6140

旭ダイヤモンド工業(6140)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • ダイヤモンド工具製造販売
    旭ダイヤモンド工業グループは、主にダイヤモンド工具(CBN工具や砥石を含む)の製造と販売を行っています。これらの工具は、非常に硬い素材を加工するために使われ、電子・半導体、自動車などの輸送機器、一般機械、そして石材・建設といった幅広い産業で必要とされています。高精度な加工が求められる現代産業において、同社の製品は不可欠な存在です。
  • グローバルな事業展開
    日本国内だけでなく、アジア・オセアニア、欧州、北米、中米といった世界各地に製造・販売拠点を持ち、製品を供給しています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、多様な市場からの収益を確保するビジネスモデルを構築しています。海外売上高が全体の約半分を占めるグローバル企業です。
  • 単一セグメント事業
    同社グループは、ダイヤモンド工具の製造・販売を単一の事業セグメントとしています。これは、事業の専門性が高く、ダイヤモンド工具に関する技術やノウハウを集中して発展させていることを示しています。特定のニッチ市場で高い専門性と技術力を追求することで、競争力を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ダイヤモンド工具事業
    旭ダイヤモンド工業グループは、ダイヤモンド工具の製造・販売を単一の事業セグメントとしています。この事業では、非常に硬い素材を精密に加工するための工具(ダイヤモンド工具、CBN工具、砥石など)を提供しており、高度な技術力が求められる分野です。
  • 主要顧客産業
    同社のダイヤモンド工具は、電子・半導体業界、自動車や航空機などの輸送機器業界、一般機械業界、そして石材・建設業界といった幅広い産業で利用されています。これらの産業は、現代社会の基盤を支える重要な分野であり、同社の製品はこれらの産業の発展に貢献しています。
  • グローバルな事業展開
    日本国内だけでなく、アジア・オセアニア地域(台湾、中国、インドネシア、タイなど)、欧州地域(ドイツ、スカンジナビアなど)、北米地域(アメリカ、メキシコなど)に製造・販売拠点を持ち、世界中で事業を展開しています。これにより、地域ごとの市場ニーズに対応し、収益源の多様化を図っています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,046 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、主に電子・半導体業界、輸送機器業界、機械業界、石材・建設業界向けに、ダイヤモンド工具(CBN工具及び砥石を含む)の製造・販売を行っている単一セグメントであります。 当社グループのこれらダイヤモンド工具事業における位置付けは、次の通りであります。なお、是村旭ダイヤモンド工業株式会社、海外の製造販売子会社、海外の販売子会社、海外の関連会社は、当社グループより製品供給を受けております。 (国内会社)当社は、主に日本、アジア・オセアニア、欧州、北米地域へ販売しております。 山梨旭ダイヤモンド工業株式会社は、当社へ製品を供給しております。 是村旭ダイヤモンド工業株式会社は、主に日本及びアジア・オセアニア地域へ販売しております。 (海外の製造販売子会社)旭ダイヤモンドインダストリアルヨーロッパSASは、主に欧州地域へ販売しております。 台湾鑽石工業股份有限公司は、主にアジア・オセアニア地域へ販売しております。 上海旭匯金剛石工業有限公司は、主にアジア・オセアニア地域へ販売しております。 P.T.旭ダイヤモンドインダストリアルインドネシアは、主にアジア・オセアニア地域へ販売しております。 旭ダイヤモンドタイランドCO.,LTD.は、主にアジア・オセアニア地域へ販売しております。 (海外の販売子会社)旭ダイヤモンドアメリカ,Inc.は、主に北米地域へ販売しております。旭ダイヤモンドデメキシコ,S.A.デC.V.は、主に中米地域へ販売しております。旭ダイヤモンドインダストリアルドイツGmbHは、主に欧州地域へ販売しております。 旭ダイヤモンドインダストリアルスカンジナビアABは、主に欧州地域へ販売しております。 旭ダイヤモンドインダストリアルオーストラリアPty.,Ltd.は、主にアジア・オセアニア地域へ販売しております。 旭ダイヤモンドインダストリアルマレーシアSDN.BHD.は、当社のアジア・オセアニア地域の顧客への販売サポート業務を行っております。旭ダイヤモンドインダストリアルインディアPVT.LTD.は、主にアジア・オセアニア地域へ販売しております。旭ダイヤモンドベトナムCO.,LTD.は、当社のアジア・オセアニア地域の顧客への販売サポート業務を行っております。 (海外の関連会社)関連会社である新韓ダイヤモンド工業株式会社は、主にアジア・オセアニア地域へ販売しております。 事業の系統図は次の通りであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合他社との技術・納期・価格競争が行われているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高硬度/高靭性素材の加工技術、軽量化・高精度加工技術、鏡面仕上げ加工技術、高馬力マシン向けワイヤソー開発など。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:主要取引先との長期契約がないこと / 原材料の調達困難または価格高騰 / 景気変動による需要減少
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

長年の歴史と技術蓄積による、ダイヤモンド工具分野での高い認知度と信頼性は無形資産となり得る。特に、特定の産業用途向けカスタム製品におけるノウハウは模倣困難性が高い。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

半導体製造や自動車部品加工など、精密加工を要する分野では、工具の精度や寿命が生産ライン全体の効率に直結するため、安易な切り替えは生産停止リスクを伴う。旭ダイヤモンド工業の工具は、その性能と安定供給実績から、顧客の生産プロセスに深く組み込まれていると考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

該当するネットワーク効果は見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ダイヤモンド原料の調達や製造プロセスにおける効率化努力は存在するが、競合他社も同様の努力を行っており、構造的なコスト優位性は限定的。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ダイヤモンド工具業界は、大手からニッチプレイヤーまで多数存在するが、旭ダイヤモンド工業は一定の市場シェアを有し、特に高精度・高品質が求められる分野では、その規模が安定供給能力に繋がっている。しかし、グローバルな巨大企業と比較すると、規模の経済性は限定的。

  • 幅広い産業への供給
    電子・半導体、輸送機器、機械、石材・建設といった多岐にわたる業界にダイヤモンド工具を供給している点が強みです。特定の産業に依存しないため、一部の業界が不調でも他の業界で需要を補完できる可能性があります。これにより、景気変動に対する耐性を高めていると考えられます。
  • グローバルな販売網
    日本、アジア・オセアニア、欧州、北米、中米にわたる広範な販売ネットワークを有しています。これにより、世界中の顧客に製品を届け、地域ごとのニーズに対応できる体制を構築しています。特に海外売上高が全体の約半分を占めることは、国際的な競争力と市場浸透度を示唆しています。
  • 技術と品質への注力
    競合他社との技術・納期・価格競争が激しい中で、高品質化、短納期化、技術サービスの充実に努めていると記載されています。これは、ダイヤモンド工具という専門性の高い分野において、技術力と品質管理が競争優位の源泉となっていることを示唆しています。顧客からの信頼獲得に繋がる重要な要素です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、経営理念「モノづくりをもっと面白く」を策定しております。テクノロジーの進化が加速しているモノづくりの現場では、日々困難な問題に取り組んでおります。当社グループは、お客様とともに「モノづくりをもっと面白く」し、社会の発展に貢献してまいります。この経営理念において、「目指す姿」としては、「唯一無二」「永続的な成長」「働きがい」を掲げております。また、行動指針としては、「Challenge(チャレンジ)」「Customer(顧客志向)」「Cooperation(ボーダレスな連携)」「Character(持ち味を活かす)」「Speed(スピード)」を掲げております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2023年5月12日の取締役会において、「中期経営計画2025」を策定しました。その主な内容と進捗状況については、下記「(4) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題」において記載しております。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、持続的な成長を果たし、全てのステークホルダーの利益を増大させる目的として、「連結売上高」「連結営業利益」「連結売上高営業利益率」「親会社株主に帰属する当期純利益」「自己資本利益率」を重要な経営指標と考えております。 (4) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループは、2025年度を最終年度とする「中期経営計画2025」を策定し、さらに2030年の目指すべき姿として「VISION2030」を掲げ、あるべき姿として、『世界のモノづくりを支えるグローバルニッチトップメーカーへ』を設定し、グローバルでの持続的な成長と高収益を実現するため、3つの重点テーマのもと、改革を推進しております。「中期経営計画2025」の重点テーマ①電子・半導体業界向け工具への注力EV化の流れにブレーキが掛かり、SiC需要は停滞状況にありますが、EV化への移行は、今後も続くと考えられ、また、Siでは、生成AI向け等の需要も拡大していくことから、これまで通り、電子・半導体セグメントに経営資源を集中させ、収益性の高い製品の生産体制を整備した上で拡販に努め、高収益体制の構築を目指します。Si、SiC及び各種化合物半導体向け製品では、超微粒次世代ホイールの開発を加速し、増拡販を進め、営業部門の効率化等にも取組みます。上記の取組により、注力製品5品目(面研ホイール、電着ワイヤ、CMPコンディショナ、面取りホイール、ダイシングブレード)の売上増加を見込んでおりましたが、世界的なEV販売の鈍化に伴い、パワー半導体関連の需要が低迷しました。厳しい状況ではありますが、引き続き目標達成に向けて全力を挙げてまいります。 ②経営基盤強化 業務効率化に資するシステムや次世代を担う人材等に投資することで、経営基盤の強化を図り、「経営数値の見える化」や「業務の効率化」を実現する基幹システム等の導入を進め、中長期グループ経営方針に沿った経営を実現し、次世代を担う従業員の採用と育成、働きがいのある職場づくりによる組織力の向上を目指してまいります。また、高品質で信頼できる旭ブランドのイメージ確立も目指してまいります。 ③リソースの最適化グループ内での事業領域整理・製造販売拠点の再編と整理を進め、内部リソースを最適化しつつ、製品の外部調達や販売委託等の外部リソースも取り入れ、「内・外」での最適な連携を進めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、経営理念「モノづくりをもっと面白く」を策定しております。テクノロジーの進化が加速しているモノづくりの現場では、日々困難な問題に取り組んでおります。当社グループは、お客様とともに「モノづくりをもっと面白く」し、社会の発展に貢献してまいります。この経営理念において、「目指す姿」としては、「唯一無二」「永続的な成長」「働きがい」を掲げております。また、行動指針としては、「Challenge(チャレンジ)」「Customer(顧客志向)」「Cooperation(ボーダレスな連携)」「Character(持ち味を活かす)」「Speed(スピード)」を掲げております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2023年5月12日の取締役会において、「中期経営計画2025」を策定しました。その主な内容と進捗状況については、下記「(4) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題」において記載しております。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、持続的な成長を果たし、全てのステークホルダーの利益を増大させる目的として、「連結売上高」「連結営業利益」「連結売上高営業利益率」「親会社株主に帰属する当期純利益」「自己資本利益率」を重要な経営指標と考えております。 (4) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループは、2025年度を最終年度とする「中期経営計画2025」を策定し、さらに2030年の目指すべき姿として「VISION2030」を掲げ、あるべき姿として、『世界のモノづくりを支えるグローバルニッチトップメーカーへ』を設定し、グローバルでの持続的な成長と高収益を実現するため、3つの重点テーマのもと、改革を推進しております。「中期経営計画2025」の重点テーマ①電子・半導体業界向け工具への注力EV化の流れにブレーキが掛かり、SiC需要は停滞状況にありますが、EV化への移行は、今後も続くと考えられ、また、Siでは、生成AI向け等の需要も拡大していくことから、これまで通り、電子・半導体セグメントに経営資源を集中させ、収益性の高い製品の生産体制を整備した上で拡販に努め、高収益体制の構築を目指します。Si、SiC及び各種化合物半導体向け製品では、超微粒次世代ホイールの開発を加速し、増拡販を進め、営業部門の効率化等にも取組みます。上記の取組により、注力製品5品目(面研ホイール、電着ワイヤ、CMPコンディショナ、面取りホイール、ダイシングブレード)の売上増加を見込んでおりましたが、世界的なEV販売の鈍化に伴い、パワー半導体関連の需要が低迷しました。厳しい状況ではありますが、引き続き目標達成に向けて全力を挙げてまいります。 ②経営基盤強化 業務効率化に資するシステムや次世代を担う人材等に投資することで、経営基盤の強化を図り、「経営数値の見える化」や「業務の効率化」を実現する基幹システム等の導入を進め、中長期グループ経営方針に沿った経営を実現し、次世代を担う従業員の採用と育成、働きがいのある職場づくりによる組織力の向上を目指してまいります。また、高品質で信頼できる旭ブランドのイメージ確立も目指してまいります。 ③リソースの最適化グループ内での事業領域整理・製造販売拠点の再編と整理を進め、内部リソースを最適化しつつ、製品の外部調達や販売委託等の外部リソースも取り入れ、「内・外」での最適な連携を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における事業環境は、各種政策による効果で雇用・所得環境が改善する中で緩やかな回復が進みました。一方、欧州経済や中国経済の停滞、地政学リスクに加え、米国の通商政策による影響、為替動向など先行きは依然不透明な状況が続いています。当連結会計年度における事業環境は、新型コロナウイルス感染症による行動規制の緩和が定着し雇用・所得環境の改善等、経済活動に緩やかな回復が見られましたが、世界的なインフレ、地政学リスクや中国経済の減速等、景気の先行きは依然不透明な状況が続いています。 このような状況の中、当社グループでは、「中期経営計画2025」に掲げる製品開発や顧客ニーズに応える生産体制整備、物価上昇による製品価格の見直し等を進めております。当社グループの取引業界別の経営成績としましては、電子・半導体業界では、注力するパワー半導体用の関連工具は世界的なEV販売の鈍化により停滞した一方、AIをはじめとした先端半導体加工用工具に加え、FPD用、電子部品用、伸線用の工具需要の回復により、売上高は前期に比べ増加しました。輸送機器業界では、自動車生産台数の減少が工具需要に影響した一方、海外での商用車需要や世界的な自動車部品の再編需要を捉えることで堅調に推移しました。また、航空機需要の増加も牽引して関連工具の売上高は前期に比べ増加しました。機械業界では、工作機械業種向け工具需要は停滞したものの、半導体装置用セラミックス業種向け工具の販売が伸び、関連工具の売上高は前年並みとなりました。石材・建設業界では、海外での資源探査需要の停滞に加え、国内では大規模な工事需要が少なかったことで、関連工具の売上高は前期に比べ減少しました。 その結果、当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。 a. 財政状態当連結会計年度末における資産合計は、76,351百万円と前期と比べ2,449百万円(3.3%)の増加となりました。 当連結会計年度末における負債合計は、12,772百万円と前期と比べ2,863百万円(28.9%)の増加となりました。 当連結会計年度末における純資産合計は、63,579百万円と前期と比べ414百万円(0.6%)の減少となりました。 b. 経営成績当連結会計年度における売上高は、41,006百万円と前期と比べ2,352百万円(6.1%)の増収となりました。当連結会計年度における営業利益は、2,311百万円と前期と比べ784百万円(51.4%)の増益となりました。当連結会計年度における経常利益は、3,070百万円と前期と比べ662百万円(27.5%)の増益となりました。当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、2,493百万円と前期と比べ383百万円(18.2%)の増益となりました。 なお、業界別の経営成績は、次の通りであります。 (a) 電子・半導体業界当業界向けの売上高は、16,667百万円と前期と比べ1,982百万円(13.5%)の増収となりました。(b) 輸送機器業界当業界向けの売上高は、9,692百万円と前期と比べ488百万円(5.3%)の増収となりました。(c) 機械業界当業界向けの売上高は、9,430百万円と前期と比べ4百万円(0.0%)の減収となりました。 (d) 石材・建設業界当業界向けの売上高は、3,975百万円と前期と比べ242百万円(5.8%)の減収となりました。(e) その他(大学、研究機関、窯業及び宝飾等)その他の売上高は、1,240百万円と前期と比べ128百万円(11.6%)の増収となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、14,810百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,991百万円の増加となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によって得られた資金は、5,765百万円(前年同期は2,839百万円の収入)となりました。この主な内容は、税金等調整前当期純利益が3,799百万円、減価償却費が3,328百万円、売上債権の増減額が549百万円、投資有価証券売却損益が△729百万円、法人税等の支払額が932百万円あったことによります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出された資金は、3,820百万円(前年同期は3,505百万円の支出)となりました。この主な内容は、有形固定資産の取得による支出が4,999百万円、投資有価証券の売却による収入が1,207百万円あったことによります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出された資金は、212百万円(前年同期は3,121百万円の支出)となりました。この主な内容は、短期借入金の返済による支出が344百万円、長期借入れによる収入が2,000百万円、自己株式の取得による支出が201百万円、配当金の支払額が1,553百万円あったことによります。 ③ 生産実績及び受注状況当社グループはダイヤモンド工具事業の単一セグメントでありますが、生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であってもその形状等は一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品もあり、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示す事はしておりません。  (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。なお、当社の経営者は、この連結財務諸表の作成にあたって、重要な判断と見積りや計画の策定に対し、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、これらは不確実性を伴うため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。 (棚卸資産)当社グループは、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により、棚卸資産の帳簿価額を評価しており、主に一定の保有期間を超える棚卸資産について滞留もしくは陳腐化しているとみなして評価損を計上しております。今後、市場環境の悪化等により滞留もしくは陳腐化が生じた場合、追加の評価損の計上が必要となる可能性があります。(貸倒引当金)当社グループは、売掛金、未収入金その他これらに準ずる債権を適正に評価するため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、債権の相手先の財務状況がさらに悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上や貸倒損失が発生する可能性があります。(有価証券)当社グループは、保有合理性検証の結果、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資すると判断した有価証券を保有しており、これらの有価証券には価格変動性が高い市場価格のある有価証券と、市場価格のない有価証券が含まれます。当社グループは、保有する有価証券の実質価額が著しく下落した場合には、回復可能性がある場合を除き減損処理を行っております。市場価格のある有価証券については、期末日における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、回復可能性がないものとして判断し、30%以上50%未満程度下落した場合には、回復可能性を判断して減損処理を行うこととしております。市場価格のない有価証券については、発行会社の1株当たり純資産額が取得価額に比べ50%程度以上下落した場合には、将来の展望などを総合的に勘案して、回復可能性があると判断したものを除き減損処理を行っております。なお、将来の市況悪化又は投資先の業績不振など、現在の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収が不能となる状況が発生した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。(繰延税金資産)当社グループは、中長期の損益見込みを基として将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を評価したうえで計上しております。既に計上した繰延税金資産については、その回収可能性について毎期検討し内容の見直しを行っております。(固定資産の減損)当社グループは、固定資産の減損判定にあたり、管理会計の区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位でグルーピングを行っております。収益性が低下した資産グループについて、将来における回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額については、将来キャッシュ・フローや正味売却可能価額等の前提条件に基づき算出しているため、事業計画の変更や市場環境の悪化等により、その前提条件に変更が生じた場合には、減損損失を計上する可能性があります。(退職給付)当社グループは、従業員に対する退職給付債務及び退職給付費用について、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、長期期待運用収益率、及び直近の統計数値に基づいた死亡率等が含まれます。実際の計算結果が前提条件を基にした計算結果と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、数理計算上の差異に影響し、当社グループの退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。(事業構造改善)連結子会社である旭ダイヤモンドインダストリアルヨーロッパSASにおける収益構造の安定化を図るため事業構造改善を実施しており、製造拠点の統合により発生する費用等を見積り、事業構造改善引当金として計上しております。今後、市場環境の変化等に対応するため計画の変更が発生した場合は、追加の事業構造改善費用の計上が必要となる可能性があります。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 財政状態の分析(資産の部) 当連結会計年度末における資産合計は、76,351百万円と前期と比べ2,449百万円(3.3%)増加となりました。資産の増加の主な要因は、現金及び預金が1,972百万円増加、有形固定資産が2,189百万円増加、繰延税金資産が481百万円増加した一方で、投資有価証券が2,386百万円減少したことによるものであります。(負債の部) 当連結会計年度末における負債合計は、12,772百万円と前期と比べ2,863百万円(28.9%)増加となりました。負債の増加の主な要因は、長期借入金が2,000百万円増加、退職給付に係る負債が443百万円増加、未払金等のその他の流動負債が507百万円増加した一方で、短期借入金が309百万円減少したことによるものであります。(純資産の部) 当連結会計年度末における純資産の額は、63,579百万円と前期と比べ414百万円(0.6%)減少となりました。純資産の減少の主な要因は、剰余金の配当により1,556百万円減少、その他有価証券評価差額金が1,701百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により2,493百万円増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は80.7%となり、1株当たり純資産額は1,200円54銭となりました。 b. 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は、41,006百万円と前期と比べ2,352百万円(6.1%)の増収となりました。(営業利益)当連結会計年度における営業利益は、2,311百万円と前期と比べ784百万円(51.4%)の増益となりました。(経常利益)当連結会計年度における経常利益は、3,070百万円と前期と比べ662百万円(27.5%)の増益となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、2,493百万円と前期と比べ383百万円(18.2%)の増益となりました。 c. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りであります。 業界別の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。 電子・半導体業界電子・半導体業界では、パワー半導体関連の需要は、世界的なEV販売の鈍化に伴い前年より減速しましたが、AI用を始めとした先端半導体用工具需要の増加及び半導体用メモリーの回復、また、FPD需要や電子部品需要の回復で販売は増加しました。 輸送機器業界 自動車業種では、自動車生産台数の減少が工具需要に影響した一方、海外での商用車需要や世界的な自動車部品の再編需要を捉えることで堅調に推移しました。足元ではEV販売の鈍化があるものの、将来に向けてEV車で必要とされる工具の拡販に努めました。また、航空機業種では、各国で行われていた移動制限等が緩和され、航空機需要の回復が進み関連工具の販売は増加しました。 機械業界 軸受、セラミックス業種では、電子・半導体業界の稼働率の改善により関連する部品需要が回復しました。一方、工具業種では自動車向け工具や中国需要の低迷で関連工具の販売は停滞しました。また、工作機械業種では半導体用工作機械に付属する工具の商流変更に伴う販売減速が影響しました。 石材・建設業界国内の建設業種では、高速道路の補修工事をはじめ、国土強靭化等の施策もあり、公共工事は堅調でしたが、民間工事や解体工事の需要が減少しました。石材業種では、墓石、建築材料等の需要低迷が止まらず販売減少が続きました。また、海外における資源探査需要の停滞も大きく影響し全体の販売は減少しました。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、14,810百万円と前期と比べ1,991百万円(15.5%)の増加となりました。 キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 なお、日々の運転資金、設備投資資金については、そのほとんどを自己資金で賄う事が可能であります。

事業リスク

  • 主要取引先との契約
    同社グループは主要取引先との長期的な契約を結んでいないため、十分な受注が確保できなくなった場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。これは、市場の需要変動や顧客の調達方針変更が直接的に売上高に影響を与えるリスクを意味します。
  • 原材料の調達と価格変動
    天然・人工ダイヤモンド、金属、樹脂類といった主要原材料の調達が困難になったり、価格が高騰したりするリスクがあります。供給元の問題や市場価格の変動は、生産コストの増加や生産活動の停滞を招き、会社の利益を圧迫する可能性があります。
  • 景気変動と海外事業リスク
    電子・半導体や輸送機器など、同社製品が使われる業界は景気変動の影響を受けやすいです。景気後退は工具需要の減少に繋がり、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外売上が約半分を占めるため、政情不安、為替変動、貿易摩擦、テロ・戦争といった国際的なリスクも業績に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,261 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。  (1) 製品の取引の継続性について当社グループは、その主要取引先等に対して、納入数量、価格等に関する長期的な契約を締結しておりません。今後、十分な受注が確保できなくなった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 原材料の調達について当社グループは、主な原材料として天然・人工ダイヤモンド、金属及び樹脂類を多数使用しております。今後、これらの調達において、供給元の操業停止又は供給能力の制約などにより、必要な原材料の調達ができなくなった場合、もしくは原材料価格の高騰により生産コストが上昇した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 景気動向について当社グループは、電子・半導体、輸送機器、機械、石材・建設などの広範囲の業界に対し、ダイヤモンド工具を供給しておりますが、景気変動が各業界の取引先へ影響を与える場合、工具の需要にも影響を受ける事となります。今後、十分な受注が確保できなくなった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 他社との競合について当社グループは、日々、競合他社との技術・納期・価格競争などが行われるなか、高品質化・短納期化・技術サービスの充実化に努めております。今後、競合他社との競争に対して、迅速かつ適切に対応できず、十分な収益性が確保できなくなった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 品質問題について当社グループは、品質管理基準に従って製造活動を行っておりますが、すべての製品について欠陥がなく、クレームが発生しないという保証はありません。今後、大規模なクレームの発生により、多額の費用が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 海外事業について当社グループは、国内をはじめ、台湾、中国、その他アジア・オセアニア、欧州、北米地区を中心としてグローバルな事業展開をしており、連結地域別売上高のおよそ半分は海外向けの売上となっております。今後、政情不安、法的規制の変更、急激な為替レートの変動、金融不安、賃金上昇、貿易戦争、テロ・戦争の勃発など予期しない様々な問題が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 業務提携・企業買収に関するリスク当社グループは、他社との業務提携や企業買収が、将来の成長性、収益性等を確保するために必要不可欠な要素であると認識しております。その実施に際しては十分な検討を行いますが、当初想定した事業計画通りのシナジー効果を得る事ができない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 資金調達について当社グループは、事業に必要な資金の一部を銀行借入によって調達しております。景気の後退や金融環境の悪化、当社グループの信用低下等により、資金調達が想定通りの条件で適時に実施できない場合、事業計画の変更や資金調達コストの上昇等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 自然災害について当社グループは、国内外に有する製造拠点において、日々災害防止に努めております。今後、大地震、暴風雨、洪水などが発生し、当社グループの生産設備及び情報システムへの直接的な被害や、社会インフラの損壊による電力供給不足等、もしくは取引先からの材料の供給不足等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 環境問題について当社グループは、環境マネジメントシステムを構築し、国内全工場並びに国内子会社及び一部の海外子会社においてISO14001の認証を取得し、CO2排出量の削減、資源の有効利用、省資源など環境保全に努めております。今後、不測の事態により将来において環境問題が発生した場合、損害賠償、行政処分、社会的評価の低下、生産停止等により、費用負担が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 感染症等のリスク当社グループは、従業員の健康と安全を第一に衛生管理の徹底、時差出勤等の対応を行い、ウイルス等の感染予防・拡大防止に努めております。今後、予期しないウイルス感染等が発生するなどにより、当社グループの生産・営業活動が制限を受ける事態が発生する様な場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 情報セキュリティについて当社グループは、事業活動を通して当社グループ及び顧客・取引先などについての個人情報や機密情報を入手する事があります。また、当社グループの営業上・技術上の機密情報を保有しています。当社グループでは、これらの情報の厳格な管理に努めていますが、コンピュータウイルスへの感染、不正アクセス、その他不測の事態などにより、情報の漏えい・紛失、重要データの破壊・改ざんなどが起きた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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