6289

技研製作所(6289)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 建設機械の開発・販売・レンタル
    同社は、無振動・無騒音で環境負荷の低い「圧入工法」に特化した油圧式杭圧入引抜機(サイレントパイラー)や周辺機械を開発、製造、販売、レンタルしています。国内外の子会社を通じて保守サービスも提供し、この独自の工法の普及拡大に努めています。これにより、環境に配慮した建設機械市場で収益を上げています。
  • 圧入工事の実施と新工法開発
    自社開発した圧入技術を応用し、新しい工法を次々と開発しています。また、これらの技術を用いて、機械式駐車場「エコパーク」や機械式駐輪場「エコサイクル」などの工事を受注・施工しています。国内子会社や海外子会社が最新鋭の機械を使い、長年の実績と高い技術力で圧入工事を行い、工事実績から得たデータを機械開発にフィードバックすることで、グループ全体の技術革新と収益向上に貢献しています。
  • 建設の五大原則に基づいた事業展開
    同社グループは「建設の五大原則」(環境性・安全性・急速性・経済性・文化性)を機械・工法開発の絶対条件としています。これは、国民の視点に立った建設工事の実現を目指すものであり、無公害圧入工法の優位性を最大限に活かし、公害対処企業として国内外で事業活動を展開しています。この原則が、製品開発や事業活動の根幹となり、企業の社会的価値と収益性を両立させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

技研製作所グループの事業セグメントは大きく二つあります。「建設機械事業」では、油圧式杭圧入引抜機(サイレントパイラー)や関連機械の開発・製造・販売・レンタル、および保守サービスを提供しており、グループの主要な収益源となっています。海外子会社もこの事業で機械販売と保守サービスを行っています。もう一つの「圧入工事事業」では、圧入技術を応用した新工法の開発・普及に加え、機械式駐車場「エコパーク」や駐輪場「エコサイクル」の工事を手掛けています。国内・海外の子会社が最新鋭の機械を用いて圧入工事を行い、その実績やデータをメーカーである当社にフィードバックすることで、技術の進化に貢献しています。売上高と営業利益を見ると、建設機械事業がグループの稼ぎ頭であることがわかります。

2025-08 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConstructionMachinery 事業 177 39 22.0%
PressInConstruction 事業 87 11 12.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,473 文字
3【事業の内容】 2025年8月31日現在の当社グループ(当社および当社の関係会社)は、株式会社技研製作所(当社)、連結子会社4社、非連結子会社4社および関連会社1社により構成されており、無振動・無騒音で環境負荷を極小に抑えた圧入工法の優位性を最大限に活かした機械と新工法の開発を行い、国内外で公害対処企業として事業活動を行っております。当社グループの目指すところは、国民の視点に立った建設工事のあるべき姿を実現させることであり、この基準を環境性・安全性・急速性・経済性・文化性の5つの要素に集約して「建設の五大原則」として定め、当社グループの機械・工法開発の絶対条件としております。 当社グループのセグメントとその主たる内容は次のとおりであります。 なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。(1)建設機械事業 当社は、各種の油圧式杭圧入引抜機(サイレントパイラー)および周辺機械を開発・製造・販売・レンタルするとともに、それに附帯する保守サービスを行い、無公害圧入工法の普及拡大に努めております。そのほか海外子会社のGiken Europe B.V.、Giken Seisakusho Asia Pte., Ltd.、Giken America Corporationにおいても機械販売と保守サービスを行っております。(2)圧入工事事業 当社は、圧入技術から生まれる新工法を次々と開発し、その普及と市場拡大に努めるとともに、圧入というコア技術を発展させ、「地上に文化を、地下に機能を」というコンセプトで機械式駐車場「エコパーク」と機械式駐輪場「エコサイクル」を受注し工事を行っております。国内子会社の株式会社技研施工および海外子会社は、当社製の最新鋭のサイレントパイラーおよび周辺機械を用いて、長年培ってきた高い技術力と豊富な実績をもとに、圧入工事を行っております。また同時に、様々な工事現場で得た稼動データや改良事項をメーカーである当社にフィードバックし、圧入機だけでなく、そのシステム化などさらなる進化に貢献しており、グループの事業に有効な相乗効果をもたらしております。 非連結子会社のシーアイテック株式会社は、土木、建築分野での応力・変位等の挙動計測を中心とした計測業務を主な業務としており、光学センサーを用いた計測技術、コンピュータ制御による高精度な3次元計測など多方面にわたり多くの実績を有しております。 非連結子会社の株式会社エムアンドエムは、土木工事に関する経営コンサルタント業を通じて、サイレントパイラーの普及拡大と基礎工事における圧入工法の普及拡大に貢献することを事業目的としておりますが、現在事業活動は行っておりません。 非連結子会社の株式会社ジーアンドビーは、建設機械の新しい開発・設計方法を追求することを事業目的としておりますが、現在事業活動は行っておりません。 非連結子会社の株式会社高知技研コンサルタントは、土木建築工事の監督やソフトウェアの開発で圧入工法の普及に貢献することを事業目的としておりますが、現在事業活動は行っておりません。 関連会社のG-Kracht B.V.は、オランダ・アムステルダム市の環状運河地域における護岸改修にかかる新技術開発プロジェクトの推進を事業目的としております。同社については、持分法を適用しておりません。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 強い
無振動・無騒音で環境負荷を極小に抑えた圧入工法の優位性を持つ。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
無振動・無騒音の圧入工法と、それに特化した機械・新工法の開発力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:国内外の建設市場、公共投資の動向 / 海外事業における商慣行、為替、法規制、地政学リスク / 自然災害・感染症による事業活動への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特許取得による技術的優位性を持つが、その独占性やブランド力は限定的。技術の陳腐化リスクは存在する。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

特殊な地下構造物建設工法(例:サイレントパイラー)は、導入コストや習熟度から顧客の乗り換え障壁は比較的高い。しかし、代替工法の開発や顧客の設備投資判断に左右される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果は事業モデルに存在しない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

独自の工法による効率化の可能性はあるが、材料費や人件費の高騰、競合他社の技術開発によるコスト競争力の低下リスクがある。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

特定の工法においては一定のシェアを持つが、建設業界全体で見ると規模の経済性は限定的。海外展開は進めているものの、グローバルな寡占状態にはない。

  • 独自の圧入工法技術
    同社は、無振動・無騒音で環境負荷を極小に抑える「圧入工法」という独自の技術を保有しています。この技術は、一般的な建設工法と比較して、周辺環境への影響が非常に少ないため、都市部や環境規制の厳しい地域での工事において強い競争優位性を持っています。この技術は、他社が容易に模倣できない独自のノウハウと特許に支えられています。
  • 建設の五大原則による差別化
    同社は「環境性・安全性・急速性・経済性・文化性」という「建設の五大原則」を掲げ、これを機械・工法開発の絶対条件としています。この原則は、単なる技術的な優位性だけでなく、社会的な価値提供を重視する企業姿勢を示しており、顧客や社会からの信頼獲得に繋がっています。これにより、環境意識の高い顧客層からの支持を得やすく、ブランドイメージの向上にも貢献しています。
  • 国内外での事業展開と実績
    同社グループは、日本国内だけでなく、アジア、欧州、米国など海外にも子会社を展開し、機械販売、レンタル、保守サービス、圧入工事を行っています。長年培ってきた高い技術力と豊富な実績は、国内外の多様な建設現場で信頼を築き、新たな案件獲得に繋がっています。特に、海外市場への積極的な展開は、特定の地域市場の変動リスクを分散し、事業の安定性を高める要因となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社経営の基本方針当社グループは、以下のとおり経営理念および経営方針を定め、実践しております。①経営理念当社は、設立以来、下記を経営理念としております。『経営理念』一. 我社は世の中の役に立つ独創的な「物」「方法」を創造し世の中に貢献する。一. 我社は顧客の立場に立って「物」「方法」を創造し、より価値の高い物を、お客様に与え続ける。一. 我社は正しい倫理の上に立ち、真面目な事業運営で永久繁栄を計る。一. 我社に対し力を貸してくださっている方々に少しでも多くの利益をもたらし、共存共栄を計る。一. 我社の社員は一丸となって努力し如何なる時代が来ようとも絶対につぶれる事のない強靭な体質を作り、事業の永久繁栄を計る。一. 我社の社員はもっともっと人間性を高め社会的地位の向上を計ると共に財産の増強を計る。②経営方針当社は、国民の視点に立った建設工事のあるべき姿として、「建設の五大原則」を掲げ、これを遵守する新しい建設業界への転換を図る「工法革命」を提唱し、実践しております。その中核をなす技術が「インプラント工法」であり、その普及・拡大により、世界の建設を変えることを経営方針として掲げております。 『経営方針』 インプラント工法で世界の建設を変える 「建設の五大原則」≪いかなる工事も環境性、安全性、急速性、経済性、文化性の五つの要件を調和のとれた正五角形で実現しなくてはならない≫環境性:工事は環境に優しく、無公害であること安全性:工事は安全かつ快適で、工法自体が安全の原理に適合していること急速性:工事は最短の時間で完了すること経済性:工事は合理的で新奇性・発明性に富み、工費は安価であること文化性:工事は高い文化性を有し、完成物は文化的で芸術性に溢れていること (2)中期的な会社の経営戦略≪中期経営計画2027の策定≫今後も多くの社会課題の解決策を創造・提供する開発型企業に特化し、発展していくために2024年10月に中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)を策定しました。中期経営計画2027では、独自のビジネスモデルを基本とし、新工法・新製品の開発と市場投入のスピードアップを進め、グローバルに圧入技術の提案と圧入工法の普及を進めています。2025年10月には中期経営計画2027の進展を鑑み、経営目標の修正、成長市場であるアジアへの成長投資および持続的成長に向けた海外市場・国内市場・開発における中長期の具体的な取り組みについて当社グループの考えを示す「中期経営計画2027の見直しと持続的成長に向けた取り組み」を公表しました。≪基本戦略≫①海外市場への積極展開②独創性・創造性に富む開発の強化③国内市場の着実成長④事業を支える基盤の強化と深化≪数値目標≫中期経営計画2027の最終年である2027年8月期では、連結経営目標として、連結売上高30,000百万円から33,000百万円、海外売上高7,500百万円以上、連結営業利益3,200百万円以上およびROE6.0%以上を定めています。 (3)経営環境及び対処すべき課題当社グループは中期経営計画2027を策定し、基本戦略として以下の課題に取り組んでおります。①海外市場への積極展開世界各国では、日本と同様に気候変動に伴う自然災害の激甚化や老朽化した社会インフラの再生・強化が喫緊の課題となっています。さらに、地域の発展に伴い、新しいインフラを必要としている国や地域もあります。当社グループはこれまで、独自のビジネスモデルに基づき、ビジネス展開や、海外事業パートナーへの技術提供、各国官公庁等への工法普及活動を推進してきました。その結果、圧入技術は世界40以上の国と地域に広がり、各地域での建設課題の解決に貢献しています。また、現地企業とのパートナーシップを強固とするユーザー向け総合支援サービス「GTOSS」を導入して、トータルサポートを推進することで、パートナー企業と工法普及を進めています。今後は、シンガポールをはじめとする東南アジアにおいて、現地パートナー企業と共にジャイロプレス工法や硬質地盤クリア工法の普及を進め、各国への展開を加速します。また、インドやタイなどアジア地域への成長投資を強化します。欧州では、オランダでの世界遺産の運河護岸改修プロジェクトおよび大規模案件となる治水対策事業「デルタプログラム」の河川堤防工事を着実に進め、現場施工の成功実績の蓄積による市場形成を進めます。北米地域では、GTOSSメンバーとの協働による工法普及を図るとともに、ジャイロプレス工法の普及を図ります。 ②独創性・創造性に富む開発の強化建設市場では、建設現場の省力化や生産性向上、脱炭素、老朽化インフラの再生、資源循環などの社会要請が高まっています。加えて、海外市場での普及においては、現地特有のニーズに対応する必要があります。多様な建設課題を解決する新しい技術を提案し続けるため、工法や機械の開発を一層強化しなければなりません。当社グループはこれまで、「サイレントパイラー」の施工効率の向上を目的に、地盤情報を推定し圧入条件を自動で最適化する「PPTシステム」を開発し、建設現場の大幅な生産性向上に取り組んできました。また、2025年6月から現場の省力化を支援する「G-Lab」シリーズのサービス提供を開始しました。今後も、新しい建設を切り開く「開発型企業」として、社会の変化に対応した「物」「方法」を迅速かつ的確に、企画・開発できる体制を強化し、開発力をさらに高めます。特に、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を圧入技術や機械、工法提案に適用します。これにより、圧入工事の全自動化や遠隔操作・自律施工を実現し、国内外での新たな技術支援や効率的な施工が可能になります。人手不足の解消や生産性の向上・効率化を実現し、新しい建設技術の構築に向けて取り組みます。また、今後強く求められてくる循環型で持続可能な社会の実現に向けて、移設や撤去、再利用も可能な杭材の機能を活かした「機能構造物」を実現し社会に展開していく取り組みを続けます。 ③国内市場の着実成長国内では、大規模地震の多発や、確実に発生するとされる巨大地震への対応力が求められています。加えて、気候変動による水害など、激甚化する自然災害への対応も国土強靭化を進めていくうえで喫緊の課題です。また、生活を支える道路、下水道などライフラインの老朽化問題が顕在化する一方で、建設資材価格の高止まり、労務費の上昇、作業員の不足といった課題を抱えています。当社グループはこれまで、地震・水害等の災害復旧や高速道路等のインフラ更新など多くの実績を積み上げてきました。さらに、能登復興支援室や中部営業所を新設し、発注者・設計者への提案を強化しています。今後も、災害復旧・復興やインフラ老朽化、防災・減災対策に対する技術提案を進めるとともに、事業領域拡大に向けた開発を推進し、収益基盤の強化と企業価値の向上を進めていきます。 ④事業を支える基盤の強化と深化当社グループの発展には、イノベーションの創出、生産性向上およびこれらを実現するための人的資本への投資が不可欠です。また近年技術の進展が目覚ましいAI(人工知能)技術を取り入れ、当社グループが最も取り組むべき工法普及と工法、機械および構造物開発に集中する環境づくりが必要になっています。難易度の高い開発課題や工法の技術提案、経験のない未知の分野への取り組み等に果敢に挑戦します。社員一人ひとりが挑戦を重ねて価値を創造することを適切に評価し、新たな経験の獲得やフィードバックの積み重ね、イノベーションを当社グループの企業文化として定着させ、その活性化を図ります。利益重視の経営を強化するため、効率的かつ効果的な判断を目的としたデータドリブン経営を取り入れ管理を強化します。またAI等デジタル技術を活用することで業務プロセスの最適化・自動化による生産性の向上を行います。これらの取り組みにより、当社グループの事業が中長期にわたり持続的に成長する事業基盤を構築します。各種の経営計画や事業拡大を実行するのは、企業価値を創造する「人的資本」である当社グループの社員です。今後の事業展開を見据え、経営戦略と人材戦略を連動させ、ITを利活用する人材育成を行うなど社員の必要なスキルの習得、知識や経験の多様性の拡充、人材ポートフォリオの充実等の人的資本投資を推進し、事業基盤を強化します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社経営の基本方針当社グループは、以下のとおり経営理念および経営方針を定め、実践しております。①経営理念当社は、設立以来、下記を経営理念としております。『経営理念』一. 我社は世の中の役に立つ独創的な「物」「方法」を創造し世の中に貢献する。一. 我社は顧客の立場に立って「物」「方法」を創造し、より価値の高い物を、お客様に与え続ける。一. 我社は正しい倫理の上に立ち、真面目な事業運営で永久繁栄を計る。一. 我社に対し力を貸してくださっている方々に少しでも多くの利益をもたらし、共存共栄を計る。一. 我社の社員は一丸となって努力し如何なる時代が来ようとも絶対につぶれる事のない強靭な体質を作り、事業の永久繁栄を計る。一. 我社の社員はもっともっと人間性を高め社会的地位の向上を計ると共に財産の増強を計る。②経営方針当社は、国民の視点に立った建設工事のあるべき姿として、「建設の五大原則」を掲げ、これを遵守する新しい建設業界への転換を図る「工法革命」を提唱し、実践しております。その中核をなす技術が「インプラント工法」であり、その普及・拡大により、世界の建設を変えることを経営方針として掲げております。 『経営方針』 インプラント工法で世界の建設を変える 「建設の五大原則」≪いかなる工事も環境性、安全性、急速性、経済性、文化性の五つの要件を調和のとれた正五角形で実現しなくてはならない≫環境性:工事は環境に優しく、無公害であること安全性:工事は安全かつ快適で、工法自体が安全の原理に適合していること急速性:工事は最短の時間で完了すること経済性:工事は合理的で新奇性・発明性に富み、工費は安価であること文化性:工事は高い文化性を有し、完成物は文化的で芸術性に溢れていること (2)中期的な会社の経営戦略≪中期経営計画2027の策定≫今後も多くの社会課題の解決策を創造・提供する開発型企業に特化し、発展していくために2024年10月に中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)を策定しました。中期経営計画2027では、独自のビジネスモデルを基本とし、新工法・新製品の開発と市場投入のスピードアップを進め、グローバルに圧入技術の提案と圧入工法の普及を進めています。2025年10月には中期経営計画2027の進展を鑑み、経営目標の修正、成長市場であるアジアへの成長投資および持続的成長に向けた海外市場・国内市場・開発における中長期の具体的な取り組みについて当社グループの考えを示す「中期経営計画2027の見直しと持続的成長に向けた取り組み」を公表しました。≪基本戦略≫①海外市場への積極展開②独創性・創造性に富む開発の強化③国内市場の着実成長④事業を支える基盤の強化と深化≪数値目標≫中期経営計画2027の最終年である2027年8月期では、連結経営目標として、連結売上高30,000百万円から33,000百万円、海外売上高7,500百万円以上、連結営業利益3,200百万円以上およびROE6.0%以上を定めています。 (3)経営環境及び対処すべき課題当社グループは中期経営計画2027を策定し、基本戦略として以下の課題に取り組んでおります。①海外市場への積極展開世界各国では、日本と同様に気候変動に伴う自然災害の激甚化や老朽化した社会インフラの再生・強化が喫緊の課題となっています。さらに、地域の発展に伴い、新しいインフラを必要としている国や地域もあります。当社グループはこれまで、独自のビジネスモデルに基づき、ビジネス展開や、海外事業パートナーへの技術提供、各国官公庁等への工法普及活動を推進してきました。その結果、圧入技術は世界40以上の国と地域に広がり、各地域での建設課題の解決に貢献しています。また、現地企業とのパートナーシップを強固とするユーザー向け総合支援サービス「GTOSS」を導入して、トータルサポートを推進することで、パートナー企業と工法普及を進めています。今後は、シンガポールをはじめとする東南アジアにおいて、現地パートナー企業と共にジャイロプレス工法や硬質地盤クリア工法の普及を進め、各国への展開を加速します。また、インドやタイなどアジア地域への成長投資を強化します。欧州では、オランダでの世界遺産の運河護岸改修プロジェクトおよび大規模案件となる治水対策事業「デルタプログラム」の河川堤防工事を着実に進め、現場施工の成功実績の蓄積による市場形成を進めます。北米地域では、GTOSSメンバーとの協働による工法普及を図るとともに、ジャイロプレス工法の普及を図ります。 ②独創性・創造性に富む開発の強化建設市場では、建設現場の省力化や生産性向上、脱炭素、老朽化インフラの再生、資源循環などの社会要請が高まっています。加えて、海外市場での普及においては、現地特有のニーズに対応する必要があります。多様な建設課題を解決する新しい技術を提案し続けるため、工法や機械の開発を一層強化しなければなりません。当社グループはこれまで、「サイレントパイラー」の施工効率の向上を目的に、地盤情報を推定し圧入条件を自動で最適化する「PPTシステム」を開発し、建設現場の大幅な生産性向上に取り組んできました。また、2025年6月から現場の省力化を支援する「G-Lab」シリーズのサービス提供を開始しました。今後も、新しい建設を切り開く「開発型企業」として、社会の変化に対応した「物」「方法」を迅速かつ的確に、企画・開発できる体制を強化し、開発力をさらに高めます。特に、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を圧入技術や機械、工法提案に適用します。これにより、圧入工事の全自動化や遠隔操作・自律施工を実現し、国内外での新たな技術支援や効率的な施工が可能になります。人手不足の解消や生産性の向上・効率化を実現し、新しい建設技術の構築に向けて取り組みます。また、今後強く求められてくる循環型で持続可能な社会の実現に向けて、移設や撤去、再利用も可能な杭材の機能を活かした「機能構造物」を実現し社会に展開していく取り組みを続けます。 ③国内市場の着実成長国内では、大規模地震の多発や、確実に発生するとされる巨大地震への対応力が求められています。加えて、気候変動による水害など、激甚化する自然災害への対応も国土強靭化を進めていくうえで喫緊の課題です。また、生活を支える道路、下水道などライフラインの老朽化問題が顕在化する一方で、建設資材価格の高止まり、労務費の上昇、作業員の不足といった課題を抱えています。当社グループはこれまで、地震・水害等の災害復旧や高速道路等のインフラ更新など多くの実績を積み上げてきました。さらに、能登復興支援室や中部営業所を新設し、発注者・設計者への提案を強化しています。今後も、災害復旧・復興やインフラ老朽化、防災・減災対策に対する技術提案を進めるとともに、事業領域拡大に向けた開発を推進し、収益基盤の強化と企業価値の向上を進めていきます。 ④事業を支える基盤の強化と深化当社グループの発展には、イノベーションの創出、生産性向上およびこれらを実現するための人的資本への投資が不可欠です。また近年技術の進展が目覚ましいAI(人工知能)技術を取り入れ、当社グループが最も取り組むべき工法普及と工法、機械および構造物開発に集中する環境づくりが必要になっています。難易度の高い開発課題や工法の技術提案、経験のない未知の分野への取り組み等に果敢に挑戦します。社員一人ひとりが挑戦を重ねて価値を創造することを適切に評価し、新たな経験の獲得やフィードバックの積み重ね、イノベーションを当社グループの企業文化として定着させ、その活性化を図ります。利益重視の経営を強化するため、効率的かつ効果的な判断を目的としたデータドリブン経営を取り入れ管理を強化します。またAI等デジタル技術を活用することで業務プロセスの最適化・自動化による生産性の向上を行います。これらの取り組みにより、当社グループの事業が中長期にわたり持続的に成長する事業基盤を構築します。各種の経営計画や事業拡大を実行するのは、企業価値を創造する「人的資本」である当社グループの社員です。今後の事業展開を見据え、経営戦略と人材戦略を連動させ、ITを利活用する人材育成を行うなど社員の必要なスキルの習得、知識や経験の多様性の拡充、人材ポートフォリオの充実等の人的資本投資を推進し、事業基盤を強化します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態および経営成績の状況1)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ292百万円減少して47,837百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ421百万円減少して23,849百万円、固定資産は前連結会計年度末に比べ128百万円増加して23,987百万円となりました。流動資産減少の主因は、受取手形、売掛金及び契約資産が1,578百万円増加した一方で、現金及び預金が1,594百万円、仕掛品が640百万円減少したことによるものであります。固定資産増加の主因は、機械装置及び運搬具等の有形固定資産が398百万円増加した一方で、投資その他の資産が274百万円減少したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ131百万円減少して7,551百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ565百万円減少して6,747百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ433百万円増加して804百万円となりました。流動負債減少の主因は、未払法人税等が386百万円、契約負債が351百万円減少したことによるものであります。固定負債増加の主因は、長期借入金が314百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ161百万円減少して40,285百万円となりました。この主因は、株主資本が142百万円減少したことによるものであります。自己資本比率は、総資産の減少に伴い前連結会計年度末の84.0%から84.2%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,511円02銭から1,523円25銭となりました。2)経営成績当期における国内の事業環境は、防災・減災、国土強靭化対策等による底堅い公共投資と民間投資の持ち直しにより、建設投資は堅実に推移しました。当社事業においては、災害復旧・復興事業や防災・減災対策、国土強靭化事業、インフラ老朽化に伴う更新・機能強化事業等を中心にインプラント工法※1の普及に取り組みました。その結果、河川・海岸・港湾における堤防・護岸・岸壁工事や、道路関連の橋梁・擁壁工事などで採用が進み、採用案件数は順調に推移しました。しかしながら、建設コストの上昇やそれに伴う施工量の減少、技能労働者の不足がユーザーの設備投資を冷え込ませ、一般機の販売への影響も顕在化しました。国内事業の進捗では、積み重ねてきた工法技術提案活動の成果として、ハット形鋼矢板900㎜幅の硬質地盤への圧入が、令和7年度版国土交通省土木工事積算基準に新たに掲載されました。これにより、公共工事における標準工法として公的に認められ、今後の普及加速が期待されます。7月には、ハット形鋼矢板対応機「サイレントパイラーF301」を沖縄県の指定工場に配備し、レンタル事業を開始することで、国内全エリアで提供できる体制を整えました。製品販売においては、ユーザーの人手不足に応える取り組みの一環として、ユーザー支援DXアプリケーション3種の提供を始めました。これは当社のクラウド型データプラットフォーム「G-Lab※2」と連動し、ユーザーの機械・現場管理の効率化や迅速な情報共有・分析、意思疎通等を可能とするものです。また当期は、ユーザーに対して顧客満足度、課題、当社への要望等についての聞き取り調査を実施しました。調査結果を当社の開発方針に反映させ、顧客ニーズにマッチした商品の開発と市場投入を加速することで、建設業の省人化・省力化に貢献してまいります。国内工事では、埼玉県八潮市で発生した道路陥没現場において、下水道のバイパスルート構築等で無振動・無騒音、省スペース施工が可能な圧入技術が採用され、緊急対応を完了しました。事故を受けた全国の下水管調査では、計約300kmの管路が「要対策」と判定され、補修や更新が急務となっています。当社グループは今回の経験を生かし、対策工事への工法技術提案に加え、ライフラインの維持に貢献する新たな技術開発に取り組むことで、国民の安心安全に貢献してまいります。また首都高速道路リニューアルプロジェクトのメインとなる日本橋区間地下化事業では、前期に続き、ジャイロプレス工法による河道拡幅の仮設護岸構築工事が進捗しました。本事業は2035年度の地下ルート完成を目指しており、今後も橋梁桁下部での施工など難易度の高い工事で採用が予定されています。 海外展開では、これまでの機械販売を中心としたビジネスモデルを見直し、現地パートナーとの協働体制を強化すべくユーザー向け総合支援サービス「GTOSS※3」の定着を図っています。GTOSS会員となったパートナー企業とともに、工法普及活動を実施することで、市場拡大を加速させていきます。ヨーロッパ地域では、オランダの世界遺産「アムステルダムの環状運河地域」における護岸改修のための新技術開発プロジェクトにおいて、脱炭素に資する電動ジャイロパイラーによる商業化フェーズの工事が順調に進捗しました。また同国の治水対策事業「デルタプログラム」での工法採用を受け、現地のGTOSS会員に大型特殊機を販売しました。さらに圧入市場が根付くイギリスにおいても、同国最大のユーザーである会員の入れ替え需要に応え、Fシリーズのサイレントパイラー等を販売しました。なお同地域では、オランダとドイツのユーザーが新たにGTOSS会員に加わり、会員数は6社に増えました。アジア地域では、域内10社目の会員としてGTOSSに新規加入した韓国のユーザーに4台目となるジャイロパイラーを販売しました。同国ではジャイロプレス工法の採用が順調に増加しており、今後も技術指導や工法技術提案におけるサポートを通じて、さらなる市場拡大を図ってまいります。新規ユーザーの開拓では、シンガポール、インドの施工会社2社に大型特殊機など計3台を販売しました。ともに空港や鉄道、高速道路等のインフラ整備における圧入技術のニーズ増大を見込んでの新規参入であり、当社が当期に運用開始した圧入技術の研修施設「圧入道場」において教育プログラムを修了し、両国で事業をスタートしています。北米地域では、ジャイロパイラーのレンタル運用を開始し、GTOSS会員が米国初となるジャイロプレス工法の施工をスタートしました。当社グループは同社を支援して本工事を成功に導き、施工実績を追い風にジャイロプレス工法の市場形成を推進してまいります。なお本ユーザーに対しては、米国内での市場拡大を受け、同社初となるFシリーズのサイレントパイラーを販売しております。また北米地域においては、米国の別のユーザー1社が新規でGTOSS会員となり、会員数は3社に増えました。このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は26,337百万円(前期比10.7%減)、営業利益は2,566百万円(同22.8%減)、経常利益は2,732百万円(同23.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,487百万円(同39.0%減)となりました。なお、元海外連結子会社との和解に伴い、特別損失として訴訟関連損失および貸倒引当金繰入額計812百万円を特別損失に計上しております。 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。a. 建設機械事業国内では、建設コストの上昇やそれに伴う施工量の減少の影響、技能労働者不足がユーザーの設備投資マインドを冷え込ませ、製品販売に大きく影響しました。海外では、GTOSS会員と連携した市場形成活動が成果を上げ、各地域で製品販売が進捗しました。加えて大型特殊機の販売も集中したことで、過去最高水準の売上高を達成しました。しかしながら、国内売上高の大幅減に伴う売上総利益の減少影響は大きく、当セグメントの売上高は17,656百万円(前期比15.7%減)、営業利益は3,892百万円(同15.8%減)となりました。 b. 圧入工事事業国内では、工法採用が堅実に推移する中、能登半島地震にて被災した港の復旧工事(石川県)、地すべり抑止と橋梁用ケーソンへの土圧低減対策工事(福井県)、エコサイクル設置工事(兵庫県)、発電所の防潮堤基礎構築(北海道)等において工事が順調に進捗して増収となりましたが、付加価値の高い開発型案件の減少により減益となりました。この結果、当セグメントの売上高は8,680百万円(前期比1.6%増)、営業利益は1,090百万円(同6.1%減)となりました。 ※1 一本一本が高い剛性と品質を有した杭材(許容構造部材)を地中深く圧入し、地震や津波、洪水等の外力に粘り強く耐える「インプラント構造物」を構築する工法。※2 圧入施工に関するさまざまな情報をクラウド上で一元管理できるデータプラットフォーム。施工現場や機械の稼働状況、技術情報など、分散していたデータをクラウドに集約、体系的に整理・蓄積し、アプリを通じて可視化することで、現場やオフィスにおける的確な意思決定を支援します。※3 会員ユーザーに対し、製品に加えて技術サービスなどのノウハウを提供して現場の生産性向上を図る総合支援サービス。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ794百万円減少し、5,275百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、前期と比べ1,761百万円減少して1,377百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,878百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、1,135百万円(前期は55百万円の収入)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入4,860百万円、定期預金の預入による支出4,060百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、前期と比べ1,547百万円減少して953百万円となりました。これは主に、配当金の支払額1,177百万円等によるものであります。 ③生産、受注および販売の実績  1)生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)建設機械事業16,86575.4圧入工事事業8,680101.6合計25,54682.6 (注)1.金額は、販売価格で表示しております。2.セグメント間の取引については相殺消去しております。  2)受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)建設機械事業10,496107.21,164117.2圧入工事事業8,04196.11,92675.1 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.建設機械事業の金額については、製品の受注状況を記載しております。保守サービスおよびレンタルについては、受注から売上計上までの期間が短期間であることや金額的重要性が低いことから、記載を省略しております。また、製品は受注生産を採用しておりますが、一部製品については見込み生産を採用しております。   3)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)建設機械事業17,65684.3圧入工事事業8,680101.6合計26,33789.3 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)伊藤忠TC建機株式会社3,40411.5--3.当連結会計年度の伊藤忠TC建機株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。①重要な会計方針および見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 1)経営成績等a. 財政状態当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 1)財政状態」に記載のとおりであります。b. 経営成績当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 2)経営成績」に記載のとおりであります。c. キャッシュ・フロー当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと以下のとおりであります。 2023年8月期2024年8月期2025年8月期自己資本比率(%)77.084.084.2時価ベースの自己資本比率(%)107.599.280.6キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)40.811.686.7インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)39.0539.9143.3(注)自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 2)資本の財源および資金の流動性 当社グループにおける主な資金需要は、圧入の原理に基づいた新工法および圧入機製品の開発投資に必要な研究開発投資(材料費・労務費等)、ならびに圧入機製品の製造に係る費用(材料費・外注費・労務費等)であります。 これらの資金需要に対する資金調達については、中長期的な事業戦略、当社グループの事業に対するリスクを勘案し、最適な方法での実施を検討いたします。 3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)」を策定し、売上高、海外売上比率、営業利益およびROEについてそれぞれ数値目標を定め、その達成に向けて取り組んでおります。なお、「中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)」に関しては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

主なリスクとして、国内外の建設市場、特に公共投資の動向が経営成績に影響を与える可能性があります。また、海外事業の積極展開を進める中で、為替変動、各国の法規制変更、地政学リスクによる原材料価格の変動などが経営に影響を及ぼす可能性があります。さらに、自然災害や感染症の発生、サプライチェーンの混乱、素材やエネルギーコストの変動、外注先の取引条件の変動や経営状況の悪化も事業活動に影響を与える可能性があります。加えて、知的財産や機密情報の漏洩、顧客の経営状況悪化による貸倒れもリスクとして挙げられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,814 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)当社グループが属する市場環境について激甚化・頻発化する自然災害への備えとして、人命・財産・地域を守るとともに、経済への影響を最小化し、被災後の迅速な復旧・復興を実現する「国土強靭化」は、将来にわたって永続的・安定的に切れ目なく推進されていく取り組みです。また、上下水道をはじめとする既存インフラの老朽化は深刻な課題となっており、戦略的な維持管理・更新が求められています。こうした社会インフラ等への投資は今後も継続される見込みであり、その中で当社グループの機械・工法は「強くてしなやかな国づくり」に貢献することを確信しています。しかしながら、国内外の建設市場の状況、特に公共投資の動向は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)海外事業について当社グループは、中期経営計画2027(2025年8月期-2027年8月期)において、「海外市場への積極展開」を基本戦略の一つとして掲げ、アジア・欧州・米国などを中心に経営資源を重点的に投入し事業規模拡大を図っています。また、各国個別の建設市場状況に影響を受けにくい普遍的要素に則った事業展開を行うべく、構造物の企画・計画から、施工、完成後の維持管理までをトータルパッケージで市場に提供する体制を整えています。しかしながら、異文化のもとでの商慣行の違い、為替レートの変動、関税をはじめとした各国の法制度や規制の変更さらには地政学リスクに起因するエネルギーや原材料価格の変動等は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)自然災害・感染症等について重大な自然災害、感染症など深刻かつ広範囲にわたる社会的な悪影響が発生した場合においては、当社グループおよびサプライチェーンや社会全体の混乱から、当社グループの事業活動や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではリスクの顕在化に備え、事業継続計画の策定や訓練を実施しており、重大リスクが顕在化した際には、危機管理対策本部を設置の上、被害を最小限に抑えるための適切な措置をとります。 (4)製造環境について当社の機械は、設計を自社で行い、製造は協力企業への外注で対応しており、納期管理や品質管理方法に対する基準の徹底、製造コストや需要の変動に応じた外注先の拡大等で生産体制の維持を図っています。また、デジタル技術の活用によりサプライチェーン全体を可視化し、最適な意思決定を迅速に行える体制の構築に向け取り組みを進めています。しかしながら、素材やエネルギーコストの変動、調達先および外注先の納期・コスト・品質等の取引条件の変動、外注先の経営状況の悪化や協力関係の解消が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)法的規制等について当社グループの事業においては、建設業法などの法的規制を受けています。その主要な許認可等は下記のとおりです。当社グループでは現時点において、許認可等の取消または更新欠落の事由に該当する事実はありません。 株式会社技研製作所株式会社技研施工取得年月2021年6月2024年7月2022年1月許認可等の名称特定建設業許可一級建築士事務所特定建設業許可所管官庁等国土交通大臣高知県国土交通大臣許認可等の内容国土交通大臣許可(特-3) 第19752号高知県知事登録(第1309号)国土交通大臣許可(特-3) 第14570号有効期限2026年7月3日(5年ごとの更新)2029年7月17日(5年ごとの更新)2027年1月9日(5年ごとの更新)法令違反の要件および主な許認可取消事由不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合等(建設業法第29条)建築士事務所の開設者がその建築士事務所の業務に関し不正な行為をしたとき等(建築士法第26条第2号)不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合等(建設業法第29条) (6)環境規制について当社グループの製品は環境に配慮した設計で排出ガス規制と騒音規制に適合しています。これらの規制に関する当社グループの届出の内容は下記のとおりです。当社グループでは、最新の排出ガス規制への適合に加えて、低騒音建設機械の指定、生分解性作動油の使用など、建設機械の環境対策に関して先駆的に取り組んでいます。今後も積極的に環境に配慮した製品開発を進めていきますが、社会的関心の高まりなどを背景とした規制強化が想定よりも早く進んだ場合、対応費用の発生等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。届出の名称届出先法律名取消事由低騒音建設機械の指定(※)国土交通省低騒音型・低振動型建設機械の指定に関する規程・不正の手段により型式指定を受けた場合・指定機械が左記規程第2条第1項の騒音基準値又は第2項の振動基準値に適合しなくなった場合・製造の中止、商号、機械名称の変更の届出を怠った場合特定特殊自動車型式届出(※)環境省特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律・基準に適合しなくなった場合(当該特定特殊自動車の排気管から大気中に排出される排出ガスの光吸収係数が0.50m-1を超えないもの) (※)いずれも株式会社技研製作所が届出を行っています。なお、いずれも有効期限は規定されていません。 (7)情報、知財管理等について当社グループは開発型企業として機械や工法の開発、新工法の提案を継続的に進めており、これらの実現の積み重ねは、発明やノウハウ等の知的財産を含む重要な技術情報や特殊な営業情報を保有することになります。それら技術情報や営業情報等の機密情報の管理については細心の注意を払い、関連情報の改ざん、漏洩、滅失、第三者の不正使用等の情報管理に関する事故が無いよう、社内規程やマニュアルの制定、ソフトウエアおよびITインフラのセキュリティ強化、役職員への周知および教育の実施など適切な措置を講じています。しかしながら、外部からの攻撃や従業員の過失等により関連情報の漏洩、滅失等の事故が起きた場合は、当社グループの信用毀損や復旧費用が発生するなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)貸倒リスクについて当社グループは与信管理を徹底し貸倒リスクを最小限に抑えるとともに、一定のルールに従い貸倒引当金を計上し経営成績に大きな影響を与えないよう対処していますが、顧客の経営状況が悪化し多額な貸倒引当金の追加計上が発生した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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