用し、ISO9001の認証を取得しております。品質管理及び生産管理については、毎月の業務執行報告会において、経営層への情報の共有、リスクの抽出及び対策を協議し、速やかに実行することで、品質水準の確保、製品の安定供給を図っております。なお、製造物責任や製品リコールが発生した場合に備えて、必要な保険に加入し、品質問題が発生した場合の業績への影響を最小限に留める対応をしております。 ②人材に関するリスク  当社グループの成長を支える最も重要な経営資源は人材であると考えております。熟練技術者の退職や人材流出、採用活動や人材育成の停滞等により必要な人材の確保・育成ができない場合、技術継承が滞ることによる品質の低下、新たな事業領域の創出や新製品開発の停滞につながり、業界における競争力を維持できず、業績の悪化につながる可能性があります。人材育成基本規程における基本方針に基づき、持続的な企業価値の増大に向けた人材育成に取り組んでおります。当社固有技術の維持・向上、技術継承の推進にあたり、技術者育成委員会を設置して、特に重要な専門技術分野毎に高度技術の継承施策を展開しています。また、中期経営計画2026の具体的な取組みとして、従業員や組織の活性化を促進する人事制度・運営の見直しを進めております。従業員のエンゲージメント向上を目的として、求める人材像を明確にした上で、公正な評価・処遇制度への見直しや人材・組織開発等の各種施策展開を開始しています。 ③コンプライアンス・人権に関するリスク  当社グループが事業を行う上で、国内外の法令や規制違反を生じさせた場合、社会的な信用失墜につながり、取引の停止など事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、従業員に対するハラスメントの発生防止や対応が適切になされない場合、就業意欲の低下や離職を招き、信用失墜や競争力の低下につながります。また紛争鉱物・強制労働の問題に適切に対応できない場合に信用が低下し、取引の縮小・サプライチェーンからの除外につながる可能性があります。当社グループは、倫理を重んじ社会・顧客に貢献することを経営理念に掲げており、企業倫理に基づくコンプライアンスの重要性を認識しております。具体的な対応として、当社の行動方針と業務の基本ルールを定めた「コンプライアンスの手引き(東洋電機製造倫理規範)」を全役員・従業員に配付し、教育を行うことで、コンプライアンスに則った行動の周知徹底を図っております。また、内部通報窓口やハラスメント相談窓口を整備するなど、問題を早期に発見し必要な措置を講ずる体制を整えております。サプライチェーンにおける紛争鉱物や強制労働の問題への対応については、調達先への調査を実施して状況把握を行い、人権尊重に向けた取組みを適切に推進していきます。 ④事業環境の変化に関するリスク  当社グループは、交通、産業、ICTソリューションの各事業において、広く国内外の社会・産業インフラを支える製品・サービスを提供しております。人口減少やテレワーク・ウェブ会議の定着による鉄道旅客数の減少、CASE(※)に象徴される自動車業界の変革、製品・サービスや生産設備におけるDX推進、脱炭素社会への移行など、当社グループを取り巻く事業環境は急激に変化しています。これら事業環境の変化への対応が遅れた場合、競争力が低下し、受注・売上の減少や、採算性の低下につながる可能性があります。 ※CASE:「Connected(コネクテッド)」「Automated/Autonomous(自動運転)」「Shared & Service(シェアリング)」「Electrification(電動化)」当社グループは、「中期経営計画2026」の基本方針に「新しい事業・製品の拡大」と「既存事業の徹底した収益体質の改善」を掲げ、新事業領域の開拓、新製品開発、製品・サービスの改良等により競争力の維持強化を図っております。主要施策として、アライアンスやM&A活用検討、脱炭素化・サステナブル社会に資する技術・製品の開発、自動車の電動化・自然エネルギー活用、ICT技術の活用などを推進しております。全社横断的な新事業領域の開発については開発センターを中心に推進しております。競合先の動向については、当社グループの豊富な取引先ネットワークを活用した顧客情報の収集、入札情報やマーケット情報の収集に努め、競争力の維持強化を図っております。 ⑤技術・製品開発に関するリスク  先進技術を取り入れた製品を最適な時機に市場投入できない場合や、脱炭素化への対応が遅れた場合に製品競争力が低下する可能性があります。また、生産工程における新技術導入が停滞した場合、生産効率改善・コスト削減が進まず競争力低下につながる可能性があります。お客様にとって魅力的な製品を提供するために、お客様のニーズを把握し、最新の技術を導入した製品の開発に努めております。既存製品・サービスの改良に加えて、新しい事業・製品の拡大のため、開発センターを中心に全社横断的な新事業領域の開発強化・迅速化を図っております。新たな事業分野への参入に向けて必要となる開発課題に対応するため、プロジェクトチームを開発センター内に組成し、社内のリソースを重点的に投入しております。また、産学連携による研究開発、M&A機会の模索など、技術力・製品開発力の維持・強化に向けた取組みを行っております。 ⑥原材料調達等に関するリスク  当社グループの製品・サービスは多種多様な原材料を使用しております。中国のレアアース輸出管理措置や米国の追加関税等の世界経済情勢の変化や市場動向、自然災害により供給が停滞・遅延した場合や、原材料の調達先の倒産や休廃業が発生し代替が困難な場合には生産・出荷の遅れ等につながる可能性があります。また、エネルギー価格の高騰や人件費の上昇等に起因する原材料価格高騰による生産コスト増が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、一括発注や複数社購買等により、原材料の安定した調達に努めております。半導体や永久磁石など、一部の原材料については世界的な供給不足、価格高騰、長納期化が生じる可能性に備えて、当社グループの持つ取引先との密接なネットワークを活用したサプライチェーン複線化や使用原材料の変更等の対応を継続しています。また、取引先の倒産等のリスクについても常日頃の情報収集に努めるとともに、代替調達先の確保等の恒久対策にも取り組んでいます。原材料価格高騰に伴う生産コスト増に対しては、当社グループの生産設備の稼働効率化を図り、太陽光発電の利用による省エネ・節電等とあわせて、原価低減の取組みを推進しております。 ⑦知的財産に関するリスク  技術革新のスピードが速く事業のグローバル化が進展する中で、他者から知的財産権を侵害される可能性が高まっております。他方、当社グループが他者の知的財産権を侵害したと認定された場合には、高額な損害賠償を請求されるなど、業績に悪影響を与える可能性があります。当社グループは、知的財産権の重要性を認識し、その保護に細心の注意を払い、社内の研究開発部門が連携しつつ、戦略的な特許出願等の権利化を図っております。当社グループが保有する知的財産が侵害された場合には速やかに適切な処置を取るほか、当社グループが他者の知的財産権を侵害することのないよう適切に対応してまいります。 ⑧環境規制・気候変動に関するリスク  環境法令違反、環境規制への不適合が生じた場合、取引先や地域社会を始めとして、広く社会全体からの信用失墜を招きます。また、製品の脱炭素化や生産活動における環境負荷低減等の気候変動対応が進まない場合、競争力の低下により受注・売上が悪化するとともに、ステークホルダー全体からの評価低下につながります。当社グループでは、事業活動における各種環境法令遵守及び環境規制への適合状況を常時監視しており、適切にリスク対応しております。また、気候変動への対応については、取締役会の下部組織であるサステナビリティ委員会にて定期的に議論を重ね、当社グループのサステナビリティ方針に則って、「製品・サービスにおける取組み」「生産活動における取組み」「人と地域を大切にする取組み」の各取組みについて、目標設定、施策の策定と推進及びモニタリングを実施しております。当社のサプライチェーン全体において持続可能で環境に配慮した調達を目指し、2025年3月に「東洋電機グループ サステナブル調達ガイドライン」及び「グリーン調達ガイドライン」を策定しました。 ⑨自然災害・感染症に関するリスク  当社グループの生産拠点は、交通事業関係は関東地区に、産業事業関係は関西地区に集中しています。いずれかの地域で大規模な災害や感染症等が発生した場合には、当社グループの生産能力に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、大規模な災害や感染症の発生に伴う物流の混乱や原材料の高騰の他、気温上昇に伴う製品・サービスの不具合等により、当社グループの受注・生産活動や業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは大規模災害に対する予防策、発生時の緊急措置体制の整備についての方針・施策を、取締役会にて審議・決定しております。各生産拠点における災害対策・訓練を実施するとともに、全社BCPを継続的に見直して更なる強化を図り、サプライチェーン全体の強靭化も目指してまいります。また、気温上昇による製品・サービスへの影響も含め、変化点管理を強化してまいります。 ⑩業務上の災害・事故に関するリスク  当社グループにおいて長時間労働起因を含む労働災害、火災・設備トラブルの発生により、従業員の死傷や生産活動停止に至った場合、社会的信用の低下、業績の悪化につながります。当社グループでは、安全な作業環境と労働災害ゼロの実現のため、「全社安全衛生管理方針」を定め、各事業所の安全衛生委員会で具体的な対策を立案・実行しています。それらの取組みは、四半期毎に開催する全社安全衛生委員会で共有され、全社的な安全衛生のレベルアップにつなげています。また、各事業所に時間管理適正化委員会を設置し、時間外労働時間の状況や勤務間インターバルの遵守状況を監視しています。 ⑪情報セキュリティに関するリスク  お客様の個人情報や取引先に関する企業秘密の漏洩が発生した場合、社会的な信用低下に加え、損害賠償等の発生や取引停止等、業績への悪化が想定されます。また、社外からのサイバー攻撃、ウイルス感染等による重要データの破壊・改ざん、システム停止が発生した場合、生産活動・営業活動に深刻な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティを経営の重要課題の一つと位置づけ、指針として情報セキュリティ宣言を定めています。情報保護が企業としての重要な社会的責任であることを認識し、関連する法令を遵守するとともに、保有する情報資産を、破壊、改ざん、漏洩等の脅威から保護するための適切な対策を実施しています。また、情報セキュリティの管理体制を整備するため、情報セキュリティ委員会を組織し、教育・訓練、監査等の活動を実施しています。情報セキュリティ委員会は、情報セキュリティの維持・管理状況及び情報セキュリティに関する事故や問題の発生状況等を定期的に内部統制委員会へ報告しております。また、情報セキュリティ及びDX推進体制のさらなる強化に向け、2024年12月にデジタル戦略部を設置しました。 ⑫海外事業に関するリスク  当社グループは、中国、タイ、米国に生産拠点、営業拠点を有しており、各国の政治・経済の状況変化や災害発生等のカントリーリスクが当社の事業活動や従業員の安全に影響を及ぼす可能性があります。また、予期しない法規制や税制の変更が海外関係会社の事業運営、ひいては業績及び資産に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、本社と海外関係会社との間の連絡・連携体制を構築し、日頃から現地情勢の把握に努めております。また、リスクが現実化した場合にもその影響を最小に抑えるため、必要に応じて現地法制や商習慣に精通した弁護士等の専門家の助言を得て、カントリーリスクに対して適切に対応しております。 ⑬財務・会計に関するリスク  当社グループは、海外市場に積極的に事業展開をしていることから、外国通貨建ての取引が増加した場合の為替変動リスクがあります。また、事業活動の資金を金融機関からの借入等により調達していることから、金利が上昇した場合に支払利息が増加する可能性、及び金融市場の不安定化や当社グループの信用力低下により想定通りの資金調達が難しくなる可能性があります。保有する株式、土地、建物、生産設備等の固定資産については、当該資産の時価や事業の収益性が低下した場合に減損損失が発生するリスクがあります。売上債権については、取引先の信用不安が顕在化した場合に回収が滞る可能性があります。為替変動リスクに対しては、為替感応度と業績に及ぶ影響をモニタリングし、外国通貨建て資産を圧縮するなどの対応を行っております。金利上昇及び資金流動性リスクに対しては、資金調達手法の最適化を進めるとともに、売上債権、棚卸資産及び仕入債務の回転期間見直しによる運転資金の圧縮に努めております。併せて、資金繰りの月次管理を通じて適度な手元流動性の維持に努めております。保有株式については、経営戦略会議において保有目的とその効果を毎年検証し、取締役会に報告した上で、その縮減を進めております。事業に関わる固定資産については、事業計画の進捗状況を定期的にモニタリングし、減損の兆候を早期に把握するよう努めております。売上債権については、長期債権の調査や取引先の業績モニタリング等、与信管理の強化を図ることにより回収リスクに対処しております。

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