経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は「MADE BY JMC」を企業理念にしており、ビジョンは「ものづくりに知性を。」です。 企業理念には、製造業におけるJMCという強固なブランドを確立し、私たちが先頭に立って日本の製造業を変えていくという、強い想いが込められています。 そして、ビジョンでは、製造方法や設備によって自らの事業を定義するのではなく、「社会に求められているもの」や「時代にふさわしいサービス」をとことん考え抜き、既存のものづくりの枠組みに縛られない事業展開によって“最強のサプライヤー”を目指す、当社の姿勢を表現しました。 (行動指針) 当社の使命は、全てのステークホルダーの利益を尊重しつつ、革新的な製品及びサービスを提供し、顧客満足度を最大化できる価値を創造しつづけることです。 我々は社会的責任を持って公正かつ倫理的に事業を行い、公平な雇用をし、職場の安全性を守り、我々の業務に適用される全ての法律を遵守します。 ① 法令等遵守の徹底 法令・社会的規範、社内諸規程・マニュアル等を遵守します。また、適正な会計処理を行い、事実に基づいた経理処理や証票類の記載を行います。 ② 高品質とスピードを両立したサービス提供 関連する法律・ルールを遵守したうえで、お客様の視点を踏まえて、そのニーズを反映した良質なサービスを迅速にご提供します。 ③ お客様の声への適切な対応 ご意見、お問い合わせ、クレーム等いかなる「お客様の声」にも誠実に対応するとともに、今後のサービス提供や業務改善に反映します。 ④ 人権を尊重する職場環境の実現 職場における差別、各種ハラスメント等の人権侵害行為を許容せず、相互の信頼と良識のある職場環境を実現します。 ⑤ 快適な職場環境の整備 社員が能力や個性を存分に発揮するとともに、能力を積極的に向上できる、快適で働きやすい職場環境を整備します。 ⑥ ステークホルダーとの関係 ステークホルダーとの関係は、健全かつ節度を保ち、疑義を招くような接待・贈答を行ったり受けたりしません。 ⑦ インサイダー取引の禁止 インサイダー取引となりうる株式等の売買は行いません。そのために、当社及び取引先等の内部情報は厳重かつ適切に管理します。 ⑧ 業務の相互牽制と管理 あらゆる業務活動において、社員が相互に牽制を働かせるとともに、管理者は所管の業務活動の遂行状況を適切に管理・把握します。 ⑨ 適切かつ透明な意思決定の確保 業務活動におけるあらゆる意思決定は、法令や社内の諸規程に則り、合理的根拠に基づいて第三者に説明することを前提として実行します。⑩ 適切なリスク管理 あらゆる業務活動において、リスク管理をはかるとともに、各種のリスクを常に適切に管理できる内部管理体制を構築します。 ⑪ 情報の適切な管理 当社及びお客様の機密情報に加えて、社員のプライバシーに関わる情報についても守秘する義務があることを意識し、常に適切に管理します。 ⑫ 適切かつ公正な情報開示 当社の経営状況及び企業活動への正確な理解を促進するために、ステークホルダーへの適切かつ公正な情報開示に努めます。 ⑬ 知的資産の適切な保護 あらゆる業務活動において、第三者が保有するすべての知的資産を尊重するとともに、当社が保有する知的資産を適切に保護し役立てます。 ⑭ 反社会的勢力との関係の拒絶 反社会的な団体や勢力との関与を断固として拒絶し、そうした活動を助長する行為は一切行わず、毅然とした姿勢で臨みます。 (2)経営戦略等 当社の経営戦略の現状と見通しは以下のとおりです。 (3Dプリンター事業) 試作はものづくりの上流に位置する工程になります。当社は、ハイエンド樹脂3Dプリンターなど、新しい装置を適宜導入しており、事業拡大に貢献する3Dプリンターを積極的に利用する考えであります。3Dプリンターに対する認知度の向上に加え、AM(Additive Manufacturing)サービスの提供による量産品受注体制の確立も進めるとともに、協業プロジェクト「3D innovation Hub」においては、あらゆる領域での3Dプリンターを用いた製品化ニーズの発掘を推進しており、今後も受注状況は安定的に推移するものと考えております。 心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」においては、国内外の医療現場における心臓疾患・脳疾患のカテーテル治療トレーニングや、関連商材を取り扱う商社によるカテーテル治療のデモンストレーションでの採用など、様々なニーズに応えるべく、今後もラインナップを増やすことに加え、世界各地で開催される学会・展示会において認知向上のための営業活動を強化することで、規格製品の売上増を見込めると考えております。 (鋳造事業) 砂型鋳造については、一部の試作・少量量産において価格競争が発生しておりますが、当社においては「短納期」・「高品質」を強みに顧客との信頼に基づく試作・少量量産の受注に注力しており、今後も同様の方針を採用してまいります。 また、量産用鋳造部品の受注を開始し、試作・少量量産との製造の両立を進め、トヨタ生産方式の導入により、一定の受注増加に対応できる体制を構築しております。 さらに、今後需要の増加が見込まれる大型サイズの鋳造品の試作・開発需要への対応と、一層の内製化推進のため、伊豆木産業用地に建設した工場棟で、生産キャパシティを大幅に向上させております。 このように従来の試作・少量量産品に加え、大型サイズの鋳造品、量産用鋳造部品の受注を増加させることで、高い品質を維持しつつ、非鉄砂型鋳造業界での圧倒的な生産キャパシティを誇る事業へ、さらに成長を加速させてまいります。 (CT事業) 検査・測定サービスでは、物体の内部形状の測定、評価、非接触検査による製品の品質検査及び部品のスキャンサービスを行っております。当該サービスの需要はWEBを活用したセミナーの継続的な実施や、当社WEBサイトに希少生物をスキャンして掲載(CT生物図鑑)、スキャンデータの活用事例の開示等、コンテンツ拡充、メディアへの出演及びデータ提供を積極的に進めた結果、映像メディア・出版・学術研究分野からのスキャン需要の喚起につながりました。また、製品評価やリバースエンジニアリング等、非接触での内部形状評価及びデータ化をはじめ、スキャン対象物のデジタルデータ取得などの受注も進んでおります。また、顧客の自社製品不具合を選別するための、まとまった数量を短期間でスキャンするニーズや、リチウムイオン電池をはじめとした二次バッテリーの内部を非破壊で確認するニーズも増加しており、今後も需要は堅調に推移するものと考えております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について、数値的な目標を特段定めておりませんが、中長期視点で経営基盤を確立するために、売上高、営業利益、営業利益率を重視した経営管理を行っております。 (4)経営環境 少子高齢化社会の到来による消費購買力の減少、人件費の高騰による製造部門の国外流出、地政学的リスクの増大に伴うサプライチェーンの分断や資源の高騰に加え、熟練技術者の減少等、「ものづくり」を取り巻く環境は依然として厳しい状況となっております。 また、当社の主力事業である鋳造事業における主要顧客の輸送用機器分野は「100年に1度の変革期」と言われており、CASE(コネクティッド、自動運転、シェアリングサービス、電動化)による効率化や先進国の高齢化と人口減少による販売台数の減少、また、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)に向けた世界各国の環境規制への対応が求められる一方で、新興自動車メーカーの台頭や、既存企業の合従連衡の動きの加速などにより、業界構造が大きく変化する可能性があります。このような経済環境のもと、当社は、3Dプリンター、鋳造工法及び産業用CTを融合した独自のものづくり技術を駆使して、大量量産を生業とする従来の製造業の枠にとらわれない、サービス業のサービスレベルを持った付加価値の高い生産物やサービスを提供する事業に取り組んでおります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社が、事業推進上重要課題と認識している点は、以下のとおりであります。 (3Dプリンター事業)① 心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」の普及 当社は、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」においては、国内外医療機関や関連商材を取扱う商社でTAVI(経カテーテル大動脈弁置換術)やCORONARY(冠動脈治療分野)のトレーニングモデルを中心とした旺盛な需要を背景に積極的な販売推進に取り組んでまいりました。医療現場における新たな手技・症例に対応したトレーニングシステムの開発を続け、さらなる市場拡大に向けた人材確保や、積極的な国内外への営業活動に注力し、製品の普及を図ることで収益拡大に努めてまいります。 また、「全ての患者さんが安全に心臓カテーテル治療を受けられることを目指す」をスローガンに、心臓疾患に留まらず、他領域のカテーテル治療にも対応できるトレーニングシミュレーターのプラットフォーマーを目指し、国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科と協力し、研究開発を継続してまいります。 ② 樹脂3Dプリンターサービスの普及 当社は、EOS Electro Optical Systems Japan株式会社と協同で樹脂3Dプリンター関連市場の拡大に向けたAMサービスを提供するほか、CMET(シーメット)株式会社、ならびに上海聯泰科技股份有限公司(UnionTech/ユニオンテック)の取扱店である株式会社日本未来技研と連携して、3Dプリント技術の日本国内での普及に取り組んでおります。樹脂によるAMサービスは、日本国内では黎明期であることに加え、3Dプリント技術に対する顧客からの要求、期待は高まりを続けております。顧客への3Dプリント技術の普及には、偏りのない3Dプリント装置や造形の知識が必要であり、過不足のない提案が必要不可欠であります。当社はEOS製ハイエンド樹脂3Dプリンター導入の他にも、様々な樹脂を用いた積層品の提案を通じて、あらゆる業界・分野に対して積極的な営業活動を行うことで市場の開拓を進め、売上高拡大に努めてまいります。 (鋳造事業)③ 試作品大型化への対応 当社は主として自動車産業向けの部品を中心とした多品種・小ロットの試作鋳造品の製造を得意領域として、鋳造事業の拡大を進めてまいりましたが、顧客のEV(電気自動車)開発の本格化に伴い、試作部品の軽量・モジュール(機能集約)化が進み、大型の試作鋳造部品需要が増加しております。当社ではこのような顧客ニーズの変化に対応し、更には競合他社が追随できない大型かつ高品質の砂型鋳造品生産を実現するため、生産工場の拡張検討や既存の生産工場における設備の導入・改変も含めた大型化への対応を進めてまいります。また、同時にこれら大型試作鋳造部品と量産鋳造部品の受注拡大に向けた営業活動も強化してまいります。 ④ 量産鋳造部品の効率的な生産体制確立 当社は主として、顧客の研究・開発部門を中心に、試作から少量量産品の製造を行っておりましたが、アルミニウム、マグネシウムによる薄肉鋳造技術や製品品質が顧客から支持され、量産用鋳造部品の受注生産も行っております。量産品製造では、効率的な製造方法や品質不具合を極限まで減少することで歩留まり改善を進めるなど、製造課題の認識が試作品の場合と異なる部分も多いことから、当社では「トヨタ生産方式」のノウハウを導入し、最小限の人員で最大の生産量を実現できるよう、量産品製造の効率化を進めております。また、マグネシウムを中心としたダイカスト工法領域を得意とする株式会社STG(大阪府八尾市)と事業拡張に向けた協議を行い、顧客製品の開発プロセスに寄り添った柔軟な対応、安定的な供給体制の確立に注力してまいります。 ⑤ 事業ポートフォリオの分散化 当社の主要な顧客は自動車メーカーやその関連企業、また一部の産業用ロボットメーカーが中心で構成されております。これらの顧客は、製品軽量化のため、アルミニウムやマグネシウムを用いた部品の研究・開発を積極的に推進しており、当社はこれら顧客のニーズに適した鋳造部品の提案を行っております。今後、顧客業種の拡張を進めることで、業種・業界の浮沈に左右されない安定的な業績を維持できるよう進めてまいります。 (CT事業)⑥ 検査・測定サービスの市場開拓及び技術普及 当社は、産業用CTの全ての領域(ミリ/マイクロ/ナノフォーカス/高エネルギーX線)を顧客ニーズに応じて使い分け、ソフト面、ハード面ともに国内最高水準の検査・測定サービスを提供しております。 さらなる売上高の拡大には、スキャン対応サイズ・バリエーションの拡幅や、当社の産業用CTによる検査・測定サービス技術を新規分野へ普及させることが必要不可欠であります。当社では、産業用CT装置保有先との業務提携や、WEBによるセミナー、展示会への出展をはじめとした営業活動に加え、新たなニーズの発掘のため、社内・外の関係者との情報共有や連携の強化など、市場での認知度を高めることで技術普及を図りつつ、きめの細かいサービス体制の拡充を図ることで売上高拡大に努めてまいります。 (全社)⑦ 人材の確保、育成 変化する事業環境に最適な企業構造を保ちつつ、長期的な成長を担保するために、優秀な人材の確保、育成が急務であります。当社では、3Dプリンター事業と鋳造事業及びCT事業、また製造部門と営業部門を横断できるゼネラリスト型の人材と、製造業特有の技術・知識に長けた職人型の人材の両面の育成が課題であり、これらに関し中長期的視野で取り組んでまいります。 ⑧ ブランドの知名度向上 当社が完成品メーカーの単なる下請けではなく、3Dプリンターと鋳造工法による高品質なものづくりを行うことや、産業用CTによる検査・測定において、対等なパートナーとして主体的に関わっていくためには、製品の品質やサービス等に裏付けられたコーポレートブランドを確立していくことが重要と考えております。そのため、営業活動におけるサービスや採用活動において、費用対効果を見極めながら広報宣伝やIR、PR活動を推進させることを課題と認識し、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングに取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は「MADE BY JMC」を企業理念にしており、ビジョンは「ものづくりに知性を。」です。 企業理念には、製造業におけるJMCという強固なブランドを確立し、私たちが先頭に立って日本の製造業を変えていくという、強い想いが込められています。 そして、ビジョンでは、製造方法や設備によって自らの事業を定義するのではなく、「社会に求められているもの」や「時代にふさわしいサービス」をとことん考え抜き、既存のものづくりの枠組みに縛られない事業展開によって“最強のサプライヤー”を目指す、当社の姿勢を表現しました。 (行動指針) 当社の使命は、全てのステークホルダーの利益を尊重しつつ、革新的な製品及びサービスを提供し、顧客満足度を最大化できる価値を創造しつづけることです。 我々は社会的責任を持って公正かつ倫理的に事業を行い、公平な雇用をし、職場の安全性を守り、我々の業務に適用される全ての法律を遵守します。 ① 法令等遵守の徹底 法令・社会的規範、社内諸規程・マニュアル等を遵守します。また、適正な会計処理を行い、事実に基づいた経理処理や証票類の記載を行います。 ② 高品質とスピードを両立したサービス提供 関連する法律・ルールを遵守したうえで、お客様の視点を踏まえて、そのニーズを反映した良質なサービスを迅速にご提供します。 ③ お客様の声への適切な対応 ご意見、お問い合わせ、クレーム等いかなる「お客様の声」にも誠実に対応するとともに、今後のサービス提供や業務改善に反映します。 ④ 人権を尊重する職場環境の実現 職場における差別、各種ハラスメント等の人権侵害行為を許容せず、相互の信頼と良識のある職場環境を実現します。 ⑤ 快適な職場環境の整備 社員が能力や個性を存分に発揮するとともに、能力を積極的に向上できる、快適で働きやすい職場環境を整備します。 ⑥ ステークホルダーとの関係 ステークホルダーとの関係は、健全かつ節度を保ち、疑義を招くような接待・贈答を行ったり受けたりしません。 ⑦ インサイダー取引の禁止 インサイダー取引となりうる株式等の売買は行いません。そのために、当社及び取引先等の内部情報は厳重かつ適切に管理します。 ⑧ 業務の相互牽制と管理 あらゆる業務活動において、社員が相互に牽制を働かせるとともに、管理者は所管の業務活動の遂行状況を適切に管理・把握します。 ⑨ 適切かつ透明な意思決定の確保 業務活動におけるあらゆる意思決定は、法令や社内の諸規程に則り、合理的根拠に基づいて第三者に説明することを前提として実行します。⑩ 適切なリスク管理 あらゆる業務活動において、リスク管理をはかるとともに、各種のリスクを常に適切に管理できる内部管理体制を構築します。 ⑪ 情報の適切な管理 当社及びお客様の機密情報に加えて、社員のプライバシーに関わる情報についても守秘する義務があることを意識し、常に適切に管理します。 ⑫ 適切かつ公正な情報開示 当社の経営状況及び企業活動への正確な理解を促進するために、ステークホルダーへの適切かつ公正な情報開示に努めます。 ⑬ 知的資産の適切な保護 あらゆる業務活動において、第三者が保有するすべての知的資産を尊重するとともに、当社が保有する知的資産を適切に保護し役立てます。 ⑭ 反社会的勢力との関係の拒絶 反社会的な団体や勢力との関与を断固として拒絶し、そうした活動を助長する行為は一切行わず、毅然とした姿勢で臨みます。 (2)経営戦略等 当社の経営戦略の現状と見通しは以下のとおりです。 (3Dプリンター事業) 試作はものづくりの上流に位置する工程になります。当社は、ハイエンド樹脂3Dプリンターなど、新しい装置を適宜導入しており、事業拡大に貢献する3Dプリンターを積極的に利用する考えであります。3Dプリンターに対する認知度の向上に加え、AM(Additive Manufacturing)サービスの提供による量産品受注体制の確立も進めるとともに、協業プロジェクト「3D innovation Hub」においては、あらゆる領域での3Dプリンターを用いた製品化ニーズの発掘を推進しており、今後も受注状況は安定的に推移するものと考えております。 心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」においては、国内外の医療現場における心臓疾患・脳疾患のカテーテル治療トレーニングや、関連商材を取り扱う商社によるカテーテル治療のデモンストレーションでの採用など、様々なニーズに応えるべく、今後もラインナップを増やすことに加え、世界各地で開催される学会・展示会において認知向上のための営業活動を強化することで、規格製品の売上増を見込めると考えております。 (鋳造事業) 砂型鋳造については、一部の試作・少量量産において価格競争が発生しておりますが、当社においては「短納期」・「高品質」を強みに顧客との信頼に基づく試作・少量量産の受注に注力しており、今後も同様の方針を採用してまいります。 また、量産用鋳造部品の受注を開始し、試作・少量量産との製造の両立を進め、トヨタ生産方式の導入により、一定の受注増加に対応できる体制を構築しております。 さらに、今後需要の増加が見込まれる大型サイズの鋳造品の試作・開発需要への対応と、一層の内製化推進のため、伊豆木産業用地に建設した工場棟で、生産キャパシティを大幅に向上させております。 このように従来の試作・少量量産品に加え、大型サイズの鋳造品、量産用鋳造部品の受注を増加させることで、高い品質を維持しつつ、非鉄砂型鋳造業界での圧倒的な生産キャパシティを誇る事業へ、さらに成長を加速させてまいります。 (CT事業) 検査・測定サービスでは、物体の内部形状の測定、評価、非接触検査による製品の品質検査及び部品のスキャンサービスを行っております。当該サービスの需要はWEBを活用したセミナーの継続的な実施や、当社WEBサイトに希少生物をスキャンして掲載(CT生物図鑑)、スキャンデータの活用事例の開示等、コンテンツ拡充、メディアへの出演及びデータ提供を積極的に進めた結果、映像メディア・出版・学術研究分野からのスキャン需要の喚起につながりました。また、製品評価やリバースエンジニアリング等、非接触での内部形状評価及びデータ化をはじめ、スキャン対象物のデジタルデータ取得などの受注も進んでおります。また、顧客の自社製品不具合を選別するための、まとまった数量を短期間でスキャンするニーズや、リチウムイオン電池をはじめとした二次バッテリーの内部を非破壊で確認するニーズも増加しており、今後も需要は堅調に推移するものと考えております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について、数値的な目標を特段定めておりませんが、中長期視点で経営基盤を確立するために、売上高、営業利益、営業利益率を重視した経営管理を行っております。 (4)経営環境 少子高齢化社会の到来による消費購買力の減少、人件費の高騰による製造部門の国外流出、地政学的リスクの増大に伴うサプライチェーンの分断や資源の高騰に加え、熟練技術者の減少等、「ものづくり」を取り巻く環境は依然として厳しい状況となっております。 また、当社の主力事業である鋳造事業における主要顧客の輸送用機器分野は「100年に1度の変革期」と言われており、CASE(コネクティッド、自動運転、シェアリングサービス、電動化)による効率化や先進国の高齢化と人口減少による販売台数の減少、また、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)に向けた世界各国の環境規制への対応が求められる一方で、新興自動車メーカーの台頭や、既存企業の合従連衡の動きの加速などにより、業界構造が大きく変化する可能性があります。このような経済環境のもと、当社は、3Dプリンター、鋳造工法及び産業用CTを融合した独自のものづくり技術を駆使して、大量量産を生業とする従来の製造業の枠にとらわれない、サービス業のサービスレベルを持った付加価値の高い生産物やサービスを提供する事業に取り組んでおります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社が、事業推進上重要課題と認識している点は、以下のとおりであります。 (3Dプリンター事業)① 心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」の普及 当社は、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」においては、国内外医療機関や関連商材を取扱う商社でTAVI(経カテーテル大動脈弁置換術)やCORONARY(冠動脈治療分野)のトレーニングモデルを中心とした旺盛な需要を背景に積極的な販売推進に取り組んでまいりました。医療現場における新たな手技・症例に対応したトレーニングシステムの開発を続け、さらなる市場拡大に向けた人材確保や、積極的な国内外への営業活動に注力し、製品の普及を図ることで収益拡大に努めてまいります。 また、「全ての患者さんが安全に心臓カテーテル治療を受けられることを目指す」をスローガンに、心臓疾患に留まらず、他領域のカテーテル治療にも対応できるトレーニングシミュレーターのプラットフォーマーを目指し、国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科と協力し、研究開発を継続してまいります。 ② 樹脂3Dプリンターサービスの普及 当社は、EOS Electro Optical Systems Japan株式会社と協同で樹脂3Dプリンター関連市場の拡大に向けたAMサービスを提供するほか、CMET(シーメット)株式会社、ならびに上海聯泰科技股份有限公司(UnionTech/ユニオンテック)の取扱店である株式会社日本未来技研と連携して、3Dプリント技術の日本国内での普及に取り組んでおります。樹脂によるAMサービスは、日本国内では黎明期であることに加え、3Dプリント技術に対する顧客からの要求、期待は高まりを続けております。顧客への3Dプリント技術の普及には、偏りのない3Dプリント装置や造形の知識が必要であり、過不足のない提案が必要不可欠であります。当社はEOS製ハイエンド樹脂3Dプリンター導入の他にも、様々な樹脂を用いた積層品の提案を通じて、あらゆる業界・分野に対して積極的な営業活動を行うことで市場の開拓を進め、売上高拡大に努めてまいります。 (鋳造事業)③ 試作品大型化への対応 当社は主として自動車産業向けの部品を中心とした多品種・小ロットの試作鋳造品の製造を得意領域として、鋳造事業の拡大を進めてまいりましたが、顧客のEV(電気自動車)開発の本格化に伴い、試作部品の軽量・モジュール(機能集約)化が進み、大型の試作鋳造部品需要が増加しております。当社ではこのような顧客ニーズの変化に対応し、更には競合他社が追随できない大型かつ高品質の砂型鋳造品生産を実現するため、生産工場の拡張検討や既存の生産工場における設備の導入・改変も含めた大型化への対応を進めてまいります。また、同時にこれら大型試作鋳造部品と量産鋳造部品の受注拡大に向けた営業活動も強化してまいります。 ④ 量産鋳造部品の効率的な生産体制確立 当社は主として、顧客の研究・開発部門を中心に、試作から少量量産品の製造を行っておりましたが、アルミニウム、マグネシウムによる薄肉鋳造技術や製品品質が顧客から支持され、量産用鋳造部品の受注生産も行っております。量産品製造では、効率的な製造方法や品質不具合を極限まで減少することで歩留まり改善を進めるなど、製造課題の認識が試作品の場合と異なる部分も多いことから、当社では「トヨタ生産方式」のノウハウを導入し、最小限の人員で最大の生産量を実現できるよう、量産品製造の効率化を進めております。また、マグネシウムを中心としたダイカスト工法領域を得意とする株式会社STG(大阪府八尾市)と事業拡張に向けた協議を行い、顧客製品の開発プロセスに寄り添った柔軟な対応、安定的な供給体制の確立に注力してまいります。 ⑤ 事業ポートフォリオの分散化 当社の主要な顧客は自動車メーカーやその関連企業、また一部の産業用ロボットメーカーが中心で構成されております。これらの顧客は、製品軽量化のため、アルミニウムやマグネシウムを用いた部品の研究・開発を積極的に推進しており、当社はこれら顧客のニーズに適した鋳造部品の提案を行っております。今後、顧客業種の拡張を進めることで、業種・業界の浮沈に左右されない安定的な業績を維持できるよう進めてまいります。 (CT事業)⑥ 検査・測定サービスの市場開拓及び技術普及 当社は、産業用CTの全ての領域(ミリ/マイクロ/ナノフォーカス/高エネルギーX線)を顧客ニーズに応じて使い分け、ソフト面、ハード面ともに国内最高水準の検査・測定サービスを提供しております。 さらなる売上高の拡大には、スキャン対応サイズ・バリエーションの拡幅や、当社の産業用CTによる検査・測定サービス技術を新規分野へ普及させることが必要不可欠であります。当社では、産業用CT装置保有先との業務提携や、WEBによるセミナー、展示会への出展をはじめとした営業活動に加え、新たなニーズの発掘のため、社内・外の関係者との情報共有や連携の強化など、市場での認知度を高めることで技術普及を図りつつ、きめの細かいサービス体制の拡充を図ることで売上高拡大に努めてまいります。 (全社)⑦ 人材の確保、育成 変化する事業環境に最適な企業構造を保ちつつ、長期的な成長を担保するために、優秀な人材の確保、育成が急務であります。当社では、3Dプリンター事業と鋳造事業及びCT事業、また製造部門と営業部門を横断できるゼネラリスト型の人材と、製造業特有の技術・知識に長けた職人型の人材の両面の育成が課題であり、これらに関し中長期的視野で取り組んでまいります。 ⑧ ブランドの知名度向上 当社が完成品メーカーの単なる下請けではなく、3Dプリンターと鋳造工法による高品質なものづくりを行うことや、産業用CTによる検査・測定において、対等なパートナーとして主体的に関わっていくためには、製品の品質やサービス等に裏付けられたコーポレートブランドを確立していくことが重要と考えております。そのため、営業活動におけるサービスや採用活動において、費用対効果を見極めながら広報宣伝やIR、PR活動を推進させることを課題と認識し、工場の設計からウェブサイトや各種パンフレットに至るまで一貫したコンセプトで作成し、コーポレート・アイデンティティの構築とそのブランディングに取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の概要 経営成績 当事業年度における我が国経済は、企業収益の回復を背景とした経済活動の正常化が進み、政府による積極財政への方針転換も相まって、緩やかな回復基調が続いております。一方で、長期金利や物価の上昇が個人消費に影響を与え、回復の力強さを欠いた状態が続いており、依然として予断を許さない状況が継続しております。 当社を取り巻く試作・開発市場は、EV(電気自動車)開発競争の加速途上であり、鋳造品に対しては複雑形状かつサイズの大型化の要求が顕著となっております。併せて、試作初期段階から品質の高さも求められるケースが散見されるようになりました。当社ではこれらの市場要求に対応すべく、大型鋳造品を量産まで提供する体制の確立に加え、高い品質での鋳造品提供のための生産技術の確立に注力してまいりました。 しかしながら、一部の鋳造部品においては、技術的難易度が高く、要求品質の確保に対して生産コストを想定以上に費やしており、セグメント利益の回復が遅れることとなりました。 このような状況下ではありますが、2025年12月期は第4四半期会計期間において、主に積極的な拡販施策を展開しておりました3Dプリンター事業セグメントのHEARTROID分野が伸長いたしました。海外・国内の医療関係デバイスメーカーより、想定を上回る受注・売上を獲得しました。 この結果、当事業年度の経営成績は、売上高3,223,030千円(前期比4.9%増)、営業利益103,588千円(前期比17.6%増)、経常利益101,212千円(前期比17.7%減)、当期純損失については鋳造事業セグメントにおいて減損損失の計上をしたことで1,263,645千円(前期は当期純利益50,671千円)となりました。 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。 ①3Dプリンター事業 3Dプリンター事業におきましては、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」での積極的な販売促進活動が奏功し、第4四半期会計期間では国内外の、デバイスメーカー・病院を中心にまとまった受注を獲得しました。 また、工業向け試作品を中心とした出力サービスは、期初より進めている造形バリエーションの拡張に加え、営業人員の増強・育成も進み、受注スピードの向上を図ることができたことで順調な推移となりました。 この結果、3Dプリンター事業の売上高は764,482千円(前期比21.3%増)、セグメント利益は241,395千円(前期比60.3%増)となりました。 ②鋳造事業 鋳造事業におきましては、国内外の自動車メーカー各社及びTier1(ティアワン)部品メーカーを中心としたEV関連部品の開発案件やFA分野での産業用ロボット向け大型鋳造品の試作ならびに補給部品案件の獲得が続きました。しかしながら新規性要素が強い一部の鋳造部品における、予定を上回る製造コストの発生に加え、製造技術の獲得についても時間を要した結果、業績の回復が遅れております。 設備面ではコンセプトセンター(長野県飯田市)への積極的な設備投資は控えつつも、大型鋳造部品への対応、量産専用工場化を見据えた生産体制への変更を進めることで、変化する需要の取り込みに向けた活動を継続しました。 この結果、鋳造事業の売上高は2,083,683千円(前期比6.9%増)、セグメント利益は87,772千円(前期比104.2%増)となりました。 ③CT事業 CT事業におきましては、次世代蓄電池分野を中心とした産業用CTの認知拡大を推進し、電池分野での展示会や、顧客企業内展示会への出展、セミナーの実施を積極的に行う一方、スキャン体制の効率化を推進してまいりました。しかしながら、国内メーカーへのCT装置販売の実績が当初の予定を下回ったことや、全数検査・選別といったボリュームの大きいスキャン案件が少なかったことで、売上高・セグメント利益は前年を下回りました。 この結果、CT事業の売上高は374,864千円(前期比23.9%減)、セグメント利益は247,916千円(前期比32.5%減)となりました。 生産、受注及び販売の実績(1)生産実績 当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)3Dプリンター事業(千円)271,482121.4鋳造事業(千円)1,824,259106.2CT事業(千円)81,608126.8合計(千円)2,177,350108.6(注)1.金額は製造原価によっております。2.セグメント間の振替高は含まれておりません。 (2)商品仕入実績 当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)3Dプリンター事業(千円)2,58613.9鋳造事業(千円)--CT事業(千円)179,286104.4合計(千円)181,87295.5(注)セグメント間の振替高は含まれておりません。 (3)受注実績 当社の受注実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。 (4)販売実績 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)3Dプリンター事業(千円)764,482121.3鋳造事業(千円)2,083,683106.9CT事業(千円)374,86476.1合計(千円)3,223,030104.9(注)1.セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。 2.主な販売先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。相手先前事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社メックインターナショナル404,64813.2393,75712.2株式会社安川電機350,42811.4305,0929.5ファナック株式会社473,66115.4236,5117.3 当事業年度の販売実績を産業区分別に示すと次のとおりであります。 3Dプリンター事業セグメント内産業区分当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)販売件数(件)販売金額(千円)比率(%)卸売業455359,22647.0精密機械・医療機械器具製造業242159,17120.8電気機械器具製造業30255,8457.3一般機械器具製造業12246,6886.1専門サービス業(他に分類されないもの)7034,0514.5輸送用機械器具製造業4324,3483.2その他の製造業19220,8022.7教育3413,3851.8学術研究機関248,6081.1その他27242,3545.5合計1,756764,482100.0 鋳造事業セグメント内産業区分当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)販売件数(件)販売金額(千円)比率(%)一般機械器具製造業1,559959,80346.1卸売業344412,83319.8輸送用機械器具製造業178400,69119.2鉄鋼業、非鉄金属製造業81126,7546.1電気機械器具製造業10071,4973.4金属製品製造業1350,7602.4自動車整備業、駐車場業215,6120.8精密機械・医療機械器具製造業1912,6910.6娯楽業911,4000.6その他2721,6391.0合計2,3322,083,683100.0 CT事業セグメント内産業区分当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)販売件数(件)販売金額(千円)比率(%)卸売業175134,96236.0一般機械器具製造業7258,24015.5輸送用機械器具製造業6244,79112.0電気機械器具製造業9340,83710.9専門サービス業(他に分類されないもの)5537,76310.1精密機械・医療機械器具製造業2012,1403.2その他の製造業2910,1002.7鉄鋼業、非鉄金属製造業276,1441.6金属製品製造業85,2501.4その他7224,6336.6合計613374,864100.0(注)1.産業区分に関しては、株式会社帝国データバンクのTDB産業分類表の中分類に従っております。2.販売件数、販売金額及び比率は、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (2)当事業年度の財政状態の分析(資産) 当事業年度末における流動資産は1,295,686千円となり、前事業年度末に比べ240,121千円減少いたしました。これは主に前渡金が97,319千円、電子記録債権が63,367千円、未収還付法人税等が59,805千円減少したことによるものであります。 固定資産は1,567,336千円となり、前事業年度末に比べ1,598,241千円減少いたしました。これは主に建物が879,307千円、機械及び装置が185,606千円、土地が153,991千円減少したことによるものであります。 この結果、総資産は2,863,023千円となり、前事業年度末に比べ1,838,363千円減少いたしました。 (負債) 当事業年度末における流動負債は787,872千円となり、前事業年度末に比べ223,585千円減少いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が100,000千円増加したものの、短期借入金が200,000千円、未払金が61,879千円、リース債務が36,005千円減少したことによるものであります。 固定負債は427,695千円となり、前事業年度末に比べ360,492千円減少いたしました。これは主に長期借入金が326,012千円、リース債務が42,998千円減少したことによるものであります。 この結果、負債合計は1,215,568千円となり、前事業年度末に比べ584,078千円減少いたしました。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は1,647,455千円となり、前事業年度末に比べ1,254,284千円減少いたしました。これは主に当期純損失を1,263,645千円計上したことによるものであります。 (3)当事業年度の経営成績の分析 当社は、自動車、精密機器、電気機器、航空宇宙及び医療機器等の製造業を中心にコンシューマー、教育、医療及びヘルスケア等幅広い業種の試作品から最終製品づくりをトータルサポートすることを主たる業務とし、「3Dプリンター事業」、「鋳造事業」及び「CT事業」の3事業で、製品の高品質はもとより、短納期において優位性を発揮しております。 当事業年度における経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 経営成績」に記載のとおりであります。 (4)経営成績に重要な影響を与える要因について 当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、顧客の製品開発に資する試作品の作製及び量産用部品の作製を行っており、開発に関する秘匿情報の漏洩や製品の不良等のリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社は、国際的な品質規格であるISO9001やJISQ9100の取得を通じた品質検査体制の構築と審査機関による定期的な検査の実施により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応しております。 (5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純損失1,221,124千円(前期は税引前当期純利益82,274千円)の計上等があったものの、減損損失の計上等により、前事業年度末に比べ5,292千円増加し、当事業年度末には425,004千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は667,253千円(前年同期は529,055千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純損失1,221,124千円等の資金の減少があったものの、減損損失1,319,409千円、減価償却費381,464千円等の資金の増加があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は168,395千円(前年同期は212,097千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出160,735千円等の資金の減少があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動の結果使用した資金は493,566千円(前年同期は200,489千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出226,012千円、短期借入金の純減額200,000千円等の資金の減少があったことによるものであります。 (6)資本の財源及び資金の流動性①キャッシュ・フロー 当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。 ②契約債務 2025年12月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。 年度別要支払額(千円)契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超短期借入金50,00050,000---長期借入金612,946326,012272,00214,932-リース債務86,24144,19839,8972,145-上記の表において、貸借対照表の流動負債に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。 ③財務政策当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。2025年12月31日現在、短期借入金の残高は50,000千円、長期借入金の残高は612,946千円であります。また、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計950,000千円のコミットメントライン契約および当座貸越契約を締結しております(借入未実行残高900,000千円)。 ④資本の財源及び資金の流動性当社の運転資金需要のうち主なものは、販売用の産業用CTの購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は749,187千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は425,004千円となっております。