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トーヨーカネツ(6369)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

トーヨーカネツグループは、物流システムと機械・プラントの企画、設計、製造、施工、販売、および関連するリースやメンテナンスを主な事業としています。具体的には、工場や倉庫で使われる物流システムの製造・販売・メンテナンス、石油貯蔵タンクなどのプラント設備のメンテナンスや建設、次世代エネルギー関連のタンク製造・販売が主力です。その他、産業用設備・機器の製造販売、建築請負、不動産賃貸、環境調査・測定なども手掛けており、多角的な事業展開で収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

トーヨーカネツグループの事業セグメントは主に5つです。物流ソリューション事業は、物流システムの製造・販売・メンテナンスを行い、グループの売上と利益の大部分を占める稼ぎ頭です。プラント事業は、各種タンクのメンテナンスや建設を手掛け、安定した収益源となっています。次世代エネルギー開発事業は、各種タンクの製造・販売を行いますが、現時点では投資段階にあり営業損失を計上しています。みらい創生事業(Business Innovation)は、産業用設備・機器の製造販売や建築請負、環境調査など多岐にわたる事業を展開し、利益に貢献しています。その他事業は、リースや不動産賃貸などを行っています。全体として、物流ソリューション事業がグループの成長を牽引しています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
LogisticsSolutionsBusiness 地域 378 37 9.8%
PlantBusiness 地域 103 10 10.1%
NextGenerationEnergyDevelopmentBusiness 地域 22 -4 -20.1%
BusinessInnovation 地域 98 9 8.9%
Others 事業 4 2 43.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|923 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社14社及び持分法適用会社1社で構成され、物流システム及び機械・プラントの企画、開発、設計、製作、施工、販売を主体とし、各事業に関連するリース、メンテナンスなどの事業活動を展開しております。また、産業用設備・機器の製造・販売、建築請負、不動産賃貸・管理、アスベスト等の調査・測定・分析及び環境測定機器の保守管理、その他のサービス等の事業も営んでおります。 当社グループの事業における位置付けは次の通りであります。 なお、次の4事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 事業区分主な事業内容主要グループ会社物流ソリューション事業物流システムの製造・販売・メンテナンス、当事業に特化したコンピューターシステムの設計・開発・製造及び販売当社㈱スクラムソフトウェアToyo Kanetsu (Malaysia) Sdn. Bhd.プラント事業各種タンクのメンテナンス及び人材の派遣当社TKKプラントエンジ㈱木本産業㈱※次世代エネルギー開発事業各種タンクの製造・販売当社木本産業㈱※PT Toyo Kanetsu IndonesiaToyo Kanetsu (Malaysia) Sdn. Bhd.みらい創生事業産業用設備・機器の製造・販売建築請負アスベスト、シックハウス、騒音・振動、臭気等の調査、測定及び分析環境機器及び計測機器の保守管理・点検・修理・データ解析、環境調査(生活環境・自然環境)、環境アセスメント、環境モニタリングシステム販売、環境測定器・試薬などの販売B to B領域を主とする国内外ベンチャー企業への投資事業トーヨーコーケン㈱マックスプル工業㈱トーヨーカネツビルテック㈱環境リサーチ㈱環境計測㈱トーヨーカネツ・コーポレートベンチャー投資事業組合トーヨーカネツ・コーポレートベンチャー2号投資事業組合その他複写・印刷業及び事務用品・機器の販売家具・家電、物流システム機器のリース不動産の賃貸・管理当社㈱トーヨーサービスシステム(注)無印:連結子会社 ※:持分法適用関連会社  事業の系統図は以下の通りであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
主力事業が受注型産業であり、厳しい受注競争に晒されているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
物流システム、プラント、次世代エネルギー開発における企画、開発、設計、製作、施工の技術力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:気候変動によるLNG・原油等タンク需要減少 / プロジェクト遂行におけるコスト増加や調達困難 / 人材の確保・育成に関する影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

トーヨーカネツは、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに依存する事業モデルではない。主要な競争優位性は技術力や製造能力に依存しており、これらは無形資産として直接的に評価しにくい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

LNGタンクや石油貯蔵タンクなど、大型プラント建設においては、顧客との長期的な信頼関係や過去の実績が重要となる。一度採用されたメーカーを変更するには、設計変更や認証プロセスなど、一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業は、プラント建設や機器製造が中心であり、ユーザーが増えることで価値が増加するようなネットワーク効果は発生しない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年のプラント建設で培われたノウハウや効率的な生産プロセスにより、一定のコスト競争力を持つ可能性がある。しかし、競合他社も同様の技術や経験を有しており、構造的なコスト優位性は限定的と考えられる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

LNGタンクや石油貯蔵タンクなどの大型貯蔵設備分野においては、高い技術力と豊富な実績を持つ数少ない企業の一つであり、業界内での一定の寡占状態を形成している。特にLNGタンク分野では、世界的に見ても主要プレイヤーとして位置づけられる。

トーヨーカネツグループの優位性は、長年の実績と技術力に裏打ちされたプロジェクト遂行能力にあります。特に、物流ソリューション事業では、Eコマース市場の拡大に対応した大型物流センターの全体エンジニアリングを手掛け、プラント事業では、タンクのEPC(設計・調達・施工)能力を向上させ、品質面での優位性を確立しています。また、協力会社との連携強化や人材育成、DX活用による労働環境改善を通じて、持続可能な事業体制を構築している点も強みです。海外展開も進めており、グローバルな視点での事業拡大を図っています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」となることを経営ビジョンに掲げ、複雑化する経営環境や社会が直面する課題に革新的・先駆的な技術やソリューションを以って解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指しております。当社グループでは、事業を通じて持続的に企業価値を向上させるため、自らの強みを活かし優先的に取り組むべき重要な経営課題(マテリアリティ)10項目を2019年に特定し、事業活動を継続してきました。しかし、特定してから数年が経過し、当社グループを取り巻く内外環境が変化したことを鑑み、2025年度を初年度とする新中計の策定に際し、あらためて当社グループが優先的に取り組むべきマテリアリティ8項目とKPIを策定しました。新たな各マテリアリティを事業戦略の策定や各事業における意思決定プロセスにおいて考慮すべき重要な要素と位置付けています。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しており、事業を通じた気候変動課題解決への取り組みとGHG排出量削減施策を強化するとともに、提言に基づく開示内容を拡充し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。引き続き、これらの課題解決を通じて、社会的に期待される役割について認識し、関連SDGs達成への寄与にも努めながら、財務面を含む持続的な成長を確実なものとしてまいります。なお、2024年度は4事業体制でしたが、2025年度より、未来の水素社会の実現を見据え、大型液化水素タンクの研究開発を加速するため「次世代エネルギー開発事業本部」を発展的に解消します。代表取締役社長の直轄組織の「次世代エネルギー開発センター」に移行し、開発に向けた意思決定を迅速に行える環境を整備し、大型液化水素タンク製造技術の確立を図ってまいります。これにより、2025年度は、物流ソリューション事業本部、プラント事業本部、みらい創生事業本部の3事業体制となります。 事業を通じた社会課題解決に資する重要テーマ(1) 気候変動・環境問題への対応(2) 労働力不足への対応 事業の競争力強化に資する重要テーマ(事業伸長のための技術)(3) 新技術の開発(4) ビジネスパートナーとの共創(5) 製品・システムの信頼性の向上(6) 業務生産性の向上 企業としての経営基盤(7) リスクマネジメント・ガバナンスの高度化(8) 人的資本経営の高度化 (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、新グループ中期経営計画(2025~2027年度)を2030年に向けた長期戦略の第2フェーズと位置づけ、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、経営ビジョン「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」を継続して掲げます。複雑化する経営環境や社会が直面する課題を、革新的・先駆的な技術やソリューションを以って解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指します。前グループ中期経営計画(2022~2024年度)の最終年度において当初の損益計画は達成できませんでしたが、主力の物流ソリューション事業がグループ業績を牽引、また、プラント事業が安定的に収益を確保する体制を構築し、増収増益となりました。この結果を踏まえ、前グループ中期経営計画の施策を継続しつつ、事業環境に合わせた新たなグループ経営戦略を進めてまいります。具体的には、「未来に向けた成長基盤の確立」を基本方針とし、①事業の成長(事業構造(ポートフォリオ)の再構築)、②生産性の向上(製品や業務の標準化、省人化の推進)、③人材力の強化(多様性の確保と積極的な育成投資)を3つの柱として取組みを更に強化してまいります。各事業の基本方針・重点施策は以下の通りです。 ・物流ソリューション事業〔基本方針〕高成長企業への進化・ 主力事業としての規模拡大・ 業務領域と顧客領域の拡大・ サービス事業強化〔重点施策〕① 新領域へのチャレンジ、拡大② 徹底した標準化の実現③ 新技術の獲得④ 組織力のUp・プラント事業〔基本方針〕安定収益確保・ メンテナンス需要の継続受注・ 新規案件取込みによる売上増・ 技術継承と人材確保〔重点施策〕① メンテナンス案件の継続受注及び新規取り込みによる安定収益確保② 人材確保と育成で技術力・施工力・動員力Up③ タンクメーカーの実績と知見を基にした活躍領域の拡大・みらい創生事業その他〔基本方針〕環境事業確立への挑戦・環境・防災領域の事業拡大(M&A含む)・グループ会社のガバナンス強化〔重点施策〕① 事業の選択と集中を進め、環境・防災ソリューション事業を確立② グループ一体運営によるグループシナジー・事業機会の創出③ 効率的グループ・ガバナンスの構築・経営基盤強化策(ESG経営の推進) 当社グループは、グループ全体の持続的成長を目指し、気候変動への対応として、GHG排出削減目標の公表や、環境投資(工場等への太陽光発電設備の導入)などを行っております。また、従業員の健康保持・増進の取組みを推進する中、「健康経営®優良法人(大規模法人部門)」に4年連続で認定されたことや、地域貢献活動においても、こども文庫支援や地域イベント等での協賛・ボランティアなど積極的に活動しております。前中期経営計画にESG経営の推進を本格的に開始しており、マテリアリティで特定した項目等、対処すべき課題に対し、サステナビリティ委員会を中心に継続して推進してまいります。(3)目標とする経営指標当中期経営計画期間の最終年度にあたる2027年度の連結業績目標として、売上高680億円、営業利益43億円、ROE8%の達成を目指し、「ACTION FOR THE FUTURE 期待を超える実行力で、未来を支えるチカラになる」のもとグループ一丸となって目標達成に取り組んでまいります。(単位:百万円)連結業績目標への推移2025年度2026年度2027年度売上高62,00065,00068,000物流ソリューション事業35,50038,00040,000プラント事業14,00014,00014,500みらい創生事業12,00012,50013,000その他500500500営業利益3,7004,0004,300物流ソリューション事業3,4003,9004,100プラント事業850850900みらい創生事業9001,0001,100その他(全社費用含む)△1,450△1,750△1,800ROE6%7%8%(注)上表における各事業の営業利益の目標数値はセグメント間の内部取引及び振替高の調整額が含まれておりません。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」となることを経営ビジョンに掲げ、複雑化する経営環境や社会が直面する課題に革新的・先駆的な技術やソリューションを以って解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指しております。当社グループでは、事業を通じて持続的に企業価値を向上させるため、自らの強みを活かし優先的に取り組むべき重要な経営課題(マテリアリティ)10項目を2019年に特定し、事業活動を継続してきました。しかし、特定してから数年が経過し、当社グループを取り巻く内外環境が変化したことを鑑み、2025年度を初年度とする新中計の策定に際し、あらためて当社グループが優先的に取り組むべきマテリアリティ8項目とKPIを策定しました。新たな各マテリアリティを事業戦略の策定や各事業における意思決定プロセスにおいて考慮すべき重要な要素と位置付けています。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しており、事業を通じた気候変動課題解決への取り組みとGHG排出量削減施策を強化するとともに、提言に基づく開示内容を拡充し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。引き続き、これらの課題解決を通じて、社会的に期待される役割について認識し、関連SDGs達成への寄与にも努めながら、財務面を含む持続的な成長を確実なものとしてまいります。なお、2024年度は4事業体制でしたが、2025年度より、未来の水素社会の実現を見据え、大型液化水素タンクの研究開発を加速するため「次世代エネルギー開発事業本部」を発展的に解消します。代表取締役社長の直轄組織の「次世代エネルギー開発センター」に移行し、開発に向けた意思決定を迅速に行える環境を整備し、大型液化水素タンク製造技術の確立を図ってまいります。これにより、2025年度は、物流ソリューション事業本部、プラント事業本部、みらい創生事業本部の3事業体制となります。 事業を通じた社会課題解決に資する重要テーマ(1) 気候変動・環境問題への対応(2) 労働力不足への対応 事業の競争力強化に資する重要テーマ(事業伸長のための技術)(3) 新技術の開発(4) ビジネスパートナーとの共創(5) 製品・システムの信頼性の向上(6) 業務生産性の向上 企業としての経営基盤(7) リスクマネジメント・ガバナンスの高度化(8) 人的資本経営の高度化 (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、新グループ中期経営計画(2025~2027年度)を2030年に向けた長期戦略の第2フェーズと位置づけ、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、経営ビジョン「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」を継続して掲げます。複雑化する経営環境や社会が直面する課題を、革新的・先駆的な技術やソリューションを以って解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指します。前グループ中期経営計画(2022~2024年度)の最終年度において当初の損益計画は達成できませんでしたが、主力の物流ソリューション事業がグループ業績を牽引、また、プラント事業が安定的に収益を確保する体制を構築し、増収増益となりました。この結果を踏まえ、前グループ中期経営計画の施策を継続しつつ、事業環境に合わせた新たなグループ経営戦略を進めてまいります。具体的には、「未来に向けた成長基盤の確立」を基本方針とし、①事業の成長(事業構造(ポートフォリオ)の再構築)、②生産性の向上(製品や業務の標準化、省人化の推進)、③人材力の強化(多様性の確保と積極的な育成投資)を3つの柱として取組みを更に強化してまいります。各事業の基本方針・重点施策は以下の通りです。 ・物流ソリューション事業〔基本方針〕高成長企業への進化・ 主力事業としての規模拡大・ 業務領域と顧客領域の拡大・ サービス事業強化〔重点施策〕① 新領域へのチャレンジ、拡大② 徹底した標準化の実現③ 新技術の獲得④ 組織力のUp・プラント事業〔基本方針〕安定収益確保・ メンテナンス需要の継続受注・ 新規案件取込みによる売上増・ 技術継承と人材確保〔重点施策〕① メンテナンス案件の継続受注及び新規取り込みによる安定収益確保② 人材確保と育成で技術力・施工力・動員力Up③ タンクメーカーの実績と知見を基にした活躍領域の拡大・みらい創生事業その他〔基本方針〕環境事業確立への挑戦・環境・防災領域の事業拡大(M&A含む)・グループ会社のガバナンス強化〔重点施策〕① 事業の選択と集中を進め、環境・防災ソリューション事業を確立② グループ一体運営によるグループシナジー・事業機会の創出③ 効率的グループ・ガバナンスの構築・経営基盤強化策(ESG経営の推進) 当社グループは、グループ全体の持続的成長を目指し、気候変動への対応として、GHG排出削減目標の公表や、環境投資(工場等への太陽光発電設備の導入)などを行っております。また、従業員の健康保持・増進の取組みを推進する中、「健康経営®優良法人(大規模法人部門)」に4年連続で認定されたことや、地域貢献活動においても、こども文庫支援や地域イベント等での協賛・ボランティアなど積極的に活動しております。前中期経営計画にESG経営の推進を本格的に開始しており、マテリアリティで特定した項目等、対処すべき課題に対し、サステナビリティ委員会を中心に継続して推進してまいります。(3)目標とする経営指標当中期経営計画期間の最終年度にあたる2027年度の連結業績目標として、売上高680億円、営業利益43億円、ROE8%の達成を目指し、「ACTION FOR THE FUTURE 期待を超える実行力で、未来を支えるチカラになる」のもとグループ一丸となって目標達成に取り組んでまいります。(単位:百万円)連結業績目標への推移2025年度2026年度2027年度売上高62,00065,00068,000物流ソリューション事業35,50038,00040,000プラント事業14,00014,00014,500みらい創生事業12,00012,50013,000その他500500500営業利益3,7004,0004,300物流ソリューション事業3,4003,9004,100プラント事業850850900みらい創生事業9001,0001,100その他(全社費用含む)△1,450△1,750△1,800ROE6%7%8%(注)上表における各事業の営業利益の目標数値はセグメント間の内部取引及び振替高の調整額が含まれておりません。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要  当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、好調な企業業績に支えられ、緩やかなインフレーションと賃金上昇による個人消費の持ち直しも相まって、比較的安定した推移となりましたが、米国の通商政策などによる世界経済の混乱なども懸念され、景気の先行きについては予断を許さない状況となっております。 このような状況下、主力の物流ソリューション事業では、深刻化する人手不足を背景に、ネット通販、3PL、卸業、生協向け自動化・省人化設備への需要が堅調に推移しております。また、製造業向け自動化・省人化設備需要の増加が見られました。 プラント事業は、国内製油所向けタンクメンテナンスの需要が引き続き堅調に推移し、安定的に収益を計上しております。また次世代エネルギー開発事業は、国内外のカーボンニュートラルの要請に応えるべく次世代エネルギー関連の研究開発に引き続き注力する一方、海外子会社のあるインドネシア・マレーシア両国において、タンクの新設や補修案件についても積極的に受注活動を行っており、今年度は3年半にわたる複数の低温タンク再生プロジェクトを受注いたしました。 みらい創生事業では、その構成する事業のうち、産業機械事業では建設投資、半導体、二次電池関連の設備投資計画が増加していること等により、市場は堅調に推移しております。環境事業では、官公需は例年並みを維持し、民需はアスベスト対策の市場が拡大を続けております。他方、建築事業は建築資材や工事費の高騰の影響により、厳しい事業環境が継続しております。1.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億55百万円減少し、674億36百万円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ16億13百万円減少し、285億26百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ11億57百万円増加し、389億9百万円となりました。2.経営成績 2024年度の連結決算の状況は、主に物流ソリューション事業の増収により、売上高は604億74百万円となり、前連結会計年度比12.4%増となりました。また、営業利益も増収効果及び報告セグメントそれぞれの採算性の向上により、41億31百万円と前連結会計年度比33.7%増となりました。 経常利益は44億3百万円(同23.0%増)となり、特別損益の部においては、当連結会計年度も引き続き政策保有株式の売却を実施したことで投資有価証券売却益が7億15百万円計上されましたが、昨年度の政策保有株式の縮減実施の規模が比較的大きく、それに伴って発生した投資有価証券売却益が多額であったことの反動等で、親会社株主に帰属する当期純利益は36億38百万円と、前連結会計年度比微増(同2.4%増)の結果となりました。また、受注高は、517億43百万円(同12.3%増)となっております。 セグメントの経営成績は次の通りであります。・物流ソリューション事業 ネット通販、3PL、卸業、製造業向けの「マルチシャトル」を組み込んだ庫内自動化設備案件を中心に売上計上されました。大型案件の売上が計上されたこと及びメンテナンス事業の拡大により、売上高、利益ともに増加しました。 この結果、当事業の売上高は378億0百万円(前連結会計年度比16.3%増)となりました。利益面では売上高の増加に伴って営業利益は37億22百万円(同13.8%増)、受注高は343億38百万円(同0.9%増)となりました。・プラント事業 国内製油所向けメンテナンス案件については、売上高は103億28百万円(前連結会計年度比9.6%増)となりました。 また、営業利益は10億41百万円(同46.9%増)、受注高は105億35百万円(同4.9%増)となりました。・次世代エネルギー開発事業 インドネシアにおける球形タンク1基の新設案件が完工したことなどから、当事業の売上高は21億58百万円(前連結会計年度比44.2%増)となりました。また営業損益については営業損失4億33百万円(前連結会計年度は営業損失4億81百万円)、受注高は前連結会計年度より48億83百万円増の68億69百万円となりました。・みらい創生事業 産業機械事業の主力製品であるバランサの受注規模の大型化や、環境事業における環境常時監視ソリューションや、アスベスト調査・分析が伸長する一方で、建築事業の受注が振るわず減収となりました。利益面では次なる成長に向けてM&Aを推進したことで、関連費用が先行して計上されましたが、産業機械事業、環境事業の増収の影響等により、総じて増益となりました。 その結果、当事業の売上高は97億85百万円(前連結会計年度比1.5%減)、営業利益は8億73百万円(同11.0%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べて18億34百万円減少し、64億50百万円になりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は53億0百万円(前連結会計年度は7億39百万円の支出)になりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上50億82百万円、売上債権及び契約資産の増加11億41百万円、契約負債の増加8億49百万円、棚卸資産の減少9億40百万円、法人税等の支払額19億81百万円等によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動に用いた資金は17億62百万円(前連結会計年度は10億45百万円の支出)になりました。主な要因は、固定資産の取得による支出21億35百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2億64百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入8億18百万円等によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動に用いた資金は54億22百万円(前連結会計年度は31億20百万円の収入)になりました。主な要因は、短期借入金の純減少額32億0百万円、長期借入れによる収入24億80百万円、長期借入金の返済による支出25億40百万円、配当金の支払21億64百万円等によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績 1.受注実績 当連結会計年度における各事業の受注実績を示すと、次の通りであります。 なお一部の見込生産を除き、受注生産を行っております。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)物流ソリューション事業34,338100.9%33,54490.6%プラント事業10,535104.9%6,120103.5%次世代エネルギー開発事業6,869345.9%5,579642.4%合計51,743112.3%45,244103.3% 2.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)物流ソリューション事業37,800116.3%プラント事業10,328109.6%次世代エネルギー開発事業2,158144.2%みらい創生事業9,78598.5%報告セグメント計60,073112.6%その他40190.8%合計60,474112.4% (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであす。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)アスクル株式会社1,2242.37,63812.6アマゾンジャパン合同会社10,79420.16,98111.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、その作成にあたっては、決算日における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容 1.経営成績等の状況に関する分析・検討(中期経営計画の目指す経営指標に関する分析) 当社グループは「未来へ向けた成長路線の確立」を基本方針とし、当社グループが解決すべき社会課題を明確化した『グループ中期経営計画(2022~2024年度)』を策定し、推進してまいりました。本中期経営計画の最終年度において、当初の損益計画は達成できませんでしたが、主力の物流ソリューション事業がグループ業績を牽引、また、プラント事業が安定的に収益を確保する体制を構築し、増収増益となりました。 また、2025年度には、新グループ中期経営計画(2025~2027年度)を新たに策定いたしました。新グループ中期経営計画における各セグメントの目標数値、基本戦略及びそれらの進捗状況、並びに経営者が認識する現状の事業環境については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますので、ご参照ください。2024年度の業績予想と実績との比較(単位:百万円) 2024年度(予想)2024年度(実績)予想比2025年度(予想)売上高59,50060,47497462,000物流ソリューション事業37,00037,80080035,500プラント事業9,50010,34984914,000次世代エネルギー開発事業2,4002,158△241-みらい創生事業10,1009,882△21712,000その他500613113500調整額-△330△330-営業利益3,9004,1312313,700物流ソリューション事業4,0003,722△2773,400プラント事業7101,041331850次世代エネルギー開発事業△430△433△2-みらい創生事業660873213900その他12017454150調整額△1,160△1,246△85△1,600ROE7.0%9.5%2.5pt6.0%注1.調整額は、連結消去及び各セグメントに帰属しない全社費用の合計額です。2.2025年度より報告セグメントを、「物流ソリューション事業」、「プラント事業」及び「みらい創生事業」の3区分に変更しております。従来の「次世代エネルギー開発事業」の売上高及び営業利益の予想値は、「プラント事業」に含めて表示しております。また、変更後の報告セグメントの区分によった場合の2024年度の報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報は、「第5経理の状況」 1「連結財務諸表等」 「注記事項」 (重要な後発事象)」をご参照ください。  売上高は、予想比9億74百万円増収(1.6%増)の604億74百万円となりました。これは、主にソリューション事業やプラント事業において市場が堅調に推移した中で、確実に売上に結びつけたこと等によるものです。 営業利益は、予想比2億31百万円増益(5.9%増)の41億31百万円となりました。これは、ソリューション事業において生産工程の効率化やその後の徹底したプロジェクト管理を推進したことや、プラント事業において溶接の自動化など作業効率を追求したことなどにより、利益率が改善したためです。 ROEは、政策保有株式の売却や賃上げ促進税制の税額控除による税金費用の減少等により、予想比2.5ポイント増加の9.5%となりました。  2.財政状態に関する分析・検討 当連結会計年度末における総資産は674億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億55百万円減少しました。これは主に現金及び預金が18億34百万円減少し、建物及び構築物が13億10百万円増加したことによるものです。一方負債は285億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億13百万円減少しました。これは主に有利子負債(短期借入金・1年内償還予定の社債・1年内返済予定の長期借入金・社債・長期借入金)が合計で30億29百万円減少したことによるものです。 また純資産については、389億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億57百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益により36億38百万円増加した一方で、剰余金の配当21億74百万円及びその他有価証券評価差額金により4億21百万円減少したことによるものです。 営業債権の回収による収入や政策保有株の売却による収入が、業容拡大に伴う運転資金や設備投資、積極的な株主還元策の実施等による資金需要を上回り、前連結会計年度と比べ金融機関からの借入金が減少しております。 この結果、バランスシートはやや縮小し、当連結会計年度末の自己資本比率としては57.7%と前連結会計年度末に比べ2.1ポイント改善しました。  3.キャッシュ・フローに関する分析・検討当社グループの資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な材料費、外注費及び労務費等の製造費用や、受注獲得や競争力強化のための販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、資金の需給状況に応じて株主還元や成長投資にも資金を利用しております。また、地政学リスクの高まり、関税政策による不確実性の増大、世界的なインフレーションの加速、またそれらに起因する原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱等によるキャッシュ・フローの急激な悪化に備え、当社グループでは手元流動性を十分に確保する方針を執っております。万一、追加の資金が必要になった場合には、金融機関からの借入により資金を調達していく考えです。 当社グループは、当連結会計年度において株主還元に21億78百万円、成長投資に26億94百万円使用しました。当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けており、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております株主還元方針に従った自己株式の取得や配当金の支払い等、機動的な株主還元を実施しております。 また、2025年度より開始いたしましたグループ中期経営計画(2025年~2027年度)に則り、持続的な企業価値向上のため、財務の健全性を確保しつつ、資本コストを意識した成長投資を積極的に行ってまいります。 当社グループでは、事業運営上必要な流動性と安定的な資金調達を実現するため、営業活動から獲得した手元資金を活用するほか、必要に応じて機関投資家向けの社債発行や、金融機関より短期借入金及び長期借入金による資金調達を行っております。 なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は139億86百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は64億50百万円であります。

事業リスク

トーヨーカネツグループは、気候変動による事業環境の変化に直面しており、低炭素・脱炭素社会への移行に伴うLNG・原油タンク需要の減少が業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、物流ソリューション事業では、短納期化や複数の大型プロジェクト同時進行による予期せぬコスト発生、海外からの部材調達リスクがあります。プラント事業では、工事従事者不足や資機材価格高騰、技術継承の遅れがリスクです。さらに、海外事業では、法規制変更、政治経済の不安定性、人材確保の困難性、テロ・疫病などが業績に影響を与える可能性があります。受注競争の激化も採算悪化に繋がるリスクとして認識されています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,078 文字
3【事業等のリスク】当社のリスク管理体制は、取締役の中から任命されたリスク管理統括責任者が、当社及び当社グループのリスク管理を統括し、全社リスク管理部門がリスク管理統括責任者の指揮命令の下、リスクの洗い出し、評価・結果のモニタリング等を行います。重要リスクについては、経営環境の変化やリスク対応状況等を踏まえて定期的に見直しが行われ、適切なリスク対策が適時に実行されるよう努めております。事業活動に与える可能性のあるリスクのうち、重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、予見することが困難なリスクも存在します。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断によるものです。① 気候変動に関する影響当社グループでは、ESG経営を推進しており、SDGsやパリ協定で示される国際的な目標を重要視しております。また、経営上の重要課題(マテリアリティ)の冒頭に「気候変動による事業環境変化への対応」を掲げております。世界的な環境意識の高まりや低炭素・脱炭素型社会への移行による、エネルギーシフトが加速する中で、 LNG・原油等のタンク需要が減少することは避けられず、当社の事業環境に悪影響が及ぶ可能性があります。そこで当社の技術を活かし大型液化水素貯蔵の開発や、発電用燃料としての水素やアンモニアの需要拡大への対応を通じた、低炭素社会の実現を目指し、当社の強みを活かしたインフラに係る取り組みを積極的に推進しております。また、当社グループ全体として、省エネ型製品・サービスの開発、自家消費型再生エネルギー(太陽光)の活用など、低炭素・脱炭素型社会に向けた施策を推進しています。当社グループの温室効果ガスの排出(Scope1及び2)の削減については、2022年に「2050年までのカーボンニュートラル達成」を宣言、また同年より「TCFD提言に基づく気候変動リスク(及び機会)にかかる情報開示」も開始しております。気候変動対応については、当社グループ経営における長期的リスク(及び機会)への対応を検討する好機と捉えており、投資家等に向けた情報開示や対話を促進していく考えでおります。また、当社グループの事業に起因した環境問題が発生した場合には、社会的な信用低下につながる可能性があります。そのため当社が掲げる環境方針のもと、ISO14001を取得・更新し、環境マネジメントシステムを積極的に整備・運用をしております。② プロジェクトの遂行に関するリスク物流ソリューション事業では、Eコマース市場の拡大、物流業務のアウトソーシングの広がりなどにより、サプライチェーンの中で物流センターにおける役割が増えると共に、物流業務の効率化、拠点の集約化の動きに合わせて物流センターが大型化する傾向にあり、これまで以上にプロジェクト管理・遂行能力の重要性が高まっております。そのため、当事業においては、営業提案から施工まで一貫した納期管理の徹底を行い、標準化や生産性向上によるコスト・作業負担の低減に努めると共に、協力会社の拡大など、持続可能なプロジェクト遂行体制の整備に努めており、物流センターの全体エンジニアリングへ業務拡大を進めています。しかしながら、短納期化が求められるなかでの予期せぬ建築施工計画の変更による工期圧縮や、一定期間内に複数の大型プロジェクトを同時進行することに伴う納期調整など、様々な要因によって想定外のコストが発生する可能性があります。また、当事業が提供する主要な製品や部材の中には、海外の特定取引先から調達しているものが存在し、取引先の経営方針・経営環境の変化や、国際需給の変動、自然災害、事故などにより、安定的にこれら製品や部材を調達できない場合にはプロジェクトの遂行に影響を与える可能性があります。プラント事業・次世代エネルギー開発事業においては、国内製油所を中心にタンク補修工事を請け負っており、工事従事者が不足した場合や資機材の調達価格が高騰した場合、現場監督者の技術の継承が遅れた場合には事業遂行に影響を及ぼす可能性があります。そのため、パートナー企業との連携強化の一環として、タンク建設やメンテナンス業務において多くの実績を持ち、現場施工に精通した人材を有する木本産業株式会社をグループインしました。また、TKKプラントエンジ株式会社と共同で技術者及び現場監督の増員を進めて、施工体制の強化や人材育成、DXを活用した労働環境の改善に注力しています。またタンク新設プロジェクトへの対応として、受注から施工まで少数精鋭による一貫した管理・情報集約体制を整え、迅速かつ効率的なプロジェクトの遂行を行っております。当社グループでは、プラント事業・次世代エネルギー開発事業を中心に海外でも事業を展開しており、当社連結子会社のPT Toyo Kanetsu Indonesiaにおいてタンク等の鉄鋼材料の加工や現地工事、Toyo Kanetsu (Malaysia) Sdn.Bhdでは現地空港における手荷物搬送設備のメンテナンス、及び現地石油化学プラント関連設備のメンテナンス事業を行っております。これらの海外事業には以下に掲げるようなリスクが内在しており、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。1.法律又は規制の予期せぬ変更2.政治経済の不安定性3.人材確保の困難性4.不利な税制改正5.テロ、戦争、疫病、災害、その他の要因による社会的混乱新型コロナウィルス感染症の影響や地政学リスクの影響による部品等の不足や価格高騰に対し、早期手配に取り組むなどリスク低減を図っております。プロジェクトの遂行にあたっては案件に応じて製造物責任賠償保険等に加入すると共に、品質を担保するため、当社グループでは社内規定を制定し、品質マネジメントシステムを整備するなど、品質管理を強化しております。また品質問題が発生した場合でも品質管理の主管部門を社長直轄とすることで、迅速な対応を可能とする体制を整備しております。しかしながら万が一製品に重大な品質クレーム・トラブルが発生した場合に は、修繕費用や賠償の発生等によりプロジェクト収益が悪化するのみならず、当社グループの社会的評価の低下に繋がり、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。③ 人材の確保・育成に関する影響当社グループでは、人材の確保と育成は重要課題の一つであり、人材の流出や採用コストの上昇は、事業活動に影響が生じる可能性があると認識しております。そのため、多様な人材確保のため採用対象を多様化させると共に、女性活躍推進行動計画を策定し、女性管理職候補者の育成・登用、時差勤務の利用促進、有給取得率向上、男性の育児休業取得促進などの取り組みを進め、「健康経営@優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されるなど、働きやすい職場環境づくりによる人材の定着化を推進しております。また、物流ソリューション事業では、エデュケーションセンターにおいて、人材のさらなる技能強化や安全教育指導を実施しております。④ 受注競争の激化による影響当社グループの主力事業は何れも受注型産業であり、厳しい受注競争に晒されているため、採算面での不合理な下方圧力に直面した場合には、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、顧客の政 策・方針や、業界の経営環境変化、業界再編の動きは、受注活動に影響を与える可能性があります。こうしたリスクに対し、物流ソリューション事業においては、国内外における顧客領域の拡大を進めつつ、外部技術の柔軟な導入による最適なソリューション提供を行うと同時に、製品の内製化、標準化を推し進め、価格競争力を強化しております。また、更なる業務効率向上を図るために社内システムの刷新を行うなどの対策を進めております。プラント事業・次世代エネルギー開発事業では厳しい事業環境が長期化する中で、コア技術であるタンク EPC(設計・調達・施工)遂行能力を向上・発展させ、品質面での優位性を活かした受注活動に取り組むと共に、海外子会社による事業領域の拡大を図っております。また、厳しい受注競争の中で、当社グループは持続的企業価値向上と社会の発展に貢献することを目指し、「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決するソリューションイノベーター」となることを経営ビジョンとして掲げ、最先端技術を有する国内外の企業やCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)を活用したスタートアップとの連携などを通じて、様々な技術開発に取り組んでおります。しかしながら、製品・技術のライフサイクルが短命化する中で、市場からの要請に対応が遅れた場合には、当社グループの競争力が低下し、中長期的に業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産等の固定資産を保有しています。継続的な業績のモニタリング等により、当該固定資産に対する投資の回収が困難となる前に対策を講じるように努めておりますが、経営環境や事業の状況の著しい変化等により収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、当該資産に対する減損損失の計上により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 新規事業の立ち上げに関するリスク当社グループは、長きにわたり物流ソリューション事業、プラント事業・次世代エネルギー開発事業を主力事業として展開をし、これまで相互補完的にグループ収益を支えてまいりましたが、これら事業環境の変動幅は大きく、収益のボラティリティが高いと認識しております。そのため、M&Aの実行や、CVCの立ち上げとスタートアップとの連携など、適切なパートナー企業と様々な可能性について探索しております。M&Aにおいては、対象となる企業の財務や税務、法務などの契約関係及び事業の状況等について事前に社内外の専門家と詳細なデューデリジェンスを実施し、可能な限りリスクの低減に努めておりますが、M&A後に、事業環境に急激な変化が生じた場合やその他予期し得ない理由により当初の計画通りに事業が進展しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 労働安全衛生に関する影響当社グループでは、安全をすべてに優先すべき事項と捉え、「労働安全衛生方針」のもと、OHSAS18001・ ISO45001の取得・更新、社長直轄の主管部門の設置、グループ安全会議の開催、現場パトロールの実施、パートナー企業を含めた安全体制の維持・拡充等により、安全衛生の確保・向上に努めております。しかしながら、このような対策を取っていながらも、事件、事故が発生した場合、工場の稼働や顧客対応に支障が生じるだけでなく、損害賠償の発生、刑事罰や行政処分の執行、社会的信用の失墜などにつながり、事業活動や財政状態に影響を与える可能性があります。⑦ コンプライアンスに関するリスク当社グループは、社会インフラという社会からの信頼なくしては成り立たない分野で事業を行っており、法令等を遵守するコンプライアンスは、信頼される事業活動のもっとも重要な基盤の一つであると認識しております。そのため、当社ではコンプライアンス委員会の設置や統括責任者の任命など組織体制を整備する他、グループ企業行動憲章をはじめとした諸規程を定め、グループ全取締役及び社員へ社会的責任及び公共的使命を周知徹底し、意識を醸成するなど、コンプライアンスを堅持する取り組みを推進しております。しかし万が一、国内外の関連法規などに抵触する事態が発生した場合には多額の課徴金や損害賠償が発生するなど、業績及び財政状態に悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループの社会的な信用が低下し、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。⑧ 自然災害・疫病等に関するリスク当社グループは、火災や地震、大規模な自然災害や疫病の流行等に備え、BCP(業務継続計画)マニュアルを策定し、連絡体制の整備、災害備蓄の実施、国内主要製造・開発拠点における耐震補強工事や避難所の設置、定期的な訓練の実施やBCPに向けた製造機能再編や強化など、事業継続に必要な対策を講じております。しかしながら、想定以上の災害の発生により深刻な物的・人的被害を受けた場合、社員の健康のみならず施設に重大な影響を与え、損害保険の付保による適切なカバーを行なっているものの、直接的・間接的損害や復旧費用などが予想以上に多額となり、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、疾病等の感染拡大による影響は、多方面にわたるリスクとの認識のもと、当社グループでは、感染防止指針や事例別対応マニュアルを策定し、感染拡大への防止策を講じながら、リモートワークの推奨、休暇・補償制度の拡充などの制度面の整備や、電子申請システム、クラウドストレージなどITツールの強化も行っております。⑨ 情報セキュリティ並びに情報インフラ整備に関する影響当社グループは、顧客情報や技術情報などの機密性の高いデータを多数取り扱っており、これらの情報資産を適切に保護するため、情報セキュリティ小委員会を中心に体制を整備し、継続的な社員教育を実施しています。2023年4月には、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得し、第三者による管理水準の担保にも努めています。一方、サイバー攻撃の高度化や生成AIを悪用した新たな手法、サプライチェーン全体を標的とする攻撃の増加など、情報セキュリティを取り巻く脅威は複雑化しています。万が一、情報漏洩やデータ破損が発生した場合には、信用失墜、業務停止、法的責任など、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対しては、「ゼロトラスト」の考え方に基づくアクセス制御、通信の暗号化、端末・クラウド環境の多層的な防御策を講じています。また、取引先を含むサプライチェーン全体の安全性確保の観点から、外部宛メールへのファイル添付を原則禁止とし、安全なクラウド型ファイル共有サービス(Box®)に一本化しています。加えて、当社ではDX(デジタルトランスフォーメーション)を成長戦略の柱とし、AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用した業務プロセスの効率化を進めています。老朽化した業務システムについては、安定稼働を踏まえた最新化を図り、柔軟な業務への対応が求められる領域には、従来のシステム化範囲にとらわれず、業務全体を見直した刷新を計画的に進めています。こうした施策に支障が生じた場合には、業務の停滞やシステム障害による混乱、新たな事業機会の逸失といった経営リスクが生じる可能性があるため、慎重かつ段階的な推進とリスク対応に努めています。⑩ 市場動向等に関するリスク物流ソリューション事業では、小売、卸売、生協などの業界を中心に製品・システムを納入しております。また国内空港を中心に手荷物搬送システム等を提供しております。そのため、景気後退や少子高齢化の進展等による物流量の低下などで、物流施設関連への投資が停滞した場合や、航空関連需要の動向によっては、当事業の展開に影響を与える可能性があることから、AI、IoT技術を活用した事業領域の拡大を図っております。プラント事業・次世代エネルギー開発事業においては、LNGプラントや製油所等に各種タンクを納入すると共に、既設の原油タンク等のメンテナンスを実施しております。そのため世界的な景気動向の他、産油・産ガス国や消費国の経済・社会情勢、各国のエネルギー・環境政策の動向、原油・LNG価格の動向等により、プラントオーナーの投資計画の中止・延期・大幅見直し等が発生した場合には、当事業の業績に悪影響を及ぼす可能性があることから、安定収益源の確保による受注変動に強い事業体質を確立すべく、メンテナンス案件の収益性向上等の取り組みを強化しています。また、経済環境が悪化した場合には次のようなリスクを想定しております。a)為替相場の変動当社グループの事業活動には、海外における製品の生産、資材の販売、建設工事等が含まれており、主に米ドル建てでの取引が発生します。現時点において、外貨建ての取引高、及び保有資産額は相対的に僅少であるため、為替相場の変動リスクは低いと認識しておりますが、想定外の変動は将来的な当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。b)金利の変動当社グループは営業債権などによる信用供与、固定資産取得などのため、短期・長期の調達比率のバランスを鑑みながら金融機関より資金調達を行っております。大規模な金融緩和政策などにより、低金利が継続しているものの、金利が上昇する局面においては、資金調達コストが増大し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。c)保有有価証券の評価当社グループは、時価のある有価証券を保有しております。決算期末日の株価によって再評価を行っており、大幅に株価が下落した場合は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

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