事業等のリスク
JMCは、市場環境の変化による新製品開発サイクルの変動や、試作品レス開発手法の普及による需要減少のリスクがあります。また、低価格3Dプリンターの普及による需要拡大の限定性や、特定の分野(自動車・FA)への依存による業績への影響も懸念されます。さらに、顧客の試作品内製化や競合企業の増加、主要材料価格の高騰、特定経営者への依存、多額の設備投資が想定通りに収益に繋がらない可能性、機密情報の漏洩、製品の品質問題なども事業運営上のリスクとして認識されています。
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FY2025|6,305 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。このため当社では、特定の分野、顧客に偏ることのない事業ポートフォリオの構築を進め、業界や市場の動向に合わせた社内組織再編など事業の選択と集中を行い、影響の緩和に努めております。 ② 試作開発環境について 試作開発はメーカーごとに手法が異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。このため当社では、受注案件を試作開発のみに限定することなく、量産領域まで拡張する他、競合企業の参入障壁が比較的高く、今後需要が増加すると推測される大型鋳造品の試作対応および提案力を強化し、高品質な製品をスピーディーに顧客に納入することで満足度を高めるための設備・人員を備えております。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。このため当社では、ハイエンド樹脂3Dプリンターの導入により、さらに高品質、高精度及び短納期を追求するとともに、工業分野のみならず、医療、教育及び芸術など幅広い市場、業種に3Dプリンター製品の需要喚起を進めております。 ④ 特定分野への依存について 当社は、自動車をはじめとした輸送用機器分野やFA(ファクトリーオートメーション)分野の景気が悪化した場合、受注量及び受注金額の減少に伴い、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、特定の分野・顧客に偏ることなく、複数顧客との取引に加え、将来需要の増加が見込まれる分野への積極的な設備投資などにより、製造バリエーションの拡張を進めることによりリスク分散を図っております。 ⑤ 試作品の顧客内製化と競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品及び量産用部品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、装置の価格低下や選択肢の拡大に伴って、従来顧客であった企業が試作品製造を社内で行うために装置購入に踏み切る動きがみられる一方で、いまだ多くの企業が3Dプリンター分野への事業展開を進めております。今後、より一層の試作品製造の顧客内製化や競合企業が増加した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、サービス業のサービスレベルで高品質な製品を提供することと、特定分野での同業他社との協業体制構築、さらには出力サービスのみならず装置販売・原材料樹脂販売といった3Dプリンターのトータルサポート企業として競合企業との十分な差別化が図れるよう、事業を推進しております。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、新規取引時の信用調査に加え、与信限度額の見直しを定期的に行い、債権の回収が滞りなく実施されるよう努めております。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」、「中小受託取引適正化法」及び「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コンプライアンス教育の徹底のため全役職員を対象としたコンプライアンス研修を定期的に実施し、また、継続的な内部統制の強化を図り、法規制の逸脱を未然に防いでおります。 ⑧ 材料価格及び調達について 当社の鋳造事業では主にアルミニウム・マグネシウムの合金、ケミカルウッド、鋳造砂を、3Dプリンター事業ではエポキシをはじめとした各種樹脂材料を用いて製造を行っておりますが、昨今の材料価格の騰勢が継続、長期化した場合、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コストアップについては合理的な範囲内で製品価格への転嫁を行うとともに、一部材料については、中長期所要量の内示に基づく材料確保を仕入先に交渉するなど、安定的な材料調達に努めております。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター事業、鋳造事業及びCT事業において、事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。また、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。 ② 人材の確保・育成について 日本国内の鋳造業界においては、砂型鋳造業者の減少傾向に加え、従事する技術者の高齢化も進んでおります。当社では、高度なものづくりを維持するため、確固とした技術教育制度の構築、業界を問わず当社の企業風土、経営理念に共感できる基幹人材の採用など、積極的な技術習得、人材育成に努めております。 ③ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生ずるなど、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、市場動向、競合他社動向を最大限考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、しかるべき合議を経た後に投資判断を下しております。 ④ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。 ⑤ 製品の品質について 当社の製造物に欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。 ⑥ 新規事業について 当社は、新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得や製品・商品の販売に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討しております。 ⑦ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、環境経営方針を制定し行動指針を定め、環境関連法規制の遵守や廃棄物排出量の削減など、工場の環境整備を進めております。 ⑧ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、デザイン、ブランド・マネジメント、コミュニケーション戦略を管掌する役員のもと、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングの周知徹底に取り組んでおります。 ⑨ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しており、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、安全な作業環境を担保するための設備導入を推進するとともに、従業員の安全を守るための作業上の基準を設けており、法定定期点検はもちろんのこと、日常点検、始業前点検を実施し、安全を最優先に事業を進めております。 (3)知的財産等に関するリスク 当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまった場合は、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。また、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおり、職務発明規程を制定し知的財産権の取得を行っております。なお、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 近年の気候変動に伴う風水害・土砂災害、さらには日本における大型地震など、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じております。 (5)資金調達に係る財務制限条項について 当社は、運転資金の調達を目的としたコミットメントライン契約を含む短期借入及び設備投資を目的とした長期借入を行っており、当該契約の一部には一定の財務制限条項が付されております。当該条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)継続企業の前提に関する重要事象等 当社は、鋳造事業の収益悪化により当事業年度において固定資産の減損損失を1,319百万円計上した結果、重要な当期純損失1,263百万円を計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在していると認識しております。このような中、当社は試作品大型化への対応、量産鋳造部品の効率的な生産体制確立、事業ポートフォリオの分散化等の鋳造事業の収益性改善のための具体的な施策を進めております。 また、当事業年度において当期純損失を計上した結果、コミットメントライン契約(当事業年度末の借入残高50百万円)に係る財務制限条項の一部に抵触することとなりましたが、金融機関との協議を通じて期限の利益の喪失に係る権利行使をしないことについての同意を得ております。なお、コミットメントライン契約以外に、手元流動性を確保するための資金調達枠を複数の金融機関と設定しております。 したがって、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (7)その他のリスク① 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため、資金を設備投資に充当することを優先にしており、当面は無配の予定であります。 現在におきましては、設備投資を抑制しておりますが、業績回復ならびに成長には、機を逃さない設備投資が不可欠であります。なお、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。 ② 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の有形固定資産及びソフトウエア等の無形固定資産を保有しておりますが、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2024|5,835 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。このため当社では、特定の分野、顧客に偏ることのない事業ポートフォリオの構築を進め、業界や市場の動向に合わせた社内組織再編など事業の選択と集中を行い、影響の緩和に努めております。 ② 試作開発環境について 試作開発はメーカーごとに手法が異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。このため当社では、受注案件を試作開発のみに限定することなく、量産領域まで拡張する他、競合企業の参入障壁が比較的高く、今後需要が増加すると推測される大型鋳造品の試作対応および提案力を強化し、高品質な製品をスピーディーに顧客に納入することで満足度を高めるための設備・人員を備えております。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。このため当社では、ハイエンド樹脂3Dプリンターの導入により、さらに高品質、高精度及び短納期を追求するとともに、工業分野のみならず、医療、教育及び芸術など幅広い市場、業種に3Dプリンター製品の需要喚起を進めております。 ④ 特定分野への依存について 当社は、自動車をはじめとした輸送用機器分野やFA(ファクトリーオートメーション)分野の景気が悪化した場合、受注量及び受注金額の減少に伴い、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、特定の分野・顧客に偏ることなく、複数顧客との取引に加え、将来需要の増加が見込まれる分野への積極的な設備投資などにより、製造バリエーションの拡張を進めることによりリスク分散を図っております。 ⑤ 試作品の顧客内製化と競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品及び量産用部品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、装置の価格低下や選択肢の拡大に伴って、従来顧客であった企業が試作品製造を社内で行うために装置購入に踏み切る動きがみられる一方で、いまだ多くの企業が3Dプリンター分野への事業展開を進めております。今後、より一層の試作品製造の顧客内製化や競合企業が増加した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、サービス業のサービスレベルで高品質な製品を提供することと、特定分野での同業他社との協業体制構築、さらには出力サービスのみならず装置販売・原材料樹脂販売といった3Dプリンターのトータルサポート企業として競合企業との十分な差別化が図れるよう、事業を推進しております。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、新規取引時の信用調査に加え、与信限度額の見直しを定期的に行い、債権の回収が滞りなく実施されるよう努めております。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」、「下請代金支払遅延等防止法」及び「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コンプライアンス教育の徹底のため全役職員を対象としたコンプライアンス研修を定期的に実施し、また、継続的な内部統制の強化を図り、法規制の逸脱を未然に防いでおります。 ⑧ 材料価格及び調達について 当社の鋳造事業では主にアルミニウム・マグネシウムの合金、ケミカルウッド、鋳造砂を、3Dプリンター事業ではエポキシをはじめとした各種樹脂材料を用いて製造を行っておりますが、昨今の材料価格の騰勢が継続、長期化した場合、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コストアップについては合理的な範囲内で製品価格への転嫁を行うとともに、一部材料については、中長期所要量の内示に基づく材料確保を仕入先に交渉するなど、安定的な材料調達に努めております。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター事業、鋳造事業及びCT事業において、事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。また、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。 ② 人材の確保・育成について 日本国内の鋳造業界においては、砂型鋳造業者の減少傾向に加え、従事する技術者の高齢化も進んでおります。当社では、高度なものづくりを維持するため、確固とした技術教育制度の構築、業界を問わず当社の企業風土、経営理念に共感できる基幹人材の採用など、積極的な技術習得、人材育成に努めております。 ③ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生ずるなど、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、市場動向、競合他社動向を最大限考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、しかるべき合議を経た後に投資判断を下しております。 ④ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。 ⑤ 製品の品質について 当社の製造物に欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。 ⑥ 新規事業について 当社は、新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得や製品・商品の販売に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討しております。 ⑦ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、環境経営方針を制定し行動指針を定め、環境関連法規制の遵守や廃棄物排出量の削減など、工場の環境整備を進めております。 ⑧ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、デザイン、ブランド・マネジメント、コミュニケーション戦略を管掌する役員のもと、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングの周知徹底に取り組んでおります。 ⑨ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しており、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、安全な作業環境を担保するための設備導入を推進するとともに、従業員の安全を守るための作業上の基準を設けており、法定定期点検はもちろんのこと、日常点検、始業前点検を実施し、安全を最優先に事業を進めております。 (3)知的財産等に関するリスク 当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまった場合は、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。また、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおり、職務発明規程を制定し知的財産権の取得を行っております。なお、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 近年の気候変動に伴う風水害・土砂災害、さらには日本における大型地震など、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じております。 (5)その他のリスク① 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため、資金を設備投資に充当することを優先にしており、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、さらなる成長のための積極的な設備投資を優先しておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。 ② 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の有形固定資産及びソフトウエア等の無形固定資産を保有しておりますが、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を評価しております。その見積額が減少し、将来において繰延税金資産の一部又は全部が回収できないと判断した場合、あるいは税制変更等による税率の変更があった場合、繰延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2023|5,826 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。このため当社では、特定の分野、顧客に偏ることのない事業ポートフォリオの構築を進め、業界や市場の動向に合わせた社内組織再編など事業の選択と集中を行い、影響の緩和に努めております。 ② 試作開発環境について 試作開発はメーカーごとに手法が異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。このため当社では、受注案件を試作開発のみに限定することなく、少量量産領域まで拡張し、高品質な製品をスピーディーに顧客に納入することで満足度を高めるための設備・人員を備えております。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。このため当社では、ハイエンド樹脂3Dプリンターの導入により、さらに高品質、高精度及び短納期を追求するとともに、工業分野のみならず、医療、教育及び芸術など幅広い市場、業種に3Dプリンター製品の需要喚起を進めております。 ④ 特定分野への依存について 当社は、輸送用機器分野やFA(ファクトリーオートメーション)分野の景気が悪化した場合、受注量及び受注金額の減少に伴い、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、特定の分野・顧客に偏ることなく、複数顧客との取引に加え、将来需要の増加が見込まれる分野での量産用鋳造部品の受注や、大型鋳造品の試作・開発需要への対応を進めることによりリスク分散を図っております。 ⑤ 試作品の顧客内製化と競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、装置の価格低下や選択肢の拡大に伴って、従来顧客であった企業が試作品製造を社内で行うために装置購入に踏み切る動きがみられる一方で、いまだ多くの企業が3Dプリンター分野への事業展開を進めております。今後、より一層の試作品製造の顧客内製化や競合企業が増加した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、サービス業のサービスレベルで高品質な製品を提供することと、特定分野での同業他社との協業体制構築、さらには出力サービスのみならず装置販売・原材料樹脂販売といった3Dプリンターのトータルサポート企業として競合企業との十分な差別化が図れるよう、事業を推進しております。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、新規取引時の信用調査に加え、与信限度額の見直しを定期的に行い、債権の回収が滞りなく実施されるよう努めております。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」、「下請代金支払遅延等防止法」及び「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コンプライアンス教育の徹底のため全役職員を対象としたコンプライアンス研修を定期的に実施し、また、継続的な内部統制の強化を図り、法規制の逸脱を未然に防いでおります。 ⑧ 材料価格及び調達について 当社の鋳造事業では主にアルミニウム・マグネシウムの合金、ケミカルウッド、鋳造砂を、3Dプリンター事業ではエポキシをはじめとした各種樹脂材料を用いて製造を行っておりますが、昨今の材料価格の騰勢が継続、長期化した場合、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コストアップについては合理的な範囲内で製品価格への転嫁を行うとともに、一部材料については、中長期所要量の内示に基づく材料確保を仕入先に交渉するなど、安定的な材料調達に努めております。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター事業、鋳造事業及びCT事業において、事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。また、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。 ② 人材の確保・育成について 日本国内の鋳造業界においては、砂型鋳造業者の減少傾向に加え、従事する技術者の高齢化も進んでおります。当社では、高度なものづくりを維持するため、確固とした技術教育制度の構築、大手メーカー出身の基幹人材採用など、積極的な技術習得、人材育成に努めております。 ③ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生ずるなど、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、市場動向、競合他社動向を最大限考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、しかるべき合議を経た後に投資判断を下しております。 ④ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。 ⑤ 製品の品質について 当社の製造物に欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。 ⑥ 新規事業について 当社は、新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得や製品・商品の販売に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討しております。 ⑦ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、環境経営方針を制定し行動指針を定め、環境関連法規制の遵守や廃棄物排出量の削減など、工場の環境整備を進めております。 ⑧ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、デザイン、ブランド・マネジメント、コミュニケーション戦略を管掌する役員のもと、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングの周知徹底に取り組んでおります。 ⑨ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しており、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、従業員の安全を守るための作業上の基準を設けており、法定定期点検はもちろんのこと、日常点検、始業前点検を実施し、安全を最優先に事業を進めております。 (3)知的財産等に関するリスク 当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまった場合は、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。また、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおり、職務発明規程を制定し知的財産権の取得を行っております。なお、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 近年の気候変動に伴う風水害・土砂災害、さらには日本における大型地震など、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じております。 (5)その他のリスク① 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため、資金を設備投資に充当することを優先にしており、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、さらなる成長のための積極的な設備投資を優先しておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。 ② 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の有形固定資産及びソフトウエア等の無形固定資産を保有しておりますが、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため当社は、固定資産の貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積りに基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しております。 ③ 繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を評価しております。その見積額が減少し、将来において繰延税金資産の一部又は全部が回収できないと判断した場合、あるいは税制変更等による税率の変更があった場合、繰延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2022|6,693 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。このため当社では、特定の分野、顧客に偏ることのない事業ポートフォリオの構築を進め、業界や市場の動向に合わせた社内組織再編など事業の選択と集中を行い、影響の緩和に努めております。 ② 試作開発環境について 試作開発はメーカーごとに手法が異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。このため当社では、受注案件を試作開発のみに限定することなく、少量量産領域まで拡張し、高品質な製品をスピーディーに顧客に納入することで満足度を高めるための設備・人員を備えております。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。このため当社では、ハイエンド樹脂3Dプリンターの導入により、さらに高品質、高精度及び短納期を追求するとともに、工業分野のみならず、医療、教育及び芸術など幅広い市場、業種に3Dプリンター製品の需要喚起を進めております。 ④ 特定分野への依存について 当社は、輸送用機器分野やFA(ファクトリーオートメーション)分野の景気が悪化した場合、受注量及び受注金額の減少に伴い、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、特定の分野・顧客に偏ることなく、複数顧客との取引に加え、将来需要の増加が見込まれる分野での量産用鋳造部品の受注や、大型鋳造品の施策・開発需要への対応を進めることによりリスク分散を図っております。 ⑤ 試作品の顧客内製化と競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、装置の価格低下や選択肢の拡大に伴って、従来顧客であった企業が試作品製造を社内で行うために装置購入に踏み切る動きがみられる一方で、いまだ多くの企業が3Dプリンター分野への事業展開を進めております。今後、より一層の試作品製造の顧客内製化や競合企業が増加した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、サービス業のサービスレベルで高品質な製品を提供することと、特定分野での同業他社との協業体制構築、さらには出力サービスのみならず装置販売・原材料樹脂販売といった3Dプリンターのトータルサポート企業として競合企業との十分な差別化が図れるよう、事業を推進しております。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、新規取引時の信用調査に加え、与信限度額の見直しを定期的に行い、債権の回収が滞りなく実施されるよう努めております。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」、「下請代金支払遅延等防止法」及び「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コンプライアンス教育の徹底のため全役職員を対象としたコンプライアンス研修を定期的に実施し、また、継続的な内部統制の強化を図り、法規制の逸脱を未然に防いでおります。 ⑧ 材料価格及び調達について 当社の鋳造事業では主にアルミニウム・マグネシウムの合金、ケミカルウッド、鋳造砂を、3Dプリンター出力事業ではエポキシをはじめとした各種樹脂材料を用いて製造を行っておりますが、昨今の材料価格の騰勢が継続、長期化した場合、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コストアップについては合理的な範囲内で製品価格への転嫁を行うとともに、一部材料については、中長期所要量の内示に基づく材料確保を仕入先に交渉するなど、安定的な材料調達に努めております。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター出力事業、鋳造事業及びCT事業において、事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。また、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。 ② 人材の確保・育成について 日本国内の鋳造業界においては、砂型鋳造業者の減少傾向に加え、従事する技術者の高齢化も進んでおります。当社では、高度なものづくりを維持するため、確固とした技術教育制度の構築、大手メーカー出身の基幹人材採用など、積極的な技術習得、人材育成に努めております。 ③ 内部管理体制について 事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しており、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。 ④ 小規模組織であることについて 当社は従業員129名(2022年12月31日)と小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。主要な役職員が予期せず退職した場合や、適時適切な業務執行体制が進行しなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、今後の急速な事業拡大に応じて従業員の育成や採用を行うとともに、業務執行体制の充実を図っていく方針であります。 ⑤ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生ずるなど、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、市場動向、競合他社動向を最大限考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、しかるべき合議を経た後に投資判断を下しております。 ⑥ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。 ⑦ 製品の品質について 当社の製造物に欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。 ⑧ 新規事業について 当社は、新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得や製品・商品の販売に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討し、実施しております。 ⑨ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、環境経営方針を制定し行動指針を定め、環境関連法規制の遵守や廃棄物排出量の削減など、工場の環境整備を進めております。 ⑩ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、デザイン、ブランド・マネジメント、コミュニケーション戦略を管掌する役員のもと、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングの周知徹底に取り組んでおります。 ⑪ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しており、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、従業員の安全を守るための作業上の基準を設けており、法定定期点検はもちろんのこと、日常点検、始業前点検を実施し、安全を最優先に事業を進めております。 (3)知的財産等に関するリスク 当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまった場合は、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。また、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおり、職務発明規程を制定し知的財産権の取得を行っております。なお、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 近年の気候変動に伴う風水害・土砂災害、さらには日本における大型地震など、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じております。 (5)その他のリスク① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社の業績向上に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。当事業年度末現在、新株予約権による潜在株式総数は344,800株であり、発行済株式総数5,320,700株の6.48%に相当します。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ② 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため、資金を設備投資に充当することを優先にしており、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、さらなる成長のための積極的な設備投資を優先しておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。 ③ 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の有形固定資産及びソフトウエア等の無形固定資産を保有しておりますが、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため当社は、固定資産の貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積りに基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しております。 ④ 繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を評価しております。その見積額が減少し、将来において繰延税金資産の一部又は全部が回収できないと判断した場合、あるいは税制変更等による税率の変更があった場合、繰延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新型コロナウイルス感染症等の感染拡大によるリスクについて 当社の役職員等に新型コロナウイルス感染症等が拡大し、一時的に営業活動自粛若しくは工場の操業停止など、事業活動を休止する事態となった場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではこれらのリスクに対応するため、感染症等の予防や感染拡大防止に対して適切な管理体制を構築しており、コロナ禍においても事業規模拡大を見据えた戦略的施策を実施してまいります。
FY2021|7,093 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。このため当社では、特定の分野、顧客に偏ることのない事業ポートフォリオの構築を進め、業界や市場の動向に合わせた社内組織再編など事業の選択と集中を行い、影響の緩和に努めております。 ② 試作開発環境について 試作開発はメーカーごとに手法が異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。このため当社では、受注案件を試作開発のみに限定することなく、少量量産領域まで拡張し、高品質な製品をスピーディーに顧客に納入することで満足度を高めるための設備・人員を備えております。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。このため当社では、ハイエンド樹脂3Dプリンターの導入により、さらに高品質、高精度及び短納期を追求するとともに、工業分野のみならず、医療、教育及び芸術など幅広い市場、業種に3Dプリンター製品の需要喚起を進めております。 ④ 特定分野への依存について 当社は、受注比率が高い輸送用機器分野の景気が悪化した場合、受注量及び受注金額の減少に伴い、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、特定の分野・顧客に偏ることなく、複数顧客との取引に加え、FA(ファクトリーオートメーション)など、将来需要の増加が見込まれる分野での量産用鋳造部品の受注によりリスク分散を図っております。 ⑤ 試作品の顧客内製化と競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品、少量量産品及び量産用部品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、装置の価格低下や選択肢の拡大に伴って、従来顧客であった企業が試作品製造を社内で行うために装置購入に踏み切る動きがみられる一方で、いまだ多くの企業が3Dプリンター分野への事業展開を進めております。今後、より一層の試作品製造の顧客内製化や競合企業が増加した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、サービス業のサービスレベルで高品質な製品を提供することと、特定分野での同業他社との協業体制構築、さらには出力サービスのみならず装置販売・原材料樹脂販売といった3Dプリンターのトータルサポート企業として競合企業との十分な差別化が図れるよう、事業を推進しております。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、新規取引時の信用調査に加え、与信限度額の見直しを定期的に行い、債権の回収が滞りなく実施されるよう努めております。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」、「下請代金支払遅延等防止法」及び「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コンプライアンス教育の徹底のため全役職員を対象としたコンプライアンス研修を定期的に実施し、また、継続的な内部統制の強化を図り、法規制の逸脱を未然に防いでおります。 ⑧ 材料価格及び調達について 当社の鋳造事業では主にアルミニウム・マグネシウムの合金、ケミカルウッド、鋳造砂を、3Dプリンター出力事業ではエポキシをはじめとした各種樹脂材料を用いて製造を行っておりますが、昨今の材料価格の騰勢が継続、長期化した場合、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コストアップについては合理的な範囲内で製品価格への転嫁を行うとともに、一部材料については、中長期所要量の内示に基づく材料確保を仕入先に交渉するなど、安定的な材料調達に努めております。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター出力事業、鋳造事業及びCT事業において、事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。また、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。 ② 人材の確保・育成について 日本国内の鋳造業界においては、砂型鋳造業者の減少傾向に加え、従事する技術者の高齢化も進んでおります。当社では、高度なものづくりを維持するため、確固とした技術教育制度の構築、大手メーカー出身の基幹人材採用など、積極的な技術習得、人材育成に努めております。 ③ 内部管理体制について 事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しており、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。 ④ 小規模組織であることについて 当社は従業員128名(2021年12月31日)と小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。主要な役職員が予期せず退職した場合や、適時適切な業務執行体制が進行しなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、今後の急速な事業拡大に応じて従業員の育成や採用を行うとともに、業務執行体制の充実を図っていく方針であります。 ⑤ システム障害について 当社は、顧客との作製データの受領等は、主にインターネット通信を利用して行っておりますが、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、アクセス数の急激な増大、ソフトウェアの不具合、コンピュータウイルス、停電、自然災害、事故等により、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、定期的なバックアップや稼動状況の監視により障害の事前防止又は回避に努めております。 ⑥ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生ずるなど、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、市場動向、競合他社動向を最大限考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、しかるべき合議を経た後に投資判断を下しております。 ⑦ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。 ⑧ 製品の品質について 当社の製造物に欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。 ⑨ 新規事業について 当社は、新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得や製品・商品の販売に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討し、実施しております。 ⑩ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、環境経営方針を制定し行動指針を定め、環境関連法規制の遵守や廃棄物排出量の削減など、工場の環境整備を進めております。 ⑪ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングの周知徹底に取り組んでおります。 ⑫ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しており、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、従業員の安全を守るための作業上の基準を設けており、法定定期点検はもちろんのこと、日常点検、始業前点検を実施し、安全を最優先に事業を進めております。 (3)知的財産等に関するリスク 当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまった場合は、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。また、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおり、職務発明規程を制定し知的財産権の取得を行っております。なお、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 近年の気候変動に伴う風水害・土砂災害、さらには日本における大型地震など、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じております。 (5)その他のリスク① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社の業績向上に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。当事業年度末現在、新株予約権による潜在株式総数は372,800株であり、発行済株式総数5,291,400株の7.05%に相当します。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ② 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため、資金を設備投資に充当することを優先にしており、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、内部留保の充実を優先と考えておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。 ③ 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の有形固定資産及びソフトウエア等の無形固定資産を保有しておりますが、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため当社は、固定資産の貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積りに基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しております。 ④ 繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を評価しております。その見積額が減少し、将来において繰延税金資産の一部又は全部が回収できないと判断した場合、あるいは税制変更等による税率の変更があった場合、繰延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新型コロナウイルス感染症等の感染拡大によるリスクについて 当社の役職員等に新型コロナウイルス感染症のような治療法の確立していない感染症等が拡大し、一時的に営業活動自粛若しくは工場の操業停止など、事業活動を休止する事態となった場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではこれらのリスクに対応するため、感染症等の予防や感染拡大防止に対して適切な管理体制を構築しております。 新型コロナウイルス感染症に関しては、時差出勤等の柔軟な勤務体制への変更に加え、出張制限、毎日の検温など、従業員の安全と健康を最優先にした対応の徹底、経済活動制限下での資金管理等、感染予防と感染拡大の防止、事業継続に向けた各種対応に取り組んでおり、その影響の極小化を図っております。 また、当社取引先において新型コロナウイルス感染症等が拡大若しくは拡大による経済活動の縮小等が発生し、当社の販売若しくは仕入に影響が生じた場合においても、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|7,309 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品作製と少量量産品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。このため当社では、特定の分野、顧客に偏ることのない事業ポートフォリオの構築を進め、業界や市場の動向に合わせた社内組織再編など事業の選択と集中を行い、影響の緩和に努めております。 ② 試作開発環境について 試作開発はメーカーごとに手法が異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。このため当社では、受注案件を試作開発のみに限定することなく、少量量産領域まで拡張し、高品質な製品をスピーディーに顧客に納入することで満足度を高めるための設備・人員を備えております。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。このため当社では、ハイエンド樹脂3Dプリンターの導入により、さらに高品質、高精度及び短納期を追求するとともに、工業分野のみならず、医療、教育及び芸術など幅広い市場、業種に3Dプリンター製品の需要喚起を進めております。 ④ 特定分野への依存について 当社は、受注比率が高い輸送用機器分野の景気が悪化した場合、受注量及び受注金額の減少に伴い、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、特定の顧客に偏ることなく、複数の顧客と取引を行うことでリスク分散を図っております。 ⑤ 競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品・少量量産品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、大手企業を含む多くの企業が3Dプリンターへの需要拡大の影響から事業展開を進めており、競合企業が増加した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、サービス業のサービスレベルで高品質な製品を提供することで競合企業との十分な差別化が図れるよう、事業を推進しております。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、新規取引時の信用調査に加え、与信限度額の見直しを定期的に行い、債権の回収が滞りなく実施されるよう努めております。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」、「下請代金支払遅延等防止法」及び「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コンプライアンス教育の徹底のため全役職員を対象としたコンプライアンス研修を定期的に実施し、また、継続的な内部統制の強化を図り、法規制の逸脱を未然に防いでおります。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター出力事業、鋳造事業及びCT事業において、事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。また、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。 ② 人材の確保・育成について 日本国内の鋳造業界においては、砂型鋳造業者の減少傾向に加え、従事する技術者の高齢化も進んでおります。当社では、高度なものづくりを維持するため、確固とした技術教育制度の構築、大手メーカー出身の基幹人材採用など、積極的な技術習得、人材育成に努めております。 ③ 内部管理体制について 事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しており、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。 ④ 小規模組織であることについて 当社は従業員140名(2020年12月31日)と小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。主要な役職員が予期せず退職した場合や、適時適切な業務執行体制が進行しなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、今後の急速な事業拡大に応じて従業員の育成や採用を行うとともに、業務執行体制の充実を図っていく方針であります。 ⑤ システム障害について 当社は、顧客との作製データの受領等は、主にインターネット通信を利用して行っておりますが、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、アクセス数の急激な増大、ソフトウェアの不具合、コンピュータウイルス、停電、自然災害、事故等により、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、定期的なバックアップや稼動状況の監視により障害の事前防止又は回避に努めております。 ⑥ 特定の仕入先で依存度の高い取引について 当社の3Dプリンター出力事業における原材料は、その大半をシーメット株式会社(注1)及びアールピーエンジニアリング株式会社(注2)から仕入れており、原材料仕入高に占める両社への依存度は前事業年度において69.9%、当事業年度において39.6%であります。両社との関係は良好であると認識しております。しかしながら、両社との取引が何らかの事情で継続できなくなった場合、一時的な混乱が生じ、事業の効率的な運営に悪影響が生ずる可能性があります。このため当社では、定期的な意見交換、各種協業などの施策を通じ、両社との共存共栄を念頭に良好な関係を保っております。 (注)1.シーメット株式会社東証一部上場企業であるナブテスコ株式会社の子会社で、光造形・砂型積層造形装置を販売しております。1988年に光造形装置国産1号機を販売しております。 2.アールピーエンジニアリング株式会社3Dプリンターの修理及び保守メンテナンス、材料の販売などを行っている会社です。 ⑦ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生ずるなど、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、市場動向、競合他社動向を最大限考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、しかるべき合議を経た後に投資判断を下しております。 ⑧ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。 ⑨ 製品の品質について 当社の製造物に欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。 ⑩ 業績の季節偏重について 当社は、メーカーの開発部門が主要な顧客となっており、顧客の決算期が集中する3月・9月に売上高が増加する一方で、工場が長期休暇により稼動が止まる5月・8月は売上高が減少するなど、顧客の決算期や稼動状況によって業績が偏重する傾向にあります。また、顧客の開発計画によっても業績が偏重する傾向にあります。このため当社では、一部の業界に偏らず、自動車、医療機器、産業機器等、幅広い分野のメーカーへの事業展開を進めることで、年間を通じて安定した収益の確保に努めております。 ⑪ 新規事業について 当社は、新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得や製品・商品の販売に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討し、実施しております。 ⑫ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、環境経営方針を制定し行動指針を定め、環境関連法規制の遵守や廃棄物排出量の削減など、工場の環境整備を進めております。 ⑬ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングの周知徹底に取り組んでおります。 ⑭ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しており、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、従業員の安全を守るための作業上の基準を設けており、法定定期点検はもちろんのこと、日常点検、始業前点検を実施し、安全を最優先に事業を進めております。 (3)知的財産等に関するリスク 当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまった場合は、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。また、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおり、職務発明規程を制定し知的財産権の取得を行っております。なお、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は現時点において第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 近年の気候変動に伴う風水害・土砂災害、さらには日本における大型地震など、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。このため当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じております。 (5)その他のリスク① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社の業績向上に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。本書提出日現在、新株予約権による潜在株式総数は372,800株であり、発行済株式総数5,291,400株の7.05%に相当します。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ② 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため、資金を設備投資に充当することを優先にしており、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、内部留保の充実を優先と考えておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。 ③ 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の有形固定資産及びソフトウェア等の無形固定資産を保有しておりますが、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため当社は、固定資産の貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積りに基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しております。 ④ 繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を評価しております。その見積額が減少し、将来において繰延税金資産の一部又は全部が回収できないと判断した場合、あるいは税制変更等による税率の変更があった場合、繰延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新型コロナウイルス感染症等の感染拡大によるリスクについて 当社の役職員等に新型コロナウイルス感染症のような治療法の確立していない感染症等が拡大し、一時的に営業活動自粛若しくは工場の操業停止など、事業活動を休止する事態となった場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社ではこれらのリスクに対応するため、感染症等の予防や感染拡大防止に対して適切な管理体制を構築しております。 新型コロナウイルス感染症に関しては、時差出勤等の柔軟な勤務体制への変更に加え、出張制限、毎日の検温など、従業員の安全と健康を最優先にした対応の徹底、経済活動制限下での資金管理等、感染予防と感染拡大の防止、事業継続に向けた各種対応に取り組んでおり、その影響の極小化を図っております。 また、当社取引先において新型コロナウイルス感染症が拡大若しくは拡大による経済活動の縮小等が発生し、当社の販売若しくは仕入に影響が生じた場合においても、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|6,444 文字
2【事業等のリスク】 当社の事業の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を以下に記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が記載が妥当であると判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品作製と少量量産品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。 ② 試作開発環境について 各メーカーごとに開発手法は異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。 ④ 特定分野への依存について 当社は、輸送用機器分野における試作品・鋳造品等の受注が多く、複数の顧客と取引を行うことでリスク分散を図っておりますが、当該分野の景気が悪化した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ 競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品・少量量産品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、大手企業を含む多くの企業が3Dプリンターへの需要拡大の影響から事業展開を進め始めており、新たな競合企業が現れる可能性があります。今後、サービスレベルや製品品質で十分な差別化が図られなかったり、新規参入等により競争が激化した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、係る調査が効果的ではない可能性があり、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」「下請代金支払遅延等防止法」「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター出力事業、鋳造事業及びCT事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。しかしながら、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ② 新工場の本稼働について 当社は、鋳造事業の加工工程を主とするミーリングセンター(静岡県浜松市浜北区)を新設いたしました。 ミーリングセンターにおいては、工場本稼働に向けて機械装置導入や必要な各工程の人材採用等を計画に基づき進めております。しかしながら、機械装置の導入の遅延や人材確保が遅延若しくは困難となるような事態が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ③ 人材の確保・育成について 当社の鋳造事業においては、業界全体の衰退が進んでいるため、外部からの技術継承が困難となっております。そのため、確固とした技術教育制度を自社内に構築しなければ、高度なものづくりを維持することが困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ④ 内部管理体制について 当社では、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ 小規模組織であることについて 当社は従業員134名(2019年12月31日)と小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の急速な事業拡大に応じて従業員の育成や採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これら施策が適時適切に進行しなかった場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑥ システム障害について 当社は、顧客との作製データの受領等は、主にインターネット通信を利用して行っておりますが、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、アクセス数の急激な増大、ソフトウェアの不具合、コンピュータウィルス、停電、自然災害、事故等により、システム障害が発生する可能性があります。当社では定期的なバックアップや稼動状況の監視により事前防止又は回避に努めておりますが、こうした対応にも関わらず、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑦ 特定の仕入先で依存度の高い取引について 当社の3Dプリンター出力事業における原材料は、その大半をシーメット株式会社(注1)及びアールピーエンジニアリング株式会社(注2)から仕入れており、原材料仕入高に占める両社への依存度は前事業年度において77.8%、当事業年度において69.9%であります。両社との関係は良好であると認識しております。しかしながら、両社との取引が何らかの事情で継続できなくなった場合、一時的な混乱が生じ、事業の効率的な運営に悪影響が生ずる可能性があります。 (注)1.シーメット株式会社東証一部上場企業であるナブテスコ株式会社の子会社で、光造形・砂型積層造形装置を販売しております。1988年に光造形装置国産1号機を販売しております。 2.アールピーエンジニアリング株式会社3Dプリンターの修理及び保守メンテナンス、材料の販売などを行っている会社です。 ⑧ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。生産設備の設備投資の決定は極めて重要な経営判断項目であることから、当社では市場動向、競合他社動向を考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、実施しております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生じ、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑨ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。顧客のCADデータを取り扱うことから、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、当社の信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑩ 製品の品質について 当社は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。しかしながら、製造物の欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑪ 業績の季節偏重について 当社は、メーカーの開発部門が主要な顧客となっており、顧客の決算期が集中する3月・9月に売上が増加する一方で、工場が長期休暇により稼動が止まる5月・8月は売上が減少するなど、顧客の決算期や稼動状況によって業績が偏重する傾向にあります。また、顧客の開発計画によっても業績が偏重する傾向にあります。当社は、一部の業界に偏らず、自動車、医療機器、産業機器等、幅広い分野のメーカーへの事業展開を進めることで、年間を通じて安定した収益の確保に努めている一方、顧客の決算期である3月・9月に何らかの事由により売上が減少した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑫ 新規事業について 当社は、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討し、実施しております。新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得や製品・商品の販売に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑬ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。当社は、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、工場の環境整備を進めております。しかしながら、事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑭ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑮ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しております。従業員の安全を守るための作業上の基準を設けておりますが、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (3)知的財産等に関するリスク 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。更に、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおります。職務発明規程を制定し、知的財産権の取得を行っております。しかしながら、当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じておりますが、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (5)その他のリスク① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社の業績向上に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。本書提出日現在、新株予約権による潜在株式総数は376,800株であり、発行済株式総数5,282,100株の7.13%に相当します。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ② 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため設備投資を優先しており、無配としております。将来的には、配当を行う方針でありますが、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、内部留保の充実を優先しておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点で未定であります。 ③ 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の固定資産及びソフトウエア資産を保有しております。固定資産の貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積りに基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しております。しかしながら、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を評価しております。その見積額が減少し、将来において繰延税金資産の一部又は全部が回収できないと判断した場合、あるいは税制変更等による税率の変更があった場合、延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|6,270 文字
2【事業等のリスク】 当社の事業の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を以下に記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が記載が妥当であると判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品作製と少量量産品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。 ② 試作開発環境について 各メーカーごとに開発手法は異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。 ④ 特定分野への依存について 当社は、輸送用機器分野における試作品・鋳造品等の受注が多く、複数の顧客と取引を行うことでリスク分散を図っておりますが、当該分野の景気が悪化した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ 競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品・少量量産品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、大手企業を含む多くの企業が3Dプリンターへの需要拡大の影響から事業展開を進め始めており、新たな競合企業が現れる可能性があります。今後、サービスレベルや製品品質で十分な差別化が図られなかったり、新規参入等により競争が激化した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、係る調査が効果的ではない可能性があり、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」「下請代金支払遅延等防止法」「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役社長兼CEOである渡邊大知及び専務取締役兼COOである鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター出力事業、鋳造事業及びCT事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。しかしながら、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ② 人材の確保・育成について 当社の鋳造事業においては、業界全体の衰退が進んでいるため、外部からの技術継承が困難となっております。そのため、確固とした技術教育制度を自社内に構築しなければ、高度なものづくりを維持することが困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ③ 内部管理体制について 当社では、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ④ 小規模組織であることについて 当社は従業員103名(2018年12月31日)と小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の急速な事業拡大に応じて従業員の育成や採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これら施策が適時適切に進行しなかった場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ システム障害について 当社は、顧客との作製データの受領等は、主にインターネット通信を利用して行っておりますが、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、アクセス数の急激な増大、ソフトウェアの不具合、コンピュータウィルス、停電、自然災害、事故等により、システム障害が発生する可能性があります。当社では定期的なバックアップや稼動状況の監視により事前防止又は回避に努めておりますが、こうした対応にも関わらず、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑥ 特定の仕入先で依存度の高い取引について 当社の3Dプリンター出力事業における原材料は、その大半をシーメット株式会社(注1)及びアールピーエンジニアリング株式会社(注2)から仕入れており、原材料仕入高に占める両社への依存度は前事業年度において84.0%、当事業年度において77.8%であります。両社との関係は良好であると認識しております。しかしながら、両社との取引が何らかの事情で継続できなくなった場合、一時的な混乱が生じ、事業の効率的な運営に悪影響が生ずる可能性があります。 (注)1.シーメット株式会社東証一部上場企業であるナブテスコ株式会社の子会社で、光造形・砂型積層造形装置を販売しております。1988年に光造形装置国産1号機を販売しております。 2.アールピーエンジニアリング株式会社3Dプリンターの修理及び保守メンテナンス、材料の販売などを行っている会社です。 ⑦ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。生産設備の設備投資の決定は極めて重要な経営判断項目であることから、当社では市場動向、競合他社動向を考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、実施しております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生じ、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑧ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。顧客のCADデータを取り扱うことから、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、当社の信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑨ 製品の品質について 当社は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。しかしながら、製造物の欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑩ 業績の季節偏重について 当社は、メーカーの開発部門が主要な顧客となっており、顧客の決算期が集中する3月・9月に売上が増加する一方で、工場が長期休暇により稼動が止まる5月・8月は売上が減少するなど、顧客の決算期や稼動状況によって業績が偏重する傾向にあります。また、顧客の開発計画によっても業績が偏重する傾向にあります。当社は、一部の業界に偏らず、自動車、医療機器、産業機器等、幅広い分野のメーカーへの事業展開を進めることで、年間を通じて安定した収益の確保に努めている一方、顧客の決算期である3月・9月に何らかの事由により売上が減少した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑪ 新規事業について 当社は、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討し、実施しております。新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑫ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。当社は、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、工場の環境整備を進めております。しかしながら、事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑬ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑭ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しております。従業員の安全を守るための作業上の基準を設けておりますが、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (3)知的財産等に関するリスク 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。更に、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおります。職務発明規程を制定し、知的財産権の取得を行っております。しかしながら、当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じておりますが、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (5)その他のリスク① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社の業績向上に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。本書提出日現在、新株予約権による潜在株式総数は409,600株であり、発行済株式総数5,244,000株の7.81%に相当します。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ② 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(2014年12月期)より業容拡大のため設備投資を優先しており、無配としております。将来的には、配当を行う方針でありますが、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、内部留保の充実を優先しておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点で未定であります。 ③ 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の固定資産及びソフトウェア資産を保有しております。固定資産の貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積に基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しております。しかしながら、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断し、貸借対照表において繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得については、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っておりますが、係る見直しの結果、繰延税金資産の全額又は一部に回収可能性がないと判断した場合、繰延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|6,432 文字
4【事業等のリスク】 当社の事業の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を以下に記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が記載が妥当であると判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品作製と少量量産品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。 ② 試作開発環境について 各メーカーごとに開発手法は異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。 ③ 3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。 ④ 特定分野への依存について 当社は、輸送用機器分野における試作品・鋳造品等の受注が多く、複数の顧客と取引を行うことでリスク分散を図っておりますが、当該分野の景気が悪化した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ 競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品・少量量産品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、大手企業を含む多くの企業が3Dプリンターへの需要拡大の影響から事業展開を進め始めており、新たな競合企業が現れる可能性があります。今後、サービスレベルや製品品質で十分な差別化が図られなかったり、新規参入等により競争が激化した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑥ 顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、係る調査が効果的ではない可能性があり、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑦ 法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」「下請代金支払遅延等防止法」「知的財産基本法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (2)事業の運営体制に関するリスク① 特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役である渡邊大知及び専務取締役である鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター出力事業、鋳造事業及びCT事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。しかしながら、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ② 人材の確保・育成について 当社の鋳造事業においては、業界全体の衰退が進んでいるため、外部からの技術継承が困難となっております。そのため、確固とした技術教育制度を自社内に構築しなければ、高度なものづくりを維持することが困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ③ 内部管理体制について 当社では、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ④ 小規模組織であることについて 当社は従業員91名(平成29年12月31日)と小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の急速な事業拡大に応じて従業員の育成や採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これら施策が適時適切に進行しなかった場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ システム障害について 当社は、顧客との作製データの受領等は、主にインターネット通信を利用して行っておりますが、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、アクセス数の急激な増大、ソフトウェアの不具合、コンピュータウィルス、停電、自然災害、事故等により、システム障害が発生する可能性があります。当社では定期的なバックアップや稼動状況の監視により事前防止又は回避に努めておりますが、こうした対応にも関わらず、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑥ 特定の仕入先で依存度の高い取引について 当社の3Dプリンター出力事業における原材料は、その大半をシーメット株式会社(注1)及びアールピーエンジニアリング株式会社(注2)から仕入れており、原材料仕入高に占める両社への依存度は前事業年度において96.5%、当事業年度において84.0%であります。両社との関係は良好であると認識しております。しかしながら、両社との取引が何らかの事情で継続できなくなった場合、一時的な混乱が生じ、事業の効率的な運営に悪影響が生ずる可能性があります。 また、CT事業における産業用CT販売の仕入はGEセンシング&インスペクション・テクノロジーズ株式会社(注3)から行っており、同社との取引が何らかの事情で継続できなくなった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (注)1.シーメット株式会社東証一部上場企業であるナブテスコ株式会社の子会社で、光造形・砂型積層造形装置を販売しております。昭和63年に光造形装置国産1号機を販売しております。 2.アールピーエンジニアリング株式会社3Dプリンターの修理及び保守メンテナンス、材料の販売などを行っている会社です。 3.GEセンシング&インスペクション・テクノロジーズ株式会社非破壊検査ソリューションを提供する会社です。⑦ 多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。生産設備の設備投資の決定は極めて重要な経営判断項目であることから、当社では市場動向、競合他社動向を考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、実施しております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生じ、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑧ 機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。顧客のCADデータを取り扱うことから、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、当社の信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑨ 製品の品質について 当社は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。しかしながら、製造物の欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑩ 業績の季節偏重について 当社は、メーカーの開発部門が主要な顧客となっており、顧客の決算期が集中する3月・9月に売上が増加する一方で、工場が長期休暇により稼動が止まる5月・8月は売上が減少するなど、顧客の決算期や稼動状況によって業績が偏重する傾向にあります。また、顧客の開発計画によっても業績が偏重する傾向にあります。当社は、一部の業界に偏らず、自動車、医療機器、産業機器等、幅広い分野のメーカーへの事業展開を進めることで、年間を通じて安定した収益の確保に努めている一方、顧客の決算期である3月・9月に何らかの事由により売上が減少した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑪ 新規事業について 当社は、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討し、実施しております。新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑫ 工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。当社は、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、工場の環境整備を進めております。しかしながら、事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑬ 積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑭ 鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しております。従業員の安全を守るための作業上の基準を設けておりますが、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (3)知的財産等に関するリスク 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。さらに、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおります。職務発明規程を制定し、知的財産権の取得を行っております。しかしながら、当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じておりますが、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (5)その他のリスク① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社の業績向上に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。本書提出日現在、新株予約権による潜在株式総数は222,800株であり、発行済株式総数2,604,000株の8.56%に相当します。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ② 配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(平成26年12月期)より業容拡大のため設備投資を優先しており、無配としております。将来的には、配当を行う方針でありますが、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、内部留保の充実を優先しておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点で未定であります。 ③ 固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の固定資産及びソフトウェア資産を保有しております。固定資産の貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積に基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しております。しかしながら、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断し、貸借対照表において繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得については、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っておりますが、係る見直しの結果、繰延税金資産の全額又は一部に回収可能性がないと判断した場合、繰延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|6,460 文字
4【事業等のリスク】 当社の事業の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及び投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を以下に記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が記載が妥当であると判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク ①市場環境について 当社は、工業製品の新製品開発における試作品作製と少量量産品の作製を行っております。各メーカーにはそれぞれの開発サイクルがあり、特に自動車メーカーにおける開発予算の圧縮、開発スケジュールの変更やモデルチェンジサイクルの変化等の影響を受ける可能性があります。 ②試作開発環境について 各メーカーごとに開発手法は異なり、試作品での検証を繰り返す手法もあれば、試作品を作製せずCADソフト上のみで検証を行う試作品レスの手法もあります。今後、試作品レスの手法が主流となった場合、試作品作製のニーズが低減する可能性があります。 ③3Dプリンターへの需要拡大について 近年の3Dプリンターに対する需要拡大は、主に消費者向けの低価格3Dプリンターの出現により生まれた現象であります。低価格3Dプリンターで作製できるモデルの品質は限定的であること、また機械の運用よりも作製するモデルの3次元CADデータ作成の難易度が高いことから、この需要の拡大が継続しないことが想定され、当社においても、受注案件の減少に繋がる可能性があります。 ④特定分野への依存について 当社は、輸送用機器分野における試作品・鋳造品等の受注が多く、当該分野の産業区分の販売実績が当事業年度の売上高に占める割合は57.9%となっております。当社としては、輸送用機器分野においても、複数の顧客と取引を行うことでリスク分散を図っておりますが、当該分野の景気が悪化した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑤競合企業について 当社は、3Dプリンター、鋳造工法による試作品・少量量産品の作製を事業領域としておりますが、特に3Dプリンターの分野では、大手企業を含む多くの企業が3Dプリンターへの需要拡大の影響から事業展開を進め始めており、新たな競合企業が現れる可能性があります。今後、サービスレベルや製品品質で十分な差別化が図られなかったり、新規参入等により競争が激化した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑥顧客の財務状況について 当社は、顧客について信用調査をした上で取引を行っておりますが、係る調査が効果的ではない可能性があり、事業環境の変化等により、当社の顧客が支払不能、倒産等に陥った場合、係る顧客から売掛債権を回収できず、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑦法的規制について 当社の事業においては、「製造物責任法」「下請代金支払遅延等防止法」等の各種法令やガイドライン等による規制を受けております。こうした法令の制定や改正等、当社の事業に関する事項が規制を受けた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (2)事業の運営体制に関するリスク ①特定経営者への依存について 当社の事業の推進者は、代表取締役である渡邊大知及び専務取締役である鈴木浩之であります。両名は、当社の3Dプリンター出力事業及び鋳造事業開始からの事業責任者であり、経営方針や戦略の決定をはじめ、営業、製造技術の各方面の事業推進において重要な役割を果たしており、その決定により当社の事業が左右される可能性があります。当社では、過度に両名に依存しない経営体制を構築すべく、役職者が一堂に会する経営会議制度、組織体制の整備や予算管理の高度化等の経営体制の構築を推進しております。しかしながら、両名のいずれか又は両名が離職又は業務執行が困難となるような事態が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ②人材の確保・育成について 当社の鋳造事業においては、業界全体の衰退が進んでいるため、外部からの技術継承が困難となっております。そのため、確固とした技術教育制度を自社内に構築しなければ、高度なものづくりを維持することが困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ③内部管理体制について 当社では、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ④小規模組織であることについて 当社は従業員82名(平成28年12月31日)と小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社は、今後の急速な事業拡大に応じて従業員の育成や採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これら施策が適時適切に進行しなかった場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑤システム障害について 当社は、顧客との作製データの受領等は、主にインターネット通信を利用して行っておりますが、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、アクセス数の急激な増大、ソフトウェアの不具合、コンピュータウィルス、停電、自然災害、事故等により、システム障害が発生する可能性があります。当社では定期的なバックアップや稼動状況の監視により事前防止又は回避に努めておりますが、こうした対応にも関わらず、システム障害が発生し、サービス提供に障害が生じた場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑥特定の仕入先で依存度の高い取引について 当社の3Dプリンター出力事業における原材料は、その大半をシーメット株式会社(注1)及びアールピーエンジニアリング株式会社(注2)から仕入れており、原材料仕入高に占める両社への依存度は前事業年度において82.8%、当事業年度において96.5%であります。両社との関係は良好であると認識しております。しかしながら、両社との取引が何らかの事情で継続できなくなった場合、一時的な混乱が生じ、事業の効率的な運営に悪影響が生ずる可能性があります。(注)1.シーメット株式会社東証一部上場企業であるナブテスコ株式会社の子会社で、光造形・砂型積層造形装置を販売しております。昭和63年に光造形装置国産1号機を販売しております。 2.アールピーエンジニアリング株式会社 3Dプリンターの修理及び保守メンテナンス、材料の販売などを行っている会社です。 ⑦多額の設備投資について 当社は、生産能力増強を図るため積極的な設備投資を行っております。生産設備の設備投資の決定は極めて重要な経営判断項目であることから、当社では市場動向、競合他社動向を考慮しつつ、事業戦略及び設備投資の収益性等を総合的に勘案して、実施しております。しかしながら、経済動向や市場動向を正確に予測することは困難であり、多額の設備投資に対して受注が想定どおりに拡大しなかった場合には、減価償却費負担が収益性を圧迫し、使用設備の除却や減損が生じ、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑧機密保持について 当社は、事業の性格上、新製品開発に関する顧客の機密情報を取り扱う機会が多いことから、機密保持を経営上の最重要課題と認識しております。顧客のCADデータを取り扱うことから、ネットワーク、ファイアウォール、サーバー及びパソコン管理並びにアクセス制御等、ハードとソフトの両面から総合的な管理を行うとともに、定期的な社内教育の実施により当社の機密保持レベルの向上に努めております。しかしながら、不測の事態により、万一、機密情報が外部へ漏洩するようなこととなった場合、当社の信用失墜に伴う受注の減少や損害賠償による費用の発生等により当社の経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑨製品の品質について 当社は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001、航空宇宙分野における品質規格JISQ9100の認証を取得し、品質管理活動に継続的に取り組んでおります。また、当社の過失により製造物の欠陥が発生した場合に備え、賠償責任保険に加入しております。しかしながら、製造物の欠陥が生じた場合は、損害賠償による多額の費用発生や社会的信用の低下により、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑩業績の季節偏重について 当社は、メーカーの開発部門が主要な顧客となっており、顧客の決算期が集中する3月・9月に売上が増加する一方で、工場が長期休暇により稼動が止まる5月・8月は売上が減少するなど、顧客の決算期や稼動状況によって業績が偏重する傾向にあります。また、顧客の開発計画によっても業績が偏重する傾向にあります。当社は、一部の業界に偏らず、自動車、医療機器、産業機器等、幅広い分野のメーカーへの事業展開を進めることで、年間を通じて安定した収益の確保に努めている一方、顧客の決算期である3月・9月に何らかの事由により売上が減少した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑪新規事業について 当社は、多様化する顧客ニーズに対して、作製工法、取扱可能な素材を拡充することで、より幅広い分野の顧客を開拓することを目的として、新規事業の創出を検討し、実施しております。新規事業の必要性を十分検討した上で、事業開発を行っていきますが、市場環境の影響で顧客の獲得に結びつかなかった場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑫工場の環境整備について 当社は、廃棄物削減、地球温暖化や大気汚染防止、有害物質の処理等に関して様々な環境規制の適用を受けております。当社は、環境整備活動を重要な方針の一つとして掲げ、工場の環境整備を進めております。しかしながら、事故や自然災害により不測の環境汚染が生じる場合、当社が現在稼動させている工場用地等において汚染物質が発見された場合、新たな環境規制の施行によって多額の費用が発生した場合、環境規制を遵守できない場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑬積極的なブランド戦略について 当社は、積極的なPR及び情報発信を行っておりますが、それらの自社メディア上において、意図しない不適切とみなされる表現等により、レピュテーションリスクが発生する可能性があり、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 ⑭鋳造工場の安全対策について 当社の鋳造事業においては、高温な溶解炉や切断用機械等、従業員の作業上、危険を伴う設備を数多く保有しております。従業員の安全を守るための作業上の基準を設けておりますが、不慮の事故等が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (3)知的財産等に関するリスク 当社では、知的財産権が重要な経営資源の一つであると認識しております。さらに、知的財産権の保全にも積極的に取り組んでおります。職務発明規程を制定し、知的財産権の取得を行っております。しかしながら、当社の知的財産権が第三者に侵害された場合、解決までに多くの時間及び費用がかかる等、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、当社が事業活動を行う上での3Dプリンター、鋳造の各工法は第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら、不測の事態、あるいは何らかの不備により第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、紛争及び訴訟等の対象となる可能性又は当社の工法について侵害を主張され、防御又は紛争の解決のための費用又は損失が発生する可能性があります。 (4)自然災害、事故災害に関するリスク 当社では、主要工場の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内で分散するとともに、国内全拠点において一定規模の災害を想定して建物、機械装置等の安全性確保、各種防災機器の設置、バックアップ電源の確保等の施策を講じておりますが、想定を超える大規模な災害が発生した場合、当社の事業、経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (5)その他のリスク ①新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社の業績向上に対する役職員の意欲を高めることを目的として、ストックオプション(新株予約権)を発行しております。本書提出日現在、新株予約権による潜在株式総数は226,800株であり、発行済株式総数2,600,000株の8.72%に相当します。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ②配当政策について 当社は、経営成績及び財務状態を勘案しながら、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。 しかしながら、第23期(平成26年12月期)より業容拡大のため設備投資を優先しており、無配としております。将来的には、配当を行う方針でありますが、当面は無配の予定であります。 現在におきましても、内部留保の充実を優先しておりますが、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点で未定であります。 ③資金使途について 平成28年11月の公募増資及び平成28年12月のオーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資による調達資金の使途については、鋳造事業の新工場建設等に充当する予定であります。しかしながら、急速に変化する経営環境により当初の計画に沿って資金を充当したとしても、想定どおりの投資効果を得られない可能性があります。 ④固定資産の減損について 当社は、工場建物、生産用の機械装置等の固定資産及びソフトウェア資産を保有しております。固定資産の貸借対照表計上額につきましては、当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの見積に基づく残存価額の回収可能性を定期的に評価しております。しかしながら、競合やその他の理由によって事業収益性が低下し、当該資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合、減損の認識が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤繰延税金資産の回収可能性について 当社は、将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断し、貸借対照表において繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得については、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っておりますが、係る見直しの結果、繰延税金資産の全額又は一部に回収可能性がないと判断した場合、繰延税金資産が減額され当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。