経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「創造・奉仕・協力」の経営理念のもと、企業価値の最大化と持続可能な事業活動を行うことで、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に貢献し、世界にそして未来に誇れる企業を目指します。(「タダノグループサステナビリティ憲章」より) (2) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策効果もあり、緩やかに回復しました。海外においても、一部地域に足踏みがみられるものの、景気は緩やかに回復しました。一方で、米国通商政策による影響や地政学的リスクの高まり等により、先行き不透明感が増す中、世界経済の下振れが懸念されます。 次期の見通しについては、米国の政策動向による世界の政治・経済への影響や中国・欧州経済の先行き不透明感に加え、地政学的リスクの高まり等もあり、先行き不透明感が増しています。当社グループを取り巻く市場環境につきましては、日本では、住宅関連などの民間工事に弱さが見られるものの、公共投資は堅調に推移し、需要を下支えすることが見込まれます。海外では、政権先行きに不安はありながらも米国経済は堅調に推移するとみる一方で、欧州経済の回復遅れや、油価下落の影響が懸念される中東は停滞が見込まれ、全体として弱含みで推移すると想定しています。原材料価格の上昇は落ち着きつつあるものの、米国関税政策影響や人件費を中心にコスト増加が続くため、製品価格の見直し等により利益確保を図ります。あわせて、直近3件の買収で獲得した新事業・新製品の成長加速、政府の造船業再生戦略を追い風とした造船向け製品の生産・販売強化、並びに当社事業の根幹を支える生産体制再構築等、持続的成長に向けた投資を計画しております。 なお、2025年(暦年)での建設用クレーンの地域別需要台数について、過去5年間の推移を示すと、以下のような状況になっております。日本においては需要が減少しましたが、海外では地域差があるものの増加基調が継続しております。下記の表には示しておりませんが、引き続き中国国内の需要が減少傾向にあり、中国域外への輸出ドライブが続いている状況にあります。このため、中東を始めとする地域において、その影響が大きく出ているものと認識しております。(建設用クレーン地域別需要台数推移) 2021年2022年2023年2024年2025年対2024年比北米1,0901,1501,4801,5001,540103%中南米3705908801,5001,40093%欧州1,3601,4701,4701,5401,38090%中東5209101,8402,5803,260126%オセアニア300440470190190100%アジア1,3602,0202,7202,6502,810106%その他1,7803,3204,2704,5604,06089%海外計6,7809,90013,13014,52014,640101%日本1,4201,3801,4501,3801,33096%合計8,20011,28014,58015,90015,970100% ※上の表に中国国産の中国市場向け、ロシア国産のクレーンは含んでおりません。※その他は、アフリカ、CISを含んでおります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標と対処すべき課題当社グループは、2008年度以降、事業領域を「抗重力・空間作業機械=Lifting Equipment(LE)」と定めております。企業価値の最大化と持続可能な事業活動を行い、長期目標である「LE世界No.1」の実現に向けて、3年毎に中期経営計画を策定しております。当社グループは、2026年度を最終年度とする「中期経営計画(24-26)」において、「Reaching new heights ~新たなステージへ~」をスローガンに、業界のリーディングカンパニーとして、お客様の安全と地球環境に配慮した新たな価値を提供するための戦略を推進しております。成長戦略の骨子として、(1)脱炭素化を加速、(2)新たな領域への挑戦、(3)強みを活かしたものづくり改革、(4)変革を支える足場固め、を掲げると同時に、持続的な成長に向けた「資本コストや株価を意識した経営」と「サステナビリティ課題への対応」を重視し、「世界にそして未来に誇れる企業」を目指します。 中期経営計画(24-26) 基本方針: (1)脱炭素化を加速当社グループはこれまで世界初のフル電動ラフテレーンクレーンを開発、2023年には日本市場、2024年には北米市場向けに発売しました。また、有線式電動CC.88.1600-1(超大型クローラークレーン)の開発に取り組む等、製品の走行時や作業中に発生するCO₂排出をゼロにし、当社が掲げる製品における長期環境目標の実現に向けて活動してまいりました。2025年においてはフル電動高所作業車AT-121TTEを開発、日本市場での販売を開始しております。さらにマニテックス社、タダノインフラソリューションズの買収により電動製品ラインナップも拡大しております。また、当社志度工場で県下最大規模の太陽光発電設備を設置、稼働させる等、事業活動におけるCO₂削減も推進しております。今後も環境対応製品「Tadano Green Solutions」の拡充、事業活動における様々な取り組みを通じ、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に貢献し、世界にそして未来に誇れる企業を目指します。 (2)新たな領域への挑戦2024年のタダノユーティリティ買収に加え、2025年1月のマニテックス社買収により、これまで日本市場での販売が中心であった、車両搭載型クレーンおよび高所作業車の海外展開を加速させております。販売だけではなく、開発・生産面でのシナジー創出に向けた施策も推進中であります。また、2025年7月のタダノインフラソリューションズ買収により、これまで当社グループが有していなかった「定置式クレーン」が新たな製品群として加わりました。政府の造船業再生戦略を追い風とした造船向け製品の生産・販売強化をはじめ、当社グループにとって新しい領域における強固な収益基盤の構築に努めてまいります。また、2025年に開催されたCSPI-EXPO 2025にて、移動式クレーン遠隔操作システム「CRANET」および教育用シミュレーターのデモンストレーションを実施する等、安全で効率的な建設現場の実現に向け、新技術とその製品化にも取り組んでおります。 (3)強みを活かしたものづくり改革当社グループ事業は多品種少量生産であり、ボリュームに頼らない生産効率の改善やコスト低減は、当社だけでなくサプライヤーにおいても大きな課題です。開発生産拠点がある、日本・欧州・米州それぞれの強みを活かした最適なものづくり体制を構築し、収益力の最大化と安定供給に努めます。2025年には、ドイツ子会社であるタダノ・デマーグGmbHのバラシャイド工場を閉鎖、オールテレーンクレーンの生産機能を日本とドイツの各工場へ移管しました。ドイツでは中型から大型のモデル、日本では小型モデルの生産に特化し、日本及びドイツ双方の強みを活かしながら、コスト競争力と品質の向上、納期の安定性を改善してまいります。 (4)変革を支える足場固め各種戦略を強く推し進めるための足場固めも重要な取り組みとなります。サービス力の強化では、資源循環型ビジネスの実現に向けて再生事業の拡充に取り組みます。また、機能製品の価値を維持・向上させるレトロフィット(後付け改造・強化部品)についても強化してまいります。また、当社グループにとって人財は競争力の源泉であり、「持続可能な経営」を実現する重要な要素のひとつであると捉えております。2025年には、従業員の経営参加意識の高揚と従業員エンゲージメントの向上に資することを目的として、「信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-Ship®)」を導入いたしました。仕事と育児・介護の両立支援制度の改定等、女性活躍促進への取り組みが評価され、厚生労働省の「プラチナくるみん認定」を取得、障がい者や外国籍社員の採用強化、再雇用制度の見直しを通じた定年後の人財の活用等にも取り組んでおります。今後も中期経営計画に連動した人財基盤の強化を推進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「創造・奉仕・協力」の経営理念のもと、企業価値の最大化と持続可能な事業活動を行うことで、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に貢献し、世界にそして未来に誇れる企業を目指します。(「タダノグループサステナビリティ憲章」より) (2) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中、各種政策効果もあり、緩やかに回復しました。海外においても、一部地域に足踏みがみられるものの、景気は緩やかに回復しました。一方で、米国通商政策による影響や地政学的リスクの高まり等により、先行き不透明感が増す中、世界経済の下振れが懸念されます。 次期の見通しについては、米国の政策動向による世界の政治・経済への影響や中国・欧州経済の先行き不透明感に加え、地政学的リスクの高まり等もあり、先行き不透明感が増しています。当社グループを取り巻く市場環境につきましては、日本では、住宅関連などの民間工事に弱さが見られるものの、公共投資は堅調に推移し、需要を下支えすることが見込まれます。海外では、政権先行きに不安はありながらも米国経済は堅調に推移するとみる一方で、欧州経済の回復遅れや、油価下落の影響が懸念される中東は停滞が見込まれ、全体として弱含みで推移すると想定しています。原材料価格の上昇は落ち着きつつあるものの、米国関税政策影響や人件費を中心にコスト増加が続くため、製品価格の見直し等により利益確保を図ります。あわせて、直近3件の買収で獲得した新事業・新製品の成長加速、政府の造船業再生戦略を追い風とした造船向け製品の生産・販売強化、並びに当社事業の根幹を支える生産体制再構築等、持続的成長に向けた投資を計画しております。 なお、2025年(暦年)での建設用クレーンの地域別需要台数について、過去5年間の推移を示すと、以下のような状況になっております。日本においては需要が減少しましたが、海外では地域差があるものの増加基調が継続しております。下記の表には示しておりませんが、引き続き中国国内の需要が減少傾向にあり、中国域外への輸出ドライブが続いている状況にあります。このため、中東を始めとする地域において、その影響が大きく出ているものと認識しております。(建設用クレーン地域別需要台数推移) 2021年2022年2023年2024年2025年対2024年比北米1,0901,1501,4801,5001,540103%中南米3705908801,5001,40093%欧州1,3601,4701,4701,5401,38090%中東5209101,8402,5803,260126%オセアニア300440470190190100%アジア1,3602,0202,7202,6502,810106%その他1,7803,3204,2704,5604,06089%海外計6,7809,90013,13014,52014,640101%日本1,4201,3801,4501,3801,33096%合計8,20011,28014,58015,90015,970100% ※上の表に中国国産の中国市場向け、ロシア国産のクレーンは含んでおりません。※その他は、アフリカ、CISを含んでおります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標と対処すべき課題当社グループは、2008年度以降、事業領域を「抗重力・空間作業機械=Lifting Equipment(LE)」と定めております。企業価値の最大化と持続可能な事業活動を行い、長期目標である「LE世界No.1」の実現に向けて、3年毎に中期経営計画を策定しております。当社グループは、2026年度を最終年度とする「中期経営計画(24-26)」において、「Reaching new heights ~新たなステージへ~」をスローガンに、業界のリーディングカンパニーとして、お客様の安全と地球環境に配慮した新たな価値を提供するための戦略を推進しております。成長戦略の骨子として、(1)脱炭素化を加速、(2)新たな領域への挑戦、(3)強みを活かしたものづくり改革、(4)変革を支える足場固め、を掲げると同時に、持続的な成長に向けた「資本コストや株価を意識した経営」と「サステナビリティ課題への対応」を重視し、「世界にそして未来に誇れる企業」を目指します。 中期経営計画(24-26) 基本方針: (1)脱炭素化を加速当社グループはこれまで世界初のフル電動ラフテレーンクレーンを開発、2023年には日本市場、2024年には北米市場向けに発売しました。また、有線式電動CC.88.1600-1(超大型クローラークレーン)の開発に取り組む等、製品の走行時や作業中に発生するCO₂排出をゼロにし、当社が掲げる製品における長期環境目標の実現に向けて活動してまいりました。2025年においてはフル電動高所作業車AT-121TTEを開発、日本市場での販売を開始しております。さらにマニテックス社、タダノインフラソリューションズの買収により電動製品ラインナップも拡大しております。また、当社志度工場で県下最大規模の太陽光発電設備を設置、稼働させる等、事業活動におけるCO₂削減も推進しております。今後も環境対応製品「Tadano Green Solutions」の拡充、事業活動における様々な取り組みを通じ、地球環境の保全と持続可能な社会の実現に貢献し、世界にそして未来に誇れる企業を目指します。 (2)新たな領域への挑戦2024年のタダノユーティリティ買収に加え、2025年1月のマニテックス社買収により、これまで日本市場での販売が中心であった、車両搭載型クレーンおよび高所作業車の海外展開を加速させております。販売だけではなく、開発・生産面でのシナジー創出に向けた施策も推進中であります。また、2025年7月のタダノインフラソリューションズ買収により、これまで当社グループが有していなかった「定置式クレーン」が新たな製品群として加わりました。政府の造船業再生戦略を追い風とした造船向け製品の生産・販売強化をはじめ、当社グループにとって新しい領域における強固な収益基盤の構築に努めてまいります。また、2025年に開催されたCSPI-EXPO 2025にて、移動式クレーン遠隔操作システム「CRANET」および教育用シミュレーターのデモンストレーションを実施する等、安全で効率的な建設現場の実現に向け、新技術とその製品化にも取り組んでおります。 (3)強みを活かしたものづくり改革当社グループ事業は多品種少量生産であり、ボリュームに頼らない生産効率の改善やコスト低減は、当社だけでなくサプライヤーにおいても大きな課題です。開発生産拠点がある、日本・欧州・米州それぞれの強みを活かした最適なものづくり体制を構築し、収益力の最大化と安定供給に努めます。2025年には、ドイツ子会社であるタダノ・デマーグGmbHのバラシャイド工場を閉鎖、オールテレーンクレーンの生産機能を日本とドイツの各工場へ移管しました。ドイツでは中型から大型のモデル、日本では小型モデルの生産に特化し、日本及びドイツ双方の強みを活かしながら、コスト競争力と品質の向上、納期の安定性を改善してまいります。 (4)変革を支える足場固め各種戦略を強く推し進めるための足場固めも重要な取り組みとなります。サービス力の強化では、資源循環型ビジネスの実現に向けて再生事業の拡充に取り組みます。また、機能製品の価値を維持・向上させるレトロフィット(後付け改造・強化部品)についても強化してまいります。また、当社グループにとって人財は競争力の源泉であり、「持続可能な経営」を実現する重要な要素のひとつであると捉えております。2025年には、従業員の経営参加意識の高揚と従業員エンゲージメントの向上に資することを目的として、「信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-Ship®)」を導入いたしました。仕事と育児・介護の両立支援制度の改定等、女性活躍促進への取り組みが評価され、厚生労働省の「プラチナくるみん認定」を取得、障がい者や外国籍社員の採用強化、再雇用制度の見直しを通じた定年後の人財の活用等にも取り組んでおります。今後も中期経営計画に連動した人財基盤の強化を推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、経営方針・経営戦略等の内容については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績日本向け売上高は、建設用クレーンが減少したものの、車両搭載型クレーン・高所作業車が増加し、また、IHI運搬機械株式会社の運搬システム事業(現:株式会社タダノインフラソリューションズ、以下TIS)買収に伴う運搬機械の売上も加わり、1,254億2千6百万円(前期比114.2%)となりました。海外向け売上高は、米国Manitex International,Inc.(以下、「Manitex社」)の買収もあり、北米・欧州を中心に増加し、2,240億5千万円(前期比123.3%)となりました。この結果、総売上高は3,494億7千7百万円(前期比119.9%)、海外売上高比率は64.1%となりました。売上が増加したものの、米国通商政策による影響や買収関連費用等の計上もあり、営業利益は185億5千2百万円(前期比78.0%)、経常利益は150億9千6百万円(前期比71.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益等を計上したことにより182億9千8百万円(前期比275.5%)となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。セグメント別の売上高については、セグメント間の取引を含めて記載しております。なお、セグメント別とは、当社及び連結対象子会社の所在地別の売上高・営業利益であり、仕向地別売上高とは異なります。①日本建設用クレーン・車両搭載型クレーンが減少したものの、高所作業車が増加、また、IHI運搬機械株式会社の運搬システム事業(現:TIS)買収に伴う運搬機械の売上も加わり、売上高は2,134億2千7百万円(前期比108.9%)、買収関連費用等の計上もあり、営業利益は201億6千9百万円(前期比74.2%)となりました。 ②欧州建設用クレーンの売上が増加、Manitex社買収による車両搭載型クレーン・高所作業車の売上も加わり、売上高は1,076億8千3百万円(前期比137.6%)、営業利益は32億7千8百万円の損失(前期115億2千6百万円の営業損失)となりました。 ③米州建設用クレーンの売上が増加、Manitex社買収による車両搭載型クレーン・高所作業車の売上も加わり、売上高は1,416億2千3百万円(前期比135.2%)、買収関連費用等の計上もあり、営業利益は25億1千5百万円(前期比38.8%)となりました。 ④オセアニア主に建設用クレーンの売上が減少し、売上高は107億7千7百万円(前期比68.6%)、営業利益は4億7千8百万円(前期比35.7%)となりました。 ⑤その他IHI運搬機械株式会社の運搬システム事業(現:TIS)買収に伴う運搬機械の売上が加わり、売上高は78億8千8百万円(前期比105.4%)、営業利益は3億8千7百万円(前期比62.8%)となりました。 主要品目別の状況は次のとおりです。なお、2025年7月に買収が完了したIHI運搬機械株式会社の運搬システム事業(現:TIS)の品目が加わったことに伴い、新たに「運搬機械」の項目を新設しております。①建設用クレーン日本向け売上高は、大規模工事が実施・計画されているものの、慢性的なオペレーター不足や資材価格高騰の影響等もあり、480億4百万円(前期比95.9%)となりました。海外向け売上高は、一部地域を除き、ここ数年の急速な需要増加基調に落ち着きが見え始める中、販売に注力した結果、1,591億2千8百万円(前期比106.6%)となりました。この結果、建設用クレーンの売上高は2,071億3千3百万円(前期比103.9%)となりました。 ②車両搭載型クレーン日本向け売上高は、トラック登録台数が減少する中、架装能力向上により176億2千4百万円(前期比100.8%)となりました。海外向け売上高は、Manitex社買収による売上も加わり、228億8千万円(前期比1,169.2%)となりました。この結果、車両搭載型クレーンの売上高は405億5百万円(前期比208.4%)となりました。 ③高所作業車日本向け売上高は、レンタル向け販売が好調に推移し、241億7千3百万円(前期比106.3%)となりました。海外向け売上高は、Manitex社買収による売上も加わり、58億8千万円(前期比379.7%)となりました。この結果、高所作業車の売上高は300億5千3百万円(前期比123.8%)となりました。 ④運搬機械運搬機械の売上高は、IHI運搬機械株式会社の運搬システム事業(現:TIS)買収により、55億7百万円(前期比-%)となりました。 ⑤その他部品、修理、中古車等のその他の売上高は、IHI運搬機械株式会社の運搬システム事業(現:TIS)買収もあり、662億7千7百万円(前期比136.7%)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。①生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年比(%)日本205,785112.6欧州86,846120.4米州19,141457.9その他1,143-合計312,916120.7 (注) セグメント間の取引については相殺消去しております。(注) 生産金額は販売価格で表示しております。 ②受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、他のセグメントについては主に受注見込による生産方式をとっているため、該当事項はありません。セグメントの名称受注高(百万円)前年比(%)受注残高(百万円)前年比(%)日本9,624-45,379-合計9,624-45,379- (注) 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、当連結会計年度より㈱タダノインフラソリューションズを連結範囲に含めた影響によるものであります。なお、当初に予想される契約期間が1年以内の契約については受注実績に含めておりません。 ③販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年比(%)日本147,728111.3欧州44,539137.4米州140,748135.2オセアニア10,61168.2その他5,84987.7合計349,477119.9 (注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2) 財政状態(資産)総資産は、4,585億2千9百万円(前連結会計年度比551億6百万円増)となりました。主な要因は、現金及び預金の減少112億8千3百万円や前払金の減少159億9千7百万円があったものの、売掛金の増加177億8千7百万円や棚卸資産の増加186億9千5百万円に加え、有形固定資産の増加114億6千6百万円やのれんの増加162億8千6百万円があったことによるものです。 (負債)負債は、2,525億8千3百万円(前連結会計年度比380億5千8百万円増)となりました。主な要因は、社債の償還100億円があったものの、短期借入金の増加39億5千4百万円や前受金の増加47億6千2百万円に加え、長期借入金の増加282億5千2百万円があったことによるものです。 (純資産)純資産は、2,059億4千6百万円(前連結会計年度比170億4千8百万円増)となりました。主な要因は、利益剰余金の増加143億5千2百万円があったことによるものです。 なお、Manitex社の売掛金64億2千2百万円、棚卸資産126億8千1百万円、有形固定資産47億5千9百万円、短期借入金86億3千5百万円やIHI運搬機械株式会社の運搬システム事業(現:TIS)の売掛金70億9千3百万円、棚卸資産11億7千万円、有形固定資産16億2千8百万円、前受金66億2千6万円が増加要因に含まれております。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ115億4千1百万円減少し、810億3千2百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によって使用された資金は24億7百万円(前連結会計年度比24億3千4百万円減)となりました。主な要因は、増加要因として税金等調整前当期純利益の計上229億2千万円や減価償却費の計上85億3千7百万円があったものの、減少要因として固定資産除売却益の計上76億9千5百万円や売上債権の増加88億6千7百万円に加え、仕入債務の減少68億9千7百万円や法人税等の支払額86億1百万円があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によって使用された資金は6億4千9百万円(前連結会計年度比244億6千万円増)となりました。主な要因は、増加要因として有形固定資産の売却による収入101億8千3百万円や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入69億4千3百万円があったものの、減少要因として有形固定資産の取得による支出103億1千万円や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出74億8百万円があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によって使用された資金は21億1千4百万円(前連結会計年度比237億3千8百万円減)となりました。主な要因は、増加要因として長期借入れによる収入315億8千7百万円があったものの、減少要因として短期借入金の減少23億5千4百万円や長期借入金の返済による支出140億2千5百万円に加え、社債の償還による支出100億円や配当金の支払額39億4千5百万円があったことによるものです。 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。 第74期第75期第76期第77期第78期自己資本比率(%)46.246.949.646.844.9時価ベースの自己資本比率(%)37.932.641.036.229.2キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)5.7―9.04,551.2―インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)26.3―5.50.0― (注)自己資本比率:(純資産-非支配株主持分)/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。※第75期及び、78期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」と「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表は、収益及び費用、資産及び負債の測定にあたり、経営者の見積りや仮定を含んでおります。これらの見積りや仮定は、過去の実績や決算日において合理的であると考えられる様々な要素を勘案し、経営者が判断した結果に基づいております。加えて、継続的な見直しも行なっております。しかしながら、実際には、これらの見積りや仮定とは異なるものとなる可能性があります。当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えると考えられる見積りや仮定を含む項目は以下のとおりであります。なお、重要な会計上の見積りとして、繰延税金資産を計上しております。その内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (有形固定資産及び無形固定資産)当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産について、減損の兆候がある場合に減損の判定を行っております。減損判定の契機としては、過去の業績や事業計画と比較して業績の大幅な悪化が見込まれる場合、市場や業界トレンドに大きな変動がある場合、資産の用途やそれらを用いる事業の見直しを行う場合等があります。減損については、公正価値と帳簿価額を比較し、公正価値が帳簿価額を下回っている場合に減損損失を計上しておりますが、公正価値の評価にあたり用いる見積りや仮定が将来的に変化した場合には、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。 (法人税等)当社グループは、財務諸表上の資産及び負債の計上額と税務上の金額との間に生じる差異について、将来発生すると見込まれる課税所得の範囲において、その差異が解消されると見込まれる期間に適用される法定実効税率を使用し、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の解消については、将来の課税所得の見積りによるところが大きく、その課税所得の見積りが変動する場合には、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。 (退職給付)当社グループでは、当社、国内子会社及び一部の海外子会社で確定給付型の退職給付制度を設けております。確定給付制度の債務について、その現在価値や関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しており、割引率や長期期待運用収益率等、基礎率についての見積りが必要になります。当社グループでは、外部の年金数理人からの意見も踏まえ、適切な見積りと判断を行っておりますが、将来の経済状況によりその仮定が変動する場合には、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(経営成績)当連結会計年度の経営成績については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績」に記載のとおりであります。 (財政状態及びキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度の財政状態の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態」に記載のとおりであります。当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。 ③資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループでは、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用、金融機関からの借入及び社債の発行等により、資金調達を行うことを基本方針としております。自己資本比率やD/Eレシオ等の財務健全指標、ROEやROICなどを注視する一方で、資金調達コストの低減や金利変動のリスクも勘案した上で、最適な調達方法を選択しております。また、ミニマムキャッシュ運営を柱とする資金管理方針に基づいて統制し、グループ全体の余剰資金の管理と資金効率の向上に努めております。加えて、金融機関とはコミットメントライン契約を結んでおり、高水準な現預金と併せて、流動性を確保しております。今後も持続的な成長と企業価値向上に向け、積極的な投資と安定的な経営・財務基盤の確保に努めます。また不測の事態への備えも意識しながら、引き続き資金の流動性も確保してまいります。 ④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標「中期経営計画(24-26)」では、「Reaching new heights ~新たなステージへ~」をスローガンに、業界のリーディングカンパニーとして、お客様の安全と地球環境に配慮した新たな価値を提供するための戦略を推進します。なお、その進捗を計る指標として、売上高、営業利益、ROIC(投下資本営業利益率)、ROE(自己資本利益率)を定めております。「中期経営計画(24-26)」の最終年度、2026年度(第79期)において、売上高は3,300億円、営業利益は300億円(営業利益率9.1%)、ROICは8.0%、ROEは9.5%を、それぞれ数値目標として掲げております。 各指標の推移は以下のとおりです。 項目第74期第75期第76期第77期第78期第79期目標売上高2,056億円1,929億円2,802億円2,915億円3,494億円3,300億円営業利益52億円71億円183億円237億円185億円300億円営業利益率2.6%3.7%6.5%8.2%5.3%9.1%ROIC(投下資本営業利益率)0.9%0.4%3.0%5.0%4.2%8.0%ROE(自己資本利益率)8.6%1.4%4.5%3.6%9.3%9.5% ※ROIC:税引後営業利益/投下資本 投下資本:純資産+有利子負債(各年度の前年度末及び当年度末を平均して算出) なお、当社は2026年2月10日に第79期通期業績予想を公表いたしました。業績予想計画は、売上高は4,000億円、営業利益は250億円、営業利益率は6.3%、ROICは4.9%、ROEは6.7%としております。