事業の概要
- 純粋持株会社体制ウエスコホールディングスは、自社では直接事業を行わず、子会社の株式を保有することでグループ全体の経営管理を行う「純粋持株会社」です。これにより、各事業会社はそれぞれの専門分野に集中し、グループ全体として効率的な経営を目指しています。
- 総合建設コンサルタント事業グループの中核事業であり、株式会社ウエスコや株式会社西日本技術コンサルタントなどが担っています。建設プロジェクトにおける測量、地質調査、設計、環境アセスメント、補償コンサルタントなど、多岐にわたる専門サービスを提供し、公共事業を中心に収益を上げています。
- スポーツ・水族館運営事業株式会社エヌ・シー・ピーがスポーツ施設の運営を、株式会社アクアメントが水族館「アトア」の運営・管理を行っています。これらは建設コンサルタント事業とは異なる分野で、施設の運営を通じて集客し、入場料収入などを得るビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 建設コンサルタント事業グループの売上高の大部分を占める主力事業で、1383.59百万円の売上と109.29百万円の営業利益を上げています。建設コンサルタント、建築設計、補償コンサルタント、環境アセスメント、測量、地質調査など、公共事業を中心に幅広いサービスを提供しており、グループの中核を担っています。
- スポーツ施設運営事業売上高75.90百万円、営業利益0.77百万円の事業です。スポーツ施設や関連施設の運営を通じて収益を得ており、建設コンサルタント事業とは異なる分野で、多様な収益源の一つとなっています。
- 水族館運営事業売上高125.01百万円、営業利益8.63百万円の事業です。劇場型アクアリウム「アトア」の運営・管理を行っており、入場料収入を主な収益源としています。施設賃借契約に基づき、収益に応じた変動賃料契約を採用することでリスクコントロールを図っています。
2025-07 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| CivilEngineeringConsultantsReportableSegment | 事業 | 138 | 11 | 7.9% |
| SportsFacilityOperationReportableSegment | 事業 | 8 | 0 | 1.0% |
| AquariumManagementAdministratorReportableSegment | 事業 | 13 | 1 | 6.9% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社は純粋持株会社として、総合建設コンサルタント事業、スポーツ施設運営事業、水族館運営事業、その他事業を行う子会社の株式を保有することにより、当該会社の経営管理およびそれに附帯または関連する業務を行っております。 当社グループは、当社および当社の完全子会社である次の7社にて構成されております。・株式会社ウエスコ・株式会社西日本技術コンサルタント・株式会社アイコン・株式会社オーライズ・株式会社エヌ・シー・ピー・株式会社アクアメント・株式会社NCPサプライ なお、総合建設コンサルタント事業、スポーツ施設運営事業、水族館運営事業、その他事業の各セグメントにおける各子会社の位置付け等は次のとおりです。 セグメント区分主要事業主要な会社総合建設コンサルタント事業建設コンサルタント、建築設計、補償コンサルタント、環境アセスメント、一般測量、航空測量、地質調査株式会社ウエスコ株式会社西日本技術コンサルタント株式会社アイコン株式会社オーライズスポーツ施設運営事業スポーツ施設および関連施設の運営等株式会社エヌ・シー・ピー水族館運営事業水族館の運営・管理等株式会社アクアメントその他事業陽画焼付、図面複写、各種印刷および製本等不動産の分譲、賃貸および関連施設の運営等株式会社NCPサプライ株式会社ウエスコ 当社と子会社7社の関係は以下のとおりです。<事業系統図> なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 総合建設コンサルタント事業は公共事業が約9割を占め、価格競争入札の影響を受けるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 建設コンサルタント事業における技術力や実績、資格保有者の確保。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:価格競争の激化や入札制度の変更 / 法令違反による行政処分や社会的信用の失墜 / サービス品質に係る損害賠償請求や信用の失墜
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ウエスコホールディングスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。事業内容はビルメンテナンスや設備管理であり、これらの無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。
スイッチングコスト★★☆☆☆
ビルメンテナンスや設備管理サービスは、一度契約すると顧客が他の業者に乗り換える際には、一定の手間やコスト(情報収集、契約手続き、引き継ぎ作業など)が発生する。特に大規模施設や長年の取引がある場合、スイッチング・コストは無視できない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ウエスコホールディングスの事業モデルは、顧客が増えることでサービスの価値が向上するネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との個別契約に基づいてサービスを提供しており、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。
コスト優位★☆☆☆☆
ビルメンテナンス業界は一般的に労働集約型であり、大規模な設備投資によるコスト優位性は出しにくい。ただし、長年の経験や効率的な人員配置、資材調達ルートの確立など、オペレーションの最適化による若干のコスト効率は存在する可能性がある。
規模の経済★★☆☆☆
ウエスコホールディングスは、ビルメンテナンス・設備管理業界において一定の事業規模を持つ企業の一つである。しかし、業界全体で見ると多数の競合が存在し、特定の地域やサービス分野で圧倒的なシェアを持つわけではないため、効率規模による強い競争優位性は限定的。
- 公共事業への強固な基盤売上高の8割以上を占める総合建設コンサルタント事業において、約9割が公共事業からの受注です。これは、国や地方自治体からの安定した需要に支えられており、景気変動の影響を受けにくい強みがあります。長年の実績と信頼が、競争入札における優位性につながっています。
- 多角的な事業展開による安定性総合建設コンサルタント事業を主軸としつつ、スポーツ施設運営や水族館運営といった異なる分野の事業も展開しています。これにより、特定の事業に依存するリスクを分散し、グループ全体の収益安定化を図っています。例えば、水族館「アトア」は劇場型アクアリウムという独自コンセプトで集客力を高めています。
- 専門性と品質管理体制建設コンサルタント事業では、測量、設計、地質調査など高度な専門知識と技術が求められます。同社グループは、独自の品質マネジメントシステムを構築し、技術審査室による業務監督や各生産課での照査を通じて、一貫した高品質なサービス提供に努めています。これにより、顧客からの信頼を獲得し、競争力を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「未来に残す、自然との共生社会」という企業理念のもと、総合建設コンサルタント事業(社会インフラ)、スポーツ施設運営事業(健康)、水族館運営事業(社会教育)等の事業分野を展開する企業集団として、地域社会へ貢献するとともに、持続的な企業価値向上に努めることを経営方針としております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略および経営指標当社グループでは、地域社会と共に持続的な成長を図るべく、2023年10月に、当連結会計年度である2024年7月期を初年度とする「第一次中期経営計画2024-2026」を策定いたしました。1.基本方針 10年後を見据えた目標達成に向けた通過点として、第一次中期経営計画(2024年7月期~2026年7月期)は、事業基盤の再構築を行う期間と位置づけ、事業課題に対する人材戦略、技術戦略、市場戦略を定め、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。①人材戦略・技術の継承による内部生産能力の強化およびミス・事故の防止・多様性の推進等による人材の確保と社内教育の徹底・働き方改革によるグループ社員の満足度の向上②技術戦略・技術力向上により、一人当たりの生産性を向上するとともに、組織体制や事業拠点の見直しにより収益性を向上・研究開発の促進による競合他社との差別化・DXの推進による業務プロセスの効率化③市場戦略<総合建設コンサルタント事業>・防災・減災関連業務を重点事業展開分野と定め、関東地方・九州地方のエリアの受注を拡大<スポーツ施設運営事業>・フランチャイズ店舗の拡大による事業のブランディングおよび新規出店<水族館運営事業>・小規模都市型水族館の新規出店 2.中期数値目標項目2024年7月期(実績)2025年7月期(実績)2026年7月期(業績予想)2026年7月期(中期経営計画)売上高15,725百万円16,114百万円16,400百万円17,000百万円営業利益942百万円987百万円1,050百万円1,050百万円営業利益率6.0%6.1%6.4%6.4%経常利益1,228百万円1,215百万円1,150百万円-親会社株主に帰属する当期純利益768百万円774百万円840百万円-ROE4.8%4.8%5.0%5.0%以上 詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。 (3) 経営環境ならびに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く事業環境は、企業収益の回復により雇用・所得環境が改善し、景気は緩やかな回復が期待されております。一方で、為替変動や物価上昇等の影響は急激に変化しており、経営環境の変化に応じた機動的な経営施策を遂行し、第一次中期経営計画の目標達成を目指しております。また、持続的な企業価値向上のためには、コーポレートガバナンスの強化や働き方改革への対応、サステナビリティの実践等、様々な対処すべき課題の対応が求められております。 ① 主力事業の強化当社グループの主力事業である総合建設コンサルタント事業では、競合他社との差別化を目指し、各分野で専門技術力を培い、一人当たりの生産能力を向上し、高収益ビジネスモデルへの転換を経営課題として認識しております。 ② 人材開発少子高齢化の中、担い手の確保は重要な経営課題となっており、採用の活動を強化していく必要があります。また、当社グループの従業員の高齢化に伴い、これまでに培った技術や知見の継承および定年延長や再雇用等の人事体系の見直しを重要な経営課題として認識しております。 ③ 事業領域の拡大総合建設コンサルタント事業においては、西日本を中心とした事業展開から関東・東海地方への事業領域を拡大することを課題としております。また、発注先の約9割が官公庁である中、PPP・PFI、コンセッション等による公共施設の維持管理・運営事業について、事業パートナーとの取組みを強化し参画していくことで事業領域の拡大を推進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「未来に残す、自然との共生社会」という企業理念のもと、総合建設コンサルタント事業(社会インフラ)、スポーツ施設運営事業(健康)、水族館運営事業(社会教育)等の事業分野を展開する企業集団として、地域社会へ貢献するとともに、持続的な企業価値向上に努めることを経営方針としております。 (2) 中長期的な会社の経営戦略および経営指標当社グループでは、地域社会と共に持続的な成長を図るべく、2023年10月に、当連結会計年度である2024年7月期を初年度とする「第一次中期経営計画2024-2026」を策定いたしました。1.基本方針 10年後を見据えた目標達成に向けた通過点として、第一次中期経営計画(2024年7月期~2026年7月期)は、事業基盤の再構築を行う期間と位置づけ、事業課題に対する人材戦略、技術戦略、市場戦略を定め、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。①人材戦略・技術の継承による内部生産能力の強化およびミス・事故の防止・多様性の推進等による人材の確保と社内教育の徹底・働き方改革によるグループ社員の満足度の向上②技術戦略・技術力向上により、一人当たりの生産性を向上するとともに、組織体制や事業拠点の見直しにより収益性を向上・研究開発の促進による競合他社との差別化・DXの推進による業務プロセスの効率化③市場戦略<総合建設コンサルタント事業>・防災・減災関連業務を重点事業展開分野と定め、関東地方・九州地方のエリアの受注を拡大<スポーツ施設運営事業>・フランチャイズ店舗の拡大による事業のブランディングおよび新規出店<水族館運営事業>・小規模都市型水族館の新規出店 2.中期数値目標項目2024年7月期(実績)2025年7月期(実績)2026年7月期(業績予想)2026年7月期(中期経営計画)売上高15,725百万円16,114百万円16,400百万円17,000百万円営業利益942百万円987百万円1,050百万円1,050百万円営業利益率6.0%6.1%6.4%6.4%経常利益1,228百万円1,215百万円1,150百万円-親会社株主に帰属する当期純利益768百万円774百万円840百万円-ROE4.8%4.8%5.0%5.0%以上 詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。 (3) 経営環境ならびに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く事業環境は、企業収益の回復により雇用・所得環境が改善し、景気は緩やかな回復が期待されております。一方で、為替変動や物価上昇等の影響は急激に変化しており、経営環境の変化に応じた機動的な経営施策を遂行し、第一次中期経営計画の目標達成を目指しております。また、持続的な企業価値向上のためには、コーポレートガバナンスの強化や働き方改革への対応、サステナビリティの実践等、様々な対処すべき課題の対応が求められております。 ① 主力事業の強化当社グループの主力事業である総合建設コンサルタント事業では、競合他社との差別化を目指し、各分野で専門技術力を培い、一人当たりの生産能力を向上し、高収益ビジネスモデルへの転換を経営課題として認識しております。 ② 人材開発少子高齢化の中、担い手の確保は重要な経営課題となっており、採用の活動を強化していく必要があります。また、当社グループの従業員の高齢化に伴い、これまでに培った技術や知見の継承および定年延長や再雇用等の人事体系の見直しを重要な経営課題として認識しております。 ③ 事業領域の拡大総合建設コンサルタント事業においては、西日本を中心とした事業展開から関東・東海地方への事業領域を拡大することを課題としております。また、発注先の約9割が官公庁である中、PPP・PFI、コンセッション等による公共施設の維持管理・運営事業について、事業パートナーとの取組みを強化し参画していくことで事業領域の拡大を推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、急激な為替変動や物価上昇、米国の関税政策に関する影響懸念等により、景気の先行きは依然として不透明な状況にて推移いたしました。このような経済環境の中、中核セグメントの総合建設コンサルタント事業では、防災・減災対策や老朽化した社会インフラの維持・管理等の国土強靭化の必要性から公共事業関係費が安定的に推移しており、外部環境は堅調に推移しております。一方で、スポーツ施設運営事業および水族館運営事業のセグメントにおきましては、燃料費等の資源価格の高騰が業績に影響を及ぼしております。当社グループでは、前連結会計年度である2024年7月期を初年度とする「第一次中期経営計画2024-2026」を策定しております。第一次中期経営計画では、事業基盤の再構築を行う期間と位置づけ、事業課題に対する人材戦略、技術戦略、市場戦略を定め、各セグメントにおける主要KPIの目標達成に向けて取組んでおります。これらの結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、水族館運営事業における来館者数が減衰推移したことにより減収したものの、主力事業である総合建設コンサルタント事業が堅調に推移し増収に寄与したことにより、161億1千4百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。損益面では、従業員の賃上げ等処遇改善や人的資本投資により、販売費及び一般管理費が前連結会計年度に比べ8千3百万円の増加したものの、総合建設コンサルタント事業において、大型業務の受託や熟練した技術者による生産効率化により売上原価率が73.4%と前連結会計年度に比べ0.2ポイント減少したことにより、営業利益は9億8千7百万円(前連結会計年度比4.8%増)となりました。売上高に対する営業利益率については前連結会計年度から0.1ポイント上昇し6.1%となりました。営業外収益では、前連結会計年度に設計瑕疵対応費用に係る一過性の「受取保険金」を計上していたこともあり2億5千3百万円(前連結会計年度比20.4%減)となりました。営業外費用では、「投資有価証券売却損」が2百万円減少したこと等により2千5百万円(前連結会計年度比19.7%減)となりました。これらの結果、経常利益は12億1千5百万円(前連結会計年度比1.1%減)となり、売上高に対する経常利益率は前連結会計年度から0.3ポイント減少し7.5%となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、特別損失として事務所移転に伴う保有資産売却により「減損損失」を計上した一方、賃上げ促進税制の適用により税金費用が5千1百万円減少した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7億7千4百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (総合建設コンサルタント事業)当社グループの主力事業である総合建設コンサルタント事業におきましては、政府による国土強靭化を背景に、外部環境は引き続き堅調に推移いたしました。当該セグメントの売上高は、豊富な繰越業務を背景に生産消化も堅調に推移し、138億3千5百万円(前連結会計年度比4.7%増)となりました。事業分野別では、防災・環境事業、水環境デザイン、社会基盤デザイン事業等、幅広い分野において増収しており、地域別では主力である中国・関西地方での受注生産が堅調に推移したことや、事業領域の拡大を進める関東地方や、四国地方においても大型業務の受注増により増収となりました。発注者別では、戦略的に国関連の受注を目指していることや、補償調査部門において表彰を獲得したことにより、国関連の受注・生産が増収したことや、民間においても大型点検業務や能登の災害業務を受注したことが売上に寄与いたしました。損益面におきましては、大型業務を多数受注できたことに加え、熟練した技術者が現場対応にあたったことにより生産性の効率化が図れたことや、生産人員不足地域への短期出向による生産力強化等の適正な人員配置や工程管理による外注費の削減、ならびに成果品の照査等を徹底し、エラークレームの減少に努めたこと等から原価率を抑えることができたことにより営業利益は、10億9千2百万円(前連結会計年度比0.7%増)となりました。 受注高は、137億8千2百万円(前連結会計年度比2.7%増)、受注残高は、77億9千6百万円(前連結会計年度比0.7%減)となりました。 なお、当社グループの主力事業である総合建設コンサルタント事業の売上高の定量分析は以下のとおりです。 (単位:千円)事業分野別・地域別売上高前連結会計年度当連結会計年度増 減主な増減要因都市地域デザイン(注)2中国地方263,619291,71528,096中国・関西地方:未参入地域への展開で都市計画分野で増収四国地方:造成関係の大型業務で増収九州地方:新規受注減による減収関西地方444,266515,65071,384四国地方23,09561,94038,845九州地方153,03892,401△ 60,637関東地方 その他56,99051,964△ 5,026小計941,0111,013,67372,662社会基盤デザイン(注)2中国地方2,135,2072,179,68144,474中国地方:国交省業務で増収関西地方:県・市町村業務で減収関東地方:大型の砂防基礎調査で増収関西地方1,433,5091,402,142△ 31,367四国地方284,676288,1863,510九州地方193,505200,4886,983関東地方 その他196,915284,51987,604小計4,243,8134,355,018111,205防災・環境(注)2中国地方1,393,3561,506,169112,813中国地方:路面下空洞調査等、県・市町村業務で増収関西地方:地盤調査部門で災害調査業務や大規模盛土基礎調査で増収 関西地方883,5501,033,420149,870四国地方371,635384,11812,483九州地方365,971376,11710,146関東地方 その他141,406236,31794,911小計3,155,9193,536,144380,225水環境デザイン(注)2中国地方983,603920,990△ 62,613中国地方:大型業務の発注量減により減収四国地方:市町村発注の大型下水道業務により増収関西地方364,205381,11716,912四国地方118,250197,21378,963九州地方133,582290,237156,655関東地方 その他56,68542,465△ 14,220小計1,656,3281,832,024175,696空間情報(注)2中国地方1,103,1471,079,244△ 23,903四国地方:航空測量分野で砂防関係の大型業務や地上測量分野で大型業務の受託により増収九州地方:前期の大型業務受託からの反動で減収関西地方381,167338,730△ 42,437四国地方72,88488,86715,983九州地方148,95194,401△ 54,550関東地方 その他408,937380,363△ 28,574小計2,115,0891,981,607△ 133,482施工管理(注)2中国地方364,905373,9759,070関西地方:前期まで市町村発注の大型業務を生産していたが、当期は受託なしのため減収関東地方:民間の新規業務受託による増収関西地方440,183408,298△ 31,885四国地方48,02245,757△ 2,265九州地方64,44962,378△ 2,071関東地方 その他180,370227,04046,670小計1,097,9311,117,44919,518合計(注)113,210,09313,835,917625,824-全体中国地方6,243,8406,351,778107,938-関西地方3,946,8834,079,359132,476四国地方918,5641,066,085147,521九州地方1,059,4991,116,02456,525関東地方 その他1,041,3051,222,669181,364 (注) 1.当社グループ間取引は消去しております。2.都市地域デザイン:造園、都市計画等社会基盤デザイン:道路、鋼構造コンクリート、トンネル、建設機械、電力土木等防災・環境:河川、港湾、農業土木、森林土木、地質、土質、建設環境等水環境デザイン:上水道、下水道、廃棄物等空間情報デザイン:一般測量、航空測量、補償コンサルタント等施工管理:施工管理 (単位:千円)発注機関別の売上高前連結会計年度当連結会計年度増 減国(国土交通省ほか)2,693,1393,095,362402,223都道府県4,367,5434,390,57723,034市区町村4,836,7274,844,2037,475その他1,312,6831,505,774193,090合計(注)13,210,09313,835,917625,823 (注) 当社グループ間取引は消去しております。 (スポーツ施設運営事業)スポーツ施設運営事業においては、外部環境に大きな変化はありませんが、経済活動の正常化により新型コロナウイルス感染症の及ぼした影響からは、緩やかに回復基調にあります。当該セグメントの売上高は、一部指定管理事業からの撤退や24時間フィットネスにおける競合店の出店等により、7億5千9百万円(前連結会計年度比1.3%減)となりました。損益面におきましては、営業利益は7百万円(前連結会計年度比24.3%増)となりました。 (水族館運営事業)水族館運営事業におきましては、引き続き香川県の四国水族館、兵庫県のアトアの主要大型施設を中心に事業を展開しておりますが、団体観光需要、インバウンド需要等も乏しく、いずれの施設もオープン効果の薄まりや競合施設の影響により来館者が減衰しております。このような状況の中、アトアおよび四国水族館共に集客のための魅力的な企画展示やイベントを実施する等引き続き集客対策の強化や知名度向上に努めております。これらの結果、当連結会計年度における四国水族館およびアトアの合計来館者数は、1,045,205名(前連結会計年度比12.9%減)となり、水族館運営事業の売上高は、12億5千万円(前連結会計年度比12.9%減)となりました。損益面におきましては、営業利益は8千6百万円(前連結会計年度比14.6%増)となりました。 (2)受注及び販売の実績a.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)総合建設コンサルタント事業13,782,175102.77,796,31399.3報告セグメント計13,782,175102.77,796,31399.3その他269,72486.7--合計14,051,900102.47,796,31399.3 (注) スポーツ施設運営事業および水族館運営事業の受注実績は、受注生産ではないため省略しております。 b.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年8月1日至 2025年7月31日)前年同期比(%)総合建設コンサルタント事業(千円)13,835,917104.7スポーツ施設運営事業(千円)759,04298.7水族館運営事業(千円)1,250,12587.1報告セグメント計(千円)15,845,084102.8その他(千円)269,72486.7合計(千円)16,114,809102.5 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年8月1日至 2024年7月31日)当連結会計年度(自 2024年8月1日至 2025年7月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)国土交通省2,006,24012.762,328,56014.45 (3)財政状態(資産の部)当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度に比べ4億8千2百万円増加し、212億4千2百万円となりました。流動資産については、業務入金等により「現金及び預金」が4億3千3百万円、受注高の増加等により「契約資産」が2億8千9百万円それぞれ増加した一方、「受取手形及び完成業務未収入金」が5千5百万円、「その他」に含めております「仮払金」が9千4百万円それぞれ減少しております。結果として、流動資産合計では前連結会計年度に比べ5億9千2百万円増加となりました。固定資産については、一部社屋について売却の意思決定を行ったことに伴い、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上したことにより「有形固定資産」が1億4千1百万円減少しております。投資その他の資産については、匿名組合出資に伴う損益の分配等により「その他」に含めております「出資金」が3千5百万円減少した一方、同じく「その他」に含めております「繰延税金資産」が6千7百万円増加しております。結果として、固定資産合計では前連結会計年度に比べ1億1千万円の減少となりました。(負債の部)当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度に比べ4億4百万円増加し、49億8千6百万円となりました。流動負債については、決算賞与等の計上により「未払金」が1億2千5百万円、また「未成業務受入金」が1億6千4百万円それぞれ増加した一方、一部連結子会社にて賃上げ促進税制を適用したことにより「未払法人税等」が1千1百万円減少しております。結果として、流動負債合計では前連結会計年度に比べ3億9千5百万円増加しております。固定負債については、投資有価証券の時価評価額の増加により「繰延税金負債」が3千万円増加した一方、「リース債務」が2千4百万円減少しております。結果として、固定負債合計では前連結会計年度に比べ8百万円増加しております。(純資産の部)当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度に比べ7千8百万円増加し、162億5千5百万円となりました。これは、「利益剰余金」が剰余金の配当により3億1千4百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により7億7千4百万円増加したことに加え、自己株式の消却等により「資本剰余金」が7億1千4百万円、「自己株式」が2億8千7百万円それぞれ減少したことによるものです。この結果、当連結会計年度末における自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.4ポイント減少し、76.5%となりました。 (4) 中期経営計画の進捗状況 当社グループは、10年後を見据えた目標達成に向けた通過点として、前連結会計年度である2024年7月期を初年度とする「第一次中期経営計画2024-2026」を、2023年10月に策定いたしました。 詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略および経営指標」に記載のとおりであります。 当連結会計年度における第一次中期経営計画の達成状況は以下のとおりであります。 2025年7月期(計画)2025年7月期(実績)2025年7月期(計画比)売上高16,024百万円16,114百万円90百万円(+0.6%)営業利益943百万円987百万円44百万円(+4.7%)営業利益率5.9%6.1%0.2pt経常利益1,126百万円1,215百万円89百万円(+7.9%)親会社株主に帰属する当期純利益675百万円774百万円99百万円(+14.7%)ROE-4.8%- (5)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億3千3百万円増加し、95億6千7百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、増加した資金は11億7千6百万円(前連結会計年度比4億3千8百万円の収入増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益11億8千3百万円や、減価償却費2億7千1百万円を計上した一方で、契約資産の増加額2億8千9百万円、四国水族館等に係る匿名組合投資損益6千万円を計上したためです。また、前連結会計年度比で営業活動によるキャッシュ・フローが増加した要因は、未成業務受入金の増加額が3億2百万円、仕入債務の増加額が1億5千4百万円それぞれ増加した一方で、業務完成納品が増加したことにより契約資産が1億8千万円減少したこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、増加した資金は3千7百万円(前連結会計年度比4億5千1百万円の収入減少)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入7億1千5百万円、投資有価証券の取得による支出7億4百万円、有形固定資産の取得による支出1億2千万円、出資金の分配による収入6千9百万円等によるものであります。また、前連結会計年度比で投資活動によるキャッシュ・フローが減少した要因は、収入面で投資有価証券の売却による収入が7百万円増加したことに加え、支出面で有形固定資産の取得による支出が4千8百万円減少した一方で、投資有価証券の償還による収入が1億円減少したことに加え、支出面で余剰資金の運用等を目的とした投資有価証券の取得による支出が4億3百万円増加したこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、減少した資金は7億7千9百万円(前連結会計年度比1億6千万円の支出増加)となりました。これは主に、配当金の支払額3億1千3百万円、自己株式の取得による支出4億2千6百万円等によるものであります。 (フリー・キャッシュ・フロー)当社は、フリー・キャッシュ・フローを営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計として定義しております。当社の経営者は、当該指標を安定した事業活動および健全な財務体質を維持し、企業価値向上に資する成長投資と株主還元を行うために有用な指標と考えており、以下の表のとおりフリー・キャッシュ・フローを算出しております。 (単位:千円)前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー738,2931,176,311438,018投資活動によるキャッシュ・フロー488,70737,251△451,455フリー・キャッシュ・フロー1,227,0001,213,563△13,437 当連結会計年度においては、フリー・キャッシュ・フローが12億1千3百万円(前連結会計年度比1千3百万円の減少)となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ4億3千8百万円増加した一方で、投資有価証券の取得による支出の増加や投資有価証券の償還による収入の減少などで投資活動によるキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ4億5千1百万円減少したことによるものです。当社グループでは、引き続き事業規模に比し安定した資金を確保し、無借金経営を継続することで健全な財務体質を維持してまいります。 (6)キャッシュ資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.資金調達の基本方針当社の経営者は、当連結会計年度の自己資本比率は76.5%であり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は95億6千7百万円となっており、リスク耐性および財務体質の健全性は引き続き高い水準にあると認識しております。当該状況に鑑み、当面は事業の運転資金および設備投資や企業価値向上に資する利益成長が見込める分野への投資は、フリー・キャッシュ・フローの創出を基本とし、手元流動性を確保しつつ、自己資金の範囲内で進めることを基本方針としております。100%子会社については原則的には外部からの資金調達を行わず、持株会社が管理し資金効率化、流動性の確保を図っております。 b.資本の財源当社は、事業活動を遂行するための適切な資金確保および健全な財務体質を維持し、グループ内では資金の効率化を目指し、企業価値向上に資する利益成長が見込める分野への投資の継続と株主還元のため、資金調達基本方針に従い会計年度に発生するフリー・キャッシュ・フローの創出を基本としております。その創出されたフリー・キャッシュ・フローを主な財源として、成長投資や株主還元を行ってまいります。(1) 成長投資新規事業や既存事業での競争力強化のための技術力向上および新規技術開発のための研究開発投資を行い、将来の成長を見据えた人材の確保・育成・活用を積極的に行ってまいります。(2) 株主還元企業体質の強化と将来の事業展開に備えるための内部留保に意を用いつつ、当社グループの業績に応じた利益配分を安定かつ継続的に行ってまいります。翌連結会計年度以降につきましては、配当政策を最重要事項として位置づけ、フリー・キャッシュ・フローを基本的な財源とすることに加え、一過性の要因で業績が悪化した場合においてもDOE(株主資本配当率)に留意した安定的な配当の維持を図り、配当性向については40%を目安に配当を実施することといたします。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、総合建設コンサルタント事業の受注業務遂行のための製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。営業費用の主なものは従業員給料および賞与、法定福利費などの人件費であります。投資を目的とした資金需要は、主に総合建設コンサルタント事業における3次元計測機器等の設備投資および水族館運営事業への中長期的な成長に向けた出資によるものです。 c.資金の流動性当社は無借金経営を継続しており、フリー・キャッシュ・フローおよび内部留保により流動性を維持しておりますが、主要取引銀行との間で当座貸越契約を締結することにより手元流動性も確保しております。 (7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。当社グループの連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮したうえで行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。特に、次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。 a.繰延税金資産の回収可能性当社グループは、繰延税金資産を回収可能と考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するにあたっては、将来の課税所得見込みおよびタックスプランニングを検討しますが、繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、費用として計上いたします。 b.固定資産の減損会計当社グループは、資産を用途により事業用資産、賃貸用資産および遊休資産に分類しております。また、管理会計上の区分を基準に、事業用資産は各社に属する支社・支店等の独立した会計単位、賃貸用資産および遊休資産は物件単位にグルーピングしております。減損の対象となった固定資産は、資産グループの回収可能価額が帳簿価額を下回った差額を減損損失としております。回収可能価額は、資産グループの時価から処分費用見込額を控除した正味売却価額と割引後将来キャッシュ・フローとして算定される使用価値のいずれか大きい方を採用しております。 c.投資有価証券の評価その他有価証券で市場価格のない株式等以外のものについては、期末日の時価が取得原価に比べて著しく下落したものを減損の対象としております。今後の株式相場が変動した場合には、投資有価証券評価損の計上が必要となる可能性があります。 d.総合建設コンサルタント事業の請負業務に係る実行予算の見積り総合建設コンサルタント事業においては、測量・調査・設計等の請負業務に関する収益の計上に際して、一定の期間にわたり履行義務が充足される契約については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、一定の期間にわたり収益を認識しております。当該収益認識に係る進捗度の見積り方法は、実行予算に対する実際原価の割合(インプット法)で算出しております。実行予算の見積りは、対象となる請負業務ごとに内容や工期が異なるため個別性が強く、また、進行途上において当初想定していなかった事象の発生により業務内容の変更が行われる等の特徴があるため、今後、想定していなかった状況の変化等により実行予算の見積りの見直しが改めて必要となった場合は、売上高および売上原価に影響を与える可能性があります。 e.受注損失引当金の計上額受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注のうち、発生する原価の見積額が受注額を超過する可能性が高いものについて、損失見込額を計上しております。損失見込額の見積りは、受注契約ごとに策定した実行予算に基づき算定しております。また実行予算は、専門的な知識と経験を有する業務担当者が、個々の請負業務の特有な状況を踏まえて作業工数や外注費等を見積り、業務担当の管理者が、実行予算表を査閲、承認することで決定しております。業務の進行途上において業務内容の変更等が行われる場合には適宜実行予算の見直しを行っておりますが、今後想定していなかった状況の変化等により実行予算の見積りの見直しが改めて必要となった場合は、引当金の金額が増減する可能性があります。
事業リスク
- 公共事業依存と価格競争売上の大部分を占める総合建設コンサルタント事業が公共事業に大きく依存しており、入札制度の変更や競争激化による価格低下は業績に直接影響します。また、資格保有者の確保が困難になった場合も、安定的な受注に支障をきたす可能性があります。
- 法的規制とコンプライアンス独占禁止法違反や官製談合などの不正行為が発覚した場合、行政処分や指名停止処分により、事業活動が制限され、企業の社会的信用が著しく損なわれるリスクがあります。コンプライアンス体制を強化しているものの、法令違反は重大な影響を及ぼします。
- 人材確保と労務関連リスク少子高齢化による労働人口減少や企業間の人材獲得競争激化により、優秀な人材の確保・育成が困難になる可能性があります。技術・知見の継承が滞れば、持続的な成長に影響が出ます。また、労働時間の適正化やハラスメント対策など、労務管理に関するリスクも存在します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努めてまいります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業等におけるリスクのすべてを網羅するものではありません。当社グループの事業等のリスクについては、「事業運営上のリスク」、「外部環境に関するリスク」、「財務上のリスク」にそれぞれ分別し、判断しております。 1.事業運営上のリスク1) 価格競争等について当社グループ売上高の8割以上を占める総合建設コンサルタント事業は、受注高の約9割を公共事業が占めております。公共事業における入札参加については、価格により決定する競争入札(一般・指名)の他、一定の業務実績、経営成績、財政状態、技術力、入札価格等の提示による総合評価方式等があります。このような状況において、入札制度に予期せぬ変更が生じた場合や、競争の激化により入札価格が著しく低下した場合、あるいは資格保有者の退職等により安定的な選任要件を満足する人材の確保が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、入札競争力の向上、実務支援を行う専門部署を設けており、入札情報(入札公告・結果)等の集約管理を行い、特定された業務に対する情報の分析と総合評価提案書の推敲、改善を助言する等のサポート体制を構築し、安定した受注確保に向けた対策を行っております。 2) 法的規制等について総合建設コンサルタント事業においては、公共事業への参加を希望する場合の入札行為等で、独占禁止法違反や官製談合等の不正な入札行為を行った場合は、公正取引委員会から排除勧告が行われます。排除勧告を受けた場合は、営業禁止や営業停止の行政処分の他、国および地方自治体から指名停止の処分が科せられます。当社グループでは、コンプライアンス委員会を設置、各社にコンプライアンスリーダーを選任し、コンプライアンス体制の整備ならびに独占禁止法等の法令遵守に関する従業員教育を徹底しておりますが、法令違反等が発生した場合、当社グループの業績および企業の社会的信用に重要な影響を及ぼす可能性があります。 3) サービス品質に係るリスク当社グループにおいては、独自の品質マネジメントシステムにより一貫した品質管理を体系的に行っておりますが、設計等に起因する瑕疵などの原因で生じる損害賠償請求等が発生する可能性があります。このリスクに対応するため、業務過誤賠償責任保険に加入をしておりますが、当該保険により填補出来ない場合や、指名停止等の行政処分、技術力およびサービスに対する信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。総合建設コンサルタント事業においては、技術審査室による業務監督・照査や、各生産課単位での個別業務の照査を実施するなど、品質不良の発生防止に努めております。しかしながら、サービス品質のトラブルが発生した場合には、調査委員会等により発生原因の精査や再発防止策等を策定し、関係部署へ水平展開することで品質管理の強化に努めております。 4) 総合建設コンサルタント事業における実行予算の見積りに関するリスク総合建設コンサルタント事業においては、測量・調査・設計等の請負業務に関する収益の計上に際して、一定の期間にわたり履行義務が充足される契約については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、一定の期間にわたり収益を認識しております。当該収益認識に係る進捗度の見積り方法は、実行予算に対する実際原価の割合(インプット法)で算出しております。実行予算の見積りは、対象となる請負業務ごとに内容や工期が異なるため個別性が強く、また、進行途上において当初想定していなかった事象の発生により業務内容の変更が行われる等の特徴があるため、今後、想定していなかった状況の変化等により実行予算の見積りの見直しが改めて必要となった場合は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、業務の進行途上において業務内容の変更等が行われる場合には、当該状況の変化に関する情報を適時に適切な部署・権限者に伝達し、当該情報をもとに適宜実行予算を見直すことにより妥当な進捗度を見積り、適切な収益認識となるように対応しております。 5) 人材の確保・育成、労務関連リスク当社グループの事業活動の源泉は「人的資本」であり、中期経営計画において「人材開発」を対処すべき課題の一つとして掲げております。しかしながら、わが国の労働人口は、少子高齢化の進展に伴い減少傾向にあり、企業間の人材獲得競争は激化していることから、当社グループにおいても優秀な人材の確保が課題となっております。また、当社グループの従業員の平均年齢が46歳となっている中、持続的な発展のためには、継続的な一定数の人材確保と技術・知見の継承が不可欠となっております。このため、安定的な人材の確保・育成が困難な場合、当社グループの業績および持続的な企業価値向上に影響を及ぼす可能性があります。これらに加えて、労働時間の適正化や法令に基づく適正な労務管理、ハラスメント等の労務関連リスクも社会問題となっております。これらのリスクに対応するため、「人材戦略」として、人材の確保では企業認知度の向上に資する施策やインターンシップ制度の拡大を行っております。また、人材育成では、技術の継承や研修等を企画・実施し内部生産力の強化を図ります。また、コンプライアンスモラルの醸成、働き方改革の推進により働きやすい職場環境を整備し、グループ社員の満足度の向上に努めてまいります。 6) 情報システムとセキュリティ当社グループは、事業活動における顧客等の個人情報や技術情報等の各種情報について情報システム上で管理・運営を行っております。しかしながら、ソフトウェア・ハードウェアの不具合や、サイバー攻撃等でコンピュータウイルス等による情報システムの停止等の重大な事故が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、個人情報や法人の機密情報等が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用に影響を与え、損害賠償等を行う必要が生じることにより、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対応するため、情報セキュリティに関する社内規程(「特定個人情報等取扱規定」、「情報セキュリティ規則」等)を制定し、加えて標的型攻撃メール訓練をすべての従業員に対して実施するなど教育・研修の徹底を図っております。また、AIを活用した予測型防御による未知の脅威検知やエンドポイントの多層防御を通じた内部セキュリティの強化、クラウド環境でのアクセス管理を強化するためにゼロトラストモデルを採用し、すべてのアクセスを厳格に認証する仕組みを構築しております。 7) 水族館施設設備の賃借について水族館運営事業においては、2021年10月に兵庫県に劇場型アクアリウムを基本コンセプトとした水族館のアトアを開業いたしました。アトアの事業運営については、当該水族館施設および付帯設備を保有するアセットオーナーと定期賃貸借契約を締結しており、当社グループは水族館施設および付帯設備を賃借して水族館の運営を行います。当該事業が安定的な施設運営を確保するため、長期契約を締結しておりますが、中途解約は困難であり、また短期間の水族館施設の閉鎖や売上高が減少する局面での賃料減免の改定も困難な状況であることから、収益に応じた変動賃料契約とすることでリスクコントロールが実施できる体制にしております。 月額賃料は、各月において入館料等収入から水族館の運営費用および当社グループ運営報酬(入館料等収入の5.0%相当額)を控除して算出しており、保証賃料は年額3億円となっております。しかしながら、事業環境の変化や災害、衛生上の問題あるいは新型コロナウイルス等の感染症の再拡大等による影響等により、顧客の安全にかかわる予期せぬ事態が発生した場合、臨時休業等の規模によっては、著しく採算性が悪化することに加え、水族館の収益が保証賃料を下回る場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、賃貸契約期間中に当社グループの意向に基づき中途解約を行う場合、残存期間の未経過賃料の一部について、賃料の支払いもしくは補填の義務が生じる可能性があります。このリスクに対応するため、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類感染症になりましたが、引続き衛生上の諸対策による感染防止対策・事業継続体制を整え、お客様と従業員の安心と安全の確保や、繁閑に応じた人員の適正配置や経費削減に努めるとともに、集客に向けたイベントの開催や広告宣伝の強化を行うなどウィズコロナに対応しながら事業活動を維持してまいります。 8) 訴訟等に関するリスク当社グループが事業活動を行うにあたっては、偶発的に発生する訴訟や訴訟に至らない請求等を受ける可能性があります。これらの発生は予測困難であり、またこのような訴訟等が発生した場合において、多くはその解決に相当の時間を要することから、結果を予想することには不確実性が伴います。このような訴訟等が発生し、予期せぬ結果となった場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 9) 季節変動について当社グループの主体である総合建設コンサルタント事業の売上高は、大部分が官公庁からの受注であり、業務の納期が官公庁の事業年度末である3月に集中する傾向があるため、第8期までは売上高・利益も同様に第3四半期以降に偏る季節変動がありました。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第9期の期首から適用したことに伴い、業務の進捗度に応じ一定の期間にわたり収益を認識する方法に変更しております。よって売上の計上が平準化されたことにより、第9期以降における売上高については季節変動の傾向が弱まっているものの、依然として事業年度末の影響がみられるため、今後の傾向につきましては引き続き注視してまいります。水族館運営事業においては、春季・秋季の行楽シーズンおよび夏休み期間に来館者数が多いことから、第1四半期および第4四半期に売上高が多くなる季節的変動要因があるため、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があります。 10) 持株会社のリスク当社は、当社の連結子会社である各事業会社が当社に対して支払う経営指導料、不動産賃貸料および事業会社が業績に応じて支払う配当金を主な収入源としております。このため、各事業会社の業績、財政状態が悪化し、当社に対してこれらの支払いが出来ない状況が生じた場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 2.外部環境に関するリスク1) 公共事業の縮減当社グループの主要事業である総合建設コンサルタント事業は、受注総額の9割程度を国および地方自治体が占めております。当事業における受注環境は、政府による「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」等の影響により、公共投資予算は堅調に推移しております。2025年度以降も継続的・安定的な国土強靭化の取り組みを進めるための「国土強靱化実施中期計画」策定に向けた改正国土強靭化基本法が成立し、2025年6月6日には2026年度から2030年度までの5年間を計画期間とした「第1次国土強靭化実施中期計画」が閣議決定されております。しかし、今後公共投資政策が急激に変更となった場合は、受注が大きく減少するなど当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、総合建設コンサルタント事業における新型コロナウイルス感染症の影響においては、感染症法上の位置付けも5類へ移行し今後収束に向かうことが見込まれますが、地方自治体を中心に新型コロナウイルス感染症対策のために実施した財政支出や、税収の減少等の影響によっては、公共事業関係予算が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクを軽減する対応としては、受注に占める公共事業への依存を軽減するため、高速道路の調査・点検業務など民間受注の獲得に向けた営業の強化や、PPP・PFI事業、コンセッション事業、指定管理者事業等の事業領域の拡大に努めてまいります。 2) 自然災害等によるリスク当社グループは、東北地方から九州地方までの広域で事業展開を行っておりますが、地震・津波・洪水等の自然災害や予測不能な事故等の事由による被害を受けた場合は、事業活動が制限されるなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、定期的に設備点検等を実施するとともに、地域や事業に応じたBCP(事業継続計画)を作成し、被災時でも重要な事業を継続し、早期に事業展開が可能となる体制を構築しております。 3) 感染症の発生等によるリスク新型コロナウイルス感染症の感染症法上の5類への移行に伴い、経済活動への影響は低減したものの、今後当社グループの従業員において感染による重症化および感染長期化をもたらす変異種が発生した場合や、新たな重大な感染症が発生・蔓延した場合は、一時的な業務の停止や事業所・施設の閉鎖等を行う可能性があります。これにより、総合建設コンサルタント事業では、営業・生産活動の停止による新規受注の減少や納期の遅延等の可能性があります。また、スポーツ施設運営事業および水族館運営事業においては、顧客の安全にかかわる予期せぬ事態が発生した場合、施設の閉鎖や営業の自粛等を行う可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、社員の在宅勤務体制やオンライン会議などのリモート環境の整備は見直しを行いながら継続し、スポーツ施設運営事業および水族館運営事業においては、衛生上の諸対策による感染防止対策・事業継続体制を整え、お客様と従業員の安心と安全の確保に努めることで、その影響を抑えるように努めております。 4) 他社との競争によるリスクスポーツ施設運営事業および水族館運営事業においては、価格設定、サービスの品質等において、他社との競争にさらされております。スポーツ施設運営事業では、他社の24時間フィットネス事業への出店が多く、会員数に影響を与えております。また、水族館運営事業では、水族館施設のオープン等、他社との競合が激化した場合、売上高や利益が減少する可能性があります。このリスクに対応するため、他社との差別化を図るための会員サービス充実、魅力的な企画展示や個人利用客・団体利用客の獲得に向けた取り組み等ブランディング戦略を実施し、競争力の維持および強化に努めております。しかしながら、これらの競争に優位性を確保出来なかった場合、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。 3.財務上のリスク1) 金融商品の価格変動リスク当社グループが保有する金融商品等については、金融商品に係る会計基準等に従い、定期的に保有資産の時価を算定しモニタリングを行っておりますが、時価が著しく下落した場合には、当該金融商品等の減損損失等を計上する可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 2) 債務保証に係るリスク当社グループは、連結会社以外の関係取引先である四国水族館を運営する株式会社四国水族館開発の金銭債務に対して、8億8千2百万円の債務保証を行う契約を金融機関との間で締結しております。当社グループでは、債務保証等の履行を要求される可能性は僅少であると判断しておりますが、将来、債務保証等の履行を求められる状況が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3) 流動性リスク当社グループにおいて、予期せぬ事象により財務内容が悪化等した場合、必要な資金が確保できなくなり、資金繰りが困難になる場合や、資金確保に通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 4) 繰延税金資産に係るリスク当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得に関する予測等に基づき回収可能性を慎重に検討したうえで計上しておりますが、将来の業績動向等により、計上額の見直しが必要となった場合は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 5) 保有不動産の価格変動によるリスク当社は、中国地方および関西地方を中心に自社ビルを保有しております。今後、地価等の資産の市場価格の変動により、保有不動産の資産価値が下落した場合は、減損損失等を計上する可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、保有不動産に関する市場動向を定期的にモニタリングし、遊休不動産となる場合や機能的減価が認められる不動産等については、事業所の売却・移転等を含めた検討を行います。 6) 新規事業への取り組み当社グループでは、事業領域の拡大のために、今後も新規事業への取り組みを進めていく方針ですが、新規事業が安定した収益基盤を構築・維持するためには継続的な設備投資等が必要となります。事業環境の変化や収益性の悪化等により、当初事業計画と異なり投資に対する十分な回収を行うことが出来なかった場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。