6330

東洋エンジニアリング(6330)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • EPC事業が主力
    東洋エンジニアリンググループは、石油、ガス、化学、発電、医薬など多岐にわたる産業分野で、プラントの研究開発協力、企画、設計、機器調達、建設、試運転、技術指導までを一貫して手掛ける「EPC事業」を主な収益源としています。これは、顧客の工場や施設をゼロから作り上げる総合エンジニアリングビジネスであり、大規模なプロジェクトを通じて収益を上げています。
  • グローバルな事業展開
    同社グループは、世界中の顧客ニーズに対応するため、グローバルな体制で事業を展開しています。これにより、特定の地域や産業に依存することなく、多様な市場からの受注機会を捉え、安定的な事業運営を目指しています。世界各地でのプロジェクト遂行能力が、同社のビジネスモデルの核となっています。
  • 単一セグメントでの運営
    同社グループの事業は、前述のEPC事業とそれに付随する事業のみで構成されており、単一セグメントとして運営されています。これは、事業内容が多岐にわたるプラント建設に特化していることを意味し、専門性と効率性を追求していることがうかがえます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • EPC事業
    東洋エンジニアリンググループの主要な事業であり、唯一のセグメントです。石油、ガス、石油化学、一般化学、水、発電、高度生産システム、医薬、ファインケミカル、バイオ、環境、資源開発、人工知能など、非常に多岐にわたる産業分野のプラント建設を手掛けています。この事業は、研究・開発協力から企画、設計、機器調達、建設、試運転、技術指導までを一貫して提供する総合エンジニアリングサービスです。
  • 付帯事業
    EPC事業に付随する事業もこの単一セグメントに含まれます。具体的な内容は記載されていませんが、プラントの保守・メンテナンス、部品供給、技術コンサルティングなどが含まれる可能性があります。これらは、主力であるEPC事業を補完し、顧客との長期的な関係構築や安定的な収益確保に貢献すると考えられます。
  • グローバルな事業展開
    同社グループは、当社および31の関係会社(子会社23社、関連会社8社)から構成されており、グローバルな体制で事業を展開しています。これにより、世界中の多様な顧客ニーズに対応し、地域に偏らず幅広い市場から収益を得ることを目指しています。このグローバル展開が、同社グループの事業規模と安定性を支える重要な要素です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|382 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社および当社の関係会社31社(子会社23社、関連会社8社)により構成されており、主な事業内容であるEPC事業は、石油、ガス、石油化学、一般化学、水、発電、高度生産システム、医薬、ファインケミカル、バイオ、環境、資源開発、人工知能その他各種産業におけるプラントの研究・開発協力、企画、設計、機器調達、建設、試運転、技術指導などを内容としており、当社および当社のグループ会社が、グローバルな体制で、変化する顧客ニーズにフレキシブルに応える総合エンジニアリングビジネスを展開しております。なお、当社グループは、EPC事業ならびにこれらの付帯事業の単一セグメントであります。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注) 1 上記事業の系統図に記載のほか、子会社13社、関連会社7社があります。2 ○ 連結子会社 * 持分法適用関連会社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
工事従事者の不足・賃金高騰、機器資材価格高騰に対し、価格転嫁等の対策を講じる。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
プラントの研究・開発協力、企画、設計、機器調達、建設、試運転、技術指導まで一貫して行う技術力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:プロジェクトの受注および遂行に伴う共通リスク / 感染症によるリスク / カントリーリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

東洋エンジニアリングは、プラント建設における長年の実績とノウハウを持つが、特許やブランド力が決定的な無形資産となっているとは言えない。特定の技術やノウハウは存在するものの、競合他社も類似技術を持つ可能性があり、明確な独占的IPとは評価しにくい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

プラント建設は、顧客(エネルギー企業、化学メーカー等)にとって、建設後の運用・保守を含めると、建設業者の変更に伴うリスクやコストは大きい。しかし、プロジェクト毎に最適な業者を選定する傾向もあり、スイッチング・コストが決定的な優位性とはなりにくい。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

プラント建設事業において、ネットワーク効果は直接的に見られない。顧客基盤の拡大やサプライヤーとの関係強化はあるが、ユーザー数の増加がサービス価値を指数関数的に高めるような構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

大規模プロジェクトの遂行能力は一定のコスト効率を生む可能性があるが、建設業全体として、資材価格や人件費の変動の影響を受けやすく、構造的なコスト優位性を確立しているとは言えない。海外での調達や現地法人活用による効率化は図っている。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

東洋エンジニアリングは、特にLNGプラントや石油化学プラント分野において、世界でも有数のEPC(設計・調達・建設)コントラクターとしての地位を確立している。大規模プロジェクトを遂行できる能力と実績は、業界内での競争優位性をもたらしている。

  • 多様な産業への対応力
    石油、ガス、石油化学、医薬、発電、水処理など、非常に幅広い産業分野のプラント建設に対応できる技術力とノウハウを持っています。これにより、特定の産業の景気変動に左右されにくく、多様な顧客ニーズに応えることで安定的な受注機会を確保しています。
  • グローバルな事業体制
    世界各国に展開する関係会社31社(子会社23社、関連会社8社)と連携し、グローバルな体制でプロジェクトを遂行できる点が強みです。これにより、世界中のどこでも大規模なプラント建設プロジェクトに対応でき、国際的な競争力を維持しています。
  • 総合エンジニアリング力
    プラントの研究・開発協力から企画、設計、機器調達、建設、試運転、技術指導まで、プラント建設の全工程を一貫して手掛ける総合的なエンジニアリング能力を有しています。これにより、顧客は複数の業者と契約する手間を省け、効率的かつ高品質なプラント建設を実現できるため、顧客からの信頼を得やすいと考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、変化する事業環境の中で、世界に点在する当社グループ企業の全従業員が、共通する使命感、価値観のもとでグループとしての一体感を高めていくことを目的に、Mission、Vision、Values、いわゆるMVVを制定しております。 ◆グループ・ミッション(使命):“Engineering for Sustainable Growth of the Global Community”世界水準のエンジニアリングの提供によって、多様な顧客各社の課題を総合的に解決し、顧客ニーズの充足を実現するとともに、エネルギー・素材等の供給と環境保全を調和させ、持続性のある地球社会の実現に貢献します。 ◆グループ・ビジョン(目指す企業像):“Global Leading Engineering Partner”世界第一級のエンジニアリング企業グループとして、顧客の立場に立脚し共に課題を解決することによって、品質、HSE(健康・安全・環境)、納期、価格等を含む総合的な価値を提供し、顧客にとって最も信頼できる継続的なパートナーとなります。 ◆グループ・バリュー(価値観・行動基準):“Integrity, Creativity, Diversity, Learning, Team”東洋エンジニアリンググループで働く一人ひとりの役職員は、これらの価値観を共有して行動します。Integrity:誠意と責任を持って業務を遂行します。Creativity:知恵と創造力を発揮し、顧客とともに、もしくは自ら、新たな価値を創造します。Diversity:個性、人格、ならびに各国、各地域の文化、慣習を尊重します。Learning:進取の気性で、新たな経験、技能、知識を獲得します。Team:自社グループ内はもとより、顧客や協業先とのチームプレイを通じて、成果を実現します。 上記の経営方針に基づき、当社グループは、5つの強み(プロジェクトマネジメント力・技術力・アライアンス構築力・総合エンジニアリング力・グローバル対応力)を発揮し、「EPC強靭化」戦略と「新技術・事業開拓」戦略を軸として、多様化、個別化する顧客の課題に対し、最適なソリューションを提供しています。 (2) 経営環境当連結会計年度における世界経済全体としては、若干のインフレ緩和による実質所得の持ち直しを背景に底堅い成長を維持しましたが、引き続き、米国トランプ政権の保護主義政策による貿易紛争の拡大、それに伴う中国経済の失速、米欧国債の信用不安等の下振れリスクが想定されます。地域別に見ると、米国経済は、トランプ政権下での保護主義政策を背景に、国内生産回帰に向けた設備投資やデータ・エネルギー関連の設備投資が堅調に推移する見込みである一方、関税政策については、先行きの不確実性が極めて高く、景気や金融市場に与える影響に注視が必要な状況です。欧州経済は、堅調な雇用所得環境と物価上昇の減速から個人消費の拡大が見込まれますが、EUの中心であるフランスとドイツの政権基盤の不安定に伴う指導力低下による経済政策への影響が懸念されます。中国経済は、景気刺激策により株価が持ち直し、富裕層を中心に消費・投資需要が醸成され、不動産市況も緩やかな改善を見せました。しかし、米国との貿易紛争のエスカレートにより、輸出が失速すれば、株価の低迷、雇用の悪化により、再び不動産市況が冷え込むリスクがあり、注視が必要な状況です。日本経済は、物価上昇は継続するものの、実質賃金の改善、消費者マインドの改善を背景に個人消費の緩やかな持ち直しが見込まれます。また、企業の設備投資は、米国の経済政策およびそれに伴う世界経済の減速の影響を受けながらも、デジタル化・脱炭素化・サプライチェーン強靭化に向けた取り組みを背景に拡大傾向が続く見込みです。一方で人手不足が深刻化しており、引き続き労働力の確保および限られた労働力の中での生産性向上が課題となっております。 このような経済状況を受け、当社グループの事業環境としては、① カーボンニュートラル事業については、ロシア・ウクライナ情勢、米国のパリ協定再離脱等での政策後退が一部みられるものの、全世界的に脱炭素化や経済安全保障上のレジリエンス強化の観点から、政府支援で民間投資を後押しする動きは継続しています。日本においても代替エネルギー製品について、製造・輸送等に係る、従来製品との価格差に着目した支援制度ならびに拠点整備支援制度への申請が開始されております。燃料アンモニアに関しては、アンモニア製造からアンモニア受入基地およびアンモニア分解による水素製造までの一連のサプライチェーンを構築する複数の案件で、FEED(基本設計)実施に向けた協議が進展しています。インドネシアにおけるグリーンアンモニア製造、バンカリング向け燃料供給事業に関し、2024年8月にPupuk Indonesia Holding Companyおよび伊藤忠商事株式会社と共同開発契約を締結しFEEDを開始、2024年11月には合弁会社設立に向けた株主間契約書を締結しました。CCS(CO2回収・貯留)に関しては、独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)により、2030年度までのCO2貯留開始に向けた先進的CCS事業候補が選定され、FS(事業化調査)/Pre-FEED(概念設計)が進捗しており、当社は複数案件でFEED実施に向けた協議を開始しています。CO2資源化に関しては、燃料としてのメタノールの需要増加が今後期待され、国内市場においては、国内元売り会社が海外で合成燃料を製造し、輸入する動きが継続すると見込まれます。このような動きを見据え、当社グループにおいては、インドにおけるe-メタノールのFSを完了しております。地熱発電に関しては、インドネシアの政府および民間企業とインドネシアにおける包括的な地熱活用のマスタープラン策定に関する覚書を締結しております。また、地熱マスタープラン策定等調査事業は、経済産業省のグローバルサウス未来志向型共創等事業委託費におけるマスタープラン策定等調査事業に採択されており、引き続き社会実装に向け注力しています。SAF(持続可能な航空燃料)に関しては、世界的な市場規模の拡大を見据え、日揮株式会社との国内アライアンスにおける早期実績作りに向け注力しています。② 石油化学・肥料プラント等の既存事業については、海外では、2024年11月の米国大統領選以降、各種の設備投資計画が再開し始めましたが、新政権による新たな関税政策導入等により未だ国際市場はその影響の見極めに時間を要しております。その中でも肥料案件は人口増加と世界的な食糧安全保障問題の高まりに伴う堅調な需要増が見込まれます。石油化学案件については、中国での需要減退に伴い石油化学製品の需給が緩和した一方、世界のエチレン・ポリマー市場では、低炭素化への動きも織り込みながら今後も成長が見込まれており、既存製油所設備の転換等構造改革も交え、特に中東やインドを中心に引き続き設備投資が見込まれます。インフラ市場においては、主にアジアで再生可能エネルギー、廃棄物等の発電事業分野等で設備投資が見込まれます。一方、国内では、EV(電気自動車)や半導体用の高機能化学品の需要の回復が見込まれ、それらの材料に関する設備投資が期待されます。③ FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)事業については、2023年以降の10年間はGolden Ageと呼ぶに相応しい活況を呈する市況が予想される中、石油メジャー・国営石油会社による投資が加速しており、引き続き旺盛な需要が期待されます。このような状況下で、ブラジル・ガイアナ等の中南米のほか、オーストラリア、ナミビア等の新規市場の案件も多く、当社グループのエンジニアリングとプロジェクトマネジメント力、複数の戦略的拠点の活用による最適化および三井海洋開発株式会社(MODEC)の知見との融合による差別化を武器に、MODECとの合弁会社であるOFS(Offshore Frontier Solutions Pte. Ltd.)にてEPCI(設計・調達・工事・据付)案件の更なる受注が期待されます。 (3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当社グループでは、2021年度から取り組んでいる中期経営計画を、「EPC強靭化」および「新技術・事業開拓」という2つの戦略を軸に推進し、KGI(Key Goal Indicator)の達成を目指して取り組んでいます。その結果、業績の回復を進め、2023年度には期末配当を復活することができました。2024年度については、業務変革が進展する前に受注した一部の案件で進捗遅れ等による下振れ要素も生じていますが、体質強化に向けた取り組みを緩めることなく、2026年度からの次期中期経営計画を下支えする強固な基盤の構築を着実に推進しています。 ① 中期経営計画を振り返って2024年度は現在の中期経営計画の4年目で、2025年度が最終年度になります。EPC強靭化においては、その一翼を担うDXoT(Digital Transformation of TOYO)を推進し、DX適用の事業領域(プロジェクト、設計、調達、工事)が拡大しています。案件受注フェーズでは、DX活用による良質な案件の選定と人員配置やスケジュールの最適化を高めており、案件遂行フェーズにおいても、DXを活用した案件数が増え、それらの案件で生産性向上や工期短縮といった効果が出ています。EPC強靭化のもう一つの軸である拠点強化では、EPC拠点(インド・インドネシア・中国・韓国・マレーシア・ブラジル・日本)それぞれが案件受注から完工引き渡しまでを自律的に遂行する力を着実に鍛えています。2024年度にはリスクマネジメントを個社ではなくグループ全体でより強化するための議論を進めてきました。その推進・実行組織としてプロジェクト管理本部を2025年1月に設立しました。従来から取り組んできた案件遂行フェーズでの対応力強化に加えて、案件受注フェーズで良質案件の選別において、リスク感度の向上、Lessons Learnt(過去案件からの教訓・フィードバック)の積極的な活用、ならびにリスク受容度の適正な評価を徹底し、案件選別力の強化に取り組んでいます。将来の成功に資するチャレンジは厭わない姿勢を維持しつつ、無理・無謀な案件取り組みを確りと排除する仕組み・運営が回り始めています。一方、新技術・事業開拓においては、2024年度までの進捗として、カーボンニュートラル政策に対応する技術開発分野で、CCUS(CO2回収・有効利用・貯留)や合成ガス技術の研究を推進し、環境負荷の低減に貢献しています。バイオマス発電においては、日本国内で連続受注した12件が順次完工・引き渡しを迎えています。地熱分野では、インドネシアで地熱発電案件を継続的に受注するとともに、継続的かつ安定的に発電できる地熱資源の利用促進・最適化を進める「カーボンニュートラルパーク」構想も検討しており、インドネシア・エネルギー鉱物資源省との地熱マスタープラン策定に関する覚書を締結しました。また、将来的な循環型社会の実現に向け、廃棄物のリサイクル技術や省エネルギー技術の開発も推進しています。 ② 今後の中期経営計画に関する重点課題現在の中期経営計画は2025年度が最終年度であり、KGI/KPIの達成に向けた取り組みを引き続き推進するとともに、4年間を振り返って総括を行います。この総括では、未決事項や仕掛り中の事項の確認、これまでの成功・失敗事例の深掘りから得られる様々なLessons Learntを取りまとめてまいります。それらを次期中期経営計画(2026年度から2030年度まで)にも織り込んだ上で、品質関連損失コストを極小化、各案件の成果および全社的な業績の向上を実現し、社会課題の解決を通じた価値提供に確りと活かしてまいります。特に留意すべき取り組み課題として、以下の三点を認識しています。 (技術革新の継続)自社開発技術や他社提携技術における優位性を保持しつつ、市場競争力のある事業を展開し、持続可能な社会を実現するためには、絶え間ない技術の向上が不可欠です。 (人財育成)技術革新・事業開発を推進するためには、優秀な人財の育成と確保が重要で、適切な資本投下を行い、多彩な人財がいきいきと働ける環境と制度の充実を図ってまいります。 (事業ポートフォリオの転換)EPC案件の受注および個別案件の成否による大きな業績のブレを解消し、安定的な収益基盤の構築と持続的な成長を実現するため、既存事業の強化と新規事業の開拓を進め、収益構造の転換・多様化を図る必要があります。 これらの課題に向き合いつつ、当社グループは持続可能な社会の実現に向けた取り組みを更に強化し、企業価値の向上を図ってまいります。 (4) 2026年3月期連結業績予想 (単位:百万円) 連結受注高170,000完成工事高200,000営業利益1,500経常利益6,500親会社株主に帰属する当期純利益5,000 受注高については、「(2)経営環境」および「(3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題」に記載した全般的状況を踏まえて算出しました。持分法適用関連会社の当社持分相当の受注目標2,300億円を含めますと、受注目標は4,000億円となります。なお、持分法適用関連会社であるOFSはブラジル向けFPSOプロジェクトを2025年3月に、南米ガイアナ向けFPSOプロジェクトを2025年4月に、各々契約調印、受注しております。 [本業績見通しにおける想定為替レート]1米ドル=140円
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、変化する事業環境の中で、世界に点在する当社グループ企業の全従業員が、共通する使命感、価値観のもとでグループとしての一体感を高めていくことを目的に、Mission、Vision、Values、いわゆるMVVを制定しております。 ◆グループ・ミッション(使命):“Engineering for Sustainable Growth of the Global Community”世界水準のエンジニアリングの提供によって、多様な顧客各社の課題を総合的に解決し、顧客ニーズの充足を実現するとともに、エネルギー・素材等の供給と環境保全を調和させ、持続性のある地球社会の実現に貢献します。 ◆グループ・ビジョン(目指す企業像):“Global Leading Engineering Partner”世界第一級のエンジニアリング企業グループとして、顧客の立場に立脚し共に課題を解決することによって、品質、HSE(健康・安全・環境)、納期、価格等を含む総合的な価値を提供し、顧客にとって最も信頼できる継続的なパートナーとなります。 ◆グループ・バリュー(価値観・行動基準):“Integrity, Creativity, Diversity, Learning, Team”東洋エンジニアリンググループで働く一人ひとりの役職員は、これらの価値観を共有して行動します。Integrity:誠意と責任を持って業務を遂行します。Creativity:知恵と創造力を発揮し、顧客とともに、もしくは自ら、新たな価値を創造します。Diversity:個性、人格、ならびに各国、各地域の文化、慣習を尊重します。Learning:進取の気性で、新たな経験、技能、知識を獲得します。Team:自社グループ内はもとより、顧客や協業先とのチームプレイを通じて、成果を実現します。 上記の経営方針に基づき、当社グループは、5つの強み(プロジェクトマネジメント力・技術力・アライアンス構築力・総合エンジニアリング力・グローバル対応力)を発揮し、「EPC強靭化」戦略と「新技術・事業開拓」戦略を軸として、多様化、個別化する顧客の課題に対し、最適なソリューションを提供しています。 (2) 経営環境当連結会計年度における世界経済全体としては、若干のインフレ緩和による実質所得の持ち直しを背景に底堅い成長を維持しましたが、引き続き、米国トランプ政権の保護主義政策による貿易紛争の拡大、それに伴う中国経済の失速、米欧国債の信用不安等の下振れリスクが想定されます。地域別に見ると、米国経済は、トランプ政権下での保護主義政策を背景に、国内生産回帰に向けた設備投資やデータ・エネルギー関連の設備投資が堅調に推移する見込みである一方、関税政策については、先行きの不確実性が極めて高く、景気や金融市場に与える影響に注視が必要な状況です。欧州経済は、堅調な雇用所得環境と物価上昇の減速から個人消費の拡大が見込まれますが、EUの中心であるフランスとドイツの政権基盤の不安定に伴う指導力低下による経済政策への影響が懸念されます。中国経済は、景気刺激策により株価が持ち直し、富裕層を中心に消費・投資需要が醸成され、不動産市況も緩やかな改善を見せました。しかし、米国との貿易紛争のエスカレートにより、輸出が失速すれば、株価の低迷、雇用の悪化により、再び不動産市況が冷え込むリスクがあり、注視が必要な状況です。日本経済は、物価上昇は継続するものの、実質賃金の改善、消費者マインドの改善を背景に個人消費の緩やかな持ち直しが見込まれます。また、企業の設備投資は、米国の経済政策およびそれに伴う世界経済の減速の影響を受けながらも、デジタル化・脱炭素化・サプライチェーン強靭化に向けた取り組みを背景に拡大傾向が続く見込みです。一方で人手不足が深刻化しており、引き続き労働力の確保および限られた労働力の中での生産性向上が課題となっております。 このような経済状況を受け、当社グループの事業環境としては、① カーボンニュートラル事業については、ロシア・ウクライナ情勢、米国のパリ協定再離脱等での政策後退が一部みられるものの、全世界的に脱炭素化や経済安全保障上のレジリエンス強化の観点から、政府支援で民間投資を後押しする動きは継続しています。日本においても代替エネルギー製品について、製造・輸送等に係る、従来製品との価格差に着目した支援制度ならびに拠点整備支援制度への申請が開始されております。燃料アンモニアに関しては、アンモニア製造からアンモニア受入基地およびアンモニア分解による水素製造までの一連のサプライチェーンを構築する複数の案件で、FEED(基本設計)実施に向けた協議が進展しています。インドネシアにおけるグリーンアンモニア製造、バンカリング向け燃料供給事業に関し、2024年8月にPupuk Indonesia Holding Companyおよび伊藤忠商事株式会社と共同開発契約を締結しFEEDを開始、2024年11月には合弁会社設立に向けた株主間契約書を締結しました。CCS(CO2回収・貯留)に関しては、独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)により、2030年度までのCO2貯留開始に向けた先進的CCS事業候補が選定され、FS(事業化調査)/Pre-FEED(概念設計)が進捗しており、当社は複数案件でFEED実施に向けた協議を開始しています。CO2資源化に関しては、燃料としてのメタノールの需要増加が今後期待され、国内市場においては、国内元売り会社が海外で合成燃料を製造し、輸入する動きが継続すると見込まれます。このような動きを見据え、当社グループにおいては、インドにおけるe-メタノールのFSを完了しております。地熱発電に関しては、インドネシアの政府および民間企業とインドネシアにおける包括的な地熱活用のマスタープラン策定に関する覚書を締結しております。また、地熱マスタープラン策定等調査事業は、経済産業省のグローバルサウス未来志向型共創等事業委託費におけるマスタープラン策定等調査事業に採択されており、引き続き社会実装に向け注力しています。SAF(持続可能な航空燃料)に関しては、世界的な市場規模の拡大を見据え、日揮株式会社との国内アライアンスにおける早期実績作りに向け注力しています。② 石油化学・肥料プラント等の既存事業については、海外では、2024年11月の米国大統領選以降、各種の設備投資計画が再開し始めましたが、新政権による新たな関税政策導入等により未だ国際市場はその影響の見極めに時間を要しております。その中でも肥料案件は人口増加と世界的な食糧安全保障問題の高まりに伴う堅調な需要増が見込まれます。石油化学案件については、中国での需要減退に伴い石油化学製品の需給が緩和した一方、世界のエチレン・ポリマー市場では、低炭素化への動きも織り込みながら今後も成長が見込まれており、既存製油所設備の転換等構造改革も交え、特に中東やインドを中心に引き続き設備投資が見込まれます。インフラ市場においては、主にアジアで再生可能エネルギー、廃棄物等の発電事業分野等で設備投資が見込まれます。一方、国内では、EV(電気自動車)や半導体用の高機能化学品の需要の回復が見込まれ、それらの材料に関する設備投資が期待されます。③ FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)事業については、2023年以降の10年間はGolden Ageと呼ぶに相応しい活況を呈する市況が予想される中、石油メジャー・国営石油会社による投資が加速しており、引き続き旺盛な需要が期待されます。このような状況下で、ブラジル・ガイアナ等の中南米のほか、オーストラリア、ナミビア等の新規市場の案件も多く、当社グループのエンジニアリングとプロジェクトマネジメント力、複数の戦略的拠点の活用による最適化および三井海洋開発株式会社(MODEC)の知見との融合による差別化を武器に、MODECとの合弁会社であるOFS(Offshore Frontier Solutions Pte. Ltd.)にてEPCI(設計・調達・工事・据付)案件の更なる受注が期待されます。 (3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当社グループでは、2021年度から取り組んでいる中期経営計画を、「EPC強靭化」および「新技術・事業開拓」という2つの戦略を軸に推進し、KGI(Key Goal Indicator)の達成を目指して取り組んでいます。その結果、業績の回復を進め、2023年度には期末配当を復活することができました。2024年度については、業務変革が進展する前に受注した一部の案件で進捗遅れ等による下振れ要素も生じていますが、体質強化に向けた取り組みを緩めることなく、2026年度からの次期中期経営計画を下支えする強固な基盤の構築を着実に推進しています。 ① 中期経営計画を振り返って2024年度は現在の中期経営計画の4年目で、2025年度が最終年度になります。EPC強靭化においては、その一翼を担うDXoT(Digital Transformation of TOYO)を推進し、DX適用の事業領域(プロジェクト、設計、調達、工事)が拡大しています。案件受注フェーズでは、DX活用による良質な案件の選定と人員配置やスケジュールの最適化を高めており、案件遂行フェーズにおいても、DXを活用した案件数が増え、それらの案件で生産性向上や工期短縮といった効果が出ています。EPC強靭化のもう一つの軸である拠点強化では、EPC拠点(インド・インドネシア・中国・韓国・マレーシア・ブラジル・日本)それぞれが案件受注から完工引き渡しまでを自律的に遂行する力を着実に鍛えています。2024年度にはリスクマネジメントを個社ではなくグループ全体でより強化するための議論を進めてきました。その推進・実行組織としてプロジェクト管理本部を2025年1月に設立しました。従来から取り組んできた案件遂行フェーズでの対応力強化に加えて、案件受注フェーズで良質案件の選別において、リスク感度の向上、Lessons Learnt(過去案件からの教訓・フィードバック)の積極的な活用、ならびにリスク受容度の適正な評価を徹底し、案件選別力の強化に取り組んでいます。将来の成功に資するチャレンジは厭わない姿勢を維持しつつ、無理・無謀な案件取り組みを確りと排除する仕組み・運営が回り始めています。一方、新技術・事業開拓においては、2024年度までの進捗として、カーボンニュートラル政策に対応する技術開発分野で、CCUS(CO2回収・有効利用・貯留)や合成ガス技術の研究を推進し、環境負荷の低減に貢献しています。バイオマス発電においては、日本国内で連続受注した12件が順次完工・引き渡しを迎えています。地熱分野では、インドネシアで地熱発電案件を継続的に受注するとともに、継続的かつ安定的に発電できる地熱資源の利用促進・最適化を進める「カーボンニュートラルパーク」構想も検討しており、インドネシア・エネルギー鉱物資源省との地熱マスタープラン策定に関する覚書を締結しました。また、将来的な循環型社会の実現に向け、廃棄物のリサイクル技術や省エネルギー技術の開発も推進しています。 ② 今後の中期経営計画に関する重点課題現在の中期経営計画は2025年度が最終年度であり、KGI/KPIの達成に向けた取り組みを引き続き推進するとともに、4年間を振り返って総括を行います。この総括では、未決事項や仕掛り中の事項の確認、これまでの成功・失敗事例の深掘りから得られる様々なLessons Learntを取りまとめてまいります。それらを次期中期経営計画(2026年度から2030年度まで)にも織り込んだ上で、品質関連損失コストを極小化、各案件の成果および全社的な業績の向上を実現し、社会課題の解決を通じた価値提供に確りと活かしてまいります。特に留意すべき取り組み課題として、以下の三点を認識しています。 (技術革新の継続)自社開発技術や他社提携技術における優位性を保持しつつ、市場競争力のある事業を展開し、持続可能な社会を実現するためには、絶え間ない技術の向上が不可欠です。 (人財育成)技術革新・事業開発を推進するためには、優秀な人財の育成と確保が重要で、適切な資本投下を行い、多彩な人財がいきいきと働ける環境と制度の充実を図ってまいります。 (事業ポートフォリオの転換)EPC案件の受注および個別案件の成否による大きな業績のブレを解消し、安定的な収益基盤の構築と持続的な成長を実現するため、既存事業の強化と新規事業の開拓を進め、収益構造の転換・多様化を図る必要があります。 これらの課題に向き合いつつ、当社グループは持続可能な社会の実現に向けた取り組みを更に強化し、企業価値の向上を図ってまいります。 (4) 2026年3月期連結業績予想 (単位:百万円) 連結受注高170,000完成工事高200,000営業利益1,500経常利益6,500親会社株主に帰属する当期純利益5,000 受注高については、「(2)経営環境」および「(3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題」に記載した全般的状況を踏まえて算出しました。持分法適用関連会社の当社持分相当の受注目標2,300億円を含めますと、受注目標は4,000億円となります。なお、持分法適用関連会社であるOFSはブラジル向けFPSOプロジェクトを2025年3月に、南米ガイアナ向けFPSOプロジェクトを2025年4月に、各々契約調印、受注しております。 [本業績見通しにおける想定為替レート]1米ドル=140円
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」と記載します。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態および経営成績の状況a. 財政状態(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は2,442億円で、前連結会計年度末から61億円減少しております。受取手形・完成工事未収入金等が314億円増加した一方、現金預金が295億円、未成工事支出金が93億円それぞれ減少したことなどが主な原因であります。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は423億円で、前連結会計年度末から67億円増加しております。有形固定資産が34億円、投資その他の資産が32億円それぞれ増加したことなどが主な原因であります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は1,826億円で、前連結会計年度末から109億円減少しております。未成工事受入金が88億円減少したことなどが主な原因であります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は437億円で、前連結会計年度末から154億円増加しております。長期借入金が161億円増加したことなどが主な原因であります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は602億円で、前連結会計年度末から39億円減少しております。親会社株主に帰属する当期純利益を20億円計上した一方、配当金の支払7億円や、為替換算調整勘定が24億円、退職給付に係る調整累計額が20億円それぞれ減少したことなどが主な原因であります。 b. 経営成績(完成工事高)当連結会計年度における完成工事高は、主に複数の国内向けバイオマス発電所、タイ向け石油化学プラント、中国向け化学プラント等の複数のプロジェクトの進捗により、前連結会計年度比172億円(6.6%)増の2,780億円となりました。 (完成工事総利益)当連結会計年度における完成工事総利益は、ブラジルのガス火力発電案件、国内の医薬関連プラントおよびバイオマス発電案件2件における追加費用の発生に伴う採算悪化などにより、前連結会計年度比23億円(8.1%)減の260億円となりました。 (営業利益)当連結会計年度における営業利益は、前述の完成工事総利益の減少に加え、販売費及び一般管理費が増加した結果、前連結会計年度比41億円(61.4%)減の25億円となりました。 (経常利益)当連結会計年度における経常利益は、持分法による投資利益41億円を計上した一方、営業利益の減少により前連結会計年度比5億円(7.7%)減の64億円となりました。 (特別損益および税金等調整前当期純利益)当連結会計年度において、特別利益として段階取得に係る差益41億円、特別損失として固定資産減損損失13億円、のれん減損損失41億円をそれぞれ計上した結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比67億円(56.9%)減の50億円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、子会社等の税金費用を30億円計上した結果、前連結会計年度比78億円(79.4%)減の20億円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」と記載します。)の残高は、連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増加額53億円を加え725億円となり、前連結会計年度末と比較し365億円の減少となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益50億円の計上、仕入債務の減少、未成工事受入金の減少、売上債権の増加などにより、結果として230億円の資金減少(前連結会計年度は60億円の資金増加)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入や短期貸付金の増加などにより、197億円の資金減少(前連結会計年度は73億円の資金増加)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出、借入金の収支などにより、6億円の資金増加(前連結会計年度は10億円の資金減少)となりました。 ③ 生産、受注および販売の実績a. 受注実績当連結会計年度における当社および当社の連結子会社の受注実績は次のとおりであります。 期別工事別期首繰越工事高(百万円)期中受注工事高(百万円)計(百万円)期中完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円)前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)海外 石油化学44,41662,961107,37735,18271,835石油・ガス67,83840,465108,30446,46966,596発電・交通システム等14,8739,70224,5766,97216,896化学・肥料106,33323,176129,51047,54784,936医薬・環境・産業施設4342,9653,4001,0522,340その他4,3272,1606,4872,8453,670小計238,224141,432379,656140,069246,277国内 石油化学31,6466,02837,67526,20311,471石油・ガス1,9532,4844,4384,123315発電・交通システム等100,6271,016101,64464,32332,130化学・肥料1,5885962,1851,797387医薬・環境・産業施設24,9492,41927,36918,2829,022その他2015,8926,0946,02370小計160,96818,438179,406120,75553,397合計※4,276399,192159,870559,063260,825※10,705299,675当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)海外 石油化学71,83529,428101,26436,75760,951石油・ガス66,59635,960102,55771,38559,770発電・交通システム等16,89653,91470,81118,04066,819化学・肥料84,93638,500123,43781,70146,043医薬・環境・産業施設2,3401,5663,9062,0751,885その他3,6701,3254,9963,1051,887小計246,277160,695406,973213,065237,356国内 石油化学11,47115,94427,41610,74116,636石油・ガス3158,7439,0586,9512,106発電・交通システム等32,1301,19533,32528,2553,830化学・肥料3878,4468,8331,6317,202医薬・環境・産業施設9,02236,74345,76511,24734,513その他706,1956,2656,19767小計53,39777,268130,66665,02564,356合計※10,705299,675237,964537,639278,091※2,242301,713 (注) 1 期中完成工事高は、外貨建受注工事高のうち期中完成工事高に係る為替差分(前連結会計年度10,751百万円、当連結会計年度8,451百万円)を含んでおります。2 次期繰越工事高は、前期以前に受注した工事の契約変更等による調整分(前連結会計年度△9,314百万円、当連結会計年度33,712百万円)を含んでおります。なお、当連結会計年度より、TS Participações e Investimentos S.A.の株式を追加取得したことにより、同社および同社の子会社であるTSE S.A.とEstaleiros do Brasil Ltda.を連結子会社化したため、その影響額40,910百万円を前期以前に受注した工事の契約変更等による調整分および次期繰越工事高に含めております。3 ※印は、外貨建契約に関する為替換算修正に伴う増減額を示しております。 (参考情報) 当連結会計年度における持分法適用関連会社の当社持分相当の期中受注工事高は6,279百万円、次期繰越工事高は108,447百万円であります。  当連結会計年度の受注実績は、国内向けリチウムイオン電池用電解質製造プラント、複数のインドネシア向け地熱発電所、インド向けLNG関連設備等を受注し、2,379億円(前連結会計年度比48.8%増)となりました。なお、持分法適用関連会社の当社持分相当の受注高を含めた総受注高は2,442億円、総受注残高は4,101億円となりました。 なお、提出会社における受注実績は次のとおりであります。 期別工事別期首繰越工事高(百万円)期中受注工事高(百万円)計(百万円)期中完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)海外 石油化学23,46844,01767,48514,81851,525石油・ガス9,3605,81715,1777,2338,403発電・交通システム等4,742―4,7427122,473化学・肥料61,72710,42372,15012,61059,824医薬・環境・産業施設―232323―その他2,285592,3451,0101,292小計101,58360,340161,92336,409123,519国内 石油化学28,4964,19832,69521,99510,700石油・ガス158435594289304発電・交通システム等100,6271,016101,64464,32332,130化学・肥料1,5885962,1851,797387医薬・環境・産業施設3,1608944,0554,0008その他1591362962896小計134,1917,279141,47092,69743,536合計※777235,77467,619303,394129,107※4,021167,056当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)海外 石油化学51,5258,12659,65222,33832,857石油・ガス8,4037219,1246,0663,352発電・交通システム等2,473―2,47392,236化学・肥料59,82413,64273,46654,80521,405医薬・環境・産業施設―161616―その他1,29201,2921,227―小計123,51922,506146,02584,46259,852国内 石油化学10,7003,27913,9799,3684,549石油・ガス30413343735681発電・交通システム等32,1301,19533,32528,2553,830化学・肥料3878,0708,4571,5706,887医薬・環境・産業施設827,10427,11290126,211その他68592883小計43,53639,86883,40540,54041,563合計※4,021167,05662,375229,431125,002※△75101,415  (注) 1 期中完成工事高は、外貨建受注工事高のうち期中完成工事高に係る為替差分(前事業年度1,556百万円、当事業年度3,134百万円)を含んでおります。2 次期繰越工事高は、前期以前に受注した工事の契約変更等による調整分(前事業年度△8,787百万円、当事業年度△6,147百万円)を含んでおります。3 ※印は、外貨建契約に関する為替換算修正に伴う増減額を示しております。 b. 売上実績当社グループはEPC事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。主な相手先別の売上実績および総売上実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Indorama Fertilizer FZE――48,99917.62 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 財政状況概要は「(1)経営成績等の概要 ①財政状態および経営成績の状況 a.財政状態」に記載したとおりです。受取手形・完成工事未収入金等の増加の影響等により、総資産の残高は2,865億円となり、前連結会計年度末から6億円増加しました。総負債につきましても、長期借入金の増加等に伴い、残高は前連結会計年度末から45億円増加の2,263億円となりました。純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益20億円の計上による株主資本の積み上げは有りましたが、配当金の支払、その他の包括利益累計額において為替換算調整勘定や退職給付に係る調整累計額の減少等に伴い、残高は前連結会計年度末から39億円減少の602億円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度の22.4%から20.9%へと推移しました。 b. 経営成績概要は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」および「(1)経営成績等の概要 ①財政状態および経営成績の状況 b.経営成績」に記載したとおりです。 当期の期初に公表した業績見込みとの比較は以下のとおりです。 (単位:億円) 2024年5月15日公表業績見込み2025年3月期実績受注高2,5002,379完成工事高2,7002,780営業利益 50 25経常利益 75 64親会社株主に帰属する当期純利益 60 20 持分法適用関連会社の当社持分相当の2025年3月期受注実績は62億円となりました。 完成工事高につきましては、国内向けバイオマス発電所、タイ向け石油化学プラント、中国向け化学プラントなど、複数のプロジェクトが順調に進捗したことにより、2,780億円となり、期初の業績予想をやや上回る結果となりました。完成工事総利益については、ブラジルのガス火力発電案件、国内の医薬関連プラントおよびバイオマス発電案件2件において、追加費用の発生により採算が悪化しました。一方、インドや中国を中心とする複数の海外案件では、追加収入の獲得等により採算が改善したものの、採算悪化の影響を完全に補うには至らず、営業利益は期初予想の50億円に対し、25億円減少の25億円となりました。営業外損益については、持分法による投資利益の増加等により改善し、経常利益は期初予想の75億円に対して11億円減少し、64億円となりました。第1四半期に実施した、ブラジルの持分法適用関連会社の子会社化に際しては、特別利益として段階取得に係る差益41億円、特別損失としてのれんの減損損失41億円をそれぞれ計上しましたが、両者が相殺されたことにより、業績への影響は中立となりました。一方、第4四半期には、ブラジル子会社が保有する固定資産について減損処理を実施し、固定資産減損損失を特別損失として計上しました。また、インドおよび中国の子会社では、収益性の改善に伴い税金費用が増加しました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、期初予想の60億円に対し、40億円減少し、20億円となりました。 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載したとおりです。当社グループは、2021~2025年度の5年間にわたる中期経営計画を推進しており、「EPC強靭化」と「新技術・事業開拓」の2つの戦略を軸に、KGIの達成を目指して取り組んでおります。 また、当社グループの経営成績における先行指標となります受注実績の概要につきましては、「(1)経営成績等の概要 ③生産、受注および販売の実績」に記載のとおりです。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載した状況を受けて、当連結会計年度の受注実績は2,379億円となりました。持分法適用関連会社の当社持分相当の受注高を含めた総受注高は2,442億円、総受注残高は4,101億円となりました。分野別では、「発電・交通システム等」分野の受注実績が551億円(受注実績合計に対して23.2%)と最も大きく、以下、「化学・肥料」分野の受注実績が469億円、「石油化学」分野の受注実績が454億円となりました。なお、当社グループはEPC事業のみの単一セグメントであり、セグメント別の記載を省略しております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関わる情報a. キャッシュ・フローの分析当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」と記載します。)の期末残高は、連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増加額53億円を加え725億円となり、前連結会計年度末から365億円の減少となりました。これは主に、営業活動による資金の減少230億円、投資活動による資金の減少197億円などによるものです。概要は「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりです。当連結会計年度における資金の減少の主な要因は、一部のプロジェクトにおいて前々期および前期において資金流入が先行した反動により、当期は資金流出側に転じたことによるものです。加えて、投資キャッシュ・フローにおいては、定期預金の預入、DX投資や事務所移転に伴う固定資産関連支出、ならびに子会社化したブラジル持分法適用関連会社に対する貸付等が資金減少の要因となりました。 b. キャッシュ・フロー指標のトレンド経営成績 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期キャッシュ・フロー対有利子負債比率△5.42.36.0△2.2インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)△15.818.08.3△19.1   (注) キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い * 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。 * キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。 * 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象と しております。 c. 資本の財源および資金の流動性に関わる情報(資金需要) 当社グループは、現金及び現金同等物ならびに営業活動によるキャッシュ・フローを資金の源泉としております。資金需要の主なものは、進行中プロジェクトの遂行に関わる機器資材の購入や外注費等の費用、従業員給料手当等の人件費、営業費用・DX・研究開発に係る活動費といった販売費及び一般管理費、IT基盤の充実に関わる設備投資等となります。将来の成長のため、財務規律の徹底を図りつつ、DX・研究開発に係る活動費および投資支出の拡大を計画しております。 (資金調達)当社グループは、円滑な事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持および健全な財務状態の維持を財務方針としており、資金需要に対して必要充分な水準の手元流動性として月商の2.5ヶ月分程度の資金残高を確保すべく、自己資金のほか、銀行からの借入による資金調達を行っております。当連結会計年度末の資金残高は725億円となり、必要な流動性水準を維持しました。なお、安定的な経常運転資金枠の確保、マーケット環境の一時的な変化等の不測の事態への対応手段確保の観点から、取引銀行10行と総額90億円の貸出コミットメント契約を締結しております。なお、これら契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高はありません。 (財務上の課題)当社グループの財務上の課題は、安定的な配当の継続と自己資本の着実な蓄積を両立させ、企業価値の向上に向けた成長軌道に乗せることです。今後も中期経営計画の柱である「EPC強靭化」および「新技術・事業開拓」戦略の遂行に注力してまいります。具体的には、以下の取り組みを通じて、収益力のさらなる強化を図ります。 1. 既存EPC事業の安定強化 DX適用範囲の拡大、FPSO事業からの収益計上、地域・商品別にバランスの取れた事業ポートフォリオの構築を推進します。2. リスクマネジメントの強化 新設したプロジェクト管理本部を中心に、案件取組み初期からプロジェクト完了までの全期間において、リスク管理を徹底し、品質関連損失コストの低減を図ります。3. 非EPC事業の拡大 非EPC事業の割合および絶対額を高めることで、収益源の多様化と安定化を図ります。4. 新規事業領域での収益化 カーボンニュートラル関連をはじめとする新規事業領域におけるEPC受注を通じて、当社収益への本格的な貢献を実現します。 これらの取り組みにより、自己資本比率は25%超、自己資本は750億円前後まで積み上げることを当面の目標といたします。また、ROEについては資本コストを勘案し、安定的に10%超を維持することを目指し、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 (株主還元)当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題として位置づけております。当面は、配当性向を25%以上とすることを基本的な方針といたします。具体的な株主還元方針の内容については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。 ③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、経営者による会計方針の選択や適用、また、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を与える見積りおよび仮定を用いております。経営者は、これらの見積りおよび仮定に基づく数値について過去の実績や状況に応じ合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が存在する為、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。なお、なかでも特に重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (a)完成工事高および完成工事原価「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り) 1 一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益」に記載しております。 (b)工事損失引当金当連結会計年度末において損失の発生が見込まれる未引渡工事に係る将来の損失に備えるため、その損失見込額を計上しています。工事施工の途中において見積りを超える原価が発生した場合、引当金の追加計上、追加損失の計上が必要となる可能性があります。 (c)貸倒引当金営業債権、貸付金等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率に基づき、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に債権の回収可能性を検討し、回収不能見込額を引当金として計上しています。顧客の財政状況が悪化し、その支払い見通しが変動した場合、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。 (d)退職給付に係る資産または負債退職給付債務および退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定しており、これらの前提条件には、割引率、予定昇給率、退職率、死亡率および年金資産の長期期待運用収益率等が含まれます。前提条件の変動により、将来の退職給付に係る資産または負債、および退職給付費用の金額に影響を与える可能性があります。 (e)繰延税金資産「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り) 2 繰延税金資産の評価」に記載しております。

事業リスク

  • プロジェクト遂行の共通リスク
    グローバルな環境下での長期間にわたるプラント建設工事は、政治・経済情勢の変化、自然災害、顧客や取引先の状況など、多くの外的要因に影響されます。これにより、受注額の大幅な減少やプロジェクトの中止・延期が発生し、収益悪化や工事代金回収不能のリスクがあり、経営成績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • カントリーリスクと為替変動
    世界各国で事業を展開しているため、戦争、内乱、テロ、貿易・金融政策の変更、為替レートの著しい変動といった「カントリーリスク」に常に晒されています。これらのリスクが顕在化すると、プロジェクトの中止や中断、収支の悪化、工事代金回収不能などが発生し、同社のグローバル事業に深刻な影響を与える可能性があります。
  • 気候変動と事業機会
    気候変動に関する政策強化は、従来の化石燃料関連プラントの需要減少やコスト増大を招く可能性があります。また、新技術開発や省エネ対応の遅れは事業機会の逸失につながり、自然災害の激甚化はプロジェクト遂行に影響を及ぼす恐れがあります。これらのリスクに適切に対応できない場合、財務状態や経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,822 文字
3 【事業等のリスク】投資者の判断に重要な影響を与える可能性のあるリスクの内容および程度につき当社グループが認識している事項は以下のとおりであります。但し、列挙した項目は例示であり、限定的なものではありません。また、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1) 当社グループ事業としてのプロジェクトの受注および遂行に伴う共通リスク当社グループはグローバルな環境における長期間に渡るプラント建設工事を主たる事業としているため、当社グループ内の各種リソースの状況等の内的要因や、客先や取引先をはじめとする各ビジネスパートナーの状況、各国・各地域の政治・経済情勢および自然災害等の外的要因に起因して、受注額が大きく減少したり、プロジェクトの中止、中断または延期等による収支の悪化や工事代金の回収不能等によって、当社グループの経営成績および財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこのようなプロジェクトの受注および遂行に関するリスクに対して、受注前の情報収集を密にして、プロジェクトの内容を審査し、併せてリスクの把握と評価に努めることによって、合理的な対応策を策定するとともに、受注後も定期的な報告とモニタリングを通じた適切な対応策を講じることで、リスクの軽減に努めております。 (2) 感染症によるリスク各種感染症の流行により、当社グループの事業の遂行に影響を与える可能性があります。感染症が発生した場合、当社グループは、協力会社を含めた従業員およびその家族、更に地域の方々の安全を最優先とし、テレワークや時差出勤の推奨、事業所および建設現場内での感染拡大防止対策に取り組みます。 (3) カントリーリスク 当社グループは、世界各国・各地域の拠点、パートナー、顧客、取引先等と連携し、グローバルに事業活動を行っているため、戦争、内乱、テロ等の非常事態の発生や、貿易、金融政策等の各種政策の変更、為替レートの著しい変動等のカントリーリスクの顕在化によって、プロジェクトの中止、中断または延期等による収支の悪化や工事代金の回収不能等の様々な影響が生じる可能性があります。このようなリスクに対応するため、各地の情勢や政策等に関する情報収集を行い、リスクに応じた契約条件の設定(契約建値の設定、支払い条件、顧客とのリスク分担条項等)、為替予約、機器・資材の調達先や工事発注先の分散化等の可能な対策を講じ、プロジェクト収支の維持・向上に努めております。 (4) コンプライアンスに関するリスク当社グループの事業は、国内外の労働法規、個人情報保護法、税法、輸出入管理規制、不正競争防止法等の広範な法律や規制に服しており、これらの法令の変更、予測しえない解釈等により、法令遵守対応の負担が増加する可能性があります。法令に違反する行為または疑義を持たれる行為が万が一発生した場合、当社グループに追加の負担、営業の中断や信用の低下等が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。当社グループはこのようなリスクに対して、役職員行動規範、コンプライアンス・マニュアル等の周知徹底、当社グループ統一の内部通報制度の整備・運用、および、Chief Compliance Officer(CCO)を委員長とするコンプライアンス委員会を中心とした啓蒙・推進活動の実施により、法令遵守体制の強化に努めております。 (5) 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、当社グループおよび当社グループと取引関係にある法人または個人の技術上および営業上その他の業務上の企業秘密情報および個人情報を保持・管理しておりますが、コンピューターウイルスの感染、外部からの不正アクセスやサイバー攻撃等によりシステム障害、情報の漏洩、破壊または改ざん等があった場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。当社グループは、情報資産マネジメント規程およびHSE・品質・情報セキュリティ基本方針に従い、事業継続のために必要な情報セキュリティに関する管理計画の策定・維持、SQE統括担当部門による各部門の情報セキュリティマネジメント活動の推進、情報セキュリティマネジメントに関する啓発教育、各部門の情報セキュリティマネジメント活動の監査および監査結果のICT委員会への報告等を行い、リスクの軽減に努めております。 (6) 投資等に関するリスク当社グループは、新会社の設立や事業会社の買収等の事業投資を行うことがあります。それらの事業投資において多額の資本拠出や投資先に対する貸付・保証等の信用供与を行う場合がありますが、事業環境の変化等により、業績の停滞等に伴い投資にかかわる損失が発生するリスクがあります。当社が出資しているグループ各社の事業運営に関しては、グループ経営管理部門がグループ会社の状況を適時に把握するよう努めており、上述のようなリスクが起こらぬよう努めております。 (7) 気候変動に関するリスク当社グループの事業における気候変動に関するリスクとしては、各種関連政策等による従来型プラントの需要の減少やコストの増大、新技術の開発や省エネ対応への遅れによる事業機会の逸失、電源構成・商品等の市場の変化、自然災害の激甚化等によるプロジェクト遂行への影響が想定されます。こうしたリスクに適切に対応できない場合、財務状態や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。一方、当社グループでは、気候変動に関する課題への対応は、新たな事業機会獲得にもつながる重要な経営課題であると認識しております。技術、製品・サービスや市場の観点からは、新たな技術を適用した非従来型プラントやアンモニア・水素/合成ガス技術/CO2資源化等のノウハウ・実績を活用した受注機会の増加、また、省エネ、廃プラ・再生プラ等の循環型分野や高機能素材分野の受注機会の増加等が想定されます。当社グループとしては、ステークホルダーとの協調、技術・製品・ソリューションの提供により、引き続き、気候変動対策に取り組んでまいります(上記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組、(2)気候変動への対応」参照)。 (8) 工事従業者および機器資材に関するリスク プラント建設地、機器資材の調達地において、工事従事者の不足・賃金の高騰、機器資材の価格高騰が発生した場合、建設工事の遅延および建設工事費の増加等の様々な影響が生じるリスクがあります。このようなリスクに対応するため、継続的に市場動向をモニタリングし、工事従事者の不足・賃金の高騰に対しては、モジュール工法の採用による工事最適化等の対策、機器資材の価格高騰に対しては、調達先候補の多様化、調達先との交渉、客先への価格転嫁、予定調達先の振替等の対策によりリスクの軽減に努めてまいります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 東洋エンジニアリング の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →