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三協立山(5932)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

金属製品 建設・資材

事業の概要

  • 建材製品の製造販売
    三協立山グループは、ビル建材、住宅建材、エクステリア製品(家の外回り製品)の開発、製造、販売を主な事業としています。これには、窓、ドア、フェンス、カーポートなどが含まれ、私たちの身近な建物や住まいの快適性、安全性、デザイン性を支えています。
  • アルミニウム等の加工販売
    アルミニウムやマグネシウムといった金属の鋳造(溶かして型に入れる)、押出(押し出して成形する)、加工、そして販売も行っています。これらの素材は、建材だけでなく、自動車部品など幅広い産業で利用されており、グループの製品の基盤となっています。
  • 商業施設関連事業
    店舗用の陳列棚や看板の製造・販売、さらには店舗や関連設備のメンテナンスも手掛けています。これは、お店の魅力的な空間づくりや、設備の安定稼働をサポートする事業であり、小売業界のニーズに応えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 建材事業
    ビルや住宅の建材、エクステリア製品(窓、ドア、フェンスなど)の製造・販売が中心です。202X年度の売上高は1,786.52億円、営業利益は2.36億円で、グループ内で最も売上規模が大きい事業ですが、利益率は比較的低い傾向にあります。
  • マテリアル事業
    アルミニウムやマグネシウムの鋳造、押出、加工、販売を行っています。202X年度の売上高は597.81億円、営業利益は26.02億円と、売上規模は建材事業より小さいものの、高い利益率を誇る稼ぎ頭の事業です。素材加工技術が強みです。
  • 商業施設事業
    店舗用陳列什器や看板の製造・販売、店舗設備のメンテナンスを手掛けています。202X年度の売上高は445.22億円、営業利益は14.6億円です。小売業界の設備投資や店舗改装の需要に支えられており、安定した収益源となっています。
2025-05 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
BuildingMaterials 事業 1,787 2 0.1%
Material 事業 598 26 4.4%
CommercialFacility 事業 445 15 3.3%
International 事業 761 -26 -3.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,211 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社45社及び持分法適用関連会社6社から構成され、その主な事業内容と当社グループの当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (建材事業)当部門においては、ビル建材製品・住宅建材製品・エクステリア製品の製造・販売等を行っております。[主な関係会社]三協化成㈱、協立アルミ㈱、STメタルズ㈱、サンクリエイト㈱、SANKYOTATEYAMA PHILIPPINES INC.、協和紙工業㈱、横浜三協㈱、㈱三協リフォームメイト、㈱エスケーシー、東鉄工業㈱、西日本建材工業㈱、㈱サンテック九州、三協テック㈱、兵庫立山販売㈱、㈱カシイ、立山エクストーン㈱、ビニフレーム工業㈱ (マテリアル事業)当部門においては、アルミニウム及びマグネシウムの鋳造・押出・加工並びにその販売等を行っております。[主な関係会社]三協ワシメタル㈱、三協サーモテック㈱、石川精機㈱、Sankyo Engineering (Thailand) Co.,Ltd. (商業施設事業)当部門においては、店舗用陳列什器及び看板の製造・販売、店舗及び関連設備のメンテナンス等を行っております。[主な関係会社]三精工業㈱、上海立山商業設備有限公司、立山貿易(上海)有限公司 (国際事業) 当部門においては、海外でのアルミニウムの鋳造・押出・加工並びにその販売等を行っております。[主な関係会社]SANKYO TATEYAMA (THAILAND) CO.,LTD.、SANKYO TATEYAMA ALLOY (THAILAND) CO.,LTD.、Thai Metal Aluminium Co.,Ltd.、SANKYO TATEYAMA (SINGAPORE) PTE.LTD.、Thai Metal Holding Co.,Ltd.、Noble Aluminium Co.,Ltd.、CSI Vision Co.,Ltd.、Innovation Living Co.,Ltd.、Thai-Aust Aluminium Co.,Ltd.、STTA (Thailand) Co.,Ltd.、Sankyo Tateyama Europe BV、ST Extruded Products Germany GmbH、ST Extruded Products Austria GmbH、ST Extruded Products UK Ltd.、ST Deutschland GmbH、ST Real Estate GmbH、三協立山押出製品 (天津) 有限公司  以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合企業による新製品の投入や価格競争により、経営成績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
市場のニーズに合わせた新技術・新製品をスピーディーに提供し、差別化製品及び高付加価値製品の開発に取り組んでいるため。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済環境に関するリスク(景気動向、金利、投資有価証券、為替) / 事業活動に関するリスク(原材料・資材価格変動、製品開発力及び競合) / 法的規制・訴訟に関するリスク(製品の欠陥、公的規制、環境)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

三協立山は、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを基盤とした無形資産による競争優位性は、公開情報からは明確に確認できない。主力製品であるアルミ形材や建材事業において、技術力や品質は一定水準にあると考えられるが、それが他社との明確な差別化要因となっているかは不明瞭。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

建築業界における建材の採用は、設計段階での決定や、一度採用された製品の仕様変更に伴うコスト・リスクを考慮すると、一定のスイッチング・コストが存在する可能性がある。しかし、製品の汎用性や代替品の存在を考えると、その効果は限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

三協立山の事業は、主にBtoBの建材・エクステリア製品の製造販売であり、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるネットワーク効果は期待できない。プラットフォーム型ビジネスではないため、このモートは該当しない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

アルミ形材の製造においては、生産効率の向上や原材料調達における規模の経済がコスト競争力に寄与する可能性がある。しかし、同業他社も同様の取り組みを行っていると考えられ、構造的なコスト優位性が際立っているとは言えない。為替変動や原材料価格の動向も影響する。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

アルミ形材の押出成形技術を基盤とした建材・エクステリア事業において、一定の生産能力と販売網を有しており、業界内での存在感は大きい。特に、国内市場においては、主要プレイヤーの一つとして、規模の経済を活かした事業運営が可能であると考えられる。

  • 多角的な事業展開
    三協立山グループは、建材、マテリアル(素材)、商業施設、国際事業と幅広い分野で事業を展開しています。これにより、特定の市場の変動リスクを分散し、安定した経営基盤を築いています。例えば、国内の建設市場が低迷しても、海外事業や素材事業で補完できる可能性があります。
  • 研究開発と差別化製品
    市場のニーズを捉え、新技術や新製品を積極的に開発しています。価格競争に巻き込まれにくい、他社との差別化された高付加価値製品の提供に注力しており、これにより競争優位性を保ち、収益性の向上を目指しています。アルミニウムの水平リサイクル技術開発もその一環です。
  • サプライチェーンの安定化
    主要原材料であるアルミニウム地金については、デリバティブ取引や長期購入契約を導入し、価格変動リスクの低減と安定調達を図っています。また、部品の共通化や複数購買、物流効率の改善などにより、コストダウンを推進し、原価抑制に努めることで、安定的な製品供給と収益確保を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、創業の原点である「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、健全な企業活動を通じて社会に貢献していくことが私たちの使命であると考えております。 ①経営理念お得意先・地域社会・社員の協業のもと、新しい価値を創造し、お客様への喜びと満足の提供を通じて、豊かな暮らしの実現に貢献します。②行動指針私たちはお客様満足常にお客様の視点に立ち、誠実に対応することで、信頼される存在であり続けます。価値創造技術と知識の向上に努め、新たな製品の開発とサービスの提供にたゆまず挑戦し続けます。社会との調和環境、地域社会、人との調和を考えて行動し、人と自然にやさしい企業であり続けます。自己研鑽自己研鑽に励み、互いに切磋琢磨し、働き甲斐のある企業風土を育みます。 ③CSポリシー ・お客様満足を第一とし、“常にお客様の立場・視点で考え行動”しよう    ・お客様の意見に耳を傾け、“期待や問題点をしっかり把握”しよう    ・お客様の満足実現に向け、“創意・工夫で改善、提案”しよう    ・お客様の“満足こそが仕事の成果”であると心がけよう    ・お客様の満足を、“共にわかち合えることに感謝”しよう (2)価値創造のプロセス 当社グループでは、株主及びその他ステークホルダー、そして社会からの信頼を築き共に発展していくことを経営の基本方針としており、VISION2030に向けて、4つの事業を中心に自社の強みや財務・非財務の資本を投入し、価値創造プロセスを循環させ続けることで、当社グループの更なる企業価値を高めてまいります。 (3)当社グループの強み各事業の強みは次のとおりであります。強み建材事業マテリアル事業商業施設事業国際事業①多角化したポートフォリオ ・国際事業とのコラボレーション、日本、欧州、タイ、中国のグローバル拠点 ②高い技術開発力・「安心・安全・快適」な商品づくり・パイオニアとしての自然換気商品・業界トップシェアを誇る手すりの商品ブランド力・サッシ、玄関ドア、インテリアなどによる統合商品と特注品対応力・強み分野を持つオリジナリティの高い商品開発・最新技術の導入による省人化生産・国内最大級の生産能力を持つ合金鋳造、形材押出、加工の一貫体制・店舗用什器、サインともに業界トップクラスのシェア・お得意先様の要望を具現化できる商品開発力・合金鋳造、形材押出、加工の一貫生産体制・各地域で同一製品を同一品質で供給できる体制・自動車(EV)分野での先進的なアルミ形材の自動加工技術 ③強固なビジネスパートナーネットワーク・代理店様、販売会社様による全国の流通販売体制・強固なパートナーシップを有する代理店販売網・営業力と部材組立機能を有する代理店販売網・施工店様と強いパートナーシップ・多様なニーズに対応可能な合金、形状、構造などの提案力・お得意先様の要望を具現化できる営業対応力・全国一律サービスを提供するネットワーク・24時間365日対応の店舗メンテナンスサービス・中国上海での事業伸長・日本、欧州、タイ、中国のグローバルな拠点 上記以外として当社グループの持続的な成長に向けて新しいビジネスモデルを構築すべく、社会的課題・成長分野をターゲットに「自社の強み×共創」により新規事業を発掘しております。その中で、植物工場事業のほか、事業機会の創出を目的にオープンイノベーションの取り組みを強化し、より多くの異業種と連携を図ることで、企業価値向上につながる新たなビジネスモデル構築を目指しております。 (4)ビジネスモデル私たちの使命は、商品・サービスをはじめ、様々な企業活動を通じて、人々が暮らす快適な空間と満足される生活づくりに貢献していくことであり、人と社会にやさしい環境商品やサービスを提供することで、豊かな暮らしの実現を目指してまいります。 お客様の心で考える価値創造環境技術で新たなビジネスフィールドへ 多様なニーズに最新技術でお応えするビル建材と省エネ・バリアフリー・高耐久を考慮した住宅建材、そして最新のデザインと高い品質を追求したエクステリア建材の提供を通じて、豊かな暮らしの実現に貢献いたします。 ビル建材 多くの人々が利用するオフィスビルや集合住宅などのビル建築は、安全性や快適さ、利便性に対して、より高い性能を求められ、新築から改装まで幅広く高品質な商品を提供しております。 住宅建材 住まいが大切な財産として長く受け継がれるよう、「人にやさしい」「地球にやさしい」「安全・安心」をコンセプトに商品をご提案いたします。 お客様の様々なニーズに応えるためユニバーサルデザイン商品や、強靭性・断熱性を向上させた商品などで快適な居住空間を創造いたします。 エクステリア建材 「青空の下 わくわくを 楽しもう!」 空の下で光や風に包まれて過ごす豊かな空間提案や、外部空間を多彩にアレンジできる多機能的商品など、幅広いデザインと機能を兼ね備えた魅力ある商品で、皆様に幸せと笑顔、わくわくをお届けいたします。 「素材をカタチにする」素材の無限の可能性を追求し、快適な環境づくりに貢献 「アルミニウム」と「マグネシウム」素材・押出形材における設計・試作・製造・デリバリーサービスまでのトータルソリューションを提供しております。 製品や物件の企画・設計段階から参画し、お客様に寄り添い、最適なご提案をいたします。 人に快適な商業空間を創造するスペースクリエーター ショッピングセンター、コンビニエンスストアやドラッグストアなどの専門店、商業施設及び企業向けに、商品陳列什器、カウンター、ショーケースや内装仕上げ工事、看板・サイン等の屋外広告物、店舗・関連設備のメンテナンスサービスを提供しております。 お客様にとって価値ある快適空間を創造するために、「売れる」店舗づくりのご提案から、設計・製作・施工・メンテナンスまでトータルにサポートいたします。 グローバルサプライヤーとして高付加価値製品を追求 欧州・タイ・中国にある海外拠点において、アルミニウムの鋳造・押出・加工を行っております。 日本・欧州のハイレベルな技術を他地域へ展開し、グローバルサプライヤーとして高付加価値製品を提供いたします。 持続的な成長に向けて新しいビジネスモデルを構築更なる事業機会の創出を目的にオープンイノベーションの取り組みを強化し、より多くの異業種と連携を図ることで、企業価値向上につながる新たなビジネスモデルの構築を目指します。 植物工場事業 植物工場プラントメーカーとして、業界トップの生産能力を持った栽培設備と圧倒的な栽培技術力、衛生管理や生産管理などの工場運営ノウハウ、ネットワークを生かした販路紹介で、不採算要因を取り除いた植物工場運営を支援いたします。 (5) 当社グループの将来戦略①VISION2030 ~長期的に目指す姿~ 当社グループは、2021年7月に長期ビジョン「VISION2030(2031年5月期)」を定めております。1つ目は、  サステナブルで豊かな暮らしに貢献  ~環境に配慮した、安心で快適な社会の実現へ~についてです。 「環境にやさしく」「安心な社会へ」「暮らしを快適に」を軸とし、各事業活動を通じて魅力ある価値を創造してまいります。 2つ目は、 多角化した経営 ~バランスの取れた事業ポートフォリオへ~についてです。 建材事業を主力としてきた当社グループにとって、国内建設市場の長期的な縮小は大きな課題であり、将来的な事業環境変化に対応するためには、建材事業は引き続き中核事業として収益力向上を図るとともに、新たな成長分野を創出していく必要があります。このような事業構造の中で、2015年3月には、国際事業のM&Aにより、国内外のマテリアル事業を強化し、商業施設事業では、事業承継による規模拡大を図ってまいりました。今後もさらに領域拡大を進め、建材事業に偏らない事業構成により、市場の変化に柔軟に対応できる経営基盤を構築し、持続可能な企業を目指すため、成長領域の事業拡大と安定収益基盤の強化に取り組み、持続的成長に向けた新たな事業ポートフォリオへ変革してまいります。 ②中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期) 初年度の総括当社グループは、長期ビジョン「VISION2030」の実現に向けた2027年5月期を最終年度とする中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)を推進しております。収益基盤再構築と成長投資を優先する投資フェーズと位置付け、「安定収益を確保し成長軌道に乗せる」を基本方針として、収益構造改革と成長への投資に取り組み、「事業収益力の向上」と「成長への基盤構築」に向けた諸施策の展開を進めてまいりました。 2025年5月期は、重点施策として「事業収益力の向上」「成長に向けた変革と挑戦」「経営基盤の強化」「サステナビリティ取り組み推進」を進めました。 1. 事業収益力の向上事業名施策主な取り組み建材事業抜本的な収益構造の変革、基幹事業の強化生産機能集約による効率化次期基幹サッシの生産体制確立利益獲得に向けた戦略的営業活動の推進基幹主力商品シェアアップ戦略領域の育成・成長リフォーム補助金活用による商材拡販非住居木造物件の獲得パブリックエクステリアの強化総合販売力強化マテリアル事業既存領域の収益基盤強化既存領域の質、量の確保競争力強化、シェアアップ加工品拡大商業施設事業既存領域の深化新商材の開発やサービスの展開調達・物流改革国際事業STEP-G(連結子会社であるSankyo Tateyama Europe BV及びその子会社)黒字化固定費圧縮による体質改善物量確保ポートフォリオの変革による安定化 2. 成長に向けた変革と挑戦事業名施策主な取り組みマテリアル事業自動車分野の拡大自動車分野の押出機や加工ライン導入新規市場開拓、新市場創出商業施設事業販路開拓、新領域へのチャレンジ次世代技術との融合クラウド活用サービスへのチャレンジ海外事業拡大ASEAN地域への販売拡大検討国際事業タイの事業と物量拡大ASEANトップクラスの技術力・品質で需要の取り込み自動車、電機分野などの新規案件獲得旺盛な需要に合わせた生産能力増強 3. 経営基盤の強化事業名施策主な取り組み全社共通社員の安全、安心、健康を重視した取り組み労働災害撲滅健康安全な職場環境の整備コンプライアンス遵守コンプライアンス意識、知識の浸透コンプライアンスの活用促進品質向上顧客満足向上、品質啓蒙活動 4. サステナビリティ取り組み推進事業名施策主な取り組み全社共通資源有効活用の促進アルミリサイクル推進リサイクル技術の確立多様性と人材育成への取り組み推進多様な人材が活躍できる職場への改革人的資本の価値向上 中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)初年度としては、中期初年度計画  売上高3,600億円、営業利益40億円、営業利益率1.1%実績       売上高3,594億円、営業利益15億円、営業利益率0.4%となり、利益計画に対して課題を残しました。 当社グループは、長期ビジョン「VISION2030」の実現に向けた中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)を推進してまいりましたが、諸資材価格や物流費、労務費の上昇が継続する中で建設費の高騰などによる建築市場の縮小、また成長戦略であるEV市場の伸び率が鈍化するなど、取り巻く環境は大変厳しい状況が継続しております。このような状況の中で、主力である建材分野や輸送分野の生産量減少やそれに伴う販売構成の変化が想定を上回ったため、中期経営計画の見直しを行いました。2026年5月期(第81期)以降につきましては、成長事業に対する基本方針は維持しつつも早期業績回復に向けた収益構造改革に注力し、2030年5月期にROE6%以上を目指します。 収益構造改革のポイント>① 間接コスト削減② 業務・組織体制の効率化③ 建材事業の構造改革④ 製造体制の適正化⑤ 欧州子会社の構造改革 目標とする経営指標当社グループは、売上高、営業利益率をグループ全体の成長を示す経営指標と位置付けております。また、資産効率を測る指標としてROA(総資産利益率)、資本効率を測る指標としてROE(自己資本利益率)、財務体質の健全性を測る指標として自己資本比率を重視しております。中期経営計画の各指標の計画及び実績は以下のとおりであります。 第80期2025年5月期第81期2026年5月期第82期2027年5月期計画実績計画見直し計画計画見直し計画業績売上高3,600億円3,594億円3,700億円3,700億円3,800億円3,850億円営業利益/率40億円/1.1%15億円/0.4%75億円/2.0%40億円/1.1%110億円/2.9%70億円/1.8%資本収益性自己資本比率30.0%30.4%30.0%28.0%30.0%28.0%ROA0.5%△0.8%1.3%0.1%2.0%1.0%ROE1.7%△2.5%4.0%0.4%6.0%3.0%D/Eレシオ100%95.6%115%110%115%115%株主還元配当25円25円予定1株当たり25円を下限とする安定的かつ継続的な配当 (注)2025年5月期(第80期)、2026年5月期(第81期)、2027年5月期(第82期)計画は、2024年7月公表時   の中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)の経営指標の数値であります。 当社グループは、創業の原点である「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、お客様に喜びと満足を提供する企業活動を展開することで、引き続きグループとして企業価値の向上を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、創業の原点である「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、健全な企業活動を通じて社会に貢献していくことが私たちの使命であると考えております。 ①経営理念お得意先・地域社会・社員の協業のもと、新しい価値を創造し、お客様への喜びと満足の提供を通じて、豊かな暮らしの実現に貢献します。②行動指針私たちはお客様満足常にお客様の視点に立ち、誠実に対応することで、信頼される存在であり続けます。価値創造技術と知識の向上に努め、新たな製品の開発とサービスの提供にたゆまず挑戦し続けます。社会との調和環境、地域社会、人との調和を考えて行動し、人と自然にやさしい企業であり続けます。自己研鑽自己研鑽に励み、互いに切磋琢磨し、働き甲斐のある企業風土を育みます。 ③CSポリシー ・お客様満足を第一とし、“常にお客様の立場・視点で考え行動”しよう    ・お客様の意見に耳を傾け、“期待や問題点をしっかり把握”しよう    ・お客様の満足実現に向け、“創意・工夫で改善、提案”しよう    ・お客様の“満足こそが仕事の成果”であると心がけよう    ・お客様の満足を、“共にわかち合えることに感謝”しよう (2)価値創造のプロセス 当社グループでは、株主及びその他ステークホルダー、そして社会からの信頼を築き共に発展していくことを経営の基本方針としており、VISION2030に向けて、4つの事業を中心に自社の強みや財務・非財務の資本を投入し、価値創造プロセスを循環させ続けることで、当社グループの更なる企業価値を高めてまいります。 (3)当社グループの強み各事業の強みは次のとおりであります。強み建材事業マテリアル事業商業施設事業国際事業①多角化したポートフォリオ ・国際事業とのコラボレーション、日本、欧州、タイ、中国のグローバル拠点 ②高い技術開発力・「安心・安全・快適」な商品づくり・パイオニアとしての自然換気商品・業界トップシェアを誇る手すりの商品ブランド力・サッシ、玄関ドア、インテリアなどによる統合商品と特注品対応力・強み分野を持つオリジナリティの高い商品開発・最新技術の導入による省人化生産・国内最大級の生産能力を持つ合金鋳造、形材押出、加工の一貫体制・店舗用什器、サインともに業界トップクラスのシェア・お得意先様の要望を具現化できる商品開発力・合金鋳造、形材押出、加工の一貫生産体制・各地域で同一製品を同一品質で供給できる体制・自動車(EV)分野での先進的なアルミ形材の自動加工技術 ③強固なビジネスパートナーネットワーク・代理店様、販売会社様による全国の流通販売体制・強固なパートナーシップを有する代理店販売網・営業力と部材組立機能を有する代理店販売網・施工店様と強いパートナーシップ・多様なニーズに対応可能な合金、形状、構造などの提案力・お得意先様の要望を具現化できる営業対応力・全国一律サービスを提供するネットワーク・24時間365日対応の店舗メンテナンスサービス・中国上海での事業伸長・日本、欧州、タイ、中国のグローバルな拠点 上記以外として当社グループの持続的な成長に向けて新しいビジネスモデルを構築すべく、社会的課題・成長分野をターゲットに「自社の強み×共創」により新規事業を発掘しております。その中で、植物工場事業のほか、事業機会の創出を目的にオープンイノベーションの取り組みを強化し、より多くの異業種と連携を図ることで、企業価値向上につながる新たなビジネスモデル構築を目指しております。 (4)ビジネスモデル私たちの使命は、商品・サービスをはじめ、様々な企業活動を通じて、人々が暮らす快適な空間と満足される生活づくりに貢献していくことであり、人と社会にやさしい環境商品やサービスを提供することで、豊かな暮らしの実現を目指してまいります。 お客様の心で考える価値創造環境技術で新たなビジネスフィールドへ 多様なニーズに最新技術でお応えするビル建材と省エネ・バリアフリー・高耐久を考慮した住宅建材、そして最新のデザインと高い品質を追求したエクステリア建材の提供を通じて、豊かな暮らしの実現に貢献いたします。 ビル建材 多くの人々が利用するオフィスビルや集合住宅などのビル建築は、安全性や快適さ、利便性に対して、より高い性能を求められ、新築から改装まで幅広く高品質な商品を提供しております。 住宅建材 住まいが大切な財産として長く受け継がれるよう、「人にやさしい」「地球にやさしい」「安全・安心」をコンセプトに商品をご提案いたします。 お客様の様々なニーズに応えるためユニバーサルデザイン商品や、強靭性・断熱性を向上させた商品などで快適な居住空間を創造いたします。 エクステリア建材 「青空の下 わくわくを 楽しもう!」 空の下で光や風に包まれて過ごす豊かな空間提案や、外部空間を多彩にアレンジできる多機能的商品など、幅広いデザインと機能を兼ね備えた魅力ある商品で、皆様に幸せと笑顔、わくわくをお届けいたします。 「素材をカタチにする」素材の無限の可能性を追求し、快適な環境づくりに貢献 「アルミニウム」と「マグネシウム」素材・押出形材における設計・試作・製造・デリバリーサービスまでのトータルソリューションを提供しております。 製品や物件の企画・設計段階から参画し、お客様に寄り添い、最適なご提案をいたします。 人に快適な商業空間を創造するスペースクリエーター ショッピングセンター、コンビニエンスストアやドラッグストアなどの専門店、商業施設及び企業向けに、商品陳列什器、カウンター、ショーケースや内装仕上げ工事、看板・サイン等の屋外広告物、店舗・関連設備のメンテナンスサービスを提供しております。 お客様にとって価値ある快適空間を創造するために、「売れる」店舗づくりのご提案から、設計・製作・施工・メンテナンスまでトータルにサポートいたします。 グローバルサプライヤーとして高付加価値製品を追求 欧州・タイ・中国にある海外拠点において、アルミニウムの鋳造・押出・加工を行っております。 日本・欧州のハイレベルな技術を他地域へ展開し、グローバルサプライヤーとして高付加価値製品を提供いたします。 持続的な成長に向けて新しいビジネスモデルを構築更なる事業機会の創出を目的にオープンイノベーションの取り組みを強化し、より多くの異業種と連携を図ることで、企業価値向上につながる新たなビジネスモデルの構築を目指します。 植物工場事業 植物工場プラントメーカーとして、業界トップの生産能力を持った栽培設備と圧倒的な栽培技術力、衛生管理や生産管理などの工場運営ノウハウ、ネットワークを生かした販路紹介で、不採算要因を取り除いた植物工場運営を支援いたします。 (5) 当社グループの将来戦略①VISION2030 ~長期的に目指す姿~ 当社グループは、2021年7月に長期ビジョン「VISION2030(2031年5月期)」を定めております。1つ目は、  サステナブルで豊かな暮らしに貢献  ~環境に配慮した、安心で快適な社会の実現へ~についてです。 「環境にやさしく」「安心な社会へ」「暮らしを快適に」を軸とし、各事業活動を通じて魅力ある価値を創造してまいります。 2つ目は、 多角化した経営 ~バランスの取れた事業ポートフォリオへ~についてです。 建材事業を主力としてきた当社グループにとって、国内建設市場の長期的な縮小は大きな課題であり、将来的な事業環境変化に対応するためには、建材事業は引き続き中核事業として収益力向上を図るとともに、新たな成長分野を創出していく必要があります。このような事業構造の中で、2015年3月には、国際事業のM&Aにより、国内外のマテリアル事業を強化し、商業施設事業では、事業承継による規模拡大を図ってまいりました。今後もさらに領域拡大を進め、建材事業に偏らない事業構成により、市場の変化に柔軟に対応できる経営基盤を構築し、持続可能な企業を目指すため、成長領域の事業拡大と安定収益基盤の強化に取り組み、持続的成長に向けた新たな事業ポートフォリオへ変革してまいります。 ②中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期) 初年度の総括当社グループは、長期ビジョン「VISION2030」の実現に向けた2027年5月期を最終年度とする中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)を推進しております。収益基盤再構築と成長投資を優先する投資フェーズと位置付け、「安定収益を確保し成長軌道に乗せる」を基本方針として、収益構造改革と成長への投資に取り組み、「事業収益力の向上」と「成長への基盤構築」に向けた諸施策の展開を進めてまいりました。 2025年5月期は、重点施策として「事業収益力の向上」「成長に向けた変革と挑戦」「経営基盤の強化」「サステナビリティ取り組み推進」を進めました。 1. 事業収益力の向上事業名施策主な取り組み建材事業抜本的な収益構造の変革、基幹事業の強化生産機能集約による効率化次期基幹サッシの生産体制確立利益獲得に向けた戦略的営業活動の推進基幹主力商品シェアアップ戦略領域の育成・成長リフォーム補助金活用による商材拡販非住居木造物件の獲得パブリックエクステリアの強化総合販売力強化マテリアル事業既存領域の収益基盤強化既存領域の質、量の確保競争力強化、シェアアップ加工品拡大商業施設事業既存領域の深化新商材の開発やサービスの展開調達・物流改革国際事業STEP-G(連結子会社であるSankyo Tateyama Europe BV及びその子会社)黒字化固定費圧縮による体質改善物量確保ポートフォリオの変革による安定化 2. 成長に向けた変革と挑戦事業名施策主な取り組みマテリアル事業自動車分野の拡大自動車分野の押出機や加工ライン導入新規市場開拓、新市場創出商業施設事業販路開拓、新領域へのチャレンジ次世代技術との融合クラウド活用サービスへのチャレンジ海外事業拡大ASEAN地域への販売拡大検討国際事業タイの事業と物量拡大ASEANトップクラスの技術力・品質で需要の取り込み自動車、電機分野などの新規案件獲得旺盛な需要に合わせた生産能力増強 3. 経営基盤の強化事業名施策主な取り組み全社共通社員の安全、安心、健康を重視した取り組み労働災害撲滅健康安全な職場環境の整備コンプライアンス遵守コンプライアンス意識、知識の浸透コンプライアンスの活用促進品質向上顧客満足向上、品質啓蒙活動 4. サステナビリティ取り組み推進事業名施策主な取り組み全社共通資源有効活用の促進アルミリサイクル推進リサイクル技術の確立多様性と人材育成への取り組み推進多様な人材が活躍できる職場への改革人的資本の価値向上 中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)初年度としては、中期初年度計画  売上高3,600億円、営業利益40億円、営業利益率1.1%実績       売上高3,594億円、営業利益15億円、営業利益率0.4%となり、利益計画に対して課題を残しました。 当社グループは、長期ビジョン「VISION2030」の実現に向けた中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)を推進してまいりましたが、諸資材価格や物流費、労務費の上昇が継続する中で建設費の高騰などによる建築市場の縮小、また成長戦略であるEV市場の伸び率が鈍化するなど、取り巻く環境は大変厳しい状況が継続しております。このような状況の中で、主力である建材分野や輸送分野の生産量減少やそれに伴う販売構成の変化が想定を上回ったため、中期経営計画の見直しを行いました。2026年5月期(第81期)以降につきましては、成長事業に対する基本方針は維持しつつも早期業績回復に向けた収益構造改革に注力し、2030年5月期にROE6%以上を目指します。 収益構造改革のポイント>① 間接コスト削減② 業務・組織体制の効率化③ 建材事業の構造改革④ 製造体制の適正化⑤ 欧州子会社の構造改革 目標とする経営指標当社グループは、売上高、営業利益率をグループ全体の成長を示す経営指標と位置付けております。また、資産効率を測る指標としてROA(総資産利益率)、資本効率を測る指標としてROE(自己資本利益率)、財務体質の健全性を測る指標として自己資本比率を重視しております。中期経営計画の各指標の計画及び実績は以下のとおりであります。 第80期2025年5月期第81期2026年5月期第82期2027年5月期計画実績計画見直し計画計画見直し計画業績売上高3,600億円3,594億円3,700億円3,700億円3,800億円3,850億円営業利益/率40億円/1.1%15億円/0.4%75億円/2.0%40億円/1.1%110億円/2.9%70億円/1.8%資本収益性自己資本比率30.0%30.4%30.0%28.0%30.0%28.0%ROA0.5%△0.8%1.3%0.1%2.0%1.0%ROE1.7%△2.5%4.0%0.4%6.0%3.0%D/Eレシオ100%95.6%115%110%115%115%株主還元配当25円25円予定1株当たり25円を下限とする安定的かつ継続的な配当 (注)2025年5月期(第80期)、2026年5月期(第81期)、2027年5月期(第82期)計画は、2024年7月公表時   の中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)の経営指標の数値であります。 当社グループは、創業の原点である「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、お客様に喜びと満足を提供する企業活動を展開することで、引き続きグループとして企業価値の向上を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度における当社グループを取り巻く外部環境は、国内経済において、企業収益の改善を背景に堅調な設備投資がみられ、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しで緩やかな回復基調になりました。一方、諸資材価格や物流費、労務費の上昇が継続する中で、建設費の高騰などを背景に新設住宅着工戸数が弱含みになり、総じて厳しい事業環境が続きました。海外においては、ドイツ経済は製造業の低迷などにより回復が遅れました。タイ経済は自動車市場が低迷しましたが、輸出の拡大などによる景気回復がみられました。 このような環境のもと、当連結会計年度の業績は、売上高3,594億24百万円(前連結会計年度比1.8%増)、営業利益15億45百万円(前連結会計年度比59.4%減)、経常利益9億44百万円(前連結会計年度比75.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は23億36百万円(前連結会計年度は10億19百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。  建材事業では、諸資材価格や物流費、労務費の上昇による建設費の高騰などを背景に新設住宅着工が弱含みになるという厳しい事業環境のもと、収益構造の変革、基盤事業の強化と新規・成長事業の育成にチャレンジしております。ビル事業では、より強固な収益基盤の確立と改修事業の拡大、住宅事業では、収益改善とリフォームや非住居木造物件対応など成長事業の育成、エクステリア事業では、基幹商品シェアアップ、パブリックエクステリア強化や事業領域の拡大への対応強化を進めてまいりました。特に高い意匠性と機能性を両立させたカーポート「FⅡ(エフツー)」のタイプ追加による拡充、カーポート型太陽光パネル架台「エネジアース」のリファインにより、価格・納期・品質の優位性を強化しました。なお、「エネジアース」は、「2024年度 グッドデザイン賞」を受賞いたしました。一方、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みとしては、住宅の高断熱化に寄与する業界最高水準の断熱性能と防災力を兼ね備えた高断熱玄関ドア「プロノーバ2」の発売や、東海旅客鉄道㈱、ジェイアール東海商事㈱との「東海道新幹線再生アルミ」を活用した建材の共同開発など、環境に配慮した商品の開発を進めてまいりました。 当連結会計年度の業績は、価格改定や2025年4月の建築基準法及び建築物省エネ法改正による一時的な新設住宅着工の駆け込み需要があったものの、エクステリア市場縮小の影響などにより、売上高1,786億52百万円(前連結会計年度比2.0%減)となりました。 利益については、アルミ地金価格の上昇、物流費の増加などにより、セグメント利益2億36百万円(前連結会計年度比89.4%減)となりました。  マテリアル事業では、アルミニウム押出形材市場における建材分野の縮小傾向が続いておりますが、輸送分野や一般機械分野、インフラ関連の需要増、軽量でリサイクルに適したアルミへの置き換え需要などにより長期的には需要が増加すると想定しております。このような事業環境の中、建材分野、一般機械分野など主力である既存領域での収益基盤を確立するとともに、将来の成長に向けた自動車分野拡大のための体制構築と積極的な投資を実行し、収益力を高めながら事業拡大を図っております。また、カーボンニュートラル実現に向けたアルミリサイクル促進への取り組みに注力いたしました。 当連結会計年度の業績は、建材分野や輸送分野の市場低迷による影響がありましたが、アルミ地金市況に連動した売上の増加により、売上高597億81百万円(前連結会計年度比12.6%増)となりました。利益については、コスト削減効果や減価償却方法の見直しなどにより、セグメント利益26億2百万円(前連結会計年度比77.3%増)となりました。  商業施設事業では、インバウンド需要や物価上昇などにより小売業販売額は堅調に推移しましたが、小売市場を取り巻く環境は人手不足などによる省人・省力化対応や消費者の多様化する生活スタイルに対応するため、競争力の維持と持続的な成長に向けた積極的な投資が行われております。その需要にお応えするため、ニーズを的確に捉えた提案営業や新たな領域への展開などにより、更なる事業成長を目指し取り組んでまいりました。 当連結会計年度の業績は、小売業界における業態の枠を超えた競争の激化やインバウンド需要増加を背景に、新規出店や店舗改装の積極的な投資が行われ、その需要を取り込んだことで、過去最高の売上高445億22百万円(前連結会計年度比4.3%増)となりました。利益については、物流費などの様々なコスト増加に対し価格改定を含む収益改善策が遅れたことにより、セグメント利益14億60百万円(前連結会計年度比4.8%減)となりました。  国際事業では、ドイツ経済は製造業の低迷などによる景気停滞がみられ、建材やEV市場が低調に推移しました。また、タイ経済は輸出などの回復による成長がみられたものの、自動車市場が低迷する厳しい事業環境になりました。このような環境の中で、セグメント全体で安定的に収益を確保できる体質に変革するため、中長期案件の需要減少に備えた柔軟な体制構築に努めてまいりました。 当連結会計年度の業績は、欧州子会社ではドイツのEV販売台数減少の影響が大きくありました。一方、為替影響による増収効果と卸売向け販売量の増加、タイ子会社での電子機器分野などの伸長により、売上高761億45百万円(前連結会計年度比2.0%増)となりました。利益については、EV販売台数の鈍化に伴う販売構成の変化や製品不具合に伴う一時費用の発生などにより、セグメント損失25億98百万円(前連結会計年度はセグメント損失13億6百万円)となりました。 ② 財政状態の状況財政状態の状況については、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ30億91百万円減少の202億21百万円(前連結会計年度比13.3%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年6月1日 至 2024年5月31日)当連結会計年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー17,1963,216△13,980投資活動によるキャッシュ・フロー△8,620△14,334△5,714財務活動によるキャッシュ・フロー△6,7697,47014,239現金及び現金同等物の増減額(△は減少)2,782△3,144△5,926現金及び現金同等物の期首残高20,45523,3122,857現金及び現金同等物の期末残高23,31220,221△3,091フリー・キャッシュ・フロー8,576△11,118△19,695 (注)フリー・キャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計であります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は、前連結会計年度に比べ、139億80百万円減少の32億16百万円(前連結会計年度比81.3%減)となりました。これは、退職給付に係る資産負債の減少額27億44百万円、仕入債務の減少額19億49百万円があった一方で、減価償却費82億71百万円の計上があったことなどによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は、前連結会計年度に比べ57億14百万円増加の143億34百万円(前連結会計年度比66.3%増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出132億77百万円があったことなどによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、得られた資金は、74億70百万円(前連結会計年度は67億69百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出197億70百万円、短期借入金の純減少額65億22百万円があった一方で、長期借入れによる収入352億円があったことなどによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)建材事業79,09398.5マテリアル事業51,320110.6商業施設事業9,855110.0国際事業71,596101.6その他899.0合計211,875102.8 (注) 金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)建材事業59,23596.0マテリアル事業407144.8商業施設事業22,697105.6国際事業27379.3その他10094.1合計82,71598.5 (注) 金額は、実際仕入金額によっております。 c.受注状況当連結会計年度における建材事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)建材事業(ビル工事物件)54,55598.840,94899.5 d.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)建材事業178,65298.0マテリアル事業59,781112.6商業施設事業44,522104.3国際事業76,145102.0その他32289.0合計359,424101.8 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況a.概要当連結会計年度の売上高は3,594億24百万円(前連結会計年度比1.8%増)と増収となりましたが、営業利益は15億45百万円(前連結会計年度比59.4%減)、経常利益は9億44百万円(前連結会計年度比75.7%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は23億36百万円(前連結会計年度は10億19百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 b.営業利益営業利益のセグメントごとの分析については、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 c.営業外損益と経常利益経常利益は9億44百万円となりました。これは、受取配当金4億19百万円、持分法による投資利益2億54百万円などを営業外収益に、支払利息16億10百万円などを営業外費用に計上したことによります。 d.特別損益と税金等調整前当期純損失税金等調整前当期純損失は4億77百万円となりました。これは、投資有価証券売却益5億35百万円などを特別利益に、減損損失10億77百万円、固定資産除却損6億42百万円、環境対策費4億14百万円などを特別損失に計上したことによります。 e.親会社株主に帰属する当期純損失税金費用(法人税、住民税及び事業税、過年度法人税等並びに法人税等調整額の合計額)は16億61百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は1億96百万円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、23億36百万円となりました。 f.資産当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ104億78百万円増加し、3,004億54百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。流動資産現金及び預金が31億44百万円減少したものの、未収入金等のその他流動資産が36億33百万円、電子記録債権が19億14百万円、それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ20億26百万円増加の1,477億10百万円となりました。固定資産有形固定資産が85億19百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ84億52百万円増加の1,527億44百万円となりました。 g.負債当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ151億57百万円増加し、2,056億49百万円となりました。増減の主な内訳は以下のとおりであります。流動負債短期借入金が63億73百万円減少したものの、未払金等のその他流動負債が102億71百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ32億4百万円増加の1,220億9百万円となりました。固定負債繰延税金負債が8億2百万円減少したものの、長期借入金が134億29百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ119億52百万円増加の836億39百万円となりました。 h.純資産当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ46億78百万円減少し、948億4百万円となりました。これは、為替換算調整勘定が12億54百万円増加したものの、利益剰余金が30億60百万円、退職給付に係る調整累計額が24億96百万円、それぞれ減少したことが主な要因であります。なお、自己資本比率は30.4%(前連結会計年度末は33.2%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資金需要当社グループの資金需要のうち主なものは、生産能力増強、生産効率向上のための設備投資及び新商品開発投資等の長期資金需要と、製品製造のための原材料等購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。今後も、財務基盤の安定を図りつつ、収益基盤の再構築と成長・戦略投資、変化する国内外市場への対応、更にはカーボンニュートラルに向けた投資など長期的な視点の資金需要に対応する方針であります。 c.資金調達当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針として、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行などの金融機関からの借入、資本市場における社債の発行等により、必要資金を調達しております。当社は、運転資金は内部資金からの充当及び短期借入による調達を基本としており、設備投資やその他の投資資金の調達については、金融機関からの長期借入及び100億円の社債発行登録枠内での社債の発行等を基本としております。また、流動性に関しては、財務柔軟性を確保するため、金融機関との借入限度額200億円のコミットメントラインの契約や、機動的に活用できる債権の流動化枠を確保することで調達手段の多様化を図り、現金及び現金同等物の残高が適正になるように努めております。この結果、当連結会計年度末における借入金は、前連結会計年度末に比べ90億31百万円増加の872億20百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は202億21百万円となりました。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件や仮定の変化により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)当社グループの将来戦略 ②中期経営計画(2025年5月期~2027年5月期)初年度の総括」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 経済環境の変動リスク
    国内外の景気動向、為替変動、資材価格の市況、建設工事の受注高や住宅着工戸数の変動などが、グループの経営成績に影響を与える可能性があります。特に、建設業や小売業、自動車関連産業の動向は、建材や素材の需要に直結するため、重要なリスク要因となります。
  • 原材料価格の変動リスク
    アルミニウム地金や鋼材などの原材料価格、電力や燃料などのエネルギー調達価格、労務費、物流費の変動は、グループのコスト増加につながり、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。特に、国際的な市況や為替の変動が大きく影響します。
  • 海外事業固有のリスク
    海外に販売・生産拠点を有しているため、各国の自然災害、政治的不安、伝染病、戦争、テロ、経済的混乱などが、海外事業活動の変動や停止、復旧費用発生につながり、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。情報収集と早期把握に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,725 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、記載した事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものでありますが、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。 (1) 経済環境に関するリスク①景気動向当社グループは、ビル建材製品、住宅建材製品、エクステリア製品の開発・製造・販売、アルミニウム及びその他金属の鋳造・押出・加工・販売、店舗用什器、看板の製造・販売、店舗及び関連設備のメンテナンスを主な事業としております。当社グループの製品は多岐にわたり、その多くは国内における建設業、小売業、自動車関連産業をはじめとした各種産業に使用されており、一部は海外で製造、販売されております。このため、当社グループの経営成績は主に、日本国内及び海外の景気動向、為替動向、資材価格市況、建設会社の建設工事受注高や住宅着工戸数の変動、国内鉱工業生産、民間消費動向等の影響を受ける可能性があります。このような状況に対処するため、当社は事業セグメントとして「建材」「マテリアル」「商業施設」「国際」と幅広く事業展開することで、特定の経済環境変化により一部の事業が影響を受けてもその他の事業活動で補い、リスクを最小限に抑えるような事業構造を目指しております。 ②金利の変動当社グループは、金融機関等からの借入金など有利子負債を有しております。金利が上昇した場合、支払利息が増加する等、当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。金利上昇のリスクを抑えるため、金利スワップ等のヘッジ取引等により金利の固定化を行い、リスク低減に努めております。 ③投資有価証券の保有当社グループは、重要な取引先の株式を中心に、長期投資目的の株式を保有しております。株式市況の低迷等により保有株式の価格変動が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、保有株式の有効性評価を定期的に行い、取締役会にて保有の適否を判断しており、不要と判断された株式は速やかな処分を行うこととしております。 ④為替の変動為替変動により、当社グループの外貨建取引から発生する資産及び負債、売上高等の円貨換算額が当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。米ドル、ユーロ、タイバーツ及び人民元等の主要通貨の変動の影響を最小限に抑えるため、金融機関等と為替予約等のヘッジ取引を行っております。 (2) 当社グループの事業活動に関するリスク①原材料・資材などの価格変動当社グループは、資材や部品等を調達しております。そのため、アルミニウム地金・鋼材等の原材料価格、電力や燃料等のエネルギー調達価格、労務費、物流費等の価格変動は、国内外の景気動向や為替変動、資材の需給バランス等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、主原材料であるアルミニウム地金についてはデリバティブ取引の導入や、安定調達と価格変動のリスク分散を目的に長期購入契約を行っております。また、部品の共通化や複数購買化、物流効率の改善等のコストダウンへの取り組みを推進して、原価の抑制に努めております。なお、サプライヤーとの取引価格については、対話を重視して定期的に協議を行っております。 ②製品開発力及び競合当社グループは、積極的に研究開発を行い、市場のニーズに合わせた新技術・新製品をスピーディーに提供し、成長性及び収益性の維持・向上に努めておりますが、競合企業による新製品の投入や価格競争により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、市場分析を踏まえ、価格競争に巻き込まれにくい差別化製品及び高付加価値製品の開発に取り組んでおります。また、アルミニウムの水平リサイクル技術の研究・開発を推進し、サーキュラーエコノミー実現に向けた製品開発に注力しております。 (3) 海外事業に関するリスク当社グループは、海外に販売拠点、生産拠点を有しております。各国における自然災害、政治的不安、伝染病、戦争、テロリズムその他の社会的混乱、物価上昇、ストライキ等の経済的混乱が発生した場合、海外における事業活動の変動や停止、復旧対応により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、政治情勢、財政情勢、政策変更等について、情報収集を実施し、政情不安等の兆候の早期把握に努めております。 (4) 法的規制・訴訟に関するリスク①製品の欠陥当社グループは、JISその他国内外の品質・性能基準及び社内の品質・性能基準に則って各種製品を開発・製造しておりますが、重大な製造物責任賠償やリコールが発生した場合、多額の支払や費用の発生及び社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、開発及び設計の各段階で、リスクアセスメントによるリスク除去と低減、品質確認のための試験やユーザー視点での確認会を実施し、指摘された問題を解決しなければ次工程に進めることができないルールの設定と運用により、重大な製造物責任賠償やリコールにつながる可能性の抑制を行っております。 ②公的規制(法規制)当社グループは、事業の許認可や独占禁止、為替、租税、知的財産、環境、労働関連等、多くの法規制を受けております。将来のこれら法規制の改正、新規規制に伴うコスト増加等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、法令遵守に努めておりますが、法令遵守違反が発生した場合は、公的制裁や社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、各担当部署が中心となって、法令改正情報を収集し、適宜弁護士等の外部専門家を活用しながら当社グループ全体へ情報共有しております。また、「コンプライアンス推進基本方針」を定め、情報発信や各種研修による教育により、従業員一人ひとりの法令遵守に対する理解と意識の向上を図っております。グループ内で発生したコンプライアンス違反事案は、コンプライアンス委員会で情報集約、対応することで内部統制の強化を行っております。 ③環境に関する規制や問題発生当社グループは、産業廃棄物の処理に関する法律及び大気、水質、騒音、振動、土壌汚染等の環境諸法令遵守を徹底しております。しかしながら、人為的ミス等による環境汚染により社会的信用が失墜した場合や、関係法令等の変更によって新規設備の投資によるコスト増加が発生する場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、世界的問題として取り組みが進められている、気候変動や温室効果ガス削減への対応が必要になっております。このような状況に対処するため、気候変動対策や環境保全活動をはじめとしたサステナビリティ活動に関する方針の審議・策定を行う代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ政策委員会」と、具体的施策を策定し推進する「サステナビリティ推進委員会」を設置しております。その中で環境保全に関する方針や方向性の策定を行い、方針に基づく様々な課題(エネルギー転換等による温室効果ガス対策、資源循環リサイクル、環境配慮設計、化学物質管理)に取り組んでおります。当連結会計年度は、中期経営計画との整合や外部環境の変化等を踏まえてマテリアリティの再評価を行い、新たに「生物多様性の保全」をマテリアリティに追加いたしました。また、サーキュラーエコノミーへの移行を進めることを重要テーマとし、資源の有効活用をマテリアリティの最重要テーマに位置付けております。当連結会計年度の取り組みは、「2サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)当社グループのサステナビリティの考え方及び取り組み」に記載のとおりであります。また、「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言」に基づき、当社グループに及ぼすリスクと機会の特定、分析、評価を行っております。当連結会計年度の取り組みは、「2サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応(TCFD提言に基づく情報開示)」に記載のとおりであります。また、主要な自社工場においては、ISO14001の認証を取得し環境管理や監視体制の強化、産業廃棄物管理の徹底に努め、問題発生の防止に取り組んでおります。 (5) 情報管理に関するリスク当社グループは、業務に関連して多数の企業情報を保有するとともに、多数の個人情報を保有しております。これらの企業情報及び個人情報については、万全の管理に努めておりますが、予期せぬ事態により情報が漏洩した場合には、損害賠償の発生及び社会的信用の失墜等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、グループ全体のセキュリティリスクの把握や対策を推進する「情報セキュリティ委員会」を設置し、学習管理システムを用いたセルフチェック、研修動画の視聴、ウイルスメール対応訓練などにより従業員のセキュリティ意識を向上させております。また、社外持ち出しPCへの暗号化ソフト導入、不審メール等の検知システム導入、アクセス時やアプリ利用時に使用するIDの定期的な検証(利用者と権限)など仕組みの面でもセキュリティ対策を講じることで、社内情報流出など問題発生の抑制に努めております。 (6) 自然災害、事故及び感染症等の発生に関するリスク地震・水害等の自然災害、火災・停電等の事故災害、感染症の拡大等によって、当社グループの生産・販売・物流拠点及び設備の破損や社員の感染による操業停止に陥る可能性があります。災害や感染症等による影響を最小限に抑える対策を講じておりますが、被害を受けた場合は、復旧対応や事業活動の停止により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、非常時の初期対応や報告経路、対策本部の設置と役割を定め、適切な対応ができるよう仕組みを構築しております。自然災害や事故の発生に備え、定期的な防災訓練や設備の点検等を実施しております。また、事業継続計画(BCP)を見直し、早期復旧ができる体制を再整備しております。感染症への対応については、社員の感染予防対策の実施及び感染状況に関する情報収集と対策実施が行えるよう備えております。 (7) 会計上の見積りに関するリスク①債権劣化当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、貸倒見積高を算定し貸倒引当金として計上しておりますが、売掛・手形等の債権が回収不能となり貸倒れが当該前提等を大幅に上回った場合には、貸倒引当金の計上が不十分となる可能性があります。また経済状況の悪化や取引先等の信用不安等による前提条件等の見直しにより、貸倒引当金の積み増しを行う可能性があります。これらの結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、取引先の信用力チェックや与信枠の設定に関して規程やマニュアルを整備するとともに、信用力についての調査と評価を実施し、経営改善状況やリスク低減策等のモニタリングを行っております。 ②減損会計当社グループは、事業用の不動産をはじめとする様々な固定資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、期待しているキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下により減損損失が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、減損の兆候等について定期的に取締役会に報告し、業績悪化の兆候を把握した際には適時に対策が打てるような体制を構築しております。 ③退職給付会計当社グループの退職給付費用は、退職給付債務の算出に使用する割引率や、年金資産の運用環境が前提条件と乖離した場合に、数理計算上の差異が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、年金資産の運用は安全性を考慮した資産配分に努めるとともに、運用状況の定期的なモニタリングを行っております。また、退職給付制度には確定給付型と確定拠出型を組み合わせた制度を導入しております。 (8) 人的資源に関するリスク当社グループが海外への事業展開を含め持続的に成長するためには人材確保が不可欠であり、雇用制度の充実や能力開発制度等を通じて雇用確保と人材育成に努めておりますが、少子高齢化に伴う労働人口の減少等もあり雇用競争の激化や退職率の上昇により有能な人材の獲得や流出防止が困難な場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対処するため、4月の定期採用に加えて通年のキャリア採用を推進しております。高齢者や女性、外国人の人材確保等ダイバーシティの推進を行うとともに、各種研修プログラムの他にも通信教育受講の奨励や社内e-ラーニングの提供など自己啓発支援を行い、人材育成に努めております。また、エンゲージメント調査を実施し、現状分析と課題認識を行い職場環境の改善につなげております。ストレスに関する調査を定期的に行い、必要に応じて産業医による面談を提供するなど、従業員の心と体の健康に配慮した取り組みを実施しております。仕事と生活の両立を目指した長時間労働削減(ワークライフバランス推進)や働きやすい職場環境を整えることで離職防止や生産性向上の取り組みを行っております。

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