6284

日精エー・エス・ビー機械(6284)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • プラスチック容器製造機
    日精エー・エス・ビー機械は、PETボトルをはじめとする様々なプラスチック容器を作るための「ストレッチブロー成形機」という機械を製造・販売しています。この機械は、プラスチックの材料を熱して柔らかくし、金型を使って空気で膨らませて容器の形にするものです。
  • 専用金型と付属機器
    成形機だけでなく、特定の容器を作るための「専用金型」や、成形機と一緒に使う「付属機器」、そして機械の修理や交換に必要な「部品」も製造・販売しています。これにより、顧客は容器製造に必要な一連の設備を当社グループから調達できます。
  • グローバルな製造販売網
    製品の製造は日本(本社工場、千曲川工場)とインド(ASB INTERNATIONAL PVT. LTD.)で行い、世界各地の子会社を通じて販売しています。特に海外売上高比率が約9割と高く、米州、欧州、南・西アジア、東アジアの4つの地域セグメントで事業を展開するグローバル企業です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 米州地域
    北米や中南米を含む米州地域での売上高は141.19億円、営業利益は24.82億円です。主に連結子会社を通じて製品を販売しており、広大な市場でプラスチック容器製造機の需要を取り込んでいます。
  • 欧州地域
    欧州地域での売上高は80.83億円、営業利益は13.05億円です。こちらも連結子会社を通じて販売活動を行っており、環境意識の高い欧州市場でPETボトルなどの需要に対応しています。
  • 南・西アジア地域
    南アジアと西アジアを含む地域での売上高は130.42億円、営業利益は30.51億円と、利益率が高いのが特徴です。インドに主要な生産拠点があるため、この地域での販売は製造と密接に連携しています。
2025-09 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
America 地域 141 25 17.6%
Europe 地域 81 13 16.1%
SouthAndWestAsia 地域 130 31 23.4%
EastAsia 地域 84 70 82.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|728 文字
3【事業の内容】当社グループは、日精エー・エス・ビー機械㈱(当社)及び子会社14社により構成されており、主要な事業内容はPET(ペット)ボトルをはじめ各種プラスチック容器を製造するストレッチブロー成形機とその専用金型、付属機器及び部品の製造販売であり、かつ、これに付帯する事業を営んでおります。当社グループは上記の事業において単一事業を営んでおり、当社及び子会社の所在地を基礎とした地域別による区分(「米州」、「欧州」、「南・西アジア」及び「東アジア」)を当社の報告セグメントとしております。 当社グループの事業に係る位置付けは、次のとおりであります。① 製品の製造当社がストレッチブロー成形機及び専用金型、付属機器、部品を製造するほか、作業工程の一部は、インドにある連結子会社のASB INTERNATIONAL PVT. LTD.、並びに国内の連結子会社2社及び協力会社に依頼しております。また、一部の製品は、ASB INTERNATIONAL PVT. LTD.が製造しております。② 製品の販売米 州   :主に連結子会社のNISSEI ASB CO.、NISSEI ASB CENTRO AMERICA, S.A. DE C.V.他1社を通じて販売しております。欧 州   :主に連結子会社のNISSEI ASB GmbH他1社を通じて販売しております。南・西アジア:主に連結子会社のNISSEI ASB PTE. LTD.、ASB INTERNATIONAL PVT. LTD.、NISSEI ASB FZE他4社を通じて販売しております。東アジア  :主に当社を通じて販売しております。 以上の当社グループの事業系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
高品質・魅力的な製品でリーダーカンパニーの一角と自負するが、価格競争も厳しい
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
ストレッチブロー成形機とその専用金型、付属機器及び部品の製造販売に関する独自技術
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:単一事業のリスク / 海外政治/経済情勢変化 / 為替変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

日精エー・エス・ビー機械は、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPを前面に押し出した事業モデルではない。主力製品であるガラス容器製造機械は、技術力は高いものの、無形資産による明確な競争優位性は示されていない。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

ガラス容器製造機械は、顧客であるガラスメーカーにとって生産ラインの中核をなす設備であり、導入には多額の投資と長期間の稼働実績が求められる。機械の仕様変更や更新は生産プロセス全体に影響を与えるため、一度導入したメーカーが他社製品へ容易に乗り換えることは考えにくい。保守・メンテナンス体制の継続性も乗り換え障壁となる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ガラス容器製造機械の事業には、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は基本的に見られない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

高品質な機械を製造しているが、他社と比較して構造的に大幅なコスト優位性を持つという情報は少ない。精密機械製造においては、一定水準以上のコストがかかるため、価格競争力よりも品質や技術力で差別化を図っていると考えられる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ガラス容器製造機械市場において、日精エー・エス・ビー機械は主要プレイヤーの一つであり、一定の市場シェアを確保している。特に、特殊なガラス容器(例:医薬品用)の分野では、その製造ノウハウと生産能力が強みとなり、効率的な生産体制を構築している可能性がある。

  • PETボトル市場の成長性
    PETボトルは、ガラス容器に比べて非常に軽量であり、CO2排出量削減といった環境意識の高まりから需要が伸びています。日精エー・エス・ビー機械は、この成長市場でプラスチック容器製造機のリーダー企業の一つとして事業を展開しています。
  • 先進的な研究開発力
    同社は、新素材や新分野の容器開発を推進するための研究開発に継続的に取り組んでいます。これにより、市場の変化や顧客の新しいニーズに対応できる製品を生み出し、競争力を維持・強化しています。
  • グローバルな生産体制
    日本とインドに主要な生産拠点を持ち、特にインド工場は製造コストの低減と製品競争力強化の要となっています。これにより、世界中の顧客に効率的に製品を供給できる体制を構築し、コスト面での優位性を追求しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針経営理念・人と社会に豊かさを提供する・高い技術、サービスで恒久的な存続を追求する PETボトルの生産(成形)機であるストレッチブロー成形機の製造・販売を手がけている当社グループは、高い先取的技術性を蓄積しながら、よりきめ細かいユーザーへのサービスを提供し、PETボトルを広く世界に、より多くの用途で普及させていく事業を営んでおります。当社グループはこの事業をより発展させ、人々が、便利で豊かな生活を営むことに資することを目指しております。 企業目標の達成には、業務執行体制の整備とそこに帰属する要員の高い資質が求められます。これに添い、就業者に対しては、前述の経営理念に基づく企業目標を達成する上での、業務遂行上の規範になるものとして、以下の「行動指針」を設定しております。 行動指針・顧客満足の追求・継続的改善への試み・規律と活力ある職場 (2)業界構造、市場環境及び経営環境① 業界の特徴当社の所属するストレッチブロー成形機業界は、容器の成形方法の違いから、次の2種類に大別されます。 <2ステップ方式(以下、2ステップ機)>容器の原形となる1次成形品のプリフォーム成形と、それに高圧エアを噴射して膨らませるブロー成形工程を別々の機械で行う方式であります。容器の成形時間においてボトルネックとなるプリフォーム成形を別の機械で行い、それをストックして搬送システムでブロー成形機に投入し膨らませることで量産性を確保します。但し、機械の特性上、均一で単純形状の容器成形に適しているため、主に飲料容器の大量生産に使われております。 <1ステップ方式(以下、1ステップ機)>当社の得意とする方式で、プリフォーム成形とブロー成形工程を1台の機械で行う方式であります。2ステップ機に比べて量産性では劣りますが、同一の機械で成形するため、産業設備としての省エネ・省スペース・省人化に優れ、プリフォームの保管工程を省くことで衛生面も優れております。また、機械の特性上、容器形状の制約がないため、複雑で多種多様な容器の成形に適しており、主に食品や日用品、化粧品といった非飲料容器の中小ロット生産で使われております。 ② 当社成形機の特徴当社は1ステップ機を主力とし、その分野において高い評価を得ておりますが、その理由は独自の「4ステーション方式」であります。具体的には、①プリフォーム成形、②温度調整、③ブロー成形、④取出し工程の4つのステーションで構成されており、中でも重要なのが第2ステーションの温度調整機能であります。プリフォームを容器形状に応じて温度調節することで、成形難度が高く、複雑な形状が求められる多種多様な容器成形を可能としております。また、近年では、「ゼロ・クーリングシステム」と命名した新技術の開発実用化を進め、製品競争力を強化しました。これは、1ステップ機の中でも当社の4ステーション方式でしか成し得ない、容器の生産性・物性強度・外観品質・軽量化を同時にかつ飛躍的に向上させる画期的な新技術であります。とりわけ、軽量化についてはプラスチック材料の使用量削減を実現できるため、廃プラスチック問題への対策としても有効な技術であります。 ③ 市場環境の変化及び競争優位性現在、容器分野においては、一般消費者の価値観の変化・多様化を受け、多くの課題が生じております。具体的には、価値観の多様化による容器寿命短期化への対応や、商品差別化のための容器の高付加価値化への対応が挙げられます。また、廃プラスチック問題に端を発する環境意識の高まりから、リサイクル材料や生分解性樹脂等を用いた環境配慮型容器が注目を集めております。更に、衛生意識の高まりを背景に、消毒液や医薬品などの衛生用品の需要が世界的に高まっております。このような市場環境の変化を背景に、多品種・高難易度の容器を中小ロットで効率的に生産できる当社の1ステップ機への注目度が高まっております。また、当社は機械メーカーでありながら、「顧客が最終的に欲しいのは容器」であるという考えの下、技術者が国内外の客先に出向き、機械・金型・成形技術の「三位一体の技術力」で、顧客が容器品質に満足するまで徹底した成形支援を行うことをモットーとしております。これによって当社の技術者も腕を上げ、複雑な温度調整等の高度な要素技術を蓄積し、それを技術開発に還元し、顧客ニーズを満たした成形機を開発することで、新たな容器市場を開拓してまいりました。 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等多様化するビジネス環境の中で、常に優位性を保ち続けながら、進化発展を成し遂げるためには、利益を着実に生み出す収益構造と効率経営が必須であります。とりわけ、主たる市場を海外に求めながら、製造拠点を日本からインドヘと拡充し、製品・企業体そのものの競争力を増強させてきたメーカーとして、当社グループは、売上総利益、営業利益及び経常利益について、絶対額の増加及びこれらの対売上高比率の均衡・良化を重要な経営指標としております。 (3)中長期的な会社の経営戦略・優先的に対処すべき課題今後につきましては、インフレ懸念の再燃や中国経済の停滞長期化などの不安要素はあるものの、世界経済は緩やかに回復することが見込まれております。 当社グループの属するストレッチブロー成形機業界におきましても、安全で衛生的なプラスチック容器の需要は底堅く推移することが見込まれ、加えて、気候変動やプラスチック環境問題などの社会課題への関心の高まりは環境対応技術に強みを持つ当社製品の需要を押し上げることが想定されます。 当社は、業界のリーディングカンパニーとして、先進的な研究開発活動を継続するとともに、気候変動問題やESG経営などの社会課題に積極的に取り組むことで、中長期的な事業規模の拡大を図り、恒久的な存続を追求してまいります。 ① (技術)グローバルニーズに対応した新技術の開発得意領域である非飲料容器分野において、主力製品である1ステップ機の競争力向上に取り組んでまいります。具体的には、「ゼロ・クーリングシステム」の更なる深化、リサイクル樹脂や生分解性樹脂に対応した環境容器対応の強化、異素材対応としてのHDPE成形技術の確立などを図ってまいります。また、戦略領域である飲料容器分野においては、当社独自技術の開発強化に取り組んでまいります。具体的には、飲料容器の中小ロット生産のあらゆる顧客ニーズに対応するPFシリーズ(1.5ステップ機)のラインナップ強化、PETボトルリユースを可能とする耐熱技術(ダブルブロー・ヒートセット成形)の更なる進化を図り、1way軽量ボトルからリターナブルボトルまで、飲料容器市場への浸透を図ってまいります。 ② (営業)マーケティング強化による市場シェアの拡大ASBシリーズ(1ステップ機)やPFシリーズ(1.5ステップ機)等の強固な製品競争力を武器に、市場シェア拡大に取り組んでまいります。具体的には、中南米やアジア・アフリカ等の新興国市場での顧客開拓を進めてまいります。また、DX戦略である成形機の制御・モニタリングシステム「Vision1」の普及促進に加え、世界各地のTSC(テクニカルサポートセンター)でアフターサービスを強化することで、既存顧客の満足度向上を図ってまいります。 ③ (生産)原価低減と納期短縮の推進中長期的な事業規模の拡大に備え、生産能力の増強を図ってまいります。具体的には、新工場建設の本格検討及びグループ生産体制の再構築に取り組んでまいります。更に、原価低減・納期短縮に取り組むことで、関税リスク等の外的要因に柔軟に対応してまいります。 ④ (管理)ESG経営の強化「人と社会に豊かさを提供する」、「高い技術、サービスで恒久的な存続を追求する」という当社の経営理念は、自然豊かな長野県小諸発のグローバルメーカーとして、サステナビリティ経営を体現するものです。当社は持続可能な社会の実現に向け、引き続きESG経営を積極的に推進してまいります。E(環境)では、インド工場におけるCO2排出量推移の把握、削減目標の策定に取り組み、バリューチェーンでの脱炭素化への取り組みを着実に進めてまいります。S(社会)では、前期に実施した従業員エンゲージメント調査の結果に基づいた施策により、人材育成・職場環境整備を進め、更に定期的なエンゲージメント調査により施策の実効性を定量的に検証することで人的資本経営の強化を継続してまいります。また、今期策定したCSR調達ガイドラインに基づき、人権、環境等に配慮した持続可能な調達に取り組むとともに、地域社会貢献活動にも引き続き取り組んでまいります。G(ガバナンス)では、グループ経営を軸とするグローバル事業の推進及び管理により経営基盤を強化し、サステナビリティ委員会を通じてESG経営を推進してまいります。また、「資本コストや株価を意識した経営」の下、連結配当性向40%を目途とした株主還元の充実、資産効率化によるROEの更なる上昇を目指すとともに、株主との接点強化を進めることで企業価値向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針経営理念・人と社会に豊かさを提供する・高い技術、サービスで恒久的な存続を追求する PETボトルの生産(成形)機であるストレッチブロー成形機の製造・販売を手がけている当社グループは、高い先取的技術性を蓄積しながら、よりきめ細かいユーザーへのサービスを提供し、PETボトルを広く世界に、より多くの用途で普及させていく事業を営んでおります。当社グループはこの事業をより発展させ、人々が、便利で豊かな生活を営むことに資することを目指しております。 企業目標の達成には、業務執行体制の整備とそこに帰属する要員の高い資質が求められます。これに添い、就業者に対しては、前述の経営理念に基づく企業目標を達成する上での、業務遂行上の規範になるものとして、以下の「行動指針」を設定しております。 行動指針・顧客満足の追求・継続的改善への試み・規律と活力ある職場 (2)業界構造、市場環境及び経営環境① 業界の特徴当社の所属するストレッチブロー成形機業界は、容器の成形方法の違いから、次の2種類に大別されます。 <2ステップ方式(以下、2ステップ機)>容器の原形となる1次成形品のプリフォーム成形と、それに高圧エアを噴射して膨らませるブロー成形工程を別々の機械で行う方式であります。容器の成形時間においてボトルネックとなるプリフォーム成形を別の機械で行い、それをストックして搬送システムでブロー成形機に投入し膨らませることで量産性を確保します。但し、機械の特性上、均一で単純形状の容器成形に適しているため、主に飲料容器の大量生産に使われております。 <1ステップ方式(以下、1ステップ機)>当社の得意とする方式で、プリフォーム成形とブロー成形工程を1台の機械で行う方式であります。2ステップ機に比べて量産性では劣りますが、同一の機械で成形するため、産業設備としての省エネ・省スペース・省人化に優れ、プリフォームの保管工程を省くことで衛生面も優れております。また、機械の特性上、容器形状の制約がないため、複雑で多種多様な容器の成形に適しており、主に食品や日用品、化粧品といった非飲料容器の中小ロット生産で使われております。 ② 当社成形機の特徴当社は1ステップ機を主力とし、その分野において高い評価を得ておりますが、その理由は独自の「4ステーション方式」であります。具体的には、①プリフォーム成形、②温度調整、③ブロー成形、④取出し工程の4つのステーションで構成されており、中でも重要なのが第2ステーションの温度調整機能であります。プリフォームを容器形状に応じて温度調節することで、成形難度が高く、複雑な形状が求められる多種多様な容器成形を可能としております。また、近年では、「ゼロ・クーリングシステム」と命名した新技術の開発実用化を進め、製品競争力を強化しました。これは、1ステップ機の中でも当社の4ステーション方式でしか成し得ない、容器の生産性・物性強度・外観品質・軽量化を同時にかつ飛躍的に向上させる画期的な新技術であります。とりわけ、軽量化についてはプラスチック材料の使用量削減を実現できるため、廃プラスチック問題への対策としても有効な技術であります。 ③ 市場環境の変化及び競争優位性現在、容器分野においては、一般消費者の価値観の変化・多様化を受け、多くの課題が生じております。具体的には、価値観の多様化による容器寿命短期化への対応や、商品差別化のための容器の高付加価値化への対応が挙げられます。また、廃プラスチック問題に端を発する環境意識の高まりから、リサイクル材料や生分解性樹脂等を用いた環境配慮型容器が注目を集めております。更に、衛生意識の高まりを背景に、消毒液や医薬品などの衛生用品の需要が世界的に高まっております。このような市場環境の変化を背景に、多品種・高難易度の容器を中小ロットで効率的に生産できる当社の1ステップ機への注目度が高まっております。また、当社は機械メーカーでありながら、「顧客が最終的に欲しいのは容器」であるという考えの下、技術者が国内外の客先に出向き、機械・金型・成形技術の「三位一体の技術力」で、顧客が容器品質に満足するまで徹底した成形支援を行うことをモットーとしております。これによって当社の技術者も腕を上げ、複雑な温度調整等の高度な要素技術を蓄積し、それを技術開発に還元し、顧客ニーズを満たした成形機を開発することで、新たな容器市場を開拓してまいりました。 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等多様化するビジネス環境の中で、常に優位性を保ち続けながら、進化発展を成し遂げるためには、利益を着実に生み出す収益構造と効率経営が必須であります。とりわけ、主たる市場を海外に求めながら、製造拠点を日本からインドヘと拡充し、製品・企業体そのものの競争力を増強させてきたメーカーとして、当社グループは、売上総利益、営業利益及び経常利益について、絶対額の増加及びこれらの対売上高比率の均衡・良化を重要な経営指標としております。 (3)中長期的な会社の経営戦略・優先的に対処すべき課題今後につきましては、インフレ懸念の再燃や中国経済の停滞長期化などの不安要素はあるものの、世界経済は緩やかに回復することが見込まれております。 当社グループの属するストレッチブロー成形機業界におきましても、安全で衛生的なプラスチック容器の需要は底堅く推移することが見込まれ、加えて、気候変動やプラスチック環境問題などの社会課題への関心の高まりは環境対応技術に強みを持つ当社製品の需要を押し上げることが想定されます。 当社は、業界のリーディングカンパニーとして、先進的な研究開発活動を継続するとともに、気候変動問題やESG経営などの社会課題に積極的に取り組むことで、中長期的な事業規模の拡大を図り、恒久的な存続を追求してまいります。 ① (技術)グローバルニーズに対応した新技術の開発得意領域である非飲料容器分野において、主力製品である1ステップ機の競争力向上に取り組んでまいります。具体的には、「ゼロ・クーリングシステム」の更なる深化、リサイクル樹脂や生分解性樹脂に対応した環境容器対応の強化、異素材対応としてのHDPE成形技術の確立などを図ってまいります。また、戦略領域である飲料容器分野においては、当社独自技術の開発強化に取り組んでまいります。具体的には、飲料容器の中小ロット生産のあらゆる顧客ニーズに対応するPFシリーズ(1.5ステップ機)のラインナップ強化、PETボトルリユースを可能とする耐熱技術(ダブルブロー・ヒートセット成形)の更なる進化を図り、1way軽量ボトルからリターナブルボトルまで、飲料容器市場への浸透を図ってまいります。 ② (営業)マーケティング強化による市場シェアの拡大ASBシリーズ(1ステップ機)やPFシリーズ(1.5ステップ機)等の強固な製品競争力を武器に、市場シェア拡大に取り組んでまいります。具体的には、中南米やアジア・アフリカ等の新興国市場での顧客開拓を進めてまいります。また、DX戦略である成形機の制御・モニタリングシステム「Vision1」の普及促進に加え、世界各地のTSC(テクニカルサポートセンター)でアフターサービスを強化することで、既存顧客の満足度向上を図ってまいります。 ③ (生産)原価低減と納期短縮の推進中長期的な事業規模の拡大に備え、生産能力の増強を図ってまいります。具体的には、新工場建設の本格検討及びグループ生産体制の再構築に取り組んでまいります。更に、原価低減・納期短縮に取り組むことで、関税リスク等の外的要因に柔軟に対応してまいります。 ④ (管理)ESG経営の強化「人と社会に豊かさを提供する」、「高い技術、サービスで恒久的な存続を追求する」という当社の経営理念は、自然豊かな長野県小諸発のグローバルメーカーとして、サステナビリティ経営を体現するものです。当社は持続可能な社会の実現に向け、引き続きESG経営を積極的に推進してまいります。E(環境)では、インド工場におけるCO2排出量推移の把握、削減目標の策定に取り組み、バリューチェーンでの脱炭素化への取り組みを着実に進めてまいります。S(社会)では、前期に実施した従業員エンゲージメント調査の結果に基づいた施策により、人材育成・職場環境整備を進め、更に定期的なエンゲージメント調査により施策の実効性を定量的に検証することで人的資本経営の強化を継続してまいります。また、今期策定したCSR調達ガイドラインに基づき、人権、環境等に配慮した持続可能な調達に取り組むとともに、地域社会貢献活動にも引き続き取り組んでまいります。G(ガバナンス)では、グループ経営を軸とするグローバル事業の推進及び管理により経営基盤を強化し、サステナビリティ委員会を通じてESG経営を推進してまいります。また、「資本コストや株価を意識した経営」の下、連結配当性向40%を目途とした株主還元の充実、資産効率化によるROEの更なる上昇を目指すとともに、株主との接点強化を進めることで企業価値向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度(以下、当期)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当期の世界経済は、インフレ圧力の漸進的な低下と、それに伴う主要国における金融緩和の動きにより、景気が下支えされる局面が見られました。しかしながら、地政学リスクの長期化に加え、米国の通商・関税政策の影響等で経済の不確実性が高まり、全体として先行き不透明な状況が続きました。一方で、当社グループの属するストレッチブロー成形機業界におきましては、安全で衛生的なプラスチック容器の需要は底堅いものがあり、事業活動は今後も堅調に推移すると思われます。 こうした環境下、当社グループは「人と社会に豊かさを提供する」「高い技術、サービスで恒久的な存続を追求する」との経営理念に基づき、中長期的な成長発展方針を継続し、事業規模の拡大を見据えた各種戦略的施策の展開に注力しました。 この結果、当期の受注成績につきましては、旺盛なプラスチック容器需要を背景に需要が堅調に推移した結果、受注高は43,172百万円(前期比105.0%)と通期として過去最高を記録しました。一方、受注残高につきましては17,281百万円(前期末比93.6%)と減少したものの、高水準を維持しました。売上成績につきましても、主力の中小型機に加え、大型機(日本向けPF36シリーズ)の販売を伸ばした結果、売上高は43,654百万円(前期比118.7%)と通期として過去最高となりました。利益面につきましては、主に増収効果により、売上総利益は、20,581百万円(同118.4%)、営業利益は10,641百万円(同134.6%)と大幅増益となりました。その結果、経常利益は10,912百万円(同136.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益も7,740百万円(同133.9%)と大幅増益となり、各段階利益で通期として過去最高を記録しました。 当期における損益の状況は次のとおりであります。(単位:百万円) 売上高売上総利益営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益前期36,77817,3817,9078,0085,779当期43,65420,58110,64110,9127,740前期比118.7%118.4%134.6%136.3%133.9% 製品別の業績は次のとおりであります。 製品別受注状況(単位:百万円) ストレッチブロー成形機金型付属機器部品その他合計前期22,10711,1832,4785,33441,103当期21,07913,9182,5445,63043,172前期比95.3%124.5%102.7%105.6%105.0% 製品別売上高状況(単位:百万円) ストレッチブロー成形機金型付属機器部品その他合計前期18,01911,7181,8785,16136,778当期22,53512,7602,7075,65043,654前期比125.1%108.9%144.1%109.5%118.7% ① ストレッチブロー成形機主力の中小型機の受注はインドや欧州を筆頭に堅調に推移したものの、大型機が前年同期にあった大口案件(日本向けPF36シリーズ)の剥落により減少した結果、当期の受注高は21,079百万円(前年同期比95.3%)と減少しました。一方、売上高につきましては、堅調な中小型機に加え、大型機(日本向けPF36シリーズ)の出荷を伸ばした結果、22,535百万円(同125.1%)と通期として過去最高を記録しました。② 金型旺盛なプラスチック容器需要を背景に、ほぼ全地域で受注を伸ばしました。特に欧州、北米及びインドで好調に推移した結果、当期の受注高は13,918百万円(同124.5%)、売上高は12,760百万円(同108.9%)と、それぞれ通期として過去最高を記録しました。③ 部品その他保守・サービスの需要は全世界で高まっており、ほぼ全地域で受注を伸ばしました。その結果、当期の受注高は5,630百万円(同105.6%)、売上高は5,650百万円(同109.5%)と、それぞれ通期として過去最高を記録しました。 セグメントの業績は次のとおりであります。 セグメント(地域)別受注状況(単位:百万円) 米州欧州南・西アジア東アジア合計前期12,8367,47411,4329,36041,103当期14,4729,71412,4126,57343,172前期比112.7%130.0%108.6%70.2%105.0% セグメント(地域)別売上高状況(単位:百万円) 米州欧州南・西アジア東アジア合計前期12,1187,61510,7746,26936,778当期14,1198,08313,0428,40843,654前期比116.5%106.1%121.1%134.1%118.7% セグメント(地域)別利益(単位:百万円) 米州欧州南・西アジア東アジア合計前期1,8031,0382,1515,44810,440当期2,4821,3053,0516,95113,790前期比137.7%125.8%141.8%127.6%132.1% イ.米州米国政権の不透明な通商・関税政策を受け、中米市場は様子見状態が続いたものの、北米及び南米市場は旺盛な購買力を背景に好調に推移しました。その結果、当期の受注高は14,472百万円(前期比112.7%)、売上高は14,119百万円(同116.5%)と、それぞれ通期として過去最高となりました。セグメント利益も増収効果等により2,482百万円(同137.7%)と増益となりました。ロ.欧州経済環境には不透明感が見られるものの、生活必需品に根差した当社製品の需要は底堅く、ビジネス活動は欧州全域で活発に推移しました。その結果、当期の受注高は9,714百万円(前期比130.0%)、売上高は8,083百万円(同106.1%)と、それぞれ通期として過去最高となりました。セグメント利益も増収効果等により1,305百万円(同125.8%)と増益となりました。 ハ.南・西アジア東南アジア市場は市況回復に時間を要しているものの、インド及び中東市場が堅調に推移した結果、当期の受注高は12,412百万円(前期比108.6%)、売上高は13,042百万円(同121.1%)と、それぞれ通期として過去最高となりました。セグメント利益も増収効果等により3,051百万円(同141.8%)と増益となりました。ニ.東アジア中小型機の受注は堅調に推移したものの、前年同期にあった大口案件(日本向けPF36シリーズ)が剥落した結果、当期の受注高は6,573百万円(前期比70.2%)と減少しました。一方、売上高は前述の大口案件の出荷に伴い8,408百万円(同134.1%)と通期として過去最高となり、セグメント利益も増収効果によって6,951百万円(同127.6%)と増益となりました。 財政状態の分析当期における資産、負債及び純資産の状況は次のとおりであります。(単位:百万円) 流動資産固定資産流動負債固定負債純資産前期末55,10617,65411,8628,05052,848当期末61,47716,90812,8916,54858,946 当連結会計年度末(以下、当期末)の流動資産は、前連結会計年度末(以下、前期末)と比べ6,370百万円増加し、61,477百万円となりました。また、固定資産は、前期末と比べ745百万円減少し、16,908百万円となりました。この結果、当期末の資産合計は、前期末と比べ5,624百万円増加し、78,386百万円となりました。流動負債は、前期末と比べ1,028百万円増加し、12,891百万円となりました。また、固定負債は、前期末と比べ1,501百万円減少し、6,548百万円となりました。純資産は、前期末と比べ6,097百万円増加し、58,946百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物(以下、資金)は、前期末に比べ4,029百万円増加し、32,469百万円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(単位:百万円) 営業活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フロー現金及び現金同等物の期末残高前期9,609△794△3,37428,439当期8,390△1,004△3,86632,469 イ.営業活動によるキャッシュ・フロー税金等調整前当期純利益の計上による資金の増加により、営業活動によるキャッシュ・フローは8,390百万円の収入(前期:9,609百万円の収入)となりました。ロ.投資活動によるキャッシュ・フローインド工場における設備維持投資等により、投資活動によるキャッシュ・フローは1,004百万円の支出(前期:794百万円の支出)となりました。ハ.財務活動によるキャッシュ・フロー借入金の返済や期末配当金の支払いにより、財務活動によるキャッシュ・フローは3,866百万円の支出(前期:3,374百万円の支出)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績イ.生産実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)金額(百万円)前期比(%)南・西アジア29,193116.7東アジア13,628109.2合計42,821114.2 (注) 金額は、販売価格によっております。 ロ.受注実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)受注高(百万円)前年度比(%)受注残高(百万円)前年度比(%)米州14,472112.75,652104.2欧州9,714130.03,625181.7南・西アジア12,412108.64,03581.3東アジア6,57370.23,96765.4合計43,172105.017,28193.6 (注) なお、受注高の計算に際しては、前期以前に受注した案件のキャンセルは前期末受注残高より控除しております。 ハ.販売実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)金額(百万円)前年度比(%)米州14,119116.5欧州8,083106.1南・西アジア13,042121.1東アジア8,408134.1合計43,654118.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現況等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容イ.経営成績等a.財政状態・流動資産当期末における流動資産の残高は、61,477百万円(前期末55,106百万円)となり、前期末と比べ6,370百万円の増加となりました。これは現金及び預金、売掛金が増加したことが主な要因であります。・固定資産当期末における固定資産の残高は、16,908百万円(前期末17,654百万円)となり、前期末と比べ745百万円の減少となりました。これは減価償却累計額が増加したことが主な要因であります。・流動負債当期末における流動負債の残高は、12,891百万円(前期末11,862百万円)となり、前期末と比べ1,028百万円の増加となりました。これは未払法人税等が増加したことが主な要因であります。・固定負債当期末における固定負債の残高は、6,548百万円(前期末8,050百万円)となり、前期末と比べ1,501百万円の減少となりました。これは長期借入金が減少したことが主な要因であります。・純資産当期末における純資産の残高は、58,946百万円(前期末52,848百万円)となり、前期末と比べ6,097百万円の増加となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上、為替換算調整勘定が増加したことが主な要因であります。 b.経営成績・概要当期の経営成績の概要は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。・製品別売上高当期における製品別売上高状況は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。・売上総利益主に増収効果により、売上総利益は20,581百万円(前期比118.4%)となりました。・営業利益販売費及び一般管理費が前期に比べ増加したものの、売上総利益の増加により、営業利益は10,641百万円(前期比134.6%)となりました。・経常利益営業利益の増加により、経常利益は10,912百万円(前期比136.3%)となりました。・親会社株主に帰属する当期純利益経常利益の増加により、親会社株主に帰属する当期純利益は7,740百万円(前期比133.9%)となりました。 c.キャッシュ・フローの状況当期のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ロ.資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要の主なものは、生産活動に必要な材料費、外注費及び労務費等の製造費用や、受注獲得や競争力強化のための販売費及び一般管理費等の営業費用、また生産活動を支えるための設備の新設、及び維持更新投資であります。特に、設備の新設については、将来の規模拡大に備えるため、積極的に実施してきました。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入により資金調達を行っております。なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は6,342百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は32,469百万円であります。 ハ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)業界構造、市場環境及び経営環境 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しております。なお、当期における経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況は次のとおりであります。(単位:百万円) 売上高売上総利益営業利益経常利益前期36,778( 100.0%)17,381( 47.3%)7,907( 21.5%)8,008( 21.8%)当期43,654( 100.0%)20,581( 47.1%)10,641( 24.4%)10,912( 25.0%)増減6,875( - )3,200(△0.1%pt)2,733( 2.9%pt)2,903( 3.2%pt) (注)1. 前期及び当期の(  )内は売上高比率を記載しております。

事業リスク

  • 単一事業への依存
    同社グループはストレッチブロー成形機の製造販売という単一事業に特化しています。もしPETボトルなどのプラスチック容器の需要が大きく落ち込んだり、PETボトルに代わる画期的な新素材や包装容器が開発されたりした場合、業績に深刻な影響が出る可能性があります。
  • 海外情勢と為替変動
    海外売上高が約9割を占めるため、世界の政治・経済情勢の変化や、移転価格税制などの国際税務、各種規制の動向が事業環境に大きな影響を与えます。また、為替レートの変動、特に円高は、海外での売上や利益を円換算した際に減少させる要因となり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定の生産拠点集中
    主要な生産拠点が日本の本社工場、千曲川工場、インド工場の3箇所に集中しています。自然災害や予期せぬ事態がこれらの拠点で発生し、生産活動に支障が出た場合、製品の供給が滞り、売上や利益にマイナスの影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,537 文字
3【事業等のリスク】当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)単一事業のリスク当社グループではストレッチブロー成形機、専用金型、付属機器及び部品の製造販売において単一事業を営んでおります。PETボトルをはじめとするプラスチック容器の地域的拡大と、応用分野面での需要伸長を背景とし、かつ、PETボトルは、近時ではCO2削減などの環境志向から容器素材がガラスに比して極めて軽量である点も評価され、成長が見込める市場です。しかしながら、内外の景気動向その他の要因により、これらの容器の需要が低迷し、生産設備への投資意欲の低下をきたした場合、又は、PETボトルに代わる新たな包装容器等が開発されるような技術革新が起こった場合、単一事業を営む当社の業績に対して大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、新素材や新分野に関する容器開発を推進するなど先進的な研究開発を継続的に実施し、外部環境の変化や市場ニーズに対応する取り組みを強化しており、恒久的な事業の存続を追求しております。 (2)海外政治/経済情勢変化当社グループは世界の様々なマーケットにおいて製品及びサービスを提供しており、海外売上高比率は約9割に達します。一方で、日本に加えインドにおける生産も拡大基調にあり、事業の海外への総合的な依存率は高じている現状があります。海外の市場・地域ごとの政治・経済、社会情勢の変化、移転価格税制等の国際税務、各種規制の動向によって、製品の需給状態など当社グループの事業環境は大きく変動する可能性があります。当社グループは、特定地域の売上高に依存しておらず、海外政治・経済情勢の変化が事業全体に与える影響を最小限にする体制を敷いております。 (3)為替変動当社グループの海外売上高は、前述のとおり高いウエイトを占めていることから、その主要な取引には為替相場の変動によるリスクを有するものがあります。一般的に、当社グループの業績は、外国通貨に対し円高になればマイナスの影響を被り、円安になればプラスの効果を享受します。また、為替相場の変動は同一市場において、当社グループと外国企業が販売する製品の相対的な価格や、製品を製造するのに使用する材料コスト等にも影響を与えます。当社グループは短期の為替の影響を軽減ないしは減殺するための方策の一つとしても、海外生産比率の向上を推し進めているほか、必要に応じて先物為替予約等の活用も行っておりますが、予定した為替レート水準を超えた円高の場合には、経営成績に不利益な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替状況に応じて価格設定を調整するなど、為替変動を考慮しながら経営管理を行っております。 (4)市場競合状況当社グループは事業を展開する多くの市場において、激しい競争に直面しております。当社グループは高品質、かつ魅力的な製品を市場へ投入できる、市場におけるリーダーカンパニーの一角と自負しておりますが、価格面など、必ずしも競争優位に展開できる環境ではない市場や製品分野もあります。このため、厳しい価格競争を強いられた結果、経営成績に不利益な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、業界のリーディングカンパニーとして、新素材、新製品、新分野の開拓など積極的な研究開発を実施するとともに、インド工場及び国内工場の生産体制の充実を図り、生産性の向上と製造原価の低減を推進し、市場における競争力を強化しております。 (5)材料価格原油・素材価格の騰勢が続いた場合、当社グループ製品の材料費のコストアップ要因となりえます。このコストアップに対しては、海外生産強化や他の原価低減、及び製品価格への転嫁によってカバーしていく意向にありますが、更に騰勢が継続、長期化することになれば、経営成績に不利益な影響を及ぼす可能性があります。また、原油を材料とするPETなどの樹脂素材の高騰は、樹脂を原材料として使用する顧客の設備投資意欲を減退させ、経営成績に不利益な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、生産体制の強化により製造原価を低減するなど、コスト優位性を確保し、材料価格等の変化に対しても対応する体制を構築しております。また、当社の独自技術を採用することにより、顧客が使用するPET樹脂素材を減少させるなど、顧客にメリットをもたらす技術革新を行っております。 (6)特定の生産拠点への集中、依存当社グループは、本社工場(長野県小諸市)の生産機能に加え、より一層の製造コストの低減化を推進し、製品競争力及び利益体質の強化を図るため、生産の要であるインド工場(インドアンベルナス市)の生産設備の拡充、利用度の拡大を積極的に進めております。更に、2018年には長野県佐久市に千曲川工場を設置し、国内生産能力の増強を図っております。多くの生産機能を本社工場及び千曲川工場、インド工場の3拠点に集中しているため、自然災害等の万一の事態が発生し、生産工程に支障をきたすような場合には、経営成績に不利益な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、2021年に取得した工場用地を有効活用し、グローバルな規模での生産体制の最適化を図ることにより、特定の生産拠点への集中、依存を解消いたします。 (7)在庫品に関するリスク当社グループの主力製品の一部については、インド工場で計画生産し、世界各国のユーザーに納入しております。また、当社グループでは、短納期出荷、メンテナンス部品の供給などの顧客ニーズに迅速に対応するとともに、用途開発や販売促進のため、一定数量の在庫品を保有しております。これらの事情により保有している在庫品に関して、万が一、市場の著しい変化等が生じ、過剰在庫が発生し、在庫品の評価損、処分損等を計上することになった場合、経営成績に不利益な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、在庫品の状況を注視し、適正な在庫管理を行うなど、過剰在庫等が発生するリスクの軽減を図っております。

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