6302

住友重機械工業(6302)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 総合機械メーカー: 住友重機械工業は、子会社176社、関連会社5社を含む182社からなる巨大な総合機械メーカーグループです。減速機、プラスチック加工機械、油圧ショベル、ボイラ、船舶など、多岐にわたる産業機械やインフラ関連製品の製造・販売をグローバルに展開しており、それぞれの分野で専門性の高い事業を行っています。
  • グローバルな生産・販売網: 各事業セグメントにおいて、日本国内だけでなく、北米、欧州、中国、東南アジアなど世界各地に製造拠点や販売拠点を設けています。これにより、地域ごとの需要に合わせた製品供給や、為替変動リスクの軽減を図りながら、効率的なグローバルビジネスモデルを構築しています。
  • 多角的な事業ポートフォリオ: メカトロニクス、インダストリアルマシナリー、ロジスティックス&コンストラクション、エネルギー&ライフラインの4つの主要セグメントで構成されています。これにより、特定の市場や製品に依存することなく、幅広い産業分野からの収益を確保し、事業リスクの分散と安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • メカトロニクス事業: 減速機、モータ、インバータ、極低温冷凍機、精密位置決め装置などを製造・販売しています。売上高は2711.9億円、営業利益は190.15億円と、グループ内で最も高い営業利益を上げており、高精度な機械部品や装置が主要な収益源となっています。
  • インダストリアルマシナリー事業: プラスチック加工機械、加速器、医療機械器具、半導体製造装置、鍛造プレスなどを手掛けています。売上高は2226.23億円、営業利益は42.43億円で、特に半導体製造装置は住友重機械イオンテクノロジーが担当するなど、先端産業を支える機械を提供しています。
  • ロジスティックス&コンストラクション事業: 油圧ショベル、道路機械、建設用クレーン、運搬荷役機械、物流システム、駐車場システム、フォークリフトなどを扱っています。売上高は3889.08億円、営業利益は140.2億円と、グループ最大の売上規模を誇り、国内外のインフラ整備や物流を支える事業が中心です。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MechatronicsReportableSegment 事業 2,712 190 7.0%
IndustrialMachineryReportableSegment 地域 2,226 42 1.9%
LogisticsAndConstructionReportableSegment 事業 3,889 140 3.6%
EnergyAndLifelineReportableSegment 事業 1,776 121 6.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,997 文字
3 【事業の内容】当社グループは、総合機械メーカーとして、子会社176社、関連会社5社及び当社を含め総計182社から構成されております。当社グループが営んでいる主な事業内容と、主要な関係会社の当該事業に係る位置付けなどは、以下のとおりであります。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に記載しているセグメント情報と同一の区分であります。なお、セグメント運営の効率化とシナジー推進を目的として、2025年1月にメカトロニクスセグメントのレーザ関連装置についてインダストリアル マシナリーセグメントへ、またインダストリアル マシナリーセグメントの極低温冷凍機についてメカトロニクスセグメントへの組替えを実施しております。 (1) メカトロニクス減・変速機につきましては、当社及び住友重機械ギヤボックス㈱が製造及び販売全般を行うほか、Sumitomo Machinery Corporation of Americaが主に北米地域を、Sumitomo(SHI)Cyclo Drive Germany GmbHが欧州地域を、Sumitomo(SHI)Cyclo Drive Asia Pacific Pte.Ltd.が東南アジア地域を、住友重機械(唐山)有限公司と住友重機械減速機(中国)有限公司が中国における製造を担当しております。モータにつきましては、Sumitomo Heavy Industries(Vietnam)Co., Ltd.が製造を、 Lafert S.p.A.が製造及び販売全般を行っております。インバータにつきましては、Invertek Drives Ltd.が製造及び販売全般を行っております。極低温冷凍機及び精密位置決め装置につきましては、当社が製造及び販売全般を行っております。 (2) インダストリアル マシナリープラスチック加工機械につきましては、当社が製造及び販売全般を行うほか、寧波住重機械有限公司が中国における製造を、Sumitomo(SHI) Demag Plastics Machinery North America,Inc.が北米地域における販売全般を、Sumitomo(SHI)Demag Plastics Machinery GmbHが欧州地域における製造及び販売を担当しております。加速器、医療機械器具、鍛造プレス及び防衛装備品につきましては、当社が製造及び販売全般を行っております。半導体製造装置につきましては、住友重機械イオンテクノロジー㈱(注)が製造及び販売全般を行っております。フローフォーミングマシンにつきましては、日本スピンドル製造㈱及びLeifeld Metal Spinning GmbHが製造及び販売全般を行っております。 (3) ロジスティックス&コンストラクション油圧ショベル及び道路機械につきましては、住友建機㈱が製造及び海外向け販売を、住友建機(唐山)有限公司が中国における製造を、住重建机(上海)有限公司が中国における販売を、PT Sumitomo Construction Machinery Indonesiaがインドネシアにおける製造を、住友建機販売㈱が国内向け販売を、LBX Company,LLCが北米地域における販売を行っております。建設用クレーンにつきましては、住友重機械建機クレーン㈱が、販売全般及び国内における製造を、Link-Belt Cranes,L.P.,LLLPが主に北米地域における製造及び販売全般を担当しております。運搬荷役機械、物流システム及び駐車場システムにつきましては、住友重機械搬送システム㈱が製造及び販売全般を行っております。フォークリフトにつきましては、住友ナコフォークリフト㈱が製造及び販売全般を行っております。 (4) エネルギー&ライフラインボイラ及び大気汚染防止装置につきましては、当社とSumitomo SHI FW Energie B.V.が製造、販売全般及び運転業務を行っております。水処理装置につきましては、住友重機械エンバイロメント㈱が製造、販売全般及び運転業務を行っております。産業用タービン及びポンプにつきましては、新日本造機㈱が製造及び販売全般を行っております。攪拌槽につきましては、当社及び住友重機械プロセス機器㈱が製造及び販売全般を行っております。食品機械につきましては、㈱イズミフードマシナリが製造及び販売全般を行っております。船舶につきましては、住友重機械マリンエンジニアリング㈱が製造を、当社が販売を行っております。 (注)住友重機械イオンテクノロジー㈱は2026年1月1日付で住友重機械マテリアルソリューションズ㈱に社名変更しております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高精度位置決め用サイクロ減速機や超電導型量子コンピュータ冷却装置など、高度な技術開発力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済状況の変動による需要縮小 / 地政学リスク/経済安全保障リスク / 為替相場の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

住友重機械工業は、600年以上の歴史を持つ住友グループの一員であり、そのブランド力は一定の信頼を得ている。しかし、個別の特許やIPが突出して競争優位に直結しているというよりは、総合的な技術力と信頼性に依存している側面が強い。具体的な強力な無形資産の開示は限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社製品は、プラント設備や産業機械など、導入に多額の投資と時間を要するものが多く、一度導入すると他社製品への切り替えは容易ではない。特に、特定の生産ラインに最適化されたカスタムメイドの設備の場合、スイッチングコストは高くなる傾向がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

住友重機械工業の事業は、特定のプラットフォーム上でユーザーが増えることで価値が増大するようなネットワーク効果は基本的に見られない。個々の製品・サービスが独立して機能するBtoBビジネスが中心である。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造業としての経験と、グループ内でのシナジー、効率的な生産体制の構築により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、グローバルな価格競争が激しい分野もあり、圧倒的なコスト優位を確立しているとは言えない。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

造船、建機、精密機械、エネルギー・環境などの多岐にわたる事業を展開しており、各分野で一定以上の市場シェアを確保している。特に、特定のニッチ市場においては、規模の経済を活かした効率的な生産・供給体制を構築しており、寡占的な地位を築いている可能性がある。

  • 幅広い製品と技術力: 減速機から半導体製造装置、建設機械、エネルギー関連設備まで、非常に多岐にわたる製品群とそれを支える高度な技術力を持っています。これにより、顧客の多様なニーズに応えることができ、幅広い産業分野で事業機会を創出しています。
  • グローバルな事業展開: 世界各地に生産・販売拠点を持ち、各地域に特化した子会社が事業を運営しています。例えば、減速機は北米、欧州、中国、東南アジアで製造・販売を行い、建設機械も同様にグローバルなサプライチェーンと販売網を構築しており、国際競争力を高めています。
  • シナジー効果と効率化: 2025年1月には、メカトロニクスセグメントのレーザ関連装置をインダストリアルマシナリーセグメントへ、インダストリアルマシナリーセグメントの極低温冷凍機をメカトロニクスセグメントへ移管するなど、セグメント間の連携強化と効率化を進めています。これにより、グループ全体の技術やノウハウを共有し、新たな価値創造やコスト削減を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】事業を取り巻く国内外の環境は急速な変化が続いており、世界情勢や経済動向は以前にも増して予測の難しい局面にあります。国内では、新政権のもと危機管理投資を核とした成長戦略の推進、物価高に対する迅速な生活支援、また技術・エネルギー・安全保障を統合した国家基盤の強化が進められ、企業活動に大きな影響を及ぼす政策転換が進行しております。海外では、ウクライナ及び中東情勢、東アジアの安全保障問題などによる地政学リスクに加え、米国の通商政策の動向や世界経済のブロック化の進展など、これまでの経営の前提を大きく揺るがす問題が顕在化しつつあります。さらに、AIをはじめとする技術革新が一層加速する中で、産業構造そのものが変容し、各産業における競争環境は絶えず変化し続けており、企業にはこれまで以上に柔軟かつ高度な対応が求められる状況となっております。 (1) 会社の経営の基本方針住友重機械グループは、1888年(明治21年)、住友グループの祖業である別子銅山の工作方として創業以来、社会と産業の発展とともに歩んできました。住友グループ各社に共通の理念と位置付けられる「住友の事業精神」は、社会性が重要視される現在の環境との親和性も高く、当社グループにとっても経営の基本であり、この精神に則り企業活動を実践していきます。また当社グループは、住友の事業精神のもと、パーパス及び経営理念(企業使命、私たちの価値観)を定め、経営及び企業活動全般の共通の拠り所としています。 <パーパス>こだわりの心と、共に先を見据える力で、人と社会を優しさで満たしますEnhance society and those within it with compassion through our ownership and vision <経営理念>企業使命一流の商品とサービスを世界に提供し続ける機械メーカーを目指します。 誠実を旨とし、あらゆるステークホルダーから高い評価と信頼を得て、社会に貢献します。私たちの価値観 顧客第一:顧客価値を第一に考え優れた商品とサービスを提供します。 変化への挑戦:現状に甘んずることなく変化に挑戦し続けます。 技術重視:独自の技術を磨き社会の発展に貢献します。 人間尊重:互いを尊重し学び合い成長する組織風土を育みます。 当社グループはこれら理念に則り、製品及びサービスのさらなる深化を図り、顧客の声に応え続けるとともに、持続可能な社会実現に向けて、イノベーションにより社会課題解決へのソリューションとなる製品及びサービスを提供していくことで、社会価値及び企業価値の拡大に引き続き取り組んでいきます。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題2025年度総括「中期経営計画2026」の初年度である2024年度に、事業環境の変化や主力事業の収益性改善の遅れが顕在化したことから、2025年度初頭に各計画値の見直しを実施いたしました。2025年度は、特に、ショベル事業及び半導体事業において当初想定を大きく上回る事業環境の変動が生じた結果、当社グループの業績は当初予想を下回る水準となりました。 「中期経営計画2026」の進捗「中期経営計画2026」は、2030年の「あるべき姿」からバックキャストして社会課題を導き、「製品・サービスによる社会課題解決を通じて持続的に企業価値を拡大する」という方針を継続し、「強靭な事業体の構築」という基本方針に基づき「収益力の改善」、「資本効率の向上」、「新事業探索の強化」を重点課題と位置付け、コーポレートとセグメントの両面から取り組む基本戦略を推進しております。〔図1〕図1「中期経営計画2026」基本方針及び骨子  「中期経営計画2026」では、当社グループを取り巻く外部環境の変化に起因した業績低迷を受け、2025年に、2026年目標値を売上高1兆1,730億円、営業利益800億円、ROIC7.0%へ修正いたしました。「中期経営計画2026」の最終年度である2026年度を迎え、修正後目標の達成が厳しい状況にありますが、基本方針である「強靭な事業体の構築」に基づき、重点課題の「収益力の改善」に向け、半導体事業をはじめとした重点投資領域の成長促進と事業基盤の立て直しを進め、「稼ぐ力」の強化を図ってまいります。 また、非財務目標としてESGの各項目に分類したサステナビリティ重要課題の各目標値を設定しており、当初の計画どおり順調に進捗しております。 ①コーポレート戦略a.事業ポートフォリオ改革の推進〔図2〕 低成長・低収益事業の戦略再構築を実施し、成長を見込む4つの「重点投資領域」事業へ経営資源を集中し事業の拡大を図ることを目的として、事業ポートフォリオ改革を推進しております。現在、策定した事業ポートフォリオ改革計画を順次実行しており、収益低迷事業については収益力強化のための施策を着実に遂行、また低成長・低収益事業については戦略再構築を進め、「重点投資領域」事業へ経営資源を集中し事業の拡大を推進しております。2026年度には、当社子会社の機械式駐車場事業並びに蒸気タービン及びプロセスポンプ事業の譲渡を決定しました。 図2 コーポレート戦略:事業ポートフォリオ改革の推進(注)新造船事業は新規受注を停止し撤退(2024年度実施) 防衛装備事業は住重特機サービス株式会社の一部事業を当社に統合(2025年度実施) b.資本政策「中期経営計画2026」では、ROIC向上施策の推進によりキャッシュ・フロー創出力を強化するとともに、財務の健全性を損なわない範囲で有利子負債も活用し、重点投資領域を中心に投資へ1,900億円、研究開発費へ900億円、株主のみなさまへ800億円の還元を計画しておりましたが、2024年度業績を受け、2025年2月に、株主のみなさまへの還元を700億円に修正させていただいております。株主還元は、業績やキャッシュ・フローの状況等を勘案の上、DOE3.5%以上、最低配当125円、自社株買いを含めた総還元性向40%以上という基本方針を継続し、安定的かつ継続的な配当の実現により、株主還元の充実を図ってまいります。 2026年度は、1株当たり配当予想を20円増配の145円といたしました。また、100億円の自社株買い実施を決定いたしました。 c.新事業探索の強化グローバル戦略本部を中心に、4つのセグメント及び本社部門と連携をとりながら、セグメントをまたぐ横断的な探索テーマの調整と推進、コーポレート視点でのテーマ発掘と事業化を推進しております。具体的には、新事業テーマ創出に向けた社内ピッチコンテストの実施や、米国・ボストンオフィスを活用した活動を継続、また社内企業家人材の育成と事業化へ向けた各種プログラムも展開し、計画に沿って実行している状況です。2025年度には、早期アルツハイマー病治療装置の研究開発を行うスタートアップ企業であるサウンドウェーブイノベーション株式会社に出資し、同装置の製造販売に関する戦略的業務提携契約を締結いたしました。(本装置は未承認医療機器であり、有効性・安全性は未確立です。)〔図3〕 図3 新事業探索活動 事例d.経営基盤強化「中期経営計画2026」では、各種施策を支える経営基盤として、サステナビリティ、人的資本、DXの強化を進めております。サステナビリティでは、SDGs、当社グループの2050年カーボンニュートラル目標の達成に向けた取組みを一層強化しております。具体的には、7つのサステナビリティ重要課題を特定して、事業を通じた社会課題解決への貢献や、気候変動リスクをはじめとする中長期的なリスクへの適切な対応を推進しております。2025年度の実績については、2026年7月発行予定の統合報告書にて公表することとしております。人的資本では、「人材育成基盤の強化」と「組織能力の強化」が事業の持続的成長を支えるとの人的資本経営の考え方のもと、人材確保、人材育成基盤の強化、グローバル人材マネジメントの基盤整備、組織能力強化、ダイバーシティ推進を重点課題と位置付け、人材戦略を遂行しております。DXでは、デジタライゼーションの継続的な推進を通じて、サイバーセキュリティ対策を適切に講じたDX推進基盤を構築し、強靭な事業体の実現を支えてまいります。それにより、新たな顧客価値を創出する、一流の商品・サービスづくり及び設計・製造バリューチェーンなどの業務プロセスの変革を加速させ、DXを用いたサービス事業の強化も行ってまいります。また、SDGs実現に向けて、環境・安全対策に取り組み、社会課題の解決を推進しております。 表1 特定した7つのサステナビリティ重要課題及び関連する主な指標・目標 ②セグメント戦略「中期経営計画2026」では、メカトロニクスセグメント、インダストリアル マシナリーセグメント、ロジスティックス&コンストラクションセグメント及びエネルギー&ライフラインセグメントのそれぞれの役割を次頁のように位置付け、成長戦略を遂行しております。2025年度は、2024年度業績を踏まえた戦略再構築が進む一方、環境変化への対応の遅れやインダストリアル マシナリーセグメントの半導体事業の需要減少などにより、引き続き厳しい収益環境となりました。「中期経営計画2026」の最終年度である2026年度は、重点投資領域では特に半導体分野においてレーザアニール装置の需要拡大が見込まれ、増産体制の早期整備が求められるほか、環境・エネルギー分野では液化空気エネルギー貯蔵システム(LAES)が社外から高い関心を集めており、成長に向けた投資を継続する計画です。引き続き4つのセグメントで「重点投資領域」の課題遂行のみならず、「基盤事業領域」での収益確保にも注力し、「収益力の改善」を図ってまいります。今後もシナジーを追求しつつ、同時にセグメント組織の効率化を図り、強靭な事業体の構築を目指し、目標達成へ向けて取り組んでまいります。 表2 「中期経営計画2026」セグメント別 進捗 「中期経営計画2026」の詳細につきましては、当社ウェブサイトに掲載しております。https://www.shi.co.jp/ir/library/presentation/index.html
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】事業を取り巻く国内外の環境は急速な変化が続いており、世界情勢や経済動向は以前にも増して予測の難しい局面にあります。国内では、新政権のもと危機管理投資を核とした成長戦略の推進、物価高に対する迅速な生活支援、また技術・エネルギー・安全保障を統合した国家基盤の強化が進められ、企業活動に大きな影響を及ぼす政策転換が進行しております。海外では、ウクライナ及び中東情勢、東アジアの安全保障問題などによる地政学リスクに加え、米国の通商政策の動向や世界経済のブロック化の進展など、これまでの経営の前提を大きく揺るがす問題が顕在化しつつあります。さらに、AIをはじめとする技術革新が一層加速する中で、産業構造そのものが変容し、各産業における競争環境は絶えず変化し続けており、企業にはこれまで以上に柔軟かつ高度な対応が求められる状況となっております。 (1) 会社の経営の基本方針住友重機械グループは、1888年(明治21年)、住友グループの祖業である別子銅山の工作方として創業以来、社会と産業の発展とともに歩んできました。住友グループ各社に共通の理念と位置付けられる「住友の事業精神」は、社会性が重要視される現在の環境との親和性も高く、当社グループにとっても経営の基本であり、この精神に則り企業活動を実践していきます。また当社グループは、住友の事業精神のもと、パーパス及び経営理念(企業使命、私たちの価値観)を定め、経営及び企業活動全般の共通の拠り所としています。 <パーパス>こだわりの心と、共に先を見据える力で、人と社会を優しさで満たしますEnhance society and those within it with compassion through our ownership and vision <経営理念>企業使命一流の商品とサービスを世界に提供し続ける機械メーカーを目指します。 誠実を旨とし、あらゆるステークホルダーから高い評価と信頼を得て、社会に貢献します。私たちの価値観 顧客第一:顧客価値を第一に考え優れた商品とサービスを提供します。 変化への挑戦:現状に甘んずることなく変化に挑戦し続けます。 技術重視:独自の技術を磨き社会の発展に貢献します。 人間尊重:互いを尊重し学び合い成長する組織風土を育みます。 当社グループはこれら理念に則り、製品及びサービスのさらなる深化を図り、顧客の声に応え続けるとともに、持続可能な社会実現に向けて、イノベーションにより社会課題解決へのソリューションとなる製品及びサービスを提供していくことで、社会価値及び企業価値の拡大に引き続き取り組んでいきます。 (2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題2025年度総括「中期経営計画2026」の初年度である2024年度に、事業環境の変化や主力事業の収益性改善の遅れが顕在化したことから、2025年度初頭に各計画値の見直しを実施いたしました。2025年度は、特に、ショベル事業及び半導体事業において当初想定を大きく上回る事業環境の変動が生じた結果、当社グループの業績は当初予想を下回る水準となりました。 「中期経営計画2026」の進捗「中期経営計画2026」は、2030年の「あるべき姿」からバックキャストして社会課題を導き、「製品・サービスによる社会課題解決を通じて持続的に企業価値を拡大する」という方針を継続し、「強靭な事業体の構築」という基本方針に基づき「収益力の改善」、「資本効率の向上」、「新事業探索の強化」を重点課題と位置付け、コーポレートとセグメントの両面から取り組む基本戦略を推進しております。〔図1〕図1「中期経営計画2026」基本方針及び骨子  「中期経営計画2026」では、当社グループを取り巻く外部環境の変化に起因した業績低迷を受け、2025年に、2026年目標値を売上高1兆1,730億円、営業利益800億円、ROIC7.0%へ修正いたしました。「中期経営計画2026」の最終年度である2026年度を迎え、修正後目標の達成が厳しい状況にありますが、基本方針である「強靭な事業体の構築」に基づき、重点課題の「収益力の改善」に向け、半導体事業をはじめとした重点投資領域の成長促進と事業基盤の立て直しを進め、「稼ぐ力」の強化を図ってまいります。 また、非財務目標としてESGの各項目に分類したサステナビリティ重要課題の各目標値を設定しており、当初の計画どおり順調に進捗しております。 ①コーポレート戦略a.事業ポートフォリオ改革の推進〔図2〕 低成長・低収益事業の戦略再構築を実施し、成長を見込む4つの「重点投資領域」事業へ経営資源を集中し事業の拡大を図ることを目的として、事業ポートフォリオ改革を推進しております。現在、策定した事業ポートフォリオ改革計画を順次実行しており、収益低迷事業については収益力強化のための施策を着実に遂行、また低成長・低収益事業については戦略再構築を進め、「重点投資領域」事業へ経営資源を集中し事業の拡大を推進しております。2026年度には、当社子会社の機械式駐車場事業並びに蒸気タービン及びプロセスポンプ事業の譲渡を決定しました。 図2 コーポレート戦略:事業ポートフォリオ改革の推進(注)新造船事業は新規受注を停止し撤退(2024年度実施) 防衛装備事業は住重特機サービス株式会社の一部事業を当社に統合(2025年度実施) b.資本政策「中期経営計画2026」では、ROIC向上施策の推進によりキャッシュ・フロー創出力を強化するとともに、財務の健全性を損なわない範囲で有利子負債も活用し、重点投資領域を中心に投資へ1,900億円、研究開発費へ900億円、株主のみなさまへ800億円の還元を計画しておりましたが、2024年度業績を受け、2025年2月に、株主のみなさまへの還元を700億円に修正させていただいております。株主還元は、業績やキャッシュ・フローの状況等を勘案の上、DOE3.5%以上、最低配当125円、自社株買いを含めた総還元性向40%以上という基本方針を継続し、安定的かつ継続的な配当の実現により、株主還元の充実を図ってまいります。 2026年度は、1株当たり配当予想を20円増配の145円といたしました。また、100億円の自社株買い実施を決定いたしました。 c.新事業探索の強化グローバル戦略本部を中心に、4つのセグメント及び本社部門と連携をとりながら、セグメントをまたぐ横断的な探索テーマの調整と推進、コーポレート視点でのテーマ発掘と事業化を推進しております。具体的には、新事業テーマ創出に向けた社内ピッチコンテストの実施や、米国・ボストンオフィスを活用した活動を継続、また社内企業家人材の育成と事業化へ向けた各種プログラムも展開し、計画に沿って実行している状況です。2025年度には、早期アルツハイマー病治療装置の研究開発を行うスタートアップ企業であるサウンドウェーブイノベーション株式会社に出資し、同装置の製造販売に関する戦略的業務提携契約を締結いたしました。(本装置は未承認医療機器であり、有効性・安全性は未確立です。)〔図3〕 図3 新事業探索活動 事例d.経営基盤強化「中期経営計画2026」では、各種施策を支える経営基盤として、サステナビリティ、人的資本、DXの強化を進めております。サステナビリティでは、SDGs、当社グループの2050年カーボンニュートラル目標の達成に向けた取組みを一層強化しております。具体的には、7つのサステナビリティ重要課題を特定して、事業を通じた社会課題解決への貢献や、気候変動リスクをはじめとする中長期的なリスクへの適切な対応を推進しております。2025年度の実績については、2026年7月発行予定の統合報告書にて公表することとしております。人的資本では、「人材育成基盤の強化」と「組織能力の強化」が事業の持続的成長を支えるとの人的資本経営の考え方のもと、人材確保、人材育成基盤の強化、グローバル人材マネジメントの基盤整備、組織能力強化、ダイバーシティ推進を重点課題と位置付け、人材戦略を遂行しております。DXでは、デジタライゼーションの継続的な推進を通じて、サイバーセキュリティ対策を適切に講じたDX推進基盤を構築し、強靭な事業体の実現を支えてまいります。それにより、新たな顧客価値を創出する、一流の商品・サービスづくり及び設計・製造バリューチェーンなどの業務プロセスの変革を加速させ、DXを用いたサービス事業の強化も行ってまいります。また、SDGs実現に向けて、環境・安全対策に取り組み、社会課題の解決を推進しております。 表1 特定した7つのサステナビリティ重要課題及び関連する主な指標・目標 ②セグメント戦略「中期経営計画2026」では、メカトロニクスセグメント、インダストリアル マシナリーセグメント、ロジスティックス&コンストラクションセグメント及びエネルギー&ライフラインセグメントのそれぞれの役割を次頁のように位置付け、成長戦略を遂行しております。2025年度は、2024年度業績を踏まえた戦略再構築が進む一方、環境変化への対応の遅れやインダストリアル マシナリーセグメントの半導体事業の需要減少などにより、引き続き厳しい収益環境となりました。「中期経営計画2026」の最終年度である2026年度は、重点投資領域では特に半導体分野においてレーザアニール装置の需要拡大が見込まれ、増産体制の早期整備が求められるほか、環境・エネルギー分野では液化空気エネルギー貯蔵システム(LAES)が社外から高い関心を集めており、成長に向けた投資を継続する計画です。引き続き4つのセグメントで「重点投資領域」の課題遂行のみならず、「基盤事業領域」での収益確保にも注力し、「収益力の改善」を図ってまいります。今後もシナジーを追求しつつ、同時にセグメント組織の効率化を図り、強靭な事業体の構築を目指し、目標達成へ向けて取り組んでまいります。 表2 「中期経営計画2026」セグメント別 進捗 「中期経営計画2026」の詳細につきましては、当社ウェブサイトに掲載しております。https://www.shi.co.jp/ir/library/presentation/index.html
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 (1)経営成績等の状況の概況① 経営成績の状況 当期における当社グループを取り巻く経営環境は、国内においては景気に緩やかな回復が見られました。海外においては、米国では通商政策による不透明感が残る中で、足元は引き続き景気が堅調に推移、欧州では景気に持ち直しの動きが見られ、中国でも景気の低迷が続く中で一定の需要の増加が見られました。 このような経営環境のもと、当社グループは「中期経営計画2026」に基づき、製品・サービスによる社会課題解決を通じて持続的に企業価値を拡大することを目指し、強靭な事業体の構築に向け、収益力の改善、資本効率の向上、新事業探索の強化を遂行するとともに、SDGsへの貢献拡大及び環境負荷低減への取組み強化などの施策を推進してまいりました。 この結果、当社グループの受注高は1兆1,584億円(前期比24%増)、売上高は前期並みの1兆669億円となりました。損益面につきましては、営業利益は515億円(前期比7%減)、経常利益は473億円(前期比4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は309億円(前期比301%増)となりました。 また、ROICは4.2%となりました。当社の子会社である住友重機械搬送システム株式会社は、水平循環方式分離式の機械式駐車装置の設置工事に関し、独占禁止法に違反する行為があったとして、2025年3月24日に公正取引委員会から、同法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を受けました。なお、同委員会に対して課徴金減免制度の適用を申請し、課徴金の30%の減額が認められた結果、課徴金の額は1億9,995万円となりました。当社は、この事実を真摯に受け止め、新たに策定した「住友重機械グループ 独占禁止法遵守基本方針」の下で、当社グループにおける独占禁止法遵守の行動規範の周知徹底、役職員の定期的教育の実施など独占禁止法遵守のための施策を推進するとともに、当社グループのコンプライアンス体制の一層の強化と充実に努めてまいります。 ② セグメント別の状況 当連結会計年度より、セグメント運営の効率化とシナジー推進を目的として、セグメント間の事業の組替えを実施することとしました。具体的には、メカトロニクスセグメントのレーザ関連装置についてインダストリアルマシナリーセグメントへ、またインダストリアル マシナリーセグメントの極低温冷凍機についてメカトロニクスセグメントへの組替えを実施しました。このため、前年同期比の数値につきましては、組替え後の報告セグメントの区分に基づき作成した前連結会計年度の数値との比較としております。 a.メカトロニクス 減・変速機は国内、海外とも需要が回復、モータ、インバータは欧州顧客の在庫調整が一巡、極低温冷凍機も半導体関連の需要が増加し、それぞれ受注が増加しました。受注の増加に伴い、売上、営業利益も増加しました。 この結果、受注高は2,753億円(前期比14%増)、売上高は2,712億円(前期比6%増)、営業利益は190億円(前期比62%増)となりました。 b.インダストリアル マシナリープラスチック加工機械事業は、価格改定前の駆け込み受注などを受けて受注が増加し、受注の増加に伴い売上、営業利益も増加しました。その他の事業では、医療機械器具で大口の受注があったことから、受注は増加しました。一方、半導体関連の受注残が少なかったことから売上、営業利益は減少しました。この結果、受注高は2,251億円(前期比9%増)、売上高は2,226億円(前期比5%減)、営業利益は42億円(前期比65%減)となりました。 c.ロジスティックス&コンストラクション油圧ショベル事業は、国内での価格改定に伴う駆け込み受注を受けて受注は増加しました。一方、国内や北米で前期の受注が少なかったことから売上は減少し、売上の減少及び貸倒引当金増加の影響により営業利益は減少しました。建設用クレーン事業は、受注は北米での需要が堅調で増加した一方、売上、営業利益は受注残が少なかったことから前期並みとなりました。運搬機械事業は、造船・鉄鋼向けで受注、売上は増加しましたが、高採算案件の減少により営業利益は前期並みとなりました。この結果、受注高は3,991億円(前期比17%増)、売上高は3,889億円(前期比1%減)、営業利益は140億円(前期比45%減)となりました。 d.エネルギー&ライフライン エネルギープラント事業は、国内と欧州でバイオマス発電設備を受注したことから受注が増加しました。受注残が少なかったことから売上は減少しましたが、プロジェクトの採算の改善に加え、液化空気エネルギー貯蔵システム(LAES)事業化に向けた開発投資が一段落したことから開発費が減少し、営業利益は増加しました。 その他の事業は、水処理装置、海洋構造物などの受注が増加し、水処理装置などでの受注残があったことから売上、営業利益も増加しました。 この結果、受注高は2,527億円(前期比78%増)、売上高は1,776億円(前期比2%減)、営業利益は121億円(前期比221%増)となりました。 e.その他受注高は63億円(前期比4%減)、売上高は65億円(前期比5%増)、営業利益は21億円(前期比5%増)となりました。 ③ 財政状態の状況総資産は、前連結会計年度末と比べて、棚卸資産が51億円減少した一方、有形固定資産が252億円、退職給付に係る資産が280億円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて603億円増の1兆3,205億円となりました。負債合計は、支払手形及び買掛金が67億円減少した一方、有利子負債が141億円増加したことなどにより、前連結会計年度末比205億円増の6,343億円となりました。純資産は、利益剰余金が158億円、退職給付に係る調整額が181億円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末比398億円増の6,862億円となりました。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末比0.8ポイント増加し、51.6%となりました。 ④ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1億円増加し、1,076億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、637億円の資金の増加となり、前連結会計年度に比べて509億円の増加となりました。これは、売掛債権及び契約資産の増加幅が縮小したこと及び仕入債務の減少幅が縮小したことなどによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、594億円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べて99億円支出の増加となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出が増加したこと、資産譲受による支出が増加したこと及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が増加したことなどによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、71億円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べて491億円支出の増加となりました。これは、自己株式の取得による支出が減少した一方で、営業活動によるキャッシュ・フローが増加したことなどにより有利子負債の増加幅が縮小したことによるものであります。 (2)生産、受注及び販売の状況① 生産実績  当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。なお、当連結会計年度よりメカトロニクスセグメント及びインダストリアル マシナリーセグメント間の事業の組替えを実施いたしました。このため、前年同期比(%)につきましては、前連結会計年度の数値を変更後の事業区分に組替えて比較しております。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)メカトロニクス260,6250.9インダストリアル マシナリー223,285△5.4ロジスティックス&コンストラクション386,666△3.5エネルギー&ライフライン180,095△3.1その他6,149△5.7合計1,056,821△2.8 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。 ② 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)メカトロニクス275,27113.799,4304.3インダストリアル マシナリー225,0789.3148,9641.7ロジスティックス&コンストラクション399,08917.5216,0924.9エネルギー&ライフライン252,71778.2267,35839.1その他6,285△3.71,677△12.9合計1,158,44123.7733,52214.3 (注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)メカトロニクス271,1905.8インダストリアル マシナリー222,623△4.9ロジスティックス&コンストラクション388,908△0.9エネルギー&ライフライン177,626△2.4その他6,5334.9合計1,066,881△0.4 (注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容当社グループの連結会計年度の経営成績等の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況」に記載のとおりであります。 ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社は事業活動に必要な手元流動性について、現金及び現金同等物及びコミットメントラインの未使用額を合わせた金額を流動性として位置づけています。当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は1,076億円となりました。当社は複数の金融機関との契約によるコミットメントラインも保持しており、当連結会計年度末の未使用のコミットメントラインの総額は900億円であります。現預金、未使用のコミットメントライン額の合計で1,976億円を確保しており、当社の手元流動性は十分に確保されていると考えております。  当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&Aなどの長期資金需要と当社グループの製品製造のための材料及び部品の購入などの運転資金需要であります。  資金の調達については、調達コストの低減と資金の安定調達の観点から、社債、コマーシャル・ペーパー等の直接金融と銀行借入等の間接金融の比率や、調達期間の分散を図りながら、その時々のマーケットの状況から有利な調達手段を機動的に選択・活用しております。当期におきましては、2025年6月に普通社債を発行いたしました。 その結果、有利子負債残高は前連結会計年度末より141億円増加し2,527億円となりました。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び、「第5 経理の状況 2 財務諸表等(重要な会計方針)」に記載しております。また、連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。会計上の見積りが必要となる項目のうち、特に当社グループの財政状態又は経営成績に対して重要な影響を与える可能性があると認識している主な項目は以下のとおりであります。 a.一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事原価総額当社グループは、一定の期間にわたり充足される履行義務につきましては、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。進捗度の見積りは主に原価比例法を用いており、原価比例法においては、実施した工事に関して発生した工事原価が見積工事原価総額に占める割合をもって工事の進捗度としております。当初想定できなかった経済情勢の変動やプロジェクトごとの進捗状況等によって当初の見積りが変更された場合、認識された損益に影響を与える可能性があります。 b.受注工事損失引当金当社グループは、未引渡工事のうち、期末時点で大幅な損失の発生する可能性が高いと見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、翌期以降の損失見積額を受注工事損失引当として計上しております。受注工事損失引当金の見積りを行っていますが、当初想定できなかった経済情勢の変動やプロジェクトごとの進捗状況等により、受注工事損失引当金の金額に影響を与える可能性があります。 c.有形固定資産、のれん及びその他無形固定資産の減損当社グループは、減損損失の認識の判定及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、減損損失を認識する必要のある資産又は資産グループについて、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。将来の当該資産又は資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能価額を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の金額に影響を与える可能性があります。 d.繰延税金資産当社グループの繰延税金資産の回収可能性は、将来の収益力やタックスプランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の発生状況等に基づき判断しております。当該見積り及び当該仮定において、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産の金額に影響を与える可能性があります。 e.貸倒引当金当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権につきましては、貸倒実績率により貸倒引当金を計上しております。また、貸倒懸念債権及び破産更生債権につきましては、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。将来、債務者の財政状況の悪化等の事情によってその支払能力が低下した場合には、貸倒引当金又は貸倒損失の金額に影響を与える可能性があります。 ④ 経営者視点による経営成績等の状況に関する分析・検討当社グループは、2024年度を初年度とする3か年の中期経営計画「中期経営計画2026」に基づき、あらゆるステークホルダーの期待に応え、企業価値を持続的に高めるため、ROIC経営を継続してまいります。「中期経営計画2026」では、2026年度に売上高12,500億円、営業利益1,000億円、ROIC8.0%を達成することを財務目標としてスタートしましたが、欧州市況の低迷長期化など、当社グループを取りまく外部環境の変化に起因した受注、営業利益の低迷を受け、2025年に2026年目標値を売上高11,730億円、営業利益800億円、ROIC7.0%へ修正いたしました。「中期経営計画2026」の詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題」を参照ください。「中期経営計画2026」財務目標及び、現時点での2026年12月期の業績予想は以下のとおりであります。「中期経営計画2026」2026年度目標2026年度予想受注高12,000億円11,200億円売上高11,730億円10,900億円営業利益率(営業利益)6.8%(800億円)5.5%(600億円)ROIC7.0%4.8%

事業リスク

  • 経済状況の変動: 資本財(生産設備など)の需要は、日本、アジア、北米、欧州といった主要市場の経済状況に大きく左右されます。景気後退や需要の縮小が発生した場合、売上高が減少し、業績や財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 地政学・為替変動リスク: グローバルに事業を展開しているため、各国の紛争、政治的変動、法規制の変更といったカントリーリスクや経済安全保障問題が業績に影響を与える可能性があります。また、為替相場の変動は、海外での売上や費用の円換算額、製品や資材の価格に影響を及ぼし、収益を圧迫する可能性があります。
  • 品質問題と法令違反: 製品の品質問題が発生した場合、多額の保証工事費用や製造物責任賠償が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、独占禁止法違反のような法令・規制違反があった場合、課徴金や営業停止などの行政処分、社会的信用の低下により、業績や財政状態に深刻な影響が出る可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,001 文字
3 【事業等のリスク】(1)当社グループのリスク管理活動について当社グループでは、リスクの顕在化の低減に向けたリスクの未然防止・予防に重点を置き、リスク管理委員会の統括によりリスク抽出、リスク評価、リスク対策、リスク管理のモニタリングなどの全社的リスク管理体制を構築し、リスク管理を推進しています。また、リスク管理委員会では、リスク評価の結果をふまえ、経営に重大な影響を及ぼすリスクとして「グループ重要リスク」を毎年度選定し、その対応状況のフォローを行っております。 (2)2026年度のグループ重要リスクへの対応2026年度の「グループ重要リスク」への対応では以下の4つのリスクをグループ重要リスクとして、リスクの低減活動への取り組みを行います。当社ではグループ全体で対処すべきリスクを適時に捉えて、本社主管部門においてリスク評価を実施し、リスク管理委員会に諮りリスクへの対応方針を検討し組織的なリスクへの対応を行っています。・地政学リスク/経済安全保障リスク・品質不正・データ改竄・法令・規制等違反・独占禁止法違反・情報セキュリティ (3)事業等のリスク当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 ① 経済状況当社グループの売上高のうち大半を占める資本財に対する需要は、当社グループが販売している国内、海外諸地域の経済状況の影響を受けます。したがって日本、アジア、北米及び欧州その他の当社製品の主要市場における景気後退とそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。対応策等の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概況 ① 経営成績の状況」をご参照ください。  ② 地政学リスク 当社グループは、北米、アジア及び欧州を中心にグローバルに事業を展開しており、当社グループ製品の海外需要の増加に対応するため、販売網の整備、生産設備とサプライチェーンの拡充を行っております。しかしながら、昨今の国際情勢は、変動が激しく、各国や各地域における紛争、政治的変動、法律・規制の制定や変更などカントリーリスクや経済安全保障に係る問題が顕在化し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 為替相場の変動当社グループの事業には、世界各国での製品の生産と販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。これらの項目は、現地通貨における価値が変わらなかったとしても、換算時のレートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、為替相場の変動は外貨建てで販売する製品及び調達する資材の価格に影響を与える可能性があります。これに対し当社グループはグローバルに生産拠点を配置して現地生産を行い、この変動リスクを軽減するよう努めております。さらに為替先物予約などを利用したリスクヘッジも行っておりますが、依然として当社グループの業績は為替変動により影響を受ける可能性があります。  ④ 製品の品質当社グループは、高い品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、これに起因する当社グループ負担の保証工事が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償につきましては保険に加入しておりますが、この保険が全ての賠償額をカバーできるという保証はありません。品質問題から起こった当社グループ負担の保証工事や製造物賠償責任は、多額なコストの発生により当社グループの業績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。  ⑤ 個別受注契約当社グループは、お客様と個別に受注契約を締結した後に製品を生産する場合が多く、請負金額が大きい工事等の重要な案件につきましては、受注契約締結前の多面的な受注検討を行っております。しかし、当初想定できなかった経済情勢の変動、設計や工程の混乱等による当初見積り以上のコストの発生、訴訟等の提起、製品の性能・納期上の問題によるペナルティーの支払い等の可能性があり、その結果として業績の悪化を招くおそれがあります。また、お客様都合による受注契約取り消しのケースでは、受注契約条件において違約金の設定などリスク回避の努力を最大限に行っておりますが、発生したコストの全額が回収できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。  ⑥ 減損会計の影響当社は、「土地の再評価に関する法律」(1998年3月31日公布法律第34号)及び「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(2001年3月31日公布法律第19号)に基づき、2002年3月31日に事業用の土地の再評価をしております。再評価を行った土地の当期末における時価と再評価後の帳簿価額との差額は158億円(下落率19%)でありますが、今後地価が一層下落した場合や、資産又は資産グループの帳簿価額が回収できない可能性を示す事象が発生した場合、固定資産の減損を認識する可能性があります。減損を認識した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、成長のための投資を積極的に実施した結果、上記土地以外の固定資産を多額に計上しています。今後、収益性の低下等により、固定資産の減損を認識する可能性があります。当連結会計年度に計上した減損損失につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結損益計算書関係)※7 減損損失」をご参照ください。  ⑦ 法令・規制当社グループは、事業活動を行っている国及び地域で各種の法令・規則の適用を受けており、これらの国及び地域での法令・規則を遵守し公正な企業活動に努めております。しかしながら、法令・規則の強化や改正に対する対応の不備等により法令・規制に違反した場合は、課徴金、営業停止等の行政処分、あるいはそれに伴う社会的信用の低下によって当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度において、当社の子会社である住友重機械搬送システム株式会社は、独占禁止法に違反する行為がありました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概況 ① 経営成績の状況」をご参照ください。  ⑧ 情報セキュリティ当社グループは、事業活動において、自社だけでなく顧客及び取引先の営業・技術情報や個人情報等を取り扱っております。これらの情報を伝達、処理、保存するために、当社グループではグローバルに様々な情報システムを構築するとともに、サイバー攻撃等による不正アクセスや情報漏洩等を防ぐため、管理体制を構築し適切なセキュリティ対策を講じております。しかし、悪意ある第三者からのウイルス感染等のサイバー攻撃等により、情報システムの停止、機密情報の外部漏洩や棄損・改ざん等の事故が起きた場合、生産や業務の停止、競争優位性の低下、社会的信用の低下等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 気候変動世界のCO2排出量の増加による地球温暖化は、大型台風や集中豪雨などの自然災害の激甚化・増加、平均気温の上昇による猛暑など、職場労働環境への影響を含む様々な影響をもたらします。商品・設備の低炭素化、脱炭素化への移行に向けて、当社の商品やサービスの研究・開発、生産など、経営全般に亘って当社グループに影響をもたらします。又、これらは、当社グループのみならず、サプライチェーン全体にも影響を及ぼす可能性があります。対応策等の詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。自然災害への取組み及び環境保全への取組みは⑩及び⑪をご参照ください。  ⑩ 自然災害及び感染症当社グループは火災、地震、台風、風水害及び感染症などの各種災害に対して損害の発生及び拡大を最小限に抑えるために点検、訓練及び連絡体制の整備を行っております。しかしながら、これら災害による物的・人的被害により当社グループの活動が影響を受ける可能性があります。これらによる損害額が損害保険等で十分にカバーされる保証はなく、当社グループの業績や財務状態に影響を及ぼす可能性があります。  ⑪ 環境保全当社グループは「住友重機械グループ環境方針」のもと、環境リスクの回避や廃棄物のミニマム化などの環境負荷低減に取り組んでおります。環境汚染防止に対しては万全の体制を整えておりますが、不測の事態等により環境汚染が発生する可能性があります。環境汚染が発生した場合は多額のコストが発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑫ 人権当社グループは「住友重機械グループ人権方針」を制定し、事業活動全般にわたる人権尊重の取組みを推進しております。しかしながら、当社グループの事業活動において、当社グループのみならずサプライチェーン含めて人権に関して適切な対応が取られていない事態が発生した場合は、社会的信用の失墜、お客様との取引停止、損害賠償請求などによって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 住友重機械工業 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →