事業の概要
- 遠心分離機の製造販売巴工業グループは、主に産業用の遠心分離機という特殊な機械を製造し、国内外の化学工場や食品工場、下水処理場などに販売しています。この機械は、液体と固体、または異なる密度の液体を効率的に分離するために使われ、様々な産業の生産プロセスに不可欠な役割を果たしています。製品の販売だけでなく、アフターサービスや部品供給も行い、顧客との長期的な関係を築いています。
- 化学工業製品の販売合成樹脂や無機材料、有機原料、半導体製造用のセラミック製品など、幅広い化学工業製品を仕入れて国内外の企業に販売しています。これらの製品は、建設、自動車、鉄鋼、塗料、インク、接着剤、半導体など、多岐にわたる産業の原材料として使用されており、多様な顧客ニーズに応えることで収益を上げています。
- 物流とサポート事業子会社である巴物流株式会社が、グループ全体の物流を担っています。具体的には、製品の発送業務や在庫の管理を行い、効率的なサプライチェーンを支えることで、主力事業が円滑に進むようサポートしています。これにより、製品が顧客に迅速かつ確実に届けられ、事業全体の運営コスト削減にも貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 機械製造販売事業この事業は、主に遠心分離機という特殊な機械の製造と販売を行っています。売上高は152億3,828万6千円、営業利益は18億4,407万円で、グループの重要な収益源の一つです。日本国内だけでなく、中国や北米でも遠心分離機の製造、販売、アフターサービスを展開しており、幅広い産業の顧客に製品とサービスを提供しています。
- 化学工業製品販売事業この事業では、合成樹脂や無機材料、有機原料、半導体製造用のセラミック製品など、多岐にわたる化学工業製品を仕入れて販売しています。売上高は441億2,718万4千円、営業利益は35億848万円と、グループ全体の売上と利益の大部分を占める主力事業です。中国、タイ、マレーシア、ベトナム、ヨーロッパなど、アジアを中心にグローバルに展開しています。
- その他の事業このセグメントには、主にグループ全体の物流を担う子会社「巴物流株式会社」が含まれています。具体的な売上や利益は報告セグメントには記載されていませんが、製品の発送や在庫管理を通じて、グループ全体の事業活動を円滑に進めるための重要なサポート機能を果たしています。効率的な物流は、コスト削減や顧客満足度向上に貢献しています。
2025-10 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MachineryManufacturingAndSales | 事業 | 152 | 18 | 12.1% |
| ChemicalIndustryProductsSales | 地域 | 441 | 35 | 8.0% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社および子会社13社で構成され、主として遠心分離機等の製造・販売および化学工業製品等の仕入・販売に関連する事業を営んでおります。当社グループの事業に係る位置付けは、次のとおりであります。また、報告セグメントと事業区分は同一であります。なお、「その他の事業」には連結会社が含まれていないため、報告セグメントには記載しておりません。機械製造販売事業・・・・・・・当社は遠心分離機の製造・販売を行い、子会社巴機械サービス㈱は遠心分離機のアフターサービスおよび部品の販売を行っており、子会社巴マシナリー㈱は遠心分離機の部品の板金加工および機械加工を行っております。子会社巴栄機械設備(太倉)有限公司は、中国における遠心分離機の製造・販売とアフターサービスを行っております。子会社Tomoe Engineering USA, Inc. は、北米における遠心分離機および部品の販売とアフターサービスを行っております。化学工業製品販売事業・・・・・子会社巴工業(香港)有限公司ならびに同社の出資子会社である巴恵貿易(深圳)有限公司は、中国における当社グループの営業活動の中核として、子会社TOMOE Trading(Thailand)Co.,Ltd.、TOMOE TRADING(MALAYSIA)SDN.BHD.、TOMOE TRADING VIETNAM CO.,LTD.ならびにTOMOE Advanced Materials s.r.o. は、それぞれタイ、マレーシア、ベトナム、ヨーロッパにおける当社グループの営業活動拠点として機能しております。その他の事業・・・・・・・・・子会社巴物流㈱は当社の物流窓口として、商品発送や在庫管理を行っております。連結子会社に関する事業の系統図は、次のとおりであります。(注) 2024年8月1日開催の当社取締役会において、合成樹脂原料等の仕入・販売を行う星際化工有限公司およびその100%子会社として合成樹脂の着色・コンパウンド加工を行う星際塑料(深圳)有限公司を解散し清算することを決議しており、現在清算手続き中であります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 競合他社との価格・サービス競争があり、価格高騰分を販売価格に転嫁できない場合があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 遠心分離機をはじめとする産業用分離機器の製造・販売には専門的な技術が必要。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:景気、事業環境に関するリスク / 海外事業展開に伴うリスク / 為替相場および株価の変動に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
巴工業は特定のブランド力や特許、規制ライセンスに依存する事業モデルではなく、汎用的な産業機械の製造・販売が中心であるため、無形資産による競争優位性は限定的と判断される。
スイッチングコスト★★★☆☆
同社は主にポンプや攪拌機、ろ過機などの流体機械を製造しており、これらはプラント設備の一部として導入されることが多い。一度導入された設備は、配管や制御システムとの連携、オペレーションの習熟度から、他社製品への切り替えには一定のコストや手間が発生する可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の製品は個別の機械装置であり、ユーザーが増えることで製品自体の価値が向上するようなネットワーク効果は発生しない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造ノウハウやサプライヤーとの関係性から、一定のコスト競争力は有していると考えられるが、業界全体で価格競争が激しい分野であり、圧倒的なコスト優位性を確立しているとは言えない。
規模の経済★★★☆☆
流体機械分野において、同社は一定の市場シェアを有しており、特に特定の製品群では主要プレイヤーの一つとなっている。これにより、生産効率や調達面でのスケールメリットを享受していると考えられる。
- 遠心分離機の専門技術長年にわたり培ってきた遠心分離機に関する高度な製造技術とノウハウが強みです。この専門技術により、様々な産業のニーズに合わせた高性能な分離機器を提供でき、他社との差別化を図っています。特に、アフターサービスや部品供給体制も充実しており、顧客からの信頼を得ています。
- 多様な化学製品の取扱合成樹脂から無機材料、有機原料、半導体関連製品まで、非常に幅広い種類の化学工業製品を取り扱っている点が強みです。これにより、特定の産業や製品に依存することなく、多様な顧客層にアプローチでき、市場の変化にも柔軟に対応できるビジネスモデルを構築しています。
- グローバルな事業展開米国、中国、東南アジア、欧州など、世界各地に拠点を持ち、遠心分離機および化学工業製品の販売・サービスを展開しています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、グローバルな市場機会を捉えることで、安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社は創造と創業の精神を以って会社を成長、発展させ、会社に関連する人々の豊かな未来づくりに寄与するとともに、お客さまへの高い技術と優れた製商品の提供を通じて社会に貢献すること、および従業員に生きがいを見出す場を提供することを経営理念とし、主に固液の遠心分離技術による機械の製造販売と特色ある化学工業原材料の輸入販売を行ってまいります。 (2) 目標とする経営指標 当社は単に製商品の販売拡大を目指すのではなく、機械製造販売事業では特異な技術を必要とする製品の開発・販売を、また、化学工業製品販売事業では限られたマーケットにあっても特色がある専門知識を要する付加価値の高い商材の取扱を、夫々に心掛けており、これらを追求して行くに際しての経営指標として、事業収益力の実態が表れる経常利益と経営効率を示すROEを重視しています。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 当社の中長期的な経営戦略は、機械製造販売事業については新しい製商品の開発とコストの削減および海外ビジネス拡大であり、化学工業製品販売事業については特色ある新商材の発掘と新規顧客の開拓および海外市場へ向けた積極的な展開です。 こうした中長期的戦略の継続的な展開を図るため、当社では2022年11月に中期経営計画「For Sustainable Future(~持続可能な未来のために~)」(2023年10月期~2025年10月期)を策定し、持続的成長と企業価値向上を目指し種々の取り組みを推進してまいりました。 また、未来にわたって持続的な成長を図るために、新たな中期経営計画(2026年10月期~2028年10月期)「Create The New Future~新たな未来の創造~」を策定し、その最終年度(2028年10月期)の目標を連結売上高700億円、営業利益および経常利益は共に70億円、親会社株主に帰属する当期純利益を50億円とし、その達成に向けた取り組みを推進してまいります。 機械製造販売事業では、三つの柱を軸に事業を展開してまいります。第一の柱として、海外市場において中核となる遠心分離機の販売を促進し、海外ビジネスを拡大します。今後成長が見込まれるインドでは、現地法人化した拠点を活かし、当社が強みを持つ化学工業市場を重点的に開拓します。また、米国法人を中心に米州市場の深耕を加速するほか、東南アジアではタイ、インドネシア、ベトナム各拠点を結ぶ販売ネットワークを構築し、未開拓分野への進出を目指します。第二の柱では、未利用熱の有効利用を切り口として、焼却炉などの産業排熱向けを中心にバイナリー発電装置を拡販します。更に第三の柱として、機械商社に求められる機能を高め、環境負荷低減に繋がる製商品の拡充に注力します。生産部門では、需要拡大に対応すべく、当社サガミ工場の一部と遠心分離機の板金溶接加工を担う当社の100%子会社である巴マシナリー株式会社を移転するための新工場を建設し、生産能力増強と新たな研究・開発、生産体制の構築を図ります。これにより、本中期経営計画の最終年度となる2028年10月期の連結売上高20,000百万円、営業利益2,800百万円を目標とし、その初年度となる2026年10月期の連結売上高は前年度比14.2%増の17,400百万円、営業利益については人件費増や将来の成長に資する研究開発等による販管費の増加を見込むものの、増収効果により前年度比12.8%増の2,080百万円となる見通しです。 化学工業製品販売事業では、専門商社としての強みや特色を活かした営業活動を展開し、利益の最大化を実現するため売上総利益1億円以上の商品の拡充に努め、業績安定化と更なる成長を目指します。また、海外ビジネスの拡大を重要課題と認識し、タイ、ベトナム、マレーシア各拠点の連携を強化することで、東南アジアの事業拡充を図ります。欧州では、チェコを拠点としてパワー半導体向け商材を中心に拡販します。インドでは、耐火物向け商材に加え高付加価値商品に関する市場調査を進めます。新商品の開発をこれまで以上に推進することで、新たな事業領域の拡大と収益基盤の多様化を図ります。更に、ポートフォリオ分析に基づき、高収益事業に対しては優先的に経営資源を投下し成長を促進する一方、課題事業については適切な対応策を適宜検討してまいります。これにより、本中期経営計画の最終年度となる2028年10月期の連結売上高50,000百万円、営業利益4,200百万円を目標とし、その初年度となる2026年10月期の連結売上高は前年度比3.8%増の45,800百万円、営業利益については人件費増や将来の成長に資する営業開発関係等による販管費の増加を見込むものの、増収効果により前年度比4.6%増の3,670百万円となる見通しです。 これらを着実に実行するために当社のグローバル化とこれを担う人材教育などの施策を推し進め、両事業の持続的成長と収益力向上を図って行く方針です。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社は創造と創業の精神を以って会社を成長、発展させ、会社に関連する人々の豊かな未来づくりに寄与するとともに、お客さまへの高い技術と優れた製商品の提供を通じて社会に貢献すること、および従業員に生きがいを見出す場を提供することを経営理念とし、主に固液の遠心分離技術による機械の製造販売と特色ある化学工業原材料の輸入販売を行ってまいります。 (2) 目標とする経営指標 当社は単に製商品の販売拡大を目指すのではなく、機械製造販売事業では特異な技術を必要とする製品の開発・販売を、また、化学工業製品販売事業では限られたマーケットにあっても特色がある専門知識を要する付加価値の高い商材の取扱を、夫々に心掛けており、これらを追求して行くに際しての経営指標として、事業収益力の実態が表れる経常利益と経営効率を示すROEを重視しています。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 当社の中長期的な経営戦略は、機械製造販売事業については新しい製商品の開発とコストの削減および海外ビジネス拡大であり、化学工業製品販売事業については特色ある新商材の発掘と新規顧客の開拓および海外市場へ向けた積極的な展開です。 こうした中長期的戦略の継続的な展開を図るため、当社では2022年11月に中期経営計画「For Sustainable Future(~持続可能な未来のために~)」(2023年10月期~2025年10月期)を策定し、持続的成長と企業価値向上を目指し種々の取り組みを推進してまいりました。 また、未来にわたって持続的な成長を図るために、新たな中期経営計画(2026年10月期~2028年10月期)「Create The New Future~新たな未来の創造~」を策定し、その最終年度(2028年10月期)の目標を連結売上高700億円、営業利益および経常利益は共に70億円、親会社株主に帰属する当期純利益を50億円とし、その達成に向けた取り組みを推進してまいります。 機械製造販売事業では、三つの柱を軸に事業を展開してまいります。第一の柱として、海外市場において中核となる遠心分離機の販売を促進し、海外ビジネスを拡大します。今後成長が見込まれるインドでは、現地法人化した拠点を活かし、当社が強みを持つ化学工業市場を重点的に開拓します。また、米国法人を中心に米州市場の深耕を加速するほか、東南アジアではタイ、インドネシア、ベトナム各拠点を結ぶ販売ネットワークを構築し、未開拓分野への進出を目指します。第二の柱では、未利用熱の有効利用を切り口として、焼却炉などの産業排熱向けを中心にバイナリー発電装置を拡販します。更に第三の柱として、機械商社に求められる機能を高め、環境負荷低減に繋がる製商品の拡充に注力します。生産部門では、需要拡大に対応すべく、当社サガミ工場の一部と遠心分離機の板金溶接加工を担う当社の100%子会社である巴マシナリー株式会社を移転するための新工場を建設し、生産能力増強と新たな研究・開発、生産体制の構築を図ります。これにより、本中期経営計画の最終年度となる2028年10月期の連結売上高20,000百万円、営業利益2,800百万円を目標とし、その初年度となる2026年10月期の連結売上高は前年度比14.2%増の17,400百万円、営業利益については人件費増や将来の成長に資する研究開発等による販管費の増加を見込むものの、増収効果により前年度比12.8%増の2,080百万円となる見通しです。 化学工業製品販売事業では、専門商社としての強みや特色を活かした営業活動を展開し、利益の最大化を実現するため売上総利益1億円以上の商品の拡充に努め、業績安定化と更なる成長を目指します。また、海外ビジネスの拡大を重要課題と認識し、タイ、ベトナム、マレーシア各拠点の連携を強化することで、東南アジアの事業拡充を図ります。欧州では、チェコを拠点としてパワー半導体向け商材を中心に拡販します。インドでは、耐火物向け商材に加え高付加価値商品に関する市場調査を進めます。新商品の開発をこれまで以上に推進することで、新たな事業領域の拡大と収益基盤の多様化を図ります。更に、ポートフォリオ分析に基づき、高収益事業に対しては優先的に経営資源を投下し成長を促進する一方、課題事業については適切な対応策を適宜検討してまいります。これにより、本中期経営計画の最終年度となる2028年10月期の連結売上高50,000百万円、営業利益4,200百万円を目標とし、その初年度となる2026年10月期の連結売上高は前年度比3.8%増の45,800百万円、営業利益については人件費増や将来の成長に資する営業開発関係等による販管費の増加を見込むものの、増収効果により前年度比4.6%増の3,670百万円となる見通しです。 これらを着実に実行するために当社のグローバル化とこれを担う人材教育などの施策を推し進め、両事業の持続的成長と収益力向上を図って行く方針です。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績の状況 当連結会計年度のわが国経済は、期初からプラス成長で推移しましたが、足元では住宅投資および輸出の減少を主因にマイナス成長に転じました。一方、海外においては米国経済が堅調を持続し、欧州経済は低成長ながら底堅く推移したものの、中国経済は減速傾向が続いております。 こうした情勢の下、当社グループはグローバルに展開する事業基盤とネットワーク、多岐にわたる知見や多様性を強みに価値創造と持続的成長を目指し、2025年10月期までの中期経営計画「For Sustainable Future~持続可能な未来のために~」で掲げた目標達成に向けてまい進してまいりました。その結果、売上高、各利益はいずれも目標を上回り、更にそれぞれ過去最高を更新する業績となりました。 当連結会計年度における売上高は機械製造販売事業、化学工業製品販売事業の販売がいずれも伸長したことから前年度比13.9%増の59,365百万円となりました。利益面につきましては、機械製造販売事業が増益となったことを背景に営業利益が前年度比13.8%増の5,352百万円、経常利益が前年度比13.1%増の5,401百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、前年度比6.5%増の3,851百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。(機械製造販売事業) 機械製造販売事業では、海外向け機械および部品・修理の販売が伸び悩みましたが、国内官需および民需向けの販売が、好調な受注に支えられ全般的に好調だったことから、当連結会計年度の売上高は前年度比17.2%増加し15,238百万円となりました。 (単位:百万円) 品目区分機械装置・工事部品・修理合計官 需24/104141,1642,9364,51525/101,0631,5093,3415,915差 異6493454051,400民 需24/108573392,4293,62625/101,4277062,8074,941差 異5693663781,315海 外24/101,650733,1384,86225/101,3902692,7214,381差 異△260196△417△480合 計24/102,9221,5778,50413,00425/103,8812,4858,87115,238差 異9599083662,234 利益面につきましては、販売が伸長したことから営業利益は前年度比55.4%増加し1,844百万円となりました。 (化学工業製品販売事業) 化学工業製品販売事業では、機能材料関連の半導体製造用途向け材料、電子材料関連の半導体組立用途向け材料の販売が伸び悩んだことに加えて、合成樹脂関連の販売が解散を決議した中国子会社の操業停止の影響もあり減少しました。一方、鉱産関連の樹脂向け添加剤が大きく伸びた他、化成品関連のコーティング用途向け材料等を中心に販売が伸長したことから、当連結会計年度の売上高は前年度比12.8%増加し44,127百万円となりました。 (単位:百万円) 24/1025/10差 異合成樹脂関連4,5233,619△904工業材料関連6,5926,510△82鉱産関連6,32913,9157,586化成品関連9,63310,483850機能材料関連7,2045,227△1,977電子材料関連4,6794,368△311その他(洋酒)1512△148合計39,11544,1275,011 利益面につきましては、販売が伸長したものの、人件費増を主因とする販管費の増加により営業利益は前年度比0.2%減少し3,508百万円となりました。 ② 財政状態の状況 当連結会計年度末の流動資産は、商品及び製品が増加した一方、現金及び預金ならびに電子記録債権が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ483百万円減少し41,756百万円となりました。固定資産は、無形固定資産が減少した一方、有形固定資産および退職給付に係る資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3,679百万円増加し14,629百万円となりました。 負債は、賞与引当金および繰延税金負債が増加した一方、支払手形及び買掛金ならびに電子記録債務が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ189百万円減少し13,648百万円となりました。 純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ3,385百万円増加し42,737百万円となりました。 以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末の74.0%から1.8ポイント上昇して75.8%となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動の段階で収入となった一方、投資活動および財務活動の段階で支出となったことにより、前連結会計年度末に比べ1,565百万円減少し13,367百万円となりました。ここに至る当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とその変動要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、2,376百万円となりました。これは、法人税等の支払1,674百万円および棚卸資産の増加1,535百万円などによる資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益5,478百万円、減価償却費による資金の留保377百万円ならびに売上債権及び契約資産の減少627百万円などによる資金の増加が上回ったことによるものです。なお、前連結会計年度の3,363百万円の収入と比べ987百万円の収入減少となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、2,474百万円となりました。これは、有形固定資産の売却による収入89百万円などによる資金の増加があったものの、有形固定資産の取得による支出2,505百万円および差入保証金の増加額75百万円などによる資金の減少が上回ったことによるものです。なお、前連結会計年度の629百万円の支出と比べ1,844百万円の支出増加となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、1,546百万円となりました。これは、配当金の支払額1,546百万円などによるものです。なお、前連結会計年度の1,327百万円に比べ219百万円の支出増加となりました。 ④ 生産、受注および販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)機械製造販売15,153,40614.4(4,354,730)(△11.9)合計15,153,40614.4(4,354,730)(△11.9) (注) 1.金額は販売価格をもって表示しております。2.( )は、海外向け生産高を内数で表示しております。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)機械製造販売15,207,918△4.313,826,7232.0(4,765,327)(△3.6)(3,842,946)(11.3)合計15,207,918△4.313,826,7232.0(4,765,327)(△3.6)(3,842,946)(11.3) (注) 1.( )内は、海外向け受注高を内数で表示しております。2.上記金額に消費税等は含まれておりません。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)機械製造販売15,238,28617.2(4,369,359) (△10.1)化学工業製品販売44,127,18412.8(4,354,748) (△18.6)合計59,365,47013.9(8,724,107) (△14.6) (注) 1.( )内は、海外販売高を内数で表示しております。2.上記金額に消費税等は含まれておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 中期経営計画(2023年10月期~2025年10月期)の達成状況 2025年10月期に最終年度を迎えた中期経営計画「For Sustainable Future~持続可能な未来のために~(2023年10月期~2025年10月期)」は、当初中計最終年度の目標を売上高50,000百万円、営業利益4,000百万円としてスタートしましたが、その後、業績が好調に推移したため、目標を売上高57,000百万円、営業利益4,960百万円に上方修正しました。事業毎の上方修正後の目標は、機械製造販売事業が売上高15,600百万円、営業利益1,470百万円、化学工業製品販売事業が売上高41,400百万円、営業利益3,490百万円です。機械製造販売事業では、国内における民需向け全般、官需向け装置工事、部品修理、海外における部品修理の販売が伸長し、売上高は目標をやや下回りましたが、営業利益はこれを上回りました。化学工業製品販売事業では、化成品関連が全般的に伸びた他、機能材料、鉱産関連等、幅広い分野が伸長したことにより、売上高、営業利益共に目標を上回りました。その結果、当社グループ全体の売上高、各利益はいずれも目標を上回り、更にそれぞれ過去最高を更新する業績となりました。 また、資本効率の改善と資本コストや株価を意識した経営を進めた結果、ROE9.4%、PBR1.11倍となり、いずれも目標を上回りました。 (単位:百万円) 23/10実績24/10実績25/10実績25/10上方修正後中計最終年度目標売上高49,62852,11959,365> 57,000 機械製造販売13,04113,00415,238< 15,600 化学工業製品販売36,58739,11544,127> 41,400営業利益4,0484,7035,352> 4,960 機械製造販売8291,1871,844> 1,470 化学工業製品販売3,2183,5163,508> 3,490経常利益4,1154,7755,401> 5,000当期純利益2,7333,6163,851> 3,620ROE7.7%9.5%9.4%> 8.9%PBR0.72倍0.96倍1.11倍> 1.00倍 次に、この中期経営計画で掲げた重点施策とその成果は以下のとおりです。 重点施策成果機械製造販売①海外事業の拡大推進②採算性向上の実現③バイナリー発電装置の販売開始④第三の柱となる新規製商品の海外調達強化①インドへの展開拡大→現地法人設立(2025年11月)、石油化学 プロジェクトの受注②営業利益率向上(8.0%→12.1%)、新工場 建設着手③バイナリー発電装置の販売開始→1号機の受注④第三の柱となる新規製商品の営業活動開始→超低温ベルト乾燥機など化学工業製品販売①パワーデバイス市場での商権確立②海外事業の拡大推進③新たなサプライヤー発掘への注力④新規事業の立ち上げ①パワー半導体向け部材の販売拡大②チェコ子会社でのパワー半導体向け部材 の販売基盤確立②③インド駐在員事務所開設→耐火物市場の市場調査④ライフサイエンス分野への進出経営全般①資本効率の改善(ROE改善)②持続的成長に資する投資への積極的な取り組み③DXの推進と社員一人一人が活躍できる職場環境 づくりへの取り組み④株主還元の強化、IR活動の強化①収益力向上によるROE改善(8.0%→9.4%)①事業ポートフォリオの見直し→星際Gr清算、 巴ワイン・アンド・スピリッツ売却②新工場建設のための土地取得③DX推進と人事制度改定による多様で柔軟な 働き方の実現→在宅勤務、時差勤務、時間単位の有給休暇 制度導入など④新たな配当方針の下での増配と株主優待の 拡充④IR担当部署を設置し、投資家とのミーティ ング回数を飛躍的に増加 ※株式分割、株式売出しにより株式の流動 性向上を実現 なお、今後においては、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等(3)中長期的な会社の経営戦略」で前述したように、新たに中期経営計画「Create The New Future~新たな未来の創造~(2026年10月期~2028年10月期)」で掲げた重点施策に取り組み、以下の目標達成を目指してまいります。 (単位:百万円) 25/10実績26/10見通し28/10目標25/10実績比売上高59,36563,20070,000+17.9% 機械製造販売15,23817,40020,000+31.2% 化学工業製品販売44,12745,80050,000+13.3%営業利益5,3525,7507,000+30.8% 機械製造販売1,8442,0802,800+51.8% 化学工業製品販売3,5083,6704,200+19.7%経常利益5,4015,7707,000+29.6%当期純利益3,8514,2005,000+29.8%ROE9.4%9.7%10.5%+1.1pt ② 資本の財源および資金の流動性 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。 当社グループでは、運転資金および定常的な設備投資・研究開発については、主に営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金にて賄われております。今後も企業価値向上のための成長投資を積極的に進めてまいります。また、緊急時の支払いに備えて主要金融機関と当座貸越契約および貸出コミットメントライン契約を締結しております。 ③ 重要な会計上の見積りおよび見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
事業リスク
- 景気変動と設備投資遠心分離機事業は国内外の景気や化学・食品業界の設備投資、公共投資の動向に大きく左右されます。景気が悪化したり、主要顧客の設備投資が減少したりすると、遠心分離機の受注が減り、会社の業績や財務状況に悪影響が出る可能性があります。特に、化学工業製品販売事業は原材料の需給調整が短期間で発生し、業績への影響が早く現れる傾向があります。
- 海外事業特有のリスク米国、中国、東南アジア、欧州など広範な海外で事業を展開しているため、各国の政治情勢、法規制、税制、人材確保の難しさなどが事業に影響を与える可能性があります。特に米中対立や日中関係、関税政策などの地政学的リスクは、事業活動を制約し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 為替変動と株価変動外貨建ての輸出入取引や債権債務があるため、為替レートの急激な変動は会社の業績や財務状況に影響を与える可能性があります。また、海外子会社の財務諸表を円に換算する際にも為替変動リスクが生じます。さらに、取引先企業の株式や年金資産として株式を保有しているため、株価の変動や出資先の財政悪化も業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの事業等に関するリスクとして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりです。各事項の中には将来における状況等に係る内容も含まれますが、これらの内容についても、当連結会計年度末時点における経営諸情報に基づいて判断したものとなっています。(1) 景気、事業環境に関するリスク 当社グループの機械製造販売事業では、主に遠心分離機をはじめとする産業用分離機器を製造販売しておりますが、国内およびアジア地域の景気動向、主要顧客である国内外の化学・食品等業界の設備投資動向、国内下水処理場等の公共投資の動向により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。化学工業製品販売事業では、合成樹脂および同製品、建設・自動車・鉄鋼向け無機材料、塗料・インキ・接着剤向け有機原料、半導体製造工程向けセラミック製品および商材等を販売しておりますが、国内外における化学工業全般および建設・自動車・鉄鋼・半導体業界の動向の他、原材料需給、価格動向により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。 また、化学工業製品販売事業では原材料を取扱うため、より短期間で需給調整が発生し当社の業績に影響します。一方、機械製造販売事業では比較的長期の設備投資サイクルで受注状況が変化するため、やや遅れて業績に影響が発生します。 さらに両事業において競合他社との価格・サービス競争があり、大口の取引の失注により業績が影響を受ける可能性があります。 両事業におきましては、これらの景気変動や競争環境に対する抵抗力を高めるため様々な国・地域で幅広い産業の顧客開拓に努めることに加え、在庫管理を徹底し在庫保有リスクを適正化すべく努めております。また、事業環境の変化があっても販売への影響の少ない特色のある高付加価値製商品の開発やコストダウンに努めております。 (2) 海外事業展開に伴うリスク 当社グループは、米国、中国、東南アジア諸国、インド、欧州を始めとして広く海外での事業活動を行っていることから、現地の法律や情勢把握には細心の注意を払い、これらに適時適切に対処すべく努めております。しかし、現地の政情、行政、法規制、税制、人材確保とその維持等々に起因する不測の事態発生により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。とりわけ、中国および米国においては、米中対立ならびに日中関係、台湾有事、米国の関税政策などの諸問題により、事業活動が制約を受ける可能性があります。 (3) 為替相場および株価の変動に関するリスク 当社グループでは外貨建輸出入取引を行い、外貨建債権債務を保有しており、これらに関しては為替変動の影響が発生します。大口取引については先物予約などによるヘッジを行ない、為替リスクを最小とする努力をしておりますが、急激な為替変動により当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建の財務諸表を作成しておりますが、これらを円貨に換算するに際しても、為替変動に伴う評価リスクの発生が考えられます。 当社グループでは、ビジネス戦略の一環として取引先企業の株式を保有している他、年金資産運用の一部として株式を保有しており、株価変動または出資先の財政状態悪化により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。政策保有株式については、毎年資本コストを踏まえた保有意義の確認を行い意義のない銘柄については圧縮に努めております。 (4) 自然災害等のリスク 当社グループは、地震、津波、台風等の自然災害あるいはパンデミック発生時の損失を最小限に抑えるため、リスク管理に関する基本方針に基づく事業継続計画を策定し、社員の安全確保に配慮しつつ、各種の施策を進めております。しかしながら、当社グループが事業を展開する国や地域において、これらの施策を以ってしても対処しえない大規模な自然災害等が発生した場合、生産能力あるいは販売能力が著しく低下し、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。 (5) 取引先の信用リスク 当社グループは、多様な商取引により国内外の販売先に対して信用供与を行っており、信用リスクを負っております。当連結会計年度において、連結貸借対照表上に記載されている「受取手形、売掛金及び契約資産」・「電子記録債権」がそのリスクに晒されている代表的な資産です。これらの営業債権について回収期日管理を徹底するとともに、取引先ごとの販売限度額を設定し残高管理を行っており、その与信リスク低減のため、定期的または随時に取引先の信用状況を調査し、必要に応じて担保・保証・取引信用保険を利用した債権保全措置を講じております。しかしながら、取引先の信用状況の悪化や経営破綻等が発生した場合、貸倒引当金や貸倒損失の計上を通して、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。 (6) 部品原材料調達に関するリスク 当社グループの機械製造販売事業においては、主力となる遠心分離機の部品・原材料の供給を複数のグループ外調達先から受けています。これらの価格と納期は、原材料の入手難易度の変化、市場価格の変動やグループ外調達先での人件費の変動、原油価格に起因する輸送費の変動により大きな影響を受けます。 価格の高騰時、その上昇分を当社の販売価格に転嫁できない場合、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。また、価格が下落した場合には棚卸資産の評価損が発生する可能性があります。更にグループ外調達先の倒産・事業からの撤退により部品・原材料の供給が停止した場合にも生産の遅れ、価格上昇が生じる可能性があります。 当社グループでは、これらの価格変動リスクを緩和するため、部品・原材料・取扱商材の市況動向を注視し安定価格での調達に努めると同時に、代替材料の検討、主要部品の当社グループ内での製造推進、複数の調達先・輸送手段の確保、在庫管理の徹底に努めております。 (7) 工場・製造現場の事故災害、製品の安全、品質に関するリスク 当社および協力会社の工場・製造現場が自然災害、火災や停電などの事故により、工場の操業停止を余儀なくされた場合や破損した工作機械等の設備、工場施設の復旧に多大な費用を要する場合、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、災害・事故リスクへの対応として、事業継続計画の整備、安全衛生活動の充実、複数の調達先確保に努めております。 また、当社グループが製造販売する製品に重大な安全・品質問題が発生することで多額の損害賠償、社会的信頼の失墜、製品ブランドの毀損が発生し、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。製品の安全・品質に係るリスクへの対応としては、ISO9001で認定された品質マネジメントシステムの構築と遵守、製品安全性を重視した設計の実施、製品検査の徹底による品質確保に努めております。 (8) 人材確保、育成に関するリスク 当社グループは、年々厳しさを増す企業間競争を勝ち抜くため、各担当分野に精通した人材、特に機械製造販売事業における技術者など専門性の高い人材の確保と育成を着実に行う必要があると考えております。しかし、日本国内における少子高齢化や労働人口の減少により、技術革新や経営に不可欠となる高度な能力を有する人材を確保していくための競争は厳しさを増しており、このような環境下で、優秀な人材の獲得や育成が経営計画に沿って達成されない場合やベテラン・熟練社員から若手層への知識、ノウハウ、技術の伝承等が進まない場合には、営業、設計、製造、研究開発等の業務継続に影響を及ぼし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。このため、次代を担う優秀な人材を新卒、中途、年齢、性別、国籍等に関わらず採用し、OJT、各種階層別研修・目的別専門研修等を通じて育成することで営業力の更なる強化を図る一方、固有技術を確実に継承し新技術の開発力を強化する取り組みを進めております。 (9) 各種法規制に関するリスク 当社グループは、国内および事業展開する各国において、輸出入規制、環境規制、製造物に関する規制、化学物質に関する規制等、様々な法律・規制の適用を受けております。当社グループ内において規制遵守のための体制整備に努めておりますが、これらの規制を遵守できなかった場合や規制が強化された場合には、事業活動に制約を受けコスト増加につながる場合があることから、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。 (10) コンプライアンスに係るリスク 当社グループは、企業行動規範を定め、法令等の遵守を宣言し、コンプライアンス研修を通じて役職員に遵法意識の浸透を図っております。また、遵守状況の確認やコンプライアンス上の問題等の審議を行う企業倫理委員会およびコンプライアンスに係る情報を収集するためのヘルプ・ラインを設置しているほか、不正の発見・防止とプロセス改善を図るために監査等委員会および内部監査部門が連携して業務プロセスを監査するなど、コンプライアンス違反行為防止のための体制を構築しております。しかしながら、これら対策を講じても、個人的な不正行為等によるリスクを完全には回避することが出来ず、重大な法令違反等を起こした場合には、当社グループの社会的信用、業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。 (11) 投資、M&A、事業拡大に関するリスク 当社グループは、常により付加価値の高いビジネスへの展開を志向し、新会社の設立、設備投資、M&A等の事業拡大に向けた投資活動を行っております。こうした投資案件においては、収益が当初の計画水準に達しないことによる資本回収遅延や、追加資金が必要となるなどのリスクがあります。新規事業投資に際しては、事業の収益性や投資回収の実現性を入念に精査した上で意思決定しておりますが、十分な事前検討をもってしても予見あるいは防止できない事象により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。 (12) 情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、当社グループ自身の情報はもとより、事業活動を通じて多くのお客様の秘密情報、お客様が保有する個人情報に接する機会を有しております。これらの情報がサイバー攻撃等により漏洩する事で、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損するリスクと発生した損害に対する賠償金の支払等により、当社グループの業績や財政状態が影響を受ける可能性があります。 サイバー攻撃は年々高度化・巧妙化していることから、サイバーセキュリティ対策は重要な経営課題となっており、様々な対策を推進しています。最近では、日々進化するサイバー攻撃への対策を講じるとともに、万一の事業継続計画の更なる強化として主要な業務システムをクラウド環境に移行し可用性を高めております。また、外部情報機器の社内ネットワークへの接続制御に加え、役職員に貸与しているノートPC等のモバイル機器については、外部記録媒体の接続制御ならびに遠隔操作でデータ消去(初期化)できる体制を整備するなど、情報漏洩リスクの極小化に努めております。 加えて、働き方改革の一環として定着している在宅勤務に対しては従業員に専用PCを貸与し、社内ネットワークへの接続には多要素認証を要するなど安全性の高いシステムインフラを整備しております。 (13) 気候変動問題への対応および諸規制に関するリスク 当社グループは、温室効果ガスが原因とされる気候変動問題を世界共通の課題であると認識し、この問題に関する対策のグローバルな議論の進展やそれに伴う規制の動向に常に注意を払っております。また、サステナビリティ推進委員会において情報を整理共有し当社グループへの影響を取締役会に報告するとともに提言を行う体制を整えております。各事業部門においては極力前倒しの戦略修正を心掛け、気候変動問題解決に寄与する新製品開発や新事業分野の開拓に注力しておりますが、この対応が遅れた場合、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。