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スーパーツール(5990)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

金属製品 建設・資材

事業の概要

  • 金属製品事業
    スーパーツールは、レンチ、スパナ、プライヤなどの作業工具や、治工具、クランプ、クレーンなどの産業機器の製造・販売を主に行っています。これらは工場や建設現場などで使われるプロ向けの製品で、同社の長年の技術と品質が強みとなり、安定した収益源となっています。
  • 環境関連事業
    太陽光パネルなどの環境関連商品の仕入れ、販売、施工を子会社である株式会社スーパーツールECOが手掛けています。さらに、2014年3月からは自社で太陽光発電を行い、売電事業も展開しており、再生可能エネルギー分野での収益も確保しています。
  • 多角的な収益構造
    同社は、伝統的な金属製品事業で培った製造技術と販売網を基盤としつつ、将来性のある環境関連事業にも進出することで、収益源の多角化を図っています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した企業成長を目指すビジネスモデルを構築しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 金属製品事業
    この事業は、レンチ、スパナ、プライヤといった作業工具や、治工具、吊クランプ、クレーンなどの産業機器の製造と販売を担っています。最新年度の売上高は約48.89億円、営業利益は約7.60億円と、同社の主要な収益源であり、高い利益率を誇る稼ぎ頭となっています。
  • 環境関連事業
    太陽光パネルなどの環境関連商品の仕入れ、販売、施工を株式会社スーパーツールECOが行っています。また、2014年3月からは自社での太陽光発電による売電事業も開始しており、再生可能エネルギー分野での事業展開を進めています。最新年度の売上高は約3.52億円、営業利益は約0.55億円です。
  • 事業構成と位置付け
    スーパーツールグループは、中核である金属製品事業と、成長分野である環境関連事業の2つのセグメントで構成されています。金属製品事業がグループ全体の売上と利益の大半を占める主力事業であり、環境関連事業は今後の成長を見据えた新たな柱として位置付けられています。両事業は、それぞれ異なる市場で収益を上げ、グループ全体の安定と成長に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MetalProducts 事業 49 8 15.6%
EnvironmentRelated 事業 4 1 15.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|347 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社2社により構成されており、金属製品事業及び環境関連事業を主な事業として取組んでおります。 当社グループの事業における当社及び連結子会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。(金属製品事業)作業工具(レンチ・スパナ・プライヤ類、配管工具類、プーラ類)及び産業機器(治工具類、吊クランプ類、クレーン類、マグネット類)の製造及び販売を行っております。(環境関連事業)太陽光パネル等の環境関連商品の仕入、販売及び施工を株式会社スーパーツールECOにおいて行っております。また、2014年3月より当社において太陽光発電による売電事業を開始しております。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
景気後退により価格競争の激化が進展する可能性があり、売上高や収益性に悪影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
長年の生産技術、研究開発活動の蓄積により、安定した品質と幅広い領域の製品を提供しているため。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経済動向による影響 / 原材料価格の変動による影響 / 特定販売先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

スーパーツールは「スーパーツール」ブランドで工具業界に認知されているが、特許や強力なブランドロイヤリティを示す具体的な数字は乏しい。一部の専門工具には独自性がある可能性もあるが、全体としては無形資産による競争優位性は限定的と判断。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

プロフェッショナル向けの工具は、使い慣れたメーカーや特定の品質基準を満たす製品を選ぶ傾向がある。一度定着したブランドや品質への信頼から、安易な乗り換えは少ない可能性がある。しかし、価格や機能で代替品が存在するため、スイッチング・コストはそれほど高くない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

工具の製造・販売事業であり、ユーザーが増えることで製品価値が向上するようなネットワーク効果は発生しない。プラットフォームビジネスではないため、このモートは該当しない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウと効率化努力により、一定のコスト競争力は維持していると考えられる。しかし、グローバルな価格競争や、より大規模な競合他社との比較において、構造的なコスト優位性を示す明確な証拠は少ない。特に、原材料価格の変動リスクは存在する。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

日本のハンドツール市場において、一定のシェアと認知度を持つ。特に、特定の専門工具分野では、その規模と生産能力が競争優位性につながっている可能性がある。しかし、グローバル市場全体で見ると、規模の経済による圧倒的な優位性は限定的。

  • 高品質な製品群
    スーパーツールは、作業工具や産業機器において、長年にわたり培ってきた製造技術と品質管理体制により、高い信頼性を持つ製品を提供しています。プロの現場で求められる耐久性や精度を追求することで、顧客からの厚い支持を得ており、これが競争優位性となっています。
  • 環境関連事業への展開
    太陽光パネルの販売・施工に加え、自社での売電事業も手掛けることで、環境意識の高まりという社会的なトレンドを収益機会に変えています。これにより、持続可能な社会への貢献と事業成長を両立させる可能性を秘めています。
  • 特定販売先との強固な関係
    トラスコ中山株式会社や株式会社山善といった大手販売先との長年にわたる取引実績があり、売上高の大部分を占めています。これにより、安定した販売チャネルを確保し、市場での存在感を維持していると考えられます。ただし、この依存度が高い点はリスクにもなり得ます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針 当社グループは創業以来一貫して、プロ用作業工具・特殊専用工具をはじめ、特殊クレーン等のマテハン類や工作機械用の治工具類にいたるまで幅広い品揃えを行い、国内はもとより世界数十か国のあらゆる産業でご愛顧いただいております。幅広い産業を支える一翼を担わせていただいているという自負のもと、今後も省人、省力、安全、環境整備をコンセプトとして、プロ用工具、機器類の開発により産業社会に貢献したいと考えております。 また、環境関連事業である太陽光発電などの展開においては、微力ながらも、限りある資源の消費を抑制するとともにCO2などの削減を行い、次世代のための社会貢献活動として進めてまいります。 これらの事業を通じ、お客様のお役に立てる、愛されるメーカーを目指すとともに、経営の効率化に努め、より一層の経営基盤を強化し、業績向上に努めてまいります。(2)目標とする経営指標 当社グループは、売上高経常利益率、ROE(自己資本利益率)、EPS(1株当たり当期純利益)、自己資本比率を経営の主たる指標としております。株主資本の効率的運用による投資効率の高い経営を行うことが、株主の皆様及び従業員を含めたすべての利害関係者の利益に合うものと考えております。特に売上高経常利益率を向上させることを基本におき、今後の成長が見込め、収益性の高い金属製品事業の中の産業機器の構成比率を高めていく方針であります。また、技術力と開発力を背景に、各事業領域において顧客ニーズを反映させた特色ある新製品、新事業を創出し、深耕拡大し続ける価値創造企業としてグループの連携強化を図ってまいります。(3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは1918年の創業以来、「開発指向型」企業として、時代に応じた製品を提案し、生産工場、倉庫など広範な産業界における作業現場に関わってまいりました。 近状では、あらゆる市場において電動化や自動運転化など、技術の進展とともに省力化が進んでいます。この好機に当社の強みである多彩な製品群と高い信頼性を深化させ、ブランディングの確立と収益基盤の強化を進めてまいります。コア事業である金属製品事業については、お客様ニーズを第一に捉え、画期的で魅力ある製品開発を軸に「攻めの構造改革」として次の事項を実施してまいります。①付加価値を持つ製品開発と既存製品のリニューアル化を中心とし、他社製品との差別化及び特許製品の拡大を継続してまいります。②韓国に開設いたしました子会社を軸に販路拡大を進め、アジア諸国から北米のマーケットを中心とし、世界を視野においた海外戦略を推進いたします。③顧客ニーズを踏まえた顧客目線での物作りのため、優れた品質、技術を持った国内外の他メーカーとの連携や生産委託を含め、徹底した品揃えを図ってまいります。④徹底したコストカットを継続的に行ってまいります。 これらを着実に実行し、経営の合理化、製品グループの徹底強化を図り、時代の流れに沿った物作り、販売戦略を軸に、企業体質の転換を図ってまいります。 また、環境関連事業については、当初想定していた事業収益及び関連事業とのシナジー創出が難しい状況を踏まえ、連結子会社において当該事業からの撤退方針としております。今後は、当該事業に投下していた経営資源を成長分野へ再配分し、収益基盤の強化に取り組んでまいります。(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 次期の見通しといたしましては、国内においては雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復が期待される一方で、原材料価格やエネルギーコストの高止まり、為替変動の影響、人手不足の深刻化等により、先行き不透明な状況が続くものと見込まれます。また、海外においても、各国の政策動向や地政学的リスクの高まり等により、不確実性の高い状況が継続するものと想定されます。 このような状況の中、当社グループは、開発型企業として100年以上にわたり磨き続けた鍛造技術とアナログ製品の製造販売を基盤としつつ、デジタル技術との融合を図ることで、より一層の顧客満足度の向上に取り組んでまいります。また、販売面においては、マーケティング及びメンテナンス体制の強化等によりブランド価値の向上と販売拡大に努めるとともに、生産面においては、老朽化設備の更新や最新設備の導入、一気通貫生産体制構築を通じて生産性の向上と品質・コスト・納期(QCD)の最適化を推進してまいります。さらに、組織力の強化及び人材育成にも継続的に取り組み、環境変化に柔軟に対応できる体制の構築を図ってまいります。 主要事業である金属製品事業の国内市場では、作業工具分野における需要動向に留意しつつ、作業効率化に寄与する機構を備えたレンチ類や新製品シリーズを中心に、製品ラインアップの拡充と販売体制の強化を進めてまいります。また、吊クランプ管理アプリケーション「S・M・A・Я・T」を核としたソリューション型ビジネスのさらなる拡大を進めるとともに、お客さまのニーズに沿った新製品をシステマチックかつ迅速にマーケットへ投入してまいります。また、一気通貫生産体制の構築によるQCD向上とコスト構造等の見直しを進めることにより、企業体質の強化に繋げてまいります。 海外市場につきましては、世界経済の動向が不透明な中、主要市場である韓国における需要は持ち直しの動きもみられることから、その動向を注視しつつ、受注が堅調に推移している吊クランプの拡販を進めるなど、現地法人の営業力を活かした販売活動の強化を図ってまいります。また、アジア・欧州を中心に堅調に推移している吊クランプビジネスのさらなる拡大に加え、米国及びその他の地域においても吊クランプ製品の拡販を推進するとともに、海外向け機種の拡充とプロモーション戦略の強化により、新規市場の開拓を推進してまいります。さらに、吊クランプの管理アプリケーションを活用したソリューション型ビジネスにつきましても、海外展開を見据えた取り組みを進めてまいります。 また、生産性向上ならびに生産技術の改善や新技術の開発向上への寄与が期待される工場拡張工事を進めてまいります。なお、当該工事に伴う既存施設の取り壊し費用の一部については、次期において計上を見込んでおりますが、新工場の建設は今後の競争力強化に資するものと考えております。 環境関連事業につきましては、自然環境への配慮や設置コスト、発電効率面で優位性のある水上設置型太陽光発電所の施工及び関連部材の販売に取り組んでまいりましたが、連結子会社である株式会社スーパーツールECOが手掛ける環境関連事業につきましては、事業撤退方針のもと、受注済み案件の完了に向けた対応を進めてまいります。引き続き、グループ企業価値向上に向けた選択と集中を進めながら更なる成長を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針 当社グループは創業以来一貫して、プロ用作業工具・特殊専用工具をはじめ、特殊クレーン等のマテハン類や工作機械用の治工具類にいたるまで幅広い品揃えを行い、国内はもとより世界数十か国のあらゆる産業でご愛顧いただいております。幅広い産業を支える一翼を担わせていただいているという自負のもと、今後も省人、省力、安全、環境整備をコンセプトとして、プロ用工具、機器類の開発により産業社会に貢献したいと考えております。 また、環境関連事業である太陽光発電などの展開においては、微力ながらも、限りある資源の消費を抑制するとともにCO2などの削減を行い、次世代のための社会貢献活動として進めてまいります。 これらの事業を通じ、お客様のお役に立てる、愛されるメーカーを目指すとともに、経営の効率化に努め、より一層の経営基盤を強化し、業績向上に努めてまいります。(2)目標とする経営指標 当社グループは、売上高経常利益率、ROE(自己資本利益率)、EPS(1株当たり当期純利益)、自己資本比率を経営の主たる指標としております。株主資本の効率的運用による投資効率の高い経営を行うことが、株主の皆様及び従業員を含めたすべての利害関係者の利益に合うものと考えております。特に売上高経常利益率を向上させることを基本におき、今後の成長が見込め、収益性の高い金属製品事業の中の産業機器の構成比率を高めていく方針であります。また、技術力と開発力を背景に、各事業領域において顧客ニーズを反映させた特色ある新製品、新事業を創出し、深耕拡大し続ける価値創造企業としてグループの連携強化を図ってまいります。(3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは1918年の創業以来、「開発指向型」企業として、時代に応じた製品を提案し、生産工場、倉庫など広範な産業界における作業現場に関わってまいりました。 近状では、あらゆる市場において電動化や自動運転化など、技術の進展とともに省力化が進んでいます。この好機に当社の強みである多彩な製品群と高い信頼性を深化させ、ブランディングの確立と収益基盤の強化を進めてまいります。コア事業である金属製品事業については、お客様ニーズを第一に捉え、画期的で魅力ある製品開発を軸に「攻めの構造改革」として次の事項を実施してまいります。①付加価値を持つ製品開発と既存製品のリニューアル化を中心とし、他社製品との差別化及び特許製品の拡大を継続してまいります。②韓国に開設いたしました子会社を軸に販路拡大を進め、アジア諸国から北米のマーケットを中心とし、世界を視野においた海外戦略を推進いたします。③顧客ニーズを踏まえた顧客目線での物作りのため、優れた品質、技術を持った国内外の他メーカーとの連携や生産委託を含め、徹底した品揃えを図ってまいります。④徹底したコストカットを継続的に行ってまいります。 これらを着実に実行し、経営の合理化、製品グループの徹底強化を図り、時代の流れに沿った物作り、販売戦略を軸に、企業体質の転換を図ってまいります。 また、環境関連事業については、当初想定していた事業収益及び関連事業とのシナジー創出が難しい状況を踏まえ、連結子会社において当該事業からの撤退方針としております。今後は、当該事業に投下していた経営資源を成長分野へ再配分し、収益基盤の強化に取り組んでまいります。(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 次期の見通しといたしましては、国内においては雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復が期待される一方で、原材料価格やエネルギーコストの高止まり、為替変動の影響、人手不足の深刻化等により、先行き不透明な状況が続くものと見込まれます。また、海外においても、各国の政策動向や地政学的リスクの高まり等により、不確実性の高い状況が継続するものと想定されます。 このような状況の中、当社グループは、開発型企業として100年以上にわたり磨き続けた鍛造技術とアナログ製品の製造販売を基盤としつつ、デジタル技術との融合を図ることで、より一層の顧客満足度の向上に取り組んでまいります。また、販売面においては、マーケティング及びメンテナンス体制の強化等によりブランド価値の向上と販売拡大に努めるとともに、生産面においては、老朽化設備の更新や最新設備の導入、一気通貫生産体制構築を通じて生産性の向上と品質・コスト・納期(QCD)の最適化を推進してまいります。さらに、組織力の強化及び人材育成にも継続的に取り組み、環境変化に柔軟に対応できる体制の構築を図ってまいります。 主要事業である金属製品事業の国内市場では、作業工具分野における需要動向に留意しつつ、作業効率化に寄与する機構を備えたレンチ類や新製品シリーズを中心に、製品ラインアップの拡充と販売体制の強化を進めてまいります。また、吊クランプ管理アプリケーション「S・M・A・Я・T」を核としたソリューション型ビジネスのさらなる拡大を進めるとともに、お客さまのニーズに沿った新製品をシステマチックかつ迅速にマーケットへ投入してまいります。また、一気通貫生産体制の構築によるQCD向上とコスト構造等の見直しを進めることにより、企業体質の強化に繋げてまいります。 海外市場につきましては、世界経済の動向が不透明な中、主要市場である韓国における需要は持ち直しの動きもみられることから、その動向を注視しつつ、受注が堅調に推移している吊クランプの拡販を進めるなど、現地法人の営業力を活かした販売活動の強化を図ってまいります。また、アジア・欧州を中心に堅調に推移している吊クランプビジネスのさらなる拡大に加え、米国及びその他の地域においても吊クランプ製品の拡販を推進するとともに、海外向け機種の拡充とプロモーション戦略の強化により、新規市場の開拓を推進してまいります。さらに、吊クランプの管理アプリケーションを活用したソリューション型ビジネスにつきましても、海外展開を見据えた取り組みを進めてまいります。 また、生産性向上ならびに生産技術の改善や新技術の開発向上への寄与が期待される工場拡張工事を進めてまいります。なお、当該工事に伴う既存施設の取り壊し費用の一部については、次期において計上を見込んでおりますが、新工場の建設は今後の競争力強化に資するものと考えております。 環境関連事業につきましては、自然環境への配慮や設置コスト、発電効率面で優位性のある水上設置型太陽光発電所の施工及び関連部材の販売に取り組んでまいりましたが、連結子会社である株式会社スーパーツールECOが手掛ける環境関連事業につきましては、事業撤退方針のもと、受注済み案件の完了に向けた対応を進めてまいります。引き続き、グループ企業価値向上に向けた選択と集中を進めながら更なる成長を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度(2025年3月16日~2026年3月15日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、世界的な金融引き締めの影響や海外経済の減速懸念、地政学的リスクの高まりに加え、資源価格やエネルギーコストの高止まり、為替相場の変動等により、先行き不透明な状況が続いております。 このような経営環境のもと、当社グループにおきましては、変化する市場環境に柔軟に対応しつつ、製品の品質及び信頼性の一層の向上に努めるとともに、生産性の向上や業務改革の推進に取り組んでまいりました。 金属製品事業におきましては、吊クランプ管理アプリケーション「S・M・A・Я・T」を中核として、ブランド力の向上と販路拡大の強化により、ソリューション型ビジネスモデルの構築に取り組んでまいりました。製品開発につきましては、生産・販売・技術部門が一体となり、市場・顧客ニーズに対応できる製品開発体制を整備し、製品ラインアップの拡充を進めてまいりました。また、生産体制につきましては、製造工程の改善、新規設備投資による生産リードタイムの短縮により製品のスムーズな供給を推進してまいりました。さらには、資材価格が高騰する中、コスト低減に向けた生産・調達体制の構築に努めてまいりました。なお、競争力強化に向けて、生産性向上に加え、生産技術の改善や新技術の開発力向上に寄与する工場拡張工事を進めております。 一方、環境関連事業におきましては、連結子会社である株式会社スーパーツールECOが手掛ける環境関連事業につきましては、当初想定していた事業収益及び関連事業でのシナジーの創出が難しい状況にあることから、既に発表している環境関連事業からの撤退方針に基づき、太陽光発電所の受注済み案件の施工等を進めております。 引き続き、グループならびに各部門間の連携強化による収益の伸長とコストダウンに努めてまいります。 これらの結果、当連結会計年度における売上高は5,437百万円(前年同期比3.7%増)、営業利益は287百万円(前年同期比23.7%減)、経常利益は300百万円(前年同期比20.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は198百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失238百万円)となりました。  当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は次のとおりであります。〔金属製品事業〕 国内市場の作業工具の分野につきましては、様々な機械のメンテナンスに適したプーラ類の販売が堅調に推移しましたが、治工具類やクレーン類の販売が伸び悩んだことに加え、ホームセンター市場向け売上も低調に推移するなど、国内販売は全体として弱含みで推移いたしました。引き続き、作業の効率化に寄与する機構を備えたレンチ類をはじめ、2025年9月に新たにリリースし販売が好調に推移しているアルミ製ポータブル門型クレーンの機種拡大や、2025年12月にリリースした新製品「黒の匠」シリーズとあわせ、豊富なラインアップを武器として引き続き販売強化に取り組んでまいります。また、産業機器分野におきましては、主力製品である吊クランプの管理アプリケーションである「S・M・A・Я・T」を中心としたソリューション型ビジネスの展開に継続的に取り組んでまいりました。 海外市場におきましては、当社の主要市場である韓国において不動産関連・建設業界等の内需産業の低迷の影響を受け、販売が低調に推移いたしました。なお、一部に持ち直しの動きもみられております。このような環境のもと、現地法人の強みを活かした営業活動を展開するとともに、造船市場向けに強みを持つ吊クランプ製品につきましては、ラインアップの拡充により受注が増加しており、今後の成長が期待されることから、販売強化に取り組んでまいります。また、アジア・欧州での吊クランプビジネスは堅調に推移し、米国やその他のエリアにおいても吊クランプの海外向け機種拡大のプロモーション戦略を強化し、日本製品の安全性を軸に主要取引先との関係を深めるとともに、新規市場開拓に積極的に努めてまいりました。さらには、これまで整備を進めてきた製品開発体制を基盤とした海外向け吊クランプのリリースに向けたプロモーション戦略を推進するとともに、管理アプリケーションを活用したソリューション型ビジネスの海外展開に向けた準備を進めており、今後の展開を見据えた取り組みを強化しております。 これらの結果、当セグメントの売上高は4,600百万円(前年同期比5.9%減)、セグメント利益は600百万円(前年同期比21.0%減)となりました。[環境関連事業] 連結子会社である株式会社スーパーツールECOにおきましては、事業撤退方針のもと、水上設置型太陽光発電所の受注済み案件の施工等を進めております。 これらの結果、当セグメントの売上高は836百万円(前年同期比137.5%増)、セグメント利益は90百万円(前年同期比63.9%増)となりました。  当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度比0.1%減の13,345百万円(前連結会計年度は、13,356百万円)となり前連結会計年度末に比べ10百万円減少しました。 この主な要因は、流動資産では、その他に含まれる未収消費税等の減少154百万円、現金及び預金の増加104百万円、仕掛品の増加90百万円等であり、固定資産では、建設仮勘定の増加55百万円、投資有価証券の増加55百万円、建物及び構築物(純額)の減少94百万円、機械装置及び運搬具(純額)の減少119百万円等であります。 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度比1.9%減の3,022百万円(前連結会計年度は、3,079百万円)となり前連結会計年度末に比べ57百万円減少しました。 この主な要因は、流動負債では、前受金の増加192百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少22百万円、未払法人税等の減少33百万円、支払手形及び買掛金の減少174百万円等であり、固定負債では、再評価に係る繰延税金負債の増加30百万円、長期借入金の減少137百万円等であります。 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度比0.5%増の10,322百万円(前連結会計年度は、10,276百万円)となり前連結会計年度末に比べ46百万円増加しました。 この主な要因は、利益剰余金の増加33百万円、自己株式の減少16百万円等によるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況(単位:百万円) 当連結会計年度前連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー522132390投資活動によるキャッシュ・フロー△92△1,3541,262財務活動によるキャッシュ・フロー△325582△908現金及び現金同等物の期首残高1,0171,657△639現金及び現金同等物の期末残高1,1221,017104  当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,122百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動においては、棚卸資産の増加165百万円により資金の減少がありましたが、税金等調整前当期純利益298百万円、減価償却費282百万円、前受金の増加額192百万円等により522百万円資金が増加となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動においては、有形固定資産の取得による支出84百万円、投資有価証券の取得による支出8百万円等により、92百万円資金が減少となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動においては、配当金の支払額165百万円、長期借入金の返済による支出160百万円により、325百万円資金が減少となりました。③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)金属製品事業5,110,8401.7環境関連事業--合計5,110,8401.7(注)環境関連事業における生産はありません。 b.仕入実績 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)金属製品事業227,624△9.0環境関連事業47,409560.8合計275,0336.9(注)各セグメントの金額にはセグメント間取引を含んでおります。 c.受注実績 当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載は行っておりません。 d.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)金属製品事業4,600,363△5.9環境関連事業836,902137.5合計5,437,2653.7(注)1 各セグメントの金額にはセグメント間取引を含んでおります。2 主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)トラスコ中山㈱1,561,78829.81,569,80128.9㈱山善1,021,99819.5909,11716.7京セラEPA(同)--609,60011.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項については合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析 当連結会計年度の売上高は5,437百万円(前連結会計年度は5,241百万円)となりました。セグメント別の分析につきましては、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。 当連結会計年度の売上総利益は1,535百万円(前連結会計年度は1,662百万円)となり、原材料や仕入価格の上昇による影響の結果、売上総利益率は28.2%となりました。 人件費の減少などにより販売費及び一般管理費が減少し1,247百万円(前連結会計年度は1,285百万円)となったことから、当連結会計年度の営業利益は287百万円(前連結会計年度は377百万円)となりました。営業利益率については、売上総利益が前連結会計年度に比して大きく減少したため、5.3%となりました。 当連結会計年度の経常利益は300百万円(前連結会計年度は378百万円)となりました。特別利益から特別損失を差し引いた純額は、△1百万円(前連結会計年度は△490百万円)となりました。 当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は298百万円(前連結会計年度は111百万円の損失)となりました。 b.資本の財源及び資金の流動性について 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社製品製造のための材料及び部品の購入費、その他の製造費用、販売費及び一般管理費、連結子会社が環境関連商品を仕入れるための購入費等の営業費用によるものであります。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、当社グループは、①売上高経常利益率9.2%以上、②ROE(自己資本利益率)・EPS(1株当たり当期純利益金額)・自己資本比率の向上を目標としております。 当連結会計年度におきましては、自己資本比率は前期と比較して増加いたしました。 全ての指標について目標を達成するため、さらなる企業価値向上に努めてまいります。(参考)売上高経常利益率、ROE(自己資本利益率)・EPS(1株当たり当期純利益金額)・自己資本比率の状況(連結)売上高経常利益率ROE(自己資本利益率)EPS(1株当たり当期純利益金額)自己資本比率2025年3月期7.2%△2.3%△101.39円76.9%2026年3月期5.5%1.9%84.05円77.3%

事業リスク

  • 経済動向による影響
    国内外の景気後退は、個人消費や企業の設備投資の減少を招き、同社の金属製品や環境関連商品の需要を低下させる可能性があります。これにより、売上高の減少や価格競争の激化が進み、収益性が悪化するリスクがあります。
  • 原材料価格の変動
    鋼材などの主要原材料の価格が、需給バランスの変化によって上昇した場合、製品の製造コストが増加します。生産効率の向上によるコスト削減努力を行っているものの、価格上昇分を販売価格に転嫁できない場合、利益率が圧迫され、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定販売先への依存
    トラスコ中山株式会社や株式会社山善、京セラEPA合同会社といった特定の販売先への売上依存度が高い状況です。これらの販売先の経営方針や取引条件が変更された場合、同社の売上高や収益に大きな影響が出る可能性があり、事業の安定性を脅かすリスクとなります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,818 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。 本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)経済動向による影響 当社グループの主要な市場である国及び地域の経済環境の動向は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの主要な市場である国内、アジア及びヨーロッパ等の市場において、景気後退により個人消費や設備投資が減少した場合、製商品需要の減少や価格競争の激化が進展する可能性があり、売上高や収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2)原材料価格の変動による影響 生産効率の向上等により徹底したコストダウンに努めていますが、需給関係の動向等で鋼材、その他原材料価格が上昇した場合、製造コストが上昇し経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)製品の品質 当社グループの製品は、徹底した品質管理のもと生産しておりますが、万一製品に品質上の問題が生じた場合、損害賠償の発生や製品品質への信頼の低下等が業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、不測の事態に備え製造物賠償責任保険に加入しております。 (4)事故及び災害による影響 火災等による事故や災害による損害を防止するため、設備点検の実施、安全装置、消火設備等安全対策を実施していますが、これらの施策にかかわらず事故や地震等の自然災害が起こった場合、生産能力の低下による販売への影響や、生産設備修復のための多額の支出が発生する可能性があります。 (5)為替相場の変動によるリスク 当社グループは、貿易取引において外貨建て決済を行うこと等に伴い、外国為替相場の変動によるリスクを有しており、この外国為替相場の変動は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。これらの取引に対し、先物為替予約等によるヘッジ策を講じておりますが、これにより完全に為替相場の変動によるリスクが回避される保証はありません。 (6)政府の施策による影響 当社グループは、国又は地方公共団体が支援する住宅用太陽光発電導入支援補助金の制度、エネルギー環境負荷低減推進設備の取得等による特別償却又は税額控除の税制優遇措置、電力取引の売電価格の変動等の政府の施策により、太陽光パネル等を使用するエンドユーザーの太陽光発電システムの導入意欲に変化が生じた場合、環境関連事業の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)特定販売先への依存について 当社グループの主要な販売先のうち、連結財務諸表の売上高に占める割合が10%を超える販売先は下表のとおりであり、特定販売先への依存度が高い状況にあります。これらの販売先との関係は現在良好であると認識しておりますが、同社の経営施策や取引方針の変更により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 顧客の名称第64期第65期第66期売上高(千円)売上高割合(%)売上高(千円)売上高割合(%)売上高(千円)売上高割合(%)トラスコ中山㈱1,456,43824.91,561,78829.81,569,80128.9㈱山善1,039,73117.81,021,99819.5909,11716.7京セラEPA(同)----609,60011.2 (8)棚卸資産の評価に関するリスク 当社グループの棚卸資産の評価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法によっており、収益性の低下の事実を反映する方法としては、取得原価と連結会計年度末における正味売却価額のいずれか低い方の金額で評価する方法、過去の販売実績に基づいて決定した取得日からの一定の経過年数や回転期間を超える品目についてその帳簿価額を設定した評価率に基づき規則的に切り下げる方法により評価しております。 金属製品事業における製品については、市場の動向、顧客の販売戦略の転換等により、製品の販売価格が低下した場合や、販売実績が当初の予測を大きく下回った場合、棚卸資産評価損の追加計上が必要となる可能性があり、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

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