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モリ工業(5464)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

鉄鋼 鉄鋼・非鉄

事業の概要

  • ステンレス製品の製造販売:モリ工業グループは、主にステンレス製のパイプ、棒鋼、加工品、鋼管の製造と販売を行っています。これらの製品は、様々な産業や建築分野で使われる基盤材料であり、同社の主要な収益源となっています。
  • パイプ加工機械の提供:主力製品であるステンレス管の製造販売に加え、パイプ加工の効率化を支援するための切断機などの機械も製造・販売しています。これにより、顧客の生産性向上に貢献し、製品とサービスの総合的な提供体制を構築しています。
  • 国内外での事業展開:日本国内では、当社と子会社がステンレス関連製品の製造販売を担い、インドネシアでは子会社がステンレス管の製造から販売までを一貫して行っています。さらに、タイの持分法適用会社を通じて二輪車・自動車向けステンレス管市場にも参入しており、グローバルに事業を展開しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本セグメントの事業内容:日本セグメントは、モリ工業グループの主要な事業拠点であり、ステンレス管、条鋼、鋼管、およびその加工品・関連製品の製造販売を当社と国内子会社(モリ金属、関東モリ工業)が行っています。このセグメントは、グループ全体の売上と利益の大部分を占める基盤事業です。
  • 日本セグメントの規模と収益性:最新年度の売上高は440.42億円、営業利益は53.39億円と、グループ全体の収益を牽引する最大のセグメントです。多様なステンレス製品の製造販売を通じて、国内市場における確固たる地位を築いています。
  • インドネシアセグメントの事業内容と規模:インドネシアセグメントでは、連結子会社であるPT. MORY INDUSTRIES INDONESIAがステンレス管の製造から販売までを一貫して行い、海外市場での事業展開を担っています。最新年度の売上高は20.99億円、営業利益は0.56億円であり、成長が期待される海外拠点として位置づけられています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
JapanReportableSegment 地域 440 53 12.1%
IndonesiaReportableSegment 事業 21 1 2.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|617 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社3社、持分法適用会社1社で構成され、その事業の内容及び位置づけ並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。 当社グループが営んでいる主な事業は、ステンレス関連事業であるステンレス管、ステンレス条鋼、ステンレス加工品、鋼管の製造販売であり、併せて、パイプ加工の省力化用としてパイプ切断機等の機械の製造販売であります。当社グループのセグメントは、製造・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、個々の連結会社を集約した「日本」と「インドネシア」の2つを報告セグメントとしております。 (日本)ステンレス関連事業に区分される、ステンレス管、条鋼、鋼管及びその加工品・関連製品の製造販売は当社において行うほか、その一部製品の加工を連結子会社であるモリ金属㈱、関東モリ工業㈱において行っております。 (インドネシア)海外のインドネシアにおいては、連結子会社であるPT. MORY INDUSTRIES INDONESIAがステンレス管の製造から販売まで行い、事業活動を展開しております。 持分法適用会社のAuto Metal Company Limitedはタイに所在し、主に同国内とその周辺地域を市場として二輪車及び自動車業界向けステンレス管の製造販売を行っており、当社はその発行済株式総数の40%を保有し、技術支援を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
材料価格上昇時に取引先への転嫁をお願いしているため、価格決定権が弱い。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
ステンレス製品の製造には一定の経験と熟練が必要であり、品質とアフターサービスで差別化。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:材料の調達リスク / ユーザーがステンレスから別の素材へ変更するリスク / 材料価格の変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

モリ工業は鉄鋼業であり、特許やブランド力に依存するビジネスモデルではない。特定の規制ライセンスや独占的IPも主要な競争優位性とは考えにくい。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

鉄鋼製品は汎用品としての側面が強く、顧客が他社製品に乗り換える際の直接的な損失は限定的である。ただし、長年の取引関係や品質・納期への信頼から、一定のスイッチングコストは存在する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

鉄鋼業は製造業であり、製品の利用者が増えることで価値が増大するネットワーク効果は基本的に働かないビジネスである。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

モリ工業は、長年の操業で培われた生産ノウハウや効率的な生産体制により、一定のコスト競争力を有していると考えられる。特に、特定の製品群においては、規模の経済や経験曲線効果によるコスト優位性が示唆される。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

鉄鋼業は設備投資が大きく、業界全体として寡占化が進む傾向にある。モリ工業は、特定の製品分野において、一定の生産規模を持つことで、効率的な操業と市場での地位を確保している可能性がある。

  • 高品質な製品とアフターサービス:モリ工業グループは、国内メーカーとしての品質の高さと充実したアフターサービスを強みとしています。これにより、海外からの安価な製品が流入する市場においても、顧客からの信頼を獲得し、競争力を維持しています。
  • 多様な供給元と技術支援:主力製品の材料調達において、国内外の複数の供給元と取引を継続することで、安定供給のリスクを低減しています。また、タイの持分法適用会社には技術支援を行うなど、グループ全体の技術力の向上と連携強化を図っています。
  • 地域分散と代替生産体制:主力工場が自然災害で稼働できないリスクに対し、グループ会社の関東モリ工業での代替生産体制を整備しています。これにより、生産量や製品品種の減少は避けられないものの、事業継続性を高める努力をしています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、独創的なアイデアのもとに開発した製品を、経済的に生産して、適正なる価格で販売することにより、株主をはじめとする社会の方々に貢献するとともに、社業の発展をはかることを基本目的としております。経営活動においては、信用を第一とし、堅実経営に徹する一方で進取的な経営姿勢をとり、常に新しい分野へのチャレンジを行っております。 (2) 目標とする経営指標当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、新たに資本収益性指標であるROE5年平均8%以上の維持を目標としております。また、中長期の企業価値向上のため、中期経営計画「MORY-PLAN26」を策定し、売上高、営業利益、ROE、投資計画の定量的な数値目標を定めております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、「ステンレスで創るきらきらの未来」をテーマに「長期ビジョン10年後のありたい姿」及び、2024年度から2026年度までを対象とした中期経営計画「MORY-PLAN26」を2024年6月に公表しております。その内容は以下の通りです。 ① 長期ビジョン10年後のありたい姿 ② ありたい姿に向けた全社課題 ③ 中期経営計画「MORY-PLAN26」の位置づけ ④ 中期経営計画「MORY-PLAN26」の基本方針 ⑤ 中期経営計画「MORY-PLAN26」の定量目標と進捗状況 2025年3月期計画2025年3月期実績2026年3月期修正目標2026年3月期実績2027年3月期当初目標2027年3月期修正目標売上高(億円)450461458432515443営業利益(億円)4753464359415年平均ROE(%)8.38.58.58.58.17.7 (4) 経営環境及び対処すべき課題翌連結会計年度においては、長引くウクライナ情勢に加え、中東情勢の悪化により、外部環境は不安定で企業経営には厳しい状態になると思われます。特に中東情勢は仮に戦闘終結の合意が結ばれたとしても、破壊されたエネルギー関連施設の復興には相当の時間がかかることが予想され、国内の燃料やナフサなど様々な物資の不足が想定されます。エネルギー価格や材料コスト、物流費の上昇が予想されるため、人手不足などの要因も含め、更に経済活動の停滞が予想される状況です。このような経営環境の下、当社グループは冷静で正確な情報の収集に努め、経済活動を停止させることなく、安定的に社会に貢献し続ける製造業としての本分を果たすべく努力してまいります。環境は大きく変化しましたが、中期経営計画の5つの基本方針に基づき、以下の点を主要課題と認識し、引き続き持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。 ① ステンレス管の収益力強化当社グループの主力事業であるステンレス管事業については、高付加価値製品の開発・拡販、製造原価の低減等に取り組み、収益性の更なる向上を図っております。特に当社グループが得意とする配管の小径管に関しては、最新の製造設備の導入により、品質及びコスト競争力の向上に努めてまいります。 ② 生産設備のリニューアルと設備競争力の確保生産設備については、計画的に更新をしてまいりましたが、近年の材料不足や人手不足による納期の遅延に対処すべく、更に先を見た計画的な更新手配を心がけております。同時に単なる更新にとどまらず、省力化・高精度化を実現する最新鋭の設備の導入を推進しております。また、計画中の新工場の建設も予定通り進めており、分散する工場を集約して生産効率の向上を図ります。 ③ インドネシア市場における競争環境の変化への対応当社グループの海外生産拠点であるインドネシアでは、自動車ローンの規制やユーザーの内製化に加え、中東情勢の影響を受け、日本国内以上にエネルギーコストの上昇が懸念されております。こうした中、営業支援体制の強化、製造効率の向上による原価低減などを通じて、現地での競争優位の確保に取り組んでおります。また、日本国内での人件費の高騰や跡継ぎ不足による協力工場の減少などに対処すべく、日本向け製品の製造にも新たにチャレンジしていく予定です。 ④ 新規事業領域への進出中長期的な収益基盤の多様化を視野に、環境規制や高度情報化社会など、新しい課題の解決に貢献する新事業を開拓してまいりましたが、世界的な脱炭素や環境規制対応の鈍化により、ユーザーとの調整に時間を要しております。用途は異なっても新しい技術の開発や新領域への進出は継続して取り組んでおり、新しい事業の柱にすべく育成しております。 ⑤ 高度人材の育成と組織体制の強化事業を支える人的基盤の強化は、当社グループの持続的成長における根幹と位置づけております。自社での入念なヒアリングを重ね、抜本的な人事制度改革を検討しており、採用ルートの多様化、次世代を担う人材の計画的育成、従業員エンゲージメントの向上により、柔軟かつ自律的な組織体制の確立に取り組んでいきます。また、全社をあげてシステム刷新の準備を進めており、DX経営を加速させてまいります。 翌連結会計年度の業績見通しにつきましては、実需の回復は望めず、販売数量はほぼ横ばいを予想しております。材料価格は上昇が見込まれるため、販売価格への転嫁が必須となり、また、人件費や運送費に加え、梱包材などの副資材の価格上昇も見込まれます。その結果、通期の連結業績は前年比で若干の増収減益を予想いたします。但し、今後の中東情勢いかんによって、経済環境が激変する可能性もあり、その場合には速やかに予想を修正いたします。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、独創的なアイデアのもとに開発した製品を、経済的に生産して、適正なる価格で販売することにより、株主をはじめとする社会の方々に貢献するとともに、社業の発展をはかることを基本目的としております。経営活動においては、信用を第一とし、堅実経営に徹する一方で進取的な経営姿勢をとり、常に新しい分野へのチャレンジを行っております。 (2) 目標とする経営指標当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、新たに資本収益性指標であるROE5年平均8%以上の維持を目標としております。また、中長期の企業価値向上のため、中期経営計画「MORY-PLAN26」を策定し、売上高、営業利益、ROE、投資計画の定量的な数値目標を定めております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、「ステンレスで創るきらきらの未来」をテーマに「長期ビジョン10年後のありたい姿」及び、2024年度から2026年度までを対象とした中期経営計画「MORY-PLAN26」を2024年6月に公表しております。その内容は以下の通りです。 ① 長期ビジョン10年後のありたい姿 ② ありたい姿に向けた全社課題 ③ 中期経営計画「MORY-PLAN26」の位置づけ ④ 中期経営計画「MORY-PLAN26」の基本方針 ⑤ 中期経営計画「MORY-PLAN26」の定量目標と進捗状況 2025年3月期計画2025年3月期実績2026年3月期修正目標2026年3月期実績2027年3月期当初目標2027年3月期修正目標売上高(億円)450461458432515443営業利益(億円)4753464359415年平均ROE(%)8.38.58.58.58.17.7 (4) 経営環境及び対処すべき課題翌連結会計年度においては、長引くウクライナ情勢に加え、中東情勢の悪化により、外部環境は不安定で企業経営には厳しい状態になると思われます。特に中東情勢は仮に戦闘終結の合意が結ばれたとしても、破壊されたエネルギー関連施設の復興には相当の時間がかかることが予想され、国内の燃料やナフサなど様々な物資の不足が想定されます。エネルギー価格や材料コスト、物流費の上昇が予想されるため、人手不足などの要因も含め、更に経済活動の停滞が予想される状況です。このような経営環境の下、当社グループは冷静で正確な情報の収集に努め、経済活動を停止させることなく、安定的に社会に貢献し続ける製造業としての本分を果たすべく努力してまいります。環境は大きく変化しましたが、中期経営計画の5つの基本方針に基づき、以下の点を主要課題と認識し、引き続き持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。 ① ステンレス管の収益力強化当社グループの主力事業であるステンレス管事業については、高付加価値製品の開発・拡販、製造原価の低減等に取り組み、収益性の更なる向上を図っております。特に当社グループが得意とする配管の小径管に関しては、最新の製造設備の導入により、品質及びコスト競争力の向上に努めてまいります。 ② 生産設備のリニューアルと設備競争力の確保生産設備については、計画的に更新をしてまいりましたが、近年の材料不足や人手不足による納期の遅延に対処すべく、更に先を見た計画的な更新手配を心がけております。同時に単なる更新にとどまらず、省力化・高精度化を実現する最新鋭の設備の導入を推進しております。また、計画中の新工場の建設も予定通り進めており、分散する工場を集約して生産効率の向上を図ります。 ③ インドネシア市場における競争環境の変化への対応当社グループの海外生産拠点であるインドネシアでは、自動車ローンの規制やユーザーの内製化に加え、中東情勢の影響を受け、日本国内以上にエネルギーコストの上昇が懸念されております。こうした中、営業支援体制の強化、製造効率の向上による原価低減などを通じて、現地での競争優位の確保に取り組んでおります。また、日本国内での人件費の高騰や跡継ぎ不足による協力工場の減少などに対処すべく、日本向け製品の製造にも新たにチャレンジしていく予定です。 ④ 新規事業領域への進出中長期的な収益基盤の多様化を視野に、環境規制や高度情報化社会など、新しい課題の解決に貢献する新事業を開拓してまいりましたが、世界的な脱炭素や環境規制対応の鈍化により、ユーザーとの調整に時間を要しております。用途は異なっても新しい技術の開発や新領域への進出は継続して取り組んでおり、新しい事業の柱にすべく育成しております。 ⑤ 高度人材の育成と組織体制の強化事業を支える人的基盤の強化は、当社グループの持続的成長における根幹と位置づけております。自社での入念なヒアリングを重ね、抜本的な人事制度改革を検討しており、採用ルートの多様化、次世代を担う人材の計画的育成、従業員エンゲージメントの向上により、柔軟かつ自律的な組織体制の確立に取り組んでいきます。また、全社をあげてシステム刷新の準備を進めており、DX経営を加速させてまいります。 翌連結会計年度の業績見通しにつきましては、実需の回復は望めず、販売数量はほぼ横ばいを予想しております。材料価格は上昇が見込まれるため、販売価格への転嫁が必須となり、また、人件費や運送費に加え、梱包材などの副資材の価格上昇も見込まれます。その結果、通期の連結業績は前年比で若干の増収減益を予想いたします。但し、今後の中東情勢いかんによって、経済環境が激変する可能性もあり、その場合には速やかに予想を修正いたします。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、内需を中心に緩やかな回復が見られたものの、継続的な物価高の影響により、個人消費は概ね横ばいで推移いたしました。海外経済につきましては、中東情勢をはじめとした地政学リスクの高まりや米国の通商政策の影響、中国経済の低迷等により、先行き不透明な状況が続いております。当社グループが属するステンレス業界では、建設業界における人手不足を背景とした需要の低迷や、安価な輸入材の流入による市況悪化の影響を受け、厳しい事業環境となりました。このような状況下におきまして、当社グループの当連結会計年度における売上高は432億88百万円(前年同期比6.2%減)となりました。前年に比べ販売数量の減少により、売上高は減少しております。また収益面におきましては、人件費や諸経費の増加等により、営業利益は43億78百万円(前年同期比18.9%減)となりました。受取配当金の増加や為替差益の発生により、経常利益は48億79百万円(前年同期比14.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、33億58百万円(前年同期比18.6%減)となりました。 各セグメントの状況は次のとおりです。(日本)日本事業の売上高は414億83百万円(前年同期比5.8%減)、セグメント営業利益は43億49百万円(前年同期比18.5%減)となりました。製品部門別の売上高は以下のとおりです。ステンレス管部門では、前年同期と比べて自動車用の販売数量は若干減少しました。また、配管用と装飾管用については、製品価格の下落や販売数量の減少の影響を受け、当部門の売上高は245億21百万円(前年同期比4.1%減)となりました。ステンレス条鋼部門は、前年同期と比べて販売数量が大幅に減少したことにより、売上高は98億29百万円(前年同期比11.6%減)となりました。ステンレス加工品部門は、給湯器用フレキ管の販売が回復しましたが、他の加工品の販売が減少したため、売上高は9億63百万円(前年同期比4.1%減) となりました。鋼管部門は、前年同期と比べ建設仮設材用を中心に販売数量は回復しましたが、製品価格が下落したため、売上高は55億8百万円(前年同期比3.0%減)となりました。機械部門は、前年同期に比べ販売台数が減少したため、売上高は6億61百万円(前年同期比2.8%減)となりました。 (インドネシア)インドネシア事業は、二輪完成車の販売市況は好調に推移しましたが、二輪用は客先の一部が内製化を開始したため、販売数量が減少しました。四輪完成車の販売市況は内需の冷え込みによる購買力の低下やローン審査の厳格化等により低迷したため、四輪用の販売数量は大幅に減少し、売上高は18億4百万円 (前年同期比14.0%減)となりました。販売数量の大幅な減少と販売価格の下落が影響し、セグメント営業利益は28百万円(前年同期比50.0%減)となりました。 ② 財政状態の状況当社グループの当連結会計年度末の総資産は726億59百万円となり、前連結会計年度末に比べて28億17百万円増加いたしました。総資産の増減の主なものは、受取手形及び売掛金の減少9億50百万円、機械装置及び運搬具(純額)の増加7億73百万円、投資有価証券の増加19億60百万円などであります。負債の部は141億4百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億65百万円減少いたしました。負債の増減の主なものは、支払手形及び買掛金の減少5億79百万円、電子記録債務の減少5億83百万円、流動負債その他の増加5億20百万円などであります。当連結会計年度末の純資産は585億54百万円となり、前連結会計年度末に比べて29億82百万円増加いたしました。これは、利益剰余金が17億55百万円、その他の包括利益累計額が12億14百万円増加したことなどによるものであります。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて1.0ポイント上昇し、80.5%となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により50億62百万円の収入となり、投資活動により34億94百万円の支出となり、財務活動により16億38百万円の支出となりました。これらの結果、現金及び現金同等物の残高は、期首に比べて56百万円減少し158億76百万円(前年同期比0.4%減)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が48億72百万円となり、売上債権の減少11億39百万円、仕入債務の減少11億69百万円、法人税等の支払額15億円などにより、営業活動全体では50億62百万円の収入(前年同期は40億58百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資による支出18億40百万円、投資有価証券の取得による支出11億5百万円などにより、投資活動全体で34億94百万円の支出(前年同期は38億43百万円の支出)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額15億98百万円などにより、財務活動全体では16億38百万円の支出(前年同期は26億17百万円の支出)となりました。 ④ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)日本 ステンレス管23,587△4.7ステンレス条鋼5,528△22.0ステンレス加工品966△5.0鋼管5,431△4.1機械6895.3インドネシア1,802△7.4合計38,006△7.6 (注) 上記金額は販売価額で示しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 b 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)日本 ステンレス管638△12.2ステンレス条鋼3,221△16.9ステンレス加工品――鋼管23△13.7機械――インドネシア――合計3,884△16.1 c 受注状況当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称受注高受注残高金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)日本 ステンレス管24,376△6.23,486△4.0ステンレス条鋼9,855△11.510930.9ステンレス加工品907△3.859△48.3鋼管5,556△1.87596.8機械71118.619036.2インドネシア1,838△12.016825.2合計43,246△6.84,774△0.9 (注) 受注残高には、継続的な取引先からの受注内示は含めておりません。 d 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)日本 ステンレス管24,521△4.1ステンレス条鋼9,829△11.6ステンレス加工品963△4.1鋼管5,508△3.0機械661△2.8インドネシア1,804△14.0合計43,288△6.2 (注) 1.上記金額はセグメント間の取引については相殺消去しております。2.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高は432億88百万円(前年同期比6.2%減)、営業利益は43億78百万円(前年同期比18.9%減)、経常利益は48億79百万円(前年同期比14.7%減)となりました。セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「日本」セグメントにおける主な事業である「ステンレス関連」事業において、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおり、販売数量の減少により売上高は減収となりました。収益面におきましては、人件費や諸経費の増加等により、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、減益となりました。なお、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの主力製品のパイプや条鋼の販売価格と主要な原材料であるコイル材等の仕入価格には当社グループではコントロールできない市場価格があります。「インドネシア」セグメントは、現地の二輪、四輪メーカーへの販売数量の減少及び販売価格の下落により、減収減益となりました。当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性については、ステンレス管造管設備の改修などの設備投資資金を当期純利益及び減価償却費による内部留保でまかなったことにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は56百万円減少し158億76百万円(前年同期比0.4%減)となりました。金融機関からの資金調達につきましては、安定的な資金を調達できるように総額30億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

事業リスク

  • 材料調達の集中リスク:主力製品であるステンレスパイプ・条鋼の材料は、海外の特定のメーカーへの依存度が高まっています。このメーカーに不測の事態が発生した場合、材料の供給が滞り、生産に大きな影響が出る可能性があります。
  • 素材変更と製品不要化のリスク:主力製品の素材であるステンレスに代わる、性能・価格面で優れた新素材が開発されたり、技術革新によりステンレスパイプが不要となる新製品が開発されたりする可能性があります。これにより、同社製品の需要が大幅に減少する恐れがあります。
  • 材料価格と為替変動のリスク:ステンレスの主要な構成要素であるニッケルの価格は、需要と供給だけでなく投機的な要素によっても大きく変動します。また、原材料の多くを輸入に頼っているため、為替変動も材料価格に影響を与え、収益を圧迫する可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,022 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載いたしました事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)材料の調達リスク当社グループの主力製品であるステンレスパイプ・条鋼の材料は、国内外の複数の供給元から購入しております。当社グループ基準の品質・納期を満足し、当社グループにとって最も有利な価格を提示できる供給元は海外メーカーとなっており、必然的にそのメーカーの占有率が高くなっております。しかしながら1社の占有率が高くなるとそのメーカーに不慮の事故等が発生した場合、当社グループへの満足な供給が滞る可能性があります。当社グループでは、可能な限り多くの供給元との取引を継続し、不測の事態となった場合の供給不足を回避する努力をしております。 (2)ユーザーがステンレスから別の素材へ変更するリスク当社グループの主力製品の素材は主にステンレスです。現時点ではステンレスの性能、価格面で代替できる素材はありませんが、技術革新で全く新しい素材が開発され、性能・価格面でステンレスを上回る素材が開発されないとも限りません。また、例えば技術革新によりユーザーがステンレスパイプを必要としない新しい製品を開発しないとも限りません。当社グループでは、可能な限りの情報収集に努め、新たな素材が開発された場合や既存製品が不要となった場合、それに対応すべく体制を整える所存であります。 (3)材料価格の変動リスク当社グループの主力商品の素材であるステンレスには、レアメタルと言われるニッケルが含まれています。ニッケル価格の変動や為替の影響にともない素材価格も変化しますが、需要と供給ばかりではなく、投機的な要素によっても価格が大きく変動します。このような要因は当社ではコントロールすることはできません。また、当社製品の原材料のステンレスも輸入材に頼ることが多いため、為替変動リスクの影響を受けます。当社グループでは、材料価格の上昇に際しては取引先への充分な説明をもって製品価格への転嫁をお願いしております。 (4)海外製品の流入リスク当社グループの主力製品であるパイプや条鋼においても、海外からの廉価な製品が輸入されています。当社グループでは国内メーカーとしての品質とアフターサービスの面で輸入製品に対抗しています。 (5)自然災害で主力工場が稼働できないリスク当社グループの主力工場は河内長野工場ですが、地震などの自然災害等で稼働できなくなった場合、グループ会社の関東モリ工業などで代替生産を行います。しかしながら工場の規模、設備等完全に河内長野工場を補完できるものではなく、生産量、製品品種等大幅な減少になるものと思われます。河内長野工場と同規模の工場を新たに建設することは現実的でなく、現時点では大きなリスクとなっています。当社グループでは、自然災害に強い工場を目指し、耐震補強工事等を行っております。また、万が一に備え、地震を含む損害保険等も活用し、被災時の事業継続が円滑に進むよう備えております。 (6)人材不足リスク当社工場の現業部門は、一定程度の経験と熟練が必要であり、災害や新型コロナウイルスのような感染症等で人材が不足した場合、すぐに新規雇用で賄えるものではないため、一定のリスクがあります。また、少子化の影響により将来にわたって採用が困難になっていく可能性も否定できません。当社グループでは、再雇用者の更なる有効な活用など働き方の多様化を図っていき、これらの課題に対処する所存であります。 (7)中東情勢のリスク中東地域における情勢悪化によりホルムズ海峡の実質的な封鎖に伴い、石油化学原料(ナフサ)の調達が世界的に不安定となっています。これらの影響から、国内外の石油化学メーカーの減産やフォースマジュール(不可抗力)宣言等が行われ、汎用樹脂をはじめとするプラスチック原料の調達が世界的に不安定となっています。その結果、国内外の石油化学メーカーの減産・供給制限・リードタイムの長期化が進んでいます。特に、当社グループに関しては、梱包材など副資材の価格上昇、納期遅延、供給不安の恐れと、配達している運送会社の運送費の上昇、減便などが予想されます。当社グループでは、可能な限り多くの供給元との取引を継続し、不測の事態となった場合の供給不足を回避する努力をしており、また配送に関しては、優先順位の検討や積載率の向上にも取組んでまいります。 なお、上記は当社グループの事業の特性と考えられる部分について限定的に記述したものであり、当社グループの事業等のリスクを上記内容に限定するものではなく、また、これら以外のいかなる事態の発生及びリスクの可能性を否定するものではありません。

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