事業の概要
- 工作機器事業の展開北川鉄工所は、旋盤用チャックや油圧回転シリンダなどの工作機器の製造・販売を主力としています。特に旋盤用チャックは国内市場で過半数のシェアを占める世界的ブランドであり、この分野が同社の収益の柱の一つです。高精度な機械部品の製造を支える基盤技術を提供しています。
- 産業機械事業の展開コンクリートプラント、建設用クレーン、環境関連設備、リサイクルプラント、自走式立体駐車場など、幅広い産業機械の製造・販売を手掛けています。社会インフラや建設、環境分野のニーズに応える製品を提供し、多角的な収益源を構築しています。
- 金属素形材事業と半導体関連自動車部品や建設機械部品などを製造する金属素形材事業に加え、半導体製造装置や精密研磨装置、受託加工サービスを提供する半導体関連事業も展開しています。これらの事業は、それぞれの専門分野で技術力を活かし、特定の産業市場での需要を取り込むことで収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)旋盤用チャック、油圧回転シリンダ、NC円テーブルなどの製造・販売が主な事業内容です。特に旋盤用チャックは国内市場で過半数のシェアを占める主力分野であり、売上高90.31億円、営業利益4.27億円を計上しており、安定した収益源となっています。
- キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)コンクリートプラント、コンクリートミキサ、ビル建築用クレーン、環境関連設備、自走式立体駐車場などの製造・販売を行っています。売上高200.04億円、営業利益16.68億円と、同社の中で最も高い売上と利益を上げており、稼ぎ頭の事業セグメントです。
- キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)と半導体関連事業金属素形材事業では自動車部品や建設機械部品の製造・販売を行い、売上高247.25億円、営業利益-1.28億円と赤字ですが、売上規模は最大です。半導体関連事業は半導体製造装置や精密研磨装置の製造・販売、受託加工を手掛け、売上高25.12億円、営業利益5.86億円と高い収益性を誇ります。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| KitagawaGlobalHandCompanyReportableSegment | 事業 | 90 | 4 | 4.7% |
| KitagawaSunTechCompanyReportableSegment | 事業 | 200 | 17 | 8.3% |
| KitagawaMaterialTechnologyCompanyReportableSegment | 事業 | 247 | -1 | -0.5% |
| SemiconductorEquipmentReportableSegment | 事業 | 25 | 6 | 23.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(当社、子会社10社および関連会社3社(2025年3月31日現在)により構成)においては、キタガワ グローバル ハンド カンパニー、キタガワ サン テック カンパニー、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー、半導体関連事業の4部門に関係する事業を主として行っております。各事業における当社および関係会社の位置付けなどは次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一区分であります。なお、中間連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)当カンパニーにおいては、旋盤用チャック、油圧回転シリンダ、NC円テーブル、パワーバイスおよびグリッパなどの製造・販売を行っております。このうち、世界的ブランドである旋盤用チャックについては、国内市場シェアの過半を占めており、当カンパニーにおける主力分野と位置付けております。主な関係会社…… ㈱北川製作所、上海北川鉄社貿易有限公司、 北川(瀋陽)工業機械製造有限公司、KITAGAWA MEXICO,S.A.DE C.V.、 KITAGAWA TRADING (THAILAND) CO.,LTD.、 Kitagawa Technology India Private Limited、KITAGAWA EUROPE LTD.、 KITAGAWA-NORTHTECH INC. キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)当カンパニーにおいては、コンクリートプラント、コンクリートミキサ、ビル建築用クレーン、環境関連設備、リサイクルプラントおよび自走式立体駐車場などの製造・販売を行っております。主な関係会社……なし キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)当カンパニーにおいては、生型機械鋳造、消失模型鋳造の製法により自動車部品、建設機械部品、農業機械部品の製造・販売を行っております。なお、KITAGAWA (THAILAND) CO.,LTD.は、2025年3月12日開催の取締役会で解散が決議され、清算手続中です。主な関係会社…… 北川冷機㈱、KITAGAWA (THAILAND) CO.,LTD.、KITAGAWA MEXICO,S.A.DE C.V. 半導体関連事業当事業においては、半導体製造装置、ハードディスク研磨装置、精密研磨装置、精密研磨消耗品の製造・販売および半導体受託加工、精密研磨受託加工などのサービスの提供を行っております。主な関係会社……北川グレステック㈱ [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注) 1 ※印は連結子会社、◎印は持分法適用関連会社であります。 2 Kitagawa Technology India Private Limitedは、2024年9月12日に設立しております。 3 ㈱ケーブル・ジョイは、有線テレビ放送事業を行っております。 4 ㈱AileLinXは、無人航空機事業に関する販売をしております。 5 北川グレステック㈱は、半導体事業に関する製造・販売をしております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 同業他社との激しい競合環境にあり、優位に価格決定することが困難な状況。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 旋盤用チャックで国内市場シェアの過半を占める世界的ブランド力と技術力。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
会社が挙げる主要リスク:経済動向および景気動向 / 調達価格の変動 / 競合および価格交渉
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
北川鉄工所は特定のブランド力や特許、規制ライセンスによる独占的な優位性を持つという情報は確認できない。汎用的な産業機械メーカーであり、無形資産による競争優位性は限定的と判断される。
スイッチングコスト★★☆☆☆
工作機械や産業用ロボットアームなどの製品は、顧客の生産ラインに組み込まれるため、他社製品への切り替えには設備投資や再教育コストが発生する可能性がある。しかし、製品の標準化や代替技術の存在により、スイッチングコストは中程度と評価される。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような特性は見られない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造業としての経験やノウハウ蓄積により、一定の生産効率は期待できる。しかし、原材料価格の変動や為替の影響を受けやすく、構造的なコスト優位性を確立しているとは言い難い。競合他社との価格競争も存在する。
規模の経済★★★☆☆
工作機械や産業用ロボットアームの分野で、一定の市場シェアと生産規模を有している。特に、特定のニッチ市場においては、規模の経済による効率的な生産・供給体制を構築している可能性がある。しかし、グローバルな巨大企業と比較すると、その優位性は限定的。
- 工作機器の高い市場シェア旋盤用チャックにおいて国内市場で過半数のシェアを誇る「世界的ブランド」であることが最大の強みです。長年の実績と信頼により築かれたブランド力と技術力が、顧客からの安定した受注と高い価格競争力を支えています。これにより、競合他社に対する優位性を確立しています。
- 多角的な事業ポートフォリオ工作機器、産業機械、金属素形材、半導体関連と多岐にわたる事業を展開している点が強みです。特定の市場の変動リスクを分散し、異なる産業分野の需要を取り込むことで、安定した経営基盤を築いています。各事業が相互に補完し合うことで、全体としての安定性を高めています。
- グローバルな生産・販売体制アジア、北中米、欧州に生産拠点を持ち、積極的な海外展開を進めています。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品供給や価格競争力の強化が可能となり、グローバル市場での存在感を高めています。海外での事業展開は、成長機会の拡大に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、企業ビジョンを「株式会社 北川鉄工所はものづくりという業にあって、お客様の喜びを我々の喜びとし、素直な心を尊び、勇気ある行動を敬い、自己実現の場として自律した活力あるリーダーを育成し、技術を誇り、未知なる世界に挑戦するQuality Businessを実践する集団である。」と掲げ、グループ社員全員でこの価値観を共有して実践することが、ものづくり企業としての企業価値の向上に繋がるものと考えております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、2021年度に長期経営計画「Plus Decade 2031」を策定し、その中で2031年度に連結売上高1,000億円、2027年度に連結営業利益で43億円を目標として掲げております。そして、当該目標を達成するために、2024年11月に2025年度からの3か年計画「中期経営計画2027」を策定いたしました。本計画では資本コストを上回る収益の確保を目指すべく、2027年度には投下資本利益率(ROIC)を6.0%、自己資本利益率(ROE)を6.5%と設定しております。また、資本政策につきましても、キャピタリゼーション比率を25〜30%と設定し、新規事業投資と株主還元を行いつつ、自己資本と有利子負債のバランスを図ってまいります。当社グループは、「Plus Decade 2031」の実現に向けて基盤事業の収益力改善・強化を図り、事業・収益構造の転換に向けた土台作りを進めてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、グループ全体の視点から、事業ビジョン、組織ビジョンを明確化し、中長期的な戦略に取り組んでおります。「Plus Decade 2031」のビジョンは「4つの価値観を実践し、世界基準の成長を実現する」です。当社の行動原理である「4つの価値観」を実践することで、世界経済の成長に立ち遅れることなく、継続した事業規模の拡大に取り組んでまいります。また、本計画の骨子として以下の3点を重点項目に挙げております。 ①事業構造の転換主として工作機器事業・産業機械事業・金属素形材事業・半導体関連事業の4事業を行っておりますが、これら既存事業のバランスを見直し、新事業分野やM&Aによる新領域への事業展開を推進することで事業ポートフォリオの再構築を図ります。 ②経営品質の進化ITインフラの強化やAI・3Dモデルの活用など最先端情報技術を実装することで技術基盤を確立してまいります。また、資源の再利用やCO2削減に寄与する商品開発を行い、脱炭素社会の実現に貢献することを目指します。 ③人材育成当社は企業成長の根幹は人材であるという思想のもと、「働きやすく、成長できる企業へ」をテーマに、自ら学習し、思考し、行動できる社員の育成を図ります。また、ジェンダーギャップの解消やダイバーシティの推進などに取り組み、人材育成の基盤を構築してまいります。 (4) 会社の対処すべき課題①事業ポートフォリオの転換経営資源の選択と集中という観点から、抜本的な事業構造の変革を推進するとともに、社外連携やM&Aの活用による既存事業の市場拡大および新規市場の開拓に努め、持続的な企業成長に資する新たなビジネスモデルの創出に取り組んでいきます。 ②既存事業の基盤強化キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)は、海外での生産能力の増強や国内外の営業連携強化により海外市場への展開を強化し、また、既存商品の応用や商品とシステムを統合したソリューション提案を推し進め、新たな事業領域へ進出いたします。さらに、DX活用による業務効率の向上や商品の統廃合およびリニューアル、販売価格の見直しなど商品戦略を再構築することにより、事業体制の基盤強化に取り組んでまいります。 キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)は、コンクリートプラント事業はリードタイムの短縮や、設備配置の自由度の向上により市場競争力を高めてまいります。荷役機械事業は既存商品のシェア拡大を図り、クレーン製造で培った技術の水平展開による新たな商品開発を行います。自走式立体駐車場事業は徹底した収益管理により、安定した収益確保に取り組んでまいります。 キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)は、経営資源の最適化を目指し、生産性の改善や業務の効率化を進めてまいります。また、継続的な価格交渉により不採算部品の収益性を高めるとともに、不良率の低減およびライン稼働率の向上によりオペレーションの改善を図ります。既存事業の最適化と並行し、新規市場・製品の開発をより強化し、新たな事業領域への参入を目指してまいります。 半導体関連事業は、装置販売体制の強化を行い、半導体等の装置受注の拡大を図ってまいります。また、半導体製造装置を中心とした長期的な事業成長を目指し、半導体分野の対応力強化に向けた投資を本格化いたします。 ③働きやすく成長できる環境の構築多働環境を整備してまいります。また、成長を促進するために、個々のキャリア形成支援や評価・処遇等の人事制度の見直しを行ってまいります。これらの取り組みによって、人材育成の基盤を構築し、社員が成長や働きがいを実感し、自律した活力ある人材へ成長することを目指してまいります。 ④デジタル技術活用による業務改革DX化を加速させるため、人的資源の拡充やITインフラの戦略的更新を実施します。3DモデルやAI、ARなどの活用により、生産性の向上や新たな付加価値の創出に繋げていきます。また、情報セキュリティー対策の充実や基幹システムの再構築によりIT化のリスクの極小化を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、企業ビジョンを「株式会社 北川鉄工所はものづくりという業にあって、お客様の喜びを我々の喜びとし、素直な心を尊び、勇気ある行動を敬い、自己実現の場として自律した活力あるリーダーを育成し、技術を誇り、未知なる世界に挑戦するQuality Businessを実践する集団である。」と掲げ、グループ社員全員でこの価値観を共有して実践することが、ものづくり企業としての企業価値の向上に繋がるものと考えております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、2021年度に長期経営計画「Plus Decade 2031」を策定し、その中で2031年度に連結売上高1,000億円、2027年度に連結営業利益で43億円を目標として掲げております。そして、当該目標を達成するために、2024年11月に2025年度からの3か年計画「中期経営計画2027」を策定いたしました。本計画では資本コストを上回る収益の確保を目指すべく、2027年度には投下資本利益率(ROIC)を6.0%、自己資本利益率(ROE)を6.5%と設定しております。また、資本政策につきましても、キャピタリゼーション比率を25〜30%と設定し、新規事業投資と株主還元を行いつつ、自己資本と有利子負債のバランスを図ってまいります。当社グループは、「Plus Decade 2031」の実現に向けて基盤事業の収益力改善・強化を図り、事業・収益構造の転換に向けた土台作りを進めてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、グループ全体の視点から、事業ビジョン、組織ビジョンを明確化し、中長期的な戦略に取り組んでおります。「Plus Decade 2031」のビジョンは「4つの価値観を実践し、世界基準の成長を実現する」です。当社の行動原理である「4つの価値観」を実践することで、世界経済の成長に立ち遅れることなく、継続した事業規模の拡大に取り組んでまいります。また、本計画の骨子として以下の3点を重点項目に挙げております。 ①事業構造の転換主として工作機器事業・産業機械事業・金属素形材事業・半導体関連事業の4事業を行っておりますが、これら既存事業のバランスを見直し、新事業分野やM&Aによる新領域への事業展開を推進することで事業ポートフォリオの再構築を図ります。 ②経営品質の進化ITインフラの強化やAI・3Dモデルの活用など最先端情報技術を実装することで技術基盤を確立してまいります。また、資源の再利用やCO2削減に寄与する商品開発を行い、脱炭素社会の実現に貢献することを目指します。 ③人材育成当社は企業成長の根幹は人材であるという思想のもと、「働きやすく、成長できる企業へ」をテーマに、自ら学習し、思考し、行動できる社員の育成を図ります。また、ジェンダーギャップの解消やダイバーシティの推進などに取り組み、人材育成の基盤を構築してまいります。 (4) 会社の対処すべき課題①事業ポートフォリオの転換経営資源の選択と集中という観点から、抜本的な事業構造の変革を推進するとともに、社外連携やM&Aの活用による既存事業の市場拡大および新規市場の開拓に努め、持続的な企業成長に資する新たなビジネスモデルの創出に取り組んでいきます。 ②既存事業の基盤強化キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)は、海外での生産能力の増強や国内外の営業連携強化により海外市場への展開を強化し、また、既存商品の応用や商品とシステムを統合したソリューション提案を推し進め、新たな事業領域へ進出いたします。さらに、DX活用による業務効率の向上や商品の統廃合およびリニューアル、販売価格の見直しなど商品戦略を再構築することにより、事業体制の基盤強化に取り組んでまいります。 キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)は、コンクリートプラント事業はリードタイムの短縮や、設備配置の自由度の向上により市場競争力を高めてまいります。荷役機械事業は既存商品のシェア拡大を図り、クレーン製造で培った技術の水平展開による新たな商品開発を行います。自走式立体駐車場事業は徹底した収益管理により、安定した収益確保に取り組んでまいります。 キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)は、経営資源の最適化を目指し、生産性の改善や業務の効率化を進めてまいります。また、継続的な価格交渉により不採算部品の収益性を高めるとともに、不良率の低減およびライン稼働率の向上によりオペレーションの改善を図ります。既存事業の最適化と並行し、新規市場・製品の開発をより強化し、新たな事業領域への参入を目指してまいります。 半導体関連事業は、装置販売体制の強化を行い、半導体等の装置受注の拡大を図ってまいります。また、半導体製造装置を中心とした長期的な事業成長を目指し、半導体分野の対応力強化に向けた投資を本格化いたします。 ③働きやすく成長できる環境の構築多働環境を整備してまいります。また、成長を促進するために、個々のキャリア形成支援や評価・処遇等の人事制度の見直しを行ってまいります。これらの取り組みによって、人材育成の基盤を構築し、社員が成長や働きがいを実感し、自律した活力ある人材へ成長することを目指してまいります。 ④デジタル技術活用による業務改革DX化を加速させるため、人的資源の拡充やITインフラの戦略的更新を実施します。3DモデルやAI、ARなどの活用により、生産性の向上や新たな付加価値の創出に繋げていきます。また、情報セキュリティー対策の充実や基幹システムの再構築によりIT化のリスクの極小化を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績等の概要 ① 財政状態および経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、中国経済の低迷や不安定な中東情勢、米国政府による輸入品関税の引上げリスクなど先行き不透明な状況が続いておりますが、米国での個人消費の増加やインフレの緩和による欧州経済の持ち直し等により緩やかな回復基調で推移しました。また、わが国経済も、物価の高止まりや急激な為替の変動など先の見通せない状況が続いていますが、雇用・所得環境の改善等もあり、個人消費や民間設備投資は持ち直しの動きが見られました。このような経営環境下において、当社グループは、2021年11月に長期経営計画「Plus Decade 2031」を策定し、さらに2024年11月には「中期経営計画2027」を策定いたしました。これらの計画に基づき、基盤事業の収益力の改善・強化および資本の効率的な活用を通じて、事業および収益構造の転換に向けた基盤構築を着実に推進してまいります。当連結会計年度におきましては、売上高は金属素形材事業のタイ工場の閉鎖等により減少となりましたが、産業機械事業、半導体関連事業の収益性が改善されたこと等により営業利益が前期比で増加しました。その結果、売上高はグループ全体で、57,280百万円(前期比 7.0%減)、営業利益は1,872百万円(前期比 11.4%増)、経常利益は2,315百万円(前期比 3.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,246百万円(前期比 1.6%減)となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりであります。なお、中間連結会計期間より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、前連結会計年度との比較・分析は、変更後の区分に基づいております。 キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)工作機械業界は、全体として需要の力強さを欠き、受注高は前期比で横ばいに推移しました。電気自動車(EV)関連等の投資が底堅く推移したことで海外向けは増加しましたが、国内向けは中小企業を中心に設備投資について慎重な姿勢が見られ減少となりました。当カンパニーの売上高は、海外はインド向けを中心に受注が増えたものの、国内は設備投資の低迷が影響し、9,031百万円(前期比 2.2%減)となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましては、売上高の減少や1月に完成した本社工場棟への設備移設費用の計上などにより、427百万円(前期比 43.8%減)となりました。 キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)建設業界は、慢性的な建設労働者不足による労務費の高騰や建設資材価格の高止まり等により一部で建設延期や計画の見直しが発生していますが、公共投資、民間建設投資ともに好調であり底堅く推移しました。当カンパニーの売上高は、概ね計画どおりに推移し、20,004百万円(前期比 1.3%増)となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましても、原材料コスト上昇分の価格転嫁や立体駐車場事業における施工管理の徹底などにより安定した収益が確保できたため、1,668百万円(前期比 46.2%増)となりました。 キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)自動車業界は、世界的なEV需要の減速や米国による関税引上げ、国内自動車メーカーの不正認証の問題など先行きの見通せない状況が続いていますが、市況は概ね横ばいに推移しています。一方、農業機械・建設機械業界につきましては、欧米の高金利の影響による住宅着工数の減少や中国でのエンジン需要の低下などの影響が強く、市場は弱含みで推移しています。当カンパニーの売上高は、タイ工場の閉鎖に伴う売上の減少や自動車部品・農業機械部品の受注量減少により、24,725百万円(前期比 17.0%減)となりました。また、コスト低減活動や、販売価格改定により収益性は徐々に改善しているものの、受注量減少の影響が大きく、セグメント損失(営業損失)は、128百万円(前期セグメント利益(営業利益) 102百万円)となりました。 半導体関連事業半導体業界は、在庫調整による調整局面が終了し、緩やかに持ち直して推移しております。当事業セグメントの売上高は、連結子会社である北川グレステック㈱がハードディスク製造装置の大型案件の売上を計上したこと、半導体関連の消耗品販売および受託加工が順調に推移したことにより、2,512百万円となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましては、586百万円となりました。なお、当事業セグメントは2023年9月30日をみなし取得日として子会社化したケメット・ジャパン㈱およびシステム精工㈱の事業によって構成されており、前連結会計年度につきましては、6ヶ月の業績となっております。これにより、当連結会計年度と比較対象期間が異なるため、前期比の記載は省略しております。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、6,152百万円の収入となりました。収入の主な内訳は、減価償却費3,108百万円、前受金の増減額2,412百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の増減額858百万円によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、2,728百万円の支出となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3,209百万円であります。財務活動によるキャッシュ・フローは、2,835百万円の支出となりました。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出3,407百万円であります。これらにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ841百万円増加し、11,208百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、その他セグメントについては金額的な重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)キタガワ グローバル ハンド カンパニー9,3891.0キタガワ サン テック カンパニー19,9822.3キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー24,499△17.6半導体関連事業2,481― 合計56,354△6.0 (注) 1 金額は販売価格で表示しており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。 2 半導体関連事業については、みなし取得日を2023年9月30日としているため、前期比を記載しておりません。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、その他セグメントについては金額的な重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)キタガワ グローバル ハンド カンパニー 9,4376.41,61233.6キタガワ サン テック カンパニー19,811△13.325,005△0.8キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー24,642△17.2628△11.7半導体関連事業1,610―731△55.2合計55,500△10.727,978△2.7 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。 2 半導体関連事業については、みなし取得日を2023年9月30日としているため、受注高の前期比を記載しておりません。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)キタガワ グローバル ハンド カンパニー9,031△2.2キタガワ サン テック カンパニー20,0041.3キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー24,725△17.0半導体関連事業2,512―その他1,005△29.5合計57,280△7.0 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。 2 半導体関連事業については、みなし取得日を2023年9月30日としているため、前期比を記載しておりません。3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)株式会社クボタ9,66515.78,20614.3 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容本項に記載した予想、見通し、方針等の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用に影響を与える見積りを行っております。また、見積りに関しては、過去の実績等の情報に基づいて判断しておりますが、不確実な要素も含んでおり、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 ② 財政状態の分析 a 資産当連結会計年度末の総資産は、建物及び構築物、現金及び預金の増加などにより、前連結会計年度末に比べて1,857百万円増加し、82,000百万円となりました。 b 負債当連結会計年度末の負債は、前受金の増加などにより、前連結会計年度末に比べて149百万円増加し、40,260百万円となりました。 c 純資産当連結会計年度末の純資産は、為替換算調整勘定や利益剰余金の増加などにより前連結会計年度末に比べて1,707百万円増加し、41,739百万円となりました。純資産から非支配株主持分を差し引いた自己資本は41,734百万円となり、自己資本比率は50.9%となりました。 ③ 経営成績の分析 a 売上高当連結会計年度の売上高は、前期比7.0%減の57,280百万円となりました。 事業別では、キタガワ グローバル ハンド カンパニーは、海外はインド向けを中心に受注が増えたものの、国内は設備投資の低迷が影響し、2.2%減の9,031百万円となりました。キタガワ サン テック カンパニーは、概ね計画どおりに推移し、前期比1.3%増の20,004百万円となりました。 キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーは、タイ工場の閉鎖に伴う売上の減少や自動車部品・農業機械部品の受注量減少により、前期比17.0%減の24,725百万円となりました。半導体関連事業は、連結子会社である北川グレステック㈱がハードディスク製造装置の大型案件の売上を計上したこと、半導体関連の消耗品販売および受託加工が順調に推移したことにより、2,512百万円となりました。 b 営業利益当連結会計年度の営業利益は、前期比11.4%増の1,872百万円となりました。 事業別では、キタガワ グローバル ハンド カンパニーは、売上高の減少や1月に完成した本社工場棟への設備移設費用の計上などにより、前期比43.8%減の427百万円となりました。キタガワ サン テック カンパニーは、原材料コスト上昇分の価格転嫁や立体駐車場事業における施工管理の徹底などにより安定した収益が確保できたため、前期比46.2%増の1,668百万円となりました。 キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーは、コスト低減活動や、販売価格改定により収益性は徐々に改善しているものの、受注量減少の影響が大きく、128百万円の営業損失となりました。半導体関連事業は、売上が順調に推移したため586百万円となりました。 c 経常利益当連結会計年度の経常利益は、持分法による投資利益が増加した一方で為替差益の減少などにより前期比3.9%減の2,315百万円となりました。 d 親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減少により、前期比1.6%減の1,246百万円となりました。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)51.0 49.6 49.5 49.9 50.9 時価ベースの自己資本比率(%)20.3 17.1 13.3 19.5 13.6 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)4.2 3.8 4.9 3.3 2.3 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)37.1 37.2 18.5 15.9 16.0 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い(注)1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。3 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループにおける資金需要の主なものは、製品製造のための原材料及び部品の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金、また、製造設備の増強、合理化及び更新を目的とした設備資金であります。当社グループの資金の源泉は、主として、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達となります。当連結会計年度におきましては、設備投資及び借入金の返済を実施しましたが、営業活動によるキャッシュ・フローによる収入が増加したことにより、当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は11,208百万円となり、前期末比841百万円の増加となりました。 ⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について当社グループ経営陣は、企業価値の最大化を目指し、現在の経営環境や入手可能な情報を元に最善の経営方針を立案するように努めております。当社グループ全体としては、各セグメントの成長追求、開発体制の再構築、人的資源の戦略的投入、持続的成長へ向けた経営基盤の確立を経営課題と認識して取り組んでまいります。なお、各セグメントの具体的な取り組みは「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載した活動を進めてまいります。
事業リスク
- 経済・景気変動の影響売上高のほとんどが民需に依存しているため、インフレ長期化や金融引き締めなどの景気変動が業績に直接影響を及ぼす可能性があります。米中貿易摩擦のような保護貿易政策や関税引き上げも、売上や事業運営に大きな影響を与えるリスクがあります。
- 調達価格の変動リスク原材料やエネルギーの価格高騰、予期せぬ法律・規制の変更、地政学的な混乱などにより、調達価格が上昇する可能性があります。これにより生産コストが増加し、利益率の低下や生産効率の悪化を招き、業績や財務状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 競合と価格交渉の困難さ各事業分野で同業他社との競争が激しく、価格決定において優位性を保つことが難しい状況です。原材料やエネルギー価格の高騰を販売価格に十分に転嫁できない場合、収益性が圧迫される可能性があります。競争激化やコスト増は業績に影響を与えるリスクとなります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社は、グループ全体のリスク管理に関する基本的事項および推進体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針および管理の推進体制に基づき、代表取締役会長を委員長とする全社リスク管理委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。 (1) 経済動向および景気動向当社グループは、売上高のほとんどが民需を主体とした販売によるものであり、インフレの長期化や金融引締めなど景気の変動による業績への直接的な影響は避けられません。また、米中貿易摩擦に起因する保護貿易政策の台頭や関税の引上げのような安全保障上の問題は当社グループの売上に大きな影響を及ぼしており、新たな政策の実施や国家間の利害対立など予期せぬ問題が発生した場合、当社グループの事業運営が制限される可能性があります。 (2) 調達価格当社グループは、工作機器、産業機械、金属素形材、半導体関連と多岐にわたる事業を展開しており、複数の取引先から多種多様な原材料、部品等を調達することにより安定的なサプライチェーンの構築を図っています。これらの調達にあたっては、予期しない法律や規制の変更、政治・経済等の混乱による世界的な需給構造の変化、原材料やエネルギーの急激な価格上昇、特別な税金および関税、調達先の倒産などが生じる可能性があります。その場合、生産コスト増加による利益率および工程遅れによる生産効率の低下等により当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 競合および価格交渉当社グループは、工作機器事業、産業機械事業、金属素形材事業、半導体関連事業のいずれの市場においても同業他社との激しい競合環境にあり、当社グループにとって優位に価格決定をすることが困難な状況に置かれています。また、当社グループは、原材料およびエネルギー価格の高騰やインフレが進行した場合、即時の価格交渉による十分な売価への転嫁が難しい状況にあります。当社グループは高付加価値製品の提供と省人化・効率化によるコスト競争力の向上、継続的な価格交渉により対応していく方針ではありますが、販売価格の下落および競合の市場競争力強化、原材料およびエネルギー価格の高騰が進んだ場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品の品質当社グループは、「お客様第一主義のものづくり」という認識のもと、ISO9001およびISO14001を取得するなど製品の品質を維持・向上するための取組みを行っております。また、品質管理および環境管理を経営の最重要事項の一つとしており、製品の工程管理および完成検査の強化など、品質確保に関して出来る限り厳格な管理体制の構築に努めておりますが、製品の開発・製造などにおける品質上のリスクを全て将来にわたって完全に排除することは困難なものと認識しております。万が一、クレーム、製品の不具合、使用部品の不良、重大な事故が発生した場合、社会的信用の低下、取引停止、損害賠償、製品の補償費用の発生などを含め、当社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 海外進出当社グループは、アジア、北中米、欧州などにおいて積極的な事業展開を図っております。工作機器事業および金属素形材事業につきましては、海外に生産拠点を有しており、グローバル市場における価格競争力の強化に取り組んでいます。しかし、これらの国、地域においては、予期しない法律または諸規則の変更、政府による政策発動、急激な経済の変化などの要因、宗教・文化の相違、商習慣に関する障害、特別な税金および関税などが、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 為替相場当社グループは、貿易取引において外貨建決済を行うことや、生産拠点のグローバル化を進めることによる外貨建債権の保有など、為替相場の変動によるリスクを有しております。これらの取引に対し、先物為替予約や外貨建見合債務の保有などによるヘッジ策を講じておりますが、為替相場の変動によるリスクが完全に回避される保証はなく、当社グループの財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 人材確保当社グループは、企業成長の根幹は人材であるという思想のもと、「働きやすく、成長できる企業へ」をテーマに、自ら学習し、思考し、行動できる社員の育成を図っています。当社グループの持続的な発展には専門性を有する多様な人材の確保が必要となりますが、少子高齢化による労働人口の減少および働き方の多様化による人材の流動化を背景に人材確保に向けた競争の激しさは増しております。当社グループが事業活動に必要な人材を確保できなかった場合、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 災害当社グループは、国内外の主要施設・生産拠点に関して、火災・地震・豪雨等の災害に対する防止策、軽減策および財務リスクを最小化すべく保険加入などの対策を行っています。さらに、災害発生時および発生後の迅速な対応・早期復旧を可能とするための体制整備などの対策も進めております。しかし、大規模な地震、台風等の自然災害および火災等の事故が発生し、主要施設・生産拠点などが被害を受けた場合、生産・販売活動の中断による製品供給の停止、修復費用の発生などにより、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。