研究開発活動(本文)
FY2025|2,369 文字
6 【研究開発活動】 研究開発は当社グループの事業戦略において重要度の高い活動です。当社グループは事業戦略上重要な活動として次の研究開発に取り組んでいます。1.オフセット印刷の品質・生産性向上技術開発2.紙幣印刷機の関連技術開発3.高い生産性を有するデジタル印刷機の開発4.革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術開発5.環境対応の要素技術開発 当連結会計年度における当社グループの重要な研究開発成果は次のとおりであります。 1.オフセット印刷の品質・生産性向上技術開発株式会社SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)と、KP-コネクトアライアンスプログラムのパートナーとして連携強化に合意し、自動化ワークフローの運用を開始しました。製造業の人手不足対策として、人員の最適配置・負荷低減が求められる中、印刷業界でもDX化が急務となっています。印刷前工程のパートナー企業であるSCREEN GAのワークフローRIP「EQUIOS」と「KP-Connect Pro (KP-コネクト プロ)」の連携により、前工程の自動化、省力化、省人化を推進しています。これは、印刷全体の工程最適化と生産性向上に大きく寄与するものです。つくばプラント内にある小森グラフィックテクノロジーセンター(以下、KGC)をリニューアルし、「印刷工場の仮想スマートファクトリー」 (以下KGCスマートファクトリー)としての活動を開始しました。印刷業界は、小ロット・短納期化をはじめとするニーズの多様化、資材・エネルギーコストの上昇や人材確保の課題に直面しています。当社グループは、機械単体の生産性だけでなく、印刷工場全体の生産性を向上させる「スマートファクトリー化」を推進しています。KGCスマートファクトリーは、「中央管制室」を備え、工場全体の集中監視と作業指示が可能です。「KP-Connect Pro」を中核ソフトウェアとし、スケジューリング、プリプレス、プレス、ポストプレス、カラーマネジメント、品質検査、構内物流に至る全印刷ワークフローの自動連携を可能にします。菊半裁寸延オフセット枚葉印刷機「 LITHRONE GLX29 advance(リスロンGLX29アドバンス)」(以下、GLX29A)を開発しました。GLX29Aは安定した給排紙性能を備え、厚紙を含めた高速印刷に対応します。メイクレディ時間の短縮、損紙の低減を推し進め、世界最高クラスのROIを実現します。また、オペレーションスタンドのインフォメーション画面を刷新したことで、オペレーターをより強力にサポートし、作業効率を向上させます。環境技術により、電力削減や損紙低減を叶え、温室効果ガス(GHG)の排出量を削減する環境配慮型のオフセット印刷機です。 2.紙幣印刷機の関連技術開発KOMORI 100周年記念ハウスノートが、「High Security Printing EMEA」にて最優秀ハウスノートアワードを受賞しました。ハウスノートとは、本物の銀行券と同じセキュリティープリントテクノロジーを用いて印刷された、特殊印刷サンプルです。当社がこれまで築き上げたセキュリティープリントテクノロジーを結集させたデザインで、オフセット印刷機「CURRENCY LC(カレンシー LC)」、凹版印刷機「CURRENCY IC(カレンシー IC)」、デジタル印刷機「Impremia IS29s(インプレミアIS29s)」にて印刷され、デジタル印刷及びスマートフォンのアプリを使用した認証機能等の最新技術と実績のある偽造防止技術を組み合わせた表現を可能にしており、今後の偽造防止技術の可能性を示しました。 3.高い生産性を有するデジタル印刷機の開発前連結会計年度に開発し、drupa2024にて発表を行った、世界最高クラスのROIを実現するB2枚葉UVインクジェットデジタル印刷機「J-throne 29(ジェイスロン29)」に対する市場の期待は非常に高く、当連結会計年度は円滑な市場投入に向けた最終調整の開発を進めました。「J-throne 29」は、片面毎時6,000枚の印刷スピードを実現しながら、イメージング技術に独自開発の画像形成機能を融合させるとともに、新規開発の専用UVインクによる幅広い印刷適性と高い生産性を備えており、2025年5月に中国・北京にて開催されたChina Print 2025にも出展しました。 4.革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術開発国立大学法人山形大学(以下、山形大学)と、基礎学術から事業化・人材育成、交流・施設装置の活用まで範囲を広げた包括連携協定を締結しました。山形大学と当社グループは、これまで有機ELの電極印刷、フレキシブルハイブリッドエレクトロニクス(FHE)での導電配線印刷等の研究開発で連携してきました。今後は新しい技術分野として、微細配線技術に加え薄膜塗工技術を共同で研究開発し、具体的には、次世代太陽電池や次世代二次電池に向けて、印刷材料開発(山形大学)と印刷装置開発(当社グループ)、印刷プロセス開発及び試作品作製(共同)を行っていきます。 5.環境対応の要素技術開発気候変動対策を主軸とした研究開発に積極的に取り組んでいます。オフセット印刷機の印刷品質と消費電力削減の両立に着目して取り組んでいたインキローラー配列の最適化、エアー源の高効率エアーシステムの開発、給紙部への加湿システムの開発を実用化し、オフセット印刷機への搭載を進めたことにより、消費電力削減による温室効果ガス排出量削減と高い印刷品質、生産性の両立を実現しました。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、4,043百万円であります。
FY2024|1,343 文字
6 【研究開発活動】 研究開発は、当社グループの事業戦略において重要度の高い活動です。当社グループは、事業戦略上重要な活動として次の研究開発に取り組んでいます。1.オフセット印刷の品質・生産性向上技術開発2.紙幣印刷機の関連技術開発3.高い生産性を有するデジタル印刷機の開発4.革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術開発5.環境対応の要素技術開発 当連結会計年度における当社グループの重要な研究開発成果は次のとおりであります。 1.オフセット印刷の品質・生産性向上技術開発省電力かつ操作性の高いインターフェースによって刷新されたオフセット印刷機の新モデル「GLX/GL-advance (アドバンス) EX(エディション)」を開発しました。エネルギーコストの高騰とオペレーター人材の不足は、印刷会社の利益を圧迫する大きな要因となっています。これらの課題に対応するため、この新モデルは、最新のプリントテクノロジーを駆使し、エネルギーコストの抑制と印刷オペレーターの作業効率向上を実現していますさらに、人と環境に優しいスマートファクトリーの構築を推進する工程管理ソフトウェア「KP-Connect(コネクト)」の機能拡張を進め、アライアンスの拡充、CO2排出量の見える化等を実現しています 2.紙幣印刷機の関連技術開発つくばプラント内にKGC-S (Komori Global Center-Security)を開所しました。KGC-Sは、KOMORIのセキュリティプリントテクノロジーを、政府機関や印刷会社並びにサプライヤーに提供する最新鋭の施設です。これにより基盤印刷技術開発だけでなく、近年の銀行券に求められる高度な偽造防止技術開発をさらに強化しています。 3.高い生産性を有するデジタル印刷機の開発片面毎時6,000枚の印刷スピードで、世界最高クラスのROIを実現するB2枚葉UVインクジェットデジタル印刷機「J-throne 29(ジェイスロン29)」を開発しました。「J-throne 29」は、イメージング技術に、独自開発の画像形成機能を融合させるとともに、新規開発の専用UVインクによる幅広い印刷適性と高い生産性を備えています。 4.革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術開発PEに関する要素技術の開発のため、PE要素技術開発センター(以下、PEDEC)を設立しました。エレクトロニクス業界の急速な進化に対応するため、PEDECを活用した要素技術の開発基盤を整え、技術競争力の確立を目指します。さらに今後は、パートナー企業との共同開発や産学連携によるオープンイノベーションを推進する場としても活用し、PE技術の可能性を追求します。 5.環境対応の要素技術開発インキローラー配列・構成の最適化、ブロアーシステムの高効率化・小型軽量化、加湿システムの最適化による印刷機の消費エネルギー削減に取組み、印刷品質向上、用紙搬送安定化、ダウンタイム削減等を追求しました。これらにより、印刷中の消費電力を最大18%削減するとともに損紙枚数を低減し、温室効果ガスの削減と高い生産性の両立を実現しています。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、3,733百万円であります。
FY2023|1,203 文字
6 【研究開発活動】 研究開発は、当社グループの事業戦略において重要度の高い活動です。当社グループは、事業戦略上重要な活動として次の研究開発活動に取り組み、それぞれにおいて高い成果を上げております。1.オフセット印刷の品質・生産性向上技術2.紙幣印刷用番号機の関連技術開発3.高い生産効率と収益性を持つナノグラフィックプリンティングシステムを用いたデジタル印刷機の開発4.革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術の開発5.環境対応の要素技術開発 当連結会計年度における当社グループの重要な研究開発成果は次のとおりであります。 1.オフセット印刷の品質・生産性向上技術印刷jobの自動化機能「オートパイロット」のオプションとして「インラインPDF照合」機能を開発しました。この機能は、刷版PDFデータと印刷物そのものの絵柄を照合することができ、オペレーターを絵柄照合作業から解放します。反転機構付き高速両面オフセット印刷機「GLX-40P-advance(アドバンス)」を開発しました。従来機に比べ、最大紙サイズを拡大し、最高印刷速度と両面印刷時の表/裏見当精度を向上させることで、生産性と品質の向上を同時に達成しました。 2.紙幣印刷機の関連技術商業印刷機で使われる最新技術を取り入れた新しい紙幣印刷機の開発を進めました。この印刷機は、印刷速度を向上させ生産性を高めると同時に、省エネモータ採用や各部給油レス化技術の採用により環境性能も高めました。また、凹版印刷工程用の検査装置では新たな検査アルゴリズムの開発に成功し、検査精度を大幅に向上させることができました。 3.ナノグラフィックプリンティングシステムを用いたデジタル印刷機高い生産効率と収益性を持つ新しいデジタル印刷機の開発を進めております。特殊な画像転写ブランケットと水性ナノインクを採用することで、B1サイズ×6,500sphの印刷速度を実現しました。また、印刷品質の自動補正技術の確立に向け、デジタル印刷機向けインライン品質管理装置の開発も進めています。 4.革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術当社グループのPE(プリンテッドエレクトロニクス)・精密機器事業を担う株式会社セリアコーポレーションは、高精度グラビアオフセット印刷装置 PEPIOF12-SEの拡販に向け、連続運転向けユニット開発・ペースト・製版など実生産に向けた要素技術開発を進めております。 5.環境対応の要素技術気候変動対策を主軸とした研究開発に積極的に取り組んでいます。印刷機の紙搬送エア制御を最適化して省エネ化する技術や、紙搬送エアやモータからの廃熱量を低減して工場内の空調負荷を抑制する技術、静電気対策によって給排紙性能や印刷適性を向上させる技術等の要素技術開発を進めております。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、3,653百万円であります。
FY2022|2,384 文字
5 【研究開発活動】 研究開発は、当社グループの事業戦略において重要度の高い活動です。当社グループは、事業戦略上重要な活動として次の研究開発活動に取り組み、それぞれにおいて高い成果を上げております。 1.オフセット印刷の生産性向上技術開発 2.紙幣印刷用番号機の関連技術開発 3.高い生産効率と収益性を持つナノグラフィックプリンティングシステムを用いたデジタル印刷機の開発 4.革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術の開発 5.環境対応の要素技術開発 当連結会計年度における当社グループの重要な研究開発成果は次のとおりであります。 1.オフセット印刷の生産性向上技術 ①湿し水装置の印刷適性を向上するため、独自技術である給水コモリマチック装置の改良をおこないました。②給排紙性能向上のため、用紙コントロールのエア制御技術の最適化を行いました。③高生産性と安定性の両立及びイージーオペレーションと経験依存作業の極小化のため、新制御システムの採用及び「KP-Connect(KP-コネクト)」との連携による自動ジョブ切替システムを開発しました。これらの成果は、世界最高水準の「ROI(投資収益率)」を顧客に提供する「advance(アドバンス)」モデルの量産販売の達成に実を結び、良好な市場評価を得ています。高い品質と生産性が求められているパッケージ印刷業界において、頻度の多いニスコーティングプレート交換をスキルレスで迅速に実施できるインラインニスコーティング装置を実現するため、自動化と交換効率を追求した新たなニスコーティングプレート交換システムを開発しました。 また、パッケージ印刷の特色色合わせでは、試刷り前に適切なインキ被膜を形成する技術と、試刷り後に自動フィードバックで微調整を行う技術を開発し、試刷り回数や損紙増加を改善して生産性の向上を実現しました。さらに、スマートカラーと名付けた疑似特色再現技術を開発し、2022年3月の特別内覧会で披露しました。この最新技術と当社グループ独自の印刷工程管理ソフトウエア、「KP-Connect PRO(プロ)」が連携することで、特色の色替え作業効率の大幅な改善が可能となり、内覧会に参加頂いた印刷会社の皆様からも、その研究開発成果を高く評価していただきました。 2.紙幣印刷用番号機の関連技術 商業印刷機で培ってきた最新の給排紙技術と、番号印刷前の印刷品質検査装置の性能向上や新たに採用した番号転換技術により印刷速度の向上を達成し、将来の新券仕様を見据えた番号印刷機の開発を進めています。 従来の番号印刷機では番号部字輪のみを自動転換していましたが、新モデルは記号部分を含めた全桁の自動転換機能を持ちます。これにより、従来以上に迅速かつ特殊な番号割付が可能となりました。また、印章印刷検査装置や番号印刷検査装置等のインライン品質管理やUVドライヤが搭載可能な高い拡張性があります。環境対応としては、従来の油圧駆動から空圧駆動化や、最新の省エネモータを採用しました。オペレーション面でも大型ディスプレイの採用による稼働モニタリングの視認性向上や、タッチパネルの採用による操作性向上を図りました。 3.高い生産効率と収益性を持つナノグラフィックプリンティングシステムを用いたデジタル印刷機 これまで培ってきたKOMORIのデジタル印刷技術をベースに、画像転写ブランケットを用いる極めてユニークな構成により、プリントヘッドより射出された水性ナノインクが原反に染み込まず、高速でも乾燥が可能な上に、B1サイズ×6,500sphの印刷速度を実現した製品技術の開発に成功しております。 当連結会計年度では、本刷り中のインクジェットヘッドにおけるインク吐出安定性技術を進化させることで、連続印刷性能を向上させました。 また、高生産性維持のために見当調整やインク吐出欠補正の効率化を目指しリリースしたインライン品質管理装置のデジタル機バージョンである『PQA-D』には、新たに本刷り中のインク吐出欠全数検知を追加するなど、ナノグラフィックプリンティングシステムを用いたデジタル印刷機の世界においても印刷品質の自動補正技術の確立に向け、開発を進めております。 4.革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術 当社グループのPE(プリンテッドエレクトロニクス)・精密機器事業を担う株式会社セリアコーポレーションは、グラビアオフセット法を用いたBGA (Ball Grid Array) 向けマイクロはんだボール(直径30µm/ピッチ60µm)の搭載技術を世界で初めて確立しました。この技術を用いた半導体用途向け高精度グラビアオフセット印刷装置 PEPIOF12-SEの製品化を進めています。 マイクロLED用途に、はんだペーストのφ6μm/ピッチ30μm微細印刷技術の開発に成功しました。マーケットの反応調査のために、台湾ディスプレイ展示会2022 Tough Taiwan(4/27-4/29)にて技術公開しました。 また、フィルム基板用導電性ペースト乾燥工程向けに近赤外(NIR)光焼成技術を確立しました。従来はバッチオーブンで30分程度必要な焼成時間が3分以下に短縮でき、4~10層の印刷-乾燥に必要なデバイス製作タクトの大幅改善を可能にしました。 5.環境対応の要素技術 気候変動対策を主軸とした研究開発に積極的に取り組んでいます。 印刷機の紙搬送エア制御を最適化して省エネ化する技術や、紙搬送エアやモータからの廃熱量を低減して工場内の空調負荷を抑制する技術、静電気対策によって給排紙性能や印刷適性を向上させる技術等の要素技術開発を進めております。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、4,050百万円であります。
FY2021|2,380 文字
5 【研究開発活動】 研究開発は、当社グループの事業戦略において重要度の高い活動です。 ・オフセット印刷の給排紙性能の大幅向上及び高い生産性と作業性の確保 ・高い生産効率と収益性を持つナノグラフィックプリンティングシステムを用いたデジタル印刷機の開発 ・革新的なPE(プリンテッドエレクトロニクス)技術の開発 上述に対して重点的に取り組み、それぞれにおいて高い成果を上げております。 当連結会計年度における当社グループの重要な研究開発成果は次のとおりであります。 1.「LITHRONE GX40RP/G40 advance」及び他advanceモデルのラインアップ ①用紙コントロールのエア制御技術の最適化②独自技術である給水コモリマチック装置の改良③新制御システムの採用やKP-Connectとの連携による自動ジョブ切替え等により『給排紙性能の大幅向上』『高生産性と安定性の両立』『イージーオペレーションと経験依存作業の極小化』を達成いたしました。これらは、世界最高水準の「ROI(投資収益率)」を顧客に提供する目的で開発されたもので、「advance(アドバンス)」モデルとして商品化に成功いたしました。 これらの開発技術によって、「LITHRONE G44 advance」は、大判パッケージで非常に優れた生産効率を実現しているほか、マシンハンドリングに手がかからず多面付け生産品目の優位性が高いため、日本や中国、アジアを中心としたパッケージ印刷市場で再注目されており、今回advance機としてブラッシュアップされたことで、パッケージ印刷におけるKOMORI主力商品の一翼を担うモデルとなりました。 更に「LITHRONE GX44RP advance」では安定した紙搬送によるワンパス両面印刷を武器に、薄紙印刷から厚紙印刷まで高い生産性を発揮する技術性能を確立いたしました。 上記に加えオートパイロット機能や疑似特色再現技術スマートカラーといった最新技術も2020年10月の特別内覧会で披露しております。これらの最新技術と当社独自の印刷工程管理ソフトウエア、KP-Connect PROが連携することで、特色の色替え時間や資源及び作業性の大幅な改善が可能となっており、内覧会に参加頂いた印刷会社の皆様からも、その研究成果を高く評価頂くことができました。 2.40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム「Impremia(インプレミア)NS40」及びその関連技術 これまで培ってきたKOMORIのデジタル印刷技術をベースに、画像転写ブランケットを用いる極めてユニークな構成により、プリントヘッドより射出された水性ナノインクが原反に染み込まず、高速でも乾燥が可能な上に、B1サイズ×6,500sphの印刷速度を実現した製品技術の開発に成功しております。 版替えや色替えが不要かつ1枚目から正紙が印刷できるため、多品種・小中ロットのジョブでも校正から本印刷、立ち会い時間を大幅に削減できるほか、6,500sphの印刷速度は、極めて広範囲かつ特色を多用する短納期ジョブにも対応が可能です。それに加えオフラインでの水性プレスコーティング、PP ラミネーション、合紙、打ち抜きや折りなどオフセット印刷と同じ後加工を行うことができるため、オフセット印刷機が苦戦する小中ロットのジョブでも、高い生産性と収益性を発揮いたします。 また、高生産性維持のため、見当調整やノズル欠補正の効率化を目指しインライン品質管理装置のデジタル機ver.『PQA-D』をリリースし、ナノグラフィックプリンティングシステムを用いたデジタル印刷機の世界においても印刷品質の自動補正技術の確立に向け、開発を進めております。 3.直径30µm(ピッチ60µm)のマイクロはんだボール搭載技術 当社グループのPE(プリンテッドエレクトロニクス)・精密機器事業を担う株式会社セリアコーポレーションは、グラビアオフセット法を用い直径30µm(ピッチ60µm)のマイクロはんだボール搭載技術を世界で初めて確立いたしました。 従来は、はんだボールを搭載する電極上にフラックスペーストに利用していたスクリーン印刷の印刷位置精度に課題があり、直径45μm(ピッチ90μm)が技術的限界でした。そこでこの問題を解決するために、グラビアオフセット法を採用することで本技術の開発に成功しております。 この開発はシェア1位のボール搭載機メーカーであるアスリートFA株式会社と共同で行ったものであり、株式会社セリアコーポレーションは狭ピッチを可能にするフラックスペーストの微細印刷工程を担当し、ボール搭載から検査/リペア工程をアスリートFA株式会社が担当いたしました。 ボール搭載の実証実験は顧客(半導体ファウンドリ)の実生産サイズである直径12inch(約300mm)のシリコンウェハーで行っております。シリコンウェハー上には500万から1,000万個の電極が正確に配置されており、この電極上に±5μm以下の高精度で印刷することを実現いたしました。現在の研究室テスト装置による歩留まりは、約30ppm(1,000万個のうち不良300個)程度に収まっており、今後、高精度の正規製品を用いて生産技術を追い込むことにより、更に良化が出来ると見込んおります。 この開発成果は、『日経ものづくり』『電子デバイス産業新聞』にて単独の記事が掲載されるなど、対外的にも画期的であると高く評価されている技術であり、株式会社セリアコーポレーションでは、サンプルやテストなどの依頼を随時受け付けているほか、対応するグラビアオフセット機の受注も開始いたしました。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、4,002百万円であります。
FY2020|2,120 文字
5 【研究開発活動】 研究開発活動は、当社グループの事業戦略に基づき重要度及び緊急度の高い課題に重点的に取組んでおります。 当連結会計年度における当社の重要な研究開発成果は次の通りであります。 菊全判オフセット枚葉印刷機「LITHRONE(リスロン) GX40」に、新たに反転機構を備えた「LITHRONE GX40P」を開発いたしました。 「LITHRONE GX40P」は両面ワンパス印刷とストレート多色印刷を1台で実現し、高い生産性をもたらします。用紙反転部は圧胴・渡し胴・反転胴とも全て倍胴の「3本倍径渡し胴」とすることによって、スムーズな紙の受け渡しを可能にする当社独自の胴配列を採用しています。シンプルで剛性の高い新型反転機構の採用により、両面印刷時18,000回転/時間の高速安定稼動ができ、片面・両面印刷ともに優れた厚紙適性を発揮します。準備時間を短縮する「パラレルメイクレディ」、試刷りから印刷までノンストップで完了させる「オートパイロット」、これらを実現する全色同時刷版交換装置「A-APC」や分光式色調管理装置「PDC-SX」、インライン枚葉機用印刷品質検査装置「PQA-S」等、様々なオプションを搭載することで、さらなる品質・生産性の向上を図ることができます。 印刷ワークフロー分野に対し、日本の印刷会社における生産性の向上に貢献していくため、経営情報システム「PrintSapiens(プリントサピエンス)」の著作権を有する株式会社JSPIRITSと、2019年8月にパートナーシップ契約を締結いたしました。この契約により、当社の工程管理システム「KP-Connect(KP-コネクト)」と「PrintSapiens」が連携することで情報の一元化を行い、印刷ワークフローの効率化を実現します。 2019年9月26日、27日の2日間、当社のグループ会社である株式会社小森マシナリーにおいて「Impremia(インプレミア) NS40特別内覧会」を開催し、40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム「Impremia NS40」を公開いたしました。内覧会においては、ランダナノインク4色(CMYK)+コーター付きの構成である「Impremia NS40」による実演にて、薄紙にRGBデータの色彩をCMYKで表現したフルバリアブル印刷と、厚紙に27色の特色再現を加えたパッケージ印刷を行い、高い色域特性と付加価値を示しました。当社は、11月から国内印刷会社にて「Impremia NS40」のフィールドテストを行い、2020年度に販売を開始するべく開発を進めております。 当社グループのPE(プリンテッドエレクトロニクス)・精密機器事業を担う株式会社セリアコーポレーションは、2019年11月14日、15日の2日間、内覧会「2019 EXPO SERIA」を株式会社セリアエンジニアリング各務原工場にて開催いたしました。内覧会では、スクリーン版と被印刷基材間のクリアランス(ギャップ)0㎜での印刷を実現するスクリーン印刷機「RYURONE(リューロン)35SZ」のほか、半自動グラビアオフセット印刷機「PEPIO(ペピオ)F6」等を出展いたしました。また、PE事業について、今後、需要が増加する半導体、センサーに関する高精細印刷技術等、当社が培ってきたグラビアオフセット技術とSERIAのスクリーン印刷技術を融合させた新しい技術ソリューションを紹介いたしました。 2019年11月25日~27日、当社は、横浜にて日本で初めて開催された銀行券印刷業界におけるアジア最大のカンファレンスである「HIGH SECURITY PRINTING ASIA」に参加いたしました。カンファレンスでは、30ヶ国以上の国の中央銀行、政府機関の方々が350名近く来場され、業界におけるKOMORIのブランドの認知度を向上することができました。カンファレンス終了後の翌日には、つくば工場見学ツアーを行い、高速化及び自動化を追求して新たに開発した銀行券用両面同時オフセット印刷機「CURRENCY(カレンシー)LT-32Ⅲ」を公開いたしました。 これまで断裁機、打ち抜き機、ブランキングシステムといった後加工製品を提供してきました「Apressia(アプリシア)」ブランドに、新たに自動紙揃え反転を行うハイエンドクラス オートパイルターナー 「Apressia AT」をラインアップしました。「Apressia AT」は、2020年2月6日、7日につくばプラントで国内外のお客様を招待して開催するプライベートショーにて販売開始いたしました。また、プライベートショーでは菊全判オフセット枚葉印刷機「LITHRONE(リスロン) GX40P」8色コーター機、「LITHRONE GX40RP」8色コーター機等を出展いたしました。18,000回転/時間の高速印刷、パッケージ両面印刷、スマートカラーの訴求、生産効率を2倍にする新規自動化機能等の高付加価値を訴求いたしました。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、4,898百万円であります。
FY2019|2,440 文字
5 【研究開発活動】 研究開発活動は、当社グループの事業戦略に基づき重要度及び緊急度の高い課題に重点的に取組んでおります。 当連結会計年度における当社の重要な研究開発成果は次の通りであります。 A全判オフセット枚葉印刷機に、新たに反転機構を備え、両面ワンパス印刷を可能にした「LITHRONE G37P」の8色機モデルを開発しました。 「LITHRONE G37P」は、新しい反転機構を採用することにより高品質な両面印刷を行うことができます。さらにこの新反転機構は、構造もシンプルで、耐久性やメンテナンス性を格段に向上させています。 銀行券印刷用コンビネーションマルチプロセス番号コーター印刷機「CURRENCY NV32」が国際通貨協会(IACA)の「最優秀技術賞2018」を受賞しました。 「CURRENCY NV32」は、最高印刷速度12,000回転/時間、番号印刷品質評価システム「PQA-N」を有し、銀行券印刷の最終プロセスである番号印刷を高速で安定した品質で行います。各印刷ユニットは、単独駆動モーターとクラッチを有することで、同時並行でジョブ替えを進めることができます。これにより当社の従来方式に比べ準備時間を50%以上短縮することに成功しました。 また、2018年12月3日から3日間、ベトナムのハノイで開催された「アジアハイセキュリティー印刷会議(High Security Printing Asia) 2018」では、銀行券印刷品質検査技術を紹介しました。オンライン検査では印刷品質評価システム「PQA-C」を、オフライン検査では検査専用機「CURRENCY QA」を紹介し、技術の優位性をアピールしています。 2018年7月26日から31日までの6日間、東京ビッグサイトにおいて開催された国際総合印刷テクノロジー&ソリューション展「IGAS2018」にて、新製品4機種(「H-UV L (LED)」搭載A全判反転機構付8色オフセット枚葉印刷機「LITHRONE G37P」、「H-UV」搭載A全判4色オフセット枚葉印刷機「LITHRONE G37」、プログラム油圧クランプ大型断裁システム「Apressia(アプリシア) CTX132」、ハイパフォーマンス ブランキング システム「Apressia MB110」)を含む10台の機器を展示しました。これらすべての機器をソリューションクラウド「KP-Connect」でつなぐことによって、ブース全体を印刷工場に見立てたスマートファクトリーを再現し、工場全体の動きが一元管理される優位性を来場者にご覧いただきました。 また、2018年10月12日には、当社つくばプラント・KGC(小森グラフィックテクノロジーセンター)において、「Autumn Fair 2018」を開催しました。この内覧会では「H-UV L (LED)」搭載菊全判両面8色オフセット枚葉印刷機「LITHRONE GX40RP」を用いて、複数のジョブをワンマン操作でノンストップ生産する「オートパイロット」の実演を行いました。ジョブ切り替えでは、切り替え制御システム「パラレルメイクレディ」により①全色同時刷版交換装置「A-APC」の版交換、②ブランケット洗浄、③インキ設定の3つの作業を同時に処理し、作業時間の大幅削減をご確認いただきました。 2018年8月のニュースリリースでご案内の通り、40インチ枚葉ナノグラフィックプリンティングシステム「Impremia NS40」は2019年中のフィールドテストの実施に向けて開発が進んでいます。「Impremia NS40」は、最大紙サイズ750×1,050mmでありながら最高印刷速度6,500回転/時間という、優れた生産性を実現するデジタル印刷システムです。drupa2016に技術展示として発表してから3年が経過した現在、当社はLanda社とのライセンス契約に基づき、Nanography®技術をコアとして採用しつつ、信頼性の高い、安定した使いやすいシステムにすべく、当社独自の制御技術を盛り込んだ開発を進めています。 KOMORIグループのPE(プリンテッドエレクトロニクス)・精密機器事業を担うセリアコーポレーションは、2018年11月21日、22日の2日間、内覧会「2018 EXPO SERIA」をセリアエンジニアリング各務原工場にて開催し、モデルチェンジした新製品のプリント基板(PCB)向けCCD カメラ付き全自動印刷機「SFA-PC610CTN」のほか、真空コーター「SVM-6151IP」、縦型両面スクリーン印刷機「SSA-DSV650」を展示しました。また、各種消耗資材・機材及び製版では、電子部品、プリント基板製造等多岐にわたる製造プロセスでの連動、マッチングをテーマとした展示に加え、お客様の基幹システムと連携し、生産機械の稼働状況を「見える化」する生産管理システムもご提案しました。 KOMORIの提供する革新的乾燥システム「H-UV」シリーズが、2009年の発売以来、2019年1月で1,000台の受注を突破しました。優れた速乾性能により高付加価値印刷・パッケージ印刷にも威力を発揮するH-UVシステムは、小ロット・多品種・短納期化が進む昨今の印刷業界の急激な変化の中で、導入された多くのお客様から高い評価を得ています。近年ではLEDタイプであるH-UV L (LED) を開発し、さらなる省電力化、印刷効率の向上、メンテナンスの負担軽減などの要求に応えています。 KOMORIは、当社標準のインキ「K-サプライインキ」など、H-UVシステムに最適な消耗資材を「K-サプライ」として一括して提供することで、品質維持、トラブル解決、コスト低減までをサポートする体制を整えています。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、4,740百万円(売上高比5.3%)であります。
FY2018|2,931 文字
5 【研究開発活動】 研究開発活動は、当社グループの事業戦略に基づき重要度及び緊急度の高い課題に重点的に取組んでおります。 当連結会計年度における当社の重要な研究開発成果は次の通りであります。 昨年5月に中国の北京で開催された「CHINA PRINT 2017(北京国際印刷技術展示会)」に、全色同時刷版交換装置「A-APC」及び乾燥システム「H-UVシステム」を搭載した菊全判両面オフセット枚葉印刷機「LITHRONE GX40RP」、乾燥システム「H-UVシステム」を搭載したA全判オフセット枚葉印刷機「LITHRONE G37」、オフセット印刷機と同じ爪-爪方式の紙搬送装置を搭載し、UVによる速乾と両面ワンパス印刷が可能な29インチ枚葉UVインクジェットデジタルプリンティングシステム「Impremia IS29」を出展しました。 また、「KOMORI ICT Solutions(コモリ ICT ソリューションズ)」として、安全なクラウド環境で“印刷会社”と“KOMORI”が印刷機の詳細な稼働情報を共有し、MIS連携機能やスケジューラの機能により工程管理をデジタル化・合理化するサービス「KP-Connect」、各種プリンター(EPSON インクジェットプルーファー、「Impremia Cシリーズ」、「Impremia IS29」)で「オフセット印刷/ISO Color」を再現するKOMORIカラーマネジメントの中核システム「K-Color Simulator(K-カラーシミュレーター)2」を展示しました。 また、昨年6月2日に、KOMORIの新製品「LITHRONE GX44RP」の内覧会を開催しました。「LITHRONE GX44RP」は、リスロンGシリーズの性能を継承した全く新しい機種として誕生したオフセットオンデマンド対応の四六全判両面オフセット枚葉印刷機で、用紙反転のない両面ワンパスの機械構成により、反転機では構造上避けられなかった紙尻余白を不要にし、用紙サイズを最小限に抑えて用紙コストの削減を実現するとともに、薄紙から厚紙まで高品質で安定した紙搬送を実現します。 当社の米国現地法人であるコモリ・アメリカ・コーポレーション(イリノイ州ローリングメドウズ)は、「Impremia IS29」にて、1,200dpiの高品質印刷、片面/両面印刷、速乾UV、通常の用紙(プリコート・専用紙不要)の使用可能について評価を頂き、米国印刷工業会(PIA)のインターテック技術賞2017(2017 InterTechTM Technology Awards)を受賞しました。インターテック技術賞は、グラフィックアーツや関連産業に大きな影響を及ぼすと予測される技術開発に対して贈られる名誉ある賞で、全自動刷版交換装置「APC」、菊全判オフセット枚葉印刷機「LITHRONE S40」、「H-UVシステム」に続く4回目の受賞となります。 パッケージ市場戦略として、A全判オフセット枚葉印刷機「LITHRONE G37」の仕様の拡充及び性能向上に取り組みました。「LITHRONE G37」は市場の強い要望に応え、0.8mmまでの紙厚に対応し、6色・7色・インラインコーターなどの構成で、パッケージ印刷に求められる高付加価値印刷を実現しました。また、速乾システム「H-UVシステム」や印刷品質検査装置「PQA-S」、「PDF照合装置」、色調管理装置「PDCシリーズ」などが搭載可能で、最高印刷速度15,000回転/時間(7色機は13,000回転/時間)の安定稼働とこれらのシステム群を組み合わせることで、品質の安定、欠点の抽出を可能にする高度なパッケージ印刷システムが構築できます。 ポストプレスブランドである「Apressia シリーズ」に、ブランキングシステムの「Apressia MBシリーズ」を追加しました。「Apressia MBシリーズ」は、打抜き後のシートを製品部と非製品部に仕分ける機械で、手作業で行われることの多いむしり(ブランキング)工程を機械化し、1ジョブで最大約200シートを一度にブランキングします。これにより、繰り返し作業ながら熟練度を必要とするむしりの工程を省力化し、生産の安定をもたらすことで生産計画を立てやすくします。「Apressia MBシリーズ」の開発にあたり、KOMORIは株式会社レザック(大阪府八尾市、代表取締役 柳本剛志)と、ブランキングシステムにおける戦略的パートナーシップを構築し、OEM契約を締結しました。本年初頭より「Apressia MB110E」の販売を開始いたしました。 さらに、「Apressiaシリーズ」の新製品であるKOMORIのハイエンド断裁システム「Apressia CTXシリーズ」の販売を開始しました。「Apressia CTXシリーズ」は、断裁幅1,150mm菊全ワイドサイズの「CTX115」のほか、断裁幅920mmの「CTX92」など幅広いサイズを取り揃えました。また、断裁で発生するカスを自動除去する「AWR(自動切クズ処理装置)」などの自動化機能のほか、全自動紙揃えシステム「FAJS(フルオートジョギングシステム)」、リフター、アンローダーなどの周辺機器を取り揃えるだけでなく、「KP-Connect」と連携してCIP3/CIP4のデータを受け渡すことにより、生産工程管理だけでなく断裁工程全体の自動化を実現します。 フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス(FHE)技術の革新・商用化を担う米国の国家機関であるNextFlex(ネクストフレックス)に、ファイン配線用グラビアオフセット印刷機「PEPIO(ペピオ) F6」を貸与し、FHE 技術の商用化に向け、NextFlexに装置会員として参画、開発協力をしていくことで合意しました。今後、KOMORI が持つ超精密なグラビアオフセット技術を基盤としたプリンテッド・エレクトロニクス(PE)ソリューションを同機関に提供していく予定です。 PEPIOシリーズはL/S=20/20(μm)以下でのファイン配線や5(μm)以下でのメタルメッシュ配線を実現できる高精度グラビアオフセット印刷機であり、KOMORIグループのセリアコーポレーションを通じて販売しています。 本年1月に名古屋市中小企業振興会館で開催された展示会「Print Doors 2018」にH-UV搭載菊半歳裁4色オフセット枚葉印刷機「LITHRONE G26」、「Apressia CT137」、「KP-Connect」を出展しました。実演では、A4×4ページ写真集の絵柄200枚を「LITHRONE G26」で本刷り後すぐにドン天印刷し、「Apressia CT137」で断裁。「LITHRONE G26」の最高速度16,500回転/時間での安定稼動や「H-UV」の速乾性能、「Apressia CT137」の使いやすさなどを評価していただきました。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、4,784百万円(売上高比5.1%)であります。
FY2017|2,750 文字
6 【研究開発活動】 研究開発活動は、当社グループの事業戦略に基づき重要度及び緊急度の高い課題に重点的に取組んでおります。 当連結会計年度における当社の重要な研究開発成果は次の通りであります。 デジタル印刷機では、昨年5月に開催されたdrupa2016において、コニカミノルタ社と共同開発したインプレミア IS29(29インチ枚葉インクジェットデジタルプリンティングシステム)の販売を開始するとともに、ランダ社のナノテクノロジーを使用した革新的なB1デジタル印刷機インプレミア NS40を発表しました。 インプレミア IS29は、最大紙サイズ585×750mmに対応する最新鋭のデジタル印刷機で、UVインクジェット技術により、特別な用紙やプリコートを不要とすることが出来、通常のオフセット印刷用紙がそのまま使用出来る幅広い用紙適性、片面印刷時0.06~0.6mm、両面印刷時0.06~0.45mmに対応する紙厚適性、及び速乾・両面ワンパス印刷により、多品種・小ロット・短納期を実現します。また、オフセットと同等の高い表裏見当精度により、オフセットに迫る安定した高印刷品質を実現し、商業印刷はもとよりパッケージ印刷にも威力を発揮します。昨年10月にKOMORIヨーロッパにて開催したオープンハウスでは、ポーランド、ロシア、アラブ首長国連邦、トルコなど16カ国から200名以上のお客様に来場していただき、インプレミア IS29の優れた柔軟性や機動性、オフセットライクな印刷をご確認いただきました。 インプレミア NS40は、Nanographic Printing®プロセス(Nanography®)を使用した画期的なシステムのデジタル印刷機です。数十ナノメーターサイズのナノ顔料粒子を色材として含む水性インク Landa NanoInk®を採用しており、インクジェットヘッドからブランケットに射出したインクを原反に転写させます。転写された画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要で、ブランケット上のインク残りもありません。また、すべての既成印刷用原反(コート紙、上質紙、厚紙、プラスチック、特殊紙)が使用可能です。 リスロンGシリーズの性能を継承した全く新しい機種として最高印刷速度15,000回転/時の四六全判両面オフセット枚葉印刷機「リスロン GX44RP」を開発しました。両面印刷での「高品質化・短縮化・高速化・安定化」を徹底追求し、革新的なテクノロジーの新機軸を随所に採用しています。用紙反転のない両面ワンパスの機械構成により、反転機では構造上避けられなかった紙尻余白を不要にし、用紙サイズを最小限に抑えて用紙コストの削減を実現するとともに、薄紙から厚紙まで高品質で安定した紙搬送を実現します。 「リスロン GX44RP」は、印刷統合制御システムKHS-AIとH-UV・UV乾燥システムの採用により、最先端のショートメイクレディとパウダーレスの速乾印刷で、究極の小ロット・短納期対応を実現しました。また、A-APC(全色同時刷版交換装置)やPDC-SX(分光式色調管理装置SXモデル)、PQA-S(インライン枚葉機用印刷品質検査装置)などのオプション搭載で、さらなる品質・生産性の向上が図れます。 44インチ(四六全判)機により、雑誌、書籍などの出版関連や両面のパッケージ印刷において高品質で高い生産性を確保することが可能となります。 乾燥装置では、LEDタイプ乾燥装置である「H-UV L」の開発を行いました。高照射強度のLEDモジュールを採用しており、省電力で安定したUV照射強度を実現します。 証券印刷では、銀行券印刷プロセスを再構築する新コンセプト「CURRENCY OnDemand」を発表しました。「CURRENCY OnDemand」は印刷稼働時間の最大化と銀行券デザイン性能の強化の2つを大きな柱としています。昨年10月にKOMORIつくばプラントにて開催した商談会「CURRENCY Solutions 2016」では、世界15カ国の中央銀行や国立印刷局、民間銀行券印刷会社からご参加いただいたお客様より「CURRENCY OnDemand」のコンセプトに対して高い評価をいただきました。 「CURRENCY Solutions 2016」では、3台の最新鋭の銀行券印刷機のライブデモを行いました。コンビネーションマルチプロセス番号コーター機「NV-532」は、KOMORIのユニークなシリンダー搬送技術の採用により番号印刷工程とニス塗布工程をワンパスで実現することができる画期的な機械となっています。さらに、モジュールデザイン技術により、切り替え時の洗浄作業などを同時に並行作業で行うことができ、ライブデモでは15分を切る、世界最速のジョブ切り替えをお客様にご覧いただきました。また、今回のライブデモではポリマー基材から銀行券用紙への切り替えを最高印刷速度12,000回転/時で行い、今回の実演の一番の見所となりました。 新たにアップグレードした銀行券印刷用オフセット印刷機「LC-1232」では、レインボー印刷のインキプリセット技術による素早い立ち上げや、オフライン自動見当測定機「PDC-SX」による高い見当精度をご確認いただきました。 新機能を搭載した銀行券印刷用凹版印刷機「IC-532Ⅲ」では、最高印刷速度12,000回転/時でインキカーブ速度自動追従技術による安定した印刷品質と、ワイピングタンクとシャブロン版の同時洗浄作業をご覧いただきました。 KOMORIグループのPE・精密機器事業を担うセリアコーポレーションは、11月9日から3日間、内覧会「2016 EXPO SERIA」をセリアエンジニアリング各務原工場において開催しました。会期中は、電子部品業界など多岐にわたる関連業界から約370名のお客様にご来場いただきました。 今回の内覧会では、PE市場で注目を集めている印刷機11台をはじめ各種消耗資材・機材などを展示しました。 ○ギャップレス同期型スクリーン印刷機「RYURONE-30SZ」 ○グラビアオフセット印刷機「PEPIO-F6、PEPIO-F20」 ○縦型両面スクリーン印刷機「SSA-DSV650-R」 ○CCDカメラ付き全自動PC印刷機「SFA-PC610ECTN」 縦型両面スクリーン印刷機は基材の投入・取出しのロボットを装備し、自動化の提案も行いました。モデルチェンジしたCCDカメラ付き全自動PC印刷機には、お客様から活発な質疑が寄せられていました。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、4,884百万円(売上高比5.6%)であります。
FY2016|1,403 文字
6 【研究開発活動】 研究開発活動は、当社グループの事業戦略に基づき重要度及び緊急度の高い課題に重点的に取組んでおります。 当連結会計年度における当社の重要な研究開発成果は次の通りであります。 最大紙サイズ585×750mmに対応する最新鋭のデジタル印刷機として「Impremia IS29(29インチ枚葉インクジェットデジタルプリンティングシステム)」を開発しました。UVインクジェット技術により、特別な用紙やプリコートを不要とすることが出来ました。通常のオフセット印刷用紙がそのまま使用出来る幅広い用紙適正、0.06~0.6mm(片面時)に対応する紙厚適性、及び速乾・両面ワンパス印刷により、多品種・小ロット・短納期を実現します。また、オフセットと同様な高い表裏見当精度により、オフセットに迫る安定した高印刷品質を実現し、商業印刷はもとよりパッケージ印刷にも威力を発揮します。 リスロンGシリーズの性能を継承しながら、先進の卓越したテクノロジーとノウハウを結集した世界最先端の機種として「リスロン GX40」を開発しました。厚紙を含めた18,000回転/時間での安定した印刷を可能にするとともに、自動ノンストップシステムや制御システム、各種自動装置により、高速連続稼動の実現とジョブ切り替え効率の向上を行いました。多彩な要求に応える高付加価値印刷対応の特殊機械構成をラインナップしており、高級商業印刷・出版印刷はもとより、その印刷品質と生産性の高さにより多彩な要求のあるパッケージ印刷に威力を発揮します。また、環境に優しい省エネ・省スペース・省排熱も実現しました。 高度化・複雑化する市場のニーズにハイレベルで応える菊半裁機として「リスロン G29」を開発しました。厚紙を含めた16,500回転/時間での安定した印刷を可能にするとともに、最新の各種自動化システムの搭載により、さらなるショートメイクレディを実現しました。KDS(H-UVドライヤー装置)やコーター装置の仕様をラインナップしており、高級商業印刷から多種多様な高付加価値印刷まで柔軟に対応します。 自動化システムでは、色調管理装置PDC-SXの新たな機能として、パッケージ印刷向けの品質安定・生産性向上に役立つ新機能を開発しました。色合わせが難しかった特色でも色彩値を用いて正確にフィードバックできる色補正機能や、打ち抜き工程に連携できるように紙位置に対して絵柄を合わせる印刷位置合わせ機能を搭載しております。更にはイメージセンサーにより印刷物全体を取り込み、PDFなどの刷版データと本機出力を比較するPDF照合装置を新たに開発しました。これにより、調整刷りの段階で版キズや文字欠けなども確認でき、不正紙の流出を防止することが出来ます。 また、不良紙の管理のためのシステムとして、インクジェット式ナンバーリングシステムを開発しました。フィーダーボード上で1枚毎にシリアルナンバーを印字し、印刷物の品質管理を行います。 印刷資材においては、当社独自開発のH-UVシステムに使用するH-UVインキの品質改善(タック、濃度、流動性など)に取組み、硬化性・品質・汎用性・経済性をハイレベルに兼ね備えたH-UV機に最適なインキである「KG-911」を開発しました。 なお、当連結会計年度の研究開発費は、4,974百万円(売上高比5.2%)であります。