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マルマエ(6264)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 精密部品事業の展開
    マルマエは、半導体製造装置やFPD製造装置に使われる真空部品などを製造しています。これらの部品は、真空や高温高電圧のプラズマにさらされる過酷な環境で使用されるため、高い技術力と安定性が求められます。特に、一度装置に採用されると長期間使われる特性があり、消耗品としての需要も期待できるため、安定した収益源となっています。
  • 機能材料事業の展開
    半導体製造に不可欠な超高純度アルミ材料や、半導体製造装置向けのアルマイト処理、真空チャンバーなどを提供しています。99.999%以上の超高純度アルミの製造能力を活かし、スパッタリングターゲット材料や、鍛造から機械加工、表面処理まで一貫生産することで、高品質な製品を供給しています。この事業は、半導体産業の成長とともに需要が見込まれます。
  • 多岐にわたる産業への貢献
    半導体・FPD産業だけでなく、スマートフォン筐体の表面処理装置、太陽電池製造装置部品、オートバイのレース用部品、医療装置など、幅広い産業分野に精密部品を供給しています。複雑な形状や高い平面度が要求される部品、溶接や表面処理を含む多工程が必要な部品など、高い技術力を要する製品に特化することで、多様な顧客ニーズに応えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 精密部品事業
    この事業は、半導体製造装置やFPD製造装置に使われる真空部品などを製造しています。半導体用途ではドライエッチング工程やCVD工程などの前工程部品、FPD用途では大型で複雑な形状の真空部品が主力です。2023年度の売上は77.09664億円、営業利益は18.23719億円と、マルマエの収益の大部分を占める主要な稼ぎ頭となっています。
  • 機能材料事業
    この事業では、半導体スパッタ工程用ターゲット材料、半導体製造装置向けアルマイト処理、真空チャンバーなどを提供しています。99.999%以上の超高純度アルミの製造能力を活かし、電解コンデンサやハードディスクの材料も製造しています。2023年度の売上は36.93738億円、営業利益は3.85888億円であり、精密部品事業に次ぐ重要な事業セグメントです。
  • 多角的な製品展開
    精密部品事業では、半導体・FPD用途の他に、スマートフォン筐体の表面処理装置部品、太陽電池製造装置部品、オートバイのレース用部品、医療装置部品など、幅広い産業向けに高精度な金属部品を製造しています。機能材料事業では、超高純度アルミの基礎素材提供も行っており、多様な顧客ニーズに対応することで事業の安定化を図っています。
2025-08 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PrecisionComponentsReportableSegment 事業 77 18 23.7%
FunctionalMaterialsReportableSegment 事業 37 4 10.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,381 文字
3【事業の内容】(1)事業の内容(事業の内容)当社グループの事業の内容は、精密部品事業と、機能材料事業の二つがあり、その事業内容は次のとおりです。 セグメント分野主要製品精密部品事業半導体用途:半導体製造装置を構成する真空部品等。主にドライエッチング工程・CVD工程・洗浄工程・塗布工程などの前工程と言われる半導体製造装置および貼り合せ装置部品や検査装置部品等を製造しております。特徴:当社で製造する部品は、主に真空中で使用されるほか、高温高電圧のプラズマにさらされることから高い対電圧性能が要求されます。また、半導体製造のプロセスは非常に繊細であるため、製品の安定度が重要な要素となっており、試作とプロセス評価に長い時間が掛かりながらも、一旦装置に採用されると長い期間変更されずに受注が継続します。また、プラズマにさらされることから消耗も激しく、定期的に消耗品需要もあり、新規装置の需要が無い場合でも消耗品需要が見込めます。 FPD用途:FPD製造装置及び検査装置を構成する真空部品。FPD製造工程の中で、主にドライエッチング工程・CVD工程・イオン注入工程などのFPD製造装置を構成する部品を製造しております。特徴:チャンバーと呼ばれる耐真空容器や電極と呼ばれるチャンバー内蔵物を製造しております。これらの部品は部品サイズが3m以上と大きく、形状が複雑で非常に歪み易い割に、厳しい平面度や位置精度など高精度が要求されるアルミ等の金属製部品です。大きさは違いますが、半導体部品と同様にプラズマにさらされる環境で、対電圧や安定性が求められる重要部品です。 その他用途:スマートフォン筺体(ケース)の表面処理装置、太陽電池製造装置部品、オートバイのレース用部品、光学分野(カメラ・顕微鏡)・医療装置などの産業用装置部品などを製造しております。特徴:各分野の最終製品を構成する部品の中でも、複雑な形状や高い平面度が必要であるなど歪みの少なさが要求される部品、あるいは溶接や表面処理を含む多工程が必要な部品などで、アルミほか各種金属製の部品です。機能材料事業IT器材用途:半導体スパッタ工程用ターゲット材料半導体製造装置部品向けアルマイト処理半導体製造装置用精密部品特徴:99.999%以上の超高純度アルミの製造能力を活用してスパッタリングターゲットの材料を製造しております。また、エッチング装置などの半導体製造装置に使用される真空部品について、鍛造素材・機械加工・表面処理まで一貫製造を行っております。 半導体装置部材用途:半導体製造装置用真空チャンバー産業用ロボット向け鋳物特徴:日本トップクラスの低圧鋳造設備を使用した半導体エッチング装置向け真空チャンバーを製造しております。また、産業用や半導体装置に幅広く使用される重力鋳物を製造しております。 基礎素材用途:電解コンデンサ用高純度アルミ材ハードディスク製造用高純度アルミ材一般機械加工用スラブ材小口材料販売特徴:99.99%以上の高純度アルミ生産能力を活用して、電解コンデンサやハードディスクの材料を製造しているほか、アルミの鋳造能力を活かして大型スラブ材料を製造しております。また、スラブ材料等を加工メーカー等へ切断販売も行っております。 (2)事業系統図当社グループ事業の系統図は以下のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
高付加価値部品や競合他社が少ない主力製品に強みを持つため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
真空中で使用される高い対電圧性能、高精度、複雑形状加工技術、超高純度アルミ製造能力。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 低い
会社が挙げる主要リスク:主要市場での需要の急激な変動 / 景気変動に関するリスク / 特定の取引先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

マルマエは特定のブランド力や特許、規制ライセンスに依存するビジネスモデルではなく、技術力と顧客との関係性が競争力の源泉となっている。そのため、無形資産による明確なモートは限定的と判断される。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

半導体製造装置部品の分野では、顧客である半導体メーカーが装置メーカーに対して高い要求水準を持つ。マルマエは長年の実績と品質、納期対応力で信頼を築いており、他社への切り替えには装置メーカー側の検証コストやリスクが伴うため、一定のスイッチング・コストが存在すると考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

マルマエのビジネスモデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を高めるネットワーク効果を直接的に生まない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

精密部品加工においては、長年の経験で培われた生産技術やノウハウがコスト競争力に寄与する可能性がある。しかし、競合他社も同様の技術を持つ可能性があり、圧倒的なコスト優位を確立しているとは断定しにくい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

半導体製造装置部品市場において、マルマエは主要プレイヤーの一つであり、一定の市場シェアを有している。この規模が生産効率や調達力に繋がり、競争優位の一因となっていると考えられる。ただし、業界全体が巨大であるため、寡占度は限定的。

  • 高精度・高安定性部品の提供
    マルマエが製造する半導体・FPD製造装置用部品は、真空やプラズマといった過酷な環境下で高い対電圧性能と安定性が求められます。試作からプロセス評価に長い時間を要しますが、一度採用されると長期間変更されずに受注が継続する特性があり、消耗品としての定期的な需要も見込めるため、安定した収益基盤を築いています。
  • 超高純度アルミの製造技術
    機能材料事業では、99.999%以上の超高純度アルミの製造能力を保有しており、半導体スパッタ工程用ターゲット材料や電解コンデンサ用高純度アルミ材などを提供しています。この高い純度を要求される材料の製造技術は、競合他社が少ないニッチな市場で優位性を確立し、高品質な製品供給を可能にしています。
  • 一貫生産体制と大型部品対応力
    半導体製造装置向け真空部品において、鍛造素材から機械加工、表面処理までの一貫生産体制を構築しています。また、FPD製造装置向けには3mを超える大型で複雑な形状の真空部品も製造可能であり、厳しい平面度や位置精度が要求されるアルミ製部品に対応できる高い技術力と生産能力が強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループの経営方針は、次のとおりです。「素材と加工の技術力で社会に貢献する」 事業セグメントごとの経営理念等は次のとおりです。①精密部品事業1.技術は究極を目指し2.競争と協調を尊び3.技術注力企業として社会に貢献する当事業セグメントでは、お客様が技術的に困られている部分に対して解決の手法を提供することで存在の価値を顕現してきました。技術的に困るということは一般に知られていない技術が必要であるということですから、その解決に向けては過去の手法を探すのではなく、問題の本質的な部分を検討することを特に重視して、その解決に向けて現段階で考えうる最良の技術要素を選択できることを意図しています。一般的に解決しがたい問題は、当然当社にとっても難しい課題となりますが、社内では、時には競い合いながら、時には協力しながら課題に対峙していきます。当社は、経済を支える“モノづくり”のなかで、モノづくりの源流である部品加工にこだわっていきます。そしてさまざまな分野で総合メーカーを支えられる企業となるために、先端技術と供給力を持つ「部品加工のリーディングカンパニー」を目指します。②機能材料事業「私たちは、地球上の大切な資源であるアルミニウムを、私たちの技術、技能の向上を通じて、より役に立つ姿に変えることにより、社会に貢献します。」・当事業セグメントでは、半導体用アルミニウム材料の生産や、半導体製造装置を含む産業機械用の部品の製作・加工をコアに事業展開しております。そのため、半導体メーカーや半導体製造装置メーカー等の動向を注視しつつ、当社の製品・技術の強みを需要家に訴求する事業展開に努め、事業の安定化と成長を推し進めます。(2)経営戦略等当社グループは、「Fusion2028」と称して、2026年8月期から2028年8月期を期間とする中期事業計画を策定し、株式会社マルマエと2025年4月に株式取得したKMアルミニウム株式会社の統合作業及びシナジー創出に注力する方針です。中期事業計画の基本的な戦略は、グループ2社が属する半導体分野の技術的なニーズをとらえると共に、両社の技術協力によって市場成長を超えるグループの成長を実現しようとするものです。具体的な戦略は次のとおりです。新素材・新技術の創出で顧客ニーズを取り込む半導体製造工程のクライオエッチングに必要な低温対応素材の開発や、絶縁性の高いコーティングの開発を進める消耗品受注拡大で安定成長を狙うエッチング装置やCVD装置において、真空中で使用される高付加価値な消耗品であるESCや電極類の生産に必要な技術力を高め、受注を拡大する。結果として、半導体設備投資のみに左右されず、安定成長できる経営を目指す。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期事業計画「Fusion2028」を通して、生産手法や管理手法の革新を計る指標として投下資本利益率であるROICを採用し重要な経営指標として位置付けており、同中期事業計画の期間中にグループ全体でのROIC15%を目標としております。なお、当連結会計年度におけるROICは、6.7%であります。 (4)経営環境当社グループの経営環境は、グループの属している市場環境に左右される一面を有しています。主な販売分野である半導体等の市場は景気変動に伴い大幅な需要の変動が起こります。これらの変動に対応するために、消耗品の受注拡大を行うとともに固定費の抑制を主な対応策としております。消耗品受注の拡大につきましては、通常の営業活動に加え、研究開発も積極的に進める方針です。また、固定費の抑制につきましては、需要の変動に対応するため、協力企業の育成と活用を行うことと、全社的にDX化を進める事で実現していきます。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①精密部品事業の課題競争の激化と受注価格低下当事業の属する業界は中小中堅の同業社が多く、厳しい競争のある業界です。参入障壁の低い案件は競争から価格は低下します。そのような業界のなかで、当事業セグメントでは、参入障壁の高い真空パーツへ取り組み受注拡大を狙い、また、独創的な加工手法や徹底的に行う生産性改善手法によりコスト低減を続け市場価格の低下に先回りした対応をしております。しかしながら、保有する技術の陳腐化が進むことから今後も継続的に技術開発を行う必要があります。そのため、当事業セグメントにおいてはR&Dの強化と人材育成に注力する方針です。人の持つ技術力や営業力が最も重要な当事業セグメントの強みであるため、強みを持つ人材の安定化と育成が重要な課題となっております。しかしながら、継続的に改善が進みながらも、高い能力を持つ人材に頼る部分が多く、時間外労働や休日出勤の偏りが生じております。このような状況から、多様な勤務形態を構成することで個々の負担を減らし、社員満足度の向上と人材の安定化を図り、長期的な人材育成プランを実現していく方針です。②機能材料事業の課題当事業の属する事業環境においては、2022年度後半からの半導体関連市場は減速しており、特に半導体製造装置市場は米国の対中輸出規制の影響も加わり低迷しておりましたが、2024年を底に回復傾向にあります。そのような環境認識を踏まえ、当事業セグメントの中長期ビジョンである「高付加価値アルミニウムを通じて変化する社会の発展に貢献する活力のある会社」の下、2026年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画を策定しました。この計画では、従来取り組んできた、事業ポートフォリオの最適化、生産性向上等を活かした、高収益体質の実現及びアルミ超高純度品・半導体装置部材市場における揺るぎないプレゼンスの実現に向けて以下を重点課題として取組んでまいります。イ.高付加価値アルミニウム加工会社への変革と深化ロ.あらゆる事業環境への対応できるレジリエント力の醸成ハ.特定ユーザーに過度に偏重をしない顧客基盤拡充ニ.先進的な製品の開発・投入による事業領域拡大に向けた取組みの強化・推進ホ.設備の点検保全の強化、多能工化・人材教育、生産管理の強化等を通じたものづくり力の強化ヘ.あらゆる局面でも収益確保しうる高収益体質の実現ト.財務体質強化による自己資本強化と資産効率向上
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループの経営方針は、次のとおりです。「素材と加工の技術力で社会に貢献する」 事業セグメントごとの経営理念等は次のとおりです。①精密部品事業1.技術は究極を目指し2.競争と協調を尊び3.技術注力企業として社会に貢献する当事業セグメントでは、お客様が技術的に困られている部分に対して解決の手法を提供することで存在の価値を顕現してきました。技術的に困るということは一般に知られていない技術が必要であるということですから、その解決に向けては過去の手法を探すのではなく、問題の本質的な部分を検討することを特に重視して、その解決に向けて現段階で考えうる最良の技術要素を選択できることを意図しています。一般的に解決しがたい問題は、当然当社にとっても難しい課題となりますが、社内では、時には競い合いながら、時には協力しながら課題に対峙していきます。当社は、経済を支える“モノづくり”のなかで、モノづくりの源流である部品加工にこだわっていきます。そしてさまざまな分野で総合メーカーを支えられる企業となるために、先端技術と供給力を持つ「部品加工のリーディングカンパニー」を目指します。②機能材料事業「私たちは、地球上の大切な資源であるアルミニウムを、私たちの技術、技能の向上を通じて、より役に立つ姿に変えることにより、社会に貢献します。」・当事業セグメントでは、半導体用アルミニウム材料の生産や、半導体製造装置を含む産業機械用の部品の製作・加工をコアに事業展開しております。そのため、半導体メーカーや半導体製造装置メーカー等の動向を注視しつつ、当社の製品・技術の強みを需要家に訴求する事業展開に努め、事業の安定化と成長を推し進めます。(2)経営戦略等当社グループは、「Fusion2028」と称して、2026年8月期から2028年8月期を期間とする中期事業計画を策定し、株式会社マルマエと2025年4月に株式取得したKMアルミニウム株式会社の統合作業及びシナジー創出に注力する方針です。中期事業計画の基本的な戦略は、グループ2社が属する半導体分野の技術的なニーズをとらえると共に、両社の技術協力によって市場成長を超えるグループの成長を実現しようとするものです。具体的な戦略は次のとおりです。新素材・新技術の創出で顧客ニーズを取り込む半導体製造工程のクライオエッチングに必要な低温対応素材の開発や、絶縁性の高いコーティングの開発を進める消耗品受注拡大で安定成長を狙うエッチング装置やCVD装置において、真空中で使用される高付加価値な消耗品であるESCや電極類の生産に必要な技術力を高め、受注を拡大する。結果として、半導体設備投資のみに左右されず、安定成長できる経営を目指す。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期事業計画「Fusion2028」を通して、生産手法や管理手法の革新を計る指標として投下資本利益率であるROICを採用し重要な経営指標として位置付けており、同中期事業計画の期間中にグループ全体でのROIC15%を目標としております。なお、当連結会計年度におけるROICは、6.7%であります。 (4)経営環境当社グループの経営環境は、グループの属している市場環境に左右される一面を有しています。主な販売分野である半導体等の市場は景気変動に伴い大幅な需要の変動が起こります。これらの変動に対応するために、消耗品の受注拡大を行うとともに固定費の抑制を主な対応策としております。消耗品受注の拡大につきましては、通常の営業活動に加え、研究開発も積極的に進める方針です。また、固定費の抑制につきましては、需要の変動に対応するため、協力企業の育成と活用を行うことと、全社的にDX化を進める事で実現していきます。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①精密部品事業の課題競争の激化と受注価格低下当事業の属する業界は中小中堅の同業社が多く、厳しい競争のある業界です。参入障壁の低い案件は競争から価格は低下します。そのような業界のなかで、当事業セグメントでは、参入障壁の高い真空パーツへ取り組み受注拡大を狙い、また、独創的な加工手法や徹底的に行う生産性改善手法によりコスト低減を続け市場価格の低下に先回りした対応をしております。しかしながら、保有する技術の陳腐化が進むことから今後も継続的に技術開発を行う必要があります。そのため、当事業セグメントにおいてはR&Dの強化と人材育成に注力する方針です。人の持つ技術力や営業力が最も重要な当事業セグメントの強みであるため、強みを持つ人材の安定化と育成が重要な課題となっております。しかしながら、継続的に改善が進みながらも、高い能力を持つ人材に頼る部分が多く、時間外労働や休日出勤の偏りが生じております。このような状況から、多様な勤務形態を構成することで個々の負担を減らし、社員満足度の向上と人材の安定化を図り、長期的な人材育成プランを実現していく方針です。②機能材料事業の課題当事業の属する事業環境においては、2022年度後半からの半導体関連市場は減速しており、特に半導体製造装置市場は米国の対中輸出規制の影響も加わり低迷しておりましたが、2024年を底に回復傾向にあります。そのような環境認識を踏まえ、当事業セグメントの中長期ビジョンである「高付加価値アルミニウムを通じて変化する社会の発展に貢献する活力のある会社」の下、2026年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画を策定しました。この計画では、従来取り組んできた、事業ポートフォリオの最適化、生産性向上等を活かした、高収益体質の実現及びアルミ超高純度品・半導体装置部材市場における揺るぎないプレゼンスの実現に向けて以下を重点課題として取組んでまいります。イ.高付加価値アルミニウム加工会社への変革と深化ロ.あらゆる事業環境への対応できるレジリエント力の醸成ハ.特定ユーザーに過度に偏重をしない顧客基盤拡充ニ.先進的な製品の開発・投入による事業領域拡大に向けた取組みの強化・推進ホ.設備の点検保全の強化、多能工化・人材教育、生産管理の強化等を通じたものづくり力の強化ヘ.あらゆる局面でも収益確保しうる高収益体質の実現ト.財務体質強化による自己資本強化と資産効率向上
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①経営成績の状況当連結会計年度における業績は、売上高が11,403百万円、営業利益は2,103百万円、経常利益は1,936百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,355百万円となりました。なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前連結会計年度(前事業年度)との比較分析は行っておりません。 事業セグメントごとの概要につきましては、次のとおりであります。(精密部品事業)売上高は7,709百万円、セグメント利益は1,823百万円でした。(機能材料事業)連結を開始した4月から8月までの5か月間における売上高は3,693百万円でした。また、のれん償却額125百万円を控除した後のセグメント利益は385百万円となりました。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年セグメントの数値は相当するセグメント区分へ変更しております。②財政状態の状況(資産)当連結会計年度末の総資産は、25,423百万円となりました。流動資産は、10,477百万円となりました。主な内容は、現金及び預金4,252百万円、売掛金2,360百万円、仕掛品1,826百万円等であります。固定資産は、14,945百万円となりました。主な内容は、建物及び構築物2,183百万円、機械装置及び運搬具4,387百万円、土地2,503百万円、のれん4,696百万円等であります。(負債)当連結会計年度末の負債総額は、17,271百万円となりました。流動負債は、4,623百万円となりました。主な内容は、買掛金1,384百万円、1年内返済予定の長期借入金1,356百万円、未払法人税等646百万円、その他流動負債821百万円等であります。固定負債は、12,648百万円となりました。主な内容は、長期借入金12,000百万円であります。(純資産)当連結会計年度末の純資産合計は、8,151百万円となりました。主な内容は、資本金1,241百万円、資本剰余金1,964百万円、利益剰余金5,394百万円等であります。自己資本比率の割合は32.1%となりました。③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,252百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、3,058百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,935百万円、減価償却費1,053百万円を計上したこと、売上債権の増加による資金の減少288百万円、棚卸資産の増加による資金の減少431百万円、仕入債務の増加334百万円、その他流動負債の増加233百万円、法人税等の支払額255百万円等があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、9,708百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,499百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出8,187百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は、7,875百万円となりました。これは長期借入れによる収入10,840百万円、長期借入金の返済による支出2,664百万円、配当金の支払額443百万円等によるものであります。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標のトレンドは下記のとおりです。 2025年8月期自己資本比率(%)32.1時価ベースの自己資本比率(%)80.7キャッシュ・フロー対有利子負債比率4.4インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)28.9自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注)1.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。2.キャッシュ・フローは、営業活動キャッシュ・フローを利用しております。3.有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。④生産、受注及び販売の実績当社グループは、市場の変化に柔軟に対応して生産活動を行っており、生産の実績は販売の実績と傾向が類似しているため、記載を省略しております。受注の実績については、短期の受注動向が顧客の投資動向により大きく変動する傾向にあり、中長期の会社業績を予測するための指標として必ずしも適切ではないため、記載しておりません。また、販売の実績については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先当連結会計年度(自 2024年9月1日至 2025年8月31日)金額(千円)割合(%)日本発条株式会社2,894,19625.4東京エレクトロン宮城株式会社1,683,06714.8(注)1.主な相手先別の販売実績のうち、各事業年度における当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社は2025年4月にKMアルミニウム株式会社(以下、KMACという)の株式を取得するとともに同社を含めたグループとして連結会計に移行いたしました。当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高が11,403百万円、営業利益は2,103百万円、経常利益は1,936百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,355百万円となりました。2025年4月から8月にかけては、KMACの売上高3,693百万円が連結に加わり、業績の向上に寄与しました。一方で、のれん償却125百万円が発生したほか、同社株式の取得に関連して、営業費用として83百万円(アドバイザリー費用等)および営業外費用として60百万円(シンジケートローン契約に係るアレンジメントフィー)の一時費用が発生しました。さらに、株式取得資金の調達に伴う支払利息の増加額は74百万円となりました。当社は、長期ビジョンとして「最先端技術でイノベーションをリードする」という方針のもと、2030年度までに売上高300億円、営業利益90億円を達成する目標をたて、今回のKMAC株式の取得も、その一環として行いました。KMACの連結に伴い、中期事業計画を新たに策定しました。本計画では、2028年8月期までにグループ売上高250億円、営業利益56億円の達成を目標としております。また、セグメント別の営業利益率目標を設定し、精密部品事業では30%、機能材料事業では18%を目指します。さらに連結ROICの目標値を15%といたしました。当社グループの当期業績は、各セグメントが属する市場環境の好調さも追い風となり、当初想定を上回る堅調な滑り出しであると評価しております。事業セグメントごとの成績につきましては、次のとおりであります。(精密部品事業)当セグメントの業績につきまして、半導体分野では、主に半導体製造のエッチング工程やCVD工程で使用される半導体製造用消耗品の需要動向に左右されます。同部品群は、半導体製造装置の心臓部に使用される真空パーツであり、顧客である半導体装置メーカー等を経由して、エンドユーザーの各半導体工場へ出荷されます。また、当事業では、エッチング装置やCVD装置、あるいはコーターデベロッパ等の前工程半導体製造装置の構成部品である真空チャンバーや、消耗品を含むチャンバー内臓物の真空パーツ、あるいは、ボンディング装置部品など後工程部品も製造しており、それらは半導体メーカーの設備投資に連動いたします。当期においては、半導体工場の稼働率が一部メーカーを除き、全般的に向上したことと消耗品の在庫が改善したこともあって、消耗品の需要は大幅に回復いたしました。特に、セラミック等を使用する静電チャック等の消耗品は、通常の装置部品と違い、顧客の装置メーカー以外にも、セラミックメーカー、ヒーターメーカー、デバイスメーカーなど、商流の中間にも在庫が積みあがることから、一旦需要が停滞すると、在庫調整が長引く傾向があります。2023年以降の在庫調整も、そのような事情で在庫調整が長引きましたが、当期におきましては、一部ロジックメーカー向けを除きおおむね過剰在庫は解消したと想定しております。一方で、前工程半導体製造装置部品につきましては、2023年以降、中国におけるレガシーロジックおよびメモリ設備投資が拡大する一方で、それ以外の設備投資は2024年まで停滞が続きました。2025年に入り、AI需要に関連しロジックファンダリやHBM DRAMの設備投資に明るさが出始めました。当事業の半導体分野につきましては、このような事業および市場背景の中で、シェアの拡大もあり消耗品受注が急回復いたしました。また、前工程半導体装置部品につきましては、2023年以降には2022年のピーク時から7割も減少する状態が続いておりました。なお、2025年8月期の前工程向け装置部品の売上はピーク時の半分程度にとどまりながらも期末にかけて改善傾向が見られ始めました。このように、前工程製造装置の部品は回復が遅れながらも、半導体製造用消耗品の市場回復およびシェアの拡大によって、当事業の半導体部門としては大幅な改善がみられました。FPD分野におきましては、当事業では、エッチング装置およびイオン注入装置等の真空チャンバーなど装置部品を生産しております。当期は中国向けのG6およびG8 OLEDの設備投資が継続しておりましたが、設備投資に一服感が出たことから、当期第4四半期には売上高の停滞がありました。今後につきましては、2025年年内は出荷が停滞しながらも、2026年にはOLED向けの投資拡大および、一部でG10.5液晶向けの投資が再開することなどで、市場の再拡大が見込まれます。その他分野におきましては、半導体分野およびFPD分野の余力を活用し、太陽電池(PV)製造装置など異分野の受注を行っていましたが、足元では、PVの市場環境も落ち込んでいる上に当社生産キャパの余力も少なく、受注は停滞しました。今後につきましては、防衛省向けの案件に対して、すでに窓口を持つ同業者と協力しながら受注活動を行っていく方針を持っております。費用面につきましては、当初の予想を上回る受注の増加に伴い、材料費や外注加工費などの変動費が増加いたしました。さらに、増産に向けた人材確保と既存社員への処遇改善のための給与のベースアップを実施する等、人材投資に積極的に取り組んだことで固定費は増加いたしましたが、設備稼働率の上昇により原価率が改善し、棚卸が増加したうえで受注損失引当金及び棚卸評価損が19百万円減少いたしました。これらの結果、売上高が7,709百万円、営業利益は1,823百万円となり、営業利益率は大幅に改善いたしました。(機能材料事業)当セグメントにつきましては、IT器材では、主に半導体製造のスパッタリング工程で使用されるアルミターゲット用の超高純度アルミ材料を製造し、ターゲットメーカーへ販売しております。当社のアルミターゲット材は、自動車等に使用されるレガシーロジック半導体のほか、HBM DRAM等の先端メモリにも使用されており、足元では需要が拡大傾向です。当期におきましては主力のターゲット材料が好調だったほか、半導体装置用消耗品の表面処理の需要が堅調で、売上高は当初想定よりも上振れて推移いたしました。次に、半導体装置部材分野では、主に、低圧鋳造技術を使い半導体エッチング装置用の鋳物真空チャンバーを製造しております。当製品は2021年から2022年にかけて、市場の需要が格好であった時期に顧客の需要増加に対応するため、生産能力の拡大をした一方、2023年に市場の急減速が起こるなかでも、顧客による調達先保護の方針もあり、一定程度の生産の維持が行われました。結果として、2023年に過剰な在庫が客先装置メーカー等に積み上がり、2024年から当期にかけても積み上がった過剰在庫を消化中であります。現状は、市場の実需に関係なく、一定の水準で出荷を行いながら、在庫の解消を行っていますが、変動する市場環境の中で在庫解消が長引いていました。そのような背景から、半導体装置市場には連動せず、低水準ながらも一定程度の売上高を維持して推移いたしました。基礎素材分野ですが、同分野では電解コンデンサ用材料や、ハードディスク記憶装置(HDD)用材料、あるいは小口素材販売を行っております。電解コンデンサ材料やHDD材料は、圧延メーカーを直接の顧客として、一定期間の価格と出荷量を顧客と交渉し取り決めながら生産と出荷を行っています。また、国内外に競合企業があります。当社は品質を強みとしておりますが、ターゲット材料ほどの高純度は求められないことから、当社グループの強みが活かしにくく、低単価な業界です。そのような背景から、取引額は多く安定的ではありながらも、利益率は低い分野となっております。しかしながら、他分野で使用する材料の余剰材の活用ができることもあり、目に見えにくい業績貢献がある分野でもあります。これらの結果、連結を開始した2025年4月から8月の当セグメントの成績は、売上高が3,693百万円となり、のれん償却額125百万円を控除した後の営業利益は385百万円となりました。②財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度末における総資産は25,423百万円、純資産は8,151百万円であり、自己資本比率は32.1%となっております。前会計年度末の総資産は11,464百万円、純資産は7,163百万円であり、総資産は大幅に増加いたしました。この増加は、主として当連結会計年度中にKMACの株式を取得し連結子会社化したこと、ならびに当該株式取得資金を金融機関より調達したことによるものであります。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は10,477百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金4,252百万円、売掛金2,360百万円、仕掛品1,826百万円等であります。当社グループでは市場の停滞期に備え手元流動性を高める方針を持っております。当連結会計年度末における現金及び預金4,252百万円は、グループ全体における足元の月次運転資金等を鑑みて適性範囲だと判断しております。棚卸資産におきましては、高水準な受注残や顧客要望による半製品在庫の増加に加え、設備投資の進捗により減価償却費が増加した結果、固定費単価が上昇し、1製品あたりの在庫金額も増加傾向にあります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は14,945百万円となりました。主な内訳は、建物及び構築物2,183百万円、機械装置及び運搬具4,387百万円、土地2,503百万円、のれん4,696百万円等であります。KMAC株式の取得に伴い発生したのれんについては、同社の事業状況および収益水準等を総合的に勘案し、16年の期間で償却する方針としています。年間の償却額は約300百万円程度となる見込みですが、グループ全体の営業利益水準およびKMACの業績水準を踏まえ、十分に回収可能な範囲であると判断しております。(負債)当連結会計年度末における負債の残高は17,271百万円となりました。主な内訳は、長期借入金12,000百万円、1年内返済予定の長期借入金1,356百万円、買掛金1,384百万円等であります。連結子会社であるKMX株式会社において、総額9,700百万円の資金調達を実施いたしました。その内訳は、最終返済期日を2032年1月末日とする元金均等返済のタームローン4,850百万円および同日一括返済のタームローン4,850百万円の2契約であります。また、KMACの運転資金確保を目的として、極度額600百万円のコミットメントライン契約を取引金融機関と締結しております。これらのローン契約には財務制限条項(コベナンツ)が設定されております。主な内容は、2025年8月期以降の各連結会計年度末において2期連続で連結ベースの営業利益が赤字とならないこと。各連結会計年度末の連結純資産額が直前期末の50%以上を維持することであります。これらの条項における判定に際しては、のれんの償却および減損の影響を除外する条件となっており、のれんに起因する財務上のリスクを軽減した契約内容となっております。(純資産)当連結会計年度末における純資産の残高8,151百万円となりました。主な内訳は利益剰余金5,394百万円であります。当社は従前より、財務健全性の指標として自己資本比率50%程度を目安としてまいりましたが、KMACを連結子会社化したことにより、一時的にこの方針を見直しております。当連結会計年度末の自己資本比率は32.1%となり、前会計年度末(単体ベース)の自己資本比率62.5%から低下いたしました。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,252百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度末の営業活動によるキャッシュ・フローは、3,058百万円の獲得となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,935百万円、減価償却費1,053百万円を計上したこと、売上債権の増加による資金の減少288百万円、棚卸資産の増加による資金の減少431百万円、仕入債務の増加による資金の増加334百万円、その他流動負債の増加による資金の増加233百万円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度末の投資活動によるキャッシュ・フローは、9,708百万円の使用となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,499百万円、連結の範囲の変更に伴う子会社株式の取得による支出8,187百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度末の財務活動によるキャッシュ・フローは、7,875百万円の獲得となりました。これは長期借入れによる収入10,840百万円、長期借入金の返済による支出2,664百万円、配当金の支払額443百万円等によるものであります。 b.資本の財源及び資金の流動性についての分析(資金調達) 当社グループは、運転資金並びに研究開発等の資金需要は自己資金を原則としておりますが、必要に応じて銀行借入等からの短期借入金により資金を調達しております。また、設備投資資金におきましては、獲得した営業キャッシュ・フローを活用するとともに減価償却期間に対応する期間で金融機関から借入を行っております。 当連結会計年度においては、株式取得に伴い金融機関とタームローン契約を締結し97億円を、設備投資資金として12億円を調達いたしました。また、運転資金を確保するため極度額6億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、タームローン契約は変動金利であり、借入初年度の支払利息は約200百万円見込んでおります。金利変動のリスクについては、借入額のうち48.5億円に対して金利スワップ契約を締結し、将来の金利上昇リスクをヘッジする対策を行っております。(設備投資) 当社グループは、現中期事業計画において成長に向けた積極的な設備投資を計画しております。精密部品セグメントにおきましては、売上高120億円の達成を目標としており、その実現に向けて3年間で約20億円程度の設備投資が必要と見込んでおります。また、機能材料セグメントにおきましては、ターゲット材料の拡販に向けた新工場の建設および既存工場の改修を計画しており、3年間で約22億円程度の投資を予定しております。これらの投資については、市場環境を注視しながら、計画的かつ段階的に実施してまいります。これらの設備投資の資金需要につきましては、設備投資資金の約6割を金融機関からの長期借入金で賄い、残額を営業キャッシュ・フローにより充当する方針であります。(株主還元)当社グループは、株主に対する利益還元を経営上の最重要課題の一つと位置づけており、現中期事業計画においては配当性向35%以上を目標としております。今後もこの水準を維持しつつ、成長に向けた投資とのバランスを取りながら、安定的かつ継続的な配当を実施してまいります。当連結会計年度における株主還元は、主として配当によるものとし、自社株式の取得は予定しておりませんが、自社の業容に関連しない急激な株価変動等が生じた場合には、機動的に自社株買いを検討することとしております。(資金運用方針)当社グループは、急激な市況変動に備えるため、一定水準の手元流動性を確保しておく方針を有しております。そのため、手元資金に余裕がある場合でも、設備投資の一部には金融機関からの借入を活用するなど、資金の効率的な運用を図っております。また、設備投資には償却期間に見合った長期借入金を充当し、日常的な運転資金については自己資金および短期借入金を活用することにより、資金の流動性および健全な財務体質の維持に努めております。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債、収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 主要市場の需要変動リスク
    マルマエの主要顧客である半導体業界とFPD業界には、シリコンサイクルやクリスタルサイクルと呼ばれる好不況の波があります。これらの業界の設備投資動向に業績が大きく左右される可能性があり、需要が急激に変動した場合、売上や利益に影響を及ぼす可能性があります。対策として消耗品など安定販売が見込める分野に注力しています。
  • 原材料調達と価格高騰リスク
    製品の主要原材料であるアルミなどの価格は、円安や地政学リスクにより上昇傾向にあります。特に超高純度アルミ製品の原料は供給メーカーが限定されており、市場の寡占性から価格や供給が変動しやすい状況です。原材料価格の急騰や高騰が続いた場合、コスト削減で吸収しきれず、業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
  • 特定の取引先への依存リスク
    当連結会計年度における販売実績上位3社の構成比率が50.0%と高く、特定の取引先への依存度が見られます。新規取引先の拡大に努めていますが、何らかの要因でこれらの主要な販売先との取引が縮小した場合、マルマエの業績や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,490 文字
3【事業等のリスク】当社グループの業績は多岐にわたる変動要因の影響を受ける可能性があります。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)主要市場での需要の急激な変動について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループは、主に半導体業界及びFPD業界を対象として、その生産ラインで用いられる各種生産設備部品及び部材やアルミニウム材料の製造・販売を行っていますが、半導体業界におきましてシリコンサイクル、FPD業界におきましてクリスタルサイクルと呼ばれる業界特有の好不況の波が存在します。当社グループにおきましては、メーカーの設備投資動向に左右されない消耗品などの安定的な販売が見込める分野の受注に注力するなどの対策を行い、業績への影響を最小限にすべく努力しております。しかしながら、これらの景気変動によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(2)景気変動に関するリスクについて(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:中)当社グループの販売する各種生産設備部品及び部材は、日本国内で利用される製品だけでなく、顧客の製品に組み込まれて海外に輸出される製品も含まれています。そのため、日本の景気動向だけではなく、世界的な景気後退により大きな影響を受けることがあります。米中貿易摩擦の長期化、ロシアによるウクライナへの侵攻、環境問題、政治又は経済要因等、何らかの理由で国内外の景気が下振れした場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(3)のれんの減損に関するリスクについて(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループは、企業買収に伴い発生したのれんを連結貸借対照表に計上しております。借入に際しては財務制限条項(コベナンツ)を設定し、減損リスクへの対応を図っておりますが、今後の事業環境の変化等により期待する効果が得られない場合は、当該のれんについて減損損失を計上することになり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。なお、連結会計年度末の残高は4,696百万円となっております。(4)特定の取引先への依存について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当連結会計年度の販売実績上位3社の構成比率は、50.0%となっております。これらの主要販売先との間では、今後も継続的な取引が見込まれることと、1社当たりの依存度を減らす方針に基づき新規の取引先拡大に向けた営業を展開しておりますが、何らかの要因でこれらの主要な販売先との取引が縮小した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(5)価格競争について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:中)当社グループの属する精密部品事業の業界は、多数の同業他社がひしめく、非常に参入業者の多い厳しい競争のある業界です。それらの精密部品群のなかでも当社グループは、高付加価値部品を得意分野としております。機能材料事業は、半導体製造装置向けアルミニウム部材を主力としております。主力製品は競合他社が少なく、現状では価格競争が生じにくい一方で、徹底したコスト改善による原価低減、品目別の原価・品質管理の強化により、コスト競争力の維持・向上を図っております。しかしながら、今後は他社との競争が激しくなり、価格の下落を加速させる可能性があります。あるいは、為替相場の変動によって海外の同業他社との競争力が落ちる可能性があります。これら競争の激化により、価格競争力を維持できなくなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(6)人材確保について(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:中)当社グループの継続的な事業運営において、将来的なビジョンを見据えた上での人材確保・育成は必要不可欠なものと認識しております。当社グループは、新卒採用強化のほか、成果と連動した報酬制度や休日数の見直しを行い、働き方や価値観の多様化に対応した人事制度の構築や労働環境の整備に取り組んでおります。また、人材の育成については、各種資格の取得支援や各種研修・教育を実施しております。しかしながら、人材を適時確保できない場合や人材が大量に社外へ流出してしまった場合、あるいは育成等が計画どおり進まない場合には、必要な人材を確保することが困難となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (7)原材料等の調達に関するリスクについて(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループは、アルミ等を原材料とした製品を製造しておりますが、円安・地政学リスク等により当社グループの使用する原材料価格が上昇しております。機能材料事業におきましては、超高純度アルミ製品の原料を調達しておりますが、特に当該製品に用いる原料(6Nインゴットや特定規格のインゴット等)は、品質要件の特性から供給メーカーが事実上限定されており、市場の寡占性に起因して価格及び供給の変動性が高い状況にあります。当社グループは、工程管理と原価削減の徹底を図り、複数の取引先と契約を結び安定的な調達・供給を心がけておりますが、予想以上の材料価格の急騰や長期にわたって高騰が続くことにより、原材料価格の高騰分をコスト削減などで吸収できず売価に転嫁できない場合等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(8)情報セキュリティに関するリスクについて(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループは事業全般において様々なコンピューターシステム及びITネットワークを活用しております。このため、ISO27001を取得するとともに、各種情報セキュリティ管理規程を定め、全ての役員及び従業員等に対する情報の取り扱いについて規範を定め、全社を対象にした情報セキュリティ委員会を立ち上げ組織的強化を図ることで、情報セキュリティの対策を実施しています。しかしながら、人的ミス、機器の故障、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウィルス感染等により情報通信システムに不具合や不備が生じ、取引処理の誤りや遅延等の障害、顧客データ等の情報流出等が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(9)部品製造技術等のノウハウについて(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループが有する部品製造技術のノウハウの一部は、CAD/CAM等のデータとして保管され、パスワードによるデータへのアクセス制限やデータ消失に備えたネットワークストレージへのバックアップなどを行っております。また、複雑形状加工技術、工作機械制御技術及び新素材加工技術など業界の動向に対応した技術の開発及び獲得のため研修を行い技術力の維持・向上に努めております。しかしながら、当社グループが有する部品製造ノウハウの流出又は消失が起こった場合や業界の動向に対応した技術の開発及び獲得が遅れた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(10)当社グループ製品に不具合が生じた場合について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループは全生産拠点において国際品質規格であるISO9001を取得するとともに、社内において品質管理体制を確立しておりますが、種々の要因により不良品の発生の可能性があります。当社グループ製品に何らかの不具合が発生した場合には、当社グループ及び当社グループの部品製造技術に対する信頼が著しく損なわれる可能性があり、また、設計上の欠陥、製造時の欠陥により、エンドユーザー等より製造物責任を追及される可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(11)研究開発(R&D)について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:小)当社グループは自社事業の生産性向上と新技術開発及び新たな事業の創出などを目標としてR&D活動を実施しておりますが、活動が停滞した場合は、利益率の低下や投下資金の回収ができず、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(12)財産権等について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:中)当社グループは、他社の特許権等の知的財産権を侵さないよう細心の注意を払い、受注と技術開発にあたっていますが、第三者の特許権等の知的財産権を侵害するとして損害賠償等の請求を受ける可能性があります。また当社グループが所有している特許においては特許が侵されるリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(13)今後の資金調達について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループは、事業活動の拡大を図るための設備投資等の資金需要に対し、主に金融機関等から資金調達をしております。資金調達については、金融機関との間で信頼関係を築いており、今後も必要な資金につきましては、調達可能と考えておりますが、適切な時期に金融機関等からの資金調達ができない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(14)今後の設備投資計画について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:中)当社グループは、生産能力拡大のため継続的な設備投資を実施しておりますが、新たな設備が計画通りに稼働しない場合や想定通りの受注が取れないなど計画と乖離する場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (15)有利子負債依存度について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:中)当社グループは、金融機関からの借入を中心に資金調達を行っており、一部の借入は変動金利であります。したがいまして、金融環境の変化等により借入金利が上昇した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。当連結会計年度末における有利子負債が13,531百万円、総資産に対する有利子負債依存が53.2%となっておりますが、現金及び預金を4,252百万円保有していることから、実質有利子負債は9,278百万円、総資産に対する有利子負債依存度は36.5%となっております。(16)企業買収・資本提携・事業譲受(M&A)について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループは、半導体、FPD、IT器材、半導体装置部材、基礎素材の各分野を主な販売分野としておりますが、これらの分野は景気変動の幅が大きいことから、新しい分野への営業を拡大する目的と、既存分野での新しい顧客開拓や新技術獲得にむけてM&Aも選択肢として進める方針であります。しかしながら、M&Aによって財務バランスが崩れたり、取得した企業及び事業が期待通りの成果を上げられなかった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(17)減損会計について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:小)当社グループは、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として事業所単位を基本とした資産のグルーピングを行っております。今後の市場環境の悪化等の要因により、当社グループの事業用資産が減損会計適用の検討対象となり、当社グループの事業所において営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスになった場合や、保有する固定資産の市場価格が著しく下落した場合など、固定資産の減損会計の適用により追加の特別損失や営業外費用の計上が必要となる可能性があります。(18)見込生産について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:小)当社グループの精密部品事業は、主として個別受注による受注生産を行っておりますが、近年顧客からの納期短縮要請が年々強まっており、受注のリードタイムより製造のリードタイムが長い製品については、顧客からの発注見込情報等により受注確度が高いと判断した場合に、材料の先行手配と見込生産を行っております。最終的に受注に至らない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(19)受注契約案件の採算性に関するリスクについて(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:小)受注契約案件のうち、期末時点で将来の損失が見込まれ、かつその損失を合理的に見積もることが可能なものについては、受注金額が帳簿価額に見積追加製造原価を加味した見込製造原価を下回る場合に当該差額について受注損失引当金を計上しております。また、見込生産している仕掛品については、受注見込金額から見積追加製造原価を控除した正味売却価額が帳簿価額を下回る場合に当該差額を棚卸評価損として計上しております。当社グループは、受注案件別に採算性を管理しており、低採算案件や原材料価格等の高騰により採算の悪化が見込まれるものについては、受注金額の交渉や製造工程の見直しによる製造原価の低減を行っておりますが、需要低迷による稼働率の低下が生じた場合は、製造原価の単価上昇により、不採算案件が増加し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(20)繰延税金資産について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:小)当社グループは、将来の課税所得に関する予測に基づき繰延税金資産の回収可能性の判断を行っていますが、将来の課税所得の予測が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産を減額することで、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(21)為替相場の変動について(発生可能性:大 発生時期:特定時期なし 影響度:小)当社グループの当連結会計年度における外貨建取引比率は5.2%となっております。為替相場の変動状況によっては、販売時と入金時の為替相場の変動による損失の計上や、外貨建資産負債の為替換算差損の計上が起こるほか、当社グループ顧客とその最終仕向国との間の為替変動による実質価格の変動が当社グループ顧客の受注状況に影響を受ける可能性等、今後の当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(22)大規模災害等に係るリスクについて(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:大)当社グループの生産拠点は、鹿児島県出水市、埼玉県朝霞市及び福岡県大牟田市に所在しており、その主要設備の多くを鹿児島県出水市及び福岡県大牟田市に所有しております。当該地区において風水害や地震等の自然災害が発生した場合や当社グループ鹿児島県出水市内の事業所の30km圏内にある川内原子力発電所に災害等が発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (23)労働災害に係るリスクについて(発生可能性:中 発生時期:特定時期なし 影響度:中)当社グループの事業は、クレーン、フォークリフト、大型機械、ロボットの操作、製品溶接等の危険を伴う作業が含まれております。当社グループは、当該状況を踏まえて安全管理の徹底を図り、労働災害及び事故を未然に防ぐため業務遂行に際して細心の注意を払うように努めております。しかしながら、何らかの不測の事由から労働災害や重大な事故が発生した場合、労働災害及び事故に伴う補償問題が生じる可能性があるほか、社会的な信用及び販売先からの信用を失うことに繋がり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(24)土壌汚染等の環境リスクについて(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:小)当社グループが保有する出水事業所及び大牟田工場の一部の土地に土壌汚染対策法に定められた基準値を超える土壌汚染物質が存在しております。現時点においては対処不要の旨を県と確認しておりますが、汚染物質の対策等が必要になった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(25)ESGに関するリスクについて(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:小)当社グループは、ESGへの取組を経営上の重要課題として認識し、2028年までに当社グループの精密部品事業に属する全事業所のすべての屋根にパネルを設置し、蓄電池を導入するとともに、2030年までに限界利益当たりのCO₂排出量を5割以上(2021年比)削減し、2040年にはカーボンニュートラルを目指します。機能材料事業におきましては、2030年までにCO₂排出量を4.6割(2013年比)削減する目標を掲げております。また、取締役の多様性を推進する方針等を打ち出すなど積極的に取り組んでおりますが、ESGへの取組が市場の期待に対し十分かつ適切でなかった場合、当社グループの事業価値や受注に影響を及ぼす可能性があります。(26)業績予想の修正について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:中)当社グループが上場する金融商品取引所の規則に基づいて公表する業績予想は、公表時点における入手可能な情報に基づき判断したものであります。したがいまして、国内外の経済環境が変化した場合や予想の前提となった条件等に変化があった場合は、業績予想を修正する可能性があります。(27)配当政策について(発生可能性:低 発生時期:特定時期なし 影響度:小)当社グループは、株主に対する利益還元につきましては、重要な経営課題と認識しており、経営成績及び財務状況を勘案しつつ、配当による株主への利益還元に努める方針としております。今後につきましても会社業績の動向に応じて株主への利益還元に取り組む方針でありますが、当社グループの事業が計画通りに進展しない場合など、当社グループの業績が悪化した場合には、配当の実施をしない、あるいは予定していた配当額を減ずる可能性があります。

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