事業の概要
- 工業用刃物の製造販売兼房は、木材加工、金属加工、製紙・紙工など幅広い産業で使われる工業用機械刃物とその関連製品を製造・販売しています。具体的には、木工用平鉋刃や製本紙工用刃物などの「平刃類」、溝突・面取カッターやダイヤ製品などの「精密刃具類」、チップソーや金属切断用丸鋸などの「丸鋸類」が主力製品です。これらの製品は、工場や製造現場で材料を切断・加工するために不可欠なツールであり、産業の基盤を支える役割を担っています。
- グローバルな生産・販売網日本、インドネシア、中国、ベトナムに生産拠点を持ち、日本、インドネシア、米国、欧州、中国、ブラジル、ベトナム、インド、メキシコといった世界各地に販売拠点を展開しています。これにより、各地域の顧客ニーズに対応し、効率的な供給体制を構築しています。特に海外売上高は全体の50%以上を占めており、グローバル市場での事業展開が収益の大きな柱となっています。
- 再研磨サービスによる付加価値米国、ブラジル、ベトナム、インド、メキシコの子会社では、製品の販売だけでなく、使用済みの刃物を再研磨するサービスも提供しています。これにより、顧客は刃物を長く使い続けることができ、コスト削減につながります。兼房にとっては、製品販売後の継続的な収益源となり、顧客との長期的な関係構築にも寄与するビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 日本事業兼房株式会社が生産を担い、国内および海外へ製品を販売しています。最新年度の売上高は106.31124億円、営業利益は4.8286億円と、グループ全体の売上高の大部分を占める主要な事業拠点であり、生産と販売の両面で中心的な役割を担っています。国内外の顧客への供給を支える基盤となっています。
- インドネシア事業PT.カネフサインドネシアが、主に兼房株式会社から原材料や半製品の供給を受けて製品を生産し、インドネシア・マレーシアを中心とした東南アジア地域やグループ会社へ販売しています。最新年度の売上高は23.6434億円、営業利益は3.29316億円と、海外生産拠点として重要な役割を果たし、東南アジア市場への供給を担うとともに、グループ内のサプライチェーンにも貢献しています。
- 米国事業カネフサUSA, INC.が主に北米地域へ製品を販売し、再研磨サービスも提供しています。最新年度の売上高は24.1168億円、営業利益は1.58005億円と、海外販売拠点の中で大きな規模を占めています。北米市場は兼房グループにとって重要な市場であり、販売とアフターサービスを通じて顧客との関係を強化しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| JAPAN | 地域 | 106 | 5 | 4.5% |
| INDONESIA | 事業 | 24 | 3 | 13.9% |
| UNITEDSTATES | 事業 | 24 | 2 | 6.6% |
| EUROPE | 地域 | 20 | 0 | 1.3% |
| CHINA | 地域 | 9 | -3 | -35.4% |
| BRAZIL | 事業 | 7 | 1 | 9.2% |
| VIETNAM | 事業 | 1 | 1 | 76.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社及び当社の関係会社は、当社(兼房株式会社)、連結子会社10社で構成され、工業用機械刃物及びその関連製品の製造、販売を主たる事業内容としております。 当社及び当社の関係会社の事業に係る位置付けは、次のとおりであります。なお、次の7区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)日 本・・・・・当社が生産し、国内及び海外へ販売しております。(2)インドネシア・・・・・PT.カネフサインドネシアが、主に当社より原材料・半製品の供給を受けて生産し、インドネシア・マレーシアを中心とした東南アジア、当社及び当社の関係会社へ販売しております。(3)米 国・・・・・カネフサUSA, INC.が主に北米へ販売並びに再研磨サービスを行っております。(4)欧 州・・・・・カネフサヨーロッパB.V.がヨーロッパへ販売しております。(5)中 国・・・・・昆山兼房高科技刀具有限公司が、主に当社より原材料・半製品の供給を受けて生産し、中国、当社及び当社の関係会社へ販売しております。(6)ブラジル・・・・・カネフサ ド ブラジル LTDA.が、南米へ販売並びに再研磨サービスを行っております。(7)ベトナム・・・・・カネフサベトナム マニュファクチャリングCO.,LTD.は、当社より原材料・半製品の供給を受けて生産し、当社へ販売しております。カネフサベトナム CO.,LTD.はベトナム国内へ販売並びに再研磨サービスを行っております。(8)その他・・・・・大口サービス㈱は、損害保険代理店業務などを行っております。カネフサインディア Pvt.Ltd.はインド国内へ販売並びに再研磨サービスを行っております。カネフサメキシコ S.A. DE C.V.はメキシコ国内へ販売並びに再研磨サービスを行っております。 また、工業用機械刃物の製品区分と、当社及び当社の関係会社の生産・販売を記載すると、以下のとおりとなります。製品区分主要製品及び商品主要生産会社主要販売会社平刃類木工用平鉋刃、ジョインター、その他木工用平刃、エンシン替刃、電気鉋刃、製本紙工用刃物、ベニヤナイフ、スライサーナイフ、その他合板用刃物、チッパー、切断刃、その他刃物、機械部品当社PT.カネフサインドネシア昆山兼房高科技刀具有限公司カネフサベトナム マニュファクチャリングCO., LTD.当社PT.カネフサインドネシア昆山兼房高科技刀具有限公司カネフサUSA, INC.カネフサヨーロッパB.V.カネフサインディア Pvt.Ltd.カネフサ ド ブラジル LTDA.カネフサメキシコ S.A. DE C.V.カネフサベトナム CO.,LTD.精密刃具類溝突・面取カッター、接合用カッター、その他カッター、替刃式カッター、替刃式ビット、錐、ルータービット、替刃チップ、ストレート鉋胴類、エンシン鉋胴、ダイヤ製品、高精度刃具丸鋸類チップソー、金属切断用丸鋸商品仕入商品等――― <事業系統図> 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 高付加価値工具の研究開発により差別化を図っているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 切削加工における「長寿命化」「高精度化」「低騒音化」などの市場ニーズを解決する高付加価値工具及び周辺技術の研究開発 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:経済状況の悪化による需要低下 / 米国の関税政策による業績影響 / カントリーリスク(社会的混乱、法的規制、租税制度変更)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な評価は困難。公開情報からは、特定の無形資産による競争優位性は明確に確認できない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
金属製品、特に産業用部品においては、顧客が特定のサプライヤーに依存する傾向がある。しかし、兼房に特化した高いスイッチング・コストを示す具体的な証拠は現時点では確認できない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
事業内容から、ネットワーク効果が競争優位性の源泉となる可能性は低い。製品・サービスがユーザー数の増加によって価値を高める構造ではない。
コスト優位★★☆☆☆
金属加工業においては、生産効率や規模の経済がコスト競争力に影響を与える可能性がある。しかし、兼房が構造的に顕著なコスト優位性を持つという具体的な情報は現時点では確認できない。
規模の経済★★★☆☆
産業用工具・機械部品の分野において、一定の市場シェアと生産規模を持つと考えられる。業界規模に対して最適な少数寡占の一角を占めている可能性はあるが、詳細な市場シェアデータは不明。
- 多様な産業分野への貢献兼房の工業用機械刃物は、木材加工、金属加工、製紙・紙工といった多岐にわたる産業分野で利用されています。特定の産業に依存しすぎないことで、市場変動リスクを分散し、安定した事業基盤を築いています。特に木材加工を中心とした住宅関連業界と、金属加工における自動車関連業界へのウエイトが高まっており、これら主要産業の動向が業績に影響を与える可能性があります。
- グローバルな生産・販売体制日本、インドネシア、中国、ベトナムに生産拠点を、世界各地に販売拠点を有することで、地域ごとの需要に柔軟に対応し、効率的な供給網を構築しています。海外売上高が全体の52.4%を占めるなど、国際的な事業展開は兼房の強みであり、特定の国や地域経済の変動リスクを分散する効果も期待できます。ただし、各国の経済状況や関税政策、カントリーリスクの影響を受ける可能性もあります。
- 製品ラインナップの広さ平刃類、精密刃具類、丸鋸類といった幅広い製品群を提供しており、顧客の多様なニーズに応えることが可能です。特に木工用平鉋刃やエンシン替刃、チップソー、ダイヤ製品など、専門性の高い製品を自社で生産している点は、技術力と品質へのこだわりを示しています。これにより、顧客は兼房一社で様々な刃物製品を調達できるため、利便性が高く、顧客ロイヤルティの向上につながる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、以下の企業理念を掲げております。私たちは、一人一人がプロフェッショナルとして、刃物の先を見つめ、新しい価値を創造し、世界のものづくりに貢献します。基本方針1. 私たちは、お客様の視点に立ち、信頼される技術とサービスを提供します。2. 私たちは、わが社にしかできない、世界に通用する仕事に挑戦します。3. 私たちは、共に働く仲間を尊重し、力を合せ、誇りを持てる会社を目指します。 この企業理念にしたがい、「一人一人がプロフェッショナル」を自覚し、「刃物の先」として、刃物の命である刃先、提供する刃物の先に存在するお客様、切削技術の未来を見つめ、研究開発、技術開発につとめ、高付加価値の製品づくりで「新しい価値を創造」し、「世界の兼房」を目指して「世界のものづくりに貢献」することを基本方針としております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指し、収益性を重視してまいります。その指標としましては、8.0%以上の連結売上高営業利益率の継続的な実現を目指しております。 (3)経営環境及び対処すべき課題次期の経済見通しにつきましては、人手不足の深刻化を背景に高い賃上げ率となり、大企業を中心に実質賃金の改善が進んでおります。また、業績改善により企業の投資意欲の強さも維持され、設備投資は底堅く推移するなど、内需を中心に景気は再び緩やかな回復基調となる見込みです。このような状況のもと、当社は、昨年8月に2023年度から始まる新たな3ヶ年の中期経営計画を策定し、Time is Money(攻め),Time is Cost(守り)というスローガンのもと、中期ビジョンとして「スピード経営体質への脱皮と、ものづくりを支える『エッセンシャルカンパニー』としての自覚と責任と挑戦」を掲げ、企業体質の改善・改革と、新たなビジネスモデルの創造、ビジネスプロセスの変革を目指してまいります。具体的な重点戦略は、次のとおりであります。① グローバル市場におけるプレゼンス強化✓製品の独自性を追求しつつ、QCD対応によりお客さまへ高付加価値を提供します。✓グローバル展開に不可欠なマンパワーを強化します。② ものづくり力とDXの強化✓ベトナム生産子会社の能力増強体制を早期に安定させ、世界最適生産分業を確立します。✓生産設備の省人化・無人化を進めるとともに、製品標準化によるコストダウンを図ります。✓顧客の課題解決に寄与する新技術・新製品を開発します。✓全社システムの再構築と基幹システムの見直しを進めます。③ 経営基盤の強化✓人財育成制度の再構築により、人財強化を図ります。✓組織変革により外部環境の変化へ柔軟に対応します。✓次世代を担う若手人財を中心にSDGsとカーボンニュートラル(GX)達成を目指します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、以下の企業理念を掲げております。私たちは、一人一人がプロフェッショナルとして、刃物の先を見つめ、新しい価値を創造し、世界のものづくりに貢献します。基本方針1. 私たちは、お客様の視点に立ち、信頼される技術とサービスを提供します。2. 私たちは、わが社にしかできない、世界に通用する仕事に挑戦します。3. 私たちは、共に働く仲間を尊重し、力を合せ、誇りを持てる会社を目指します。 この企業理念にしたがい、「一人一人がプロフェッショナル」を自覚し、「刃物の先」として、刃物の命である刃先、提供する刃物の先に存在するお客様、切削技術の未来を見つめ、研究開発、技術開発につとめ、高付加価値の製品づくりで「新しい価値を創造」し、「世界の兼房」を目指して「世界のものづくりに貢献」することを基本方針としております。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指し、収益性を重視してまいります。その指標としましては、8.0%以上の連結売上高営業利益率の継続的な実現を目指しております。 (3)経営環境及び対処すべき課題次期の経済見通しにつきましては、人手不足の深刻化を背景に高い賃上げ率となり、大企業を中心に実質賃金の改善が進んでおります。また、業績改善により企業の投資意欲の強さも維持され、設備投資は底堅く推移するなど、内需を中心に景気は再び緩やかな回復基調となる見込みです。このような状況のもと、当社は、昨年8月に2023年度から始まる新たな3ヶ年の中期経営計画を策定し、Time is Money(攻め),Time is Cost(守り)というスローガンのもと、中期ビジョンとして「スピード経営体質への脱皮と、ものづくりを支える『エッセンシャルカンパニー』としての自覚と責任と挑戦」を掲げ、企業体質の改善・改革と、新たなビジネスモデルの創造、ビジネスプロセスの変革を目指してまいります。具体的な重点戦略は、次のとおりであります。① グローバル市場におけるプレゼンス強化✓製品の独自性を追求しつつ、QCD対応によりお客さまへ高付加価値を提供します。✓グローバル展開に不可欠なマンパワーを強化します。② ものづくり力とDXの強化✓ベトナム生産子会社の能力増強体制を早期に安定させ、世界最適生産分業を確立します。✓生産設備の省人化・無人化を進めるとともに、製品標準化によるコストダウンを図ります。✓顧客の課題解決に寄与する新技術・新製品を開発します。✓全社システムの再構築と基幹システムの見直しを進めます。③ 経営基盤の強化✓人財育成制度の再構築により、人財強化を図ります。✓組織変革により外部環境の変化へ柔軟に対応します。✓次世代を担う若手人財を中心にSDGsとカーボンニュートラル(GX)達成を目指します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、米国経済が底堅い個人消費に支えられ堅調に推移したものの、米国の経済政策の動向、中国・欧州経済の低迷長期化、地政学リスクの継続、金利や為替の動向など、景気の先行きは不透明感を強めております。一方、わが国経済は、価格転嫁の進展や雇用環境・所得環境の改善などを背景に景気は回復基調となったものの、物価上昇が継続するなか、個人消費が停滞している状況や、人手不足による供給制約の影響などを受け、そのペースは緩やかな状況です。このような状況の下、当社グループは生産性の維持・向上、国内の住宅関連市場における占有率拡大と非住宅関連市場の開拓や海外の売上拡大などを目指し、戦略的な製品開発、生産、営業活動を展開しました。国内における売上は、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに前期から減少しました。一方、海外での売上は、欧米を中心に減少しましたがアジア向けが増加し、当連結会計年度の売上高は202億3千1百万円(前期比0.8%増)となりました。利益面につきましては、為替の影響を除いた売上高が前期比で下回ったことから、営業利益は7億4千7百万円(前期比29.1%減)となりました。営業外費用として為替差損を5千6百万円計上したことなどから、経常利益は7億7百万円(前期比51.0%減)となりました。また、特別利益として固定資産売却益を9億5千7百万円計上したことから、税金等調整前当期純利益は16億5千2百万円(前期比12.9%増)となり、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億8千4百万円(前期比11.1%増)となりました。 a. 財政状態(資産合計)当連結会計年度末における流動資産は202億3千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億7千8百万円増加いたしました。これは主に受取手形が2億5千6百万円減少し、電子記録債権が2億3千5百万円減少したものの、現金及び預金が25億1千8百万円増加したことによるものであります。固定資産は182億3千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億2千1百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が14億8千7百万円増加したことによるものであります。この結果、総資産は、384億6千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ36億9千9百万円増加いたしました。 (負債合計)当連結会計年度末における流動負債は38億3千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億2千万円減少いたしました。これは主に買掛金が4億1千2百万円減少したことによるものであります。固定負債は40億7千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億9千5百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が17億8千5百万円増加し、資産除去債務が2億4千2百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は、79億1千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億7千5百万円増加いたしました。 (純資産合計)当連結会計年度末における純資産合計は305億5千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億2千4百万円増加いたしました。これは主に為替換算調整勘定が13億9千2百万円増加し、利益剰余金が6億7千1百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は79.4%(前連結会計年度末は81.8%)となりました。 b. 経営成績当連結会計年度の経営成績は、国内における売上は、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに前期から減少しました。一方、海外での売上は、欧米を中心に減少しましたがアジア向けが増加し、当連結会計年度の売上高は202億3千1百万円(前期比0.8%増)となりました。利益面につきましては、為替の影響を除いた売上高が前期比で下回ったことから、営業利益は7億4千7百万円(前期比29.1%減)となりました。営業外費用として為替差損を5千6百万円計上したことなどから、経常利益は7億7百万円(前期比51.0%減)となりました。また、特別利益として固定資産売却益を9億5千7百万円計上したことから、税金等調整前当期純利益は16億5千2百万円(前期比12.9%増)となり、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億8千4百万円(前期比11.1%増)となりました。セグメントごとの経営成績の概要は、次のとおりであります。 (日本)国内向けでは、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに減少したものの、海外向けでは自動車関連刃物および木工関連刃物などが増加したことから、売上高は158億1千4百万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は4億8千2百万円(前年同期比1.4%減)となりました。(インドネシア)木工関連刃物および自動車関連刃物が増加したことから、売上高は42億6千7百万円(前年同期比16.3%増)、営業利益は3億2千9百万円(前年同期比63.7%増)となりました。(米国)鋼管関連刃物および金属関連刃物などが減少し、現地通貨ドル建て売上高は前年同期比で減少となりましたが、円換算額では円安ドル高が進み、売上高は24億1千1百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益は1億5千8百万円(前年同期比13.8%減)となりました。(欧州)自動車関連刃物および製紙関連刃物が減少したことから、売上高は19億5千2百万円(前年同期比10.1%減)、営業利益は2千5百万円(前年同期は8百万円の営業損失)となりました。(中国)紙工関連刃物が減少し、現地通貨元建て売上高は前年同期比で減少となりましたが、円換算額では円安元高が進み、売上高は17億4千2百万円(前年同期比7.5%増)、構造改革に伴う費用を計上したことなどから営業損失は3億8百万円(前年同期は2億5千6百万円の営業損失)となりました。(ブラジル)自動車関連刃物および木工関連刃物が増加し、現地通貨レアル建て売上高は前年同期比で増加となりましたが、円換算額では円高レアル安が進み、売上高は6億6千2百万円(前年同期比9.5%減)、営業利益は6千万円(前年同期比44.5%減)となりました。(ベトナム)自動車関連刃物および木工関連刃物などが増加したことから、売上高は13億2千3百万円(前年同期比59.9%増)、営業利益は1億1千2百万円(前年同期は7千3百万円の営業損失)となりました。なお、セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ25億1千8百万円増加し、当連結会計年度末には80億6千1百万円(前年同期比45.4%増)となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は26億3千8百万円(前年同期比84.5%増)となりました。これは、主として16億5千2百万円の税金等調整前当期純利益を計上したこと、減価償却費18億1千2百万円、売上債権の減少額7億1千3百万円による資金の増加があった一方、仕入債務の減少額6億6千1百万円による資金の減少、営業活動によるキャッシュ・フローに算入されない固定資産売却益9億5千7百万円があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は17億5千万円(前年同期比28.7%減)となりました。これは、主として有形固定資産の売却による収入9億9千9百万円の一方で、有形固定資産の取得による支出27億1千8百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は14億1千1百万円(前年同期は5億4千8百万円の使用)となりました。これは、主として長期借入れによる収入20億円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)日本(千円)11,065,095103.4インドネシア(千円)3,631,792110.2米国(千円)98,741125.3欧州(千円)--中国(千円)1,266,493105.5ブラジル(千円)16,629107.3ベトナム(千円)1,130,142180.1報告セグメント計(千円)17,208,895108.1その他(千円)51,817105.7合計(千円)17,260,712108.1 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 b. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)日本(千円)10,846,658103.01,388,735118.4インドネシア(千円)2,504,330115.1437,712147.0米国(千円)2,652,196121.01,184,122125.5欧州(千円)2,082,612103.4635,283126.0中国(千円)867,684115.735,86290.7ブラジル(千円)662,74190.5--ベトナム(千円)152,360102.810,413194.9報告セグメント計(千円)19,768,583106.63,692,129124.6その他(千円)1,154,46596.0172,21282.3合計(千円)20,923,048105.93,864,341121.8 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)日本(千円)10,631,124100.3インドネシア(千円)2,364,340107.8米国(千円)2,411,680106.0欧州(千円)1,951,54089.8中国(千円)871,343114.9ブラジル(千円)662,74190.5ベトナム(千円)147,28991.6報告セグメント計(千円)19,040,062100.8その他(千円)1,191,528100.3合計(千円)20,231,590100.8 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が10%以上に該当するものがないため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当社グループの当連結会計年度の経営成績は、国内における売上は、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに前期から減少しました。一方、海外での売上は、欧米を中心に減少しましたがアジア向けが増加し、当連結会計年度の売上高は202億3千1百万円(前期比0.8%増)となりました。 製品区分別売上高においては、平刃類では木工関連刃物が増加したことなどにより、売上高は66億7千6百万円(前年同期比3.7%増)となりました。精密刃具類では木工関連刃物及び金属関連刃物が減少したことなどにより、売上高は37億6千8百万円(前年同期比7.9%減)となり、丸鋸類では木工関連刃物が増加し、売上高は94億9千3百万円(前年同期比2.6%増)となりました。また、商品の売上高は2億9千2百万円(前年同期比3.4%減)となりました。 売上原価は、前連結会計年度に比べ2億2百万円増加の142億8千万円となり、売上原価率は前連結会計年度の70.1%から当連結会計年度70.6%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ2億5千4百万円増加の52億3百万円となりました。人件費が前連結会計年度に比べ8千2百万円増加、経費が1億7千2百万円減少しております。以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ3億6百万円減少の7億4千7百万円となり、売上高営業利益率は前連結会計年度の5.3%から当連結会計年度3.7%となりました。営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は4千万円の費用計上となりました。以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ7億3千7百万円減少の7億7百万円となりました。特別利益から特別損失を差し引いた純額は9億4千4百万円の収益計上となりました。これは固定資産売却益9億5千7百万円を計上したことなどによります。以上の結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ1億8千8百万円増加の16億5千2百万円となり、法人税等は前連結会計年度に比べ9千万円増加しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ9千8百万円増加の9億8千4百万円となりました。なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度63円77銭から当連結会計年度70円82銭となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因として、経済状況、販売状況、カントリーリスク、為替相場の変動、原材料価格の変動、会計上の見積り、環境保護、自然災害、感染症の流行によるリスク、情報セキュリティリスク等があります。当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (日本)売上高は、国内向けでは、住宅関連刃物、非住宅関連刃物ともに減少したものの、海外向けでは自動車関連刃物および木工関連刃物などが増加したことから、前年同期比4.4%増の158億1千4百万円となりました。セグメント利益(営業利益ベース、以下同じ。)は、前年同期比1.4%減の4億8千2百万円となりました。セグメント資産は、有形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ22億9千3百万円増加の317億4千7百万円となりました。(インドネシア)売上高は、木工関連刃物および自動車関連刃物が増加したことから、前年同期比16.3%増の42億6千7百万円となりました。セグメント利益は、前年同期比63.7%増の3億2千9百万円となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ3億4千3百万円増加の53億6千9百万円となりました。(米国)売上高は、鋼管関連刃物および金属関連刃物などが減少し、現地通貨ドル建て売上高は前年同期比で減少となりましたが、円換算額では円安ドル高が進み、前年同期比6.0%増の24億1千1百万円となりました。セグメント利益は、前年同期比13.8%減の1億5千8百万円となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2億1千9百万円増加の17億9千9百万円となりました。(欧州)売上高は、自動車関連刃物および製紙関連刃物が減少したことから、前年同期比10.1%減の19億5千2百万円となりました。セグメント利益は、2千5百万円となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億1千3百万円増加の13億2百万円となりました。(中国)売上高は、紙工関連刃物が減少し、現地通貨元建て売上高は前年同期比で減少となりましたが、円換算額では円安元高が進み、前年同期比7.5%増の17億4千2百万円となりました。セグメント損失(営業損失ベース、以下同じ。)は、3億8百万円となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ1億2千4百万円減少の20億5千1百万円となりました。(ブラジル)売上高は、自動車関連刃物および木工関連刃物が増加し、現地通貨レアル建て売上高は前年同期比で増加となりましたが、円換算額では円高レアル安が進み、前年同期比9.5%減の6億6千2百万円となりました。セグメント利益は、前年同期比44.5%減の6千万円となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ9千8百万円増加の6億8千6百万円となりました。(ベトナム)売上高は、自動車関連刃物および木工関連刃物などが増加したことから、前年同期比59.9%増の13億2千3百万円となりました。セグメント利益は、1億1千2百万円となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ18億3千6百万円増加の67億5千1百万円となりました。(その他)報告セグメントに含まれないその他の地域・事業を「その他」として区分しており、売上高は前年同期比0.3%増の11億9千1百万円、セグメント利益は、前年同期比0.9%増の3千8百万円、セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ2千万円増加の7億4千5百万円となりました。なお、セグメントごとの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。当連結会計年度では長期借入れによる収入20億円を計上したことなどから、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ25億1千8百万円増加の80億6千1百万円の状況であります。当連結会計年度末現在における重要な設備の新設等に係る今後の設備投資では、主に生産設備の更新・合理化などを計画しておりますが、その所要資金は自己資金及び金融機関からの借入金を基本としております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり当連結会計年度末における資産、負債の金額並びに当連結会計年度における収益、費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りが必要となりますが、当社グループは、過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 世界経済の変動と貿易摩擦兼房グループは海外売上高が全体の52.4%を占めるなど、グローバルに事業を展開しているため、日本だけでなく、事業を展開する各国の経済状況の悪化は、製品需要の低下を通じて業績に影響を与える可能性があります。特に米国の関税政策による貿易摩擦の激化は、米国販売子会社が米国国外から製品を仕入れているため、追加関税が課された場合に業績に悪影響を及ぼす懸念があります。
- 主要産業の動向と需要変動兼房の製品は、木材加工を中心とした住宅関連業界と、金属加工における自動車関連業界への依存度が高いです。このため、日本国内の新設住宅着工戸数の変動や、グローバルな自動車業界の生産・販売動向が低迷した場合、製品の需要が減少し、兼房グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特定の産業の景気変動に左右されるリスクがあります。
- 為替変動と原材料価格の変動グローバルな事業活動に伴い、海外取引や外貨建て資産・負債は米ドルやユーロなどの為替相場の変動の影響を受けます。為替予約などでリスク軽減を図っていますが、急激な為替変動は業績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、製品の原材料である鋼材や超硬合金の価格は、需給バランスや市況によって変動するため、原材料価格の異常な高騰は、製造コスト増加を通じて利益を圧迫する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、本記載は将来発生しうるすべてのリスクを必ずしも網羅したものではありません。(1) 経済状況について 当社グループは、事業を日本、インドネシア、米国、欧州、中国、インド、ブラジル、メキシコ、ベトナムに展開しております。連結売上高に占める海外売上高の割合は、当連結会計年度においては52.4%、前連結会計年度においては51.1%となっており、日本経済だけでなく、関係会社が存在する地域における経済動向の悪化により需要が低下した場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 なかでも、米国の関税政策により、貿易摩擦による世界経済の悪化が懸念されます。当社グループの米国販売子会社は米国国外から製品を仕入れ販売していることから、追加関税が実施された場合は米国販売子会社の業績に影響を及ぼす可能性があります。米国の関税政策の動向は不透明ですが、米国の関税政策の動向のほか、経済情勢や政治状況を継続的にモニタリングするとともに、生産体制の見直し等を含めた様々な対応策について検討しています。(2) 販売状況について 当社グループの製品は、木材加工、金属加工、製紙・紙工等の広範囲な産業分野で使用されております。売上構成では、木材加工を中心とした住宅関連業界に対するウエイトが高い状況にありますが、金属加工における自動車関連業界に対するウエイトも高まってきております。このため、日本国内における新設住宅着工戸数の変動やグローバル市場における自動車業界の生産及び販売動向により、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。(3) カントリーリスクについて 当社グループは、海外諸国において事業活動を行っております。これらの国において、戦争・テロ・暴動・その他の要因による社会的混乱、労働法制・労働環境の相違による労働争議の発生、法的規制、租税制度の予期せぬ変更等により当社グループの業績への影響が懸念されます。また、グループ会社間における取引価格については、日本及び相手国の移転価格税制など国際税務を順守するよう注意を払っておりますが、税務当局との見解の相違等により追加課税が発生し、当社グループ業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。(4) 為替相場の変動によるリスク 当社グループは、販売・生産などの活動をグローバルに推進しており、海外取引は今後も拡大が見込まれますが、海外取引及び外貨建資産・負債については、米ドル・ユーロなど各通貨と日本円との為替相場変動の影響を受けております。また、当社グループは海外に9社の連結子会社を有しており、当社連結財務諸表において、海外連結子会社の外貨建財務諸表金額は換算時の為替レートにより円換算されるため、同様に為替相場変動の影響を受けております。 当社グループでは、為替予約等を実施することで為替相場変動によるリスクの軽減を図っておりますが、これにより当該リスクを回避できるものではなく、為替相場が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。(5) 原材料価格の変動による影響について 当社グループの製品は、鋼材や超硬合金等を原材料として使用しておりますが、これら原材料の価格は、需給バランスや市況の変化等により変動する可能性があります。原材料価格が異常な変動をした場合は、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。(6) 会計上の見積りについて 当社グループは、財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当連結会計年度の会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。棚卸資産の評価 当社グループは、国内及び海外において顧客の様々な需要に対応していることから、顧客の仕様に合わせた受注生産を主としており製品の種類は多岐にわたっております。当社グループは棚卸資産の適切な管理を行っておりますが、正味売却価額と取得原価を比較して正味売却価額が取得原価を下回っている場合、また、営業循環過程から外れた滞留等の棚卸資産については規則的に帳簿価額を切り下げる評価減を実施する事としており、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。(7) 環境保護について 当社グループは、大気汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル、地球温暖化防止、エネルギー等に関する様々な環境関連法令の適用を受けております。また、将来環境に関する規制や社会的要求がより厳しくなり、有害物質の除去や温室効果ガス排出削減等の責任が追加される可能性があります。当社では、ISO14001の認証を取得するなどして環境に配慮した事業活動を展開しておりますが、過去、現在及び将来の当社グループの事業活動に関して、環境に関する法的、社会的責任を負う事態が発生した場合には、業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。(8) 自然災害、感染症の流行によるリスクについて 当社グループの生産拠点のうち、国内は当社の本社工場(愛知県丹羽郡大口町)1ヵ所のみであり、将来発生が予想されている東海及び東南海地震等の災害により大きな被害を受ける可能性があります。また、感染症が世界的に大流行した場合は販売及び生産活動が阻害される可能性があります。当社グループは、インドネシア、中国、ベトナムに生産拠点を設けてリスク分散を行っており、サプライチェーンへの影響に対応しておりますが、大規模な災害や世界的な感染症が発生した場合は事業活動が滞り、当社グループの業績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 情報セキュリティリスクについて 当社グループは、取引先の情報、従業員の個人情報、経営に関する機密情報等を保管・管理しております。近年増加するサイバー攻撃に対し、情報セキュリティの重要性が高まる中、当社グループでは、取り扱う情報を事業活動の展開ならびに付加価値を創出するための重要な資産と位置づけ、情報の漏洩が生じないよう情報セキュリティに関する体制や社内教育、規程を整備し、システム停止等の事業継続リスクを低減させるよう対応しておりますが、サイバー攻撃によるインシデントが発生した場合には、損害賠償義務や社会的信用の低下により、当社グループの事業及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。