事業の概要
- 主要事業の多角化フコクグループは、機能品、防振、ライフサイエンス、金属加工、ホースの5つの主要事業を展開しています。これにより、特定の産業に依存することなく、多様な市場からの収益を確保し、事業ポートフォリオのリスク分散を図っています。各事業は国内外の複数の子会社を通じて製造・販売されており、グローバルな事業展開が特徴です。
- グローバルな製造販売網機能品事業では、日本、韓国、タイ、インドネシア、インド、ベトナム、中国、アメリカ、メキシコに製造拠点を持ち、それぞれの地域で製品を製造・販売しています。防振事業も同様に、アジアを中心に複数の国で製造販売を行っており、地域ごとの需要に合わせた供給体制を構築しています。
- 専門性の高い製品群機能品事業ではシール部品やワイパーブレードラバー、防振事業ではダンパーやマウント、ライフサイエンス事業ではバイオ関連製品など、それぞれ専門性の高い製品を製造販売しています。これにより、特定の技術やノウハウを活かした高付加価値製品を提供し、収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 機能品事業(Functional Parts)売上高404.55億円、営業利益49.99億円と、フコクグループの主要な収益源です。シール部品やワイパーブレードラバー、OA機器関連製品の製造販売を手掛けており、日本、韓国、タイ、インドネシア、インド、ベトナム、中国、アメリカ、メキシコに製造拠点を持ち、グローバルに展開しています。
- 防振事業(Anti Vibration)売上高381.67億円、営業利益28.67億円と、機能品事業に次ぐ規模を誇ります。ダンパー、マウント、ウレタン製品の製造販売を行っており、自動車や産業機械の振動を抑える重要な役割を担っています。日本、韓国、タイ、インドネシア、インド、中国、アメリカに製造販売拠点を持ち、こちらも国際的に事業を展開しています。
- 金属加工事業(Metalworking)売上高53.42億円、営業利益0.8億円で、トラックや建設機械用の金属部品を製造販売しています。末吉工業株式会社が製造販売を担っており、特定の産業機械分野に特化した事業を展開しています。他の主要事業と比較すると規模は小さいですが、専門性の高いニッチ市場で収益を上げています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FunctionalParts | 事業 | 405 | 50 | 12.4% |
| AntiVibration | 事業 | 382 | 29 | 7.5% |
| LifeScience | 事業 | 10 | 3 | 25.6% |
| Metalworking | 事業 | 53 | 1 | 1.5% |
| Hose | 事業 | 47 | 2 | 4.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社フコク)及び連結子会社16社、持分法適用会社1社により構成されており、機能品事業、防振事業、ライフサイエンス事業、金属加工事業、ホース事業を主な事業として営んでおります。当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。次の5事業はセグメントの区分と同一であります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 機能品事業・・・・・・・・シール部品、ワイパーブレードラバー及びOA等の製品の製造販売であります。当社及び韓国フコク㈱、サイアムフコク㈱、㈱フコク東海ゴムインドネシア、フコクインディア㈱、フコクベトナム㈲、東莞フコク有限公司、フコクアメリカインク、フコクメキシコ㈱が製造しております。販売については、当社は国内及び海外の得意先に販売しており、韓国フコク㈱、サイアムフコク㈱、㈱フコク東海ゴムインドネシア、フコクインディア㈱、フコクベトナム㈲、東莞フコク有限公司、フコクアメリカインク、フコクメキシコ㈱、フコク(上海)貿易有限公司は主としてそれぞれの国内の得意先に販売しております。防振事業・・・・・・・・・ダンパー、マウント及びウレタン等の製品の製造販売であります。当社及び韓国フコク㈱、タイフコク㈱、サイアムフコク㈱、タイフコクパナプラスファウンドリー㈱、㈱フコク東海ゴムインドネシア、フコクインディア㈱、上海フコク有限公司、東莞フコク有限公司、青島フコク有限公司、南京富国勃朗峰橡膠有限公司が製造しております。販売については、当社は国内及び海外の得意先に販売しており、韓国フコク㈱、タイフコク㈱、サイアムフコク㈱、タイフコクパナプラスファウンドリー㈱、㈱フコク東海ゴムインドネシア、フコクインディア㈱、上海フコク有限公司、東莞フコク有限公司、青島フコク有限公司、フコク(上海)貿易有限公司、フコクアメリカインク、南京富国勃朗峰橡膠有限公司は主としてそれぞれの国内の得意先に販売しております。ライフサイエンス事業・・・バイオ関連製品の製造販売であります。当社及び東莞フコク有限公司が製造販売しております。金属加工事業・・・・・・・トラック及び建設機械用金属部品等の製品の製造販売であります。末吉工業㈱が製造販売しております。ホース事業・・・・・・・・ホース等ゴム製品の製造販売であります。㈱東京ゴム製作所、サイアムフコク㈱、㈱トリムラバーが製造販売しております。 「事業系統図」以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 世界トップシェアのワイパーブレードラバーメーカーであり、技術支援戦略が実を結んでいるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 放熱ギャップフィラーの国際特許出願、ソフトロボティクス分野の国内特許出願など技術開発に注力。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:内部統制不備による業績・財務状況・社会的信用の影響 / コンプライアンス違反による信用低下や費用発生 / 災害・戦争・社会インフラ麻痺等による事業活動への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
フコク(5185)の財務サマリデータが不足しており、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価が困難です。公開情報からは、強力な無形資産の存在を示す明確な証拠は見当たりません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
ゴム製品という性質上、顧客が他のサプライヤーに切り替える際の直接的な金銭的損失は限定的と考えられます。しかし、長年の取引関係や特定の仕様への適合性から、一定のスイッチング・コストが存在する可能性はあります。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ゴム製品の製造・販売事業において、ネットワーク効果が働くビジネスモデルは一般的ではありません。フコクの事業内容からも、ユーザー数の増加が製品価値を向上させるようなネットワーク効果は想定されません。
コスト優位★★☆☆☆
ゴム製品業界は一般的に価格競争が激しく、原材料費や製造コストの管理が重要です。フコクが長年事業を継続していることから、一定のコスト管理能力や効率的な生産体制を有している可能性はありますが、圧倒的なコスト優位性を示すデータはありません。
規模の経済★★☆☆☆
ゴム製品業界は多岐にわたる製品群が存在し、フコクがどのセグメントで事業を展開しているかによって規模の経済性は異なります。特定のニッチ市場で一定のシェアを確保している可能性はありますが、業界全体を代表するような規模の経済性を持つかは不明です。
- グローバルな生産・販売体制フコクグループは、機能品事業や防振事業において、日本だけでなく韓国、タイ、インドネシア、インド、ベトナム、中国、アメリカ、メキシコなど世界各地に製造・販売拠点を展開しています。これにより、各地域の市場ニーズに迅速に対応し、効率的なサプライチェーンを構築することで、競争優位性を確立していると考えられます。
- 多様な事業ポートフォリオ機能品、防振、ライフサイエンス、金属加工、ホースといった多岐にわたる事業を展開している点が強みです。特定の事業や産業の景気変動リスクを分散し、安定した経営基盤を築いています。特に自動車関連部品が売上の8割以上を占めるものの、ライフサイエンスのような成長分野も取り入れることで、将来的な収益源の多様化を図っています。
- 長年の技術とノウハウの蓄積シール部品やワイパーブレードラバー、ダンパー、マウントといった製品は、長年の研究開発と製造経験によって培われた独自の技術とノウハウが不可欠です。これらの専門性の高い製品群は、新規参入企業が容易に模倣できない技術的障壁となり、フコクグループの競争力を支えていると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針と経営戦略 当社グループは、「Yes, We Do!」の創業の精神の下、お客様の要望に真摯に向き合い、創業以来のモノづくりで培った設計・試作・評価・量産のノウハウを集結させ、常に新しい価値創造に挑戦し続ける企業として、持続的な成長を遂げてまいりました。 現在、自動車産業は電動化や自動運転などの次世代技術への移行が進みつつあり、既存のビジネスモデルを超越した価値の創造が求められています。 当社グループは、これらの大きな変化をチャンスと捉え、より高い経営目標を達成するため、2023年6月に「新中期経営計画2026」(最終年度2027年3月期)を策定・公表いたしました。 2025年3月期は「新中期経営計画2026」の初年度として、計画達成に向けた取り組みを全社一丸となって進めているほか、中長期的視点においては、独自のコア技術で高付加価値製品やソリューションを提供し続けることで飛躍的に成長するとともに、サステナブルな社会の実現に貢献する「あらゆる願いを、感動に変える。」心から愛される企業を目指しております。 (2) 中期経営計画 当社は、「新中期経営計画2026」を2023年6月に公表しております。 この「新中期経営計画2026」は、「中期経営計画(2021年度-2023年度)」にて培ってきた「体質改善(生産工程合理化・不良削減・間接業務効率化)」をさらに推し進めるとともに、「既存事業の強化」と「成長事業・新事業の拡大」の事業戦略の両輪に加え、「ESGの各観点を重視した経営基盤の改革」を通じて、収益力の最大化を狙うことを戦略スキームとしております。 「新中期経営計画2026」の目標値と主な計画、及び初年度となる2025年3月期の実施項目は以下の通りです。 (目標値)2026年度:連結売上高 1,200億円 営業利益率 8% ROE 12% <「新中期経営計画 2026」戦略スキーム> ①「既存事業の強化」ⅰ)ソリューションビジネスによる拡販・当社の主力製品であるワイパーブレードラバーにおいては、顧客要求(高払拭性能・迅速性)に応えるため、ラバーの形状だけでなく、ラバーの最適な動きを科学し、その動きに影響を与えるワイパーシステム側構成部品における設計仕様に対しても提案可能な体制を構築しております。・このようなソリューションビジネスを通じて、顧客側のワイパーシステム開発期間が大幅に短縮し、多くの車種のワイパーブレードラバーの受注に繋がっております。今後も、顧客要求にスピーディにお応えできる体制を強化することで、ワイパー事業の拡大、および、グローバルシェアの拡大につなげてまいります。 ⅱ)強い成長地域への拡販・強い成長地域の一つと見込んでいるインドにおいては、ダンパーの価格競争力向上による拡販を目的に鋳物工場を新設いたしました。また、技術開発サービスの拡充を目的にテクニカルセンター、及び顧客対応の迅速化を目的に営業所をそれぞれ新設するなど、インドにおける生産・開発・営業の各観点における体制強化を進めております。・加えて、防振製品の拡販に向けては、新設したテクニカルセンター機能を更に強化すると共に、2025年3月に締結したInnova Rubbers社との業務提携を契機として、インドにおける事業拠点としての機能やサービスの拡張を目指してまいります。 ② 「成長事業・新事業の拡大」ⅰ)インダストリアル向け製品等の拡大・ファクトリーオートメーションの分野においては、当社の高い開発力で生み出した高性能材料を必要とする「半導体製造装置向け精密シール部品」が量産を開始いたしました。航空・宇宙分野においては、エンジン内の気流を整流化する「ジェットエンジン向け製品」が量産を開始したほか、人工衛星に搭載される観測機器類の機能を十分に発揮させることに貢献する防振ゴム製品「衛星用アイソレータ」が先進レーダ衛星「だいち4号」に採用されました。新エネルギー分野においても、風力発電の風車向けとして「着氷防止コート」を開発したほか、農業機械の電動化への貢献を目的としてバッテリー保持機構の開発に取り組むなど、様々な分野で需要の掘り起こしを進めております。 ⅱ)CASE市場への拡大・EV車への切り替え需要が足元で一服感が見られる中、バッテリー周辺製品の拡販も踊り場の様相を呈しております。こうした環境下において当社グループにおいては、「バッテリーホールドシート」が既に電気自動車に搭載され、他の車種での採用も目指して取り組んでいるほか、「放熱ギャップフィラー」は韓国メーカーに採用され、量産が開始されております。今後他社への販売も目指しています。 ⅲ)ライフサイエンス製品の拡大・今年度から報告セグメント変更に伴い新設したライフサイエンス事業のうち、バイオ関連製品においては、当社の強みであるリンパ球用培地と間葉系幹細胞培地の拡大に軸足を置き、培地開発力の強化を進めるとともに、様々な販路を通じて拡販できるよう、体制整備を含め推進しております。さらに、アカデミア(大阪大学・金沢医科大学)との共同研究において、幹細胞の大量培養システム化の構築等を実施しております。また、細菌検査の分野における「薬剤耐性菌検査チップ」については、2027年度の保険適用を目指し、医療現場への本格展開と事業拡大を目指してまいります。 ③ 「ESGを主体とした経営基盤の改革」ⅰ)環境への取組み(E)・当社は環境負荷低減・脱炭素社会を実現するために「フコク環境目標」を設定し、この目標を達成するための重点取組事項に沿って、製造工程廃棄物の削減とCO2の削減に向けて活動しております。また、TCFD提言に賛同し、TCFDが推奨するシナリオ分析によって、気候変動が企業にもたらすリスクと機会を把握し、その影響に対する戦略策定を行っています。また、2025年2月には、国際環境非営利団体CDPの実施した気候変動分野の質問書において、「B」スコアを獲得いたしました。・これらの環境への取り組み内容の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候変動への取組み」をご参照ください。 ⅱ)社会への取組み(S)・ダイバーシティ&インクルージョンへの対応や働き甲斐のある環境づくりに積極的に取組んでおります。・人的資本に関する取り組み内容の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。 ⅲ)ガバナンスへの取組み(G)・コーポレートガバナンスやコンプライアンスの強化に取組むとともに、従来の発想から抜け出し、価値創造に貢献する組織風土の醸成を推進しております。・創業70周年を節目として、これまでの企業理念を刷新し、2023年に制定されたMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の社内推進活動を行っております。・2024年11月に公表した当社連結子会社元従業員の不正な経理処理による資金の着服行為の発生を受け、当該子会社の管理体制の立て直し及び当社の当該子会社を含むグループ会社に対する内部統制の改善・強化を目的とした再発防止策を策定・推進し、ガバナンスの向上を図っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針と経営戦略 当社グループは、「Yes, We Do!」の創業の精神の下、お客様の要望に真摯に向き合い、創業以来のモノづくりで培った設計・試作・評価・量産のノウハウを集結させ、常に新しい価値創造に挑戦し続ける企業として、持続的な成長を遂げてまいりました。 現在、自動車産業は電動化や自動運転などの次世代技術への移行が進みつつあり、既存のビジネスモデルを超越した価値の創造が求められています。 当社グループは、これらの大きな変化をチャンスと捉え、より高い経営目標を達成するため、2023年6月に「新中期経営計画2026」(最終年度2027年3月期)を策定・公表いたしました。 2025年3月期は「新中期経営計画2026」の初年度として、計画達成に向けた取り組みを全社一丸となって進めているほか、中長期的視点においては、独自のコア技術で高付加価値製品やソリューションを提供し続けることで飛躍的に成長するとともに、サステナブルな社会の実現に貢献する「あらゆる願いを、感動に変える。」心から愛される企業を目指しております。 (2) 中期経営計画 当社は、「新中期経営計画2026」を2023年6月に公表しております。 この「新中期経営計画2026」は、「中期経営計画(2021年度-2023年度)」にて培ってきた「体質改善(生産工程合理化・不良削減・間接業務効率化)」をさらに推し進めるとともに、「既存事業の強化」と「成長事業・新事業の拡大」の事業戦略の両輪に加え、「ESGの各観点を重視した経営基盤の改革」を通じて、収益力の最大化を狙うことを戦略スキームとしております。 「新中期経営計画2026」の目標値と主な計画、及び初年度となる2025年3月期の実施項目は以下の通りです。 (目標値)2026年度:連結売上高 1,200億円 営業利益率 8% ROE 12% <「新中期経営計画 2026」戦略スキーム> ①「既存事業の強化」ⅰ)ソリューションビジネスによる拡販・当社の主力製品であるワイパーブレードラバーにおいては、顧客要求(高払拭性能・迅速性)に応えるため、ラバーの形状だけでなく、ラバーの最適な動きを科学し、その動きに影響を与えるワイパーシステム側構成部品における設計仕様に対しても提案可能な体制を構築しております。・このようなソリューションビジネスを通じて、顧客側のワイパーシステム開発期間が大幅に短縮し、多くの車種のワイパーブレードラバーの受注に繋がっております。今後も、顧客要求にスピーディにお応えできる体制を強化することで、ワイパー事業の拡大、および、グローバルシェアの拡大につなげてまいります。 ⅱ)強い成長地域への拡販・強い成長地域の一つと見込んでいるインドにおいては、ダンパーの価格競争力向上による拡販を目的に鋳物工場を新設いたしました。また、技術開発サービスの拡充を目的にテクニカルセンター、及び顧客対応の迅速化を目的に営業所をそれぞれ新設するなど、インドにおける生産・開発・営業の各観点における体制強化を進めております。・加えて、防振製品の拡販に向けては、新設したテクニカルセンター機能を更に強化すると共に、2025年3月に締結したInnova Rubbers社との業務提携を契機として、インドにおける事業拠点としての機能やサービスの拡張を目指してまいります。 ② 「成長事業・新事業の拡大」ⅰ)インダストリアル向け製品等の拡大・ファクトリーオートメーションの分野においては、当社の高い開発力で生み出した高性能材料を必要とする「半導体製造装置向け精密シール部品」が量産を開始いたしました。航空・宇宙分野においては、エンジン内の気流を整流化する「ジェットエンジン向け製品」が量産を開始したほか、人工衛星に搭載される観測機器類の機能を十分に発揮させることに貢献する防振ゴム製品「衛星用アイソレータ」が先進レーダ衛星「だいち4号」に採用されました。新エネルギー分野においても、風力発電の風車向けとして「着氷防止コート」を開発したほか、農業機械の電動化への貢献を目的としてバッテリー保持機構の開発に取り組むなど、様々な分野で需要の掘り起こしを進めております。 ⅱ)CASE市場への拡大・EV車への切り替え需要が足元で一服感が見られる中、バッテリー周辺製品の拡販も踊り場の様相を呈しております。こうした環境下において当社グループにおいては、「バッテリーホールドシート」が既に電気自動車に搭載され、他の車種での採用も目指して取り組んでいるほか、「放熱ギャップフィラー」は韓国メーカーに採用され、量産が開始されております。今後他社への販売も目指しています。 ⅲ)ライフサイエンス製品の拡大・今年度から報告セグメント変更に伴い新設したライフサイエンス事業のうち、バイオ関連製品においては、当社の強みであるリンパ球用培地と間葉系幹細胞培地の拡大に軸足を置き、培地開発力の強化を進めるとともに、様々な販路を通じて拡販できるよう、体制整備を含め推進しております。さらに、アカデミア(大阪大学・金沢医科大学)との共同研究において、幹細胞の大量培養システム化の構築等を実施しております。また、細菌検査の分野における「薬剤耐性菌検査チップ」については、2027年度の保険適用を目指し、医療現場への本格展開と事業拡大を目指してまいります。 ③ 「ESGを主体とした経営基盤の改革」ⅰ)環境への取組み(E)・当社は環境負荷低減・脱炭素社会を実現するために「フコク環境目標」を設定し、この目標を達成するための重点取組事項に沿って、製造工程廃棄物の削減とCO2の削減に向けて活動しております。また、TCFD提言に賛同し、TCFDが推奨するシナリオ分析によって、気候変動が企業にもたらすリスクと機会を把握し、その影響に対する戦略策定を行っています。また、2025年2月には、国際環境非営利団体CDPの実施した気候変動分野の質問書において、「B」スコアを獲得いたしました。・これらの環境への取り組み内容の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候変動への取組み」をご参照ください。 ⅱ)社会への取組み(S)・ダイバーシティ&インクルージョンへの対応や働き甲斐のある環境づくりに積極的に取組んでおります。・人的資本に関する取り組み内容の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。 ⅲ)ガバナンスへの取組み(G)・コーポレートガバナンスやコンプライアンスの強化に取組むとともに、従来の発想から抜け出し、価値創造に貢献する組織風土の醸成を推進しております。・創業70周年を節目として、これまでの企業理念を刷新し、2023年に制定されたMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の社内推進活動を行っております。・2024年11月に公表した当社連結子会社元従業員の不正な経理処理による資金の着服行為の発生を受け、当該子会社の管理体制の立て直し及び当社の当該子会社を含むグループ会社に対する内部統制の改善・強化を目的とした再発防止策を策定・推進し、ガバナンスの向上を図っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大等を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、不安定な国際情勢や中国経済の成長鈍化が長期化の様相を見せているほか、物価上昇や金融資本市場の変動リスク等からインフレ不安が根強く残ることに加え、米国の通商政策の影響が今後顕在化することも想定されることから、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。自動車業界においては、半導体の供給不足緩和等を背景に生産台数は回復基調ではあるものの、その回復度合いには地域差が見られました。また、電気自動車においては、積極的な研究開発投資や普及活動に取り組んでいるものの、電気自動車への需要転換については一部見直しの動きも見られました。このような経済情勢の下で、当社グループにおいては、原材料費や労務費上昇等のマイナスの影響を受けた一方、社内での合理化及び体質改善を年間を通して進めてまいりました。これらのことから当連結会計年度の業績については、連結売上高は、前年同期比0.9%増の896億57百万円となりました。営業利益は、前年同期比29.5%増の47億21百万円となりました。経常利益は、当社の連結子会社である上海フコク有限公司で発生した不正行為に伴う貸倒引当金繰入額や特別調査費用等を計上しましたが、前年同期比11.6%増の45億69百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、上海フコク有限公司の「防振事業」セグメントにおける固定資産の減損損失並びに同社で発生した不正行為に伴う法人税、住民税及び事業税を計上したことなどが影響し、前年同期比3.9%減の29億31百万円となりました。 セグメントの経営成績は次のとおりです。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 機能品事業売上高は、受注が堅調に推移したこと及び為替換算の影響により、前年同期比5.5%増の411億49百万円となりました。セグメント利益は、原材料費や労務費等の上昇を合理化や売価反映等により吸収したことで、前年同期比15.3%増の49億99百万円となりました。 防振事業売上高は、受注が概ね堅調に推移したこと及び為替換算の影響により、前年同期比1.1%増の381億77百万円となりました。セグメント利益は、金具鋼材費や労務費等の上昇を合理化や売価反映等により吸収したことで、前年同期比33.9%増の28億67百万円となりました。 ライフサイエンス事業売上高は、主に国内の好調な受注に支えられ、前年同期比23.1%増の9億80百万円となりました。セグメント利益は、売上増に伴い、前年同期比21.0%増の2億51百万円となりました。 金属加工事業現在、採算性向上に資する非採算部品の事業縮小を進めていることから、売上高は、前年同期比20.7%減の53億42百万円となりました。セグメント利益は、金具鋼材費や労務費等の上昇を合理化や売価反映等により吸収したことで、前年同期比256.7%増の80百万円となりました。 ホース事業売上高は、主に東南アジアでの需要減少が見られたことから、前年同期比11.0%減の47億84百万円となりました。セグメント利益は、原材料費や労務費等の上昇を合理化や売価反映等により吸収したことで、前年同期比8.1%増の2億5百万円となりました。 財政状態の状況は次のとおりです。 総資産は、前連結会計年度末に比べて33億68百万円増加し、794億2百万円となりました。主な要因は、為替換算の影響や有形固定資産の取得等による固定資産の増加34億88百万円によるものです。負債は、前連結会計年度末に比べて5億57百万円減少し、334億65百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べて39億26百万円増加し、459億36百万円となりました。 主な要因は、利益剰余金の増加18億3百万円、為替換算調整勘定の増加20億95百万円等によるものです。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億82百万円増加し、119億81百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は66億31百万円(前年同期は88億43百万円)となりました。これは主に減価償却費50億38百万円、税金等調整前当期純利益44億53百万円による資金の増加と、仕入債務の減少31億20百万円等の資金の減少によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は58億35百万円(前年同期は44億66百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得が58億1百万円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は6億40百万円(前年同期は27億81百万円)となりました。これは主に配当金の支払が11億28百万円あったことによる資金の減少と、借入による収入が借入金の返済を6億11百万円上回っていたことによる資金の増加によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)機能品(百万円)40,966104.1防振(百万円)38,05896.0ライフサイエンス(百万円)989113.9金属加工(百万円)5,32779.0ホース(百万円)4,68687.2合計(百万円)90,02997.9 (注) 1.金額は販売価格によっております。2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)機能品40,028103.23,31488.6防振37,76199.03,02688.2ライフサイエンス957114.16574.1金属加工5,33881.345099.1ホース4,73790.6427106.6合計88,82399.27,28489.7 (注) 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比(%)機能品(百万円)40,455105.6防振(百万円)38,167101.1ライフサイエンス(百万円)980123.1金属加工(百万円)5,34279.3ホース(百万円)4,71089.4合計(百万円)89,657100.9 (注) 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。固定資産の減損固定資産のうち減損の兆候のある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フロー及び経済的残存使用年数到来後の不動産の正味売却価額を見積り、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 財政状態の分析 資産当連結会計年度末の総資産は、前年同期比33億68百万円(4.4%)増の794億2百万円となりました。うち流動資産は同1億20百万円(0.3%)減の455億97百万円、固定資産は同34億88百万円(11.5%)増の338億4百万円となっております。流動資産の減少は、僅少であります。固定資産の増加は、設備投資に伴う有形固定資産の増加と無形固定資産の増加等によるものです。 負債当連結会計年度末の負債の合計は、前年同期比5億57百万円(1.6%)減の334億65百万円となりました。うち流動負債は同26億46百万円(9.8%)減の242億39百万円、固定負債は同20億88百万円(29.3%)増の92億26百万円となっております。流動負債の減少は、前連結会計年度末が金融機関の休日であったため、電子記録債務に未決済残高が含まれていたのに対して、当連結会計年度末は金融機関の休日ではなかったためです。固定負債の増加は、長期借入金の増加等によるものです。 純資産当連結会計年度末における純資産は、前年同期比39億26百万円(9.3%)増の459億36百万円となりました。その主な要因は、原材料費や労務費等の上昇の影響を生産合理化や体質改善等で吸収したことによる利益剰余金の増加と、為替換算調整勘定の増加によるものです。為替換算調整勘定は主として米ドル及び中国元の為替変動の影響により前連結会計年度末の45億44百万円から66億40百万円に増加しました。非支配株主持分は、非支配株主に帰属する当期純利益2億72百万円の計上により、前年同期比1億89百万円(7.7%)増の26億62百万円となりました。上記の結果、自己資本比率は前年同期比2.5ポイント増の54.5%、1株当たり純資産は前年同期比231.26円増の2,684.64円となりました。 b. 経営成績の分析当連結会計年度は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大等を背景に景気は緩やかな回復基調で推移した一方、不安定な国際情勢や経済情勢が続いたことに加え、米国の通商政策の影響が今後顕在化することも想定されることから、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。自動車業界においては、生産台数は回復基調で推移したものの、その回復度合いには地域差が見られたほか、電気自動車においては、積極的な研究開発投資や普及活動に取り組んでいるものの、電気自動車への需要転換については一部見直しの動きも見られました。このような経済情勢の下で、当社グループにおいては、原材料費や労務費上昇等のマイナスの影響を受けた一方、社内での合理化及び体質改善を年間を通して進めたことで、連結売上高は、前年同期比0.9%増の896億57百万円、 営業利益は、前年同期比29.5%増の47億21百万円となりました。経常利益は、当社の連結子会社である上海フコク有限公司で発生した不正行為に伴う貸倒引当金繰入額や特別調査費用等を計上しましたが、前年同期比11.6%増の45億69百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、上海フコク有限公司の「防振事業」セグメントにおける固定資産の減損損失並びに同社で発生した不正行為に伴う法人税、住民税及び事業税を計上したことなどが影響し、前年同期比3.9%減の29億31百万円となりました。これにより、1株当たりの当期純利益は181.87円(前年同期は189.35円)となっております。なお、セグメント別の業績分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。 c. キャッシュ・フローの分析当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比22億11百万円減の66億31百万円となりました。前連結会計年度末日が金融機関の休日だったこと等による仕入債務の減少が主な要因となります。なお法人税等の支払額は12億74百万円(前年同期は8億57百万円)となっております。投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比13億69百万円増の58億35百万円の支出となりました。設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出が主な要因となります。財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比21億41百万円減の6億40百万円の支出となりました。前年同期は借入金の返済が収入を上回り18億79百万円の支出となりましたが、当連結会計年度は借入金の収入が返済を上回り6億11百万円の収入となりました。現金及び現金同等物に係る換算差額は、主に中国元及び米ドルの為替変動の影響により4億26百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて5億82百万円増加し、119億81百万円となりました。 d. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資並びに配当金の支払いであります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの借入による資金調達にて対応していくことを基本方針としております。また、突発的な資金需要に備え、当社は主要な取引銀行との間でコミットメントライン契約を締結し、手許流動性リスクに備えております。なお、これについて当連結会計年度末の借入実行残高はありません。当連結会計年度末における有利子負債は126億62百万円となっており、前連結会計年度末に比べ10億75百万円増加しております。キャッシュ・フローの状況の詳細については、「c.キャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。 e. 戦略的現状と見通し雇用・所得環境の改善等を背景に景気は緩やかな回復が続く一方、不安定な国際情勢や物価上昇、金融資本市場の変動リスク等に加え、米国の通商政策の影響が今後顕在化することも想定されることから、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。自動車業界においては、地域差はあるものの生産台数の回復基調が底堅く続くものと見ていますが、米国の通商政策の動向によっては、今後影響が出てくることも想定されます。 このような状況の下、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは、2023年度に公表した「新中期経営計画2026」の目標値である2026年度売上高1,200億円、営業利益率8%、ROE12%達成に向け、「既存事業の強化」と「成長事業・新事業の拡大」の事業戦略の両輪に加え、「ESGを主体とした経営基盤の改革」に取り組むことで、収益の最大化を狙ってまいります。また、長期的な視点としては、当社独自のコア技術で高付加価値商品やソリューションを提供することで、サステナブルな社会の実現に貢献できる“心から愛される企業” を目指してまいります。なお、2024年11月に公表いたしました当社連結子会社元従業員の不正な経理処理による資金の着服行為の発生につきまして、株主様、取引先様をはじめとする関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを改めて深くお詫び申し上げます。二度とこのような事態を起こすことがないよう再発防止策を着実に遂行することにより、皆様からの信頼回復に努めてまいります。再発防止策等については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。
事業リスク
- 内部統制の不備連結子会社で不正な経理処理による資金着服が発生しており、内部統制の改善・強化が急務です。今後、予期せぬ重大な不備や不正が発生した場合、業績や財務状況だけでなく、企業の社会的信用に大きな影響を与える可能性があります。投資家は企業の信頼性低下や損失発生のリスクを考慮する必要があります。
- 自動車産業への高い依存度売上高の8割以上を自動車関連部品が占めているため、自動車メーカーの経営戦略、生産動向、特にEV化の進展やグローバル生産体制の見直しが、フコクグループの需要に大きな影響を及ぼす可能性があります。自動車市場の変動は、直接的にフコクグループの業績と財務状況に影響を与えるリスクがあります。
- 災害・戦争・社会インフラ麻痺国内外に広く事業を展開しているため、地震、津波、戦争、電力不足、パンデミックなどの発生は、原材料や部品の調達、生産活動、製品の販売、物流に遅延や停滞を引き起こす可能性があります。これにより、受注減少や取引停止が発生し、業績と財務状況に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。 (内部統制不備)当社グループは、2024年11月に公表した当社連結子会社元従業員の不正な経理処理による資金の着服行為の発生を受け、当該子会社の管理体制の立て直し及び当該子会社を含むグループ会社に対する内部統制の改善・強化を図っております。しかしながら、今後、予期せぬ内部統制上の重大な不備・不正・誤謬等が発生した場合には、当社グループの業績や財務状況、また社会的な信用に大きな影響を与える可能性があります。 (コンプライアンス)当社グループは、人権遵守、コンプライアンス遵守の経営を進めております。しかしながら、事業活動を行う上で、法令に抵触する等の事態が発生した場合は、当社グループの信用低下や損害等による費用の発生等により、当社グループの業績と財務状況が影響を被る可能性があります。これに対し、当社グループとしてはこのような事態が発生しないよう、当社グループのミッション、ビジョン、バリューの浸透、組織風土改革、コンプライアンス啓発活動によるコンプライアンス意識及び知識の向上、違反の予防の徹底等に取り組んでおります。 (災害・戦争・社会インフラ麻痺等の影響)当社グループは国内外に広く事業を展開しており、地震や津波等の自然災害、戦争、電力不足等の社会インフラの麻痺、伝染病、パンデミック、テロ、ストライキ等が発生した地域においては、原材料や部品の調達、生産活動、製品の販売及び物流などの遅延や停滞、また、受注減少や取引停止の可能性があります。そのような場合には、当社グループの業績と財務状況が影響を被る可能性があります。これに対し、大規模な自然災害を想定した災害発生時において、最大限事業活動を継続し、製品の安定的な供給が図れることを目的とした事業継続計画(BCP)を策定しているほか、これらを含む有事の際には必要に応じ危機対策組織を立ち上げることで、「安全最優先」の基本方針に則って従業員の安全・安心を守ると同時に、当社グループ内の連携と相互支援を強めるなど、経営への影響を最小限に留めるよう努めております。 (情報セキュリティ)当社グループは、事業活動を通して得意先、取引先等の個人情報や機密情報を入手することがあり、また営業上・技術上の機密情報を保有しております。万一、サイバー攻撃その他によって情報セキュリティの仕組みが無効化し、これらの情報が流出または破壊された場合や、システムの停止等に陥った場合には、当社グループの業績や財務状況が影響を被る可能性があります。これに対し、万全のセキュリティを企図したグループ・ネットワークを構築し、日々の進化を図るとともに、当社グループ内の情報セキュリティ教育・啓蒙にも努めております。 (製造物責任)大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、当社グループの業績と財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。これに対し、設計から製品のリリースまでの全プロセスにおいて顧客や取引先との密なる連携に基づく工程並びに機能、品質の作りこみを常に心掛けております。また、万一の事態においては迅速なリカバリーと供給体制の維持に努めます。 (為替変動)当社グループは海外に多くの取引先や提携先を持ち、事業所を展開しておりますため、為替レートの変動によって当社グループの業績と財務状況が影響を被る可能性があります。これに対し、継続的に変動を注視するとともに、必要に応じてネッティングや予約等の施策を講じ、可能な限りマイナスインパクトを軽減するべく努めております。 (原材料及び部品の外部業者への依存)当社グループは多数の外部の取引先から原材料及び部品を購入しており、原材料及び部品の高騰、供給逼迫、さらには取引先の廃業などによって影響を被る可能性があります。これに対し、取引先との良好な関係を維持しつつ、製造原価の低減に資する選択的購入や切り替え、災害等の不測の事態における安定調達を目的として、継続的に取引先の拡充や適正化を進めると同時に、取引先の経営状況の把握や必要な支援の提供等にも努めております。 (環境規制)自動車部品業界は広範囲な環境その他の法的規制に服しており、これらの規制を遵守するための費用が、当社グループの事業にとって重大な金額となる可能性もあります。これに対し、日常的に情報の取得に努め、材料変更、工法・設備の改良、生産地変更など、負担軽減に向けた対応策を講じております。 (政治経済情勢)当社グループは、世界各地に工場及び事業所を保有しており、各国の政治体制下における政策、及び経済状況の影響を受ける可能性があります。これに対し、積極的に情報収集を進め、さまざまなケースを想定して対策を講ずるべく努めております。 (需要変動等)当社グループは、自動車関連部品が売上高の8割以上を占めており、自動車メーカー及び一次部品メーカーの経営戦略、生産動向の影響を受けます。特に、自動車メーカーのEV化、一次部品メーカーの統合やグローバル生産体制の見直しは、当社グループの需要動向に大きな影響を及ぼす可能性があります。これに対し、顧客からの要請・ニーズの変化等を想定し、日常的な情報収集を進め、必要な技術開発投資などを適切に判断しながら対応策を検討しております。 (戦略的提携と合弁事業)当社グループが推進する戦略的提携や合弁事業は、パートナーの経営方針や経営環境の変化により維持不可能となった場合には、当社グループの業績と財務状況が影響を被る可能性があります。これに対し、パートナーと常に良好なコミュニケーションを維持しながら情報交換や必要な交渉に努め、不測の事態の回避を図ると同時に、状況の変化に即応できる態勢を維持しております。 (知的財産の保護)当社グループが保有する、自社製品に関連する多数の特許及び商標等の知的財産が広範囲にわたって保護できない場合、あるいは不当に侵害された場合には、事業活動が影響を被る可能性があります。これに対し、常に侵害にあたる事実の把握に努めており、そのような事実を認めた場合には適切な対抗手段を取れる体制を整えております。