6118

アイダエンジニアリング(6118)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • プレス機械製造販売
    アイダエンジニアリングは、金属加工に不可欠なプレス機械という鍛圧機械を主力製品としています。これは、自動車部品や家電製品などを作る際に金属に圧力をかけて成形する機械で、同社の主要な収益源です。世界中の製造業を支える基盤技術を提供しています。
  • 自動化装置と金型
    プレス機械だけでなく、プレス加工を自動化するための各種自動装置や産業用ロボット、そして製品の形を作るための金型も製造・販売しています。これにより、顧客は生産効率を高め、より複雑な製品を製造できるようになります。単なる機械だけでなく、生産ライン全体のソリューションを提供しているのが特徴です。
  • グローバルな事業展開
    日本だけでなく、中国、アジア、米州、欧州といった世界各地に製造・販売・サービス拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、各地域の顧客ニーズに対応し、多様な市場から収益を得ることで、特定の地域経済の変動リスクを分散しています。海外子会社が多数存在し、地域密着型のビジネスモデルを構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本セグメント
    日本国内におけるプレス機械の製造、販売、サービスを担う主要拠点です。売上高は265.39億円、営業利益は28.1億円と、同社グループ内で最も大きな収益を上げており、技術開発や生産の中核を担っていると考えられます。国内市場での安定した基盤と、グローバル展開を支える役割を担っています。
  • 米州セグメント
    北米・中南米地域におけるプレス機械の製造、販売、サービスを展開しています。売上高は179.6億円、営業利益は12.88億円と、日本に次ぐ規模で、特に自動車産業が盛んな地域での需要を取り込んでいると考えられます。アイダアメリカCORP.などがこの地域での事業を推進しています。
  • 中国セグメント
    中国市場におけるプレス機械の製造、販売、サービスを手掛けています。売上高は105.5億円、営業利益は8.38億円で、会田鍛圧机床有限公司などが事業を展開しています。経済成長が著しい中国市場での需要を取り込み、今後の成長が期待される地域の一つです。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 265 28 10.6%
ChinaReportableSegment 地域 106 8 7.9%
Asia 地域 72 5 7.0%
Americas 地域 180 13 7.2%
Europe 地域 137 2 1.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|711 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び国内・海外子会社)は、金属加工機械のうちプレス機械を主力とする鍛圧機械並びにそれらに付帯するプレス加工自動化のための各種自動装置、産業用ロボット及び金型等の製造・販売並びにサービスを主な事業として、当社、連結子会社20社(国内製造・販売・サービス会社2社及び海外製造・販売・サービス会社18社)で構成されております。当社グループの事業内容及び主要な連結子会社の位置づけを示すと、以下のとおりであります。 セグメント      事業内容会社名日本プレス機械・サービス製造・販売・サービスアイダエンジニアリング株式会社その他産業機械用駆動装置 製造・販売・サービス株式会社REJ中国プレス機械・サービス製造会田鍛圧机床有限公司販売・サービス会田工程技術有限公司アジアプレス機械・サービス製造・サービスアイダエンジニアリング(M) SDN.BHD.製造アイダマニュファクチャリング(アジア) SDN.BHD.販売・サービスアイダグレイターアジア PTE.LTD.アイダ(タイランド) CO.,LTD.PT. アイダインドネシアアイダインディア PVT.LTD.アイダベトナム CO.,LTD.アイダグレイターアジアフィリピン ,INC.米州プレス機械・サービス 製造・販売・サービスアイダアメリカ CORP.販売・サービスアイダカナダ ,INC.アイダエンジニアリングDEメキシコ ,S.DE R.L.DE C.V.欧州プレス機械・サービス製造・販売・サービスアイダ S.r.l.販売・サービスアイダジャーマニー GmbHアイダモロッコ Sarl 等 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
グローバル市場で同業他社との間に品質、価格、納期、サービス等において競合が生じているため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
プレスシステム用サーボモーターの自社開発、DX・AI技術の開発、バイポーラプレート用金属セパレーター成形専用機BEXシリーズの商品力強化
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:国際的活動及び海外進出に伴うリスク / 製品の品質保証に関するリスク / 原材料仕入価格の変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

アイダエンジニアリングは、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPによる明確な無形資産の優位性は、公開情報からは確認できません。主力製品であるプレス機械や射出成形機は汎用品としての側面も持ち合わせています。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

プレス機械や射出成形機は、一度導入すると生産ラインの再構築やオペレーターの再教育が必要となるため、顧客が他社製品へ乗り換える際には一定のコストと手間が発生します。しかし、技術革新のスピードや競合製品の性能向上によっては、乗り換えのハードルは低下する可能性があります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

アイダエンジニアリングの製品は、個々の顧客の生産設備であり、ユーザーが増えることで製品自体の価値が向上するようなネットワーク効果は発生しません。BtoBの設備投資が中心であり、プラットフォーム型ビジネスではありません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

製造業として一定の規模はありますが、他社と比較して構造的に大幅なコスト優位性を持つという情報は公開されていません。為替変動や原材料価格の変動はコストに影響を与える可能性があります。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

プレス機械や射出成形機市場において、アイダエンジニアリングは一定のシェアを確保しており、業界規模に対して最適な少数寡占の一角を担っていると考えられます。特に高精度・高付加価値分野での実績は、一定の競争力を示唆します。

  • グローバルな製造・販売・サービス網
    アイダエンジニアリングは、日本、中国、アジア、米州、欧州に製造・販売・サービス拠点を持ち、世界中の顧客に製品とサービスを提供できる体制を確立しています。これにより、迅速なサポートや地域に合わせた製品供給が可能となり、顧客からの信頼獲得につながっています。特に、海外に18社の子会社を持つ強みがあります。
  • プレス機械の専門性と技術力
    金属加工機械の中でも特にプレス機械に特化し、長年にわたる経験と技術の蓄積があります。これにより、高品質で高性能なプレス機械を提供できる点が競争優位となっています。プレス加工自動化のための各種自動装置や産業用ロボット、金型なども手掛けることで、総合的なソリューションを提供しています。
  • 自動車産業との強固な関係
    同社の製品売上高の4分の3以上が自動車産業向けであり、自動車メーカーとの長年の取引を通じて強固な関係を築いていると考えられます。自動車産業の設備投資動向に大きく左右される側面もありますが、同時に安定した需要基盤と高い専門性を持つことを示唆しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、成形システムビルダとして発展し、人と社会に貢献することを企業理念として掲げております。この企業理念を基本姿勢として、金属その他各種素材に対応する独創的な成形システムの開発・製造・販売・サービスを通じて、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会などのステークホルダーと長期的な信頼関係を構築して、企業理念に掲げる人と社会への貢献を実現していく所存です。 (2) 目標とする経営指標当社グループでは2023年度より新たな中期経営計画(2023年度~2025年度)をスタートさせました。中期経営計画の最終事業年度となる2025年度における売上高は780億円、営業利益は58億円を目指します。 (3) 中長期的な会社の経営戦略2023年度よりスタートした中期経営計画では、自動車の「電動化」や「軽量化」といった次世代自動車のモノづくりや、顧客の生産設備の自動化やデジタル化による生産性向上、顧客の生産現場における省エネ・脱炭素といった環境負荷低減等、顧客や社会の課題に対し、アイダの技術や製品により解決策を提供することで企業価値を高め、ステークホルダーとともに成長していくという経営方針を掲げ、①事業ポートフォリオの変革、②新たな付加価値の創出、③経営基盤の強化、④環境対策・社会貢献、⑤資本政策という5つの「基本施策」を展開しております。 中期経営計画の2年目となる2024年度においては、中・大型の個別プレス機やサービス売上が堅調であったことや円安効果で通期売上実績は前年対比4.5%増加の760億円となり、中期経営計画で掲げた目標750億円を前倒しで達成しました。利益面では、前年度の低採算の個別プレス機案件が剥落したことや、原材料費や人件費増加を価格転嫁やコスト削減で吸収したことにより、プレス事業の粗利率が改善しました。また、粗利率の高いサービス売上の増加が粗利増に貢献し、営業利益は前年対比53.0%増加の55億円となりました。EVモーター向けの高速プレス機の生産については、200億円以上を安定的に生産できる体制となりましたが、全世界でEV向け投資が低迷し、受注が大幅に減少しています。さらに、年度後半から米国の通商政策の影響で世界的に設備投資が落ち込み、受注が減速しました。今後も各地域で経済ブロック化の動きが強まり、ビジネス環境は厳しさを増していくと思われます。 (4) 当面の対処すべき課題の内容等中期経営計画最終年度となる次年度においては、2024年度に認識された課題も踏まえつつ以下のような施策を展開してまいります。 [基本施策]① 事業ポートフォリオの変革<プレス事業>  EV化による自動車部品構成の変化を受け、競争力が低下しつつある成熟製品からEV関連、環境関連等の成長製品へのシフトを進めています。昨今、EV需要の減速で高速プレス機の受注が落ち込んでいますが、長期的にHV車や燃料電池車等を含め自動車の電動化の流れは不変であるとともに、エアコン等の自動車以外の需要も見込まれることから、工場レイアウト見直しや新規導入設備の稼働率向上等、生産合理化への取組みを継続しつつ、高速プレス機の機能面での更なる製品差別化を進めてまいります。当社は従来からプレス機械の生産については、世界5極で生産工場を備え地産地消を進めてきております。米国においても非日系顧客向けプレス機械については基本的には現地生産で対応しておりますが、今後も部品の現地調達比率を高め米国内での競争力を高めてまいります。 <自動機・FA事業> 製造業の生産現場における省力化とデジタル化が進んでおり、自動機・FA事業は今後の拡大が見込める成長分野と位置づけております。前年度はEV駆動用モーター向け高速プレス機の周辺自動機を自社開発のうえ自社生産を開始いたしましたが、プレス機械とのパッケージ販売だけでなく、自動機単体での受注も獲得しました。また、タンデムラインの高速プレス間搬送装置として自社開発したD-MATについても、当搬送装置単体での受注を獲得する等、自動機単体での競争力は向上しております。今後も自動機における更なる製品差別化を進め、自動機分野でのアイダブランド浸透に注力してまいります。自動機・FA製品の海外ユーザーは、輸送コスト、サービスサポート、製品仕様の観点で、自国での現地調達志向が強いことから、現地パートナー業者の確保を重点課題と位置づけていましたが、今般2025年4月に米国において高い技術力とサービス力を有する自動機メーカー HMS Products Co.を買収することができました。同社をアイダグループに取り込むことで、北米で自動機も含めたプレスシステムのパッケージ販売を拡大いたしますが、特に米国関税問題の影響が広がるなか、パッケージで米国産製品を供給できる強みを活かし、米国での事業拡大を図ります。今後も引き続き、海外市場での自動機供給能力を向上させるべく、現地業者の買収や業務提携等を積極的に活用してまいります。<サービス事業> 世界中で多くのアイダ製既設プレス機が部品交換や近代化の時期を迎えつつあるなか、サービス事業は成長分野の大きな柱となります。特に昨今は、景気の不透明感からユーザーが新規設備投資に慎重になるなか、近代化を含めたサービスビジネスへの期待が高まっている状況でもあり、サービス業務における高度な専門知識を持つ人財確保のため、処遇見直しや社内公募等による他部門からの配置転換を促進しています。また、DX・AIを活用した予防保全やプレス診断機能の充実化により、近代化やパーツ販売等の潜在需要の掘り起こしに繋げてまいります。 ② 新たな付加価値の創出<EV向けソリューション>前年度のEV駆動用モーター向け高速プレスラインの商品化に続き、2024年度はEV駆動用モーターコアの生産性向上に向け、業界最大エリアを誇る大型高速プレス機の販売を開始し、新規受注も獲得しています。高精度を維持したエリア拡大は難易度が高く、「競合他社の追随を許さない」大きな差別化商品としてグローバルでの普及拡大を図ります。また、EVバッテリーケース分野については、環境に優しい新たな成形機の開発が完了し、2025年6月より販売を開始いたします。<エネルギー・環境向けソリューション>EV以外の代替エネルギー関連分野では、2024年度に水素発電装置におけるバイポーラプレート用金属セパレーター成形の専用機として従来の精密プレス機をさらに改良した大型精密プレス(BEX)を商品化しました。現在、欧州の研究機構Fraunhoferと協働で金型トライを実施中ですが、ここで得られた情報を基に更なる改良を進めてまいります。水素発電は脱炭素の切り札として自動車以外にも大型施設や家庭での活用が期待されています。引き続き機能改善と需要の掘り起こしに注力してまいります。<DX・AIによるソリューション>プレス機械の稼働状況を可視化するシステム「Ai CARE」をプレス機械とセットで販売しておりますが、2024年度はこの「見える化」機能に、AI等による分析・診断機能を付加した「AIDAデータアナリティクスシステムAi CARE」の販売を開始いたしました。AIによるデータ分析で金型寿命診断や故障予兆診断等を提供します。また、ChatGPTで当社の工法ノウハウ等を提供するQ&A機能も付加され、生産現場の意思決定を強力にサポートします。引き続きユーザーからのフィードバックを参考に改良を重ねるとともに、サブスクリプションビジネスの拡大を図ってまいります。今後もAIの技術進歩は加速していきます。当社はプレス機械単体だけではなく金型から材料搬送も含めパッケージで生産システムを提供するノウハウと知見を有しており、AI技術やロボット制御技術等の活用により、顧客の生産現場の更なる自動化や高度化等のソリューション提供を進めてまいります。 ③ 経営基盤の強化<人的投資>当社は人財こそが最も重要な財産と位置づけ、従業員が最大限に能力を発揮できるよう「働きがい」向上のための環境整備を継続しております。給与面では2023年度、2024年度に続き次年度も積極的な賃上げを実施する予定です。また、成熟分野から高速プレス機やサービス等の成長分野へのリソースシフトの支援やDX人財育成のための社内リスキリング研修等、リスキリングのための実務研修等を積極的に実施しております。また、中途採用者、女性、外国人、シニア人財といった多様な人財を積極的に活用・登用するとともに、多様な人財の能力を最大限に引き出すべく「働き方の多様化」を引き続き進めてまいります。なお、当社の従業員の「こころ」と「からだ」の健康増進に向けての取組みが評価され、当社は2024年度から健康経営優良法人(大規模法人部門)に認定されております。今後も従業員の「働きがい」向上に向けた健康経営を継続推進してまいります。④ 環境対策・社会貢献<脱炭素への取組>当社は2050年のカーボンニュートラル達成に向けた環境対策を展開しています。2024年度はScope3を含めたグローバルベースでのCO₂排出量の開示を開始いたしました。本邦におけるScope1、Scope2の削減については、本社工場電力の一部自家発電化に加え、発電用ガスにカーボンニュートラルLNGを導入、さらに次年度は再生可能エネルギー由来となる非化石証書付きの電力を採用することにより、CO₂排出量のネットゼロを達成できる予定です。今後はサプライチェーン企業との協働等を通じ、Scope3削減に向けての追加施策の検討を進めていく予定です。<環境に優しい製品の提供>当社はこれまでも顧客の生産現場における省エネ、省資源に資するプレス製品を数多く提供してきております。前述の「②新たな付加価値の創出」におけるEV向けソリューションや代替エネルギー関連の開発等により顧客の温室効果ガス削減及び環境負荷軽減に貢献してまいります。<地域貢献・地域活性化>本社が所在する神奈川県相模原市ではリニア中央新幹線の神奈川県駅の建設が進んでおり、当社も地元の発展・活性化に向け、さまざまな取組みを行っています。当社敷地内に設置したEV充電施設の一般開放や、地元サッカーチームSC相模原のスポンサーとしてスポーツを通じた地域活性化活動等に取組んでおります。次年度は気候変動対策に向け、パートナーと協働での「森をつなぐアクション」と題して、森林保護・育成に向けた取組みを展開していく予定です。⑤ 資本政策、資本コストや株価を意識した経営 現行の中期経営計画では「事業ポートフォリオの変革」や「新たな付加価値の創出」等の重点施策を展開することでPBR1.0倍超を達成するという方針を掲げておりますが、今般、この方針を踏襲しつつも、資本政策をより具体化することで、この道筋をより明確に示すことといたしました。①まず、ネット現預金については、月商の3ヶ月分を適正水準とし、超過分を投資と株主還元に優先充当してまいります。②次に、ROEについては、現行の資本コスト水準(6.5%~7.0%)を上回る8%以上を目指してまいります。③また、バランスシートマネジメントとして、自己資本についてはROE8%以上を前提とした適正水準を目指すとともに、現預金や棚卸資産の水準についても適正水準を定めて是正してまいります。④そして、2027年度までのキャピタルアロケーションにおいて、投資や株主還元のバランス確保や①~③を実現する資金の使い道を明確化しました。⑤最後に、株主還元について、DOE3%以上、総還元性向100%以上という方針を掲げ、利益変動の影響を受けにくい安定配当の実施と自己資本の蓄積抑制に取組みます。⑥ 今後の成長戦略と次期中期経営計画について2025年度は中期経営計画の最終年度となりますが、EV投資の落込みや米国の通商政策等、当社を取り巻く環境は中期経営計画のスタート時から大きく変化しております。また、モノづくりについても、自動車の構造変化やAI等の技術革新に伴い変革のうねりが起きています。当社は108年にわたり業界のパイオニアとしてプレス機械の進化をリードしてまいりましたが、もはや従来のビジネスの延長に成長戦略は描けないと考えています。昨今の環境変化によるマイナス影響は避けられませんが、中長期的には、自動車電動化や代替エネルギー需要の拡大、地産地消による競争力確保、AI活用による製品差別化等、当社にとって今後のビジネスチャンスは広がっていると認識しています。当社はこうした環境変化を踏まえた新たな成長戦略を次期中期経営計画でお示ししたいと考えております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、成形システムビルダとして発展し、人と社会に貢献することを企業理念として掲げております。この企業理念を基本姿勢として、金属その他各種素材に対応する独創的な成形システムの開発・製造・販売・サービスを通じて、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会などのステークホルダーと長期的な信頼関係を構築して、企業理念に掲げる人と社会への貢献を実現していく所存です。 (2) 目標とする経営指標当社グループでは2023年度より新たな中期経営計画(2023年度~2025年度)をスタートさせました。中期経営計画の最終事業年度となる2025年度における売上高は780億円、営業利益は58億円を目指します。 (3) 中長期的な会社の経営戦略2023年度よりスタートした中期経営計画では、自動車の「電動化」や「軽量化」といった次世代自動車のモノづくりや、顧客の生産設備の自動化やデジタル化による生産性向上、顧客の生産現場における省エネ・脱炭素といった環境負荷低減等、顧客や社会の課題に対し、アイダの技術や製品により解決策を提供することで企業価値を高め、ステークホルダーとともに成長していくという経営方針を掲げ、①事業ポートフォリオの変革、②新たな付加価値の創出、③経営基盤の強化、④環境対策・社会貢献、⑤資本政策という5つの「基本施策」を展開しております。 中期経営計画の2年目となる2024年度においては、中・大型の個別プレス機やサービス売上が堅調であったことや円安効果で通期売上実績は前年対比4.5%増加の760億円となり、中期経営計画で掲げた目標750億円を前倒しで達成しました。利益面では、前年度の低採算の個別プレス機案件が剥落したことや、原材料費や人件費増加を価格転嫁やコスト削減で吸収したことにより、プレス事業の粗利率が改善しました。また、粗利率の高いサービス売上の増加が粗利増に貢献し、営業利益は前年対比53.0%増加の55億円となりました。EVモーター向けの高速プレス機の生産については、200億円以上を安定的に生産できる体制となりましたが、全世界でEV向け投資が低迷し、受注が大幅に減少しています。さらに、年度後半から米国の通商政策の影響で世界的に設備投資が落ち込み、受注が減速しました。今後も各地域で経済ブロック化の動きが強まり、ビジネス環境は厳しさを増していくと思われます。 (4) 当面の対処すべき課題の内容等中期経営計画最終年度となる次年度においては、2024年度に認識された課題も踏まえつつ以下のような施策を展開してまいります。 [基本施策]① 事業ポートフォリオの変革<プレス事業>  EV化による自動車部品構成の変化を受け、競争力が低下しつつある成熟製品からEV関連、環境関連等の成長製品へのシフトを進めています。昨今、EV需要の減速で高速プレス機の受注が落ち込んでいますが、長期的にHV車や燃料電池車等を含め自動車の電動化の流れは不変であるとともに、エアコン等の自動車以外の需要も見込まれることから、工場レイアウト見直しや新規導入設備の稼働率向上等、生産合理化への取組みを継続しつつ、高速プレス機の機能面での更なる製品差別化を進めてまいります。当社は従来からプレス機械の生産については、世界5極で生産工場を備え地産地消を進めてきております。米国においても非日系顧客向けプレス機械については基本的には現地生産で対応しておりますが、今後も部品の現地調達比率を高め米国内での競争力を高めてまいります。 <自動機・FA事業> 製造業の生産現場における省力化とデジタル化が進んでおり、自動機・FA事業は今後の拡大が見込める成長分野と位置づけております。前年度はEV駆動用モーター向け高速プレス機の周辺自動機を自社開発のうえ自社生産を開始いたしましたが、プレス機械とのパッケージ販売だけでなく、自動機単体での受注も獲得しました。また、タンデムラインの高速プレス間搬送装置として自社開発したD-MATについても、当搬送装置単体での受注を獲得する等、自動機単体での競争力は向上しております。今後も自動機における更なる製品差別化を進め、自動機分野でのアイダブランド浸透に注力してまいります。自動機・FA製品の海外ユーザーは、輸送コスト、サービスサポート、製品仕様の観点で、自国での現地調達志向が強いことから、現地パートナー業者の確保を重点課題と位置づけていましたが、今般2025年4月に米国において高い技術力とサービス力を有する自動機メーカー HMS Products Co.を買収することができました。同社をアイダグループに取り込むことで、北米で自動機も含めたプレスシステムのパッケージ販売を拡大いたしますが、特に米国関税問題の影響が広がるなか、パッケージで米国産製品を供給できる強みを活かし、米国での事業拡大を図ります。今後も引き続き、海外市場での自動機供給能力を向上させるべく、現地業者の買収や業務提携等を積極的に活用してまいります。<サービス事業> 世界中で多くのアイダ製既設プレス機が部品交換や近代化の時期を迎えつつあるなか、サービス事業は成長分野の大きな柱となります。特に昨今は、景気の不透明感からユーザーが新規設備投資に慎重になるなか、近代化を含めたサービスビジネスへの期待が高まっている状況でもあり、サービス業務における高度な専門知識を持つ人財確保のため、処遇見直しや社内公募等による他部門からの配置転換を促進しています。また、DX・AIを活用した予防保全やプレス診断機能の充実化により、近代化やパーツ販売等の潜在需要の掘り起こしに繋げてまいります。 ② 新たな付加価値の創出<EV向けソリューション>前年度のEV駆動用モーター向け高速プレスラインの商品化に続き、2024年度はEV駆動用モーターコアの生産性向上に向け、業界最大エリアを誇る大型高速プレス機の販売を開始し、新規受注も獲得しています。高精度を維持したエリア拡大は難易度が高く、「競合他社の追随を許さない」大きな差別化商品としてグローバルでの普及拡大を図ります。また、EVバッテリーケース分野については、環境に優しい新たな成形機の開発が完了し、2025年6月より販売を開始いたします。<エネルギー・環境向けソリューション>EV以外の代替エネルギー関連分野では、2024年度に水素発電装置におけるバイポーラプレート用金属セパレーター成形の専用機として従来の精密プレス機をさらに改良した大型精密プレス(BEX)を商品化しました。現在、欧州の研究機構Fraunhoferと協働で金型トライを実施中ですが、ここで得られた情報を基に更なる改良を進めてまいります。水素発電は脱炭素の切り札として自動車以外にも大型施設や家庭での活用が期待されています。引き続き機能改善と需要の掘り起こしに注力してまいります。<DX・AIによるソリューション>プレス機械の稼働状況を可視化するシステム「Ai CARE」をプレス機械とセットで販売しておりますが、2024年度はこの「見える化」機能に、AI等による分析・診断機能を付加した「AIDAデータアナリティクスシステムAi CARE」の販売を開始いたしました。AIによるデータ分析で金型寿命診断や故障予兆診断等を提供します。また、ChatGPTで当社の工法ノウハウ等を提供するQ&A機能も付加され、生産現場の意思決定を強力にサポートします。引き続きユーザーからのフィードバックを参考に改良を重ねるとともに、サブスクリプションビジネスの拡大を図ってまいります。今後もAIの技術進歩は加速していきます。当社はプレス機械単体だけではなく金型から材料搬送も含めパッケージで生産システムを提供するノウハウと知見を有しており、AI技術やロボット制御技術等の活用により、顧客の生産現場の更なる自動化や高度化等のソリューション提供を進めてまいります。 ③ 経営基盤の強化<人的投資>当社は人財こそが最も重要な財産と位置づけ、従業員が最大限に能力を発揮できるよう「働きがい」向上のための環境整備を継続しております。給与面では2023年度、2024年度に続き次年度も積極的な賃上げを実施する予定です。また、成熟分野から高速プレス機やサービス等の成長分野へのリソースシフトの支援やDX人財育成のための社内リスキリング研修等、リスキリングのための実務研修等を積極的に実施しております。また、中途採用者、女性、外国人、シニア人財といった多様な人財を積極的に活用・登用するとともに、多様な人財の能力を最大限に引き出すべく「働き方の多様化」を引き続き進めてまいります。なお、当社の従業員の「こころ」と「からだ」の健康増進に向けての取組みが評価され、当社は2024年度から健康経営優良法人(大規模法人部門)に認定されております。今後も従業員の「働きがい」向上に向けた健康経営を継続推進してまいります。④ 環境対策・社会貢献<脱炭素への取組>当社は2050年のカーボンニュートラル達成に向けた環境対策を展開しています。2024年度はScope3を含めたグローバルベースでのCO₂排出量の開示を開始いたしました。本邦におけるScope1、Scope2の削減については、本社工場電力の一部自家発電化に加え、発電用ガスにカーボンニュートラルLNGを導入、さらに次年度は再生可能エネルギー由来となる非化石証書付きの電力を採用することにより、CO₂排出量のネットゼロを達成できる予定です。今後はサプライチェーン企業との協働等を通じ、Scope3削減に向けての追加施策の検討を進めていく予定です。<環境に優しい製品の提供>当社はこれまでも顧客の生産現場における省エネ、省資源に資するプレス製品を数多く提供してきております。前述の「②新たな付加価値の創出」におけるEV向けソリューションや代替エネルギー関連の開発等により顧客の温室効果ガス削減及び環境負荷軽減に貢献してまいります。<地域貢献・地域活性化>本社が所在する神奈川県相模原市ではリニア中央新幹線の神奈川県駅の建設が進んでおり、当社も地元の発展・活性化に向け、さまざまな取組みを行っています。当社敷地内に設置したEV充電施設の一般開放や、地元サッカーチームSC相模原のスポンサーとしてスポーツを通じた地域活性化活動等に取組んでおります。次年度は気候変動対策に向け、パートナーと協働での「森をつなぐアクション」と題して、森林保護・育成に向けた取組みを展開していく予定です。⑤ 資本政策、資本コストや株価を意識した経営 現行の中期経営計画では「事業ポートフォリオの変革」や「新たな付加価値の創出」等の重点施策を展開することでPBR1.0倍超を達成するという方針を掲げておりますが、今般、この方針を踏襲しつつも、資本政策をより具体化することで、この道筋をより明確に示すことといたしました。①まず、ネット現預金については、月商の3ヶ月分を適正水準とし、超過分を投資と株主還元に優先充当してまいります。②次に、ROEについては、現行の資本コスト水準(6.5%~7.0%)を上回る8%以上を目指してまいります。③また、バランスシートマネジメントとして、自己資本についてはROE8%以上を前提とした適正水準を目指すとともに、現預金や棚卸資産の水準についても適正水準を定めて是正してまいります。④そして、2027年度までのキャピタルアロケーションにおいて、投資や株主還元のバランス確保や①~③を実現する資金の使い道を明確化しました。⑤最後に、株主還元について、DOE3%以上、総還元性向100%以上という方針を掲げ、利益変動の影響を受けにくい安定配当の実施と自己資本の蓄積抑制に取組みます。⑥ 今後の成長戦略と次期中期経営計画について2025年度は中期経営計画の最終年度となりますが、EV投資の落込みや米国の通商政策等、当社を取り巻く環境は中期経営計画のスタート時から大きく変化しております。また、モノづくりについても、自動車の構造変化やAI等の技術革新に伴い変革のうねりが起きています。当社は108年にわたり業界のパイオニアとしてプレス機械の進化をリードしてまいりましたが、もはや従来のビジネスの延長に成長戦略は描けないと考えています。昨今の環境変化によるマイナス影響は避けられませんが、中長期的には、自動車電動化や代替エネルギー需要の拡大、地産地消による競争力確保、AI活用による製品差別化等、当社にとって今後のビジネスチャンスは広がっていると認識しています。当社はこうした環境変化を踏まえた新たな成長戦略を次期中期経営計画でお示ししたいと考えております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、中国や欧州経済が低迷するなかで堅調な米国が牽引する形で全体として緩やかな成長基調をたどってまいりましたが、ウクライナや中東といった地政学的リスクに加え、米国の通商政策の不確実性が増大し、年度後半からは世界経済全体の下押しリスクが高まっています。鍛圧機械製造業界におきましては、国内及び輸出案件双方の減少により、当連結会計年度の受注は前期比13.2%減の129,966百万円(一般社団法人日本鍛圧機械工業会プレス系機械受注額)となりました。このような状況の下、当社グループの当連結会計年度の受注高は、電気自動車向け設備投資の落ち込みの影響で高速プレス機が大幅に減少するとともに、上期まで堅調であった個別プレス機も後半伸び悩み62,603百万円(前期比20.9%減)となり、受注残高は受注減少により63,303百万円(同17.5%減)となりました。売上高については、中・大型プレス機(個別プレス機)及びサービスの売上増加に加え円安影響等により76,006百万円(同4.5%増)となりました。利益面では、増収やプレス機の粗利率改善に加え粗利率の高いサービス売上の増加により営業利益は5,529百万円(同53.0%増)、経常利益は5,559百万円(同54.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式の売却やドイツ子会社統合に伴う税効果適用等により5,101百万円(同81.7%増)となりました。セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。日 本: 中・大型プレス機(個別プレス機)、汎用プレス機、サービス売上の増加により売上高は46,609百万円(前期比8.6%増)となり、セグメント利益は増収とプレス機の採算改善等により2,810百万円(同152.7%増)となりました。中 国: 高速プレス機売上が増加したものの、個別プレス機と汎用プレス機の売上が減少し、売上高は11,704百万円(前期比0.8%減)となり、セグメント利益はミックスの改善により838百万円(同5.1%増)となりました。アジア: 汎用プレス機売上が減少したものの、個別プレス機売上の増加及び円安の影響により、売上高は前期並みの10,835百万円(前期比0.0%減)となり、セグメント利益は粗利率の低下等により510百万円(同57.2%減)となりました。米 州: 個別プレス機やサービス売上の増加及び円安の影響により、売上高は18,241百万円(前期比13.7%増)となり、セグメント利益は増収やプレス機械の粗利率改善により1,288百万円(同224.4%増)となりました。欧 州: サービス売上は堅調に推移したものの個別プレス機と高速プレス機の売上の減少により、売上高は14,773百万円(前期比10.5%減)となり、セグメント利益は粗利率の改善があったものの減収の影響により202百万円(同31.2%減)となりました。 ② 財政状態の状況当連結会計年度末の資産については、前連結会計年度末に比べて3,333百万円減少し、122,862百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加2,539百万円、受取手形、売掛金及び契約資産・電子記録債権といった売上債権の減少1,541百万円、前渡金の減少1,707百万円、投資有価証券の減少1,217百万円等であります。負債は、前連結会計年度末に比べて4,649百万円減少し、39,224百万円となりました。主な要因は、買掛金及び電子記録債務といった仕入債務の減少3,619百万円等であります。純資産は、前連結会計年度末に比べて1,316百万円増加し、83,637百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加2,087百万円等であります。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は68.0%となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度末と比べ739百万円増加し、32,984百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動により取得した資金は6,512百万円(前連結会計年度は3,169百万円の収入)となりました。主な要因は、収入として税金等調整前当期純利益6,297百万円、売上債権の減少2,339百万円、減価償却費1,960百万円、支出として法人税等の支払額2,015百万円、仕入債務の減少1,869百万円等であります。(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動により使用した資金は1,830百万円(前連結会計年度は1,988百万円の支出)となりました。主な要因は、支出として定期預金の預入2,874百万円等であります。(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動により使用した資金は3,758百万円(前連結会計年度は1,125百万円の支出)となりました。主な要因は、支出として自己株式の取得2,000百万円、配当金の支払額1,921百万円等であります。 ④ 生産、受注及び販売の状況当社グループは、主に鍛圧機械とこれに付帯する装置等を製造・販売しております。  a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)日本33,0894.9中国1,37713.9アジア4,078△17.5米州5,380△11.7欧州7,269△8.7合計51,195△1.1 (注)  金額は、販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。  b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)日本22,220△23.224,850△14.8中国5,264△39.39,517△35.7アジア6,567△2.74,303△13.6米州17,438△3.512,800△3.9欧州11,113△33.411,831△18.0合計62,603△20.963,303△17.5 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。  c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)日本26,53913.0中国10,550△7.3アジア7,2472.5米州17,96016.3欧州13,708△10.8合計76,0064.5 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 売上割合が10%以上の主要な販売先がありませんので、相手先別の記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは過去の実績値や経験を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため、見積り等は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容  経営成績の分析セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。  (売上高)当連結会計年度における売上高は、中・大型プレス機(個別プレス機)及びサービスの売上増加に加え円安影響等により76,006百万円(前期比4.5%増)となりました。  (利益)売上総利益は、増収やプレス機の粗利率改善に加え粗利率の高いサービス売上の増加により16,040百万円(同17.5%増)となりました。営業利益は、上記売上総利益の増加要因により5,529百万円(同53.0%増)となり、経常利益は5,559百万円(同54.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却やドイツ子会社統合に伴う税効果適用等により5,101百万円(同81.7%増)となりました。  財政状態の状況の分析 当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。前連結会計年度比での総資産の主な減少要因は、売上債権の減少等によります。 キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。この要因は、次の「資本の財源及び資金の流動性についての分析」に記載しております。 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金は、主に原材料や部品調達及び外注加工等の製造費用や、販売費及び一般管理費等に費消されております。また、設備投資資金は、主に生産体制の構築に支出されており、これらの必要資金は主に自己資金で賄うことを基本方針としております。当連結会計年度における設備投資は総額1,146百万円と前連結会計年度比654百万円減少しました。また運転資金については、営業キャッシュ・フローの増加等により現金及び現金同等物の残高は32,984百万円(前連結会計年度比739百万円増加)となりました。流動性についての問題はございません。  経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは2023年度より新たな中期経営計画(2023年度~2025年度)をスタートしております。2025年度(最終事業年度)における売上高は780億円、営業利益は58億円を目指します。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)当面の対処すべき課題の内容等」に記載の通り、既に中期経営計画の重点施策は設定済みであり、これらを着実に遂行し業績拡大を目指してまいります。

事業リスク

  • 国際事業活動のリスク
    アイダエンジニアリングは世界各地で事業を展開しており、各国の政策変更、法律・規制の変更、為替相場の変動、テロや疫病、戦争などの社会的混乱が業績に影響を与える可能性があります。特に、海外での生産・販売活動が多いため、地政学的なリスクや経済状況の変化が直接的な打撃となる可能性があります。
  • 製品品質と製造物賠償責任
    同社は世界中の工場で品質管理基準に従って製品を製造していますが、製品に欠陥がないという保証はなく、大規模なリコールが発生するリスクがあります。リコールが発生した場合、多額のコストや企業評価の低下、売上減少につながる可能性があります。製造物賠償責任保険に加入しているものの、賠償額を完全にカバーできる保証はありません。
  • 特定業種(自動車産業)への依存
    同社の売上高の4分の3以上が自動車産業向けであるため、自動車業界の景気動向や設備投資の増減が、同社の業績と財務状況に大きな影響を与える可能性があります。自動車産業の構造変化やEV化の進展なども、今後の事業に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,861 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。  (国際的活動及び海外進出について)当社グループの生産及び販売活動は、日本のほか米州、欧州、中国及びアジア等の各国地域で行われております。これらの海外市場への事業進出には、①予期しない政策、法律又は規制の変更、②外国為替相場の大幅かつ急激な変動、③テロ、疫病、戦争、その他の原因による社会的混乱等のリスクが内在しており、現地の状況によっては当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。  (製品の品質保証について)当社グループは日本を含めた世界各国の工場で各国法令・基準等に準拠した当社の品質管理基準に従って各種製品を製造しております。しかし、すべての製品に欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また製造物賠償責任については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を担保できるという保証はありません。さらに当社グループが引き続き製造物賠償責任保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模なリコールや製造物賠償責任につながる製品の欠陥が生じた場合、それらが多額のコストや当社グループの評価に影響を与え、その結果、売上が低下し、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。 (原材料仕入価格の変動について)当社グループの製品群の主要原材料は鋼材を始めとする鉄鋼製品であり、それらに大幅な価格変動があった場合には、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。 (特定業種(自動車産業)への依存度が高いことについて)当社グループにおける自動車産業向けの製品売上高は全体の4分の3以上を占めており、自動車業界の好不況の動向及びその設備投資動向は、当社グループの事業、業績及び財務状況に重要な影響を与える可能性があります。 (競合等の影響について)当社グループの主要製品である鍛圧機械においては、グローバル市場で同業他社との間に品質、価格、納期、サービス等において競合が生じています。当業界において供給過剰や需要の大幅な低下が生じて販売競争がさらに激化した場合、当社グループの業績に重要な影響が及ぶ可能性があります。 (退職給付債務及び費用について)当社グループの従業員退職給付債務及び費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、また前提条件が変更された場合、その影響は将来の会計期間にわたって償却するため、将来の会計期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼし、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。 (地震等による影響について)当社の主力工場は、今後大地震の発生が予想される関東平野南部の神奈川県北西部に位置しており、これらの地域において大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの生産及び業績に重大な影響が及ぶ可能性があります。 (会計上の見積りについて)当社グループは、一定の期間にわたり充足される履行義務に係る工事契約における収益認識、固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性の算定に際し、見積工事原価総額、固定資産の回収可能価額及び主要製品の受注見込額、粗利率等の算定基礎に一定の仮定をおいた上で会計上の見積りを行っております。これらの仮定が当社の想定を超えて変動した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (新型ウイルス感染症について)世界経済は新型コロナウイルス感染拡大による落ち込みから回復、経済の正常化が進んでおりますが、今後も新たなウイルス発生により感染症が拡大するリスクがあります。感染症拡大に伴う経済活動の停滞や顧客の設備投資動向の見直し等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に重要な影響を与える可能性があります。 (気候変動等にかかるリスクについて)地球温暖化に伴う洪水や自然災害等、異常気象により、自社製造製品やサプライチェーンの操業が影響を受けた場合、販売に影響を与え、更に操業設備回復のために多大な費用が必要となる可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が アイダエンジニアリング の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →