5901

東洋製罐グループホールディングス(5901)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

金属製品 建設・資材

事業の概要

  • 包装容器の総合メーカー
    東洋製罐グループは、金属、プラスチック、紙、ガラスといった多様な素材を使い、様々な種類の容器を製造・販売しています。飲料缶や食品容器など、私たちの身の回りにある多くの製品に使われる容器を提供することで収益を得ています。
  • エンジニアリング・充填・物流
    容器製造に関連する機械設備の開発・販売に加え、飲料やエアゾール製品などの充填受託、さらには製品の運送や倉庫管理も手掛けています。これにより、容器製造から製品化、流通までを一貫してサポートするビジネスモデルを構築しています。
  • 多角的な事業展開
    容器事業を核としつつも、鋼板の製造販売、磁気ディスク用アルミ基板や機能性フィルムなどの高機能材料の製造販売、さらにはオフィスビルや商業施設の賃貸を行う不動産事業も展開しています。これにより、事業ポートフォリオを多様化し、安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 包装容器事業
    この事業は、金属、プラスチック、紙、ガラスを主原料とする容器の製造販売が中心です。売上高は6,024.47億円とグループ全体の約6割を占め、営業利益も270.05億円と最も大きく、グループの主要な収益源となっています。
  • エンジニアリング・充填・物流事業
    包装容器関連の機械設備製造販売、飲料やエアゾール製品などの充填受託、貨物自動車運送や倉庫業が含まれます。売上高は1,464.07億円ですが、営業利益は-97.28億円と赤字であり、現在投資フェーズにあるか、競争が激しい分野である可能性があります。
  • 鋼板関連事業および機能材料関連事業
    鋼板およびその加工品の製造販売を行う鋼板関連事業は売上高899.87億円、営業利益76.94億円です。磁気ディスク用アルミ基板や光学用機能フィルムなどの高機能材料を扱う機能材料関連事業は売上高518.66億円、営業利益60.97億円と、比較的小規模ながら高い収益性を有しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PackagingBusiness 地域 6,024 270 4.5%
EngineeringFillingAndLogisticsBusinesses 地域 1,464 -97 -6.6%
SteelPlateRelatedBusiness 地域 900 77 8.6%
FunctionalMaterialsRelatedBusiness 地域 519 61 11.8%
PropertyRelatedBusiness 地域 81 46 56.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,414 文字
3【事業の内容】当社および子会社86社(連結子会社74社、非連結子会社12社)ならびに関連会社7社により構成される当社グループは総合容器メーカーとして、金属・プラスチック・紙・ガラスを主原料とする容器の製造販売を行う「包装容器事業」、包装容器関連機械設備の製造販売、飲料充填品・エアゾール製品・一般充填品の受託製造販売、貨物自動車運送業や倉庫業を行う「エンジニアリング・充填・物流事業」、鋼板および鋼板の加工品の製造販売を行う「鋼板関連事業」、磁気ディスク用アルミ基板・光学用機能フィルム・釉薬・顔料・ゲルコート・微量要素肥料などの機能材料の製造販売を行う「機能材料関連事業」およびオフィスビル・商業施設などの賃貸を行う「不動産関連事業」を主な事業内容としております。その他、自動車用プレス金型・機械器具・硬質合金・農業用資材製品などの製造販売、石油製品などの販売、損害保険代理業などの事業を営んでおります。各事業における当社および関係会社の位置付けなどは、次のとおりであります。なお、次の5部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)包装容器事業①金属製品の製造販売主として連結子会社12社(東洋製罐㈱、Bangkok Can Manufacturing Co., Ltd.、日本クロージャー㈱、他9社)および持分法適用関連会社3社が携わっております。②プラスチック製品の製造販売主として連結子会社12社(東洋製罐㈱、東罐興業㈱、日本クロージャー㈱、メビウスパッケージング㈱、他8社)および持分法適用関連会社2社が携わっております。③紙製品の製造販売主として連結子会社5社(東罐興業㈱、日本トーカンパッケージ㈱、他3社)が携わっております。④ガラス製品の製造販売主として連結子会社5社(東洋ガラス㈱、他4社)が携わっております。(2)エンジニアリング・充填・物流事業①エンジニアリング事業主として連結子会社16社(Stolle Machinery Company, LLC、東洋製罐グループエンジニアリング㈱、他14社)が携わっております。②充填事業主として連結子会社9社(東洋エアゾール工業㈱、Toyo Seikan (Thailand) Co., Ltd.、他7社)が携わっております。③物流事業主として連結子会社5社(東洋メビウス㈱、他4社)が携わっております。(3)鋼板関連事業(鋼板および鋼板の加工品の製造販売)主として連結子会社7社(東洋鋼鈑㈱、他6社)および持分法適用関連会社1社が携わっております。(4)機能材料関連事業(磁気ディスク用アルミ基板・光学用機能フィルム・釉薬・顔料・ゲルコート・微量要素肥料などの製造販売)主として連結子会社10社(東洋鋼鈑㈱、東洋ガラス㈱、TOMATEC㈱、他7社)が携わっております。(5)不動産関連事業(オフィスビル・商業施設などの賃貸)主として当社および連結子会社12社(東罐共栄㈱、他11社)が携わっております。(6)その他(自動車用プレス金型・機械器具・硬質合金・農業用資材製品などの製造販売、石油製品などの販売、損害保険代理業)主として連結子会社9社および持分法適用関連会社1社が携わっております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
容器市場における競合他社との価格競争激化およびお得意先各社における容器の自社製造の拡大が続いており、価格交渉力の低下や製品価格の下落傾向を強める懸念があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
多岐にわたる斬新で革新的な製品・サービスを開発し、競合他社との差別化を図っている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:自然災害・感染症・事故リスク / コンプライアンスリスク / 事業・経営リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

東洋製罐グループは、長年培ってきた容器製造技術と、顧客ニーズに応える包装ソリューション開発力に強みを持つ。特に、食品・飲料業界における長年の実績と信頼は、無形資産として一定の評価が可能。ただし、特許やブランド力が他社と比較して突出しているというよりは、総合的な技術力と顧客基盤に依存している側面が強い。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

食品・飲料メーカーにとって、包装容器の変更は、製造ラインの改修、品質管理、流通チャネルへの影響など、多大なコストとリスクを伴う。東洋製罐グループが提供するカスタマイズされた容器や、長年の取引で培われた信頼関係は、顧客のスイッチングコストを高めている。特に、大手飲料メーカーとの長期契約や、特定の製品に最適化された容器設計は、乗り換えを困難にしている。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

東洋製罐グループの事業モデルには、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるネットワーク効果は基本的に見られない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような外部性はない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

金属・プラスチック容器の製造においては、原材料調達コスト、生産効率、スケールメリットが競争力の源泉となる。東洋製罐グループは、一定の規模を持つため、原材料の大量購入や生産ラインの効率化によるコスト削減効果は期待できる。しかし、競合他社も同様の取り組みを行っており、構造的な圧倒的コスト優位性を確立しているとは言い難い。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

東洋製罐グループは、日本国内における缶・容器業界でトップクラスのシェアを誇る。特に、飲料缶や食品缶の分野では、その生産能力と供給網は業界内で大きな影響力を持つ。この規模の経済性は、生産効率の向上や、顧客への安定供給能力に繋がり、競合他社が容易に追随できない優位性を築いている。大手顧客との取引実績も、この規模を支えている。

  • 多様な素材対応力
    金属、プラスチック、紙、ガラスといった主要な容器素材すべてに対応できる技術と生産体制を持っています。これにより、顧客の多様なニーズに応じた最適な容器ソリューションを提供でき、幅広い産業分野での顧客基盤を確立しています。
  • 一貫したソリューション提供
    容器の製造販売だけでなく、関連する機械設備のエンジニアリング、製品の充填受託、さらには物流までを一貫して提供できる点が強みです。これにより、顧客は複数のサプライヤーと連携する手間を省き、効率的なサプライチェーンを構築できます。
  • 高機能材料への展開
    磁気ディスク用アルミ基板や光学用機能フィルムなど、高度な技術を要する機能材料の製造販売も行っています。これは、単なる容器メーカーに留まらない技術開発力と、高付加価値製品への展開能力を示しており、将来的な成長ドライバーとなり得ます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、1917年の創業以来100年以上にわたり、金属・プラスチック・紙・ガラス等、それぞれが持つ特性を活かし、人々のライフスタイルや社会の変化に応じて、さまざまな素材の容器を世の中に送り出してまいりました。当社グループは、2016年4月に制定した東洋製罐グループの経営思想のもと、次の100年に向けて、素材の開発と加工の技術を軸に、人々の暮らしをより豊かにし、環境にやさしいしくみを拡げ、さらなる発展と進化を目指しております。〔東洋製罐グループの経営思想〕経営理念常に新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現を希求して、人類の幸福に貢献します。信条・品格を重んじ、あらゆる事に日々公明正大に努めます。・一人ひとりの力を最大限に発揮し、自己の成長と共に社会の繁栄に努めます。ビジョン・世界中の人に必要とされる斬新で革新的な技術と商品を提供するグループを目指します。(2)目標とする経営指標2021年度から5ヶ年の「中期経営計画2025」では、最終年度である2025年度に、売上高8,500億円、営業利益500億円、EBITDA1,100億円、ROE5%の達成等を数値目標として掲げております。また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして定めた「資本収益性向上に向けた取り組み2027」では、「中期経営計画2025」の延長上の営業利益目標を設定するとともに自己資本の圧縮を進めることで、2027年度に株主資本コストを上回るROE8%以上の達成を目指します。「中期経営計画2025」および「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の詳細につきましては、「(3)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題」をご参照ください。当社グループの当連結会計年度の業績は、エンジニアリング事業において、海外での製缶・製蓋機械の販売減少により、売上高は9,225億16百万円となりました。営業利益は、エンジニアリング事業における海外での製缶・製蓋機械の販売減少や国内での貸倒損失の計上があったものの、包装容器事業において原材料価格高騰分の価格転嫁を実施したこと、また機能材料関連事業における市況回復があったことなどにより、342億4百万円となりました。経常利益は、持分法投資利益が増加したものの、為替差損を計上したことなどにより375億66百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失を計上したことにより223億94百万円となりました。自己資本は、342億51百万円の自己株式の取得および154億22百万円の配当の実施をしたものの、円安影響による為替換算調整勘定の増加などにより、6,669億69百万円となりました。この結果、EBITDAは902億円、ROEは3.4%となりました。 (3)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題当社グループは、創業以来100年以上にわたり、包装容器を中心として、人びとの生活に欠かせない製品・サービスを提供し、社会に貢献してまいりました。近年、当社グループを取り巻く事業環境は想定を超えて変化し、解決すべき様々な社会課題が顕在化しております。このような事業環境下において、当社グループは、2021年5月に、社会や地球環境について長期的な視点で考え、すべてのステークホルダーの皆様に提供する価値の最大化を図るべく、2050年を見据えた「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」を策定し、その実現に向けて、2030年に達成を目指す定量的・定性的な経営目標である「中長期経営目標2030」を設定いたしました。当社グループは、「中長期経営目標2030」を達成するためのアクションプランとして、2021年度から5ヶ年の「中期経営計画2025」を策定いたしました。また、成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして、2023年5月に「資本収益性向上に向けた取り組み2027」を策定いたしました。概要は次のとおりです。 ①長期経営ビジョン2050「未来をつつむ」当社グループの目指す姿・ありたい姿を「世界中のあらゆる人びとを安心・安全・豊かさでつつむ『くらしのプラットフォーム』」と位置づけ、「多様性が受け入れられ、一人ひとりがより自分らしく生活できる社会の実現」「地球環境に負荷を与えずに、人々の幸せなくらしがずっと未来へ受け継がれる社会の実現」を目指します。そのために「食と健康」「快適な生活」「環境・資源・エネルギー」の3つの分野で、グループが一体となって、これまで培ってきた素材開発、成形加工、エンジニアリング等の技術・ノウハウを活用し、オープンイノベーション、IoT・DX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するとともに、お客様やお取引先等をはじめとした志を同じくするパートナーと連携し、包装容器メーカーの枠を超え、社会を変える新たな価値を創造してまいります。②中長期経営目標2030「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」の実現に向けて、2030年に達成を目指す定量的・定性的な経営目標として設定した「中長期経営目標2030」の概要は次のとおりです。 (注)国際的なイニシアチブであるSBT(Science Based Targets)イニシアチブ※の新基準「1.5℃目標」の認定取得を目指すため、2021年11月に、Eco Action Plan 2030の主要目標を以下のとおり上方修正し、2023年3月に「1.5℃目標」の認定を取得いたしました。・事業活動でのCO2排出量(Scope1・2)35%削減 ⇒ 50%削減・サプライチェーンでのCO2排出量(Scope3)20%削減 ⇒ 30%削減※ SBTイニシアチブ…企業のGHG(温室効果ガス)削減目標が科学的な根拠と整合したものであることを認定する国際的なイニシアチブ ③中期経営計画2025 「中長期経営目標2030」を達成するためのアクションプランである2021年度から5ヶ年の「中期経営計画2025」(以下、「本中期経営計画」といいます。)の概要は次のとおりです。<基本方針>本中期経営計画では、“「くらしのプラットフォーム」へ向けた持続的な成長”を基本方針とし、「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」で掲げた目指す社会の実現に向け、3つの主要課題に取り組みます。<3つの主要課題と施策>a)既存事業領域の持続的成長「多様性への対応」と「持続可能な社会の実現」の2つの軸と持続的成長の観点から、これまでの事業構造にとらわれず、果断に事業ポートフォリオの見直しを行うことで、既存事業領域の持続的な成長を目指します。b)新たな成長領域の探索・事業化・収益化人びとのライフスタイルの変化や環境負荷の低減など、社会の多様なニーズや新たな課題を捉え、当社グループが培ってきた「素材開発」「成形加工」「エンジニアリング」などの保有技術をもとに、「食と健康」「快適な生活」「環境・資源・エネルギー」の領域において、新規事業を創出することで、新たな社会基盤を創造します。c)成長を支える経営基盤の強化持続的成長のための経営資源の充実とガバナンスの強化を行います。ⅰ)技術・開発パートナーとの共創や新技術の探索を通じ、事業創出のための研究開発を推進ⅱ)IoT・DXデジタル技術の活用を通じたバリューチェーンの変革と事業領域の拡大ⅲ)人材新たな価値創造につながる人材プラットフォームの整備ⅳ)組織社会からの信頼に応えるためのコーポレート・ガバナンスの強化<持続的成長のためのロードマップ>包装容器領域を基盤として、エンジニアリング・充填・物流領域におけるバリューチェーンの拡大と、鋼板関連事業・機能材料関連事業における光学用・電池向け部材等での成長を図るとともに、新規事業領域において社会課題解決の新しい仕組みを創出し、2030年度に連結売上高1兆円を目指します。<投資・財務方針>事業活動と資産圧縮で創出したキャッシュを原資として、将来の成長や基盤強化等の投資を実施いたします。a)投資「くらしのプラットフォーム」へ向け、3,300億円規模の投資(M&A含む)を実施目的目安額(億円)備考新たな成長分野・領域の拡大主な投資目的■環境負荷低減・環境価値拡大のための投資■包装容器製造の枠を超えたバリューチェーン全体でのシステム構築■「食と健康」・「快適な生活」・「環境・資源・エネルギー」領域を中心とするビジネスパートナーやスタートアップ企業との共創による事業創出と育成1,600-既存事業領域の持続的成長注力すべき既存事業領域における基盤強化1,500設備更新において、環境負荷低減や省人化・省力化を伴う形で極力行う経営基盤強化IoT・DXの推進、新技術開発、人材開発など200-合計3,300-※上記は計画時の目安であり、進捗状況・事業機会タイミング等の要因により、内訳を随時見直し、投資判断・実施b)原資・本中期経営計画期間において営業キャッシュ・フロー約3,800億円を創出・政策保有株式を400億円規模売却し、成長分野への投資に活用 <株主還元方針>本中期経営計画期間中は、総還元性向80%を目安に株主還元を行います。a)配当金連結配当性向50%以上を目安とする1株当たり46円を下限とし、段階的に引き上げるb)自己株式取得機動的に実施する※資産売却等による特別損益は、原則として、総還元性向および連結配当性向を算定するうえでは考慮いたしません。④資本収益性向上に向けた取り組み2027資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、2023年度から2027年度までに成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして定めた「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の概要は次のとおりです。<取り組み方針>成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進め、資本収益性の向上を図ります。a)成長戦略:事業ポートフォリオの最適化・エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業等における成長分野への経営資源投入・国内包装容器事業を中心とした適正な売価転嫁、不採算事業領域・拠点の再構築b)資本・財務戦略:資産効率向上・段階的に拡充してきた配当および自己株式取得による株主還元を大幅に強化・政策保有株式の一層の縮減・不採算事業領域の資産圧縮、不動産の売却および価値向上<KPIの設定> 中期経営計画2025の延長上の営業利益目標をベースに自己資本の圧縮を進め、2027年度に株主資本コストを上回るROE8%以上の達成を目指します。 2022年度実績2023年度実績2024年度実績2025年度予想2025年度目標2027年度目標2030年度目標業績(億円)売上高9,0609,5069,2259,6008,500※1-(参考:約 10,500)10,000※1営業利益73338342450500650800EBITDA6038929021,0001,1001,200-純利益103230223460350480資本収益性等ROE(%)1.63.53.46.95.08.0%以上 自己資本(億円)6,4366,6576,6696,580-6,000 2022年度実績2023年度実績2024年度実績2025年度予想2021~2025年度目標2023~2027年度目標 株主還元(%)連結配当性向(1株当たり配当金)156.4(89円)68.8(90円)66.7(91円)39.5※3(114円)50%以上を目安(46円を下限とし、段階的に引き上げ)同左※25年間で約800億円見込み 総還元性向(自己株式取得)156.4(-)155.4(200億円)219.6(342億円)95.5(257億円)80%以上を目安5年間で約1,000億円※1 足元の売上高増加は、為替変動やエネルギー価格高騰に伴う売価転嫁等の影響も含まれることから、2025年度・2030年度の売上高目標は据え置きとしています。※2 2026~2027年度の配当については「中期経営計画2025」で定めた配当方針を延長した水準としておりますが、実際の利益に合わせて配当方針を勘案のうえ決定いたします。※3 2025年度の投資有価証券売却益および固定資産売却益を除いたみなし連結配当性向は50.3%となる見込みです。 <ROE8%以上達成に向けた施策>利益(R)の増加および自己資本(E)の圧縮によってROE8%以上を目指します。※ 2026~2027年度の配当については「中期経営計画2025」で定めた配当方針を延長した水準としておりますが、実際の利益に合わせて配当方針を勘案のうえ決定いたします。 a)事業ポートフォリオの最適化国内包装容器事業を中心に売価転嫁、不採算事業領域・拠点の再構築を早急に行い、成長分野での事業成長を着実に成し遂げ、2027年度での営業利益目標の達成を目指します。<2024年度までの進捗状況>・包装容器事業を中心に、原材料価格上昇分の売価転嫁を実施したほか、不採算事業領域・拠点の検証を行い、成長領域へ経営資源をシフトいたしました。・鋼板関連事業において、車載用二次電池材への設備投資を行い、製造設備の新設・増設を行いました(投資額約155億円、2023年11月~2024年1月稼働)。また、次世代電池用負極集電体の開発が、経済産業省「蓄電池にかかる供給確保計画」に認定されました。・今後の成長が見込まれるアジアでの充填事業を拡大するため、マレーシアにおいてホームケア製品、パーソナルケア製品などのOEM・ODMを行うPREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD.を子会社化いたしました。・機能材料関連事業において、使用済み乾電池を肥料原料にリサイクルするプロセスを確立し、乾電池由来の微量要素肥料の販売を開始いたしました(パナソニック エナジー株式会社様との共同開発)。・事業領域複合での成長分野として、電子デバイス向け機能性材料「MiraNeo®」を太陽光発電向けに上市いたしました。<今後の施策>・包装容器事業を中心に、過去のコストアップ分を含めたエネルギー費や、増加傾向にある物流費、人件費など、さらなる売価転嫁を行います。・成長分野への経営資源のシフトをさらに進めるとともに、省人化によるコストダウンを実施いたします。・充填事業において、引き続き伸長が見込まれるアジア圏を中心に、設備投資を強化いたします。また、PREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD.の子会社化に伴う事業シナジーを追求してまいります。・鋼板関連事業において、将来的な量産に向け次世代電池用負極集電体の開発を強化いたします。・機能材料関連事業における光学用機能フィルムについて、中国市場における販売を強化いたします。b)株主還元の大幅な強化ROE8%以上の実現に向け、2023年度から2027年度までの5期累計約1,000億円の自己株式取得を計画し、段階的に拡充してきた株主還元を大幅に強化いたします。<2024年度までの進捗状況>2023年度は200億円、2024年度は342億円の自己株式取得を行いました。年間配当金総額149億円(1株当たり配当額91円)と合わせ、2024年度における総還元性向は219.6%となる見込みです。<今後の施策>2025年度は257億円の自己株式取得を行い、年間配当金は1株につき114円とさせていただく予定です。c)キャッシュアロケーション営業キャッシュ・フローおよび資産売却・資金調達を原資として投資・株主還元に戦略的に配分し、事業成長および資本収益性の向上を目指します。<2024年度までの進捗状況>・2021年度から2027年度までに600億円の政策保有株式を売却する方針としており、2024年度までに約267億円を売却いたしました。・保有不動産について、物件ごとの利回り等を重視しながら売却、追加投資による用途の変更、現状維持の検討を行いました。<今後の施策>・2025年5月の取締役会において、2025年度に政策保有株式を160億円売却することを決議しております。・保有不動産について、2024年度以降に27億円の売却を行っております。今後も引き続き、上記検討結果に応じた対応を行ってまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、より一層厳しさを増すことが想定されますが、中期経営計画2025および資本収益性向上に向けた取り組み2027の諸施策を着実に遂行することで、持続的な成長を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、1917年の創業以来100年以上にわたり、金属・プラスチック・紙・ガラス等、それぞれが持つ特性を活かし、人々のライフスタイルや社会の変化に応じて、さまざまな素材の容器を世の中に送り出してまいりました。当社グループは、2016年4月に制定した東洋製罐グループの経営思想のもと、次の100年に向けて、素材の開発と加工の技術を軸に、人々の暮らしをより豊かにし、環境にやさしいしくみを拡げ、さらなる発展と進化を目指しております。〔東洋製罐グループの経営思想〕経営理念常に新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現を希求して、人類の幸福に貢献します。信条・品格を重んじ、あらゆる事に日々公明正大に努めます。・一人ひとりの力を最大限に発揮し、自己の成長と共に社会の繁栄に努めます。ビジョン・世界中の人に必要とされる斬新で革新的な技術と商品を提供するグループを目指します。(2)目標とする経営指標2021年度から5ヶ年の「中期経営計画2025」では、最終年度である2025年度に、売上高8,500億円、営業利益500億円、EBITDA1,100億円、ROE5%の達成等を数値目標として掲げております。また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして定めた「資本収益性向上に向けた取り組み2027」では、「中期経営計画2025」の延長上の営業利益目標を設定するとともに自己資本の圧縮を進めることで、2027年度に株主資本コストを上回るROE8%以上の達成を目指します。「中期経営計画2025」および「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の詳細につきましては、「(3)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題」をご参照ください。当社グループの当連結会計年度の業績は、エンジニアリング事業において、海外での製缶・製蓋機械の販売減少により、売上高は9,225億16百万円となりました。営業利益は、エンジニアリング事業における海外での製缶・製蓋機械の販売減少や国内での貸倒損失の計上があったものの、包装容器事業において原材料価格高騰分の価格転嫁を実施したこと、また機能材料関連事業における市況回復があったことなどにより、342億4百万円となりました。経常利益は、持分法投資利益が増加したものの、為替差損を計上したことなどにより375億66百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失を計上したことにより223億94百万円となりました。自己資本は、342億51百万円の自己株式の取得および154億22百万円の配当の実施をしたものの、円安影響による為替換算調整勘定の増加などにより、6,669億69百万円となりました。この結果、EBITDAは902億円、ROEは3.4%となりました。 (3)中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題当社グループは、創業以来100年以上にわたり、包装容器を中心として、人びとの生活に欠かせない製品・サービスを提供し、社会に貢献してまいりました。近年、当社グループを取り巻く事業環境は想定を超えて変化し、解決すべき様々な社会課題が顕在化しております。このような事業環境下において、当社グループは、2021年5月に、社会や地球環境について長期的な視点で考え、すべてのステークホルダーの皆様に提供する価値の最大化を図るべく、2050年を見据えた「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」を策定し、その実現に向けて、2030年に達成を目指す定量的・定性的な経営目標である「中長期経営目標2030」を設定いたしました。当社グループは、「中長期経営目標2030」を達成するためのアクションプランとして、2021年度から5ヶ年の「中期経営計画2025」を策定いたしました。また、成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして、2023年5月に「資本収益性向上に向けた取り組み2027」を策定いたしました。概要は次のとおりです。 ①長期経営ビジョン2050「未来をつつむ」当社グループの目指す姿・ありたい姿を「世界中のあらゆる人びとを安心・安全・豊かさでつつむ『くらしのプラットフォーム』」と位置づけ、「多様性が受け入れられ、一人ひとりがより自分らしく生活できる社会の実現」「地球環境に負荷を与えずに、人々の幸せなくらしがずっと未来へ受け継がれる社会の実現」を目指します。そのために「食と健康」「快適な生活」「環境・資源・エネルギー」の3つの分野で、グループが一体となって、これまで培ってきた素材開発、成形加工、エンジニアリング等の技術・ノウハウを活用し、オープンイノベーション、IoT・DX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するとともに、お客様やお取引先等をはじめとした志を同じくするパートナーと連携し、包装容器メーカーの枠を超え、社会を変える新たな価値を創造してまいります。②中長期経営目標2030「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」の実現に向けて、2030年に達成を目指す定量的・定性的な経営目標として設定した「中長期経営目標2030」の概要は次のとおりです。 (注)国際的なイニシアチブであるSBT(Science Based Targets)イニシアチブ※の新基準「1.5℃目標」の認定取得を目指すため、2021年11月に、Eco Action Plan 2030の主要目標を以下のとおり上方修正し、2023年3月に「1.5℃目標」の認定を取得いたしました。・事業活動でのCO2排出量(Scope1・2)35%削減 ⇒ 50%削減・サプライチェーンでのCO2排出量(Scope3)20%削減 ⇒ 30%削減※ SBTイニシアチブ…企業のGHG(温室効果ガス)削減目標が科学的な根拠と整合したものであることを認定する国際的なイニシアチブ ③中期経営計画2025 「中長期経営目標2030」を達成するためのアクションプランである2021年度から5ヶ年の「中期経営計画2025」(以下、「本中期経営計画」といいます。)の概要は次のとおりです。<基本方針>本中期経営計画では、“「くらしのプラットフォーム」へ向けた持続的な成長”を基本方針とし、「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」で掲げた目指す社会の実現に向け、3つの主要課題に取り組みます。<3つの主要課題と施策>a)既存事業領域の持続的成長「多様性への対応」と「持続可能な社会の実現」の2つの軸と持続的成長の観点から、これまでの事業構造にとらわれず、果断に事業ポートフォリオの見直しを行うことで、既存事業領域の持続的な成長を目指します。b)新たな成長領域の探索・事業化・収益化人びとのライフスタイルの変化や環境負荷の低減など、社会の多様なニーズや新たな課題を捉え、当社グループが培ってきた「素材開発」「成形加工」「エンジニアリング」などの保有技術をもとに、「食と健康」「快適な生活」「環境・資源・エネルギー」の領域において、新規事業を創出することで、新たな社会基盤を創造します。c)成長を支える経営基盤の強化持続的成長のための経営資源の充実とガバナンスの強化を行います。ⅰ)技術・開発パートナーとの共創や新技術の探索を通じ、事業創出のための研究開発を推進ⅱ)IoT・DXデジタル技術の活用を通じたバリューチェーンの変革と事業領域の拡大ⅲ)人材新たな価値創造につながる人材プラットフォームの整備ⅳ)組織社会からの信頼に応えるためのコーポレート・ガバナンスの強化<持続的成長のためのロードマップ>包装容器領域を基盤として、エンジニアリング・充填・物流領域におけるバリューチェーンの拡大と、鋼板関連事業・機能材料関連事業における光学用・電池向け部材等での成長を図るとともに、新規事業領域において社会課題解決の新しい仕組みを創出し、2030年度に連結売上高1兆円を目指します。<投資・財務方針>事業活動と資産圧縮で創出したキャッシュを原資として、将来の成長や基盤強化等の投資を実施いたします。a)投資「くらしのプラットフォーム」へ向け、3,300億円規模の投資(M&A含む)を実施目的目安額(億円)備考新たな成長分野・領域の拡大主な投資目的■環境負荷低減・環境価値拡大のための投資■包装容器製造の枠を超えたバリューチェーン全体でのシステム構築■「食と健康」・「快適な生活」・「環境・資源・エネルギー」領域を中心とするビジネスパートナーやスタートアップ企業との共創による事業創出と育成1,600-既存事業領域の持続的成長注力すべき既存事業領域における基盤強化1,500設備更新において、環境負荷低減や省人化・省力化を伴う形で極力行う経営基盤強化IoT・DXの推進、新技術開発、人材開発など200-合計3,300-※上記は計画時の目安であり、進捗状況・事業機会タイミング等の要因により、内訳を随時見直し、投資判断・実施b)原資・本中期経営計画期間において営業キャッシュ・フロー約3,800億円を創出・政策保有株式を400億円規模売却し、成長分野への投資に活用 <株主還元方針>本中期経営計画期間中は、総還元性向80%を目安に株主還元を行います。a)配当金連結配当性向50%以上を目安とする1株当たり46円を下限とし、段階的に引き上げるb)自己株式取得機動的に実施する※資産売却等による特別損益は、原則として、総還元性向および連結配当性向を算定するうえでは考慮いたしません。④資本収益性向上に向けた取り組み2027資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、2023年度から2027年度までに成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして定めた「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の概要は次のとおりです。<取り組み方針>成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進め、資本収益性の向上を図ります。a)成長戦略:事業ポートフォリオの最適化・エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業等における成長分野への経営資源投入・国内包装容器事業を中心とした適正な売価転嫁、不採算事業領域・拠点の再構築b)資本・財務戦略:資産効率向上・段階的に拡充してきた配当および自己株式取得による株主還元を大幅に強化・政策保有株式の一層の縮減・不採算事業領域の資産圧縮、不動産の売却および価値向上<KPIの設定> 中期経営計画2025の延長上の営業利益目標をベースに自己資本の圧縮を進め、2027年度に株主資本コストを上回るROE8%以上の達成を目指します。 2022年度実績2023年度実績2024年度実績2025年度予想2025年度目標2027年度目標2030年度目標業績(億円)売上高9,0609,5069,2259,6008,500※1-(参考:約 10,500)10,000※1営業利益73338342450500650800EBITDA6038929021,0001,1001,200-純利益103230223460350480資本収益性等ROE(%)1.63.53.46.95.08.0%以上 自己資本(億円)6,4366,6576,6696,580-6,000 2022年度実績2023年度実績2024年度実績2025年度予想2021~2025年度目標2023~2027年度目標 株主還元(%)連結配当性向(1株当たり配当金)156.4(89円)68.8(90円)66.7(91円)39.5※3(114円)50%以上を目安(46円を下限とし、段階的に引き上げ)同左※25年間で約800億円見込み 総還元性向(自己株式取得)156.4(-)155.4(200億円)219.6(342億円)95.5(257億円)80%以上を目安5年間で約1,000億円※1 足元の売上高増加は、為替変動やエネルギー価格高騰に伴う売価転嫁等の影響も含まれることから、2025年度・2030年度の売上高目標は据え置きとしています。※2 2026~2027年度の配当については「中期経営計画2025」で定めた配当方針を延長した水準としておりますが、実際の利益に合わせて配当方針を勘案のうえ決定いたします。※3 2025年度の投資有価証券売却益および固定資産売却益を除いたみなし連結配当性向は50.3%となる見込みです。 <ROE8%以上達成に向けた施策>利益(R)の増加および自己資本(E)の圧縮によってROE8%以上を目指します。※ 2026~2027年度の配当については「中期経営計画2025」で定めた配当方針を延長した水準としておりますが、実際の利益に合わせて配当方針を勘案のうえ決定いたします。 a)事業ポートフォリオの最適化国内包装容器事業を中心に売価転嫁、不採算事業領域・拠点の再構築を早急に行い、成長分野での事業成長を着実に成し遂げ、2027年度での営業利益目標の達成を目指します。<2024年度までの進捗状況>・包装容器事業を中心に、原材料価格上昇分の売価転嫁を実施したほか、不採算事業領域・拠点の検証を行い、成長領域へ経営資源をシフトいたしました。・鋼板関連事業において、車載用二次電池材への設備投資を行い、製造設備の新設・増設を行いました(投資額約155億円、2023年11月~2024年1月稼働)。また、次世代電池用負極集電体の開発が、経済産業省「蓄電池にかかる供給確保計画」に認定されました。・今後の成長が見込まれるアジアでの充填事業を拡大するため、マレーシアにおいてホームケア製品、パーソナルケア製品などのOEM・ODMを行うPREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD.を子会社化いたしました。・機能材料関連事業において、使用済み乾電池を肥料原料にリサイクルするプロセスを確立し、乾電池由来の微量要素肥料の販売を開始いたしました(パナソニック エナジー株式会社様との共同開発)。・事業領域複合での成長分野として、電子デバイス向け機能性材料「MiraNeo®」を太陽光発電向けに上市いたしました。<今後の施策>・包装容器事業を中心に、過去のコストアップ分を含めたエネルギー費や、増加傾向にある物流費、人件費など、さらなる売価転嫁を行います。・成長分野への経営資源のシフトをさらに進めるとともに、省人化によるコストダウンを実施いたします。・充填事業において、引き続き伸長が見込まれるアジア圏を中心に、設備投資を強化いたします。また、PREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD.の子会社化に伴う事業シナジーを追求してまいります。・鋼板関連事業において、将来的な量産に向け次世代電池用負極集電体の開発を強化いたします。・機能材料関連事業における光学用機能フィルムについて、中国市場における販売を強化いたします。b)株主還元の大幅な強化ROE8%以上の実現に向け、2023年度から2027年度までの5期累計約1,000億円の自己株式取得を計画し、段階的に拡充してきた株主還元を大幅に強化いたします。<2024年度までの進捗状況>2023年度は200億円、2024年度は342億円の自己株式取得を行いました。年間配当金総額149億円(1株当たり配当額91円)と合わせ、2024年度における総還元性向は219.6%となる見込みです。<今後の施策>2025年度は257億円の自己株式取得を行い、年間配当金は1株につき114円とさせていただく予定です。c)キャッシュアロケーション営業キャッシュ・フローおよび資産売却・資金調達を原資として投資・株主還元に戦略的に配分し、事業成長および資本収益性の向上を目指します。<2024年度までの進捗状況>・2021年度から2027年度までに600億円の政策保有株式を売却する方針としており、2024年度までに約267億円を売却いたしました。・保有不動産について、物件ごとの利回り等を重視しながら売却、追加投資による用途の変更、現状維持の検討を行いました。<今後の施策>・2025年5月の取締役会において、2025年度に政策保有株式を160億円売却することを決議しております。・保有不動産について、2024年度以降に27億円の売却を行っております。今後も引き続き、上記検討結果に応じた対応を行ってまいります。当社グループを取り巻く事業環境は、より一層厳しさを増すことが想定されますが、中期経営計画2025および資本収益性向上に向けた取り組み2027の諸施策を着実に遂行することで、持続的な成長を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。①財政状態および経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中で、景気は緩やかな回復基調が継続しました。一方、先行きは、不安定な国際情勢、物価の上昇や金融市場の変動などにより、不透明な状況にあります。このような環境下におきまして、当連結会計年度における当社グループの業績は、以下のとおりとなりました。 (単位:百万円) 前期当期増減増減率売上高950,663922,516△28,146△3.0%営業利益33,85034,2043531.0%売上高営業利益率3.6%3.7%0.1%-経常利益38,74037,566△1,174△3.0%特別利益1,588718△870-特別損失5,9885,868△120-親会社株主に帰属する当期純利益23,08322,394△688△3.0% 売上高は、海外での製缶・製蓋機械の販売が減少したことにより、9,225億16百万円(前期比3.0%減)となりました。利益面では、エンジニアリング・充填・物流事業において、製缶・製蓋機械の販売減少や貸倒損失の計上があったものの、包装容器事業を中心に原材料価格上昇分の転嫁を実施したことなどにより、営業利益は342億4百万円(前期比1.0%増)となりました。経常利益は、持分法投資利益が増加したものの、為替差損を計上したことなどにより、375億66百万円(前期比3.0%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、223億94百万円(前期比3.0%減)となりました。各セグメントの営業の概況は次のとおりであります。 (単位:百万円)報告セグメント等売上高(外部顧客)営業利益前期当期増減増減率前期当期増減増減率包装容器事業588,352602,44714,0942.4%14,46027,00512,54486.7%エンジニアリング・充填・物流事業203,671146,407△57,263△28.1%9,422△9,728△19,150-鋼板関連事業87,94289,9872,0452.3%7,2717,6944225.8%機能材料関連事業39,27651,86612,59032.1%286,0976,069-不動産関連事業7,8978,0801832.3%4,5774,550△26△0.6%その他23,52323,7262030.9%1,0981,53743940.0%調整額----△3,008△2,95354-合計950,663922,516△28,146△3.0%33,85034,2043531.0% 〔包装容器事業〕売上高は6,024億47百万円(前期比2.4%増)となり、営業利益は270億5百万円(前期比86.7%増)となりました。a)金属製品の製造販売※国内・海外において、原材料・エネルギー価格上昇分の転嫁を実施したほか、国内において、チューハイ・ビール向けの空缶で新製品の受注があったことなどにより、売上高は前期を上回りました。b)プラスチック製品の製造販売※原材料・エネルギー価格上昇分の転嫁を実施したほか、お茶類向けのペットボトル・キャップや調味料向けのボトルなどが増加したことにより、売上高は前期を上回りました。c)紙製品の製造販売飲料向けの段ボール製品が減少しましたが、飲料コップを中心に原材料・エネルギー価格上昇分の転嫁を実施したことにより、売上高は前期並となりました。d)ガラス製品の製造販売飲食店向けでジョッキなどのハウスウエア製品や、化学薬品向けのびん製品が増加しましたが、セールスプロモーション品で前期に大型案件を受注した反動があったほか、調味料向けのびん製品が減少したことにより、売上高は前期並となりました。※当連結会計年度より、金属キャップおよびプラスチックキャップの製造販売を行うCrown Seal Public Co., Ltd.を連結子会社から持分法適用関連会社としたことにともない、売上高が減少した影響を含んでおります。〔エンジニアリング・充填・物流事業〕売上高は1,464億7百万円(前期比28.1%減)となり、営業損失は97億28百万円(前期は94億22百万円の営業利益)となりました。a)エンジニアリング事業欧米の金利上昇を背景としたお得意先における設備投資の見送りなどにより、海外での製缶・製蓋機械の販売が減少し、売上高は前期を大幅に下回りました。b)充填事業マレーシアにおいてホームケア製品およびパーソナルケア製品の充填事業を営むPREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD.を、2025年3月期中間期末より連結子会社に追加したほか、タイにおいて、飲料の充填品が増加したことなどにより、売上高は前期を上回りました。c)物流事業貨物自動車運送業および倉庫業などの売上高は、前期並となりました。〔鋼板関連事業〕売上高は899億87百万円(前期比2.3%増)となり、営業利益は76億94百万円(前期比5.8%増)となりました。電気・電子部品向けでは、車載用二次電池材の輸出が減少し、売上高は前期を下回りました。缶用材料では、食缶向けの輸出などが増加し、売上高は前期を上回りました。自動車・産業機械部品向けでは、駆動系部品材などが増加し、売上高は前期を上回りました。建築・家電向けでは、内装パネル材などが増加し、売上高は前期を上回りました。〔機能材料関連事業〕売上高は518億66百万円(前期比32.1%増)となり、営業利益は60億97百万円(前期は28百万円の営業利益)となりました。磁気ディスク用アルミ基板では、データセンター向けのハードディスク用途で市況が回復傾向となったことにより、売上高は前期を上回りました。光学用機能フィルムでは、フラットパネルディスプレイの市況が回復傾向となったことにより、売上高は前期を上回りました。その他、ほうろう製品向けの釉薬が増加しました。〔不動産関連事業〕オフィスビルおよび商業施設等の賃貸につきましては、売上高は80億80百万円(前期比2.3%増)となり、営業利益は45億50百万円(前期比0.6%減)となりました。〔その他〕自動車用プレス金型・機械器具・硬質合金および農業用資材製品などの製造販売、石油製品などの販売および損害保険代理業などにつきましては、売上高は237億26百万円(前期比0.9%増)となり、営業利益は15億37百万円(前期比40.0%増)となりました。所在地別セグメントの業績は、次のとおりであります。日本では、売上高は7,726億18百万円(前期比4.2%増)、営業利益は326億35百万円(前期比59.4%増)となりました。アジア(タイ、中国、マレーシアなど)では、売上高は830億56百万円(前期比8.9%増)、営業利益は98億1百万円(前期比37.5%増)となりました。その他(米国など)では、売上高は668億42百万円(前期比49.8%減)、営業損失は85億8百万円(前期は63億12百万円の営業利益)となりました。なお、当連結会計年度末における当社の連結子会社数は74社(前期比2社増)、持分法適用関連会社数は5社(前期比1社増)となりました。当連結会計年度中における連結子会社の増減は、次のとおりです。 ・増加(3社)PREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD.PREMIER CENTRE SERVICES SDN. BHD.PREMIER CENTRE TRADING SDN. BHD. ・減少(1社)Crown Seal Public Co., Ltd.※2024年4月1日付で当社の連結子会社から持分法適用関連会社となりました。資産、負債および純資産の状況は次のとおりであります。当連結会計年度末の総資産は、1兆2,016億15百万円となりました。現金及び預金の増加などにより前連結会計年度末に比べ208億31百万円の増加となりました。当連結会計年度末の負債は、5,067億94百万円となりました。借入金の増加や社債の発行などにより前連結会計年度末に比べ236億93百万円の増加となりました。当連結会計年度末の純資産は、6,948億20百万円となりました。自己株式の取得や配当金の支払などにより前連結会計年度末に比べ28億62百万円の減少となりました。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の56.4%から55.5%となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて267億57百万円増加し、1,100億7百万円(前期比32.1%増)となりました。〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕税金等調整前当期純利益が324億16百万円、減価償却費556億60百万円、売上債権の減少による資金の増加312億81百万円、棚卸資産の増加による資金の減少62億6百万円、仕入債務の減少による資金の減少85億17百万円などにより、当連結会計年度における営業活動による資金の増加は940億62百万円(前期比45.6%増)となりました。 〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕有形固定資産の取得による支出が336億21百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が114億37百万円あったことなどにより、当連結会計年度における投資活動による資金の減少は511億9百万円(前期比2.5%減)となりました。 〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕短期借入金の返済による支出(純額)が39億76百万円、長期借入れによる収入が380億0百万円、長期借入金の返済による支出が117億4百万円、社債の発行による収入が99億57百万円、自己株式の取得による支出が342億51百万円、配当金の支払いが155億7百万円あったことなどにより、当連結会計年度における財務活動による資金の減少は187億68百万円(前期比32.5%減)となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a)生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)包装容器事業570,009101.7エンジニアリング・充填・物流事業134,37871.0鋼板関連事業82,173104.2機能材料関連事業49,508123.4報告セグメント計836,07096.2その他19,07897.8合計855,14996.3 (注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.エンジニアリング・充填・物流事業のうち、物流事業は生産形態をとらないため、物流事業を除くエンジニアリング・充填事業を対象として記載しております。3.不動産関連事業は、生産形態をとらない事業活動のため記載しておりません。 b)受注実績エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業およびその他のうち、受注生産によるものについての当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)エンジニアリング・充填・物流事業79,975219.765,791128.4鋼板関連事業89,275110.216,586121.3機能材料関連事業34,357142.12,832119.6その他20,15189.515,271115.1合計223,760136.4100,481124.7 (注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.エンジニアリング・充填・物流事業の金額は、包装容器関連設備の製造販売の一部に係るものであります。3.包装容器事業は、事業の形態から受注実績と販売実績がほぼ同様のため記載しておりません。4.不動産関連事業は、受注形態をとらない事業活動のため記載しておりません。 c)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)包装容器事業602,447102.4エンジニアリング・充填・物流事業146,40771.9鋼板関連事業89,987102.3機能材料関連事業51,866132.1不動産関連事業8,080102.3報告セグメント計898,79096.9その他23,726100.9合計922,51697.0 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの経営成績及びセグメントごとの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 また、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標、達成状況については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。 ②資本の財源及び資金の流動性に係る情報ⅰ)主要な資金需要および財源翌連結会計年度の当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用ならびに当社グループの設備新設、改修等にかかる投資であります。また、成長市場に向けた国内・海外事業への投資および事業構造改革投資をM&Aなどの形態と組み合わせて行うことを検討しております。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、金融機関からの借入および社債発行等による資金調達を主な財源として対応いたします。安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題として認識しており、主要な取引先金融機関に対して適時適切な情報開示を行うことにより、良好な取引関係を維持しております。加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。なお、当社は「環境配慮型製品・サービスの開発と提供」、「環境への貢献」に向けた取り組みを推進するための資金調達の枠組みとして、グリーンファイナンス・フレームワークを策定し、2023年10月および2024年10月にグリーンボンドを発行して資金を調達しました。 ⅱ)資金の流動性手許の運転資金につきましては、当社および一部を除く国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。現在、手許キャッシュは、突発的な資金需要に対応するため売上高の1ヵ月から2ヵ月分の水準を保持しており、今後もこの水準で運営していく予定です。さらに、これを上回る突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるように金融機関とコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。 当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。 ③重要な会計方針の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 自然災害・感染症リスク
    地震や台風などの大規模な自然災害、または感染症の世界的流行が発生した場合、生産設備の損壊や従業員の行動制限により、事業活動が停止したり、サプライチェーンが寸断されたりする可能性があります。これにより、製品の供給が滞り、業績や財務状況に悪影響を及ぼす懸念があります。
  • コンプライアンス違反リスク
    企業活動において、独占禁止法違反や人権侵害、差別などのコンプライアンス違反が発生した場合、企業の社会的信用が大きく損なわれる可能性があります。これにより、ブランドイメージの低下、顧客離れ、法的措置による損失などが発生し、事業継続に深刻な影響を与える恐れがあります。
  • 経済状況・コスト変動リスク
    世界経済や日本経済の景気後退、少子高齢化による消費低迷は、製品の売上減少に直結する可能性があります。また、原材料価格やエネルギー価格、人件費、物流費などの生産コストが変動した場合、製品価格への転嫁が困難であれば、収益性が悪化し、業績に影響を及ぼす懸念があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|9,274 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況および経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社およびグループ各社は、継続的な事業活動に影響を及ぼすおそれのあるさまざまなリスクの発生を未然に防止し、当社およびグループ各社の経営基盤の安定化を図るとともに、危機が発生した場合に事業活動を早期に復旧し、継続させるために策定した「グループリスク及び危機管理規程」に基づき、リスクマネジメント体制の強化を推進しております。当社は、グループのリスク管理および危機管理ならびにコンプライアンスを横断的に統括するグループリスク・コンプライアンス委員会を設置しており、同委員会は、重要リスクに関する情報の確認、改善および予防措置を講じております。当社およびグループ各社では、それぞれの管理体制のもとで危機管理規程や危機対応マニュアル等の策定、リスク管理状況のとりまとめなどを行っております。また、当社は、リスク・危機管理を統括する専門部門として「リスク危機管理統括室」を設置しており、グループとしての確固たるリスク・危機管理体制の構築を進めております。なお、以下のリスクが顕在化する可能性の程度や時期、リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。(1)自然災害・感染症・事故リスク①自然災害からの事業継続地震や台風などの大規模な自然災害や事故が発生し、当社グループや取引先の従業員や生産設備等が甚大な被害を受けた場合、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループでは、継続的な事業活動に影響を及ぼすおそれのあるさまざまな自然災害・事故リスク等の発生時に被害を最小限に抑えるため、設備対応、事業継続計画(BCP)の策定、調達先の分散、生産拠点におけるバックアップ体制の構築・再配置、適正在庫の確保、保険への加入などの対応をとっております。②伝染病・感染症伝染病・感染症の蔓延などにより当社グループの事業活動やステークホルダーの行動が制限された場合や、衛生管理不足による取引先からの信用低下および風評リスクが発生した場合、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループでは、従業員の健康を守りながら当社グループの事業活動の確保に万全を期すため、公衆衛生面を中心に一定水準の感染防止対策を行うとともに、グループ横断的に感染症に関する情報伝達が可能なイントラネットを構築し、感染症拡大時にはグループ全体で感染症リスク低減のための対策を行う体制を整えております。③労働災害・安全衛生労働安全衛生法などの労働関係法令の違反や労働災害の発生による操業停止などが発生した場合、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与えるほか、レピュテーションリスクが高まり、当社グループの継続的な事業活動に影響を及ぼす懸念があります。当社グループは、当社グループが遵守・実践すべき枠組みである「東洋製罐グループ行動規準」において、日常の安全衛生活動を怠らないことを明示し、労働関係法令の遵守と労働安全衛生管理を徹底することで、すべての従業員が安心して働ける職場づくりを目指しております。(2)コンプライアンスリスク①コンプライアンス企業の社会的責任が近年ますます重要視されるなか、企業活動における遵法精神を徹底させるとともに、経営上のリスクを回避しながら経営資源を効率的かつ適正に配分していくことで企業価値を向上させていくことが求められております。当社グループにおいてもこうした状況を踏まえ、コンプライアンス体制の強化は最も重要な経営課題と認識し、その実現に向けてグループを挙げて努力しております。しかしながら、リスク管理体制の不備により企業の社会的責任を問われる事態が生じる可能性が全く無いとは言い切れず、そのような事態が生じた場合はレピュテーションリスクが高まり、当社グループの信用もしくは評価が大きく毀損され、当社グループの継続的な事業活動に影響を及ぼす懸念があります。当社グループでは、コンプライアンス体制強化のため、以下の施策に取り組んでおります。・当社グループが遵守・実践すべき枠組みを示す「東洋製罐グループサステナビリティ憲章」、「東洋製罐グループ行動指針」および「東洋製罐グループ行動規準」を制定し、役員および従業員に対して周知・教育を実施(ご参考)「東洋製罐グループサステナビリティ憲章」、「東洋製罐グループ行動指針」および「東洋製罐グループ行動規準」(URL:https://www.tskg-hd.com/company/policy/code/)・内部通報制度として東洋製罐グループコンプライアンス相談窓口を設置し、ポスター掲示、携帯カード配布等により従業員に対して同相談窓口を周知・グループ全体のコンプライアンスに関する取り組みを統括するグループリスク・コンプライアンス委員会を設置し、同委員会のもと、役員および従業員に対して教育研修を実施・コンプライアンスに対する意識や行動について再認識するための期間として、毎年10月をグループコンプライアンス推進月間と定め、啓発活動を実施・社内外のコンプライアンスに関する情報を取りまとめた「コンプライアンス通信」の定期的な発行のほか、電子メールやイントラネットを活用した情報の発信・周知を実施・国内の主要な子会社等において、会社毎のリスクを抽出・分析するために、コンプライアンスリスクマップを作成し、重点的に取組むべきリスクを選定、対策を立案・実施このほか、リスクが顕在化した場合に当社グループの継続的な事業活動に対する影響が特に大きいと想定される独占禁止法に関わる事項については、グループ会社の新任社長に対する法令遵守の注意喚起、定期的な規程等遵守状況の調査・確認や階層別教育研修の実施等により、コンプライアンス体制の一層の強化を図っております。加えて、毎年4月20日を「東洋製罐グループ独占禁止法違反風化防止の日」と定め、当社およびグループ会社の社長から当社グループの従業員に対して独占禁止法遵守に関するメッセージを発信し、独占禁止法違反の発生防止の徹底を図っております。また、腐敗防止に関わる事項については、規程等の見直しおよび周知、遵守体制整備状況の再確認、教育研修の実施等により、その発生防止に努めております。②人権侵害や差別当社グループや取引先のサプライチェーンにおける人権侵害や差別が発生した場合、または社会やステークホルダーからの人権に対する要求に対応しきれない場合、当社グループの社会的信頼が失われる懸念があります。これを防ぐために、当社グループでは、人権尊重の取り組みを推進し、その責務を果たしていく指針として、国際連合が定める「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく「東洋製罐グループ人権方針」を制定し、役員および従業員に対して周知を実施しているほか、当社グループ内での研修プログラムを実施し、人権に対する理解の定着を図っております。また、当社グループとともに持続可能な社会の実現を目指すために、取引先に遵守いただきたい事項を明記した「東洋製罐グループサプライヤーCSRガイドライン」を定め、取引先に周知するとともに、自己診断を依頼しております。加えて、当社はJaCER(一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構)に正会員として加盟しており、JaCERの提供する「対話救済プラットフォーム」を通じて、自社のみならずあらゆるステークホルダーを対象とした人権救済の取り組みを推進しております。(3)事業・経営リスク①経済状況の変化世界経済および日本経済における景気の後退あるいは停滞、少子高齢化の進行による人口減少や、それらにともなう個人消費の低迷は、売上高や利益の減少につながる懸念があります。②生産コストの変動為替や景気などの経済状況の変化等により、当社グループの事業活動に係る原材料・エネルギー価格や人件費・物流費などの生産コストが変動する場合、当社グループの業績および収益性に影響を及ぼします。当社グループでは、包装容器事業における金属製品やプラスチック製品を中心に、原材料価格に連動した売価設定を行う仕組みの導入を進めているほか、過去のコストアップ分も含めたエネルギー費や、上昇傾向にある人件費・物流費などのさらなる売価転嫁に努めておりますが、その達成状況および進捗の度合いによっては、当社グループの収益性が低下する懸念があります。③原材料の調達当社グループが調達している原材料は、輸入品はもとより、国内で調達している原材料にも海外由来の粗原料が利用されております。国際情勢の悪化や世界各地のサプライチェーンにおける自然災害・設備トラブル等にともなう国際物流の混乱などにより、原材料の調達が困難になった場合、当社グループの業績および収益性に影響を及ぼします。当社グループは、人びとの生活に欠かせない製品・サービスを安定的に提供するため、日頃より原材料の購入先の情報を幅広く収集し、調達先を分散するなど、安定調達の実現に努めております。④価格競争の激化当社グループが主として事業を展開する容器市場においては、競合他社との価格競争激化およびお得意先各社における容器の自社製造の拡大が続いており、当社グループの価格交渉力の低下や製品価格の下落傾向を強める懸念があります。当社グループは、消費者やお得意先などのニーズの変化を的確に捉え、あらゆる素材を取り扱う当社グループのシーズをもとに開発した多岐にわたる斬新で革新的な製品・サービスをもって、競合他社との差別化を図り、適正な利益水準を確保してまいります。⑤研究開発当社グループにとって、継続的かつ効果的な研究開発投資は不可欠なものである一方、その成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないというリスクを抱えております。特に新製品・新技術などの研究開発投資が今後十分なリターンを生み出さない場合や、グループ各社に蓄積された研究開発データが当社グループ内で十分に共有されず、新製品・新技術などの研究開発に活かされない場合には、当社グループの将来の成長性および収益性が低下する懸念があります。当社グループは多様化する市場ニーズに対応するため、当社綜合研究所、東洋製罐株式会社テクニカルセンターおよび東洋鋼鈑株式会社技術研究所などの研究部門により、次世代に向けた技術開発を目的として積極的に研究開発に取り組んでおります。また、研究開発案件ごとに定期的なモニタリングを実施しているほか、グループ内での技術交流などにより、グループ各社に蓄積された研究開発データを最大限活用できるよう努めております。⑥投融資(企業買収・資本参加・設備投資等)当社グループは、事業基盤の強化および事業の拡大を目的として、企業買収や資本参加等を積極的に実施しているほか、さらなる企業価値向上のために、生産・販売・研究開発の各分野において積極的かつ効果的な投資を行っておりますが、期待する成果が十分に得られなかった場合、当社グループの業績および収益性に大きな影響を与える懸念があります。投融資にかかるリスク管理として、当社は「投資管理委員会」を設置しており、当社および当社グループ会社における投融資の意思決定の手続きと判断基準を明確にし、投融資の実行後の評価と評価に基づく案件の継続・撤退の基準を設定するなど、精査を行っております。また、同委員会において、投融資を行った案件について定期的にモニタリングを行っており、当初の期待どおりの効果が得られず、グループ全体の収益性に対してマイナスに寄与するとみなされる案件については撤退の判断を行い、将来の収益性の低下リスクを低減することとしております。⑦デジタル化の推進当社グループは、デジタル技術の活用を通じたバリューチェーンの変革と事業領域の拡大を目指すため、生産システムの自律化や、業務プロセスの効率化を進めておりますが、これらの取り組みが遅れた場合、当社グループの将来の成長性および収益性が低下する懸念があります。当社グループでは、最新のデジタル技術やデータ基盤を最大限に活用することで、当社グループの「競争力の源泉」を更に進化させることを目指し、「Group Digital Vision 2030」を制定しております。「データ活用の高度化」を重要な戦略テーマの1つと捉え、社会により一層貢献する企業への変革を推進しております。⑧取引先の信用リスク当社グループの取引先の信用不安により、予期せぬ貸倒リスクが顕在化し、追加的な損失や引当金の計上が必要となる場合、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループの販売先は比較的信用リスクが低い顧客が多いものの、信用リスクの高い顧客においては、商社を通じた取引形態あるいは債権回収期間の短縮を行うほか、新規顧客との取引を開始する前には十分な信用調査を行うなど、リスクの低減に努めております。⑨人材確保と育成当社グループの将来にわたる持続的な成長と発展には有能なリーダーの存在の有無が大きな影響を与えるため、優秀な人材の確保と育成は当社グループの発展には不可欠なファクターであり、優秀な人材を確保または育成できなかった場合には、当社グループの将来の成長に好ましくない影響を与える懸念があります。優秀な人材の確保については、主要なグループ会社がそれぞれ行っていた大卒定期採用を、2021年4月入社よりグループ一括での採用に切り替え、グループとして優秀な人材の確保を目指すとともに、グループ事業の広がりの中でのキャリア形成を通じて、グループを牽引するリーダーの育成を図ります。これに加え、主要なグループ会社において、将来のリーダー候補を選抜し、研修と戦略的な人員配置の中で育成する中核人材マネジメントの仕組みを2017年度より導入しております。さらに、人材の流動性を高め、会社や組織を超えた連携を進めることで、組織の硬直化を防ぎ、風通しが良く多様性を受容する組織風土を醸成し、新たな価値創造をし続ける企業風土づくりと人材育成に取り組んでおります。また、日本国内の少子高齢化、生産労働人口の減少により人材確保が困難になってきており、必要な人材が確保できない場合には、当社グループの事業運営に影響を与える懸念があります。エンゲージメント向上や働き方改革を進めることで離職による人材の流出を防ぐとともに、デジタル化やAIを活用することで効率化、省人化を図り当社グループの事業運営を継続できる体制の構築に努めております。⑩訴訟のリスク当社グループが国内外で事業活動を遂行していくうえで、訴訟の対象となるリスクがあります。具体的には、契約上の債務不履行、製造する製品の欠陥にともなう製造物責任、役員および従業員との労働契約・関連法令にともなう責任および第三者の権利侵害などにより、損害賠償等の多大な費用を要する懸念があります。当社グループでは、これらの訴訟リスクを低減するため、契約書のひな型において当社グループが負担する法的責任を明確化しているほか、当社グループにおける各事業部門が法務部門等の専門部署および外部専門家と連携し、実際に訴訟を提起された場合の当社グループの業績および財務状況への影響を最小限化することに加え、グループ包括賠償保険の付保等を行っております。⑪海外ビジネス当社グループは、アジアや欧米などにおいてグローバルな事業展開を行っております。各国の事業環境の変化や、海外子会社におけるガバナンス体制の不備により、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループは、海外子会社の経営状況の迅速かつ正確な把握に努めるとともに、専門部署の関与による適時適切な改善施策を実施しております。(4)情報セキュリティリスク①個人情報の漏洩当社グループが保有する個人情報の保護についてはさまざまな対策を講じておりますが、予期せぬ事態によりこれらの情報が流出する可能性が全く無いとは言い切れず、そのような事態が生じた場合、レピュテーションリスクが高まり、当社グループの信用もしくは評価が毀損され、業績等に影響を与える懸念があります。当社グループでは、情報管理に関する各種規程類を制定し、定期的に役員および従業員への教育および啓発活動を実施しております。また、当社は、情報管理体制の強化を目的として、グループの情報管理を横断的に統括する「グループ情報管理委員会」および当社の情報管理を統括する「情報管理委員会」を設置しております。②営業秘密・機密情報の漏洩当社グループが業務上知り得た営業秘密・機密情報等の保護についてはさまざまな対策を講じておりますが、予期せぬ事態によりこれらの情報が流出した場合、レピュテーションリスクが高まり、当社グループの信用もしくは評価が毀損されるほか、業界における競争力および原材料の調達力を低下させる懸念があります。当社グループでは、情報管理に関する各種規程類を策定し、定期的に役員および従業員への教育および啓発活動を実施しております。また、当社は、情報管理体制の強化を目的として、グループの情報管理を横断的に統括する「グループ情報管理委員会」および当社の情報管理を統括する「情報管理委員会」を設置しております。③サイバー攻撃・ウイルス侵入悪意をもった第三者によるサイバー攻撃等を受けた場合、当社グループが利用しているシステムの停止や誤作動のほか、不正利用や情報漏洩等のセキュリティ上の問題が発生し、事業活動を維持することが困難になる懸念があります。当社グループでは、「グループ情報管理委員会」による継続的な現状把握および外部専門家との連携体制の整備を行うことで、当社グループが利用しているシステムを保護するためのセキュリティ対策等を推進しております。(5)財務・会計リスク①資金調達当社グループが事業活動を行う上で必要な資金調達が滞った場合、当社グループの業績および財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループでは、一定レベルの手元現預金の確保と、資金調達先・調達手段の多様化による十分な流動性の確保に努めるとともに、適切な資金調達コストの管理を行っております。②会計基準および税制等の変更日本の会計基準は、国際的な基準との調和を図るべく改訂を重ねており、今後もこの方向で推移するものと予想されます。また、日本における国際財務報告基準の適用に向けた議論が進んでおります。このような状況のなか、将来における会計基準の変更は、当社グループの業績、財務状況および業務遂行に影響を与える懸念があります。また、日本および諸外国の税制等が改正される場合においても同様の可能性があります。当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、同機構が行う研修会などへの参加により、継続的な情報収集活動を行うことで、会計基準等の内容を適切に把握し、その変更等について的確に対応できる体制を整備しております。(6)製造・品質リスク当社グループは厳格な品質管理基準に基づき多様な製品を製造・販売しておりますが、全ての製品について欠陥が皆無で、将来にわたり品質的なクレームや製造物責任が発生しないという保証はありません。こうした想定外の大規模な品質クレームや製造物責任によって多額のコスト負担の発生や当社グループの信用もしくは評価が毀損される懸念があります。当社は、安全な製品やシステム・サービスの提供およびお客様・社会から信頼していただける企業グループとしての社会的行動の実践を図るべく、グループ各社では品質保証体制の継続的な改善に取り組んでおり、また、各社品質保証部門を統括する品質統括部を設置してグループ内における重大品質リスクの低減を推進しております。(7)環境リスク当社グループは、製造工程における環境負荷の低減に積極的に取り組んでおります。しかし、規制強化への対応や原材料価格の高騰により製造コストが増加する可能性がある一方、環境負荷の低減への取り組みが不十分な場合、レピュテーションリスクが高まり、事業活動に影響を及ぼす懸念があります。また、資源・環境制約の観点から国内外で循環経済への移行が進んでおり、包装容器への規制リスクが高まっております。特にプラスチック包装容器では、世界的な海洋プラスチックごみ問題などを背景に、シングルユース・プラスチック製品などへの規制が強化されるリスクがあります。当社グループはプラスチック包装容器を含むさまざまな素材の包装容器を製造・販売しており、今後の規制や顧客ニーズの変化などにより、当社グループ製品の製造・販売に影響が生じ、業績および財政状態に影響を与える懸念があります。これらのリスクに対し、当社グループは「環境配慮型製品・サービスの開発と提供」をマテリアリティの1つとして、当社グループの持続的な成長および地球環境に貢献する製品の開発に取り組んでおり、その取り組みは、当社ホームページ上で“Open Up! Products and Services”として公開しております。さらに、2030年に向けた環境目標“Eco Action Plan 2030”を制定し、事業活動やサプライチェーンでの温室効果ガス削減、プラスチック製包装容器の軽量化や代替素材への転換による化石資源の使用量の削減に取り組んでおります。 (8)カントリーリスク当社グループは、アジアや欧米などにおいてグローバルな事業展開を行っております。各地域におけるテロの発生、政情の悪化、経済状況の変動、為替の変動および予期せぬ法律・規制の変更等があった場合、当社グループの業績等に影響を与える懸念があります。当社グループは、進出している海外地域における非常事態発生時の危機対応については「グループ海外事業危機管理規程」に基づき判断しているほか、新たな海外事業進出にかかる意思決定段階および当該事業活動の推進段階においてカントリーリスクについて吟味し、推進可否を判断しております。

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